JPWO2005001856A1 - R−t−b系希土類永久磁石及びその製造方法 - Google Patents

R−t−b系希土類永久磁石及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

R2T14B化合物からなる主相結晶粒と、主相結晶粒よりRを多く含む粒界相とを少なくとも有し、AVE(X)/Y=0.8〜1.0、(X/Y)max/(X/Y)min=2.0〜13.0を満足するR−T−B系希土類永久磁石とする。 ただし、X:焼結体中の所定数の主相結晶粒における(重希土類元素の重量比)/(全希土類元素の重量比)、Y:焼結体全体における(重希土類元素の重量比/全希土類元素の重量比)、 AVE(X):所定数の主相結晶粒について求めたXの平均値、(X/Y)min:所定数の主相結晶粒について求めた(X/Y)の最小値、(X/Y)max:所定数の主相結晶粒について求めた(X/Y)の最大値

Description

本発明は、R(Rは希土類元素の1種又は2種以上(ただし希土類元素はY(イットリウム)を含む概念である))、T(Tは、Fe又はFe及びCoを必須とする少なくとも1種以上の遷移金属元素)及びB(ホウ素)を主成分とする磁気特性に優れたR−T−B系希土類永久磁石及びその製造方法に関するものである。
希土類永久磁石の中でもR−T−B系希土類永久磁石は、磁気特性に優れていること、主成分であるNdが資源的に豊富で比較的安価であることから、各種電気機器に使用されている。
ところが、優れた磁気特性を有するR−T−B系希土類永久磁石にもいくつかの解消すべき技術的な課題がある。その一つが、熱安定性が低いために温度上昇に伴う保磁力の低下が著しいということである。このため、Dy、Tb、Hoに代表される重希土類元素を添加することにより室温の保磁力を高めることで、昇温によって保磁力が低下しても使用に支障をきたさない程度に維持できるようにすることが、例えば、特許文献1(特公平5−10806号公報)に提案されている。
R−T−B系希土類永久磁石は、R14B化合物からなる主相結晶粒と、この主相よりRを多く含む粒界相とを少なくとも含む焼結体から構成される。磁気特性への影響が大きい主相結晶粒における重希土類元素の最適な濃度分布及びその制御方法についての提案が特許文献2(特開平7−122413号公報)及び特許文献3(特開2000−188213号公報)に開示されている。
特許文献2は、R14B結晶粒(Rは希土類元素の1種又は2種以上、Tは遷移金属の1種又は2種以上)を主体とする主相と、Rリッチ相(Rは希土類元素の1種又は2種以上)とを主構成相とする希土類永久磁石において、前記R14B結晶粒内で重希土類元素を少なくとも3ヵ所高濃度に分布させることを提案している。特許文献2のR−T−B系希土類永久磁石は、R14Bを主構成相とするR−T−B系合金と、重希土類元素を少なくとも1種含有するR−T共晶の面積率が50%以下であるR−T系合金をそれぞれ粉砕・混合後、成形、焼結することにより得られるとしている。R−T−B系合金はR14B結晶粒を主構成相とするのが望ましく、27wt%≦R≦30wt%、1.0wt%≦B≦1.2wt%、T:balの組成とすることを推奨している。
また、特許文献3は、重希土類元素の濃度が結晶粒界相より高い第1のR14B型主相結晶粒と、前記重希土類元素の濃度が結晶粒界相より低い第2のR14B型主相結晶粒とを含有する組織を有するR−T−B系希土類永久磁石が、高い残留磁束密度及び高い最大エネルギー積を示すことを開示している。
特許文献3は、上述した組織を得るために、Dy等の重希土類元素の含有量が異なる2種類以上のR−T−B系合金粉末を混合するいわゆる混合法を採用する。この場合、各R−T−B系合金粉末の組成は、R元素の合計量が各合金粉末で同じになるようにしている。例えばNd+Dyの場合、一方の合金粉末を29.0%Nd+1.0%Dyとし、他方の合金粉末を15.0%Nd+15.0%Dyとする。また、R元素以外の元素については、各合金粉末が実質的に同じであるのが好ましいとしている。
特許文献2によるR−T−B系希土類永久磁石は、得られる保磁力(iHc)が14kOe程度であり、より一層の保磁力の向上が望まれる。
また、特許文献3に開示された提案は、R−T−B系希土類永久磁石の残留磁束密度及び最大エネルギー積を向上させるために有効な技術である。ところが、保磁力が得にくく、高い残留磁束密度及び保磁力を兼備することが難しい。
本発明は、このような技術的課題に基づいてなされたもので、高い残留磁束密度及び高い保磁力を兼備することのできるR−T−B系希土類永久磁石を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するために、重希土類元素を含むR−T−B系希土類永久磁石における重希土類元素の濃度を所定の範囲とすることにより、高い残留磁束密度及び高い保磁力を兼備するのに有効であることを知見した。
すなわち本発明のR−T−B系希土類永久磁石は、R14B化合物(ただし、Rは希土類元素の1種又は2種以上(ただし希土類元素はY(イットリウム)を含む概念である)、TはFe又はFe及びCoを必須とする1種又は2種以上の遷移金属元素)からなる主相結晶粒と、主相結晶粒よりRを多く含む粒界相とを少なくとも備える焼結体からなり、AVE(X)/Y=0.8〜1.0、(X/Y)max/(X/Y)min=2.0〜13.0を満足することを特徴としている。
ただし、X:前記焼結体中の所定数の前記主相結晶粒における(重希土類元素の重量比)/(全希土類元素の重量比)、
