JP3995677B2 - R−t−b系希土類永久磁石の製造方法 - Google Patents

R−t−b系希土類永久磁石の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP3995677B2
JP3995677B2 JP2004302716A JP2004302716A JP3995677B2 JP 3995677 B2 JP3995677 B2 JP 3995677B2 JP 2004302716 A JP2004302716 A JP 2004302716A JP 2004302716 A JP2004302716 A JP 2004302716A JP 3995677 B2 JP3995677 B2 JP 3995677B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rare earth
permanent magnet
earth permanent
rtb
magnetization
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2004302716A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005197662A (ja
Inventor
徹也 日▲高▼
一也 坂元
和生 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TDK Corp filed Critical TDK Corp
Priority to JP2004302716A priority Critical patent/JP3995677B2/ja
Publication of JP2005197662A publication Critical patent/JP2005197662A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3995677B2 publication Critical patent/JP3995677B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Description

本発明は、R−T−B(ただし、Rは希土類元素の1種又は2種以上、TはFe又はFe及びCoを必須とする1種又は2種以上の遷移金属元素)系希土類永久磁石に関し、特に着磁特性の高いR−T−B系希土類永久磁石に関する。
希土類磁石の中でもR−T−B系希土類永久磁石は、磁気特性に優れていること、主成分であるNdが資源的に豊富で比較的安価であることから、各種電気機器に採用されている。
これまで、R−T−B系希土類永久磁石の磁気特性、具体的には残留磁束密度、保磁力あるいは最大エネルギー積の向上のための研究、開発が主になされてきた。しかし、近時、着磁特性に着目した研究、開発が行なわれている。R−T−B系希土類永久磁石は、フェライト磁石に比べて高い着磁磁界を必要とする。例えば、リング状のR−T−B系希土類永久磁石をモータの回転子として用いる場合に、モータにR−T−B系希土類永久磁石を組み込んだ後にリング状のR−T−B系希土類永久磁石に捲き回したモータ用コイルを用いて着磁させることがある。モータが小型の場合には所定の捲き回し数を得るためにコイルの線径が細くなり、大電流を流すことができず、そのためにR−T−B系希土類永久磁石に対して十分な着磁磁界を印加することができない。したがって、以上のような用途に用いられるR−T−B系希土類永久磁石としては、低い着磁磁界で可能な限り高い着磁特性を有することが要求される。
例えば、特開2002−356701号公報(特許文献1)には、着磁特性の優れるR−T−B系希土類永久磁石として、主相の平均組成が、(LR1-xHRx214A(Tは、Fe、又はFeとFe以外の遷移金属元素の少なくとも1種との混合物、Aはボロン又はボロンと炭素との混合物、LRは軽希土類元素の少なくとも1種、HRは重希土類元素の少なくとも1種、0<x<1)で表される希土類合金焼結体であって、(LR1-pHRp214A(0≦p<x)で表される組成の第1の主相と、(LR1-qHRq214A(x<q≦1)で表される組成の第2の主相との少なくとも一方を複数有する結晶粒を含んでいる希土類合金焼結体が開示されている。
また、特開2003−217918号公報(特許文献2)には、着磁特性の向上を目的として、重量%で、R(RはYを含む希土類元素の少なくとも1種であり、Rに占めるNdが50原子%以上である):25〜35%、B:0.8〜1.5%、必要によりM(Ti、Cr、Ga、Mn、Co、Ni、Cu、Zn、Nb、Alから選ばれる少なくとも1種):8%以下、及び残部T(Fe又はFe及びCo)、ならびに不可避的不純物を含有し、80at%以上をFeACo1-AとするFe相が0.01〜300μmの大きさで焼結体中に残存している結晶組織を有する希土類焼結磁石において、残留磁束密度で評価される着磁率Br(0.2MA/m)/Br(2.0MA/m)が59%以上、フラックスで評価される着磁率Φ(0.3MA/m)/Φ(4.0MA/m)が4%以上であることが開示されている。
特開2002−356701号公報 特開2003−217918号公報
