JP2020164495A - 男性活力用組成物及び組成物 - Google Patents

男性活力用組成物及び組成物 Download PDF

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貴俊 尾上
憲司 橘
Kenji Tachibana
憲司 橘
高垣 欣也
Kinya Takagaki
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Abstract

【課題】従来に比べて内皮細胞における一酸化窒素(NO)産生促進作用に優れ、男性の性機能を向上又は性機能の低下を防止できる男性活力用に適した組成物を提供すること。【解決手段】本発明の男性活力用組成物は、松樹皮抽出物及び黒胡椒抽出物を含む。本発明の組成物は好ましくは、松樹皮抽出物、黒胡椒抽出物に加えて、アルギニン若しくはその塩を含む。アルギニンは、L−アルギニンが好ましく、黒胡椒抽出物はピペリンを含むことが好ましい。本発明の組成物は経口用であることが好ましく、健康食品とすることができる。【選択図】なし

Description

本発明は松樹皮抽出物及び黒胡椒抽出物を含む組成物に関する。
加齢や体調低下、ストレス等に伴い男性の性機能等の体機能が低下することが知られている。性機能のうち、陰茎の勃起は、陰茎の神経血管系、特に海綿体平滑筋の収縮弛緩によってコントロールされていることが広く知られている。性的刺激を受けると、勃起組織の内皮細胞内で、一酸化窒素合成酵素(NOS)が活性化する。一酸化窒素合成酵素の働きにより、内皮細胞内に生成したNOは、グアニルシクラーゼを活性化して、環状グアノシン一リン酸(cGMP)の産生を促進する。産生したcGMPが陰茎海綿体平滑筋の弛緩を引き起こす。陰茎海綿体平滑筋が弛緩することは、陰茎の勃起の開始及び維持に強く関与する(特許文献1等)。
このため、内皮細胞中の一酸化窒素合成酵素によるNO産生を促進することで勃起障害の症状を改善する試みが行われている。特許文献2には、当該用途に用いられる、卵白加水分解物と亜鉛化合物、マカ、エゾウコギから選ばれる少なくとも1種とを構成成分として含む製剤が記載されている。特許文献2には、この製剤が、ウシ血管内皮細胞由来の内皮型一酸化窒素合成酵素(eNOS)を導入したヒト胎児腎臓細胞においてNO産生量を増加させたこと、それゆえ、男性機能改善効果が期待できることが記載されている。
特開2016−074731号公報 特開2011−173817号公報
しかしながら特許文献2に記載の製剤は、アレルギー症状を誘発する恐れのある卵白分解物を必須成分とする点などで改善の余地があった。
従って、本発明は、従来技術に係る上記課題を解決することを目的とする。
本発明は松樹皮抽出物及び黒胡椒抽出物を含む男性活力用組成物を提供する。
また本発明は松樹皮抽出物、黒胡椒抽出物及びアルギニン若しくはその塩を含む、組成物を提供する。
本発明によれば、アレルギー症状を誘発する恐れのある卵白分解物を用いずとも、内皮細胞におけるNO産生促進作用に優れ男性の性機能の改善又は低下を防止できる、男性活力用に適した組成物が提供される。
図1は、本発明の実施例及び比較例のNO産生量を示すグラフである。
以下、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明する。本発明は松樹皮抽出物及び黒胡椒抽出物を含む男性活力用組成物に関するものである。また本発明は松樹皮抽出物、黒胡椒抽出物及びアルギニン若しくはその塩を含む、組成物に関するものである。以下、本発明の男性活力用組成物及び本発明の組成物を合わせて「本発明の組成物」とも記載する。本発明の組成物は経口用であることが好ましい。
(A)松樹皮抽出物
