JPWO2006025285A1 - 可変遅延回路、マクロセルデータ、論理検証方法、試験方法および電子デバイス - Google Patents

可変遅延回路、マクロセルデータ、論理検証方法、試験方法および電子デバイス Download PDF

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Abstract

集積回路に搭載される可変遅延回路であって、前記集積回路の実動作の際に、入力信号に対して、実装レベルにて生じる時間遅延に対応して所定の範囲で可変な遅延時間を付与する可変遅延付与手段と、前記集積回路の低速論理検証および/または低速選別試験の際に、入力信号に対して、所定の値に固定された遅延時間を付与する検証用遅延付与手段と、を備えた可変遅延回路を提供する。例えば、検証用遅延付与手段は、可変遅延付与手段によって付与される遅延時間の最大値よりも大きな遅延時間を付与する。

Description

本発明は、集積回路に搭載される可変遅延回路、可変遅延回路を定義したマクロセルデータ、可変遅延回路を用いたデバイスデータの論理検証方法および可変遅延回路を用いた電子デバイスに関するものである。本出願は、下記の日本出願に関連する。文献の参照による組み込みが認められる指定国については、下記の出願に記載された内容を参照により本出願に組み込み、本出願の一部とする。
特願2004−250058 出願日 2004年8月30日
膨大な数のトランジスタ等の回路素子によって構成される集積回路は、すべての具体的な回路構造を手作業で設計することが困難であるため、現在ではコンピュータ支援による設計手法(CAD)が採用されている。かかるCADを用いた開発工程では、決定した仕様に基づきいわゆるハードウェア記述言語を用いて開発対象たる集積回路の機能に応じた抽象的な回路データを定義し、定義した回路データに基づいて論理合成等を行って論理回路を生成した後、チップ上に搭載する具体的な回路構造を決定している(例えば、特許文献1参照。)。
このような設計工程を経て製造される集積回路は、製造工程の段階において論理レベルおよび実動作レベルの検証動作が行われるのが一般的である。例えば、ウェハレベルの段階において、低速検査装置による論理検証を行って不良品を排除し、チップのパッケージングが終了した段階で実動作の検証を行い、良品と判定されたもののみを製品として出荷している。
ところで、設計された回路を現実に半導体基板上に形成する段階においてはプロセスばらつき等に起因して、設計した回路構造の電気特性を完全に再現することは容易ではなく、設計回路と実装回路との間で特性の相違が生じる場合がある。かかる特性の相違が軽微なものであれば実用上問題とされることはないが、例えば、高速動作する部分においては、配線長のずれ等によって生じる遅延時間の相違によって動作に支障をきたすこともある。
これに対して、プロセスばらつき等に起因した遅延時間の変動を吸収し、設計通りの特性を実現するために可変の遅延時間を付与する可変遅延回路を組み込んだ集積回路が提案されている。かかる可変遅延回路を用いて遅延時間を調整することによって、プロセスばらつき等に起因した遅延時間の変動を吸収し、集積回路の歩留まりの向上を実現することが可能である。
特開平10−283388号公報
しかしながら、従来の可変遅延回路を組み込んだ集積回路では、低速検査装置による論理検証を行うことが困難であるという問題を有する。以下、かかる問題について説明する。
図9は、従来の可変遅延回路を用いた回路構成の一例について示す模式図である。図9に示す回路は、可変遅延回路101、フリップフロップ回路102、103および遅延回路104、105によって構成されている。かかる回路に関して低速検査装置を用いた低速検証を行った場合、以下の問題が生じることとなる。
従来の可変遅延回路は、付与する遅延時間量が可変であるが故に低速検証の際においても遅延時間を一定の値に定めることができない。そのため、例えば図9に示す回路構成に可変遅延回路を用いた場合には、後段に位置するフリップフロップ回路102に入力されるデータを保持するのに必要なホールドタイムが充分に与えられるか否か不明となってしまうという問題点が存在する。従って、従来の可変遅延回路を用いて図9のような回路構造を実現する場合には、フリップフロップ回路102そのものに問題がなく、かつ遅延時間を調整した後における可変遅延回路を用いた場合には支障なく動作するにもかかわらず、低速検証によって不良品であると判定されてしまう場合も存在することとなり、検証の精度が低下するという問題が生じていた。
また、このことは設計段階における論理検証でも同様であって、従来の可変遅延回路を組み込んだ集積回路は、通常の論理設計環境に適用することが困難であって、アナログ検証に要する工程数が大幅に増加するという問題を有する。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、基板上に形成された集積回路の低速検証に対する適用および集積回路の設計段階における論理設計環境に対する適用が可能な可変遅延回路、マクロセルデータ、論理検証方法、試験方法および電子デバイスを実現することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の第1の形態においては、集積回路に搭載される可変遅延回路であって、前記集積回路の実動作の際に、入力信号に対して、実装レベルにて生じる時間遅延に対応して所定の範囲で可変な遅延時間を付与する可変遅延付与手段と、前記集積回路の低速論理検証および/または低速選別試験の際に、入力信号に対して、所定の値に固定された遅延時間を付与する検証用遅延付与手段と、を備えたことを特徴とする可変遅延回路を提供する。
前記検証用遅延付与手段は、前記可変遅延付与手段によって付与される遅延時間の最大値よりも大きな遅延時間または前記可変遅延付与手段によって付与される遅延時間の最小値よりも小さな遅延時間を付与してよい。
前記可変遅延回路は、実動作の際に前記可変遅延付与手段を選択し、低速論理検証および/または低速選別試験の際に前記検証用遅延付与手段を選択するセレクト手段をさらに備えてよい。
前記可変遅延回路は、前記可変遅延付与手段および前記検証用遅延付与手段を介して出力された信号の有無を検出する出力信号検出手段をさらに備えてよい。
本発明の第2の形態においては、集積回路の設計の際に使用され、前記集積回路に対応したデバイスデータにおける時間遅延機能を定義したマクロセルデータであって、前記集積回路の実動作の際に選択され、入力信号に対して、実装レベルにて生ずる時間遅延に対応して、所定の範囲で可変な遅延時間を付与する機能を定義した可変遅延付与回路データと、前記集積回路の論理検証動作の際に選択され、入力信号に対して、所定の値に固定された遅延時間を付与する機能を定義した検証用遅延付与回路データと、を備えたことを特徴とするマクロセルデータを提供する。
前記マクロセルデータは、論理仕様として、前記可変遅延付与回路データが選択された場合には、当該マクロセルデータと接続された他のマクロセルデータに対する出力信号値を不定と定め、前記検証用遅延付与回路データが選択された場合には、当該マクロセルデータと接続された他のマクロセルデータに対する出力信号値を入力信号と等しい値または入力信号の反転値と定めてよい。
