JPWO2005096332A1 - 固体電解コンデンサ - Google Patents

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Abstract

固体電解コンデンサ(A1)は、多孔質の第1および第2焼結体(1)を備える。各焼結体(1)は扁平状であり、その厚みが、幅あるいは長さに対して相対的に小さくなるように形成されている。第1および第2焼結体(1)は、それらの幅方向あるいは長さ方向に離間して配置されている。

Description

本発明は、弁作用を有する金属材料からなる多孔質焼結体を備えた固体電解コンデンサに関する。
固体電解コンデンサとしては、CPUなどのデバイスから発生するノイズ除去や、電子機器への電源供給の安定化のために用いられるものがある(たとえは、下記の特許文献1参照)。本願の図25は、このような固体電解コンデンサの一例を示している。この固体電解コンデンサXは、弁作用を有する金属材料(以下「弁作用金属」と言う。)の多孔質焼結体90を備えている。陽極ワイヤ91は、その一部が多孔質焼結体90内に進入するように設けられており、陽極ワイヤ91のうち多孔質焼結体90から突出した部分が内部陽極端子91aとなっている。多孔質焼結体90上には、陰極を構成する導電層92が形成されている。導体部材93,94は、それぞれ内部陽極端子91aおよび導電層92と導通しており、それぞれのうち封止樹脂95から露出した部分が、面実装用の外部陽極端子93aおよび外部陰極端子94aとなっている。ここで、固体電解コンデンサのインピーダンスZは、以下の数式1により表される。
Figure 2005096332
数式1から理解されるように、自己共振点よりも周波数の低い低周波数領域においては、1/ωCが支配的であるために、固体電解コンデンサXの大容量化によりインピーダンスを小さくすることができる。自己共振点付近の高周波数領域においては、抵抗Rが支配的であるために、固定電解コンデンサXの低ESR(等価直列抵抗)化を図ることが望ましい。さらに自己共振点よりも周波数の高い超高周波数領域においては、ωLが支配的となるために、固体電解コンデンサXの低ESL(等価直列インダクタンス)化が求められる。
近年、電源供給の大容量化の要請が強くなっている。固体電解コンデンサXとしても、静電容量を大きくする必要があり、多孔質焼結体90の大型化を図ることが望ましい。しかしながら、多孔質焼結体90が大型であるほど、その製造に際して密度を均一に仕上げることが困難となる。このようなことでは、多孔質焼結体90の細孔内に誘電体層(図示略)や固体電解質層(図示略)を形成することが困難となる。さらに、多孔質焼結体90と陽極ワイヤ91との接合が十分になされないなどの不具合を生じる虞れがある。
一方、高クロック化されたCPUなどのデバイスからは、高調波成分を含む周波数の高いノイズが発生している。また、電子機器の高速化およびデジタル化に伴い、高速応答が可能な電源系が必要となっている。これらの用途に用いられる固体電解コンデンサXとしても、低ESL化が強く望まれている。低ESL化に対応する手段としては、たとえば、複数の陽極ワイヤ91を備える構成とすることなどが考えられる。しかしながら、たとえば導体部材93,94などの部材のインダクタンスが大きい場合には、上記の要請に十分に応えることができず、固体電解コンデンサX全体の低ESL化について未だ改善する余地があった。
特開2003−163137号公報
本発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、大容量化と低ESL化とを図ることが可能な固体電解コンデンサを提供することをその課題としている。
上記課題を解決するため、本発明では、次の技術的手段を講じている。
本発明の第1の側面に基づき提供される固体電解コンデンサは、弁作用金属からなる多孔質の第1および第2焼結体を備えている。各焼結体は、2つの主面を有する扁平状である。第1および第2焼結体は、上記2つの主面が相互に離間する方向に対して垂直な所定の方向(たとえば各焼結体の幅方向あるいは長さ方向)に離間配置されている。
このような構成によれば、固体電解コンデンサに含まれる複数の多孔質焼結体の体積を容易に大きくすることができる。その一方で、各焼結体のそれぞれについてはさほど大型化を図る必要がないので、当該焼結体の密度の均一化を図るのに有利である。したがって、この固体電解コンデンサは、大容量化に適しており、大容量の電源供給に適切に対応することができる。また、上記複数の焼結体の厚さ方向寸法は、焼結体1つ分の厚みである。このために、固体電解コンデンサの厚みが不当に大きくなることがない。さらに、各焼結体が扁平であることにより、焼結体内の電流経路を短くすることが可能である。このため、コンデンサの低抵抗化および低インダクタンス化を図ることができる。
好ましくは、本発明の固体電解コンデンサは、上記第1および第2焼結体を一纏めに封止するパッケージをさらに備える。このような構成によれば、各焼結体が不当に撓むことや外気に触れることなどを適切に防止することができる。
好ましくは、本発明の固体電解コンデンサは、上記第1焼結体および上記第2焼結体の一方に導通する内部陽極端子と、この内部陽極端子に導通し且つ上記パッケージから露出する外部陽極端子とをさらに備える。
このような構成によれば、たとえば、固体電解コンデンサが基板に実装される場合に、薄型とされた上記固体電解コンデンサを、上記基板に沿うような姿勢で実装することができる。このような姿勢で実装された固体電解コンデンサは、上記基板の上方に向けて大きく突出することがない。したがって、電子機器の薄型化を図るのに好適である。また、上記内部陽極端子および上記外部陽極端子を介して上記基板から上記焼結体へと至る電流経路の短縮化を図ることができる。特に、上記電流経路のうち上記外部陽極端子と上記内部陽極端子との間の部分は、上記基板に対して起立した部分となる。この起立した部分が小さいと、高周波数領域の交流電流に対するインピーダンスを小さくするのに有効である。したがって、この固体電解コンデンサ全体の低ESR化および低ESL化が可能であり、高周波数領域におけるノイズ除去特性、および電源供給の高速応答性の向上を図ることができる。
好ましくは、本発明の固体電解コンデンサは、上記第1焼結体および第2焼結体の一方に形成された誘電体層および固体電解質層と、この固体電解質層に導通する内部陰極端子と、この内部陰極端子に導通し且つ上記パッケージから露出する外部陰極端子とをさらに備えている。このような構成によれば、上記外部陰極端子および上記外部陰極端子を利用して、面実装をするのに便利である。また、上記内部陰極端子と上記外部陰極端子との間の電流経路を短くすることが可能であり、低ESR化および低ESL化に好ましい。
