JP5396139B2 - プレスフィット端子 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、工場等で使用される電子機器、航空機、船舶、自動車等の各種電子機器、特に自動車の電子制御装置への使用に適したプレスフィット端子に関する。
例えば、自動車には、エンジン等の設置機器の制御を行うECU(エンジンコントロールユニット)と称される電子制御装置が複数設けられている。それぞれのECUは、各センサー等で検出される電子情報に基づいて動作するマイクロコンピュータを備え、論理的な制御演算を行う制御回路系統と、演算結果に従って制御対象を動作するパワー回路系統とを有している。
この制御回路系統及びパワー回路系統と外部との接続には、図4に示すプレスフィット端子80が使用され、このプレスフィット端子80をコネクタのハウジング81に多数取付けた後、各プレスフィット端子80の膨出した基板接続部82を基板83のスルーホール84にそれぞれ圧入することで、電気的な接続を行っている。なお、プレスフィット端子80は、ハウジング81に取付ける装着部85の一方側にめす端子接続部86が、他方側に基板接続部82がそれぞれ設けられ、その表面には、鉛フリーを考慮して基板83のスルーホール84との接触性を高めるため、Snめっきがなされている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−226089号公報
しかしながら、前記従来のプレスフィット端子80には、未だ解決すべき以下のような問題があった。
プレスフィット端子80が取付けられるハウジング81は、ほとんどの場合、樹脂で構成されているが、ハウジング81に取付けられるプレスフィット端子80の装着部85の表面には、軟らかいSnめっきがなされているため、このSnめっきが削れ易かった。このため、削られた破片が周囲に飛散し、場合によっては隣り合う端子のショートを引き起こすという問題があった。
また、プレスフィット端子80の基板接続部82にも、Snめっきが施されているため、この基板接続部82を基板83のスルーホール84に圧入した際には、Snの軟らかさに起因したSnのめくれが発生し、めっきの削れを防止することができず、上記したように、場合によっては隣り合う端子のショートを引き起こすという問題があった。
更に、プレスフィット端子80のめす端子接続部86は、母材の表面にSnめっきが施された構成となっているが、多数のめす端子接続部86を同時にめす端子に嵌合する際の挿入力を、十分に低減できる構成ではなかった。
このように、従来のプレスフィット端子80は、装着部85、基板接続部82、及びめす端子接続部86のそれぞれの機能が、十分に高められたものではなかった。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、装着部、めす端子接続部、及び基板接続部のそれぞれの機能を向上でき、良好な品質の製品を安定に、しかも作業性よく製造可能なプレスフィット端子を提供することを目的とする。
前記目的に沿う本発明に係るプレスフィット端子は、ハウジングに取付ける装着部の一方側にめす端子接続部が、他方側に基板接続部がそれぞれ設けられ、該基板接続部を基板に形成されたスルーホールに圧入して該基板に取付けるプレスフィット端子において、
母材の全表面に、Ni又はNi合金の下地めっき層が設けられ、
前記母材の前記めす端子接続部の前記下地めっき層の表面には、Cu−Sn合金層とSn層が順次、あるいはAu合金層が設けられ、前記母材の前記基板接続部の前記下地めっき層の表面には、Cu3Sn合金層とCu6Sn5合金層が順次設けられ、しかも該Cu6Sn5合金層の表面にSnが露出しておらず、更に前記母材の前記装着部の前記下地めっき層の表面に、Cu 3 Sn合金層とCu 6 Sn 5 合金層が順次設けられている
本発明に係るプレスフィット端子において、前記母材の前記基板接続部に設けた前記CuSn合金層の表面へのCuSn合金の露出は、前記母材の前記基板接続部の全表面積の50%以下であってもよい。
本発明に係るプレスフィット端子において、前記母材はCu又はCu合金であって、前記下地めっき層の厚みは0.4μm以上5μm以下であることが好ましい。
本発明に係るプレスフィット端子において、自動車の電子制御装置に使用されることが好ましい。
本発明に係るプレスフィット端子は、母材の全表面に、Ni又はNi合金の下地めっき層が設けられているので、Snと比べて硬度を高めることができ、装着部での削れかすの発生を抑制、更には防止できる。また、母材の全表面に、下地めっき層が設けられているので、部分的にめっきする金属の種類を変える必要がなく、製造時の作業性が良好である。