前記マクロセルデータは、論理仕様として、前記可変遅延付与回路データが選択された場合であって、前記入力信号が正論理と負論理の双方の値を取るパルス信号の場合には、当該マクロセルデータと接続された他のマクロセルデータに対する出力信号値を不定と定め、前記検証用遅延付与回路データが選択された場合、または前記可変遅延付与回路データが選択されると共に前記入力信号が一定の値に維持される場合には、当該マクロセルデータと接続された他のマクロセルデータに対する出力信号値を入力信号と等しい値または入力信号の反転値と定めてよい。
前記マクロセルデータは、入力信号の処理に関して前記可変遅延付与回路データと前記検証用遅延付与回路データのいずれか一方を選択する機能を定義したセレクト回路データをさらに備えてよい。
前記マクロセルデータは、前記可変遅延付与回路データおよび前記検証用遅延付与回路データを介して出力された信号の有無を検出する出力信号検出回路データをさらに備えてよい。
前記マクロセルデータは、論理仕様として、前記可変遅延付与回路データおよび前記検証用遅延付与回路データのいずれが選択された場合であっても、前記信号検出回路データに対する出力信号値が入力信号と等しい値または入力信号の反転値と定めてよい。
本発明の第3の形態においては、入力信号に対して、実装レベルにて生ずる時間遅延に対応して、所定の範囲で可変な遅延時間を付与する機能および所定の値に固定された遅延時間を付与する機能の双方を定義した回路データを有するデバイスデータの論理検証方法であって、前記回路データにおいて所定の値に固定された遅延時間を付与する機能を選択する機能選択工程と、前記機能選択工程において選択された機能を用いて論理検証を行う検証工程と、を含むことを特徴とする論理検証方法を提供する。
本発明の第4の形態においては、入力信号に対して、実装レベルにて生ずる時間遅延に対応して所定の範囲で可変な遅延時間を付与する可変遅延付与手段および入力信号に対して所定の値に固定された遅延時間を付与する検証用遅延付与手段の双方を有する可変遅延回路を備えた集積回路の選別および/または論理検証を行う試験方法であって、前記可変遅延回路において前記検証用遅延付与手段を選択する選択工程と、実動作時よりも低速の電気信号を使用すると共に、前記可変遅延回路に対する入力信号を、前記検証用遅延付与手段によって所定の固定値だけ遅延させつつ選別または論理検証を行う試験工程と、を含むことを特徴とする試験方法を提供する。
本発明の第5の形態においては、電子回路を備える電子デバイスであって、前記電子デバイスを実動作させる場合において、前記電子デバイスの外部入力端子または前記電子回路内の第1素子から入力される入力信号を、前記電子デバイスの特性に応じて可変である第1遅延時間遅延させて前記電子回路内の第2素子へ出力する可変遅延付与部と、前記電子デバイスを低速動作させる場合において、前記入力信号を、予め設定された第2遅延時間遅延させて前記電子回路内の第2素子へ出力する低速動作用遅延付与部とを備える電子デバイスを提供する。
前記低速動作用遅延付与部は、前記電子デバイスを低速論理検証または低速試験させる場合において、前記入力信号を、前記第2遅延時間遅延させてよい。
前記電子デバイスは、前記電子デバイスを低速論理検証または低速試験することを指定するテストモード信号を入力するテストモード入力端子を更に備え、前記低速動作用遅延付与部は、前記テストモード入力端子から前記テストモード信号が入力された場合に、前記入力信号を、前記第2遅延時間遅延させて前記第2素子へ出力してよい。
前記電子デバイスは、前記電子デバイスを低速論理検証または低速試験するテストモードを設定するテストレジスタを更に備え、前記低速動作用遅延付与部は、前記テストレジスタに前記テストモードが設定された場合に、前記入力信号を、前記第2遅延時間遅延させて前記第2素子へ出力してよい。
前記低速動作遅延回路は、前記電子デバイスを前記低速動作させる場合において、前記入力信号を、固定の遅延時間遅延させる固定遅延回路であってよい。
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
実施の形態1に係る可変遅延回路の構成を示す模式図である。 実動作の際における可変遅延回路の動作態様を示す模式図である。 低速検証の際における可変遅延回路の動作態様を示す模式図である。 可変遅延回路の利点を説明するための模式図である。 実施の形態2にかかる可変遅延回路の構成を示す模式図である。 実施の形態3にかかるマクロセルデータの構成を示す模式図である。 実施の形態4にかかるマクロセルデータの構成を示す模式図である。 実施の形態5にかかる電子デバイスの構成を示す図である。 従来の可変遅延回路を用いた回路構成の例を示す模式図である。
符号の説明
1 ・・・入力端子、2 ・・・可変遅延付与部、3 ・・・検証用遅延付与部、4 ・・・セレクト部、5 ・・・出力端子、6 ・・・信号検出部、7 ・・・AND回路、8 ・・・OR回路、9 ・・・遅延回路
以下に、本発明にかかる可変遅延回路、マクロセルデータ、論理検証方法および試験方法を実施するための最良の形態(以下、単に「実施の形態」と称する)について説明する。なお、以下に示す実施の形態によって本発明が限定されるものではないことはもちろんである。また、以下の説明において、可変遅延回路における「低速検証」とは、実動作の際に使用される電気信号よりも低速(低周波数)の電気信号を用いて行われる低速動作一般を意味する語句であり、例えば低速選別試験および低速論理検証の双方を含むこととする。
(実施の形態1)
まず、実施の形態1にかかる可変遅延回路について説明する。図1は、本実施の形態にかかる可変遅延回路の構成を示す模式的な回路図である。なお、本実施の形態1では、図1にも示すように可変遅延回路を所定のゲート回路の組み合わせとして定義しているが、実際に半導体基板上等に形成される可変遅延回路は、図1等に示すゲート回路を実現するトランジスタ等の具体的な回路素子によって形成されることはもちろんである。
図1に示すように、本実施の形態にかかる可変遅延回路は、信号入力のための入力端子1と、実動作の際に選択されて入力信号に所定の遅延時間を付与する可変遅延付与部2と、低速検証動作の際に選択されて入力信号に所定の遅延時間を付与する検証用遅延付与部3と、可変遅延付与部2または検証用遅延付与部3のいずれか一方を選択するセレクト部4と、可変遅延付与部2および検証用遅延付与部3によって遅延時間が付与された入力信号を他の回路素子に出力するための出力端子5と、可変遅延付与部2および検証用遅延付与部3によって遅延時間が付与された入力信号の出力の有無を検出する信号検出部6とを備える。
可変遅延付与部2は、実動作の際に入力端子1を介して所定の信号が入力され、所定範囲にわたって可変な遅延時間を付与する機能を有する。具体的には、可変遅延付与部2は、それぞれ一方の入力側端子が入力端子1と接続され、他方の入力側端子がセレクト部4と接続されたAND回路7a〜7cと、一方の入力側端子がそれぞれAND回路7a〜7cの出力側端子と接続されたOR回路8a〜8cと、OR回路8a〜8cの出力側端子と接続された遅延回路9a〜9cとを備える。また、OR回路8aの他方の入力側端子は後述する遅延回路11−nの出力側端子と接続され、OR回路8b、8cの他方の入力側端子は、それぞれ遅延回路9a、9bの出力側端子と接続されている。なお、後述の説明からも明らかなように、可変遅延付与部2に備わる遅延回路9a〜9cは、実際には検証用遅延付与部3による遅延時間の付与の際にも機能し、厳密には遅延回路9a〜9cは、検証用遅延付与部3としての機能も併せ持つものである。しかしながら、以下では発明の理解を容易にするため、便宜上遅延回路9a〜9cは、可変遅延付与部2の一部として説明を行う。