好ましくは、上記内部陽極端子は、上記一方の焼結体から互いに逆方向に突出する第1陽極棒および第2陽極棒を含む。上記第1陽極棒の突出方向は、上記第1焼結体および上記第2焼結体の離間方向と交差する。
このような構成によれば、上記第1陽極棒および第2陽極棒に分散して電流を流すことが可能であり、低ESR化および低ESL化に適している。このような形態とは異なり、たとえば上記第1陽極棒および第2陽極棒が、上記各焼結体の一部分に集中して設けられた場合には、上記焼結体にクラックが生じたり、局部的な発熱が生じたりするなどの虞れがある。本発明においては、上記第1陽極棒および第2陽極棒を、焼結体を挟んで互いに離間して配置されるので、上述した不具合を適切に回避することができる。
好ましくは、本発明の固体電解コンデンサは、上記第1陽極棒および第2陽極棒を互いに導通させる導通部材をさらに備えている。このような構成によれば、上記第1および第2陽極棒を電気的に並列とすることが可能であり、低抵抗化に有利である。また、後述するように、上記第1および第2陽極棒を、それぞれ入力用および出力用の内部陽極端子とする、いわゆる三端子型あるいは四端子型の固体電解コンデンサとして構成された場合には、上記導通部材が、各焼結体を迂回して回路電流の一部を流すためのバイパス経路として機能する。たとえば、このバイパス電流経路を低抵抗とすれば、上記回路電流のうち直流成分を選択的に上記バイパス経路へと迂回させて、上記各焼結体における発熱を抑制しつつ、上記回路電流の交流成分を上記各焼結体へと流して高周波数領域のノイズを適切に除去することができる。
好ましくは、上記導通部材は、上記各焼結体の下面に絶縁体を介して固定された陽極金属板を含んでいる。このような構成によれば、上記陽極金属板は、段差を有しない平板状とすることが可能であり、上記第1陽極棒および第2陽極棒間のインダクタンスを小さくすることができる。
好ましくは、上記陽極金属板の少なくとも一部が、上記外部陽極端子となっている。このような構成によれば、上記陽極棒と上記外部陽極端子との距離を小さくするのに適している。したがって、上記陽極棒および上記外部陽極端子間を流れる電流の経路が短くなり、そのインダクタンスを小さくするのに有利である。
好ましくは、本発明の固体電解コンデンサは、上記各焼結体と上記絶縁体との間に介在し、かつ上記内部陰極端子および上記外部陰極端子をそれぞれ形成する部分を有する陰極金属板をさらに備えている。このような構成によれば、上記固体電解コンデンサの製造工程において、上記陽極金属板、上記絶縁体、および上記陰極金属板を一体の部品として仕上げておき、上記各焼結体を形成した後に、上記一体部品と焼結体とを一括して接合することが可能である。したがって、上記固体電解コンデンサの製造工程の簡略化を図ることができる。また、この固体電解コンデンサの陰極側の電流経路について、低抵抗化および低インダクタンス化を図ることができる。
好ましくは、上記導通部材は、上記各焼結体を少なくとも部分的に覆う金属カバーを含んでいる。このような構成によれば、上記金属カバーにより各焼結体を保護することが可能である。上記金属カバーは、たとえば樹脂カバーと比べて、機械的強度が高い。このため、上記焼結体に発熱が生じても、固体電解コンデンサ全体が不当に撓むことを抑制することができる。また、上記金属カバーは、上記樹脂カバーよりも熱伝導性に優れているために、焼結体に発生した熱を放散するのに適している。
好ましくは、本発明の固体電解コンデンサは、上記第1および第2焼結体をそれぞれ支持する、弁作用金属からなる2つの金属板と、これら金属板が接合された陽極金属板とをさらに備える。上記陽極金属板の少なくとも一部が、上記内部陽極端子となっている。このような構成によれば、上記焼結体と上記弁作用金属からなる金属板、および上記弁作用金属からなる金属板と上記陽極金属板とは、それぞれ大きな接合面積で接合することができる。したがって、上記陽極棒を含む上記陽極金属板と上記焼結体との間の低抵抗化および低インダクタンス化が可能であり、この固体電解コンデンサの低ESR化および低ESL化を図るのに適している。
好ましくは、上記各焼結体は、上層部および下層部を含み、上記上層部は、上記下層部よりも密度が大きい。このような構成によれば、上記上層部の単位体積当りの静電容量を大きくすることが可能であり、固体電解コンデンサの大容量化に好適である。また、上記下層部については、さほど高密度化を図る必要がない。このため、上記下層部としては、上記上層部および上記金属板のそれぞれとの接合に適した性状とすることが可能である。したがって、これらの部材間の接合不良などを抑制し、低抵抗化および低インダクタンス化を図ることができる。
好ましくは、上記陽極金属板の少なくとも一部が、上記外部陽極端子となっている。このような構成によれば、上記内部陽極端子および上記外部陽極端子間における低抵抗化および低インダクタンス化を図るのに適している。
好ましくは、上記弁作用金属からなる金属板の下面には、上記弁作用金属よりもハンダの濡れ性が高い導電体膜が形成されており、上記弁作用金属からなる金属板と上記陽極金属板とはハンダにより接合されている。このような構成によれば、上記弁作用金属からなる金属板と上記陽極金属板とを、適切に接合することができる。一般に、ニオブ、タンタルなどの弁作用金属は、たとえば銅などと比べてハンダ濡れ性が低いが、上記ハンダ濡れ性が高い導電体膜を利用することにより、上記金属板の接合を確実化するのに適している。
本発明の第2の側面によれば、固体電解コンデンサの製造方法が提供される。この製造方法は、弁作用金属の粉末を加圧成形することにより多孔質成形体を製造し、弁作用金属の粉末を含有する接合材料を用いて上記多孔質成形体を金属板上に位置決めし、焼結により上記多孔質成形体を上記金属板に固定する、各ステップを備える。このような構成によれば、多孔質焼結体の個数が1個であっても、所定の特性を有し、且つ、コンパクトな固体電解コンデンサを適切に製造することができる。
好ましくは、上記製造方法は、上記多孔質成形体を上記金属板上に位置決めする前に、上記多孔質成形体を仮焼結するステップをさらに備える。
本発明の第3の側面により提供される固体電解コンデンサは、弁作用金属の粉末からなる加圧成形体を焼結した多孔質焼結体と、上記多孔質焼結体を支持する金属板と、上記多孔質焼結体を上記金属板に固定すべく、上記多孔質焼結体および上記金属板の間に設けられた接合材料と、を備えている。上記接合材料は、弁作用金属の粉末を含有するペーストを加熱した結果、得られたものである。また、上記ペーストに含有される上記粉末の粒径は、上記加圧成形体の製造に用いられる上記粉末の粒径よりも小さくなるように構成されている。
好ましくは、上記加圧成形体はタンタルの粉末からなり、且つ、その密度は、5.5〜8.0g/cm3の範囲である。より好ましくは、上記加圧成形体の密度は、6.0〜7.0g/cm3の範囲である。