Y:前記焼結体全体における(重希土類元素の重量比/全希土類元素の重量比)、
AVE(X):所定数の前記主相結晶粒について求めたXの平均値、
(X/Y)min:所定数の前記主相結晶粒について求めた(X/Y)の最小値、
(X/Y)max:所定数の前記主相結晶粒について求めた(X/Y)の最大値)
本発明のR−T−B系希土類永久磁石において、(X/Y)min=0.1〜0.6、(X/Y)max=1.0〜1.6を満足することが望ましい。
また本発明のR−T−B系希土類永久磁石において、AVE(X)/Y=0.82〜0.98を満足すること、(X/Y)max/(X/Y)min=3.0〜10.0を満足すること、(X/Y)min=0.1〜0.5、(X/Y)max=1.1〜1.5を満足することがさらに望ましい。
さらに本発明のR−T−B系希土類永久磁石において、主相結晶粒が占める領域(主相)の総面積の85%以上が、粒径15μm以下の粒子で占められていること、さらに主相結晶粒が占める領域の総面積の85%以上が、粒径10μm以下の粒子で占められていることが望ましい。
本発明のR−T−B系希土類永久磁石は、R:25〜37wt%、B:0.5〜1.5wt%、Al:0.03〜0.3wt%、Cu:0.15wt%以下(0を含まず)、Co:2wt%以下(0を含まず)、残部実質的にFeからなる組成を有することが望ましい。この場合、Rとして重希土類元素が0.1〜8.0wt%含有することができる。
以上の本発明によるR−T−B系希土類永久磁石は、R14B化合物(ただし、Rは希土類元素の1種又は2種以上、TはFe又はFe及びCoを必須とする1種又は2種以上の遷移金属元素)からなる結晶粒と、主相結晶粒よりRを多く含む粒界相とを少なくとも備え、Rとして重希土類元素を含有する焼結体からなるR−T−B系希土類永久磁石であって、R14B相を主体とする低R合金粉末と、低R合金粉末よりRを多く含みかつRとしてDy及び/又はTbを含む高R合金粉末とを磁場中成形する工程と、磁場中成形で得られた成形体を焼結する工程と、を備え、高R合金粉末が、焼結体中に含まれる重希土類元素量の30wt%以上の重希土類元素を含有する本発明のR−T−B系希土類永久磁石の製造方法により製造することができる。
ここで、焼結体中に含まれる重希土類元素量を0.1〜8.0wt%とすることができるが、このとき高R合金粉末は、焼結体中に含まれる重希土類元素量の50wt%以上の重希土類元素を含有することがさらに望ましい。そして得られる焼結体の組成は、前述したように、R:25〜37wt%、B:0.5〜1.5wt%、Al:0.03〜0.3wt%、Cu:0.15wt%以下(0を含まず)、Co:2wt%以下(0を含まず)、残部実質的にFeからなることが望ましい。
上記組成の焼結体を得る場合、低R合金粉末は、R:25〜38wt%、B:0.9〜2.0wt%、Al:0.03〜0.3wt%、残部実質的にFeからなる組成を有すること、さらに高R合金粉末は、R:26〜70wt%、Co:0.3〜30wt%、Cu:0.03〜5.0wt%、Al:0.03〜0.3wt%、残部実質的にFeからなる組成を有することが高い磁気特性を得る上で望ましい。
第1図は第1実施例で用いた低R合金及び高R合金の組成を示す図表、第2図は第1実施例で得られた焼結磁石の化学組成及び磁気特性を示す図表、第3図は実施例1の元素マッピングの結果を示す図、第4図は比較例1の元素マッピングの結果を示す図、第5図は第1実施例で得られた焼結磁石の主相結晶粒のDy濃度測定結果を示す図表、第6図は第2実施例で得られた焼結磁石の化学組成及び磁気特性を示す図表、第7図は第2実施例で得られた焼結磁石の主相結晶粒のDy濃度測定結果を示す図表、第8図は実施例1について、その鏡面研磨面の顕微鏡観察像を画像解析することにより求めた、主相結晶粒の円相当径とその面積割合を示すグラフ、第9図は実施例3について、その鏡面研磨面の顕微鏡観察像を画像解析することにより求めた、主相結晶粒の円相当径とその面積割合を示すグラフ、第10図は実施例4について、その鏡面研磨面の顕微鏡観察像を画像解析することにより求めた、主相結晶粒の円相当径とその面積割合を示すグラフ、第11図は実施例5について、その鏡面研磨面の顕微鏡観察像を画像解析することにより求めた、主相結晶粒の円相当径とその面積割合を示すグラフ、第12図は第3実施例で用いた低R合金及び高R合金の組成を示す図表、第13図は第3実施例で得られた焼結磁石の化学組成及び磁気特性を示す図表、第14図は実施例6の元素マッピングの結果を示す図、第15図は比較例3の元素マッピングの結果を示す図、第16図は第3実施例で得られた焼結磁石の主相結晶粒のDy濃度測定結果を示す図表、第17図は第3実施例で得られた焼結磁石の結晶粒径の測定結果を示す図表、第18図は第4実施例で用いた低R合金及び高R合金の組成を示す図表、第19図は第4実施例で得られた焼結磁石の化学組成及び磁気特性を示す図表、第20図は比較例5の元素マッピングの結果を示す図、第21図比較例6の元素マッピングの結果を示す図、第22図は第4実施例で得られた焼結磁石の主相結晶粒のDy濃度測定結果を示す図表、第23図は比較例5の測定対象となった主相結晶粒に対するX/Yの割合を示す図、第24図は比較例6の測定対象となった主相結晶粒に対するX/Yの割合を示す図、第25図は第5実施例で用いた低R合金及び高R合金の組成を示す図表、第26図は第5実施例で得られた焼結磁石の化学組成及び磁気特性を示す図表、第27図第4実施例で得られた焼結磁石の主相結晶粒のDy濃度測定結果を示す図表、第28図は第5実施例で得られた焼結磁石の主相結晶粒の粒径の測定結果を示す図表、第29図は第6実施例で用いた低R合金及び高R合金の組成を示す図表、第30図は第6実施例で得られた焼結磁石の化学組成及び磁気特性を示す図表、第31図は第6実施例で得られた焼結磁石の主相結晶粒のDy濃度測定結果を示す図表である。
