JPWO2005109480A1 - 研磨用スラリー - Google Patents

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Abstract

【解決課題】 スクラッチやディッシング、エロージョンの発生を著しく抑制する研磨用スラリーを提供する。【解決手段】有機粒子(A)、酸化剤、錯化剤を含有する研磨用スラリーであって、前記有機粒子(A)が、表面に被研磨金属と反応可能な官能基を有する有機粒子(B)の表面の一部を被研磨金属と反応可能な官能基を含まない樹脂(C)で被覆した有機粒子であり、有機粒子(B)は、好ましくは全単量体の重量をベースとして、カルボン酸基を有する単量体、水酸基を有する単量体、アミノ基を有する単量体、アセトアセトキシ基を有する単量体、グリシジル基を有する単量体から選択される1種又は2種以上の単量体1〜50重量%、およびその他単量体99〜50重量%を含有する単量体組成物を重合して得られる共重合体を含むものである。

Description

本発明は、半導体装置の製造に用いられる銅等からなる配線の形成において、銅等の表面を傷つけることなく研磨し、平坦化することのできる研磨用スラリーに関する。
近年、半導体装置製造の配線工程において、絶縁膜上に配線形成用の溝形成を行い、配線用の金属膜をめっき法などにより埋め込み、過剰な金属膜を、取り除き、金属配線を含んだ絶縁膜を平坦化する技術として、CMP(Chemical and Mechanical Polishing)が用いられている。これは、砥粒を分散させたスラリーにより機械的に研磨する方法である。
CMP技術においては従来から、セリア、アルミナなどの金属酸化物あるいはシリカなどの無機砥粒を含むスラリーが用いられている。しかし、これらの無機砥粒は硬度が高く、銅など硬度が低い金属膜を研磨する場合、スクラッチと呼ばれる金属表面の研磨傷や、エロージョンと呼ばれ、配線パターンが密な部分の中央部で、下地層である絶縁膜も含めより研磨されることにより凹形状に形成されてしまう現象が、大きな問題となっている。
現在、半導体の性能向上のため、絶縁膜上の1/2配線幅は130nmから90nm、さらに65nmへと、より微細化が進んでおり、その研磨対象の絶縁膜表面は、より複雑な構造になっている。配線幅がより微細化されると、スクラッチによる金属表面の研磨傷は断線を引き起こし、また、ディッシングやエロージョンは配線抵抗の上昇やばらつき、さらには上層に形成される配線間のショートを引き起こし、半導体デバイスの信頼性を著しく低下させ、歩留まりを大幅に低下させる原因となっている。
このスクラッチは、砥粒の硬さや、砥粒の凝集体が存在することにより起こる部分的な過剰研磨が原因である。
また、エロージョンは、硬い砥粒による過剰な研磨や、絶縁膜や金属の拡散を防ぐバリア層などの下地層との研磨選択性が低いことが原因である。
これらの問題を解決するために、無機砥粒の場合は砥粒を、アルミナよりも柔らかいシリカにし、金属の溶出しない中性からアルカリ性側において研磨する研磨液が開発されている。例えば、シリカを砥粒にした場合、アルミナよりもスクラッチが減少するが、無機砥粒を用いた場合、スクラッチやエロージョンの発生は防げず根本的な解決になっていない。
また、最近、研磨剤中の固形分が絶縁膜上に残存するため、絶縁膜層全体の誘電率が上がることが問題として挙げられている。現状のアルミナ、シリカを砥粒とした研磨剤では、耐熱性の特性が絶縁膜と同等であるため、熱処理による除去ができず、洗浄液による除去しかできない。この洗浄液による除去では、絶縁膜を僅かに溶解させることにより、残存した砥粒を除去させる方法であるため、絶縁膜に与えるダメージが大きく問題となっている。
一方、特許第3172008号では有機高分子化合物の粒子を研磨砥粒とする方法が記載されている。ここで用いられている有機高分子は、メタクリル樹脂、ポリスチレン樹脂等の官能基を持たない成分を砥粒としているため、また、金属の表面を酸化させる酸化剤を含んでいないため、被研磨体である金属膜との化学作用が全く働かず、半導体装置製造の配線工程に必要、十分な研磨速度が得られていない。
有機高分子化合物の粒子に関する前記問題を解決するために、例えば、特開2001−55559では、被研磨面を形成する金属と反応し得る官能基を有する有機粒子を含有するCMP用水系分散体について開示されている。しかしながら、ディッシングと呼ばれ、配線部分の金属膜が中心部でより研磨されることによって凹形状に形成される現象は解決されていない。これを防ぐために、ベンゾトリアゾールなどの保護膜形成剤が用いられる技術が特開平8−83780等に開示されているが、ベンゾトリアゾールなどの保護膜形成剤はその効果が非常に高いため、研磨速度も顕著に低下させてしまう短所があった。