特許文献1に開示された技術によれば、磁気特性を低下させることなく着磁特性を改善することができる。しかし、50%程度の着磁率を得るために0.8MA/m(10kOe)程度の着磁磁界が必要であり、さらに低い着磁磁界で50%程度の着磁率を得ることが望まれる。また、特許文献2における残留磁束密度で評価される着磁率Br(0.2MA/m)/Br(2.0MA/m)が59%以上、フラックスで評価される着磁率Φ(0.3MA/m)/Φ(4.0MA/m)が4%以上という値は、着磁特性が良いとはいえない。
一方で、本発明者等の検討によると、低い磁界でより高い着磁率が得られるR−T−B系希土類永久磁石は、着磁率の着磁磁界による変動を表す着磁特性曲線がなだらかな傾斜を示す傾向にある。つまり、着磁率特性曲線が緩やかなため100%近傍の着磁率に到達するまでに、より大きな着磁磁界が必要であった。
本発明は、このような技術的課題に基づいてなされたもので、低い着磁磁界でより高い着磁率を得るとともに、100%近傍、例えば90%程度の着磁率に到達するまで、より着磁率の立ち上がりが早いR−T−B系希土類永久磁石を提供することを目的とする。
かかる目的のもと、本発明者はR14B相からなる主相と、主相よりRを多く含む粒界相とを備えた焼結体からなる磁石について検討を行なった。その結果、重希土類元素を多く含むことにより保磁力の高いタイプのR−T−B系希土類永久磁石において、焼結体の平均結晶粒径及び含有酸素量を制御すること、さらにはNb等の元素を含有させることにより、従来にない優れた着磁特性が得られることを確認した。
すなわち本発明のR−T−B系希土類永久磁石は、R14B相(ただし、Rは希土類元素の1種又は2種以上、TはFe又はFe及びCoを必須とする1種又は2種以上の遷移金属元素。以下同じ。)からなる主相と、主相よりRを多く含む粒界相とを備えた、酸素含有量が2000ppm以下、平均結晶粒径が3.5〜5.0μmの焼結体からなり、Pc(パーミアンス係数)が2において、240kA/mの有効磁場(ただし、有効磁場=印加磁場−反磁場)を印加したときのトータルフラックスをf1、400kA/mの有効磁場を印加したときのトータルフラックスをf2、2000kA/mの有効磁場を印加したときのトータルフラックスをf3とすると、着磁率a(=f1/f3×100)が60%以上、かつ、着磁率b(=f2/f3×100)が85%以上であるR−T−B系希土類永久磁石の製造方法であって、R:25〜35wt%(ただし、Rは希土類元素の1種又は2種以上)、B:0.5〜4.5wt%、Al及びCuの1種又は2種:0.02〜0.5wt%、Nb:0.2〜1.5wt%及びZr:0.03〜0.25wt%の1種又は2種、Co:2wt%以下(0を含まず)、残部実質的にFeからなる組成を有する原料粉末を磁場中で成形して成形体を作製し、成形体を焼結することを特徴としている。
本発明のR−T−B系希土類永久磁石は、Pcが0.5において、着磁率aが40%以上で、かつ、着磁率bが70%以上であり、さらにPcが1において、着磁率aが55%以上で、かつ、着磁率bが80%以上という高い着磁特性を実現することができる。
ところで従来から、R−T−B系希土類永久磁石は、高い保磁力を得ようとする場合には残留磁束密度が低くなり、逆に高い残留磁束密度を得ようとする場合には保磁力が低くなることが知られている。例えば、希土類元素として含有されるDyの量を調整すること、具体的には高保磁力を得たいときにはDy量を増やし、高残留磁束密度を得たいときにはDy量を減らすことにより、所望する特性を得ていた。そして、高い保磁力を有するタイプのR−T−B系希土類永久磁石は高い着磁特性が得られることは概念的には知られていた。そのため、高保磁力タイプのR−T−B系希土類永久磁石においては、それ以上の高い着磁特性を追求することが行われていなかった。ところが、本発明によると、保磁力(HcJ)が1680kA/m(21kOe)、さらには2000kA/m(25kOe)を超える高保磁力タイプにおいても低い着磁磁界における着磁特性を向上させることができるという利点がある。このR−T−B系希土類永久磁石は、残留磁束密度(Br)が1.20T以上、最大エネルギー積((BH)max)が240kJ/m3以上、角形比(Hk/HcJ)が90%以上の特性を確保することができる。
本発明のR−T−B系希土類永久磁石において、焼結体中の酸素量が1500ppm以下、さらには1000ppm以下であること、焼結体中の平均結晶粒径が3.5〜5.0μmであることが、以上の優れた着磁特性を得るために重要である。
さらに、焼結体中にNbが分散していることが、以上の優れた着磁特性を得るために重要である。この場合、焼結体が、R:25〜35wt%(ただし、Rは希土類元素の1種又は2種以上)、B:0.5〜4.5wt%、Al及びCuの1種又は2種:0.02〜0.5wt%、Nb:0.2〜1.5wt%、Co:2wt%以下(0を含まず)、残部実質的にFeからなる組成を有することが望ましい。
また、焼結体中にZrが分散していることが、以上の優れた着磁特性を得るために重要である。この場合、焼結体が、R:25〜35wt%(ただし、Rは希土類元素の1種又は2種以上)、B:0.5〜4.5wt%、Al及びCuの1種又は2種:0.02〜0.5wt%、Zr:0.03〜0.25wt%、Co:2wt%以下(0を含まず)、残部実質的にFeからなる組成を有することが望ましい。
また、本発明によるR−T−B系希土類永久磁石にNbを含む場合、このNbは焼結体中の主相(R214B相)及び結晶粒界に分散する。また、R−T−B系希土類永久磁石にZrを含む場合、このZrは焼結体中の結晶粒界に分散する。
