JPWO2005083756A1 - 事前計測処理方法、露光システム及び基板処理装置 - Google Patents

事前計測処理方法、露光システム及び基板処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】高性能、高品質なマイクロデバイス等を高いスループットで高効率的に製造する。【解決手段】ウエハWを露光する露光装置200に該ウエハWを搬入する前に、インライン計測器400により、該ウエハW上に形成されたマークを計測し、計測結果及び/又は該計測結果を演算処理した結果を露光装置200に通知する。露光装置200では、通知された結果に基づいて計測条件を最適化した上でアライメント等の処理を実施する。

Description

本発明は、例えば、半導体素子、液晶表示素子、撮像素子、薄膜磁気ヘッド等を製造するためのフォトリソグラフィー工程において、回路パターンを高精度・高スループットで形成するための事前計測処理方法、露光システム及び基板処理装置に関する。
半導体素子、液晶表示素子、撮像素子(CCD:charge Coupled Device等)、薄膜磁気ヘッド等の各種デバイスの多くは露光装置を用いて基板上に多数層のパターンを重ねて露光することにより製造される。このため、2層目以降のパターンを基板上に露光する際には、基板上の既にパターンが形成された各ショット領域とマスクのパターン像との位置合わせ、即ち基板とレチクルとの位置合わせ(アライメント)を正確に行う必要がある。このため、ステージ座標系の1層目のパターンが露光された基板上には、各ショット領域(チップパターン領域)に付設されるかたちでアライメントマークと呼ばれる位置合わせ用のマークがそれぞれ形成されている。
アライメントマークが形成された基板が露光装置に搬入されると、該露光装置が備えるマーク計測装置により、ステージ座標系上におけるそのマーク位置(座標値)が計測される。次いで、計測されたマークの位置と該マークの設計上の位置とに基づいて、基板上の1つのショット領域をレチクルパターンに対して位置合わせ(位置決め)するアライメントが行われる。
アライメント方式としては、基板上のショット領域毎にそのアライメントマークを計測して位置合わせを行うダイ・バイ・ダイ(D/D)アライメントが知られているが、現在では、スループットを向上する観点から、例えば特開昭61−44429号公報、特開昭62−84516号公報等に開示されているように、基板上のショット配列の規則性を統計的手法によって精密に特定するエンハンスト・グローバル・アライメント(EGA)が主流となっている。
EGAとは、予め選定された複数(例えば、7〜15個程度)のサンプルショットについて、そのアライメントマークの位置を計測し、これらの計測値と当該アライメントマークの設計上の位置からの誤差が最小となるように、最小二乗法等を用いた統計演算を行って、基板上の全てのショット領域の位置座標(ショット配列)を算出した後、この算出したショット配列に従って基板ステージをステッピングさせていくものである。このEGAにより、ショット配列に生じている主として線形な誤差(基板の残存回転誤差、ステージ座標系(又はショット配列)の直交度誤差、基板の線形伸縮(スケーリング)、基板(中心位置)のオフセット(平行移動)等)が除去される。
また、研磨等のプロセス処理や熱膨張により基板に生じる非線形な変形、露光装置間のステージグリッド誤差(ステージ座標系間の誤差)、基板の吸着状態等により、非線形なショット配列誤差が生じる。このような非線形な誤差(ランダム誤差)をも除去するための技術としては、グリッド・コンペンセイション・マッチング(GCM)が知られている。
このGCMとしては、露光シーケンス(プロセスウエハに対する露光処理)中に、EGAの結果を基準にして再度EGA計測を行って非線形成分を抽出し、抽出された非線形成分を複数枚のウエハについて平均化した値をマップ補正値として保持し、以後の露光シーケンスでは、このマップ補正値を用いてショット位置の補正を行うもの(例えば、特開2001−345243号公報参照)、露光シーケンスとは別に予め露光条件、プロセス毎に基準ウエハを用いて非線形成分(各ショット毎のずれ量)を計測して、これをマップ補正ファイルとして格納しておき、露光シーケンスにおいて、露光条件に応じたマップ補正ファイルを用いて、各ショット位置の補正を行うもの(例えば、特開2002−353121号公報等参照)等がある。
また、本願出願人は、上述したEGA方式で線形誤差成分が除去された後のショット配列の位置と各々の設計上の位置との差(非線形誤差成分)を、所定の評価関数に基づいて評価し、この評価結果に基づいて当該非線形成分を表現する関数を決定し、これに基づいて、ショット配列を補正するものを出願中である(特願2003−49421号)。
さらに、回路パターンの重ね合わせの精度を向上させるため、前工程で露光に用いられる露光装置の投影光学系のディストーションを予め計測してディストーションデータとしてデータベースに登録しておき、このディストーションデータと当該基板についての露光履歴とから、前工程のディストーションに基づく像歪みと同様な像歪みが、次工程で露光に用いられる露光装置で生じるように、該次工程の露光装置の投影光学系の結像特性等をロット単位で調整するようにした、スーパー・ディストーション・マッチング(SDM)も知られている(例えば、特開2000−36451号公報、特開2001−338860号公報等参照)。
加えて、フォーカス調整に関連する技術としては、デバイスが形成されつつある基板表面には、前工程で形成された回路パターン等による段差が存在するので、露光装置に基板の表面形状を計測する表面形状計測装置を付属させて、基板の表面形状を露光シーケンス中に計測し、最適なフォーカス位置を求め、これに基づき補正するようにした技術も提案されている(例えば、特開2002−43217号公報参照)。また、露光装置の投影光学系のフォーカス位置の調整の基準となるベストフォーカス位置の決定に関連する技術としては、投影光学系の光軸に沿う方向の複数の位置でテストパターンをテスト基板上に露光転写し、現像後に検査して最も細いパターンが解像されたフォーカス位置をベストフォーカスとするものがある。
上述したように、露光装置に搬入された基板について、露光処理を実施する直前に、マーク位置や表面形状等の基板に関する各種の情報を計測し、これに基づいて、適宜に補正値等を算出して、これを用いて基板の位置決め等を実施して、露光処理を行うことにより、基板上に高精度な回路パターンを形成している。
しかしながら、上述した従来技術では、マーク位置や表面形状等の基板に関する各種の情報の計測は、露光装置に搬入された基板について、露光処理を実施する直前に実施されているため、例えば、マークに変形やつぶれ等が発生していて、十分に高精度な計測ができない場合に、十分なアライメント精度を確保することができないという問題やアライメントエラーの発生により露光処理の中断や他のマークの再計測を必要とし、スループット(単位時間あたりの処理量)が低下する場合があるという問題があった。特に、上述したEGA、GCM、SDM等では、複雑な演算処理がなされるため、解(補正係数)の算出までにある程度の時間を要する場合があり、その間、基板の露光処理を待機させる必要があるため、補正値の算出はロット単位あるいはプロセス単位で行わざるを得ず、基板毎あるいはショット毎に最適な補正を行うことができなかった。
また、前工程で何らかの異常が発生して、基板に形成されたパターンが要求される精度で形成できていない場合には、次の露光工程を実施することは、無駄な作業となるため、これを高効率的に回避する必要もある。
特開昭61−44429号公報、 特開昭62−84516号公報 特開2001−345243号公報 特開2002−353121号公報 特開2000−36451号公報 特開2001−338860号公報 特開2002−43217号公報
よって本発明の目的は、高性能、高品質なマイクロデバイス等を高いスループットで高効率的に製造できるようにすることである。
本発明の第1の観点によると、基板を露光する露光装置に該基板を搬入する前に、該基板に形成されたマークを計測する事前計測工程(S21)と、前記事前計測工程で計測された当該マークについての波形データを、前記露光装置、該露光装置とは独立に設けられた解析装置、及びそれら装置の少なくとも一方を管理するためにそれら装置よりも上位に位置する管理装置のうちの少なくとも一つの装置に通知する通知工程(S22)と、を備える事前計測処理方法が提供される。ここで、「波形データ」とは、マークの計測時に用いる計測装置が備える例えばCCD等の検出センサから出力される計測信号(いわゆる生波形データ)、又は該計測信号に何らかの(所定の)処理(例えば電気的なフィルタリング処理などの前処理など)を施した信号であって該計測信号と実質的に同一な内容(計測結果としては実質的に同一な結果となる情報)を有する信号をいう。つまり本願明細書において「波形データ」とは、検出センサから出力されたままの「生の波形データ」ばかりでなく、その生の波形データに上述のような所定処理を施した「処理波形データ」をも含む概念である。なお上記生波形データには、画像データ(例えばXY2次元計測マークの場合には2次元の画像データ)も含まれる。また上記所定処理としては、圧縮処理、間引き処理、スムージング処理なども含まれる。
この発明では、基板のマークを露光装置に搬入する前に事前計測するようにしているため、例えば、露光装置で該マークを本計測する場合に、マーク変形やマークつぶれが発生しているマークを事前に排除し、あるいは事前に統計演算処理等を実施して誤差が小さいマークの組み合わせを特定する等により、露光装置での本計測に際し、最適なマーク又は最適なマークの計測条件を選定することができる。従って、露光装置におけるアライメントエラーによるマークの再計測や処理の中断が少なくなり、一回の本計測で十分なアライメント精度を確保することができるようになる。
また、事前計測工程でマークを計測した後当該基板が露光装置に搬入され露光処理を行うことができるようになるまでにはある程度の時間があるから、その間に事前計測された計測結果に基づいて各種の複雑な統計演算処理等を終了しておくことができ、露光装置における当該統計演算処理を行うためのマークの計測や当該統計演算処理を省略することが可能である。これにより、当該基板を露光装置に搬入後、露光処理を早期に実施することができるようになり、基板毎あるいはショット毎に最適な位置補正を行うことができるようになる。
さらに、波形データを通知するようにしているため、例えば、事前計測工程で事前計測に用いる計測装置と露光装置で本計測に用いる計測装置との間の特性差(センサ、結像光学系、照明光学系等の相違による特性差、これらの環境変化や経時変化の相違による特性差、信号処理アルゴリズムの相違による特性差等)をロット処理中にあるいは予め求めて両者が整合するように補正することにより、両者の計測結果を同一の基準で評価できるようになる。
本発明の第1の観点に係る事前計測処理方法において、前記事前計測工程で計測されたマークを所定の評価基準に従って評価する評価工程(S22)をさらに備え、前記通知工程で、前記評価工程での評価結果に応じて、前記波形データの通知又は通知の禁止を選択可能とすることができ、この場合において、前記通知工程で、前記波形データの通知を行わない場合には前記評価結果を通知するようにしてもよい。波形データは、その全てを通知しても勿論よいが、一般にデータ量が多量であるため、全てを通知するのは、通信負担等の観点から好ましくないが、このようにすれば、波形データの通知を省略できる場合があり、通信負担等を低減することが可能である。
本発明の第2の観点によると、基板を露光する露光装置に該基板を搬入する前に、該基板に形成されたマークを計測する事前計測工程(S21)と、前記事前計測工程で計測されたマークを所定の評価基準に従って評価する評価工程(S22)と、前記評価工程で求められた評価結果或いは評価に関する情報を、前記露光装置、該露光装置とは独立に設けられた解析装置、及びそれら装置の少なくとも一方を管理するためにそれら装置よりも上位に位置する管理装置のうちの少なくとも一つの装置に通知する通知工程(S22)と、を備える事前計測処理方法が提供される。
この発明では、基板のマークを、露光装置に搬入する前に事前計測するようにしているため、上記本発明の第1の観点に係る事前計測処理方法と同様に、露光装置における本計測時にアライメントエラーの発生が少なくなり、スループットの向上及び十分なアライメント精度の確保を実現できるとともに、各種演算処理も事前に行っておくことにより、露光装置に搬入された当該基板を速やかに露光処理することができ、スループットの向上及び基板毎あるいはショット毎に最適な位置補正の実施が可能となる。加えて、上記のような波形データではなく、例えば、マーク位置を示す計測結果を通知するので、転送するデータ量も少なく、通信負担が小さい。
本発明の第3の観点によると、基板を露光する露光装置に該基板を搬入する前に、該基板上に形成された複数のマークの位置を計測する事前計測工程(S41)と、前記事前計測工程で計測された計測結果に基づいて当該マークの各々の設計位置からの誤差が最小となるような線形補正係数及び非線形補正係数を含む補正情報を算出する補正情報算出工程(S42〜S49,S36,S37)と、を備える事前計測処理方法が提供される。
この発明では、事前計測された計測結果に基づいて補正係数を算出するようにしているため、露光装置においては、この算出された補正情報を用いて、搬入された当該基板を速やかに位置決めし露光処理することができるので、スループットの向上及び基板毎あるいはショット毎に最適な位置補正の実施が可能となる。
本発明の第4の観点によると、基板を露光する露光装置に該基板を搬入する前に、該基板上に形成された複数のマークの位置を計測する事前計測工程(S61)と、前記事前計測工程で計測された計測結果に基づいて、該基板を既に露光した他の露光装置の投影光学系の像歪みを算出する像歪み算出工程(S55A中のS62〜S67)と、前記像歪み算出工程で算出した前記像歪み情報、及び予め求められた前記露光装置が備える投影光学系の像歪みに関する情報に基づいて、前記他の露光装置で生じた像歪みを前記露光装置で生じさせるための像歪み補正情報を算出する補正情報算出工程(S55B,S55C)と、を備える事前計測処理方法が提供される。
この発明では、事前計測された計測結果に基づいて前工程で発生した像歪み及び像歪み補正情報を算出するようにしているため、次工程の露光装置においては、この算出された像歪み補正情報を用いて、投影光学系の結像特性等を変更して搬入された当該基板を速やかに露光処理することができるので、スループットの向上及び基板毎あるいはショット毎に最適な像歪み補正の実施が可能となる。
本発明の第5の観点によると、基板を露光する露光装置に該基板を搬入する前に、該基板上に形成された位相シフトフォーカスマークを計測する事前計測工程と、前記事前計測工程で計測された計測結果に基づいて、前記基板を既に露光した他の露光装置により露光された際のフォーカス誤差を求め、前記露光装置で前記基板を露光する際に用いるフォーカス補正情報を算出するフォーカス補正情報算出工程と、を備える事前計測処理方法が提供される。
この発明では、基板上に形成された位相シフトフォーカスマークを事前計測し、その計測結果に基づいてフォーカス補正情報を算出するようにしているため、次工程の露光装置においては、この算出されたフォーカス補正情報を用いて、最適なフォーカス調整を行って搬入された当該基板を速やかに露光処理することができるので、スループットの向上及び基板毎あるいはショット毎に最適なフォーカス補正の実施が可能となる。