特許第3172008号 特開2001−55559号 特開平8−38780号
本発明は、特定の有機粒子を含んだ研磨用スラリーであり、スクラッチやディッシング、エロージョンの発生を著しく抑制する研磨用スラリーを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の課題を解決するため鋭意検討を行った結果、本発明の完成に至った。すなわち、本発明は、有機微粒子(A)を含有するスラリーであって、該有機微粒子(A)は、表面に被研磨金属と反応可能な官能基を有する有機粒子(B)の表面の一部を被研磨金属と反応可能な官能基を含まない樹脂(C)で被覆したものである。
前記研磨用スラリーが酸化剤を含有することは研磨被金属と官能基の反応を促進させる点で好ましい態様である。
有機粒子(B)が、全単量体の重量をベースとして、カルボン基含有ビニル単量体、水酸基含有ビニル単量体、アミノ基含有ビニル単量体、アセトアセトキシ基含有ビニル単量体、グリシジル基含有ビニル単量体から選択される1種又は2種以上の単量体1〜50重量%、およびその他ビニル系単量体が99〜50重量%含有する単量体組成物を重合して得られる共重合体を含むものであることは、被研磨金属との反応を促進するという点で好ましい態様である。
また、樹脂(C)が、スチレン系単量体及び/又は(メタ)アクリル酸エステル系単量体の重合体を含むことは被研磨金属との反応を制御するという点で好ましい態様である。
更に前記研磨用スラリーが、カルボン酸類、アミン類、アミノ酸類およびアンモニアから選ばれる少なくとも1種類の錯化剤を含み、pHが、5〜11の範囲であることは研磨速度の点で好ましい態様である。
更に、酸化剤が過酸化水素であることは平坦化の点で好ましい態様である。
本発明の研磨用スラリーは、配線加工された絶縁膜上の過剰な金属膜を早い速度で研磨することができ、且つ、被研磨対象物表面に、研磨過剰による傷やスクラッチを発生することなく研磨することができ、ディッシングやエロージョンなどによる凹凸がなく平坦性が高い研磨が可能である。
また、有機微粒子からなる本発明の研磨用スラリーは、絶縁膜よりも分解温度がかなり低いため、熱処理、プラズマ処理により絶縁膜にダメージを与えず、研磨用スラリーの残存物の除去が可能である。
[図1]製造例1で得られた有機粒子のSEM像を示す図である
[図2]比較製造例1で得られた有機粒子のSEM像を示す図である
以下、本発明を具体的に説明する。
(有機粒子)
有機粒子(A)は、被研磨金属と反応可能な官能基を有する有機粒子(B)の表面の一部が、被研磨金属と反応可能な官能基を含まない樹脂(C)により被覆された有機粒子である。
本発明において「被研磨金属と反応可能な」とは化学反応的な作用により被研磨金属の研磨速度を促進させることが可能な能力を意味する。
有機粒子(B)が有する被研磨金属と反応可能な官能基としては、カルボキシル基、水酸基、アミン基、ケトン基、グリシジル基、アセトアセトキシ基が挙げられる。特にカルボン酸が好ましい。
有機粒子(B)は、例えばこれら被研磨金属と反応可能な官能基を有する単量体及びこれと共重合可能なその他ビニル系単量体を重合することより製造することができる。特に好ましいカルボキシル基を有する有機粒子の場合、得られた共重合体エマルション中のカルボキシル基に対して0.3モル等量以上のアルカリ性物質を添加することにより、カルボキシル基を解離させて、金属と錯体を形成しやすい状態にするのが好ましい。
本発明で用いられるカルボキシル基含有ビニル単量体は、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸などの不飽和一塩基酸、イタコン酸、フマル酸、マレイン酸などの不飽和二塩基酸又はこれらのモノエステル類から選択された1種又は2種以上で、特にアクリル酸、メタクリル酸が好ましい。
水酸基含有ビニル単量体としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
アミノ基含有ビニル単量体としては第3級アミノ基を含有するアミノ基含有(メタ)アクリレート系単量体が挙げられ、例えば、N、N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N、N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N、N−t−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N、N−モノメチルアミノエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
