JPH08203807A - 投影露光装置 - Google Patents

投影露光装置

Info

Publication number
JPH08203807A
JPH08203807A JP7010635A JP1063595A JPH08203807A JP H08203807 A JPH08203807 A JP H08203807A JP 7010635 A JP7010635 A JP 7010635A JP 1063595 A JP1063595 A JP 1063595A JP H08203807 A JPH08203807 A JP H08203807A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light source
light
fly
pattern
width
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP7010635A
Other languages
English (en)
Inventor
Yukako Matsumoto
由佳子 松本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
Priority to JP7010635A priority Critical patent/JPH08203807A/ja
Publication of JPH08203807A publication Critical patent/JPH08203807A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70058Mask illumination systems
    • G03F7/70091Illumination settings, i.e. intensity distribution in the pupil plane or angular distribution in the field plane; On-axis or off-axis settings, e.g. annular, dipole or quadrupole settings; Partial coherence control, i.e. sigma or numerical aperture [NA]
    • G03F7/701Off-axis setting using an aperture
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70058Mask illumination systems
    • G03F7/70125Use of illumination settings tailored to particular mask patterns
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70058Mask illumination systems
    • G03F7/70191Optical correction elements, filters or phase plates for controlling intensity, wavelength, polarisation, phase or the like
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70425Imaging strategies, e.g. for increasing throughput or resolution, printing product fields larger than the image field or compensating lithography- or non-lithography errors, e.g. proximity correction, mix-and-match, stitching or double patterning

Abstract

(57)【要約】 【目的】 レチクル上のパターンを投影光学系を介して
ウエハ上に投影する投影露光装置において、レチクル上
の長辺方向に配列された横方向パターンと短辺方向に配
列された縦方向パターンとに対する焦点深度の差を少な
くする。 【構成】 レチクルの縦方向パターン及び横方向パター
ンの配列方向にそれぞれ対応するX1 方向及びY1 方向
に伸びた直交する遮光部13b及び13aを有し、遮光
部13aの幅L1と遮光部13bの幅L2とを異ならし
めた変形光源フィルター8を、それぞれ光源像を形成す
る複数の断面形状が長方形のレンズエレメント7aより
なるフライアイレンズの射出面の近傍に配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体集積回路や液晶
表示素子等の微細パターンの形成に使用される投影露光
装置に関し、特にマスクパターン上の照度分布を均一化
するためのオプティカル・インテグレータを備えた投影
露光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体集積回路や液晶表示素子等
の微細パターンの形成に使用される投影露光装置では、
レチクル(又はフォトマスク等)の微細なパターンを高
い解像度でフォトレジストが塗布されたウエハ(又はガ
ラスプレート等)上に投影するため、露光光の波長(露
光波長)の短波長化、及び投影光学系の開口数NAの増
大等が行われている。しかしながら、単に露光波長の短
波長化、及び開口数NAの増大を行うと焦点深度が浅く
なり過ぎてしまうため、解像度を向上すると共に焦点深
度をある程度以上に維持できる手法として、所謂変形光
源法が提案されている。
【0003】これは、例えば特開平4−101148号
公報に開示されているように、フライアイ型インテグレ
ータとしてのフライアイレンズ等の射出側焦点面、又は
それと等価なレチクルパターンに対する光学的なフーリ
エ変換面、若しくはそれらの近傍面に、照明光学系の光
軸近傍の露光用の照明光を遮光し、且つ光透過部を特定
の部分領域のみに制限するような絞り(以下、「変形光
源フィルター」という)を配置するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の如き従来の変形
光源法においては、変形光源フィルタの光透過部の照明
光学系の光軸からの距離や方向性については検討されて
いるが、フライアイレンズが形成する離散的な光源像
(2次光源)を考慮した変形光源フィルターの最適形状
についてはほとんど検討されていない。
【0005】フライアイレンズはレチクルのパターン面
上での照度均一化のために用いられるものであり、例え
ば数十個の同一形状の単一レンズエレメントを照明光学
系の光軸と垂直な面内に並べたレンズ群である。更に、
各レンズエレメントの入射側の面はレチクルのパターン
面と共役(結像関係)となっており、レチクルのパター
