JP3958517B2 - 菓子・パン用積層生地の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、菓子・パン用積層生地の製造方法に関し、より詳しくは本発明は、積層生地のロスが少なく、製造能率が向上すると共に、成形後の生地の平面形状と重量が製品間でバラつきがなく、食感もネチャネチャした重さがなく、安定した製品を提供することのできる菓子・パン用積層生地の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
パイ、デニッシュペストリー、クロワッサン、ペストリー、スイートグッズ等の菓子・パン用生地を製造するにあたり、ロールイン油脂またはフィリングシートを使用し、または使用しないで圧延した生地を折り込んで圧延して成形するので、大規模生産では例えば、生地を帯状に長くして九十九折りに折り畳み込む必要があるが、従来は、図5に示すように、互いに結合する前・後の生地の両端部を斜めに切断および/または成形して単に結合させるか、または結合させた後に該結合部の上部に鋭角部を有する生地の該鋭角部を引っ張って別(前)の生地との結合部の上部付近に重ねて押しつけるか、或いは、互いに結合する前・後の生地の両端部を若干幅重ねて押しつけることによって帯状の生地を得ていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の方法で結合したものは次のような問題点があった。
▲1▼該生地を焼成した製品の平面形状が製品間で安定化しない。すなわち、前記帯状に長く連続した生地の結合部を圧延したときに、該結合部付近の重ね生地は他の部分に比較して単位面積当たりの重量が多いため、所定幅よりも著しく幅方向(左右)にはみ出すようになるが、このとき該結合部付近のはみ出した重ね生地の小麦グルテンに歪みが生じると推測される。そして、結合した帯状生地を切断・分割および/または成形した後に該小麦グルテンの歪みが元に戻ろうとするため、成形後の生地の平面形状が製品間でバラついてしまう。例えば、平面形状を正方形に成形した生地は経時的に台形状に歪んでくる。従って、焼成前にこの歪みを修正する必要がある。
▲2▼該生地を焼成した製品の食感が製品間で安定化しない。すなわち、上述した理由から、該結合部付近の重ね生地を焼成した製品の食感は相対的にネチャネチャ感のある、重い感じのものとなり、他の部分を焼成した製品との間に違和感がある。
▲3▼帯状生地の結合部を圧延したときに、上述した理由から、所定幅よりも左右にはみ出す。従って、生地のロスが多く生じる。
▲4▼上述した理由から、生地を焼成した製品の重量が製品間で安定化しない。
▲5▼帯状生地の結合部が時々断裂することがある。従って、結合した帯状生地の搬送速度をあまり早くすることができず、能率向上の問題があった。
【0004】
そこで、本発明は、積層生地のロスを減少させ、製造能率を向上させると共に、できあがった製品の形状と重さが製品間でバラつきがなく安定し、またその食感もネチャネチャした重さがなく、安定したものとなる菓子・パン用積層生地の製造方法を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、略方形の生地を順次所定間隔だけ位相させて載置して積層することにより結合することを特徴とする菓子・パン用積層生地の製造方法を要旨としている。
【0006】
略方形の生地を所定間隔だけ位相させて載置して互いに前後つなぎ合わせた二つの生地がそれぞれ二重の積層生地となるように複数の生地を結合しており、その場合、本発明は、略方形の生地を所定間隔だけ位相させて載置して互いに前後つなぎ合わせた二つの生地がそれぞれ二重の積層生地となるように複数の生地を結合することを特徴とする菓子・パン用積層生地の製造方法を要旨としている。
【0007】
