JP3548464B2 - 露光方法及び走査型露光装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は露光方法及びそれを用いた走査型露光装置に関し、例えばスリット状光束により照明されたフォトマスクパターン(レチクルパターン)をウエハ上にフォトマスクとウエハとをスリット状光束及び投影光学系に対して同期して走査することによってフォトマスクパターンでウエハを露光して、ICやLSI等の半導体デバイスやCCD等の撮像デバイスや液晶パネルなどの表示デバイスや磁気ヘッド等のデバイスを製造するときに好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
最近の半導体素子の製造技術の進展は目覚しく、又それに伴う微細加工技術の進展も著しい。特に光加工技術の中心を成すサブミクロンの解像力を有する縮小投影露光装置、(ステッパー)に対しては、更なる解像力向上にむけて光学系の開口数(NA)の拡大や、露光波長の短縮化が図られている。
【0003】
又、従来の反射投影光学系を用いた等倍の走査露光装置を改良し、この反射投影光学系に屈折素子を組み込んで反射素子と屈折素子とを組み合わせたもの(カタディオプトリック光学系)、あるいは屈折素子のみで構成したものなどの縮小投影光学系を用いて、フォトマスクのステージ(マスクステージ)と感光基板のステージ(ウエハステージ)の両方を縮小倍率に応じた速度比で同期走査する走査露光装置も注目されている。
【0004】
図8は従来のこのような改良されたステップアンドスキャン方式の走査型露光装置の要部概略図である。同図において、デバイスパターン21(原画)が描かれているマスク1はマスクステージ4で支持され、感光基板であるウエハ3はウエハステージ5で支持されている。マスク1とウエハ3は投影光学系2を介して光学的に共役な位置に置かれており、不図示の照明系からの図中Y方向に伸びるスリット状露光光6がマスク1を照明し、照明されたマスク1のパターンが投影露光系2の投影倍率が乗ぜられた大きさでウエハ3に結像せしめられる。
【0005】
走査露光は、このスリット状露光光6及び投影光学系2に対してマスクステージ4とウエハステージ5の双方を駆動手段で光学倍率に応じた速度比でX方向に動かしてスリット状露光光と投影光学系2に対してマスク1とウエハ3を走査することによりマスク3上のデバイスパターン21全面をウエハ3上の転写領域に転写するものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
いわゆるステップアンドスキャン方式の走査型露光装置は、ウエハ3上の1つのショット31の走査露光が終了すると、ウエハ3が載ったステージ5を所定量移動させてウエハ3上の次のショットの走査露光を行なう。これを繰り返してウエハ3全体の露光を行なっている。
【0007】
この走査型露光装置では露光領域が矩形状(スリット状)である為に、露光によって照明される投影光学系2の各レンズ部材はそれらの配置される場所に応じて矩形状、ないしは、スリット状光束6が照明光束の広がり分だけ膨らんだ楕円状の光束で照明されることでレンズ部材のスリット状又は楕円状の領域が加熱される。
【0008】
露光が進行するにつれてこのような加熱環境は投影レンズを回転非対称に変形させて回転非対称な収差を発生させる。例えば、ウエハー上への結像光束に非点収差が生じ、これがデバイスパターンの像を著しく劣化させてしまうという問題があった。
【0009】
この傾向は焼付波長がi線(365nm)から遠紫外域(248nm,193nm)へと短波長化するに従って、物性的に光エネルギーが硝材に吸収されやすくなる為、ますます顕著になる。
【0010】
特開平10−50585号公報で、この問題の解決法の一例が示されている。
【0011】
