JP3774203B2 - 菓子及び菓子製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シート状のクッキー生地を折り返して積層した菓子及びその製造方法に関する。特には、食感に優れているとともに今までにない新規な外観を有する菓子、及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
焼成したシート状のクッキー生地(ラングードシャ)を巻いてロール状にしたり、重ねたりした菓子は、従来より知られている。このような菓子は、卵、砂糖等の糖類、バター等の油脂、小麦粉等の材料からなる生地を焼成してシート状の生地を作製し、該生地を巻いてロール状にしたり、重ねたりしたものである。さらに、ロールの中や生地の間にチョコレートやクリームを入れたものもある。このような菓子は風味と食感に優れたものであるが、更に風味及び食感に優れた菓子が望まれている。
【0003】
本発明は、食感に優れると共に、今までにない新規な外観を有する菓子を提供することを目的とする。また、そのような菓子を製造することのできる菓子製造方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するため、本発明者らは鋭意検討及び開発試作を重ねた結果、次の知見を得た。
▲1▼単にラングードシャ生地を積層したのでは、サクサクとした食感は得られないが、積層したラングードシャ生地の折り返し部に空洞を形成することにより、サクサクとした優れた食感が得られる。
▲2▼ラングードシャ生地はもろいので、積層した生地の間が隙間だらけでは、菓子全体の強度が保てず、割れや欠けが生じやすい。しかし、積層生地の一部に生地が接して重なっている部分を作れば、そのような問題は生じなくなる。
これらの知見に基づいて、本発明者らは、今までにない新規な外観を有する菓子の製造に成功した。
【0005】
本発明にかかる菓子は、焼成されたラングードシャ生地が菓子の幅方向端部において折り返されて積層されており、折り返し部の内部に空洞が形成されており、菓子の幅方向中央部においては積層された生地同士が接していることを特徴とする。
【0006】
上記菓子は、焼成されたクッキー生地の折り返し内部に空洞が形成されているので、食べる時にサクサクとした優れた食感がある。また、幅方向中央部においては生地が重なっているので、生地が重なった部分により菓子の強度が向上し、例えば運搬時等に破損し難いものとなる。なお、折り返し部に空洞を形成する場合、同部をアール状に曲げるのが代表的な手法となるが、折り返し部の“アール状”は幾何学的に完全な円弧形状を意味するものではなく、多角状にしてもよい。
【0007】
本発明の菓子の製造方法は、ラングードシャ生地をシート状に摺り込む工程;摺り込まれたシート状ラングードシャ生地を焼成する工程:焼成されたラングードシャ生地を、焼成した直後に、内部に空洞を持たせながら折り返して該生地を積層する工程;及び積層したものの幅方向中央部を押して、同部において積層されたラングードシャ生地同士を接着する工程;を含み、
焼成されたラングードシャ生地を、焼成した直後に、内部に空洞を持たせながら折り返して該生地を積層する工程、及び/又は、積層したものの幅方向中央部を押して同部において積層されたラングードシャ生地同士を接着する工程は、5秒以内に行うことを特徴とする。
上記菓子製造方法によれば、食感に優れると共に、今までにない新規な外観を有する菓子を製造することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の菓子とは、でんぷん質を主原料の一つとして、砂糖等の糖類、バター、ショートニング等の油脂、卵等の原料と適量の水分を加えてドウを調製し、焼成して得られる菓子のことであり、具体的には、ラングードシャに代表されるクッキー等が挙げられる。
【0009】
以下、本発明の一実施例に係る菓子について図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の一実施例に係る菓子の斜視図である。図2は、図1に示す菓子10のA−A断面図である。
