JPWO2006077827A1 - プレスフィット端子とその製造方法及びプレスフィット端子−回路基板間の接続構造 - Google Patents
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Abstract
回路基板のスルーホールへの圧入時にもめっき表面が削れることなく、かつ高接続信頼性を有するプレスフィット端子を提供すること。回路基板の導電性スルーホールに挿入されるプレスフィット端子の製造において、前記スルーホールと電気的接触をするプレスフィット接続部の端子母材表面に下地めっき層を1層又は複数層形成する下地めっき工程と、その最上層の下地めっき層の上にSnめっき層を形成するSnめっき工程と、前記Snめっき層を形成した後、熱処理を行い、その最上層の下地めっき層の上にSnとその最上層の下地めっき金属との合金層を形成させ、かつその合金層の最表層に合金化されていないSnを混在させるリフロー工程とを備える。
Description
本発明は、プリント回路基板などのスルーホールに挿着されるプレスフィット端子に関し、さらに詳しくは、そのような回路基板のスルーホールに圧入される際にその端子接続部の最表面のSnめっき層が削れることのないプレスフィット端子とその製造方法、更にはそのプレスフィット端子−回路基板間の接続構造に関する。
従来、例えばプリント回路基板のような回路基板とコネクタ端子とを電気的に接続したものとしては、そのコネクタ端子をその回路基板の導電性スルーホールに圧入し、はんだ付けすることなく機械的に固定したものが広く知られている。このものにおいて用いられる端子は、プレスフィット端子と称され、回路基板に挿入される端子挿入部と、基板用コネクタ等に挿着される端子取付部と、これら端子挿入部と端子取付部との間に配置されてスルーホールと電気接触するプレスフィット接続部を有している。
このプレスフィット端子は、端子挿入部より回路基板のスルーホールに挿入し、そのスルーホール径よりも大きな幅のプレスフィット接続部をスルーホールに圧入する事で接触荷重が発生し、電気的及び機械的な接続を得るものである。
この場合、接続において低い接触抵抗を安定して得るために、少なくともスルーホールと接触するプレスフィット接続部の最表面にSnめっきが一般的に施されている。
そして、端子表面にSnめっきを施すことにより安定した接触抵抗を維持したまま端子の挿入力を低下させる嵌合型接続端子の製造方法に関するものがある(特開平11−135226号公報)。
例えば特開平11−135226号公報は、端子表面にNiめっき層を形成し、その上にCuめっき層を形成し、更にその上にSnめっき層を形成した後、端子母材に150℃以上170℃以下で熱処理を行って一方の端子の摺動部分にSnめっき層を0.1μm〜0.3μmの厚さに残留させ、他方の端子の摺動部分にSnめっき層を0.1μm以上の厚さに残留させるというものである。
しかし、スルーホールの内周面には通常Cuめっきが施されていることから、上記のように端子表面に薄くSnめっき層を残留させたものでは、Snめっき層がそのCuめっき層より軟らかいため、端子をスルーホールに圧入した時にスルーホールのエッジで端子のSnめっき層が削られて削れカスが出、回路のショートや誤作動等を生じると言う問題があった。
上記問題の対処方法として、出てきためっきカスを吸引する方法や、端子のめっきに用いる金属をSnより硬いNiにする方法などもある。しかしながら吸引する方法では基板とコネクタの位置によっては吸引が困難であったり、完全に除去し切れているかの検査が煩雑であったり、更に吸引のための設備が必要なため、コストアップにつながるなどの問題があった。また、端子めっき金属をNiにした場合、接続信頼性の観点からスルーホール側のめっき金属をSnにしなければならず、基板の調達が困難、あるいは高コストであるという問題があった。
本発明が解決しようとする課題は、回路基板のスルーホールへの圧入時にも最表面のSnめっき層が削れず、接続信頼性の高いプレスフィット端子とその製造方法及びプレスフィット端子−回路基板間の接続構造を提供することにある。
上記課題を解決するために本発明に係るプレスフィット端子は、請求項1に記載の発明のように、回路基板の導電性スルーホールに挿入されるものであって、前記スルーホールと電気的接触をするプレスフィット接続部の母材表面に下地めっき層が1層又は複数層形成され、その最上層の下地めっき層の上にSnとその最上層の下地めっき金属との合金層が形成され、その合金層の最表層に合金化されていないSnが混在していることを要旨とする。
この場合、請求項2に記載のように、前記合金化されていないSnは、前記合金層の最表層に島状に点在しているものであっても良い。
そして、請求項3に記載のように、前記下地めっき層は1層であり、そのめっき金属がNi又はCuであることが好適な例として挙げられる。
また、請求項4に記載のように、前記下地めっき層は2層であり、そのめっき金属が端子母材表面から順にNi−Cu又はCu−Niであることも好適な例として挙げられる。
また、請求項5に記載のように、前記下地めっき層は3層であり、そのめっき金属が端子母材表面から順にCu−Ni−Cuであることも好適な例として挙げられる。
更に、請求項6に記載のように、前記合金化されていないSnは、前記合金層の最表面から数nmないし50nmの範囲にあることが望ましい。
そして、本発明に係るプレスフィット端子の製造方法は、請求項7に記載の発明のように、前記スルーホールと電気的接触をするプレスフィット接続部の母材表面に下地めっき層を1層又は複数層形成する下地めっき工程と、その最上層の下地めっき層の上にSnめっき層を形成するSnめっき工程と、前記Snめっき層を形成した後、熱処理を行い、その最上層の下地めっき層の上にSnとその最上層の下地めっき金属との合金層を形成させ、かつその合金層の最表層に合金化されていないSnを混在させるリフロー工程とを備えることを要旨とする。
このとき、請求項8に記載のように、前記リフロー工程においては、前記合金層の最表層に合金化されていないSnを島状に点在させても良い。
この場合、請求項9に記載のように、前記Snめっき層は、0.1ないし0.7μmの厚み幅であることが望ましい。
またこの場合、請求項10に記載のように、前記下地めっき層は1層であり、そのめっき金属がNi又はCuであることが好適な例として挙げられる。
そして、請求項11に記載のように、前記下地めっき層は2層であり、そのめっき金属が端子母材表面から順にNi−Cu又はCu−Niであることも好適な例として挙げられる。
また、請求項12に記載のように、前記下地めっき層は3層であり、そのめっき金属が端子母材表面から順にCu−Ni−Cuであることも好適な例として挙げられる。
そして、請求項13に記載のように、前記リフロー工程における熱処理温度が、200℃以上300℃以下であることが望ましい。
更に、本発明は、請求項14に記載の発明のように、プレスフィット端子と回路基板の導電性スルーホールとの接続構造であって、前記プレスフィット接続部の母材表面に下地めっき層が1層又は複数層形成され、その最上層の下地めっき層の上にSnとその最上層の下地めっき金属との合金層が形成され、その合金層の最表層に合金化されていないSnが混在し、かつ前記プレスフィット接続部の表面硬度が前記スルーホールの接続部の表面硬度より高いことを要旨とする。
このとき、請求項15に記載のように、前記合金化されていないSnは、前記合金層の最表層に島状に点在していても良い。
この場合、請求項16に記載のように、前記下地めっき層は1層であり、そのめっき金属がNi又はCuであることが好適な例として挙げられる。
また、請求項17に記載のように、前記下地めっき層は2層であり、そのめっき金属が端子母材表面から順にNi−Cu又はCu−Niであることも好適な例として挙げられる。
そして、請求項18に記載のように、前記下地めっき層は3層であり、そのめっき金属が端子母材表面から順にCu−Ni−Cuであることも好適な例として挙げられる。
また、請求項19に記載のように、前記合金化されていないSnは、前記合金層の最表面から数nmないし50nmの範囲にあることが望ましい。
請求項1に記載のプレスフィット端子によれば、プレスフィット接続部の最表面は合金化されていないSnとSn合金とが混在した層となっている。そしてこのSn合金層の硬度が、回路基板のスルーホール内周面にされたCuめっきの硬度より非常に高いものとなる。そのため、圧入時にプレスフィット接続部にかかる力をこの部分が受けて合金化されていないSnを保護するため、めっき層の削れを防ぐことができる。
