JP2967517B2 - 菓子パンの製造方法 - Google Patents

菓子パンの製造方法

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JP2967517B2
JP2967517B2 JP20398397A JP20398397A JP2967517B2 JP 2967517 B2 JP2967517 B2 JP 2967517B2 JP 20398397 A JP20398397 A JP 20398397A JP 20398397 A JP20398397 A JP 20398397A JP 2967517 B2 JP2967517 B2 JP 2967517B2
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bread
bread dough
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和明 山本
潔 塚本
正明 堤
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Yamazaki Baking Co ltd
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Yamazaki Seipan KK
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、外観が特異な形
状をし食感も新規な菓子パンの製造方法に係り、詳しく
は、花びらが一枚一枚形成され花が咲いたような外観を
呈する(以下、花似様という)とともに、全体的に口溶
けが良く、上部のサクッとした食感と、内部のしっとり
とした食感とが混在した、新規な食感をしてなる菓子パ
ンの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】外観が特異な形状をしてなる菓子パン
は、平板状または帯状または紐状に切断もしくは成形し
たパン生地を、折り曲げたり、巻回したり、切れ目を入
れたり、重ねたり、切断したり、または、これらを互い
に組み合わせて用ることにより製造してなり、花似様の
外観を呈してなる菓子パンを製造する方法としては、図
12(イ)及び(ロ)に示すように、平面状に成形した
パン生地(141)に切り込み(143)を設けて単に
花の輪郭を有する花似形状パン生地(144)とし、該
花似形状パン生地(144)にクリーム等のフィリング
(145)を載せ飾り付けることにより全体形状が平面
的に花似様の成形パン生地(150)となるようにして
なるものや、図13(イ)乃至(ハ)に示すように、平
面状のパン生地(151)に切り込み(153)を設け
て花弁の形状を有する花弁状パン生地(154)とした
ものを多数準備し、該花弁状パン生地(154)を基台
パン生地(156)の上にその一部が重なるように順次
並べることにより花似様の成形パン生地(160)とな
るようにしてなるものや、または、図14(イ)乃至
(ハ)に示すように、正方形に成形したパン生地(16
1)の四隅にL字形の切り込み(163)を設けた後、
各隅部(166)をパン生地の上面中央部に持ってきて
重ね合わせ、該合わせ目部分にリンゴジャム等もフィリ
ング(165)を載せることにより花似様の成形パン生
地(170)としてなるものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、花が咲いたよ
うな花似様の外観を呈してなる菓子パンを製造する場
合、上記第一の手段においては、単に平面的全体形状だ
けが花を象っているだけで、細かな花弁を適切に表現す
ることが出来ない視覚的興味に乏しい面白味に欠けるも
のである。また、上記第二の手段においては、細かな花
弁を適切に表現することが出来るもののやはり平面的な
ものであり、未だ視覚的興味を満足させることが出来な
いものである。さらに、上記第三の手段においては、生
地を重ねることにより前記第一及び二の手段に比しては
立体的となることから多少視覚的興味を起こさせるもの
の、細かな花弁を適切に表現することが出来ずやはり視
覚的興味を満足させることが出来ないものである。
【0004】しかも、上記手段により作られた菓子パン
は、やはり何れも平面的で立体感に乏しくボリュームが
欠けるものであるとともに、どの部分を食しても同じ歯
触りでしかない食感的変化にも乏しい面白味に欠けるも
のである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本願発明はこのような課
題に対処しようとするものであり、イーストが含まれた
混捏後のパン生地にチップ状固形油脂をパン生地中に練
り込まれないように混合してから伸展及び折り込みを行
うことにより平板状の成形用パン生地とし、次いで、該
成形用パン生地から長さ方向の一方縁部に沿って複数の
ひだ状小片が形成された所定長さのひだ状パン生地を成
形し、さらに、該ひだ状パン生地を長手方向の一端部か
ら他端部までロール状に巻回して略円筒状体とするとと
もに、該ひだ状小片が上向きとなるように起立させ、そ
の後、ホイロをとって焼成してなるものである。これに
より外観が特異な形状及び色彩をし、かつ、食感に面白
味を有する、すなわち、今までにない花が咲いたような
花似様の外観を呈し、かつ、全体的に口溶けが良く、食
する部分によって歯当たりの異なる食感的変化に富んだ
面白味を有してなる菓子パンを、効率良くより簡単に製
造することが出来たものである。
【0006】
【発明の実施の形態】本願発明は、イーストが含まれた
混捏後のパン生地にチップ状固形油脂をパン生地中に練
り込まれないように混合してから伸展及び折り込みを行
うことにより平板状の成形用パン生地とし、次いで、該
成形用パン生地から長さ方向の一方の縁部に沿ってのみ
ひだ状小片形成用の切り込みを設けることにより複数の
ひだ状小片が形成されたひだ状パン生地を成形し、さら
に、該ひだ状パン生地を長手方向の一端部から他端部ま
でロール状に巻回して略円筒状体とするとともに、該ひ
だ状小片が上向きとなるように起立させ、その後、ホイ
ロをとって焼成することにより外観が特異な形状をし
た、すなわち、花が咲いたような外観を呈してなる菓子
パンを製造するようにしたものである。
【0007】ここで、混捏後のパン生地に混合するチッ
プ状固形油脂は、球状、棒状、サイコロ状、等の任意形
状をした小粒状の固形油脂であり、パン生地への混合中
に溶けて生地中に練り込まれることがないようにパン生
地中に混合され、このためには予め冷蔵もしくは冷凍し
ておいたものを用いることが望ましい。ここで言う生地
中に練り込まれることがないとは、パン生地中へ混合さ
れることにより温度が上昇し一部溶融が開始して柔軟性
が付与され、また、混合時の物理的圧力により原形(す
なわち、当初の形状)を止めてはいないが、変形しなが
らも粒もしくは塊状態で、または伸展及び折り込みによ
り帯状もしくは紐状となりながらも依然としてパン生地
中に存在することを意味し、所定形状に成形し焼成する
ことにより、パン生地中に存在した油脂は溶けて該パン
生地中に空洞を形成し、該空洞の内壁に含侵した痕を残
すこととなるものである。
【0008】混捏後のパン生地に対するチップ状固形油
脂の混合する割合は、混合量が少なすぎると、焼成品に
形成されるひだ状小片部分の膨張、目的とする形状が十