本発明は、同公報の発明とは異なる効果的方法で上記の回転非対称な収差の問題を軽減できる露光方法及び走査型露光装置の提供を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明の露光方法は、スリット状光束で第1物体を照明し、該第1物体と該第2物体を投影光学系の投影倍率に対応させた速度比で走査することによって、第1物体のパターンを投影光学系により第2物体に、投影する露光方法において、露光光により該第1物体側に設けたマークを照明し、該マークからの光束を該投影光学系に入射させることにより、該投影光学系のレンズの該投影光学系の光軸に関してほぼ回転対称な領域を照明し、露光により発生する該投影光学系の非回転対称収差を補正又は小さくする段階を有することを特徴としている。請求項2の発明の露光方法は、スリット状光束で第1物体を照明し、該第1物体と該第2物体を投影光学系の投影倍率に対応させた速度比で走査することによって、第1物体のパターンを投影光学系により第2物体に、投影する露光方法において、露光光により該第1物体側に設けたマークを照明し、該マークからの光束を該投影光学系に入射させることにより、該投影光学系のレンズの通常露光時には照明されない領域を照明し、露光により発生する該投影光学系の非回転対称収差を補正又は小さくする段階を有することを特徴としている。
【0013】
請求項3の発明の露光方法は、スリット状光束で第1物体を照明し、該第1物体と該第2物体を投影光学系の投影倍率に対応させた速度比で走査することによって、第1物体のパターンを投影光学系により第2物体に、投影する露光方法において、該第1物体側のステージに設けたマークを照明し、該マークからの光束を該投影光学系に入射させることにより、該投影光学系のレンズの該投影光学系の光軸に関してほぼ回転対称な領域を照明し、露光により発生する該投影光学系の非回転対称収差を補正又は小さくする段階を有することを特徴としている。
請求項4の発明の露光方法は、スリット状光束で第1物体を照明し、該第1物体と該第2物体を投影光学系の投影倍率に対応させた速度比で走査することによって、第1物体のパターンを投影光学系により第2物体に、投影する露光方法において、該第1物体側のステージに設けたマークを照明し、該マークからの光束を該投影光学系に入射させることにより、該投影光学系のレンズの通常露光時には照明されない領域を照明し、露光により発生する該投影光学系の非回転対称収差を補正又は小さくする段階を有することを特徴としている。
【0014】
請求項5の発明の露光方法は、スリット状光束で第1物体を照明し、該第1物体と該第2物体を該投影光学系の投影倍率に対応させた速度比で走査することによって第1物体のパターンを投影光学系により第2物体に投影する露光方法において、露光光により該第1物体に設けたマークを照明し、該マークからの光束を該投影光学系に入射させて、該投影光学系を構成する少なくとも一のレンズを熱的に実質的に飽和状態にする段階を有することを特徴としている。
【0015】
請求項6の発明の露光方法は、スリット状光束で第1物体を照明し、該第1物体と該第2物体を投影光学系の投影倍率に対応させた速度比で走査することによって第1物体のパターンを投影光学系により第2物体に投影する露光方法において、該第1物体側のステージに設けたマークを照明し、該マークからの光束を該投影光学系に入射させて、該投影光学系を構成する少なくとも一のレンズを熱的に実質的に飽和状態にする段階を有することを特徴としている。
【0016】
請求項7の発明の露光方法は、第1物体のパターンを投影光学系により第2物体に投影する段階を含む露光方法において、露光光により該第1物体側に設けたマークを照明し、該マークからの光束を該投影光学系に入射させることにより、該投影光学系のレンズの該投影光学系の光軸に関してほぼ回転対称な領域を照明し、露光により発生する該投影光学系の非回転対称収差を補正又は小さくする段階を有することを特徴としている。
請求項8の発明の露光方法は、第1物体のパターンを投影光学系により第2物体に投影する段階を含む露光方法において、露光光により該第1物体側に設けたマークを照明し、該マークからの光束を該投影光学系に入射させることにより、該投影光学系のレンズの通常露光時には照明されない領域を照明し、露光により発生する該投影光学系の非回転対称収差を補正又は小さくする段階を有することを特徴としている。
【0017】
請求項9の発明の露光方法は、第1物体のパターンを投影光学系により第2物体に投影する段階を含む露光方法において、該第1物体側のステージに設けたマークを照明し、該マークからの光束を該投影光学系に入射させることにより、該投影光学系のレンズの該投影光学系の光軸に関してほぼ回転対称な領域を照明し、露光により発生する該投影光学系の非回転対称収差を補正又は発生量を小さくする段階を有することを特徴としている。
