JPWO2005078774A1 - 露光方法及び装置、並びにデバイス製造方法 - Google Patents

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Abstract

マスク及び投影光学系のうちの少なくとも一部の光学部材を通過する露光ビームの光量分布が非回転対称になるような場合に、結像特性のうちの非回転対称な成分を効率的に制御する露光方法及び装置である。露光光(IL)でレチクル(11)を照明し、レチクル(11)のパターンを投影光学系(14)を介してウエハ(18)上に投影する投影露光装置において、投影光学系(14)内のレンズ(32)に対して、露光光(IL)と異なりレンズ(32)に吸収され易い波長域の補正光(LBA,LBB)を、1/4波長板(51A,51B)及び導波管(44A,44B)を介して局所的に照射することによって、非回転対称な収差を制御する。

Description

本発明は、例えば半導体素子又は液晶表示素子等の各種デバイスを製造するためのリソグラフィ工程で、マスクパターンを基板上に転写するために使用される露光技術及びその露光技術を用いるデバイス製造技術に関し、更に詳しくは結像特性の補正技術を用いる露光技術に関する。
半導体素子等を製造する際に、マスクとしてのレチクル(又はフォトマスク等)のパターンを投影光学系を介して基板としてのフォトレジストの塗布されたウエハ(又はガラスプレート等)上の各ショット領域に転写するために、ステッパー等の投影露光装置が使用されている。投影露光装置においては、露光光の照射量や周囲の気圧変化等によって、投影光学系の結像特性が次第に変化する。そこで、結像特性を常に所望の状態に維持するために、投影露光装置には、例えば投影光学系を構成する一部の光学部材の位置を制御することによって、その結像特性を補正する結像特性補正機構が備えられている。従来の補正機構によって補正できる結像特性は、歪曲収差や倍率誤差等の回転対称の低い次数の成分である。
これに対して近年では、特定のパターンに対する解像度を高めるために、いわゆる輪帯照明や4極照明(照明光学系の瞳面上の4箇所の領域を2次光源とする照明法)よりなる、照明光学系の瞳面上の光軸を含む領域を露光光が通過しない照明条件が用いられることがある。この場合、投影光学系中の瞳面付近の光学部材は、ほぼ中抜けの状態で露光光に照明されることになる。また、投影光学系を大型化することなく、転写できるパターンの面積を大きくするため、最近ではスキャニングステッパー等の走査露光型の投影露光装置も多用されている。走査露光型の場合、レチクルは走査方向を短辺方向とする長方形状の照明領域で照明されるため、投影光学系中のレチクル及びウエハに近い光学部材は、主に非回転対称な領域が露光光に照明されることになる。
前者のように光学部材が中抜けの露光光で継続して照射されると、投影光学系の結像特性中の高次の球面収差等の高次成分の変動が生じる恐れがある。そこで、従来より、輪帯照明や4極照明を行う場合には、照明光学系の瞳面又はこの共役面の近傍で、光軸を含む領域にフォトレジストを感光させない波長域の収差補正用の照明光を導き、投影光学系中の光学部材の光軸を含む領域をほぼ一様な光量分布で照明するようにした投影露光装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。更に、後者のようにレチクルが長方形状の照明領域で照明される場合には、レチクル上の照明領域を短辺方向に挟む2つの領域を、フォトレジストを感光させない波長域の収差補正用の照明光で照明することによって、非回転対称な収差変動を抑えるようにした投影露光装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開平10−64790号公報 特開平10−50585号公報
上記の如く、従来より輪帯照明等を用いるときのように所定の光学部材が中抜けの露光光で照明される場合や、走査露光時のようにレチクル等の光学部材が長方形状の照明領域で照明される場合に、露光光と共に収差補正用の照明光でもレチクルを照明することによって、例えば高次の球面収差や非回転対称な収差成分を補正することが行われていた。
これに関して最近は、例えば所定のライン・アンド・スペースパターンを主に含むレチクルパターンを転写するような場合に、照明光学系の瞳面上の光軸を挟む2つの領域のみを2次光源とするダイポール照明(2極照明)が用いられることがある。このダイポール照明は4極照明に比べて光量分布が大きく非回転対称になっているため、投影像に非回転対称な収差成分である光軸上での非点収差(以下、「センターアス」と言う)が発生する。また、ダイポール照明によってセンターアス以外の非回転対称な収差変動も生じる。
また、走査露光方式を用いて、更にレチクル上で走査方向に直交する非走査方向の一方の端部のパターンのみを露光するような場合には、レチクル上の長方形状の照明領域の更に一方の端部の領域のみが露光光で照明される。この場合、投影光学系のレチクル側及びウエハ側の光学部材において露光光の光量分布が更に大きく非回転対称となるため、非回転対称な収差成分が多く発生する。同様に、レチクルのパターン密度が特定の領域で特に低いような場合にも、投影光学系のレチクル側及びウエハ側の光学部材において露光光の光量分布が大きく非回転対称となるため、非回転対称な収差成分が発生する。
このように非回転対称な収差成分が多く発生する場合に、従来例のようにフォトレジストを感光させない収差補正用の照明光を露光光の光路とほぼ平行な光路でレチクルに照射しても、その照明光と露光光との波長が異なるため、その照明光で非回転対称な収差成分の発生に大きく寄与する光学部材の所望の部分を正確に照射することは困難であった。そのため、非回転対称な収差成分を十分に補正できない恐れがあった。
また、照明光学系側から投影光学系中の所望の光学部材にその収差補正用の照明光を照射するためには、その照明光は光学素子による吸収があまり高くない波長域とする必要がある。従って、フォトレジストに対する感光性も高まる傾向があるため、その照明光の光強度を高めることが困難であり、この点からも非回転対称な収差成分を十分に補正できない恐れがあった。
更に、最近では、小σ照明(照明光学系の瞳面上で光軸を中心とする小さい領域を2次光源とする照明法)のように、半径方向で露光光の光量分布が大きく変化する照明条件が使用されることがある。この場合にも、例えば高次の球面収差変動のように従来の結像特性補正機構では補正が困難な結像特性の変動が生じることがあるため、何らかの対策が望まれていた。
本発明は斯かる点に鑑み、マスク及び投影光学系のうちの少なくとも一部の光学部材を通過する露光ビームの光量分布が非回転対称になるか、又は半径方向に大きく変動するような場合に、結像特性のうちの非回転対称な成分、又は高次の成分を効率的に制御できる露光技術を提供することを第1の目的とする。
更に本発明は、そのような場合に、結像特性の変動を抑制できる露光技術及びデバイス製造技術を提供することを第2の目的とする。
本発明による第1の露光方法は、露光ビーム(IL)で第1物体(11)を照明し、その露光ビームでその第1物体及び投影光学系(14)を介して第2物体(18)を露光する露光方法において、その第1物体及びその投影光学系の少なくとも一部(32)に、その露光ビームと異なる波長域の光ビーム(LBA,LBB)を空間導波機構(44A,44B)を介して照射して、その投影光学系の結像特性を補正するものである。
斯かる本発明によれば、その光ビームが例えばダイポール照明のような非回転対称な照明条件、又は例えば小σ照明のような照明光学系の瞳面上で半径方向に光量分布が大きく変化する照明条件でその第1物体を照明して、非回転対称な収差又は回転対称な高次の収差が発生するものとする。このとき、その第1物体又はその投影光学系中の複数の光学部材において、熱吸収によって収差に大きな影響を与える所定の部材に、その空間導波機構を介してその光ビームを部分的に照射して、その部材を加熱することで、その収差を効率的に制御できる。一例として、その光ビームの波長域を加熱対象の部材に吸収され易い波長域として、その部材の側面上方又は側面下方から露光ビームの光軸に斜めに交差する方向にその光ビームを照射することで、その第2物体を感光させることなく、その部材のみを効率的に加熱できる。
本発明において、その空間導波機構の一例は、ガラス、セラミックス、又は金属よりなる中空の導波管を含むものである。その導波路は、伝送効率をあまり低下させることなく、或る程度の曲率半径で曲げることができるため、その導波管をその光ビームの射出部に用いることで、その第1物体又はその投影光学系中の任意の光学部材の所望の照射位置に容易にその光ビームで部分的に照射できる。
次に、本発明による第2の露光方法は、露光ビーム(IL)で第1物体(11)を照明し、その露光ビームでその第1物体及び投影光学系(14)を介して第2物体(18)を露光する露光方法において、その第1物体及びその投影光学系の少なくとも一部(32)に、その露光ビームと異なる波長域の光ビーム(LBA,LBB)を偏光状態制御機構(51A,51B)を介して所定の偏光状態で照射して、その投影光学系の結像特性を補正するものである。
本発明によれば、熱吸収によって収差に大きな影響を与える所定の部材に、その偏光状態制御機構を介してその光ビームをその部材に吸収され易い偏光状態で部分的に照射して、その部材を加熱することで、非回転対称な収差又は回転対称な高次の収差を効率的に制御できる。
本発明において、その偏光状態制御機構の一例は、位相板を含むものである。位相板を用いることで、簡単な構成で所望の偏光状態を得ることができる。位相板としては、1/4波長板又は1/2波長板等が使用できる。
本発明による第3の露光方法は、露光ビーム(IL)で第1物体(11)を照明し、その露光ビームでその第1物体及び投影光学系(14)を介して第2物体(18)を露光する露光方法において、その第1物体及びその投影光学系の少なくとも一部に、その露光ビームと異なる波長域の光ビーム(LBA,LBB)を、光ガイド(72A,72B,75B)及び偏光状態制御機構(74A,74B)を介して所定の偏光状態で照射して、その投影光学系の結像特性を補正するものである。
本発明によれば、熱吸収によって収差に大きな影響を与える所定の部材に、その光ガイドを介してその光ビームを部分的に照射して、その部材を加熱することで、非回転対称な収差又は回転対称な高次の収差を効率的に制御できる。この際に光ガイドを用いることで、所望の加熱位置まで容易にその光ビームを導くことができる。また、その光ガイド中を伝わる過程でその光ビームの偏光状態が変化しても、その偏光状態制御機構によって所望の偏光状態に設定できるため、その光ビームをその部材に吸収され易い偏光状態で照射できる。
この場合、その光ガイドの一例は、中空ファイバであり、その偏光状態制御機構の一例は、偏光板である。
