JP2005226097A - 電気・電子部品用錫めっき銅合金材及びその製造方法 - Google Patents

電気・電子部品用錫めっき銅合金材及びその製造方法 Download PDF

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Abstract


【課題】 銅合金母材の表面に、Sn層を含む表面めっき層が形成された錫めっき銅合金材において、160℃程度の高温に長時間放置した後にめっき層が剥離する現象を防止する。
【解決手段】 Ni:0.01〜9%(質量%、以下同じ)、Sn:0.01〜5%、Zn:0.001〜15%を含有し、残部Cuと不純物からなり、導電率20%IACS以上の銅合金母材表面に、Ni層、Cu−Sn合金層及びSn層からなる表面めっき層がこの順に形成されたすずめっき銅合金材。この銅合金母材と表面めっき層の組み合わせにより、高温放置後に銅合金母材と表面めっき層の界面にボイドが発生するのが抑えられ、その結果、めっき層の剥離が防止される。摩擦係数が小さく、高温放置後も接触抵抗が低く維持され、成形加工性にも優れるので、低挿入力の嵌合型端子として適する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、主として自動車・民生用の端子、コネクタ、ジャンクションブロック、回路基板等の電気・電子部品に用いられる錫めっき銅合金材であり、特にオス、メス端子からなる嵌合型端子として用いたとき、嵌合時の挿入力が低く、高温で使用される場合においても優れた電気的信頼性が保持でき、耐食性にも優れる錫めっき銅合金材に関する。
自動車等の電線の接続に用いられるコネクタには、銅合金に錫めっきを施したオス端子とメス端子の組み合せからなる嵌合型端子が使用されている。嵌合型端子が複数個集合したコネクタを多極端子コネクタという。
自動車の電装化が進むなかで、このようなコネクタの極数、すなわち、一つのコネクタの中の端子の数は増加している。端子数が増加すると挿入力が大きくなり、実装に道具が必要になったり、人が挿入する場合でも大きな力を必要とするようになり、その組み立て作業の効率を低下させる原因になる。このため、極数が増加しても、挿入力が従来よりも大きくならないように、低挿入力の端子が要求されている。
錫めっき端子は、Snめっきを薄くすることにより挿入力が低下する。しかし、自動車室内の省スペース化の要求からコネクターの設置個所は室内からエンジンルーム内への移行が進展し、エンジンルームでの雰囲気温度は最大150℃程度に到達する。そのため、Snめっきを薄くすると銅又は銅合金母材からCu及び合金元素が拡散し、あるいはNi等の下地めっきが拡散してSnめっき表層に酸化物を形成し、端子の接触抵抗が増加する問題が顕在化する。接触抵抗が増加すると、電子制御機器の誤作動が懸念される。従って、現実にはSnめっき厚さを薄くし、かつ電気的信頼性を維持することは大変困難である。
また、排ガスとして亜硫酸ガスが発生する工業地帯等において長時間運転又は放置する場合、その亜硫酸ガスにより表面めっき層が腐食し、さらに腐食が銅合金母材にまで達して嵌合型端子としての信頼性が失われる。
下記特許文献1〜3に、従来の錫めっき銅合金材が記載されている。下記特許文献4〜9に、ニッケルと錫と亜鉛を含む従来の端子・コネクタ用銅合金材が記載されている。
特許文献1には、Cu−Ni−Zn系の洋白素材上に、Niめっき層、Sn及びCuの金属間化合物層、Snめっき層を順次形成した錫めっき銅合金材が記載されている。この錫めっき銅合金材はリードフレーム用であり、嵌合型端子用としての特性は検討されていない。