本発明の第6の観点によると、基板を露光する露光装置に該基板を搬入する前に、該基板の表面形状を計測する事前計測工程(S74)と、前記事前計測工程で計測された計測結果に基づいて、前記露光装置で露光する際に用いるフォーカス補正情報を算出する補正情報算出工程(S76)と、を備える事前計測処理方法が提供される。
この発明では、基板の表面形状を事前計測し、その計測結果に基づいてフォーカス補正情報を算出するようにしているため、次工程の露光装置においては、この算出されたフォーカス補正情報を用いて、最適なフォーカス調整を行って搬入された当該基板を速やかに露光処理することができるので、スループットの向上及び基板毎あるいはショット毎に最適なフォーカス補正の実施が可能となる。
本発明の第7の観点によると、基板を露光する露光装置に該基板を搬入する前に、該基板上に形成された複数のマークの位置を計測する事前計測工程と、前記事前計測工程で計測に用いる計測装置内、前記計測装置から前記露光装置に前記基板を搬送する搬送装置内、及び前記露光装置内のうちの少なくとも1つの装置内における温度変化を計測する温度計測工程と、前記温度計測工程で計測された温度変化に基づいて、前記事前計測工程で計測された前記マークの位置の変化を予測する予測工程と、前記予測工程で予測された予測結果に基づいて、当該マークの各々の設計位置からの誤差が最小となるような線形補正係数及び非線形補正係数を含む補正情報を算出する補正情報算出工程と、を備える事前計測処理方法が提供される。
この発明では、上記本発明の第3の観点に係る事前計測処理方法と同様に、基板上のマークの位置を事前計測しているが、基板の搬送過程において温度変化が生じると、該基板の伸縮により事前計測したマークの実際の位置が温度変化に応じて変化する。この温度変化に伴うマーク位置の変化は、該基板の熱膨張係数等から理論的に、又はテスト基板等を用いて予め温度変化とマーク位置の変化の関係を実測し、若しくは露光シーケンス中に温度変化とマーク位置の変化の関係を実測して学習する等により求めることができる。この発明では、温度変化に伴うマーク位置の変化を予測して、これに基づき補正した位置情報に基づいて、補正情報を算出するようにしたので、より高精度な位置補正の実施が可能となる。
本発明の第8の観点によると、基板を露光する露光装置に該基板を搬入する前に、該基板上のマーク位置、マーク形状、パターン線幅、パターン欠陥、フォーカス誤差、表面形状、該基板を既に露光した他の露光装置内の温度、湿度及び気圧の少なくとも一つを計測する事前計測工程(S21)と、前記事前計測工程で計測された計測結果に基づいて、当該基板の露光装置内への搬入処理を続行すべきか否かを判断する判断工程(S25,S26,S29)と、を備える事前計測処理方法が提供される。
前工程で何らかの異常が発生して、基板に形成されたパターンが要求される精度で形成できていない場合には、次の露光工程を実施することは、無駄な処理となる。この発明では、基板上のマークやパターン等を露光装置に搬入する前に事前計測し、あるいは前工程の露光装置内の温度等の環境情報を事前計測して、実際に異常が発生しあるいは異常が発生している可能性が高い場合に、露光装置への当該基板の搬入を停止することができるので、無駄な処理を行うことが防止され、露光装置の実質的な稼働率を向上することができる。
本発明の第9の観点によると、基板を露光する露光装置に該基板を搬入する前に、該基板に関する情報を事前計測する事前計測工程と、前記露光装置の動作状況に応じて、前記事前計測工程での計測条件を最適化する最適化工程と、を備える事前計測処理方法が提供される。ここで、露光装置の動作状況には、露光装置における動作の基準が所定の基準から乖離した場合等にこれらを整合させるために実施されるキャリブレーションの実施状況、基板に関する情報等の計測エラーにより再計測する等のリトライ状況、あるいは露光装置による露光処理の中断ないし停止状況等が含まれる。また、計測条件には、マークの位置の計測や基板の表面形状の計測等の計測項目、計測するマークの数等の計測数、1計測あたりのデータ量等が含まれ、この計測条件は、露光処理のスループットの低下を招かない範囲で最大限となるように最適化されることが望ましい。
例えば、露光装置においてキャリブレーションやリトライが発生した場合には、それに要する時間だけ、露光処理が遅延することになる。言い換えると事前計測に使用する時間をその分だけ長くしても、露光処理のスループットに悪影響を与えることはないことになる。事前計測工程では、計測項目、計測数、データ量等は、多いほどより詳細な分析や正確な補正値等の算出が可能になる。この発明では、露光装置の動作状況に応じて計測条件を最適化するようにしたので、露光処理のスループットを低下させることなく、より詳細な分析や正確な補正値の算出が可能となり、ひいては露光精度を向上させることができる。
本発明の第10の観点によると、基板を露光する露光装置に該基板を搬入する前に、該基板に関する情報を事前計測する事前計測工程と、前記事前計測工程で計測された計測結果から得られる周期性に応じて、前記事前計測工程での計測条件を最適化する最適化工程と、を備える事前計測処理方法が提供される。ここで、周期性には、ロットの投入周期、ロット内の基板の処理周期、年月日等の時間等が含まれる。また、計測条件には、異常原因の解析に有効な計測項目、計測数、1計測あたりのデータ量等が含まれる。
例えば、ロットは前工程において何らの障害や異常がなければ、一定の周期で投入されることが多い。この周期が長くなった場合には、前工程において当該ロットについて何らかの障害や異常が発生したものと推測することができる。この発明では、当該周期性に応じて事前計測工程での計測条件を最適化、即ち当該障害や異常の原因を解析するのに有効な計測条件で事前計測を実施するようにしたので、当該障害や異常の原因をより正確に特定することが可能となる。
本発明の第11の観点によると、基板を露光する露光装置に該基板を搬入する前に、該基板に関する情報を事前計測する事前計測工程と、前記事前計測工程で計測された計測結果から得られるエラー件数に応じて、前記事前計測工程での計測条件を最適化する最適化工程と、を備える事前計測処理方法が提供される。ここで、計測条件には、異常原因の解析に有効な計測項目、計測数、1計測あたりのデータ量等が含まれる。
前工程においてエラーが多発している場合には、当該エラーの原因を特定する必要がある。そこで、この発明では、当該エラーの数に応じて事前計測工程での計測条件を最適化、より具体的には該障害や異常の原因を解析するのに有効な計測条件で事前計測を実施するようにしたので、当該障害や異常の原因をより正確に特定することが可能となる。
本発明の第12の観点によると、基板を露光する露光装置に該基板を搬入する前に、該基板に関する情報を事前計測する事前計測工程と、前記事前計測工程で計測された計測結果に基づいて、前記基板の前記露光装置における露光時の関連するデータの収集条件を最適化する工程と、を備える事前計測処理方法が提供される。ここで、データ収集条件には、データを収集するか否か、収集するデータの種類、データ量等が含まれる。
この発明では、事前計測した結果に基づいて露光装置でのデータ収集を最適化するようにしたので、例えば、事前計測した結果が良好であれば、露光装置において、事前計測したものと同様のデータ収集は不要であると考えられ、あるいは事前計測した結果が不良であれば、再計測してデータを収集し、あるいは関連する他の種類のデータ計測を実施することにより、データ収集の効率化を図ることができる。
本発明の第13の観点によると、基板を露光する露光装置に該基板を搬入する前に、該基板に関する情報を事前計測する事前計測工程と、前記基板を前記露光装置で露光する際に収集するデータの収集条件に基づいて、前記事前計測工程でのデータ収集条件を最適化する最適化工程と、を備える事前計測処理方法が提供される。
この発明では、露光装置におけるデータの収集条件に基づいて事前計測時のデータ収集条件を最適化するようにしたため、例えば、露光装置で収集することになっているデータを、事前計測でも収集するとすれば、同じデータを重複して収集することになり、効率的でない場合がある。このような場合に、重複収集を避けることにより、データ収集の高効率化を図ることが可能である。
なお、上記第1〜第13の観点に係る事前計測処理方法において、前記事前計測工程は、前記露光装置にインライン接続された塗布・現像装置内に設けられた計測装置で行うようにし、あるいは前記露光装置とは独立して設けられた計測装置で行うようにすることができる。
本発明の第14の観点によれば、基板を露光する露光装置(200,13)と、前記露光装置に前記基板を搬入する前に、該基板に形成されたマークを計測する事前計測装置(400)と、前記事前計測装置で計測された当該マークについての波形データを、前記露光装置、該露光装置とは独立に設けられた解析装置(600)、及びそれら装置の少なくとも一方を管理するためにそれら装置よりも上位に位置する管理装置(500,700)のうちの、少なくとも一つの装置に通知する通知装置(400,450及び接続ケーブル)と、を備える露光システムが提供される。この場合において、前記事前計測装置で計測されたマークを所定の評価基準に従って評価する評価装置(450,600,13)をさらに備え、前記通知装置は、前記評価装置での評価結果に応じて、前記波形データの通知又は通知の禁止を選択可能とすることが好ましい。上記本発明の第1の観点に係る事前計測処理方法と、同様の作用効果を達成することが可能である。
本発明の第15の観点によれば、基板を露光する露光装置(200,13)と、前記露光装置に前記基板を搬入する前に、該基板に形成されたマークを計測する事前計測装置(400)と、前記事前計測装置で計測されたマークを所定の評価基準に従って評価する評価装置(450)と、前記評価装置により求められた評価結果或いは評価に関連する情報を、前記露光装置、該露光装置とは独立に設けられた解析装置(600)、及びそれら装置の少なくとも一方を管理するためにそれら装置よりも上位に位置する管理装置(500,700)のうちの、少なくとも一つの装置に通知する通知装置(400,450及び接続ケーブル)と、を備える露光システムが提供される。上記本発明の第2の観点に係る事前計測処理方法と同様の作用効果を達成することが可能である。
本発明の第16の観点によれば、基板を露光する露光装置(200,13)に該基板を搬入する前に、該基板上のマーク位置、マーク形状、パターン線幅、パターン欠陥、フォーカス誤差、表面形状、該基板を既に露光した他の露光装置内の温度、湿度及び気圧の少なくとも一つを計測する事前計測装置(400)と、前記事前計測装置で計測された計測結果に基づいて、当該基板の露光装置内への搬入処理を続行すべきか否かを判断する判断装置(450,600,13)と、を備える露光システムが提供される。上述した本発明の第8の観点に係る事前計測処理方法と同様の作用効果を達成することができる。
本発明の第17の観点によると、基板上にパターンを転写露光する露光装置(200)内での露光処理前または露光処理後に、前記基板に対して所定処理を施す基板処理装置(300)において、マスクのパターンを介して基板を露光する露光装置に該基板を搬入する前に、該基板上のマーク位置、マーク形状、パターン線幅、パターン欠陥、フォーカス誤差、表面形状、該基板を既に露光した他の露光装置内の温度、湿度及び気圧の少なくとも一つを計測する事前計測装置(400)と、前記事前計測装置で計測された計測結果に基づいて、当該基板の前記露光装置内への搬入処理を続行すべきか否かを判断する判断装置(450)と、を備える基板処理装置が提供される。これによると、上記本発明の第3の観点に係る事前計測処理方法と同様の作用効果を達成することができる。
なお、一例として、上記本発明の第14〜第16の観点に係る露光システムにおいて、前記事前計測装置は、前記露光装置にインライン接続された塗布・現像装置内に設けられる。
本発明によれば、高性能、高品質なマイクロデバイス等を高いスループットで高効率的に製造することができるようになるという効果がある。
本発明の実施形態に係る露光システムの全体構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る露光システムが備える露光装置の概略構成を示す図である。 本発明の実施形態における露光装置にインライン接続された塗布現像装置等の概略構成を示す図である。 本発明の実施形態におけるインライン計測器、オフライン計測機に採用される事前計測センサの一例を示す図である。 本発明の実施形態のプロセス処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の実施形態のパイプライン処理を説明するための図である。 本発明の実施形態のインライン事前計測によるアライメント最適化のシーケンスを示すフローチャートである。 本発明の実施形態のサーチアライメントマークの一例を示す図である。 図8Aのサーチアライメントマークの計測信号の平均的な信号強度分布を示す図である。 図8Bの信号強度分布の微分波形を示す図である。 図8Cの微分波形に対して絞り込み処理を行った後のエッジ候補を示す図である。 本発明の実施形態のインライン事前計測によるショット配列補正(GCM)の運用シーケンスを示すフローチャートである。 本発明の実施形態のインライン事前計測による高次補正係数(GCM補正値)の最適化シーケンスを示すフローチャートである。 本発明の実施形態における補正係数の「オフセット(dx=Cx_00)」成分の内容を示す図である。 本発明の実施形態における補正係数の「オフセット(dy=Cy_00)」成分の内容を示す図である。 本発明の実施形態における補正係数の「倍率(dx=Cx_10×x)」成分の内容を示す図である。 本発明の実施形態における補正係数の「倍率(dy=Cy_01×y)」成分の内容を示す図である。 本発明の実施形態における補正係数の「菱形(dx=Cx_01×y)」成分の内容を示す図である。 本発明の実施形態における補正係数の「菱形(dy=Cy_10×x)」成分の内容を示す図である。 本発明の実施形態における補正係数の「偏芯(dx=Cx_20×x)」成分の内容を示す図である。 本発明の実施形態における補正係数の「偏芯(dy=Cy_02×y)」成分の内容を示す図である。 本発明の実施形態における補正係数の「台形(dx=Cx_11×x×y)」成分の内容を示す図である。 本発明の実施形態における補正係数の「台形(dy=Cy_11×y×x)」成分の内容を示す図である。 本発明の実施形態における補正係数の「扇形(dx=Cx_02×y)」成分の内容を示す図である。 本発明の実施形態における補正係数の「扇形(dy=Cy_20×x)」成分の内容を示す図である。 本発明の実施形態における補正係数の「C字倍率(dx=Cx_30×x)」成分の内容を示す図である。 本発明の実施形態における補正係数の「C字倍率(dy=Cy_03×y)」成分の内容を示す図である。 本発明の実施形態における補正係数の「アコーディオン(dx=Cx_21×x×y)」成分の内容を示す図である。 本発明の実施形態における補正係数の「アコーディオン(dy=Cy_12×y×x)」成分の内容を示す図である。 本発明の実施形態における補正係数の「C字Dist.(dx=Cx_12×x×y)」成分の内容を示す図である。 本発明の実施形態における補正係数の「C字Dist.(dy=Cy_21×y×x)」成分の内容を示す図である。 本発明の実施形態における補正係数の「川の流れ(dx=Cx_03×y)」成分の内容を示す図である。 本発明の実施形態における補正係数の「川の流れ(dy=Cy_30×x)」成分の内容を示す図である。 本発明の実施形態のインライン事前計測ディストーション補正(SDM)の運用シーケンスを示すフローチャートである。 本発明の実施形態のインライン事前計測によるディストーション補正係数(SDM補正値)の最適化シーケンスを示すフローチャートである。 インライン事前計測によるフォーカス段差補正の運用シーケンスを示すフローチャートである。 電子デバイスの製造工程を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。