また、合金層の最表層に混在する合金化されていないSnは非常に軟らかい性質を有する。それにより接続部における接触面積が増大して接続界面に隙間を作らないため、酸素の進入を防ぎ、高温環境下においてもめっきの酸化劣化等による接触抵抗の上昇を抑えることができる。
このような合金化されていないSnは、合金層の最表層に島状に点在している場合でも、請求項1に記載のプレスフィット端子と同様の作用効果を奏することができる。
そして請求項3ないし5に記載のように、下地めっき金属がNi又はCuである場合、例えば、最上層の下地めっき層の上に形成されたSnとその最上層の下地めっき金属との合金は回路基板のスルーホールにされたCuめっきより硬度が高いため、Snめっきされたプレスフィット端子がスルーホールへ圧入される際に発生していた端子表面のめっき層の削れを防ぐことができる。
この場合、下地めっき金属がNiの場合があるのは、例えば端子母材が銅亜鉛合金の場合、熱処理によって端子母材中のZn成分がSn層まで拡散することを防ぐためである。
また、母材表面に最も近いめっき層がCu層の場合があるのは、例えばNiめっきが着きにくい端子母材を選択した場合に、Cuを挟むことによってNiめっきの濡れ性などを良くするためである。
そして、下地めっき層が1層ないし3層であり、下地めっき層が1層の場合、めっき金属はNi又はCuであり、下地めっき層が2層の場合、めっき金属は端子母材表面から順にNi−Cu又はCu−Niであり、下地めっき層が3層の場合、めっき金属は端子母材表面から順にCu−Ni−Cuであることにより種々の材料からなる母材に対応することができる。
また請求項6に記載のように、合金化されていないSnが前記合金層の最表面から数nmないし50nmの範囲にあることで、合金化されていないSnの下部及び周囲にある硬度の高い合金の影響を受けることが可能となり、その軟らかいSnが保護されてめっき層の削れがなくなるとともに、その軟らかいSnによって接触面積を増大させる効果を発揮することができる。
そして、請求項7に記載のプレスフィット端子の製造方法によれば、最上層の下地めっき層の上にSnとその最上層の下地めっき金属との合金層を形成させ、その合金層の最表層に合金化されていないSnを混在させることができるため、プレスフィット接続部における端子表面のめっき層が削れるのを防ぐことができる。
また、プレスフィット接続部における接触面積が増大するので、接触抵抗を低下させることができる。そして、高温環境下での使用に対してもめっきの酸化劣化等が抑えられるため、接続信頼性の非常に高いプレスフィット端子を製造することができる。
このとき、請求項8に記載の製造方法により、合金層の最表層に合金化されていないSnを島状に点在させる場合でも、請求項7に記載のプレスフィット端子と同様の作用効果を奏することができる。
そして請求項9に記載のように、Snめっき層の厚み幅を0.1μmないし0.7μmにすることによって、リフロー工程における熱処理によりSnめっき層を完全に合金化させることなく、最上層の下地めっき層の上にSnとその最上層の下地めっき金属との合金層を形成させ、その合金層の最表層に合金化されていないSnを混在または島状に点在させることが可能となる。
この場合、請求項10ないし12に記載のように、下地めっき金属にNi又はCuを用いることにより、回路基板のスルーホールにされたCuめっきより硬度が高い合金層を最上層の下地めっき層の上に形成することができる。
また、下地めっき層を1層ないし3層とし、下地めっき層が1層の場合、めっき金属をNi又はCuとし、下地めっき層が2層の場合、めっき金属を端子母材表面から順にNi−Cu又はCu−Niとし、下地めっき層が3層の場合、めっき金属を端子母材表面から順にCu−Ni−Cuとすることにより、種々の材料からなる母材に対応することができる。
また、請求項13に記載のように、リフロー工程における熱処理温度を200℃以上300℃以下にすることにより、最上層の下地めっき層の上にSnとその最上層の下地めっき金属との合金層を形成させ、かつその合金層の最表層に合金化されていないSnを混在または島状に点在させることが可能となる。
そして、請求項14に記載のプレスフィット端子−回路基板間の接続構造にすることにより、端子表面のめっき層の削れによる回路のショートや誤作動等を防ぐことができる。また、高温環境下において安定して低い接触抵抗を維持するため、接続信頼性が非常に高いものとなる。
また、請求項15に記載のように、合金化されていないSnが、プレスフィット端子接続部の母材表面に形成された合金層の最表層に島状に点在する場合でも、請求項14に記載のプレスフィット端子−回路基板間の接続構造と同様の作用効果を奏することができる。
この場合、請求項16ないし18に記載のように、種々の下地めっきをすることができる。
そして請求項19に記載のように、合金化されていないSnが合金層の最表面から数nmないし50nmの範囲にあることで、合金化されていないSnの下部及び周囲にある硬度の高い合金の影響を受けることが可能となり、その軟らかいSnが保護される。そして、回路基板のスルーホールとの接続の際に、Snめっき層の削れがなくなるとともに、その軟らかいSnによって接触面積を増大させるため、低い接触抵抗を安定して維持し、接続信頼性が非常に高いものとなる。
以下に本発明の実施形態について図1〜11を参照して詳細に説明する。
図1に示すように、本発明の実施形態に係るプレスフィット端子10は、銅合金等の導電性に優れた金属線をプレス加工することにより形成される。そして、基板接続部12がプリント回路基板のような回路基板13のスルーホール14に挿入されるようになっている。
そして、各種プレスフィット端子の接続部の断面形状は、例えば図11に示したものが知られている。
図11(a)、(b)に示すものは分割梁型と呼ばれるものであり、そのうちの図11(a)に示すものは段違い型と呼ばれるものである。その断面形状は2つの独立した方形111aと112aが段違いに形成されており、方形111aと112aが溝部113aを図中の矢印方向に動くことによってスルーホールに挿入できるように変形され、圧入される。そして、A点、B点の2箇所でスルーホールの内周面114aに電気接触して固定されるようになっている。
図11(b)に示すものはニードルアイ型と呼ばれるものであり、その断面形状は2つの独立した方形111bと112bが形成されており、それら2つの方形間に溝部113bが形成されている。方形111bと112bが溝部113bを図中の矢印方向に動くことによってスルーホールに圧入され、C面、D面の2箇所でスルーホールの内周面114bに電気接触して固定されるようになっている。
図11(c)〜(f)に示すものは、断面の形状がアルファベットの形状をしており、その形状が変形するタイプのものである。
図11(c)に示すものはC型と呼ばれるものであり、その断面形状はアルファベットのCの形状をしている。端子断面111cが溝部113cを矢印方向に弾性変形することによってC型の径が縮小されてスルーホールに圧入され、C型の端子接続部外周全面でスルーホールの内周面114cに電気接触して固定されるようになっている。
図11(d)に示すものはM型と呼ばれるものであり、その断面形状はアルファベットのMの形状をしている。端子断面111d及び112dが溝部113dを図中の矢印方向に弾性変形しながらスルーホールに圧入され、E面、F面の2箇所でスルーホールの内周面114dに電気接触して固定されるようになっている。
図11(e)に示すものはN型と呼ばれるものであり、その断面形状はアルファベットのNの形状をしている。端子断面111e及び112eが溝部113eを図中の矢印方向に弾性変形しながらスルーホールに圧入され、G面、H面の2箇所でスルーホールの内周面114eに電気接触して固定されるようになっている。
図11(f)に示すものはH型と呼ばれるものであり、その断面形状はアルファベットのHの形状をしている。端子断面111f及び112fが溝部113fを図中の矢印方向に弾性変形しながらスルーホールに圧入され、I面、J面の2箇所でスルーホールの内周面114fに電気接触して固定されるようになっている。
上記図11(a)〜(f)の形状のものはプレスフィット接続部の弾性変形量が大きいため、プリント回路基板のスルーホール径の寸法変動に対応しやすく、現在主流の端子となっている。
一方、図11(g)に示すものはいわゆるソリッドタイプというものであり、その断面形状は方形に形成されており、K点、L点、M点、N点の4箇所でスルーホールの内周面114gに電気接触して固定されるようになっている。このようなソリッドタイプはプレスフィット接続部の弾性変形量が少ないものであり、塑性変形することによってスルーホールに圧入される。