ン面には各レンズエレメントからの照明光束が重畳して
入射し、その平均化により良好な照度均一性が得られる
ようになっている。
【0006】ところで、レチクル上のパターンエリア
は、露光すべき半導体集積回路等の形状に合わせて長方
形である方が都合が良いため、これと共役であるフライ
アイレンズの各レンズエレメントの入射側の面の形状
(即ち、断面形状)も長方形とされる。この結果、各レ
ンズエレメントの射出側の面の形状も長方形となり、従
ってフライアイレンズの配列ピッチは長方形(レンズエ
レメント)の断面の短辺方向と長辺方向とでは必然的に
異なってしまう。このため、フライアイレンズの射出面
(一般的に、レチクルのパターン面に対して光学的にフ
ーリエ変換の関係になっている)に形成される離散的な
2次光源も、フライアイレンズの各レンズエレメントの
長辺方向と短辺方向とでピッチが異なることになる。
【0007】従って、このような離散的な2次光源に対
して従来の各レンズエレメントの長辺方向と短辺方向と
で同じ幅の遮光部を有する対称形の変形光源フィルター
を使用した場合、フライアイレンズのレンズエレメント
の形状、即ち、2次光源の配列の形状によっては、レチ
クル上のパターン領域で互いにほぼ直交する短辺方向
(横方向)及び長辺方向(縦方向)に各々周期的に配列
された2組の周期性パターン(以下、それぞれ「縦方向
パターン」及び「横方向パターン」という)でその焦点
深度が大きく異なってしまうという不都合があった。
【0008】本発明は斯かる点に鑑み、縦方向パターン
及び横方向パターンの各々の焦点深度をほぼ等しくでき
る変形光源フィルターを備えた高解像度、且つ大焦点深
度の投影露光装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明による投影露光装
置は、例えば図1〜図3に示すように、露光用の照明光
(3)を発生する光源(1)と、その照明光(3)を入
射して第1方向(X1方向)に所定ピッチP1で配列さ
れその第1方向に直交する第2方向(Y1 方向)にその
所定ピッチP1より大きいピッチP2で配列された複数
の光源像を形成するオプティカル・インテグレータ
(7)と、このオプティカル・インテグレータにより形
成される複数の光源像からの照明光(3)を重畳して転
写用のパターン(14)が形成されたマスク(R)に照
射する照明光学系(11,12)と、この照明光学系に
よる照明光のもとで前記マスク(R)のパターン(1
4)の像を感光性の基板(16)上に投影する投影光学
系(15)とを有する投影露光装置において、そのオプ
ティカル・インテグレータ(7)による複数の光源像の
形成面、又は実質的にその形成面の近傍の面にその照明
光学系の光軸(AX1)を通りその第1方向に平行な第
1の軸(XK )に関してほぼ線対称な所定幅L2の第1
の遮光部(13b)と、その光軸(AX1)を通りその
第2方向に平行な第2の軸(YK )に関してほぼ線対称
な所定幅L1の第2の遮光部(13a)とを有する遮光
部材(8)を配置し、その第1及び第2の遮光部(13
b,13a)の幅L2,L1をその第1方向及び第2方
向に異なるピッチで配列されたそのオプティカル・イン
テグレータによる複数個の光源像の配列に対応して最適
化して、それらの幅L2,L1を異ならしめたものであ
る。
【0010】この場合、通常はその第1の遮光部(13
b)又はその第2の遮光部(13a)の少なくとも一方
のエッジがそれら複数の光源像の内の所定の光源像の上
にかかる状態として、且つ、その第1の遮光部(13
b)の幅L2をその第2の遮光部(13a)の幅L1よ
り狭くすることが望ましい。但し、複数の光源像の第1
及び第2方向の配列ピッチの比、及び光源像の面積の割
合等によっては、その第1の遮光部(13b)の幅L2
をその第2の遮光部(13a)の幅L1より広くするこ
ともある。
【0011】また、そのオプティカル・インテグレータ
(7)は、それぞれその第1方向の幅P1がその第2方
向の幅P2より狭い矩形の断面形状を有する複数の光学
エレメント(7a)を束ねたフライアイ型インテグレー
タよりなり、その遮光部材(8)を、そのフライアイ型
インテグレータ(7)の入射面の近傍、そのフライアイ
型インテグレータ(7)の射出面の近傍、又はその射出
面の共役面の近傍に配置することが好ましい。
【0012】また、図6に示すように、特にエキシマレ
ーザ等のレーザ光源を使用する場合には、その光源(2
1)とそのオプティカル・インテグレータ(7s)との
間にその光源(21)の複数の像を形成する第2のオプ
ティカル・インテグレータ(7f)を配置してもよい。
なお、光源として水銀ランプ等を用いるときもこのよう
な構成を採用してもよい。
【0013】
【作用】斯かる本発明の投影露光装置によれば、オプテ
ィカル・インテグレータ(7)がフライアイ型インテグ
レータである場合にその射出面に形成される2次光源の
分布まで考慮した遮光部材(8)を配置しているので、
例えば図2において、第2方向(Y1 方向)に対応する
マスク(R)上のY方向に配列された横方向のパターン
(14H)と第1方向(X1 方向)に対応するマスク
(R)上のX方向に配列された縦方向のパターン(14
V)とに対する焦点深度の差が解消される。従来は、遮
光部材としてマスク(R)上に描画された横方向及び縦
方向のパターン(14H,14V)に対応して、例えば
単純に第1方向、第2方向で対称な形状をしたものが使
用されていた。そのため、マスク(R)上の横方向のパ
ターン(14H)と縦方向のパターン(14V)とに対
する焦点深度に差がみられた。しかしながら、本発明で
は、オプティカル・インテグレータ(7)の例えば射出
面の遮光部材(8)として、第1方向に伸びる第1の遮
光部(13b)と第2方向に伸びる第2の遮光部(13
a)とを有し、その第1の遮光部(13b)の幅L2と
その第2の遮光部(13a)の幅L1とを異ならしめた
形状のものを用いているために、この遮光部材(8)の
透過部は従来のものに比較して、第1方向、第2方向の
対称性が崩れ、その透過部を透過するオプティカル・イ
ンテグレータ(7)の複数の光源像から発散する照明光
の第1方向及び第2方向での光束の分布が均一化され、
第1方向及び第2方向からの結像への寄与が同等とな
る。従って、オプティカル・インテグレータ(7)の配
列ピッチが短辺方向と長辺方向とで異なることに起因す
るマスク(R)の横方向のパターン(14H)と縦方向
のパターン(14V)との焦点深度の差を低減すること
ができる。
【0014】また、オプティカル・インテグレータが、
それぞれ第1方向の幅P1が第2方向の幅P2より狭い
矩形の断面形状を有する複数の光学エレメント(7a)
を束ねたフライアイ型インテグレータ(7)よりなり、
遮光部材(8)を、フライアイ型インテグレータ(7)
の入射面の近傍、フライアイ型インテグレータ(7)の
射出面の近傍、又はその射出面の共役面の近傍に配置す
る場合には、遮光部材(8)により、第1方向及び第2
方向からの結像への寄与が同等となる。