また、第3級アミノ基を含有するN−アルキルアミノ(メタ)アクリルアミドが挙げられ、例えば、N、N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N、N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N、N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N、N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。
アセトアセトキシ基含有ビニル単量体としては、アセトアセトキシエチル(メタ)アクリレート等が挙げられ、グリシジル基含有ビニル単量体としては、グリシジル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
これらの被研磨金属と反応可能な官能基を有する単量体の使用量は共重合体中の全単量体成分中1〜50重量部が好ましく、更に好ましくは3〜45重量部であり、最も好ましくは5〜40重量部である。1重量部未満では、目的とする研磨速度が得られず、また、50重量部を超えると耐水性、耐アルカリ性が不良となる場合がある。
上記の被研磨金属と反応可能な官能基を有する単量体と共重合可能なその他ビニル系単量体とは、例えばスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等のスチレン系単量体、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸イソボルニル等の(メタ)アクリル酸エステル系単量体、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類、(メタ)アクリロニトリル等のビニルシアン化合物、塩化ビニル、塩化ビニリデン等のハロゲン化ビニル化合物が用いられる。又、官能基単量体として、カルボキシル基含有ビニル単量体以外に必要に応じて(メタ)アクリルアミドもしくはN−メチロール(メタ)アクリルアミド等が使用される。
その他ビニル系単量体の使用量は、99〜50重量%が好ましく、さらに好ましくは95〜70重量%である。
この様な有機粒子は、アルカリ性物質を添加することにより、全体が膨潤するもの、しないものがあるが、そのどちらでもよい。尚、ここで示す膨潤とは、その一次粒子の平均粒子径が、分解や凝集することなく、水やその他の水溶性物質を粒子内に含むことにより、大きくなることを意味する。
アルカリ添加による有機粒子の膨潤度調整のため、必要に応じて架橋性単量体を共重合することができる。架橋性単量体としては、重合性不飽和結合を一分子中に2個以上含有する単量体で、ジビニルベンゼン、ブタジエン、エチレングリコールジメタクレート、トリメチロールアロバントリメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート、ジアクリレート等が挙げられる。この架橋性単量体の使用量は全単量体中20重量%以下が好ましく、更に好ましくは10重量%以下であり、被研磨金属と反応可能な官能基を有する不飽和単量体の種類、使用量、ビニル系共重合体の種類などによって適宜使用される。
有機粒子(B)の表面に被覆する樹脂(C)は、被研磨金属と反応可能な官能基を含まない重合体で構成され、スチレン系単量体及び/又は(メタ)アクリル酸エステル系単量体の重合体で構成されることが好ましい。スチレン系単量体と(メタ)アクリル酸エステル系単量体の具体例としては、前述の被研磨金属と反応可能な官能基を有する単量体と共重合可能なその他ビニル系単量体で記載したものが挙げられる。
当該有機粒子の合成方法には特に制約はないが、例えば、乳化重合の多段階重合によって合成することができる。すなわち、被研磨金属と反応可能な官能基を有する有機粒子(B)を合成した後、被研磨金属と反応可能な官能基を含まない重合体(C)を追加合成する方法や、その逆に、被研磨金属と反応可能な官能基を含まない重合体(C)を合成した後、被研磨金属と反応可能な官能基を有する有機粒子(B)を追加合成する方法などが挙げられる。
