JP4255939B2 - プレスフィット用端子及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、高温環境下で使用される自動車のエンジン等を制御する電子制御装置(ECU)の半導体装置等の部品の接続に使用されるプレスフィット用端子及びその製造方法に関する。
例えば、自動車にはエンジン等の設置機器の制御を行うECUと称される電子制御装置が複数設けられている。それぞれのECUは、各センサー等で検出される電子情報に基づいて動作するマイクロコンピュータを有し、論理的な制御演算を行う制御回路系統と、演算結果に従って制御対象を動作するパワー回路系統とを有している(例えば、特許文献1参照)。この制御回路系統及びパワー回路系統と外部との接続は、特許文献2の図1に示されるように、プレスフィット用端子が使用されている。そして、プレスフィット用端子の表面には、鉛フリーを考慮して接続基板のスルーホールとの接触性を高めるために、その表面にSnめっきがなされている。
特開2000−323848号公報 特開2004−127610号公報
しかしながら、プレスフィット用端子を基板のスルーホールに差し込む前には、外方向に拡幅しており、スルーホールに差し込まれると、プレスフィット用端子の外周面がスルーホールによって大きな加圧力を受けて、比較的柔らかいSnめっきが削れてしまい、削られた破片(即ち、端子めっきの削れかす)が周囲に飛散し、場合によっては隣り合う端子のショートを引き起こすことがあるという問題があった。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、接触性の低下を生じることなく、しかも表面が硬くなったプレスフィット用端子及びその製造方法を提供することを目的とする。
前記目的に沿う第1の発明に係るプレスフィット用端子は、母材の表面に、Cu含有率が35〜75at%であるCu−Sn合金層を設け、該Cu−Sn合金層の表面に露出Snを点在させ、かつ該Cu−Sn合金層の表面に残存して露出する前記露出Snの面積を50%以下とし、しかも基板のスルーホールに接する部位のめっき厚を他の部分より薄くした。硬度が高いCu−Sn合金層を表面に設けることによって、スルーホールに挿入時にCu−Sn合金層の削れを低減できる。なお、Cu−Sn合金層のCu含有率が35at%未満であると、硬度が十分でないため削れに対して有効でない。75at%を超えると、耐食性が悪化し、接触抵抗が増加する。なお、プレスフィット用端子の表面層の硬度は荷重10gfでHv90〜300(より好ましくはHv200〜300)とするのがよい。
また、第2の発明に係るプレスフィット用端子は、第1の発明に係るプレスフィット用端子において、前記母材がCu又はCu合金であって、前記Cu−Sn合金層の厚みが0.2〜5μmの範囲にある。ハンドリングやアセンブリ時に付く疵で母材が露出しないことを考慮して、Cu−Sn合金層の厚みの下限値を0.2μmとした。また、Cu−Sn合金層の厚みが5μmを超えるとめっき加工費がコストアップとなり、更には曲げ加工性が悪くなる。
第3の発明に係るプレスフィット用端子は、第1及び第2の発明に係るプレスフィット用端子において、前記母材とCu−Sn合金層との間に下地Niめっき層を有する。そして、この場合、下地Niめっき層の厚みが0.2〜5μmの範囲にあるのがよい。下地Niめっき層は母材からのCuの拡散を防止するバリア層として機能するが、0.2μm未満であると、耐食性(塩水噴霧試験)と接触抵抗が悪化し、5μmを超えると曲げ加工性が低下する。この場合、基板のスルーホールに挿入する部位の下地Niめっき層とCu−Sn合金層とを含むめっき層の厚みを他の部位より薄くする。これによって、挿入時に合金層の削れが減少する。
また、第1の発明に係るプレスフィット用端子は、前記Cu−Sn合金層の表面に残存して露出するSnの面積が50%以下である。Cu−Sn合金は理論的にはCuが53.5at%以下の場合にSnの全部がCu−Sn合金層に入り込むが、Cuが部分的に53.5at%未満である場合、又はめっき条件及びリフローの条件によって、Snが部分的に過剰となって表面に散在的に露出する。表面に露出したSnは、金属Snの性質を有するので柔らかく、プレスフィット用端子を基板等に装入する場合にSnがめくれることになる。実際に実験を行って確認すると、表面に露出するSnの面積を50%以下にするのが好ましく、これによって、プレスフィット用端子をスルーホールに挿入する場合、表面の合金層の削れが少なくなる。
