JPWO2005065462A1 - ラングドシャ菓子の製造方法及び製造装置 - Google Patents
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Abstract
Description
図10(A)の菓子C´は、折り線Fが生地の長手方向の真中でないため、折られた片C1´、C2´の長さが異なり、各片C1´、C2´がぴったりと重なっていない。
図10(B)の菓子C´´は、折り線Fが生地の長辺と直角でないため、折られた片C1´´、C2´´の形状が異なり、各片C1´、C2´が横方向にズレて、ぴったりと重なっていない。
このように、手で折った場合、折り線Fの位置や角度が正確でないため、不良品が発生する率が高い。
また、成形プレートを、ストッパ面から、コンベア側に、折り長さ(例えば、ラングシートの長さの半分)だけ離れた位置に配置することにより、成形プレートの先端をラングシートの折り線に確実に当てることができる。
まず、本発明の菓子製造装置で製造される菓子を説明する。
図9は、本発明の菓子製造装置で製造される菓子の形状を示す図であり、図9(A)は菓子生地の平面図、図9(B)は完成した菓子の側面図、図9(C)は菓子全体の斜視図である。
菓子は、焼成後のシート状ラングドシャ生地(ラングシート)Dから作製される。図9(A)に示すように、ラングシートDの平面形状は長方形で、一例として、生地Dの長さ(長辺の長さ)は約80mm、幅(短片の長さ)は約40mm、厚さは約2mmである。
まず、菓子製造ラインの全体の構成を説明する。
図1は、菓子製造ラインの全体構成を示すブロック図である。
菓子製造ラインは、上流側から下流側(図の左から右)へ向けて配置された、摺り込み装置(摺り込み工程)、バンドオーブン(焼成工程)、菓子製造装置1(折り畳み工程)、冷却部130、包装機から主に構成される。
摺り込み装置においては、ラングドシャ生地を、図9(A)に示すような長方形のシート状に摺り込む。摺り込み装置としては、一般に使用されている装置を使用できる。 そして、バンドオーブンで、摺り込まれたシート状ラングドシャ生地を焼成する。バンドオーブンも、一般に使用されている装置を使用できる。
組成(生地の配合)例(質量%)
バター 23.78%
ショートニング 4.76%
食塩 0.24%
上白 23.78%
卵白 20.21%
バターフレーバー 0.15%
ミルクフレーバー 0.24%
レモン汁 0.72%
小麦粉 23.78%
コンデンスミルク 2.38%
上火 180℃(4分5秒) 200℃(2分35秒)
下火 130℃(4分5秒) 130℃(2分35秒)
二つ折りされて成形された生地は、冷却コンベア130に移されて冷却された後、包装機で包装される。
まず、位置決め手段10を説明する。
位置決め手段10では、バンドオーブンから移された焼成後のラングドシャ生地(ラングシート)を定位置に搬送し、同位置で定姿勢に静止させる。
図3は、位置決め部の正面図である。
図2に示すように、ラングシートDは、移行装置11によってバンドオーブン13の表面から菓子製造装置1の位置決め部10に移行される。移行装置11としては一般的な装置を使用できる。この移行装置11により、ラングシートDはバンドオーブン13に接していた面を下側、接していなかった面を上側として、長手方向に延びた状態で位置決め部10に移される。
なお、コンベア15の各部の角度や受けバー37の角度、コンベア送り速度は、送り込んだラングシートDが途中で止まったり、ストッパ面35aで跳ね返ったりしないように適当な値とする。
図4(B)に示すように、各受けバー37は、コンベア15の搬送面P1上を延びている。図4(A)に示すように、各バー37は等しい間隔(この例では10mm)を隔てて平行に延びており、4本の受けバー37の内、外側の2本の受けバー37Aの長さは内側の2本の受けバー37Bの長さより短い。この例では、各受けバー37の径は3mm、各外側受けバー37Aの長さは38mm、各内側受けバー37Bの長さは60mmである。図4(A)に示すように、内側受けバー37Bは、ストッパ面35aからコンベア15の2つのチェーン16A、16Bの間に延びており、チェーン16と内側受けバー37Bの先端部とが搬送面P1上で重なっている。一方、外側受けバー37Aはチェーン16に達しておらず、外側受けバー37Aの先端とコンベアチェーン16との間にはスキマW2が開いている。スキマW2の長さは、この例では6mmである。