以下、本発明のR−T−B系希土類永久磁石について詳述する。
<組織>
本発明のR−T−B系希土類永久磁石は、よく知られているように、R B結晶粒(Rは希土類元素の1種又は2種以上、TはFe又はFe及びCoを必須とする遷移金属元素の1種又は2種以上)からなる主相と、この主相よりもRを多く含む粒界相とを少なくとも含む焼結体から構成される。
本発明のR−T−B系希土類永久磁石は、焼結体の主相を構成するR14B結晶粒に含まれる重希土類元素の濃度が、粒子ごとに大きく異なっている。しかも、主相結晶粒における(重希土類元素量(wt%)/全希土類元素量(wt%),この値をXとする)の平均値(AVE(X))は、焼結体全体における(重希土類元素量(wt%)/全希土類元素量(wt%),この値をYとする)の値以下となる。このことが、本発明のR−T−B系希土類永久磁石に高い残留磁束密度を付与する上で重要である。つまり、磁石の磁化を担う主相結晶粒の平均した重希土類元素濃度が平均的に低くなることで、主相結晶粒の飽和磁化(Ms)が高くなり、結果として焼結体としての残留磁束密度が高くなるものと解される。特に、AVE(X)/Y=0.8〜1.0とすることが、高い残留磁束密度を得るために重要である。
本発明のR−T−B系希土類永久磁石において、特に、AVE(X)/Y=0.8〜1.0とすることが重要である。AVE(X)が0.8未満では高い保磁力が得にくいからである。一方、AVE(X)が1.0を超えると、残留磁束密度の向上効果を十分に享受することができない。望ましいAVE(X)/Yは0.82〜0.98、さらに望ましいAVE(X)/Y=0.84〜0.95である。
本発明において、高い残留磁束密度を得るための指標として、所定数の主相結晶粒について求めたX/Yの最小値(X/Y)min、最大値(X/Y)maxが、0.1≦(X/Y)min≦0.6、1.0≦(X/Y)max≦1.6となることが望ましい。(X/Y)minの望ましい範囲は0.1〜0.5、さらに望ましい範囲は0.1〜0.3である。また、(X/Y)maxの望ましい範囲は、1.1〜1.5、さらに望ましい範囲は1.2〜1.4である。なお、所定数は、80個程度とすればよい。
(X/Y)max/(X/Y)minは、主相における重希土類元素の濃度差を示すことになるが、本発明のR−T−B系希土類永久磁石は、(X/Y)max/(X/Y)minを2.0〜13.0、望ましくは3.0〜10.0、さらに望ましくは4.0〜9.0とする。
本来有している高い保磁力を発揮するために、本発明のR−T−B系希土類永久磁石は、主相結晶粒が占める領域の総面積の85%以上が、粒径15μm以下の粒子で占められていることが望ましい。より望ましくは、主相結晶粒の総面積の85%以上が、粒径10μm以下の粒子で占められる。この規定は、本発明のR−T−B系希土類永久磁石が粗大な結晶粒子を含まないことの指標となる。この中で、本発明のR−T−B系希土類永久磁石は、主相結晶粒の平均粒径が2.5〜10μmの範囲にあることがより望ましい。
以上のように粗大な主相結晶粒を含まない焼結体を得るためには、後述するように微粉砕粉末の粒径を小さくし、かつ焼結温度を低めに設定すればよい。なお、主相結晶粒の粒径、面積は、後述する実施例に示すように、焼結体の研磨面の顕微鏡観察像を画像解析により求めることができる。
<化学組成>
次に、本発明のR−T−B系希土類永久磁石の望ましい化学組成について説明する。ここでいう化学組成は、焼結後における化学組成をいう。
本発明のR−T−B系希土類永久磁石は、希土類元素(R)を25〜37wt%含有する。
ここで、本発明におけるRは、Y(イットリウム)を含む概念を有している。したがって本発明におけるRは、Y(イットリウム),La,Ce,Pr,Nd,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb及びLuの1種又は2種以上から選択される。Rの量が25wt%未満であると、R−T−B系希土類永久磁石の主相となるR14B相の生成が十分ではなく軟磁性を持つα−Feなどが析出し、保磁力が著しく低下する。一方、Rが37wt%を超えると主相であるR14B相の体積比率が低下し、残留磁束密度が低下する。またRが酸素と反応し、含有する酸素量が増え、これに伴い保磁力発生に有効なRリッチ相が減少し、保磁力の低下を招く。したがって、Rの量は25〜37wt%とする。望ましいRの量は28〜35wt%、さらに望ましいRの量は29〜33wt%である。なお、ここでいうRの量は重希土類元素を含んでいる。
Nd、Prは資源的に豊富で比較的安価であることから、Rとしての主成分をNdとすることが好ましい。一方、本発明のR−T−B系希土類永久磁石は、保磁力向上のため重希土類元素を含む。ここで、本発明における重希土類元素とは、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb及びLuの1種又は2種以上をいう。この中では、Dy、Ho、Tbの1種又は2種以上を含有するのが最も望ましい。よって、RとしてのNd又はNdとPr及びDy、Ho、Tbの1種又は2種以上を選択し、Nd又はNdとPr及びDy、Ho、Tbの1種又は2種以上の合計を25〜37wt%、望ましくは28〜35wt%とする。そして、この範囲において、Dy、Ho、Tbの1種又は2種以上の量は0.1〜8.0wt%とすることが望ましい。Dy、Ho、Tbの1種又は2種以上の含有量は、残留磁束密度及び保磁力のいずれを重視するかによって上記範囲内においてその量を定めることができる。つまり、高い残留磁束密度を得たい場合にはDy、Ho、Tbの1種又は2種以上の量を0.1〜3.5wt%と低めに設定し、高い保磁力を得たい場合にはDy、Ho、Tbの1種又は2種以上の量を3.5〜8.0wt%と高めに設定すればよい。