図1に示すように、本発明の菓子10は、図に示す長手方向に延びる、全体として帯状のものである。菓子10の幅方向においては、クッキー生地12が複数回折り返されて積層されており、折り返し部14の内部に空洞が形成されている。一方、菓子10の幅方向中央部においては、積層された生地12同士が接している。
【0010】
本発明の菓子の構成について、図2を参照しつつ、詳細に説明する。
図2に示す菓子においては、クッキー生地12が4層に積層され、生地の端部17が外側に折り返されている。そして、図に示すように、断面はW型となっている。この例の菓子10は、クッキー生地12の折り返し部14が図に示す上部に1カ所(符号14−1)、下部に2カ所(符号14−2)にあり、下2ヶ所の折り返し部では生地が外側に折り返されている。各折り返し辺の幅はほぼ同じである。そして、空洞16は、図に示す上部に1ヶ所(符号16−1)、下部に2ヶ所(符号16−2)に形成されている。なお、本発明の菓子は、図2に示されるような4層のものに限られず、3層以上であればよい。
【0011】
菓子10の大きさとしては特に制限はなく、食べやすいサイズのものであればどのような大きさであってもよい。菓子10の大きさとしては、通常は長さが9〜15cm程度、好ましくは11〜13cm程度であり、幅が2〜4cm程度、好ましくは2.5〜3.5cm程度である。また、シート状生地12の厚みについては、本発明の菓子は上述したようにシート状生地が折り返して製造されるものであるため、折り曲げやすい厚みでよく、0.5〜2.0mm程度でよく、好ましくは0.8〜1.5mm程度である。従って、例えば図1に示すような、クッキー生地が4層積層されてなる菓子を製造する場合は、12cm×12cmのシート状のクッキー生地を焼成し、折り返して積層することにより、約12cm×3cmの菓子が得られる。
アールあるいは空洞の寸法は、シート状生地の厚み程度でよく、従って0.5〜2.0mm程度でよく、好ましくは0.8〜1.5mm程度である。
クッキー生地の材料及び焼成方法については後述する。
【0012】
次に、本発明の菓子製造方法について説明する。
本発明の菓子製造方法は、クッキー生地をシート状に摺り込む工程;摺り込まれたシート状クッキー生地を焼成する工程:焼成されたクッキー生地を、焼成した直後に折り曲げ部内に空洞を持たせながら折り曲げて該生地を積層する工程;及び積層したものの幅方向中央部を押して、同部においてクッキー生地同士を接着する工程;を含むことを特徴とする。
【0013】
本発明の菓子製造方法においては、先ずクッキー生地(以下、本明細書において、単に「生地」ともいう)をシート状に摺り込む。本発明において、生地は、でんぷん質原料、糖類、油脂、卵製品、乳製品及び香料等の原料と適量の水分を加えて調製されたものである。生地を構成する各原料は従来より用いられているラングードシャ等を何ら制限なく用いることができる。以下、各原料について説明する。
【0014】
でんぷん質原料としては、例えば小麦粉、タピオカでんぷん、馬鈴薯でんぷん、コーンスターチ、大麦粉、蕎麦粉、トウモロコシ粉、ハト麦粉、ライ麦粉、カラス麦粉等が挙げられる。糖類としては、砂糖が好ましく用いられるが、グルコース、異性化等、マルトース、水飴、乳糖等の他の糖類、糖アルコールを配合したものを用いてもよい。
【0015】
油脂としては、例えばバター、ショートニング、マーガリン、サラダ油等が挙げられる。卵製品としては、生、冷凍、又は乾燥した全卵、卵黄、卵白等が挙げられる。乳製品としては、牛乳、練乳、粉乳、ホエイ、コンデンスミルク等が挙げられる。香料としては、例えばバターフレーバー、バニラフレーバー、ミルクフレーバー等が挙げられる。上記原料の他に、例えば食塩やレモン果汁を加えてもよい。
上記生地を調製する原料の配合割合は、従来よりラングードシャやクッキーを製造するために用いられる割合から適宜選択して決めればよい。
【0016】
生地の調製は、上述した原料を混合して行う。上述した原料の混合は、通常の食品製造工程において用いられている混合機又は混練機を用いて行うことができ、このような混合機、混練機としては、例えばコートミキサー、スクリューミキサー、ドウミキサー等が挙げられる。
【0017】