[露光システム]
まず、本実施形態に係る露光システムの全体構成について、図1を参照して説明する。この露光システム100は、半導体ウエハやガラスプレート等の基板を処理して、マイクロデバイス等の装置を製造する基板処理工場に設置され、同図に示すように、レーザ光源等の光源を備えた露光装置200、該露光装置200に隣接して配置された塗布現像装置(同図では「トラック」と表示)300及び該塗布現像装置300内に配置されたインライン計測器400を備えている。同図では、図示の都合上、露光装置200及びインライン計測器400を含む塗布現像装置300は、これらを一体化した基板処理装置として、一つだけを表示しているが、実際には基板処理装置は複数設けられている。基板処理装置は、基板に対して、フォトレジスト等の感光剤を塗布する塗布工程、感光剤が塗布された基板上にマスク又はレチクルのパターンの像を投影露光する露光工程、及び露光工程が終了した基板を現像する現像工程等を行う。
また、露光システム100は、各露光装置200により実施される露光工程を集中的に管理する、つまり露光装置よりも上位に位置してその露光装置を管理する管理装置である露光工程管理コントローラ500、各種演算処理や解析処理を行う解析システム600、オフライン計測器800や解析システム600(インライン計測器400)や露光工程管理コントローラ500(露光装置200)より上位に位置し、これらを管理するための工場内生産管理ホストシステム700、及びオフライン計測機800をも備えている。この露光システム100を構成している各装置のうち、少なくとも各基板処理装置(200、300)及びオフライン計測機800は、気温及び湿度が管理されたクリーンルーム内に設置されている。また、各装置は、基板処理工場内に敷設されたLAN(Local Area Network)等のネットワーク又は専用回線(有線又は無線)を介して接続されており、これらの間で適宜にデータ通信できるようになっている。
各基板処理装置において、露光装置200及び塗布現像装置300は相互にインライン接続されている。ここでのインライン接続とは、装置間及び該装置内の処理ユニット間を、ロボットアームやスライダー等の基板を自動搬送する搬送装置を介して接続することを意味する。インライン計測器400は、後に詳述するが、塗布現像装置300内に配置される複数の処理ユニットのうちの一つとして設けられており、露光装置200に基板を搬入する前に、予め基板に関する各種の情報を計測する装置である。オフライン計測機800は、他の装置とは独立して設けられた計測装置であり、この露光システム100について、単一又は複数設けられている。
[露光装置]
各基板処理装置が備える露光装置200の構成を、図2を参照して説明する。この露光装置200は、ステップ・アンド・スキャン方式(走査露光方式)の露光装置であっても勿論よいが、ここでは、一例として、ステップ・アンド・リピート方式(一括露光方式)の露光装置について説明する。
なお、以下の説明においては、図2中に示されたXYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部材の位置関係について説明する。XYZ直交座標系は、X軸及びZ軸が紙面に対して平行となるよう設定され、Y軸が紙面に対して垂直となる方向に設定されている。図中のXYZ座標系は、実際にはXY平面が水平面に平行な面に設定され、Z軸が鉛直上方向に設定される。
図2において、照明光学系1は後述する露光制御装置13から露光光出射を指示する制御信号が出力された場合に、ほぼ均一の照度を有する露光光ELを出射してレチクル2を照明する。露光光ELの光軸はZ軸方向に対して平行に設定されている。露光光ELとしては、例えばg線(波長436nm)、i線(波長365nm)、KrFエキシマレーザ(波長248nm)、ArFエキシマレーザ(波長193nm)、Fレーザ(波長157nm)が用いられる。
レチクル2は、フォトレジストが塗布されたウエハ(基板)W上に転写するための微細なパターンを有し、レチクルホルダ3上に保持されている。レチクルホルダ3はベース4上のXY平面内で移動及び微小回転ができるように支持されている。装置全体の動作を制御する露光制御装置13が、ベース4上の駆動装置5を介してレチクルステージ3の動作を制御して、レチクル2の位置を設定する。
露光光ELが照明光学系1から出射された場合には、レチクル2のパターン像が投影光学系6を介してウエハW上のデバイスとなる部分である各ショット領域に投影される。投影光学系6は複数のレンズ等の光学素子を有し、その光学素子の硝材としては露光光ELの波長に応じて石英、蛍石等の光学材料から選択される。ウエハWはウエハホルダ7を介してZステージ8に載置されている。投影光学系6内の光学素子は、後述する投影光学系6の結像特性(倍率やディストーション等)を調整するため、Z軸方向に微小移動できるとともに、X軸及びY軸周りに微小回転できるようになっている。なお、投影光学系6の結像特性の調整は、光学素子間の気圧を変化させることにより行うようにしてもよい。
Zステージ8は、ウエハWのZ軸方向の位置を微調整させるステージであり、XYステージ9上に載置されている。XYステージ9は、XY平面内でウエハWを移動させるステージである。尚、図示は省略しているが、ウエハWをXY平面内で微小回転させるステージ及びZ軸に対する角度を変化させてXY平面に対するウエハWの傾きを調整するステージも設けられている。
ウエハホルダ7の上面の一端にはL字型の移動鏡10が取り付けられ、移動鏡10の鏡面に対向した位置にレーザ干渉計11が配置されている。図2では図示を簡略化しているが、移動鏡10はX軸に垂直な鏡面を有する平面鏡及びY軸に垂直な鏡面を有する平面鏡から構成されている。また、レーザ干渉計11は、X軸に沿って移動鏡10にレーザビームを照射する2個のX軸用のレーザ干渉計及びY軸に沿って移動鏡10にレーザビームを照射するY軸用のレーザ干渉計より構成され、X軸用の1個のレーザ干渉計及びY軸用の1個のレーザ干渉計により、ウエハホルダ7のX座標及びY座標が計測される。
また、X軸用の2個のレーザ干渉計の計測値の差により、ウエハホルダ7のXY平面内における回転角が計測される。レーザ干渉計11により計測されたX座標、Y座標及び回転角の情報はステージ駆動系12に供給される。これらの情報は位置情報としてステージ駆動系12から露光制御装置13へ出力される。露光制御装置13は、供給された位置情報をモニターしつつステージ駆動系12を介して、ウエハホルダ7の位置決め動作を制御する。尚、図2には示していないが、レチクルホルダ3にもウエハホルダ7に設けられた移動鏡及びレーザ干渉計と同様のものが設けられており、レチクルホルダ3のXYZ位置等の情報が露光制御装置13に供給される。
投影光学系6の側方にはオフ・アクシス方式の撮像式アライメントセンサ14が設けられている。このアライメントセンサ14は、FIA(Field Image Alignment)方式のアライメント装置である。アライメントセンサ14は、ウエハWに形成されたアライメントマークを計測するセンサである。アライメントセンサ14には、ハロゲンランプ15から光ファイバ16を介してウエハWを照明するための照射光が入射される。ここで、照明光の光源としてハロゲンランプ15を用いるのは、ハロゲンランプ15の出射光の波長域は500〜800nmという、ウエハW上面に塗布されたフォトレジストを感光しない波長域であり、及び波長帯域が広いので、ウエハW表面における反射率の波長特性の影響を軽減することができるためである。
アライメントセンサ14から出射された照明光はプリズムミラー17によって反射された後、ウエハW上面を照射する。アライメントセンサ14は、ウエハW上面からの反射光をプリズムミラー17を介して取り入れ、検出結果を電気信号に変換してアライメント信号処理系18に出力する。アライメント信号処理系18は、アライメントセンサ14からの検出結果に基づいて、アライメントマークのXY平面内における位置を求め、これをウエハ位置情報として露光制御装置13へ出力する。
露光制御装置13は、ステージ駆動系12から出力される位置情報及びアライメント信号処理系18から出力されるウエハ位置情報に基づき、露光装置の全体動作を制御する。具体的に説明すると、露光制御装置13は、アライメント信号処理系18から出力される位置情報及び必要に応じて後述するインライン計測器400から供給される各種のデータ等に基づいて後述する各種の演算を実施した上で、駆動系12に対して駆動制御信号を出力する。駆動系12はこの駆動制御信号に基づき、XYステージ9やZステージ8をステッピング駆動する。このとき、露光制御装置13は、まずウエハWに形成された基準マークの位置がアライメントセンサ14によって検出されるように駆動系12に対して駆動制御信号を出力する。駆動系12がXYステージ9を駆動するとアライメントセンサ14の検出結果がアライメント信号処理系18へ出力される。この検出結果から、例えばアライメントセンサ14の検出中心とレチクル2の投影像の中心(投影光学系6の光軸AX)とのずれ量であるベースライン量が計測される。そして、アライメントセンサ14で計測されたアライメントマークの位置に、上記ベースライン量を加算して得た値に基づいて、ウエハWのX座標及びY座標を制御することにより、各ショット領域をそれぞれ露光位置に合わせ込むようになっている。
[塗布現像装置]
次に、各基板処理装置が備える塗布現像装置300及び基板搬送装置について、図3を参照して説明する。塗布現像装置300は、露光装置200を囲むチャンバにインライン方式で接するように設置されている。塗布現像装置300には、その中央部を横切るようにウエハWを搬送する搬送ライン301が配置されている。この搬送ライン301の一端に未露光若しくは前工程の基板処理装置で処理がなされた多数のウエハWを収納するウエハキャリア302と、本基板処理装置で露光工程及び現像工程を終えた多数のウエハWを収納するウエハキャリア303とが配置されており、搬送ライン301の他端に露光装置200のチャンバ側面のシャッタ付きの搬送口(不図示)が設置されている。
また、塗布現像装置300に設けられた搬送ライン301の一側に沿ってコータ部(塗布部)310が設けられており、他側に沿ってデベロッパ部(現像部)320が設けられている。コータ部310は、ウエハWにフォトレジストを塗布するレジストコータ311、そのウエハW上のフォトレジストをプリベークするためのホットプレートからなるプリベーク装置312、及びプリベークされたウエハWを冷却するためのクーリング装置313を備えて構成されている。
デベロッパ部320は、露光処理後のウエハW上のフォトレジストをベーキングする、いわゆるPEB(Post−Exposure Bake)を行うためのポストベーク装置321、PEBが行われたウエハWを冷却するためのクーリング装置322、及びウエハW上のフォトレジストの現像を行うための現像装置323を備えて構成されている。
さらに、本実施形態では、ウエハWを露光装置200に送る前に、当該ウエハWに関する情報を事前計測するインライン計測器400がインライン設置されている。
図示はしていないが、現像装置323で現像されたウエハWに形成されたフォトレジストのパターン(レジストパターン)の形状を測定する測定装置をインライン設置してもよい。この測定装置は、ウエハW上に形成されているレジストパターンの形状(例えばパターンの線幅、パターンの重ね合わせ誤差等)を測定するためのものである。但し、この実施形態では、装置コスト低減の観点から、このようなパターン形状の誤差もインライン計測器400で計測するものとする。
なお、コータ部310を構成する各ユニット(レジストコータ311、プリベーク装置312、クーリング装置313)、デベロッパ部320を構成する各ユニット(ポストベーク装置321、クーリング装置322、現像装置323)、及びインライン計測器400の構成及び配置について、図3の表示は便宜的なものであって、実際にはさらに複数の他の処理ユニットやバッファユニット等が設けられるとともに、各ユニットは空間的に配置され、各ユニット間でウエハWを搬送するロボットアームや昇降機等も設けられている。また、処理の順番も常に同一というわけではなく、ウエハWが各ユニット間をどのような経路で通過して処理されるかは、処理ユニットの処理内容や全体としての処理時間の高速化等の観点から最適化され、動的に変更される場合がある。
露光装置200が備える主制御系としての露光制御装置13、コータ部310及びデベロッパ部320、インライン計測器400並びに解析システム600は、有線又は無線で接続されており、各々の処理開始又は処理終了を示す信号が送受信される。また、インライン計測器400で計測された生信号波形データ(後述する撮像素子422からの1次出力又はこれを信号処理したデータであって元の生信号波形データと同等の内容を有し若しくは元の波形データに復元できるもの)、これを所定のアルゴリズムにより処理した計測結果、あるいは該計測結果に基づいて評価した評価結果が露光制御装置13に直接的に、あるいは解析システム600を介して露光制御装置13に送られる(通知される)。露光制御装置13は、該露光制御装置13に付属するハードディスク等の記憶装置に、送られた情報を記録する。
露光装置200内には、塗布現像装置300に設けられた搬送ライン301の中心軸の延長線にほぼ沿うように第1ガイド部材201が配置され、第1ガイド部材201の端部の上方に直交するように、第2ガイド部材202が配置されている。
第1ガイド部材201には第1ガイド部材201に沿って摺動可能に構成されたスライダ203が配置されており、このスライダ203には回転及び上下動自在にウエハWを保持する第1アーム204が設置されている。また、第2ガイド部材202にはウエハWを保持した状態で第2ガイド部材202に沿って摺動可能に構成された第2アーム205が配置されている。第2ガイド部材202は、ウエハステージ9のウエハのローディング位置まで延びており、第2アーム205には第2ガイド部材202に直交する方向にスライドする機構も備えられている。
また、第1ガイド部材201と第2ガイド部材202とが交差する位置の近傍にウエハWのプリアライメントを行うために回転及び上下動ができる受け渡しピン206が設置され、受け渡しピン206の周囲には、ウエハWの外周部の切り欠き部(ノッチ部)及び2箇所のウエハエッジ部の位置、またはウエハWの外周部に形成されたオリエンテーションフラット及びウエハエッジ部を検出するための位置検出装置(不図示)が設置されている。第1ガイド部材201、第2ガイド部材202、スライダ203、第1アーム204、第2アーム205、及び受け渡しピン206等からウエハローダ系(基板搬送装置)が構成されている。
また、露光装置200のチャンバ内部の温度を計測する温度センサ、湿度を計測する湿度センサ、及び大気圧を計測する大気圧センサ等の環境センサDT1、基板処理装置の外部(即ち、クリーンルーム内)の温度を計測する温度センサ、湿度を計測する湿度センサ、及び大気圧を計測する大気圧センサ等の環境センサDT2、搬送ライン301の近傍の温度や湿度や気圧などを計測する環境センサDT3並びにインライン計測装置400内の温度や湿度や気圧などを計測する環境センサDT4が設けられており、これらのセンサDT1〜DT4の検出信号は露光制御装置13に供給され、露光制御装置13に付属するハードディスク等の記憶装置に一定期間記録される。
[インライン計測器]