また、本発明のR−T−B系希土類永久磁石は、ホウ素(B)を0.5〜4.5wt%含有する。Bが0.5wt%未満の場合には高い保磁力を得ることができない。一方で、Bが4.5wt%を超えると残留磁束密度が低下する傾向がある。したがって、上限を4.5wt%とする。望ましいBの量は0.5〜1.5wt%、さらに望ましいBの量は0.8〜1.2wt%である。
本発明のR−T−B系希土類永久磁石は、Al及びCuの1種又は2種を0.02〜0.5wt%の範囲で含有することができる。この範囲でAl及びCuの1種又は2種を含有させることにより、得られるR−T−B系希土類永久磁石の高保磁力化、高耐食性化、温度特性の改善が可能となる。Alを添加する場合において、望ましいAlの量は0.03〜0.3wt%、さらに望ましいAlの量は、0.05〜0.25wt%である。また、Cuを添加する場合において、望ましいCuの量は0.15wt%以下(0を含まず)、さらに望ましいCuの量は0.03〜0.12wt%である。
本発明のR−T−B系希土類永久磁石は、Coを2wt%以下(0を含まず)、望ましくは0.1〜1.0wt%、さらに望ましくは、0.3〜0.7wt%含有することができる。CoはFeと同様の相を形成するが、キュリー温度の向上、粒界相の耐食性向上に効果がある。
本発明のR−T−B系希土類永久磁石は、他の元素の含有を許容する。例えば、Zr、Ti、Bi、Sn、Ga、Nb、Ta、Si、V、Ag、Ge等の元素を適宜含有させることができる。一方で、酸素、窒素、炭素等の不純物元素を極力低減することが望ましい。特に磁気特性を害する酸素は、その量を5000ppm以下とすることが望ましい。酸素量が多いと非磁性成分である希土類酸化物相が増大して、磁気特性を低下させるからである。
<製造方法>
本発明のR−T−B系希土類永久磁石は、R14B相を主体とする合金(以下、低R合金)からなる粉末と、低R合金よりRを多く含む合金(以下、高R合金)からなる粉末とを混合する混合法により製造することができる。加えて、重希土類元素を高R合金に添加することが本発明の組織を得る上で望ましい。以上を前提として、本発明のR−T−B系希土類永久磁石の好適な製造方法について説明する。
低R合金及び高R合金はともに、真空又は不活性ガス、好ましくはAr雰囲気中でストリップキャスティング、その他公知の溶解法により作製することができる。
低R合金は、希土類元素、Fe、Co及びBの他に、Cu及びAlを構成元素として含有する。低R合金の化学組成は、最終的に得たいR−T−B系希土類永久磁石の化学組成に応じて適宜定められるが、望ましくは、25〜38wt%R−0.9〜2.0wt%B−0.03〜0.3wt%Al−bal.Feの組成範囲とする。本発明のR−T−B系希土類永久磁石を得るためには、低R合金の希土類元素量を30wt%以上とすることが重要である。低R合金の希土類元素量を高めに設定することにより焼結性を向上して、上述した微細な結晶組織を得るためである。また、本発明の特徴である組織を得るためにも、低R合金の希土類元素量を30%以上とすることが望ましい。
また、高R合金にも、希土類元素、Fe及びCoの他に、Cu及びAlを含有させることができる。高R合金の化学組成は、最終的に得たいR−T−B系希土類永久磁石の化学組成に応じて適宜定められるが、望ましくは、26〜70wt%R−0.3〜30wt%Co−0.03〜5.0wt%Cu−0.03〜0.3wt%Al−bal.Feの組成範囲とする。ここで、重希土類元素は高R合金に含有させる必要がある。上述した本発明の組織を得るために必要であり、低R合金のみに重希土類元素を含有させたのでは上述した本発明の組織を得ることができないからである。なお、高R合金に重希土類元素が含有されていれば、低R合金に重希土類元素が含有されていてもよい。つまり、本発明は、高R合金のみに重希土類元素が含有される場合、並びに低R合金及び高R合金の両者に重希土類元素が含有される場合を包含している。低R合金及び高R合金の両者に重希土類元素が含有される場合、最終的に含有される重希土類元素量の30wt%以上、望ましくは50wt%以上を高R合金に含有させることが望ましい。
原料合金としての低R合金及び高R合金は別々に又は一緒に粉砕される。粉砕工程は、一般に粗粉砕工程と微粉砕工程とに分けられる。
まず、粗粉砕において低R合金及び高R合金は、粒径数百μm程度になるまで粉砕される。粗粉砕は、スタンプミル、ジョークラッシャー、ブラウンミル等を用い、不活性ガス雰囲気中にて行なうことが望ましい。粗粉砕性を向上させるために、水素の吸蔵・放出処理をさせた後、粗粉砕を行なうことが効果的である。
粗粉砕工程後、微粉砕工程に移る。粒径数百μm程度の粗粉砕粉は、平均粒径3〜5μmになるまで微粉砕される。本発明は、このように微細な粉末を用いるとともに、低R合金の希土類元素量を高めに設定することにより、比較的低い焼結温度域においても高い残留磁束密度及び保磁力を兼備させることができる。なお、微粉砕にはジェットミルを用いることができる。
