JPWO2006112283A1 - 抗疲労剤 - Google Patents

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Abstract

式で表されるクロセチンまたはその薬理学的に許容しうる塩を有効成分として含有する抗疲労剤および飲食品を提供する。本発明の抗疲労剤および飲食品は、疲労の予防または回復に有用である。

Description

本発明は、クロセチンまたはその薬理学的に許容しうる塩を有効成分とする抗疲労剤および飲食品に関する。
疲労とは、身体的あるいは精神的負荷が連続して与えられたときに見られる、一時的な身体的および精神的作業能力の質的あるいは量的な低下現象であると定義されている。そして、それが自然に回復せず、常に疲れている状態から抜け出せなくなった時、慢性疲労と呼ばれる病気に近い状態や実際に病気となる。
疲労を予防あるいは回復するためには、一般にエネルギー源を十分に補給し、休息あるいは睡眠をとることが有効と言われている。エネルギー源は、食事からとった糖質、脂質、蛋白質の3大栄養素にあり、ビタミンB、ビタミンB、ビタミンB、ビタミンB12などのビタミンB群の働きによって、これらの栄養素はエネルギーに換えられる。この他、ビタミンC、ビタミンEなども細胞の酸化を防ぎ血液の流れをよくする働きがある。それ故、従来これらビタミン類を多く含む食べ物を十分に摂ることが大切だといわれている。
更に疲労回復に有効な化合物を含有する製剤または食品として、例えばL―カルニチン―L−酒石酸塩を含有する製剤(特許文献1参照)、ビオチン、カルニチンおよびパントテン酸を有効成分として含有する疲労改善剤(特許文献2参照)、イデベノンまたはそのヒドロキノン体を有効成分として含有してなる抗疲労剤(特許文献3参照)、カルボキシル基を2つ以上有する有機酸(クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、フマル酸、アジピン酸およびコハク酸)またはその塩類を有効成分として配合した疲労改善剤(特許文献4参照)、畜肉に含まれるL−カルニチン、ヒスチジン関連ジペプチド(カルノシン、アンセリン、バレニン)およびタウリンを含む体力増強・疲労回復用素材およびそれを用いた食品(特許文献5参照)などが提案されている。また、アスコルビン酸、アセチル−L−カルニチン、テトラヒドロビオプテリン(BH4)、dehydroepiandrosterone sulfate(DHEA−S)(非特許文献1参照)なども疲労回復に有効であると考えられている。しかし、疲労に関する研究は、まだまだ理論的な面で十分に研究され解明された段階とは言いがたく、疲労の予防あるいは回復に顕著な効果が確認され、実用化されている化合物は少ないのが実状である。
一方、近年カロテノイド色素の機能性に関する研究の進歩に伴い、クロセチンについても、一重項酸素消去剤(特許文献6参照)、コラーゲン産生促進剤(特許文献7参照)、皮膚免疫賦活剤(特許文献8参照)などとして皮膚に対する作用が示されている他、コレステロールの低下作用、腫瘍形成の阻止効果、肝毒性の抑制効果などの生理活性が報告されている(非特許文献2参照)。しかし、クロセチンの抗疲労効果については明らかとなっていなかった。
特開平4−128223号公報 特開平7−233070号公報 特開平10−53520号公報 特開平10−175856号公報 特開2001−46021号公報、請求項2 特開平5−320036号公報 特開平7−285846号公報 特開平11−246396号公報 田中雅彰,「過労死と疲労」,医学の歩み,2003年,第204巻,第5号,p.362−364 近雅代,「くちなしカロテノイド色素について」,福岡女子短大紀要,1999年,No.57,p.31−34
本発明は、抗疲労効果を有する化合物を有効成分として含有する抗疲労剤および疲労の予防または回復のために用いられる飲食品を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、カロテノイド色素の一種であるクロセチンが抗疲労効果を有することを見出した。本発明者らはこれらの知見に基づいてさらに研究をすすめ、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)式
で表されるクロセチンまたはその薬理学的に許容しうる塩を有効成分として含有することを特徴とする抗疲労剤、
(2)式
で表されるクロセチンまたはその薬理学的に許容しうる塩を有効成分として含有することを特徴とする飲食品、
(3)疲労の予防または回復のために用いられるものである旨の表示を付した、前記(2)に記載の飲食品、および