分に達成されず、その食感のサクさ、及び焼成品の口溶
けの良さ、口当たりの軽さが好ましくないものとなって
しまい、また、混合量が多すぎると、パン生地の表面が
ベトついてしまい、その後の機械的作業に不都合を生じ
てしまうとともに、ホイロ等において発酵阻害を生じた
り、焼成時に火通りが悪く膨張不足を生じたりする恐れ
があり、焼成品の風味や食感を損なうものとなってしま
うことから、35〜45重量%とするのが好ましい。
【0009】なお、本願発明でいう菓子パンとは、強力
粉を主原料とした甘みを有する主食的役割をもった必需
食品に限定されてなるものではなく、薄力粉をも十分含
み、甘く嗜好の変化に対応でき、かつ、外観的な美しさ
を有する菓子に近いようなものやパイとペストリーの中
間的な焼成品も含めて広義に言うものである。
【0010】また、本願発明は、ひだ状パン生地の成形
を効率良く行うようにするために、ひだ状パン生地の二
倍に相当する幅を有してなる成形用パン生地の幅方向の
略中心部に長さ方向に沿ってひだ状小片形成用の複数の
交叉切り込みと一本の分割切り込みを設けたり、又はひ
だ状パン生地の二倍に相当する幅を有してなる成形用パ
ン生地の長さ方向の両方の縁部に沿ってひだ状小片形成
用の複数の交叉切り込みと、該成形用パン生地の幅方向
の略中心部に長さ方向に沿って一本の切断切り込みを設
けたりした後、所定のひだ状パン生地の長さに切断する
ことにより同時に2列のひだ状パン生地を成形するよう
にしたものである。
【0011】また、本願発明は、ひだ状パン生地の成形
を効率さらに良く行うようにするために、ひだ状パン生
地の偶数倍に相当する幅を有してなる成形用パン生地の
長さ方向に沿ってその二倍に相当する幅を有するように
する一本又は二本以上の切断切り込みと、該二倍に相当
する幅を有するようにした際の幅方向の略中心部に沿っ
てひだ状小片形成用の複数の交叉切り込みと一本の分割
切り込みをひだ状パン生地の各二倍に相当する幅毎に設
け、所定のひだ状パン生地の長さに切断することにより
同時に複数列成形するようにしたものでもある。
【0012】なお、上述したひだ状パン生地の成形にお
いては、成形用パン生地は、ひだ状パン生地の二倍に相
当する幅もしくはひだ状パン生地の偶数倍に相当する幅
をそれぞれ有するものとしているが、ここで言う「二
倍」もしくは「偶数倍」とは、成形用パン生地からひだ
状パン生地に成形する際に、必要に応じて予め該成形用
パン生地の幅方向両端縁部、すなわち、いわゆるみみ部
分を切断して形状を整えることを行う場合には、その切
り落とし部分の寸法を含まない寸法を言うのであって、
このように幅方向両端縁部の切断を行う場合には、成形
用パン生地は、切り落とし部分の寸法をも含めてひだ状
パン生地の二倍を若干越える幅もしくは偶数倍を若干越
える幅を有することとなるものとする。
【0013】また、成形されたひだ状パン生地に形成さ
れたひだ状小片は、花が咲いたような花似様の外観を呈
した菓子パンにおいて花弁を表現するようになるもので
あるので、該ひだ状小片が適切に形成されればひだ状パ
ン生地はどのような手段によって成形されても差し支え
ない。従って、成形用パン生地の長さ方向に沿って一本
の略蛇行状の切り込みを設けることにより、または、パ
ン生地の長さ方向に対して交叉することとなる交叉切り
込みと、該交叉切り込み上を横切り長さ方向に沿う一本
の分割切り込みとを同時に設けることにより一度に形成
する他、該交叉切り込みを設けた後該分割切り込みを設
けるように、もしくは、先に該分割切り込みを設けた後
該交叉切り込みを設けるようにすることにより段階的に
形成するようにしても良い。なお、ひだ状小片は、その
大きさや形状によって焼成後の菓子パンにおいて表現さ
れる花似様の外観が異なるものとなるので、その形状、
例えば、波形、三角形、櫛波形等の形状はもちろんのこ
と、その切り込みの深さや巾の大きさも特に限定されて
なるものではなく、要求に応じて任意に変更されてなる
ものであることを含めて本願発明の範囲とすることは言
うまでもない。
【0014】また、本願発明は、成形用パン生地を長さ
方向に帯状に連続したものとし、該帯状に連続した成形
用パン生地からひだ状パン生地を成形してなるようにし
たものでもある。
【0015】また、本願発明は、パン生地の原料におけ
る小麦粉を強力粉40〜60重量%と薄力粉40〜60
重量%とを併せて用いたものとしたり、イーストを4〜
5重量%加えることとしたり、ホイロを32〜34℃の
ホイロ温度で70〜80分間行うようにしたり、発酵性
糖類を小麦粉に対して2.5〜3.5重量%加えてなる
ものとしたり、焼成を210〜215℃の焼成温度で1
6〜20分間行うようにしてなるものでもあり、さらに
は、これらの要件のうちの任意に選択した複数の要件を
採用することからなるものでもあり、最も好ましくはこ
れらの要件の全てを採用することからなるものである。
【0016】ここで、強力粉とは、グルテン含有量が高
くその麩質が強いもの(タンパク質が約11.5%以
上)を言い、一方、薄力粉とは、グルテン含有量が低く
その麩質が弱いもの(タンパク質が約9%以下)を言
う。
【0017】また、本願発明は、パン生地の原料におい
て発酵性糖類を小麦粉に対して2.5〜3.5重量%加
えてなるものでもあり、原料中にイーストとともに加え
て混捏しパン生地とした後、該パン生地にチップ状固形
油脂をパン生地中に練り込まれないように混合してから
伸展及び折り込みを行うことにより平板状の成形用パン
生地とし、次いで、該成形用パン生地から長さ方向の一
方縁部に沿って複数のひだ状小片が形成された所定長さ
のひだ状パン生地を分割成形し、さらに、該ひだ状パン
生地を長手方向の一端部から他端部までロール状に巻回
して略円筒状体とするとともに、該ひだ状小片が上向き
となるように起立させ、その後、ホイロをとって焼成し
てなるものである。ここで、発酵性糖類とは、イースト
が発酵エネルギー源として消費できる糖類を言い、砂
糖、上白糖、ぶどう糖、果糖、麦芽糖、液糖、異性化
糖、等が含まれてなる。なお、後二者を加えるときには
固形分として上掲量加えるようにする。
【0018】また、本願発明は、成形用パン生地を、混
捏後のパン生地にチップ状固形油脂を生地中に練り込ま
れないように混合してから伸展及び折り込みを行ったパ
ン生地に、シート状のフィリングを加えてさらに折り込
んでなることとしたものでもある。ここで加えてなるシ
ート状のフィリングは、単にパン生地に食味を付与する
だけのものではなく、その後さらにパン生地と折り込む
ことにより、長さ方向の一方の縁部に沿って切り込みを
設けた際に形成されたひだ状パン生地のひだ状小片の側
面部分に層状の模様を呈することとなって、視覚的興味
を一層高めてなるものである。従って、シート状のフィ
リングは、白似色のパン生地にその色彩が映える濃茶色
のコーヒーシートやチョコレートシートの他、鮮やかな
色彩を呈する各種フルーツシートやクリームシート等、
その色彩や食味の好みに応じて適宜用いることが出来る
ものである。なお、前述したとおりシート状のフィリン
グはひだ状小片の側面部分に層状の模様を呈することと
なるので、シート状のフィリングの層が効果的に生える
ような層数となるように折り込み回数を考慮することと
する。
【0019】また、本願発明は、略円筒状体に成形した
パン生地の下方部分が隠れる深さを有するカップに入れ
て略円筒状体に成形したパン生地のホイロ及び焼成を行
ってなるものでもある。この際、カップの底面部に孔部