該生地の結合は、最初の生地を敷き、次の生地をその載置位置を所定間隔だけ後に位相させて該最初の生地上に載置することにより二重の積層生地とし、更に同様にして次の生地をその載置位置を所定間隔だけ後に位相させて該二番目の生地上に載置することにより二重の積層生地とし、更に同様の該生地の載置工程を繰り返して互いに前後つなぎ合わせた二つの生地がそれぞれ二重の積層生地となるようにしており、好ましくは前の生地上に後の生地を載置するにあたり、前の生地の長さの約半分の間隔だけ後に位相させており、その場合、本発明は、略方形の生地を順次所定間隔だけ位相させて載置して積層することにより結合することにより、好ましくは略方形の生地を所定間隔だけ位相させて載置して互いに前後つなぎ合わせた二つの生地がそれぞれ二重の積層生地となるように複数の生地を結合すること、該生地の結合は、最初の生地を敷き、次の生地をその載置位置を所定間隔だけ後に位相させて該最初の生地上に載置することにより二重の積層生地とし、更に同様にして次の生地をその載置位置を所定間隔だけ後に位相させて該二番目の生地上に載置することにより二重の積層生地とし、更に同様の該生地の載置工程を繰り返して互いに前後つなぎ合わせた二つの生地がそれぞれ二重の積層生地となるようにする、好ましくは前の生地上に後の生地を載置するにあたり、前の生地の長さの約半分の間隔だけ後に位相させることを特徴とする菓子・パン用積層生地の製造方法を要旨としている。
【0008】
該結合して連続した積層生地を圧延し、該圧延した積層生地を切断し、もしくは切断後成形し、または成形後切断しており、その場合、本発明は、略方形の生地を順次所定間隔だけ位相させて載置して積層することにより結合することにより、好ましくは略方形の生地を所定間隔だけ位相させて載置して互いに前後つなぎ合わせた二つの生地がそれぞれ二重の積層生地となるように複数の生地を結合すること、該生地の結合は、最初の生地を敷き、次の生地をその載置位置を所定間隔だけ後に位相させて該最初の生地上に載置することにより二重の積層生地とし、更に同様にして次の生地をその載置位置を所定間隔だけ後に位相させて該二番目の生地上に載置することにより二重の積層生地とし、更に同様の該生地の載置工程を繰り返して互いに前後つなぎ合わせた二つの生地がそれぞれ二重の積層生地となるようにする、好ましくは前の生地上に後の生地を載置するにあたり、前の生地の長さの約半分の間隔だけ後に位相させること、該結合して連続した積層生地を圧延し、該圧延した積層生地を切断し、もしくは切断後成形し、または成形後切断することを特徴とする菓子・パン用積層生地の製造方法を要旨としている。
【0009】
該結合して連続した積層生地を圧延し、該圧延した積層生地を所定回数折り込み、さらに圧延し、該連続した積層生地を切断し、もしくは切断後成形し、または成形後切断しており、その場合、本発明は、略方形の生地を順次所定間隔だけ位相させて載置して積層することにより結合することにより、好ましくは略方形の生地を所定間隔だけ位相させて載置して互いに前後つなぎ合わせた二つの生地がそれぞれ二重の積層生地となるように複数の生地を結合すること、該生地の結合は、最初の生地を敷き、次の生地をその載置位置を所定間隔だけ後に位相させて該最初の生地上に載置することにより二重の積層生地とし、更に同様にして次の生地をその載置位置を所定間隔だけ後に位相させて該二番目の生地上に載置することにより二重の積層生地とし、更に同様の該生地の載置工程を繰り返して互いに前後つなぎ合わせた二つの生地がそれぞれ二重の積層生地となるようにする、好ましくは前の生地上に後の生地を載置するにあたり、前の生地の長さの約半分の間隔だけ後に位相させること、該結合して連続した積層生地を圧延し、該圧延した積層生地を所定回数折り込み、さらに圧延し、該連続した積層生地を切断し、もしくは切断後成形し、または成形後切断することを特徴とする菓子・パン用積層生地の製造方法を要旨としている。
【0010】
前記連続した積層生地を切断するにあたり、カッター刃の幅方向に形成された逆傾斜面を該連続した積層生地の進行方向に向けて降下させることにより切断しており、その場合、本発明は、略方形の生地を順次所定間隔だけ位相させて載置して積層することにより結合することにより、好ましくは略方形の生地を所定間隔だけ位相させて載置して互いに前後つなぎ合わせた二つの生地がそれぞれ二重の積層生地となるように複数の生地を結合すること、該生地の結合は、最初の生地を敷き、次の生地をその載置位置を所定間隔だけ後に位相させて該最初の生地上に載置することにより二重の積層生地とし、更に同様にして次の生地をその載置位置を所定間隔だけ後に位相させて該二番目の生地上に載置することにより二重の積層生地とし、更に同様の該生地の載置工程を繰り返して互いに前後つなぎ合わせた二つの生地がそれぞれ二重の積層生地となるようにする、好ましくは前の生地上に後の生地を載置するにあたり、前の生地の長さの約半分の間隔だけ後に位相させること、該結合して連続した積層生地を圧延し、該圧延した積層生地を切断し、もしくは切断後成形し、または成形後切断すること、または、該結合して連続した積層生地を圧延し、該圧延した積層生地を所定回数折り込み、さらに圧延し、該連続した積層生地を切断し、もしくは切断後成形し、または成形後切断すること、前記連続した積層生地を切断するにあたり、カッター刃の幅方向に形成された逆傾斜面を該連続した積層生地の進行方向に向けて降下させることにより切断することをを特徴とする菓子・パン用積層生地の製造方法を要旨としている。
