JPWO2006001345A1 - L−リジン・クエン酸塩結晶 - Google Patents

L−リジン・クエン酸塩結晶 Download PDF

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Abstract

L−リジンとクエン酸からなる塩の結晶、その5重量%水溶液のpHが3〜6であるL−リジンとクエン酸からなる塩の結晶、L−リジンとクエン酸の組成比が2:1(モル比)であるL−リジンとクエン酸からなる塩の結晶、L−リジンとクエン酸を水に溶解し、得られた水溶液から結晶を析出させることを特徴とするL−リジンとクエン酸からなる塩の結晶の製造方法、該水溶液のpHが3〜6であるL−リジンとクエン酸からなる塩の結晶の製造方法などが提供される。

Description

本発明は、L−リジンとクエン酸からなる塩(L−リジン・クエン酸塩)の結晶およびその製造方法に関する。
L−リジンは、必須アミノ酸の一つであり、栄養強化添加物や医薬品などに幅広く用いられている。また、L−リジンは、飼料用トウモロコシでは制限アミノ酸となっていることから、飼料添加物としても利用されている。
L−リジンの遊離塩基は、結晶として単離することは難しく、またその結晶は吸湿性が大きく、空気中の炭酸ガスを吸収する性質があるため、取り扱いが困難である。従って、L−リジンは、通常、塩酸塩などの塩の形態で流通している(シグマ社製品カタログ2004−2005年版)。
L−リジンを例えば栄養摂取などの目的で輸液などの成分として用いる場合、例えば塩酸塩をそのまま利用するとアシドーシス症状を引き起こす恐れがある。また、塩素イオンを多量に含む輸液を投与することは、特に腎疾患患者などでは好ましくない。さらに、L−リジンを栄養強化添加物などとして食品に混合して、またはそのまま経口で用いる場合、例えば塩酸塩では、その苦味のため利用が難しくなることはよく知られている。
L−リジンの塩としては、上記塩酸塩の他、例えば、酢酸塩(シグマ社製品カタログ2004−2005年版)、リンゴ酸塩(特許文献1および2参照)、アスパラギン酸塩(非特許文献1参照)などがそれぞれ結晶として知られている。
一方、リジンとクエン酸との塩が、呈味改良剤として利用できることが知られているが、その結晶は知られていない(特許文献3参照)。
特開昭62−174043号公報 特開昭55−69546号公報 特開2003−144088号公報 「アクタ クリスタログラフィカ,セクション ビー:ストラクチュアル クリスタログラフィー アンド クリスタル ケミストリー(Acta Crystallographica,Section B:Structual Crystallography and Crystal Chemistry)」、1976年、B32巻、p.891
本発明の目的は、L−リジンの供給源として優れたL−リジン・クエン酸塩の結晶およびその製造方法を提供することにある。
本発明は、以下の(1)〜(11)に関する。
(1)L−リジンとクエン酸からなる塩の結晶。
(2)該結晶の5重量%水溶液のpHが3〜6である(1)記載の結晶。
(3)L−リジンとクエン酸の組成比が2:1(モル比)である(1)記載の結晶。
(4)L−リジンとクエン酸を水に溶解し、得られた水溶液から結晶を析出させることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の結晶の製造方法。
(5)水溶液のpHが3〜6である(4)記載の製造方法。
(6)水溶液のpHが4.5〜5.5である(4)記載の製造方法。
(7)結晶を析出させる方法が、水溶液に親水性有機溶媒を添加する工程を含む方法である(4)〜(6)のいずれかに記載の製造方法。
(8)結晶を析出させる方法が、水溶液を親水性有機溶媒に添加する工程を含む方法である(4)〜(6)のいずれかに記載の製造方法。
(9)親水性有機溶媒がアルコール系有機溶媒、アミド系溶媒、アセトンまたはアセトニトリルである(7)または(8)記載の製造方法。
(10)親水性有機溶媒が、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、アセトンおよびアセトニトリルからなる群から選ばれる溶媒である(7)または(8)記載の製造方法。
(11)親水性有機溶媒がメタノールまたはエタノールである(7)または(8)記載の製造方法。
本発明により、L−リジンの供給源として優れたL−リジン・クエン酸塩の結晶およびその製造方法が提供される。
図1は、実施例1で得られたL−リジン・1/2クエン酸塩結晶の吸湿性試験結果を示す。図中、横軸は試験開始後の経過日数(日)を示し、縦軸は吸湿度(%)を示す。以下に、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明のL−リジン・クエン酸塩の結晶は、好ましくは0.5〜3モルのL−リジンと1モルのクエン酸からなり、より好ましくは、2モルのL−リジンと1モルのクエン酸からなる。その水溶液は、中性から酸性を示し、5重量%水溶液では、pHが3〜7、好ましくは3〜6、より好ましくは4.5〜5.5、最も好ましくは4.8〜5.0を示す。
