JPWO2005112008A1 - 薄膜磁気ヘッド用基板およびその製造方法 - Google Patents

薄膜磁気ヘッド用基板およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明の薄膜磁気ヘッド用基板は、主面を有するセラミックス基板(1)と、前記セラミックス基板の主面を覆うアンダーコート膜(3)とを備え、前記アンダーコート膜上に電気/磁気トランスデューサ素子が形成される薄膜磁気ヘッド用基板であって、前記セラミックス基板の主面およびアンダーコート膜の間に形成された中間層(2)を更に備えており、前記中間層は、前記アルミニウム酸化物以外の物質から形成され、しかも、前記セラミックス基板の主面の一部を前記アンダーコート膜と直接に接触させるようにパターニングされている。

Description

本発明は、ハードディスクドライブ装置の薄膜磁気ヘッドスライダーに用いられる薄膜磁気ヘッド用基板およびその製造方法に関する。
近年、通信・情報技術分野の発展に伴って、コンピュータで扱える情報量が飛躍的に増大してきている。特に、従来ではアナログ信号としてのみ扱うことが可能であった音声や音楽、画像などの情報もデジタル信号に変換してパーソナルコンピュータで処理できるようになってきている。このような音楽や画像などのマルチメディアデータは、多くの情報を含むため、パーソナルコンピュータなどに用いられる情報記録装置の容量を大きくすることが求められている。
ハードディスクドライブ装置は、パーソナルコンピュータなどに従来より用いられている典型的な情報記録装置である。上述した要求に応えるため、ハードディスクドライブの容量をより大きくし、装置を小型化することが求められている。また、画像を直接ハードディスクドライブに記録するハードディスクレコーダや音楽をハードディスクドライブに記録するオーディオプレーヤも普及してきている。こうした機器においても、容量を大きくし、携帯性を高めるためによりハードディスクドライブを小型化することが求められている。
図7は従来のハードディスクドライブ装置の薄膜磁気ヘッドスライダー部分の断面を模式的に示している。図に示すように、ジンバル10により保持された基板12の側面にはアンダーコート膜13が形成されている。アンダーコート膜13上には、再生ヘッドである読み出し素子16が設けられ、さらに読み出し素子16に隣接して記録ヘッドである書き込み素子14が設けられている。通常、ジンバル10によって保持される基板12、書き込み素子14および読み出し素子16を含むユニットをヘッドスライダー、あるいは単にスライダーと呼ぶ。
書き込み素子14は、磁性材料から形成されている。リングの内部にコイル15が巻かれており、記録信号をコイル15に与えることによって書き込み素子14に磁界が発生し、磁気記録媒体17にデータを書き込む。
一方、再生ヘッドである読み出し素子16は、磁場の変化を電気抵抗の変化に変換する磁気抵抗効果素子(MR、あるいはGMR)であり、磁気記録媒体17に記録されている磁気の変化を読み取って、電気信号に変換する。
書き込み素子14および読み出し素子16を保持する基板12は、従来よりAl−TiC系のセラミックス焼結体から形成されている。これは、熱特性、機械特性、および加工性の点で、Al−TiC(以下AlTiCと略す)がバランス良く優れているためである。しかし、AlTiCは、電気的に良導体であるため、読み出し・書き込み素子14’や書き込み素子14をそのような導体に接するように配置すると、読み出し素子16や書き込み素子14が短絡されてしまい、正しく動作しない。また、AlTiCからなる基板は、表面の平滑性があまりよくなかった。このため、読み出し素子16や書き込み素子14と基板12との間の絶縁を高め、基板12の表面を滑らかなものにするために、Alから形成されるアンダーコート膜13が基板12の側面上に設けられている。Alは、絶縁特性に優れ、また、表面の平滑性に優れるからである。
しかし、このような従来のスライダーには種々の解決すべき問題がある。
まず、ハードディスクドライブ装置の小型化が求められるにつれ、スライダーのサイズもより小さくする必要がある。このためには、図7(b)に示すように、書き込み素子14のコイル15が占める面積を小さくしなければならない。具体的には、コイル15の内径を小さくし、また、巻き線もできるだけ重ならないようにしなければならない。しかし、このようにコイルの面積を小さくすると、端子18を介してコイル15に電流が流れたとき、単位面積あたりに発生する熱量が大きくなってしまう。
ところが、従来からアンダーコート膜13に用いられていたAlはAlTiCと比較して熱伝導性があまりよくない。このため、コイル15に電流を流すことにより発生した熱が、Alからなるアンダーコート膜13に遮られて、基板12へ十分拡散されず、読み出し素子16や書き込み素子14に蓄積されてしまう。その結果、読み出し素子16や書き込み素子14が熱による膨張を起こし、読み出しや書き込みエラーを発生する恐れがある。
この問題を解決するために、アンダーコート膜13の厚みを小さくし、基板12へ熱を逃がしやすくすることが考えられる。しかし、この場合、耐電圧の低下が新たな問題として生じる。
Alからなるアンダーコート膜上に形成されるMR素子の特性を安定させるためには、アンダーコート膜が平滑な表面を有することが要求される。そのため、従来、Al膜をセラミックス基板上に堆積した後、CMP研磨などによる加工を行ない、Alからなるアンダーコート膜の表面を平滑化する処理が行われる。通常、密着性を向上させるために、Al膜をAlTiC基板上に堆積する前に逆スパッタを行ったり、あるいは、堆積中にバイアスを印加したスパッタ(バイアススパッタ)が行われる。逆スパッタやバイアススパッタを行うと、被成膜面がエッチングされる。