また、保磁力や温度特性の向上、生産性の向上、低コスト化などのためにTi、V、Cr、Mn、Bi、Ta、Mo、W、Sb、Ge、Sn、Ni、Si、Hf、Ga等を1種以上添加してもよい。この中でGaは着磁特性向上にとって有効であり、0.02〜1.5wt%、さらには0.1〜1.0wt%の範囲で添加することが望ましい。
本発明によるR−T−B系希土類永久磁石は、Rとして4.0〜12.0wt%のDyを含むことができる。また、Rとして1.0〜6.0wt%のTbを含むことができる。Dy及びTbは単独又は複合で含むことができることはいうまでもない。
本発明によるR−T−B系希土類永久磁石は、種々の形態の磁石に用いることができるが、多極着磁される磁石に用いた場合にその効果を顕著に発揮することができる。
本発明によるR−T−B系希土類永久磁石は、高い磁気特性を有するためには、焼結体中の窒素量を20〜600ppm、炭素量を1500ppm以下に規制することが望ましい。
本発明によれば、400kA/m(5kOe)程度の低い着磁磁界での着磁率が向上されるとともに、800kA/m(10kOe)以上の着磁磁界における着磁率も向上されたR−T−B系希土類永久磁石を提供する。このような着磁特性に優れたR−T−B系希土類永久磁石は、多極着磁磁石に用いた場合には、ニュートラルゾーンの幅を狭くすることができる。このようなリング磁石を用いたモータは、高い回転性能を保持することができる。また、着磁率の高い磁石は、材質的に高コストで高磁気特性であるが着磁率の低い磁石に比べて、実際に発生するトータルフラックスが多い場合がある。したがって、本発明は、所定のトータルフラックスを低コストの磁石で実現することができる。または磁石のサイズを小型化することができる。
以下、本発明によるR−T−B系希土類永久磁石及びその製造方法について詳細に説明する。
<着磁特性>
本発明によって得られるR−T−B系希土類永久磁石は、よく知られているように、R214B結晶粒(Rは希土類元素の1種又は2種以上、TはFe又はFe及びCoを主体とする遷移金属元素の1種以上)からなる主相と、この主相よりRを多く含む粒界相とを少なくとも含んでいる。
そして、Pc(パーミアンス係数)が2において、240kA/mの有効磁場(ただし、有効磁場=印加磁場−反磁場)を印加したときのトータルフラックスをf1、400kA/mの有効磁場を印加したときのトータルフラックスをf2、2000kA/mの有効磁場を印加したときのトータルフラックスをf3とすると、着磁率a(=f1/f3×100)が60%以上、かつ、着磁率b(=f2/f3×100)が85%以上である。さらに、本発明のR−T−B系希土類永久磁石は、800kA/mの有効磁場を印加したときのトータルフラックスをf4とすると、着磁率c(=f4/f3×100)が95%以上となり、極めて着磁率が高い。なお、本発明におけるPcは、「希土類永久磁石」俵好夫、大橋健共著(森北出版)第146頁の図5−4に基づいて定めている。また、着磁率は以下によって測定した。評価する磁石をポールピースに挟み込んで閉磁路を形成した後、電磁石に電流を流し着磁を行なった。この場合、印加磁場=有効磁場となる。着磁後、フラックスメータによりトータルフラックスを測定した。
ここで着磁特性についていえば、前述したように、低磁界でより大きな着磁率を有し、かつ着磁率の立ち上がり急峻であることが理想的である。ところが、従来、この両者を満足することは容易ではなかった。しかるに、本発明は、着磁率a(=f1/f3×100)が60%以上、かつ、着磁率b(=f2/f3×100)が85%以上、さらには着磁率c(=f4/f3×100)が95%以上という、従来にはない低磁界で高着磁率で、かつ着磁率の立ち上がりの早いR−T−B系希土類永久磁石を提供する。
以上の着磁特性を得るためには、焼結体の結晶粒が平均粒径で3.5〜5.0μmという限られた範囲にあることが重要である。後述する第1実施例で説明するように、結晶粒の平均粒径が3.5μm未満あるいは5.0μmを超えると、上述した着磁率a、着磁率bを得ることができない。
また、以上の着磁特性を得るための組成的な要因としては、焼結体中の酸素含有量を規制すること、さらにNb及びZrの1種又は2種を含むことが掲げられる。この点については、以下の<化学組成>の欄で述べることにする。
<化学組成>
次に、本発明によるR−T−B系希土類永久磁石の望ましい化学組成について説明する。ここでいう化学組成は焼結後における最終組成をいう。
本発明のR−T−B系希土類永久磁石は、希土類元素(R)を25〜35wt%含有する。
ここで、本発明におけるRはYを含む概念を有しており、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Yb、Lu及びYの1種又は2種以上である。Rの量が25wt%未満であると、R−T−B系希土類永久磁石の主相となるR214B結晶粒の生成が十分ではなく軟磁性を持つα−Feなどが析出し、保磁力が著しく低下する。一方、Rの量が35wt%を超えると主相であるR214B結晶粒の体積比率が低下し、残留磁束密度が低下する。またRが酸素と反応し、含有する酸素量が増え、これに伴い保磁力発生に有効なR−リッチ相が減少し、保磁力の低下を招く。したがって、Rの量は25〜35wt%とする。望ましいRの量は28〜33wt%、さらに望ましいRの量は29〜32wt%である。