【0011】
前記生地(略方形の生地)は、ロールイン油脂および/またはフィリングシートを折り込んで薄く交互に積層した折込生地である。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1〜図4にもとづいて、本発明の実施の形態を説明する。
【0013】
まず、同様の大きさの略方形の圧延した生地を複数作成し、該複数の生地を順次結合して連続した積層生地を製造する方法について述べることにする(図1参照)。
最初の生地の先端部を上側に略コの字状に折り畳む。二番目の生地を最初の生地上に載置するが、このとき二番目の生地の先端部が最初の生地の上側に略コの字状に折り畳んだ先端部に接するように載置する。三番目の生地を二番目の生地上に載置するが、このとき三番目の生地の先端部が二番目の生地を介して間接的に最初の生地の下側の終端部に接近するように載置する。
以下、同様の作業を繰り返し、最後の生地の終端部を上側に略コの字状に折り込み、該終端部が該最後の生地を介して間接的にその前の生地の終端部に接近するように配置する。このようにして複数の略方形の圧延した生地を結合して連続した積層生地とする。
【0014】
後の生地をその前の生地に載置して積層するにあたり載置位置を所定間隔だけ後方に位相させて載置する。このとき、後の生地がその前の生地上に充分に重なり合って載置している限り、位相させる間隔は問わないが、あまり後方にずらし過ぎて後の生地の先端部がその前の生地の終端部にわずかに重なり合っている程度であると、上述した従来の技術に接近する。
複数の生地の結合においては、二つの生地を重ね合わせた部分が二重の積層生地部分となるようにし、三重、四重等の積層生地部分が生じないようにする。
【0015】
上記のようにして結合して連続した積層生地を圧延し、必要に応じて該圧延した積層生地を所定回数折り込みさらに圧延し、該連続した積層生地を切断し、もしくは切断後成形し、または成形後切断し、さらに焼成することにより、目的とする菓子又はパンを製造することができる。
【0016】
なお、前記略方形の圧延した生地の結合において、前の生地上に後の生地を載置するにあたり後の生地を前の生地の長さの約半分の距離だけ後に位相させると、その結果、複数の生地の重ね合わせ結合により長い帯状に連続した二重の積層生地を確実に形成することが可能となり、これにより一層本願発明の各効果を奏するようにすることができる。
【0017】
図2は、各生地の前後端辺を相補する傾斜面となるように切断し、前の生地の上向き傾斜面に後の生地の下向き傾斜面を重ね合わせて、複数の積層生地を繋ぎ合わせたものである。
図3及び図4に示すように、前記連続した積層生地を切断するにあたり、カッター刃の幅方向に形成された逆傾斜面を該連続した積層生地の進行方向に向けて降下させることにより切断すると、カット後の積層生地カット面の跳ね上がりを防止し切断面が滑らかになり、また、カット後の積層生地を進行方向に向かってあたかも弾くようにしてカットすることが可能となり、より一層カット後の積層生地の形状および重量の安定化を図ることができる。
また、後の生地の先端部や前の生地の終端部の平面形状は、方形状ではなく湾曲状であったり、または凸凹状であったりするときには、湾曲状または凸凹状の最先端部のみを重ね合わせるだけではやはり上述した従来の技術に接近するため、該湾曲状または凸凹状の形状部の基幹部を含めて十分に重なり合うように結合する必要がある。
【0018】
さらに、前記生地は、ロールイン油脂および/またはフィリングシートを折り込んで薄く交互に積層した折り込み生地とすることができる。
この場合には、菓子・パン用生地とロールイン油脂および/またはフィリングシートとを薄く交互に折り込んで積層して圧延した略方形の折込生地を複数作成し、複数の該折込生地を上述した方法で順次結合して圧延し帯状に長く連続した積層生地を製造する。さらに必要に応じて、該積層生地を所定回数折り込み、さらに圧延して積層生地としてもよい。