また、第4の発明に係るプレスフィット用端子は、第1〜第3の発明に係るプレスフィット用端子において、基板のスルーホール挿入時、長さ300μm以上(より好ましくは、100μm以上)の端子めっきの削れかすが発生しないことを特徴とする。なお、削れかすの評価方法は、コンプライアントタイプのプレスフィット用端子を、1mm直径のスルーホールに接触する外寸法を1.2mmとした後、該スルーホールにハンドプレスで挿入したときの削れかすの長さで評価する。これによって、端子めっきの削れかすの一般的評価を行うことができ、端子めっきの良否の判定ができる。なお、この方法と実質的に等価の評価方法で削れかすの長さを評価する場合も本発明は適用される。
第5の発明に係るプレスフィット用端子の製造方法は、母材に下地めっきを行い、該下地めっき層の上にCu又はCu合金からなるCuめっき層を形成し、更に、該Cuめっき層の上にSn又はSn合金からなるSnめっき層を形成する第1工程と、前記第1工程で下地めっき、Cuめっき及びSnめっきが行われた前記母材を加熱して、該母材の表面にCu含有率が35〜75at%であるCu−Sn合金層を形成し、加熱処理された前記Cu−Sn合金層の表面に露出Snを点在させ、かつ該Cu−Sn合金層の表面から露出する前記露出Snの面積を50%以下とし、しかも基板のスルーホールに接する部位のめっき厚を他の部分より薄くする第2工程とを有する
なお、この第5の発明において、好ましくは下地めっき層(通常はNiめっき層)の厚みは、0.2〜5μm程度、Cuめっき層の厚みは0.05〜1.5μm、表面のSnめっき層の厚みは0.1〜4μm程度が好ましく、更に、第2工程の加熱温度は、Cu−Sn合金層を形成させる350〜450℃程度で2〜20秒程度の加熱を行うのがよい。
通常はSnの融点は232℃であるが、高い温度で短時間にSnを溶かすことが望ましい。
そして、最終的に前記Cu−Sn合金層は、Cu含有率が35〜75at%であってその厚みが0.2〜5μm(更に好ましくは、1〜4μm)の範囲にあるのがよい。なお、第1〜第4の発明に係るプレスフィット用端子の製造にあっては、第5の発明に係る製造方法に限定されず、下地めっき層の上に直接Cu−Sn合金めっき、又はCu−Sn合金めっきをしてSnめっきをしてもよい。この場合、組織の合金化を高めるために更に加熱(リフロー)するのが好ましい。
更に、第5の発明に係るプレスフィット用端子の製造方法は、加熱処理された前記Cu−Sn合金層から露出するSnの面積を50%以下とする。理由は、第1の発明に係るプレスフィット用端子と同じである。
また、以上の発明に係るプレスフィット用端子の用途は自動車の電子制御装置(ECU)に使用されているのが好ましいが、その他の場合、例えば、工場等で使用される電気機器、航空機、船舶等の電子機器にも適用できる。
前記各金属のめっき処理は、Cu又はCu合金からなるプレスフィット用端子材をプレス成形した後の後めっきで行うのがよい。これによって、切断端面も含むプレスフィット用端子全体のめっきができる。
本発明に係るプレスフィット用端子及びその製造方法によって製造されたプレスフィット用端子は、その表面が硬化しているので、このプレスフィット用端子を使用した電子部品を、電子回路基板のスルーホール等に挿入した場合には、表面の端子めっき(即ち、合金めっき)の削れかすが発生しにくく、仮に発生した場合でも使用する機器に影響を与えない範囲となる。従って、削れかすによって回路ショート等を起こすことが極めて減少した。
更には、Cu含有率が35〜75at%のCu−Sn合金層は、接触抵抗性もSnめっき層を表面に用いた場合と遜色がなく、しかも腐食性を有するガス(例えば、亜硫酸ガス)に対しても耐食性を有し、長期の寿命を有する。
そして、本発明のプレスフィット用端子の製造方法によって、下地めっき層の上に、Cuめっき層とSnめっき層を形成し、これらを加熱して合金を生成しているので、比較的簡便にCu−Sn合金層を形成できる。