位置決め部10に移されたラングシートDは、図の左から右方向に、コンベア15の緩傾斜部25から急傾斜部27を搬送されて、最下流スプロケット19での下方へのターン部に達する。このターン部では、図4(A)に示したように、チェーン16と内側受けバー37Bの先端部とが、搬送面P1において重なっているため、ラングシートDはチェーン16上から受けバー37上に移し変えられる。そして、ラングシートDは、前端がストッパ35のストッパ面35aに当たるまで搬送される。コンベア15のターン部からストッパ面35aまでの間(スキマW1)にはコンベア15が存在していないが、ラングシートDの前端が受けバー37上に移行しても、同シートDの後部はまだコンベア15上に載っているため、ラングシートDを前方へ送り出す力(慣性力)が作用している。また、急傾斜部27の傾斜によって、同部を搬送されるラングシートDには傾斜に相当する重力が作用している。これらの力によって、ラングシートDはコンベア15から、前端がストッパ面35aに当たるまで受けバー37に移し変えられる。
図5は、二つ折り部を説明する図である。
二つ折り部50では、受けバー37上で静止しているラングシートDを二つ折りする。同部50は、受けバー37の下方に配置された成形プレート51と、同プレート51の上方に配置された上下の成形コンベア70、80を有する。図4(A)、(B)に詳細に示すように、成形プレート51は、ストッパ面35aからコンベア15の方向に、ラングシートDの長さの半分の長さW3程度(この例では41mm)だけ離れた位置に配置されて、搬送面P1に直交する面P2に拡がっている。そして、搬送面P1に直交する面P2内を上下に駆動される。
成形プレート51は、図6(B)に示すようにくし型の板である。この例では、プレート51の長さは130mm、幅はラングシートDの幅とほぼ等しく、40mmである。同プレート51の先端部には、プレート51の先端から長さ方向に切り込まれた2つのスリット53が形成されている。各スリット53の幅は、この例では4.5mmであり、受けバー37の径より少しだけ大きい寸法である。スリット53間の間隔は10mmである。このスリット53により、プレート先端部は左右の片51a、51bと中央片51cの3つの片に分けられている。各片51a、51b、51cの先端面には、突起55が立設している。各突起55は円柱状で、先端面は平坦である。突起55の径は1mm、長さは2mmである。突起55間の間隔は15mmである。
この例では、成形プレート51の移動距離は60mmで、最も高くまで移動した位置は、搬送面P1から60mm上方の位置である。
なお、ラングシートDを成形プレート51から外した後、同シートDに突起55の跡はほとんど残らない。
上下成形コンベア70、80は搬送面P1の上方に配置されており、上成形コンベア70は、搬送面P1に直交する面P2の一方の側(図の左側)に配置され、下成形コンベア80は、同面P2の他方の側(図の右側)に配置されている。上下成形コンベア70、80は、成形プレート51に沿って二つ折りされているラングシートDを、成形プレート51から外しながら次の挟み送り部100に搬送する。二つ折りされているラングシートDは、上下成形コンベア70、80により両側から挟まれて、成形プレート51の移動方向と同じ方向、すなわち、搬送面P1と直交する方向に、折り目を先にして搬送される。
下成形コンベア80もシートコンベアであり、シート81は、上流ローラ83と下流ローラ85(図7参照)との間に巻き回されて、環状の軌道上を、図の反時計方向に循環走行する。なお、下成形コンベア80の、上流ローラ81から下流ローラ85までの間には、ガイドローラ87が配置されている。また、上流ローラ81とガイドローラ87の間には、押えローラ89が配置されている。
各コンベアの移動速度は等しい。
図7は、挟み送り部を示す側面図である。
挟み送り部100は、押えコンベア110と下成形コンベア80を有する。二つ折りされたラングシートDは、押えコンベア110と下成形コンベア80により両側から挟まれて、二つ折り部50から、図の左から右方向に、折り目を先にして搬送される。これにより二つ折りされたラングシートDが両側から挟まれて、折られた片同士が重ね合わされる。
下成形コンベア80も、上述のようにシートコンベアであり、シート81が上流ローラ83と下流ローラ85の間に巻き回されて、図の時計方向に循環走行する。