好ましくは、上記加圧成形体はニオブ、酸化ニオブ(II)及び窒化ニオブのいずれかの粉末からなり、且つ、その密度は、2.3〜4.5g/cm3の範囲である。より好ましくは、上記加圧成形体の密度は、2.5〜3.5g/cm3の範囲である。
好ましくは、上記加圧成形体はタンタルの粉末からなり、上記金属板はタンタル製であり、上記ペーストに含有される上記粉末は、タンタルの粉末である。
好ましくは、上記加圧成形体はニオブの粉末からなり、上記金属板はニオブ製であり、上記ペーストに含有される上記粉末は、ニオブの粉末である。
好ましくは、上記加圧成形体は酸化ニオブ(II)の粉末からなり、上記金属板はニオブ製であり、上記ペーストに含有される上記粉末は、ニオブの粉末、酸化ニオブ(II)の粉末および窒化ニオブの粉末のいずれかである。
好ましくは、上記加圧成形体は窒化ニオブの粉末からなり、上記金属板はニオブ製であり、上記ペーストに含有される上記粉末は、ニオブの粉末、酸化ニオブ(II)の粉末および窒化ニオブの粉末のいずれかである。
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
本発明の第1実施例に基づく固体電解コンデンサを示す断面図である。 図1のII−II線に沿う断面図である。 第1実施例の固体電解コンデンサの要部を示す斜視図である。 図3に示す要部の分解斜視図である。 本発明の第2実施例に基づく固体電解コンデンサを示す断面図である。 第2実施例の固体電解コンデンサの要部を示す分解斜視図である。 本発明の第3実施例に基づく固体電解コンデンサを示す断面図である。 図7のVIII−VIII線に沿う断面図である。 第3実施例の固体電解コンデンサの要部を示す分解斜視図である。 第3実施例の固体電解コンデンサの製造方法における一工程を説明する斜視図である。 図10の工程に続く一工程を示す斜視図である。 図11のXII−XII線に沿う断面図である。 図11の工程に続く一工程を示す斜視図である。 図13の工程に続く一工程を示す斜視図である。 本発明に基づく固体電解コンデンサにおける要部の改変例を示す断面図である。 本発明の第4実施例に基づく固体電解コンデンサを示す断面図である。 図16のXVI−XVI線に沿う断面図である。 第4実施例の固体電解コンデンサの要部を示す分解斜視図である。 第4実施例の固体電解コンデンサの製造方法の一工程を示す斜視図である。 図19の工程に続く一工程を示す斜視図である。 図20のXX−XX線に沿う断面図である。 図20の工程に続く一工程を示す斜視図である。 図22の工程に続く一工程を示す斜視図である。 本発明の第5実施例に基づく固体電解コンデンサを示す断面図である。 従来の固体電解コンデンサの一例の断面図である。
以下、本発明の好ましい実施の形態につき、図面を参照して具体的に説明する。
図1〜図4は、本発明の第1実施例に基づく固体電解コンデンサを示している。固体電解コンデンサA1は、2つの多孔質焼結体1および8本の陽極ワイヤ10a,10bを備えている。コンデンサA1は、入力用および出力用の外部陽極端子21a,21bと入力用および出力用の外部陰極端子31a,31bとを有することにより、いわゆる四端子型のコンデンサとして構成されている。上記2つの焼結体1および8本のワイヤ10a,10bは、一括して封止樹脂51に覆われている。図3および図4においては、封止樹脂51は図示されていない。
各多孔質焼結体1は、弁作用金属の一つであるニオブを粉末に加工した後、当該粉末を矩形の板状に加圧成形し、さらにこの成形体を焼結することにより形成されている。ニオブやタンタルの粉末は、Mg、Na、Caなどの金属により、ニオブやタンタルの酸化物あるいはその塩を直接還元することによって、微粉末として製造される。さらに粒径の小さい粉末を得る場合には、化学蒸着法(CVD)などのように気相から形成する。各焼結体1は、扁平であり、相対的に大きな面積を有する2つの主面(図3における上面および下面)と、これら主面よりも小さな4つの側面とを有している。図1あるいは図3から理解されるように、2つの焼結体1は、各焼結体の2つの主面が相互に離間する方向に対して垂直な一の方向(たとえば幅方向あるいは長さ方向)に所定の間隔を隔てて並置されている。図2に示すように、多孔質焼結体1は、ニオブの粉末どうしが焼結した焼結部12を有し、かつこの焼結部12どうしの間に微小な隙間が形成された構造を有している。各焼結部12の表面には、たとえば酸化ニオブ(V)[Nb25]からなる誘電体層13が形成されている。また、この誘電体層13の表面上には、陰極としての固体電解質層36が形成されている。この固体電解質層36は、たとえば二酸化マンガンあるいは導電性ポリマーからなり、好ましくは上記隙間の全体を埋めつくすように形成されている。各多孔質焼結体1の材質としては、弁作用金属であればよく、ニオブにかえてたとえばタンタルや酸化ニオブ(II)[NbO]、窒化ニオブ[NbN]などを用いても良い。酸化ニオブ(II)および窒化ニオブは、侵入型化合物であり、単体金属と同程度の良導電体である。酸化ニオブ(II)の微粉末は、Nb25をH2を用いて還元するか、あるいはNbとNb25を混合することによって、直接粉末として得ることができる。なお、酸化ニオブ(II)や窒化ニオブは、単体金属としてのニオブとは異なり、微粉末状態でも自然発火しにくい性質を有している。
各多孔質焼結体1の外表面には、固体電解質層36に導通する導電層35が形成されている。導電層35としては、たとえばグラファイト層とその上に形成された銀層とが積層された構成とされる。
8本の陽極ワイヤ10a,10bは、弁作用金属製であり、たとえばニオブ製である。この場合、好ましくは2つの多孔質焼結体1を酸化ニオブ(II)製とする。このような構成によれば、金属製のワイヤ10a,10bと焼結体1とを適切に接合することができる。上記複数のワイヤのうち、各多孔質焼結体1の一側面1aから各多孔質焼結体1内に進入しているものが、入力用の陽極ワイヤ10aであり、他の側面1bから各多孔質焼結体1内に進入しているものが、出力用の陽極ワイヤ10bである。これらの入力用および出力用の陽極ワイヤ10a,10bのうち各多孔質焼結体1から突出する部分が、入力用および出力用の内部陽極端子11a,11bとなっている。なお、これらの内部陽極端子11a,11bは、本発明でいう第1および第2の内部陽極端子に相当するものである。
陰極金属板31は、その主板部31cにおいて各多孔質焼結体1の底面に導電層35を介して接合されており、各多孔質焼結体1の内表面および外表面に形成された固体電解質層36に導通している。この主板部31cは、本発明でいう内部陰極端子の一例に相当する。この陰極金属板31には、主板部31cから延出するように4つの延出部が設けられており、これらの延出部が2つずつの入力用および出力用の外部陰極端子31a,31bとなっている。