松樹皮抽出物とは、マツ科マツ属(Pinus)の樹皮の抽出物である。本発明における松樹皮抽出物は、プロシアニジンを含有する。プロシアニジンは、フラバン−3−オールを基本骨格の構成単位とする重合度が2以上の縮重合体からなる化合物群である。
松樹皮抽出物の原料としては、フランス海岸松(Pinus Martima)、カラマツ、クロマツ、アカマツ、ヒメコマツ、ゴヨウマツ、チョウセンマツ、ハイマツ、リュウキュウマツ、ウツクシマツ、ダイオウマツ、シロマツ等を挙げることができ、これらの中でも、プロシアニジンの含有量が高いフランス海岸松が好ましい。得られた抽出物は、必要に応じて濃縮又は乾燥して、液状等の流動状や、ペースト状、又は粉末等の固形状とすることができる。また、松樹皮抽出物は、市販品を用いることができ、例えば、株式会社東洋新薬製の松樹皮抽出物(フラバンジェノール(登録商標))を用いることができる。
松樹皮抽出物は、松の樹皮を水又は有機溶媒で抽出して得られる。水を用いる場合には温水・熱水が好ましく用いられる。抽出に用いる有機溶媒としては、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、ブタン、アセトン、ヘキサン、シクロヘキサン、プロピレングリコール、含水エタノール、含水プロピレングリコール等の食品あるいは薬剤の製造に許容される有機溶媒が好ましく用いられる。これらの水、有機溶媒は単独で用いてもよいし、2種以上の溶媒を組み合わせて用いてもよい。特に、水、エタノール、含水エタノール等の水溶性溶媒が好ましく用いられる。
本発明の組成物における松樹皮抽出物に含まれるプロシアニジンは、重合度が低い縮重合体が多く含まれるものであることが好ましい。重合度の低い縮重合体としては、例えば、重合度が2〜15の縮重合体(2〜15量体)であり、重合度が2〜10の縮重合体(2〜10量体)が好ましく、重合度が2〜4の縮重合体(2〜4量体)がさらに好ましい。本明細書では、プロシアニジン含量という場合、プロシアニジンB1(PB1:procyanidin B1:EC8−4βEC)とプロシアニジンB3(PB3:procyanidin B3:CA8−4αCA)の総量をプロシアニジンB1で換算した量を意味する。本発明の組成物における松樹皮抽出物は、プロシアニジンを1.5質量%以上含有することが好ましく、2.5質量%以上含有することがより好ましく、3.5質量%以上含有することがさらに好ましい。なお、プロシアニジンの量は一般的な手法を用いることで測定でき、例えば、HPLC法、LC−MS法、及びこれらを組み合わせた方法等、常法により測定できる。
本発明の組成物により内皮細胞におけるNO産生促進作用を一層高める点から、当該組成物の固形分中、松樹皮抽出物は、乾燥質量で0.001質量%以上99.9質量%以下含有されることが好ましく、0.01質量%以上50質量%以下含有されることがより好ましく、0.1質量%以上20質量%以下含有されることが特に好ましい。なお固形分量とは、水分を除去したものであり、例えば加熱乾燥法により測定される。
本発明に用いられる松樹皮抽出物の摂取量としては、特に制限されないが、本発明の組成物による内皮におけるNO産生促進作用を一層高める点から、成人男性一人につき、1日当たり0.01mg以上700mg以下が好ましく、0.1mg以上500mg以下がより好ましく、1mg以上200mg以下が特に好ましい。なお、前述の摂取量を1日数回に分けて摂取してもよい。
(B)黒胡椒抽出物
黒胡椒抽出物とは、コショウ(胡椒、学名:Piper nigrum)の果実を乾燥して黒色に変色させたものの抽出物である。黒胡椒抽出物はピペリンを含有していることが好ましい。ピペリンを含有する場合、その含量は50質量%以上であることが好ましく、75質量%以上であることがより好ましく、90質量%以上であることが特に好ましい。なお、ピペリンの量は一般的な手法を用いることで測定でき、例えば、HPLC法、LC−MS法、及びこれらを組み合わせた方法等、常法により測定できる。
