JP5559981B2 - プレスフィット用端子及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、工場等で使用される電子機器、航空機、船舶、自動車等の各種電子機器、特に自動車の電子制御装置の使用に適したプレスフィット用端子及びその製造方法に関する。
例えば、自動車には、エンジン等の設置機器の制御を行うECUと称される電子制御装置が複数設けられている。それぞれのECUは、各センサー等で検出される電子情報に基づいて動作するマイクロコンピュータを備え、論理的な制御演算を行う制御回路系統と、演算結果に従って制御対象を動作するパワー回路系統とを有している。
この制御回路系統及びパワー回路系統と外部との接続には、基板に形成されたスルーホールの内幅より拡幅した膨出部を備えるプレスフィット用端子が使用され、このプレスフィット用端子の膨出部をスルーホールに差し込むことで、電気的な接続が行われている。なお、プレスフィット用端子の表面には、鉛フリーを考慮して接続基板のスルーホールとの接触性を高めるため、Snめっきがなされている。
このプレスフィット用端子は、従来行っていたはんだ付けを行うことなく、接続用端子と制御基板との接続を行うものであり、一度スルーホールに差し込んだプレスフィット用端子を、再度スルーホールから抜き出すことを想定したものではない。従って、当然のことながら、人が手によって、プレスフィット用端子をスルーホールに差し込むことはできない。例えば、プレスフィット用端子をスルーホールへ差し込むに際しては、1端子当り6〜7kg(60〜70N)の垂直力が必要であり、モールディングされたコネクタでは、50〜100本の端子を同時にプレスフィットするため、多大な押込力が必要である。
このため、プレスフィット用端子をスルーホールへ差し込む際に、プレスフィット用端子の外周面がスルーホールによって大きな加圧力を受け、比較的柔らかいSnめっきが削れてしまい、削られた破片が周囲に飛散し、場合によっては隣り合う端子のショートを引き起こすという問題があった。
なお、プレスフィット用端子とは異なる構造の端子として、かん合型端子がある。このかん合型端子は、一般に、めす端子がバネ構造を有するものであり、端子の取付けに際しては、プレスフィット用端子のように、多大な力を要しない(例えば、1端子当り0.3〜0.4kg程度)ため、めっき材に削れが発生しない。また、かん合型端子は、プレスフィット用端子の使用形態とは異なるため、例え削れかすが発生したとしても、この削れかすが基板の電気回路をショートさせるという問題も生じない。
そこで、従来よりも削れを低減できるプレスフィット用端子として、例えば、特許文献1には、少なくとも基板挿入部分に0.1〜0.8μm厚のSnめっきが施されたプレスフィット用端子が開示されている。これにより、Snめっき層が極めて薄い層となるため、プレスフィット用端子の母材(例えば、銅合金)の硬さが影響して、スルーホールへの挿入時のめっきの削れが抑制されるようになる。しかし、スルーホールの内幅より拡幅した膨出部を有する基板挿入部分にSnめっきが施されているため、Snの柔らかさに起因したSnのめくれが発生し、めっきの削れを防止することはできない。
このため、本願発明者らは、母材の表面に、Cu含有率が35〜75at%であるCu−Sn合金層を設けたプレスフィット用端子を発明し、先に出願した(特許文献2参照)。
特開2005−226089号公報 特開2006−114492号公報
しかしながら、特許文献2に開示されたプレスフィット用端子では、Cu−Sn合金層の表面にSnが残存する場合もあり、高硬度の製品を生産性よく、しかも安定に製造することができない恐れがあった。
また、母材の表面に形成されるCu−Sn合金層の種類が規定されておらず、製品品質がばらつき、更なる硬度向上の要求に対して十分に対応できない恐れもあった。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、スルーホールとの接触性の低下を生じることなく、高硬度の製品を生産性よく、しかも安定に製造できるプレスフィット用端子及びその製造方法を提供することを目的とする。
前記目的に沿う第1の発明に係るプレスフィット用端子は、基板に形成されたスルーホールに圧入して該基板に取付けるプレスフィット用端子において、