検証用遅延付与部3は、集積回路の低速試験の際に用いられ、可変遅延付与部2によって付与される遅延時間の最大値よりも大きな遅延時間を付与する機能を有する。具体的には、検証用遅延付与部3は、入力側端子が入力端子1およびセレクト部4と接続されたAND回路10と、AND回路10の出力側端子に対して直列に順次接続された遅延回路11−1〜11−n(n:自然数)とを備える。なお、図1に示す遅延回路9a〜9cおよび遅延回路11−1〜11−nによって付与される遅延時間は、それぞれ異なる値としてもよいが、以下では簡単のため、いずれもΔtの遅延時間を付与するものとする。
セレクト部4は、入力端子1を介して入力された信号に遅延を付与する構成要素として、可変遅延付与部2と検証用遅延付与部3のいずれか一方を選択する機能を有し、可変遅延付与部2を選択した際には、さらに遅延時間の選択を行う機能を有するものである。具体的には、セレクト部4は、選択態様に応じて、セレクト信号をAND回路7a〜7cおよびAND回路10の入力側端子のいずれかに出力するよう構成されており、かかるセレクト信号によって選択動作を行う機能を有する。なお、本実施の形態1ではセレクト部4が可変遅延回路に内包されたものとして説明を行うが、本実施の形態1にかかる可変遅延回路そのものがセレクト部を備えず、外部の所定の回路から直接セレクト信号が入力される構成を採用してもよい。また、本実施の形態1では、セレクト部4の選択動作は、外部から入力される制御信号に基づいて行われることとする。
信号検出部6は、可変遅延付与部2または検証用遅延付与部3を介して遅延が付与された信号の検出を行うためのものである。具体的には、信号検出部6は、例えば実装された可変遅延回路において、可変遅延付与部2および検証用遅延付与部3を介して信号を通過させた場合に出力端子5側に信号が出力されるか否かの判定を行うことによって、可変遅延回路内における断線の有無の確認を確認する機能を有する。また、可変遅延付与部2および検証用遅延付与部3のいずれも選択されていない場合に信号の有無を検出することによって、可変遅延回路内における短絡の有無の確認を行う機能も有する。なお、本実施の形態1において、信号検出部6は可変遅延回路に内包されたものとしたが、可変遅延回路の外部に別途設けた構成とすることも可能である。
次に、本実施の形態にかかる可変遅延回路の動作について説明する。以下では、可変遅延回路が搭載される集積回路の実動作の際および低速検証動作の際における可変遅延回路の動作について説明する。
図2は、実動作の際における可変遅延回路の動作態様について示す模式図である。本実施の形態1にかかる可変遅延回路は、実動作の際には、実装レベルにおけるプロセスばらつき等に起因して予測外に生じる時間遅延による影響を吸収するため、セレクト部4から可変遅延付与部2に対して選択信号が出力され、かつ選択信号の出力先を調整することによって、遅延時間の具体的な値を調整している。
ここで、図2は、可変遅延付与部2における選択信号の出力先のうち、AND回路7bに対して選択信号が供給された状態を示している。AND回路7bの一方の入力側端子に対しては、入力端子1を介して外部よりクロック信号またはデータ信号等の信号(簡単のため、常に1が出力されていることとする)が入力されていることから、他方の入力側端子に対して選択信号が供給されることによって、AND回路7bの出力側端子からは、入力端子1を介して入力された信号と同一の信号が出力されることとなる。このため、入力端子1を介して入力された信号は、以下、OR回路8b、遅延回路9b、OR回路8c、遅延回路9cを通過して、出力端子5を介して外部に出力される。従って、図2の例では、入力端子1を介して入力された信号は、遅延回路9b、9cによって遅延が与えられることとなり、各遅延回路によって付与される遅延時間をΔtとすると、2Δtだけ遅延時間が与えられることとなる。
かかる動作は、セレクト部4によってAND回路7aもしくはAND回路7cが選択された場合も同様である。具体的には、AND回路7aに対して選択信号が供給された場合には、入力端子1を介して入力された信号は、AND回路7a、OR回路8a、遅延回路9a、OR回路8b、遅延回路9b、OR回路8cおよび遅延回路9cを順次通過して出力される。従って、入力端子1を介して入力された信号は、遅延回路9a〜9cを通過することとなり、3Δtだけ遅延が付与されることとなる。また、セレクト部4からAND回路7cに対して選択信号が供給された場合には、入力端子1を介して入力された信号は、AND回路7c、OR回路8cおよび遅延回路9cを通過することとなるため、遅延回路9cによってΔtだけ遅延が付与される。
このように、可変遅延付与部2に備わるAND回路7a〜7cのいずれかに対して選択信号を供給することによって、入力端子1を介して入力された信号に与えられる遅延時間を変化させることが可能である。かかる機能によって、本実施の形態1にかかる可変遅延回路は、実装レベルにおけるプロセスばらつき等に起因して不規則に発生する遅延時間に対して、かかる遅延時間の存在が集積回路全体の動作に悪影響を及ぼすことを防止している。
例えば、集積回路上に搭載された本実施の形態1にかかる可変遅延回路が、設計段階においては3Δtの遅延時間を付与するよう設計されていた場合において、実装レベルにおける製造ばらつき等によって外部配線において設計外のΔtの遅延時間が発生したとする。かかる場合には、セレクト部4が可変遅延付与部2に備わるAND回路7bに対して選択信号を出力することによって、付与する遅延時間を2Δtとし、全体として設計値と等しい3Δtの遅延時間を付与することによって、製造ばらつき等の影響を排除することが可能である。なお、製造ばらつき等によって生じる遅延時間の具体的な値は明らかでないことが通常である。このため、現実に行われる遅延時間の調整としては、入力端子1を介してテスト用の信号を入力し、セレクト部4の選択信号の供給先を順次切り替えることによって、可変な遅延時間の付与を行うことによって遅延時間の調整が行われる。
次に、本実施の形態1にかかる可変遅延回路の低速検証の際における動作について説明する。低速検証とは、実動作の場合よりも低い速度で集積回路を駆動することによって行われる検証動作であって、実動レベルの検証を行うに先だって、集積回路上に形成された各回路間の論理的な接続関係等を確認するためのものであり、設計段階における論理検証に相当するものである。
図3は、低速検証の際における可変遅延回路の動作態様を示す模式図である。図3に示すように、低速検証の際には、セレクト部4は、検証用遅延付与部3に備わるAND回路10の一方の入力側端子に対して選択信号を供給する。AND回路10の他方の入力側端子には入力端子1を介して信号が入力されることから、AND回路10の出力側端子からは、入力端子1を介して入力された信号と同一の信号が出力される。そして、AND回路10を通過した信号は、以下、図3にも示すように遅延回路11−1〜11−n、OR回路8a、遅延回路9a、OR回路8b、遅延回路9b、OR回路8cおよび遅延回路9cを順次通過して、出力端子5を介して外部に出力される。