請求項10の発明の露光方法は、第1物体のパターンを投影光学系により第2物体に投影する段階を含む露光方法において、該第1物体側のステージに設けたマークを照明し、該マークからの光束を該投影光学系に入射させることにより、該投影光学系のレンズの通常露光時には照明されない領域を照明し、露光により発生する該投影光学系の非回転対称収差を補正又は発生量を小さくする段階を有することを特徴としている。
【0018】
請求項11の発明の露光方法は、第1物体のパターンを投影光学系により第2物体に投影する段階を含む露光方法において、露光光により該第1物体に設けたマークを照明し、該マークからの光束を該投影光学系に入射させて、該投影光学系を構成する少なくとも一のレンズを熱的に実質的に飽和状態にする段階を有することを特徴としている。
【0019】
請求項12の発明の露光方法は、第1物体のパターンを投影光学系により第2物体に投影する段階を含む露光方法において、該第1物体側のステージに設けたマークを照明し、該マークからの光束を該投影光学系に入射させて、該投影光学系を構成する少なくとも一のレンズを熱的に実質的に飽和状態にする段階を有することを特徴としている。
【0020】
請求項13の発明は、請求項1から12のいずれか1項の発明において、前記第1物体側に設けたマークの照明はウエハに対する正規のショット露光の前又は/及び該ウエハのショット露光とショット露光の間に行っていることを特徴としている。
【0021】
請求項14の発明は、請求項1から12のいずれか1項の発明において、前記マークは前記第1物体を載置している可動ステージに設けられていることを特徴としている。
【0022】
請求項15の発明は、請求項5、6、11、12のいずれか1項の発明において、前記マークは投影光学系の光軸に関して非回転対称な光束を発生させる光束発散素子であることを特徴としている。
【0023】
請求項16の発明は、請求項15の発明において、前記マークは入射光束を主に走査方向に拡散させる光束発散素子であることを特徴としている。
【0024】
請求項17の発明は、請求項5、6、11、12のいずれか1項の発明において、前記マークからの光束は前記投影光学系に対し、その光軸に対し回転対称な領域に入射していることを特徴としている。
【0025】
請求項18の発明は、請求項15の発明において、前記マークからの光束は、前記投影光学系に対して、前記第2物体のショットの露光時のレンズの照射領域の補間領域に入射していることを特徴としている。
【0026】
請求項19の発明は、請求項1から12のいずれか1項の発明において、前記第1物体を矩形又は円弧形状の照明領域をその上に形成するスリット状光束により照明することを特徴としている。
【0027】
請求項20の発明は、請求項1から12のいずれか1項の発明において、前記投影光学系は、複数のレンズを有することを特徴としている。
【0028】
請求項21の発明の走査型露光装置は、請求項1から12のいずれか1項の露光方法を用いていることを特徴としている。
請求項22の発明の露光装置は、請求項1から12のいずれか1項の露光方法を用いていることを特徴としている。
請求項23のデバイスの製造方法は、請求項1から12のいずれか1項の露光方法を用いてデバイスパターンでウエハを露光する段階と該露光したウエハを現像する段階とを含むことを特徴としている。
【0029】
【発明の実施の形態】
図1,図2は本発明の露光方法を走査型露光装置に適用したときの実施形態1の構成概略図である。
【0030】
図2は実施形態1の走査型露光装置の露光光の照射範囲を示している。図1と図2の光学系の構成は全く同じである。
【0031】
本実施形態1は、光源100から射出した光束を照明系(照明光学系)101を介してレチクル102(マスク)に照射することにより、レチクル102に形成されている回路パターンを投影レンズPL(投影光学系)によって感光体を塗布したウエハ108上に縮小投影し且つレチクル102とウエハ108とを走査することにより回路パターンを感光体に焼き付けるステップアンドスキャン型の露光装置を示しており、液晶パネル等の表示デバイス、IC,LSI等の半導体デバイス,CCD等の撮像デバイス,磁気ヘッド等の検出デバイスを製造する際に好適なものである。
【0032】
図1,図2において、光源100(レーザーないしは超高圧水銀ランプ)から発した露光光束は、照明系101に導かれ、系101により、所定の開口数、照度、光強度、均一性を有し、且つ、矩形状の照射領域を形成する照明光束に変換され、レチクル102を照明する。
【0033】