次に、インライン計測器400について説明する。インライン計測器400は、事前計測センサを備えており、この事前計測センサは、基板に関する情報の種類、即ち計測項目に対応して少なくとも一つが設けられる。例えば、ウエハ上に形成されたアライメントマークやその他のマーク、パターンの線幅・形状・欠陥を計測するセンサ、ウエハの表面形状(フラットネス)を計測するセンサ、フォーカスセンサ等が例示される。センサは計測項目、ウエハの状態、解像度、その他に応じて柔軟に対応するため、複数種類設けて、状況に応じて選択して使用できるようにすることが望ましい。なお、オフライン計測機800についても、これと同様のものを用いることができるので、その説明は省略する。但し、インライン計測器400とオフライン計測機800とは、その計測方式(計測原理も含めて)や計測項目が異なるものを採用しても勿論よい。
以下、一例として、ウエハに形成されているアライメントマークの位置の計測を行う事前計測センサを用いたインライン計測器について、図4を参照して説明する。
図4に示されているように、インライン計測器400は、事前計測センサ410、及び事前計測制御装置450を備えて構成されている。また、図示は省略しているが、計測対象のウエハWのXYX軸方向の位置及びZ軸に対する傾きを調整するためのステージ装置、並びにウエハWの位置や姿勢を計測するためのレーザ干渉系システムも備えている。ステージ装置は、XYステージ、Zステージ及びウエハホルダを備えて構成され、これらは、露光装置200について既述のXYステージ9、Zステージ8及びウエハホルダ7と同様の構成である。レーザ干渉計システムも、露光装置200の移動鏡10及びレーザ干渉計11と同様の構成である。
このインライン計測器400における事前計測センサ410は、ウエハWに形成されているアライメントマークの位置を計測するセンサであり、露光装置200が備える撮像式アライメントセンサ14と基本的に同じものを用いることができる。ここでは、一例として、FIA(Field Image Alignment)方式に用いられるセンサについて説明するが、LSA(Laser Step Alignment)方式、あるいはLIA(Laser Interferometric Alignment)方式に用いられるセンサであってもよい。
なお、LSA方式のセンサは、レーザ光を基板に形成されたアライメントマークに照射し、回折・散乱された光を利用してそのアライメントマークの位置を計測するアライメントセンサであり、LIA方式のアライメントセンサは、基板表面に形成された回折格子状のアライメントマークに、僅かに波長が異なるレーザ光を2方向から照射し、その結果生ずる2つの回折光を干渉させ、この干渉光の位相からアライメントマークの位置情報を検出するアライメントセンサである。インライン計測器400は、露光装置200の場合と同様に、これらの3つの方式のセンサのうち、2つ以上のセンサを設けて3つの方式のセンサの2以上を設けて、それぞれの特徴及び状況に応じて使い分けできるようにすることが望ましい。また特開2003−224057号公報に示されている、被計測マークの非対称性を測定するようなセンサを備えるようにしておいても良い。
図4において、事前計測センサ410には光ファイバ411を介して外部のハロゲンランプ等の照明光源から照明光IL10が導かれる。照明光IL10はコンデンサレンズ412を介して視野分割絞り413に照射される。視野分割絞り413には、図示は省略しているが、その中央に幅広矩形状の開口よりなるマーク照明用絞りと、マーク照明用絞りを挟むように配置された一対の幅狭矩形状の開口よりなる焦点検出用スリットとが形成されている。
照明光IL10は、視野分割絞り413によって基板W上のアライメントマーク領域を照明するマーク照明用の第1光束と、アライメントに先立つ焦点位置検出用の第2光束とに分割される。このように視野分割された照明光IL20は、レンズ系414を透過し、ハーフミラー415及びミラー416で反射され、対物レンズ417を介してプリズムミラー418で反射され、ウエハW上に形成されたアライメントマークAMを含むマーク領域とその近傍に照射される。
照明光IL20を照射したときの基板Wの表面の反射光は、プリズムミラー418で反射され、対物レンズ417を通過してミラー416で反射された後、ハーフミラー415を透過する。その後、レンズ系419を介してビームスプリッタ420に至り、反射光は2方向に分岐される。ビームスプリッタ420を透過した第1の分岐光は、指標板421上にアライメントマークAMの像を結像する。そして、この像及び指標板421上の指標マークからの光が、二次元CCDによりなる撮像素子422に入射し、撮像素子422の受光面に前記マークAM及び指標マークの像が結像される。
一方、ビームスプリッタ420で反射された第2の分岐光は、遮光板423に入射する。遮光板423は、所定の矩形領域に入射した光は遮光し、該矩形領域以外の領域に入射した光は透過する。よって、遮光板423は前述した第1の光束に対応する分岐光を遮光し、第2の光束に対応する分岐光を透過する。遮光板423を透過した分岐光は、瞳分割ミラー424によりテレセントリック性が崩された状態で、一次元CCDよりなるラインセンサ425に入射し、ラインセンサ425の受光面に焦点検出用スリットの像が結像される。
ここで、基板Wと撮像素子422との間はテレセントリック性が確保されているため、基板Wが照明光及び反射光の光軸と平行な方向に変位すると、撮像素子422の受光面上に結像されたアライメントマークAMの像は、撮像素子422の受光面上における位置が変化することなくデフォーカスされる。これに対して、ラインセンサ425に入射する反射光は、上述のようにそのテレセントリック性が崩されているため、基板Wが照明光及び反射光の光軸と平行な方向に変位すると、ラインセンサ425の受光面上に結像された焦点検出用スリットの像は分岐光の光軸に対して交差する方向に位置ずれする。このような性質を利用して、ラインセンサ425上における像の基準位置に対するずれ量を計測すれば基板Wの照明光及び反射光の光軸方向の位置(焦点位置)が検出される。この技術の詳細については、例えば特開平7−321030号公報を参照されたい。
なお、インライン計測器400による事前計測工程は、ウエハWが塗布現像装置300に搬入された後、望ましくはレジスト塗布後であって且つ露光装置200内でのアライメント処理前までに行われる。なおインライン計測器400の設置場所としては、本実施形態のものに限られず、例えば塗布現像装置300内の他、露光装置のチャンバ内でもよく、あるいはこれらの装置とは独立した計測専用の装置を設けて搬送装置で接続するようにしてもよい。しかしインライン計測器400を塗布現像装置300内に設置した場合には、露光レジストパターンの寸法形状をすぐに測定できる利点がある。
[ウエハプロセス]
次に、図5に示すウエハWに対するプロセスについて、各装置の動作をも含めて簡単に説明する。まず、図1中の工場内生産管理ホストシステム700からネットワーク及び露光工程管理コントローラ500を介して露光制御装置13に処理開始命令が出力される。露光制御装置13はこの処理開始命令に基づいて、露光装置200、コータ部310、デベロッパ部320、及びインライン計測器400に各種の制御信号を出力する。この制御信号が出力されると、ウエハキャリア302から取り出された1枚のウエハは、搬送ライン301を経て、レジストコータ311に搬送されてフォトレジストが塗布され、順次搬送ライン301に沿ってプリベーク装置312及びクーリング装置313を経た後(S10)、インライン計測器400のステージ装置に搬入されて、アライメントマークの事前計測処理が行われる(S11)。但し、ここでは、レジスト処理(S10)を行った後に事前計測処理(S11)を行うものとしたが、この順番は逆であってもよい。
インライン計測器400における事前計測処理(S11)では、ウエハW上に形成されたアライメントマークの位置の計測が実施される。この事前計測処理(S11)における計測結果(例えばマークの座標位置情報など)は、事前計測センサ410の撮像素子422の出力そのものである生信号波形データとともに、通信回線を介して露光制御装置13に直接的にあるいは解析システム600を介して通知され、露光制御装置13はこれら通知されたデータに基づいて、露光装置200で当該ウエハWのアライメントマークを計測する際のマーク(計測対象とすべきマーク)、マーク数、照明条件(例えば、照明波長、照明強度、暗視野照明か明視野照明か、位相差板を介した照明とするか否か等)などを最適化する処理を行う(S12)。なお、露光制御装置13の処理負担を軽減させるため、このような最適化処理の一部又は全部を解析システム600に実施させ、その解析結果を露光制御装置13に送るようにしてもよい。
この処理(S12)の後あるいはこの処理と並行して、事前計測処理(S11)が終了したウエハWは、露光装置30の第1アーム204に受け渡される。その後、スライダ203が第1ガイド部材201に沿って受け渡しピン206の近傍に達すると、第1アーム204が回転して、ウエハWが第1アーム204から受け渡しピン206上の位置Aに受け渡されて、ここでウエハWの外形基準で中心位置及び回転角の調整(プリアライメント)が行われる。その後、ウエハWは第2アーム205に受け渡されて第2ガイド部材202に沿ってウエハのローディング位置まで搬送され、そこでウエハステージ8,9上のウエハホルダ7にロード(搬入)される。
そして、最適化された計測条件でマーク計測を含むアライメント処理が実施された後、当該ウエハW上の各ショット領域に対して、レチクルのパターンが露光転写される(S13)。
露光処理を終えたウエハWは、第2ガイド部材202及び第1ガイド部材201に沿って塗布現像装置300の搬送ライン301まで搬送された後、搬送ライン301に沿って順次ポストベーク装置321及びクーリング装置322を経て現像装置323に送られる。そして、現像装置323で現像が行われたウエハWの各ショット領域に、レチクルのデバイスパターンに対応した凹凸のレジストパターンが形成される(S14)。このように現像が行われたウエハWは、必要に応じて形成されたパターンの線幅、重ね合わせ誤差等がインライン計測器400又は別途測定装置を設けた場合には該測定装置で検査され、搬送ライン301によってウエハキャリア303に収納される。このリソグラフィ工程の終了後にウエハキャリア303内の例えば1ロットのウエハは、他の処理装置に搬送され、エッチング(S15)、レジスト剥離(S16)等が実行される(S16)。
なお、上記説明では、ウエハWに対する事前計測を塗布現像装置300内に設けられたインライン計測器400で行うようにしたが、オフライン計測機800で行うようにしてもよい。
上述したウエハプロセス処理は、各基板処理装置でそれぞれ行われており、各基板処理装置は、露光工程管理コントローラ500により統括的に制御・管理される。即ち、露光工程管理コントローラ500は、これに付属する記憶装置に、露光システム100で処理する各ロットあるいは各ウエハについてのプロセスを制御するための種々の情報、そのための種々のパラメータあるいは露光履歴データ等の種々の情報を蓄積する。そして、これらの情報に基づいて、各ロットに適切な処理が施されるように、各露光装置200を制御・管理する。また、露光工程管理コントローラ500は、各露光装置200における位置合わせ処理に用いられる位置合わせ条件(アライメント計測の際に使用される様々な条件(サンプルショット数と配置、ショット内多点方式か1点方式か、信号処理の際に使用する波形処理アルゴリズムなど)や、位置合わせの際に使用される条件(後述するSDMやGCMを考慮した位置合わせ補正量など))を求め、これを各露光装置200に登録する。露光工程管理コントローラ500は、露光装置200で計測されたEGAログデータ等の各種データをも蓄積しており、これらに基づいて、各露光装置200を適切に制御・管理する。
また、解析システム600は、露光装置200、塗布現像装置300、露光装置200の光源、インライン計測器400、オフライン計測機800等の各種装置からネットワークを経由して各種データを収集し、解析を行う。
[パイプライン処理]
上述したインライン計測器400によるインライン事前計測工程を追加したことにより、ウエハプロセス処理に遅延が生じることは否めないが、以下のようなパイプライン処理を適用することにより、遅延を抑制することが可能である。これを図6を参照して説明する。
インライン事前計測工程を追加したことにより、ウエハプロセス処理は、レジスト膜を形成するレジスト処理工程A、インライン計測器400による事前計測工程B、アライメント及び露光を行う露光工程C、露光後の熱処理や現像を行う現像工程D、レジストパターンの測定を行う場合にはパターン寸法測定工程Eの6つの工程で構成されることになる。これらの6つの工程で、数枚のウエハW(同図では3枚)について、並行的に処理するパイプライン処理を行う。具体的には、ウエハWの事前計測工程Bを先行するウエハの露光工程Cと並行して行うことことにより、全体のスループットに与える影響を極めて小さく抑えることができる。
また、現像工程Dの実施後にレジスト寸法測定工程Eを実施する場合には、事前計測工程Bとレジスト寸法測定工程Eを互いに重ならないようなタイミングで、これらをインライン計測器400でパイプライン的に計測することにより、レジスト寸法測定装置を別途設ける必要がなく、且つスループットにもそれほど悪影響を与えることはない。
[アライメント最適化]
図7にインライン事前計測によるアライメント最適化のシーケンスフローを示す。まず、インライン計測器400は、露光装置200又は解析システム600又は工場内生産管理ホストシステム700との通信により、露光装置内(アライメントセンサ14)で計測を行うべきアライメントマークの設計位置情報とマーク検出パラメータ(信号波形の処理アルゴリズムに関するパラメータであって、例えばスライスレベルなど)を取得する(S20)。次いで、インライン計測器400は、そのステージ装置を駆動して、ウエハWのアライメント対象のマークを事前計測センサ410の検出位置の近傍に順次位置決めしつつ、該アライメントマークの位置の計測を実施する(S21)。
次いで、インライン計測器400は、撮像素子422から出力されるマーク生信号波形データ若しくはこれを信号処理したデータに基づいて、当該マークが露光装置200で検出するマークとしての適性を所定の評価基準に従って評価し、その評価のレベルを示すスコアを算出する。本実施形態ではこの評価及びスコアの算出を事前計測制御装置450で行うものとするが、事前計測結果を全て解析システム600や露光装置200(露光制御装置13)に送信するようにした場合には、受信側にてこれら評価及びスコア算出を行うようにしても良い。なおこのスコアの説明は後述する。当該スコアが予め決められた閾値よりも良好である場合には、当該スコア及び当該マークが露光装置200で計測するマークとして適正であることを示す情報(OK)を、露光装置200に送信し、当該スコアが予め決められた閾値より不良である場合には、当該スコア及び当該マークが露光装置200で計測するマークとして不適であることを示す情報(NG)を、露光装置200に送信する(S22)。なお、不良と判断された場合には、当該スコア及びNGの情報とともに、マーク生信号波形データを送信するようにしておくことが望ましい。なお原則的には、インライン計測器で計測した全てのマークの信号波形データを露光装置200に送信することが好ましいが、信号波形データを全計測マークについて送信するとなると、通信時間がかかってスループットの低下を招く恐れがあり、またデータの受入側としても記憶容量の大きな記憶媒体を準備しておかなければならないという負担が生じる。このため本実施形態では、不適と判断されたマークまたは計測不能と判断されたマーク(計測エラーマーク)に関してのみ、計測したマーク信号波形データを送信するようにしている。なお本実施形態では、情報を送信するか否かの判断動作も事前計測制御装置450で行うよう構成されている。これらの情報及び後述するインライン計測器400から露光装置200に通知する情報は、解析システム600を介して露光装置200に通知するようにしてもよいが、説明を簡略にするため、以下では露光装置200に直接通知するものとして説明する。なお、解析システム600を介して露光装置200に情報を送る場合には、露光装置200で行う処理の一部又は全部を解析システム600に行わせて、その結果を露光装置200に送るようにしてもよい。
