JP2016195049A - 雌端子 - Google Patents

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智彦 清水
Tomohiko Shimizu
智彦 清水
隆人 中嶋
Takahito Nakajima
隆人 中嶋
大泰 多賀
Hiroyasu Taga
大泰 多賀
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Abstract

【課題】端子挿入力及び接触抵抗の低減を図ることが可能な雌端子を提供する。
【解決手段】雌端子は、雄端子が挿入される箱形の電気接触部を有する。電気接触部には、雄端子と接触する接点部20が形成される。接点部20は、導電性を有する金属製の母材23と、この母材23の母材表面24に設けられる内層25と、内層25の外側に設けられる最外層26とを含んで構成される。最外層26は、SnからなるSnメッキ層26aとして形成される。母材表面24には、内層25及びSnメッキ層26aにおいても形状が追従する凹状の母材凹部27が複数形成される。母材凹部27は、穴形状に形成され、且つ、複数列で雄端子の挿入方向に並び、且つ、隣り合う列での形成位置がずれた状態に配置される。Snメッキ層26aには、母材凹部27により生じる凹状のSnメッキ層凹部30が複数形成される。このSnメッキ層凹部30の内側には、タブ15の摺動時に生じる酸化摩耗粉等の摺動時生成物Pを落とし込むための空間31が形成される。
【選択図】図7

Description

本発明は、接点部の最外層がSnからなるSnメッキ層として形成される雌端子に関する。
下記特許文献1には、自動車用コネクタを構成する雌端子金具(以下、単に端子と略記する)の材料に関する技術が開示される。図13において、この開示技術における接点部1の母材2は、銅又は銅合金、アルミニウム又はアルミニウム合金からなる。そして、母材2の上には、複合被覆層3が形成される。複合被覆層3は、この表面にスズ層4が露出した領域と、銅−スズ合金が露出した合金露出部5とが混在した状態に形成される。尚、図13から分かるように、スズ層4が露出した領域は広い。スズ(Sn)は、他の金属と比較して非常に柔らかい点に特徴を有する。引用符号6は銅−スズ合金層である。
特開2014−63662号公報
上記従来技術にあっては、雄・雌の端子同士の電気的な接続の際に、複合被覆層3の表面において摺動が生じ、この時、露出領域の広いスズ層4の掘り起こしやスズ同士の凝着が容易に起こることから、複合被覆層3の表面での摩擦抵抗が高くなり、そのため端子挿入力が上昇してしまうという問題点を有する。また、上記摺動時に生じる酸化摩耗粉等の摺動時生成物が接点間に入り込んだ場合、接触抵抗が上昇してしまうという問題点も有する。
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたもので、端子挿入力及び接触抵抗の低減を図ることが可能な雌端子を提供することを課題とする。
上記課題を解決するためになされた請求項1に記載の本発明の雌端子は、雄端子が挿入される箱形の電気接触部を有し、該電気接触部には、前記雄端子と接触する接点部が形成され、該接点部は、導電性を有する金属製の母材と、該母材における前記雄端子に近い側の母材表面に設けられる内層と、該内層の外側に設けられる最外層とを含んで構成され、該最外層は、SnからなるSnメッキ層として形成され、前記母材表面には、前記内層及び前記Snメッキ層においても形状が追従する凹状の母材凹部が複数形成され、前記Snメッキ層には、前記母材凹部により生じる凹状のSnメッキ層凹部が複数形成され、該Snメッキ層凹部の内側には、前記雄端子の摺動時に生じる酸化摩耗粉等の摺動時生成物を落とし込むための空間が形成されることを特徴とする。
請求項2に記載の本発明は、請求項1に記載の雌端子において、前記複数の母材凹部は、それぞれ穴形状に形成され、且つ、複数列で前記雄端子の挿入方向に並び、且つ、隣り合う列での形成位置がずれた状態に配置されることを特徴とする。