を1または2以上有するものとしたカップを用いて該成
形パン生地のホイロ及び焼成を行うようにしても良い。
【0020】
【作用】上述した成形用パン生地から長さ方向の一方の
縁部にのみ複数のひだ状小片が形成されるように切り込
みを設けたひだ状パン生地を成形し、該ひだ状パン生地
を長手方向の一端部から他端部までロール状に巻回して
略円筒状体とするとともに、該ひだ状小片が上向きとな
るように起立させてからホイロをとって焼成することと
すると、切り込みを設けることによって形成された複数
のひだ状小片が花における一つ一つの花弁を表現するこ
ととなるとともに、ロール状に巻回されることで幾重に
も並んだ花弁の配置がより適切に表現されることとな
る。しかも、ひだ状パン生地の長さ方向の一方の縁部に
のみひだ状小片が形成されるようしたので、個々のひだ
状小片は切り込みが設けられていない他方の縁部側で一
体的に連結されて無闇にばらけることがない。さらに、
ロール状に巻回して略円筒状体としたパン生地をひだ状
小片が上向きとなるように起立させてホイロ及び焼成を
行うことで、花弁を表現するひだ状小片が実際の花にお
ける花弁と同じように内側から外側に向かって開くよう
に膨らむこととなる。
【0021】また、1)上述した成形用パン生地から一
方の縁部にのみひだ状切り込みを設けることによりひだ
状パン生地を成形することとすると、菓子パンにおいて
花弁を表現することとなるひだ状小片の形成という細か
な作業が極めて容易に、かつ、迅速に行え、2)ひだ状
パン生地の二倍に相当する幅を有してなる成形用パン生
地の幅方向の略中心部に長さ方向に沿ってひだ状小片形
成用の複数の交叉切り込みと一本の分割切り込みを設け
たり、又はひだ状パン生地の二倍に相当する幅を有して
なる成形用パン生地の長さ方向の両方の縁部に沿ってひ
だ状小片形成用の複数の交叉切り込みと、該成形用パン
生地の幅方向の略中心部に長さ方向に沿って一本の切断
切り込みを設けたりすることによりひだ状パン生地を成
形することとすると、一回の切り込み形成作業で効率良
く一度に二つのひだ状切り込みパン生地がひだ状小片を
互いに向かい合わせた状態でもしくはひだ状小片が互い
に相反した状態で成形され、3)パン生地の長さ方向に
沿って一本の略蛇行状の切り込みを設けることによりひ
だ状パン生地を成形することとすると、丸みもしくは尖
りを持った形状の花弁となるひだ状小片を形成すること
が出来ることはもちろんのこと、ひだ状小片を形成する
ために設けるパン生地の長さ方向に対して交叉する切り
込み及び長さ方向に沿う切り込みを同時に行うこととな
り、一度の切り込み形成作業で一層効率良く二つの切り
込みパン生地が該ひだ状小片を互い違いに向かい合わせ
た状態で成形されることとなる。
【0022】また、混捏後のパン生地にチップ状固型油
脂を生地中に練り込まれないように混合することとする
と、パン生地内へ溶け込むことなく生地中に分散された
状態を維持した油脂が、焼成時にパン生地の全体的な膨
張を促進し、特にパン生地の上部のひだ状小片が花びら
が一枚一枚形成され花が咲いたような外観を呈するよう
に適度に膨化し、また、焼成品は全体的に口溶けが良
く、上部のサクッとした食感と、それ以外の内部のしっ
とりとした食感とが混在した、新規な食感のものとする
こととなるのである。これに対し、パン生地にロールイ
ン油脂を折り込んでしまうと、ロール状に巻回して起立
させることにより、焼成時に横方向への膨化だけが強く
促進され膨化し過ぎてパサパサとした口あたりのものと
なってしまい、また、パン生地中に油脂を練り込んでし
まうと、焼成時に十分な膨化が膨化が得られずねちっと
した重い口あたりのものになってしまうのである。
【0023】また、小麦粉として強力粉100重量%を
用いたものとしても、上述した本願発明の特異な外観的
な形状を達成することが出来るが、しかし、焼成品を全
体的に引きが強く重い食感のものにしてしまい、焼成品
におけるひだ状小片部分のサクッとした軽い食感を達成
し難くなる。これに対し、原料における小麦粉を強力粉
40〜60重量%と薄力粉40〜60重量%とを併せて
用いたものとすると、チップ状固形油脂の使用と相俟っ
て強力粉により焼成品全体のボリュームを出し腰持ちを
しっかりとしたものにすることとし、薄力粉により焼成
品を全体的に引きが弱く口溶けの良いものに、また特に
焼成品におけるひだ状小片部分の食感をサクッとして口
当たりが軽く口溶けの良いものにすることが出来る。そ
して、このような効果をより良く奏するためには、小麦
粉を強力粉45〜55重量%、薄力粉45〜55重量%
とを併せて用いてなるものとすることが望ましい。
【0024】また、イーストを4〜5重量%加えること
とすると、イーストがホイロと焼成の際の発酵力および
膨張力の強化のために用いられ、焼成品に対して十分な
ボリュームとしっとりとした好ましい食感および発酵風
味を付与することとなり、特に長時間のホイロにおいて
有効である。なお、生地中にイーストを加えずに油脂だ
けの膨張力で生地の膨化を行うようにすると、上述のよ
うに油脂が折り込まれていれば焼成時における生地の膨
化が大き過ぎるため、本願発明の花びらが一枚一枚形成
された花が咲いたような外観が損なわれるだけでなく、
焼成品はしっとりさに欠けるパサパサとした口あたりの
折りパイの様な食感のものとなってしまい、また油脂が
パン生地に練り込まれていれば、焼成時における生地の
膨化が小さいため、本願発明の花びらが一枚一枚形成さ
れた花が大きく咲いたような外観を達成することができ
ないだけでなく、焼成品は目のぎっしり詰まったねちっ
とした重い口あたりの練りパイの様な食感のものとなっ
てしまうのである。
【0025】また、ホイロを、32〜34℃のホイロ温
度で70〜80分間、好ましくは75〜80分間行うよ
うにすると、チップ状の固形油脂を使用しているうえ、
切り込みパン生地をロール状に巻回することで肉厚とな
り略円筒状体となることで外側に巻かれたパン生地によ
り発酵が阻害されてしまう恐れのある内側のパン生地を
も十分に発酵させ、ボリュームを有する菓子パンとする
ことが出来る。すなわち、菓子パンにおいては通常38
℃前後の温度で50〜60分間程度ホイロを行うのであ
るが、本願発明においてはチップ状の固形油脂が使用さ
れていることからパン生地の発酵が阻害または遅延し、
また、該チップ状の固形油脂が生地中に溶け込まないよ
うにするために、ホイロの温度は低くすることが望まし
く、同時に充分な発酵を達成するためにホイロ時間を長
く行う必要がある。また、ホイロ温度が高過ぎると、該
チップ状固形油脂が生地中に溶け込んで生地に練り込ま
れてしまう状態に等しくなってしまうため、焼成時の膨
化が不十分なものとなり、焼成品は目がぎっしり詰まっ
た全体的に重い口当たりのねちっとした練りパイのよう
な食感のものとなってしまうのである。さらに、ホイロ
時間が短過ぎると、やはりホイロ時の発酵が不十分で焼
成品のボリュームが小さくなってしまうとともに、焼成
時における火通りも悪いため、焼成品の口溶けの良さや
そのひだ状小片部分のサクッとした軽い食感が達成しに
くくなり、一方、ホイロ時間が長過ぎると、生地中の糖
分量が減少し甘味不足になってしまうとともにグルテン
を弱めやはりボリューム感が無くなったものとなってし
まうのである。
【0026】また、発酵性糖類は、通常イーストの発酵
の補助及びパン生地に甘味や焼き目を付けるために用い
られるものであるが、発酵性糖類を小麦粉に対して2.