また、本発明に係るプレスフィット用端子及びその製造方法において、Cu−Sn合金層の表面に残存して露出するSnの面積を50%以下にすることによって、使用時の端子めっきの削れかすが小さくなる。これによってより信頼性の増すプレスフィット用端子を提供できる。
続いて、添付した図面を参照しながら、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
ここに、図1(A)は本発明の一実施の形態に係るプレスフィット用端子の斜視図、(B)は図1(A)におけるY−Y断面図、図2(A)〜(E)は本発明の他の実施の形態に係るプレスフィット用端子の説明図、図3はそれぞれプレスフィット用端子の合金層の平面及び断面の説明図である。
図1(A)に本発明の一実施の形態に係るコンプライアント型のプレスフィット用端子10を示すが、上下方向中間位置に中央に切れ目11を入れて横方向に広げた膨出部12を備えている。図1(B)に示すように、プレスフィット用端子10を基板のスルーホール13(図2参照)に差し込んで使用する。ここで、13aはスルーホール13と膨出部12との接触部を示している。また、膨出部12の開き幅は、スルーホール13の直径(例えば、1mm)の1.1〜1.3倍の範囲(例えば、1.2mm)にあり、スルーホール13にプレスフィット用端子10を差し込んだ場合、一定の押圧力を発生するようになっている。
なお、プレス加工直後のプレスフィット用端子の膨出部は、断面矩形になっており、スルーホール13に挿入した場合、図1(B)に示すように、その角部がスルーホール13の内側に接するので、角部を面付け加工(丸み付け加工)するのが好ましい。角部の面付けは、プレス加工の金型内で行う。面付けされた角部の内接円の半径はスルーホールの半径と一致させるのが好ましい。
図2(A)〜(E)には本発明の他の実施の形態に係るプレスフィット用端子の膨出部14〜18を示すが、(A)〜(D)においては部材の弾性力を用いて、(E)の場合は部材自体の変形を考慮して、スルーホール13に密着状態で嵌入させている。なお、これらの膨出部14〜18においても、その角部に丸み付け加工を行って、スルーホール13により広い面積で密着させるようにするのが好ましい。
また、プレスフィット用端子10の表面にはめっきが成されているが、基板のスルーホール13に接する部位(即ち、膨出部12)のめっき厚が他の部分より薄いのが好ましい。これによって、削りかすの発生が少なくなる。この膨出部12のめっき厚は、めっき電流密度を低下させること、及びリフロー時にめっき金属を他の部分に流すことによって薄くすることができる。
このプレスフィット用端子10はCu合金板(又はCu板)からなる素材をプレス加工によって形成する。プレス加工されたプレスフィット用端子材、即ち、Cu合金母材上に後めっきをすることによって、Cu−Sn合金層を形成した。この手順は以下の通りである。
即ち、プレス加工後のCu合金母材にNiめっきによる下地めっきを行い、この下地めっき層の上にCuめっき、更に、その上にSnめっきを行った。この場合のCuめっき層の厚みは約0.24μm、0.17μm、0.68μmであり、Snめっき層は、Cuめっき層の厚みの2倍とした。この母材を、約400℃の雰囲気で10秒間程度加熱して表面のSnめっき層をリフローさせて、Cuとの間に合金層(Cu含有率が53at%)を形成した。この場合の合金層の厚みは約0.7μm、0.5μm、2μmであり、Cu含有率が35〜75at%(詳細には、Cu含有率が約53.5at%、53.4at%、53.5at%)のCu−Sn合金層であった。このようにして製造されたプレスフィット用端子の試験結果を表1に、その比較例と共に示す。なお、めっき表面に散在的に生じるSnについては無視している。なお、Cuめっき層及びSnめっき層の厚みを制御して、厚みが0.2〜5μmのCu−Sn合金層を形成することは可能である。
Figure 0004255939
なお、Cu−Sn合金層の厚みはミクロトーム法によって加工した供試材(プレスフィット用端子)の表面をSEM(走査型電子顕微鏡)で観察し、画像解析処理にて平均厚さとして算出した。