有機粒子(B)の表面の一部が、樹脂(C)で被覆されるように単量体の量を調整する。有機粒子は、表面の一部が樹脂(C)で被覆されていればよく、好ましくは表面の10%以上100%未満、より好ましくは表面の30%以上95%未満である。
表面の被覆率は、SEMで測定することができる。
有機粒子(B)の表面を樹脂(C)で被覆することにより、スクラッチやエロージョンを抑制することができる。
有機粒子(A)を樹脂層(B)で被覆した状態での粒子径は、好ましくは10nm〜5000nm、さらに好ましくは30nm〜300nmである。また有機粒子(A)の分子量は、好ましくは1万〜500万、さらに好ましくは10万〜100万である。樹脂(B)の分子量は好ましくは1000〜100万、さらに好ましくは1万〜50万である。
この有微粒子の研磨用スラリー中の含有量は、その有機微粒子によって異なるが、0.1〜20重量%が好ましい。0.1重量%未満では、有機微粒子の効果が充分に発揮できないため、目的とする研磨速度が達成できない場合がある。また、20重量%を超えると、研磨用スラリーの粘度が高いため、研磨時の一定速度での研磨用スラリーの供給が難しくなる場合がある。
本研磨用スラリー中に含有される金属成分、特にナトリウム、カリウム、鉄、マグネシュウムなどの不純物成分は、過酸化水素水などの酸化剤を添加して本研磨スラリーを使用する場合の研磨速度安定性に影響を及ぼすため1ppm以下に抑えることが望ましい。
金属を含有しない有機粒子の水分散体を得るためには、金属を含有しない単量体、界面活性剤等の分散剤、重合開始剤、その他添加剤を使用することで製造することができる。
金属を含有しない分散剤としては、例えば、ポリビニルアルコール、変成ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、(メタ)アクリル酸(共)重合体、ポリ(メタ)アクリルアミド(共)重合体、エチレングリコール等の水溶性ポリマーが挙げられ、界面活性剤としてはアニオン系、ノニオン系、カチオン系が挙げられる。アニオン系界面活性剤は親水性基としてスルホン酸やカルボン酸等の酸性基を有しているが、そのカウンターイオンとしてNaやK等の金属塩となっていないものを使用することができる。一般的にはアンモニウム塩であり、例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸、ラウリル硫酸、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸、アルキルナフタレンスルホン酸、ジアルキルスルホコハク酸、ステアリン酸、オレイン酸、ジオクチルスルホサクシネート、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸、ジアルキルスルホコハク酸、ステアリン酸、オレイン酸、tert−オクチルフェノキシエトキシポリエトキシエチル硫酸等のアンモニウム塩が挙げられる。
また、ノニオン性界面活性剤としては一般的に親水性基としてエチレングリコール鎖を有しており金属を含有していないものが多い。例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、オキシエチレン・オキシプロピレンブロックコポリマー、tert−オクチルフェノキシエチルポリエトキシエタノール、ノニルフェノキシエチルポリエトキシエタノール等が挙げられる。
さらにカチオン系界面活性剤としては、例えばラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、セチルトリメチルアンモニウムクロライド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド、アルキルベンジルジメチルアンモニウムクロライド、ラウリルベタイン、ステアリルベタイン、ラウリルジメチルアミンオキサイド、ラウリルカルボキシメチルヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ココナットアミンアセテート、ステアリルアミンアセテート、アルキルアミングアニジンポリオキシエタノール、アルキルピコリニウムクロライド等が挙げられる。これらの分散剤は1種又は2種以上を選択することができる。