上記の本発明において、その光ビームは、例えばRF励起導波路型COレーザで発生されるものである。特にCOレーザの波長10.6μmの光は光学部材に吸収され易いため、光学部材を部分的に効率的に加熱できる。
また、その露光ビームによってその第1物体及びその投影光学系の少なくとも一部が非回転対称な光量分布で照明される場合、その露光ビームの照射により発生するその投影光学系の非回転対称な収差を補正するように、その光ビームを照射してもよい。これによって、その非回転対称な収差を抑制できる。
また、その露光ビームの照射量に基づいて非回転対称な収差の発生量を計算し、この計算結果に基づいてその第光ビームを照射してもよい。これによって、その光ビームの照射量を制御できる。
また、本発明によるデバイス製造方法は、リソグラフィ工程を含むデバイス製造方法であって、そのリソグラフィ工程で本発明の露光方法を用いてパターン(11)を感光体(18)に転写するものである。本発明の適用によって、ダイポール照明や小σ照明を用いる際の結像特性を向上できるため、デバイスを高精度に製造できる。
次に、本発明による第1の露光装置は、露光ビームで転写用のパターンが形成された第1物体(11)を照明し、その露光ビームでその第1物体及び投影光学系(14)を介して第2物体(18)を露光する露光装置において、その第1物体及びその投影光学系の少なくとも一部(32)にその露光ビームと異なる波長域の光ビーム(LBA,LBB)を照射する照射機構を有し、その照射機構は、その光ビームを所定光路に沿って伝える空間導波機構(44A,44B)を含むものである。
斯かる本発明によれば、熱吸収によって収差に大きな影響を与える所定の部材に、その空間導波機構を介してその光ビームを部分的に照射して、その部材を加熱することで、非回転対称な収差又は回転対称な高次の収差を効率的に制御できる。
この場合、その空間導波機構の一例は、ガラス、セラミックス、又は金属よりなる中空の導波管を含むものである。その導波管の内面に、その光ビームを反射するために、金属膜又は誘電体膜の少なくとも一方を含む反射膜をコーティングしてもよい。
また、本発明による第2の露光装置は、露光ビームで転写用のパターンが形成された第1物体(11)を照明し、その露光ビームでその第1物体及び投影光学系(14)を介して第2物体(18)を露光する露光装置において、その第1物体及びその投影光学系の少なくとも一部(32)にその露光ビームと異なる波長域の光ビーム(LBA,LBB)を照射する照射機構を有し、その照射機構は、その光ビームの偏光状態を所定状態に設定する偏光状態制御機構(51A,51B)を含むものである。
斯かる本発明によれば、熱吸収によって収差に大きな影響を与える所定の部材に、その偏光状態制御機構を介してその光ビームをその部材に吸収され易い偏光状態で照射して、その部材を加熱することで、非回転対称な収差又は回転対称な高次の収差を効率的に制御できる。
この場合、その偏光状態制御機構の一例は、位相板を含むものである。
次に、本発明による第3の露光装置は、露光ビームで転写用のパターンが形成された第1物体(11)を照明し、その露光ビームでその第1物体及び投影光学系(14)を介して第2物体(18)を露光する露光装置において、その第1物体及びその投影光学系の少なくとも一部(32)にその露光ビームと異なる波長域の光ビーム(LBA,LBB)を照射する照射機構を有し、その照射機構は、その光ビームを発生する光源(411A,411B,411)からの光ビームを導く光ガイド(72A,72B,75B)と、この光ガイドから射出された光ビームの偏光状態を所定状態に設定する偏光状態制御機構(74A,74B)とを有するものである。
斯かる本発明によれば、熱吸収によって収差に大きな影響を与える所定の部材に、その光ガイド及び偏光状態制御機構を介してその光ビームを部分的に所定の偏光状態(例えば吸収され易い偏光状態)で照射して、その部材を加熱することで、非回転対称な収差又は回転対称な高次の収差を効率的に制御できる。
この場合、一例として、その光ガイドは、中空ファイバであり、その偏光状態制御機構は、偏光板である。
上記の本発明において、その照射機構は、その光ビームを発生する光源としてRF励起導波路型COレーザを有してもよい。この場合、そのRF励起導波路型COレーザが複数であってもよい。例えば加熱対象の部材の複数の照射位置のそれぞれに対応してCOレーザを配置することで、各照射位置を短時間に加熱できる。
また、その照射機構は、その光ビームを分割する第1ビームスプリッタ(65)を有してもよい。これによって、一つの光源からのその光ビームを、複数の照射領域に同時に照射できる。
また、その照射機構は、その光ビームを時間的に分割するために、可動ミラー(57A,57B)又はシャッタの少なくとも一方を有してもよい。これによって、一つの光源からのその光ビームを、複数の照射領域に時分割的に照射できる。
また、その光ビームを発生する光源(411A,411B)の発光持続時間を制御する光源制御装置(412A,412B)を有することができる。その発光持続時間の制御で照射量を制御できる。
また、その光ビームの一部を分岐する第2ビームスプリッタ(50A,50B)と、この第2ビームスプリッタで分岐された光を受光する光電センサ(53A,53B)とを有し、この光電センサによってその光ビームの光量の情報を求めてもよい。このように、できるだけその光ビームの射出口に近い位置でその光ビームの光量を計測することによって、その光ビームの照射量を正確に制御できる。
また、その光ビームの光源とその第2ビームスプリッタとの間に配置された少なくとも一つの偏光素子(51A,51B)を有してもよい。これによって、その光ビームの偏光状態をより正確に制御できることがある。
また、その第2ビームスプリッタとその投影光学系を構成する光学部材(32)との間に配置されて、その光ビームの偏光状態を所定状態に設定する1/4波長板(51A,51B)を有してもよい。その光ビームを直線偏光状態でその1/4波長板に通すことで、その光学部材を円偏光状態で照射できる。
また、その露光ビームによってその第1物体及びその投影光学系の少なくとも一部が非回転対称な光量分布で照明される場合、その露光ビームの照明により発生するその投影光学系の非回転対称な収差を補正するように、その照射機構はその光ビームを照射してもよい。これによって、非回転対称な収差が補正される。
また、その投影光学系の回転対称な収差を補正するための収差補正機構(16)と、その照射機構及びその収差補正機構の動作を制御してその投影光学系の収差を補正する制御装置(24)とを更に有することができる。その収差補正機構では補正できない収差をその照射機構によって補正できる。
また、本発明によるデバイス製造方法は、リソグラフィ工程を含むデバイス製造方法であって、そのリソグラフィ工程で本発明の露光装置を用いてパターン(11)を感光体(18)に転写するものである。
上記の本発明の説明において、各要素に付した括弧付き符号は、後述の本発明の実施形態の構成に対応するものであるが、各符号はその要素の例示に過ぎず、各要素をその実施形態の構成に限定する意図は無い。
本発明によれば、第1物体(マスク)及び投影光学系のうちの少なくとも一部の光学部材を通過する露光ビームの光量分布が非回転対称になるか、又は半径方向に大きく変動するような場合に、例えば収差に影響を与える所定の部分に露光ビームと異なる光ビームを照射することで、結像特性のうちの非回転対称な成分、又は高次の成分を効率的に制御できる。また、空間導波路機構若しくは光ガイド又は偏光状態制御機構を用いることで、それぞれ所望の照射位置に容易に、又は吸収され易い偏光状態でその光ビームを照射できる。
また、本発明において、投影光学系の非回転対称な収差を補正するようにその光ビームを照射する場合には、投影光学系の結像特性の変動を抑制できる。
本発明の第1の実施形態の投影露光装置の概略構成を示す一部を切り欠いた図である。 図1中の結像特性補正機構16の構成例を示す一部を切り欠いた図である。 (A)はX方向のL&Sパターンを示す図、(B)はX方向のダイポール照明時の投影光学系の瞳面上での光量分布を示す図である。 (A)はY方向のL&Sパターンを示す図、(B)はY方向のダイポール照明時の投影光学系の瞳面上での光量分布を示す図である。 X方向のダイポール照明時のレンズの温度分布を示す図である。 本発明の第1の実施形態の補正光照射機構40の構成を示す図である。 図6の導波管44A,44Bに沿って投影光学系14を切り欠いた平面図である。 本発明の第1の実施形態における、X方向のダイポール照明時のレンズに対する露光光及び補正光の照射領域を示す平面図である。 第1の実施形態の補正光照射機構40の変形例を示す図である。 本発明の第2の実施形態の補正光照射機構40Aの構成を示す図である。 第2の実施形態の補正光照射機構40Aの変形例を示す図である。 本発明の第3の実施形態の補正光照射機構40Bの構成を示す図である。 第3の実施形態の補正光照射機構40Bの変形例を示す図である。 図10中の可変減衰器54Aの構成例を示す図である。
符号の説明
1…露光光源、ILS…照明光学系、11…レチクル、14…投影光学系、16…結像特性補正機構、18…ウエハ、20…ウエハステージ、24…主制御系、25…照明系開口絞り部材、32…レンズ、40,40A,40B…補正光照射機構、412,412A,412B…COレーザ、43,43A,43B…光検出器、44A,44B,44C,44D…導波管、45A,45B,45C,45D…照射ユニット、51A,51B…1/4位相板、53A,53B…光検出器、54A,54B…可変減衰器、57A,57B…可変ミラー、72A,72B,75B…中空ファイバ、74A,74B…偏光板
[第1の実施形態]
以下、本発明の好ましい第1の実施形態につき図1〜図8を参照して説明する。
図1は、本例の投影露光装置の概略構成を示し、この図1において、露光光源1としてはKrFエキシマレーザ光源(波長247nm)が使用されている。なお、露光光源としては、ArFエキシマレーザ光源(波長193nm)、Fレーザ光源(波長157nm)、Krレーザ光源(波長146nm)、Arレーザ光源(波長126nm)などの紫外レーザ光源、YAGレーザの高調波発生光源、固体レーザ(半導体レーザなど)の高調波発生装置、又は水銀ランプ(i線等)なども使用することができる。
露光時に露光光源1から出力された露光ビームとしての露光光ILは、不図示のビーム整形光学系等を経て断面形状が所定形状に整形されて、オプティカル・インテグレータ(ユニフォマイザ又はホモジナイザ)としての第1のフライアイレンズ2に入射して、照度分布が均一化される。そして、第1のフライアイレンズ2から射出された露光光ILは、不図示のリレーレンズ及び振動ミラー3を経てオプティカル・インテグレータとしての第2のフライアイレンズ4に入射して、照度分布が更に均一化される。振動ミラー3は、レーザ光である露光光ILのスペックルの低減、及びフライアイレンズによる干渉縞の低減のために使用される。なお、フライアイレンズ2,4の代わりに、回折光学素子(DOE:Diffractive Optical Element)や内面反射型インテグレータ(ロッドレンズ等)等を使用することもできる。