各コンベアの移動速度は等しい。
このとき、二つ折りされたラングシートDはもう固まり始めているため、二つ折りされた板状の状態のまま傾斜した面P2から水平な面(シート81上)へ移行させる必要がある。また、ガイドローラ87に沿ったシート81上では、ラングシートDは上成形コンベア70のシート71や押えコンベア110のシート111で完全に挟まれていない状態であるため、シート81上を滑り落ちることもあり得る。
下成形コンベア80の下流ローラ85から上流ローラ83へ向かう部分には、ガイドローラ91が配置されている。このガイドローラ91は同コンベア80のシート81の張力を調整する。
図8は、冷却コンベアを示す側面図である。
冷却部コンベア130は、成形後の二つ折りラングシートDを搬送しながら冷却及び整列させる。同コンベア130はシートコンベアであり、シート131は上流ローラ133と下流ローラ135との間に巻き回されて、環状の軌道を図の時計方向に循環走行する。ラングシートDは、上流ローラ133から下流ローラ135へ向かうシート131上を図の左から右方向に搬送される。
10 位置決め部 11 移行装置
13 バンドオーブン 15 投入コンベア
16 プラスチックチェーン 17 上流スプロケット
19 下流スプロケット 21 ガイドローラ
25 緩傾斜部 27 急傾斜部
29 駆動ギア 31 サイドガイド
32 補助サイドガイド 35 ストッパ
37 受けバー
50 二つ折り部 51 成形プレート
53 スリット 55 突起
60 昇降機構 61 リニアガイド
63 ターンバックル 65 クランク
67 サーボモータ 69 近接スイッチ
70 上成形コンベア 71 シート
73 上流ローラ 75 下流ローラ
77 押えローラ 80 下成形コンベア
81 シート 83 上流ローラ
85 下流ローラ 86 ギア
87 ガイドローラ 89 押えローラ
91 ガイドローラ
100 挟み送り部 110 押えコンベア
111 シート 113 上流ローラ
115 下流ローラ 117 押え板
116 ギア 119 ガイドローラ
121 モータ 122 駆動ギア
123 伝達ギア 125 ギア
130 冷却コンベア 131 シート
133 上流ローラ 135 下流ローラ
137 ガイドローラ 139 ガイド
141 シュート板 143 整列装置
D ラングシート P1 搬送面
P2 直交面 W1 スキマ
W2 スキマ W3 スキマ
Claims (3)
- ラングドシャ生地をシート状に摺り込む工程;
摺り込まれたラングドシャ生地を焼成する工程;
焼成されたシート状のラングドシャ生地(ラングシート)を折り畳む工程;
を含むラングドシャ菓子の製造方法であって、
前記折り畳む工程において、
前記ラングシートを定位置・定姿勢で静止させ、
該ラングシートの折り目となる線(折り線)に成形プレートの先端部を当てて押しながら該ラングシートを二つ折りにし、
そして、その後折られたラングシートを、はさみ込みながらコンベアで送ることにより折り畳み、
ここで、前記成形プレートの先端部に突起を設けておいて、該プレートと前記ラングシートとのズレを防止することを特徴とするラングドシャ菓子の製造方法。 - 焼成されたシート状のラングドシャ生地(ラングシート)を折り畳む菓子製造装置であって、
前記ラングシートを定位置に定姿勢で静止させる位置決め手段と、
静止したラングシートを、折り目となる線(折り線)に沿って二つ折りする二つ折り手段と、
二つ折りされたラングシートを挟み込みながら送る挟み送り手段と、
を備え、
前記二つ折り手段が、前記ラングシートの折り線に先端部が当てられて、該折り線を押しながら該ラングシートを二つ折りする成形プレートを有し、
該成形プレートの先端部に、該プレートと前記ラングシートとのズレを防止するための突起が設けられていることを特徴とするラングドシャ菓子の製造装置。 - 前記位置決め手段が、
下方に傾斜した投入コンベアと、
該コンベアの先に連なるように延びる受けバーと、
該受けバーの下流に配置されたストッパと、を備え、
前記成形プレートが、前記ストッパから前記コンベアの側に配置されるとともに、前記受けバーと直交する方向に駆動されることを特徴とする請求項2記載のラングドシャ菓子の製造装置。
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