従って、検証用遅延付与部3に備わるAND回路10に対して選択信号が供給されることによって、入力端子1を介して入力された信号は、遅延回路11−1〜11−nおよび遅延回路9a〜9cによって所定の遅延時間を付与され、具体的には(n+3)Δtだけ遅延時間が付与されることとなる。かかる値は検証用遅延付与部3に備わるAND回路10に対して選択信号が供給される限り一定であり、この意味で、検証用遅延付与部3は、入力端子1を介して入力される信号に対して、一定量の遅延時間を付与する機能を有することとなる。
次に、本実施の形態1にかかる可変遅延回路の利点について説明する。既に述べたように、従来の可変遅延回路は、付与する遅延時間量が可変であるが故に低速検証の精度が低く、実際には問題なく動作する集積回路であるにも関わらず低速検証によって不良品であると判定されてしまう場合も存在していた。
これに対して、本実施の形態1にかかる可変遅延回路では、可変遅延回路の本来的な機能を実現する可変遅延付与部2に加え、低速検証の際に使用され、あらかじめ定めた一定の遅延時間を付与する機能を有する検証用遅延付与部3を備えたこととしている。そして、低速検証の際に検証用遅延付与部3を、入力信号に対して遅延時間を付与する構成要素として選択することによって、低速検証の際に論理不良を的確に検出することを可能としている。
図4は、図9に示した回路構造に本実施の形態1にかかる可変遅延回路を適用した場合にフリップフロップ回路102に対して入力されるインプットデータおよび動作クロックについて示すタイムチャートである。本実施の形態1で示したように、可変遅延回路を通過するクロックに対して検証用遅延付与部3によってあらかじめ定めた一定の遅延時間を付与することによって、図4に示すように、フリップフロップ回路102に入力されるインプットデータに関して一定かつ充分なセットアップタイムおよびホールドタイムを確保することが可能となる。従って、本実施の形態1にかかる可変遅延回路を用いた場合、低速検証の際において、フリップフロップ回路102に入力されるインプットデータと、フリップフロップ回路102の駆動タイミングを規定するクロックとの間におけるタイミングのずれによって回路動作に問題が生じることはなく、良品であるにも関わらず不良品と判断される等の問題が生じることも回避することが可能である。
なお、検証用遅延付与部3によって付与される遅延時間の具体的な値は、搭載される集積回路の構造等によって定められるべきものであるが、例えば、可変遅延付与部2において付与可能な遅延時間の最大値よりも大きな値とすることが好ましい。かかる構成とすることによって、例えば図9の回路構造の例では、充分なホールドタイムを確保できる等の利点を生じることとなる。また、遅延時間の具体的な値として、可変遅延付与部2において付与可能な遅延時間の最小値よりも小さな値としてもよい。
また、本実施の形態1にかかる可変遅延回路は、出力端子5の前段に出力端子5を介して外部に出力される信号の有無を検出するための信号検出部6を備えた構成を有する。かかる構成を有することにより、可変遅延回路に関して、信号が出力されるべく動作しているにもかかわらずに信号が出力されない、もしくは信号を出力しない状態で動作しているにもかかわらず信号が出力されているといった不具合を検出することが可能となるため、集積回路上に搭載した可変遅延回路に関して、導通レベルの検証動作を行うことが可能であるという利点を有する。
さらに、以上の構成を有することにより、本実施の形態1にかかる可変遅延回路では、簡易かつ正確な低速論理検証および/または不良品の低速選別といった試験方法を実施することが可能である。すなわち、試験方法の実施にあたって、まず可変遅延付与部2と検証用遅延付与部3との中から検証用遅延付与部3を選択し、実動作時よりも低速の電気信号を入力端子1を介して入力すると共に、入力した電気信号に対して検証用遅延付与部3を用いて所定の固定値だけ遅延させることによって低速論理検証および/または低速選別を行うことが可能である。
(実施の形態2)
次に、実施の形態2にかかる可変遅延回路について説明する。本実施の形態2にかかる可変遅延回路は、実施の形態1と同様に可変遅延付与部2および検証用遅延付与部3を備える一方で、セレクト部に関して、可変遅延付与部2の動作の際に遅延時間値を切り替える部分と、検証用遅延付与部3の駆動の有無を制御する部分とに分離した構成を有すると共に、導通レベルの検証動作のための所定の信号入力を行う構成を採用している。
図5は、本実施の形態2にかかる可変遅延回路の構成を示す模式図である。図5に示すように、本実施の形態2にかかる可変遅延回路は、可変遅延付与部2に備わるAND回路7a〜7cの一方の入力側端子にそれぞれ出力側端子が接続されたAND回路12a〜12cと、AND回路12a〜12cのそれぞれの一方の入力側端子と接続されたセレクト部13とを備えると共に、AND回路12a〜12cの他方の入力側端子に対して外部からEN信号を供給する構成を有する。
EN信号は、AND回路12a〜12cの入力側端子に供給されることから、EN信号が入力され、かつセレクト部13から選択信号が入力された場合、AND回路12a〜12cは、可変遅延付与部2に備わるAND回路7a〜7cに対して選択信号を出力することとなる。一方で、EN信号が入力されない場合には、AND回路12a〜12cのいずれについてもオンすることがないため、セレクト部13からの選択信号の供給の有無にかかわらず、可変遅延付与部2が選択されることはない。
また、本実施の形態2にかかる可変遅延回路は、検証用遅延付与部3の周囲においても実施の形態1と異なる構成を有する。具体的には、検証用遅延付与部3に備わるAND回路10の一方の入力側端子は可変遅延付与部2に備わる遅延回路9cの出力側端子と接続され、他方の入力側端子は新たなAND回路16の出力側端子と接続されている。AND回路16は、一方の入力側端子に対してTEST信号が入力され、他方の入力側端子に対してTESTEN信号が入力されるよう構成されている。
さらに、検証用遅延付与部3に備わる遅延回路11−nの出力側端子は、OR回路18の一方の入力側端子と接続された構成を有する。OR回路18の他方の入力側端子は、AND回路17と接続されている。AND回路17の一方の入力側端子は可変遅延付与部2に備わる遅延回路9cの出力側端子と接続され、他方の入力側端子は、AND回路15の出力側端子と接続される。AND回路15は、一方の入力側端子に対してTESTEN信号が入力され、他方の入力側端子は、NOT回路14の出力側端子と接続され、TEST信号の反転信号を供給される構成を有する。
TEST信号は、低速検証において検証用遅延付与部3を駆動させるための信号である。また、TESTEN信号は、EN信号と同様に、導通レベルの検査を行うために設けられたものである。具体的には、TESTEN信号が供給されていない場合には、TEST信号の有無にかかわらず、検証用遅延付与部3は選択されず、外部から入力された信号に対して遅延回路11−1〜11−nによる遅延時間の付与は行われないこととなる。
本実施の形態2にかかる可変遅延回路の動作について説明する。まず、実動作の際においては、SEL信号がセレクト部13に対して出力されると共に、EN信号がAND回路12a〜12cに対して出力される。また、TEST信号がオフとなる一方でTESTEN信号はAND回路15、16に対して供給されている。