第2のフライアイレンズ4の射出側の焦点面(照明光学系ILSの瞳面)には、露光光の光量分布(2次光源)を小さい円形(小σ照明)、通常の円形、複数の偏心領域(2極及び4極照明)、並びに輪帯状などのうちの何れかに設定して照明条件を決定するための照明系開口絞り部材25が、駆動モータ25aによって回転自在に配置されている。装置全体の動作を統轄制御するコンピュータよりなる主制御系24が、駆動モータ25aを介して照明系開口絞り部材25の回転角を制御することによって照明条件を設定する。図1の状態では、照明系開口絞り部材25の複数の開口絞り(σ絞り)のうちの、光軸を中心として対称に2つの円形開口が形成された第1のダイポール照明(2極照明)用の開口絞り26A、及びこの開口絞り26Aを90°回転した形状の第2のダイポール照明用の開口絞り26Bが現れている。そして、第2のフライアイレンズ4の射出側の焦点面には、第1のダイポール照明用の開口絞り26Aが設置されている。
照明系開口絞り部材25中の開口絞り26Aを通過した露光光ILは、反射率の小さいビームスプリッタ5に入射し、ビームスプリッタ5で反射された露光光は、集光レンズ(不図示)を介して第1光電センサとしてのインテグレータセンサ6に受光される。インテグレータセンサ6の検出信号は、主制御系24中の露光量制御部及び結像特性演算部に供給され、その露光量制御部は、その検出信号と予め計測されているビームスプリッタ5から基板としてのウエハ18までの光学系の透過率とを用いてウエハ14上での露光エネルギーを間接的に算出する。その露光量制御部は、ウエハ14上での積算露光エネルギーが目標範囲内に収まるように、露光光源1の出力を制御すると共に、必要に応じて不図示の減光機構を用いて露光光ILのパルスエネルギーを段階的に制御する。
そして、ビームスプリッタ5を透過した露光光ILは、不図示のリレーレンズを経て視野絞り8の開口上に入射する。視野絞り8は、実際には固定視野絞り(固定ブラインド)及び可動視野絞り(可動ブラインド)から構成されている。後者の可動視野絞りは、マスクとしてのレチクル11のパターン面(レチクル面)とほぼ共役な面に配置され、前者の固定視野絞りは、そのレチクル面との共役面から僅かにデフォーカスした面に配置されている。固定視野絞りは、レチクル11上の照明領域の形状を規定するために使用される。可動視野絞りは、露光対象の各ショット領域への走査露光の開始時及び終了時に不要な部分への露光が行われないように、その照明領域を走査方向に閉じるために使用される。可動視野絞りは更に、必要に応じて照明領域の非走査方向の中心及び幅を規定するためにも使用される。
視野絞り8の開口を通過した露光光ILは、不図示のコンデンサレンズ、光路折り曲げ用のミラー9、及びコンデンサレンズ10を経て、マスクとしてのレチクル11のパターン面(下面)の照明領域を均一な照度分布で照明する。視野絞り8(ここでは固定視野絞り)の開口の通常の形状は、一例として縦横比が1:3から1:4程度の長方形である。そして、その開口とほぼ共役なレチクル11上の照明領域の通常の形状も、長方形である。
図1において、露光光ILのもとで、レチクル11の照明領域内のパターンは、両側テレセントリックの投影光学系14を介して投影倍率β(βは1/4,1/5等)で、基板(感応基板)としてのフォトレジストが塗布されたウエハ18上の一つのショット領域上の露光領域に投影される。その露光領域は、投影光学系14に関してレチクル11上の照明領域と共役な長方形の領域である。レチクル11及びウエハ18はそれぞれ本発明の第1物体及び第2物体(感光体)に対応している。ウエハ18は、例えば半導体(シリコン等)又はSOI(silicon on insulator)等の直径が200〜300mm程度の円板状の基板である。
露光光ILの一部はウエハ18で反射され、その反射光は投影光学系14、レチクル11、コンデンサレンズ10、ミラー9、及び視野絞り8を経てビームスプリッタ5に戻り、ビームスプリッタ5で更に反射された光が集光レンズ(不図示)を介して光電センサよりなる反射量センサ(反射率モニタ)7で受光される。反射量センサ7の検出信号は主制御系24中の結像特性演算部に供給され、結像特性演算部は、インテグレータセンサ6及び反射量センサ7の検出信号を用いて、レチクル11から投影光学系14に入射する露光光ILの積算エネルギー、及びウエハ18で反射されて投影光学系14に戻る露光光ILの積算エネルギーを算出する。また、その結像特性演算部には、露光中の照明条件(照明系開口絞りの種類)の情報も供給されている。更に、投影光学系14の外部に気圧及び温度を計測するための環境センサ23が配置され、環境センサ23の計測データもその結像特性演算部に供給されている。その主制御系24内の結像特性演算部は、照明条件、露光光ILの積算エネルギー、及び周囲の気圧、温度等の情報を用いて、投影光学系14の結像特性中の回転対称な収差成分及び非回転対称な収差成分の変動量を算出する。主制御系24内には結像特性制御部も設けられており、その収差成分の変動量の算出結果に応じて、その結像特性制御部は、常に所望の結像特性が得られるように結像特性の変動量を抑制する(詳細後述)。
露光光源1、フライアイレンズ2,4、ミラー3,9、照明系開口絞り部材25、視野絞り8、及びコンデンサレンズ10等から照明光学系ILSが構成されている。照明光学系ILSは更に気密室としての不図示のサブチャンバに覆われている。露光光ILに対する透過率を高く維持するために、そのサブチャンバ内及び投影光学系14の鏡筒内には、不純物を高度に除去したドライエアー(露光光がArFエキシマレーザの場合には窒素ガス、ヘリウムガス等も使用される)が供給されている。
また、本例の投影光学系14は屈折系であり、投影光学系14を構成する複数の光学部材は、光軸AXを中心として回転対称な石英(露光光がFレーザの場合には蛍石等も使用される)よりなる複数のレンズ、及び石英よりなる平板状の収差補正板等を含んでいる。そして、投影光学系14の瞳面PP(照明光学系ILSの瞳面と共役な面)には開口絞り15が配置され、その瞳面PPの近傍に収差に影響を与える所定の部材としてのレンズ32が配置されている。レンズ32に露光光ILとは異なる波長域の非回転対称の収差補正用の照明光(光ビーム)が照射される(詳細後述)。また、投影光学系14には、回転対称の収差を補正するための結像特性補正機構16が組み込まれており、主制御系24内の結像特性制御部が、制御部17を介して結像特性補正機構16の動作を制御する。
図2は、図1中の結像特性補正機構16(収差補正機構)の一例を示し、この図2において、投影光学系14の鏡筒内で、複数の光学部材中から選択された例えば5枚のレンズL1,L2,L3,L4,L5がそれぞれ3個の光軸方向に独立に伸縮自在の駆動素子27,28,29,30,31を介して保持されている。レンズL1〜L5の前後には固定された不図示のレンズや収差補正板も配置されている。この場合、3個の駆動素子27(図2では2個のみが現れている)は、ほぼ正3角形の頂点となる位置関係で配置されており、同様に他の3個ずつの駆動素子28〜31もそれぞれほぼ正三角形の頂点となる位置関係で配置されている。伸縮自在の駆動素子27〜31としては、例えばピエゾ素子のような圧電素子、磁歪素子、又は電動マイクロメータ等を使用することができる。制御部17が、主制御系24内の結像特性制御部からの制御情報に基づいて3個ずつの駆動素子27〜31の伸縮量を独立に制御することによって、5枚のレンズL1〜L5のそれぞれの光軸方向の位置、及び光軸に垂直な直交する2軸の回りの傾斜角を独立に制御することができる。これによって、投影光学系14の結像特性中の所定の回転対称な収差を補正することができる。
具体的に、レチクル又はウエハに近い位置のレンズL1又はL5の光軸方向の位置や傾斜角を制御することによって、例えば歪曲収差(倍率誤差を含む)などを補正することができる。また、投影光学系14の瞳面に近い位置のレンズL3の光軸方向の位置を制御することによって、球面収差などを補正することができる。なお、図2の駆動対象のレンズL3は、図1の投影光学系14内の収差補正用の照明光が照射されるレンズ32と同一であってもよい。このように投影光学系14内のレンズ等を駆動する機構については、例えば特開平4−134813号公報にも開示されている。また、投影光学系14内の光学部材の代わりに、又はその光学部材と共に、図1のレチクル11の光軸方向の位置を制御して、所定の回転対称な収差を補正してもよい。更に、図1の結像特性補正機構16としては、例えば特開昭60−78454号公報に開示されているように、投影光学系14内の所定の2つのレンズ間の密閉された空間内の気体の圧力を制御する機構を用いてもよい。
図1に戻り、以下では投影光学系14の光軸AXに平行にZ軸を取り、Z軸に垂直な平面内で走査露光時のレチクル11及びウエハ18の走査方向(図1の紙面に垂直な方向)にY軸を取り、走査方向に直交する非走査方向にX軸を取って説明する。
先ず、レチクル11はレチクルステージ12上に吸着保持され、レチクルステージ12は不図示のレチクルベース上でY方向に一定速度で移動すると共に、同期誤差を補正するようにX方向、Y方向、回転方向に微動して、レチクル11の走査を行う。レチクルステージ12のX方向、Y方向の位置及び回転角は、この上に設けられた移動鏡(不図示)及びレーザ干渉計(不図示)によって計測され、この計測値が主制御系24内のステージ制御部に供給されている。ステージ制御部は、その計測値及び各種制御情報に基づいてレチクルステージ12の位置及び速度を制御する。投影光学系14の上部側面には、レチクル11のパターン面(レチクル面)に斜めにスリット像を投影し、そのレチクル面からの反射光を受光してそのスリット像を再結像し、そのスリット像の横ずれ量からレチクル面のZ方向への変位を検出する斜入射方式のオートフォーカスセンサ(以下、「レチクル側AFセンサ」と言う)13が配置されている。レチクル側AFセンサ13による検出情報は、主制御系24内のZチルトステージ制御部に供給されている。また、レチクル11の周辺部の上方には、レチクルアライメント用のレチクルアライメント顕微鏡(不図示)が配置されている。