加熱処理により、母材の表面に、下地めっき層を介して、CuSn合金層とCuSn合金層が順次設けられ、該CuSn合金層の表面におけるSnの露出をなくし、
前記CuSn合金層と前記CuSn合金層との合計厚みが0.2μm以上5μm以下であり、しかも前記CuSn合金層の表面への前記CuSn合金層の露出を、全表面積の50%以下とし、更に、前記スルーホールに接する部位のめっき厚を他の部分より薄くした。
第1の発明に係るプレスフィット用端子において、前記母材がCu又はCu合金であることが好ましい。
第1の発明に係るプレスフィット用端子において、前記下地めっき層はNiであり、該下地めっき層の厚みが0.2μm以上5μm以下の範囲にあることが好ましい。なお、ここで、Niめっきとは、Ni合金(例えば、Ni−P、Ni−B等)を含む(以下同じ)。
第1の発明に係るプレスフィット用端子において、前記スルーホールへの圧入時に、長さ300μm以上の端子めっきの削れかすが発生しないことが好ましい。
第1の発明に係るプレスフィット用端子において、自動車の電子制御装置に使用されることが好ましい。
前記目的に沿う第2の発明に係るプレスフィット用端子の製造方法は、基板に形成されたスルーホールに圧入して該基板に取付けるプレスフィット用端子の製造方法において、
母材に下地めっきを行い、この下地めっき層の上にCu又はCu合金によるCuめっきを行い、更に、その上にSn又はSn合金によるSnめっきを行う第1工程と、
前記第1工程で、下地めっき、Cuめっき、及びSnめっきが行われた前記母材を加熱して、該母材の表面に、前記下地めっき層を介してCuSn合金層とCuSn合金層を順次設け、加熱処理された該CuSn合金層の表面におけるSnの露出をなくし、しかも前記CuSn合金層の表面への前記CuSn合金層の露出を、全表面積の50%以下とし、更に前記スルーホールに接する部位のめっき厚を他の部分より薄くする第2工程とを有し、
前記CuSn合金層と前記CuSn合金層との合計厚みが0.2μm以上5μm以下である
第2の発明に係るプレスフィット用端子の製造方法において、前記母材は、予めプレス加工されたプレスフィット用端子材であって、前記下地めっき層はNiからなることが好ましい。
請求項1〜記載のプレスフィット用端子、及び請求項6、7記載のプレスフィット用端子の製造方法は、母材の表面に、下地めっき層を介して、CuSn合金層とCuSn合金層が順次設けられているので、母材の表面側の硬度が高くなり、スルーホールへ圧入する際の削れを十分に低減できる。
また、CuSn合金層の下層にCuSn合金層を形成することで、CuSn合金層の表面へのSnの露出をなくした製品を製造する際の製造条件(例えば、下地めっき、Cuめっき、及びSnめっきのめっき厚や、加熱処理時の温度等)を広げることができる。
従って、スルーホールとの接触性の低下を生じない高硬度の製品を、生産性よく、しかも安定に製造できる。
さらに、CuSn合金層とCuSn合金層の合計厚みを規定するので、ハンドリング(搬送)やアセンブリ(組立て)時に付く疵で母材が露出することを防止できると共に、めっき加工費の低減が図れ、しかも曲げ加工性も良好にできる。
特に、CSn合金層の表面へのCuSn合金層の露出を、全表面積の50%以下にするので、スルーホールとの接触性の低下を生じにくい製品の製造条件を、更に緩和できる。
また、スルーホールに接する部位のめっき厚を他の部分より薄くするので、スルーホールとの接触性の低下を生じない高硬度の製品を、更に生産性よく安定に製造できる。
請求項記載のプレスフィット用端子は、下地めっき層であるNiの厚みを規定するので、母材からのCuの拡散を防止でき、CuSn合金層とCuSn合金層の形成が容易になる。
請求項記載のプレスフィット用端子は、スルーホールへの圧入時に、長さ300μm以上の端子めっきの削れかすが発生しないので、製品品質の低下を防止できる。
請求項記載のプレスフィット用端子の製造方法は、母材が、予めプレス加工されたプレスフィット用端子材であるので、切断端面も含むプレスフィット用端子全体のめっきができる。
(A)は本発明の一実施の形態に係るプレスフィット用端子の斜視図、(B)は(A)のY−Y矢視断面図である。 (A)〜(E)はそれぞれ変形例に係るプレスフィット用端子の膨出部の断面図である。 本発明の一実施の形態に係るプレスフィット用端子の膨出部の部分正断面図である。