これらの制御信号の供給態様によって、本実施の形態2にかかる可変遅延回路は、入力される信号(図5におけるCLKIN信号)に対して以下のように作用する。すなわち、セレクト部13から供給される選択信号がAND回路12a〜12cのいずれかを介してAND回路7a〜7cの一方の入力側端子に対して供給される。外部から入力されるCLKIN信号は、AND回路7a〜7cの他方の入力側端子に対して供給されることから、CLKIN信号は、セレクト部13の選択信号の内容に応じてAND回路7a〜7cのいずれかを通過して、実施の形態1と同様に可変遅延付与部2によって所定の遅延時間を付与される。
また、TEST信号がオフとなっているため、AND回路16がオフとなる一方で、AND回路15に対しては、NOT回路14によって反転されたTEST信号と、TESTEN信号とが供給され、所定の信号をAND回路17の一方の入力側端子に対して出力する。AND回路17の他方の入力側端子に対しては、遅延回路9cから所定の遅延時間が付与されたCLKIN信号が供給されることからAND回路17はオンし、遅延時間が付与されたCLKIN信号はAND回路17およびOR回路18を通過して、外部に対する出力信号であるCLKOUT信号及び信号検出部に対して出力される信号であるCLKDET信号として出力される。
次に、低速検証の際における可変遅延回路の動作について説明する。低速検証の際には、TESTEN信号およびEN信号が供給されるのみならず、TEST信号も出力されている。このため、AND回路15がオフとなる一方でAND回路16がONし、遅延回路9cを介して入力されるCLKIN信号は、検証用遅延付与部3を通過した後、OR回路18を経由してCLKOUT信号およびCLKDET信号として出力されることとなる。なお、低速検証動作の際には、CLKIN信号をAND回路10まで到達させるために、所定のSEL信号が供給されることによって、CLKIN信号は、AND回路7a〜7cのいずれかを通過して検証用遅延付与部3に入力される。しかしながら、かかる動作は低速検証の際に可変遅延付与部2がその機能を発揮することを意味するのではなく、あくまでCLKIN信号の通過経路を確保する観点からなされるものである。従って、低速検証動作の際には、SEL信号の内容としては、検証動作の開始から終了までを通じて、AND回路7a〜7cのいずれか一つのものを選択し続けるものとし、本実施の形態2にかかる可変遅延回路は、低速検証動作の際には、入力される信号に対してあくまで一定の固定された遅延時間を付与するものとする。
以上のように動作することによって、本実施の形態2にかかる可変遅延回路は、実施の形態1と同様に、実動作の際には可変の時間遅延を付与する一方で、低速検証の際にはあらかじめ定められた遅延時間を付与する機能を有する。このため、低速検証の際に検証誤りが生じることもなく、可変遅延回路が搭載された集積回路において、良品を不良品と誤認する等の問題を回避することが可能であるという利点を有する。
また、本実施の形態2にかかる可変遅延回路は、EN信号およびTESTEN信号による制御を行うことによって、導通レベルの検証を行うことが可能である。すなわち、EN信号およびTESTEN信号をオフとすることによって、本実施の形態2にかかる可変遅延回路は、TESTEN信号およびSEL信号の内容に関わらず、信号の出力が行われないこととなる。かかる設定のもとでCLKDET信号の有無を検出することによって、可変遅延回路内部において短絡が発生しているか否かを検出することが可能である。
(実施の形態3)
次に、実施の形態3にかかるマクロセルデータについて説明する。本実施の形態3にかかるマクロセルデータは、実施の形態1、2において説明した機能を有する可変遅延回路について定義したものであり、より具体的には、集積回路の設計の際に使用され、前記集積回路に対応したデバイスデータにおける時間遅延機能を定義したマクロセルデータであって、実施の形態1、2にて説明した可変遅延付与部、検証用遅延付与部およびセレクト部にそれぞれ対応した可変遅延付与回路データ、検証用遅延付与回路データおよびセレクト回路データを備えた構成を有する。
上述したように、従来の可変遅延回路においては、実際に集積回路に搭載された段階における低速検証の際に問題が生じていたが、かかる問題は、設計段階における論理検証においても同様に成立する。すなわち、例えばゲート回路レベルまで設計した回路において従来の可変遅延回路を組み込んでいた場合には、論理検証を行った際に、論理不良の検出精度に問題が生じていた。かかる問題の解決策としては、実施の形態1、2と同様の思想に基づき、設計段階で定義される可変遅延回路に関して、新たに検証用遅延付与部に相当する回路データを付加することによって解決することが可能である。
そして、かかる工夫を凝らした可変遅延回路を論理レベルで実現するにあたって、設計毎に手作業にて実現するのではなく、フリップフロップ回路、加算器、カウンタ等のようにマクロセルデータとしてモジュール化した方が設計の際における負担を軽減することが可能である。本実施の形態3にかかるマクロセルデータは、かかる思想に基づいて実現されている。
なお、以下の説明において、本実施の形態3にかかるマクロセルデータは、実施の形態2にかかる可変遅延回路の機能を反映したものとして説明する。しかしながら、後述するように本実施の形態3にかかるマクロセルデータは、かかる構成に限定して解釈するべきものではない。
本実施の形態3にかかるマクロセルデータは、論理仕様として、実施の形態2にかかる可変遅延回路と同様に、入力信号としてCLKIN信号、EN信号、TESTEN信号、TEST信号およびSEL信号を定義し、出力信号としてCLKOUT信号およびCLKDET信号を定義している。そして、これらの入出力信号の関係について、図6に示す論理回路によって定義している。
具体的には、本実施の形態3にかかるマクロセルデータは、EN信号およびTESTEN信号が入力されるAND回路21と、TEST信号を反転させるNOT回路22と、CLKIN信号およびAND回路21の出力信号が入力されるAND回路23と、AND回路21の出力信号およびNOT回路22の出力信号が入力されるAND回路24とを備える。また、本実施の形態3にかかるマクロセルデータは、AND回路23からの出力信号をCLKDET信号として出力する構成を有する一方、AND回路24の出力信号に応じて出力信号を切り替えるセレクタ25を備えることによって、AND回路24の出力信号の値に応じてCLKOUT信号の値を切り替える構成を有する。具体的には、セレクタ25は、AND回路24の出力信号が0の場合にはCLKDET信号と同様にAND回路23の出力信号をCLKOUT信号とする一方で、AND回路24の出力信号が1の場合には、CLKOUT信号がX(Don't care)となるよう動作する。
以下、図6に示す論理回路を用いて入力信号と出力信号との関係を説明する。まず、論理検証の際には可変遅延付与部における遅延時間の調整動作は必要ないため、SEL信号の値はマクロセルデータにおいて参照されることはない。また、EN信号およびTESTEN信号が1と設定されることによって、AND回路21の出力信号は1となり、CLKIN信号が1となった時点でAND回路23は1を出力する。
そして、TEST信号の値が検証用遅延付与部の駆動を意味する1となった場合には、NOT回路22の作用により、AND回路24に対してAND回路21からの出力1およびNOT回路22からの出力0が入力され、AND回路24の出力は0となる。従って、AND回路24からセレクタ25に対して0が供給され、CLKOUT信号としては、AND回路23の出力値、すなわち1が出力されることとなる。