本発明では黒胡椒抽出物と松樹皮抽出物とを組み合わせることで相乗的に内皮細胞におけるNO産生量を増加させることができる。
黒胡椒抽出物は、ピパー ニグラム(piper nigrum)の果実を有機溶媒で抽出して得られる。抽出溶媒としては、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、ブタン、アセトン、ヘキサン、シクロヘキサン、プロピレングリコール、含水エタノール、含水プロピレングリコール等の食品あるいは薬剤の製造に許容される有機溶媒が好ましく用いられる。これらの有機溶媒は単独で用いてもよいし、2種以上の溶媒を組み合わせて用いてもよい。特に、1−ブタノール、2−ブタノール、ヘキサン、メタノール、エタノール、アセトン等の有機溶媒が好ましく用いられる。
本発明の組成物により内皮細胞におけるNO産生促進作用を一層高める点から、当該組成物の固形分中、黒胡椒抽出物は、乾燥質量で0.0001質量%以上が好ましく、0.001質量%以上含有されることがより好ましく、0.01質量%以上10質量%以下含有されることが特に好ましい。なお固形分量とは、水分を除去したものであり、加熱乾燥法により測定される。
本発明に用いられる黒胡椒抽出物の形態は固形物であってもよく、固形物が分散媒に溶解又は分散した液状等の流動状であってもよい。
(C)アルギニン又はその塩
本発明では、松樹皮抽出物及び黒胡椒抽出物に加えてアルギニン又はその塩を組み合わせることで、相乗的に内皮細胞におけるNO産生量を増加させることができる。
本発明に用いられるアルギニンは、L−アルギニン、D−アルギニン、ラセミ体であるDL−アルギニンのいずれでもよいが、その有用性よりL−アルギニンが望ましい。遊離のアルギニンやアルギニンの塩の1種若しくは2種以上が用いられる。L−アルギニンである。アルギニンの塩としては、酸付加塩、金属塩、アンモニウム塩、有機アミン付加塩、アミノ酸付加塩等が挙げられ、例えばL−アルギニンL−グルタミン酸塩、L−アルギニンL−アスパラギン酸塩、L−アルギニン塩酸塩が挙げられる。NO産生促進作用の向上の点から、本発明に用いられるアルギニンは、タンパク質並びにこれを分解した高分子量又は中分子量のペプチドに由来するアルギニンでないものが好ましい。高分子量又は中分子量のペプチドとは、例えばアミノ酸分子が100個以上のものを指し、より好ましくは50個以上のものを指し、特に好ましくは2個以上のものを指す。特に、本発明に用いられるアルギニンは、酸性アミノ酸との塩の状態以外においては、他のアミノ酸と結合していないことが好ましく、酸性アミノ酸を含む他のアミノ酸と結合していないアルギニン単体が最も好ましい。NO産生促進作用の向上の点から、アルギニン単体として、特にアルギニンの酸との付加塩が好ましく、特にアルギニンの無機酸との付加塩が最も好ましい。
本発明の組成物により内皮細胞におけるNO産生促進作用を一層高める点から、当該組成物の固形分中、アルギニンは、乾燥質量で0.1質量%以上含有されることが好ましく、相乗的な内皮細胞におけるNO産生促進作用が得られる点から1質量%以上含有されることがより好ましく、10質量%以上50質量%以下含有されることが特に好ましい。なお固形分量とは、水分を除去したものであり、加熱乾燥法により測定される。なお、本明細書におけるアルギニンの量は、例えばアルギニンが塩酸塩の形態である場合、塩酸部分を除くアルギニン部分の量であり、他の塩である場合も同様である。
本発明に用いられるアルギニン又はその塩の形態は固形物であってもよく、固形物が分散媒に溶解又は分散した液状等の流動状であってもよい。
本発明の組成物の固形分中、(A)松樹皮抽出物に対する(B)黒胡椒抽出物の配合比率は、乾燥質量にて、質量比で(A):(B)=1:0.001〜10であることが、内皮細胞におけるNO産生促進作用を一層高める点から好ましく、(A):(B)=1:0.01〜5であることがより好ましく、(A):(B)=1:0.05〜1であることが特に好ましい。