そして、母材の基板接続部の下地めっき層の表面には、CuSn合金層とCuSn合金層が順次設けられているので、母材の表面側の硬度が高くなり、スルーホールへ圧入する際の削れを十分に低減できる。また、CuSn合金層の下層にCuSn合金層を形成することで、CuSn合金層の表面へSnが露出していない製品を製造する際の製造条件(例えば、下地めっき、Cuめっき、及びSnめっきのめっき厚や、加熱処理時の温度等)を広げることができ、安定した品質のプレスフィット端子を生産性よく製造できる。
更に、母材のめす端子接続部の下地めっき層の表面には、Cu−Sn合金層とSn層が順次設けられているので、硬いCu−Sn合金層の上面に軟らかいSn層を設けた相乗効果で、摩擦係数を改善できる。これにより、潤滑性が良好となるため、めす端子接続部の嵌合時の挿入力を弱めることができると共に、電気的なコンタクトも維持できる。なお、下地めっき層の表面にAu合金層を設けた場合も、摩擦係数を改善でき、潤滑性が良好となるため、めす端子接続部の嵌合時の挿入力を弱めることができると共に、電気的なコンタクトも維持できる。
従って、装着部、めす端子接続部、及び基板接続部のそれぞれの機能を向上でき、良好な品質の製品を安定に、しかも作業性よく製造可能なプレスフィット端子を提供できる。
また、母材の装着部の下地めっき層の表面に、CuSn合金層とCuSn合金層が順次設けられているので、装着部のめっき層の構成を基板接続部のめっき層と同様の構成にできる。これにより、装着部と基板接続部のめっき層を同じ作業で一度に形成でき、プレスフィット端子の製造時の作業性を良好にできる。なお、CuSn合金層とCuSn合金層を順次設けることで、母材の装着部の表面側の硬度が更に高められ、装着部での削れかすの発生を抑制、更には防止できる。
そして、母材の基板接続部に設けたCuSn合金層の表面へのCuSn合金の露出が、母材の基板接続部の全表面積の50%以下である場合、スルーホールとの接触性の低下を生じにくい製品の製造条件を、更に緩和できる。
更に、母材がCu又はCu合金であって、下地めっき層の厚みが0.4μm以上5μm以下である場合、装着部での下地めっき層の厚みを十分に確保できる。また、母材の基板接続部でのCuの拡散を防止でき、CuSn合金層とCuSn合金層の形成が容易になる。
本発明の一実施の形態に係るプレスフィット端子の使用状態の説明図である。 (A)〜(E)はそれぞれ変形例に係るプレスフィット端子の基板接続部の断面図である。 (A)〜(C)はそれぞれ本発明の一実施の形態に係るプレスフィット端子のめす端子接続部の部分正断面図、装着部の部分正断面図、基板接続部の部分正断面図である。 従来例に係るプレスフィット端子の使用状態の説明図である。
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
図1に示す本発明の一実施の形態に係るプレスフィット端子10は、コネクタのハウジング(図示しない)に取付ける装着部11の一方側にめす端子接続部12が、他方側に基板接続部13(膨出部ともいう)がそれぞれ設けられ、基板接続部13を基板14に形成されたスルーホール15に圧入し、基板14に取付けて使用するコンプライアント型のプレスフィット端子であり、その圧入に際しては、例えば、1端子当り5kg以上(50N以上:一般的には、50N以上100N以下程度)の垂直力が必要であり、50〜100本の端子を同時に圧入するものである。このプレスフィット端子10は、例えば、工場等で使用される電子機器、航空機、船舶、自動車等の各種電子機器に使用できるが、特に自動車の電子制御装置(ECU)への使用に適している。以下、詳しく説明する。
プレスフィット端子10は、Cu板又はCu合金板からなる板材(図示しない)を、プレスフィット端子10と同一形状にプレス加工した母材16(即ち、プレスフィット端子材)の表面に、めっきを施したものである。このため、プレスフィット端子10は、装着部11、めす端子接続部12、及び基板接続部13が、一体となって連続した構成となっている。
このプレスフィット端子10の装着部11とめす端子接続部12は、その断面形状が同一矩形状(長方形又は正方形)である。
また、プレスフィット端子10の基板接続部13の断面形状も、矩形状であるが、装着部11及びめす端子接続部12とは異なる形状である。なお、基板接続部13は、中央に切れ目17が入れられ、この部分が左右方向(横方向)に広げられた構成となっている。
基板接続部13の開き幅は、スルーホール15の直径(例えば、1mm)の1.1〜1.3倍の範囲(例えば、1.2mm)にあり、スルーホール15にプレスフィット端子10を差し込んだ場合、一定の押圧力を発生するようになっている。