樹脂製フィルム52は、主板部31cの下面に設けられており、陽極金属板21と陰極金属板31との絶縁を図るためのものである。樹脂製フィルム52としては、ポリイミド系フィルム(たとえばデュポン社製カプトン(登録商標)フィルム)を用いることができる。ポリイミド系フィルムは、耐熱性と絶縁性とに優れているために、固体電解コンデンサA1の製造工程において、比較的高温となる処理を施しても変質するなどの虞れが少なく、陽極金属板21と陰極金属板31との絶縁を高めるのにも好適である。なお、本発明でいう絶縁体としては、樹脂製フィルム52にかえて、たとえばセラミックプレートを用いても良い。
陽極金属板21は、樹脂製フィルム52を介して主板部31cの下面に積層されている。陽極導体板21には、4つの延出部が設けられており、これらの延出部が2つずつの入力用および出力用の外部陽極端子21a,21bとなっている。この陽極金属板21は、その両端付近に導体部材23a,23bが接合されており、これらの導体部材23a,23bを介して、入力側および出力側の内部陽極端子11a,11bと導通している。このことにより、入力側および出力側の内部陽極端子11a,11b間には、陽極金属板21を介してバイパス電流経路が形成されている。
陰極金属板31の主板部31cと各入力用および出力用の外部陰極端子31a,31bとには段差が設けられており、このことにより4つの外部陽極端子21a,21bと4つの外部陰極端子31a,31bとは、互いの底面が面一状とされている。陽極金属板21および陰極金属板31の材質としては、Cu合金、Ni合金などが用いられている。
封止樹脂51は、多孔質焼結体1、陽極ワイヤ10a,10bなどを覆うことにより、これらを保護するためのものであり、本発明でいうパッケージを構成している。封止樹脂51は、たとえばエポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂を用いて形成される。
次に、固体電解コンデンサA1の作用について説明する。
固体電解コンデンサA1は、2つの多孔質焼結体1を備えているために、固体電解コンデンサA1に含まれる多孔質焼結体1の体積の合計を大きくすることが容易である。本実施形態とは異なり、多孔質焼結体1の単体のサイズが不当に大型であると、その材料となる多孔質体も大型とする必要があるため、粗密を生じやすい。この多孔質体が粗密であると、その内部に侵入するように設けられた陽極ワイヤ10a,10bとこの多孔質体との接触圧力が十分でない場合がある。このような多孔質体に焼結を施しても、各多孔質焼結体1と陽極ワイヤ10a,10bとの接合部における電気抵抗やインダクタンスが大きくなり、固体電解コンデンサA1の低ESR化および低ESL化を適切に図ることができない。また、たとえば多孔質焼結体1の表面付近の部分の密度が不当に大きくなり、その表面に微細な孔部が適切に形成されないと、多孔質焼結体1に誘電体層13や固体電解質層36を形成するための所定の溶液を含浸させる処理を施すことが困難である。このようなことでは、多孔質焼結体1に誘電体層13や固体電解質層36が適切に形成されないこととなり、固体電解コンデンサA1の静電容量が小さくなったり、漏れ電流が大きくなるなどの不具合を生じる虞れがある。本実施形態においては、各多孔質焼結体1のそれぞれについて、たとえば粗密を生じる虞れの少ない大きさとしつつ、固体電解コンデンサA1に含まれる多孔質焼結体1の体積の合計を大きくすることができる。したがって、固体電解コンデンサA1の低ESR化および低ESL化が阻害されることや漏れ電流が大きくなることなどの不具合を回避しつつ、固体電解コンデンサA1の大容量化を図ることができる。もちろん、単一の焼結体を用いて所望の機能を奏するコンデンサを製造することも可能であり、本発明はこのような場合を排除するものではない。
2つの多孔質焼結体1は、その高さが小さいために、固体電解コンデンサA1の薄型化に有利である。たとえば固体電解コンデンサA1が、電子機器などの基板に実装される場合には、固体電解コンデンサA1が上記基板から上方に向けて不当に突出することを回避することが可能であり、上記電子機器の薄型化を図るのに適している。
各多孔質焼結体1においては、各陽極ワイヤ10a,10bと導電層35との距離を小さくすることが可能である。したがって、各多孔質焼結体1内の電流経路を短くすることが可能であり、低抵抗化および低インダクタンス化を図ることができる。
また、本実施形態とは異なり、たとえば2つの多孔質焼結体が上下に積層された構成と比べて、内部陽極端子11a,11bと外部陽極端子21a,21bとの距離を小さくすることができる。したがって、内部陽極端子11a,11bと外部陽極端子21a,21bとの間の電流経路の低抵抗化および低インダクタンス化を図るのに有利である。特に、上記電流経路のうち、導体部材23a,23bにより形成された部分は、上下方向に起立した部分であり、その前後において電流の流れる方向が転換される部分となっている。このような部分は、その長さが長いほど、たとえば高調波を含むような高周波数領域の交流電流に対して、その周辺の部分と比べて大きなインダクタンスを有することとなる。本実施形態においては、内部陽極端子11a,11bと外部陽極端子21a,21bとの距離が縮小化されていることにより、導体部材23a,23bは高さが小さいものとなっている。したがって、上記起立した部分のインダクタンスが小さく、固体電解コンデンサA1全体の低ESL化が可能であり、高周波数領域におけるノイズ除去特性や電源供給の高速応答性の向上を図ることができる。
入力用および出力用の陽極ワイヤ10a,10bは、多孔質焼結体1を挟んで互いに離間して設けられており、多孔質焼結体1の一部には集中して設けられていない。多孔質焼結体1の一側面に多くの陽極ワイヤ10a,10bを設けると、多孔質焼結体1の強度が不足してクラックが生じたり、陽極ワイヤ10a,10bとの接合部において過大な発熱が生じたりする虞れがある。本実施形態においては、このような不具合を回避可能であり、固体電解コンデンサA1の機能を適切に発揮させることができる。
バイパス電流経路を構成する陽極金属板21は、導電性に優れたCu合金またはNi合金により形成されており、かつ幅広の形状であるために、各多孔質焼結体1と比較して、低抵抗とすることができる。このような固体電解コンデンサA1が、回路電流に含まれる高周波数領域のノイズ除去に用いられた場合には、上記回路電流の直流成分を、上記バイパス電流経路を経由して2つの多孔質焼結体1を迂回するように流しつつ、交流成分であるノイズを各多孔質焼結体1へと流すことができる。したがって、多孔質焼結体1における発熱を抑制しつつ、高周波数領域のノイズを適切に除去することができる。また、固体電解コンデンサA1が電源供給に用いられた場合には、陽極ワイヤ10a,10bのそれぞれが、陽極金属板21により並列に接続された電流経路として機能することとなる。したがって、各多孔質焼結体1に蓄えられた電気エネルギーを、これらの陽極ワイヤ10a,10bに分散して放出することが可能であり、大容量の電源供給の高速応答性を高めることができる。