また解析システム600の情報は、工場内生産管理ホストシステム700、露光工程管理コントローラ500を介して露光装置200に送るように構成しておいても良い。
ところで、露光装置内部(アライメントセンサ14)でウエハ上のマークを計測した結果(マーク位置情報やマーク信号波形データなど)を、露光装置内部のメモリにロギングしたり外部の解析システム600内のメモリに送信してロギングしたりするシステムにおいても、アライメントセンサ14の計測結果を露光装置内で評価した上で計測不適または計測不能と判断したマーク(計測エラーマーク)に関してのみ、その時の計測結果をロギングするようにしても良い。
さてステップS22での情報送信を受けて、これら情報を受信した露光装置200においては、マーク検出エラー(NG)が予め設定された許容数以上あるか否かを判断し(S23)、マーク検出エラーが設定許容数以上である場合であって、マーク生信号波形データが送られている場合には当該データに基づいて、送られていない場合にはインライン計測器400から該当する全て又は一部についての生信号波形データを取得し、マーク検出パラメータの最適化処理を実行する(S24)。なお、マーク検出パラメータの最適化処理は、インライン計測器400の事前計測制御装置450で行うようにしてもよい。S23において、マーク検出エラーが設定許容数に達していない場合には、露光装置200へのウエハWの搬送処理を行い、露光処理を続行する(S28)。
マーク検出パラメータの最適化処理を実行後、再度マーク検出エラーが設定許容数以上であるか否かを判断し(S25)、マーク検出エラーが設定許容数に達していない場合は、露光装置200へのウエハWの搬送処理を行い、露光処理を続行する(S28)。マーク検出パラメータの最適化実行後も、設定許容数以上のマーク検出エラーがある場合には、予め登録された情報に従って他のマークを探索するか否かを、予め指定された探索領域内の他のマークの設計上の座標位置に予め設定された優先順位に従って判断する(S26)。
S26で他のマーク位置を探すと判断した場合には、露光装置200は、追加して計測すべき他のアライメントマーク位置とマーク検出パラメータを指定して、インライン計測器400に通知し(S27)、インライン計測器400はS21のマーク検出処理へ戻り、事前計測処理を繰り返す。
予め設定された領域内のマーク(計測対象の候補となっていたマーク)を全て計測したにもかかわらず、予め設定された許容数以上のマーク検出エラーがある場合は、そのウエハWを露光装置200内へ搬送することなく、該当ウエハWをリジェクト(処理工程から排除)する(S29)。また、S29において、リジェクトされたウエハWの枚数が予め設定された枚数を超過した場合には、当該ウエハWを含むロットの全てのウエハWをリジェクトとする。
なお、このウエハWのリジェクト処理は上記実施形態に記載の場合のみに限られるものでは無い。後述する全ての事前計測の結果(マーク位置情報のみならず、フォーカス誤差や、パターン線幅や、パターン欠陥や、装置内の温度差に基づき予測するウエハ変形量など)に基づいて、これ以上そのウエハに対するパターン露光処理を進めることが好ましくない(良好なデバイスを得られない)と判断された場合には、上記実施形態と同様にウエハのリジェクト処理が行われるものとする。
ところで、インライン計測器400と露光装置200間でのセンサ間差(事前計測センサ410とアライメントセンサ14との間の特性差であって、信号処理アルゴリズムの相違を含む)を補正する必要がある。インライン計測器400から送られたマーク生信号波形データと露光装置200(アライメントセンサ14)による同一マークに対するマーク生信号波形データとを照合し、インライン計測器400の計測結果に基づくスコアと同一マークに対する露光装置200(アライメントセンサ14)の計測結果に基づくスコアが一致するようにスコア補正値を最適化する。なお、通常、露光装置200におけるアライメント処理では、少なくとも検出エラーが発生したマークについてのマーク生信号波形データをロギングしているので、このマーク生信号波形データ、検出パラメータ、及び検出エラー情報を解析システム600又はインライン計測器400へ送信し、インライン計測器400で計測されたマーク生信号波形データと照合して、同一マークに対する検出スコアが一致するようにスコア補正値を最適化してもよい。
なお、上述したセンサ間の特性差の補正処理は、インライン計測器400と露光装置200の間でのものについて説明したが、オフライン計測機800と露光装置200の間のセンサ間の特性差についても同様に行うことができる。
次に、上述した検出結果スコアについて説明する。マーク信号パターンにおける特徴量であるマークパターン幅誤差等の複数の特徴量を各パターン毎に求めた後、各特徴量に最適化された重み付けを行い和をとって求めたトータル値を検出結果スコアとして定義し、予め設定された閾値と比較してマークの有無(あり/なし)を判定する。ここで、「マーク生信号波形データの適・不適」を正しく判定するためには、複数の特徴量それぞれの重み付けを露光プロセスやロット、マーク構造毎に最適化することが望ましい。
より具体的には、マーク生信号波形データのエッジ部を検出してマークの特徴であるパターン幅の規則性(例えば、均一性)やパターン間隔の規則性(例えば、均一性)を特徴量として求める。ここで、「エッジ」とは、例えばライン・アンド・スペースマークにおけるライン部とスペース部との境界のように、マークを形成するパターン部と非パターン部との境界をいう。
これについて、図8Aに示すサーチアライメントYマーク(3本マーク)を例にとって説明する。まず、複数の計測信号の平均を求めてノイズを相殺した後、波形の平滑化を行って、図8Bに示す平均的な信号強度分布を求める。次に、図8Cに示す信号強度分布の微分波形を算出し、ラインパターンとスペースパターンとの境界であるエッジの候補である20個のピークP1〜P20を検出し、以下に記す3つの条件をチェックすることにより、ラインパターンSML1,SML2,SML3のエッジ候補を絞り込むことにより、図8Dに示されるエッジ候補E1〜E10が残る。
(条件1)ピーク値がエッジとしての許容値の範囲内であること。従って、ノイズNZ2,NZ3によるピークP5,P6,P10,P11をエッジ候補から除外する。
(条件2)ラインパターンのエッジに関する波形であれば、Y方向に波形を辿った場合に、正のピークの後に負のピークが出現すること。従って、ノイズNZ1によるピークP1,P2をエッジ候補から除外する。
(条件3)Y方向に波形を辿った場合に、正のピークから次の負のピークまでのY方向の距離がラインパターンのY方向幅と考えられるが、YマークSYMのラインパターンSML1,SML2,SML3のY方向幅として許容値の範囲内であること。従って、ノイズNZ4、ラインパターンNL2によるピークP13,P14,P17,P18をエッジ候補から除外する。
次に、Y座標値が最も小さいエッジ候補E1から始めて、Y座標値の大きさの順に6個のエッジ候補E1〜E6の情報を読み出し、以下に示すパターン特徴量を算出する。
(特徴1)「ラインパターン幅が所定値(=DLW)である」ことに関する特徴量A1の算出
ΔW1=(YE2−YE1)−DLW
ΔW2=(YE4−YE3)−DLW
ΔW3=(YE6−YE5)−DLW
によって、ラインパターン幅誤差ΔWk(k=1〜3)を求め、該ラインパターン幅誤差ΔWkの標準偏差を特徴量A1として算出する。(エッジ候補E1〜E6のY座標値をYE1〜YE6とする)
(特徴2)「ラインパターン間隔が所定値(=DLD1,DLD2)である」ことに関する特徴量A2の算出
ΔD1=(YE3−YE2)−DLD1
ΔD2=(YE5−YE4)−DLD2
によって、ラインパターン間隔誤差ΔDm(m=1,2)を求め、該ラインパターン間隔誤差ΔDmの標準偏差を特徴量A2として算出する。
(特徴3)「エッジ形状均一性」に関する特徴量A3の算出
エッジ候補E1〜E6のピーク値の標準偏差を算出することによって求める。
ラインパターン幅とラインパターン間隔は、設計値からのバラツキが小さいほどよく、エッジ形状均一性もバラツキが小さいほど「マーク波形信号の適性度」が高いと判定する。この場合、スコアは低いほどよい。マーク波形検出に相関アルゴリズムを使用する場合は、この相関値をスコアとすることも可能である。この場合、スコアは高いほどよい。
インライン事前計測では、マークとマーク検出パラメータの最適化以外に、マーク数、マーク配置、アライメントフォーカスオフセット、アライメント照明条件(照明波長、明/暗視野、照明強度、位相差照明の有無など)、EGA計算モードについても最適化対象に指定できる。この場合、各処理条件毎のEGA残留誤差成分を求め、この残留誤差成分が最小になる処理条件を採用する。
[ショット配列変形補正(GCM)]
まずはじめに、EGAに用いるショット配列変形計算モデルを示す。
(1)通常EGA(1次まで)でのショット配列変形計算モデルは以下の通り。
ΔX = Cx_10 Wx + Cx_01 Wy + Cx_sx Sx + Cx_sy Sy + Cx_00 (式1)
ΔY = Cy_10 Wx + Cy_01 Wy + Cy_sx Sx + Cy_sy Sy + Cy_00 (式2)
各変数の意味は以下の通り。
Wx, Wy: ウェハ中心を原点とした計測点の位置
Sx, Sy: ショット中心を原点とした計測点の位置
Cx_10: ウェハスケーリングX
Cx_01: ウェハ回転
Cx_sx: ショットスケーリングX
Cx_sy: ショット回転
Cx_00: オフセットX
Cy_10: ウェハ回転
Cy_01: ウェハスケーリングY
Cy_sx: ショット回転
Cy_sy: ショットスケーリングY
Cy_00: オフセットY
なお、上記の変数を用いて表現すれば、ウエハ直交度は-(Cx_01 + Cy_10)、ショット直交度は -(Cx_sy + Cy_sx)である。
なお、以降では、上記パラメータのうちのどれを使うかによって、EGA演算モデル(統計処理モード)を、6パラメータモデル(通常EGAモデル)、10パラメータモデル(ショット内多点モデル)、ショット内平均モデルと称することがある。6パラメータモデルとは、上述のパラメータのうち、ウエハスケーリングX,Yと、ウエハ回転と、オフセットX,Yとを使用するモデルである。10パラメータモデルとは、6パラメータモデルに、ショットスケーリングX,Yとショット回転の計4つのパラメータを加えたものを使用するモデルである。ショット内平均モデルとは、ショット内の複数のマークの計測値を平均してそのショットとしての代表値を1つ算出し、これを用いて上記6パラメータモデルと同様のパラメータ(6パラメータ)を使って各ショット位置のEGA演算を行うモデルである。
(2)ステージ座標2次までのショット配列変形計算モデルは以下の通り。
ΔX = Cx_20 Wx2 + Cx_11 Wx Wy + Cx_02 Wy2
+ Cx_10 Wx + Cx_01 Wy
+ Cx_00
+ Cx_sx Sx + Cx_sy Sy (式3)
ΔY = Cy_20 Wx2 + Cy_11 Wx Wy + Cy_02 Wy2
+ Cy_10 Wx + Cy_01 Wy
+ Cy_00
+ Cy_sx Sx + Cy_sy Sy (式4)
(3)ステージ座標3次までのショット配列変形計算モデルは以下の通り。
ΔX = Cx_30 Wx3 + Cx_21 Wx2 Wy + Cx_12 Wx Wy2 + Cx_03 Wy3
+ Cx_20 Wx2 + Cx_11 Wx Wy + Cx_02 Wy2
+ Cx_10 Wx + Cx_01 Wy
+ Cx_00
+ Cx_sx Sx + Cx_sy Sy (式5)
ΔY = Cy_30 Wx3 + Cy_21 Wx2 Wy + Cy_12 Wx Wy2 + Cy_03 Wy3
+ Cy_20 Wx2 + Cy_11 Wx Wy + Cy_02 Wy2
+ Cy_10 Wx + Cy_01 Wy
+ Cy_00
+ Cy_sx Sx + Cy_sy Sy (式6)
なお、ショット内1点計測の場合は、(式1)〜(式6)のショット補正係数Cx_sx、Cx_sy、Cy_sx、Cy_syを除外(即ち「0」とおく)する。
インライン事前計測によるショット配列補正(GCM)の運用シーケンスを図9に示す。
GCM(Grid Compensation for Matching)では、ステージグリッド号機間差、プロセス変形によるショット配列非線形誤差を補正する。
まず、予め指定されたGCMインライン事前計測スイッチ(使用者によって任意に切替設定可能なスイッチ)がオン(ON)かオフ(OFF)かを判断し(S31)、GCMインライン事前計測スイッチがオフの場合には、予め指定された(準備されている)高次補正係数を使用することを決定し(S32)、露光装置200におけるEGA計測/演算を実施し(S36)、S36のEGA計測/演算結果にS32で決定された高次補正係数を適用して露光処理を行う(S38)。
S31において、GCMインライン事前計測スイッチがオンである場合には、GCMインライン事前計測の対象ウエハであるか否かを判断し(S33)、GCMインライン事前計測対象ウエハでない場合には、先行するウエハについて露光に使用された高次補正係数を使用することを決定し(S34)、露光装置200におけるEGA計測/演算を実施し(S36)、S36のEGA計測/演算結果にS34で決定された高次補正係数を適用して露光処理を行う(S38)。
S33において、GCM計測対象ウエハである場合には、インライン計測器400において予め指定された計測ショットに対してアライメント計測を実行し、計測結果に基づいて、サブルーチンとして図10に示す高次補正係数の最適化処理フローに従って、最適化された高次補正係数を算出する(S35)。この高次補正係数の最適化処理については、後述する。
次いで、露光装置200におけるEGA計測/演算を実施し(S36)、S36のEGA計測/演算結果にS35で決定された高次補正係数を適用して露光処理を行う(S38)。
インライン計測器400と露光装置200との間における、装置起因による非線形成分(ウエハ変形(ウエハマーク)の計測から求められるウエハ変形の非線形成分)の相違については、事前に基準ウエハを用いて、合わせ込み補正値を算出しておく必要がある。この際、基準ウエハについて計測されたEGA計測結果又は重ね合わせ計測結果のどちらかを使用する。なお、インライン計測器400によるインライン事前計測工程で算出されたショット配列変形の凡その傾向に基づいて、予め露光装置200側に対応次数毎(通常は3次までであるが、4次以上でもよい)に登録された複数の高次補正係数のうち、最適な次数と補正係数に対応した高次補正係数を選択するようにしてもよい。
露光装置200では、計測ショットに対して通常EGA計算を行った結果でウエハ変形の線形補正(線形成分の補正)を行い、前述の高次補正係数によるウエハ変形の非線形補正(非線形成分誤差の補正)と合わせてショット配列変形補正を行い露光処理を実行する。