微粉砕工程において低R合金及び高R合金を別々に粉砕した場合には、微粉砕された低R合金粉末及び高R合金粉末とを窒素雰囲気中で混合する。低R合金粉末及び高R合金粉末の混合比率は、重量比で80:20〜97:3の範囲から選択することができる。低R合金及び高R合金を一緒に粉砕する場合の混合比率も同様である。微粉砕時にステアリン酸亜鉛やオレイン酸アミド等の添加剤を0.01〜0.3wt%程度添加することにより、成形時の配向性を向上することができる。
次いで、低R合金粉末及び高R合金粉末からなる混合粉末を磁場中成形する。この磁場中成形は、12.0〜17.0kOe(955〜1353kA/mMPa)の磁場中で、0.7〜2.0t/cm(69〜196MPa)程度の圧力で行なえばよい。
磁場中成形後、その成形体を真空又は不活性ガス雰囲気中で焼結する。焼結温度は、組成、粉砕方法、粒度と粒度分布の違い等、諸条件により調節する必要があるが、1000〜1150℃で1〜5時間程度焼結すればよい。本発明のR−T−B系希土類永久磁石は、この温度範囲の中で1050℃以下の比較的低い温度域の焼結においても高い残留磁束密度及び高い保磁力を得ることができるという効果を奏する。
焼結後、得られた焼結体に時効処理を施すことができる。この工程は、保磁力を制御する上で重要な工程である。時効処理を2段に分けて行なう場合には、800℃近傍、600℃近傍での所定時間の保持が有効である。800℃近傍での熱処理を焼結後に行なうと、保磁力が増大するため、混合法においては特に有効である。また、600℃近傍の熱処理で保磁力が大きく増加するため、時効処理を1段で行なう場合には、600℃近傍の時効処理を施すとよい。
次に、具体的な実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。
<第1実施例>
低R合金及び高R合金を、Ar雰囲気中で高周波溶解により作製した。低R合金及び高R合金の各組成を第1図に示す。なお、第1図中、実施例1、2は、重希土類元素であるDyを高R合金に添加しているのに対して、比較例1、2はDyを低R合金に添加している。
作製した低R合金及び高R合金は、室温にて水素を吸蔵させた後、Ar雰囲気中で600℃×1時間の脱水素処理を施した。
水素吸蔵・放出処理を施した低R合金及び高R合金を窒素雰囲気中にてブラウンミルにより粗粉砕を行い、さらに、高圧窒素ガスを用いたジェットミルによる微粉砕を行い、平均粒径が3.5μmの微粉砕粉末を得た。なお、低R合金及び高R合金は粗粉砕時に混合し、また、微粉砕を行なう前に粉砕助剤としてオレイン酸アミドを0.05%添加した。
得られた微粉末を1200kA/m(15kOe)の磁場中で147MPa(1.5ton/cm)の圧力で成形して成形体を得た。この成形体を真空中において、1030℃で4時間焼結した後に、急冷した。次いで得られた焼結体に850℃×1時間と540℃×1時間(ともにAr雰囲気中)の2段時効処理を施した。
得られた焼結磁石の化学組成を蛍光X線分析により求めた。また、B−Hトレーサにより残留磁束密度(Br)及び保磁力(HcJ)を測定した。その結果を第2図に示す。
第2図に示すように、実施例1、2及び比較例1、2による焼結磁石は、化学組成がほとんど一致しており、かつ保磁力(HcJ)も同程度である。しかし、実施例1、2により焼結磁石は、比較例による焼結磁石よりも残留磁束密度(Br)が200〜400G高い値を示している。
実施例1及び比較例1の焼結体について、EPMA(Electron Prove Micro Analyzer:(株)島津製作所製EPMA−1600)を用いて元素マッピングを行った。第3図に実施例1、第4図に比較例1の結果を示す。なお、第3図及び第4図の(a)〜(c)は各々Nd、Pr、Dyの元素マッピング結果、(d)はマッピングと同視野の反射電子像を示している。
第3図(a)、(b)、(c)と、第3図(d)とを対比すると、第3図(d)の白色部分に対応する第3図(a)、(b)、(c)の淡色の領域は、Nd、Pr、Dyの各元素の濃度が高くなっていることから、粒界三重点を示している。以下、この領域をRリッチ相と呼ぶ場合がある。また、第4図においても、第4図(d)の白色部分は、第4図(a)、(b)、(c)との対比から、Rリッチ相を示すことがわかる。
第4図(c)に示すように、比較例1におけるDyの濃度は、Rリッチ相を除き、Rリッチ相よりも低い値でほぼ一様となっていることがわかる。これに対して、第3図(c)から、実施例1においては、Rリッチ相を除く主相の領域に濃淡がありDyの濃度が高い部分と低い部分が存在していることがわかる。このことは、実施例1がDy濃度の高い主相結晶粒とDy濃度の低い主相結晶粒とが混在したR−T−B系希土類永久磁石であることを示している。
以上のように、実施例1と比較例1とは、Dyの分布状態に大きな差異があることがわかった。
次に、実施例1及び比較例1の焼結体を構成する個々の主相結晶粒について、Nd、Dy及びPrの3元素を対象とする定量分析を行った。なお、分析は前述のEPMAを用い、各焼結体について80個の主相結晶粒子について行った。
以上の定量分析の結果及び前述の蛍光X線による焼結体全体の組成分析の結果に基づいて、以下の値を算出した。結果を第5図に示す。
X=主相結晶粒における(Dyのwt%)/(TREのwt%)
Y=焼結体全体における(Dyのwt%)/(TREのwt%)
(Xの平均値)/Y=AVE(X)/Y
X/Yの最小値=(X/Y)min、X/Yの最大値=(X/Y)max
TRE=Dy+Nd+Pr