プレス加工されたプレスフィット端子10の基板接続部13は、断面矩形状になっており、これをスルーホール15に挿入した場合、角部がスルーホール15の内側に接するので、角部を面取り加工(丸み付け加工)するのが好ましい。この面取りは、プレス加工の金型内で行う。このとき、面取りされた角部の形状は、プレスフィット端子10をスルーホール15へ挿入した際に、面取りされた各角部を通過する円の形状が、スルーホールと一致するのが好ましい。
なお、プレスフィット端子の基板接続部の断面形状は、上記した形状に限定されるものではなく、例えば、図2(A)〜(E)に示す断面形状の基板接続部18〜22でもよい。ここで、図2(A)〜(D)は、それぞれ部材の弾性力を用いて、また図2(E)は、部材自体の変形を考慮して、スルーホール15に密着状態で嵌入させている。
これらの基板接続部18〜22においても、その角部に丸み付け加工を行って、スルーホール15により広い面積で密着させるようにするのが好ましい。
図3(A)〜(C)に示すように、プレスフィット端子10を構成する母材16の全表面には、Ni又はNi合金(例えば、Ni−P、Ni−B等)の下地めっき層23が設けられている。このNiめっきには、緻密な光沢めっきと無光沢めっきのいずれも使用できる。
この下地めっき層23の平均厚みは、0.4μm以上5μm以下とするのがよい。
Niのめっき層は、母材からのCuの拡散を防止するバリア層として機能するが、0.4μm未満の場合、耐食性(塩水噴霧試験)と接触抵抗が悪化し、5μmを超える場合、曲げ加工性が低下するため、上記した範囲とした。なお、このような理由から、下限を0.6μm、更には0.8μmとするのが好ましく、上限を3μm、更には2μmとするのが好ましい。
図3(A)に示すように、母材16のめす端子接続部12の下地めっき層23の表面には、Cu−Sn合金層24とSn層25が順次設けられている。なお、このめっき層の詳細な説明は、特開2006−118054号公報に開示されているため、以下簡単に説明する。
Cu−Sn合金層24は、CuSn合金層(η層:イータ層)となっており、その平均厚みが、例えば、0.1〜3.0μm程度である。なお、Cu−Sn合金層は、他の組成でもよい。ここで、CuSn合金の硬度は、例えば、荷重10gfでHv200〜300であるため、Snの硬度と比較して高く、しかも高硬度で安定している。
このCu−Sn合金層24の表面に設けられたSn層25の平均厚みは、例えば、0.2〜5.0μm程度である。
このように、硬いCu−Sn合金層の上面に軟らかいSn層を設けた相乗効果で、摩擦係数を改善できる。
ここで、下地めっき層の表面に、Cu−Sn合金層とSn層を順次設ける代わりに、Cu−Sn合金層とSn合金層を順次設けても、Sn層を設けた場合と同様の作用効果が得られる。このSn合金層を構成するSn合金は、例えば、Sn−Cu、Sn−Ag、Sn−Bi、Sn−Zn等の2元系合金や、Sn−Cu−Bi、Sn−Cu−Ag等の3元系合金から、耐食性、接触抵抗、硬さ等、端子として必要な特性を考慮して、適宜選択して使用すればよい。なお、Sn合金中に含まれる合金元素の濃度は、上記した観点から、5質量%以下が望ましい。
また、下地めっき層の表面には、Cu−Sn合金層とSn層を順次設ける代わりに、Au合金層(例えば、Au−Ni、又はAu−Co合金等)を設けても、摩擦係数の低減が図れる。
図3(C)に示すように、母材16の基板接続部13の下地めっき層23の表面には、CuSn合金層26(ε層:イプシロン層)とCuSn合金層27が順次設けられている。
下地めっき層23の上に形成したCuSn合金層26とCuSn合金層27の合計厚みは、0.2μm以上5μm以下(好ましくは、下限を0.3μm、更には0.5μm、上限を4μm、更には3μm)の範囲である。
ここで、合金層の合計厚みの下限値は、ハンドリング(搬送)やアセンブリ(組立て)時に付く疵で、母材が露出しないことを考慮して、0.2μmとした。一方、合金層の合計厚みが5μmを超える場合、めっき加工費のコストが上昇し、更には曲げ加工性が悪くなる。
なお、CuSn合金層は、接触抵抗性もSnめっき層を表面に用いた場合と遜色がなく、しかも腐食性を有するガス(例えば、亜硫酸ガス)に対しても耐食性を有し、長期の寿命を有するため、その厚みを0.15μm以上とするのがよい。
このCuSn合金層27の表面には、Snの露出がなく、CuSn合金が露出、即ちCuSn合金層がCuSn合金層の表面を100%覆っている。