ここで、EGA計測/演算結果から高次補正係数を算出した場合は、0次と1次の成分が2重に補正されることになるため、0次と1次の補正係数から、通常EGAで算出された0次と1次の補正係数をそれぞれ差し引く必要がある。ショット自身の変形成分の有無については、高次EGAと通常EGAで条件をそろえて計算する。高次項の補正係数については、高次EGAの計算結果をそのまま使用する。高次(2次以上)と低次(0次と1次)の成分を分離して高次補正係数を算出した場合は、通常EGAの結果を差し引く必要はない。また、重ね合わせ計測結果から高次補正係数を算出した場合は、補正できなかった残留誤差が得られるので、補正係数の符号を反転して使用する。
次に、インライン事前計測による高次補正係数(GCM補正値)の最適化処理を図10を参照して説明する。
まず、インライン計測器400により、ウエハW上のアライメントマークを事前計測する(S41)。次いで、高次EGAで最適化するEGA計算モデル及び最適化する次数と補正係数を指定する(S42,S43)。その後、高次EGA補正係数を算出し(S44)、この補正係数の算出を指定ウエハ枚数分繰り返す(S44,S45)。高次EGAで最適化するEGA計算モデルとしては、6パラメータモデル、10パラメータモデル、ショット内平均化モデル等がある。ショット内1点計測の場合は、6パラメータモデルを指定する。ショット内多点計測の場合は、10パラメータモデル、ショット内平均化モデル及びショット内任意の1点を使用しての6パラメータモデルを指定する。
高次EGAで最適化する次数の指定としては、3次であれば計算(式5)と(式6)に示されるショット配列変形計算モデルを使用し、2次であれば計算式(式3)と(式4)に示されるショット配列変形計算モデルを使用する。(式5)と(式6)の0次〜3次までの補正係数の各成分の意味内容を図11a〜図11j、図12a〜図12jに示したので参照されたい。
高次EGAで最適化する補正係数の指定とは、高次補正結果を安定させるため相関の高い補正係数を除外(=0)することである。例えば3次項の場合、Wx3 、Wx2 Wy、Wx Wy2、Wy3の各係数のうち、Wx2 WyとWx Wy2の補正係数を除外することにより、高次補正の安定した結果が得られる場合がある。高次の次数が上がるほど、相関の高い補正係数の除外指定が有効となる。
図10のS45において、指定ウエハ枚数分の補正係数の算出が終了したならば、跳びウエハデータをリジェクトする(S46)。この跳びウエハデータのリジェクトは、ウエハ毎の高次補正後の残差2乗和が閾値を超えたウエハデータを除外する処理である。残差2乗和のかわりに高次補正位置の分散を計測結果位置の分散で除算した値(決定係数といい0〜1の値をとる。0に近いほど残差が大きくなる。計測結果位置の分散は、高次補正位置の分散と残差の分散を加味したものになる。)を閾値にしてもよい。
次いで、高次EGAで最適化する次数と補正係数の条件の全ての組み合わせについて、高次補正係数の算出が終了したか否かを判断し(S47)、終了していない場合にはS43に戻って処理を繰り返し、終了した場合には、S48に進んで、高次EGAで最適化する計算モデル数分の計算が終了したか否かを判断し、終了していない場合にはS42に戻って処理を繰り返し、終了した場合にはS49に進む。次いで、高次EGAの対応次数(2次、3次、4次、5次、〜)毎に、複数ウエハ間(跳びウエハデータのリジェクト後)で平均化された高次補正係数について、最適化条件の組み合わせ中、高次補正後の残差2乗和が最小となる高次補正係数を選定して使用する(S49)。
なお、本実施形態では、3次までの高次EGAについて説明したが、4次以上の高次EGAについても同様である。
ところで、インライン計測器400で事前計測した結果、又は事前計測制御装置450でEGA又はGCMを用いたショット配列補正値を算出してその結果を、露光装置200に通知した場合、ウエハWがインライン計測器400内、該インライン計測器400から搬出されて露光装置200に搬入されるまでの搬送経路、及び露光装置200内で、それぞれ環境変化(温度変化)があると、ウエハWはその温度変化に応じて自己の熱膨張率に従って熱膨張又は収縮することになり、計測結果又は計算結果にそれに応じた誤差が含まれることになる。
そこで、この実施形態では、図3に示したように、基板処理装置(露光装置200、塗布現像装置300)内の各所に温度等を計測する複数のセンサを配置している。各センサからの検出温度は、露光制御装置13に供給され、露光制御装置13は、これらのセンサからの検出温度に基づいて、ウエハWの伸縮を予測し、これに基づいて、通知された計測結果又は計算結果を補正するようにしている。これにより、温度変化があった場合であっても、これによる誤差を小さくすることができる。
この予測は、温度変化とウエハWの熱膨張率から理論的に行ってもよく、あるいはインライン計測器400と露光装置200とで、露光シーケンス中にあるいは試験的に同じ基板について同じマークを計測してこのときの各センサDT1〜DT4の温度変化との関係を求めておき、これに基づいて行うようにすることができる。なお、露光シーケンス中にこれらを求めて学習することにより、より正確な予測が行える。
なお、各センサDT1〜DT4のうち、ウエハがインライン計測器400で事前計測されてから露光装置200で露光処理されるまでの間に、そのウエハが通過する経路内(装置内)のセンサDT1,DT3,DT4の計測値を少なくとも使用して、そのウエハの伸縮を予測するのが望ましいが、これらセンサのうち任意の複数のセンサ(例えばDT1とDT4、或いはDT1とDT3、或いはDT3とDT4の組み合わせ)の出力のみで上記予測を行うようにしても良いし、或いは何れか1つのセンサの出力のみで上記予測を行うように構成しても良い。
[ディストーション補正(SDM)]
通常、SDM(Super Distortion Matching)は、データベースに登録された各露光装置の投影光学系のディストーションデータとロット履歴からそれぞれのロットについて、過去に露光された装置のディストーションを取得し、これから露光する装置のディストーションとを比較して、露光エリア(ブラインド位置・オフセット)毎に、そのロットに対して最適なディストーションマッチングを行う機能である。
ディストーション補正を行う上で各露光装置200毎のレンズ等の光学素子のパラメータファイルやステージパラメータファイル、レチクル製造誤差ファイルも取得する。露光装置の投影光学系の結像特性の制御のために搭載される、投影光学系内のレンズ等の光学素子の位置及び傾きを調整する結像特性調整装置(MAC1)を制御して、ディストーション形状を変え、装置間のマッチングを最適にする。なお、露光装置がスキャンタイプである場合には、ステージパラメータの変更により結像特性を調整することもできる。
本発明では、インライン/オフライン事前ディストーション計測を行うことにより、前工程と次工程の露光装置間比較によるロット単位でのディストーション補正以外に、指定ウエハ数、指定ショット数単位でのディストーション補正が可能である。
インライン事前計測によるディストーション補正(SDM)の運用シーケンスを図13に示す。
まず、予め指定されたSDMインライン事前計測スイッチ(使用者によって任意に切替設定可能なスイッチ)がオン(ON)かオフ(OFF)かを判断し(S51)、オフの場合には、SDMサーバ(ここでは、図1の露光工程管理コントローラ500の一部とする)で指定された(準備された)ディストーション補正係数を使用することを決定し(S52)、露光装置200におけるEGA計測を実施し(S56)、S56のEGA計測結果にS52で決定されたディストーション補正係数を適用して露光処理を行う(S57)。なお上記S52で決定されるディストーション補正係数は、他号機(前層のパターンをウエハ上に焼き付けした露光装置)の投影光学系のディストーションと、自号機(これから前層に重ね焼きをしようとする現工程で使用する露光装置)の投影光学系のディストーションとの差異を鑑みて、自号機で重ね露光するに際して最適化されたディストーション補正係数である。
S51において、SDMインライン事前計測スイッチがオンである場合には、次いでSDMインライン事前計測対象ウエハであるか否かを判断し(S53)、SDMインライン事前計測対象ウエハでない場合には、前ウエハ(前ロット)の露光で使用されたディストーション補正係数を使用することを決定した後(S54)、露光装置200におけるEGA計測を実施し(S56)、S56のEGA計測結果にS54で決定されたディストーション補正係数を適用して露光処理を行う(S57)。なお上記S54で決定されるディストーション補正係数も、他号機(前層のパターンをウエハ上に焼き付けした露光装置)の投影光学系のディストーションと、自号機(これから前層に重ね焼きをしようとする現工程で使用する露光装置)の投影光学系のディストーションとの差異を鑑みて、自号機で重ね露光するに際して最適化された(その最適化をしたタイミングは、前ウエハまたは前ロットではあるが)ディストーション補正係数である。
S53において、インラインSDM計測対象ウエハである場合には、予め指定された計測ショットに対して、インライン計測器400においてインライン事前計測を実行し、図14に示す最適化処理フロー(後述する)に従って、最適化された高次補正係数(他の露光装置(他号機)の投影光学系の像歪みに関する情報)を算出する(S55A)。
次いで、露光装置200の内部メモリ、或いは管理コントローラ500に付随したメモリ(上述のSDMサーバー)、或いはホストシステム700に付随したメモリに予め保存管理されている、現在の工程で使用する露光装置200の投影光学系のディストーション情報(現工程で使用する投影光学系の像歪みに関する情報)を読み出す(S55B)。
次いで、S55Aで算出された高次補正係数(他号機のディストーションに関する情報)と、S55Bで読み出した自号機のディストーション情報とに基づいて(両情報を比較して)、自号機で重ね露光する際に最適なディストーション補正係数(自号機の露光によってウエハ上に形成されるパターンの歪み具合が、他号機でウエハ上に既に形成されているパターン(前層のパターン)の歪み具合に合致させるために最適化された補正係数、像歪み補正情報)を算出する(S55C)。
次いで、露光装置(自号機)200で、最適化された(上記ステップS55Cで求められた)ディストーション補正係数を適用して、投影光学系の結像特性を調整する手段(投影光学系内のレンズを駆動したり、レンズ間の気圧を制御したりする手段)の駆動量(パラメータ)を設定したり、或いはスキャン露光装置であればパターン転写中におけるステージのスキャン速度などのステージパラメータの設定をしたりして補正を行いながら、その設定されたパラメータのもとで露光処理を行う(S57)。
インライン計測器400と露光装置200との間における装置起因の非線形成分の相違については、事前に基準ウエハを用いて、合わせ込み補正値を算出しておく必要がある。基準ウエハについて計測されたEGA計測結果又は重ね合わせ計測結果のどちらかを使用する。なお、インライン事前計測に基づき算出されたディストーション形状の凡その傾向に基づいて、SDMサーバ側に予め登録された複数のディストーション補正係数のうち、最適次数に対応した補正係数を選択するようにしてもよい。
次に、インライン事前計測によるディストーション補正係数(SDM補正値)の最適化処理シーケンスを図14を参照して説明する。
まず、インライン計測器400においてインライン事前計測を実施する(S61)。次いで、ディストーション補正で最適化する次数と補正係数を指定し(S62)、補正係数を算出する(S63)。最適化する次数の指定としては、3次であれば計算式(式5)と(式6)に示される計算モデルを使用し、2次であれば計算式(式3)と(式4)に示される計算モデルを使用する。但し、ディストーション補正の場合、(式1)〜(式6)のショット補正係数Cx_sx、Cx_sy、Cy_sx、Cy_syを除外する(=0)。
最適化する補正係数の指定とは、補正結果を安定させるため相関の高い補正係数を除外(=0)することである。例えば3次項の場合、Wx3、Wx2 Wy、Wx Wy2、Wy3の各係数のうち、Wx2 WyとWx Wy2の補正係数を除外することにより、高次補正の安定した結果が得られる場合がある。高次の次数が上がるほど、相関の高い補正係数の除外指定が有効となる。
次いで、指定ウエハ、指定ショット数分の計算が終了したか否かを判断し(S64)、終了していない場合には補正係数の算出を繰り返し、終了した場合には、跳びデータをリジェクトした後(S65)、最適化する次数と補正係数の全ての組み合わせについて計算が終了したか否かを判断する(S66)。S66におて、終了していない場合には、S52に戻って処理を繰り返し、終了した場合には、事前計測済みのウエハ、ショット間(跳びデータはリジェクト)で、対応次数(2次、3次、4次、5次、〜)毎に、平均化された高次補正係数について、最適化条件の組み合わせの中で、高次補正後の残差2乗和が最小となる高次補正係数をディストーション補正に用いる係数として選択する(S67)。
また、S65の跳びデータのリジェクトでは、ショット毎の高次補正後の残差2乗和が閾値を超えたデータを除外する。残差2乗和の代わりに高次補正位置の分散を計測結果位置の分散で除算した値(決定係数といい0〜1の値をとる。0に近いほど残差が大きくなる。計測結果位置の分散は、高次補正位置の分散と残差の分散を加味したものになる。)を閾値にしてもよい。
本実施形態では、3次までのディストーション補正について説明したが、4次以上の補正についても同様である。
[フォーカス段差補正]
インライン事前計測によるフォーカス段差補正の運用シーケンスを図15に示す。
まず、1ST露光(第1層目についての露光)か否かを判断し(S71)、1ST露光の場合は、デバイス段差補正なしでフォーカシングして露光を行う(S78)。S71において、1ST露光でない場合には、段差データの更新(前データがない場合は、段差データ新規作成)か否かを判断し(S72)、段差データ更新を行う場合には、インライン計測器400にてアライメント実行後(S73)、計測ショット数分のデバイス段差計測を行う(S74,S75)。
次いで、段差補正量(データ)を計算し、露光装置200へ送信する(S76)。段差補正量を計算するときには、各計測ショットの段差データを測定回数分読み出し、ショット内座標系に変換し、同一ショット内の平均化を行う。このとき、検知ポイントの位置ずれを、最小2乗近似、スプラインあるいはフーリエ級数等により補間し、段差データにおける位置の合わせ込みを行う。各計測ショット毎に、ショット中心位置を基準としてX,Y方向に指定ピッチで並ぶ格子状のデータを求める。このときにも、必要に応じた補間関数が用いられる。
格子状のデータ中の選択された位置のデータに対し、適宜なオフセットと重みを設定し、計測ショット単位で近似面を算出する。この近似面は、平面でも曲面でもよい。そして、各計測ショット毎の段差データを、近似面からの差分データ(オフセットデータ)に変換する。但し、近似面からパラメータによって指定された第1の閾値以上離れた段差データは、近似面計算対象から除外する。
また、近似面からパラメータとして指定された第2の閾値以上離れたデータ(異常値データ)を検出し、該異常値データがパラメータとして指定された個数以上ある計測ショットは不成功ショットとし、残りの成功ショットのみの段差データを平均化し、デバイス段差補正量を算出する。ここでの平均化のときにも、必要に応じた補間を行う。また、このとき検出された異常値データ等は、工場内生産管理ホストシステム700へ送信する。
工場系生産管理ホストシステム700は、異常値データを外部のウエハ欠陥検査装置あるいはレビューステーション等からなるオフライン計測機800に送信する。以上により、補正量が求められる。
露光装置200は、事前に計測された段差データ補正量に基づきフォーカス調整を実施した後(S77)、露光処理を実施する(S79)。
[位相シフトフォーカスモニタ]