特許文献2には、銅又は銅合金基材上に、25〜40%のニッケルを含む銅のバリア層(厚さ0.2〜2.5μm)と、その上にSn又はSn合金被覆層を有する錫めっき銅合金材が記載されている。これは嵌合型端子用であるが、コネクタの挿入力についてはまったく検討されていない。
特許文献3には、Snめっき厚が薄く、低挿入力の端子用錫めっき銅合金材が記載されている。
特開平6−196349号公報 特表2001−526734号公報 特開平10−46363号公報 特開昭61−127842号公報 特開平3−226536号公報 特開2000−80427号公報 特開平3−10035号公報 特開平11−335756号公報 特開平10−46363号公報
ところで、高温放置後の電気的信頼性や耐食性について、使用環境は年々厳しくなっており、銅合金単独で特性を保持するのは難しく、錫めっき銅合金材が実用化されているが、さらに160℃という高温環境での電気的信頼性が要求され、同時に低挿入力が要求されるようになると、従来の錫めっき銅合金材では、対応が難しくなっている。
そこで、本発明者らは、銅合金母材側よりNi層、Cu−Sn合金層及びSn層からなる表面めっき層を形成した錫めっき銅合金材を提案した(特願2002−219155)。この錫めっき銅合金材は、高温雰囲気下で長時間経過後も電気的信頼性が維持でき、同時に低挿入力、亜硫酸ガス耐食性等の特性を満足している。
しかしながら、錫めっき端子の電気的信頼性、低挿入力及び耐食性等の特性は表面被覆層のみで決まるわけではなく銅合金母材の材質も重要である。例えば、高い導電率であれば端子の発熱を抑えることができるし、本発明者が見い出したところによれば母材硬度が錫めっき銅合金材の表面硬度及び挿入力に影響し、高温放置時の銅合金母材と表面めっき層の界面におけるボイドの発生(めっき層の剥離の原因となる)の程度は銅合金母材の材質によって変化する。
従って、本発明は、Ni層、Cu−Sn合金層及びSn層からなる表面めっき層に最適な銅合金母材を見い出し、高温放置後の電気的信頼性が高く、耐食性に優れ、かつ高温放置後のめっき層の剥離がなく、特に低挿入力の嵌合型端子用として優れた特性を有する、電気・電子部品用錫めっき銅合金材を得ることを目的とする。
本発明に係る電気・電子部品用錫めっき銅合金材は、Ni:0.01〜9%、Sn:0.01〜5%、Zn:0.001〜15%、さらに必要に応じてP:0.0001〜0.05%とSi:0.0001〜1%のいずれか一方又は双方を含有し、残部Cuと不純物からなり、導電率20%IACS以上の銅合金母材表面に、Ni層及びCu−Sn合金層からなる表面めっき層がこの順に形成され、あるいはNi層、Cu−Sn合金層及びSn層からなる表面めっき層がこの順に形成されていることを特徴とする。銅合金母材とNi層の間にCuめっき層を形成することもできる。
上記銅合金母材は、さらにMn、Cr、Mg、Be、Al、Ca、Ti、V、Fe、Co、Zr、Nb、Mo、Ag、In、Pb、Hf、Ta、B、S、C、Se、Te、Sbの1種又は2種以上を総量で3%以下含み得る。また、Niの質量(銅合金母材がさらにFe又は/及びTiを含む場合は、Ni、Fe及びTiの合計質量)をaとし、PとSiの合計質量をbとしたとき、両者の質量比a/bが3.5以上であることが望ましい。銅合金母材がPとSiをどちらも含まないときは、当然上記関係を満たす。
上記表面めっき層において、Ni層の厚さが0.1〜1.0μm、Cu−Sn合金層の厚さが0.1〜1.0μm、Sn層の厚さが3.0μm以下、さらにNi層の下地としてのCu層の厚さは0.1〜1.0μmであることが望ましい。