Ndは資源的に豊富で比較的安価であることから、希土類元素としての主成分をNdとすることが好ましい。また、Dy及びTbは保磁力を向上させる上で有効である。よって、希土類元素としてNd及びDyを選択し、NdとDy及び/又はTbの合計を25〜35wt%とすることが望ましい。Dy及びTbは、残留磁束密度及び保磁力のいずれを重視するかによって上記範囲内においてその量を定めることが望ましい。つまり、高い保磁力を得たい場合にはDy量を4.0〜12.0wt%、Tb量を1.0〜6.0wt%とすることが望ましい。なお、保磁力向上の効果はTbがDyよりも高く、Tbは同じ量を含む場合にDyの2倍程度の保磁力向上効果を発揮する。
本発明は、前述したように、保磁力が比較的高いタイプのR−T−B系希土類永久磁石においても優れた着磁特性を有している点に特徴がある。したがって、Dy及び/又はTbが上述した範囲にある場合に本発明の効果を十分に発揮することができる。その場合の保磁力(HcJ)は1680kA/mを超え、また1750kA/m以上、さらには2000kA/m以上となる。
また、本発明のR−T−B系希土類永久磁石は、ホウ素(B)を0.5〜4.5wt%含有する。Bが0.5wt%未満の場合には高い保磁力を得ることができない。ただし、Bが4.5wt%を超えると残留磁束密度が低下する傾向がある。したがって、上限を4.5wt%とする。望ましいBの量は0.5〜1.5wt%、さらに望ましいBの量は0.8〜1.2wt%である。
本発明のR−T−B系希土類永久磁石は、Al及びCuの1種又は2種を0.02〜0.5wt%の範囲で含有することができる。この範囲でAl及びCuの1種又は2種を含有させることにより、得られるR−T−B系希土類永久磁石の高保磁力化、温度特性の改善が可能となる。Alを添加する場合において、望ましいAlの量は0.03〜0.3wt%、さらに望ましいAlの量は0.05〜0.25wt%である。また、Cuを添加する場合において、望ましいCuの量は0.15wt%以下(0を含まず)、さらに望ましいCuの量は0.03〜0.08wt%である。
本発明のR−T−B系希土類永久磁石は、0.2〜1.5wt%のNb及び0.03〜0.25wt%のZrの1種又は2種を含有することが望ましい。
Nb及びZrはR−T−B系希土類永久磁石の着磁特性向上を図るために有効である。また、R−T−B系希土類永久磁石の磁気特性を向上するために酸素含有量を低減する際に、焼結過程での結晶粒の異常成長を抑制する効果を発揮し、焼結体の組織を均一かつ微細にする。したがって、Nb及びZrは酸素量が低い場合にその効果が顕著になる。Nbの望ましい量は0.5〜1.3wt%、さらに望ましい量は0.5〜1.2wt%である。また、Zrの望ましい量は0.05〜0.25wt%、さらに望ましい量は0.1〜0.2wt%である。
本発明のR−T−B系希土類永久磁石は、その酸素量を2000ppm以下とする。酸素量が多いと非磁性成分である酸化物相が増大して、磁気特性を低下させる。そこで本発明では、焼結体中に含まれる酸素量を、2000ppm以下、望ましくは1500ppm以下、さらに望ましくは1000ppm以下とする。ただし、単純に酸素量を低下させたのでは、粒成長抑制効果を有していた酸化物相の量が不足し、焼結時に十分な密度上昇を得る過程で異常粒成長が容易に起こる。そこで、本発明では、着磁特性向上効果とともに異常粒成長抑制効果を有するNb及びZrの1種又は2種を所定量添加する。
本発明のR−T−B系希土類永久磁石は、Coを2wt%以下(0を含まず)、望ましくは0.1〜1wt%、さらに望ましくは0.3〜0.7wt%含有する。Coはキュリー温度の向上、粒界相の耐食性向上に効果がある。
<多極着磁磁石>
本発明は、前述したように、多極着磁が施される磁石に適用することが望ましい。
多極着磁される磁石としては、モータ用に用いられるラジアル異方性又は極異方性リング状磁石、CD、DVD等の機器のピックアップ駆動用に用いられる直方体状磁石、VCM(Voice Coil Motor)用の扇状磁石がある。これらの多極着磁磁石は、N・Sの極性を複数有している。
以上の多極着磁磁石に本発明のR−T−B系希土類永久磁石を適用すると、ニュートラルゾーンの幅を狭くすることができる。そのために、トータルフラックス量が増加し、例えばモータに用いるものであればモータの特性を向上させることができる。ここで、ニュートラルゾーンとは、磁石を着磁した際に、極性(N・S)が反転する境界においてN又はSのどちらにも着磁されない領域をいう。特に、サイズの小さな磁石や極数の多い磁石においては、ニュートラルゾーンの占める割合が増大する。したがって、本発明による着磁特性の優れるR−T−B系希土類永久磁石を多極着磁に供することにより、ニュートラルゾーンの幅を狭くすることができ、ひいては当該磁石が用いられるモータの特性を向上することができる。
<製造方法>
次に、本発明によるR−T−B系希土類永久磁石の好適な製造方法について説明する。
本実施の形態では、単一の原料合金を用いて製造する方法について示す。ただし、本発明によるR−T−B系希土類永久磁石は、R214B結晶粒を主体とする合金(低R合金)と、低R合金よりRを多く含む合金(高R合金)とを用いる混合法により製造することができることはいうまでもない。
はじめに、真空又は不活性ガス、好ましくはAr雰囲気中でストリップキャスティングすることにより、所定組成の原料合金を得る。
原料合金が作製された後、原料合金は粉砕される。粉砕工程には、粗粉砕工程と微粉砕工程とがある。まず、原料合金を、それぞれ粒径数百μm程度になるまで粗粉砕する。粗粉砕は、スタンプミル、ジョークラッシャー、ブラウンミル等を用い、不活性ガス雰囲気中にて行なうことが望ましい。粗粉砕性を向上させるために、水素を吸蔵させた後、粗粉砕を行なうことが効果的である。