【0015】また、特に光源(21)がエキシマレーザ
等のレーザ光源のときには、光源(21)とオプティカ
ル・インテグレータ(7s)との間に光源(21)の複
数の像を形成する第2のオプティカル・インテグレータ
(7f)を配置する場合には、オプティカル・インテグ
レータが1組のシステムに比べ、最終的に光源像の数が
増加するため、照度分布均一性は高くなる。
【0016】
【実施例】以下、本発明による投影露光装置の一実施例
につき図1〜図5を参照して説明する。本実施例は、レ
チクル上のパターンを投影光学系により縮小してウエハ
上の各ショット領域に露光するステップ・アンド・リピ
ート方式の投影露光装置(ステッパー)に本発明を適用
したものである。
【0017】図1は、本実施例の投影露光装置の概略構
成を示し、この図1において、水銀ランプよりなる光源
1より放射される照明光3(波長365nmのi線や波
長436nmのg線等)は楕円鏡2で反射、焦光され、
第1インプットレンズ4を透過して、折り曲げミラー5
に入射する。折り曲げミラー5によりほぼ直角に折り曲
げられた照明光3は、第2インプットレンズ6に入射
し、第1及び第2インプットレンズ4,6によりほぼ平
行光束となってフライアイレンズ7に入射する。フライ
アイレンズ7を構成する各レンズエレメント7a(図2
参照)の射出側の面(射出面)にはそれぞれ光源1の像
(2次光源)が形成される。
【0018】フライアイレンズ7の射出面近傍に、照明
光学系の光軸AX1の近傍の照明光3を遮光する変形光
源フィルター8が設けられている。更に、変形光源フィ
ルター8は他の形状のフィルターである輪帯絞り、及び
通常形状(円形又は矩形状)の開口絞り(図1では、開
口部9aを有する開口絞り9だけを示す)と共に保持部
材(例えばターレット板、スライダ等)10に一体に固
定されており、駆動系10aによって交換自在に照明光
路中に配置されている。変形光源フィルター8の光透過
部8a,8bを透過した照明光3は、コンデンサーレン
ズ群11を介して折り曲げミラー12に入射し、折り曲
げミラー12によりほぼ直角に折り曲げられて、レチク
ルR上のレチクルパターン14を照明する。ここで、フ
ライアイレンズ7を構成する複数のレンズエレメント7
a(図2参照)の各入射側の面(入射面)はレチクルR
のパターン面とほぼ共役(結像関係)となっている。ま
た、フライアイレンズ7の射出面はレチクルRのパター
ン面に対してほぼ光学的にフーリエ変換の関係となって
いる。なお、フライアイレンズ7、変形光源フィルター
8、及びレチクルパターン14については後述する。
【0019】変形光源フィルタ8から射出された後、コ
ンデンサーレンズ群11及び折り曲げミラー12よりな
る照明光学系から射出された露光用の照明光3が、レチ
クルR上の照明領域に照射され、その照明領域内に描画
されたレチクルパターン14が、投影光学系15を介し
て縮小されてウエハ16の各ショット領域に転写され
る。照明光3としては、水銀ランプ等の輝線の他、Kr
Fエキシマレーザ光又はArFエキシマレーザ光等のレ
ーザ光も用いられる。ここで、図1において、投影光学
系15の光軸AX2に平行にZ軸を取り、その光軸AX
2に垂直な平面内で図1の紙面に平行にX軸、図1の紙
面に垂直にY軸を取る。
【0020】レチクルパターン14が描画されたレチク
ルRは、不図示のレチクルステージ上に真空吸着され、
このレチクルステージは、投影光学系15の光軸AX2
に垂直な2次元平面(XY平面)内で、X方向、Y方向
及び回転方向(θ方向)にレチクルRを位置決めする。
ところで、図1において照明光3のレチクルパターン1
4への入射角φは、変形光源フィルター8の形状(光透
過部、即ち2次光源の各位置)に応じて決まる。また、
装置全体を統括制御する主制御系20により、レチクル
の種類やそのパターンの微細度(線幅、ピッチ)、及び
周期方向に基づいて、レチクルパターン14に最も見合
った(最適な)形状を有する変形光源フィルター8が駆
動系10aを介して照明光路中に配置されている。
【0021】一方、ウエハ16はウエハステージ17上
に真空吸着により保持されている。ウエハステージ17
は駆動系18によりX方向及びY方向にウエハ16を位
置決めし、また光軸AX2に平行なZ方向及びXY平面
上の回転方向にもウエハ16を微動することができる。
ウエハステージ17の駆動系18による動作は制御系2
0により制御される。更に、ウエハステージ17上に固
定された移動鏡、及び不図示の外部のレーザ干渉計によ
りウエハステージ17のX座標及びY座標が常時測定さ
れている。
【0022】次に、レチクルパターン14、フライアイ
レンズ7、及び変形光源フィルター8の形状等について
説明する。なお、以下ではレチクルRとフライアイレン
ズ7及び変形光源フィルター8との対応関係を説明する
ため、レチクルRのパターン面上でのX方向及び−Y方
向に対応するフライアイレンズ7の射出面での方向をそ
れぞれX1 方向、及びY1 方向とする。
【0023】図2(A)は本例のレチクルRの平面図を
示し、この図2(A)において、レチクルRのほぼ中央
部の有効エリア(パターン領域)PAは製造される半導
体集積回路の形状に合わせてY方向に長い長方形に形成
されている。ここでは、レチクルパターン14の縦方向
のパターンをY方向に伸び、且つX方向に等間隔に並ん
だ均一な5本の遮光部からなる縦方向パターン14Vで
代表させ、レチクルパターン14の横方向のパターンを
X方向に伸び、且つY方向に等間隔に並んだ均一な5本
の遮光部からなる横方向パターン14Hで代表させてい
る。
【0024】図2(B)は本例のフライアイレンズ7の
射出面の形状を示し、図2(A)に示すレチクルRの長
方形の有効エリアPAに対して均一な照明を行うのに好
適な形状を有している。図2(B)に示すように、フラ
イアイレンズ7は、断面形状が同一の長方形の複数のレ
ンズエレメントが横方向(X1 方向)及び縦方向(Y 1
方向)に接しながら整然と並べられており、全体として
ほぼ正方形の断面形状を有している。以下、その一つの
レンズエレメント7aだけに符号を付して説明する。他
のレンズエレメントについても同様である。
【0025】レンズエレメント7aの断面形状は、図2
(A)のレチクルR上の有効エリアPAにほぼ相似な長
方形となっている。レンズエレメント7aの射出面の中
央部の円形の2次光源C1はレンズエレメント7aによ
り形成される光源1の像を示している。フライアイレン
ズ7の入射面での照度分布はほぼ一様であり、更に各レ
ンズエレメント7aを射出した照明光がレチクルR上の
有効エリアPAに重畳されてパターン面上での照度分布
が均一化される。フライアイレンズ7の入射面とレチク
ルRのパターン面とは結像関係にあり、フライアイレン
ズ7は各レンズエレメント7aの断面形状が有効エリア
PAの形状と相似となっている場合に、光量的に最も効
率よくレチクルRを照明することができる。
【0026】図3は、図1中の変形光源フィルター8の
正面図を示し、この図3において、円形の変形光源フィ