表1において、「耐食性(亜硫酸ガス試験)」は、25ppm、35℃、75%RH、96hrの条件で行った。耐食性評価基準は、試験後の供試材の断面を観察し、母材の腐食が認められないレベルを◎として、部分点状変色が認められるレベルを○、全面変色が認められるレベルを×と評価した。
また、「削れ」は、供試材をコンプライアントタイプの端子にプレス加工した後、図1に示す膨出部12の幅を1.2mmにし、1mm径のスルーホールにハンドプレスで圧入した時の削れを20倍の実体顕微鏡で観察した。削れが認められないものを◎、削れが粉状屑(300μm未満の削れかす)となっているものを○、ヒゲ状屑(300μm以上の削れかす)となっているものを×と評価した。
そして、高温放置後の「接触抵抗」は、供試材に対し大気中にて120℃×1000hrの熱処理を行った後、接触抵抗を四端子法により、開放電圧20mV、電流10mA、無摺動の条件にて測定した。0.5mΩ未満を◎、0.5mΩ以上3mΩ未満を○、3mΩ以上を×とした。
次に、Cu−Sn合金中のCu含有率(at%)の影響を調べるために、Cuめっき層とSnめっき層の厚みを変えて、Cu−Sn合金中のCu含有率(at%)を55%、40%、70%、20%、85%とした場合の「耐食性」、「削れ」、「接触抵抗」について観察したものを表2に示す。なお、ここでは、Cu−Sn合金層の厚みは全て0.7μmとした。この表2から、Cu−Sn合金中のCu含有率は、35〜75at%が適当であることが分かる。
Figure 0004255939
そして、下地Niめっき層の厚みの影響を調べるための実験結果を表3に示す。この実験においては、Cu−Sn合金層の厚みは0.7μm、Cu−Sn合金層のCu含有率は55at%として行った。この表3からは、下地Niめっき層の厚みは0.2〜5μmが適当である事が伺える。なお、表3において、「耐食性(塩水噴霧試験)」はJIS135に準じ、35℃、5%NaCl中で6時間放置を標準とした。「曲げ加工性」は、試験片を圧延方向が長手となるように切り出し、曲げ試験治具を用い、圧延方向に対して直角方向となるようにR/t=1で曲げ加工を施した。その後、ミクロトーム法にて、断面を切り出し観察を行った。曲げ加工性評価は、クラックが全く発生しないレベルを◎、曲げ加工部に発生したクラックが銅合金母材に伝播しないレベルを○、銅合金母材へ伝播し銅合金母材にクラックが発生するレベルを×と評価した。
Figure 0004255939
次に、プレスフィット用端子10を形成する合金母材20(図3参照)上に厚み2μmの下地Niめっきを行って下地Niめっき層21を形成し、その上にCuめっきを、更にその上にSnめっきを行って、400℃で10秒間リフローを行った母材20表面のめっき層の断面を示すが、Cuのめっき厚みが減るとCu−Sn合金層22を形成するSnに余りができて、Cu−Sn合金層22の表面に露出Sn23が点在する。なお、条件によってはCu−Sn合金層22の下部にη層(Cu6Sn5)が形成される。なお、露出Sn23は必ずしもCuめっき層の厚みとSnめっき層の厚みに対応して発生するものではなく、同一めっき厚であっても、めっき状態及びリフロー状態によって変化する。
この場合、点在する露出Sn23は表面に露出するので、表面からその面積を計測することが可能となり、露出Sn23の面積が広いことはSnが表面層に多いことを意味し、このプレスフィット用端子10を基板のスルーホール13に差し込んだ場合に、削れが発生する。この削れが発生すると、電気回路のショートの原因となるので、極力減らす必要があり、一般には300μm以下(更に好ましくは)100μm以下であることを要求されている。
表4は、露出Sn23の露出面積と削れとの関係を示したものである。
Figure 0004255939
なお、図3、表4において露出Sn23は円に近い形状をしているので、面積比率の計算においては円として行った。また、Lは隣合う露出Sn23の中心間距離を露出Sn23の直径(1と仮定)と比較して記載した。実際のφの値はめっき条件、リフロー条件にもよるが、0.1〜2μm程度である。