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
図1(A)、(B)に示す本発明の一実施の形態に係るプレスフィット用端子10は、基板11に形成されたスルーホール12に圧入し、基板11に取付けて使用するコンプライアント型のプレスフィット用端子であり、その圧入に際しては、例えば、1端子当り50N以上(一般的には、50N以上100N以下程度)の垂直力が必要であり、50〜100本の端子を同時に圧入するものである。このプレスフィット用端子10は、例えば、工場等で使用される電子機器、航空機、船舶、自動車等の各種電子機器に使用できるが、特に自動車の電子制御装置(ECU)の使用に適している。以下、詳しく説明する。
プレスフィット用端子10は、上下方向中間位置であってその中央に切れ目13が入れられ、この部分が横方向に広げられた膨出部14を備えている。なお、15はスルーホール12と膨出部14との接触部を示している。
膨出部14の開き幅は、スルーホール12の直径(例えば、1mm)の1.1〜1.3倍の範囲(例えば、1.2mm)にあり、スルーホール12にプレスフィット用端子10を差し込んだ場合、一定の押圧力を発生するようになっている。
プレス加工されたプレスフィット用端子10の膨出部14は、断面矩形状になっており、これをスルーホール12に挿入した場合、図1(B)に示すように、その角部がスルーホール12の内側に接するので、角部を面取り加工(丸み付け加工)するのが好ましい。この面取りは、プレス加工の金型内で行う。
このとき、面取りされた角部の形状は、プレスフィット用端子10をスルーホール12へ挿入した際に、面取りされた各角部を通過する円の形状が、スルーホールと一致するのが好ましい。
なお、プレスフィット用端子の膨出部の断面形状は、上記した形状に限定されるものではなく、例えば、図2(A)〜(E)に示す断面形状の膨出部16〜20でもよい。ここで、図2(A)〜(D)は、それぞれ部材の弾性力を用いて、また図2(E)は、部材自体の変形を考慮して、スルーホール12に密着状態で嵌入させている。
これらの膨出部16〜20においても、その角部に丸み付け加工を行って、スルーホール12により広い面積で密着させるようにするのが好ましい。
図3に示すように、プレスフィット用端子10を構成する母材21(即ち、プレスフィット用端子材)の表面には、後めっきすることにより、下地めっき層22を介して、CuSn合金層(ε層)23とCuSn合金層(η層)24が順次設けられている。
母材21は、Cu板又はCu合金板からなる素材を、プレスフィット用端子10と同一形状にプレス加工することにより形成されている。
また、下地めっき層22は、Niで形成するのが好ましく、その厚みを0.2μm以上5μm以下としている。
このNiのめっき層は、母材からのCuの拡散を防止するバリア層として機能するが、0.2μm未満の場合、耐食性(塩水噴霧試験)と接触抵抗が悪化し、5μmを超える場合、曲げ加工性が低下するため、上記した範囲とした。
なお、Niめっきの種類によっては、ピンホールが存在する場合もある。このため、形成されるNiめっきが緻密な光沢めっきの場合は、下限を0.3μm(更には0.5μm)とすることが好ましく、無光沢めっきの場合は、下限を0.4μm(更には0.7μm)とすることが好ましい。一方、上限については、Niめっきが厚いほど割れが発生し易くなるため、2μmとすることが好ましい。
Niの下地めっき層22の上に形成したCuSn合金層23とCuSn合金層24の合計厚みは、0.2μm以上5μm以下(好ましくは、下限を0.3μm、更には0.5μm、上限を4μm、更には3μm)の範囲である。
ここで、各合金層の合計厚みの下限値は、ハンドリングやアセンブリ時に付く疵で、母材が露出しないことを考慮して、0.2μmとした。一方、各合金層の合計厚みが5μmを超える場合、めっき加工費のコストが上昇し、更には曲げ加工性が悪くなる。
なお、CuSn合金層は、接触抵抗性もSnめっき層を表面に用いた場合と遜色がなく、しかも腐食性を有するガス(例えば、亜硫酸ガス)に対しても耐食性を有し、長期の寿命を有するため、その厚みを0.15μm以上とするのがよい。