請求項3に記載の本発明は、請求項1に記載の雌端子において、前記複数の母材凹部は、それぞれ前記雄端子の挿入方向に対し交差する方向にのびる溝形状に形成され、且つ、前記挿入方向に沿った断面形状が、溝深さに対し溝幅の方が大きくなる緩やかな波形状に形成されることを特徴とする。
請求項4に記載の本発明は、請求項1、2又は3に記載の雌端子において、前記複数の母材凹部は、前記内層及び前記Snメッキ層の形成前に凹凸加工を施して形成される、又は、前記内層及び前記Snメッキ層の形成後に前記内層及び前記Snメッキ層の上から凹凸加工を施して形成されることを特徴とする。
以上のような本発明によれば、雄・雌の端子同士の電気的な接続の際に、Snメッキ層の表面に生じる酸化スズ被膜が雄端子の摺動により破壊され、そして、この破壊により露出したSnメッキ層と雄端子とが接触する。破壊された酸化スズ被膜や、Snメッキ層との擦れにより生じる酸化摩耗粉等の摺動時生成物は、複数のSnメッキ層凹部の内側に落ち込み、その結果、摺動時生成物が雄端子と接点部との間に入り込んでしまうことはない。
請求項1に記載された本発明によれば、雌端子の接点部の最外層がSnからなるSnメッキ層であり、また、Snメッキ層には母材表面の凹状の母材凹部によって凹状のSnメッキ層凹部が複数形成されることから、雄・雌の端子同士の電気的な接続の際に、雌端子のSnメッキ層における凸部分のみに雄端子を接触させることができる(別な言い方をすれば、Snメッキ層凹部以外の部分に雄端子を接触・摺動させることができる)。従って、本発明によれば、接触箇所が凸部分のみであることから、接触面積(摺動面積)が小さくなって端子挿入力の低減を図ることができるという効果を奏する。
また、本発明によれば、上記の如く、凹状のSnメッキ層凹部が複数形成されることから、雄・雌の端子同士の電気的な接続の際の摺動時に生じる酸化摩耗粉等の摺動時生成物を接点間に入り込ませずにSnメッキ層凹部の内側に落とし込むことができる。従って、本発明によれば、接点部では常に新しいSnメッキにて電気的な接続を行うことができ、結果、接触抵抗の低減を図ることができるという効果や、電気接続信頼性の向上を図ることができるという効果を奏する。
請求項2に記載された本発明によれば、穴形状の母材凹部が複数列で雄端子の挿入方向に並ぶことから、また、隣り合う列での形成位置がずれた状態に母材凹部が配置されることから、このような母材凹部に形状が追従するSnメッキ層凹部では、凹部内側に酸化摩耗粉等の摺動時生成物を確実に落とし込むことができる。従って、本発明によれば、接触抵抗の低減や電気接続信頼性の向上に寄与することができるという効果を奏する。
請求項3に記載された本発明によれば、雄端子の挿入方向に対し交差する方向にのびる溝形状に母材凹部が形成されることから、このような母材凹部に形状が追従するSnメッキ層凹部では、凹部内側に酸化摩耗粉等の摺動時生成物を確実に落とし込むことができる。従って、本発明によれば、接触抵抗の低減や電気接続信頼性の向上に寄与することができるという効果を奏する。
また、本発明によれば、雄端子の挿入方向に沿った断面形状が、溝深さに対し溝幅の方が大きくなる緩やかな波形状に母材凹部が形成されることから、後述する請求項4の発明のように、内層及び最外層の形成後にこの上から凹凸加工を施してもSnメッキ層の例えば亀裂発生を防止することができる。従って、本発明によれば、亀裂等の発生を防止することにより、接触抵抗の低減や電気接続信頼性の向上に寄与することができるという効果を奏する。
請求項4に記載された本発明によれば、請求項1、2又は3の効果に加え次のような効果を更に奏する。すなわち、内層及びSnメッキ層の形成前、形成後のいずれであっても凹凸加工を施すことにより母材凹部を形成することができるという効果を奏する。