AlTiC基板は異種材料(AlとTiC)の複合焼結体であり、AlとTiCとの間でエッチングレートが異なる。このため、AlTiC基板の表面における結晶段差は、逆スパッタやバイアススパッタでさらに大きくなる。成膜直後におけるAlアンダーコート膜の表面粗さRaは1〜5nm程度であるが、アンダーコート膜が薄くなる(例えば0.4μm以下)ほど、平滑化のための加工が非常に困難になるという問題がある。
この問題を解決するために、特許文献1は基板12の上に従来のアンダーコート膜13を形成し、さらにその上にECRスパッタ法により形成した100〜55000nmのアモルファスアルミナからなる膜を形成することを開示している。特許文献1によれば、ECRスパッタ法によるアモルファスアルミナ膜は緻密であるため、この構造によって優れた耐電圧性が得られると開示している。
しかしながら、このような構造を得るためには、ECRスパッタ装置を用いる必要があり、従来のアンダーコート膜13を形成していた装置とは異なる装置を使用する必要がある。このため、基板を作製するコストが著しく上昇してしまうという問題があった。
特開平11−283221号公報 特許第1899891号明細書 米国特許第4769127号明細書 特許第1659501号明細書 米国特許第4814915号明細書 特開2000−260999号公報
本願発明は上記課題を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、小型で高記録密度のハードディスクドライブ装置において、上記問題の発生を防ぎ、装置の信頼性の高めるために好適に用いられる薄膜磁気ヘッド用の基板およびその製造方法を提供する。
本発明の薄膜磁気ヘッド用基板は、主面を有するセラミックス基板と、前記セラミックス基板の主面を覆うアルミニウム酸化物からなるアンダーコート膜とを備え、前記アンダーコート膜上に電気/磁気トランスデューサ素子が形成される薄膜磁気ヘッド用基板であって、前記セラミックス基板の主面およびアンダーコート膜の間に形成された中間層を更に備えており、前記中間層は、前記アルミニウム酸化物以外の物質から形成され、しかも、前記セラミックス基板の主面の一部を前記アンダーコート膜と接触させるようにパターニングされている。
好ましい実施形態において、前記中間層は、前記電気/磁気トランスデューサ素子が形成されない領域に開口部を有している。
好ましい実施形態において、前記アンダーコート膜上に形成される前記電気/磁気トランスデューサ素子は、下部磁気シールド膜と、前記下部磁気シールド膜上に形成された磁気抵抗素子と、前記磁気抵抗素子を覆うように前記下部磁気シールド膜上に形成された上部シールド膜とを有する電気/磁気トランスデューサ素子であり、前記中間層は、前記磁気抵抗素子を前記セラミックス基板の主面に投影した領域の全体を覆うようにパターニングされている。
好ましい実施形態において、前記中間層は、前記下部磁気シールド膜を前記セラミックス基板の主面に投影した領域の全体を覆うようにパターニングされている。
好ましい実施形態において、前記中間層の一部は、位置合わせのためのアライメントマークを構成している。
好ましい実施形態において、前記中間層の一部は、識別情報を示すパターンを構成している。
好ましい実施形態において、前記識別情報は前記セラミックス基板に固有の情報を含んでいる。
好ましい実施形態において、前記識別情報を示すパターンは、前記セラミックス基板の主面の複数の領域に記録されており、前記領域毎に異なる情報が割り当てられている。
好ましい実施形態において、前記複数の領域の各々は、前記基板の分割後に、異なる薄膜磁気ヘッドを構成するように配列されている。
好ましい実施形態において、前記中間層の厚さは1nmから1μmの範囲の値である。
好ましい実施形態において、前記中間層は金属膜またはSi膜からなる。
好ましい実施形態において、前記中間層はCu、Cuを含む合金、Cr、Crを含む合金、またはSiの膜である。
好ましい実施形態において、前記アンダーコート膜の厚さは10nmから1.0μmの範囲の値である。
好ましい実施形態において、前記セラミックス基板は、24〜75mol%のα−Alと、2mol%以下の添加剤とを含むアルミナ系セラミックス材料からなる。
好ましい実施形態において、前記セラミックス基板は、さらに金属の炭化物または金属の炭酸窒化物を含む。
薄膜磁気ヘッドスライダーは、上記いずれかの薄膜磁気ヘッド用基板と、前記薄膜磁気ヘッド用基板のアンダーコート膜上に形成された電気/磁気トランスデューサ素子とを備えている。
本発明のハードディスクドライブ装置は、上記の薄膜磁気ヘッドスライダーを備えている。
本発明による薄膜磁気ヘッド用基板の製造方法は、主面を有するセラミックス基板と、前記セラミックス基板の主面を覆うアンダーコート膜とを備え、前記アンダーコート膜上に電気/磁気トランスデューサ素子が形成される薄膜磁気ヘッド用基板を製造する方法であって、前記セラミックス基板上に、アルミニウム酸化物以外の物質からなるパターニングされた中間層を形成する工程と、前記セラミックス基板上に、前記パターニングされた中間層を覆うようにアルミニウム酸化物からなるアンダーコート膜を形成する工程とを包含する。