粗粉砕工程後、微粉砕工程に移る。微粉砕は、主にジェットミルが用いられ、粒径数百μm程度の粗粉砕粉末が、平均粒径2.5〜6μm、好ましくは3〜5μmになるまで行われる。ジェットミルは、高圧の不活性ガス(例えば窒素ガス)を狭いノズルより開放して高速のガス流を発生させ、この高速のガス流により粗粉砕粉末を加速し、粗粉砕粉末同士の衝突やターゲットあるいは容器壁との衝突を発生させて粉砕する方法である。微粉砕時に、ステアリン酸亜鉛等の粉砕助剤を0.01〜0.3wt%程度添加することにより、成形時に配向性の高い微粉を得ることができる。
次いで、微粉末を磁場印加によってその結晶軸を配向させた状態で磁場中成形する。この磁場中成形は、12〜20kOe(960〜1600kA/m)前後の磁場中で、0.3〜3.0t/cm2(30〜300MPa)前後の圧力で行なえばよい。また、磁場印加方法は前述の他に、パルス印加磁場を用いてもよい。
磁場中成形後、その成形体を真空又は不活性ガス雰囲気中で焼結する。焼結温度は、組成、粉砕方法、粒度と粒度分布の違い等、諸条件により調整する必要があるが、1000〜1100℃で1〜5時間程度焼結すればよい。焼結工程の前に成形体に含まれている粉砕助剤、ガスなどを除去する処理を行なってもよい。焼結後、得られた焼結体に時効処理を施すことができる。この工程は、保磁力を制御する重要な工程である。時効処理を2段に分けて行なう場合には、800℃近傍、600℃近傍での所定時間の保持が有効である。800℃近傍での熱処理を焼結後に行なうと、保磁力が増大するため、混合法においては特に有効である。また、600℃近傍の熱処理で保磁力が大きく増加するため、時効処理を1段で行なう場合には、600℃近傍の時効処理を施すとよい。
以下本発明を具体的な実施例に基づいて説明する。
<第1実施例>
ストリップキャスト法により、表1に示す組成の原料合金を作製した。
得られた各々の原料合金に対して室温にて水素を吸蔵させた後、Ar雰囲気中で600℃×1時間の脱水素を行なう、水素粉砕処理を行なった。
高磁気特性を得るべく、本実験では焼結体酸素量を1000ppm以下に抑えるために、水素粉砕(粉砕処理後の回収)から焼結(焼結炉に投入する)までの各工程の雰囲気を100ppm未満の酸素濃度に抑えてある。
通常、粗粉砕と微粉砕による2段粉砕を行っているが、本実施例では粗粉砕工程を省いている。
水素粉砕された合金に粉砕助剤としてオレイン酸アミドを0.1%添加し、ジェットミルにて微粉砕を行ない、平均粒径(d)3.3μm、3.7μm、4.1μm、4.4μm、4.8μm及び5.3μmの6種類の微粉末を得た。なお、粒径の測定はレーザ回折式粒度分布計(Malvern Instruments社製Mastersizer)により行なった。
得られた微粉末を1320kA/m(16.5kOe)の磁場中で加圧成形を行って成形体を得た。成形体の密度は4.2Mg/m3である。
得られた成形体を真空中において1040℃で4時間焼結した後、急冷した。次いで得られた焼結体に800℃×1時間と530℃×2.5時間(ともにAr雰囲気中)の2段時効処理を施した。
Figure 0003995677
得られたR−T−B系希土類永久磁石についてB−Hトレーサにより磁気特性を測定するとともに、焼結体の密度、平均結晶粒径、酸素含有量、窒素含有量及び炭素含有量を測定した。その結果を表2に示す。表2において、dは焼結体の平均結晶粒径、ρは焼結体の密度、Brは残留磁束密度、HcJは保磁力、(BH)maxは最大エネルギー積を、Hk/HcJは角形比を示す。なお、角形比(Hk/HcJ)は磁石性能の指標となるものであり、磁気ヒステリシスル−プの第2象限における角張の度合いを表す。またHkは、磁気ヒステリシスル−プの第2象限において、磁束密度が残留磁束密度の90%になるときの外部磁界強度である。焼結体の平均結晶粒径は、焼結体の研磨面を簡易偏光顕微鏡(オリンパス光学工業(株)製BX60M)で観察し、それを画像処理装置(旭化成工業(株)製IP−1000)にて評価した。この評価により、粒子面積が得られるので、それを円相当径に換算して結晶粒径とした。
表2に示すように、試料1〜6のいずれのR−T−B系希土類永久磁石も1.3T以上の残留磁束密度、2000kA/m以上の保磁力、340kJ/m3近傍又はそれ以上という最大エネルギー積、90%以上の角形比(Hk/HcJ)を有していることがわかる。また、いずれのR−T−B系希土類永久磁石も酸素量が1000ppm以下、窒素量が500ppm以下、炭素量が1000ppm以下と、不純物量が低いレベルにあることがわかる。
Figure 0003995677
次に、試料1〜6のR−T−B系希土類永久磁石について、着磁率(Pc=2)を測定した。その結果を表3に示す。表3に示すように、平均結晶粒径が最も小さい試料1(3.3μm)及び最も大きい試料5(5.3μm)のR−T−B系希土類永久磁石は、240kA/mの着磁磁界で60%未満の着磁率しか得られないことがわかる。
Figure 0003995677
以上より、焼結体の平均結晶粒径が3.5〜5.0μm、望ましくは4.0〜4.5μmの範囲とすることにより、240kA/mという低い着磁磁界で60%以上の着磁率を得ることができるとともに、400kA/mという低い着磁磁界で85%以上の着磁率を得ることができる。さらに、800kA/mの着磁磁界で95%以上の着磁率が得られることからわかるように、本発明によるR−T−B系希土類永久磁石は、着磁率の立ち上がりが早い。