本発明の組成物の固形分中、(A)松樹皮抽出物に対する(C)アルギニンの配合比率は、乾燥質量にて、質量比で(A):(C)=1:0.01〜500であることが、内皮細胞におけるNO産生促進作用を一層高める点から好ましく、(A):(C)=1:0.1〜250であることがより好ましく、(A):(C)=1:1〜50であることが特に好ましい。
本発明の組成物の固形分中、(B)黒胡椒抽出物に対する(C)アルギニンの配合比率は、乾燥質量にて、質量比で(B):(C)=1:0.1〜2000であることが、内皮細胞におけるNO産生促進作用を一層高める点から好ましく、(B):(C)=1:1〜500であることがより好ましく、(B):(C)=1:10〜250であることが特に好ましい。
本発明の組成物の固形分中、(A)松樹皮抽出物、(B)黒胡椒抽出物及び(C)アルギニンの合計量に対し、(A)松樹皮抽出物の含有量は、乾燥質量にて、99.9質量%以下であることが好ましく、0.001質量%以上40質量%以下であることが、内皮細胞におけるNO産生促進作用を一層高める点からより好ましく、0.01質量%以上30質量%以下であることが更に好ましく、0.1質量%以上20質量%以下であることが特に好ましい。
本発明の組成物の固形分中、(A)松樹皮抽出物、(B)黒胡椒抽出物及び(C)アルギニンの合計量に対し、(B)黒胡椒抽出物の含有量は、乾燥質量にて、0.0001質量%以上20質量%以下であることが、内皮細胞におけるNO産生促進作用を一層高める点から好ましく、0.001質量%以上15質量%以下であることがより好ましく、0.01質量%以上10質量%以下であることが特に好ましい。
本発明の組成物の固形分中、(A)松樹皮抽出物、(B)黒胡椒抽出物及び(C)アルギニンの合計量に対し、(C)アルギニンの含有量は、乾燥重量にて、0.1質量%以上99.5質量%以下であることが、内皮細胞におけるNO産生促進作用を一層高める点から好ましく、1質量%以上95質量%以下であることがより好ましく、10質量%以上93質量%以下であることが特に好ましい。
本発明の組成物の固形分中、プロシアニジンに対するピペリンの配合比率は、乾燥質量にて、質量比でプロシアニジン:ピペリン=1:0.001〜30であることが、内皮細胞におけるNO産生促進作用を一層高める点から好ましく、1:0.01〜20であることがより好ましく、1:0.05〜10であることが特に好ましい。本発明の組成物の固形分中、プロシアニジンの量は0.00001〜99.5質量%であることが内皮細胞におけるNO産生促進作用を一層高める点から好ましく、0.0001〜50質量%であることがより好ましく、0.001〜20質量%であることが特に好ましい。本発明の組成物の固形分中、ピペリンの量は0.01〜60質量%であることが内皮細胞におけるNO産生促進作用を一層高める点から好ましく、0.0001〜40質量%であることがより好ましく、0.001〜20質量%であることが特に好ましい。
本発明の組成物中、プロシアニジンやピペリンの量は一般的な手法を用いることで測定でき、例えば、HPLC法、LC−MS法、及びこれらを組み合わせた方法等、常法により測定できる。
