JPWO2005008700A1 - 電気二重層キャパシタ - Google Patents

電気二重層キャパシタ Download PDF

Info

Publication number
JPWO2005008700A1
JPWO2005008700A1 JP2005511868A JP2005511868A JPWO2005008700A1 JP WO2005008700 A1 JPWO2005008700 A1 JP WO2005008700A1 JP 2005511868 A JP2005511868 A JP 2005511868A JP 2005511868 A JP2005511868 A JP 2005511868A JP WO2005008700 A1 JPWO2005008700 A1 JP WO2005008700A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
double layer
electric double
electrolyte
layer capacitor
electrolytic solution
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2005511868A
Other languages
English (en)
Inventor
河里 健
健 河里
池田 克治
克治 池田
吉田 直樹
直樹 吉田
平塚 和也
和也 平塚
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Glass Co Ltd filed Critical Asahi Glass Co Ltd
Publication of JPWO2005008700A1 publication Critical patent/JPWO2005008700A1/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES, LIGHT-SENSITIVE OR TEMPERATURE-SENSITIVE DEVICES OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G11/00Hybrid capacitors, i.e. capacitors having different positive and negative electrodes; Electric double-layer [EDL] capacitors; Processes for the manufacture thereof or of parts thereof
    • H01G11/54Electrolytes
    • H01G11/58Liquid electrolytes
    • H01G11/60Liquid electrolytes characterised by the solvent
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES, LIGHT-SENSITIVE OR TEMPERATURE-SENSITIVE DEVICES OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G11/00Hybrid capacitors, i.e. capacitors having different positive and negative electrodes; Electric double-layer [EDL] capacitors; Processes for the manufacture thereof or of parts thereof
    • H01G11/54Electrolytes
    • H01G11/58Liquid electrolytes
    • H01G11/62Liquid electrolytes characterised by the solute, e.g. salts, anions or cations therein
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/13Energy storage using capacitors

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Electric Double-Layer Capacitors Or The Like (AREA)

Abstract

低抵抗で、耐電圧が高く、低温特性に優れる電気二重層キャパシタを提供することを目的とする。一対の分極性電極と該分極性電極との界面に電気二重層を形成する電解液とを有する電気二重層キャパシタにおいて、電解質として式1で表される塩(ただし、式1中、R1、R2はそれぞれ独立に炭素数1〜4のアルキル基であり、X−はアニオンを表す。)を含み、溶媒として少なくとも(1)炭素数5以下の鎖状カーボネート、(2)スルホラン又はその誘導体、及び(3)フルオロベンゼンを含む電解液を用いることにより、上記課題を解決する。