この場合、図の左側に示すようにレチクル102上の照射領域125は矩形状であり、実際の6インチレチクルの場合の照射領域は、104mm×132mm程度である。レチクル102は投影レンズPLに対して矢印113の方向に走査される。
本実施形態の走査型露光装置は、図2に示されるように、レチクル102の実素子パターン領域150を照明したときに、投影レンズPL内の各レンズ1,2,3,4の照明光束(露光光)のうち主として実素子パターン領域150からの0次光が通過する空間119に存在する部分が露光によって強く加熱される。
【0034】
図2の右側の図は、レチクル102の最も近くにあるので、この傾向がもっとも強く現れるレンズ104の光軸と直交する断面を示している。
【0035】
レンズ104の斜線部で示す領域は照明領域116を示している。斜線部で示すレンズ104上の照明領域116は矩形状であって、このレンズ104のこの領域が強く加熱される状態を示している。通常の1ショットの露光中は、その他のレンズ105,106,107も少なからずこのような状態にある。個々のレンズ104〜107は元々メカ的に屈折面が光軸に関して回転対称に保持されているので、このような非回転対称な加熱が継続すると、各レンズ104〜107は光軸に関しては非回転対称な変形を起こす。
【0036】
すなわち、各レンズ104〜107の屈折面が矩形状照明域の長手方向と短手方向とで曲率半径が異なる形状(トーリック面)になる。その結果、投影レンズPLに、前述したような非点収差が発生する。
【0037】
本実施形態ではこれを回避するためにレチクルステージ102aに設けたマーク103を用いて予備露光を行っている。
【0038】
本実施形態では、図1に示すように通常の露光の前にレチクルステージ102aを移動して、同レチクルステージ102a上に予め設けた予備露光用のマークとしてのレンズ照明マーク103をその上に照明系101の矩形状照明領域125が形成される位置の下で静止させ、投影レンズPLの直下にウエハ108のショット領域が無い状態で、該レンズ照明マーク103及びその付近を矩形状光束(露光光)で照明し、マーク103からの光で投影レンズPLを所定の時間露光し続ける予備露光を行っている。
【0039】
レンズ照明マーク103を形成する位置は照明光が照射される位置であればどこでも良く、例えば図6に示すように、レチクル102上に形成してもいい。
【0040】
なお、図6の走査型露光装置は、レチクル102のではなくて、レチクル102にレンズ照明マーク103を設けている点が図1の実施形態と異なっており、その他の構成は同じである。
【0041】
図1において、左側の図は投影レンズPLの内部の斜線領域は、この状態でのレンズ内部の照明空間を示している。右側の図は図2の右側の図に対応していて、レンズ104の光軸と直交する断面における照明領域を斜線で表している。
【0042】
本実施形態ではレンズ照明マーク103を光束発散素子より構成し、そこからの照明光が光軸に対して回転対称な発散光束となって、投影レンズPLの各レンズ104〜107に光軸に対して回転対称な照明領域が形成されるように入射させている。
【0043】
即ち図1の右側に示すようにレンズ104の照明範囲120が、図2の右側に示す照明範囲116と異なり、レンズ104を照明範囲がほぼ回転対称となるように照明することにより投影レンズPL全体が熱的な飽和状態にするようにしている。これによってその後、通常の露光(各ショットの露光)時に回転非対称な照明光をレンズが受けても非点収差のような非回転対称な収差を発生しないようにしている。
【0044】
図3は本実施形態における、予備露光のタイミングを示すフローチャートである。
【0045】
以上のように本実施形態では、可動レチクルステージ102a上に予備露光マーク(光束発散素子)を配置してそれを露光光で照明し、該予備露光マークによる拡散光、(回折光や散乱光も含む。)によって、投影レンズPLの、通常露光(正規のショット露光)動作時には照明されない硝子の領域を含む光軸に関して回転対称な円形領域を露光して加熱する。それによりレンズを熱的に対称に加熱させた状態に維持し、通常の露光動作を行っている。これによって投影光学系の非回転対称収差の発生を防止している。即ち露光により発生する投影レンズPLの非回転対称収差を補正又は小さくなるようにしている。
【0046】
図4は本実施形態における予備露光用のマークとしてのレンズ照明マーク(光束発散素子)103に用いられるマークを複数例示す説明図である。
【0047】