一方で、TEST信号が0の場合には、NOT回路22の作用によってAND回路24に入力される信号はいずれも1となる。従って、AND回路24からセレクタ25に対して1が供給され、セレクタ25は、X(Don't Care)をCLKOUT信号として出力する。
CLKDET信号に関しては、次の通りである。図6に示すように、CLKDET信号の値は、セレクタ25の作用を受けないため、TEST信号の値と無関係に定められることとなる。具体的には、CLKIN信号の値とAND回路21の出力信号の値の双方が1の場合には、CLKOUT信号の値は1となり、それ以外の場合には0となる。AND回路21の出力信号の値が0となる場合としては、例えばEN信号およびTESTEN信号の双方が0となっている場合が挙げられ、かかる場合は実施の形態2における導通レベルの検証に対応している。
本実施の形態3にかかるマクロセルデータの利点について説明する。まず、本実施の形態3にかかるマクロセルデータを用いることによって、設計者は集積回路の設計の際に、実施の形態1、2にかかる可変遅延回路に対応した回路データを用いたデバイスデータを容易に作製することが可能である。すなわち、他のマクロセルデータと同様に、設計者はあらかじめ所定の機能が定義されたマクロとして可変遅延回路を実現することが可能であることから、設計を行うごとに具体的な構成を定義する必要がなく、迅速な回路設計を行うことが可能であるという利点を有する。
また、本実施の形態3にかかるマクロセルデータを用いてデバイスデータを生成した場合、論理検証の確実性を向上させることができるという利点を有する。以下、かかる利点について説明する。
上記したように、本実施の形態3にかかるマクロセルデータにおいては、TEST信号の値が1の場合にはCLKOUT信号の値がCLKIN信号の値等に応じた一定の値に定まる。一方で、TEST信号の値が0の場合には、(AND回路21の出力値が0である限り)CLKOUT信号の値はXとなる。
ここで、TEST信号は、実施の形態2においても説明したように、論理検証等の際に機能する検証用遅延付与部の作用の有無を規定するためのものである。具体的には、TEST信号が1の場合にはCLKIN信号は検証用遅延付与部を経由して出力され、TEST信号が0の場合にはCLKIN信号は検証用遅延付与部を経由することなく可変遅延付与部にて可変の遅延時間が付与された状態で出力される。
既に述べたように、論理検証または低速検証においては、従来の可変遅延回路を用いることによって論理検証等が不確かなものとなる。現実の可変遅延回路においては、出力される信号の値はある値となり、出力信号を用いて動作する後段のフリップフロップ回路等の動作が不確実なものとなるのであるが、かかる不確実性は、可変遅延回路に起因するものであった。
このため、実施の形態1、2では低速検証時、すなわち論理回路レベルにおける論理検証の際には別途検証用遅延付与部3を用いた構成を採用し、かかる機能は本実施の形態3にかかるマクロモジュールデータでも同様に採用されている。しかしながら、例えば論理検証の際に用いられるテストパターンに誤りが生じたことによって、論理検証時であるにも関わらず検証用遅延付与部の機能が用いられず、可変遅延付与部によって一定値に定まらない遅延時間が付与されてしまう可能性は否定できない。
従って、本実施の形態3では、検証用遅延付与部の機能が用いられない場合、すなわち図6に示すマクロセルデータにおいてTEST信号が0となっている状態で論理検証が行われた場合には、CLKOUT信号としてXを出力することとしている。かかる構成を採用することによって、誤って検証用遅延付与部の機能を用いない旨のテストパターンが用いられた場合であっても、デバイスデータの応答結果に応じてトレースすることによって、TEST信号が0としたことによって誤った論理不良が検出されたことを明らかにすることが可能であり、論理検証の正確性を向上させることが可能であるという利点を有することとなる。
なお、以上の説明からも明らかなように、本実施の形態3にかかるマクロセルデータの具体的論理構成としては、図6に示すものに限定する必要はない。すなわち、本実施の形態3にかかるマクロセルデータの利点を享受するためには、回路の機能として、可変遅延付与機能および検証用遅延付与機能が定義されると共に、可変遅延付与機能が誤って選択された場合にCLKOUT信号としてX(Don't care)が出力されるよう論理仕様が構成されていればよい。また、好ましい構成としては、信号検出に用いられるCLKDET信号に関しては、選択態様にかかわらずCLKIN信号の値とし、検証用遅延付与機能および可変遅延付与機能のいずれも機能しない場合には、0を出力するよう論理仕様を構成することによって、上記した利点を享受するマクロセルデータを実現することが可能である。
(実施の形態4)
次に、実施の形態4にかかるマクロセルデータについて説明する。本実施の形態4にかかるマクロセルデータは、基本的な構成としては実施の形態3と同様に可変遅延付与回路データ、検証用遅延付与回路データおよびセレクト回路データを備えた一方、論理仕様として、TEST信号が0の場合に、CLKOUT信号として常にXを出力するのではなく、CLKIN信号の内容に応じてCLKOUT信号の内容を変化させる構成を有する。
図7は、本実施の形態4にかかるマクロセルデータを構成する論理回路の一例を示す模式図である。図7に示すように、本実施の形態4にかかるマクロセルデータは、実施の形態3にかかるマクロセルデータと同様に、AND回路21、23、24と、NOT回路22とセレクタ25とを備える。その一方で、本実施の形態4にかかるマクロセルデータは、OR回路26と、AND回路27とを新たに備える。
OR回路26は、AND回路23の出力信号およびAND回路27の出力信号が入力信号として入力されるよう配置され、AND回路27は、AND回路24の出力信号およびOR回路26の出力信号が入力信号として入力されるよう配置される。また、本実施の形態4においては、セレクタ25は、AND回路27の出力信号に基づき入力信号のセレクト動作を行う機能を有する。
次に、図7に示す論理回路を用いて本実施の形態4にかかるマクロセルデータに入力されるCLKIN信号とマクロセルデータより出力されるCLKOUT信号との関係を説明する。なお、本実施の形態4におけるCLKDET信号は、実施の形態3と同内容のものが出力されることから、ここでの説明を省略する。また、論理検証時(すなわち、TEST信号が1の場合)におけるCLKOUT信号に関しても実施の形態3と同内容となることから、以下では、TEST信号が0となる場合におけるCLKOUT信号の内容について説明する。
CLKIN信号としてパルス信号が入力された場合、パルスが立ち上がることによってCLKIN信号の値は1となる。CLKIN信号の値が1となった場合には、AND回路23からの出力信号の値も1となり、少なくともOR回路26に入力される信号の一方の値が1となる。従って、OR回路26から出力される信号の値は1となり、TEST信号の値が0となる場合にはAND回路24からの出力信号の値も1となることから、AND回路27から出力される信号の値は1となる。かかる信号がセレクタ25に入力されることから、CLKOUT信号の内容としては、X(Don't care)となる。