Description

本発明は電気二重層キャパシタ、特に低抵抗で、耐電圧が高く、低温特性に優れる電気二重層キャパシタに関する。
従来の電気二重層キャパシタの形状としては、集電体上に形成した活性炭を主体とする一対の分極性電極の間にセパレータを挟んだ素子を、電解液とともに金属ケース中に収納し、ガスケットを介して金属蓋によって密封したコイン型、又は一対のシート状分極性電極の間にセパレータを介して巻回してなる素子を電解液と共に金属ケース中に収容し、ケースの開口部から電解液が蒸発しないように封口した巻回型のものがある。
また、大電流大容量向けとして、多数のシート状分極性電極を、間にセパレータを介して積層してなる素子が組み込まれた積層型の電気二重層キャパシタも提案されている(特開平4−154106号、特開平3−203311号及び特開平4−286108号参照)。すなわち、矩形に成形されたシート状分極性電極を正極及び負極とし、間にセパレータを介して交互に積層して素子とし、正極及び負極それぞれの端部に正極リード部材及び負極リード部材をかしめにより接続した状態でケース中に収容し、素子に電解液を含浸して蓋で密閉している。
従来の電気二重層キャパシタの電解液には、硫酸などの鉱酸、アルカリ金属塩又はアルカリを含む水系電解液の他、各種非水系電解液が用いられている。非水系電解液の溶媒には、プロピレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド(特開昭49−68254号参照)や、スルホラン誘導体など(特開昭62−237715号参照)が知られている。耐電圧を比較すると水系電解液は0.8Vに対し、非水系電解液は2.5〜3.3Vであり、キャパシタの静電エネルギーは耐電圧の2乗に比例するので、静電エネルギーの点では非水系電解液の方が有利である。しかし、電解質の溶解性が高いこれら誘電率の高い溶媒は一般的に粘性が高く、高電解質濃度の電解液が得られるが、高い電気伝導度は得られないという問題があった。また、低粘性溶媒である鎖状エーテル類、鎖状エステル類、鎖状カーボネート類は誘電率が低いため電解質をほとんど溶解することができず、高い電気伝導度が得られないという問題があった。
一般的に電気二重層キャパシタの電解液の溶媒に用いられているプロピレンカーボネートは誘電率が高く、比較的粘度が高くない溶媒であり好ましく用いられているが、約2.9V以上の電圧印加を行うとプロピレンカーボネートが分解する問題があった。また、電気化学的に安定なスルホランは耐電圧が高く3.4V程度の電圧印加まで分解しないが、電解質の溶解度が低くまた融点が高く、特に低温特性が悪いという問題があった。
一方、電解質としては、電気伝導度が高い(C、(C等をカチオンとする塩が用いられてきた。また、溶媒に対する溶解性が高い(C(CH)N等も提案されているが、低誘電率かつ低粘性の溶媒に対する充分な溶解性は得られていない。低誘電率かつ低粘性の溶媒の中でも鎖状カーボネート類は電気化学的に安定であるが、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート等は、単独溶媒ではほとんど電解質を溶解できないという問題があった。
これらの問題を解決する電解液として、本発明者らは、電解質がR(ただし、Rはn−プロピル基であり、R、R、Rはそれぞれ独立にメチル基又はエチル基である。ここでR〜Rから選ばれる2つが共同でテトラメチレン基を形成して環状のピロリジニウムカチオンとなっていてもよい)で表される鎖状の4級アンモニウムカチオンを有し、溶媒としてジメチルカーボネートを含む電解液を提案している(US公開2003137798号参照)。上記カチオンは電気化学的に安定であり、当該カチオンを有する電解質は、低誘電率かつ低粘性の溶媒であるジメチルカーボネートに対して高い溶解性を有している。
しかしこれらのジメチルカーボネート溶媒の電解液は電解質濃度が低い領域では溶媒であるジメチルカーボネート相と電解質を溶解した電解液相とに相分離するという現象が見られる。そのためこの電解質を高濃度で含む電解液は高い電気伝導度と長期間使用しても耐久性に優れ信頼性の高い電気二重層キャパシタが得られるが、電解質が低濃度である場合はキャパシタが作動しにくい場合もあった。また、ジメチルカーボネートの融点は約4℃であるため、溶媒がジメチルカーボネートのみからなると低温では作動しないという問題があった。
そこで本発明は、上述の従来技術の問題点を解決するために、特に電解液について検討することにより、高い耐電圧を有し、低抵抗で、低温特性にも優れる電気二重層キャパシタを提供することを目的とする。
本発明は、一対の分極性電極と該分極性電極との界面に電気二重層を形成する電解液とを有する電気二重層キャパシタにおいて、前記電解液は、電解質として式1で表される塩(ただし、式1中、R、Rはそれぞれ独立に炭素数1〜4のアルキル基であり、Xはアニオンを表す。)を含み、溶媒として少なくとも(1)炭素数5以下の鎖状カーボネート、(2)スルホラン又はその誘導体、及び(3)フルオロベンゼンを含むことを特徴とする電気二重層キャパシタを提供する。
Figure 2005008700