ロールイン油脂、フィリングシートは、いずれか一つ、または両者を折り込むことができる。ロールイン油脂は、バター、マーガリン、植物性もしくは動物性油脂、またはこれらの混合物、その他公知のものを使用することができる。他方、フィリングシートは、いわゆるフラワーペーストシートや、フラワーペーストに該当しなくてもこれと同様の伸展性、粘弾性、保水性等の物性を有し、菓子・パン用生地への折り込みおよび圧延が可能なシート状のフィリングであれば何でも使用することができる(例えば、特開昭63−192341号公報、特開平1−168239号公報、特開平7−25061号公報、特開平11−127765号公報、特開2000−14320号公報参照)。
【0019】
なお、菓子・パン用生地とは、小麦粉と水を主成分とし、さらに糖類、油脂、液卵、乳製品および/または塩からなり、必要に応じてイースト、イーストフード、生地改良剤、乳化剤および/または化学膨張剤その他の原料を添加して混捏して得られる生地である。イーストを使用した場合には醗酵を必要とし、使用しない場合には不要である。例えば、パイ、タルト、パフペストリー、ペストリー、スイートグッズ、クロワッサン、デニッシュペストリー、ヴィエノワズリー等の生地である。
【0020】
【作用】
積層生地を圧延したときに、該積層生地の一部が前記従来の技術における結合部のように局所的に著しく幅方向にはみ出すことがないので、積層生地のロスが少なく、切断後の生地の重量にバラツキが生じない。また、成形後の生地の平面形状が製品間でバラつくことがないので、焼成前に歪みを修正する必要がなく、できあがった製品の形状も安定している。
また、焼成した製品の食感は、ネチャネチャした重さがなく、製品間で安定している。
さらに、積層生地の結合部が断裂することがないので、結合した積層生地の搬送速度を通常の速度にできるので、作業能率が低下することがない。
【0021】
【実施例】
本願発明の詳細を実施例で説明する。本願発明はこれら実施例によって何ら限定されるものではない。
【0022】
実施例1
▲1▼配合(原材料組成/単位 質量部)
小麦粉(強力粉) 100
イースト 3
イーストフード等 0.1
乳化剤 0.2
砂糖 18
油脂(可塑性) 8
液卵(全卵) 6
脱脂粉乳 3
食塩 1
水 60
フラワーペーストシート※ 20
※上掲特開昭63−192341号公報参照
【0023】
【0024】
このリタードされたパン生地とフラワーペーストシートを薄く交互に折り込んで積層された折込生地を複数結合して長く帯状に連続した積層生地を形成する。
すなわち、ベルトコンベヤー上に最初の折込生地をその先端部が中央部に位置するように上側に略コの字状に折り畳んで載置する。該ベルトコンベヤー上に二番目の折込生地をその先端部が最初の折込生地の上側に略コの字状に折り畳んだ先端部に接するように載置する。該ベルトコンベヤー上に三番目の折込生地をその先端部が二番目の折込生地を介して間接的に最初の折込生地の下側の終端部に接近するように載置する。該ベルトコンベヤー上に四番目の折込生地をその先端部が三番目の折込生地を介して間接的に二番目の折込生地の下側の終端部に接近するように載置する。
以下同様の作業を繰り返し、互いに前後つなぎ合わせた二つの折込生地がそれぞれ二重の積層生地となるようにする。
そして、該コンベヤー上に最後の折込生地をその終端部を上側に略コの字状に折り込み、該終端部が該最後の折込生地を介して間接的に直前の折込生地の終端部に接近するように配置する。
この際、前の折込生地上に後の折込生地を載置するにあたり、後の折込生地を前の折込生地の長さの約半分の距離だけ後に位相させるようにする。
該結合して長く帯状に連続した積層生地を圧延〔例えば、レオン自動機(株)製「ハイスピードストレッチャー」使用〕する。
【0025】
必要に応じて、該圧延した積層生地を機械的に複数回折り畳み、圧延する。
該圧延した積層生地を最終製品の標準生地重量(80グラム)を目標に切断・分割する。積層生地を切断するにあたり、カッター型のカッター刃を逆傾斜面を該連続した積層生地の進行方向に向けて一定の時間的間隔で降下させるようにして切断する(図3参照)。
切断した生地を最終製品の形状(例えば、ツイストスティック状)に成形する。