5〜3.5重量%加えてなるものとすると、パン生地に
はイーストの発酵を促進するのに十分な量の糖類が供給
されるためパン生地は十分に膨化するとともに、焼成品
には多量に過剰な糖類が残存していないため焼成時に付
く焼き色については焼成品の山部分(すなわち、ひだ状
小片の上部)の焼き色を濃く、谷部分(すなわち、ひだ
状小片の切り込み部分)の焼き色を薄くと濃淡を分けて
付けることが出来ることとなる。
【0027】また、菓子パンの焼成は、通常220〜2
30℃の焼成温度で10分前後行っているが、本願発明
では、焼成を210〜215℃の焼成温度で16〜20
分間行うようすると、焼成品の全体的なしっとりさ、口
溶けの良さ、そのひだ状小片の上部のサクッとした軽い
食感をよりよく達成するとともに、該ひだ状小片の上部
を焦がすことなく適当に焼き色を付け、肉厚となった略
円筒状体パン生地の内部まで完全に火を通し焼成むらを
無くすことが出来ることとなり、最終的には切り込みを
設けることで細かくなり型崩れし易くなったひだ状小片
部分が焼成されて固化し保形性を有することとなる。
【0028】また、混捏後のパン生地にチップ状固形油
脂を生地中に練り込まれないように混合してから伸展及
び折り込みを行った後に、当該チップ状固形油脂含有折
り込みパン生地に、シート状のフィリングを加えてさら
に折り込んでなることとすると、単にパン生地にシート
状のフィリングの食味と香りが付与されるだけではな
く、折り込んだフィリング部分がひだ状小片の側面部分
において生地と一緒に層状の模様を呈することとなり、
花似模様を一層効果的に浮き出させることとなる。特
に、焼き色が薄い焼成品の谷部分では一層顕著にフィリ
ングの層状の模様が現れることとなる。
【0029】また、パン生地のホイロ及び焼成を、略円
筒状体としたパン生地の下方部分が隠れる深さを有する
カップに入れて行うこととすると、ホイロや焼成の際の
パン生地の膨張において、ロール状に巻回して略円筒状
体としたパン生地の終端部分がその膨張によって解けて
不格好な不揃いのものとなってしまうことが防止される
こととなるとともに、カップの底面部に孔部を1または
2以上有するものとすると、焼成時に展板側からの熱が
該孔部を介して直接略円筒状体となったパン生地の底面
部に伝わることとなり、パン生地内部への火通しをより
効果的に行わせることが出来ることとなる。
【0030】
【実施例】以下、本願発明の第1の実施例を図1に基づ
いて説明する。まず、小麦粉100重量%、イースト4
重量%、イーストフード0.1重量%、砂糖3重量%、
液卵5重量%、牛乳35重量%、食塩2重量%、可塑性
油脂4重量%、水15重量%からなる原料を低速で4分
間撹拌した後、高速で2分30秒間撹拌することにより
パン生地とし、次いで、チップ状固型油脂40重量%を
加えて低速で1分間撹拌し、該チップ状固形油脂が該パ
ン生地中に練り込まれることのないように分散させ、第
一発酵20分間終了後4〜6kgに大分割する。なお、
パン生地の原料における小麦粉は、強力粉40〜60重
量%と薄力粉40〜60重量%、好ましくは強力粉45
〜55重量%と薄力粉45〜55重量%とを併せて用い
てなるものとするが、本実施例においては強力粉50重
量%と薄力粉50重量%とを併せ用いてなるものとし
た。
【0031】また、チップ状固形油脂の混合は、図2に
示すように、直径5mm程、長さ1〜2cm程の略棒状
体で、−20℃の雰囲気中で保管された溶融温度が38
℃であるチップ状固型油脂(2)を、イーストが含まれ
た混捏後のパン生地への混合において該油脂が完全にパ
ン生地内に練り込まれることなく、該チップ状固型油脂
(2)がパン生地内に固形分として残存し万遍なくパン
生地内に分散されるように行う。
【0032】大分割されたパン生地は、伸展性を良くす
るために2℃のリターダ内で6時間冷却してから平板状
に伸展し、次いで、生地層が4層となるように折り込む
ことにより大分割後の平板状成形用パン生地(1)とし
た後再び該リターダ内で6時間冷却し、さらに、再度冷
却された該大分割後の平板状成形用パン生地の上にシー
ト状のフィリング(7)を載置してフィリング層が4
層、すなわち、生地層が8層となるように再び折り込ん
でから厚さ7mm程に伸展した後、幅5cm×長さ25
cm×厚さ7mm程の細長形状に小分割することにより
フィリング(7)が折り込まれた小分割後の平板状成形
用パン生地(1a)とする(図1(イ)参照)。この
際、フィリング(7)を付与することなく厚さ7mm程
の平板状としたパン生地を成形用パン生地とするように
しても良いが、焼成後の菓子パンの食味、風味、及び外
観を考慮すればフィリングを付与した方が好ましい。
【0033】以上のように予め成形された小分割後の平
板状成形用パン生地(1a)は、長手辺の一方の縁部に
沿って一端部から他端部まで該長手辺に対して交叉する
筋状の交叉切り込み(3)を多数設けて櫛歯形をした複
数のひだ状小片(4・・4)を形成させることによりひ
だ状パン生地(10)とし(図1(ロ)参照)、さら
に、該ひだ状パン生地(10)を長手方向の一端部から
他端部までロール状に巻回して略円筒状体パン生地(1
0′)とするとともに(図1(ハ)参照)、該略円筒状
体パン生地(10′)の下方部分が隠れる深さを有する
焼成カップ(8)内に該ひだ状小片(4)が上向きとな
るように起立させて入れ(図1(ニ)参照)、その後、
ホイロ温度34℃、ホイロ湿度80%、ホイロ時間75
分間の条件でホイロをとってから、210〜215℃の
温度のオーブンで16分間焼成することにより、花が咲
いたような外観を呈してなる菓子パン(A)が製造され
ることとなる(図1(ホ)参照)。なお、該焼成カップ
(8)の底面部には、オーブンの熱を展板から直に伝わ
り易くするための孔部(9)が設けられている。
【0034】また、本願発明の第2の実施例としては、
図3に示すように、上記第1の実施例と同様に、予めシ
ート状のフィリングを折り込んで成形された大分割後の
平板状成形用パン生地を、幅10cm×長さ25cm×
厚さ7mm程の平板矩形状に中分割することによりフィ
リングが折り込まれた中分割後の平板状成形用パン生地
とし、次いで、該中分割後の平板状成形用パン生地の幅
方向の略中心部に、長さ方向に対して交叉する多数の交
叉切り込み(13)を長さ方向に沿って順次設けること
により交叉切り込みパン生地(11b)とし(図3
(イ)参照)、さらに、該交叉切り込み(13)上を横
切り長さ方向に沿う一本の分割切り込み(15)を設け
ることによって、縁部に櫛歯形をした複数のひだ状小片
(14・・14)を形成させた幅5cm×長さ25cm
程の平板状をした細長形状のひだ状パン生地(20)
を、該ひだ状小片(14)を互いに内方を向かせて同時
に2列成形するようにしてなるものであり(図3(ロ)
参照)、その後の工程は上記第1の実施例と同様にひだ