回路基板13は、その表面に各種導電路15が形成されているとともに、多数のスルーホール14が開口されている。このスルーホール14の内周面には、めっき等により接点部16が形成され、導電路15と接続されている。
上記プレスフィット端子10の基板接続部12は、スルーホール14に挿入する端子を案内する案内部17が先端に形成されているとともに、その上方にはスルーホール14の深さの約2倍の領域に亘って一対の弾性変形部18が形成されている。この弾性変形部は厚肉の帯状をなし、溝部19を挟んだ状態で外側へほぼ円弧状に膨出形成されている。
但し、長手方向の中央部から少し上方に寄った位置では、全長のほぼ1/3の領域に亘って外面が略直線部18Aとされ、互いに平行もしくはゆるやかな円弧になっている。この略直線部18Aに相当する部位がプレスフィット接続部とされ、スルーホール14の接点部16と電気的に接触する。
そして図2は、本発明の実施形態に係るプレスフィット端子表面にめっきされたその構造を斜視図で表したものである。図中には端子母材28の上に下地めっき層26が形成され、その上には下地めっき金属とSnとの合金層24が形成されている。そして、合金化されていないSn層22が混在している様子を示している。この合金化されていないSn層22は、合金層24の最表面から数nmないし50nmの範囲にあることが好ましい。
図3は、本発明の実施形態に係るプレスフィット端子断面のめっき層の構成を示している。例えば図3(a)は、端子母材36上にNiめっき層34が形成され、その上にSn−Ni合金層32が形成され、更にそのSn−Ni合金層32の最表層に合金化されていないSn31が混在しているものであり、また図3(b)は、端子母材36上にCuめっき層35が形成され、その上にSn−Cu合金層33が形成され、更にそのSn−Cu合金層33の最表層に合金化されていないSn31が混在しているものである。これらは、下地めっき層が1層のものである。
そして図3(c)は、端子母材36上に下地めっき層として上から順にCuめっき層35−Niめっき層34が形成され、その上にSn−Cu合金層33が形成され、更にそのSn−Cu合金層33の最表層に合金化されていないSn31を混在させているものであり、また図3(d)は、端子母材36上に下地めっき層として上から順にNiめっき層34−Cuめっき層35が形成され、その上にSn−Ni合金層32が形成され、更にそのSn−Ni合金層32の最表層に合金化されていないSn31を混在させているものである。これらは、下地めっき層が2層のものである。
また、図(e)は、端子母材36上に下地めっき層として上から順にCuめっき層35−Niめっき層34−Cuめっき層35が形成され、その上にSn−Cu合金層33が形成され、更にそのSn−Cu合金層33の最表層に合金化されていないSn31を混在させているものである。これは、下地めっき層が3層のものである。
そして、本発明に係るプレスフィット端子のめっき処理工程は、母材表面に下地めっき層を形成する工程と、その最上層の下地めっき層にSn層を形成する工程と、そのSnめっき層を形成した後、熱処理を行うリフロー工程とからなる。
下地めっき層やSn層を形成する方法は、通常用いられるめっき方法により行なうことが可能なため、説明を省略する。リフロー工程は、その熱処理温度が200℃以上300℃以下であることが好ましい。熱処理温度は、最高到達温度が200℃から300℃であれば良く、室温から昇温させ、自然にあるいは強制的に降温させると良い。処理時間としては、数秒から数分の範囲であれば良い。図10に熱処理の温度プロファイルの一例を示す。
このようなリフロー工程とすると、最上層の下地めっき層の上にSnとその最上層の下地めっき金属との合金層が形成されるとともに、その合金層の最表層に合金化されていないSnを混在させることができる。
なお、上記めっき処理工程における熱処理前のSnめっき層の厚みは、0.1ないし0.7μmであることが好ましい。0.1μm未満では、表面に均質なSnめっき層を形成させることが困難であるし、0.7μm以上である場合には、合金化されていないSnを混在させることができないからである。
図4は、本発明に係るプレスフィット端子の、リフロー工程後のめっき表面をSEMを用いて観察した観察像である。
図6は、本発明に係るプレスフィット端子(図3のめっき構成では(c)に当たる)とスルーホール(TH)との接続界面をSIM(イオン電子顕微鏡)で見た像である。図中最下層にスルーホールが位置し、その上には界面から順に合金化されていないSn及び合金層−Cuめっき層−Niめっき層−端子母材が見えている。
また図7は、プレスフィット端子母材表面にNiめっきした場合の、プレスフィット端子とスルーホールとの接続界面をSIM(イオン電子顕微鏡)で見た像である。図中最下層にスルーホールが位置し、その上には界面から順にNiめっき層−端子母材が見えている。
次に、本発明の実施例について以下に詳しく説明する。
(実施例1)
銅合金を母材とするプレスフィット端子の接続部に下地めっき層としてNiめっきした後、0.4μmの厚みにSnめっきした。その後、図10に示す温度条件で、最高到達温度が232℃+数℃になるように加熱−冷却処理(約30秒)を行い、Niめっき層の上にSn−Ni合金層を形成させた。
銅合金を母材とするプレスフィット端子の接続部に下地めっき層としてNiめっきした後、0.4μmの厚みにSnめっきした。その後、図10に示す温度条件で、最高到達温度が232℃+数℃になるように加熱−冷却処理(約30秒)を行い、Niめっき層の上にSn−Ni合金層を形成させた。
次に、この加熱−冷却処理(リフロー工程)後の端子のめっき表面をSEMにより観察した。そのSEM像を図4に示す。
図4から、SEM像には白色部分42とその他の黒色部分44が混在する様子が観測された。そこでこの白色部分42及び黒色部分44におけるSn及びNi濃度をAES分光法(オージェ分光法)により測定した。その結果を図5(a)及び(b)に示す。
図5(a)は、図4の白色部分42における測定結果であり、図5(b)は黒色部分44における測定結果である。図5(a)、(b)ともに横軸は測定位置におけるめっき最表面からの深さを表し、縦軸はSn元素及びNi元素の測定位置における原子濃度(%)を表している。
線51及び53はSn濃度の値を表し、線52、54は同様にNi濃度を表す。また、楕円で囲った部分55は、白色部分42における数ないし50nmの深さのSn濃度の変化を表している。
図5(a)の線51、52を見ると、50nmないし300nmの深さにおいてSn濃度が約40%、Ni濃度が約60%と一定であり、図4の白色部分42のこの範囲にはSnと下地めっき金属であるNiとの合金層が均一に形成されていることが分かる。その一方で、表面から数nmないし50nmの範囲(楕円で囲った部分55)においては、急激にSn濃度が上昇し(最高50ないし60%)、またNi濃度が減少している。但し、AES分光法(オージェ分光法)における測定ビーム径と図4の白色部分42の直径とを比較した場合測定ビーム径の方が大きいことから、白色部分42のみを完全に測ることはできないため、表面から数ないし50nmの範囲(楕円で囲った部分55)における実際のSn濃度はもっと高いものと考える。
次に図5(b)の線53、54を見ると、数nmないし450nmの深さにおいてほぼ一定にSn濃度が推移していることが分かる。これは、数nmないし450nmの範囲においてSnとNiとからなる合金層が均一に形成されていることを示しており、黒色部分44においてSn濃度が非常に高くなっている部分はなかった。
そして表1に、図4の白色部分42(軟部)及び黒色部分44(硬部)の表面硬度を測定した結果を示す。加えて、最上層の下地めっき層がCuの場合において、リフロー工程後の端子母材表面に混在する軟部と硬部の表面硬度を測定した結果についても表1に示す。また、表2には従来のSnめっきにおける表面硬度データ等を示す。
表1に示すように、最上層の下地めっき層がNiの場合の白色部分42(軟部)のビッカース硬度は92HVであり、黒色部分44(硬部)の硬度1104HVと比べてかなり低く、その組成が大きく異なっていることが分かる。その一方で表2の従来のSnめっきの硬度25HVにかなり近くなっていることから、その組成は純Snに近く、ほとんど合金化されていないものと考える。これに対し、硬部44は、Snめっきの硬度より相当高く、Niめっきの硬度よりも高いため、Snと下地めっき金属(Ni)の拡散による合金が形成されていることを表している。