好ましい実施形態において、前記パターニングされた中間層を形成する工程は、前記セラミックス基板上に、前記アルミニウム酸化物以外の物質からなる膜を堆積する工程と、前記膜の上にパターニングされたレジストマスクを形成する工程と、前記レジストマスクによって覆われていない領域から前記膜をエッチングすることにより、前記パターニングされた中間層を形成する工程と、前記レジストマスクを除去する工程とを含む。
好ましい実施形態において、前記パターニングされた中間層を形成する工程は、前記セラミックス基板上に、パターニングされたレジストマスクを形成する工程と、前記レジストマスク上に前記アルミニウム酸化物以外の物質からなる膜を堆積する工程と、前記レジストマスクを除去するリフトオフにより、前記膜の一部から前記パターニングされた中間層を形成する工程とを含む。
好ましい実施形態において、前記セラミックス基板上に前記パターニングされた中間層を形成する工程は、前記電気/磁気トランスデューサ素子が形成されない領域に開口部を有するように前記中間層をパターニングする。
本発明による薄膜磁気ヘッドスライダーの製造方法は、上記いずれかの薄膜磁気ヘッド用基板を用意する工程と、前記アンダーコート膜上に電気/磁気トランスデューサ素子を形成する工程とを包含する。
本発明では、パターニングされた中間層の働きにより、アルミニウム酸化物からなるアンダーコート膜の電気的耐電圧特性が向上するため、信頼性に優れた薄膜磁気ヘッド用の基板が提供される。
[図1]本発明による薄膜磁気ヘッド用基板の構造を示す断面図である[図2]耐電圧を測定するための装置の構成を示す模式図である。
[図3]中間層の厚さに対する耐電圧の関係を示すグラフである。
[図4]アンダーコート膜の厚さに対する耐電圧の関係を示すグラフである。
[図5]バイアス電界とリーク電流との関係を示すグラフである。
[図6]本発明の薄膜磁気ヘッドスライダーの主要部を示す斜視図である。
[図7](a)は従来の薄膜磁気ヘッドスライダーの構造を模式的に示す断面図であり、(b)は書き込み素子の形状を模式的に示す平面図である。
[図8](a)は、本実施例における電気/磁気トランスデューサ素子と、パターニングされた中間層2との配置関係を示すレイアウト図であり、(b)は、そのB−B’線断面図である。
[図9]本発明の実施例2に関する図面であり、ウエハ状基板の主面の一部を拡大して示す模式図である。
[図10]表面粗度の測定結果を示すグラフである。
符号の説明
1、12 セラミックス基板
2 中間層
3、13 アンダーコート膜
14 書き込み素子
16 読み出し素子
85 下部の磁気シールド膜
87 GMR素子
88 上部の磁気シールド膜
従来の薄膜磁気ヘッド用基板を詳細に検討した結果、本願発明者はアルミニウム酸化物からなるアンダーコート膜を薄くしてゆくと、その厚さから予想される電気的絶縁特性よりもアンダーコート膜が実際に備える電気的絶縁特性は悪くなっているということを見出した。
また、アルミニウム酸化物からなるアンダーコート膜を薄くしても、導電性または半導電性を有する膜からなる中間層をアンダーコート膜層と基板との間に挿入することにより、アンダーコート膜の絶縁耐圧が向上することを見出し、本発明を想到するに至った。なお、薄くしたアンダーコート膜の絶縁性を補うために、他の絶縁膜をアンダーコート膜と基板との間に挿入した場合は、それらの膜が有する全体としての絶縁性が向上することは理解できる。しかしながら、本発明のように、絶縁性を有しない材料からなる中間層をアンダーコート膜の下に形成しておくことにより、薄いアンダーコート膜の電気的絶縁特性が向上するメカニズムはわかっていない。
AlTiCなどからなるセラミックス基板と、アルミニウム酸化物からなるアンダーコート膜との間に非絶縁性の中間層を設けることにより、アンダーコート膜を堆積する前の基板表面が中間層の存在によって平坦な導電性表面として機能することになる。その上に堆積したアルミニウム酸化物からなるアンダーコート膜の表面粗度Raは、0.3〜1nm程度の小さな値を示すため、成膜後の平滑化処理が不要または非常に容易になる。
以下、本発明の薄膜磁気ヘッド用基板の一例を説明する。図1に示すように、本実施形態による薄膜磁気ヘッド用基板は、セラミックス基板1と、アンダーコート膜3と、セラミッス基板1およびアンダーコート膜3に挟まれた中間層2とを備える。
セラミックス基板1を構成するセラミックスは、静電破壊を防ぐために、静電気が蓄積しないような範囲の体積抵抗率を備えていることが好ましい。具体的には、体積抵抗率は、1×10Ω・cm以下であることが好ましい。この値は、半導通材料と呼ばれる材料の体積抵抗率の上限値でもある。一方、静電気が蓄積しにくいという観点では、セラミックスの体積抵抗率は、低いほど好ましい。しかし、あまり体積抵抗率が低いと、セラミックスが金属結合性を帯びてきて、切断抵抗性が高くなり、トライボロジー特性が悪くなる。したがって、体積抵抗率は、1×10Ω−5・cm以上であることが好ましい。以上の理由からセラミックス基板の体積抵抗率は、1×10−5〜1×10Ω・cmの範囲にあることが好ましい。
セラミックス基板1は、また、熱伝導性の高い材料から構成されることが好ましい。読み取り素子や書き込み素子において発生した熱を蓄積させないで、アンダーコート膜3および中間層2を介してセラミックス基板1内へ効率よく拡散させるためには、熱伝導率が5W/mK以上であることが好ましく、15W/mK以上であることがより好ましい。