状パン生地の長手方向の一端部から他端部までロール状
に巻回して略円筒状体パン生地とするとともに、該略円
筒状体パン生地の下方部分が隠れる深さを有する焼成カ
ップ内にひだ状小片が上向きとなるように起立させて入
れ、ホイロをとってから焼成することにより花が咲いた
ような外観を呈してなる菓子パンとする。
【0035】また、小分割後のひだ状パン生地の成形は
上記第2の実施例の成形方法に限られるものではなく、
本願発明の第3の実施例として図4に示すように、前記
第1の実施例と同様に予めシート状フィリングを折り込
んで成形された大分割後の平板状成形用パン生地を、幅
10cm×長さ25cm×厚さ7mm程の平面状に中分
割することによりシート状フィリングが折り込まれた中
分割後の平板状成形用パン生地とし、次いで、該中分割
後の平板状成形用パン生地の長手辺の両縁部に、長さ方
向に対して交叉する多数の交叉切り込み(23,23)
をそれぞれ長さ方向に沿って順次設けることにより交叉
切り込みパン生地(21b)とし(図4(イ)参照)、
さらに、該交叉切り込みパン生地(21b)幅方向の略
中心部、すなわち、両縁部にそれぞれ設けられた該交叉
切り込み(23,23)の中間部分に長さ方向に沿って
直線状に切断する切断切り込み(26)を設けることに
よって、縁部に櫛歯形をした複数のひだ状小片(24・
・24)を形成させた幅5cm×長さ25cm程の平板
状をした細長形状の櫛歯状パン生地(30)を、該ひだ
状小片(24)を互いに外方を向かせて同時に2列成形
するようにしてなるものであり(図4(ロ)参照)、そ
の後の工程は前記第1の実施例と同様にひだ状パン生地
の長手方向の一端部から他端部までロール状に巻回して
略円筒状体パン生地とするとともに、該略円筒状体パン
生地の下方部分が隠れる深さを有する焼成カップ内にひ
だ状小片が上向きとなるように起立させて入れ、ホイロ
をとってから焼成することにより花が咲いたような外観
を呈してなる菓子パンとする。
【0036】また、本願発明の第4の実施例としては、
図5に示すように、前記第1の実施例と同様に予めシー
ト状フィリングを折り込んで成形された大分割後の平板
状成形用パン生地を、幅20cm×長さ25cm×厚さ
7mm程の平板状に中分割することによりシート状フィ
リングが折り込まれた中分割後の平板状成形用パン生地
とし、次いで、該中分割後の平板状成形用パン生地の長
さ方向に、長さ方向に対して交叉する多数の交叉切り込
み(33,33)を間隔を有して平行に2列順次設ける
ことにより交叉切り込みパン生地(31b)とし(図5
(イ)参照)、さらに、該交叉切り込み(33)上を横
切り長さ方向に沿う分割切り込み(35)を該交叉切り
込み(33)毎に一本ずつ設けるとともに、該交叉切り
込み(33,33)の中間部分に長さ方向に沿って直線
状に切断する切断切り込み(36)を設けることによっ
て、縁部に櫛歯形をした複数のひだ状小片(34・・3
4)を形成させた幅5cm×長さ25cm程の平板状を
した細長形状のひだ状パン生地(40)を、該ひだ状小
片(24)を互いに内方を向かせて二組、すなわち、同
時に4列成形するようにしてなるものであり(図5
(ロ)参照)、その後の工程は前記第1の実施例と同様
にひだ状パン生地の長手方向の一端部から他端部までロ
ール状に巻回して略円筒状体パン生地とするとともに、
該略円筒状体パン生地の下方部分が隠れる深さを有する
焼成カップ内にひだ状小片が上向きとなるように起立さ
せて入れ、ホイロをとってから焼成することにより花が
咲いたような外観を呈してなる菓子パンとする。
【0037】また、本願発明の第5の実施例としては、
図6に示すように、前記第1の実施例と同様に予めシー
ト状フィリングを折り込んで成形された大分割後の平板
状成形用パン生地を、幅10cm×長さ25cm×厚さ
7mm程の平板矩形状に中分割することによりシート状
フィリングが折り込まれた中分割後の平板状成形用パン
生地とし、次いで、該中分割後の平板状成形用パン生地
の幅方向の略中心部に、長さ方向に沿う波状交叉切り込
み(43)を長さ方向に設けて波形切り込みパン生地
(41b)とすることにより(図6(イ)参照)、縁部
に波形の丸みを帯びた複数のひだ状小片(44・・4
4)を形成させた幅5cm×長さ25cm程の平板状を
した細長形状の略鋸歯状パン生地(50)を、該ひだ状
小片(44)を互いに内方を向かせて同時に2列成形す
るようにしてなるものであり(図6(ロ)参照)、その
後の工程は前記第1の実施例と同様にひだ状パン生地の
長手方向の一端部から他端部までロール状に巻回して略
円筒状体パン生地とするとともに、該略円筒状体パン生
地の下方部分が隠れる深さを有する焼成カップ内にひだ
状小片が上向きとなるように起立させて入れ、ホイロを
とってから焼成することにより花が咲いたような外観を
呈してなる菓子パンとする。
【0038】なお、ひだ状小片を形成する手段としては
後述する各ブレードの他、図7にそれぞれ示すように、
成形用パン生地の長さ方向に沿って順次設けられる交叉
切り込みと該交叉切り込み上を横切るように長さ方向に
沿って設けられる一本の分割切り込みとを、一度に形成
することにより櫛歯形をしたひだ状小片を形成するよう
にした櫛歯形ブレード(57a)や、三角状交叉切り込
みを長さ方向に沿って設けることにより三角形をしたひ
だ状小片を形成するようにした三角形ブレード(57
b)や、波状交叉切り込みを長さ方向に沿って設けるこ
とにより波形をしたひだ状小片を形成するようにした波
形ブレード(57c)によって形成することも出来る。
【0039】また、本願発明の第6の実施例としては、
図8に示すように、前記第1の実施例と同様に予めシー
ト状フィリングを折り込んで成形された大分割後の平板
状成形用パン生地を、幅10cm程に成形するとともに
搬送させながら長さ方向に順次接合して連続した細長帯
状パン生地(61a)とし、次いで、先端部に刃先を有
する板状カッターを歯車のように環状に配し回転させる
こととしたブレード(67)を用いて該細長帯状パン生
地(61a)の幅方向の略中心部に長さ方向に対して交
叉する多数の交叉切り込み(63)を長さ方向に沿って
順次設けることにより交叉切り込みパン生地(61b)
とするとともに、該交叉切り込み(63)上を横切り長
さ方向に沿う一本の分割切り込み(65)を円盤状のロ
ータリーカッター(69)を用いて設けることにより、
該交叉切り込みパン生地(61b)を分割して縁部に櫛
歯形をした複数のひだ状小片(64・・64)を形成さ
せた幅5cm程の切り込みパン生地(61c)とし、さ
らに、該切り込みパン生地(61c)をギロチンカッタ
ー(62)を用いて所定の長さに切断することにより、
切断部(68)によって分離されたひだ状パン生地(7
0)を連続して同時に2列ずつ順次成形してなるもので
あり、その後の工程は前記第1の実施例と同様にひだ状