陰極金属板31は、全体形状が略平板状であり上下方向に大きく嵩張らない。陰極金属板31は、各多孔質焼結体1と、たとえば固体電解コンデンサA1が実装される基板との間に配置されるものであるために、各多孔質焼結体1と上記基板とを近づけることが可能である。したがって、内部陽極端子11a,11bと外部陽極端子21a,21bとの距離を小さくして低ESL化を図るのに有利である。
陽極金属板21、樹脂製フィルム52、および陰極金属板31が積層された構造となっているために、固体電解コンデンサA1の製造に際しては、図4に示すように、これらの部材と導体部材23a,23bなどとを一体の部品として仕上げておき、別工程で作製された2つの多孔質焼結体1とこの一体部品とを一括して接合することが可能である。したがって、本実施形態とは異なり、たとえば各多孔質焼結体を作製した後に、外部陽極端子や外部陰極端子を形成するための部材をこれらの多孔質焼結体に順次接合することが必要である構成と比較して、製造工程の簡略化を図ることができる。
図5〜図14は、本発明の他の実施形態を示している。なお、これらの図において、上記実施形態と同一または類似の要素には、上記実施形態と同一の符号を付している。
図5および図6は、本発明の第2実施例に基づく固体電解コンデンサを示す。固体電解コンデンサA2は、入力用および出力用の内部陽極端子11a,11bどうしを導通させる陽極金属カバー22を備えており、この点が上述した固体電解コンデンサA1と異なっている。なお、図6においては、封止樹脂51は、省略されている。
陽極金属カバー22は、たとえばCu合金製であり、2つの多孔質焼結体1を収容可能な形状とされている。この陽極金属カバー22の両端部には、入力用および出力用の内部陽極端子11a,11bに嵌合可能な4つずつの凹部22bが形成されている。陽極金属カバー22と入力用および出力用の内部陽極端子11a,11bとは、これらの凹部22bを利用してたとえば溶接により接合されている。このことにより、入力用および出力用の内部陽極端子11a,11bは、陽極金属カバー22により導通している。陽極金属カバー22は、多孔質焼結体1の材質であるニオブよりも導電性の高いCu合金製であり、かつ2つの多孔質焼結体1をあわせた幅と同程度の幅広に形成されていることにより、比較的低抵抗とされている。また、陽極金属カバー22の上板部には、複数の孔部22aが形成されており、封止樹脂51を形成する際に、その材料としての液体樹脂を内部陽極端子11a,11bの周辺の領域に容易に浸入させることができる。この固体電解コンデンサA2は、外部陽極端子21aと外部陰極端子31aとを備えることにより、いわゆる二端子型の固体電解コンデンサとして構成されている。
樹脂製フィルム52は、陽極金属カバー22と導電層35との絶縁を図るためのものであり、陽極金属カバー22および導電層35に接着剤(図示略)により接着されている。
第2実施例に基づくコンデンサにおいても、上記第1実施例と同様に低ESR化、低ESL化および大容量化を図ることができる。陽極金属カバー22は、機械的強度が十分に高く、各多孔質焼結体1が発熱しても、固体電解コンデンサA2全体が大きく歪むことを回避することができる。このため、封止樹脂51にクラックが発生することなどを適切に回避し、多孔質焼結体1が外気に触れることを防止可能である。また、陽極金属カバー22は、封止樹脂51よりも熱伝導性に優れている。このため、各多孔質焼結体1から外部への放熱を促進することができる。これらにより、固体電解コンデンサA2の許容電力損失を高めることが可能であり、大容量の電力供給に対応するのに好適である。なお、陽極金属カバー22としては、図示した形状のものに変えて、たとえば箱状のものなど、多孔質焼結体1を収容可能な形状を有するものであれば良い。
図7〜図9は、本発明の第3実施例に基づく固体電解コンデンサを示す。固体電解コンデンサA3は、各多孔質焼結体1が上層部1Aと下層部1Bとにより構成されている点、および、内部陽極端子が設けられていない点が、上述した固体電解コンデンサA1およびA2と異なる。図9においては、封止樹脂51は、省略されている。
各多孔質焼結体1は、相対的に大きな上層部1Aと、下側の底部付近を占める下層部1Bとにより構成されている。上層部1Aおよび下層部1Bの各々は、弁作用金属(たとえばニオブ)製である。上層部1Aは、下層部1Bよりも密度が大きいものとされている。
各多孔質焼結体1は、弁作用を有する金属板14上に形成されている。各金属板14は、たとえばニオブ製であり、その下面には、Cu層(図示略)が形成されている。このCu層(延いては金属板14)は、陽極金属板21にハンダ付けされている。好ましくは、金属板14は、各焼結体の上層部1Aおよび下層部1Bと同一の材質である。金属板14は、ニオブにかえて他の弁作用金属(たとえばタンタル)から形成してもよい。また、上記Cu層は、ニオブよりもハンダ濡れ性が高い導電体膜として形成されている。Cu層にかえてたとえばNi層を形成してもよい。
陽極金属板21は、たとえばCu製であり、外部陽極端子としての両端縁部21a,21bと中央部21cとに段差を生じるように折り曲げられている。外部陽極端子(縁部)21a,21bは、中央部21cを基準として2方向(互いに逆の方向)に突出しているが、本発明はこれに限定されない。たとえば、中央部21cを基準として4つの異なる方向に突出する外部陽極端子を有するように陽極金属板21を構成してもよい。
金属カバー32は、2つの多孔質焼結体1を収容可能な部分を含む形状を有しており、2つの上層部1Aの上面に導電層35を介して接合されている。この金属カバー32の両端部が、入力用および出力用の外部陰極端子32a,32bとなっている。
上記固体電解コンデンサA3の製造方法について、図10〜図14を参照しつつ説明する。
まず、図10に示すように、ニオブ製の板材料14Aを用意し、この板材料14A上にペースト1B'をマトリクス状に塗布する。このペースト1B'は、ニオブの微粉末とバインダ溶液とが混合されたものである。ペースト1B'の塗布は、たとえば印刷により行うことができる。ペースト1B'を塗布した後に、各ペースト1B'にニオブの多孔質体1A'を接合する。これらの多孔質体1A'は、たとえばニオブの粉末を加圧成形することにより作成することができる。
次いで、多孔質体1A'およびペースト1B'を板材料14Aとともに焼結し、図11に示すように、上層部1Aおよび下層部1Bからなるニオブの多孔質焼結体1を作成する。そして、図12に良く表れているように、多孔質焼結体1をリン酸水溶液などの化成液に浸漬させた状態での陽極酸化処理を施すことにより、多孔質焼結体1を形成するニオブの微粒子体(焼結部)12および板材料14の上面に誘電体層13を形成する。さらに、多孔質焼結体1を硝酸マンガン水溶液などの処理液に浸漬させた後に、引き揚げて加熱するといった処理を繰り返すことにより、固体電解質層36を形成する。固体電解質層36上には、たとえばグラファイト層および銀層などからなる導電層35を形成する。また、板材料14Aの下面14Aaには、Cu層41をたとえばメッキにより形成する。