以上の結果から、本発明に係るプレスフィット端子のめっき表面には、Snとその最上層の下地めっき金属との合金層が形成され、その合金層の最表面から数nmないし50nmの範囲において合金化されていないSnが混在していることが分かる。
そして、表1に示される最上層の下地めっき層がNiの場合におけるプレスフィット接続部の表面硬度(全体としての表面硬度)735HVと、表2に示されるCuめっきされたスルーホールの接続部における表面硬度104HVとを比べると、プレスフィット接続部の表面硬度のほうが高いことが分かる。これにより、回路基板のCuめっきされたスルーホールへプレスフィット端子を挿入する際に、プレスフィット接続部における端子母材表面のめっき層が削れるのを防ぐことが可能となる。
また、表1に示されるように、最上層の下地めっき層がCuの場合、めっき後リフロー処理された端子母材表面に混在する軟部と硬部のうち、軟部のビッカース硬度は92HVであり、硬部の硬度は828HVであった。Niの場合と同様、端子表面の軟部と硬部とではその組成が大きく異なり、軟部の硬度は、表2に示される従来のSnめっきの硬度25HVにかなり近いため、軟部の組成は純Snに近く、ほとんど合金化されていないものと考える。
そして、Niの場合と同様、表1に示される最上層の下地めっき層がCuの場合におけるプレスフィット接続部の表面硬度(全体としての表面硬度)552HVと、表2に示されるCuめっきされたスルーホールの接続部における表面硬度104HVとを比べると、プレスフィット接続部の表面硬度のほうが高いことが分かる。これにより、回路基板のCuめっきされたスルーホールへプレスフィット端子を挿入する際に、プレスフィット接続部における端子母材表面のめっき層が削れるのを防ぐことが可能となる。
(実施例2〜3)
実施例1と同様に、銅合金を母材としたプレスフィット端子の接続部にNi金属で下地めっきをし、更に0.2μm又は0.7μmの厚みにそれぞれSnめっきした。その後、最高到達温度が232℃+数℃になるように加熱−冷却処理(約30秒)を行い、Niめっき層の上にSn−Ni合金層を形成させた。この端子のめっき表面をそれぞれSEM観測したところ、実施例1と同様に合金化されていないSnがSn−Ni合金層の最表層に混在している様子が観測された。
実施例1と同様に、銅合金を母材としたプレスフィット端子の接続部にNi金属で下地めっきをし、更に0.2μm又は0.7μmの厚みにそれぞれSnめっきした。その後、最高到達温度が232℃+数℃になるように加熱−冷却処理(約30秒)を行い、Niめっき層の上にSn−Ni合金層を形成させた。この端子のめっき表面をそれぞれSEM観測したところ、実施例1と同様に合金化されていないSnがSn−Ni合金層の最表層に混在している様子が観測された。
(比較例1)
実施例1と同様に、銅亜鉛合金を母材としたプレスフィット端子の接続部にNi金属で下地めっきをし、更に0.8μmの厚みにSnめっきした。その後、最高到達温度が232℃+数℃になるように加熱−冷却処理(約30秒)を行い、Niめっき層の上にSn−Ni合金層を形成させた。この端子のめっき表面をSEM観測したところ、合金化されていないSnがSn−Ni合金層の最表層に混在している様子は観測されなかった。
実施例1と同様に、銅亜鉛合金を母材としたプレスフィット端子の接続部にNi金属で下地めっきをし、更に0.8μmの厚みにSnめっきした。その後、最高到達温度が232℃+数℃になるように加熱−冷却処理(約30秒)を行い、Niめっき層の上にSn−Ni合金層を形成させた。この端子のめっき表面をSEM観測したところ、合金化されていないSnがSn−Ni合金層の最表層に混在している様子は観測されなかった。
実施例1ないし3及び比較例1の方法でめっき処理されたプレスフィット端子を、回路基板のCuめっきされたスルーホールへ圧入させた。その結果を表3に示す。
実施例1ないし3では、加熱−冷却処理(リフロー工程)後のプレスフィット端子のめっき表面に図4のように、合金化されていないSnがSn−Ni合金層の最表層に混在している様子が観測された。そして、これらのプレスフィット端子を回路基板のCuめっきされたスルーホールへ圧入したところ、めっき層の削れはなかった。一方、比較例1(従来のSnめっき方法)はSnめっき厚を0.8μmにしたものであるが、この場合には上記のような合金化されていないSnがSn−Ni合金層の最表層に混在している様子は観測されず、めっき層の削れが発生した。
これは、最上層の下地めっき層(Niめっき層)の上にSnとその最上層の下地めっき金属(Ni)との合金層が形成され、その合金層の最表層に合金化されていないSnが混在する状態となった結果、硬度が非常に高い合金層(1104HV)が、回路基板のCuめっきされたスルーホールへプレスフィット端子を圧入するときの力を受けて、軟らかい部分(表面硬度が92HVの合金化されていないSnの部分)を保護し、端子表面全体の硬度(735HV)がCuめっきされたスルーホールの表面硬度(104HV)より上回ったために、削れが発生しなかったものと思われる。
一方、比較例1では、従来のSnめっき方法と同様、上記のように、合金化されていないSnがSn−Ni合金層に混在している様子は観測されず、従来のSnめっきと同様の表面硬度(25HV)であるため、めっき層の削れが発生した。
次に、本発明に係るプレスフィット端子と回路基板のスルーホールとの接続信頼性を評価するため、接続させた時の接続面の観察と高温環境下における接続特性(接触抵抗値の変化)を調べた。
(実施例4)
銅合金を母材とするプレスフィット端子の接続部に下地めっき層として順にNiめっき−Cuめっきをし、更に0.4μmの厚みにSnめっきした。その後、最高到達温度が232℃+数℃になるように加熱−冷却処理(約30秒)を行い、Cuめっき層の上にSn−Cu合金層を形成させた。このプレスフィット端子と回路基板のCuめっきされたスルーホールとを圧入により接続させ、その接続界面をSIM(イオン電子顕微鏡)観察した。また、高温環境下における接続特性を調べるため、接続させた状態のプレスフィット端子と回路基板を125℃の温度条件下で1000時間放置させ、その時の接触抵抗の経時変化を測定した。
銅合金を母材とするプレスフィット端子の接続部に下地めっき層として順にNiめっき−Cuめっきをし、更に0.4μmの厚みにSnめっきした。その後、最高到達温度が232℃+数℃になるように加熱−冷却処理(約30秒)を行い、Cuめっき層の上にSn−Cu合金層を形成させた。このプレスフィット端子と回路基板のCuめっきされたスルーホールとを圧入により接続させ、その接続界面をSIM(イオン電子顕微鏡)観察した。また、高温環境下における接続特性を調べるため、接続させた状態のプレスフィット端子と回路基板を125℃の温度条件下で1000時間放置させ、その時の接触抵抗の経時変化を測定した。
(比較例2)
銅合金を母材とするプレスフィット端子の接続部にNiめっきのみをしたプレスフィット端子と、回路基板のCuめっきされたスルーホールとを圧入により接続させ、接続界面をSIM観察した。また、高温環境下における接続特性を調べるため、接続させた状態のプレスフィット端子と回路基板を105℃の温度条件下で500時間放置させ、その時の接触抵抗の経時変化を測定した。
銅合金を母材とするプレスフィット端子の接続部にNiめっきのみをしたプレスフィット端子と、回路基板のCuめっきされたスルーホールとを圧入により接続させ、接続界面をSIM観察した。また、高温環境下における接続特性を調べるため、接続させた状態のプレスフィット端子と回路基板を105℃の温度条件下で500時間放置させ、その時の接触抵抗の経時変化を測定した。
実施例4及び比較例2における接続界面のSIM像をそれぞれ図6、7に、高温環境下での接続特性の結果をそれぞれ図8及び9に示す。
本発明に係るプレスフィット端子とスルーホールとの接続界面(実施例4)は、図6のように界面がきれいに密着しており、隙間がなくガスタイト性が維持されている。その結果、高温環境下においても接続面のめっきの酸化劣化が発生しないため、図8のように時間の経過によっても接触抵抗の上昇が起こらず、安定した良好な接続特性を示した。
一方、Niめっきのみがされた端子とスルーホールとの接続界面(比較例2)は、図7のように界面に隙間が見られ、ガスタイト性がない状態であった。この状態で高温環境下での接触抵抗の変化を追跡したところ、図9のように時間の経過によって接触抵抗が高くなる傾向が見られ、特に接触荷重が50Nよりも小さい場合では顕著であり、接続信頼性が低いものとなった。
以上より、本発明に係るプレスフィット端子は、従来の方法でSnめっきされたプレスフィット端子で起こっていた、スルーホールへの圧入時にスルーホールのエッジで端子のSnめっき層が削られ、削れカスが出、回路のショートや誤作動等を生じると言う問題が解消されることとなる。