上述した特性を備えたセラミックスである限り、セラミックス基板1の材料として種々の組成のセラミックスを用いることができ、特に導電性あるいは絶縁性の異なる2元系以上の複合セラミックスからなる基板を用いることによって本発明の顕著な効果が得られる。たとえば、セラミックス基板1は、24〜75mol%のα−Alを含み、残部は、金属の炭化物もしくは炭酸窒化物および2mol%以下の焼結助剤から構成されていてもよい。上述の組成を有する基板材料は、開口欠陥が非常に少なく、高精度の面粗さに仕上げることが可能であるため、薄膜磁気ヘッドスライダーに用いる基板として適している。特に、上記組成比のAlと24〜75mol%のTiCと2mol%以下の焼結助剤とを含むセラミックスからなる基板は薄膜磁気ヘッドスライダーに好適に用いられる。
本発明に用いることのできるセラミックス基板としては、上記のほか、特許文献2や特許文献3に開示されているSiC−Al系セラミックス材料を用いた基板、特許文献4や特許文献5に開示されたZrO−Al系セラミックス材料を用いた基板、導電性セラミックス材料として有名なZrO−SiC系セラミックス材料を用いた基板などを用いることもできる。ただし、炭化珪素に代表されるような難加工性材料であって、トライボロジー特性の悪い材料は、セラミックス基板1には向いていない。
中間層2は、上述したように、アンダーコート膜3を形成する基板の表面を均一にし、かつ、アンダーコート膜3の一部がセラミックス基板1と反応して導電性の化合物に変化しないようにするためにセラミックス基板1上に形成される。したがって、中間層2は、セラミックス基板1の表面の状態を均一にすることができるよう、均一な組成を有し、セラミックス基板1の表面全体を覆うことができることが好ましい。また、中間層2は熱伝導性および密着性に優れる物質で形成されていることが好ましい。
具体的には、セラミックス基板1の表面粗さおよび中間層を形成する条件を適切に選択すれば、厚さ1nm以上の中間層によって、セラミックス基板1の表面全体を均一に覆うことが可能である。また、中間層2の厚さが3nm以上であれば、より確実にセラミックス基板1の表面全体を均一に覆うことが可能である。しかし、中間層2が1nmより薄くなると、セラミックス基板1の表面全体を覆うことが難しく、セラミックス基板1の表面が露出する可能性が高くなる。
一方、アンダーコート膜3を形成する基板の表面を均一にすることができる限り、中間層2が厚くなっても本発明の効果は得られる。しかし、中間層2の厚さが100nmを超えると、中間層2の形成に時間がかかり、薄膜磁気ヘッド用基板の生産性が低下する。また、中間層2の厚さが1μmを越えると、スライダーを構成した場合に、ABS面において露出する中間層2の断面積が増え、セラミックス基板1やアンダーコート膜3と中間層2との間の熱膨張率差や硬度差により、ABS面において大きな段差が生じやすくなる。これらのことから、中間層2は1nm以上、1μm以下の厚さを有していることが好ましく、3nm以上、100nm以下の厚さを有していることがより好ましい。
このような特徴を備えた中間層2として、金属膜またはシリコン膜からなる非絶縁層を用いることが好ましい。特に密着性・熱伝導性に優れるため、Cu、Cr、Si、または、Cuを含む合金もしくはCrを含む合金から中間層2を形成することが好ましい。このほかの金属としては、Ni、Au、Ag、Fe、Co、Tiを用いて中間層2を形成してもよい。
アンダーコート膜3は、非晶質アルミニウム酸化物からなる。所定の耐電圧以上を示す絶縁特性を備えるために、アンダーコート膜3は少なくとも10nmの厚さを有していることが好ましい。また、アンダーコート膜3上に形成される書き込み素子や読み取り素子で発生した熱を速やかにセラミックス基板1側へ伝導させるため、アンダーコート膜3は、1μm以下の厚さを有していることが好ましい。
後に詳しく説明するように、アンダーコート膜3の厚さが0.4μm以下の場合に本発明の効果が顕著に現れる。ただし、セラミックス基板の面内における厚さのばらつきや、セラミックス基板ごとの厚さのばらつきを考慮すると、アンダーコート膜3の厚さを0.4μm以下の所定の値に正確に設定することは困難である。このため、本発明の効果は、アンダーコート膜3の厚さを1.0μm以下の値に設定した場合に広く得られるものであるといえる。
このような構造を有する薄膜磁気ヘッド用基板によれば、アンダーコート膜が薄くなっても、優れた電気的絶縁特性を示す。したがって、アンダーコート膜を薄くすることにより熱伝導性を向上させながら、優れた電気的絶縁特性を維持した薄膜磁気ヘッド用基板が実現する。特に中間層として金属層を用いた薄膜磁気ヘッド用基板は、絶縁性を高めるために金属層が用いられているという点で、従来技術にはないまったく新規な思想に基づいている。
このような中間層を設けたことによる上述の効果は、アンダーコート膜3とセラミックス基板1との間の全面に中間層を設けない場合でも得られることが本発明者らによる実験によって明らかになった。すなわち、パターニングされた中間層を用い、アンダーコート膜3と基板1の表面とが部分的に直接接触するような場合であって、中間層の存在により、上記の効果を得ることができる。
以下、薄膜磁気ヘッド用基板を作製し、電気的絶縁特性を計測した実施例を説明する。
70vol%のα−Alおよび30vol%のTiCを含むAlTiC基板1上にバイアスを印加しないスパッタ法により種々の膜厚のCr、CuおよびSiからなる中間層2を形成した。その後、種々の膜厚のアルミニウム酸化物からなるアンダーコート膜3を形成した。アンダーコート膜3の形成には、Alターゲットを用い、バイアス電圧を印加しながらスパッタリングを行った。