生地をシート状に調製するには、例えばシーターを用いて所望の厚さに調製すればよい。シート状の生地の大きさには特に制限はなく、所望の菓子の大きさに応じて決定すればよい。シート状の生地は、所望の大きさよりも大きいものを調製した後、所望の大きさに切断してもよいし、又は所望の大きさの型枠を作成し、その型枠の中に生地を流し込み、成型してもよい。
【0018】
シート状の生地の大きさ、厚みには特に制限はないが、製造される菓子が食べやすいサイズのものになるように調製することが好ましい。従って、シート状の生地の大きさは、形状が四角形の場合、一辺の長さが9〜15cm程度でよく、11〜13cm程度であることが好ましい。他の一辺の長さについても同様である。また、厚みは後に折り曲げる際に折り曲げることができる厚みであればよく、例えば0.5〜2.0mm程度の厚みでよく、0.8〜1.5mm程度の厚みが好ましい。
【0019】
次いで、摺り込まれたシート状生地を焼成する。摺り込まれた生地の焼成は、従来よりクッキーやラングードシャを焼成するのに用いられている方法により行うことができ、例えばオーブンを用いて焼成する。焼成温度は、130〜200℃の温度が好ましく、焼成時間は10分程度でよい。シート状生地の焼成は、シート状生地の両面から行うことが好ましい。シート状生地の両面から焼成を行うことにより、シート状生地の焼成を均一に行うことができる。
【0020】
次いで、シート状生地を、焼成した直後にアールを付けて折り曲げてシート状生地を積層する。このシート状生地折り曲げ積層方法について図3を参照しつつ説明する。図3は、本発明の菓子製造方法において、シート状生地を、アールを付けて折り曲げて積層する工程を説明する図である。
【0021】
本発明の菓子製造方法は、焼成されたシート状生地を、焼成直後に折り曲げ積層するので、本発明の菓子製造方法は、シート状生地焼成手段(バンドオーブン等)とシート状生地折り曲げ積層手段が隣接している装置により実施することが好ましい。図示しないシート状生地焼成手段において焼成されたシート状生地を、シート状生地折り曲げ積層手段に搬送する。以下、図3を参照しつつ、シート状生地折り曲げ積層方法について説明する。
【0022】
図3(A)に示すように、先ず、焼成したシート状生地20を、3本の芯材(断面円形の棒状部材)25、27、29の上に載せる。図3(A)に示すように、中央部に芯材27が設けられており、左右の芯材25、29は、芯材27よりそれぞれ同一の距離離れて左右に設けられている。各芯材25、27、29は同一の断面を有している。また、中央に備えられた芯材27の上部には、シート状生地20の厚み分だけ離れた位置に上の芯材23が配置され、シート状生地20を中央部にて押さえることができるようになっている。左右の芯材25、29の上方には、端部曲げ部材21が配置されている。
【0023】
次いで、中央の上下の芯材23及び27を固定したまま、左右の芯材25及び29を上昇させる。すると、中央の上下の芯材23、27に挟まれた生地20の中央20aに対して、同中央20aの左右の部分20bが上方に折り曲げられる。それとともに、生地の左右の端部20cが端部曲げ部材21に当たる。すると、左右の端部20cは、左右の芯材25、29に載っている部分20dで外側に折り曲げられる。これにより、シート状生地20の断面は、逆W型の形状となる。
なお、この例では、中央の上下の芯材23及び27を固定したまま、左右の芯材25及び29を上昇させたが、左右の芯材25及び29を固定したまま、中央の芯材23及び芯材27、及び端部曲げ部材21を下降させてもよい。
【0024】
その後、図示は省略するが、左右の芯材25、29を接近させ、かつ、端部曲げ部材21も接近させると、生地は、図3(B)に示す形状よりも厚さが薄い逆W型に折り曲げられる。
【0025】
シート状生地20が折り曲げられた後、図3(C)に示すように、シート状生地20を左右一対の押圧部材30によって厚さ方向両側から挟むように押して、幅方向中央部において生地を重ねる。押圧部材30は、図3に示すように、内側に凸状となっているものを用いることが好ましい。このように凸状となっているものを用いることにより、シート状生地20を幅方向中央部において生地を重ねることが容易である。そして、菓子の厚さは、図3(C)に示すように、押圧部材30で押される中央で薄く、両端ほど厚くなっており、外側の生地(20c)の外面は、中央から両端へ外方向に滑らかに湾曲した形状となる。