(4)疲労の予防または回復を目的とする飲食品を製造するための、式
で表されるクロセチンまたはその薬理学的に許容しうる塩の使用
に関する。
本発明により、疲労の予防または回復に有効な抗疲労剤および飲食品を提供することが可能となった。
本発明で用いられるクロセチンは、従来巷間で疲労回復に有効と喧伝されているクエン酸と比較して抗疲労効果が優れている。
図1は、対照群と各試料投与群のラットの飼育期間中の体重の変動を示す図である。 図2は、対照群と各試料投与群のラットの遊泳時間を示す図である。
本発明で原料として使用されるクロセチンは、式
で表される化合物である。このクロセチンは、通常、カロテノイド系の黄色色素であるクロシン(クロセチンのジゲンチオビオースエステル)を加水分解することにより得られる。クロシンは、アカネ科クチナシ(Gardenia augusta MERRIL var. grandiflora HORT.,Gardenia jasminoides ELLIS)の果実、サフランの柱頭の乾燥物などに含まれるが、クロシンを得るための工業的原料としてはクチナシの果実が好ましく用いられる。
本発明において、上記植物基原からクロシンを抽出する方法に制限は無く、例えば、粉砕されたクチナシの乾燥果実から水またはアルコール(例えば、メタノール、エタノールなど)、或いはそれらの混合液を用いて抽出するなどの公知の方法が用いられる。抽出条件は、例えば水・アルコール混合液を用いた場合、室温(約0〜30℃)〜50℃で約1〜18時間が好ましく、約30〜40℃で約2〜4時間がより好ましい。抽出操作は通常複数回繰り返される。
クロシンの加水分解は、定法に従って行われてよく、通常、酸、アルカリあるいは適当な加水分解酵素の作用で行われる。ここで酸としては、例えば塩酸、硫酸およびリン酸などが挙げられ、アルカリとしては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウムおよび炭酸カリウムなどが挙げられる。また加水分解酵素としては、β−グルコシダーゼなどが挙げられる。
工業的には、クロシンの加水分解はアルカリによる加水分解であるのが好ましい。
また、上記加水分解は、攪拌および/または加熱下で行われてもよい。好ましくは攪拌下、約20〜70℃、好ましくは約40〜60℃に加熱し、約1〜24時間、好ましくは約3〜5時間行われる。このようにして、加水分解することにより、その分解が促進され得る。
クロシンの加水分解がアルカリによる加水分解である場合、通常、加水分解終了後、反応液に例えば塩酸、硫酸またはリン酸などの無機酸、もしくは例えばクエン酸などの有機酸の水溶液を適量加え、液性をpH約4.0以下、好ましくはpH約1.0〜3.0にするか、または反応液を例えば塩酸、硫酸またはリン酸などの無機酸、もしくは例えばクエン酸などの有機酸の水溶液に加え、液性をpH約4.0以下、好ましくはpH約1.0〜3.0にすることで、クロセチンを析出させる。その後、クロセチンを析出させた混合液を、遠心分離するかあるいはろ紙もしくはろ布に通してろ過することにより、クロセチンをペースト状の固形物として回収できる。
また、クロシンの加水分解が酸による加水分解である場合、通常、加水分解と同時にクロセチンが析出するため、反応液は懸濁液として得られる。反応終了後、得られた懸濁液を、遠心分離するかあるいはろ紙もしくはろ布に通してろ過することにより、クロセチンをペースト状の固形物として回収できる。
上記のようにして得られたクロセチン(ペースト状の固形物)には、通常、酸、中和塩および原料由来の不純物が固形物表面に付着しているため、該不純物を除去する目的で、洗浄処理が行われる。該処理は、例えば、上記ペースト状の固形物を十分量の水を用いて水洗するなど、公知の方法を用いて行ってよい。次に、例えば棚式の通風乾燥機または真空乾燥機などを用いて、好ましくは窒素ガスの雰囲気下約50℃を越えない温度で、例えば水洗した固形物を乾燥し、固形物に残留する水を除去する。
しかしながら、このようにして得られたクロセチンでさえも、クロセチン以外の物質、例えば脂質およびその分解物、クロロゲン酸などのポリフェノール類、および加水分解により生成し、洗浄で完全に除去されなかったグルコース、ゲンチオビオースなどの糖類を含んでいることがあるため、該クロセチンを更に精製するのが好ましい。ここで、該クロセチンを精製する方法に制限は無く、例えばカラムクロマトグラフィー、再結晶などの公知の方法が用いられる。
本発明において用いられるクロセチンは、純度約70質量%以上のクロセチンであるのが好ましく、純度約90質量%以上のクロセチンであるのがより好ましく、純度約95質量%以上のものであるのが最も好ましい。尚、ここでクロセチンの純度は、純品のクロセチンの色価を基準として算出される。色価は、後記実施例に記載の[色価測定方法]で測定される値である。