ルター8はその中心部を通ってY1 方向に伸びる幅がL
1の帯状の遮光部13a、その中心部で遮光部13aと
直交する幅がL2の帯状の遮光部13b、変形光源フィ
ルター8の外郭を構成する輪帯状の遮光部13c、及び
それらの遮光部13a〜13cに囲まれた4つのほぼ扇
形の透過部8a〜8dから構成されている。この場合、
遮光部13bは、照明光学系の光軸AX1を通りX1
向に平行な軸XK に対して線対称であり、遮光部13a
は光軸AX1を通りY1 方向に平行な軸YK に対して線
対称であり、遮光部13aの幅L1と遮光部13bの幅
L2とは異なるように形成されている。フライアイレン
ズ7からの照明光3は、変形光源フィルター8の4つの
透過部8a〜8dを透過して次のコンデンサーレンズ群
11に入射する。照明光3の内、光軸AX1の近傍を通
る光束は、遮光部13aと遮光部13bとにより遮断さ
れる。
【0027】次に、本例の投影露光装置の動作につき、
特に変形光源フィルター8の動作を中心にして説明す
る。一般的に投影露光装置において、焦点深度及び解像
度向上のために用いられる変形光源フィルターの形状
は、対象となるレチクル上のパターンのピッチ及び方向
から最適化される。図2(A)のように主に縦、横方向
のパターンを中心としたレチクルパターン14に対して
は、図4(A)に示すような十字状の遮光部をもつ変形
光源フィルター28が有効である(1992年SPIE
Optical/LaserMicrolithography 1674-63 "New Imagin
t Technique for 64M DRAM" 参照)。ここで、縦方向
パターン14VにはY1 軸をはさむ光束、即ち図4
(A)の変形光源フィルター28では(透過部28a及
び28d)を通過した光束と(透過部28b及び28
c)を通過した光束との組が焦点深度及び解像度向上に
寄与する。一方、横方向パターン14HにはX1 軸をは
さむ光束、即ち図4(A)では(透過部28a及び28
b)を通過した光束と(透過部28c及び28d)を通
過した光束との組が焦点深度及び解像度向上に寄与して
いる。また、パターンのピッチに応じて光束と軸との最
適な距離が定まる。そのため変形光源フィルターに入射
する光束が一様な場合、縦方向パターンと横方向パター
ンとを同程度にもつ一般的なレチクルに対応する変形光
源フィルターの透過部は、図4(A)の変形光源フィル
ター28に示すようにX1 方向及びY1 方向に関して対
称な形状となる。即ち、X1 方向の遮光部の幅L3とY
1 方向の遮光部の幅L4とは等しくなる。
【0028】ところで、フライアイレンズの各レンズエ
レメントの形状は前述の通り長方形であり、射出面に形
成される離散的な2次光源は光源1の像として図2
(B)のように分布している。図4(A)は、その射出
側出口に従来の対称形の変形光源フィルター28を設置
し、変形光源フィルター28のレチクルR側から見た正
面図を示している。変形光源フィルター28の透過部2
8a〜28dからはフライアイレンズ7のレンズエレメ
ント7aが観察される。図4(A)において、透過領域
内の2次光源の分布に着目すると、Y1 方向では遮光部
のエッジがフライアイレンズ7上で2次光源の無い、所
謂暗い部分にかかっており、遮光部材の幅L4は実際に
は点線で示される範囲L4Aまであるとみなせる。それ
に対してX1 方向では遮光部エッジにおいても2次光源
は存在しており、遮光部の幅L3(=L4)は設計上の
値とほぼ同等である。このように離散的な2次光源まで
考慮した場合、変形光源フィルターの形状がX1 ,Y1
方向で対称な形であっても、実質的に寄与する2次光源
はX1 ,Y1 方向で非対称となる。
【0029】このように従来型の変形光源フィルター2
8を使用した場合には、Y1 方向の実効的な遮光部幅が
設計値と異なるため、X1 軸をはさむ(透過部28a及
び28b)と(透過部28c及び28d)との透過領域
が寄与する図2(A)のレチクルRの横方向パターン1
4Hの焦点深度及び解像度は期待される値が得られな
い。従って2次光源分布を考慮せずに設計された変形光
源フィルター28のような従来の対称形の変形光源フィ
ルターを用いて露光した場合、レチクルRのパターンの
縦方向と横方向で限界解像度及び焦点深度が異なる。
【0030】このような2次光源分布の対称性による縦
方向のパターンと横方向のパターンに対する限界解像度
及び焦点深度の差を低減するために、まずフライアイレ
ンズの形状を最適化する方法が考えられる。例えばレン
ズエレメント7aの形状を正方形にする。あるいは透過
領域内のレンズエレメントの配置がX1 ,Y1 方向で対
称になるよう工夫する等により、2次光源分布はX1
1 方向に対して対称になる。しかし、一般に変形光源
フィルターは対象となるパターンのピッチや方向によっ
て変更されるものであり、それに応じて最適なフライア
イレンズを使い分けた場合は、装置構成が複雑化し、ま
た、フライアイレンズの個数分のコストが必要となる。
フライアイレンズは照明系レンズ群の中でも高価なレン
ズであり、全体の採算性が悪くなる。従って、汎用的な
フライアイレンズ1種類で全てに対応することが望まし
く、光の効率も考慮した図2(B)で示すような長方形
のレンズエレメント7aを有するフライアイレンズを使
用することが望ましい。
【0031】また、フライアイレンズのレンズエレメン
トを十分小さくし、且つ個数を増やす方法も考えられ
る。この方法によれば、変形光源フィルターへの入射光
の均一性が増すため、X1 ,Y1 軸方向の2次光源分布
の非対称の度合いが減少し、縦方向のパターンに対する
焦点深度と横方向のパターンに対する焦点深度の差が低
減することが予想される。しかし、レンズエレメントの
数を増やすことはやはりコストアップを招くため、実際
にはウエハ16の面上での照度の均一性が必要性能を満
たすのに必要十分な程度の個数に設定される。
【0032】従来、変形光源フィルターの形状を決定す
るにあたっては、変形光源フィルターは一様な光で照射
されるものとして、対象となるパターンのピッチ、方
向、必要な光量(変形光源フィルターでは遮光によって
光量が低減するため)等を考慮し、光学シミュレーショ
ンによって変形光源フィルターの形状の最適化が計られ
ていた。本発明者は、その際フライアイレンズの2次光
源の変形光源フィルター上での分布も考慮してシミュレ
ーションを行い、その結果、2次光源の分布がX 1 ,Y
1 方向で非対称であることによって縦、横方向パターン
で焦点深度差が生じることを解明した。そこで、本発明
者は更に各種のシミュレーションを行い、2次光源の分
布に応じて変形光源フィルターの形状(遮光部の幅)を
1 ,Y1方向で非対称にすることにより、縦、横方向
パターンの焦点深度差が解消されることを解明したもの
である。
【0033】図4(B)は本例の変形光源フィルター8
を使用した場合の変形光源フィルター8及びフライアイ
レンズ7をレチクルR側から見た正面図を示し、この図
4(B)において、変形光源フィルター8のY1 方向に