上記錫めっき銅合金材は、前記組成の銅合金母材の表面に、Niめっき層、Cuめっき層及びSnめっき層からなる表面めっき層をこの順に形成した後、100〜600℃で10分以下の加熱処理を行ってCu−Sn合金層を形成し、前記表面めっき層をNi層及びCu−Sn合金層、あるいはさらにSn層からなる表面めっき層とすることにより、製造することができる。ここで、Cuめっき層はCu合金を含み、Snめっき層はSn合金を含む。具体的に、Cuめっき層の銅合金としてCu−1〜50%Sn、Snめっき層のSn合金としてSn−1〜10%Cu、Sn−1〜10%Ag、Sn−1〜10%Biの各合金を挙げることができる。なお、このようなSn合金によるSnめっき層は、ウイスカ発生防止の観点から、それ自体、現在実用化されている。このCu合金又はSn合金に含まれる合金元素は、加熱処理後に形成されるCu−Sn合金層にも含まれることになる。この製造方法において、必要に応じてNiめっき層の下地としてCuめっき層を形成する。このCuめっき層もCu合金を含み、具体的にCu−1〜10%Znを挙げることができる。
加熱処理後の表面めっき層において前記厚さのCu層、Ni層、Cu−Sn合金層及びSn層を得るには、加熱処理前においてNiめっき層の厚さを0.1〜1.0μm、Cuめっき層の厚さを0.05〜0.5μm、Snめっき層の厚さを0.05〜3.5μmの範囲内で形成すればよい。一方、Cuめっき層とSnめっき層を合金化させてCu−Sn合金層を形成する代わりに、直接Cu−Sn合金めっきを行うこともでき、その場合は加熱処理による合金化は不要となる。
本発明によれば、高温雰囲気下において銅合金素材と被覆層の界面の接合信頼性(めっきの剥離防止)及び電気的信頼性(低接触抵抗)を維持でき、かつ耐食性に優れた電気・電子部品用錫めっき銅合金材を得ることができる。この錫めっき銅合金材は、銅合金母材の硬度が高く、表面硬度Hv90以上(荷重25g)を得ることができるため挿入力が低く、さらに銅合金母材の強度が550N/mm以上と高く、曲げ加工性にも優れていることから、特に低挿入力が求められる嵌合型端子用として優れている。例えば端子幅が1mm以下の小型端子や加工性の厳しいボックス型端子に使用した場合、挿入力が低く、高温で使用される場合においても優れた電気的信頼性が保持できる。そのほか、本発明に係る銅合金母材は応力緩和特性、ばね性などについても優れており、表面めっき層と同じくNi及びSnを含むため、リサイクル性にも優れる。
従来の溶融Snめっき(Hot Air Leveled Tin、Hot Dip)は、層厚が5〜10μmと厚く、耐食性は良いが挿入力が高かった。一方、挿入力を低くするためにSnめっき層を薄くすると、高温放置後の耐食性が低下する問題があった。そこでSnめっき層を薄くし同時に耐食性を確保するため、下地にNiめっき層を形成することを検討したが、Niめっき層の上に直接Snめっきを行うと、高温放置時にSnとNiの合金層が成長し、接触抵抗が高くなる問題があった。
この問題は、Niめっき層とSnめっき層の間にCuめっき層を形成することにより解決された。Cuめっき層とSnめっき層は加熱により合金化してCu−Sn合金層を形成する。銅合金母材表面に、この表面めっき層を形成することにより、高温放置した後でも接触抵抗を低く維持でき、耐食性に優れ、かつ挿入力が低い錫めっき銅合金材が得られる。
以下、本発明に係る表面めっき層について説明する。
本発明において、銅合金母材表面にNi層を形成するのは、銅合金母材成分が表面へ拡散するのを防止するためである。このNi層厚さが0.1μm未満では、めっき層の欠陥から母材成分の拡散が起こり、高温放置後の亜硫酸ガス耐食性が低下する。一方、1.0μmを超えると成形加工性が低下し、小型の端子の成形が困難となる。従って、Ni層は厚さが0.1〜1.0μm、好ましくは0.1〜0.5μmとする。