なお、製造条件によっては、CuSn合金層の表面へCuSn合金が露出(CuSn合金層の表面を、CuSn合金層とCuSn合金で100%覆っている)する場合もあるが、このとき、CuSn合金層の表面へのCuSn合金の露出は、基板接続部13の全表面積の50%以下(好ましくは、40%以下、更には30%以下)であれば、製品品質上問題ない程度である。
前記したように、CuSn合金の硬度は、Snの硬度と比較して高く、しかも高硬度で安定しているため、プレスフィット端子10を基板14のスルーホール15へ圧入する際、長さ300μm以上の端子めっきの削れかすが発生しない。なお、端子めっきの削れかすの下限は、100μmまで低減すると、プレスフィット端子の製品品質を更に向上できる。
ここで、削れかすの評価は、基板接続部の外寸法が1.2mmのコンプライアントタイプのプレスフィット端子を使用し、これを内径1mmのスルーホールにハンドプレスで挿入したときの削れかすの長さで評価する。これにより、端子めっきの削れかすの一般的評価を行うことができ、端子めっきの良否の判定ができる。
なお、この方法と実質的に等価の評価方法で削れかすの長さを評価する場合も、本発明は適用される。
ここで、基板接続部13の基板14のスルーホール15に挿入する(接する)部位の下地めっき層23、CuSn合金層26、及びCuSn合金層27の合計めっき厚みを、基板接続部13の他の部位(接しない部位)の合計めっき厚みより薄くすることが好ましい。例えば、基板接続部13の他の部位のめっき厚みの20%以上80%以下(更に好ましくは、下限を50%、上限を70%)のめっき厚みにするとよい。これにより、プレスフィット端子10のスルーホール15への挿入時に、CuSn合金層27の削れを減少できる。
なお、基板接続部13のめっき厚みは、例えば、めっき電流密度を低下させること、またリフロー(加熱)時にめっき金属を他の部分に流すこと、等の方法を用いることにより薄くできる。
なお、母材16の装着部11の下地めっき層23の表面には、めっき処理を施していないため、下地めっき層23が露出しているが、図3(B)に示すように、この下地めっき層23の表面に、基板接続部13と同様のCuSn合金層28とCuSn合金層29が順次設けられてもよい。この場合、CuSn合金層28とCuSn合金層29の厚み等は、製造時における作業性等を考慮すれば、前記した基板接続部13に設けたCuSn合金層26及びCuSn合金層27と同様の構成にするのが好ましい。
これにより、装着部11、めす端子接続部12、及び基板接続部13のそれぞれの機能を向上でき、良好な品質の製品を安定に、しかも作業性よく製造可能なプレスフィット端子10を提供できる。
続いて、本発明の一実施の形態に係るプレスフィット端子の製造方法について説明する。
まず、Cu板又はCu合金板からなる素材を、プレスフィット端子10と同一形状にプレス加工することにより、母材16を形成する。
次に、プレス加工後の母材16の全表面に、Niめっきによる下地めっきを行い、この下地めっき層23上のめす端子接続部12及び基板接続部13の相当位置に、CuによるCuめっきを行い、更にその上にSnによるSnめっきを行い、Cuめっき層とSnめっき層を順次形成する。なお、めっきは、電解めっきが好ましいが、無電解めっきでもよい。
ここで、Niの下地めっき層23の平均厚みは、0.4μm以上5μm以下である。
また、下地めっき層23上のめす端子接続部12の相当位置に形成するCuめっき層の平均厚みを0.05μm以上2μm以下とし、Snめっき層の平均厚みを、形成されるCu−Sn合金層24とSn層25の厚みに応じて調整(例えば、Cuめっき層の平均厚みの1.9倍以上4.0倍未満)している。
そして、下地めっき層23上の基板接続部13の相当位置に形成するCuめっき層の平均厚みを0.05μm以上2μm以下とし、Snめっき層の平均厚みを、形成されるCuSn合金層26とCuSn合金層27の厚みに応じて調整(例えば、Cuめっき層の厚みの1.0倍以上1.9倍未満)している。
なお、下地めっき層23上の装着部11の相当位置に、CuSn合金層28とCuSn合金層29を形成する場合は、上記した基板接続部13と同様の方法で、Cuめっき層とSnめっき層を順次形成する(以上、第1工程)。
そして、上記した下地めっき、Cuめっき、及びSnめっきが行われた母材16をリフローする。この加熱方法には、例えば、熱風等による直接加熱、雰囲気加熱、又は高周波加熱等のいずれかの方法がある。
これにより、母材16のめす端子接続部12の下地めっき層23の表面に、Cu−Sn合金層24とSn層25を順次設けることができる。また、母材16の基板接続部13の下地めっき層23の表面に、CuSn合金層26とCuSn合金層27を順次設けることができる。