また、本発明は、電解質が上記式1で表される塩(ただし、式1中、R、Rはそれぞれ独立に炭素数1〜4のアルキル基であり、Xはアニオンを表す。)からなり、溶媒として少なくとも(1)炭素数5以下の鎖状カーボネート、(2)スルホラン又はその誘導体、及び(3)フルオロベンゼンを含むことを特徴とする電解液を提供する。
本発明者らは、上述の課題を解決するために鋭意研究を行った結果、ジメチルカーボネートをはじめとする、炭素数5以下の鎖状カーボネートにスルホランを加えることで、低濃度領域においても相分離することなく高い電気伝導率を発現する電解液を得られることを見出した。しかし、スルホランの融点は28℃であり、低温特性はさらに悪くなるという問題が生じた。ところがこれにさらに−41℃と低融点で低粘性溶媒であるフルオロベンゼンを加えることにより、低温領域においてもキャパシタ特性に優れる、低抵抗、高耐電圧の電気二重層キャパシタが提供できることを見出し、本発明に至った。
上述のとおり、本発明の電解液は低抵抗で耐電圧が高く、さらに低温領域においても低抵抗で耐電圧が高く優れた特性を発現できる。したがって、この電解液を有する本発明の電気二重層キャパシタは、耐電圧が高くかつ低温特性にも優れる。
本発明の電気二重層キャパシタの電解液の電解質は式1で表わされるピロリジニウム塩であるが、式1におけるRとRは互いに異なっているカチオンを有する塩のほうが、RとRが同じである塩よりも溶媒に対する溶解性が高いため電解液を高濃度化でき好ましい。電解液は高濃度化することによって高い電気伝導度を実現できる。
また、窒素原子に結合する基の炭素鎖が長くなると、溶媒に対する溶解性が高まり高濃度化できる点では好ましい。その反面、窒素原子に結合する基の炭素鎖が長くなるとイオン半径が大きくなり、電極の微細孔に入り込めなくなって単位体積あたりに電気二重層を形成するイオン量が少なくなる点では、炭素鎖はなるべく短い方が好ましい。したがって、上記ピロリジニウム塩のなかでも、式2又は式3で表わされる塩が溶媒に対する溶解度、イオン量及び溶液の電気伝導度の点で特に好ましい。
Figure 2005008700
本発明の電気二重層キャパシタの電解液に含まれる電解質のアニオンはBF 、PF 、CFSO 及び(CFSOからなる群から選ばれるアニオンが好ましい。溶媒に対する溶解度、溶液の電気伝導度及び電気化学的安定性等の点でBF が特に好ましい。したがって、本発明における電解質のなかでも特に好ましいのは式4で表わされるエチルメチルピロリジニウムテトラフルオロボレート(以下、EMPyBFという)又は式5で表わされるメチルプロピルピロリジニウムテトラフルオロボレート(以下、MPPyBFという)である。
Figure 2005008700
本発明における電解液の溶媒は、(1)炭素数5以下の鎖状カーボネート、(2)スルホラン又はその誘導体、及び(3)フルオロベンゼンを少なくとも含む。(1)としては、具体的にはジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルプロピルカーボネート等が挙げられる。(2)としては、スルホラン、3−メチルスルホラン等が挙げられる。(3)としては、モノフルオロベンゼン、1,2−ジフルオロベンゼン、1,3−ジフルオロベンゼン、1,4−ジフルオロベンゼン、1,2,3−トリフルオロベンゼン、1,2,4−トリフルオロベンゼン、1,3,5−トリフルオロベンゼン、1,2,3,4−テトラフルオロベンゼン、1,2,3,5−テトラフルオロベンゼン、1,2,4,5−テトラフルオロベンゼン、ペンタフルオロベンゼン、ヘキサフルオロベンゼンが挙げられる。
電解液の溶媒は(1)〜(3)のみからなってもよいが、他の溶媒をさらに加えることもできる。当該他の溶媒としては公知のものが使用できる。例えば、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネート等の環状カーボネート、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン等の環状ラクトン、アセトニトリル、グルタロニトリル等のニトリル、ジメチルホルムアミド、1,2−ジメトキシエタン、ニトロメタン、トリメチルホスフェート等が挙げられる。
さらに、本発明では低濃度電解質領域でも相分離することなく高い電気伝導度が得られることから、従来では使用できなかったきわめて極性の低い溶媒も電解液中に含有させることもできる。
ジメチルカーボネートを溶媒としてEMPyBFと組み合わせた電解液は、約2.0〜2.9mol/kgの範囲の濃度としたときに単相となり2.6mol/kg付近で電気伝導度は約20.9mS/cmで頭打ちになり、それ以上濃度を高めても電気伝導度は高くならず、1.9mol/kg以下の低濃度電解質領域では二層分離する。同様にMPPyBFと組み合わせた電解液は約1.8〜4.2mol/kgの範囲で単相となり2.6mol/kg付近で17.3mS/cmで頭打ちになり、それ以上濃度を高めても電気伝導度は高くならず、1.7mol/kg以下では二層分離する。