<第2実施例>
表4に示す組成の原料合金を用いること及び微粉末を作製する際の粉砕ガス(窒素)中の酸素含有量を制御することによって最終の焼結体の酸素含有量を変動させた以外は第1実施例と同様にして5種類のR−T−B系希土類永久磁石(試料7〜11)を得た。得られたR−T−B系希土類永久磁石について、第1実施例と同様に磁気特性等を測定した。その結果を表5に示す。
表5に示すように、試料7〜11のいずれのR−T−B系希土類永久磁石も1.3T以上の残留磁束密度、2300kA/m以上の保磁力、330kJ/m3近傍の最大エネルギー積を有していることがわかる。
Figure 0003995677
Figure 0003995677
次に、試料7〜11のR−T−B系希土類永久磁石について、着磁率(Pc=2)を測定した。その結果を表6に示す。表6に示すように、焼結体の酸素量が490ppmと最も低い試料7のR−T−B系希土類永久磁石が低い着磁磁界における着磁率が最も高いことがわかる。また、試料7〜10は、240kA/m(3kOe)の着磁磁界で70%以上の着磁率、400kA/m(5kOe)の着磁磁界で90%以上の着磁率、800kA/m(10kOe)の着磁磁界でほぼ100%の着磁率を得ることができる。これに対して、試料11は240kA/m(3kOe)の着磁磁界で60%を超える着磁率を得ることができない。同様に400kA/m(5kOe)の着磁磁界における着磁率が85%に達しない。
Figure 0003995677
以上のように、着磁率はR−T−B系希土類永久磁石に含まれる酸素の量と関連があり、低い着磁磁界から高い着磁磁界まで着磁率を向上させるためには、酸素含有量は2000ppm以下、望ましくは1500ppm以下、さらに望ましくは1000ppm以下とすべきである。
<第3実施例>
表7に示す原料合金を用いた以外は第1実施例と同様にして8種類のR−T−B系希土類永久磁石(試料12〜19)を得た。得られたR−T−B系希土類永久磁石について、第1実施例と同様に磁気特性等を測定した。その結果を表8に示す。なお、第1実施例における試料1も表7、8に示している。
表8に示すように、M元素を含まない試料12は角形比(Hk/HcJ)が93.6%と他の試料に比べて低い。これに対してM元素を含む試料1、13〜19は95%を超える角形比(Hk/HcJ)を有しており、特にNbを含む試料13、Gaを含む試料17及びZrとNbを含む試料19の角形比(Hk/HcJ)が高くかつ保磁力(HcJ)も高いことがわかる。
試料12について組織観察を行なったところ、試料12は焼結体中に100μm程度まで異常に成長した結晶粒が観察された。これは、酸素含有量が1000ppm程度と低く、結晶粒成長を抑制していた酸化物の量が低減されたためである。この異常成長した結晶粒の存在が低い角形比の原因と推測される。
試料1、13〜19についても同様に組織観察を行なったが、試料12で観察された異常成長した結晶粒は観察されなかった。試料1、13及び19ではNbが主相結晶粒及び粒界相に、また試料14、19ではZrが粒界相に分散していることが確認されており、Nb又はZrが何らかの化合物を形成し、この化合物が結晶粒の異常成長を抑制しているものと解される。
Figure 0003995677
Figure 0003995677
次に、試料1、試料12〜19のR−T−B系希土類永久磁石について、着磁率(Pc=2)を測定した。その結果を表9に示す。なお、試料1の結果についても表9に示してある。表9に示すように、M元素を含まない試料12は240kA/mの着磁磁界で50%以下の着磁率しか得られないのに対して、M元素を含む試料1、13〜18は240kA/mの着磁磁界で60%以上の着磁率が得られることがわかる。また、M元素を含まない試料12は400kA/mの着磁磁界で85%以下の着磁率しか得られないのに対して、M元素を含む試料1、13〜19は400kA/mの着磁磁界で85%以上の着磁率が得られることがわかる。
Figure 0003995677
以上より、M元素は異常粒成長を抑制することにより磁気特性、特に角形比(Hk/HcJ)の向上にとって有効な元素であるとともに、着磁特性の向上にとっても有効な元素であることがわかる。特に、Nb、Zr及びGaは磁気特性及び着磁特性の両者を高いレベルにするために有効な元素である。
<第4実施例>
表10に示す原料合金を用いた以外は第1実施例と同様にして4種類のR−T−B系希土類永久磁石(試料20〜23)を得た。試料20〜23について、第1実施例と同様に磁気特性、焼結体の平均結晶粒径等を測定した。その結果を表11に示す。Dy量が多くなるにつれて保磁力(HcJ)が高くなる一方、残留磁束密度(Br)が低下することがわかる。試料20〜23の着磁率(Pc=2)を第1実施例と同様に測定した。その結果を表12に示す。表12に示すように、Dy量が多くなるにつれて着磁率が向上することがわかる。特に、その差異は400kA/m以下の着磁磁界において顕著である。
Figure 0003995677
Figure 0003995677
Figure 0003995677
また、試料20及び試料23から図1に示す形状の試験片(厚さ2.1mm)を作製するとともに、図1に示すようにコの字状に着磁を行なった。なお、着磁条件を以下の4条件とした。