該結晶は通常、単独で存在するが、水または各種有機溶媒との溶媒和物として存在することもでき、これら溶媒和物も本発明に包含される。
本発明で用いられる親水性有機溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、エチレングリコール、ジエチレングリコールなどのアルコール系有機溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドンなどのアミド系有機溶媒、アセトニトリル、アセトンなどがあげられ、好ましくはメタノール、エタノールなどがあげられ、これらは単独でまたは混合して用いられる。
次に、本発明のL−リジン・クエン酸塩の結晶の製造方法について説明する。
例えば市販のL−リジン塩酸塩などを強酸性イオン交換樹脂で処理するなどにより、遊離のL−リジンを含有する水溶液を得る。得られた遊離のL−リジンを含有する水溶液に、クエン酸を加え溶解させる。クエン酸は、例えばL−リジンとクエン酸の組成比が2:1(モル比)である本発明の結晶を取得したいときは、L−リジンに対し、0.3〜1当量、好ましくは0.4〜0.6当量、最も好ましくは0.5当量加え、得られる水溶液のpHが例えば3〜7、好ましくは3〜6、より好ましくは4.5〜5.5、最も好ましくは4.9となるように調整する。
得られた水溶液をそのまま濃縮することによって、L−リジン・クエン酸塩の結晶を取得することも可能であるが、該水溶液を高濃度にまで濃縮すると、粘性ある液体となった後、L−リジン・クエン酸塩が塊となって析出しがちで、その分離が困難となることが多い。
そのため、結晶を効率よく取得するためには、該水溶液を例えば−10〜20℃に冷却するか、該水溶液に種晶を添加するか、該水溶液に親水性有機溶媒を添加するか、または親水性有機溶媒中に該水溶液を添加することにより、結晶を析出させ単離することが好ましい。あるいは、これらの方法を組み合わせて実施することによっても結晶を析出させることができる。該水溶液に親水性有機溶媒を添加するか、または親水性有機溶媒中に該水溶液を添加するとき、該水溶液においては、結晶が一部析出していてもよい。
該水溶液に親水性有機溶媒を添加して結晶を析出させる場合、該水溶液は、L−リジン・クエン酸塩の濃度が30〜70%、好ましくは40〜70%となるように、濃縮などの操作を施し調整して用いることが好ましい。濃度が30%以上の水溶液を用いた場合、結晶を析出させるために用いる親水性有機溶媒の量を低減でき、より好ましい。また濃度が70%以下の水溶液を用いた場合、該水溶液と親水性有機溶媒との混和がより容易になり、結晶の析出がより誘起されやすい。また、析出した結晶がブロック状の塊となることも回避しやすい。親水性有機溶媒は、通常、上記の濃度を調整した水溶液の1〜8倍量(含水率が50%〜11%となる)、好ましくは1.5〜5倍量(含水率が40〜17%となる)用いられ、−10℃〜60℃で、好ましくは室温〜50℃で上記の濃度を調節した水溶液に徐々に添加または滴下することによって加えられる。結晶は、親水性有機溶媒を添加するだけで析出することもあるが、通常、得られた混合液を−10℃〜50℃で、好ましくは−10℃〜室温で、5分間〜72時間攪拌することにより析出する。また、別途本発明で得られた結晶を種晶として、得られた混合液に加えることにより結晶の析出を誘起させることもできる。種晶は、結晶化を誘起させることができれば十分であるが、混合液に含有されるL−リジン・クエン酸塩の量に対し、0.01〜0.1%、好ましくは0.05%用いられる。
親水性有機溶媒中に上記の水溶液を添加して結晶を析出させる場合は、親水性有機溶媒中に、攪拌しながら、−10℃〜60℃で、好ましくは−10℃〜室温で上記と同様に濃度を調整した水溶液を滴下することよって結晶を析出させることができる。親水性有機溶媒は、通常、上記の濃度を調整した水溶液の1〜8倍量用いられる。
析出した結晶を濾取などの方法により分離し、乾燥させることで、L−リジン・クエン酸塩の結晶を得ることができる。
次に、本発明のL−リジン・クエン酸塩の結晶の吸湿性について、試験例で説明する。
試験例1
飽和塩化ナトリウム水溶液約200mLをプラスチック製のデシケーター内に25℃で24時間放置した(相対湿度を75%に調整)。実施例1で得られた結晶2gをガラス製のはかり瓶に秤量した。秤量したはかり瓶を、上記の湿度を調整したデシケーター内に放置し、経時的にはかり瓶の重量変化を測定した。
測定した各時点での重量変化をもとに、吸湿性(吸湿度)を以下の式(1)を用いて算出した。はかり瓶の重量変化の測定は7日目まで行った。
Figure 2006001345
W1:はかり瓶の重量(g)
W2:結晶を入れたはかり瓶の試験前の重量(g)
W3:結晶を入れたはかり瓶の試験後の重量(g)
結果を図1に示す。
実施例1で得られたL−リジン・クエン酸塩の結晶は、顕著な吸湿性を示さなかった。すなわち、本発明のL−リジン・クエン酸塩は、保存するに際し、湿気に対する特別な注意を払う必要がないことが示された。