プロセスウエハ上に予め位相シフトフォーカスモニタマークを形成しておき、露光装置200での処理前に(露光装置内にそのプロセスウエハを搬入する前に)、インライン計測器400で、そのプロセスウエハW上に形成された位相シフトフォーカスモニタマークをアライメント計測することにより、各マーク位置でのフォーカスずれが計測できる。そして、この計測(事前計測)結果に基づいて、フォーカスオフセット、レベリングオフセットの最適な補正値が露光処理前に算出できる。フォーカスモニタのレチクルパターンは、180°以外のシフタを使用するとフォーカスの変化に応じて、像が非対称に変化することを利用して、フォーカス誤差ΔZを、重ね合わせ誤差ΔX,ΔYに変換できるように設計されている。1本のクロムラインをシフタ部とシフタなし部の間に置く。但し、シフタ部の位相シフト量は180°ではなく、90°である。位相シフトフォーカスモニタパターンを1ショット内に多数いれ、インライン事前計測を行うことにより、フォーカスオフセット、レべリングオフセットを算出し、露光装置200へ通知することにより、最適なフォーカス補正が行える。
[装置保守効率化]
インライン計測器400は、ウエハW上に形成されたパターンの線幅や形状、その他パターンの欠陥に関する情報を計測し、パターンの良否を評価し、レベルに応じてスコア化した上で生信号波形データとともに露光装置200に通知する。露光装置200は、インライン計測器400から通知された評価結果に基づき、パターンの不良箇所及び不良に近い箇所を特定し、当該箇所の生信号波形データに基づき、各種トレースデータ、及び重ね合わせ計測データとEGA(アライメント)計算結果を取得し、解析する対象となるショット位置を選定する。次いで、露光装置から不良及び不良に近い箇所を含む各種トレースデータ、及び重ね合わせ計測データとEGA(アライメント)計算結果を取得し、パターン不良との相関について解析する。ここで、重ね合わせ計測データは、露光装置以外の測定装置から取得してもよい。解析内容としては、フォーカストレースデータ、露光量トレースデータ、同期精度トレースデータを各々個別に解析し、パターン寸法制御性能を予測する。重ね合わせ計測データとEGA(アライメント)計算結果からは、重ね合わせ制御性能を予測する。不良との相関が認められた場合は、必要に応じて、露光装置200の動作パラメータを修正し、又は装置のメンテナンスを行う。以下に、各解析手法について説明する。
(1)フォーカストレースデータに基くパターン寸法制御の解析
露光装置200側にて、露光処理中のフォーカストレースデータを取得する。フォーカストレースのZ追従誤差、ピッチ(Pitch)追従誤差及びロール(Roll)追従誤差を、事前計測されたショットフラットネスに反映させることにより、(A)Z平均(mean)及び(B)Z標準偏差(msd)を算出する。Z平均とZ標準偏差毎の線幅値(SEM、OCD法等による実測値、又は空間像シミュレーターによる計算値)を像高(像面湾曲を主とした光学収差の影響を考慮)毎にテーブルとして保持する。さらに、これらの線幅値テーブルファイルを露光条件毎に保持する。露光条件としては、露光波長λ、投影レンズ開口数NA、照明σ、照明条件(通常照明、変形照明)、マスクパターン種類(バイナリ、ハーフトーン、レベンソン等)、マスク線幅、ターゲット線幅、パターンピッチ等がある。ショット毎に計測されたフラットネスと露光処理中のフォーカストレースデータから上記線幅値テーブルを参照して、該当する条件での線幅値を算出する。これにより、実際にパターン線幅を測長することなしに、実際の線幅値を予測し、もし、線幅異常を検知した場合、露光後リアルタイムにスキャン速度の減速や段差補正の更新、フォーカス制御方法の変更や装置メンテナンスなど、不良品防止策が講じられる。
(2)同期精度トレースデータに基くパターン寸法制御と重ね合わせ制御の解析
同期精度は、スキャン中の露光スリット領域におけるウエハステージに対するレチクルステージの追従ずれ量(X,Y,θ)を示し、移動平均値(mean)と移動標準偏差値(msd)で評価する。移動平均値(Xmean/ Ymean)は、スキャン中の変位に影響を与えて重ね合わせ精度に影響する。移動標準偏差値(Xmsd/ Ymsd)は、像面のコントラストを低下させ、パターン寸法精度に影響する。これらの値が許容値内であるかを判定し、もし、許容値超過の場合、露光後リアルタイムにスキャン速度の減速や段差補正の更新、同期精度制御方法、フォーカス制御方法の変更や装置メンテナンスなど、不良品防止策が講じられる。
(3)露光量トレースデータに基くパターン寸法制御の解析
トレースデータには、一定時間間隔毎に露光量結果が記録されている。露光量は、スキャン中、各位置におけるスリット領域での露光量平均で評価する。この値が許容値内であるかを判定し、もし、許容値超過の場合、露光後リアルタイムにスキャン速度の減速や露光量制御方法の変更や装置メンテナンスなど、不良品防止策が講じられる。
(4)重ね合わせ計測データとEGA(アライメント)計算結果に基く重ね合わせ制御の解析
重ね合わせ測定装置、又は露光装置に組み込まれた重ね合わせ計測システムを使用して得られたデータを解析する。不良箇所の重ね合わせ計測結果が許容値内であるかを判定する。さらに、重ね合わせずれに対してEGA(アライメント)補正を行った残留成分(非線形成分)が許容値内であるかを判定する。また、EGA(アライメント)計算結果をウエハ間、ロット間で比較して大きな変動がないかをチェックする。
[計測条件の最適化]
(1)露光装置の動作状況による事前計測の計測条件の最適化
例えば、露光装置200においてキャリブレーションやリトライが発生した場合には、それに要する時間だけ、露光処理が遅延することになる。言い換えると事前計測に使用する時間をその分だけ長くしても、露光処理のスループットに悪影響を与えることはないことになる。一方、事前計測工程では、計測項目、計測数、データ量等は、多いほどより詳細な分析や正確な補正値等の算出が可能になる。従って、露光装置200の動作状況(露光処理の中断の状況等)に応じて、事前計測工程における計測条件を最適化することが望ましい。この場合の最適化は、露光処理のスループットを低下させない範囲で、最大限の計測項目数、計測点数、計測データ量となるように行うことが望ましい。これにより、スループットに悪影響を与えることなく、より詳細な分析や正確な補正値の算出が可能となり、ひいては露光精度を向上させることができる。
(2)周期性による事前計測の計測条件の最適化
上記実施形態で説明してきた露光システムは、基本的に露光装置200に搬入されるプロセスウエハの全てを、露光装置200に搬入する前にインライン計測器400で事前計測できる。このように全てのプロセスウエハを事前計測し、その計測結果から何らかの異常状態(例えば計測候補マークが計測不能である等)を見出し、そのような異常発生状況(異常の発生するタイミングや頻度、またその異常の内容)のデータを蓄積することもできる。
このようにして集積された異常発生状況のデータを、解析(評価)すれば、異常発生の傾向(異常の内容別に、その異常の発生するタイミングや頻度など)を推測することができる。
ここでは、異常発生状況データを利用して、どのようなタイミングでどのようなエラー(異常)が発生しやすいのか、そしてそのエラーがもし発生した場合にはどのようなデータ(データの種類)を、どの程度の量(データ量)だけ事前計測しておけば良いのか(例えばその異常の発生原因の解明に役立てる目的のために)を推定する。そしてこの推定に基づいて、事前計測条件の最適化を行う。
例えば、ある周期性に着目し、その周期毎にどのような異常が、どの程度の頻度で発生しているかを解析しておけば、その周期毎に事前計測すべき計測内容(事前計測すべきデータ種類やデータ量)の最適化を図ることができる。上記周期としては、処理ウエハのロット単位での露光装置への入周期(ロット間の周期)や、ロット内におけるウエハ周期(n枚おき)、或いは経時的な周期(時間や年月日)などが考えられ得る。
(3)エラー頻度による事前計測の計測条件の最適化
前工程においてエラーが多発している場合には、当該エラーの原因を特定する必要がある。そこで、この発明では、当該エラーの数に応じて事前計測工程での計測条件を最適化、より具体的には該障害や異常の原因を解析するのに有効な計測条件で事前計測を実施するようにすれば、当該障害や異常の原因をより正確に特定することが可能となる。
(4)事前計測の計測条件による露光装置側での計測条件の最適化
例えば、事前計測した結果が極めて良好であれば、露光装置200において、事前計測したものと同様のデータ収集は不要であると考えられ、不要なデータを再計測することは無駄である。このような無駄を省くため、事前計測された結果に基づいて、前記基板の前記露光装置における露光時の関連するデータの収集の有無を含む該データの収集条件を最適化することが望ましい。またデータ収集の有無だけでなく、そのデータの収集(計測)自体は露光装置側でも実施するが、(事前計測された結果に基づいて)そのデータの収集量(データ量、計測量)は増減する(事前計測結果が良好であれば露光装置側での同一データの計測量は低減する)、というように構成しても良い。
(5)露光装置の計測条件による事前計測の計測条件の最適化
例えば、露光装置で収集することになっているデータを、事前計測でも収集するとすれば、同じデータを重複して収集することになり、効率的でない場合がある。従って、露光装置200で露光する際に収集するデータの収集条件に基づいて、事前計測工程でのデータ収集条件を最適化することにより、例えば重複収集を避けることにより、データ収集の高効率化を図ることができる。
[デバイス製造方法]
次に、上述した露光システムをリソグラフィー工程において使用したデバイスの製造方法について説明する。
図16は、例えばICやLSI等の半導体チップ、液晶パネル、CCD、薄膜磁気ヘッド、マイクロマシン等の電子デバイスの製造工程を示すフローチャートである。図16に示すように、電子デバイスの製造工程においては、まず、電子デバイスの回路設計等のデバイスの機能・性能設計を行い、その機能を実現するためのパターン設計を行い(工程S81)、次に、設計した回路パターンを形成したマスクを製作する(工程S82)。一方、シリコン等の材料を用いてウエハ(シリコン基板)を製造する(工程S83)。
次に、工程S82で製作したマスク及び工程S83で製造したウエハを使用して、リソグラフィー技術等によってウエハ上に実際の回路等を形成する(工程S84)。具体的には、まず、ウエハ表面に、絶縁膜、電極配線膜あるいは半導体膜との薄膜を成膜し(工程S841)、次に、この薄膜の全面にレジスト塗布装置(コータ)を用いて感光剤(レジスト)を塗布する(工程S842)。次に、このレジスト塗布後の基板を、露光装置のウエハホルダ上にロードするとともに、工程S83において製造したマスクをレチクルステージ上にロードして、そのマスクに形成されたパターンをウエハ上に縮小転写する(工程S843)。この時、露光装置においては、上述した本発明に係る位置合わせ方法によりウエハの各ショット領域を順次位置合わせし、各ショット領域にマスクのパターンを順次転写する。
露光が終了したら、ウエハをウエハホルダからアンロードし、現像装置(デベロッパ)を用いて現像する(工程S844)。これにより、ウエハ表面にマスクパターンのレジスト像が形成される。そして、現像処理が終了したウエハに、エッチング装置を用いてエッチング処理を施し(工程S845)、ウエハ表面に残存するレジストを、例えばプラズマアッシング装置等を用いて除去する(工程S846)。
これにより、ウエハの各ショット領域に、絶縁層や電極配線等のパターンが形成される。そして、この処理をマスクを変えて順次繰り返すことにより、ウエハ上に実際の回路等が形成される。ウエハ上に回路等が形成されたら、次に、デバイスとしての組み立てを行う(工程S85)。具体的には、ウエハをダイシングして個々のチップに分割し、各チップをリードフレームやパッケージに装着し電極を接続するボンディングを行い、樹脂封止等パッケージング処理を行う。そして、製造したデバイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の検査を行い(工程S86)、デバイス完成品として出荷等する。
なお、以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。従って、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
また、上記実施形態においては、露光装置としてステップ・アンド・リピート方式の露光装置を例に挙げて説明したが、ステップ・アンド・スキャン方式の露光装置に適用することが可能である。また、半導体素子や液晶表示素子の製造に用いられる露光装置だけでなく、プラズマディスプレイ、薄膜磁気ヘッド、及び撮像素子(CCD等)の製造にも用いられる露光装置、及びレチクル、又はマスクを製造するために、ガラス基板、又はシリコンウエハなどに回路パターンを転写する露光装置にも本発明を適用できる。即ち本発明は、露光装置の露光方式や用途等に関係なく適用可能である。
また、本発明は上記各実施形態の如き、ステップ・アンド・スキャン方式の露光装置に限らず、ステップ・アンド・リピート方式、又はプロキシミティ方式の露光装置(X線露光装置等)を始めとする各種方式の露光装置にも全く同様に適用が可能である。
また、露光装置で用いる露光用照明光(エネルギビーム)は紫外光に限られるものではなく、X線(EUV光を含む)、電子線やイオンビームなどの荷電粒子線などでも良い。また、DNAチップ、マスク又はレチクルなどの製造用に用いられる露光装置でも良い。
さらに、上記実施形態では本発明を露光システムに適用した場合について説明したが、本発明は、搬送装置、計測装置、検査装置、試験装置、その他の物体の位置合わせを行う装置全般について適用が可能である。
なお、上述の実施形態においては、光透過性の基板上に所定の遮光パターン(または位相パターン、減光パターン)を形成した光透過型マスク、あるいは光反射性の基板上に所定の反射パターンを形成した光反射型マスクを用いたが、これらのマスクに代えて、露光すべきパターンの電子データに基づいて透過パターンまたは反射パターン、あるいは発光パターンを形成する電子マスクを用いても良い。このような電子マスクは、例えば米国特許第6,778,257号公報に開示されている。ここではこの米国特許第6,778,257号公報を参照として援用する。
なお、上述の電子マスクとは、非発光型画像表示素子と自発光型画像表示素子との双方を含む概念である。ここで、非発光型画像表示素子は、空間光変調器(Spatial Light Modulator)とも呼ばれ、光の振幅、位相あるいは偏光の状態を空間的に変調する素子であり、透過型空間光変調器と反射型空間光変調器とに分けられる。透過型空間光変調器には、透過型液晶表示素子(LCD:Liquid Crystal Display)、エレクトロクロミックディスプレイ(ECD)等が含まれる。また、反射型空間光変調器には、DMD(Digital Mirror Device、またはDigital Micro−mirror Device)、反射ミラーアレイ、反射型液晶表示素子、電気泳動ディスプレイ(EPD:ElectroPhoretic Display)、電子ペーパ(又は電子インク)、光回折ライトバルブ(Grating Light Valve)等が含まれる。