パン生地の長手方向の一端部から他端部までロール状に
巻回して略円筒状体パン生地とするとともに、該略円筒
状体パン生地の下方部分が隠れる深さを有する焼成カッ
プ内にひだ状小片が上向きとなるように起立させて入
れ、ホイロをとってから焼成することにより花が咲いた
ような外観を呈してなる菓子パンとする。
【0040】また、本願発明の第7の実施例としては、
図9に示すように、前記第1の実施例と同様に予めシー
ト状フィリングを折り込んで成形された大分割後の平板
状成形用パン生地を、成形するひだ状パン生地6列分に
相当する幅30cm程に成形するとともに搬送させなが
ら長さ方向に順次接合して連続した細長帯状パン生地
(81a)とし、次いで、該細長帯状パン生地(81
a)が成形するひだ状パン生地の二倍に相当する幅を有
して分割された際の中間部分に相当する位置に、長さ方
向に沿う直線状の分割切り込み(85)を複数の第一の
ロータリーカッター(89a・・89a)を用いてそれ
ぞれ設けることにより、該細長帯状パン生地(81a)
を中分割して分割切り込みパン生地(81b)とすると
ともに、先端部に刃先を有する複数の板状カッターを並
列向きで歯車のように環状に配して回転させることとし
たブレード(87)を用いて、各該分割切り込み(8
5)上をそれぞれ横切り長さ方向に対して交叉する多数
の交叉切り込み(83)を長さ方向に沿って順次設けな
がら、同時に、該交叉切り込み(83,83)の中間部
分に、長さ方向に沿う直線状の切断切り込み(86)を
円盤状の第2のロータリーカッター(89b)を用いて
それぞれ設けることにより、該分割切り込みパン生地
(81b)を切断して幅5cm程の切り込みパン生地
(81c)とし、さらに、該切り込みパン生地(81
c)をギロチンカッター(82)を用いて所定の長さに
切断することにより、切断部(88)によって分離され
たひだ状パン生地(90)を連続して同時に6列ずつ順
次成形してなるものであり、その後の工程は前記第1の
実施例と同様にひだ状パン生地の長手方向の一端部から
他端部までロール状に巻回して略円筒状体パン生地とす
るとともに、該略円筒状体パン生地の下方部分が隠れる
深さを有する焼成カップ内にひだ状小片が上向きとなる
ように起立させて入れ、ホイロをとってから焼成するこ
とにより花が咲いたような外観を呈してなる菓子パンと
する。
【0041】また、連続してひだ状パン生地を成形する
手段としては上記第6及び第7の実施例に限らず、本願
発明の第8の実施例として図10に示すように、前記第
1の実施例と同様に予めシート状フィリングを折り込ん
で成形された大分割後の平板状成形用パン生地を、幅5
cm程に成形するとともに搬送させながら長さ方向に順
次接合して連続した細長平紐状パン生地(101a)と
し、次いで、先端部に刃先を有する複数の板状カッター
を並列向きで歯車のように環状に配して回転させること
としたブレード(107)を用いて、該細長平紐状パン
生地(101a)の長手辺の一方の縁部に沿ってのみ該
長手辺に対して交叉する筋状の切り込み(103)を多
数設けて該縁部に櫛歯形をした複数のひだ状小片(10
4・・104)を形成させることにより切り込みパン生
地(101b)とし、さらに、該切り込みパン生地(1
01b)をギロチンカッター(102)を用いて所定の
長さに切断することにより、切断部(108)によって
分離されたひだ状パン生地(110)を連続して順次成
形してなるものであり、その後の工程は前記第1の実施
例と同様にひだ状パン生地の長手方向の一端部から他端
部までロール状に巻回して略円筒状体パン生地とすると
ともに、該略円筒状体パン生地の下方部分が隠れる深さ
を有する焼成カップ内にひだ状小片が上向きとなるよう
に起立させて入れ、ホイロをとってから焼成することに
より花が咲いたような外観を呈してなる菓子パンとす
る。
【0042】さらに、連続してひだ状パン生地を成形す
る本願発明の第9の実施例としては図11に示すよう
に、前記第1の実施例と同様に予めシート状フィリング
を折り込んで成形された大分割後の平板状成形用パン生
地を、幅10cm程に中分割するとともに搬送させなが
ら長さ方向に順次接合して連続した細長帯状パン生地
(121a)とし、次いで、先端部に刃先を有する複数
の板状カッターを並列向きで歯車のように環状に配して
回転させることとしたブレード(127)を用いて、該
細長帯状パン生地(121a)の長手辺の両縁部に長さ
方向に対して交叉する多数の交叉切り込み(123,1
23)をそれぞれ長さ方向に沿って順次設ることによ
り、該両縁部に櫛歯形をした複数のひだ状小片(12
4,124)をそれぞれ形成させた交叉切り込みパン生
地(121b)とし、さらに、該交叉切り込みパン生地
(121b)幅方向の略中心部、すなわち、両縁部にそ
れぞれ設けられた該交叉切り込み(123,123)同
士の中間部分に、長さ方向に沿う一本の分割切り込み
(125)を円盤状のロータリーカッター(129)を
用いて設けることにより、該交叉切り込みパン生地(1
21b)を分割して幅5cm程の切り込みパン生地(1
21c)とし、さらに、該切り込みパン生地(121
c)をギロチンカッター(122)を用いて所定の長さ
に切断することにより、切断部(128)によって分離
されたひだ状パン生地(130)を連続して同時に2列
ずつ順次成形してなるものであり、その後の工程は前記
第1の実施例と同様にひだ状パン生地の長手方向の一端
部から他端部までロール状に巻回して略円筒状体パン生
地とするとともに、該略円筒状体パン生地の下方部分が
隠れる深さを有する焼成カップ内にひだ状小片が上向き
となるように起立させて入れ、ホイロをとってから焼成
することにより花が咲いたような外観を呈してなる菓子
パンとする。
【0043】また、本願発明により製造された菓子パン
の効果をより分かり易く説明するために、常法通り製造
したデニッシュペストリー(イースト添加)、練りパイ
(イースト無添加)、折りパイ(イースト無添加)の各
々を対象にして、以下に記載の各項目について比較評価
した結果をそれぞれ示す。なお、比較評価試験は、前記
実施例7において製造された菓子パンを用いた。
【0044】ここで、デニッシュペストリー、練りパイ
及び折りパイを製造するにあたり、基本的には上述した
本願発明の実施例と同様の原料配合を使用したが、デニ
ッシュペストリーでは小麦粉として強力粉を100重量
%使用するとともにイーストを使用したのに対し、練り
パイ及び折りパイでは小麦粉として強力粉を50重量
%、薄力粉を50重量%使用するとともに、イーストの
代わりに化学膨張剤を使用し、また、デニッシュペスト
リー及び折りパイでは通常のロールイン用油脂を生地に
折り込むのに対し、練りパイでは油脂を生地の混捏時に
生地に練り込んだ。なお、それ以外は常法通り製造し
た。
【0045】まず、比較例1として、本願発明により製