図4(A)のレンズ照明マークはCC’軸を回転対称軸としてもつ偏向プリズムより構成したマークの断面図である。CC’軸を含む断面内でレンズ照明マーク103は微小な三角プリズムの繰り返しで構成されていて、矢印のように入射光束を偏向する作用がある。レンズ照明マーク103の領域には図4(A)のような三角プリズムが多数配置されている。
【0048】
図4(B)のレンズ照明マーク103は図4(A)のマークと同じ機能を有する階段状回折素子(binary optics)で構成したマークである。
【0049】
図4(C)のレンズ照明マーク103は図4(A)のマークと同じ機能を有するクロムのような遮光性材料で振幅形の回折格子で構成したマークである。
【0050】
図4(D)のレンズ照明マーク103は拡散板より構成したマークであり、拡散面の粗さを加減して透過光の指向性を、図(A)〜(C)のマークに近いものに設定してある。
【0051】
尚、光束発散素子としては、以上説明したマーク以外に光学楔、レンチキュラー板等が適用可能である。
【0052】
図5は本発明の露光方法を走査型露光装置に適用したときの実施形態2の要部概略図である。本実施形態2の露光装置の基本構成は図1の実施形態1と同じである。本実施形態は図1の実施形態1に比べて予備露光時の照明光束が、投影レンズPL(特にレンズ104)を光軸に関して回転対称にではなく、レンズの通常の露光時には照明されない領域(補間領域)121を主に、照らしている点が異なっている。そして、図5中の投影レンズPL内部の二股に分かれた斜線は、レンズ照明マークからの透過光の光路を示している。尚、レンズ上照明領域の形状は、どのようなものでも良い。
【0053】
本実施形態では予備露光で通常露光に対する補間的な照明ないし露光を投影レンズPLに施す事によって結果的にレンズのほぼ全面を均一に照明し、加熱し飽和させる。通常の露光開始時には投影レンズPLは光軸上に関し回転非対称(矩形状)に加熱されるが、たとえば1枚目のウエハーを露光し終わってそれを搬出する際に本実施例2の予備露光を行う。そうすることで投影レンズはPLは回転対称に照明及び、加熱され、次のウエハーを露光する際に懸念される非回転対称収差の発生をおさえることが出来る。どのタイミングで予備露光を行なうかは投影レンズPLの熱に対する変化特性によって決める。
【0054】
例えば、熱敏感度の高い投影レンズの場合、ウエハー毎に予備露光する必要があるが、熱敏感度の低いレンズならウエハー数枚とか1ロットに1回、あるいは、複数のロットを対象とするジョブの先頭のみに予備露光を行えば充分である。また、12”ウエハーの様に1枚当たりのショット数の多いウエハーの場合には、1枚のウエハーの露光途中に通常のショット露光を中断して予備露光動作に入っても良い。
【0055】
又、投影レンズPL内のレンズ部材としてはレンズ104のようにレチクル102近傍のものに限らず、図中のレンズ105〜107のように瞳近傍のものに対しても本発明は有効である。
【0056】
本実施形態に使用するレンズ照明マーク103としては、先に紹介した図4(A)〜(D)の各々の光学素子において、軸cc’まわりの回転対称ではなくて、
で軸cc’を線対称軸とした一次元状の対称なパターンの光学素子のいずれかを用いれば良い。
【0057】
又、レンズ照明マークを照明する光は、露光光とは波長を異にするウエハを感光させない光でも良い。又、本発明は走査型露光装置に限定されず、非走査型の通常のステッパー(ステップ&リピート型投影露光装置)において、投影レンズに非回転対称な収差を発生させるようなレチクルを用いる場合にも適用される。
【0058】
図7は本実施形態2の予備露光のタイミングを示すフローチャートである。
【0059】
本発明のデバイスの製造方法では以上の各実施形態の露光方法を用いた走査型露光装置を用いて、レチクルとウエハとの位置合わせを行った後に、レチクル面上のデバイスパターンをウエハ面上に投影露光し、その後、該露光したウエハを現像処理する工程を介してデバイスを製造している。
【0060】
【発明の効果】
本発明によれば、第1物体としてのレチクル面上のパターンを投影光学系で第2物体としてのウエハ面上に光軸に対して非対称な露光照明領域で走査投影する際、予め適切に設定した予備露光を行なうことにより、非対称収差の発生を防止し、高集積度の半導体デバイスを容易に製造することができる露光方法及びそれを用いた走査型露光装置を達成することができる。
【0061】