これに対し、この液にスルホラン又はスルホラン誘導体を液全質量中に3〜36%含有させると、全ての濃度範囲において電解液が単一相になり、高い電気伝導度を有するようになる。また、ジメチルカーボネート及びスルホランの融点はそれぞれ約3℃、28℃であるから、上記電解液では低温領域において性能が低下する。これに対し、融点約−41℃で低粘性溶媒であるフルオロベンゼンを3〜36%含有させると、低温領域における電気伝導度が著しく改善されている。他の式1で表わされる電解質を使用した場合も同様である。
また、電解質の濃度が高すぎると、寒冷時において電解質であるアンモニウム塩が析出し安定性が低下するおそれがあり、また、濃度が低すぎると内部抵抗が増大する。このため、電解質の濃度は、EMPyBFを用いた場合は0.5〜2.5mol/kg、MPPyBFを用いた場合0.5〜3.0mol/kgとするのが好ましく、特に電解質濃度はそれぞれ1.0〜2.0mol/kg及び1.0〜2.5mol/kgとするのが好ましい。質量比でいうと、電解液全質量中の電解質の割合は、式1で表わされるいずれの電解質の場合も10〜60%が好ましい。
一方、ジメチルカーボネートは電解液全質量中に25〜84%含まれることが好ましい。ジメチルカーボネートが25%未満の場合は、電解質の溶解性が低下し、電解質の濃度を充分に高められないおそれがある。以上より本発明の電解液の組成は、電解液全質量に対する質量比で電解質が10〜60%、ジメチルカーボネートが25〜84%、スルホランが3〜36%、及びフルオロベンゼンが3〜36%含まれることが好ましい。
また、本発明における電解液は非水系電解液であり、金属不純物及び水分は少ないほど好ましく、通常、水分は10ppm以下のものが好適に使用される。
本発明の電気二重層キャパシタに使用される分極性電極は、電気化学的に不活性な高比表面積の材料を主体とするものであればよく、主として活性炭、カーボンブラック、金属微粒子、導電性酸化物微粒子からなるものが好ましい。なかでも、金属集電体の表面に活性炭等の高比表面積の炭素材料粉末からなる電極層が形成されたものを使用することが好ましい。
具体的には、電極層は比表面積の大きい活性炭、ポリアセンなどの炭素材料粉末(比表面積200〜3000m/g程度)を主成分とし、これに導電性物質としてカーボンブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック又はカーボンウィスカーと、結合剤としてポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、カルボキシメチルセルロース等とを加え、アルコール等の液体潤滑剤の存在下で混練し、ロール圧延等によりシート状に成形し、乾燥したシート状成型物を金属集電体の両面に熱圧着するか導電性接着剤等を介して接合することにより形成することが好ましい。
なお、混練するかわりに上記結合剤を溶解できる溶媒又は該溶媒を含む混合溶媒(水、N−メチルピロリドン等)を活性炭と導電剤と結合剤とに混合してスラリーとし、これを金属集電体の両表面に塗布、乾燥して電極層を成形してもよい。なお、電極層の厚さに制限されないが、通常10μm〜0.5mm程度である。
活性炭材料としては、やしがら等の天然植物組織、フェノール等の合成樹脂、石炭、コークス、ピッチ等の化石燃料由来のものが使用できる。活性炭の賦活方法としては、用いる原料によって異なるが、通常水蒸気賦活法、アルカリ賦活法(特にKOH賦活法)が適用される。天然植物組織や、化石燃料由来の活性炭では、金属不純物量が比較的多く含まれることから、一般には酸洗浄等による精製が必要である。同様に、アルカリ賦活法によって賦活された活性炭では、賦活に用いたアルカリ金属や、賦活装置からアルカリとの反応によって持ち込まれた金属不純物量が多いため、洗浄操作が必須となる。この中では、合成樹脂を原料とする水蒸気賦活炭が金属不純物の点では最も好適である。
本発明の電気二重層キャパシタの素子構成としては、特に限定されず、コイン型構造、円筒型構造、角型構造のいずれにおいても好適に適用できる。例えば、コイン型構造は、集電体上に活性炭を主成分とする電極層を形成し、一対の電極体間にセパレ−タを配置して素子を形成し、該素子を電解液とともにコイン型の金属ケース内に金属封口蓋体及び両者を絶縁するガスケットにより密封して形成することができる。
また、円筒型構造は、例えば、以下の構造である。金属集電体の両面に活性炭等を主成分とする電極層を形成した帯状の正極電極体と、金属集電体の両面に同じ構成の電極層を形成した帯状の負極電極体とを、帯状のセパレータを間に介して交互に積層し、巻回して巻回素子体とする。該素子体を円筒型の金属ケースに収容し、電解液を含浸させた後、正極電極体及び負極電極体よりそれぞれ引き出された集電リードを、例えば電気絶縁性の封口蓋体に設けられた電極端子にそれぞれ接続するとともに、該封口蓋体を金属ケースに嵌合して円筒型構造とする。
角型構造は、例えば、以下の構造である。矩形の金属集電体の両側に電極層が形成され、かつ集電リードを備えている複数の正極電極体及び複数の負極電極体を、セパレータを介して交互に積層して集電リードが引き出されている積層素子体とする。該素子体を角型の金属ケースに収容し、電解液を含浸させ、該封口蓋体を角型ケースに嵌合して角型構造とする。