造された菓子パンと、常法通り製造したデニッシュペス
トリー、練りパイ、折りパイとの、焼成品の全体的な
ボリューム、焼成品のひだ状小片部分の膨張、焼成
品のひだ状小片部分の形状、焼成品の口溶けの良さ、
焼成品のしっとりさ、焼成品のひだ状小片部分のサ
クさ、焼成品の口当たりのよさ、の各点についての差
異について観るための結果を[表1]に示す。評価方法
は、良好としたものを◎印、やや良好としたものを○
印、やや劣るとしたものを△印、劣るとしたものを×印
でそれぞれ表した。
【0046】
【表1】
【0047】上記比較例1の結果より、本願発明により
製造された菓子パンは上記何れの点においても良好の評
価で総合的に大変良く、総合的にやや劣るの評価の練り
パイや折りパイはもちろんのこと、総合的にやや良好の
評価のデニッシュペストリーとも似て非なる好ましいも
のと言うことが分かる。なお、デニッシュペストリー
は、焼成品の全体的なボリューム、及びひだ状小片
部分の膨張の点において本願発明と同様に良好の評価で
あるが、本願発明の場合は適度に膨化して好ましいのに
対し、デニッシュペストリーの場合は膨化し過ぎて却っ
て好ましく無いものとなってしまっているのである。こ
のことは、デニッシュペストリーが、ひだ状小片部分
の形状、ひだ状小片部分のサクさ、の各点で劣るの評
価であり、焼成品の口溶け、の点でやや劣るの評価で
あることからも理解できるものであろう。
【0048】次に、比較例2として、本願発明において
小麦粉として用いた強力粉と薄力粉との配合割合の効果
について観るために、強力粉と薄力粉との配合割合をそ
れぞれ変えて製造した本願発明による菓子パンについて
の、焼成品の全体的なボリューム、焼成品のひだ状
小片部分の形状、焼成品の口溶けの良さ、焼成品の
口当たりの軽さ、焼成品のひだ状小片部分のサクさ、
焼成品のしっとりさ、の各点についての結果を[表
2]に示す。なお、評価方法は、上記比較例1の場合と
同様とした。
【0049】
【表2】
【0050】上記比較例2の結果より、本願発明により
製造された菓子パンは、強力粉と薄力粉との配合割合
が、強力粉45〜55重量%と薄力粉45〜55重量%
である範囲とすると非常に好ましいものであると言うこ
とが分かる。
【0051】次に、比較例3として、本願発明において
イーストの添加の効果について観るために、イーストの
添加量を変えて製造した本願発明による菓子パンの、
焼成品の全体的なボリューム、焼成品のしっとりさ、
焼成品の口当たりの軽さ、焼成品のひだ状小片部分
のサクさ、焼成品の風味、焼成品のひだ状小片部分
の形状、の各点についての結果を[表3]に示す。な
お、評価方法は、上記比較例1の場合と同様とした。
【0052】
【表3】
【0053】上記比較例3の結果より、本願発明により
製造された菓子パンは、イーストの添加量が4.0〜
5.0重量%とした範囲とすると非常に好ましいもので
あると言うことが分かる。
【0054】次に、比較例4として、本願発明において
ホイロの時間の効果ついて観るために、ホイロの時間変
えて製造した本願発明による菓子パンの、焼成品の全
体的なボリューム、焼成品のひだ状小片部分の形状、
焼成品の口溶けの良さ、焼成品の口当たりの軽さ、
焼成品のひだ状小片部分のサクさ、焼成品の甘味、
の各点についての結果を[表4]に示す。なお、評価方
法は、上記比較例1の場合と同様とした。
【0055】
【表4】
【0056】上記比較例4の結果より、本願発明により
製造された菓子パンは、ホイロの時間が70〜80分間
とした範囲とすると非常に好ましいものであると言うこ
とが分かる。
【0057】最後に、発酵性糖類の効果について観るた
めに、発酵性糖類の添加量を変えて製造した本願発明に
よる菓子パンの、焼成品の全体的なボリューム、焼
成品における山部分と谷部分との濃淡、焼成品の甘
味、の各点についての結果を[表5]に示す。なお、評
価方法は、上記比較例1の場合と同様とした。
【0058】
【表5】
【0059】上記比較例5の結果より、発酵性糖類を添
加した場合においては、発酵性糖類の添加量を2.5〜
3.5重量%とした範囲とすると非常に好ましいもので
あると言うことが分かる。
【0060】
【発明の効果】以上のように本願発明によれば、菓子パ
ンにおいて花の細かな花びら模様を簡単に表現すること
が出来、視覚的興味に富んだ面白味を有する花似様の外
観を呈してなる菓子パンを製造することが出来るととも
に、製造された菓子パンは従来のものに比してより立体
的であり、その面でも十分に視覚的興味を満足させるこ
とが出来るものである。すなわち、ロール状に巻回して
略円筒状体としたパン生地をひだ状小片が上向きとなる
ように起立させてホイロ及び焼成を行うことで、花弁を
表現するひだ状小片が実際の花における花弁と同じよう
に内側から外側に向かって拡がるように膨らむこととな
り、より立体的なボリューム感を有する菓子パンとする
ことが出来ることとなる。
【0061】また、本願発明による製造方法は極めて簡
単であり、パン生地の長手辺の一方の縁部にのみひだ状
小片が形成されるようしたので、個々のひだ状小片は切
り込みが設けられていない基端部で一体的に連結されて
無闇にばらけることがなく、該基端部に指を添えること
で確実に、かつ、容易にロール状に巻回することが出来
ることとなり、綺麗な花似様形状に成形することが出来
る。
【0062】また、本願発明により製造された菓子パン
は、チップ状固形油脂が生地中に完全には練り込まれず
に焼成されているので、また焼成品の特に切り込みによ
り形成されたひだ状小片部分の火通りが良く膨化が著し
く進んでいるので、該ひだ状小片部分とその他の部分と
では異なった歯触りの食感、すなわち、該ひだ状小片部
分表面はサクッとした歯触りの軽い食感があり、一方、
内部はしっとりとし、全体的にも練りパイ及び折りパイ
に比して口あたりが良く軽い、口溶けも良い、従来の菓
子パン、デニッシュペストリー、折りパイ及び練りパイ
の何れの食感とも言い難い、これらの中間的な食感とも
言える意外性のある食感的変化にも富んだ面白味を有す
るものとすることが出来た。
【0063】さらに、表面に付いた焼き色は、焼成品の
山部分(すなわち、ひだ状小片の上部)のみが濃く、一
方、焼成品の谷部分(すなわち、ひだ状小片の切り込み
部分)が薄くなり、綺麗に濃淡の色分けすることが出来
ることとなる。しかも、シート状のフィリングを加える
こととすると、単にパン生地に食味と香りが付与される
だけではなく、折り込んだフィリング部分が生地部分と
一緒にひだ状小片の側面部分において層状の模様を呈す
ることとなり、花似模様を一層効果的に浮き出させるこ
ととなる。特に、焼き色が薄い焼成品の谷部分では一層
顕著にフィリングの層状の模様が現れたものとすること