各多孔質焼結体1に誘電体層13、固体電解質層36などを形成した後は、図13に示すように、板材料14Aを切断することにより、各多孔質焼結体1ごとに分割する。まず、切断線C1に沿って板材料14Aを切断し、複数の多孔質焼結体1を含んだ複数条の板材料14A'に分割する。これらの板材料14A'を切断線C2に沿って切断することにより、それぞれがニオブ板14上に形成された複数の多孔質焼結体1に分割する。
複数の多孔質焼結体1に分割した後は、図14に良く表れているように、これらのうち2つの多孔質焼結体1を陽極金属板21に接合する。この接合は、各ニオブ板14の下面に形成されたCu層41を利用して、ハンダにより行う。陽極金属板21は、その両端縁部と中央部とに段差が生じるようにあらかじめ折り曲げ加工を施しておく。これらの両端縁部が、外部陽極端子21a,21bとなる部分である。
この後は、金属カバー32を接合し、封止樹脂51により多孔質焼結体1などを覆うことにより、図7および図8に示す固体電解コンデンサA3が得られる。このような製造方法によれば、複数個の固体電解コンデンサA3を一括して製造することが可能であり、生産効率の向上を図ることができる。
次に、固体電解コンデンサA3の作用について説明する。
上述した構成によれば、上層部1Aは、ニオブ板14に対して直接接合されていないために、ニオブ板14との接合に適した性状とする必要がなく高密度に仕上げるのに適している。上層部1Aが高密度であると、単位体積当りの静電容量を大きくすることが可能であり、固体電解コンデンサA3について、小型化と大容量化とを図ることができる。一方、上層部1Aにより固体電解コンデンサA3の大容量化が可能であるために、下層部1Bは、さほど高密度に仕上げる必要がない。たとえば下層部1Bは、上層部1Aとニオブ板14とを接合するのに適した平均粒径を有する粉末やバインダ溶液を含んだ接合材を用いて形成することができる。また、下層部1Bとニオブ板14との接合面積を比較的大きくすることも可能である。したがって、上層部1A、下層部1B、および陽極金属板21の接合を確実化することが可能であり、これらの低抵抗化および低インダクタンス化により固体電解コンデンサA3の低ESR化および低ESL化を図ることができる。さらに、ニオブ、タンタルなどの弁作用金属は、たとえばCuと比較してハンダ濡れ性が低く、Cu製の板状部材にハンダなどにより接合することが一般的に困難である。本実施形態においては、ニオブ板14の下面にはCu層41が形成されていることにより、ニオブ板14をハンダにより陽極金属板21に適切に接合することができる。したがって、このような点においても、固体電解コンデンサA3の低抵抗化および低インダクタンス化に有利である。
上述した固体電解コンデンサA3の製造方法においては、ニオブの多孔質体1A'がペースト1B'を介して板材料14A上に載置される(図10)。その後、これら多孔質体1A'、ペースト1B'および板材料14Aを一体として焼結する(図12)。このような手法にかえて、板材料14A上に載置する前の段階において、多孔質体1A'を仮焼結しておいてもよい。その後は、仮焼結した多孔質体1A'をペースト1B'を介して板材料14A上に載置し、これらを一体として焼結する(本焼結)。このように多孔質体1A'を仮焼結することで、本焼結時における多孔質体1A'の収縮率を小さくすることができる。その結果、多孔質体1A'と板材料14Aとが適切に結合される。ペースト1B'には、通常の粉末成形に用いるようなアクリルやセルロース等のバインダを、弁作用金属粉末とともに混合させておいてもよい。好ましくは、ペースト1B'に含有される弁作用金属粉末の粒径は、多孔質体1A'を形成する弁作用金属粉末の粒径よりも小とする。このような構成によれば、比較的低い温度でも、ペースト1B'に含有される弁作用金属粉末は、多孔質体1A'および板材料14Aに対して適切に接合(焼結)する。なお、ペースト1B'に含有される弁作用金属粉末の粒径を多孔質体1A'を形成する弁作用金属粉末の粒径よりも小さくした場合には、微粉末化により自然発火しやすくなる。そのためこのような微粉末は適当な液中に保存することが好ましい。上記の例では、弁作用金属の微粉末がペースト1B'(の溶液)中に含まれるので、自然発火の防止に資する。また所定の溶液に混合してペーストとすれば、かさ密度の高い微粉末であっても、焼結後の密度を上げることができる。
上述のとおり、多孔質体を仮焼結する場合には、本焼結時における多孔質体の収縮率を小さくすることができる。そのために、多孔質体のサイズを大きくしても、当該多孔質体は、金属の板材料に適切に固定(焼結)され得る。このような場合には、単一の多孔質体を接合ペーストを用いて金属板材料に固定することにより、所望の特性を有するデバイスを製造することが可能である。具体的には図15に示すように、1つの多孔質体1A'を接合ペースト1B'を介して金属板14に固定する。多孔質体1A'は、たとえばニオブの粉末を加圧成形した後に、この成形体を焼結(仮焼結)することにより製造できる。ニオブの加圧成形体の密度は、たとえば2.3〜4.5g/cm3の範囲であり、より好ましくは2.5〜3.5g/cm3の範囲である。
上述した例では、多孔質体1A'および金属板14の双方をニオブ(Nb)製とするとともに、ペースト1B'に含有させる弁作用金属粉末(以下「ペースト金属粉末」と言う。)をニオブ粉末としている。しかしながら、本発明はこれに限定されるわけではなく、以下のような種々の組み合わせが可能である。
例1.多孔質体1A’をタンタル粉末から形成し、金属板14をタンタル製の板とする。この場合、ペースト金属粉末は、タンタル粉末とする。多孔質体1A’の密度は、たとえば5.5〜8.0g/cm3の範囲であり、より好ましくは6.0〜7.0g/cm3の範囲である。
例2.多孔質体1A’を酸化ニオブ(II)粉末から形成し、金属板14をニオブ製の板とする。ペースト金属粉末は、酸化ニオブ(II)粉末、ニオブ粉末および窒化ニオブ粉末のうちのいずれかとする。多孔質体1A’の密度は、たとえば2.3〜4.5g/cm3の範囲であり、より好ましくは2.5〜3.5g/cm3の範囲である。多孔質体1A’を酸化ニオブ(II)粉末から形成することで、高い温度での焼結が可能となり、その結果、多孔質体1A’と金属板14とを強固に接合することができる。また、ニオブを用いた場合よりも厚い焼結体(1mm以上)あるいは薄い焼結体(100μm程度)を適切に製造することができる。さらには、酸化ニオブ(II)はニオブよりも難燃性に優れており、信頼性の高いデバイスを製造することができる。