本発明の雌端子に係り、雄・雌の端子同士の電気的な接続の途中状態を示す斜視図(断面図を含む)である(実施例1)。 図1の要部拡大斜視図(断面図を含む)である(実施例1)。 図2の雌端子を示す斜視図(断面図を含む)である(実施例1)。 図3の矢印Aの方向から見た斜視図(断面図を含む)である(実施例1)。 図4の接点部を示す図であり、(a)は表面の拡大斜視図、(b)は(a)のB−B線断面図である(実施例1)。 図5(b)の拡大断面図である(実施例1)。 図5の接点部における電気的な接続の途中状態を示す断面図である(実施例1)。 母材表面及び母材裏面に母材凹部を形成した状態を示す断面図である(実施例1)。 他の例となる接点部を示す図であり、(a)は表面の拡大斜視図、(b)は(a)のC−C線断面図である(実施例2)。 図9(b)の拡大断面図である(実施例2)。 図9の接点部における電気的な接続の途中状態を示す断面図である(実施例2)。 母材表面及び母材裏面に母材凹部を形成した状態を示す断面図である(実施例2)。 従来例の接点部を示す図であり、(a)は表面の拡大斜視図、(b)は(a)の断面図である。
雌端子は、雄端子が挿入される箱形の電気接触部を有する。電気接触部には、雄端子に接触する接点部が形成される。接点部は、導電性を有する金属製の母材と、内層及び最外層とを含んで構成される。内層は、少なくとも雄端子に近い側の母材表面に形成される。最外層は、SnからなるSnメッキ層として内層の外側に形成される。
母材表面には、凹状の母材凹部が複数形成される。この母材凹部は、内層及びSnメッキ層においても形状が追従する形状に形成される。母材凹部は、穴形状に形成され、且つ、複数列で雄端子の挿入方向に並び、且つ、隣り合う列での形成位置がずれた状態に配置される。又は、雄端子の挿入方向に対し交差する方向にのびる溝形状に形成される。Snメッキ層には、母材凹部の形成により生じる凹状のSnメッキ層凹部が複数形成される。このSnメッキ層凹部は、内側が空間として使用される。具体的には、雄端子の摺動時に生じる酸化摩耗粉等の摺動時生成物を落とし込むための空間として使用される。
尚、母材凹部の形成に係り、Snメッキ層等の先メッキ及び後メッキのいずれを採用してもよいものとする。
以下、図面を参照しながら実施例1を説明する。図1は本発明の雌端子に係り、雄・雌の端子同士の電気的な接続の途中状態を示す斜視図である。また、図2は図1の要部拡大斜視図、図3は図2の雌端子を示す斜視図、図4は図3の矢印Aの方向から見た斜視図、図5は図4の接点部を示す図、図6は図5(b)の拡大断面図、図7は図5の接点部における電気的な接続の途中状態を示す断面図、図8は母材表面及び母材裏面に母材凹部を形成した状態を示す断面図である。
<雄端子11と雌端子12とについて>
図1及び図2において、例えば自動車内でワイヤハーネス同士を電気的に接続する際には、コネクタが用いられる(自動車用に限らず民生用のワイヤハーネスでもコネクタが用いられる)。一方のワイヤハーネスのコネクタには、雄端子11と、この雄端子11を収容するためのコネクタハウジングとが設けられる。他方のワイヤハーネスのコネクタには、雌端子12と、この雌端子12を収容するためのコネクタハウジングとが設けられる。これらコネクタ同士を嵌合させると、雄端子11と雌端子12とが接触して電気的な接続が完了する。
<雄端子11について>
雄端子11は、導電性を有する金属板をプレス加工することにより図示形状に形成される(形状は一例であるものとする)。尚、上記金属板としては、本実施例において、銅(Cu)製の板が採用される。雄端子11は、雄形電気接触部13と、電線接続部14とを有する。雄形電気接触部13には、細長いタブ15が形成される。タブ15は、雌端子12に挿入されて電気的に接触する部分として形成される。
<雌端子12について>
雌端子12は、雄端子11と同じ導電性を有する金属板をプレス加工することにより図示形状に形成される(形状は一例であるものとする)。雌端子12は、雌形電気接触部16と、電線接続部17とを有する。雌形電気接触部16は、特許請求の範囲に記載された電気接触部に該当する部分であって、矩形の箱形状(筒形状)に形成される。また、雌形電気接触部16は、雄端子11のタブ15の挿入を許容する形状に形成される。
図2ないし図4において、雌形電気接触部16には、タブ15に接触する二種類の接点部が形成される。具体的には、可動接点部18と、固定接点部19、20とが形成される。可動接点部18は、弾性接触片21(バネ片)に配置形成される。一方、固定接点部19、20は、弾性接触片21に対して対向する位置に配置形成される。固定接点部19、20は、雌形電気接触部16の上壁22の内面側に配置形成される。