集電体は電気化学的、化学的に耐蝕性のある金属であればよく、コイン型構造の場合は金属封口蓋体や金属ケースなどのハウジング部材が集電体を兼ねることが多いが、円筒型構造や角型構造の場合の集電体としてはアルミニウム、ステンレス鋼、ニッケル、タンタルなどの金属の粗面化箔、網等を用い、特にステンレス鋼、アルミニウム及びそれらを含む合金の箔、網等が好ましく用いられる。金属集電体としてさらに好ましいのは、99.9%、より好ましくは99.99%純度のアルミニウム箔である。本発明においてはこのような金属箔からなる金属集電体で、厚さが10μm〜0.5mm程度のものを用いることが好ましい。
円筒型構造や角型構造の場合、金属集電体には集電リードを形成する。集電体上に電極層の形成されていないテープ状又はリボン状の部分を設け、そこに導電性のタブ端子、線、テープ、リボン等を溶接等により接合してこれを集電リードとするのが好ましい。また、集電体の一部に電極層を形成していない部分を設け、この部分を集電リードとして用いてもよい。例えば円筒型構造の場合具体的には、帯状の集電体の長さ方向の一方の端に沿って電極層が形成されていない帯状部を設け、対極を帯状部が逆向きになるように配置してセパレータを介して重ね、巻回して得られた素子の両端面(上記帯状部)を集電リードとすることができる。
本発明のセパレータは特に限定されず、イオンが通過できる多孔質セパレータであればよく、微孔性ポリエチレンフィルム、微孔性ポリプロピレンフィルム、ポリエチレン不織布、ポリプロピレン不織布、ポリプロピレン不織布、ガラス繊維混抄不織布、ガラスマット、セルロース紙、クラフトパルプ、サイザル麻やマニラ麻等が好適に使用できる。セパレータの厚さは20〜200μm、特に30〜100μmが好ましい。電解液に対する吸液性、保液性、内部抵抗の点では、空隙率は高いほど好ましいが、空隙率が高いほどピンホール等の欠陥が増大し、自己放電不良に繋がるので、通常50〜90%の範囲が好ましく、さらに好ましくは60〜85%の範囲である。
以下、本発明を実施例(例1、2)及び比較例(例3〜5)によって詳しく説明するが、本発明はこれらによって限定されない。
[例1]
水蒸気賦活された比表面積2000m/gのフェノール樹脂系活性炭、ポリテトラフルオロエチレン及びカーボンブラックの質量比で8:1:1の混合物にエタノールを加えて混練し、シート状に成形した。これを厚さ0.6mmとなるようにロール圧延して電極シートを得た後、直径12mmの円盤状に打ち抜いた。
この円盤状の電極を、コイン型セルの集電体兼ハウジング部材とするステンレス製ケースの正極側及び負極側の内側に、それぞれ黒鉛系導電性接着剤を用いて接着した。次にこのステンレス製ケースごと減圧下で加熱処理して水分等を除き、ジメチルカーボネートとスルホランとモノフルオロベンゼンとの質量比で56:24:20の混合溶媒に2.0mol/kgのEMPyBFを溶解した電解液に電極を含浸させ、両電極の間にポリプロピレン繊維製不織布のセパレータ(厚さ160μm、空隙率70%)を挟み、このステンレス製ケースを絶縁体であるガスケットを介してかしめ封口し、直径18.4mm、厚さ2.0mmのコイン型電気二重層キャパシタを得た。
[例2]
電解液として、ジメチルカーボネートとスルホランとモノフルオロベンゼンとの質量比で64:16:20の混合溶媒に1.0mol/kgのMPPyBFを溶解した溶液を用いた以外は、例1と同様にしてコイン型の電気二重層キャパシタを得た。
[例3(比較例)]
電解液として、ジメチルカーボネートに2.0mol/kgのEMPyBF を溶解した溶液を用いた以外は、例1と同様にしてコイン型の電気二重層キャパシタを得た。
[例4(比較例)]
電解液として、ジメチルカーボネートとスルホランとの質量比で70:30の混合溶媒に2.0mol/kgのEMPyBFを溶解した溶液を用いた以外は、例1と同様にしてコイン型の電気二重層キャパシタを得た。
[例5(比較例)]
電解液として、ジメチルカーボネートとスルホランとの質量比で80:20の混合溶媒に1.0mol/kgのEMPyBFを溶解した溶液を用いた以外は、例1と同様にしてコイン型の電気二重層キャパシタを得た。
[電解質の溶媒に対する溶解性及び電気伝導度]
まず、溶媒に対する、実施例及び比較例で使用した電解質の溶解性を確認した。溶解できたものについては25℃と−25℃における溶液の電気伝導度を測定したので、結果を表1に示す。表1からわかるように、本発明における電解質は低濃度領域でも二相分離することなく溶解し、低温域においても凝固することなく高い電気伝導度を示している。なお、表1中、EtMeNBFはトリエチルモノメチルアンモニウムテトラフルオロボレートを示す。
[電気二重層キャパシタ特性の測定]
次に、例1〜5の各電気二重層キャパシタに25℃において3.3Vの電圧を印加し、初期の静電容量と内部抵抗を測定した。また、−25℃の静電容量と内部抵抗を測定し、結果を表2に示した。比較例の電気二重層キャパシタは低温での特性は測定できず、−25℃という低温では使用できないことが確認できた。
Figure 2005008700
Figure 2005008700
本発明における電解液は、低抵抗で、耐電圧が高く、低温特性に優れている。したがって、本発明によれば、低抵抗で、耐電圧が高く、低温特性に優れた電気二重層キャパシタを提供できる。