一方、このめっき層の削れを防ぐためにめっき金属をNiに変える場合には、接続信頼性が低下するという問題があったが、上記により本発明に係るプレスフィット端子ではこの問題も解消されることとなる。
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
例えば上記実施例において、下地めっき層が1層であり、そのめっき金属がCuである場合や、下地めっき層が2層であり、そのめっき金属が端子母材表面から順にCu−Niである場合、そして下地めっき層が3層であり、そのめっき金属が端子母材表面から順にCu−Ni−Cuである場合については特に示していないが、Snめっき層を0.1μmないし0.7μmの厚み幅にし、リフロー工程によってその最上層の下地めっき金属とSnとの合金層を形成させかつ合金化されていないSnを合金層の最表層に混在させることが重要であることから、これらにおいても適用可能であることは勿論である。
本発明に係るプレスフィット端子は、自動車等の電気配線における電線基板同士の接続に用いられ、車載時の高温、高振動などの過酷な条件においても高い接続信頼性を有する接続端子として使用することができる。
【0002】
の厚さに残留させるというものである。
[0007] しかし、スルーホールの内周面には通常Cuめっきが施されていることから、上記のように端子表面に薄くSnめっき層を残留させたものでは、Snめっき層がそのCuめっき層より軟らかいため、端子をスルーホールに圧入した時にスルーホールのエッジで端子のSnめっき層が削られて削れカスが出、回路のショートや誤作動等を生じると言う問題があった。
[0008] 上記問題の対処方法として、出てきためっきカスを吸引する方法や、端子のめっきに用いる金属をSnより硬いNiにする方法などもある。しかしながら吸引する方法では基板とコネクタの位置によっては吸引が困難であったり、完全に除去し切れているかの検査が煩雑であったり、更に吸引のための設備が必要なため、コストアップにつながるなどの問題があった。また、端子めっき金属をNiにした場合、接続信頼性の観点からスルーホール側のめっき金属をSnにしなければならず、基板の調達が困難、あるいは高コストであるという問題があった
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
[0009] 本発明が解決しようとする課題は、回路基板のスルーホールへの圧入時にも最表面のSnめっき層が削れず、接続信頼性の高いプレスフィット端子とその製造方法及びプレスフィット端子−回路基板間の接続構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
[0010] 上記課題を解決するために本発明に係るプレスフィット端子は、請求項1に記載の発明のように、回路基板の導電性スルーホールに挿入されるものであって、前記スルーホールと電気的接触をするプレスフィット接続部の母材表面に下地めっき層が1層又は複数層形成され、その最上層の下地めっき層の上にSnとその最上層の下地めっき金属との合金層が形成され、その合金層の最表面から数nmないし50nmの範囲に合金化されていないSnが混在していろことを要旨とする。
[0011] この場合、請求項2に記載のように、前記合金化されていないSnは、前記合金層の最表面から数nmないし50nmの範囲に島状に点在しているものであっても良い。
[0012] そして、請求項3に記載のように、前記下地めっき層は1層であり、そのめっき金属
の厚さに残留させるというものである。
[0007] しかし、スルーホールの内周面には通常Cuめっきが施されていることから、上記のように端子表面に薄くSnめっき層を残留させたものでは、Snめっき層がそのCuめっき層より軟らかいため、端子をスルーホールに圧入した時にスルーホールのエッジで端子のSnめっき層が削られて削れカスが出、回路のショートや誤作動等を生じると言う問題があった。
[0008] 上記問題の対処方法として、出てきためっきカスを吸引する方法や、端子のめっきに用いる金属をSnより硬いNiにする方法などもある。しかしながら吸引する方法では基板とコネクタの位置によっては吸引が困難であったり、完全に除去し切れているかの検査が煩雑であったり、更に吸引のための設備が必要なため、コストアップにつながるなどの問題があった。また、端子めっき金属をNiにした場合、接続信頼性の観点からスルーホール側のめっき金属をSnにしなければならず、基板の調達が困難、あるいは高コストであるという問題があった
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
[0009] 本発明が解決しようとする課題は、回路基板のスルーホールへの圧入時にも最表面のSnめっき層が削れず、接続信頼性の高いプレスフィット端子とその製造方法及びプレスフィット端子−回路基板間の接続構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
[0010] 上記課題を解決するために本発明に係るプレスフィット端子は、請求項1に記載の発明のように、回路基板の導電性スルーホールに挿入されるものであって、前記スルーホールと電気的接触をするプレスフィット接続部の母材表面に下地めっき層が1層又は複数層形成され、その最上層の下地めっき層の上にSnとその最上層の下地めっき金属との合金層が形成され、その合金層の最表面から数nmないし50nmの範囲に合金化されていないSnが混在していろことを要旨とする。
[0011] この場合、請求項2に記載のように、前記合金化されていないSnは、前記合金層の最表面から数nmないし50nmの範囲に島状に点在しているものであっても良い。
[0012] そして、請求項3に記載のように、前記下地めっき層は1層であり、そのめっき金属
【0003】
がNi又はCuであることが好適な例として挙げられる。
[0013] また、請求項4に記載のように、前記下地めっき層は2層であり、そのめっき金属が端子母材表面から順にNi−Cu又はCu−Niであることも好適な例として挙げられる。
[0014] また、請求項5に記載のように、前記下地めっき層は3層であり、そのめっき金属が端子母材表面から順にCu−Ni−Cuであることも好適な例として挙げられる。
[0015]
[0016] そして、本発明に係るプレスフィット端子の製造方法は、請求項6に記載の発明のように、前記スルーホールと電気的接触をするプレスフィット接続部の母材表面に下地めっき層を1層又は複数層形成する下地めっき工程と、その最上層の下地めっき層の上に0.1μmないし0.7μmの厚み幅でSnめっき層を形成するSnめっき工程と、前記Snめっき層を形成した後、熱処理を行い、その最上層の下地めっき層の上にSnとその最上層の下地めっき金属との合金層を形成させ、かつその合金層の最表面から数nmないし50nmの範囲に合金化されていないSnを混在させるリフロー工程とを備えることを要旨とする。
[0017] このとき、請求項8に記載のように、前記リフロー工程においては、前記合金層の最表面から数nmないし50nmの範囲に合金化されていないSnを島状に点在させても良い。
[0018]
[0019] またこの場合、請求項10に記載のように、前記下地めっき層は1層であり、そのめっき金属がNi又はCuであることが好適な例として挙げられる。
[0020] そして、請求項11に記載のように、前記下地めっき層は2層であり、そのめっき金属が端子母材表面から順にNi−Cu又はCu−Niであることも好適な例として挙げられる。
[0021] また、請求項12に記載のように、前記下地めっき層は3層であり、そのめっき金属が端子母材表面から順にCu−Ni−Cuであることも好適な例として挙げられる。
[0022] そして、請求項13に記載のように、前記リフロー工程における熱処理温度が、200℃以上270℃以下であることが望ましい。
[0023] 更に、本発明は、請求項14に記載の発明のように、プレスフィット端子と回路基板
がNi又はCuであることが好適な例として挙げられる。
[0013] また、請求項4に記載のように、前記下地めっき層は2層であり、そのめっき金属が端子母材表面から順にNi−Cu又はCu−Niであることも好適な例として挙げられる。
[0014] また、請求項5に記載のように、前記下地めっき層は3層であり、そのめっき金属が端子母材表面から順にCu−Ni−Cuであることも好適な例として挙げられる。
[0015]