一方、ウエハ18は、ウエハホルダ(不図示)を介してZチルトステージ19上に吸着保持され、Zチルトステージ19はウエハステージ20上に固定され、ウエハステージ20は不図示のウエハベース上でY方向に一定速度で移動すると共に、X方向、Y方向にステップ移動する。また、Zチルトステージ19は、ウエハ18のZ方向の位置、及びX軸、Y軸の回りの傾斜角を制御する。ウエハステージ20のX方向、Y方向の位置及び回転角は、レーザ干渉計(不図示)によって計測され、この計測値が主制御系24内のステージ制御部に供給されている。そのステージ制御部は、その計測値及び各種制御情報に基づいてウエハステージ20の位置及び速度を制御する。投影光学系14の下部側面には、ウエハ18の表面(ウエハ面)に斜めに複数のスリット像を投影し、そのウエハ面からの反射光を受光してそれらのスリット像を再結像し、それらのスリット像の横ずれ量からウエハ面のZ方向への変位(デフォーカス量)及び傾斜角を検出する斜入射方式のオートフォーカスセンサ(以下、「ウエハ側AFセンサ」と言う)22が配置されている。ウエハ側AFセンサ22による検出情報は、主制御系24内のZチルトステージ制御部に供給され、Zチルトステージ制御部は、レチクル側AFセンサ13及びウエハ側AFセンサ22の検出情報に基づいて、常時ウエハ面が投影光学系14の像面に合焦されるように、オートフォーカス方式でZチルトステージ19を駆動する。
また、Zチルトステージ19上のウエハ18の近くには、露光光ILの露光領域の全体を覆う受光面を備えた光電センサよりなる照射量センサ21が固定され、照射量センサ21の検出信号が主制御系24内の露光量制御部に供給されている。露光開始前又は定期的に、照射量センサ21の受光面を投影光学系14の露光領域に移動した状態で露光光ILを照射して、照射量センサ21の検出信号をインテグレータセンサ6の検出信号で除算することによって、その露光量制御部は、ビームスプリッタ5から照射量センサ21(ウエハ18)までの光学系の透過率を算出して記憶する。
更に、ウエハステージ20の上方には、ウエハアライメント用のオフ・アクシス方式のアライメントセンサ(不図示)が配置されており、上記のレチクルアライメント顕微鏡及びそのアライメントセンサの検出結果に基づいて、主制御系24はレチクル11のアライメント及びウエハ18のアライメントを行う。露光時には、レチクル11上の照明領域に露光光ILを照射した状態で、レチクルステージ12及びウエハステージ20を駆動して、レチクル11とウエハ18上の一つのショット領域とをY方向に同期走査する動作と、ウエハステージ20を駆動してウエハ18をX方向、Y方向にステップ移動する動作とが繰り返される。この動作によって、ステップ・アンド・スキャン方式でウエハ18上の各ショット領域にレチクル11のパターン像が露光される。
さて、本例ではダイポール照明を行うため、図1の照明光学系ILSの瞳面には、X方向に対応する方向に離れた2つの開口を持つ開口絞り26Aが配置されている。この場合、レチクル11に形成されている主な転写用のパターンは、一例として図3(A)に拡大して示すように、Y方向に細長いラインパターンをX方向(非走査方向)にほぼ投影光学系14の解像限界に近いピッチで配列してなるX方向のライン・アンド・スペースパターン(以下、「L&Sパターン」と言う)33Vである。この際に、レチクル11上には通常、L&Sパターン33Vよりも大きい配列ピッチで配列方向がX方向及びY方向(走査方向)の別の複数のL&Sパターン等も形成されている。
本例のように開口絞り26Aを用いるX方向のダイポール照明では、レチクルが無いものとすると、図3(B)に示すように、投影光学系14の瞳面PPにおいて、光軸AXを挟んでX方向に対称な2つの円形領域34を露光光ILが照明する。また、露光光ILの光路に種々のレチクルパターンが配置された場合にも、通常は0次光の光量が回折光の光量に比べてかなり大きいと共に、回折角も小さいため、露光光IL(結像光束)の大部分は円形領域34又はその近傍を通過する。また、本例のように、露光光ILの光路中に図3(A)のレチクル11が配置されたときには、解像限界に近いピッチのL&Sパターン33Vからの±1次回折光もほぼ円形領域34又はその近傍を通過するため、そのL&Sパターン33Vの像を高解像度でウエハ上に投影することができる。
この状態では、図1の投影光学系14の瞳面PPの近傍のレンズ32に入射する露光光ILの光量分布もほぼ図3(B)の光量分布になる。従って、露光を継続すると、その瞳面PP近傍のレンズ32の温度分布は、図5に示すように、光軸をX方向に挟む2つの円形領域34Aで最も高くなり、その周辺の領域34Bに向かって次第に低くなる分布となり、この温度分布に応じてレンズ32は熱膨張(熱変形)するとともに、屈折率分布も変化する。この結果、レンズ32においてY方向に開いた光束に対しては屈折力が増加して、X方向に開いた光束に対しては屈折力が低下するために、光軸上での非点収差であるセンターアスΔZが発生する。このセンターアスΔZは、時間の経過とともに次第に大きくなり、所定の値で飽和する。これは、レンズ32の温度が飽和することによる。
この状態で、レチクル11上に図3(A)のX方向のL&Sパターン33Vの他に、Y方向に所定ピッチで配列されたY方向のL&Sパターンが形成されていると、仮にそのX方向のL&Sパターン33Vの像面をウエハ面に合わせ込むと、そのY方向のL&Sパターンの像にはデフォーカスによるぼけが発生してしまう。
一方、図4(A)に拡大して示すように、レチクル11上に主にX方向に細長いラインパターンをY方向(走査方向)にほぼ投影光学系14の解像限界に近いピッチで配列してなるY方向のL&Sパターン33Hが形成されているものとする。この場合には、図1の照明光学系ILSの瞳面には開口絞り26Aを90°回転した形状の開口絞り26Bが設定される。この開口絞り26Bを用いるY方向のダイポール照明では、レチクルが無いものとすると、図4(B)に示すように、投影光学系14の瞳面PPにおいて、光軸AXを挟んでY方向に対称な2つの円形領域35を露光光ILが照明する。この際に、露光光ILの光路に種々のレチクルパターンが配置されても、通常は大部分の露光光IL(結像光束)は円形領域35及びその近傍を通過する。そして、露光光ILの光路中に図4(A)のレチクル11が配置されると、解像限界に近いピッチのL&Sパターン33Hからの±1次回折光もほぼ円形領域35又はその近傍を通過するため、そのL&Sパターン33Hの像は高解像度でウエハ上に投影される。
この場合、図1の投影光学系14の瞳面PPの近傍のレンズ32に入射する露光光ILの光量分布もほぼ図4(B)の光量分布になる。従って、露光を継続すると、そのレンズ32の温度分布は、ほぼ図5の分布を90°回転した分布となり、投影光学系14には、図3(B)のダイポール照明を用いる場合と逆符号でほぼ同じ大きさのセンターアスが発生する。なお、本例では、レチクル11がX方向(非走査方向)を長手方向とする長方形の照明領域で照明されているため、その照明領域に起因するセンターアスも図3(B)のダイポール照明を用いる場合と同じ符号で常に僅かに発生している。これに対して、図4(B)のダイポール照明で発生するセンターアスは、その長方形の照明領域に起因するセンターアスとは符号が逆になり、全体としてのセンターアスは図3(B)のダイポール照明を用いる場合よりも僅かに小さくなる。
これらのセンターアスは、非回転対称な収差であると共に、ダイポール照明によって他の非回転対称な収差も発生するが、これらの非回転対称な収差は、図1の結像特性補正機構16では実質的に補正できない。また、他の非回転対称な照明条件を用いた場合にも、非回転対称な収差が発生する。更に、小σ照明を行う場合のように、照明光学系の瞳面(投影光学系14の瞳面)での露光光ILの光量分布が半径方向に大きく変化する場合には、結像特性補正機構16では良好に補正しきれない高次の球面収差等の高次の回転対称な収差が発生する恐れもある。そこで、本例では、その非回転対称な収差又は高次の回転対称な収差を補正するために、図1において、投影光学系14の瞳面PP付近のレンズ32に露光光IL(露光ビーム)とは異なる波長域の収差補正用の照明光(光ビームに対応し、以下、「補正光」と言う)LBA,LBBを照射する。以下、その補正光LBA,LBBをレンズ32に照射するための補正光照射機構40(光ビームを照射する照射機構)の構成、及びその収差の補正動作につき詳細に説明する。
[補正光照射機構の説明]
本例では、補正光LBA,LBBとして、ウエハ18に塗布されたフォトレジストを殆ど感光しない波長域の光を使用する。一例として、補正光LBA,LBBとして炭酸ガスレーザ(COレーザ)から発光される例えば波長10.6μmの赤外光を使用する。この波長10.6μmの赤外光は、石英の吸収性が高く、投影光学系14中の1枚のレンズによってほぼ全て(望ましくは90%以上)吸収されるため、他のレンズに対して影響を与えることなく収差を制御するために使用し易いという利点がある。具体的に、本例のレンズ32に照射される補正光LBは、90%以上が吸収されるように設定されている。
更に、本例ではそのCOレーザとして、RF(Radio Frequency)励起導波路型COレーザを使用する。RF励起導波路型COレーザは、ラジオ周波数域の放電励起を用いることによって、従来の直流放電励起型COレーザに比べて小型及び堅牢化が可能であり、使い易いという利点がある。また、RF励起導波路型COレーザは、一般には連続発振(CW)であるが、このレーザの出力(補正光の照射量)の制御としては、発振時間をその休止時間に対して制御するいわゆるデューティ比(Duty ratio)制御を用いることができる。更に、一般にレーザ光源から射出されるレーザ光の偏光状態は直線偏光であり、本例の補正光LBA,LBBもそのCOレーザから射出された直後は直線偏光である。なお、補正光LBA,LBBとしては、その他にYAGレーザなどの固体レーザから射出される波長1μm程度の近赤外光、又は半導体レーザから射出される波長数μm程度の赤外光なども使用することができる。
図1に簡略化して示された補正光照射機構40において、収差補正時に、COレーザを含む光源系41から射出された波長10.6μmの直線偏光のレーザ光よりなる補正光LBは、反射率の小さいビームスプリッタ42に入射し、ビームスプリッタ42を透過した補正光は、不図示の送光光学系を経て照射ユニット45Aに入射する。光源系41における発光タイミング及び出力は、主制御系6内の補正光制御部によって制御される。そして、照射ユニット45Aを経た補正光LBは、投影光学系14の鏡筒を貫通するように配置された空間導波機構としての導波管44A内を通過して、補正光LBAとして斜めにレンズ32に照射される。
一方、ビームスプリッタ42で反射された一部の補正光は、光検出器43(光電センサ)に受光され、光検出器43の検出信号が光源系41にフィードバックされる。また、本例ではビームスプリッタ42を挟んで光検出器43に対向するように半導体レーザ光源61(レーザダイオード)が配置され、半導体レーザ光源61から射出された波長670nmの可視光のレーザ光SLもビームスプリッタ42に照射される。照射されたレーザ光SLの一部は、ビームスプリッタ42で反射されて補正光LBと同軸に合成された後、送光光学系(不図示)、照射ユニット45A、及び導波管44Aを介して補正光LBAとともにレンズ32に照射される。この場合、例えば補正光照射機構40の組立調整時やメンテナンス時等に、可視域のレーザ光SLは赤外域の補正光LBAの光軸等を調整するためのガイド光として使用される。従って、通常の露光時にレンズ32に補正光LBAを照射する際には、半導体レーザ光源61は発光を停止しており、レーザ光SLは照射されない。このようにレーザ光SLは、収差補正時には使用されないため、図1以外では図示省略している。