上記で示した通り、本発明のL−リジン・クエン酸塩の結晶は、室温、大気下で保存可能である。また、その製造工程において、塩酸などの腐食性の薬品を使用しないこと、クエン酸は、L−リンゴ酸などと比較し低価格であることなどから、L−リジンの供給源として優れている。
また、L−リジン・クエン酸塩の結晶は、L−リジンが元来保有する効果に加え、クエン酸が有する特性を併せもつと期待される。クエン酸はクエン酸回路(TCA回路)の中間体であり、その活性化により、脂肪酸合成の促進、体内に蓄積した乳酸の解消による疲労回復効果などが期待できる。さらに、塩酸塩などが有する苦味の改善も期待される。すなわち、L−リジン・クエン酸塩の結晶には、栄養強化添加物、医薬品、飼料などにおける、より優れたL−リジンの供給源としての利用が期待される。
L−リジン塩酸塩20g(遊離のL−リジンとして16.0g)を水400mLに溶解し、強酸性イオン交換樹脂(マラソンC)(H型)200mLを充填したカラムに導通した。樹脂を水200mLで洗浄した後、2mol/Lアンモニア水400mLでL−リジンを溶出した。溶出液を約200mLまで減圧濃縮した後、得られたL−リジン水溶液(L−リジン0.109モル含有)にクエン酸10.5g(L−リジンに対し0.5当量)を加えることにより、水溶液のpHを4.9に調整した。得られた水溶液を減圧濃縮し全量を38mLとした後、室温で攪拌しながら、エタノール57mLを徐々に加えた。室温でさらに8時間攪拌した後、析出した結晶を濾取し、エタノールで洗浄した。得られた結晶を20℃で一夜減圧乾燥することにより、L−リジン・1/2クエン酸塩結晶24.8g(収率:93.4%)を淡黄色針状晶として得た
融点:208.8℃(分解)
赤外線吸収スペクトル(KBr,cm−1):1585.4,1403.1,1142.7,995.2,861.2
粉末X線結晶解析:RAD−X型(理学電機社製)により測定した。結果を第1表に示す。
Figure 2006001345
結晶組成分析:第2表に示す。
Figure 2006001345
実施例1と同様にして得たL−リジン水溶液(L−リジン0.109モル含有)にクエン酸10.5g(L−リジンに対し0.5当量)を加えることにより、水溶液のpHを4.9に調整した。得られた水溶液を減圧濃縮し全量を66mLとした後、室温で攪拌しながら、メタノール265mLを徐々に加えた。室温でさらに8時間攪拌した後、析出した結晶を濾取し、メタノールで洗浄した。得られた結晶を20℃で一夜減圧乾燥することにより、L−リジン・1/2クエン酸塩結晶24.5g(収率:92.5%)を淡黄色針状晶として得た。
結晶組成分析:第3表に示す。
Figure 2006001345
実施例1と同様にして得たL−リジン水溶液(L−リジン0.109モル含有)にクエン酸10.5g(L−リジンに対し0.5当量)を加えることにより、水溶液のpHを4.9に調整した。得られた水溶液を減圧濃縮し全量を38mLとした。得られた水溶液を、室温で攪拌しながら、エタノール88mL中に滴下した。析出した結晶を濾取し、エタノールで洗浄した後、20℃で一夜減圧乾燥することにより、L−リジン・1/2クエン酸塩結晶24.3g(収率:91.7%)を淡黄色針状晶として得た。
結晶組成分析:第4表に示す。
Figure 2006001345
実施例1と同様にして得たL−リジン水溶液(L−リジン0.109モル含有)にクエン酸10.5g(L−リジンに対し0.5当量)を加えることにより、水溶液のpHを4.9に調整した。得られた水溶液を減圧濃縮し全量を66mLとした。得られた水溶液を、室温で攪拌しながら、メタノール265mL中に滴下した。析出した結晶を濾取し、メタノールで洗浄した後、20℃で一夜減圧乾燥することにより、L−リジン・1/2クエン酸塩結晶24.9g(収率:94.0%)を淡黄色針状晶として得た。
結晶組成分析:第2表に示す。
Figure 2006001345
L−リジン塩酸塩900g(L−リジンとして720g)を水18Lに溶解し、強酸性イオン交換樹脂(マラソンC)(H型)9Lを充填したカラムに導通した。樹脂を水9Lで洗浄した後、2mol/Lアンモニア水18LでL−リジンを溶出した。溶出液を約5Lまで減圧濃縮した後、得られたL−リジン水溶液(L−リジン4.93モル含有)にクエン酸474g(L−リジンに対し0.5当量)を加えることにより、水溶液のpHを4.9に調整した。得られた水溶液に活性炭60gを加え、50℃で30分間処理することにより脱色した。活性炭を濾別し、濾液を減圧濃縮して、全量を2.5Lとした。得られた水溶液を40℃で攪拌しながら、エタノール2.5Lを添加した後、種晶20gを接種して40℃で5時間攪拌した。次いで、エタノール3.3Lを添加し、反応液を20℃まで冷却し、析出した結晶を遠心分離機にて分離した。得られた結晶をエタノール1.2Lで洗浄した後、30℃で12時間減圧乾燥し、続けて60℃で一夜減圧乾燥することにより、L−リジン・1/2クエン酸塩結晶1130g(収率:94.7%)を白色針状晶として得た。
結晶組成分析:第6表に示す。
Figure 2006001345
本発明により提供される、L−リジン・クエン酸塩の結晶およびその製造方法などはL−リジンの供給源として有用である。