可動接点部18と、固定接点部19、20との二種類の接点部のうち、本実施例においては固定接点部20を代表例に挙げて以下に説明をする。
<固定接点部20について>
図2ないし図4において、固定接点部20は、他の可動接点部18及び固定接点部19と比べてタブ15に対する接触のタイミングが最後になる位置に配置形成される。また、固定接点部20は、他の可動接点部18及び固定接点部19と比べてタブ15に対する接触の長さ(範囲)が長くなる部分に形成される。別な言い方をすれば、固定接点部20は、タブ15が長く摺動する部分に形成される。
<固定接点部20の構成及び構造について>
図5において、固定接点部20は、特許請求の範囲に記載された接点部に該当する部分であって、母材23と、この母材23におけるタブ15(図2及び図7参照)に近い側の母材表面24に設けられる内層25と、内層25の外側に設けられる最外層26とを含んで構成される。尚、内層25及び最外層26に関し、固定接点部20に該当する部分や母材表面24に限定されないものとする。すなわち、図8に示すように、母材裏面Rにも同じく付加してもよいものとする。母材裏面Rにも内層25及び最外層26の構成があれば、例えば母材23を折り返すような加工をしても方向性を気にせずに接点部の形成が可能になるという利点を有する。この他、上記金属板の表裏面全体を対象にしてもよいものとする。
母材23は、上記金属板そのものであって、銅(Cu)が採用される(銅合金であってもよいものとする)。母材23は、この厚みや幅、長さ等が適宜設定される。母材表面24(及び母材裏面R)には、凹状の母材凹部27が複数形成される(多数形成される)。母材凹部27は、全て同じ形状に形成される。母材凹部27は、真円形で且つ有底の穴形状に形成される。母材凹部27は、本実施例において、内層25及び最外層26の形成前に凹凸加工を施して形成される(一例であって、後述する実施例2のように形成してもよいものとする)。
母材凹部27の配置に関し、タブ15(図2及び図7参照)の挿入方向に平行な図5(a)の線L1、L2、L3、L4、L5…を母材凹部27の並ぶ列であると設定すると、隣り合う列での形成位置がずれた状態に母材凹部27は配置される。尚、上記のような母材凹部27の形状及び配置は一例であって、後述する実施例2を採用してもよいものとする。
内層25は、本実施例において、二つの層から構成される。具体的には、母材表面24(及び母材裏面R)の全面に設けられるバリア層28と、このバリア層28の上に全面となるように設けられる銅−スズ合金層29とを備えて構成される。バリア層28は、拡散防止のための部分としてメッキ(例えばNi等のメッキ)により形成される。銅−スズ合金層29は、CuSnによるメッキ部分として形成される。バリア層28及び銅−スズ合金層29は、それぞれ均一な厚みになるように形成される。
最外層26は、最も外側の層(別な言い方をすれば表層)に該当するものであって、SnからなるSnメッキ層26aとして形成される。Snメッキ層26aは、内層25における銅−スズ合金層29が露出しないように、すなわち銅−スズ合金層29の全面を覆うように形成される。Snメッキ層26aは、均一な厚みになるように形成される。
引用符号30は、Snメッキ層凹部を示す。このSnメッキ層凹部30は、母材表面24(及び母材裏面R)の母材凹部27により生じる部分であって、凹状に形成される。すなわち、真円形で且つ有底の穴形状に形成される。Snメッキ層凹部30は、内層25及び最外層26(Snメッキ層26a)が母材凹部27の形状に追従するような状態で形成される。Snメッキ層凹部30の内側には、空間31が形成される。空間31は、タブ15(図2及び図7参照)が挿入された時、すなわち摺動時に酸化摩耗粉等の摺動時生成物Pが生じると、これを落とし込むことができる部分として形成される。尚、空間31は、落とし込む摺動時生成物Pの体積よりも大きな容積を有することが好ましいものとする。