【0026】
図3(A)〜(C)までの工程が終了した後、生地を室温程度まで冷却し、シート状生地を硬化させ、本発明の菓子を得る。冷却する際は、適当な手段で菓子を図3(C)のような姿勢に保つ。
【0027】
以上の工程により、図2に示す菓子10を得ることができる。つまり、中央の上下の芯材23、27で挟まれていた生地の中央20aが、図2の菓子の折り曲げ部14−1となり、この中央20aの内側には上側の芯材23によって空洞16−1が形成される。さらに、左右の芯材25、27で折り返される部分20dが、2ヶ所の折り曲げ部14−2となり、これらの折り返し部20dの内側には左右芯材25、27によって2ヶ所の空洞16−2が形成される。そして、生地の左右の部分20bの外側に左右の端部20cが積層されて、各部の中央が重ねられる。
【0028】
図2においては、芯材は、その断面が円形のものを使用しているが、本発明の菓子製造方法においては、そのようなものに限定されず、例えば断面が三角形、四角形等のものでも使用可能である。また、芯材の大きさには特に制限はないが、製造される菓子の折り返し部内の空洞の大きさは、芯材の大きさ(直径)に依存するので、製造しようとする菓子の折り返し部内の空洞の大きさによって決めればよい。
【0029】
なお、シート状生地は焼成後急速に硬化してしまうので、シート状生地をアールを付けて折り曲げてシート状生地を積層する工程、幅方向中央部を押して、幅方向中央部において生地を重ねる工程は速やかに行う必要がある。生地の原料とその配合割合、焼成時間等によっても異なるが、10秒以内(望ましくは5秒以内)に行うことが好ましい。
冷却硬化の時間は、用いた原料とその配合割合、焼成時間等によって異なるが、約5〜10秒程度である。
【0030】
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明する。なお、本発明の範囲は、かかる実施例に限定されないことはいうまでもない。また、以下の記載において、特に断らない限り部は質量部を、%は質量%を表わす。
実施例1
下記配合からなる原料を混合機を用いて混合し、クッキー生地を作成した。
生地の配合
バター 23.78%
ショートニング 4.76%
食塩 0.24%
上白 23.78%
卵白 20.21%
バターフレーバー 0.15%
ミルクフレーバー 0.24%
レモン汁 0.72%
小麦粉 23.78%
コンデンスミルク 2.38%
【0031】
上述のようにして作成したクッキー生地を120mm×120mmのサイズ(厚み1.2mm)に擦り込んだ。この時の生地の重さは16〜17gであった。次いで、擦り込んだ生地を、下記条件下にて焼成した。
焼成条件
上火 180℃(4分5秒) 200℃(2分35秒)
下火 130℃(4分5秒) 130℃(2分35秒)
【0032】
焼成した生地を、図3に示すプロセスにより菓子を製造した。焼成終了から、クッキー生地を、アールを付けて折り曲げてシート状生地を積層し、幅方向中央部を押して、幅方向中央部においてクッキー生地を重ねるまでの時間は3.5秒であった。その後、生地を冷却し、本発明の菓子を得た。
得られた菓子の大きさは、30mm×115mmであり、厚みは10.5mmであり、重量は12〜13gであった。
得られた菓子を食したところ、風味及び食感に優れたものであった。
【0033】
次に、本発明の他の実施例に係る菓子の構成について図面を参照しつつ説明する。
図4は、本発明の第二の実施例に係る菓子の形状を示す図であり、図4(A)は斜視図、図4(B)はA−A断面図である。
図4に示すように、この例の菓子50は、図1に示す菓子10と同様に、長手方向に延びる、全体として帯状のものである。そして、菓子50の幅方向においては、クッキー生地52が折り返されて積層されており、折り返し部54の内部に空洞56が形成されている。一方、菓子50の幅方向中央部58においては、積層された生地同士が接している。
【0034】