伸びた遮光部13aの幅L1は、点線で示す従来の変形
光源フィルター28のY1 方向の遮光部29aの幅に比
較して広く形成されている。一方、変形光源フィルター
8のX1 方向に伸びた遮光部13bの幅L2は、やはり
点線で示す従来の変形光源フィルター28のX 1 方向の
遮光部29bの幅に比較して狭く形成されている。ま
た、この例では遮光部13aの両側のエッジは各2次光
源C1の間に位置し、遮光部13bの上下のエッジは所
定の2次光源C1の上にかかっている。
【0034】このように十字状パターンの遮光部を
1 ,Y1 方向で異なる幅にすることにより、透過領域
を通る2次光源のレチクルR上の縦、横方向パターン1
4V,14Hに対する寄与をほぼ等しくしている。その
結果、レチクルR上の縦方向パターン14Vと横方向パ
ターン14Hとのウエハ16上での投影像の焦点深度差
が減少する。
【0035】図5(A)は、図4(A)に示す従来の対
称な形状の変形光源フィルター28を用いた場合の焦点
深度の計算例を示すグラフを表し、図5(B)は、本例
の非対称型の変形光源フィルター8を使用した場合の焦
点深度の計算例を示すグラフを表している。図5(A)
及び図5(B)において、横軸はウエハ16面のベスト
フォーカス点Z0 からのずれ量ΔZを、縦軸はウエハ1
6上に投影露光されたパターンの線幅Tを示している。
パターンの線幅Tはウエハ16の位置がベストフォーカ
ス点Z0 からずれるに従ってパターンの設計寸法Wから
シフトする。一般に焦点深度はパターンの線幅変動が許
容される線幅誤差ΔW内となるベストフォーカスからの
ずれ量ΔZの範囲により表される。図5(A)の範囲4
0H,40V及び図5(B)の範囲41H,41Vは焦
点深度を表すものである。
【0036】図5(A)において、実線で示される曲線
30V及び破線で示される曲線31Hは各々、レチクル
R上の縦方向パターン14V、横方向パターン14Hの
線幅変化曲線を示している。ここで、範囲40Vで示さ
れる縦方向パターン14Vに対する焦点深度は、範囲4
0Hで示される横方向パターン14Hに対する焦点深度
より大きく、縦方向パターン14Vと横方向パターン1
4Hに対する焦点深度に差が生じている。
【0037】一方、2次光源分布を考慮してX1 ,Y1
方向に非対称化した図3に示す本例の変形光源フィルタ
ー8を用いれば、図5(B)のグラフで示すように、レ
チクルRの縦、横パターン14V,14Hに対する線幅
変化曲線31V,31Hがほとんど一致し、縦パターン
14Vに対する焦点深度を表す範囲41Vと横パターン
14Hに対する焦点深度を表す範囲41Hとの差が僅か
になる。
【0038】以上のように本実施例によれば、これまで
縦方向及び横方向パターンに対応して、単純にX1 ,Y
1 方向で対称な形状をしていた変形光源フィルターの形
状を、フライアイレンズの射出面に形成される2次光源
の分布まで考慮し、その変形光源フィルターのX1 ,Y
1 方向の対称性を崩して最適化することにより、フライ
アイレンズの配列ピッチが短辺方向と長辺方向とで異な
ることに起因するレチクルRの縦方向パターンと横方向
パターンとの焦点深度の差を低減することができる。こ
れにより、縦方向パターンと横方向パターンとの各々に
ついて良好な、且つ、ほぼ等しい焦点深度を得ることが
できる。なお、上述実施例において、変形光源フィルタ
ー8の複数の開口部の外形は円形であるが、それら複数
の開口部の外形を矩形としてもよい。
【0039】次に、本発明による投影露光装置の他の実
施例について図6〜図9を参照して説明する。本実施例
は照度分布の一層の均一化を図るために照明光路中にフ
ライアイレンズを2段用いる所謂ダブルフライアイレン
ズ方式の照明系を有する投影露光装置に本発明を適用し
たものである。このダブルフライアイレンズ方式の照明
系は、特にエキシマレーザ光源等のレーザ光源を露光光
源とする露光装置において実用化されている。なお、図
6〜図9において、変形光源フィルター38以降は図1
の実施例と同様な構成であり、図1と対応する部分には
同一符号を付し、その詳細説明を省略する。
【0040】ここで、図6において、不図示の投影光学
系の光軸AX2に平行にZ軸を取り、その光軸AX2に
垂直な平面内で図6の紙面に平行にX軸、図6の紙面に
垂直にY軸を取る。また、レチクルRと第1及び第2の
フライアイレンズ7f,7s及び変形光源フィルター3
8との対応関係を説明するため、図6〜図9においてレ
チクルRのパターン面上でのX方向及び−Y方向に対応
してそれぞれ第2のフライアイレンズ7sの射出面上で
1 軸、及びY1 軸を取る。
【0041】図6は、本例の投影露光装置の要部の概略
構成を示し、レーザ光源21からのレーザビームは、先
ず前置レンズ群34でビーム形状の成形等がなされて、
レーザ光源21側の第1のフライアイレンズ7fに入射
する。第1のフライアイレンズ7fで多数の2次光源が
形成され、それらの2次光源からの発散ビームは折り曲
げミラー35によりほぼ直角に折り曲げられて、リレー
レンズ36を経てレチクルR側の第2のフライアイレン
ズ7sに入射する。この場合、第1のフライアイレンズ
7fの射出面は第2のフライアイレンズ7sの各レンズ
エレメントの射出面とほぼ共役(結像関係)となってい
る。
【0042】図7は、第2のフライアイレンズ7sの射
出面の正面図を示し、図2(A)に示すレチクルRの長
方形の有効エリアPAに対して均一な照明を行うのに好
適な形状を有している。図7に示すように、第2のフラ
イアイレンズ7sは、断面形状がY1 方向に長い長方形
の同一の複数のレンズエレメントが横方向(X1 方向)
及び縦方向(Y1 方向)に接しながら整然と並べられて
おり、全体として正方形の断面形状を有している。以
下、その一つのレンズエレメント7bだけに符号を付し
て説明する。他のレンズエレメントについても同様であ
る。
【0043】レンズエレメント7bの断面形状は、図2
(A)のレチクルRの有効エリアPAにほぼ相似な長方
形となっている。レンズエレメント7bの中央部のほぼ
正方形状に分布する3次光源(光源像)C2は、第1の
フライアイレンズ7fにより形成される多数の2次光源
をレンズエレメント7bにより縮小してリレーした多数
の光源像を示している。なお、以下では開口絞りが配置
される面に形成される3次光源(光源像)C2を2次光
源と呼ぶ。本例のダブルフライアイレンズのシステムを
有する投影露光装置では、フライアイレンズ1組のシス
テムに比べ、レンズエレメント7bに占める光源像C2
の割合が増加するため、レチクルR上での照度分布の均
一性は高くなる。
【0044】第2のフライアイレンズ7sの射出面近傍
には、照明光学系の光軸AX1の近傍のレーザビームを
遮光する変形光源フィルター38が設けられている。変
形光源フィルター38は図1の変形光源フィルター8と
同様に不図示の保持部材(例えばターレット板、スライ
ダ等)に一体的に固定されており、不図示の駆動系によ
って他の開口絞りと交換されて照明光路中に配置され
る。
【0045】図8は、変形光源フィルター38の正面図