が出来ることとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (イ)乃至(ホ)本願発明の製造工程をそれ
ぞれ示す説明図。
【図2】 本願発明における成形用パン生地を説明する
部分拡大図を有する斜視図。
【図3】 (イ)及び(ロ)本願発明における櫛歯状パ
ン生地の製造方法を示す説明図。
【図4】 (イ)及び(ロ)本願発明における櫛歯状パ
ン生地の製造方法の他の実施例を示す説明図。
【図5】 (イ)及び(ロ)本願発明における櫛歯状パ
ン生地の製造方法の他の実施例を示す説明図。
【図6】 (イ)及び(ロ)本願発明における櫛歯状パ
ン生地の製造方法の他の実施例を示す説明図。
【図7】 (イ)乃至(ハ)本願発明におけるブレード
の他の実施例をそれぞれ示す概略図。
【図8】 本願発明における櫛歯状パン生地の連続した
製造方法を示す説明図。
【図9】 本願発明における櫛歯状パン生地の連続した
製造方法の他の実施例を示す説明図。
【図10】本願発明における櫛歯状パン生地の連続した
製造方法の他の実施例を示す説明図。
【図11】本願発明における櫛歯状パン生地の連続した
製造方法の他の実施例を示す説明図。
【図12】(イ)及び(ロ)従来の菓子パンの製造工程
を示す説明図。
【図13】(イ)乃至(ハ)他の従来の菓子パンの製造
工程を示す説明図。
【図14】(イ)乃至(ハ)他の従来の菓子パンの製造
工程を示す説明図。
【符号の説明】
A・・・菓子パン 1・・・大分割後の平板状成形用パン生地 1a・・・小分割後の平板状成形用パン生地 2・・・固型油脂 3,13・・・交叉切り込み 4,14・・・ひだ状小片 7・・・フィリング 8・・・焼成カップ 9・・・孔部 20,10・・・ひだ状パン生地 10′・・・略円筒状体パン生地 11b・・・交叉切り込みパン生地 15・・・分割切り込み 61a・・・細長帯状パン生地 61b・・・交叉切り込みパン生地 61c・・・切り込みパン生地 62・・・ギロチンカッター 63・・・交叉切り込み 64・・・ひだ状小片 65・・・分割切り込み 67・・・ブレード 68・・・切断部 69・・・ロータリーカッター 70・・・ひだ状パン生地
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−88836(JP,A) 特開 昭58−158123(JP,A) 実開 昭62−202181(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A21D 8/02 - 8/06 A21C 11/00

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イーストが含まれた混捏後のパン生地に
    チップ状固形油脂をパン生地中に練り込まれないように
    混合してから伸展及び折り込みを行うことにより平板状
    の成形用パン生地とし、次いで、該成形用パン生地から
    長さ方向の一方の縁部に沿って複数のひだ状小片が形成
    された所定長さのひだ状パン生地を成形し、さらに、該
    ひだ状パン生地を長手方向の一端部から他端部までロー
    ル状に巻回して略円筒状体とするとともに、該ひだ状小
    片が上向きとなるように起立させ、その後、ホイロをと
    って焼成してなることを特徴とする菓子パンの製造方
    法。
  2. 【請求項2】 ひだ状パン生地は、その二倍に相当する
    幅を有してなる成形用パン生地の幅方向の略中心部に長
    さ方向に沿ってひだ状小片形成用の複数の交叉切り込み
    と一本の分割切り込みを設け、所定のひだ状パン生地の
    長さに切断することにより同時に2列成形するようにし
    てなることを特徴とする請求項1に記載の菓子パンの製
    造方法。
  3. 【請求項3】 ひだ状パン生地は、その二倍に相当する
    幅を有してなる成形用パン生地の長さ方向の両方の縁部
    に沿ってひだ状小片形成用の複数の交叉切り込みと、該
    成形用パン生地の幅方向の略中心部に長さ方向に沿って
    一本の切断切り込みを設け、所定のひだ状パン生地の長
    さに切断することにより同時に2列成形するようにして
    なることを特徴とする請求項1に記載の菓子パンの製造
    方法。
  4. 【請求項4】 ひだ状パン生地は、その偶数倍に相当す
    る幅を有してなる成形用パン生地の長さ方向に沿ってそ
    の二倍に相当する幅を有するようにする一本又は二本以
    上の切断切り込みと、該二倍に相当する幅を有するよう
    にした際の幅方向の略中心部に長さ方向に沿ってひだ状
    小片形成用の複数の交叉切り込みと一本の分割切り込み
    をひだ状パン生地の各二倍に相当する幅毎に設け、所定
    のひだ状パン生地の長さに切断することにより同時に複
    数列成形するようにしてなることを特徴とする請求項1
    に記載の菓子パンの製造方法。
  5. 【請求項5】 成形用パン生地は、長さ方向に帯状に連
    続したものであることを特徴とする請求項1乃至4の何
    れかに記載の菓子パンの製造方法。
  6. 【請求項6】 パン生地の原料における小麦粉は強力粉
    40〜60重量%と薄力粉40〜60重量%とを併せて
    用いてなるものであることを特徴とする請求項1乃至5
    の何れかに記載の菓子パンの製造方法。
  7. 【請求項7】 イーストを4〜5重量%加えてなること
    を特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の菓子パン
    の製造方法。
  8. 【請求項8】 ホイロは32〜34℃のホイロ温度で7
    0〜80分間行ってなることを特徴とする請求項1乃至
    7の何れかに記載の菓子パンの製造方法。
  9. 【請求項9】 パン生地の原料において発酵性糖類を小
    麦粉に対して2.5〜3.5重量%加えてなることを特
    徴とする請求1乃至8の何れかに記載の菓子パンの製造
    方法。
  10. 【請求項10】焼成は210〜215℃の焼成温度で1
    6〜20分間行ってなることを特徴とする請求1乃至9
    の何れかに記載の菓子パンの製造方法。
  11. 【請求項11】混捏後のパン生地にチップ状固形油脂を
    混合して折り込みを行った後、シート状のフィリングを
    さらに折り込んでなることを特徴とする請求項1乃至1
    0の何れかに記載の菓子パンの製造方法。
  12. 【請求項12】ホイロ及び焼成は略円筒状体をしたパン
    生地の下方部分が隠れる深さを有するカップに入れて行
    ってなることを特徴とする請求項1乃至11の何れかに
    記載の菓子パンの製造方法。
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