このCuSn合金層24の表面には、Snの露出はなく、CuSn合金が露出している。なお、製造条件によっては、CuSn合金層の表面へCuSn合金層が露出する場合もあるが、このとき、CuSn合金層の表面へのCuSn合金層の露出は、全表面積(めっきが施される全面積)の50%以下(好ましくは、40%以下、更には30%以下)であればよい。
CuSn合金の硬度は、例えば、荷重10gfでHv200〜300であるため、Snの硬度と比較して高く、しかも高硬度で安定している。
このため、プレスフィット用端子10を基板11のスルーホール12へ圧入する際、長さ300μm以上の端子めっきの削れかすが発生しない。なお、端子めっきの削れかすの下限は、100μmまで低減すると、プレスフィット用端子の製品品質を更に向上できる。
ここで、削れかすの評価は、膨出部の外寸法が1.2mmのコンプライアントタイプのプレスフィット用端子を使用し、これを内径1mmのスルーホールにハンドプレスで挿入したときの削れかすの長さで評価する。これにより、端子めっきの削れかすの一般的評価を行うことができ、端子めっきの良否の判定ができる。
なお、この方法と実質的に等価の評価方法で削れかすの長さを評価する場合も、本発明は適用される。
ここで、基板11のスルーホール12に挿入する部位、即ち膨出部14の接する部位のNiの下地めっき層22、CuSn合金層23、及びCuSn合金層24のめっき厚みを、膨出部14の他の部位(接しない部位)のめっき厚みより薄くすることが好ましい。例えば、膨出部14の他の部位のめっき厚みの20%以上80%以下(更に好ましくは、下限を50%、上限を70%)のめっき厚みにするとよい。これにより、プレスフィット用端子10のスルーホール12への挿入時に、CuSn合金層24の削れを減少できる。
なお、膨出部14のめっき厚みは、例えば、めっき電流密度を低下させること、またリフロー(加熱)時にめっき金属を他の部分に流すこと、等の方法を用いることにより薄くできる。
続いて、本発明の一実施の形態に係るプレスフィット用端子の製造方法について説明する。
まず、Cu板又はCu合金板からなる素材を、プレスフィット用端子10と同一形状にプレス加工することにより、母材21を形成する。
次に、プレス加工後の母材21にNiめっきによる下地めっきを行い、この下地めっき層22の上にCuによるCuめっきを行い、更にその上にSnによるSnめっきを行い、Cuめっき層とSnめっき層を順次形成する。ここで、Niの下地めっき層の厚みを0.2μm以上5μm以下とし、Cuめっき層の厚みを0.05μm以上2μm以下とし、Snめっき層の厚みを、形成されるCuSn合金層23とCuSn合金層24の厚みに応じて調整(例えば、Cuめっき層の厚みの1.0倍以上1.9倍未満)している(以上、第1工程)。
そして、上記した下地めっき、Cuめっき、及びSnめっきが行われた母材21を加熱(リフロー)して、母材21の表面に、下地めっき層22を介してCuSn合金層23とCuSn合金層24を順次設ける。ここで、母材21の加熱温度と加熱時間は、CuSn合金層23とCuSn合金層24が形成されれば、特に限定されるものではない(Snを短時間に溶かすため、その融点232℃よりも高い加熱温度であることは当然である)。
なお、CuSn合金層の表面へCuSn合金層が露出する場合もあるが、このとき、CuSn合金層の表面へのCuSn合金層の露出は、全表面積の50%以下(好ましくは、40%以下、更には30%以下)であればよい。
このように、母材21の表面に、下地めっき層22を介してCuSn合金層23とCuSn合金層24を順次設けることで、加熱処理されたCuSn合金層の表面におけるSnの露出をなくすことができる(以上、第2工程)。
以上のように、下地めっき層22の上に、Cuめっき層とSnめっき層を形成し、これらを加熱して合金を生成しているので、比較的簡便にCuSn合金層23とCuSn合金層24を形成できる。
次に、本発明の作用効果を確認するために行った実施例について説明する。
Cu合金からなるプレスフィット用端子の母材の表面に、厚み2μmのNiめっきを介して、Cuめっき、及びSnめっきを順次行い、これを加熱(リフロー)し、CuSn合金層とCuSn合金層を順次設けた。その結果、CuSn合金層の表面には、Snの露出がなかった。
一方、Cu合金からなるプレスフィット用端子の母材の表面に、厚み2μmのNiめっきを介して、Cuめっき、及びSnめっきを順次行い、これを加熱し、上記したCuSn合金層がない、Cu含有率が35〜50at%のCu−Sn合金層を設けた。その結果、Cu−Sn合金層の表面にSnが散在的に露出した。