を示し、この図8において、外形がほぼ正方形の変形光
源フィルター38はその中心部を通ってY1 方向に伸び
る幅がL5の帯状の遮光部39a、その中心部で遮光部
39aと直交する幅がL6の帯状の遮光部39b、変形
光源フィルター38の外周部の遮光部39c、及びそれ
らの遮光部39a〜39cに挟まれたそれぞれ矩形の4
つの透過部38a〜38dから構成されている。この場
合、本例では一例として遮光部39aのX1 方向の幅L
5は遮光部39bのY1 方向の幅L6よりも広くなるよ
うに形成されている。
【0046】図6に戻り、変形光源フィルター38の光
透過部38a〜38d(図6では38a,38bのみが
図示)を透過したレーザビームは、コンデンサーレンズ
群11を経て折り曲げミラー12によりほぼ直角に折り
曲げられた後、レチクルR上のレチクルパターン14を
照明する。本例でも第2のフライアイレンズ7sを構成
する複数のレンズエレメントの各入射面はレチクルRの
パターン面とほぼ共役(結像関係)となっている。ま
た、第2のフライアイレンズ7sの射出面はレチクルR
のパターン面に対して光学的にフーリエ変換の関係とな
っている。
【0047】ここで、本例の投影露光装置の動作につき
図6〜図9を参照して説明する。また、露光対象のパタ
ーンは図2(A)のレチクルパターン14であるとす
る。図9(A)は、図6の第2のフライアイレンズ7s
の射出面に従来の対称形の変形光源フィルター48を設
置し、変形光源フィルター48をレチクルR側から見た
正面図を示している。変形光源フィルター48の透過部
48a〜48dを通して第2のフライアイレンズ7sの
レンズエレメント7bが観察される。図9(A)におい
て、透過部48a〜48d内の2次光源の分布に着目す
ると、Y1 方向では透過部のエッジが第2のフライアイ
レンズ7s上で光源像の無い、所謂暗い部分にかかって
おり、図1の実施例同様に、変形光源フィルターの形状
がX1,Y1 方向で対称な形であると、実質的に照明に
寄与する光源像の分布はX1 ,Y1 方向で非対称とな
り、レチクルR上でY方向に配列された横方向のパター
ン14H(図2(A)参照)の焦点深度及び解像度は期
待される値が得られない。従って光源像分布を考慮せず
に設計された変形光源フィルター48のような従来の対
称形の変形光源フィルターを用いて露光した場合、レチ
クルRの縦方向パターンと横方向パターンとで限界解像
度及び焦点深度が異なる。
【0048】それに対して、図9(B)は本例の変形光
源フィルター38を図6の第2のフライアイレンズ7s
の射出面に設置した場合の変形光源フィルター38をレ
チクルR側から見た正面図を示し、この図9(B)にお
いて、変形光源フィルター38のY1 方向に伸びた遮光
部39aの幅L5は、点線で示す図9(A)の従来のも
のに比較して、広く形成されている。一方、変形光源フ
ィルター38のX1 方向に伸びた遮光部39bの幅L6
は、点線で示す図9(A)の従来のものに比較して、狭
く形成されている。また、この例では遮光部39bの上
下のエッジが所定の2次光源C2の上にかかっている。
【0049】このように、変形光源フィルター38の遮
光部のX1 及びY1 方向の幅L5,L6を変えて最適化
することによってレチクルR上の縦方向パターンと横方
向パターンとの焦点深度の差を低減することができる。
更に、焦点深度の浅かった方向のパターンに対する焦点
深度が深くなるため、全体として焦点深度が深くなって
いる。
【0050】なお、上述実施例の変形光源フィルター3
8の複数の開口部の全体の外形はほぼ正方形であるが、
例えば図3の変形光源フィルターのように開口部の全体
の外形を円形としてもよい。また、上述実施例では開口
絞りの直前のフライアイレンズ(7又は7s)の各レン
ズエレメントの断面形状はY1 方向を長辺方向とする長
方形であり、それに対応する変形光源フィルター(8又
は38)はX1 方向に伸びる遮光部の幅がY 1 方向に伸
びる遮光部の幅より狭くなっている。しかしながら、各
レンズエレメントの断面形状がY1 方向を長辺方向とす
る場合でも、対応する変形光源フィルターのX1 方向に
伸びる遮光部の幅がY1 方向に伸びる遮光部の幅より広
くなることもある。以下ではそのような例につき説明す
る。
【0051】この例は、図6の実施例において、レーザ
光源21としてエキシマレーザ光源(例えば発振波長2
48nmのKrFエキシマレーザ光源)を使用して、第
2のフライアイレンズ7s及び変形光源フィルター38
をそれぞれ図10(A)に示すフライアイレンズ7t及
び変形光源フィルター51で置き換えたものである。図
10(A)において、フライアイレンズ7tはレンズエ
レメント7cをX1方向に13列、Y1 方向に12行密
着するように配列して構成され、各レンズエレメント7
cの断面形状はY1 方向を長辺方向とする長方形であ
り、各レンズエレメント7cの射出面の中央部に矩形状
に2次光源C3が分布している。また、この例の4個の
ほぼ正方形の開口部51a〜51dが形成された変形光
源フィルター51は線幅が0.25μmのパターンを露
光する場合に最適化された開口絞りであり、Y1 方向に
伸びる遮光部52aのX1 方向の幅L9が、X1 方向に
伸びる遮光部52bのY1 方向の幅L10より広く設定
されている。即ち、従来型の対称な変形光源フィルター
を一部点線で示すように、X1 方向及びY1 方向に伸び
た遮光部の幅がそれぞれL10の開口絞りであるとする
と、本例の変形光源フィルター51はY1 方向に伸びた
遮光部52aの幅を広くしたものである。
【0052】これに対して、図10(A)のフライアイ
レンズ7tを用いて、線幅が0.28μmのパターンを
露光する場合に最適化した変形光源フィルターは、図1
0(B)の変形光源フィルター53となる。この4個の
ほぼ正方形の開口部53a〜53dが形成された変形光
源フィルター53は、X1 方向に伸びる遮光部54bの
1 方向の幅L12が、Y1 方向に伸びる遮光部54a
のX1 方向への幅L11より広くなっている。即ち、従
来型の変形光源フィルターを一部を点線で示すように、
1 方向及びY1 方向に伸びた遮光部の幅がそれぞれL
11の開口絞りであるとすると、この変形光源フィルタ
ー53はX1 方向に伸びた遮光部54bの幅を広くした
ものである。
【0053】以上のように、フライアイレンズの各レン
ズエレメントの断面形状がY1 方向に長い場合でも、そ
の各レンズエレメントの断面積に対する2次光源の割
合、最適化前の遮光部のエッジの位置、及び転写対象の
パターンの線幅等によって、最適化された変形光源フィ
ルターのX1 方向に伸びた遮光部の幅とY1 方向に伸び
た遮光部の幅との大小関係は変化することがある。これ
は特にダブルフライアイレンズ方式の場合に当てはまる
ことである。
【0054】更に、以上の実施例では、変形光源フィル
ター8及び38をそれぞれフライアイレンズの射出面の
近傍に配置したが、それ以外に例えばその射出面との共
役面(レチクルのパターン面の光学的なフーリエ変換面