800μF×350V、800μF×600V、800μF×900V、800μF×1500V
各着磁条件において、図1の一点鎖線上のトータルフラックスを測定した。図2は、一点鎖線上の位置とトータルフラックス(B)との関係を着磁電圧ごとに示したグラフである。
フル着磁に近い着磁電圧が1500Vのときには試料20及び試料23は同等のトータルフラックス(B)を示している。しかし、着磁電圧が350Vの時には試料23は試料20の1.3倍以上のトータルフラックス(B)を有している。同様に、着磁電圧が600Vの時には試料23は試料20の1.1倍以上のトータルフラックス(B)を有している。また、着磁電圧が350Vの場合、極性が反転すべき3.5mmの位置近傍の試料20及び試料23の曲線を比較すると、後者の傾きに比べて前者の傾きが小さく、ニュートラルゾーンの発生を示唆している。
以上の結果より、着磁特性の優れた試料を用いることにより、ニュートラルゾーンの幅を小さくすることができるため、アクチュエータに優れた動作特性を与えることができる。
<第5実施例>
表13に示す原料合金を用いた以外は第1実施例と同様にして4種類のR−T−B系希土類永久磁石(試料24〜27)を得た。試料24〜27について、第1実施例と同様に磁気特性、焼結体の平均結晶粒径等を測定した。その結果を表14に示す。Tb量が多くなるにつれて保磁力(HcJ)が高くなる一方、残留磁束密度(Br)が低下することがわかる。試料24〜27の着磁率(Pc=2)を第1実施例と同様に測定した。その結果を表15に示す。表15に示すように、Tb量が多くなるにつれて着磁率が向上することがわかる。特に、400kA/m以下の着磁磁界においてその差異が顕著である。また、第4実施例と比較すると、Tbはより少ない含有量でDyと同等の効果を得ることができる。
Figure 0003995677
Figure 0003995677
Figure 0003995677
<第6実施例>
実施例1の試料2について、Pc=1.0、0.5の試料をさらに作製し、第1実施例と同様に着磁率を測定した。その結果を表16に示す。
Figure 0003995677
表16に示すように、Pcが小さくなるにつれて着磁率は低下する傾向にあるが、240kA/mの着磁磁界において、Pc=1.0の着磁率が55%以上、Pc=0.5の着磁率が40%以上と低磁界で高い着磁率を示している。また、400kA/mの着磁磁界において、Pc=1.0の着磁率が80%以上、Pc=0.5の着磁率が70%以上の着磁率を示していることがわかる。
第4実施例によるR−T−B系希土類永久磁石から作製した試験片の形状を示す平面図である。 図1の試験片の一点鎖線上の位置とトータルフラックス(B)との関係を着磁電圧ごとに示したグラフである。

Claims (15)

  1. 14B相(ただし、Rは希土類元素の1種又は2種以上、TはFe又はFe及びCoを必須とする1種又は2種以上の遷移金属元素)からなる主相と、
    前記主相よりRを多く含む粒界相とを備えた、酸素含有量が2000ppm以下、平均結晶粒径が3.5〜5.0μmの焼結体からなり、
    Pc(パーミアンス係数)が2において、
    240kA/mの有効磁場(ただし、有効磁場=印加磁場−反磁場)を印加したときのトータルフラックスをf1、
    400kA/mの有効磁場を印加したときのトータルフラックスをf2、
    2000kA/mの有効磁場を印加したときのトータルフラックスをf3とすると、
    着磁率a(=f1/f3×100)が60%以上、かつ、
    着磁率b(=f2/f3×100)が85%以上であるR−T−B系希土類永久磁石の製造方法であって、
    R:25〜35wt%(ただし、Rは希土類元素の1種又は2種以上)、B:0.5〜4.5wt%、Al及びCuの1種又は2種:0.02〜0.5wt%、Nb:0.2〜1.5wt%及びZr:0.03〜0.25wt%の1種又は2種、Co:2wt%以下(0を含まず)、残部実質的にFeからなる組成を有する原料粉末を磁場中で成形して成形体を作製し、
    前記成形体を焼結することを特徴とするR−T−B系希土類永久磁石の製造方法。
  2. 前記R−T−B系希土類永久磁石の保磁力(HcJ)が1680kA/mを超えることを特徴とする請求項1に記載のR−T−B系希土類永久磁石の製造方法
  3. 前記R−T−B系希土類永久磁石の残留磁束密度(Br)が1.20T以上、最大エネルギー積((BH)max)が240kJ/m3以上、角形比(Hk/HcJ)が90%以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載のR−T−B系希土類永久磁石の製造方法
  4. 前記焼結体中の酸素量が1500ppm以下であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のR−T−B系希土類永久磁石の製造方法
  5. 前記焼結体中の酸素量が1000ppm以下であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のR−T−B系希土類永久磁石の製造方法
  6. 前記焼結体中にNbが分散していることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のR−T−B系希土類永久磁石の製造方法
  7. 前記焼結体中にZrが分散していることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のR−T−B系希土類永久磁石の製造方法