本発明の組成物は、上述した内皮細胞におけるNO産生量向上作用を阻害しない程度において、他の成分を含有していてもよい。例えば男性の性機能の向上や低下防止に寄与するとされる他の成分を含有していてもよい。そのような成分としては、高麗人参、マカ等が挙げられる。本発明の組成物は、これらの成分のほか、葛花抽出物等の植物抽出物、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンE等のビタミン類、ゼラチン、コラーゲンペプチド、大豆タンパク等のタンパク質、ビートオリゴ糖、大豆オリゴ糖、キシロオリゴ糖等のオリゴ糖、カルシウム、マグネシウム、鉄等のミネラル類、N−アセチルグルコサミン、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸等のムコ多糖類、乳、発酵乳、脱脂粉乳等の乳製品、豆乳、豆乳粉末等の豆乳製品、レモン、リンゴ等の果汁を配合することができる。さらに必要に応じて通常食品分野で用いられる、デキストリン、乳糖、ショ糖、麦芽糖、果糖、乳糖、エリスリトール、トレハロース、マルチトール、キシリトール、でんぷん等の糖類、ステビア、アセスルファムカリウム、スクラロース、アスパルテーム、ソーマチン、還元麦芽糖等の甘味料、クエン酸、乳酸、グルコン酸、リンゴ等の酸味料、着色料、アラビアガム、キサンタンガム等の増粘剤、シェラック等の光沢剤、タルク、セルロース、ステアリン酸カルシウム等の製造用剤等を配合することができる。
なお、本発明の組成物は卵白分解物を含有していてもよいが、アレルギー反応の誘発を防ぐ等の点から、その量は松樹皮抽出物100質量部に対し、10質量部以下であることが好ましく、5質量部以下であることがより好ましく、1質量部以下であることが特に好ましい。特に、アスペルギルス属菌由来のプロテアーゼ及び/又はバチルス属菌由来のプロテアーゼを用いて卵白を分解して得られる卵白加水分解物については、非含有であることが好ましい。
本発明の組成物は上述したように経口用であることが好ましいところ、食用に適した形態、例えば、粉末状・粒状・顆粒状・液状・ペースト状・クリーム状・タブレット状・カプセル状・カプレット状・ソフトカプセル状・錠剤状・棒状・板状・ブロック状・丸薬状・固形状・ゲル状・ゼリー状・グミ状・ウエハース状・ビスケット状・飴状・チュアブル状・シロップ状・スティック状等に成形して食品として提供することができる。また、水、牛乳、豆乳、果汁飲料、乳清飲料、清涼飲料、青汁、ヨーグルト等に添加して使用してもよい。
本発明の組成物は、後述する実施例に示すように、内皮細胞におけるNO産生量を効果的に向上させることができる。このため、勃起に代表される男性の性機能を向上又は低下防止することができ、男性活力用組成物(「男性用活力剤」という場合もある)として優れた効果を発揮しうる。性機能の向上又は低下防止作用としては、具体的には、例えば男性の勃起障害の改善や、性的刺激等に対して男性の陰茎の勃起反応性を高める、性的刺激等に対して男性の陰茎の応答性の低下を抑制する、性交における自信のサポート、性欲および性衝動のサポート、性的エネルギーレベルおよび活力の後押し、加齢に起因する問題のサポート、パートナーとの性的満足が得られるようサポートする、性的健康における問題をサポートする等が挙げられる。また、本発明の男性活力用組成物は、上記の作用以外に血管等の内皮細胞におけるNO産生量の向上によりもたらされる、他の機能改善にも効果をもたらすことができる。男性活力用組成物としては、男性の性機能の活力用組成物が挙げられる。例えば「男性の活力を補助」「男性の活力を養う」「男性の活力を補給」「男性の活力を応援する」「男らしいパワーを補助」「男らしいパワーを補給」「男らしいエネルギーを補給」「男性のパワーみなぎる毎日を応援」「男性の元気を応援」「男の活性を補助」「男のエナジーを補給」「男の自信を回復」「男性の元気の悩みに」「円満な生活を心がける方に」「若々しくパワフルな自分でありたい方に」「夜も昼も元気な毎日を守りたい方に」「年齢を感じ始めた方に」「男の自信を取り戻す」等の文言による広告・宣伝は本発明の男性活力用組成物の実施とみなすことができる。
本発明の組成物は、健康食品、特定保健用食品等の食品のほか、医薬品、医薬部外品等として用いても良いことは言うまでもない。
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。しかし本発明の範囲はかかる実施例に限定されない。以下、特に断りがなければ「%」は「質量%」を示す。