炉内温度38℃のホイロ内で60分間処理し、その後窯内温度200℃の焼成窯で12分間焼成して焼成パンを得た。
【0026】
このようにして製造した焼成パンは、製品間で形状(平面)、食感および重量が安定したものであり、該食感はネチャネチャした比較的重い感じが解消されており、また積層生地のロスも少なく、更に製造の能率も向上した。
【0027】
実施例2
上記の実施例1において、フラワーペーストシート(20%)の代わりに、油脂(マーガリン。40%)をロールインしてデニッシュペストリーを製造したところ、上記実施例1の結果と同様であった。
【0028】
比較例
前記従来の技術(前記[0002]参照。配合および工程は積層生地の結合方法を除き前記実施例1とほぼ同様である)を比較例とした。
【0029】
実施例1と比較例とを比較した結果、本発明は従来の技術に比較し以下の通り改善されたものであった。
▲1▼製品の形状の安定化(不良製品率の減少):不良製品率につき、従来技術で製造した製品では、約1.35%あったのに対し、本発明で製造した製品では0.25%未満と、不良製品率が減少した。
▲2▼製品の食感の安定化:従来技術で製造した製品ではネチャネチャした重い食感の製品が多かったのに対し、本発明で製造した製品ではそのような製品がなく、食感が安定した。
▲3▼製品の重量の安定化:標準生地重量(80g)を目標に分割して秤量したところ、従来の技術で製造したものでは、20〜50%以上の製品が80gを超えていたのに対し、本発明で製造したものでは、80gを超えたものは5〜20%と、製品の重量は安定した。
さらに、本発明は、
▲4▼ロス率が、従来の技術と比較して約30%減少した。
▲5▼単位時間当たりの生産数が、従来の技術と比較して10%以上向上した。
▲6▼製品の比容積も従来の技術と比較して増大した。
【0030】
【発明の効果】
積層生地のロスを減少させ、製造能率を向上させると共に、できあがった製品の重量と形状が製品間でバラつきがなく安定し、またその食感もネチャネチャしたものがなく、安定したものとなる菓子・パン用積層生地の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の積層生地の結合状態を示す斜視図である。
【図2】本発明の積層生地の結合状態の別の態様を示す斜視図である。
【図3】本発明の連続した積層生地を切断する際の生地端部の切断状態を示す斜視図である。
【図4】本発明の積層生地を形成する際の生地端部の切断状態を示す断面図である。
【図5】従来の積層生地の結合状態を示す斜視図である。
Claims (5)
- パン用生地とロールイン油脂および/またはフィリングシートとを薄く交互に折り込んで積層して圧延した略方形の折込パン生地を複数作成し、該略方形の折込生地を複数結合して帯状パン生地とする帯状生地形成工程において、略方形のパン生地を所定間隔だけ位相させて載置して互いに前後つなぎ合わせた二つのパン生地がそれぞれ二重の積層生地となるように複数の折込パン生地を結合することを特徴とするパン用積層生地の製造方法。
- 該パン生地の結合は、最初のパン生地を敷き、次のパン生地をその載置位置を所定間隔だけ後に位相させて該最初のパン生地上に載置することにより二重の積層生地とし、更に同様にして次のパン生地をその載置位置を所定間隔だけ後に位相させて該二番目のパン生地上に載置することにより二重の積層生地とし、更に同様の該パン生地の載置工程を繰り返して互いに前後つなぎ合わせた二つのパン生地がそれぞれ二重の積層生地となるようにする請求項1のパン用積層生地の製造方法。
- 前のパン生地上に後のパン生地を載置するにあたり、前のパン生地の長さの約半分の間隔だけ後に位相させる請求項1または2のパン用積層生地の製造方法。
- 該結合して連続した積層生地を圧延し、該圧延した積層生地を切断し、もしくは切断後成形し、または成形後切断する請求項1ないし3のいずれかのパン用積層生地の製造方法。
- 該帯状パン生地について、更に、折り畳みと圧延を繰り返して多重の積層生地とする折込積層工程において、該結合して連続した積層生地を圧延し、該圧延した積層生地を所定回数折り込み、さらに圧延し、該連続した積層生地を切断し、もしくは切断後成形し、または成形後切断する請求項1ないし3のいずれかのパン用積層生地の製造方法。
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