との共役面)近傍に配置してもよい。更に、フライアイ
レンズの場合には、各レンズエレメントによる光源像の
光強度は各レンズエレメントへの入射光束により調整で
きるため、変形光源フィルター8,38をフライアイレ
ンズの入射面の近傍に配置してもよい。また、変形光源
フィルター8,38の遮光部を減光部としてもよい。更
に、液晶表示素子やエレクトロクロミック素子等からな
る可変絞り(可変フィルター)を変形光源フィルターと
して使用してもよい。
【0055】また、上述実施例ではオプティカル・イン
テグレータとしてフライアイレンズが使用されている
が、オプティカル・インテグレータとしてロッド型イン
テグレータを使用する場合にも本発明は適用できる。こ
のように本発明は上述実施例に限定されず、本発明の要
旨を逸脱しない範囲で種々の構成を取り得る。
【0056】
【発明の効果】本発明の投影露光装置によれば、オプテ
ィカル・インテグレータによる光源像の分布を考慮し
て、第1方向に伸びる第1の遮光部と第2方向に伸びる
第2の遮光部とを有する遮光部材のその第1の遮光部の
幅とその第2の遮光部の幅とを異ならしめているため
に、マスク上の横方向パターン(第2方向に配列された
パターン)と縦方向のパターン(第1方向に配列された
パターン)とに対する焦点深度の差を低減できる利点が
ある。従来の対称形の遮光部材ではマスクの横方向パタ
ーンと縦方向パターンとで焦点深度に差がみられたが、
遮光部材の形状を最適化することによりその差は殆ど解
消した。また、従来例では焦点深度の浅かった方向の焦
点深度が増大することによって変形光源法の大きな目的
である焦点深度増大の効果が十分得られるようになっ
た。
【0057】また、オプティカル・インテグレータが、
それぞれ第1方向の幅が第2方向の幅より狭い矩形の断
面形状を有する複数の光学エレメントを束ねたフライア
イ型インテグレータよりなり、遮光部材を、フライアイ
型インテグレータの入射面の近傍、フライアイ型インテ
グレータの射出面の近傍、又はその射出面の共役面の近
傍に配置する場合には、簡単な構成で横方向パターンと
縦方向パターンとに対する焦点深度の差を低減できる。
【0058】また、光源とオプティカル・インテグレー
タとの間に光源の複数の像を形成する第2のオプティカ
ル・インテグレータを配置する場合には、オプティカル
・インテグレータが1段のシステムに比べ、マスク上で
の照度分布の均一性が高くなる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による投影露光装置の一実施例を示す概
略構成図である。
【図2】(A)は図1のレチクルのパターン配置を示す
平面図、(B)は図1のフライアイレンズ7の構成を示
す平面図である。
【図3】図1の変形光源フィルター8の構成を示す図で
ある。
【図4】(A)は従来の変形光源フィルター28が取り
付けられたフライアイレンズをレチクル側から見た図、
(B)は図3の変形光源フィルター8が取り付けられた
フライアイレンズをレチクル側から見た図である。
【図5】(A)は従来の変形光源フィルターを用いて露
光されたパターンの焦点深度を示す図、(B)は図3の
変形光源フィルターを用いて露光されたパターンの焦点
深度を示す図である。
【図6】本発明による投影露光装置の他の実施例の要部
を示す概略構成図である。
【図7】図6の第2のフライアイレンズ7sの構成を示
す図である。
【図8】図6の変形光源フィルター38の構成を示す図
である。
【図9】(A)は従来の変形光源フィルター48取り付
けられたフライアイレンズをレチクル側から見た図、
(B)は図8の変形光源フィルター38が取り付けられ
たフライアイレンズをレチクル側から見た図である。
【図10】本発明の別の実施例のフライアイレンズ及び
変形光源フィルターを示す説明図である。
【符号の説明】
1 光源 R レチクル 7,7f,7s フライアイレンズ 7a,7b フライアイレンズのレンズエレメント C1 2次光源(光源像) C2 第2フライアイレンズによる2次光源(光源像) 8,38 変形光源フィルター 8a,8b,8c,8d 透過部 13a,13b,13c 遮光部 14 レチクルパターン 14H 横方向パターン 14V 縦方向パターン 15 投影光学系 16 ウエハ 38a,38b,38c,38d 透過部 39a,39b,39c 遮光部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 露光用の照明光を発生する光源と、前記
    照明光を入射して第1方向に所定ピッチで配列され前記
    第1方向に直交する第2方向に前記所定ピッチより大き
    いピッチで配列された複数の光源像を形成するオプティ
    カル・インテグレータと、該オプティカル・インテグレ
    ータにより形成される複数の光源像からの照明光を重畳
    して転写用のパターンが形成されたマスクに照射する照
    明光学系と、該照明光学系による照明光のもとで前記マ
    スクのパターンの像を感光性の基板上に投影する投影光
    学系とを有する投影露光装置において、 前記オプティカル・インテグレータによる複数の光源像
    の形成面、又は実質的にその形成面の近傍の面に前記照
    明光学系の光軸を通り前記第1方向に平行な第1の軸に
    関してほぼ線対称な所定幅の第1の遮光部と、前記光軸
    を通り前記第2方向に平行な第2の軸に関してほぼ線対
    称な所定幅の第2の遮光部とを有する遮光部材を配置
    し、 前記第1の遮光部及び前記第2の遮光部の幅を前記第1
    の方向及び第2の方向に異なるピッチで配列された前記
    オプティカル・インテグレータによる複数個の光源像の
    配置に対応して最適化して、前記第1及び第2の遮光部
    の幅を異ならしめたことを特徴とする投影露光装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の投影露光装置であって、
    前記第1の遮光部の幅を前記第2の遮光部の幅より狭く
    したことを特徴とする投影露光装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の投影露光装置であ
    って、前記オプティカル・インテグレータは、それぞれ
    前記第1方向の幅が前記第2方向の幅より狭い矩形の断
    面形状を有する複数の光学エレメントを束ねたフライア
    イ型インテグレータよりなり、 前記遮光部材を、前記フライアイ型インテグレータの入
    射面の近傍、前記フライアイ型インテグレータの射出面
    の近傍、又は該射出面の共役面の近傍に配置することを
    特徴とする投影露光装置。
  4. 【請求項4】 請求項1、2又は3記載の投影露光装置
    であって、前記光源と前記オプティカル・インテグレー
    タとの間に前記光源の複数の像を形成する第2のオプテ
    ィカル・インテグレータを配置することを特徴とする投