また、光軸AXを挟んで導波管44Aとほぼ対称に導波管44Bが配置されており、不図示の光源系及び送光光学系から供給された補正光が、照射ユニット45B及び導波管44Bを介して補正光LBBとしてレンズ32に照射される。また、実際には光軸AXをY方向に挟むように別の1対の導波管が配置され、これらの導波管からもレンズ32に対してそれぞれ補正光が照射されるように構成されている(詳細後述)。
次に、図6は図1の補正光照射機構40の詳細な構成を示し、この図6において、図1の光源系41は、RF励起導波路型のCOレーザ411A及びレーザ電源412Aより構成され、図1のビームスプリッタ42及び光検出器43はそれぞれビームスプリッタ42A及び光検出器43Aに対応している。図6において、COレーザ411Aから射出された直線偏光の補正光LBの一部は、ビームスプリッタ42Aで分岐されて光検出器43Aに受光され、この検出信号がレーザ電源412Aにフィードバックされる。ビームスプリッタ42Aを透過した補正光LBは、4枚のミラー46A,47A,48A,49Aで順次反射されて照射ユニット45Aに入射する。4枚のミラー46A〜49Aより送光光学系が構成されている。本例の送光光学系は反射系であるため、補正光LBの偏光状態は直線偏光が維持される。
照射ユニット45Aにおいて、入射した補正光LBは、反射率の小さいビームスプリッタ50A(第2ビームスプリッタ)に入射し、ビームスプリッタ50Aで反射されて分岐された補正光は光検出器53A(光電センサ)で受光され、この検出信号がレーザ電源412Aにフィードバックされる。レーザ電源412Aは、光検出器43A,53Aの検出信号及び図1の主制御系24内の補正光制御部からの制御情報に基づいて、COレーザ411Aの発光タイミング及び出力(照射量)を制御する。この場合、光検出器53Aでの受光量(検出信号)から、導波管44Aより射出される補正光LBAの光量(例えば照度)を計算するための換算係数は予め高精度に求められて、レーザ電源412A内の記憶部に記憶されている。その補正光制御部からは、COレーザ411Aの発光タイミング及びレンズ32上での光量(又は照射量)が指示される。また、光検出器43Aからの検出信号は、COレーザ411Aの発振状態の監視、及びビームスプリッタ42Aからビームスプリッタ50Aまでの光学部品の異常検出のために利用される。
ビームスプリッタ50Aを透過した直線偏光の補正光LBは、偏光状態制御機構としての位相板に対応する1/4波長板51Aを通過して円偏光に変換された後、集光レンズ52Aによって中空の導波管44Aの入射口に集光される。導波管44Aは、一例としてガラス、セラミックス、又は金属よりなる断面内面が円形の細管の内壁に、補正光LB(COレーザ光)の波長で反射率の高い物質をコーティングしたものである。導波管44Aの内径は、一例として0.2から2mm程度である。同様に、ミラー46A〜49Aの反射面にも、補正光LBの波長で反射率の高い反射膜がコーティングされている。本例では図1を参照して説明したように、補正光LBに対するガイド光として可視域のレーザ光SLも使用されている。そこで、ミラー46A〜49Aの反射面及び導波管44Aの内面には、補正光LB及びレーザ光SL(ガイド光)の両方の波長で反射率の高いコーティングが施されている。
中空の導波管44Aは、投影光学系14の鏡筒を突き抜けて、投影光学系14の内部のレンズ32の斜め上方に達している。そして、導波管44A内を内面反射によって伝わった補正光LBは、補正光LBAとしてレンズ32の表面に斜めに直接入射する。この場合、1/4波長板51Aによって、導波管44Aに入射する補正光LBは円偏光となっているため、導波管44Aからレンズ32に照射される補正光LBAもほぼ安定な円偏光である。一般に、レンズ32等の光学レンズを構成する材料は誘電体であるが、誘電体の反射率は入射光の偏光特性に依存する。そして、導波管44Aを出射した偏光特性の安定化した補正光LBAは、安定にレンズ32に吸収されて、レンズ32を部分的に加熱する。なお、導波管44A内での偏光特性が安定しているのであれば、1/4波長板51Aの代わりに1/2波長板も使用できる。この場合は、導波管44Aから出射される補正光LBAが、レンズ32に有効に吸収される偏光状態の割合が最大になるように、その1/2波長板の結晶方位を決めればよい。
図6において、本例では、レンズ32に補正光LBAを導波管44Aから照射するための光学系(COレーザ411A〜集光レンズ52A)と並列にかつ独立に制御可能な状態で、レンズ32の別の領域に補正光LBBを導波管44Bから照射するための光学系が配置されている。即ち、COレーザ411A、ビームスプリッタ42A、レーザ電源412A、光検出器43A、ミラー46A〜49A、照射ユニット45A(ビームスプリッタ50A、1/4波長板51A、及び集光レンズ52A)、光検出器53A、並びに導波管44Aとほぼ対称に、COレーザ411B、ビームスプリッタ42B、レーザ電源412B、光検出器43B、ミラー46B〜49B(送光光学系)、照射ユニット45B(ビームスプリッタ50B、1/4波長板51B、及び集光レンズ52B)、光検出器53B、並びに導波管44Bが配置されている。そして、COレーザ411Bから射出された直線偏光の補正光LBは、導波管44Bを介して安定な円偏光の補正光LBBとしてレンズ32に照射される。
図7は、図6の導波管44A,44Bの部分で投影光学系14を切り欠いた平面図であり、この図7において、光軸AXをX方向に挟むように1対の中空の導波管44A及び44Bの射出口が投影光学系PLの鏡筒を通して配置されている。また、光軸AXをY方向に挟むように、別の1対の中空の導波管44C及び44Dの射出口が投影光学系PLの鏡筒を通して配置されている。また、導波管44C及び44Dの入射口はそれぞれ照射ユニット45Aと同一構成の照射ユニット45C及び45Dに連結され、照射ユニット45C及び45Dには、それぞれ図6のCOレーザ411Aからミラー48Aまでの光学系と同じ別の1対の光学系からミラー49C及び49Dを介して補正光が供給される。この場合、導波管44A及び44Bからの補正光LBA及びLBBは、それぞれレンズ32上の光軸AXをX方向に挟む2つのほぼ円形の領域63A及び63Bに照射される。そして、導波管44C及び44Dからの補正光LBC及びLBDは、それぞれレンズ32上の光軸AXをY方向に挟む2つのほぼ円形の領域63C及び63Dに照射される。
即ち、レンズ32に対しては、光軸AXを中心として±X方向の2箇所及び±Y方向の2箇所の合計4箇所の領域63A〜63Dに、選択的に所望のタイミングで、かつそれぞれ所望の照射量(照射時間)で補正光LBA〜LBDを照射できるように構成されている。この場合、2つの照射ユニット45A及び45Dは近接して配置され、照射ユニット45A,45Dからの導波管44A,44Dは、投影光学系14の鏡筒に沿って緩やかに撓ませて配置されている。同様に、別の2つの照射ユニット45B及び45Cも近接して配置され、照射ユニット45B,45Cからの導波管44B,44Cも、投影光学系14の鏡筒に沿って緩やかに撓ませて配置されている。4つの導波管44A,44B,44C,44Dの曲率半径Rの最小値は、それぞれ内部を通過する補正光の透過率が殆ど低下しない程度の値(例えば30mm程度)以上になるようにされている。これによって、投影光学系14の鏡筒の周囲に、補正光LBA〜LBDを照射するための光学系をコンパクトに配置することができる。
なお、図6において、1/4波長板51A,51Bによって得られる補正光LBA,LBBのうちの円偏光状態の割合を高めるために、例えばミラー49A,49Bと1/4波長板51A,51Bとの間に、1/4波長板51A,51Bに入射する補正光をより完全な直線偏光とするための偏光板を配置してもよい。
また、本例では4つの導波管44A〜44Dに供給される補正光は、互いに独立の光学系で発生されているが、共通の1つのレーザ光源から射出されたレーザ光から分岐された4つの光を並列にそれら4つの導波管44A〜44Dに供給してもよい。
また、より収差補正を高精度に行うために、例えば光軸AXを中心としてほぼ等角度間隔の8箇所以上の領域で、レンズ32に対して選択的に補正光を照射できるように構成してもよい。
[非回転対称な照明条件等での補正光の照射方法]
次に、非回転対称な照明条件での補正光の照射方法について、ダイポール照明の場合に発生するセンターアスを補正する場合を例にとって説明する。本例では、X方向のダイポール照明が行われるため、図3(B)に示すように、投影光学系14の瞳面PP上で光軸AXをX方向に挟む2つの円形領域34に露光光ILが照射される。
図8は、その投影光学系14の瞳面PP近傍のレンズ32を示す平面図であり、この図8において、レンズ32上の光軸AXをX方向に対称に挟む領域34A及びその近傍の領域に露光光ILが照射される。本例では、ほぼその領域34Aを光軸AXの回りに90°回転した領域である、レンズ32上の1対のほぼ円形の領域63C及び63Dにそれぞれ図7の導波管44C及び44Dを介して補正光LBC及びLBDを照射する。
露光光ILの照射領域を90°回転した領域を補正光LBC,LBDで照射することにより、レンズ32の温度分布は領域34A及び領域63C,63Dで高くなり、それから離れるに従って次第に低くなる分布となる。この結果、露光光ILのみを照明した場合のレンズ32の変形と比べて、露光光IL及び補正光LBC,LBDを照射した本例のレンズ32の変形の状態は、非走査方向及び走査方向で似た状態となるため、X方向及びY方向に開いた光束に対するフォーカス位置は互いにほぼ等しくなり、センターアスは殆ど発生しなくなる。これによって、投影光学系14の結像特性が向上し、レチクル11の全部のパターンが高精度にウエハ18上に転写される。
この場合の、補正光LBC,LBDの照射量(ドーズ)及び照射タイミングは、一例として次のように定めることができる。即ち、図1の主制御系24内の結像特性演算部は、露光光ILの積算エネルギーの情報及び照明光学系ILS中の開口絞りの形状から、図8のレンズ32上の領域34A及びその近傍の領域を通過する露光光ILによって、レンズ32に蓄積される熱エネルギー量を求めることができる。そこで、最も簡単な制御としては、その結像特性演算部は、その領域34Aとともに、全体として回転対称の領域を構成する領域63C,63Dにおける補正光LBC,LBDの照射量を、その露光光ILによる熱エネルギーとほぼ等しく設定し、この情報を主制御系24内の補正光制御部に供給する。この補正光照射部では、例えば補正光LBA〜LBDのレンズ32による吸収率の情報を用いて、補正光LBC,LBDの照射量を算出し、この照射量及び照射タイミングの情報を補正光照射機構40内の対応するレーザ電源に供給する。レーザ電源では、対応するCOレーザに所定のパワーで発光を行わせるとともに、その照射時間を照射量/平均パワーに設定する。その平均パワーとは、照射時間中の平均的なパワーであり、一例としてその平均パワーが安定化するように制御される。この制御を、「平均パワー管理」とも呼ぶことができる。これによって、補正光LBC,LBDの照射量が適正に制御される。