例3.多孔質体1A’を窒化ニオブ粉末から形成し、金属板14をニオブ製の板とする。ペースト金属粉末は、ニオブ粉末、酸化ニオブ(II)粉末および窒化ニオブ粉末のうちのいずれかとする。多孔質体1A’の密度は、たとえば2.3〜4.5g/cm3の範囲であり、より好ましくは2.5〜3.5g/cm3の範囲である。多孔質体1A’を窒化ニオブ粉末から形成することにより、酸化ニオブ(II)粉末から形成する場合よりも耐熱性の高いデバイスを製造することが可能である。
図16〜図18は、本発明の第4実施例に基づく固体電解コンデンサを示す。固体電解コンデンサA4は、2つの多孔質焼結体1を備えており、入力用および出力用の外部陽極端子21a,21bと入力用および出力用の外部陰極端子32a,32bとを有することにより、いわゆる四端子型の固体電解コンデンサとして構成されている。図18においては、封止樹脂51は、省略されている。
各多孔質焼結体1は、弁作用金属であるニオブの粉末を矩形の板状に加圧成形し、これを焼結することにより形成されており、これらの幅方向に並んで配置されている。各多孔質焼結体1の内表面および外表面には、たとえば酸化ニオブ(V)からなる誘電体層(図示略)、および陰極としての固体電解質層(図示略)が形成されている。各多孔質焼結体1の材質としては、弁作用金属であればよく、ニオブにかえてたとえばタンタルなどを用いても良い。また、本実施形態とは異なり、多孔質焼結体1を一つだけ備える固体電解コンデンサについても、本発明を適用することができる。
各多孔質焼結体1は、ニオブ板14上に形成されている。このニオブ板14の上面には、ニオブ製の複数のワイヤ15が溶接されており、各多孔質焼結体1は、これらのワイヤ15を覆うように形成されている。このニオブ板14の下面には、Cu層(図示略)が形成されており、このCu層を利用して陽極金属板21にハンダにより接合されている。なお、ワイヤ15は、ニオブ板14の上面を凹凸状とするための金属部材であり、これ以外のたとえば角柱形状の金属部材を用いても良い。ニオブ板14は、本発明でいう弁作用を有する金属板の一例に相当するものであり、多孔質焼結体1と同一の材質であることが望ましい。ニオブ板14にかえてたとえばタンタル板を用いてもよい。また、上記Cu層は、ニオブ板14よりもハンダ濡れ性が高い導電体膜として形成されており、Cu以外のたとえばNiにより形成された層であってもよい。
陽極金属板21は、たとえばCu製であり、外部陽極端子としての両端縁部21a,21bと中央部21cとに段差を生じるように折り曲げられている。
金属カバー32は、2つの多孔質焼結体1を収容可能な部分を含む形状を有しており、2つの多孔質焼結体1の上面に導電層35を介して接合されている。この金属カバー32の両端部が、入力用および出力用の外部陰極端子32a,32bとなっている。
上記固体電解コンデンサA4の製造方法について、図19〜図23を参照しつつ説明する。
まず、図19に示すように、ニオブ製の板材料14Aを用意し、この板材料14A上に複数のワイヤ15を溶接する。これらのワイヤ15は、後述する複数の多孔質焼結体1が形成されるべき領域にマトリクス状の配置としておく。
次いで、図20に示すように、板材料14A上に複数のニオブ製の多孔質体1'を形成する。多孔質体1'は、たとえば以下のような手法で形成することができる。まず、金型の下側部分を構成する第1のダイの上面に板材料14Aを置く。次に、複数の矩形状空間部がマトリクス状に形成された第2のダイを板材料14Aの上方から当該板材料上に降下させる(各空間部は、対応する一対のワイヤ15を収容するように配置されている)。その後、上記複数の空間部にニオブの粉末を充填し、これらの上記空間部に嵌合する複数の突起部を有するパンチを下降させて上記粉末を加圧成形することにより、多孔質体1'が形成される。多孔質体1'の形成後は、これらの多孔質体1'を板材料14Aとともに焼結し、多孔質焼結体1を作成する。そして、多孔質焼結体1をリン酸水溶液などの化成液に浸漬させた状態で陽極酸化処理を施す。その結果、図21に示すように、多孔質焼結体1を形成するニオブの微粒子体(焼結部)12および板材料14の上面に誘電体層13が形成される。さらに、多孔質焼結体1を硝酸マンガン水溶液などの処理液に浸漬させた後に、引き揚げて加熱する(必要に応じてこの処理を繰り返し行う)。これにより、固体電解質層36が形成される。固体電解質層36上には、たとえばグラファイト層および銀層などからなる導電層35を形成する。また、板材料14Aの下面14Aaには、Cu層41をたとえばメッキにより形成する。
各多孔質焼結体1に誘電体層13、固体電解質層36などを形成した後は、図22に示すように、板材料14Aを切断することにより、各多孔質焼結体1ごとに分割する。まず、切断線C1に沿って板材料14Aを切断し、複数の多孔質焼結体1を含んだ複数条の板材料14A'に分割する。これらの板材料14A'を切断線C2に沿って切断することにより、それぞれがニオブ板14上に形成された複数の多孔質焼結体1に分割する。
複数の多孔質焼結体1に分割した後は、図23に示すように、これらのうち2つの多孔質焼結体1を陽極金属板21に接合する。この接合は、各ニオブ板14の下面に形成されたCu層41を利用して、ハンダにより行う。陽極金属板21は、その両端縁部と中央部とに段差が生じるようにあらかじめ折り曲げ加工を施しておく。これらの両端縁部が、外部陽極端子21a,21bとなる部分である。
この後は、金属カバー32を接合し、封止樹脂51により多孔質焼結体1などを覆うことにより、図16および図17に示す固体電解コンデンサA4が得られる。このような製造方法によれば、複数個の固体電解コンデンサA4を一括して製造することが可能であり、生産効率の向上を図ることができる。また、各多孔質焼結体1を比較的高密度に仕上げることが可能であり、固体電解コンデンサA4の大容量化を図るのに好ましい。
次に、固体電解コンデンサA4の作用について説明する。
コンデンサA4においては、各多孔質焼結体1はニオブ板14に直接接合されているので、接合部における低抵抗化および低インダクタンス化に適している。特に、多孔質焼結体1の材料となる多孔質体1'を加圧成形により板材料14A上に形成することにより、これらの接合の確実化を図ることができる。多孔質焼結体1はワイヤ15を覆うように形成されているために、ワイヤ15により多孔質焼結体1が剥離することを抑制可能であり、固体電解コンデンサA4の信頼性を高めることができる。
また、ニオブ、タンタルなどの弁作用金属は、たとえばCuと比較してハンダ濡れ性が低く、Cu製の板状部材にハンダなどにより接合することが一般的に困難である。コンデンサA4においては、ニオブ板14の下面にはCu層41が形成されていることにより、ニオブ板14をハンダにより陽極金属板21に適切に接合することができる。したがって、このような点においても、コンデンサA4の低抵抗化および低インダクタンス化に有利である。