[0016] そして、本発明に係るプレスフィット端子の製造方法は、請求項6に記載の発明のように、前記スルーホールと電気的接触をするプレスフィット接続部の母材表面に下地めっき層を1層又は複数層形成する下地めっき工程と、その最上層の下地めっき層の上に0.1μmないし0.7μmの厚み幅でSnめっき層を形成するSnめっき工程と、前記Snめっき層を形成した後、熱処理を行い、その最上層の下地めっき層の上にSnとその最上層の下地めっき金属との合金層を形成させ、かつその合金層の最表面から数nmないし50nmの範囲に合金化されていないSnを混在させるリフロー工程とを備えることを要旨とする。
[0017] このとき、請求項8に記載のように、前記リフロー工程においては、前記合金層の最表面から数nmないし50nmの範囲に合金化されていないSnを島状に点在させても良い。
[0018]
[0019] またこの場合、請求項10に記載のように、前記下地めっき層は1層であり、そのめっき金属がNi又はCuであることが好適な例として挙げられる。
[0020] そして、請求項11に記載のように、前記下地めっき層は2層であり、そのめっき金属が端子母材表面から順にNi−Cu又はCu−Niであることも好適な例として挙げられる。
[0021] また、請求項12に記載のように、前記下地めっき層は3層であり、そのめっき金属が端子母材表面から順にCu−Ni−Cuであることも好適な例として挙げられる。
[0022] そして、請求項13に記載のように、前記リフロー工程における熱処理温度が、200℃以上270℃以下であることが望ましい。
[0023] 更に、本発明は、請求項14に記載の発明のように、プレスフィット端子と回路基板
【0004】
の導電性スルーホールとの接続構造であって、前記プレスフィット接続部の母材表面に下地めっき層が1層又は複数層形成され、その最上層の下地めっき層の上にSnとその最上層の下地めっき金属との合金層が形成され、その合金層の最表面から数nmないし50nmの範囲に合金化されていないSnが混在し、かつ前記プレスフィット接続部の表面硬度が前記スルーホールの接続部の表面硬度より高いことを要旨とする。
[0024] このとき、請求項15に記載のように、前記合金化されていないSnは、前記合金層の最表面から数nmないし50nmの範囲に島状に点在していても良い。
[0025] この場合、請求項16に記載のように、前記下地めっき層は1層であり、そのめっき金属がNi又はCuであることが好適な例として挙げられる。
[0026] また、請求項17に記載のように、前記下地めっき層は2層であり、そのめっき金属が端子母材表面から順にNi−Cu又はCu−Niであることも好適な例として挙げられる。
[0027] そして、請求項18に記載のように、前記下地めっき層は3層であり、そのめっき金属が端子母材表面から順にCu−Ni−Cuであることも好適な例として挙げられる。
[0028]
【発明の効果】
[0029] 請求項1に記載のプレスフィット端子によれば、プレスフィット接続部の最表面から数nmないし50nmの範囲は合金化されていないSnとSn合金とが混在した層となっている。そしてこのSn合金層の硬度が、回路基板のスルーホール内周面にされたCuめっきの硬度より非常に高いものとなる。そのため、圧入時にプレスフィット接続部にかかる力をこの部分が受けて合金化されていないSnを保護するため、めっき層の削れを防ぐことができる。
[0030] また、合金層の最表面から数nmないし50nmの範囲に混在する合金化されていないSnは非常に軟らかい性質を有する。それにより接続部における接触面積が増大して接続界面に隙間を作らないため、酸素の進入を防ぎ、高温環境下においてもめっきの酸化劣化等による接触抵抗の上昇を抑えることができる。
[0031] このような合金化されていないSnは、合金層の最表面から数nmないし50nmの範囲に島状に点在している場合でも、請求項1に記載のプレスフィット端子と同様の作用効果を奏することができる。
[0032] そして請求項3ないし5に記載のように、下地めっき金属がNi又はCuである場合、
の導電性スルーホールとの接続構造であって、前記プレスフィット接続部の母材表面に下地めっき層が1層又は複数層形成され、その最上層の下地めっき層の上にSnとその最上層の下地めっき金属との合金層が形成され、その合金層の最表面から数nmないし50nmの範囲に合金化されていないSnが混在し、かつ前記プレスフィット接続部の表面硬度が前記スルーホールの接続部の表面硬度より高いことを要旨とする。
[0024] このとき、請求項15に記載のように、前記合金化されていないSnは、前記合金層の最表面から数nmないし50nmの範囲に島状に点在していても良い。
[0025] この場合、請求項16に記載のように、前記下地めっき層は1層であり、そのめっき金属がNi又はCuであることが好適な例として挙げられる。
[0026] また、請求項17に記載のように、前記下地めっき層は2層であり、そのめっき金属が端子母材表面から順にNi−Cu又はCu−Niであることも好適な例として挙げられる。
[0027] そして、請求項18に記載のように、前記下地めっき層は3層であり、そのめっき金属が端子母材表面から順にCu−Ni−Cuであることも好適な例として挙げられる。
[0028]
【発明の効果】
[0029] 請求項1に記載のプレスフィット端子によれば、プレスフィット接続部の最表面から数nmないし50nmの範囲は合金化されていないSnとSn合金とが混在した層となっている。そしてこのSn合金層の硬度が、回路基板のスルーホール内周面にされたCuめっきの硬度より非常に高いものとなる。そのため、圧入時にプレスフィット接続部にかかる力をこの部分が受けて合金化されていないSnを保護するため、めっき層の削れを防ぐことができる。
[0030] また、合金層の最表面から数nmないし50nmの範囲に混在する合金化されていないSnは非常に軟らかい性質を有する。それにより接続部における接触面積が増大して接続界面に隙間を作らないため、酸素の進入を防ぎ、高温環境下においてもめっきの酸化劣化等による接触抵抗の上昇を抑えることができる。
[0031] このような合金化されていないSnは、合金層の最表面から数nmないし50nmの範囲に島状に点在している場合でも、請求項1に記載のプレスフィット端子と同様の作用効果を奏することができる。
[0032] そして請求項3ないし5に記載のように、下地めっき金属がNi又はCuである場合、
【0005】
例えば、最上層の下地めっき層の上に形成されたSnとその最上層の下地めっき金属との合金は回路基板のスルーホールにされたCuめっきより硬度が高いため、Snめっきされたプレスフィット端子がスルーホールへ圧入される際に発生していた端子表面のめっき層の削れを防ぐことができる。
[0033] この場合、下地めっき金属がNiの場合があるのは、例えば端子母材が銅亜鉛合金の場合、熱処理によって端子母材中のZn成分がSn層まで拡散することを防ぐためである。
[0034] また、母材表面に最も近いめっき層がCu層の場合があるのは、例えばNiめっきが着きにくい端子母材を選択した場合に、Cuを挟むことによってNiめっきの濡れ性などを良くするためである。
[0035] そして、下地めっき層が1層ないし3層であり、下地めっき層が1層の場合、めっき金属はNi又はCuであり、下地めっき層が2層の場合、めっき金属は端子母材表面から順にNi−Cu又はCu−Niであり、下地めっき層が3層の場合、めっき金属は端子母材表面から順にCu−Ni−Cuであることにより種々の材料からなる母材に対応することができる。
[0036]
[0037] そして、請求項7に記載のプレスフィット端子の製造方法によれば、最上層の下地めっき層の上にSnとその最上層の下地めっき金属との合金層を形成させ、その合金層の最表面から数nmないし50nmの範囲に合金化されていないSnを混在させることができるため、プレスフィット接続部における端子表面のめっき層が削れるのを防ぐことができる。
[0038] また、プレスフィット接続部における接触面積が増大するので、接触抵抗を低下させることができる。そして、高温環境下での使用に対してもめっきの酸化劣化等が抑えられるため、接続信頼性の非常に高いプレスフィット端子を製造することができる。
[0039] このとき、請求項8に記載の製造方法により、合金層の最表面から数nmないし50nmの範囲に合金化されていな
例えば、最上層の下地めっき層の上に形成されたSnとその最上層の下地めっき金属との合金は回路基板のスルーホールにされたCuめっきより硬度が高いため、Snめっきされたプレスフィット端子がスルーホールへ圧入される際に発生していた端子表面のめっき層の削れを防ぐことができる。