この例の菓子50の構成が図1に示す菓子10と異なる点は、菓子の断面形状である。すなわち、この菓子50は、クッキー生地52が4層に積層され、生地の左右端部57が内側に折り返されている。そして、図4(B)に示すように、菓子50の断面がハート型となっている。この例の菓子50はクッキー生地52の折り返し部54が、図に示す上部に2カ所(符号54−1)、下部に1カ所(符号54−2)にあり、上2ヶ所の折り返し部54−1では生地の両端部57が内側に折り返されている。そして、空洞56は、図に示す上部に2ヶ所(符号56−1)、下部に1ヶ所(符号56−2)に形成されている。
この第二実施例の菓子50は、図1の第一実施例の菓子10に比べて、製造は少しやりにくいが、菓子50の端部57が内側にあるため、欠けにくいという利点がある。また、端部57が外から見えにくく、製造中に端部57の位置が多少ずれても、外観を大きく損なうことがないという利点もある。
【0035】
次に、この菓子50の製造方法について説明する。
この例の菓子の製造方法は、図1の菓子の菓子製造方法中の、積層工程(焼成されたクッキー生地を、焼成した直後に折り曲げ部内に空洞を持たせながら折り曲げて該生地を積層する工程)が異なる。
【0036】
以下、図を参照しつつ、シート状生地を積層する方法について説明する。他の工程については、第一実施例の菓子と同様であるので説明を省略する。
図5、図6は、本発明の第二の実施例に係る菓子製造工程を説明する図である。
まず、図5(A)に示すように、焼成したシート状生地60を、中央芯材61、左右一対の内寄り芯材63、左右一対の端部支持材65の上に載せる。内寄り芯材63は、中央芯材61の左右の生地60の幅の約半分の位置に配置されている。端部支持材65は、生地60の端部に配置されている。各芯材は同一の断面を有している。
【0037】
中央芯材61の上部には、シート状生地60の厚み分だけ離れた位置に上中央芯材67が配置され、シート状生地60を中央60aにて押さえている。生地60は、この中央芯材61、67に挟まれて、積層工程の終了直前まで搬送される。
また、内寄り芯材63の上部にも、シート状生地60の厚み分だけ離れた位置に、左右一対の上内寄り芯材73が配置されている。生地60の左右の部分は、この内寄り芯材63、73に挟まれて、積層工程の前半を搬送される。なお、内寄り芯材63は搬送作用を終えた後、固定ガイドとなる。
さらに、端部支持材65の上部のやや内側には、シート状生地60の厚み分だけ離れた位置に、左右一対の上端部押さえ材69が配置されている。生地60の端部はこの端部支持材65と上端部押さえ材69で挟まれて搬送される。この上端部押さえ材69は、以降の作業において生地を内方向に折り曲げる作用を果たす。
上中央芯材67、上内寄り芯材73、上端部押さえ材69は、例えば、ウレタン丸ベルトを使用できる。
【0038】
この状態で生地60を搬送している間に、図5(B)に示すように、端部支持材65を外し、生地60の幅方向の両端を、上端部押さえ材69で下方向に押す。すると、内寄り芯材63、73に挟まれている部分(折り曲げ部)60dに対して、各内寄り芯材63の外側の生地の端部60cが内方向に折り曲げられる。このとき、上中央芯材67と上内寄り芯材73の間の生地に、上から押さえ材74が当てられる。この押さえ材74は、生地の端部60cの折り曲げ時に、生地の他の部分の浮き上がりを防止する。
【0039】
そして、図5(C)に示すように、押さえ材74で生地を押さえつつ、上端部押さえ材69が円を描くようにさらに内方向に移動させて、生地の各端部60cを折り曲げ部60dで内側に折り曲げる。このとき、折り曲げ部60dにおける生地の折り曲げ角度が鋭角となるまで折り曲げる。
【0040】
次いで、図5(C)において、生地の各端部60cの内側に挟まれるような形となった内寄り芯材63を外した後、図6(A)に示すように、生地の中央60aの両側の部分60bを、押さえ材74で上から押さえつつ、上端部押さえ材69を上昇させる。すると、図6(B)に示すように、生地の各端部60cが上方に押されて、生地の両端60eが生地の中央60aに接近し、左右の端部60cが左右の部分60bの下に各々積層される。そして、積層された左右の生地(60aと60c)は、左右の押さえ材74と上端部押さえ材69で軽く挟まれる。そして、押さえ材74と上端部押さえ材69で、積層された左右の生地(60aと60c)を挟んで、同生地を中央芯材61に対して下方向(内方向)に折り曲げ(折り下げ)る。