金属を含有しない重合開始剤としては、例えば、過酸化水素、過硫酸アンモニウム、アゾビスシアノ吉草酸、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩、2,2’−アゾビス〔2−(N−フェニルアミジノ)プロパン〕二塩酸塩、2,2’−アゾビス{2−〔N−(4−クロロフェニル)アミジノ〕プロパン}二塩酸塩、2,2’−アゾビス{2−〔N−(4−ヒドロキシフェニル)アミジノ〕プロパン}二塩酸塩、2,2’−アゾビス〔2−(N−ベンジルアミジノ)プロパン〕二塩酸塩、2,2’−アゾビス〔2−(N−アリルアミジノ)プロパン〕二塩酸塩、2,2’−アゾビス{2−〔N−(2−ヒドロキシエチル)アミジノ〕プロパン}二塩酸塩、アゾビスイソブチロニトリル、2,2
’−アゾビス{2−メチル−N−〔1,1−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル〕プロピオンアミド}、2,2’−アゾビス{2−メチル−N−〔1,1−ビス(ヒドロキシメチル)エチル〕プロピオンアミド}、2,2’−アゾビス[2−メチル−N−〔2−ヒドロキシエチル〕プロピオンアミド]、2,2’−アゾビス(イソブチルアミド)二水和物等のアゾ化合物;クメンハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ラウロイルパーオキサイド等の有機過酸化物が挙げられ、これらの1種、又は2種以上を選択することができる。開始剤としては水溶性であることが好ましく、過硫酸アンモニウム、アゾビスシアノ吉草酸、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩がより好ましいものである。
一般的な開始剤の使用量は、(共)重合させるモノマーの全重量を基準として0.1〜5重量%である。
また、有機粒子を得る場合に、必要に応じてt−ドデシルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン等のメルカプタン類、アリルスルフォン酸、メタアリルスルフォン酸及びこれらのソーダ塩等のアリル化合物などを分子量調節剤として使用することも可能である。
有機粒子は、従来より公知の乳化重合法、懸濁重合法、機械乳化法で製造することができる。例えば乳化重合法では、分散剤と開始剤の存在下で、各種モノマーを一括で仕込み重合する方法、モノマーを連続的に供給しながら重合する方法がある。その際の重合温度としては通常30〜90℃で行われ、実質的に有機粒子の水分散体が得られる。乳化重合法は、小粒子径で分散安定性に優れた有機粒子を得ることが可能であるため、より好ましい重合方法である。
アクリル樹脂エマルションは、分散性に優れており、アルミナ、シリカ、エマルション以外のメタクリル樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂等の有機微粒子を砥粒とした研磨剤に見られる時間経過による分離(上澄み、沈殿の生成)、凝集体生成が起こらず、常に安定した研磨速度が得られるので最も好ましい。
(錯化剤)
錯化剤としては、金属と錯体を形成しうる水溶性化合物が好ましく、酢酸、シュウ酸、リンゴ酸、酒石酸、コハク酸、クエン酸等のカルボン酸類、メチルアミン、ジメチルアミン、トリエチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン等のアミン類、グリシン、アスパラギン酸、グルタミン酸、システイン等のアミノ酸類、アセチルアセトン等のケトン類、イミダゾール等のN含有環状化合物等が挙げられる。好ましくは、シュウ酸、リンゴ酸、エチルアミンが挙げられる。
錯化剤の含有量は、その錯化剤によって異なるが、研磨用スラリー中0.1〜10重量%の範囲が好ましい。0.1重量%未満では、その効果が充分に発揮できず、目的とする研磨速度が達成できない場合がある。また、10重量%を超えると、被研磨金属と錯体形成が過剰に進み、研磨対象外の被研磨金属が溶出するディッシングが抑制できない場合がある。
被研磨物の金属が、有機微粒子に含まれる官能基および/または
錯化剤と金属錯体を形成することにより、良好な金属研磨が行われる。この金属錯体は、有機微粒子の配位子と錯化剤の配位子からなるものでもよいし、有機微粒子−金属の錯体形成が、錯化剤−金属の錯体形成を促進させる、或いは、錯化剤−金属の錯体形成が、有機微粒子−金属の錯体形成を促進させるものでもよい。
(酸化剤)
酸化剤としては、ヨウ素酸カリウム又は過酸化水素が好ましく、更に好ましくは過酸化水素である。これらの酸化剤の含有率としては、研磨用組成物中0.1〜15重量%の範囲が好ましく、0.5〜5重量%の範囲が特に好ましい。0.1重量%未満では、金属と有機粒子の化学反応が進行せず目的とする研磨速度が達成できない場合がある。また、15重量%を超えると、金属表面に生成する酸化膜が不動態化し、研磨が進行せず、目的とする研磨速度が達成できない場合がある。