〔比較例1〜5並びに実施例1及び2〕
(1)使用した被験物質
・松樹皮抽出物:フランス海岸松樹皮抽出物である粉末状の松樹皮抽出物(東洋新薬社;フラバンジェノール(登録商標))を用いた。松樹皮抽出物はプロシアニジンを3.5%含有していた。
・黒胡椒抽出物:黒胡椒(Piper nigrum)の果実を原料とし、HPLC法分析によりピペリン含量が95.0%以上(乾燥状態において)となるよう有機溶媒で抽出された原料(粉末、市販品)を用いた。
・アルギニン:純度98.5%以上(乾燥物換算)である市販のL−アルギニン一塩酸塩の結晶性粉末を用いた。
(2)被験物質の調製
黒胡椒抽出物以外は1%のジメチルスルホキシド(DMSO、和光純薬)を含有するMEMα培地(ヌクレオチド含有、フェノールレッド非含有、Gibco)で溶解および希釈を行った。
黒胡椒抽出物は100%DMSOで溶解後に、MEMαを用いて100倍希釈し、溶媒を1%DMSO含有MEMα培地としたものを使用した。
(3)試験方法
(3−1)細胞への被験試料の添加及び培養
37℃、5体積%CO2インキュベーター内で、75cm2フラスコを用いて、ブタ肺動脈血管内皮細胞(Porcine Pulmonary Artery Endothelial Cells、PPAEC、東洋紡)を10%FBS(SIGMA)含有RPMI1640培地(SIGMA)にて培養した。トリプシン処理により浮遊させた細胞を、75cm2フラスコから96well plateへ1.0×104cells/wellの細胞密度で播種し、37℃、5体積%CO2インキュベーター内で48時間前培養した。各wellより培地を除去後、8%FBS含有MEMα培地を全wellに50μLずつ添加した後、1%DMSO含有MEMα培地にて下記表1に示す目的濃度の2倍に調製した被験物質含有培地を50μLずつ添加し、CO2インキュベーター内で16時間培養した。controlには1%DMSO含有MEMα培地を用いた。
なお、ブタ肺動脈血管内皮細胞は癌化していない正常細胞であり、生体に近い反応を示すことに加え、NO産生の評価に多用されているため、勃起組織における内皮細胞のモデルとして適している。
上表において、(B)/(A)は乾燥質量における松樹皮抽出物に対する黒胡椒抽出物の質量比を示し、(C)/(A)は乾燥質量における松樹皮抽出物に対するアルギニンの質量比を示し、(C)/(B)は乾燥質量における黒胡椒抽出物に対するアルギニンの質量比を示す。(A)/((A)+(B)+(C))、(B)/((A)+(B)+(C))、(C)/((A)+(B)+(C))は、乾燥質量における松樹皮抽出物、黒胡椒抽出物及びアルギニンの合計量に対する松樹皮抽出物、黒胡椒抽出物及びアルギニンそれぞれの割合を示す(表3以降も同様)。
(3−2)NO産生量の評価
16時間培養後の培養上清を1.5mLサンプルチューブに回収し、氷上に置いた。4℃、2000gで3分間遠心した上清を、測定サンプルとして使用した。Nitrate/Nitrite Assay Kit, Fluorometric(Cayman製)を用いて、測定サンプル中のNO濃度(μM)を測定した。以下の式1を用いてNO濃度を元に「% of control」を算出した。
式1:% of control=試料のNO濃度(μM)/controlのNO濃度(μM)×100(%)
(3−3)細胞賦活活性測定
(3−1)で培養後の細胞をリン酸緩衝生理食塩水(PBS、ナカライテスク) 200μL/wellで1回洗浄した。無血清MEMα培地で30容量倍に希釈したCell Counting Kit−8溶液を150μL/well添加した。37℃、5体積%CO2インキュベーター内に静置し適度に発色させた後、450nmにおける吸光度を測定した。得られた吸光度を元に以下の式2を用いて「% of control」を算出した。