Snメッキ層凹部30の形成に関し、空間31が確実に生じるようなメッキ方法が採用される。具体的なメッキ方法としては、例えば公知の電気メッキが挙げられる(メッキが溜まらない方法であれば特に限定されないものとする)。
<タブ15の摺動時における固定接点部20の作用及び効果>
図7において、タブ15が挿入されると、このタブ15は固定接点部20に対し摺動する。この時、Snメッキ層26aの表面に生じる酸化スズ被膜M(図6参照)がタブ15により破壊され、そして、この破壊により露出したSnメッキ層26aとタブ15とが接触する。破壊された酸化スズ被膜Mや、Snメッキ層26aとの擦れにより生じる酸化摩耗粉等の摺動時生成物Pは、複数のSnメッキ層凹部30の内側の空間31に落ち込み、そのためタブ15と固定接点部20との間に摺動時生成物Pが入り込んでしまうことはない(尚、摺動時生成物Pは微小であるため、本実施例では便宜上大きな粒形状で図示するものとする)。従って、固定接点部20では常に新しいSnメッキにて電気的な接続を行うことができ、結果、接触抵抗の低減を図ることができるという効果や、電気接続信頼性の向上を図ることができるという効果を奏する。
この他、タブ15が挿入されると、Snメッキ層26aにおける凸部分(Snメッキ層凹部30以外の部分)のみにタブ15が接触することから、Snメッキ層凹部30が存在しない場合と比べて、端子挿入力の低減を図ることができるという効果を奏する。
以下、図面を参照しながら実施例2を説明する。図9は他の例となる接点部を示す図であり、(a)は表面の拡大斜視図、(b)は(a)のC−C線断面図である。また、図10は図9(b)の拡大断面図であり、図11は図9の接点部における電気的な接続の途中状態を示す断面図、図12は母材表面及び母材裏面に母材凹部を形成した状態を示す断面図である。尚、上記実施例1と基本的に同じ構成部材には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
<実施例2と実施例1との違い>
図9において、実施例2は固定接点部20の構造のみが実施例1と相違するものである。従って、ここでは固定接点部20について説明をする。
<固定接点部20の構造>
固定接点部20は、母材23と、この母材23の母材表面24に設けられる内層25と、内層25の外側に設けられる最外層26とを含んで構成される(内層25及び最外層26の構成は、図12の母材裏面Rに付加してもよいものとする)。母材表面24(及び母材裏面R)には、凹状の母材凹部32が複数形成される(多数形成される)。母材凹部32は、全て同じ形状に形成される。母材凹部32は、タブ15(図2及び図11参照)の挿入方向に対し交差する方向にのびる溝形状に形成される(本実施例においては、上記挿入方向に対し直交する方向にのびる溝形状に形成される)。また、母材凹部32は、上記挿入方向に沿った断面形状が、溝深さに対し溝幅の方が大きくなる、図示のような緩やかな波形状に形成される。
母材凹部32は、本実施例において、内層25及び最外層26の形成後に凹凸加工を施して形成される(一例であって、実施例1のように内層25及び最外層26の形成前に凹凸加工を施してもよいものとする)。
内層25は、バリア層28と、銅−スズ合金層29とを備えて構成される。最外層26は、Snメッキ層26aとして形成される。Snメッキ層26aは、銅−スズ合金層29が露出しないように、すなわち銅−スズ合金層29の全面を覆うように形成される。バリア層28、銅−スズ合金層29、及びSnメッキ層26aは、それぞれ均一な厚みになるように形成される。
引用符号33は、Snメッキ層凹部を示す。このSnメッキ層凹部33は、母材表面24の母材凹部32により生じる部分であって、凹状に(溝状に)形成される。具体的には、断面形状が緩やかな波形状になるように形成される。Snメッキ層凹部33は、内層25及び最外層26(Snメッキ層26a)が母材凹部32の形状に追従するような状態で形成される。Snメッキ層凹部33の内側には、空間34が形成される。空間34は、タブ15(図2及び図11参照)が挿入された時、すなわち摺動時に酸化摩耗粉等の摺動時生成物Pが生じると、これを落とし込むことができる部分として形成される。尚、空間34は、落とし込む摺動時生成物Pの体積よりも大きな容積を有することが好ましいものとする。