Ni層の上に形成されたCu−Sn合金層はη相であり、Ni成分が表面へ拡散するのを防ぐ役割をもつ。このCu−Sn合金層厚さが0.1μm未満では、Ni層からのNiの拡散を抑制できない。一方、1.0μmを超えると、成形加工性が低下し、かつ高温放置後の接触抵抗が増加する。従って、Cu−Sn合金層は0.1〜1.0μmが望ましい。
高温放置後の接触抵抗を低く維持するためには、Cu−Sn合金層のCu含有量は60%以下であることが望ましい。この組成比を得るには、加熱処理前のCuめっき層とSnめっき層の厚さを調整し、加熱処理後に当該組成比を得る。あるいは、この組成比のCu−Sn合金めっき層を直接形成する。Cu−Sn合金層のCu含有量が60%以下であることにより、Sn層がなくても接触抵抗を低く維持することができるが、Sn層があれば(厚く形成されるほど)耐食性が改善され、かつ高温放置後の接触抵抗を低く維持できるため、Sn層は0.1μm以上あることが望ましい。一方、Sn層が厚くなると挿入力が高くなるためSn層は3.0μm以下が望ましい。さらに望ましいのは1.0μm以下である。
銅合金母材とNi層の間に形成するCu層は、銅合金母材中の合金成分(特にZn)が表面めっき層側に拡散するのを抑制して、はんだ付け性の劣化を防止する作用をもつ。このCu層は、0.1μm未満では銅合金母材中の合金成分の拡散を抑制できない。一方、1.0μmを超えると、成形加工性が低下する。従って、この下地Cu層は0.1〜1.0μmが望ましい
一方、錫めっき銅合金材を加熱(高温に長時間放置)すると、銅合金母材中の添加成分がNiめっき層に拡散し銅合金母材とNiめっき層の界面にボイドが発生する。その状態を概念的に示すものが図1である。銅合金母材1とNi層2の間にボイド3が形成されている。ボイドの発生は表面めっき層の剥離の原因となるため、これを抑制することが望ましい。本発明の銅合金母材組成は、このボイドの発生を防止するために最適な組成として選定されたものである。
以下、本発明に係る銅合金母材について説明する。
銅合金母材を鋳造する時の脱酸素剤として添加されるSiやPは、加熱によりNi層と反応し、NiSiやNiPなどの金属間化合物を作り、ボイド発生の原因となる。銅合金母材中にNiを添加することにより、このNiが母材中のSiやPを補足して析出物となり、これらがNi層へ拡散するのを防止し、ボイド発生を抑制する。そのため、銅合金母材中のNi含有量は0.01%以上、さらに0.1%以上が望ましい。一方、含有量が9%を超えると導電率が低下する。従って、Ni含有量は0.01〜9%とする。望ましくは0.1〜5.0%である。
高い耐熱信頼性(高温放置後もボイドに起因するめっき剥離がない)を得るためには、Niの質量をaとし、SiとPの合計質量をbとしたとき、a/bを3.5以上とすることが望ましい。より高い耐熱信頼性を確保するには、a/bは4.0以上が望ましい。SiとPの両方とも実質的に含まない場合は、当然a/bはこの関係を満たす。
なお、Fe及びTiもNiと同等の作用を有する。従って、銅合金母材が、Fe又は/及びTiを含む場合、Ni、Fe及びTiの合計質量をaとして計算する。FeとTiの双方を含まない場合、aはNiの質量となる。
Znは、Niと共に添加することにより、銅合金母材とNi層の界面のボイド発生を抑制でする作用を有する。銅合金母材中のZnの含有は0.001%以上の微量でもこの効果があるが、0.1%以上が望ましい。一方、含有量が15%を超えると応力腐食割れを起こして端子としての信頼性が低下し、導電率が下がる。従って、Zn含有量は0.001〜15%とする。望ましくは0.1〜3%である。
Snは、銅合金母材中に固溶し、銅合金母材と表面めっき層の電位差を少なくして耐食性を改善するとともに、引張り強度やばね特性を向上させる効果がある。Snの含有量は0.01%以上の微量でも効果はあるが、0.05%以上添加することが望ましい。一方、Snは添加量に従って導電率が低下する。従って、Sn含有量は0.05〜5%とする。望ましくは0.1〜3%である。