本発明において、クロセチンの薬理学的に許容しうる塩としては、例えば、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属塩、マグネシウム、カルシウムなどのアルカリ土類金属塩、ピリジン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、エタノールアミンなどの医薬的に許容される有機アミノ化合物の塩などが挙げられる。
本発明にかかるクロセチンは、抗疲労効果を有するため、該クロセチンまたはその薬理学的に許容しうる塩を有効成分とする抗疲労剤として、あるいは疲労予防または回復を目的とする飲食品として有用である。
クロセチンの抗疲労効果は、例えば非特許文献1に記載の方法で評価できる。すなわち、水浸拘束下でラットを飼育した場合、水を忌避するラットにとって十分な睡眠や休息姿勢をとることが不可能であり、精神的にも肉体的にも常に休息できない状態となる。このような状態下のラットの体重を経日的に測定し、対照群のラットと試料投与群のラットとの体重の変動を比較することにより、抗疲労効果の有無を評価する。
また、疲労度は、ラットにおもりを負荷させた状態での遊泳時間を測定することにより評価できる。この方法により、疲労度を評価した結果、後記実施例に示したように、クロセチンは優れた抗疲労効果を示した。
本発明の抗疲労剤および抗疲労用飲食品は、上記クロセチンもしくはその薬理学的に許容しうる塩をそのまま、あるいは製薬学的に許容される添加物、食品素材、食品原料、さらに必要に応じて食品添加物などを適宜混合し、常法に従い例えば液剤、散剤、顆粒剤、錠剤、マイクロカプセル、ソフトカプセルまたはハードカプセルなどの製剤および飲食品として製造される。また、クロセチンもしくはその薬理学的に許容しうる塩を主成分とする油脂組成物、O/W型乳化液、W/O型乳化液または可溶化液などのクロセチン含有組成物を常法に従い製造し、このクロセチン含有組成物を飲食品に添加して本発明の飲食品を製造してもよい。
上記飲食品は、固形食品、クリーム状またはジャム様の半固形食品、ゲル状食品、飲料などあらゆる食品形態をとることが可能である。飲食品の例としては、清涼飲料、ドロップ、キャンディ、チューインガム、チョコレート、グミ、ヨーグルト、アイスクリーム、プリン、ゼリー菓子、クッキー、マーガリン、ショートニング、マヨネーズおよびドレッシングなどが挙げられる。上記飲食品は、疲労予防または回復のために用いられるものである旨の表示を付した特定保健用食品、あるいは疲労の蓄積および付随して発生する各種疾病を予防または回復することを目的とする健康食品として有用である。
上記製剤および飲食品の製造に用いられる添加物、食品素材、食品原料および食品添加物としては、例えば賦形剤(例えば、乳糖、デキストリン、コーンスターチ、結晶セルロースなど)、滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム、ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステルなど)、崩壊剤(例えば、カルボキシメチルセルロースカルシウム、無水リン酸水素カルシウム、炭酸カルシウムなど)、結合剤(例えば、デンプン糊液、ヒドロキシプロピルセルロース液、アラビアゴム液など)、溶解補助剤(例えば、アラビアゴム、ポリソルベート80など)、甘味料(例えば、砂糖、果糖、ブドウ糖液糖、ハチミツ、アスパルテームなど)、着色料(例えば、β−カロテン、食用タール色素、リボフラビンなど)、保存料(例えば、ソルビン酸、パラオキシ安息香酸メチル、亜硫酸ナトリウムなど)、増粘剤(例えば、アルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリアクリル酸ナトリウムなど)、酸化防止剤(例えば、BHT(ジブチルヒドキロキシトルエン)、BHA(ジブチルヒドロキシアニソール)、アスコルビン酸、トコフェロールなど)、香料(例えば、ハッカ、ストロベリー香料など)、酸味料(例えば、クエン酸、乳糖、DL−リンゴ酸、L−リンゴ酸など)、調味料(例えば、DL−アラニン、L−アラニン、5´−イノシン酸ナトリウム、L−グルタミン酸ナトリウムなど)、乳化剤(例えば、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステルなど)、pH調整剤(例えば、クエン酸、クエン酸三ナトリウムなど)、ビタミン類、ミネラル類、アミノ酸類などが挙げられる。