なお、母材16の装着部11の下地めっき層23の表面に、Cuめっき及びSnめっきを形成した場合は、母材16の装着部11の下地めっき層23の表面に、CuSn合金層28とCuSn合金層29を順次設けることができる。
ここで、母材16の加熱温度と加熱時間は、母材16のめす端子接続部12に、Cu−Sn合金層24とSn層25が形成されれば、また母材16の基板接続部13に、CuSn合金層26とCuSn合金層27が形成されれば、特に限定されるものではない(Snを短時間に溶かすため、その融点232℃よりも高い加熱温度であることは当然である)。
なお、母材16の基板接続部13については、その最表層部にCuSn合金層27が形成されるように製造条件を調整しているが、この製造条件の自由度は小さい。このため、不可避的にCuSn合金層の表面へCuSn合金が露出する場合もあるが、このとき、CuSn合金層の表面へのCuSn合金の露出は、全表面積の50%以下(好ましくは、40%以下、更には30%以下)であればよい。
このように、母材16の基板接続部13については、母材16の表面に、下地めっき層23を介してCuSn合金層26とCuSn合金層27を順次設けることで、加熱処理されたCuSn合金層の表面におけるSnの露出をなくすことができる(以上、第2工程)。
以上のように、下地めっき層23の上に、Cuめっき層とSnめっき層を形成し、これらを加熱して合金を生成しているので、比較的簡便に、めす端子接続部12にCu−Sn合金層24とSn層25を形成でき、基板接続部13にCuSn合金層26とCuSn合金層27を形成できる。
以上、本発明を、実施の形態を参照して説明してきたが、本発明は何ら上記した実施の形態に記載の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載されている事項の範囲内で考えられるその他の実施の形態や変形例も含むものである。例えば、前記したそれぞれの実施の形態や変形例の一部又は全部を組合せて本発明のプレスフィット端子を構成する場合も本発明の権利範囲に含まれる。
また、前記実施の形態においては、第1工程で、下地めっき層の上にCuからなるCuめっき層とSnからなるSnめっき層を順次形成した場合について説明したが、Cuめっき層をCu合金で構成してもよく、またSnめっき層をSn合金で構成してもよい。また、めす端子接続部の下地めっき層の上に、直接Cu−Sn合金とSnを順次めっきしてもよく、基板接続部の下地めっき層の上に、直接CuSn合金とCuSn合金を順次めっきしてもよい。この場合、組織の合金化を高めるために更に加熱するのが好ましい。
10:プレスフィット端子、11:装着部、12:めす端子接続部、13:基板接続部、14:基板、15:スルーホール、16:母材、17:切れ目、18〜22:基板接続部、23:下地めっき層、24:Cu−Sn合金層、25:Sn層、26:CuSn合金層、27:CuSn合金層、28:CuSn合金層、29:CuSn合金層

Claims (4)

  1. ハウジングに取付ける装着部の一方側にめす端子接続部が、他方側に基板接続部がそれぞれ設けられ、該基板接続部を基板に形成されたスルーホールに圧入して該基板に取付けるプレスフィット端子において、
    母材の全表面に、Ni又はNi合金の下地めっき層が設けられ、
    前記母材の前記めす端子接続部の前記下地めっき層の表面には、Cu−Sn合金層とSn層が順次、あるいはAu合金層が設けられ、前記母材の前記基板接続部の前記下地めっき層の表面には、Cu3Sn合金層とCu6Sn5合金層が順次設けられ、しかも該Cu6Sn5合金層の表面にSnが露出しておらず、更に前記母材の前記装着部の前記下地めっき層の表面に、Cu 3 Sn合金層とCu 6 Sn 5 合金層が順次設けられていることを特徴とするプレスフィット端子。
  2. 請求項記載のプレスフィット端子において、前記母材の前記基板接続部に設けた前記Cu6Sn5合金層の表面へのCu3Sn合金の露出は、前記母材の前記基板接続部の全表面積の50%以下であることを特徴とするプレスフィット端子。
  3. 請求項1又は2記載のプレスフィット端子において、前記母材はCu又はCu合金であって、前記下地めっき層の厚みは0.4μm以上5μm以下であることを特徴とするプレスフィット端子。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のプレスフィット端子において、自動車の電子制御装置に使用されることを特徴とするプレスフィット端子。
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