<タブ15の摺動時における固定接点部20の作用及び効果>
図11において、タブ15が挿入されると、このタブ15は固定接点部20に対し摺動する。この時、Snメッキ層26aの表面に生じる酸化スズ被膜Mがタブ15により破壊され、そして、この破壊により露出したSnメッキ層26aとタブ15とが接触する。破壊された酸化スズ被膜Mや、Snメッキ層26aとの擦れにより生じる酸化摩耗粉等の摺動時生成物Pは、複数のSnメッキ層凹部33の内側の空間34に落ち込み、そのためタブ15と固定接点部20との間に摺動時生成物Pが入り込んでしまうことはない(尚、摺動時生成物Pは微小であるため、本実施例では便宜上大きな粒形状で図示するものとする)。従って、固定接点部20では常に新しいSnメッキにて電気的な接続を行うことができ、結果、接触抵抗の低減を図ることができるという効果や、電気接続信頼性の向上を図ることができるという効果を奏する。
この他、タブ15が挿入されると、Snメッキ層26aにおける凸部分(Snメッキ層凹部33以外の部分)のみにタブ15が接触することから、Snメッキ層凹部33が存在しない場合と比べて、端子挿入力の低減を図ることができるという効果を奏する。
この他、本発明は本発明の主旨を変えない範囲で種々変更実施可能なことは勿論である。
11…雄端子、 12…雌端子、 13…雄形電気接触部、 14…線接続部、 15…タブ、 16…雌形電気接触部(電気接触部)、 17…電線接続部、 18…可動接点部(接点部)、 19、20…固定接点部(接点部)、 21…弾性接触片、 22…上壁、 23…母材、 24…母材表面、 25…内層、 26…最外層、 26a…Snメッキ層、 27…母材凹部、 28…バリア層、 29…銅−スズ合金層、 30…Snメッキ層凹部、 31…空間、 32…母材凹部、 33…Snメッキ層凹部、 34…空間、 M…酸化スズ被膜、 P…摺動時生成物、 R…母材裏面

Claims (4)

  1. 雄端子が挿入される箱形の電気接触部を有し、
    該電気接触部には、前記雄端子と接触する接点部が形成され、
    該接点部は、導電性を有する金属製の母材と、該母材における前記雄端子に近い側の母材表面に設けられる内層と、該内層の外側に設けられる最外層とを含んで構成され、
    該最外層は、SnからなるSnメッキ層として形成され、
    前記母材表面には、前記内層及び前記Snメッキ層においても形状が追従する凹状の母材凹部が複数形成され、
    前記Snメッキ層には、前記母材凹部により生じる凹状のSnメッキ層凹部が複数形成され、
    該Snメッキ層凹部の内側には、前記雄端子の摺動時に生じる酸化摩耗粉等の摺動時生成物を落とし込むための空間が形成される
    ことを特徴とする雌端子。
  2. 請求項1に記載の雌端子において、
    前記複数の母材凹部は、それぞれ穴形状に形成され、且つ、複数列で前記雄端子の挿入方向に並び、且つ、隣り合う列での形成位置がずれた状態に配置される
    ことを特徴とする雌端子。
  3. 請求項1に記載の雌端子において、
    前記複数の母材凹部は、それぞれ前記雄端子の挿入方向に対し交差する方向にのびる溝形状に形成され、且つ、前記挿入方向に沿った断面形状が、溝深さに対し溝幅の方が大きくなる緩やかな波形状に形成される
    ことを特徴とする雌端子。
  4. 請求項1、2又は3に記載の雌端子において、
    前記複数の母材凹部は、前記内層及び前記Snメッキ層の形成前に凹凸加工を施して形成される、又は、前記内層及び前記Snメッキ層の形成後に前記内層及び前記Snメッキ層の上から凹凸加工を施して形成される
    ことを特徴とする雌端子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018147678A (ja) * 2017-03-03 2018-09-20 キヤノン電子株式会社 コネクタ端子および電子機器

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