比較例として、中間層2を形成しなかったことを除いて同様の条件を用いて作製した試料を用意した。
試料の評価を行うため、用意した試料の耐電圧を測定した。それぞれ試料のアンダーコート膜3上に厚さ1μmのAlCu膜を形成し、240μm間隔で240μm角のパターンが形成されたレジストパターンをAlCu膜上に形成した。その後、レジストパターンをマスクとして、ウエットエッチングによりAlCu膜、アンダーコート膜3および中間層2を除去し、レジストを剥離した。
耐電圧を計測する部分のアンダーコート膜3の厚さをナノメトリックス社製ナノスペック6100によって測定した後、図2に示すように、微小電流計34(アドバンテスト社製R8340)の一端に接続されたステージ31に各試料32を吸着させ、微小電流計34の他端に接続されたプローブ33をAlCuのパターンに接触させた。そして、印加電圧を0Vから100Vずつ電圧を上昇させ、流れる電流を計測した。100μA以上の電流が流れたとき、絶縁破壊が生じていると判断し、そのときの電圧を耐電圧とした。
図3は、Crからなる中間層2の厚さに対する耐電圧の値をプロットしたグラフである。アンダーコート膜3の厚さは0.2μmであり、耐電圧はアンダーコート膜の厚さで割った値で示している。図3に示すように、中間層2を形成しない場合(厚さが0nm)には、耐電圧は10MV/cmであるが、3nmの中間層2を設けた場合には、耐電圧が17MV/cmに向上している。また、中間層2の厚さが3nm以上であれば、耐電圧の値はほぼ一定になっている。このことから、セラミック基板3の表面をほぼ完全に覆うことができれば、中間層2の厚さによらず、耐電圧を向上させる効果があることが分かる。
図4は、アンダーコート膜の厚さに対する、耐電圧の値をプロットしたグラフである。中間層は、Si膜、Cr膜、またはCu膜からなり、厚さが30nmである。耐電圧はアンダーコート膜の厚さで割った値で示している。また、中間層を設けないでアンダーコート膜を形成した場合の耐電圧も合わせて示している。図に示すように、中間層が設けられておらず、アンダーコート膜の厚さが0.3μm以下である場合、耐電圧が劣化している。これに対して中間層を設けた場合には、アンダーコート膜の厚さにかかわらず、14.5MV/cm程度の耐電圧を示している。つまり、中間層を設けた場合に、アンダーコート膜の単位厚さあたりの耐電圧は等しく、アンダーコート膜はその厚さから計算される耐電圧値を示している。
図5は、アンダーコート膜3の厚さが0.15μmである場合の印加電圧に対するリーク電流をプロットしたグラフである。図5において、印加電圧はアンダーコート膜3の厚さで割ったバイアス電界で示している。図5に示すように、中間層2を有する本発明による試料では、バイアス電界が増加するにしたがって、リーク電流が単調に増加し、バイアス電界が約15MV/cmになったところで絶縁破壊が生じている。これに対して、中間層2を有しない比較試料の場合、バイアス電界が増加するにしたがい、リーク電流は急激に増大し、バイアス電界が約6MV/cmになったところで絶縁破壊が生じている。絶縁破壊が生じる直前のリーク電流は、中間層2を有する本発明による試料の場合には約1nAであるのに対して、中間層2を有しない比較試料の場合、約10mAになっている。つまり、中間層2を有しない比較試料では、絶縁破壊に至る前からリーク電流が増大しており、絶縁破壊には至らないものの、電気的絶縁特性は悪化していることが分かる。これに対して、中間層2を有する本発明による試料では、絶縁破壊に至るまで、良好な電気的絶縁特性を維持していることが分かる。
以下、本発明による薄膜磁気ヘッドスライダーの実施形態の一例を説明する。
図6は、薄膜磁気ヘッドスライダー80の主要部を示す斜視図である。図6には薄膜磁気ヘッドスライダー80のジンバルは示されていないが、図7と同様、図6に示す主要部がジンバルに取り付けられている。
薄膜磁気ヘッドスライダー80はセラミックス基板1と、セラミックス基板1上に堆積された中間層2と、中間層2上に堆積されたアンダーコート膜3と、アンダーコート膜3上に堆積されたシールド膜85とを備えている。本実施形態では中間層2として厚さ10nmのCr膜を形成し、アンダーコート膜3として、厚さ1μmのアルミニウム酸化物を堆積する。
シールド膜85上には、0.4μm程度のギャップ86が設けられており、そのギャップ86内に再生用のGMR素子87が配置されている。GMR素子87は不図示の電極やGMR膜を有する公知の構成を備えている。ギャップ86は、GMR素子87を覆うようにしてシールド膜85上に堆積されたアルミナなどの絶縁膜から形成されている。GMR素子87の厚さは、例えば0.1μm程度である。なお、シールド膜85上に形成される磁気素子(再生素子)は、GMR素子に限定されない。MR素子やTMR素子など他のタイプの素子であってもよい。
ギャップ86として機能する絶縁膜上にシールド膜88が堆積されている。シールド膜85および88は、例えばパーマロイなどの軟磁性材料から形成されており、磁気シールド膜としての機能も発揮する。シールド膜88上には、0.4〜0.6μmの書き込みギャップ89を介してトップポール(厚さ:2〜3μm)90が形成されている。シールド膜88とトップポール90との間には、厚さ5μm程度のCu膜をパターニングすることによって形成したコイルパターン91が設けられている。コイルパターン91は、その周囲が有機絶縁膜で覆われている。コイルパターン91およびトップポール90等によって記録ヘッド部が構成されている。コイルパターン91に通電することによって書き込みギャップ89近傍に磁界が形成され、不図示の記録媒体へのデータの書き込み(記録)が実行される。記録ヘッド部はオーバーコート92(厚さ:例えば40μm)によって覆われている。