また、自発光型画像表示素子には、CRT(Cathode ray tube)、無機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ、電界放出ディスプレイ(FED:field emission display)、プラズマディスプレイ(PDP:Plasma Display Panel)や、複数の発光点を有する固体光源チップ、チップを複数個アレイ状に配列した固体光源チップアレイ、または複数の発光点を1枚の基板に作り込んだ固体光源アレイ(例えばLED(Light Emitting Diode)ディスプレイ、OLED(Organic Light Emitting Diode)ディスプレイ、LD(Laser Diode)ディスプレイ等)等が含まれる。なお、周知のプラズマディスプレイ(PDP)の各画素に設けられている蛍光物質を取り除くと、紫外域の光を発光する自発光型画像表示素子となる。
本開示は、2004年3月1日に提出された日本国特許出願第2004−056167号に含まれた主題に関連し、その開示の全てはここに参照事項として明白に組み込まれる。

Claims (36)

  1. 基板を露光する露光装置に該基板を搬入する前に、該基板に形成されたマークを計測する事前計測工程と、
    前記事前計測工程で計測された当該マークについての波形データを、前記露光装置、該露光装置とは独立に設けられた解析装置、及びそれら装置の少なくとも一方を管理するためにそれら装置よりも上位に位置する管理装置のうちの少なくとも一つの装置に通知する通知工程と、
    を備えることを特徴とする事前計測処理方法。
  2. 前記事前計測工程で計測されたマークを所定の評価基準に従って評価する評価工程をさらに備え、
    前記通知工程は、前記評価工程での評価結果に応じて、前記波形データの通知又は通知の禁止を選択可能であることを特徴とする請求項1に記載の事前計測処理方法。
  3. 前記通知工程は、前記波形データの通知を行わない場合には前記評価結果を通知することを特徴とする請求項2に記載の事前計測処理方法。
  4. 前記通知工程で通知された前記波形データ及び前記評価結果の少なくとも一方に基づいて、前記露光装置で前記基板の位置決めに用いるために計測するマークとして最適なマークを、該基板上に形成された複数のマークの中から選定するマーク選定工程をさらに備えることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の事前計測処理方法。
  5. 前記通知工程で通知された前記波形データ及び前記評価結果の少なくとも一方に基づいて、前記露光装置で前記基板の位置決めに用いるために当該マークを計測する際の最適な計測条件を選定する計測条件選定工程をさらに備えることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の事前計測処理方法。
  6. 前記基板に形成される前記マークは、前記基板を予備的に位置決めするためのプリアライメントマーク若しくは該基板の外形的特徴部分、該基板を精密に位置決めするためのファインアライメントマーク、及び該基板の該ファインアライメントマークを探索するためのサーチアライメントマークのうちの少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の事前計測処理方法。
  7. 前記計測条件は、前記露光装置で前記基板を位置決めするために用いるマーク数、マーク配置、フォーカスオフセット、当該計測に用いる照明条件、統計処理モードを含むことを特徴とする請求項5又は6に記載の事前計測処理方法。
  8. 前記評価工程は、前記所定の評価基準に従ってスコア化された評価結果を生成することを特徴とする請求項2〜7の何れか一項に記載の事前計測処理方法。
  9. 前記基板が前記露光装置内に搬入された後に該基板に形成されたマークを計測する本計測工程をさらに備え、
    前記通知工程で通知された前記波形データ及び前記評価結果の少なくとも一方、並びに前記本計測工程の計測結果に基づいて、前記事前計測工程で計測に用いた計測装置と前記本計測工程で計測に用いた計測装置のマーク評価基準を整合させることを特徴とする請求項1〜8の何れか一項に記載の事前計測処理方法。
  10. 基板を露光する露光装置に該基板を搬入する前に、該基板に形成されたマークを計測する事前計測工程と、
    前記事前計測工程で計測された当該マークを所定の評価基準に従って評価する評価工程と、
    前記評価工程で求められた評価結果或いは評価に関連する情報を、前記露光装置、該露光装置とは独立に設けられた解析装置、及びそれら装置の少なくとも一方を管理するためにそれら装置よりも上位に位置する管理装置のうちの少なくとも一つの装置に通知する通知工程と、
    を備えることを特徴とする事前計測処理方法。
  11. 基板を露光する露光装置に該基板を搬入する前に、該基板上に形成された複数のマークの位置を計測する事前計測工程と、
    前記事前計測工程で計測された計測結果に基づいて当該マークの各々の設計位置からの誤差が最小となるような線形補正係数及び非線形補正係数を含む補正情報を算出する補正情報算出工程と、
    を備えることを特徴とする事前計測処理方法。
  12. 基板を露光する露光装置に該基板を搬入する前に、該基板上に形成された複数のマークの位置を計測する事前計測工程と、
    前記事前計測工程で計測された計測結果に基づいて、該基板を既に露光した他の露光装置の投影光学系の像歪みに関する情報を算出する像歪み算出工程と、
    前記像歪み算出工程で算出した前記他の露光装置の投影光学系の像歪みに関する情報、及び予め求められた前記露光装置が備える投影光学系の像歪みに関する情報に基づいて、前記他の露光装置で生じた像歪みを前記露光装置で生じさせるための像歪み補正情報を算出する補正情報算出工程と、
    を備えることを特徴とする事前計測処理方法。
  13. 基板を露光する露光装置に該基板を搬入する前に、該基板上に形成された位相シフトフォーカスマークを計測する事前計測工程と、
    前記事前計測工程で計測された計測結果に基づいて、前記基板を既に露光した他の露光装置により露光された際のフォーカス誤差を求め、前記露光装置で前記基板を露光する際に用いるフォーカス補正情報を算出するフォーカス補正情報算出工程と、
    を備えることを特徴とする事前計測処理方法。
  14. 基板を露光する露光装置に該基板を搬入する前に、該基板の表面形状を計測する事前計測工程と、
    前記事前計測工程で計測された計測結果に基づいて、前記露光装置で露光する際に用いるフォーカス補正情報を算出する補正情報算出工程と、
    を備えることを特徴とする事前計測処理方法。
  15. 基板を露光する露光装置に該基板を搬入する前に、該基板上に形成された複数のマークの位置を計測する事前計測工程と、
    前記事前計測工程で計測に用いる計測装置内、前記計測装置から前記露光装置に前記基板を搬送する搬送装置内、及び前記露光装置内のうちの少なくとも1つの装置内における温度変化を計測する温度計測工程と、
    前記温度計測工程で計測された温度変化に基づいて、前記事前計測工程で計測された前記マークの位置の変化を予測する予測工程と、
    前記予測工程で予測された予測結果に基づいて、当該マークの各々の設計位置からの誤差が最小となるような線形補正係数及び非線形補正係数を含む補正情報を算出する補正情報算出工程と、
    を備えることを特徴とする事前計測処理方法。
  16. 基板を露光する露光装置に該基板を搬入する前に、該基板上のマーク位置、マーク形状、パターン線幅、パターン欠陥、フォーカス誤差、表面形状、該基板を既に露光した他の露光装置内の温度、湿度及び気圧の少なくとも一つを計測する事前計測工程と、
    前記事前計測工程で計測された計測結果に基づいて、当該基板の前記露光装置内への搬入処理を続行すべきか否かを判断する判断工程と、
    を備えることを特徴とする事前計測処理方法。
  17. 基板を露光する露光装置に該基板を搬入する前に、該基板に関する情報を事前計測する事前計測工程と、
    前記露光装置の動作状況に応じて、前記事前計測工程での計測条件を最適化する最適化工程と、
    を備えることを特徴とする事前計測処理方法。
  18. 基板を露光する露光装置に該基板を搬入する前に、該基板に関する情報を事前計測する事前計測工程と、
    前記事前計測工程で計測された計測結果から得られる周期性に応じて、前記事前計測工程での計測条件を最適化する最適化工程と、
    を備えることを特徴とする事前計測処理方法。
  19. 基板を露光する露光装置に該基板を搬入する前に、該基板に関する情報を事前計測する事前計測工程と、
    前記事前計測工程で計測された計測結果から得られるエラー件数に応じて、前記事前計測工程での計測条件を最適化する最適化工程と、
    を備えることを特徴とする事前計測処理方法。
  20. 基板を露光する露光装置に該基板を搬入する前に、該基板に関する情報を事前計測する事前計測工程と、
    前記事前計測工程で計測された計測結果に基づいて、前記基板の前記露光装置における露光時の関連するデータの収集条件を最適化する最適化工程と、
    を備えることを特徴とする事前計測処理方法。
  21. 基板を露光する露光装置に該基板を搬入する前に、該基板に関する情報を事前計測する事前計測工程と、
    前記基板を前記露光装置で露光する際に収集するデータの収集条件に基づいて、前記事前計測工程でのデータ収集条件を最適化する最適化工程と、
    を備えることを特徴とする事前計測処理方法。
  22. 前記事前計測工程は、前記露光装置にインライン接続された塗布・現像装置内に設けられた計測装置で行われることを特徴とする請求項1〜21の何れか一項に記載の事前計測処理方法。
  23. 前記事前計測工程は、前記露光装置とは独立して設けられた計測装置で行われることを特徴とする請求項1〜21の何れか一項に記載の事前計測処理方法。
  24. 基板を露光する露光装置と、
    前記露光装置に前記基板を搬入する前に、該基板に形成されたマークを計測する事前計測装置と、
    前記事前計測工程で計測された当該マークについての波形データを、前記露光装置、該露光装置とは独立に設けられた解析装置、及びそれら装置の少なくとも一方を管理するためにそれら装置よりも上位に位置する管理装置のうちの、少なくとも一つの装置に通知する通知装置と、
    を備えることを特徴とする露光システム。
  25. 前記事前計測装置で計測されたマークを所定の評価基準に従って評価する評価装置をさらに備え、
    前記通知装置は、前記評価装置での評価結果に応じて、前記波形データの通知又は通知の禁止を選択可能であることを特徴とする請求項24に記載の露光システム。
  26. 基板を露光する露光装置と、
    前記露光装置に前記基板を搬入する前に、該基板に形成されたマークを計測する事前計測装置と、
    前記事前計測工程で計測された当該マークを所定の評価基準に従って評価する評価装置と、
    前記評価装置で求められた評価結果或いは評価に関連する情報を、前記露光装置、該露光装置とは独立に設けられた解析装置、及びそれら装置の少なくとも一方を管理するためにそれら装置よりも上位に位置する管理装置のうちの少なくとも一つの装置に通知する通知装置と、
    を備えることを特徴とする露光システム。
  27. 基板を露光する露光装置に該基板を搬入する前に、該基板上のマーク位置、マーク形状、パターン線幅、パターン欠陥、フォーカス誤差、表面形状、該基板を既に露光した他の露光装置内の温度、湿度及び気圧の少なくとも一つを計測する事前計測装置と、
    前記事前計測装置で計測された計測結果に基づいて、当該基板の前記露光装置内への搬入処理を続行すべきか否かを判断する判断装置と、
    を備えることを特徴とする露光システム。
  28. 前記事前計測装置及び前記判断装置の少なくとも一方は、前記露光装置にインライン接続された塗布・現像装置内に設けられることを特徴とする請求項24〜27の何れか一項に記載の露光システム。
  29. 前記事前計測装置及び前記判断装置の少なくとも一方は、前記露光装置にオフライン接続されているか、或いは前記露光装置内に配置されていることを特徴とする請求項27に記載の露光システム。
  30. 基板上にパターンを転写露光する露光装置内での露光処理前または露光処理後に、前記基板に対して所定処理を施す基板処理装置において、
    マスクのパターンを介して基板を露光する露光装置に該基板を搬入する前に、該基板上のマーク位置、マーク形状、パターン線幅、パターン欠陥、フォーカス誤差、表面形状、該基板を既に露光した他の露光装置内の温度、湿度及び気圧の少なくとも一つを計測する事前計測装置と、
    前記事前計測装置で計測された計測結果に基づいて、当該基板の前記露光装置内への搬入処理を続行すべきか否かを判断する判断装置と、
    を備えることを特徴とする基板処理装置。
  31. その内部に搬入された基板の位置合わせを行う位置合わせ装置を備えた所定装置内に該基板を搬入する前に、該基板に形成されたマークを計測する事前計測装置と、
    前記事前計測工程で計測された当該マークについての波形データを、前記所定装置、該所定装置とは独立に設けられた解析装置、及びそれら装置の少なくとも一方を管理するためにそれら装置よりも上位に位置する管理装置のうちの、少なくとも一つの装置に通知する通知装置と、
    を備えることを特徴とする事前計測システム。
  32. その内部に搬入された基板の位置合わせを行う位置合わせ装置を備えた所定装置内に該基板を搬入する前に、該基板に形成されたマークを計測する事前計測装置と、
    前記事前計測装置で計測された当該マークを所定の評価基準に従って評価する評価装置と、
    前記評価装置で求められた評価結果或いは評価に関連する情報を、前記所定装置、該所定装置とは独立に設けられた解析装置、及びそれら装置の少なくとも一方を管理するためにそれら装置よりも上位に位置する管理装置のうちの、少なくとも一つの装置に通知する通知する通知装置と、
    を備えることを特徴とする事前計測システム。
  33. その内部に搬入された基板の位置合わせを行う位置合わせ装置を備えた所定装置内に該基板を搬入する前に、該基板上のマーク位置、マーク形状、パターン線幅、パターン欠陥、フォーカス誤差、表面形状、該基板に対して既に処理を施した他の所定装置の温度、湿度及び気圧の少なくとも一つを計測する事前計測装置と、
    前記事前計測装置で計測された計測結果に基づいて、当該基板の前記所定装置への搬入処理を続行すべきか否かを判断する判断装置と、を備えることを特徴とする事前計測システム。
  34. その内部に搬入された基板の位置合わせを行う位置合わせ装置を備えた所定装置内に該基板を搬入する前に、該所定装置内で計測予定の該基板上のマークに関する情報を取得する取得装置と、
    前記所定装置内に前記基板を搬入する前に、前記取得装置で取得された情報に従って前記基板上に形成されたマークを計測する事前計測装置と、
    を備えることを特徴とする事前計測システム。
  35. 前記マークに関する情報は、前記マークの設計位置情報と、該マークの信号波形を処理する際の処理アルゴリズムに関するパラメータとを含むことを特徴とする請求項34に記載の事前計測システム。
  36. その内部に搬入された基板の位置合わせを行う位置合わせ装置を備え、且つ該位置合わせ装置による位置合わせ後に、該基板に対してある処理を施す処理装置と、
    前記処理装置内に前記基板を搬入する前に、前記基板上に形成されたマークを計測する事前計測装置と、
    前記処理装置側で計測予定のマークに関する情報を、該事前計測装置による事前計測動作の前に、該事前計測装置へ提供する情報提供装置と、を有し、
    前記事前計測装置は、前記情報提供装置から提供された情報に従って、前記基板上に形成されたマークを計測することを特徴とする処理システム。
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