図24は、本発明の第5実施例に基づく固体電解コンデンサを示す。固体電解コンデンサA5においては、上記固体電解コンデンサA4におけるワイヤ15にかえて、バリ14bを発生させる複数の凹部14cがニオブ板14の上面に形成されている。多孔質焼結体1は、バリ14bおよび凹部14cと噛み合うように形成されている。このような構成によっても、多孔質焼結体1の剥離を抑制することができる。
本発明に係る固体電解コンデンサは、上述した実施例に限定されるものではない。本発明に係る固体電解コンデンサの各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
多孔質焼結体の個数は、2個に限定されず3個以上であっても良い。内部陽極端子の本数および形状は、上述した実施例に限定されず、種々に変更自在である。コンデンサの構造としては、上述した構造に限定されず、いわゆる三端子型や貫通型であってもよい。
多孔質焼結体および内部陽極端子の材質としては、上述したような弁作用金属であればよい。また、本発明に係る固体電解コンデンサは、その具体的な用途も限定されない。

Claims (25)

  1. 弁作用金属からなる多孔質の第1焼結体と、
    弁作用金属からなる多孔質の第2焼結体と、を備えており、
    上記各焼結体は2つの主面を有する扁平状であり、
    上記第1焼結体および上記第2焼結体は、上記2つの主面が相互に離間する方向に対して垂直な所定の方向に離間して配置されている、固体電解コンデンサ。
  2. 上記第1焼結体および上記第2焼結体を一纏めに封止するパッケージをさらに備える、請求項1に記載の固体電解コンデンサ。
  3. 上記第1焼結体および上記第2焼結体の一方に導通する内部陽極端子と、この内部陽極端子に導通し且つ上記パッケージから露出する外部陽極端子とをさらに備える、請求項2に記載の固体電解コンデンサ。
  4. 上記第1焼結体および上記第2焼結体の一方に形成された誘電体層および固体電解質層と、この固体電解質層に導通する内部陰極端子と、この内部陰極端子に導通し且つ上記パッケージから露出する外部陰極端子とをさらに備える、請求項3に記載の固体電解コンデンサ。
  5. 上記内部陽極端子は、上記一方の焼結体から互いに逆方向に突出する第1陽極棒および第2陽極棒を含み、上記第1陽極棒の突出方向は、上記第1焼結体および上記第2焼結体が離間する上記所定の方向と交差する、請求項3に記載の固体電解コンデンサ。
  6. 上記第1陽極棒および上記第2陽極棒を互いに導通させる導通部材をさらに備える、請求項5に記載の固体電解コンデンサ。
  7. 上記導通部材は、上記各焼結体の下面に絶縁体を介して固定された陽極金属板を含んでいる、請求項6に記載の固体電解コンデンサ。
  8. 上記陽極金属板の少なくとも一部が、上記外部陽極端子となっている、請求項7に記載の固体電解コンデンサ。
  9. 上記各焼結体と上記絶縁体との間に介在し、かつ上記内部陰極端子および上記外部陰極端子をそれぞれ形成する部分を有する陰極金属板をさらに備える、請求項7に記載の固体電解コンデンサ。
  10. 上記導通部材は、上記各焼結体を少なくとも部分的に覆う金属カバーを含んでいる、請求項6に記載の固体電解コンデンサ。
  11. 上記第1および第2焼結体をそれぞれ支持する、弁作用金属からなる2つの金属板と、これらの金属板が接合された陽極金属板とをさらに備える構成において、上記陽極金属板の少なくとも一部が、上記内部陽極端子となっている、請求項3に記載の固体電解コンデンサ。
  12. 上記各焼結体は、上層部および下層部を含み、上記上層部は、上記下層部よりも密度が大きい、請求項11に記載の固体電解コンデンサ。
  13. 上記陽極金属板の少なくとも一部が、上記外部陽極端子となっている、請求項11に記載の固体電解コンデンサ。
  14. 上記弁作用金属からなる金属板の下面には、上記弁作用金属よりもハンダの濡れ性が高い導電体膜が形成されており、上記弁作用金属からなる金属板と上記陽極金属板とはハンダにより接合されている、請求項11に記載の固体電解コンデンサ。
  15. 弁作用金属の粉末を加圧成形することにより多孔質成形体を製造し、
    弁作用金属の粉末を含有する接合材料を用いて上記多孔質成形体を金属板上に位置決めし、
    焼結により上記多孔質成形体を上記金属板に固定する、
    各ステップを備える、固体電解コンデンサの製造方法。
  16. 上記多孔質成形体を上記金属板上に位置決めする前に、上記多孔質成形体を仮焼結するステップをさらに備える、請求項15に記載の製造方法。
  17. 弁作用金属の粉末からなる加圧成形体を焼結した多孔質焼結体と、
    上記多孔質焼結体を支持する金属板と、
    上記多孔質焼結体を上記金属板に固定すべく、上記多孔質焼結体および上記金属板の間に設けられた接合材料と、を備えており、
    上記接合材料は、弁作用金属の粉末を含有するペーストを加熱した結果、得られたものであり、上記ペーストに含有される上記粉末の粒径は、上記加圧成形体の製造に用いられる上記粉末の粒径よりも小さい、固体電解コンデンサ。
  18. 上記加圧成形体はタンタルの粉末からなり、且つ、その密度は、5.5〜8.0g/cm3の範囲である、請求項17に記載の固体電解コンデンサ。
  19. 上記加圧成形体の密度は、6.0〜7.0g/cm3の範囲である、請求項18に記載の固体電解コンデンサ。
  20. 上記加圧成形体はニオブ、酸化ニオブ(II)および窒化ニオブのいずれかの粉末からなり、且つ、その密度は、2.3〜4.5g/cm3の範囲である、請求項17に記載の固体電解コンデンサ。
  21. 上記加圧成形体の密度は、2.5〜3.5g/cm3の範囲である、請求項20に記載の固体電解コンデンサ。
  22. 上記加圧成形体はタンタルの粉末からなり、上記金属板はタンタル製であり、上記ペーストに含有される上記粉末は、タンタルの粉末である、請求項17に記載の固体電解コンデンサ。
  23. 上記加圧成形体はニオブの粉末からなり、上記金属板はニオブ製であり、上記ペーストに含有される上記粉末は、ニオブの粉末である、請求項17に記載の固体電解コンデンサ。
  24. 上記加圧成形体は酸化ニオブ(II)の粉末からなり、上記金属板はニオブ製であり、上記ペーストに含有される上記粉末は、ニオブの粉末、酸化ニオブ(II)の粉末および窒化ニオブの粉末のいずれかである、請求項17に記載の固体電解コンデンサ。
  25. 上記加圧成形体は窒化ニオブの粉末からなり、上記金属板はニオブ製であり、上記ペーストに含有される上記粉末は、ニオブの粉末、酸化ニオブ(II)の粉末および窒化ニオブの粉末のいずれかである、請求項17に記載の固体電解コンデンサ。
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