このように、母材の表面に、CuSn合金層とCuSn合金層を順次設けることで、Snの露出がなく、高硬度の製品を生産性よく、しかも安定に製造できることを確認できた。
以上、本発明を、実施の形態を参照して説明してきたが、本発明は何ら上記した実施の形態に記載の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載されている事項の範囲内で考えられるその他の実施の形態や変形例も含むものである。例えば、前記したそれぞれの実施の形態や変形例の一部又は全部を組合せて本発明のプレスフィット用端子及びその製造方法を構成する場合も本発明の権利範囲に含まれる。
また、前記実施の形態においては、第1工程で、下地めっき層の上にCuからなるCuめっき層とSnからなるSnめっき層を順次形成した場合について説明したが、Cuめっき層をCu合金で構成してもよく、またSnめっき層をSn合金で構成してもよい。また、下地めっき層の上に直接CuSn合金とCuSn合金を順次めっきしてもよい。この場合、組織の合金化を高めるために更に加熱するのが好ましい。
10:プレスフィット用端子、11:基板、12:スルーホール、13:切れ目、14:膨出部、15:接触部、16〜20:膨出部、21:母材、22:下地めっき層、23:CuSn合金層、24:CuSn合金層

Claims (7)

  1. 基板に形成されたスルーホールに圧入して該基板に取付けるプレスフィット用端子において、
    加熱処理により、母材の表面に、下地めっき層を介して、CuSn合金層とCuSn合金層が順次設けられ、該CuSn合金層の表面におけるSnの露出をなくし、
    前記CuSn合金層と前記CuSn合金層との合計厚みが0.2μm以上5μm以下であり、しかも前記CuSn合金層の表面への前記CuSn合金層の露出を、全表面積の50%以下とし、
    更に、前記スルーホールに接する部位のめっき厚を他の部分より薄くしたことを特徴とするプレスフィット用端子。
  2. 請求項1記載のプレスフィット用端子において、前記母材がCu又はCu合金であることを特徴とするプレスフィット用端子。
  3. 請求項1又は2記載のプレスフィット用端子において、前記下地めっき層はNiであり、該下地めっき層の厚みが0.2μm以上5μm以下の範囲にあることを特徴とするプレスフィット用端子。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のプレスフィット用端子において、前記スルーホールへの圧入時に、長さ300μm以上の端子めっきの削れかすが発生しないことを特徴とするプレスフィット用端子。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のプレスフィット用端子において、自動車の電子制御装置に使用されることを特徴とするプレスフィット用端子。
  6. 基板に形成されたスルーホールに圧入して該基板に取付けるプレスフィット用端子の製造方法において、
    母材に下地めっきを行い、この下地めっき層の上にCu又はCu合金によるCuめっきを行い、更に、その上にSn又はSn合金によるSnめっきを行う第1工程と、
    前記第1工程で、下地めっき、Cuめっき、及びSnめっきが行われた前記母材を加熱して、該母材の表面に、前記下地めっき層を介してCuSn合金層とCuSn合金層を順次設け、加熱処理された該CuSn合金層の表面におけるSnの露出をなくし、しかも前記CuSn合金層の表面への前記CuSn合金層の露出を、全表面積の50%以下とし、更に前記スルーホールに接する部位のめっき厚を他の部分より薄くする第2工程とを有し、
    前記CuSn合金層と前記CuSn合金層との合計厚みが0.2μm以上5μm以下であることを特徴とするプレスフィット用端子の製造方法。
  7. 請求項6記載のプレスフィット用端子の製造方法において、前記母材は、予めプレス加工されたプレスフィット用端子材であって、前記下地めっき層はNiからなることを特徴とするプレスフィット用端子の製造方法。
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