特に本発明によれば、走査型露光装置のような非対称な露光照明領域を持つ光学システムにおいて露光によって生じる非対称収差の発生を抑えることができる。
【0062】
それにより、露光負荷を増大しても初期の光学結像性能を劣化せずに焼き付けつづける事が可能となる。
【0063】
しかも予備露光マークがレチクルステージ上に配置されているので、予備露光用の専用レチクルが不要であるとともに、ステージ移動だけで同マークを露光できる。したがって、レチクル交換の時間も不要となる。
【0064】
露光装置のスループットをおとさずにデバイス生産できる。半導体デバイスのトータルスループットを格段に向上出来る、等の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の露光方法を用いた走査型露光装置の実施形態1の要部概略図である。
【図2】本発明の露光方法を用いた走査型露光装置の実施形態1の要部概略図である。
【図3】本発明の露光方法の予備露光のタイミングを示すフローチャートである。
【図4】本発明に係る予備露光マークの説明図である。
【図5】本発明の露光方法を用いた走査型露光装置の実施形態2の要部概略図である。
【図6】図1の一部分を変更したときの走査型露光装置の要部概略図である。
【図7】本発明の露光方法の予備露光のタイミングのフローチャートである。
【図8】従来の走査型露光装置の要部概略図。
【符号の説明】
100 光源
101 照明系
102 レチクル
103 予備露光マーク
104〜107 レンズ
PL 投影光学系
108 ウエハ
Claims (23)
- スリット状光束で第1物体を照明し、該第1物体と該第2物体を投影光学系の投影倍率に対応させた速度比で走査することによって、第1物体のパターンを投影光学系により第2物体に、投影する露光方法において、露光光により該第1物体側に設けたマークを照明し、該マークからの光束を該投影光学系に入射させることにより、該投影光学系のレンズの該投影光学系の光軸に関してほぼ回転対称な領域を照明し、露光により発生する該投影光学系の非回転対称収差を補正又は小さくする段階を有することを特徴とする露光方法。
- スリット状光束で第1物体を照明し、該第1物体と該第2物体を投影光学系の投影倍率に対応させた速度比で走査することによって、第1物体のパターンを投影光学系により第2物体に、投影する露光方法において、露光光により該第1物体側に設けたマークを照明し、該マークからの光束を該投影光学系に入射させることにより、該投影光学系のレンズの通常露光時には照明されない領域を照明し、露光により発生する該投影光学系の非回転対称収差を補正又は小さくする段階を有することを特徴とする露光方法。
- スリット状光束で第1物体を照明し、該第1物体と該第2物体を投影光学系の投影倍率に対応させた速度比で走査することによって、第1物体のパターンを投影光学系により第2物体に、投影する露光方法において、該第1物体側のステージに設けたマークを照明し、該マークからの光束を該投影光学系に入射させることにより、該投影光学系のレンズの該投影光学系の光軸に関してほぼ回転対称な領域を照明し、露光により発生する該投影光学系の非回転対称収差を補正又は小さくする段階を有することを特徴とする露光方法。
- スリット状光束で第1物体を照明し、該第1物体と該第2物体を投影光学系の投影倍率に対応させた速度比で走査することによって、第1物体のパターンを投影光学系により第2物体に、投影する露光方法において、該第1物体側のステージに設けたマークを照明し、該マークからの光束を該投影光学系に入射させることにより、該投影光学系のレンズの通常露光時には照明されない領域を照明し、露光により発生する該投影光学系の非回転対称収差を補正又は小さくする段階を有することを特徴とする露光方法。
- スリット状光束で第1物体を照明し、該第1物体と該第2物体を該投影光学系の投影倍率に対応させた速度比で走査することによって第1物体のパターンを投影光学系により第2物体に投影する露光方法において、露光光により該第1物体に設けたマークを照明し、該マークからの光束を該投影光学系に入射させて、該投影光学系を構成する少なくとも一のレンズを熱的に実質的に飽和状態にする段階を有することを特徴とする露光方法。