(pH)
本発明の研磨用スラリーのpHは、5〜11が好ましく、更に好ましくは、7〜10の範囲である。pH5未満では、金属の溶出が抑制できないため、ディッシングが発生してしまう場合がある。また、pH11を超えると、金属膜研磨の最終点となる半導体絶縁膜と金属配線が同一面上に存在する点において、絶縁膜を溶解させたり、部分的に分解させたりする場合がある。
この研磨剤のpH調整に使用する物質は、特には限定ないが、アルカリ性物質としては、アンモニア、トリエチルアミン、ジエチルアミン、エチルアミン、トリメチルアミン、ジメチルアミン、メチルアミン等のアミン類、NaOH、KOH等の無機類等が挙げられる。また、酸性物質としては、塩酸、硝酸等の無機類、酢酸、シュウ酸、クエン酸等の有機酸類が挙げられる。これらのpH調整剤は、上記に示した金属の配位子となりうる錯化剤を兼ねてもよい。また、これらの物質は、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
(研磨用スラリーの製造方法)
研磨用スラリーの製造方法としては、例えば有機微粒子、錯化剤、酸化剤及び水を混合したのち、pH調整して、研磨剤となるスラリーを製造できる。この製造方法は、特には、限定ないが、pH調整した樹脂エマルションに、pH調整した金属と配位子を形成しうる錯化剤の水溶液を加え、よく攪拌混合するのが好ましい。その後、徐々に、酸化剤を加えて、さらに攪拌混合する。
そして、最終的なpHと濃度調整後、ろ紙濾過により、不溶解物と凝集体を取り除き、研磨剤とすることができる。
(添加剤)
添加剤としてはベンゾトリアゾール、キナルジン酸等の窒素含有複素環化合物、及び、ポリアクリル酸、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、グルコース等の水溶性高分子、界面活性剤等の物質を、単独、又は、2種類以上組み合わせて添加してもよい。その添加量、種類については、本発明の目的を達成することができる限り、特に限定されない。
以下、実施例によって、本発明を詳細に説明する。なお、本実施例において、部および%は、特に限定しない限り、重量部および重量%を表す。
研磨用組成物中の有機粒子の粒径は、以下の方法で測定した。
(レーザー動的光散乱法原理を用いた粒度分布測定法)
測定装置:MICROTRAC UPA・MODEL:9230(Leeds&Northrup社製)
濃度条件:試料原液
測定時間:900秒
研磨用スラリーの評価は下記の方法で行った
1.研磨速度の評価
研磨スラリー:本発明の研磨用組成物
被研磨物 :シリコンウエハの基板上に熱酸化膜5000Å/スパッタ法により形成したTa膜300Å/CVD法で形成しためっき用シード銅膜1500Å/メッキ法で形成した銅膜15000Åが積層された8インチシリコンウェハー
研磨装置:Lapmaster LGD−15
研磨パッド:340mm IC−1000/suba400格子
研磨荷重 :2psi
研磨時間:1min
スラリー供給量:15cc/min
定盤回転数:60rpm
基板側回転数:60rpm
1)研磨速度算出
被研磨物を、超純水洗浄および超音波洗浄した後、乾燥させ、4端子プローブを用いたシート抵抗測定により研磨前後での膜厚を測定した。膜厚の変化量と研磨時間から平均研磨速度を算出した。
2)表面欠陥
研磨後の被研磨物を、超純水により洗浄、乾燥させた後、微分干渉顕微鏡、倍率×2、500倍にて、表面を観察した。尚、0.1μm以上の長さを持つ表面上の傷を、スクラッチと判断した。
○:スクラッチ 5個以下
×:スクラッチ 5個を超える
2.ディッシング量測定
シリコンウェハー上の酸化膜にドライエッチングで厚さ5000Å、幅100μmの溝を形成する。この溝にメッキ法で銅を埋め込み被研磨物とする。本発明の研磨用組成物を用い上記の研磨条件で研磨した後、溝中心部の凹部の厚みを断面SEM写真により測定する。なお、研磨は溝が形成されていない部分の銅研磨が完了した時点で終了した。
3.エロージョン量測定
シリコンウェハー上の酸化膜にドライエッチングで厚さ5000Å、幅4.5μmの溝を0.5μm間隔で数本形成する。この溝にメッキ法で銅を埋め込み被研磨物とする。本発明の研磨用スラリーを用いて上記の研磨条件で研磨した後、中心部の溝と両側の溝の段差を断面SEM写真により測定する。研磨は、溝の両側で溝が形成されていない部分の銅研磨が完了した時点で終了した。
4.保存安定性評価
大気圧、室温下にて、研磨剤を6時間静置した。その後、研磨剤の状態を目視により観察した。