[0033] この場合、下地めっき金属がNiの場合があるのは、例えば端子母材が銅亜鉛合金の場合、熱処理によって端子母材中のZn成分がSn層まで拡散することを防ぐためである。
[0034] また、母材表面に最も近いめっき層がCu層の場合があるのは、例えばNiめっきが着きにくい端子母材を選択した場合に、Cuを挟むことによってNiめっきの濡れ性などを良くするためである。
[0035] そして、下地めっき層が1層ないし3層であり、下地めっき層が1層の場合、めっき金属はNi又はCuであり、下地めっき層が2層の場合、めっき金属は端子母材表面から順にNi−Cu又はCu−Niであり、下地めっき層が3層の場合、めっき金属は端子母材表面から順にCu−Ni−Cuであることにより種々の材料からなる母材に対応することができる。
[0036]
[0037] そして、請求項7に記載のプレスフィット端子の製造方法によれば、最上層の下地めっき層の上にSnとその最上層の下地めっき金属との合金層を形成させ、その合金層の最表面から数nmないし50nmの範囲に合金化されていないSnを混在させることができるため、プレスフィット接続部における端子表面のめっき層が削れるのを防ぐことができる。
[0038] また、プレスフィット接続部における接触面積が増大するので、接触抵抗を低下させることができる。そして、高温環境下での使用に対してもめっきの酸化劣化等が抑えられるため、接続信頼性の非常に高いプレスフィット端子を製造することができる。
[0039] このとき、請求項8に記載の製造方法により、合金層の最表面から数nmないし50nmの範囲に合金化されていな
【0006】
いSnを島状に点在させる場合でも、請求項6に記載のプレスフィット端子と同様の作用効果を奏することができる。
[0040]
[0041] この場合、請求項10ないし12に記載のように、下地めっき金属にNi又はCuを用いることにより、回路基板のスルーホールにされたCuめっきより硬度が高い合金層を最上層の下地めっき層の上に形成することができる。
[0042] また、下地めっき層を1層ないし3層とし、下地めっき層が1層の場合、めっき金属をNi又はCuとし、下地めっき層が2層の場合、めっき金属を端子母材表面から順にNi−Cu又はCu−Niとし、下地めっき層が3層の場合、めっき金属を端子母材表面から順にCu−Ni−Cuとすることにより、種々の材料からなる母材に対応することができる。
[0043] また、請求項13に記載のように、リフロー工程における熱処理温度を200℃以上270℃以下にすることにより、最上層の下地めっき層の上にSnとその最上層の下地めっき金属との合金層を形成させ、かつその合金層の最表面から数nmないし50nmの範囲に合金化されていないSnを混在または島状に点在させることが可能となる。
[0044] そして、請求項14に記載のプレスフィット端子−回路基板間の接続構造にすることにより、端子表面のめっき層の削れによる回路のショートや誤作動等を防ぐことができる。また、高温環境下において安定して低い接触抵抗を維持するため、接続信頼性が非常に高いものとなる。
[0045] また、請求項15に記載のように、合金化されていないSnが、プレスフィット端子接続部の母材表面に形成された合金層の最表面から数nmないし50nmの範囲に島状に点在する場合でも、請求項14に記載のプレスフィット端子−回路基板間の接続構造と同様の作用効果を奏することができる。
[0046] この場合、請求項16ないし18に記載のように、種々の下地めっきをすることができ
いSnを島状に点在させる場合でも、請求項6に記載のプレスフィット端子と同様の作用効果を奏することができる。
[0040]
[0041] この場合、請求項10ないし12に記載のように、下地めっき金属にNi又はCuを用いることにより、回路基板のスルーホールにされたCuめっきより硬度が高い合金層を最上層の下地めっき層の上に形成することができる。
[0042] また、下地めっき層を1層ないし3層とし、下地めっき層が1層の場合、めっき金属をNi又はCuとし、下地めっき層が2層の場合、めっき金属を端子母材表面から順にNi−Cu又はCu−Niとし、下地めっき層が3層の場合、めっき金属を端子母材表面から順にCu−Ni−Cuとすることにより、種々の材料からなる母材に対応することができる。
[0043] また、請求項13に記載のように、リフロー工程における熱処理温度を200℃以上270℃以下にすることにより、最上層の下地めっき層の上にSnとその最上層の下地めっき金属との合金層を形成させ、かつその合金層の最表面から数nmないし50nmの範囲に合金化されていないSnを混在または島状に点在させることが可能となる。
[0044] そして、請求項14に記載のプレスフィット端子−回路基板間の接続構造にすることにより、端子表面のめっき層の削れによる回路のショートや誤作動等を防ぐことができる。また、高温環境下において安定して低い接触抵抗を維持するため、接続信頼性が非常に高いものとなる。
[0045] また、請求項15に記載のように、合金化されていないSnが、プレスフィット端子接続部の母材表面に形成された合金層の最表面から数nmないし50nmの範囲に島状に点在する場合でも、請求項14に記載のプレスフィット端子−回路基板間の接続構造と同様の作用効果を奏することができる。
[0046] この場合、請求項16ないし18に記載のように、種々の下地めっきをすることができ
【0007】
る。
[0047]
【図面の簡単な説明】
[0048][図1]本発明の実施形態に係るプレスフィット端子を回路基板の導電性スルーホールに挿着する状態を示した図である。
[図2]本発明の実施形態に係るプレスフィット端子表面のめっきの様子を斜視図で表したものである。
[図3]本発明の実施形態に係るプレスフィット端子表面のめっき構成を示す図である。
[図4]本発明の実施形態に係るプレスフィット端子表面のリフロー工程後におけるSEM観察像を表す。
[図5]本発明の実施形態に係るプレスフィット端子表面のリフロー工程後におけるAES分析(オージェ分光分析)の結果を表す図である。
[図6]本発明の実施形態に係るプレスフィット端子と回路基板の導電性スルーホールとの接続界面のSIM観察像である。
[図7]プレスフィット接続部にNiめっきのみされたプレスフィット端子と回路基板の導電性スルーホールとの接続界面のSIM観察像である。
[図8]本発明の実施形態に係るプレスフィット端子と回路基板の導電性スルーホールとを接続させた場合の、高温環境下での接触抵抗の変化を表す図である。
[図9]プレスフィット接続部にNiめっきのみされたプレスフィット端子と回路基板の導電性スルーホールとを接続させた場合の、高温環境下での接触抵抗の変化を表す図である。
[図10]本発明の実施形態に係るプレスフィット端子表面のリフロー工程における温度
る。
[0047]
【図面の簡単な説明】
[0048][図1]本発明の実施形態に係るプレスフィット端子を回路基板の導電性スルーホールに挿着する状態を示した図である。
[図2]本発明の実施形態に係るプレスフィット端子表面のめっきの様子を斜視図で表したものである。
[図3]本発明の実施形態に係るプレスフィット端子表面のめっき構成を示す図である。
[図4]本発明の実施形態に係るプレスフィット端子表面のリフロー工程後におけるSEM観察像を表す。
[図5]本発明の実施形態に係るプレスフィット端子表面のリフロー工程後におけるAES分析(オージェ分光分析)の結果を表す図である。
[図6]本発明の実施形態に係るプレスフィット端子と回路基板の導電性スルーホールとの接続界面のSIM観察像である。
[図7]プレスフィット接続部にNiめっきのみされたプレスフィット端子と回路基板の導電性スルーホールとの接続界面のSIM観察像である。
[図8]本発明の実施形態に係るプレスフィット端子と回路基板の導電性スルーホールとを接続させた場合の、高温環境下での接触抵抗の変化を表す図である。
[図9]プレスフィット接続部にNiめっきのみされたプレスフィット端子と回路基板の導電性スルーホールとを接続させた場合の、高温環境下での接触抵抗の変化を表す図である。
[図10]本発明の実施形態に係るプレスフィット端子表面のリフロー工程における温度
【0011】
[0068] そして、本発明に係るプレスフィット端子のめっき処理工程は、母材表面に下地めっき層を形成する工程と、その最上層の下地めっき層にSn層を形成する工程と、そのSnめっき層を形成した後、熱処理を行うリフロー工程とからなる。