Claims (8)

  1. 一対の分極性電極と該分極性電極との界面に電気二重層を形成する電解液とを有する電気二重層キャパシタにおいて、前記電解液は、電解質として式1で表される塩(ただし、式1中、R、Rはそれぞれ独立に炭素数1〜4のアルキル基であり、Xはアニオンを表す。)を含み、溶媒として少なくとも(1)炭素数5以下の鎖状カーボネート、(2)スルホラン又はその誘導体、及び(3)フルオロベンゼンを含むことを特徴とする電気二重層キャパシタ。
    Figure 2005008700
  2. 前記電解質が、式2又は式3で表される塩である請求項1に記載の電気二重層キャパシタ。
    Figure 2005008700
  3. 前記式1において、XがBF 、PF 、CFSO 、及び(CFSOからなる群から選ばれるアニオンであることを特徴とする請求項1又は2に記載の電気二重層キャパシタ。
  4. 前記電解質は、式4又は式5で表される請求項3に記載の電気二重層キャパシタ。
    Figure 2005008700
  5. 前記鎖状カーボネートはジメチルカーボネートである請求項1〜4のいずれかに記載の電気二重層キャパシタ。
  6. 前記電解液中のフルオロベンゼンはモノフルオロベンゼンである請求項1〜5のいずれかに記載の電気二重層キャパシタ。
  7. 前記電解液全質量中に、前記電解質が10〜60%、ジメチルカーボネートが25〜84%、スルホランが3〜36%、及びフルオロベンゼンが3〜36%含まれる請求項5又は6に記載の電気二重層キャパシタ。
  8. 電解質が式1で表される塩(ただし、式1中、R、Rはそれぞれ独立に炭素数1〜4のアルキル基であり、Xはアニオンを表す。)からなり、溶媒として少なくとも(1)炭素数5以下の鎖状カーボネート、(2)スルホラン又はその誘導体、及び(3)フルオロベンゼンを含むことを特徴とする電解液。
    Figure 2005008700
JP2005511868A 2003-07-17 2004-07-16 電気二重層キャパシタ Withdrawn JPWO2005008700A1 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003276171 2003-07-17
JP2003276171 2003-07-17
PCT/JP2004/010222 WO2005008700A1 (ja) 2003-07-17 2004-07-16 電気二重層キャパシタ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPWO2005008700A1 true JPWO2005008700A1 (ja) 2006-11-02