上記製剤の場合、クロセチンもしくはその薬理学的に許容しうる塩の含有量は、その目的・用途により異なり一様ではないが、製剤の全質量に対して、純度100質量%クロセチンに換算して、通常約0.0001〜50質量%、好ましくは約0.001〜20質量%、より好ましくは約0.01〜10質量%である。
また、上記飲食品の場合、クロセチンもしくはその薬理学的に許容しうる塩の含有量は、飲食品の全質量に対して、純度100質量%のクロセチンに換算して、通常約0.00003〜10質量%、好ましくは約0.01〜5質量%である。
上記製剤および飲食品を経口的に摂取する場合、クロセチンもしくはその薬理学的に許容しうる塩の成人1日当たりの用量は、純度100質量%のクロセチンに換算して、約0.1〜500mg、好ましくは約1〜200mg、さらに好ましくは約2〜50mgの範囲である。この用量を、1回または数回に分けて摂取するとよい。但し、実際の用量は、目的や摂取者の状況(性別、年齢、健康状態など)を考慮して決められるべきである。
また、注射剤または輸液剤などの非経口剤の場合は、成人1日あたり、純度100質量%のクロセチンに換算して、クロセチンもしくはその薬理学的に許容しうる塩を約0.01g〜100mg、好ましくは約0.1〜50mg、さらに好ましくは約0.1〜15mgの投与量となるように設定するのが望ましい。
また、本発明の抗疲労剤は、他の疲労回復を目的とする薬剤やサプリメントと併用することもできる。このような薬剤やサプリメントとしては、例えば、ビタミン類(例えば、ビタミンB、ビタミンB、ビタミンB、ビタミンB12、ビタミンEなど)、アミノ酸類(例えば、タウリン、フルスルチアミン、バリン、ロイシン、イソロイシン、グルタミン、アルギニン、L−システインなど)、グルクロノラクトン、ウルソデスオキシコール酸、グルクロン酸、ガンマ−オリザノールまたはニンニク抽出成分(例えば、オキソアミヂン末など)などが挙げられる。
以下に本発明を実施例に基づいて、より具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[クロセチンの調製]
粉砕したクチナシの乾燥果実300gにメタノール・水混合液〔(1:1)(v/v)〕600mLを加え、室温で3時間攪拌した後吸引ろ過した。抽出残渣にメタノール・水混合液〔(1:1)(v/v)〕600mLを加え、室温で30分間攪拌した後吸引ろ過する操作を2回繰り返し、ろ液として計約1800mLの抽出液を得た。この抽出液を、ロータリーエバポレーターを用いて減圧下、60℃で濃縮し、クロシンを含む濃縮物(色価=573)約100gを得た。
得られた濃縮物と40質量%水酸化ナトリウム水溶液34gとを混合し、撹拌下50℃で3.5時間加水分解反応を行った。反応終了後、反応液を4質量%リン酸水溶液840mLに加えて酸性とした後、そのまま約3時間室温で放置した。
析出した沈殿を遠心分離(10,000×g、10分間)により回収し、更に水200mLで洗浄し、遠心分離する操作を2回繰り返し、得られたペースト状の固形物を50℃で8時間真空乾燥した。
上記する方法を5回繰り返し実施し、得られた結晶を集めて一つとし、粗クロセチン約12gを得た。このものの色価は約12,500であった。
[クロセチン精製物の調製]
前記で得られた粗クロセチン約10gにジメチルホルムアミド180mLを加え、80℃で溶解した。不溶物を定量ろ紙(No.5C,アドバンテック東洋社)でろ過し、ろ液を10℃で3日間放置した。次に生成したクロセチンの結晶を含む母液をガラスろ過器No.3でろ過し、メタノール200mLで洗浄後、結晶を50℃で真空乾燥し、クロセチン精製物(以下、精製クロセチンという。)を約1.6g得た。
上記方法を20回繰り返し実施し、得られた結晶を集めて一つとし、精製クロセチン約32gを得た。このものの色価は34,200であった。
[精製クロセチンの純度]
上記精製クロセチンを更にジメチルホルムアミドで再結晶を行い、得られたクロセチンの結晶(色価35,700)を、「純品のクロセチン」とし、以下の式にて、精製クロセチンの純度を算出した。
算出された精製クロセチンの純度は95.8%であった。
尚、色価は『化学的合成品以外の食品添加物 自主規格(第二版)』、日本食品添加物協会編、「クチナシ黄色素」を参考にして、以下の方法で測定した。
[色価測定方法]
測定する吸光度が0.3〜0.7の範囲になるように、試料を精密に量り、Kolthoff氏緩衝液(50mM NaCO−50mM Na,pH10.0)に溶解して正確に500mLとする。溶解しにくい場合は、超音波処理により溶解する。その10mLを正確に量り、Kolthoff氏緩衝液(50mM NaCO−50mM Na,pH10.0)を加えて50mLとし、試験溶液とする。Kolthoff氏緩衝液(50mM NaCO−50mM Na,pH10.0)を対照とし、液層の長さ1cmで420nm付近の極大吸収部における吸光度Aを測定し、次式により色価を求める。