Mn〜Sbの元素は、不純物として又は添加元素として銅合金中に含まれ得る。これらの元素が微量含まれると、銅合金の結晶粒径を小さくしたり結晶粒界を強化することにより、耐熱性や加工性を向上させる作用を有し、さらに含有量が増えると銅合金の強度を向上させる作用を有するが、含有量が多くなると導電率が低下するため、総量で3%以下に制限する。
本発明では、銅合金母材がNi、Sn及びZnを含み、これにより銅合金母材に550N/mm以上の高い引張り強さとHv150以上の高い硬度が得られる。電気回路が多くなり電気配線が小型化すると、小型端子(例えば幅2mm以下)が必要とされるようになり、高い引張強さと優れた曲げ加工性が必要とされるが、本発明の銅合金母材はこれに適している。また、銅合金母材の硬度が高いことにより、本発明の錫めっき銅合金材は表面硬度が高く低挿入力端子に適した材料となる。本発明では表面硬度Hv90(荷重0.098N)以上が達成され、Sn層が多少厚くても摩擦係数0.5以下となり、低挿入力が得られる。
小型端子では流す電流に制限があり発熱するため、導電率はできるだけ高く、20%IACS以上が望ましい。本発明の銅合金母材において、Ni、Sn及びZnの含有量を調整するとともに、Niほかの添加元素を金属間化合物として適宜析出させることにより、20%IACS以上の導電率は容易に達成できる。同様の手法で40%IACS以上を達成することも可能で、その場合、端子に流せる電流規格を上げることもできる。Ni等の析出による強化と、SnやZnによる固溶強化作用により、硬度Hv200以上を得ることも可能である。
また、本発明の錫めっき銅合金材では、160℃で1000時間加熱後の応力緩和率30%以下が達成される。
本発明に係る銅合金母材の製造にあたっては、その鋳塊を850℃以上の温度で熱間圧延し、圧延後に650℃以上の温度から焼き入れ、急速冷却する。次に冷間圧延を行い、350〜600℃において析出硬化熱処理を行う。強度を高くする場合には、さらに中間で、冷間圧延と650℃以上での溶体化熱処理及び急速冷却する工程を1〜3回施すとよい。続いて冷間圧延と歪み取りを行って、所望の銅合金板条を得る。最後にばね性を向上させるため、低温焼鈍を行うこともある。急速冷却の冷却速度は10℃/min以上が望ましい。
製造過程においてCu−Sn合金層を加熱処理によって形成する場合、表面めっき層の残留応力が緩和され、Sn結晶粒径が大きくなることにより、Sn層のウイスカ発生を抑制することができる。加熱処理時間は、長くなると生産性が低下するため、100〜600℃の温度で10分以下の処理をすることが望ましく、特に10分以下のリフロー処理が望ましい。Cu−Sn合金めっきを行った場合でも、加熱処理することにより、ウイスカ発生を抑制することができる。
表面めっき層について、Cuめっき層やSnめっき層がそれぞれCu合金、Sn合金からなる場合、合金めっき液からめっきすることもできるが、合金層厚が1.0μm以下の場合には、当該合金を構成する個々の元素を層状にめっきし、加熱拡散することにより合金化して当該合金からなるめっき層を得ることもできる。
銅合金母材として表1に示す組成を有する厚さ0.3mmの板材を用い、その引張強さ、導電率及び硬度を測定した。その測定値を表2に示す。