【0041】
そして、図6(C)に示すように、押さえ材74をさらに下降させ、積層された左右の生地60f(60aと60c)が約85°程度となるまで折り曲げる。その後、全ての芯材を外し、図6(D)に示すように、積層生地の幅方向の中央部を、外側から左右一対の押圧部材77で厚さ方向両側から挟むように押して、幅方向中央部で生地を重ねる。このとき、菓子の厚さは、図6(D)に示すように、押圧部材77で押される中央で薄く、両端ほど厚くなっており、外側の生地(60b)の外面は、中央から両端へ外方向に滑らかに湾曲した形状となる。
【0042】
以上の工程により、図4に示す菓子50を得ることができる。つまり、中央の上下の芯材67、61で挟まれていた生地の中央60aが、図4(B)の菓子の折り曲げ部54−2となり、この中央60aの内側に下側の芯材61によって空洞56−2が形成される。さらに、左右の内寄り芯材63で折り返される部分(折り曲げ部)60dが、2ヶ所の折り曲げ部54−1となり、これらの折り曲げ部60dの内側に左右の内寄り芯材63によって2ヶ所の空洞56−1が形成される。そして、生地の左右の端部60cが中央60aの左右の部分60bの内側に積層されて、各部の中央が重ねられる。
【0043】
その後、生地を室温程度まで冷却し、シート状生地を硬化させ、本発明の菓子を得る。
【0044】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の菓子は、焼成されたクッキー生地が幅方向端部において複数回折り返されて積層されており、折り返し部がアール状となって、該折り返し部内に空洞が形成されており、幅方向中央部においては生地がかさなっており、今までにない外観を有するものである。また、本発明の菓子は、上記折り返し部内に空洞が形成されており、食したときにサクサクとしており食感の優れたものである。
【0045】
本発明の菓子製造方法によれば、本発明の菓子を容易に製造することができ、すなわち今までにない外観を有すると共に食感の優れた菓子を容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の菓子の斜視図である。
【図2】本発明の菓子の断面図である。
【図3】本発明の菓子製造方法において、シート状生地を、アールを付けて折り曲げて積層する工程を説明する図である。
【図4】本発明の第二の実施例に係る菓子の形状を示す図であり、図4(A)は斜視図、図4(B)はA−A断面図である。
【図5】本発明の第二の実施例に係る菓子製造工程を説明する図である。
【図6】本発明の第二の実施例に係る菓子製造工程を説明する図である。
【符号の説明】
10 菓子 12 クッキー生地
14 折り返し部 16 空洞
17 端部 18 幅方向中央部
20 シート状生地 21 端部曲げ部材
23 芯材 25 芯材
27 芯材 29 芯材
30 押圧部材
50 菓子 52 クッキー生地
54 折り返し部 56 空洞
57 端部 58 中央部
60 シート状生地
61 中央芯材 63 内寄り芯材
65 端部支持材 67 上中央芯材
69 上端部押さえ材 73 上内寄り芯材
74 押さえ材 77 押圧部材

Claims (2)

  1. ラングードシャ生地をシート状に摺り込む工程;
    摺り込まれたシート状ラングードシャ生地を焼成する工程:
    焼成されたラングードシャ生地を、焼成した直後に、内部に空洞を持たせながら折り返して該生地を積層する工程;及び
    積層したものの幅方向中央部を押して、同部において積層されたラングードシャ生地同士を接着する工程;を含み、
    焼成されたラングードシャ生地を、焼成した直後に、内部に空洞を持たせながら折り返して該生地を積層する工程、及び/又は、積層したものの幅方向中央部を押して同部において積層されたラングードシャ生地同士を接着する工程は、5秒以内に行うこと
    を特徴とする菓子製造方法。
  2. 積層されたラングードシャ生地同士を接着する工程では、内側に凸状になっている押圧部材により、厚さ方向両側から挟むように押すこと
    を特徴とする請求項1記載の菓子製造方法。
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