実施例16では20倍の顕微鏡で削れは確認できなかった(◎)。実施例17においては殆ど削れは確認できなった(◎)。一方、比較例18では約0.1mm程度の削れが確認された(○)。よって、削れに対しては、露出Sn23の表面積が全体の面積に対して50%以下とするのがよいことが分かる。
このように、露出Sn23の間隔は非常に小さいので、ビッカース硬度計が測定した合金層の硬度は、下地の影響をうけて、合金層表面の平均硬度となる。なお、Cu−Sn合金層を含むめっき層の硬度は、荷重10gfでHv90〜300の範囲にあるのがよい。
また、本発明はプレスフィット用端子に限定して説明したが、本発明の技術をリードフレームのアウターリードにも適用可能である。
(A)は本願発明の一実施の形態に係るプレスフィット用端子の斜視図、(B)は図1(A)におけるY−Y断面図である。 (A)〜(E)は本発明の他の実施の形態に係るプレスフィット用端子の説明図である。 プレスフィット用端子の合金層の断面及び平面の説明図である。
符号の説明
10:プレスフィット用端子、11:切れ目、12:膨出部、13:スルーホール、13a:接触部、14〜18:膨出部、20:合金母材、21:下地Niめっき層、22:Cu−Sn合金層、23:露出Sn

Claims (10)

  1. 母材の表面に、Cu含有率が35〜75at%であるCu−Sn合金層を設け、該Cu−Sn合金層の表面に露出Snを点在させ、かつ該Cu−Sn合金層の表面に残存して露出する前記露出Snの面積を50%以下とし、しかも基板のスルーホールに接する部位のめっき厚を他の部分より薄くしたことを特徴とするプレスフィット用端子。
  2. 請求項1記載のプレスフィット用端子において、前記母材がCu又はCu合金であって、前記Cu−Sn合金層の厚みが0.2〜5μmの範囲にあることを特徴とするプレスフィット用端子。
  3. 請求項1及び2のいずれか1項に記載のプレスフィット用端子において、前記母材とCu−Sn合金層との間に下地Niめっき層を有することを特徴とするプレスフィット用端子。
  4. 請求項3記載のプレスフィット用端子において、前記下地Niめっき層の厚みが0.2〜5μmの範囲にあることを特徴とするプレスフィット用端子。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のプレスフィット用端子において、基板のスルーホール挿入時、長さ300μm以上の端子めっきの削れかすが発生しないことを特徴とするプレスフィット用端子。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のプレスフィット用端子において、前記Cu−Sn合金層を含むめっき層の硬度が荷重10gfでHv90〜300の範囲にあることを特徴とするプレスフィット用端子。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のプレスフィット用端子において、自動車の電子制御装置(ECU)に使用されていることを特徴とするプレスフィット用端子。
  8. 母材に下地めっきを行い、該下地めっき層の上にCu又はCu合金からなるCuめっき層を形成し、更に、該Cuめっき層の上にSn又はSn合金からなるSnめっき層を形成する第1工程と、
    前記第1工程で下地めっき、Cuめっき及びSnめっきが行われた前記母材を加熱して、該母材の表面にCu含有率が35〜75at%であるCu−Sn合金層を形成し、加熱処理された前記Cu−Sn合金層の表面に露出Snを点在させ、かつ該Cu−Sn合金層の表面から露出する前記露出Snの面積を50%以下とし、しかも基板のスルーホールに接する部位のめっき厚を他の部分より薄くする第2工程とを有することを特徴とするプレスフィット用端子の製造方法。
  9. 請求項8記載のプレスフィット用端子の製造方法において、前記Cu−Sn合金層の厚みが0.2〜5μmの範囲にあることを特徴とするプレスフィット用端子の製造方法。
  10. 請求項8及び9のいずれか1項に記載のプレスフィット用端子の製造方法において、前記母材は、予めプレス加工されたプレスフィット用端子材であって、前記下地めっきはNiめっきであることを特徴とするプレスフィット用端子の製造方法。
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