各銅合金母材の表面に、Ni、Cu、Sn、又はCu、Ni、Cu、Sn(No.4,10)の順にめっきした。各めっきのめっき浴及びめっき条件を表3〜表5に示す。続いて、250℃×1分又は300℃×10秒の加熱処理を施してCu−Sn合金層を形成し、表1に示す表面めっき層を有する錫めっき銅合金材を得た。なお、加熱処理前のSnめっき層の一部とその下のCuめっき層はこの加熱処理により合金化し、Cu−Sn合金層を形成していた。加熱処理前のCuめっき層の厚さは加熱処理後のCu−Sn合金層の厚さのほぼ1/2、合金化に消費されたSnめっき層の厚さも加熱処理後のCu−Sn合金層の厚さのほぼ1/2であった。
Figure 2005226097
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この錫めっき銅合金材を供試材として、表面めっき層を構成する各層の厚さを測定し、さらに摩擦係数、高温放置後の接触抵抗、耐食性(耐亜硫酸ガス)、成形加工性、及びボイド発生状況を測定した。その結果を表2に示す。
各測定試験の方法を下記に示す。
[引張強さ] JIS5号試験片を用い、JISZ2201に準拠して引張試験を行って測定した。
[導電率] JISH0505に準拠し、電気抵抗の測定はダブルブリッジを用いた。
[硬度] JISZ2244に準拠して測定した。
[Ni層及びSn層の厚さ] 蛍光X線膜厚計(セイコー電子工業株式会社;型式SFT156A)を用いて測定した。
[Cu層の厚さ] ミクロトーム法にて加工した供試材の断面をSEM観察し、画像解析処理により平均厚さとして算出した。
[Cu−Sn合金層の厚さ] p−ニトロフェノール及び苛性ソーダを成分とする剥離液に10分間浸漬し、最表面のSn層を除去した後、蛍光X線膜厚計を用いて測定した。
[高温放置後のボイド発生状況] 供試材を160℃で120時間加熱後に、ミクロトーム法にて被覆層と銅合金素材界面の断面をSEM観察し、ボイド発生状況を確認した。ボイドが界面の50%以下(界面の長さの半分以下でボイドが発生)のレベルを○とし、50%を超えて認められるレベルを×と評価した。
[動摩擦係数] 嵌合型端子の接点部の形状を模擬し、図2に示すように、供試材から切り出した板状のオス試験片5を水平な台6に固定し、その上に供試材を内径1.5mmで半球加工したメス試験片7を置いてめっき面同士を接触させ、メス試験片に2.94Nの荷重(錘8)をかけてオス試験片5を押さえ、横型荷重測定器(アイコーエンジニアリング株式会社製Model−2152)を用いて、オス試験片5を摺動速度80mm/minで水平方向に引っ張り、そのときの最大摩擦力Fを測定した。摩擦係数を下記式(1)により求めた。なお、9はロードセル、矢印は摺動方向である。
摩擦係数=F/P・・・・(1)
摩擦係数が0.5以下のものを優れる、0.5を超えるものを劣ると評価した。
[高温放置後の接触抵抗] 供試材を160℃で120時間大気中で加熱後に、接触抵抗を四端子法により、解放電圧20mV、電流10mA、無摺動の条件にて測定した。接触抵抗が3mΩ以下を特性が優れると評価した。
[成形加工性] 試験片を圧延方向が長手となるように切出し、JISH3110に規定されるW曲げ試験治具を用い、圧延方向に対して直角方向となるように9.8×10Nの荷重で曲げ加工を施した。その後、ミクロトーム法にて、断面を切出し、観察を行った。試験後の曲げ加工部に発生したクラックが銅合金母材へ伝播しないレベルを○と評価し、銅合金母材へ伝播し銅合金母材にクラックが発生するレベルを×と評価した。
[高温放置後の耐食性] 供試材を160℃で120時間加熱後に、亜硫酸ガス試験を25ppm、35℃、75%RH、96hrの条件で行った。試験後の供試材の断面を観察し、母材の腐食が認められないレベルを○とし、腐食が認められるレベルを×と評価した。
表1,2をみると、銅合金母材の組成と表面めっき層構成が本発明の規定範囲内にあるNo.1〜7はいずれも、動摩擦係数、加熱後の接触抵抗と耐食性及び成形加工性に優れ、かつ加熱後のボイド発生が抑えられている。