Claims (11)

  1. L−リジンとクエン酸からなる塩の結晶。
  2. 該結晶の5重量%水溶液のpHが3〜6である請求項1記載の結晶。
  3. L−リジンとクエン酸の組成比が2:1(モル比)である請求項1記載の結晶。
  4. L−リジンとクエン酸を水に溶解し、得られた水溶液から結晶を析出させることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の結晶の製造方法。
  5. 水溶液のpHが3〜6である請求項4記載の製造方法。
  6. 水溶液のpHが4.5〜5.5である請求項4記載の製造方法。
  7. 結晶を析出させる方法が、水溶液に親水性有機溶媒を添加する工程を含む方法である請求項4〜6のいずれかに記載の製造方法。
  8. 結晶を析出させる方法が、水溶液を親水性有機溶媒に添加する工程を含む方法である請求項4〜6のいずれかに記載の製造方法。
  9. 親水性有機溶媒がアルコール系有機溶媒、アミド系溶媒、アセトンまたはアセトニトリルである請求項7または8記載の製造方法。
  10. 親水性有機溶媒が、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、アセトンおよびアセトニトリルからなる群から選ばれる溶媒である請求項7または8記載の製造方法。
  11. 親水性有機溶媒がメタノールまたはエタノールである請求項7または8記載の製造方法。
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