薄膜磁気ヘッドスライダー80はたとえば、セラミックス基板1上に中間層2およびアンダーコート膜3が生成されたウエハ状の薄膜磁気ヘッド用基板を用意し、この基板上にシールド膜85からオーバーコート92までの構造を通常の薄膜堆積技術やリソグラフィ技術を用いて形成する。その後、基板をチップに分割し、図7に示すヘッド部を完成させた後、ABS(Air Bearing Surface)を加工し、ジンバルに取り付けることにより、薄膜磁気ヘッドスライダーが完成する。
本実施形態によれば、中間層2を形成しているため、アンダーコート膜3の厚さを1μmにして熱伝導性を向上させても、優れた電気的絶縁性を維持し得る。このため、優れた放熱性によって、書き込み素子から発生する熱によるTPTRを防止するとともに薄膜磁気ヘッドスライダーの静電破壊や絶縁破壊を防止することもできる。したがって、薄膜磁気ヘッドスライダーをより小型にすることも可能である。
上記の実施例2の薄膜磁気ヘッドスライダー80では、中間層2がセラミックス基板1の全面に形成されているが、本発明は、このような場合に限定されない。
アンダーコート膜3が形成された状態の薄膜磁気ヘッド用基板を購入した薄膜磁気ヘッドメーカは、アンダーコート膜3の上に各種の薄膜堆積工程およびパターニング工程を実行することにより、薄膜磁気ヘッドスライダーを完成する。このパターニング工程を行なうためには、フォトリソグラフィ工程において、セラミックス基板1の適切な位置にレジストマスクのパターンを形成する必要がある。このためにはマスクの位置合わせが必要になり、アライメントマークをセラミックス基板1上に形成することが不可欠になる。
アライメントマークは、薄膜磁気ヘッドスライダーの製造工程のいずれかの段階においてアンダーコート膜3の表面、または、それよりも上層のレベルに形成することになるが、光反射率の高い金属などの材料からなる中間層2がセラミックス基板1の主面全体に存在していると、フォトリソグラフィ工程で、アライメントマークを光学的に検知することが困難になる。
一方、本発明者の実験によると、中間層2はセラミックス基板1の主面全体に存在している必要はなく、電気/磁気トランスデューサ素子が形成されない領域には開口部を有していても、中間層2によって得られる前述の効果が充分に発揮されることがわかった。
中間層2によってアンダーコート膜3の耐電圧を向上させるためには、アンダーコート膜3のなかで耐電圧が特に問題となる領域、すなわち、電気/磁気トランスデューサ素子が形成される領域に中間層2が設けられていれば充分である。具体的には、電気/磁気トランスデューサ素子が形成される領域に中間層2のパターンが設けられていればよい。電気/磁気トランスデューサ素子が、下部および上部の磁気シールド膜と、これらの磁気シールド膜に挟まれた磁気抵抗素子(例えばGMR素子)とを有している場合、中間層2は磁気抵抗素子をセラミックス基板1の主面に投影した領域の全体を覆うようにパターニングされていることが好ましい。
パターニングされた中間層2は、種々の方法で形成され得る。例えば、中間層2の材料からなる膜をセラミックス基板1上に堆積した後、この膜の上にリソグラフィ工程によりレジストマスク(不図示)を形成する。レジストマスクは、最終的な中間層2のパターンを規定するパターンを有するように露光・現像されたものである。このようなレジストマスクによって覆われていない領域から上記の膜をエッチングすれば、所望の形状にパターニングされた中間層2を得ることができる。
なお、中間層2のパターニング方法は、上記の方法に限定されず、いわゆるリフトオフ法によっても良い。リフトオフ法では、まず、レジストマスク(不図示)をセラミックス基板1上に形成した後、中間層2の材料からなる膜をレジストマスク層上に堆積する。このとき、セラミックス基板1の主面のうちレジストマスクによって覆われていない領域では、セラミックス基板1の主面上に中間層2の材料からなる膜が形成される。その後、レジストマスクを除去すると、中間層2の材料からなる膜のうち、レジストマスク上に位置する部分が除去され、パターニングされた中間層2を得ることができる。
図8(a)は、本実施例における電気/磁気トランスデューサ素子と、パターニングされた中間層2との配置関係を示すレイアウト図であり、図8(b)は、そのB−B’線断面図である。図8(a)および(b)では、簡単のため、コイルや端子電極は図示されていない。
図8(b)に示すように、中間層2は、磁気シールド膜85をセラミックス基板1の主面に投影した領域の全体を覆うようにパターニングされており、図8(a)からわかるように、磁気シールド膜85が存在していない領域では、中間層2は除去されている。このように中間層2がセラミックス基板1の主面全体を覆っていないため、公知の方法により、アンダーコート膜3の上に薄膜の堆積およびパターニングを行なう工程でマスクアライメントの検知が適切に行なえる。
パターニングされた中間層2の形状、大きさおよび位置は、図8に示すものに限定されない。重要な点は、中間層2が電気/磁気トランスデューサ素子が形成される領域に存在し、かつ、アンダーコート膜3の上に形成されるアライメントマークと重なり合わないようにパターニングされていることにある。アライメントマークが形成される位置が不明な場合、中間層2の開口部(中間層が存在しない領域)を大きく設計する必要があるが、そのような場合でも、磁気シールド膜85より小さくパターニングする必要はない。なぜなら、アライメントマークは、下部磁気シールド膜が形成される領域と重なる位置には形成されないからである。