[0069] 下地めっき層やSn層を形成する方法は、通常用いられるめっき方法により行なうことが可能なため、説明を省略する。リフロー工程は、その熱処理温度が200℃以上270℃以下であることが好ましい。熱処理温度は、最高到達温度が200℃から270℃であれば良く、室温から昇温させ、自然にあるいは強制的に降温させると良い。処理時間としては、数秒から数分の範囲であれば良い。図10に熱処理の温度プロファイルの一例を示す。
[0070] このようなリフロー工程とすると、最上層の下地めっき層の上にSnとその最上層の下地めっき金属との合金層が形成されるとともに、その合金層の最表層に合金化されていないSnを混在させることができる。
[0071] なお、上記めっき処理工程における熱処理前のSnめっき層の厚みは、0.1ないし0.77μmであることが好ましい。0.1μm未満では、表面に均質なSnめっき層を形成させることが困難であるし、0.7μm以上である場合には、合金化されていないSnを混在させることができないからである。
[0072] 図4は、本発明に係るプレスフィット端子の、リフロー工程後のめっき表面をSEMを用いて観察した観察像である。
[0073] 図6は、本発明に係るプレスフィット端子(図3のめっき構成では(c)に当たる)とスルーホール(TH)との接続界面をSIM(イオン電子顕微鏡)で見た像である。図中最下層にスルーホールが位置し、その上には界面から順に合金化されていないSn及び合金層−Cuめっき層−Niめっき層−端子母材が見えている。
[0074] また図7は、プレスフィット端子母材表面にNiめっきした場合の、プレスフィット端子とスルーホールとの接続界面をSIM(イオン電子顕微鏡)で見た像である。図中最下層にスルーホールが位置し、その上には界面から順にNiめっき層−端子母材が見えている。
[0075] 次に、本発明の実施例について以下に詳しく説明する。
[0076](実施例1)
[0068] そして、本発明に係るプレスフィット端子のめっき処理工程は、母材表面に下地めっき層を形成する工程と、その最上層の下地めっき層にSn層を形成する工程と、そのSnめっき層を形成した後、熱処理を行うリフロー工程とからなる。
[0069] 下地めっき層やSn層を形成する方法は、通常用いられるめっき方法により行なうことが可能なため、説明を省略する。リフロー工程は、その熱処理温度が200℃以上270℃以下であることが好ましい。熱処理温度は、最高到達温度が200℃から270℃であれば良く、室温から昇温させ、自然にあるいは強制的に降温させると良い。処理時間としては、数秒から数分の範囲であれば良い。図10に熱処理の温度プロファイルの一例を示す。
[0070] このようなリフロー工程とすると、最上層の下地めっき層の上にSnとその最上層の下地めっき金属との合金層が形成されるとともに、その合金層の最表層に合金化されていないSnを混在させることができる。
[0071] なお、上記めっき処理工程における熱処理前のSnめっき層の厚みは、0.1ないし0.77μmであることが好ましい。0.1μm未満では、表面に均質なSnめっき層を形成させることが困難であるし、0.7μm以上である場合には、合金化されていないSnを混在させることができないからである。
[0072] 図4は、本発明に係るプレスフィット端子の、リフロー工程後のめっき表面をSEMを用いて観察した観察像である。
[0073] 図6は、本発明に係るプレスフィット端子(図3のめっき構成では(c)に当たる)とスルーホール(TH)との接続界面をSIM(イオン電子顕微鏡)で見た像である。図中最下層にスルーホールが位置し、その上には界面から順に合金化されていないSn及び合金層−Cuめっき層−Niめっき層−端子母材が見えている。
[0074] また図7は、プレスフィット端子母材表面にNiめっきした場合の、プレスフィット端子とスルーホールとの接続界面をSIM(イオン電子顕微鏡)で見た像である。図中最下層にスルーホールが位置し、その上には界面から順にNiめっき層−端子母材が見えている。
[0075] 次に、本発明の実施例について以下に詳しく説明する。
[0076](実施例1)
Claims (19)
- 回路基板の導電性スルーホールに挿入されるプレスフィット端子において、前記スルーホールと電気的接触をするプレスフィット接続部の母材表面に下地めっき層が1層又は複数層形成され、その最上層の下地めっき層の上にSnとその最上層の下地めっき金属との合金層が形成され、その合金層の最表層に合金化されていないSnが混在していることを特徴とするプレスフィット端子。
- 前記合金化されていないSnは、前記合金層の最表層に島状に点在していることを特徴とする請求項1に記載のプレスフィット端子。
- 前記下地めっき層は1層であり、そのめっき金属がNi又はCuであることを特徴とする請求項1または2に記載のプレスフィット端子。
- 前記下地めっき層は2層であり、そのめっき金属が端子母材表面から順にNi−Cu又はCu−Niであることを特徴とする請求項1または2に記載のプレスフィット端子。
- 前記下地めっき層は3層であり、そのめっき金属が端子母材表面から順にCu−Ni−Cuであることを特徴とする請求項1または2に記載のプレスフィット端子。
- 前記合金化されていないSnは、前記合金層の最表面から数nmないし50nmの範囲にあることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のプレスフィット端子。
- 回路基板の導電性スルーホールに挿入されるプレスフィット端子の製造方法であって、前記スルーホールと電気的接触をするプレスフィット接続部の母材表面に下地めっき層を1層又は複数層形成する下地めっき工程と、その最上層の下地めっき層の上にSnめっき層を形成するSnめっき工程と、前記Snめっき層を形成した後、熱処理を行い、その最上層の下地めっき層の上にSnとその最上層の下地めっき金属との合金層を形成させ、かつその合金層の最表層に合金化されていないSnを混在させるリフロー工程とを備えることを特徴とするプレスフィット端子の製造方法。
- 前記リフロー工程においては、前記合金層の最表層に合金化されていないSnを島状に点在させることを特徴とする請求項7に記載のプレスフィット端子の製造方法。
- 前記Snめっき層は、0.1μmないし0.7μmの厚み幅であることを特徴とする請求項7または8に記載のプレスフィット端子の製造方法。
- 前記下地めっき層は1層であり、そのめっき金属がNi又はCuであることを特徴とする請求項7から9のいずれかに記載のプレスフィット端子の製造方法。
- 前記下地めっき層は2層であり、そのめっき金属が端子母材表面から順にNi−Cu又はCu−Niであることを特徴とする請求項7から9のいずれかに記載のプレスフィット端子の製造方法。
- 前記下地めっき層は3層であり、そのめっき金属が端子母材表面から順にCu−Ni−Cuであることを特徴とする請求項7から9のいずれかに記載のプレスフィット端子の製造方法。
- 前記リフロー工程における熱処理温度が、200℃以上300℃以下であることを特徴とする請求項7から12のいずれかに記載のプレスフィット端子の製造方法。
- プレスフィット端子と回路基板の導電性スルーホールとの接続構造であって、前記プレスフィット接続部の母材表面には下地めっき層が1層又は複数層形成され、その最上層の下地めっき層の上にSnとその最上層の下地めっき金属との合金層が形成され、その合金層の最表層に合金化されていないSnが混在し、かつ前記プレスフィット接続部の表面硬度が前記スルーホールの接続部の表面硬度より高いことを特徴とするプレスフィット端子−回路基板間の接続構造。
- 前記合金化されていないSnは、前記合金層の最表層に島状に点在していることを特徴とする請求項14に記載のプレスフィット端子−回路基板間の接続構造。
- 前記下地めっき層は1層であり、そのめっき金属がNi又はCuであることを特徴とする請求項14または15に記載のプレスフィット端子−回路基板間の接続構造。
- 前記下地めっき層は2層であり、そのめっき金属が端子母材表面から順にNi−Cu又はCu−Niであることを特徴とする請求項14または15に記載のプレスフィット端子−回路基板間の接続構造。
- 前記下地めっき層は3層であり、そのめっき金属が端子母材表面から順にCu−Ni−Cuであることを特徴とする請求項14または15に記載のプレスフィット端子−回路基板間の接続構造。
- 前記合金化されていないSnは、前記合金層の最表面から数nmないし50nmの範囲にあることを特徴とする請求項14から18のいずれかに記載のプレスフィット端子−回路基板間の接続構造。
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