また、パルスが立ち下がった場合、すなわちCLKIN信号の値が1から0に変化した場合にも、本実施の形態4にかかるマクロセルデータは、X(Don't care)の出力を継続する。すなわち、パルスの立ち下がり直前においては、上述のメカニズムによりAND回路27から出力される信号の値は1となっている。そして、図7に示すようにAND回路27の出力はセレクタ25と接続されるのみならず、OR回路26の一方の入力側とも接続されることから、OR回路26には、AND回路27から出力された信号、すなわち値が1となる信号が入力される。従って、CLKIN信号の値が0に変化することによってOR回路26の他方の入力側に0が入力されることとなってもOR回路26から出力される信号の値は1のまま変化せず、結果としてセレクタ25に入力する信号の値は1となり、CLKOUT信号の内容は、依然としてX(Don't care)となる。このように、図7に示す論理回路においてTEST信号の値が0となる際において、パルス信号のように1と0が繰り返される信号がCLKIN信号として入力された場合には、CLKOUT信号の内容として常にX(Don't care)が出力されることとなる。
一方で、CLKIN信号の値が常に0となる場合には、CLKOUT信号の内容は、CLKIN信号の値そのものとなる。すなわち、AND回路27からの出力信号の値の初期値を0とすることによって、OR回路26に入力される信号は、いずれも0となる。この場合、OR回路26から出力される信号の値も0となり、結果としてAND回路27から出力される信号の値も0となるためである。従って、本実施の形態4にかかるマクロセルデータは、TEST信号の値が0の値となった場合に、出力信号たるCLKOUT信号の内容を一律にX(Don't care)とするのではなく、CLKIN信号が0の値を維持する場合には、CLKIN信号の値をCLKOUT信号の値として出力することとしている。
次に、本実施の形態4にかかるマクロセルデータの利点について説明する。実施の形態3では、上述したようにTEST信号の値が0となった場合には、TEST信号の値が1の場合と同様の処理を行うこととすると、論理検証等の結果に不確実性が生じるために化マクロセルデータからの出力信号であるCLKOUT信号の内容を一律にX(Don't care)としていた。しかしながら、実際に不確実性が生じることとなるのは、CLKIN信号が変化したとき以降であって、他の場合には遅延時間に起因した問題が生じることはない。従って、本実施の形態4では、CLKIN信号が0の値を維持する場合には、TEST信号の値が0であるにもかかわらずCLKIN信号の値をCLKOUT信号の値として出力することとし、論理検証の際に起こりうる不都合を回避しつつ、実際の可変遅延回路の機能を忠実に再現したマクロセルデータを実現することを可能としている。
なお、実施の形態4にかかるマクロセルデータに関して、実施の形態3の場合と同様に、図7に示した論理構造のもののみに限定して解釈する必要はない。すなわち、本実施の形態4にかかるマクロセルデータは、TEST信号が0の場合、すなわち可変遅延付与回路が選択された状態において、入力信号として機能するCLKIN信号がパルス信号であればCLKOUT信号としてX(Don't care)を出力し、CLKIN信号が0の値に維持される場合にはCLKIN信号と等しい信号をCLKOUT信号として出力するよう論理仕様を定めるものであれば、図7に示す論理回路以外の論理回路に対応した論理仕様としてもよい。
また、実施の形態3および実施の形態4において、TEST信号の値が1となった場合(実施の形態4ではさらにTEST信号の値信号の値が0であって、CLKIN信号の値が0に維持されている場合も含む)にCLKOUT信号の値をCLKIN信号の値と一致させる論理仕様としたが、かかる構成に限定する必要はない。具体的には、出力信号の値としては入力信号の正論理によって実現する場合と、負論理によって実現する場合が考えられ、実施の形態3および実施の形態4において、CLKOUT信号の値を、CLKIN信号を反転させたものとしてもよい。
(実施の形態5)
次に、実施の形態5にかかる電子デバイスについて説明する。実施の形態5にかかる電子デバイスは、実施の形態1において説明をした機能を有する可変遅延回路を備える集積回路である。
図8は、本実施の形態にかかる電子デバイスの構成を示す。本実施の形態にかかる電子デバイスは、図1に示した可変遅延回路に備えられた入力端子1、可変遅延付与部2、検証用遅延付与部3、セレクト部4、出力端子5に加えて、入力側電子回路31と、出力側電子回路32と、テストレジスタ33と、テストモード入力端子34とを更に備える。
入力側電子回路31は、内部に含む素子から電気信号を出力する。入力側電子回路31から出力された電気信号は、可変遅延回路の入力信号として、入力端子1に入力される。出力側電子回路32は、内部に含む素子に、出力端子5から出力された信号が入力される。すなわち、出力側電子回路32は、可変遅延回路により遅延された信号が入力される。
テストレジスタ33には、当該電子デバイスの動作モードが設定される。具体的には、動作モードとして、当該電子デバイスを実動作する実動作モード、又は、当該電子デバイスを低速論理検証または低速試験するテストモードのいずれか一方が設定される。テストレジスタ33に設定される動作モードは、テストモード入力端子34を介して外部から入力されるテストモード信号に応じて変更される。
セレクト部4は、テストレジスタ33に設定されているモードに応じて、可変遅延付与部2又は検証用遅延付与部3のいずれか一方を選択する。また、セレクト部4は、可変遅延付与部2を選択した場合には、さらに遅延時間を選択する。
具体的には、セレクト部4は、テストレジスタ33に実動作モードが設定されている場合においては、遅延時間が可変である可変遅延付与部2を選択するとともに、可変遅延付与部2による遅延時間を当該電子デバイスの特性に応じた適切な時間に調整する。一例として、セレクト部4は、出力側電子回路32に入力する信号を、他の電子回路から出力された信号とを同期させる遅延時間に調整する。このようにセレクト部4により可変遅延付与部2及びその遅延時間が選択されることにより、本実施の形態の電子デバイスは、入力側電子回路31から出力された電子信号に対して適切な遅延を与えて、出力側電子回路32に入力することができる。
また、セレクト部4は、テストレジスタ33にテストモードが設定されている場合においては、固定の遅延時間を遅延させる検証用遅延付与部3を選択する。検証用遅延付与部3は、本発明の低速動作用遅延付与部の一例である。セレクト部4により検証用遅延付与部3が選択されると、当該検証用遅延付与部3は、予め設定された固定の遅延時間分の遅延をした入力信号を、出力側電子回路32に供給する。このことにより、当該電子デバイスに対して低速論理検証または低速試験する場合に、最適なタイミングで試験することができ、良品であるにも関わらず不良品であると判断される等の問題を回避できる。
なお、入力側電子回路31は、当該本実施の形態にかかる電子デバイスに内蔵されていても、当該電子デバイスの外部に設けられていてもよい。外部に設けられている場合、入力側電子回路31の外部入力端子から、入力端子1に対して入力信号が入力される。
また、検証用遅延付与部3は、テストモード入力端子34から入力されたテストモード信号が直接入力され、当該テストモード入力信号が入力された場合に、予め設定された固定の遅延時間分の遅延をした入力信号を出力側電子回路32に供給してもよい。