○:上澄み、沈殿の生成なし
×:上澄み、沈殿の生成あり
(有機粒子の製造例1)
攪拌機、温度計、還流コンデンサー付きのセパラフラスコに、水2000部、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸アンモニウム0.4部を仕込み、攪拌下に窒素置換しながら70℃迄昇温する。内温を70℃に保ち重合開始剤として10%アゾビスシアノ吉草酸アンモニア中和水溶液5.2部添加した。これとは別に、アクリル酸エチル216部、メタクリル酸72部、n−ドデシルメルカプタン1.8部を混合し4時間かけてフラスコに滴下した。30分後、スチレン72部を15分で添加し、70℃で4時間保持した。得られたエマルションは、固形分13.5%であり、光散乱による平均粒子径が170.4nmで、pHが5.0であった。得られた有機粒子のSEM像を図1に示す。
(有機粒子の製造例2)
攪拌機、温度計、還流コンデンサー付きのセパラフラスコに、水547.3部、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸アンモニウム0.3部を仕込み、攪拌下に窒素置換しながら70℃迄昇温する。内温を70℃に保ち重合開始剤として過硫酸アンモニウム1.2部添加した。これとは別に、メタクリル酸メチル222.2部、メタクリル酸59部、ジビニルベンゼン15部を、水120部とアルキルジフェニルエーテルジスルホン酸アンモニウム0.25部に混合し単量体の乳化物を調製し、この乳化物をフラスコ内に4時間かけて滴下し、その後30分70℃で保持した。続いて、スチレン60部、水23.7部、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸アンモニウム0.05部を混合して調整した乳化物を15分で滴下し、70℃4時間保持した。
得られたエマルションは、固形分32.6%であり、光散乱による平均粒子径が140nmで、pHが2.9であった。
(有機粒子の製造例3)
攪拌機、温度計、還流コンデンサー付きのセパラフラスコに、水434.5部、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸アンモニウム0.1部を仕込み、攪拌下に窒素置換しながら70℃迄昇温する。内温を70℃に保ち重合開始剤として過硫酸アンモニウム0.4部添加し、溶解したことを確認した。これとは別に、アクリル酸メチル30部、アクリル酸ブチル27.2部、アセトアセトキシエチルメタクリレート37.3部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート5.5部を、水40部とアルキルジフェニルエーテルジスルホン酸アンモニウム0.1部に混合し単量体の乳化物を調製し、この乳化物をフラスコ内に4時間かけて滴下した。30分後、2−エチルヘキシルアクリレート10部、メタクリル酸ブチル10部、水8部、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸アンモニウム0.02部を混合して調整した乳化物を15分で滴下し、70℃4時間保持した。
得られたエマルションは、固形分は19.8%であり、光散乱による平均粒子径が183nmで、pHが3.2であった。
(有機粒子の比較製造例1)
攪拌機、温度計、還流コンデンサー付きのセパラフラスコに、水547.3部、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸アンモニウム0.3部を仕込み、攪拌下に窒素置換しながら70℃迄昇温する。内温を70℃に保ち重合開始剤として過硫酸アンモニウム1.2部添加した。これとは別に、スチレン169.5部、メタクリル酸メチル41部、アクリル酸ブチル85.6部、メタクリル酸60.5部を、水142部とアルキルジフェニルエーテルジスルホン酸アンモニウム0.3部に混合し単量体の乳化物を調製し、この乳化物をフラスコ内に4時間かけて滴下し、その後、70℃4時間保持した。
得られたエマルションは、固形分34.2%であり、光散乱による平均粒子径が140.8nmで、pHが2.4であった。得られた有機粒子のSEM像を図2に示す。
[実施例1]
シュウ酸の10%溶液を、アンモニアを使用し、pH7.2に調整した。この溶液と、製造例1のpH調整後のエマルション、純水、30%過酸化水素、ベンゾトリアゾールをよく混合し、有機粒子(固形分)濃度5.0重量%、過酸化水素2.0重量%、シュウ酸1.0重量%、pH7.2、ベンゾトリアゾール<0.1重量%になるように調整した。研磨結果を表1に示す。