[試験例]
水浸飼育したラットにおもりを負荷させた状態で遊泳させ、遊泳時間に及ぼす試料投与の効果を試験した。同時に、対照として試料を投与しない群についても試験した。
(a)実験材料
(1)試料
クロセチン投与群試料:精製クロセチン(色価:34,200)20.00gを正確に量り、メノウ乳鉢で微粉砕し、0.5質量%カルボキシメチルセルロースナトリウム水溶液を少量ずつ加えて混合し、正確に100mLとし試験溶液とした。
クエン酸投与群試料:クエン酸(試薬特級;和光純薬工業社製)20.00gを正確に量り、生理食塩液を加えて溶解し、正確に100mLとし試験溶液とした。
ここで、クロセチン投与群試料は本発明の実施例にクエン酸投与群試料は比較例に用いられた。
(2)実験動物
5週齢の雄性SD系ラット(SPF)を7日間予備飼育した後実験に供した。ラットは予備飼育期間および実験期間を通して室温24±3℃、相対湿度55±15%のSPFバリア飼育室(照明時間8時〜18時、換気回数18回/時)で飼育し、市販の固形飼料(MF)と滅菌蒸留水をそれぞれ自由摂取させた。
(b)実験方法
(1)通常飼育期間
試験開始時の体重データに基づき、階層別無作為抽出法によりラットを一群5匹に群分けした。群分け日をday0として、day0からday6まで毎日1回、ラット体重100g当り1mLの割合で試料溶液を強制経口投与した。この間、ラットの体重、摂餌量および摂水量を毎日測定した。
(2)水浸飼育期間
day7からday12までケージに水深1.5cmの深さまで水(水温23±3℃)を入れ、ラットが休めないように飼育した。day7からday12まで毎日1回、ラット体重100g当り1mLの割合で試料溶液を強制経口投与した。なお、最終日の投与は遊泳試験の30分前とした。この間、ラットの体重、摂餌量および摂水量を毎日測定した。
(3)重り負荷遊泳試験
day12に重り負荷遊泳試験を行った。水槽に高さ40cmまで水(水温23±1℃)を入れ、体重の8質量%の重りを尾の付け根に紐で縛ってラットを強制遊泳させ、10秒間以上鼻が水没するまでの時間を測定した。
(c)結果
体重の測定結果を図1に示した。
通常飼育期間において、クロセチン投与群(実施例)のラットは順調な体重増加を示し、その増加率は対照群よりも大きかった。クエン酸投与群のラットもまた順調な体重増加を示し、その増加率は対照群とほぼ同程度であった。
水浸飼育期間において、クロセチン投与群(実施例)のラットでは僅かな体重の減少傾向が認められたが、当該期間中大きく減少することはなかった。一方、対照群およびクエン酸投与群のラットでは体重の減少が認められた。day11およびday12の体重の測定結果について、Dunnet法により対照群とクロセチン投与群との平均値の差の検定を行った結果、両日ともその差は統計的に有意(危険率5%)であった。
本結果は、本発明の抗疲労剤が不眠時の疲労に有用であることを示すものである。
遊泳時間の測定結果についてDunnet法により対照群と各投与群との平均値の差の検定を行い、その結果を図2に示した。
クロセチン投与群(実施例)のラットは144.8±37.2秒間の遊泳時間を記録し、対照群のラット(遊泳時間;65.6±12.4秒間)と比較してその差は統計的に有意(危険率5%)であった。一方、クエン酸投与群のラットは84.4±14.4秒間の遊泳時間を記録し、対照群のラットと比較して遊泳時間の延長は認められたが、その差は統計的に有意ではなかった。
本結果は、本発明の抗疲労剤が疲労動作に対し有用であることを示すものである。
本発明により、疲労の予防または回復に有効な抗疲労剤および飲食品を提供することが可能となった。本発明で用いられるクロセチンまたはその薬理学的に許容しうる塩は、従来巷間で疲労回復に有効と喧伝されているクエン酸と比較して抗疲労効果が優れている。

Claims (4)


  1. で表されるクロセチンまたはその薬理学的に許容しうる塩を有効成分として含有することを特徴とする抗疲労剤。

  2. で表されるクロセチンまたはその薬理学的に許容しうる塩を有効成分として含有することを特徴とする飲食品。
  3. 疲労の予防または回復のために用いられるものである旨の表示を付した、請求の範囲第2項に記載の飲食品。
  4. 疲労の予防または回復を目的とする飲食品を製造するための、

    で表されるクロセチンまたはその薬理学的に許容しうる塩の使用。

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