上記のアライメントマークは、アンダーコート膜3の表面またはアンダーコート膜3の上に堆積した他の膜から形成される凹凸パターンによって規定されるマークである。このようなアライメントマークは、アンダーコート膜3が形成された状態の薄膜磁気ヘッド基板を購入した磁気ヘッドスライダーメーカーが任意の位置に形成することができる。
一方、このようなアライメントマーク(「第2アライメントマーク」と称することとする。)とは別に、薄膜磁気ヘッド用基板メーカが前もってアンダーコート膜3の下方にアライメントマーク(「第1アライメントマーク」と称することとする。)を形成してもよい。このようなアライメントマーク(第1アライメントマーク)は、パターニングされた中間層2に対して、下部磁気シールド膜85や、その他の電気/磁気トランスデューサ素子を構成するパターンの位置合わせを適切に行うために有用である。より具体的には、本発明の薄膜磁気ヘッド用基板を購入した磁気ヘッドスライダーメーカーは、セラミックス基板1上に存在する第1アライメントマークを基準にして、第2アライメントマークをアンダーコート膜3の表面またはアンダーコート膜3上に堆積した他の膜から形成することができる。こうすることにより、第1アライメントマークと第2アライメントマークとの間の位置関係が規定されるため、その後に、第2アライメントマークを基準として電気/磁気トランスデューサ素子が形成されたとき、最終的に、アンダーコート膜3の下方に位置する中間層2のパターンと電気/磁気トランスデューサ素子との配置が設計どおりの関係を有することになる。
このような第1アライメントマークは、中間層2をパターニングする際、中間層2を形成するための膜から同時に形成することが好ましい。本発明の好ましい実施形態では、ウエハ状のセラミックス基板1から多数の薄膜磁気ヘッドスライダーを形成するため、セラミックス基板1上に形成されることになる多数の電気/磁気トランスデューサ素子の各々の下方位置にパターニングされた中間層2を配置しておく必要がある。しかし、上述の第1アライメントマークは、1つのウエハ状セラミックス基板1に、2個以上形成されていれば充分である。
図9は、本発明によるウエハ状セラミックス基板の主面の一部を拡大して示す模式図である。図9では、最終的に分離される個々の薄膜磁気ヘッドスライダーのチップのうち、5つのチップが記載されている。上述した第1アライメントマークは、ウエハ状セラミックス基板の主面において、個々のチップのための矩形領域以外の領域に形成される。このような第1アライメントマークは、中間層2と同じ膜からパターニングされて形成されることにより、個々のチップ領域内に形成されるパターンと第1アライメントマークとの間の配置関係が正確に規定されている。
また、中間層2と同じ膜から第1アライメントマークを形成するとともに、あるいは、第1アライメントマークを形成しないで、「識別情報」を示すパターンを形成してもよい。このような識別情報は、セラミックス基板1に固有の情報を含んでいることが好ましく、最終的に分割される個々の磁気ヘッドスライダーを識別するための情報を含んでいてもよい。図9では、個々のチップのための矩形領域の一部に、「AB02」、「AB11」、「AB12」、「AB21」、「AB22」などの符号の組が記録される。
このような識別情報がアンダーコート膜3とセラミックス基板1との間に設けられていると、個々の磁気ヘッドスライダーの不良品が、どのメーカの薄膜磁気ヘッド用基板のどの部分から多く発生しているかが判別し、トレーサビリティが向上する利点がある。なお、識別情報は、最終的に端子電極などの部材が形成されない領域において、外部から容易に検知できる位置に形成しておくことが好ましい。
従来、識別情報は、セラミックス基板1の2つの主面のうち、電気/磁気トランスデューサ素子が形成されない側の主面に形成されていたが、本実施例では、中間層2をパターニングするときに識別情報を示すパターンを形成するため、電気/磁気トランスデューサ素子が形成される側の主面に識別情報を形成することになる。このため、識別情報は、電気/磁気トランスデューサ素子や端子電極に覆われない領域に形成することになる。
実施例1と同じ基板を用意し、実施例1と同じ方法でCrからなる中間層をAlTiC基板上に堆積し、その上にアンダーコート膜を堆積した(実施例)。一方、中間層を形成しない点を除いて、上記の方法と同一の方法でアンダーコート膜をAlTiC基板上に堆積した(比較例)。
成膜前のAlTiC基板の表面、実施例における中間層およびアンダーコート膜の表面、ならびに比較例におけるアンダーコート膜の表面について、原子間力顕微鏡(AFM)による表面粗度Raの測定を行った。図10は、測定結果を示すグラフである。図10における「中間層有」、「中間層無」、および「成膜前」は、それぞれ、「実施例」、「比較例」、および「成膜前のAlTiC基板」を意味している。
図10からわかるように、中間層を設けることにより、アンダーコート膜の表面を平滑化できる。
本発明の薄膜磁気ヘッド用基板は熱伝導性および電気的絶縁性にすぐれるため、信頼性の高い薄膜磁気ヘッドスライダーおよび高密度記録用ハードディスクドライブに好適に用いることができる。

Claims (22)