第5図に示すように、焼結体全体におけるTRE量に対するDy量の比であるYは、実施例1及び比較例1ともに9近傍の値を示し大きな差異はない。しかし、主相結晶粒におけるTRE量に対するDy量の比であるXの平均値(AVE(X))は、実施例1の方が比較例1よりも明らかに小さい。したがって、実施例1のAVE(X)/Yは、1以下であって、かつ比較例1よりも小さい値となった。つまり、焼結体全体の組成としては実施例1と比較例1の間に差異はないといえるが、主相結晶粒については、実施例1の方が主相におけるDyの濃度が小さく、結果として、実施例1の方が平均した飽和磁化(Ms)が高くなり、残留磁束密度(Br)が向上したものと解される。
実施例2及び比較例2についても、第5図に示すように、実施例1及び比較例1と同様の結果が得られている。
第5図に示すように、実施例1及び実施例2は、(X/Y)minが0.12、0.15、(X/Y)maxが1.43、1.33であり、(X/Y)max/(X/Y)minが11.92、8.87である。これに対して比較例1及び比較例2は、(X/Y)minが1.01、1.05、(X/Y)maxが1.25、1.27であり、(X/Y)max/(X/Y)minが1.24、1.21である。つまり、実施例1及び実施例2は主相結晶粒におけるDyの濃度変動が、比較例1及び比較例2に比べて大きいことが確認された。
<第2実施例>
実施例1と同様の組成の低R合金及び高R合金を用意し、微粉砕粉末粒径(平均粒径)、焼結温度を以下のように変えた以外は第1実施例と同様のプロセスにより焼結磁石を作製した。得られた焼結磁石について、実施例1と同様の組成分析、磁気特性の測定を行った。その結果を第6図に示す。
実施例1:微粉砕粉末粒径=3.5μm、焼結温度=1030℃
実施例3:微粉砕粉末粒径=3.5μm、焼結温度=1050℃
実施例4:微粉砕粉末粒径=4.5μm、焼結温度=1030℃
実施例5:微粉砕粉末粒径=4.5μm、焼結温度=1050℃
第6図に示すように、焼結体の組成は実施例1、3〜5がほぼ一致している。しかし、実施例1、3〜5の残留磁束密度(Br)及び保磁力(HcJ)を比較すると、焼結温度の上昇に伴って保磁力(HcJ)が若干低下する傾向にあるが、いずれも21.0kOe以上の高い値を示している。また、実施例1と実施例4、及び実施例3と実施例5とを比較すると、微粉砕粉末の粒径が小さいほど高い保磁力(HcJ)が得られることがわかる。
第7図に第1実施例と同様にして求めたAVE(X)、Y、AVE(X)/Y、(X/Y)min、(X/Y)maxの値を示すが、実施例1、3〜5に特段の差異は見られない。
実施例1、3〜5の焼結体について、その鏡面研磨面の顕微鏡観察像を画像解析することにより、主相結晶粒の円相当径とその面積割合を求めた。その結果を第8図〜第11図に示す。
第8図〜第11図において、縦棒グラフは主相結晶粒径を1μm毎に範囲を区切り、測定対象とした全粒子の総面積に対する当該範囲に含まれる主相結晶粒子の面積和の比率を示している。例えば、第8図〜第11図の横軸が4μmと5μmの間の棒グラフは、測定対象として全粒子の総面積に対する、粒径が4〜5μmの範囲にある主相結晶粒の面積和の比率を示している。
また、第8図〜第11図において、折れ線グラフは、粒径の小さい主相結晶粒からの面積の積算を示している。
実施例1、3〜5について、粒径の小さい主相結晶粒からの面積の和が主相結晶粒の総面積に対して85%に達した粒径(以下、「S85」と示すことがある)、粒径10μm未満の主相結晶粒の面積和が主相結晶粒の総面積に対する割合(以下、「<10μm」と示すことがある)、粒径15μm未満の主相結晶粒の面積和が主相結晶粒の総面積に対する割合(以下、「<15μm」と示すことがある)を求めた。その結果を第8図〜第11図に示す。なお、「S85」の値が大きくなること、逆に「<10μm」又は「<15μm」の値が小さくなることは、焼結体中の粗大な粒子の割合が増えることを意味している。また、第8図〜第11図において、実線(1)は「S85」を、点線(2)は「<10μm」を、一点鎖線(3)は、「<15μm」を示している。
第8図〜第11図より、実施例1、3〜5の順に、「S85」が大きくなり、粗大な粒子の割合が増加することがわかる。第6図に示したように、実施例1、3〜5の順に保磁力(HcJ)が低くなることから、高い保磁力(HcJ)を得るためには、「S85」を15μm以下(実施例1、3、4が対応)とすることが望ましく、さらには「S85」を10μm以下(実施例1、3が対応)とすることが望ましい。
<第3実施例>
第12図に示す低R合金及び高R合金を使用し、微粉砕粉末の粒径を以下のようにするとともに、焼結温度を1070℃とした以外は第1実施例と同様のプロセスにより焼結磁石を作製した。得られた焼結磁石について、第1実施例と同様の測定、観察を行った。焼結体の化学組成と磁気特性を第13図に、元素マッピングの結果を第14図(実施例6)及び第15図(比較例3)に示す。なお、実施例6は焼結体におけるDyの37wt%を高R合金粉末に含有させ、実施例7は焼結体におけるDyの52wt%を高R合金粉末に含有させている。また、各焼結磁石のAVE(X)、Y、AVE(X)/Y、(X/Y)min、(X/Y)maxの値を第16図に示す。さらに、各焼結磁石について、「S50」、「S85」、「<10μm」、「<15μm」を求めた。なお、「S50」は、粒径の小さい主相結晶粒からの面積の和が主相結晶粒の総面積に対して50%に達した粒径であり、本発明における平均結晶粒径を意味する。その結果を第17図に示す。
実施例6=4.6μm、実施例7=4.8μm
比較例3=5.8μm、比較例4=5.9μm