また、その照射タイミングとしては、例えば(1)露光光ILの照射と同じタイミング、(2)ウエハステージ20のステップ移動時、又は(3)非対称収差が所定の許容範囲を超えると判定される時点から、等が考えられる。
なお、補正光を照射するレンズは、本例のレンズ32のように照明光学系ILSの瞳面と共役な投影光学系14の瞳面の近傍のレンズとすると、センターアスの補正効果が大きくなる。このとき、瞳面近傍の複数のレンズに補正光を照射してもよい。更に、照射対象の光学部材上で、露光光及び補正光を合わせた照射領域ができるだけ回転対称に近い方が効果的である。但し、投影光学系14中のどの位置の光学部材(レンズ等)に補正光を照射しても、その照射量を制御することによって、ほぼ所望の範囲でセンターアスの補正効果を得ることができる。また、本例のように露光光と共に補正光を照射することによって、センターアス以外の非回転対称な収差も減少する。
また、ダイポール照明のような非回転対称な照明によって発生する非回転対称な収差を補正する場合の他に、例えば投影光学系14の瞳面上で半径方向に光量分布が局所的に大きく変動するような照明条件で露光を行うときに、高次の球面収差等の高次の回転対称な収差が発生する場合にも、本例のように補正光を照射することによって、その高次の回転対称な収差を減少できる。一例として、小σ照明を行う場合には、図7において、レンズ32上で光軸AXから半径方向に離れた4つの領域63A〜63Dに補正光LBA〜LBDを照射してもよい。これによって、投影光学系14の瞳面の近傍において、半径方向の光量分布の変動量が小さくなるため、高次の球面収差等の発生が抑制されて、良好な結像特性が維持される。
また、例えば転写するパターンによって、視野絞りの設定によって、例えば図1のレチクル11上の−X方向の端部の領域のみに露光光ILが照射されるような場合にも、その照明は大きく非回転対称となる。このような場合に対処するためには、投影光学系14のレチクル11側の光学部材又はレチクル11そのものを補正光の照射対象の所定の部材として、この所定の部材の+X方向の端部に補正光を照射してもよい。即ち、補正光(光ビーム)の照射対象としては、投影光学系14内の任意の1つ又は複数の光学部材のみならず、レチクル11そのものも可能である。
更に、図6において、レンズ32の周囲に4箇所又は8箇所等の等角度間隔で例えばサーミスタ等の温度センサを設けておき、これらの温度センサの計測値に基づいて補正光LBA〜LBDの照射量を制御してもよい。
また、補正光が照射される光学部材、並びにその光学部材上での補正光の照射領域の数、位置、形状、及びサイズは、その補正光の照射によって調整される収差の種類やその収差の許容値に応じて決めることができる。
[第1の実施形態の変形例]
次に、第1の実施形態の変形例につき図9を参照して説明する。図9は図6の第1の実施形態の補正光照射機構40の変形例を示し、この図6に対応する部分に同一符号を付して示す図9において、RF励起導波路型のCOレーザ411Aから射出された直線偏光の補正光LBの一部は、ビームスプリッタ42Aで分岐されて光検出器43Aに受光され、この検出信号がレーザ電源412Aにフィードバックされる。ビームスプリッタ42Aを透過した補正光LBは、集光レンズ71Aを介して光ガイドとしての中空ファイバ72Aの一端に入射し、中空ファイバ72A内を伝播した補正光LBは照射ユニット45Aに入射する。中空ファイバ72Aは、セラミックス又は金属の細管よりなり、その内壁に補正光LBの波長で反射率の高い物質をコーティングしたものである。光伝達の効率を高めるために、必要に応じてその中空ファイバ72Aの細管の内壁には誘電体膜が形成されることが望ましい。更に、本例では、図1の半導体レーザ光源61から射出された波長670nmの可視光のレーザ光SLも補正光LBとともにレンズ32に照射されるため、中空ファイバ72A内の反射膜は、補正光LB及びそのレーザ光SL(ガイド光)の2つの波長で反射率が高くなるように形成されている。なお、光ガイドとしては、その中空ファイバ72Aの代わりに、通常の光ファイバ等も使用することができる。
この変形例の照射ユニット45Aの前段部には、コリメータレンズ73A及び偏光状態制御機構としての偏光板74Aが設置されている。偏光板74Aとしては、入射する光束に対する入射角がブリュースタ角とされた平板が使用され、その偏光板74Aを透過した光束の偏光状態は、ほぼP偏光成分よりなる直線偏光となる。但し、偏光板74Aとしては、その他に所定方向に偏光した直線偏光光のみを通過させる偏光プリズム(グラン・トムソンプリズム等)や偏光フィルタも使用することができる。
中空ファイバ72Aから照射ユニット45Aに入射した補正光LBは、コリメータレンズ73Aによってほぼ平行光束に変換された後、偏光板74Aを通過してほぼ直線偏光の光となってビームスプリッタ50A(第2ビームスプリッタ)に入射する。集光レンズ71A、中空ファイバ72A、及び偏光板73Aより送光光学系が構成されている。本例の送光光学系は、中空ファイバ72A内を伝播する補正光LBの偏光状態が次第に変化する恐れがある。そこで、中空ファイバ72Aを通過した補正光LBの偏光状態を直線偏光にするために、偏光板74Aが設けられている。なお、偏光板74Aからは、照射ユニット45A内を通過していく偏光成分以外の偏光成分は外部に射出される。このように外部に射出される光は、例えば導波管44Aと同様な構造の導波管(不図示)を用いて露光に支障のない位置まで導くことが望ましい。
図9の照射ユニット45Aにおいて、ビームスプリッタ50Aで反射されて分岐された補正光は光検出器53A(光電センサ)で受光され、この検出信号がレーザ電源412Aにフィードバックされる。ビームスプリッタ50Aを透過した直線偏光の補正光LBは、偏光状態制御機構としての位相板に対応する1/4波長板51Aを通過して円偏光に変換された後、集光レンズ52Aによって中空の導波管44Aの入射口に集光される。そして、導波管44A内を内面反射によって伝わった補正光LBは、補正光LBAとして投影光学系14内のレンズ32の表面に斜めに直接入射する。この場合、1/4波長板51Aによって、導波管44Aに入射する補正光LBは円偏光となっているため、導波管44Aからレンズ32に照射される補正光LBAもほぼ安定な円偏光である。そして、導波管44Aを出射した偏光特性の安定化した補正光LBAは、安定にレンズ32に吸収されて、レンズ32を部分的に加熱する。
図9において、本例では、レンズ32に補正光LBAを導波管44Aから照射するための光学系(COレーザ411A〜集光レンズ52A)と並列にかつ独立に制御可能な状態で、レンズ32の別の領域に補正光LBBを導波管44Bから照射するための光学系が配置されている。即ち、後者の光学系は、COレーザ411B、ビームスプリッタ42B、集光レンズ71B、中空ファイバ72B、照射ユニット45B(コリメータレンズ73B、偏光板74B、ビームスプリッタ50B、1/4波長板51B、及び集光レンズ52B)、光検出器53B、並びに導波管44Bを含んで構成されている。そして、COレーザ411Bから射出された直線偏光の補正光LBは、導波管44Bを介して安定な円偏光の補正光LBBとしてレンズ32に照射される。
この変形例においても、図7と同様に、レンズ32のY方向の2箇所の領域に補正光を照射するための光学系も設けられており、その光学系の構成はほぼ図9と同様である。これ以外の構成は、図6の実施形態と同様である。この変形例においても、補正光LBA,LBB等をレンズ32に照射することによって、センターアスの発生を抑制することができ、投影光学系14の結像特性が向上する。この際に、送光光学系中に中空ファイバ72A,72Bが用いられているため、送光光学系の構成を簡素化できるとともに、その配置の自由度が高くなっている。
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態につき図10を参照して説明する。本例は、補正光の光源を共通化したものであり、図10において図1及び図6に対応する部分には同一符号を付してその詳細説明を省略する。
図10は、本例の投影露光装置の光ビームの照射機構としての補正光照射機構40Aを示し、この図10において、COレーザ411及びレーザ光源412は、それぞれ図6のCOレーザ411A及びレーザ光源412Aと同じである。そして、COレーザ411から射出された直線偏光のレーザ光よりなる補正光LBは、ビームスプリッタ42で一部が分岐され、分岐された光の光量は光検出器43を介してレーザ光源412にフィードバックされる。また、ビームスプリッタ42を透過した補正光LBは、更にハーフミラー65(第1のビームスプリッタ)に入射して2分割される。ハーフミラー65で2分割された補正光LBA及びLBBはそれぞれ可変減衰器54A及び54Bに入射する。そして、前者の可変減衰器54Aを経た補正光LBAは、ミラー47A,48A,49A(送光光学系)を経た後、照射ユニット45A及び導波管44Aを介して投影光学系14内のレンズ32に照射される。また、後者の可変減衰器54Bを経た補正光LBBは、ミラー47B,48B,49B(送光光学系)を経た後、照射ユニット45B及び導波管44Bを介してレンズ32に照射される。
ここで、可変減衰器54A,54Bとは、外部信号により入射光の減衰率を可変に制御できる装置のことを言う。
図14は、可変減衰器54Aの構成例を示し、この図14において、補正光LBAは斜めに傾けられた2枚の光透過性の平面板60及び61に入射する。平面板60,61の材質として、補正光LBAであるCOレーザ光の波長で吸収の少ない材料、例えばセレン化亜鉛(ZnSe)等を用いることができる。また、平面板60,61の表面には必要に応じて反射率増加膜等を施すことができる。2枚の平面板60,61を入射ビームに対する入射角が対称的になるように傾けると、その傾き角に応じて反射光量が変化するため、平面板60,61を透過する補正光LBAの光量を連続的に制御できる。平面板60及び61の傾き角を任意の値に設定するためにそれぞれ回転駆動器60a及び61aが備えられている。回転駆動器60a,61aとしては、一般のステッピングモータ、又は超音波モータ等を用いることができる。他方の可変減衰器54Bも同様に構成されている。