式2:%of control=(Data sample−Data blank)/(Data control−Data blank)×100
(3−4)(3−3)で得られた「% of control」の値で、(3−2)で得られた「% of control」を割り、NO産生量を得た。結果を図1に示す。
図1より、松樹皮抽出物及び黒胡椒抽出物を組み合わせた実施例1及び2では、それぞれを単独で用いた比較例1及び2、並びにアルギニンを単独で用いた比較例3、アルギニン及び松樹皮抽出物を組み合わせた比較例4、アルギニン及び黒胡椒抽出物を組み合わせた比較例5の何れに対しても大幅にNO産生量を増大させることが判る。
また、松樹皮抽出物及び黒胡椒抽出物をそれぞれ単独で用いた比較例1及び2それぞれは、コントロールに比して133%(=233−100(%))、及び209%(=309−100(%))NO産生量が増加しているのに対し、松樹皮抽出物及び黒胡椒抽出物を組み合わせた実施例1では、それらの合計である342%よりも更にNO産生量が増加しており(494−100=394%)、相乗的にNO産生量が向上することが判る。
同様に、松樹皮抽出物を単独で用いた比較例1と、黒胡椒抽出物及びアルギニンを用いた比較例5とでは、それぞれ、コントロールに比して133%(=233−100(%))、及び341%(=441−100(%))、NO産生量が増加しているのに対し、松樹皮抽出物、黒胡椒抽出物及びアルギニンを組み合わせた実施例2ではそれらの合計である474%よりも更にNO産生量が増加しており(582−100=482%)、相乗的にNO産生量が向上することが判る。
以上より、本発明の組成物が内皮細胞におけるNO産生促進作用に優れ、これにより、男性の性機能等の活力補助に優れた効果を発揮することは明らかである。
<製造例1〜製造例6>
下記表3の配合にて、各原料を均一になるように混合した後、打錠装置を用いて成形することによって錠剤を製造した(1粒あたり300mg)。得られた組成物を1日当たり3錠摂取したところ、本発明の効果である男性の性機能等の活力補助に優れた効果を発揮した。松樹皮抽出物をHPLC法で分析したところ、プロシアニジンが3.5%含まれていた。また、黒胡椒抽出物をHPLC法で分析したところ、ピペリンが95.0%含まれていた。
<製造例7〜製造例12>
下記表4の配合にて、各原料を均一になるように混合した後、ゼラチン及びグリセリンを含む被膜で被包することによってソフトカプセルを製造した(1粒あたりの内容量300mg)。得られた組成物1粒を摂取したところ、本発明の効果である男性の性機能等の活力補助に優れた効果を発揮した。松樹皮抽出物をHPLC法で分析したところ、プロシアニジンが3.5%含まれていた。また、黒胡椒抽出物をHPLC法で分析したところ、ピペリンが95.0%含まれていた。
<製造例13〜製造例18>
下記表5の配合にて、各原料を均一になるように混合した後、ゼラチンを含む被膜に充填することによってハードカプセルを製造した(1粒あたり内容量350mg)。得られた組成物を摂取したところ、本発明の効果である男性の性機能等の活力補助に優れた効果を発揮した。松樹皮抽出物をHPLC法で分析したところ、プロシアニジンが3.5%含まれていた。また、黒胡椒抽出物をHPLC法で分析したところ、ピペリンが95.0%含まれていた。

Claims (2)

  1. 松樹皮抽出物及び黒胡椒抽出物を含む男性活力用組成物。
  2. 松樹皮抽出物、黒胡椒抽出物及びアルギニン若しくはその塩を含む組成物。
JP2019069090A 2019-03-29 2019-03-29 男性活力用組成物及び組成物 Pending JP2020164495A (ja)

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