    影露光装置。
JP7010635A 1995-01-26 1995-01-26 投影露光装置 Withdrawn JPH08203807A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7010635A JPH08203807A (ja) 1995-01-26 1995-01-26 投影露光装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7010635A JPH08203807A (ja) 1995-01-26 1995-01-26 投影露光装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08203807A true JPH08203807A (ja) 1996-08-09

Family

ID=11755677

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7010635A Withdrawn JPH08203807A (ja) 1995-01-26 1995-01-26 投影露光装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08203807A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6285440B1 (en) 1997-10-14 2001-09-04 Canon Kabushiki Kaisha Illumination system and projection exposure apparatus using the same
WO2002052348A1 (en) * 2000-12-21 2002-07-04 Infineon Technologies North America Corp. Projection lithography using a phase shifting aperture
KR100388490B1 (ko) * 1999-06-17 2003-06-25 한국전자통신연구원 파리눈 렌즈를 구비하는 사입사 조명계 및 그 제조 방법
WO2005103828A3 (en) * 2004-04-02 2006-06-29 Advanced Micro Devices Inc System and method for fabricating contact holes

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6285440B1 (en) 1997-10-14 2001-09-04 Canon Kabushiki Kaisha Illumination system and projection exposure apparatus using the same
KR100388490B1 (ko) * 1999-06-17 2003-06-25 한국전자통신연구원 파리눈 렌즈를 구비하는 사입사 조명계 및 그 제조 방법
WO2002052348A1 (en) * 2000-12-21 2002-07-04 Infineon Technologies North America Corp. Projection lithography using a phase shifting aperture
WO2005103828A3 (en) * 2004-04-02 2006-06-29 Advanced Micro Devices Inc System and method for fabricating contact holes
US7384725B2 (en) 2004-04-02 2008-06-10 Advanced Micro Devices, Inc. System and method for fabricating contact holes

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0614097B1 (en) Image projection method and semiconductor device manufacturing method using the same
JP4310816B2 (ja) 照明装置、投影露光装置、デバイスの製造方法、及び投影露光装置の調整方法
EP1293834B1 (en) Illumination apparatus
KR101391384B1 (ko) 조명 광학 장치, 노광 장치 및 노광 방법
JPH0567558A (ja) 露光方法
JP2010004008A (ja) 光学ユニット、照明光学装置、露光装置、露光方法、およびデバイス製造方法
US6972836B2 (en) Measuring method of illuminance unevenness of exposure apparatus, correcting method of illuminance unevenness, manufacturing method of semiconductor device, and exposure apparatus
JP4366948B2 (ja) 照明光学装置、露光装置および露光方法
JPH04273427A (ja) 露光方法及びマスク
JPH06196388A (ja) 投影露光装置
JP3200244B2 (ja) 走査型露光装置
US6265137B1 (en) Exposure method and device producing method using the same
US5574492A (en) Imaging method and semiconductor device manufacturing method using the same
JP3277589B2 (ja) 投影露光装置及び方法
WO1999036832A1 (fr) Dispositif d'eclairement et appareil de sensibilisation
JPH08222499A (ja) 投影光学系及び該光学系を備えた投影露光装置
JPH0684759A (ja) 照明装置
JPH08203807A (ja) 投影露光装置
JP5182588B2 (ja) オプティカルインテグレータ、照明光学系、露光装置、およびデバイス製造方法
JP3262074B2 (ja) 露光方法及び露光装置
JPH06267822A (ja) 微細パタン形成方法
JP2006140393A (ja) 照明光学装置、露光装置、および露光方法
TWI798581B (zh) 曝光裝置及物品製造方法
JPH0645221A (ja) 投影露光装置
JPH0547627A (ja) 半導体デバイスの製造方法及びそれを用いた投影露光装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20020402