第13図に示すように、実施例6及び比較例3、実施例7及び比較例4による焼結磁石は、各々化学組成がほとんど一致しており、かつ保磁力(HcJ)も同程度である。しかし、実施例6、7による焼結磁石は、比較例3、4による焼結磁石よりも残留磁束密度(Br)が200〜400G高い値を示している。なお、第3実施例はDyの含有量が高いために、高い保磁力(HcJ)を得ることができる。
第14図に示すように、実施例6による焼結磁石は、実施例1と同様に、Rリッチ相を除く領域でもDyの濃度が高い部分と低い部分が存在している。これに対して第15図の比較例3におけるDyの濃度は、比較例1と同様に、Rリッチ相及び一部の例外を除く主相の領域は、Rリッチ相よりも低い値でほぼ一様となっている。
第16図に示すように、Yは、実施例6及び比較例3、実施例7及び比較例4が各々ほとんど差異はない。しかし、AVE(X)は、実施例6の方が比較例3よりも明らかに小さい。したがって、実施例6のAVE(X)/Yは、1以下であって、かつ比較例3よりも小さい値となった。つまり、焼結体全体の組成としては実施例6の方が主相結晶粒におけるDyの濃度が小さく、結果として、実施例6の方が平均した飽和磁化(Ms)が高くなり、残留磁束密度(Br)が向上したものと解される。実施例7及び比較例4も同様の傾向を示している。
また、実施例6及び7は(X/Y)minが本発明の範囲(0.1〜0.6)にあるが、比較例3及び4は各々0.88、0.73と本発明の範囲を超えている。
第17図に示すように、実施例6及び7は、「S50」が8〜10μmの範囲にあり、かつ「S85」が15μm以下である。また、「<15μm」が85%以上、「<10μm」が50%以上の値を示している。これに対して、比較例3及び4は、「S50」が10〜13μmの範囲にあり、「S85」が15μmを超えている。しかも、「<15μm」が80%未満、「<10μm」が50%未満の値を示していることがわかる。
<第4実施例>
第18図に示す低R合金及び高R合金を使用し、微粉砕粉末の粒径を以下のようにするとともに、焼結温度を1030℃とした以外は第1実施例と同様のプロセスにより焼結磁石を作製した。得られた焼結磁石について、第1実施例と同様の測定、観察を行った。焼結体の化学組成と磁気特性を第19図に、元素マッピングの結果を第20図(比較例5)及び第21図(比較例6)に示す。また、各焼結磁石のAVE(X)、Y、AVE(X)/Y、(X/Y)min、(X/Y)maxの値を第22図に示す。さらに、測定対象となった主相結晶粒に対するX/Yの割合を第23図(比較例5)及び第24図(比較例6)に示す。
実施例8=3.2μm、比較例5=3.0μm、比較例6=3.1μm
第22図に示すように、実施例8、比較例5及び比較例6による焼結磁石は、化学組成がほとんど一致しており、かつ残留磁束密度(Br)も同程度である。しかし、実施例8に比べて比較例5及び比較例6の保磁力(HcJ)が劣ることがわかる。
第20図及び第21図を参照すると、比較例5及び比較例6ともに、実施例1と同様にRリッチ相を除く主相領域にDyの濃度が高い部分と低い部分が存在している。それにもかかわらず保磁力(HcJ)は上述のように実施例8に比べて低い。
ここで、第22図、第23図及び第24図に示すように、比較例5及び比較例6は、(X/Y)maxの値は大きく、2.0を超えている。つまり比較例5及び比較例6は、X/Yの分布が非常に広くなっている。このように、Rリッチ相を除く主相の領域にDyの濃度が高い部分と低い部分が存在していても、X/Yの分布が広すぎると保磁力(HcJ)の低下を招くことから、本発明では、(X/Y)min=0.1〜0.6、(X/Y)max=1.0〜1.6に規制する。
<第5実施例>
第25図に示す低R合金及び高R合金を使用し、微粉砕粉末の粒径を以下のようにするとともに、焼結温度を1030℃とした以外は第1実施例と同様のプロセスにより焼結磁石を作製した。得られた焼結磁石について、第1実施例と同様の測定、観察を行った。焼結体の化学組成と磁気特性を第26図に示す。なお、実施例9、実施例10は焼結体におけるTbの62wt%を高R合金粉末に含有させている。また、各焼結磁石のAVE(X)、Y、AVE(X)/Y、(X/Y)min、(X/Y)maxの値を第27図に示す。
実施例9=4.0μm、実施例10=4.2μm、
比較例7=4.1μm、比較例8=4.0μm
第26図に示すように、重希土類元素としてTbを用いることにより、24kOe以上の高い保磁力(HcJ)が得られることがわかる。また、第26図より、実施例9、実施例10、比較例7及び比較例8による焼結磁石は、化学組成がほとんど一致しているが、実施例9、実施例10に比べて比較例7及び比較例8の残留磁束密度(Br)が劣ることがわかる。
ここで、第27図、第28図に示すように、実施例9、実施例10、比較例7及び比較例8は、焼結体中に粗大な粒子の割合が少なく焼結体組織としては良いが、比較例7及び比較例8は、AVE(X)/Yの値が1.0を超えているとともに、(X/Y)minが0.6を超えている。このことが、残留磁束密度(Br)の低下を招く原因である。
<第6実施例>
第29図に示す低R合金及び高R合金を使用し、微粉砕粉末の粒径を以下のようにするとともに、焼結温度を1030℃とし、実施例11及び比較例9については水素処理(粉砕処理後の回収)から焼結(焼結炉に投入する)までの各工程の雰囲気を、100ppm未満の酸素濃度に抑えたこと、及び焼結温度を1070℃とした以外は第1実施例と同様のプロセスにより焼結磁石を作製した。
得られた焼結磁石について、第1実施例と同様の測定、観察を行った。焼結体の化学組成と磁気特性を第30図に示す。また、各焼結磁石のAVE(X)、Y、AVE(X)/Y、(X/Y)min、(X/Y)maxの値を第31図に示す。