[実施例2]
シュウ酸の10%溶液を、アンモニアを使用し、pH7.2に調整した。この溶液と、製造例2のpH調整後のエマルション、純水、30%過酸化水素、ベンゾトリアゾールをよく混合し、有機粒子(固形分)濃度5.0重量%、過酸化水素2.0重量%、シュウ酸1.0重量%、pH7.2、ベンゾトリアゾール<0.1重量%になるように調整した。研磨結果を表1に示す。
[実施例3]
シュウ酸の10%溶液を、アンモニアを使用し、pH7.2に調整した。この溶液と、製造例3のpH調整後のエマルション、純水、30%過酸化水素、ベンゾトリアゾールをよく混合し、有機粒子(固形分)濃度5.0重量%、過酸化水素2.0重量%、シュウ酸1.0重量%、pH7.2、ベンゾトリアゾール<0.1重量%になるように調整した。研磨結果を表1に示す。
[実施例4]

グリシンの10%溶液を、アンモニアを使用し、pH7.5に調整した。この溶液と、製造例1のpH調整後のエマルション、純水、30%過酸化水素、ベンゾトリアゾールをよく混合し、有機粒子(固形分)濃度5.0重量%、過酸化水素2.0重量%、グリシン1.0重量%、pH7.2、ベンゾトリアゾール<0.1重量%になるように調整した。研磨結果を表1に示す。
[実施例5]

アスパラギン酸の10%溶液を、アンモニアを使用し、pH7.6に調整した。この溶液と、製造例1のpH調整後のエマルション、純水、30%過酸化水素、ベンゾトリアゾールをよく混合し、有機粒子(固形分)濃度5.0重量%、過酸化水素2.0重量%、グリシン1.0重量%、pH7.2、ベンゾトリアゾール<0.1重量%になるように調整した。研磨結果を表1に示す。
(比較例1)
シュウ酸の10%溶液を、アンモニアを使用し、pH7.2に調整した。この溶液と、比較製造例1のpH調整後のエマルション、純水、30%過酸化水素、ベンゾトリアゾールをよく混合し、有機粒子(固形分)濃度5.0重量%、過酸化水素2.0重量%、シュウ酸1.0重量%、pH7.2、ベンゾトリアゾール<0.1重量%になるように調整した。研磨結果を表1に示す。
(比較例2)
実施例1の有機微粒子を市販のコロイダルシリカ(扶桑化学社製 PL−1)に置き換えた以外は、実施例1と同様の操作、評価を行った。研磨結果を表1に示す。
Figure 2005109480
本発明の研磨用スラリーは、配線加工された絶縁膜上の過剰な金属膜を早い速度で研磨することができ、且つ、被研磨対象物表面に、研磨過剰による傷やスクラッチを発生する
ことなく研磨することができ、ディッシングやエロージョンなどの凹凸がなく平坦性が高い研磨が可能である。
また、固形分組成が有機微粒子からなる本発明の研磨用スラリーでは、絶縁膜よりも分解温度がかなり低いため、熱処理、プラズマ処理が可能であり、絶縁膜にダメージを与えず、研磨剤の残存物の除去が可能であるので、産業上の利用可能性は極めて高い。

Claims (6)

  1. 有機粒子(A)を含有する研磨用スラリーであって、前記有機粒子(A)が、表面に被研磨金属と反応可能な官能基を有する有機粒子(B)の表面の一部を被研磨金属と反応可能な官能基を含まない樹脂(C)で被覆した有機粒子であることを特徴とする研磨用スラリー。
  2. 更に、酸化剤を含有することを特徴とする請求の範囲第1項に記載の研磨用スラリー。
  3. 前記有機粒子(B)が、全単量体の重量をベースとして、カルボン酸基を有する単量体、水酸基を有する単量体、アミノ基を有する単量体、アセトアセトキシ基を有する単量体、グリシジル基を有する単量体から選択される1種又は2種以上の単量体1〜50重量%、およびその他単量体99〜50重量%を含有する単量体組成物を重合して得られる共重合体を含むものであることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の研磨用スラリー。
  4. 樹脂(C)が、スチレン系単量体及び/又は(メタ)アクリル酸エステル系単量体の重合体を含むことを特徴とする請求の範囲第1項に記載の研磨用スラリー。
  5. 更にカルボン酸類、アミン類、アミノ酸類およびアンモニアから選ばれる少なくとも1種類の錯化剤を含み、pHが、5〜11の範囲であることを特徴とする請求の範囲第2項に記載の研磨用スラリー。
  6. 酸化剤が過酸化水素であることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の研磨用スラリー。
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