Family

ID=34074580

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005511868A Withdrawn JPWO2005008700A1 (ja) 2003-07-17 2004-07-16 電気二重層キャパシタ

Country Status (4)

Country Link
US (1) US7173807B2 (ja)
EP (1) EP1648005A4 (ja)
JP (1) JPWO2005008700A1 (ja)
WO (1) WO2005008700A1 (ja)

Families Citing this family (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE602005017837D1 (de) 2004-01-15 2010-01-07 Panasonic Corp Nichtwässriger Elektrolyt für elektrochemische Vorrichtungen
JP3996588B2 (ja) * 2004-03-30 2007-10-24 株式会社パワーシステム 電気二重層キャパシタ
JP4861052B2 (ja) * 2005-05-18 2012-01-25 本田技研工業株式会社 電気二重層キャパシタ及び電気二重層キャパシタ用電解液
JP2006332446A (ja) * 2005-05-27 2006-12-07 Tdk Corp 電気二重層キャパシタ
JP2006351915A (ja) * 2005-06-17 2006-12-28 Japan Carlit Co Ltd:The 電気二重層キャパシタ用電解液及び電気二重層キャパシタ
JPWO2008018326A1 (ja) * 2006-08-11 2009-12-24 旭硝子株式会社 電気二重層キャパシタ用非水系電解液およびそれを用いた電気二重層キャパシタ
WO2008123286A1 (ja) * 2007-03-26 2008-10-16 Showa Denko K. K. 電気二重層キャパシタ
US20100008020A1 (en) * 2008-07-09 2010-01-14 Adrian Schneuwly Electrode device
JP5820158B2 (ja) * 2010-08-18 2015-11-24 セイコーインスツル株式会社 電気二重層キャパシタ及びその製造方法
US9520243B2 (en) * 2014-02-17 2016-12-13 Korea Institute Of Energy Research Method of manufacturing flexible thin-film typer super-capacitor device using a hot-melt adhesive film, and super-capacitor device manufactured by the method
CN115579248A (zh) 2016-05-20 2023-01-06 京瓷Avx元器件公司 在高温下使用的超级电容器
CN115512980A (zh) 2016-05-20 2022-12-23 京瓷Avx元器件公司 超级电容器用的非水电解质
CN107887176B (zh) * 2016-09-29 2020-07-28 深圳新宙邦科技股份有限公司 一种用于超级电容器的有机电解液及超级电容器