実施例11=3.1μm、実施例12=3.0μm、
比較例9=3.1μm、比較例10=3.0μm
第30図に示すように、希土類元素の量が低いと残留磁束密度(Br)が高くかつ保磁力(HcJ)が低くなり、希土類元素の量が高いと残留磁束密度(Br)が低くかつ保磁力(HcJ)が高くなることが分かる。
第30図より、実施例11及び比較例9、実施例12及び比較例10による焼結磁石は、各々化学組成がほとんど一致している。しかし、実施例11に比べて比較例9が、また実施例12に比べて比較例10は、残留磁束密度(Br)が劣ることがわかる。これは、第31図に示すように、比較例9及び比較例10は、AVE(X)/Yの値が1.0を超えているとともに、(X/Y)minが0.6を超えている。このことが、残留磁束密度(Br)の低下を招く原因である。
以上説明したように、本発明によれば、高い残留磁束密度及び高い保磁力を兼備することのできるR−T−B系希土類永久磁石を提供することができる。

Claims (15)

  1. 14B化合物(ただし、Rは希土類元素の1種又は2種以上(希土類元素はY(イットリウム)を含む概念である)、TはFe又はFe及びCoを必須とする1種又は2種以上の遷移金属元素)からなる主相結晶粒と、
    前記主相結晶粒よりRを多く含む粒界相とを少なくとも備える焼結体からなり、
    AVE(X)/Y=0.8〜1.0、
    (X/Y)max/(X/Y)min=2.0〜13.0
    を満足することを特徴とするR−T−B系希土類永久磁石。
    (ただし、X:前記焼結体中の所定数の前記主相結晶粒における(重希土類元素の重量比)/(全希土類元素の重量比)、
    Y:前記焼結体全体における(重希土類元素の重量比/全希土類元素の重量比)、
    AVE(X):所定数の前記主相結晶粒について求めたXの平均値、
    (X/Y)min:所定数の前記主相結晶粒について求めた(X/Y)の最小値、
    (X/Y)max:所定数の前記主相結晶粒について求めた(X/Y)の最大値)
  2. (X/Y)min=0.1〜0.6、(X/Y)max=1.0〜1.6を満足することを特徴とする請求項1に記載のR−T−B系希土類永久磁石。
  3. AVE(X)/Y=0.82〜0.98を満足することを特徴とする請求項1に記載のR−T−B系希土類永久磁石。
  4. (X/Y)max/(X/Y)min=3.0〜10.0を満足することを特徴とする請求項1に記載のR−T−B系希土類永久磁石。
  5. (X/Y)min=0.1〜0.5、(X/Y)max=1.1〜1.5を満足することを特徴とする請求項1に記載のR−T−B系希土類永久磁石。
  6. 前記主相結晶粒が占める領域の総面積の85%以上が、粒径15μm以下の粒子で占められていることを特徴とする請求項1に記載のR−T−B系希土類永久磁石。
  7. 前記主相結晶粒が占める領域の総面積の85%以上が、粒径10μm以下の粒子で占められていることを特徴とする請求項1に記載のR−T−B系希土類永久磁石。
  8. R:25〜37wt%、B:0.5〜1.5wt%、Al:0.03〜0.3wt%、Cu:0.15wt%以下(0を含まず)、Co:2wt%以下(0を含まず)、残部実質的にFeからなる組成を有することを特徴とする請求項1に記載のR−T−B系希土類永久磁石。
  9. Rとして重希土類元素が0.1〜8.0wt%含有することを特徴とする請求項8に記載のR−T−B系希土類永久磁石。
  10. 14B化合物(ただし、Rは希土類元素の1種又は2種以上、TはFe又はFe及びCoを必須とする1種又は2種以上の遷移金属元素)からなる主相結晶粒と、前記主相結晶粒よりRを多く含む粒界相とを少なくとも備え、Rとして重希土類元素を含有する焼結体からなるR−T−B系希土類永久磁石の製造方法であって、
    14B相を主体とする低R合金粉末と、前記低R合金粉末よりRを多く含みかつRとしてDy及び/又はTbを含む高R合金粉末とを磁場中成形する工程と、
    前記磁場中成形で得られた成形体を焼結する工程と、を備え、
    前記高R合金粉末が、前記焼結体中に含まれる重希土類元素量の30wt%以上の重希土類元素を含有することを特徴とするR−T−B系希土類永久磁石の製造方法。
  11. 前記焼結体中に含まれる重希土類元素量が0.1〜8.0wt%であることを特徴とする請求項10に記載のR−T−B系希土類永久磁石の製造方法。
  12. 前記高R合金粉末が、前記焼結体中に含まれる重希土類元素量の50wt%以上の重希土類元素を含有することを特徴とする請求項10に記載のR−T−B系希土類永久磁石の製造方法。
  13. 前記焼結体は、R:25〜37wt%、B:0.5〜1.5wt%、Al:0.03〜0.3wt%、Cu:0.15wt%以下(0を含まず)、Co:2wt%以下(0を含まず)、残部実質的にFeからなる組成を有することを特徴とする請求項10に記載のR−T−B系希土類永久磁石の製造方法。
  14. 前記低R合金粉末が、R:25〜38wt%、B:0.9〜2.0wt%、Al:0.03〜0.3wt%、残部実質的にFeからなる組成を有することを特徴とする請求項10に記載のR−T−B系希土類永久磁石の製造方法。
  15. 前記高R合金粉末が、R:26〜70wt%、Co:0.3〜30wt%、Cu:0.03〜5.0wt%、Al:0.03〜0.3wt%、残部実質的にFeからなる組成を有することを特徴とする請求項10に記載のR−T−B系希土類永久磁石の製造方法。
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