- スリット状光束で第1物体を照明し、該第1物体と該第2物体を投影光学系の投影倍率に対応させた速度比で走査することによって第1物体のパターンを投影光学系により第2物体に投影する露光方法において、該第1物体側のステージに設けたマークを照明し、該マークからの光束を該投影光学系に入射させて、該投影光学系を構成する少なくとも一のレンズを熱的に実質的に飽和状態にする段階を有することを特徴とする露光方法。
- 第1物体のパターンを投影光学系により第2物体に投影する段階を含む露光方法において、露光光により該第1物体側に設けたマークを照明し、該マークからの光束を該投影光学系に入射させることにより、該投影光学系のレンズの該投影光学系の光軸に関してほぼ回転対称な領域を照明し、露光により発生する該投影光学系の非回転対称収差を補正又は小さくする段階を有することを特徴とする露光方法。
- 第1物体のパターンを投影光学系により第2物体に投影する段階を含む露光方法において、露光光により該第1物体側に設けたマークを照明し、該マークからの光束を該投影光学系に入射させることにより、該投影光学系のレンズの通常露光時には照明されない領域を照明し、露光により発生する該投影光学系の非回転対称収差を補正又は小さくする段階を有することを特徴とする露光方法。
- 第1物体のパターンを投影光学系により第2物体に投影する段階を含む露光方法において、該第1物体側のステージに設けたマークを照明し、該マークからの光束を該投影光学系に入射させることにより、該投影光学系のレンズの該投影光学系の光軸に関してほぼ回転対称な領域を照明し、露光により発生する該投影光学系の非回転対称収差を補正又は発生量を小さくする段階を有することを特徴とする露光方法。
- 第1物体のパターンを投影光学系により第2物体に投影する段階を含む露光方法において、該第1物体側のステージに設けたマークを照明し、該マークからの光束を該投影光学系に入射させることにより、該投影光学系のレンズの通常露光時には照明されない領域を照明し、露光により発生する該投影光学系の非回転対称収差を補正又は発生量を小さくする段階を有することを特徴とする露光方法。
- 第1物体のパターンを投影光学系により第2物体に投影する段階を含む露光方法において、露光光により該第1物体に設けたマークを照明し、該マークからの光束を該投影光学系に入射させて、該投影光学系を構成する少なくとも一のレンズを熱的に実質的に飽和状態にする段階を有することを特徴とする露光方法。
- 第1物体のパターンを投影光学系により第2物体に投影する段階を含む露光方法において、該第1物体側のステージに設けたマークを照明し、該マークからの光束を該投影光学系に入射させて、該投影光学系を構成する少なくとも一のレンズを熱的に実質的に飽和状態にする段階を有することを特徴とする露光方法。
- 前記第1物体側に設けたマークの照明はウエハに対する正規のショット露光の前又は/及び該ウエハのショット露光とショット露光の間に行っていることを特徴とする請求項1から12のいずれか1項の露光方法。
- 前記マークは前記第1物体を載置している可動ステージに設けられていることを特徴とする請求項1から12のいずれか1項の露光方法。
- 前記マークは投影光学系の光軸に関して非回転対称な光束を発生させる光束発散素子であることを特徴とする請求項5、6、11、12のいずれか1項の露光方法。
- 前記マークは入射光束を主に走査方向に拡散させる光束発散素子であることを特徴とする請求項15項の露光方法。
- 前記マークからの光束は前記投影光学系に対し、その光軸に対し回転対称な領域に入射していることを特徴とする請求項5、6、11、1 2のいずれか1項の露光方法。
- 前記マークからの光束は、前記投影光学系に対して、前記第2物体のショットの露光時のレンズの照射領域の補間領域に入射していることを特徴とする請求項15の露光方法。
- 前記第1物体を矩形又は円弧形状の照明領域をその上に形成するスリット状光束により照明することを特徴とする請求項1から12のいずれか1項の露光方法。
- 前記投影光学系は、複数のレンズを有することを特徴とする請求項1から12のいずれか1項の露光方法。
- 請求項1から12のいずれか1項の露光方法を用いていることを特徴とする走査型露光装置。
- 請求項1から12のいずれか1項の露光方法を用いていることを特徴とする露光装置。
- 請求項1から12のいずれか1項の露光方法を用いてデバイスパターンでウエハを露光する段階と該露光したウエハを現像する段階とを含むことを特徴とするデバイスの製造方法。
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