また、本実施の形態にかかる電子デバイスは、テストモード時において、可変遅延付与部2を介さずに検証用遅延付与部3により遅延された信号を直接に出力側電子回路32に入力してよいし、入力信号を先に可変遅延付与部2を通過させその後に検証用遅延付与部3に入力してよい。
また、本実施の形態にかかる電子デバイスは、単に遅延量をより長くするモードが設定された場合、検証用遅延付与部3を選択して入力信号を固定の遅延時間分遅延させてもよい。

Claims (17)

  1. 集積回路に搭載される可変遅延回路であって、
    前記集積回路の実動作の際に、入力信号に対して、実装レベルにて生じる時間遅延に対応して所定の範囲で可変な遅延時間を付与する可変遅延付与手段と、
    前記集積回路の低速論理検証および/または低速選別試験の際に、入力信号に対して、所定の値に固定された遅延時間を付与する検証用遅延付与手段と、
    を備えたことを特徴とする可変遅延回路。
  2. 前記検証用遅延付与手段は、前記可変遅延付与手段によって付与される遅延時間の最大値よりも大きな遅延時間または前記可変遅延付与手段によって付与される遅延時間の最小値よりも小さな遅延時間を付与することを特徴とする請求項1に記載の可変遅延回路。
  3. 実動作の際に前記可変遅延付与手段を選択し、低速論理検証および/または低速選別試験の際に前記検証用遅延付与手段を選択するセレクト手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の可変遅延回路。
  4. 前記可変遅延付与手段および前記検証用遅延付与手段を介して出力された信号の有無を検出する出力信号検出手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜3いずれか一つに記載の可変遅延回路。
  5. 集積回路の設計の際に使用され、前記集積回路に対応したデバイスデータにおける時間遅延機能を定義したマクロセルデータであって、
    前記集積回路の実動作の際に選択され、入力信号に対して、実装レベルにて生ずる時間遅延に対応して、所定の範囲で可変な遅延時間を付与する機能を定義した可変遅延付与回路データと、
    前記集積回路の論理検証動作の際に選択され、入力信号に対して、所定の値に固定された遅延時間を付与する機能を定義した検証用遅延付与回路データと、
    を備えたことを特徴とするマクロセルデータ。
  6. 論理仕様として、
    前記可変遅延付与回路データが選択された場合には、当該マクロセルデータと接続された他のマクロセルデータに対する出力信号値を不定と定め、
    前記検証用遅延付与回路データが選択された場合には、当該マクロセルデータと接続された他のマクロセルデータに対する出力信号値を入力信号と等しい値または入力信号の反転値と定めたことを特徴とする請求項5に記載のマクロセルデータ。
  7. 論理仕様として、
    前記可変遅延付与回路データが選択された場合であって、前記入力信号が正論理と負論理の双方の値を取るパルス信号の場合には、当該マクロセルデータと接続された他のマクロセルデータに対する出力信号値を不定と定め、
    前記検証用遅延付与回路データが選択された場合、または前記可変遅延付与回路データが選択されると共に前記入力信号が一定の値に維持される場合には、当該マクロセルデータと接続された他のマクロセルデータに対する出力信号値を入力信号と等しい値または入力信号の反転値と定めたことを特徴とする請求項5に記載のマクロセルデータ。
  8. 入力信号の処理に関して前記可変遅延付与回路データと前記検証用遅延付与回路データのいずれか一方を選択する機能を定義したセレクト回路データをさらに備えたことを特徴とする請求項5〜7のいずれか一つに記載のマクロセルデータ。
  9. 前記可変遅延付与回路データおよび前記検証用遅延付与回路データを介して出力された信号の有無を検出する出力信号検出回路データをさらに備えたことを特徴とする請求項5〜8のいずれか一つに記載のマクロセルデータ。
  10. 論理仕様として、前記可変遅延付与回路データおよび前記検証用遅延付与回路データのいずれが選択された場合であっても、前記信号検出回路データに対する出力信号値が入力信号と等しい値または入力信号の反転値と定めたことを特徴とする請求項9に記載のマクロセルデータ。
  11. 入力信号に対して、実装レベルにて生ずる時間遅延に対応して、所定の範囲で可変な遅延時間を付与する機能および所定の値に固定された遅延時間を付与する機能の双方を定義した回路データを有するデバイスデータの論理検証方法であって、
    前記回路データにおいて所定の値に固定された遅延時間を付与する機能を選択する機能選択工程と、
    前記機能選択工程において選択された機能を用いて論理検証を行う検証工程と、
    を含むことを特徴とする論理検証方法。
  12. 入力信号に対して、実装レベルにて生ずる時間遅延に対応して所定の範囲で可変な遅延時間を付与する可変遅延付与手段および入力信号に対して所定の値に固定された遅延時間を付与する検証用遅延付与手段の双方を有する可変遅延回路を備えた集積回路の選別および/または論理検証を行う試験方法であって、
    前記可変遅延回路において前記検証用遅延付与手段を選択する選択工程と、
    実動作時よりも低速の電気信号を使用すると共に、前記可変遅延回路に対する入力信号を、前記検証用遅延付与手段によって所定の固定値だけ遅延させつつ選別または論理検証を行う試験工程と、
    を含むことを特徴とする試験方法。
  13. 電子回路を備える電子デバイスであって、
    前記電子デバイスを実動作させる場合において、前記電子デバイスの外部入力端子または前記電子回路内の第1素子から入力される入力信号を、前記電子デバイスの特性に応じて可変である第1遅延時間遅延させて前記電子回路内の第2素子へ出力する可変遅延付与部と、
    前記電子デバイスを低速動作させる場合において、前記入力信号を、予め設定された第2遅延時間遅延させて前記電子回路内の第2素子へ出力する低速動作用遅延付与部と
    を備える電子デバイス。
  14. 前記低速動作用遅延付与部は、前記電子デバイスを低速論理検証または低速試験させる場合において、前記入力信号を、前記第2遅延時間遅延させる請求項13に記載の電子デバイス。
  15. 前記電子デバイスを低速論理検証または低速試験することを指定するテストモード信号を入力するテストモード入力端子を更に備え、
    前記低速動作用遅延付与部は、前記テストモード入力端子から前記テストモード信号が入力された場合に、前記入力信号を、前記第2遅延時間遅延させて前記第2素子へ出力する
    請求項14に記載の電子デバイス。
  16. 前記電子デバイスを低速論理検証または低速試験するテストモードを設定するテストレジスタを更に備え、
    前記低速動作用遅延付与部は、前記テストレジスタに前記テストモードが設定された場合に、前記入力信号を、前記第2遅延時間遅延させて前記第2素子へ出力する
    請求項14に記載の電子デバイス。
  17. 前記低速動作遅延回路は、前記電子デバイスを前記低速動作させる場合において、前記入力信号を、固定の遅延時間遅延させる固定遅延回路である請求項13に記載の電子デバイス。
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