Family Cites Families (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS549704B2 (ja) 1972-11-06 1979-04-26
US4725927A (en) 1986-04-08 1988-02-16 Asahi Glass Company Ltd. Electric double layer capacitor
JPS62237715A (ja) 1986-04-08 1987-10-17 旭硝子株式会社 電気二重層キヤパシタ
JP2987162B2 (ja) 1989-12-29 1999-12-06 大阪瓦斯株式会社 電気二重層キヤパシタ
JP3244691B2 (ja) 1990-10-18 2002-01-07 旭硝子株式会社 電気二重層コンデンサ
JP2757573B2 (ja) 1991-03-14 1998-05-25 松下電器産業株式会社 電気二重層コンデンサ
US5754393A (en) 1995-03-07 1998-05-19 Asahi Glass Company Ltd. Electric double layer capacitor
JPH1027623A (ja) 1996-07-09 1998-01-27 Asahi Glass Co Ltd 有機電解質電池
US5969936A (en) 1997-03-24 1999-10-19 Asahi Glass Company Ltd. Electric double layer capacitor and electrolyte therefor
JP4710099B2 (ja) * 1999-12-28 2011-06-29 株式会社Gsユアサ 非水電解質二次電池
DE60143107D1 (de) * 2000-07-25 2010-11-04 Honda Motor Co Ltd Aktivierter Kohlenstoff, Herstellungsverfahren, polarisierbare Elektrode, und Doppelschichtkondensator
KR100477744B1 (ko) * 2001-10-31 2005-03-18 삼성에스디아이 주식회사 유기 전해액 및 이를 채용한 리튬 2차전지
EP1324358A3 (en) 2001-12-11 2003-12-17 Asahi Glass Co., Ltd. Electric double layer capacitor
JP3914048B2 (ja) * 2001-12-21 2007-05-16 日立マクセル株式会社 非水二次電池及びこれを用いた携帯機器
DE60319769T2 (de) * 2002-04-22 2009-04-30 Asahi Glass Co., Ltd. Elektrischer Doppelschichtkondensator

Also Published As

Publication number Publication date
EP1648005A4 (en) 2007-08-22
EP1648005A1 (en) 2006-04-19
WO2005008700A1 (ja) 2005-01-27
US7173807B2 (en) 2007-02-06
US20060171101A1 (en) 2006-08-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7173807B2 (en) Electric double layer capacitor
US8273263B2 (en) Ionic compound
EP1365427B1 (en) Electric double layer capacitor
JP5366460B2 (ja) イオン性化合物
JPWO2003091198A1 (ja) イオン性液体および脱水方法ならびに電気二重層キャパシタおよび二次電池
JPH097896A (ja) 電気二重層キャパシタ
US6710999B2 (en) Electric double layer capacitor
JP4374888B2 (ja) 電気二重層キャパシタ
US7755879B2 (en) Non-aqueous electrolytic solution for electric double layer capacitor and electric double layer capacitor using the same
JP7035579B2 (ja) 電解液用添加剤
JPH1131637A (ja) 電気二重層キャパシタ、そのための炭素材料及び電極
JP2003243260A (ja) 電気二重層キャパシタ
JPH1097956A (ja) 電気二重層キャパシタ
WO2012111333A1 (ja) 電気化学キャパシタ
US6580599B2 (en) Electric double layer capacitor and electrolyte therefor
JP2013197535A (ja) 電解液及び電気二重層キャパシタ
JP2002260966A (ja) 電気二重層キャパシタ
WO2018235546A1 (ja) キャパシタ用電極箔及びキャパシタ
JP2002175948A (ja) 電気二重層キャパシタ及び非水系電解液
JPH08222485A (ja) 電気二重層キャパシタ
JP3690065B2 (ja) 電気二重層コンデンサ
JP2002222739A (ja) 電気二重層キャパシタ及びそのための電解液
JP2003188053A (ja) 電気二重層キャパシタ
JP2024082269A (ja) 蓄電デバイス及び蓄電デバイスの製造方法
JP3791171B2 (ja) 電気二重層コンデンサ及びそのための電解液

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070614

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090623

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20090716