一方、表面めっき層構成が不足しているNo.8〜11は加熱後の接触抵抗が高く、Sn層の厚さが規定値を超えるNo.17は摩擦係数が高く、Ni層が厚いNo.15とCu−Sn合金層が厚いNo.16は成形加工性が劣る。また、銅合金母材の組成がNi及びZnを含まないNo.12、Znを含まないNo.14、Si含有量の高いNo.13は、ボイドが多く発生していた。
ボイドが発生した錫めっき銅合金材の断面の概念図である。 動摩擦係数の測定方法を示す概念図である。
符号の説明
3 ボイド
5 オス試験片
6 台
7 メス試験片
8 錘
9 ロードセル

Claims (10)

  1. Ni:0.01〜9%(質量%、以下同じ)、Sn:0.01〜5%、Zn:0.001〜15%を含有し、残部Cuと不純物からなり、導電率20%IACS以上の銅合金母材表面に、Ni層及びCu−Sn合金層からなる表面めっき層がこの順に形成されていることを特徴とする電気・電子部品用錫めっき銅合金材。
  2. 前記銅合金母材表面に、Ni層及びCu−Sn合金層と、さらにSn層からなる表面めっき層がこの順に形成されていることを特徴とする請求項1に記載された電気・電子部品用錫めっき銅合金材。
  3. Ni層の厚さが0.1〜1.0μm、Cu−Sn合金層の厚さが0.1〜1.0μmであることを特徴とする請求項1に記載された電気・電子部品用錫めっき銅合金材。
  4. Ni層の厚さが0.1〜1.0μm、Cu−Sn合金層の厚さが0.1〜1.0μm、Sn層の厚さが3.0μm以下であることを特徴とする請求項2に記載された電気・電子部品用錫めっき銅合金材。
  5. 前記表面めっき層として、前記銅合金母材とNi層の間にCu層が形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載された電気・電子部品用錫めっき銅合金材。
  6. 前記銅合金母材が、さらにP:0.0001〜0.05%とSi:0.0001〜1%のいずれか一方又は双方を含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載された電気・電子部品用錫めっき銅合金材。
  7. 前記銅合金母材が、さらにMn、Cr、Mg、Be、Al、Ca、Ti、V、Fe、Co、Zr、Nb、Mo、Ag、In、Pb、Hf、Ta、B、S、C、Se、Te、Sbの1種又は2種以上を総量で3%以下含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載された電気・電子部品用錫めっき銅合金材。
  8. Ni、Fe及びTiの合計質量をaとし、PとSiの合計質量をbとしたとき、両者の質量比a/bが3.5以上であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載された電気・電子部品用錫めっき銅合金材。
  9. 前記請求項1,6〜8のいずれかに記載された組成を有し、導電率20%IACS以上の銅合金母材表面に、Niめっき層、Cuめっき層、Snめっき層をこの順に形成した後、100〜600℃の温度で10分以下の加熱処理を行い、Cuめっき層とSnめっき層を合金化して、前記銅合金母材表面にNi層、Cu−Sn合金層がこの順に形成された表面めっき層、又はNi層、Cu−Sn合金層、Sn層がこの順に形成された表面めっき層を形成することを特徴とする電気・電子部品用錫めっき銅合金材の製造方法。
  10. 前記Cu合金母材表面とNiめっき層の間にCuめっき層を形成することを特徴とする請求項9に記載された電気・電子部品用錫めっき銅合金材の製造方法。
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