図10に戻り、可変減衰器54A,54Bにおける補正光の透過率は、可変減衰器の制御装置55によって制御される。この場合、照射ユニット45A及び45B内で分岐されて光検出器53A及び53Bで検出された補正光LBA及びLBBの光量が制御装置55に入力されている。これ以外の構成は、第1の実施形態と同様である。
本例において、導波管44A,44Bからレンズ32に照射される補正光LBA,LBBの照射量は、概略以下のように制御される。先ず、図1の主制御系24内の補正光制御部からの補正光LBA及びLBBのそれぞれの目標照射量の指示値が、レーザ電源412及び可変減衰器54A,54Bの制御装置55に与えられる。この値からレーザ電源412は、COレーザ411によるビームスプリッタ42までの補正光LBのパワーを所定値に制御する。次に、制御装置55は、光検出器53A及び53Bで検出される光量に基づいて、補正光LBA及びLBBのパワーが所定値になるように可変減衰器54A及び54Bにおける減衰率を制御する。そして、補正光LBA,LBBの照射時間が照射量/平均パワーとなったときに、制御装置55では、例えば可変減衰器54A及び54Bの減衰率をほぼ100%にして、補正光LBA,LBBのパワーをほぼ0にする。又は、例えば制御装置55からレーザ電源412に発光停止指令を発して、COレーザ411の発光を停止させる。この場合にも、例えば平均パワー管理が行われる。本例においても、このような動作によって補正光LBA及びLBBの照射量を所望の値に制御することができる。
本例によれば、レンズ32上の複数箇所に照射される補正光LBA,LBBのレーザ光源が共通化されているため、製造コストを低減できるとともに、補正光照射機構40Aを図6の補正光照射機構40に比べて小型化できる。なお、本例では制御装置55は1つだけであるが、可変減衰器54A及び54Bにそれぞれ対応させて複数の制御装置を設けてもよい。また、本例においても、一連のCOレーザ411、ビームスプリッタ42、光検出器43、及びレーザ電源412よりなる光源装置は、レンズ32に照射される補正光LBA,LBBの数に応じて複数あってよく、またそれらは補正光制御部からの互いに独立の出力の指示値に応じて独立に制御しても良い。
[第2の実施形態の変形例]
次に、第2の実施形態の変形例につき図11を参照して説明する。図11は図10の第2の実施形態の補正光照射機構40Aの変形例を示し、この図9及び図10に対応する部分に同一符号を付して示す図11において、照射ユニット45A及び45Bは、それぞれ図9の照射ユニット45A及び45Bと同様に、その前段部にコリメータレンズ73A,73B及び偏光板74A,74B(偏光状態制御機構)を備えている。そして、COレーザ411から射出されて、ビームスプリッタ42を透過した直線偏光のレーザ光よりなる補正光LBは、更にハーフミラー65(第1のビームスプリッタ)に入射して2分割される。ハーフミラー65で2分割された補正光LBA及びLBBはそれぞれ可変減衰器54A及び54Bに入射する。そして、前者の可変減衰器54Aを経た補正光LBAは、集光レンズ71A、中空ファイバ72A(光ガイド)を経た後、照射ユニット45A及び導波管44Aを介して投影光学系14内のレンズ32に照射される。また、後者の可変減衰器54Bを経た補正光LBBは、集光レンズ71B、及び中空ファイバ72Aと同様の構成であるが中空ファイバ72Aよりも長い光ガイドとしての中空ファイバ75Bを経た後、照射ユニット45B及び導波管44Bを介してレンズ32に照射される。この場合、集光レンズ71A,71B、中空ファイバ72A,75B、及びコリメータレンズ73A,73Bよりそれぞれの送光光学系が構成されている。これ以外の構成及び補正光LBA,LBBの照射動作は第2の実施形態と同様である。
この変形例においても、レンズ32上の複数箇所に照射される補正光LBA,LBBのレーザ光源が共通化されているため、製造コストを低減できるとともに、補正光照射機構40Aを図6の補正光照射機構40に比べて小型化できる。また、送光光学系中に中空ファイバ72A,75Bが使用されているため、送光光学系の構成が簡素化されるとともに、その配置の自由度が大きくなっている。
[第3の実施形態]
次に、本発明の第3の実施形態につき図12を参照して説明する。本例は、補正光の光源を共通化して、その切り替えを可変ミラー方式で行うものであり、図12において図10に対応する部分には同一符号を付してその詳細説明を省略する。
図12は、本例の投影露光装置の光ビームの照射機構としての補正光照射機構40Bを示し、この図12において、COレーザ411から射出された直線偏光のレーザ光よりなる補正光LBは、ビームスプリッタ42で一部が分岐され、分岐された光の光量は光検出器43を介してレーザ光源412にフィードバックされる。図1の主制御系24内の補正光制御部からの補正光の照射タイミングの指示に応じて、レーザ光源412はCOレーザ411に連続的に発光を行わせるとともに、ビームスプリッタ42までの補正光LBの出力を制御する。
ビームスプリッタ42の射出面には電動のシャッタ56が開閉自在に配置されており、シャッタ56が開いているときには、ビームスプリッタ42を透過した補正光LBは、第1の可変ミラー57Bに入射する。第1の可変ミラー57Bは、一方の端部が固定されており、可動部を位置Cに閉じると、補正光LBはほぼ90°反射されて第2の可変ミラー57Aに向かい、その可動部を位置Dに開くと、補正光LBはそのまま直進してミラー46Aに入射する。また、第2の可変ミラー57Aも、一方の端部が固定されており、可動部を位置Aに開くと、可変ミラー57Bからの補正光LBはそのまま直進してミラー47Aに向かい、その可動部を位置Bに閉じると、可変ミラー57Bからの補正光LBはほぼ90°反射されてビームストッパ58で遮断される。即ち、2つの可変ミラー57A,57Bの切り換えの状態により補正光LBは3つの光路に分けることができる。2つの可変ミラー57A,57Bの切り換え動作及びシャッタ56の開閉動作は、可変ミラーの制御装置59によって制御される。
そして、可変ミラー57Bの可動部を位置Cに閉じて、可変ミラー57Aの可動部を位置Aに開いた状態で、補正光LBは可変ミラー57Bで反射されて、ミラー47A,48A,49A(送光光学系)を経た後、照射ユニット45A及び導波管44Aを介して補正光LBAとして投影光学系14内のレンズ32に照射される。また、可変ミラー57Bの可動部を位置Dに開いた状態で、補正光LBは可変ミラー57Bの近傍を通過した後、ミラー47B,48B,49B(送光光学系)を経た後、照射ユニット45B及び導波管44Bを介して補正光LBBとしてレンズ32に照射される。本例では、照射ユニット45A及び45B内で分岐されて光検出器53A及び53Bで検出された補正光の光量がそれぞれ制御装置59に入力されている。これ以外の構成は、第1及び第2の実施形態と同様である。
本例では、導波管44A,44Bからレンズ32に照射される補正光LBA,LBBの照射量(ドーズ)、或いは別の言い方をすれば、(パワー)×(照射時間)を次のように或る一定の時間幅で制御する。即ち、本例では光検出器53A及び53Bの検出信号は或る一定の時間幅で積分され、その積分値(補正光LBA,LBBの照射量に比例する値)が制御信号として使われる。なお、照射量を或る一定の時間幅で制御することは、第1及び第2の実施形態における平均パワー管理と極限では一致する。
この場合、図12において、先ず図1の主制御系24内の補正光制御部から可変ミラーの制御装置59に対して、補正光LBA,LBBの照射量の目標値が指示される。この際に補正光の発光タイミングの指示がレーザ電源412に対してなされるため、COレーザ411が発光を開始する。その後、制御装置59は、可変ミラー57A,57Bを動作させて、可変ミラー57Aの可動部を位置Aに、可変ミラー57Bの可動部を位置Cに移動する。この時点でシャッタ56が開いていれば、レンズ32に補正光LBAが照射されて、光検出器53Aの出力が制御装置59内で積分される。その積分値が予め与えられた指示値に一致した時点で、制御装置59は可変ミラー57Bの可動部を位置Bに移動する。これによって、補正光LBA,LBBはいずれも照射が停止される。
次に、補正光LBBの照射量を目標値にするため、制御装置59は、可変ミラー57Bの可動部を位置Dに移動する。この時点でシャッタ56が開いていれば、レンズ32に補正光LBBが照射されて、光検出器53Bの出力が制御装置59内で積分される。その積分値が予め与えられた指示値に一致した時点で、制御装置59は、可変ミラー57Bの可動部を位置Cに、可変ミラー57Aの可動部を位置Bに移動して、補正光LBA,LBBの照射を停止する。この動作を一定時間間隔で繰り返し行うことによって、補正光LBA,LBBの照射量は順次適正値に制御される。
本例においても、補正光LBA,LBBの複数の照射領域に対してCOレーザ411が共通に使用されているため、補正光照射機構40Bが小型化できる。また、可変ミラー57A,57Bの開閉時間で照射量を制御することによって、可変減衰器を用いる場合に比べて補正光としてのレーザ光の利用効率を高くすることができる。
なお、可変ミラー57A,57Bは、可変ミラーの制御装置59の指示で動くことのできるミラーであれば、どのようなものでも使うことができる。具体的に、可変ミラー57A,57Bとしては、例えば電圧駆動ミラー(ガルバノミラー)、又は空圧駆動ミラーを使うことができる。
[第3の実施形態の変形例]
次に、第3の実施形態の変形例につき図13を参照して説明する。図13は図12の第3の実施形態の補正光照射機構40Bの変形例を示し、この図11及び図12に対応する部分に同一符号を付して示す図13において、照射ユニット45A及び45Bは、それぞれ図11の照射ユニット45A及び45Bと同様に、その前段部にコリメータレンズ73A,73B及び偏光板74A,74B(偏光状態制御機構)を備えている。そして、COレーザ411から射出されてビームスプリッタ42を透過した直線偏光のレーザ光よりなる補正光LBは、第1の可変ミラー57Bに向かう。
そして、可変ミラー57Bの可動部を位置Cに閉じて、可変ミラー57Aの可動部を位置Aに開いた状態で、補正光LBは可変ミラー57Bで反射されて、集光レンズ71A、中空ファイバ72Aを経た後、照射ユニット45A及び導波管44Aを介して補正光LBAとして投影光学系14内のレンズ32に照射される。また、可変ミラー57Bの可動部を位置Dに開いた状態で、補正光LBは可変ミラー57Bの近傍を通過した後、集光レンズ71B、中空ファイバ75Bを経た後、照射ユニット45B及び導波管44Bを介して補正光LBBとしてレンズ32に照射される。集光レンズ71A,71B、中空ファイバ72A,75B、及びコリメータレンズ73A,73Bよりそれぞれ送光光学系が構成されている。これ以外の構成及び補正光の照射動作は第3の実施形態と同様である。