  1. 主面を有するセラミックス基板と、前記セラミックス基板の主面を覆うアルミニウム酸化物からなるアンダーコート膜とを備え、前記アンダーコート膜上に電気/磁気トランスデューサ素子が形成される薄膜磁気ヘッド用基板であって、
    前記セラミックス基板の主面およびアンダーコート膜の間に形成された中間層を更に備えており、
    前記中間層は、前記アルミニウム酸化物以外の物質から形成され、しかも、前記セラミックス基板の主面の一部を前記アンダーコート膜と接触させるようにパターニングされている、薄膜磁気ヘッド用基板。
  2. 前記中間層は、前記電気/磁気トランスデューサ素子が形成されない領域に開口部を有している、請求項1に記載の薄膜磁気ヘッド用基板。
  3. 前記アンダーコート膜上に形成される前記電気/磁気トランスデューサ素子は、下部磁気シールド膜と、前記下部磁気シールド膜上に形成された磁気抵抗素子と、前記磁気抵抗素子を覆うように前記下部磁気シールド膜上に形成された上部シールド膜とを有する電気/磁気トランスデューサ素子であり、
    前記中間層は、前記磁気抵抗素子を前記セラミックス基板の主面に投影した領域の全体を覆うようにパターニングされている、請求項2に記載の薄膜磁気ヘッド用基板。
  4. 前記中間層は、前記下部磁気シールド膜を前記セラミックス基板の主面に投影した領域の全体を覆うようにパターニングされている、請求項3に記載の薄膜磁気ヘッド用基板。
  5. 前記中間層の一部は、位置合わせのためのアライメントマークを構成している、請求項1に記載の薄膜磁気ヘッド用基板。
  6. 前記中間層の一部は、識別情報を示すパターンを構成している、請求項1に記載の薄膜磁気ヘッド用基板。
  7. 前記識別情報は前記セラミックス基板に固有の情報を含んでいる請求項6に記載の薄膜磁気ヘッド用基板。
  8. 前記識別情報を示すパターンは、前記セラミックス基板の主面の複数の領域に記録されており、前記領域毎に異なる情報が割り当てられている請求項6または7に記載の薄膜磁気ヘッド用基板。
  9. 前記複数の領域の各々は、前記基板の分割後に、異なる薄膜磁気ヘッドを構成するように配列されている請求項8に記載の薄膜磁気ヘッド用基板。
  10. 前記中間層の厚さは1nmから1μmの範囲の値である請求項1に記載の薄膜磁気ヘッド用基板。
  11. 前記中間層は金属膜またはSi膜からなる請求項1に記載の薄膜磁気ヘッド用基板。
  12. 前記中間層は、Cu、Cuを含む合金、Cr、Crを含む合金、またはSiの膜である請求項1に記載の薄膜磁気ヘッド用基板。
  13. 前記アンダーコート膜の厚さは10nmから1μmの範囲の値である請求項1に記載の薄膜磁気ヘッド用基板。
  14. 前記セラミックス基板は、24〜75mol%のα−Alと、2mol%以下の添加剤とを含むアルミナ系セラミックス材料からなる請求項1に記載の薄膜磁気ヘッド用基板。
  15. 前記セラミックス基板は、さらに金属の炭化物または金属の炭酸窒化物を含む請求項14に記載の薄膜磁気ヘッド用基板。
  16. 請求項1に記載の薄膜磁気ヘッド用基板と、
    前記薄膜磁気ヘッド用基板のアンダーコート膜上に形成された電気/磁気トランスデューサ素子と
    を備えている薄膜磁気ヘッドスライダー。
  17. 請求項16に記載の薄膜磁気ヘッドスライダーを備えるハードディスクドライブ装置。
  18. 主面を有するセラミックス基板と、前記セラミックス基板の主面を覆うアンダーコート膜とを備え、前記アンダーコート膜上に電気/磁気トランスデューサ素子が形成される薄膜磁気ヘッド用基板を製造する方法であって、
    前記セラミックス基板上に、アルミニウム酸化物以外の物質からなるパターニングされた中間層を形成する工程と、
    前記セラミックス基板上に、前記パターニングされた中間層を覆うようにアルミニウム酸化物からなるアンダーコート膜を形成する工程と、
    を包含する薄膜磁気ヘッド用基板の製造方法。
  19. 前記パターニングされた中間層を形成する工程は、
    前記セラミックス基板上に、前記アルミニウム酸化物以外の物質からなる膜を堆積する工程と、
    前記膜の上にパターニングされたレジストマスクを形成する工程と、
    前記レジストマスクによって覆われていない領域から前記膜をエッチングすることにより、前記パターニングされた中間層を形成する工程と、
    前記レジストマスクを除去する工程と、
    を含む、請求項18に記載の薄膜磁気ヘッド用基板の製造方法。
  20. 前記パターニングされた中間層を形成する工程は、
    前記セラミックス基板上に、パターニングされたレジストマスクを形成する工程と、
    前記レジストマスク上に前記アルミニウム酸化物以外の物質からなる膜を堆積する工程と、
    前記レジストマスクを除去するリフトオフにより、前記膜の一部から前記パターニングされた中間層を形成する工程と、
    を含む、請求項18に記載の薄膜磁気ヘッド用基板の製造方法。
  21. 前記セラミックス基板上に前記パターニングされた中間層を形成する工程は、
    前記電気/磁気トランスデューサ素子が形成されない領域に開口部を有するように前記中間層をパターニングする、請求項18に記載の薄膜磁気ヘッド用基板。
  22. 請求項1に記載の薄膜磁気ヘッド用基板を用意する工程と、
    前記アンダーコート膜上に電気/磁気トランスデューサ素子を形成する工程と、
    を包含する薄膜磁気ヘッドスライダーの製造方法。
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