この変形例においても、補正光LBA,LBBの複数の照射領域に対してCOレーザ411が共通に使用されているため、補正光照射機構40Bが小型化できる。また、可変ミラー57A,57Bの開閉時間で照射量を制御することによって、可変減衰器を用いる場合に比べて補正光としてのレーザ光の利用効率を高くすることができる。また、送光光学系中に中空ファイバ72A,75Bが使用されているため、送光光学系の構成が簡素化されるとともに、その配置の自由度が大きくなっている。
なお、本発明は、走査露光型の露光装置のみならず、一括露光型の露光装置で露光を行う場合にも同様に適用することができる。また、本発明は、例えば国際公開(WO)第99/49504号などに開示される液浸型露光装置にも適用することができる。
また、上述の説明においては、投影光学系の一部の光学部材のレンズ面、即ち露光光が入射(あるいは射出)し得る領域に部分的に補正光を照射する構成であるが、その一部の光学部材の側面に補正光を照射するようにしてもよい。光学部材の側面に補正光を照射する構成は、特開2001−196305号公報、及びその対応米国特許6,504,597号に開示されており、本国際出願で指定した指定国(又は選択した選択国)の国内法令が許す限りにおいて、上記公報における開示を援用して本明細書の記載の一部とする。
また、上記の実施の形態の投影露光装置は、複数のレンズから構成される照明光学系、投影光学系を露光装置本体に組み込み光学調整をして、多数の機械部品からなるレチクルステージやウエハステージを露光装置本体に取り付けて配線や配管を接続し、更に総合調整(電気調整、動作確認等)をすることにより製造することができる。なお、その露光装置の製造は温度及びクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
また、上記の実施の形態の投影露光装置を用いて半導体デバイスを製造する場合、この半導体デバイスは、デバイスの機能・性能設計を行うステップ、このステップに基づいてレチクルを製造するステップ、シリコン材料からウエハを形成するステップ、上記の実施の形態の投影露光装置によりアライメントを行ってレチクルのパターンをウエハに露光するステップ、エッチング等の回路パターンを形成するステップ、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程を含む)、及び検査ステップ等を経て製造される。
また、本発明の露光装置の用途としては半導体デバイス製造用の露光装置に限定されることなく、例えば、角型のガラスプレートに形成される液晶表示素子、若しくはプラズマディスプレイ等のディスプレイ装置用の露光装置や、撮像素子(CCD等)、マイクロマシーン、薄膜磁気ヘッド、及びDNAチップ等の各種デバイスを製造するための露光装置にも広く適用できる。更に、本発明は、各種デバイスのマスクパターンが形成されたマスク(フォトマスク、レチクル等)をリソグラフィ工程を用いて製造する際の、露光工程(露光装置)にも適用することができる。
なお、本発明は上述の実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の構成を取り得ることは勿論である。また、明細書、特許請求の範囲、図面、及び要約を含む2004年2月13日付け提出の日本国特願2004−037183の全ての開示内容は、そっくりそのまま引用して本願に組み込まれている。
本発明のデバイス製造方法によれば、例えばダイポール照明や小σ照明等を用いても結像特性を常に良好な状態に維持できるため、高集積度のデバイスを高精度に製造できる。

Claims (30)

  1. 露光ビームで第1物体を照明し、前記露光ビームで前記第1物体及び投影光学系を介して第2物体を露光する露光方法において、
    前記第1物体及び前記投影光学系の少なくとも一部に、前記露光ビームと異なる波長域の光ビームを空間導波機構を介して照射して、前記投影光学系の結像特性を補正することを特徴とする露光方法。
  2. 前記空間導波機構は、ガラス、セラミックス、又は金属よりなる中空の導波管を含むことを特徴とする請求項1に記載の露光方法。
  3. 露光ビームで第1物体を照明し、前記露光ビームで前記第1物体及び投影光学系を介して第2物体を露光する露光方法において、
    前記第1物体及び前記投影光学系の少なくとも一部に、前記露光ビームと異なる波長域の光ビームを偏光状態制御機構を介して所定の偏光状態で照射して、前記投影光学系の結像特性を補正することを特徴とする露光方法。
  4. 前記偏光状態制御機構は、位相板を含むことを特徴とする請求項3に記載の露光方法。
  5. 露光ビームで第1物体を照明し、前記露光ビームで前記第1物体及び投影光学系を介して第2物体を露光する露光方法において、
    前記第1物体及び前記投影光学系の少なくとも一部に、前記露光ビームと異なる波長域の光ビームを、光ガイド及び偏光状態制御機構を介して所定の偏光状態で照射して、前記投影光学系の結像特性を補正することを特徴とする露光方法。
  6. 前記光ガイドは、中空ファイバであることを特徴とする請求項5に記載の露光方法。
  7. 前記偏光状態制御機構は、偏光板であることを特徴とする請求項5又は6に記載の露光方法。
  8. 前記光ビームは、RF励起導波路型COレーザで発生されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の露光方法。
  9. 前記露光ビームによって前記第1物体及び前記投影光学系の少なくとも一部が非回転対称な光量分布で照明され、
    前記露光ビームの照射により発生する前記投影光学系の非回転対称な収差を補正するように、前記光ビームを照射することを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の露光方法。
  10. 前記露光ビームの照射量に基づいて非回転対称な収差の発生量を計算し、
    該計算結果に基づいて前記第光ビームを照射することを特徴とする請求項9に記載の露光方法。
  11. リソグラフィ工程を含むデバイス製造方法であって、
    前記リソグラフィ工程で請求項1〜10のいずれか一項に記載の露光方法を用いてパターンを感光体に転写することを特徴とするデバイス製造方法。
  12. 露光ビームで転写用のパターンが形成された第1物体を照明し、前記露光ビームで前記第1物体及び投影光学系を介して第2物体を露光する露光装置において、
    前記第1物体及び前記投影光学系の少なくとも一部に前記露光ビームと異なる波長域の光ビームを照射する照射機構を有し、
    前記照射機構は、前記光ビームを所定光路に沿って伝える空間導波機構を含むことを特徴とする露光装置。
  13. 前記空間導波機構は、ガラス、セラミックス、又は金属よりなる中空の導波管を含むことを特徴とする請求項12に記載の露光装置。
  14. 露光ビームで転写用のパターンが形成された第1物体を照明し、前記露光ビームで前記第1物体及び投影光学系を介して第2物体を露光する露光装置において、
    前記第1物体及び前記投影光学系の少なくとも一部に前記露光ビームと異なる波長域の光ビームを照射する照射機構を有し、
    前記照射機構は、前記光ビームの偏光状態を所定状態に設定する偏光状態制御機構を含むことを特徴とする露光装置。
  15. 前記偏光状態制御機構は、位相板を含むことを特徴とする請求項14に記載の露光装置。
  16. 露光ビームで転写用のパターンが形成された第1物体を照明し、前記露光ビームで前記第1物体及び投影光学系を介して第2物体を露光する露光装置において、
    前記第1物体及び前記投影光学系の少なくとも一部に前記露光ビームと異なる波長域の光ビームを照射する照射機構を有し、
    前記照射機構は、前記光ビームを発生する光源からの光ビームを導く光ガイドと、該光ガイドから射出された光ビームの偏光状態を所定状態に設定する偏光状態制御機構とを有することを特徴とする露光装置。
  17. 前記光ガイドは、中空ファイバであることを特徴とする請求項16に記載の露光装置。
  18. 前記偏光状態制御機構は、偏光板であることを特徴とする請求項16又は17に記載の露光装置。
  19. 前記照射機構は、前記光ビームを発生する光源としてRF励起導波路型COレーザを有することを特徴とする請求項12〜18のいずれか一項に記載の露光装置。
  20. 前記RF励起導波路型COレーザが複数であることを特徴とする請求項19に記載の露光装置。
  21. 前記照射機構は、前記光ビームを分割する第1ビームスプリッタを有することを特徴とする請求項12〜20のいずれか一項に記載の露光装置。
  22. 前記照射機構は、前記光ビームを時間的に分割するために、可動ミラー又はシャッタの少なくとも一方を有することを特徴とする請求項12〜21のいずれか一項に記載の露光装置。
  23. 前記光ビームを発生する光源の発光持続時間を制御する光源制御装置を有することを特徴とする請求項12〜22のいずれか一項に記載の露光装置。
  24. 前記光ビームを反射するために、前記導波管の内面に金属膜又は誘電体膜の少なくとも一方を含む反射膜がコーティングされていることを特徴とする請求項13に記載の露光装置。
  25. 前記光ビームの一部を分岐する第2ビームスプリッタと、該第2ビームスプリッタで分岐された光を受光する光電センサとを有し、
    該光電センサによって前記光ビームの光量の情報を求めることを特徴とする請求項12〜24のいずれか一項に記載の露光装置。
  26. 前記光ビームの光源と前記第2ビームスプリッタとの間に配置された少なくとも一つの偏光素子を有することを特徴とする請求項25に記載の露光装置。
  27. 前記第2ビームスプリッタと前記投影光学系を構成する光学部材との間に配置されて、前記光ビームの偏光状態を所定状態に設定する1/4波長板を有することを特徴とする請求項25又は26に記載の露光装置。
  28. 前記露光ビームによって前記第1物体及び前記投影光学系の少なくとも一部が非回転対称な光量分布で照明され、
    前記露光ビームの照明により発生する前記投影光学系の非回転対称な収差を補正するように、前記照射機構は前記光ビームを照射することを特徴とする請求項12〜27のいずれか一項に記載の露光装置。
  29. 前記投影光学系の回転対称な収差を補正するための収差補正機構と、
    前記照射機構及び前記収差補正機構の動作を制御して前記投影光学系の収差を補正する制御装置とを更に有することを特徴とする請求項28に記載の露光装置。
  30. リソグラフィ工程を含むデバイス製造方法であって、
    前記リソグラフィ工程で請求項12〜29のいずれか一項に記載の露光装置を用いてパターンを感光体に転写することを特徴とするデバイス製造方法。
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