  8. Rとして4.0〜12.0wt%のDyを含むことを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のR−T−B系希土類永久磁石の製造方法
  9. Rとして1.0〜6.0wt%のTbを含むことを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のR−T−B系希土類永久磁石の製造方法
  10. Nbは前記焼結体の主相及び結晶粒界に分散していることを特徴とする請求項のいずれかに記載のR−T−B系希土類永久磁石の製造方法
  11. Zrは前記焼結体の結晶粒界に分散していることを特徴とする請求項10のいずれかに記載のR−T−B系希土類永久磁石の製造方法
  12. 多極着磁される磁石であることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載のR−T−B系希土類永久磁石の製造方法
  13. 前記焼結体中の窒素量が20〜600ppm、炭素量が1500ppm以下であることを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載のR−T−B系希土類永久磁石の製造方法
  14. Ga:0.02〜1.5wt%を含有することを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載のR−T−B系希土類永久磁石の製造方法
  15. 前記原料粉末は原料合金を粉砕して作製され、
    前記原料合金の粉砕から前記成形体の焼結までの工程の雰囲気の酸素濃度を100ppm未満とすることを特徴とする請求項1〜14のいずれかに記載のR−T−B系希土類永久磁石の製造方法。
JP2004302716A 2004-10-18 2004-10-18 R−t−b系希土類永久磁石の製造方法 Expired - Lifetime JP3995677B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004302716A JP3995677B2 (ja) 2004-10-18 2004-10-18 R−t−b系希土類永久磁石の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004302716A JP3995677B2 (ja) 2004-10-18 2004-10-18 R−t−b系希土類永久磁石の製造方法

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004003435A Division JP3728316B2 (ja) 2003-03-27 2004-01-08 R−t−b系希土類永久磁石

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005197662A JP2005197662A (ja) 2005-07-21
JP3995677B2 true JP3995677B2 (ja) 2007-10-24

Family

ID=34824665

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004302716A Expired - Lifetime JP3995677B2 (ja) 2004-10-18 2004-10-18 R−t−b系希土類永久磁石の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3995677B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009231391A (ja) * 2008-03-19 2009-10-08 Hitachi Metals Ltd R−t−b系焼結磁石
JP5501833B2 (ja) * 2010-03-31 2014-05-28 日東電工株式会社 R−t−b系永久磁石
CN104584148B (zh) * 2012-08-27 2017-12-26 因太金属株式会社 NdFeB系烧结磁体

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005197662A (ja) 2005-07-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7199690B2 (en) R-T-B system rare earth permanent magnet
JP6380652B2 (ja) R−t−b系焼結磁石の製造方法
JP4648192B2 (ja) R−t−b系希土類永久磁石
JP4645855B2 (ja) R−t−b系焼結磁石
JP5729051B2 (ja) R−t−b系希土類焼結磁石
JP4805998B2 (ja) 永久磁石とそれを用いた永久磁石モータおよび発電機
JPS61222102A (ja) 希土類鉄系永久磁石
JPH0510806B2 (ja)
JP4076175B2 (ja) R−t−b系希土類永久磁石
JP2009260338A (ja) 希土類磁石
JPWO2004029998A1 (ja) R−t−b系希土類永久磁石の製造方法
JP3728316B2 (ja) R−t−b系希土類永久磁石
JP2006100847A (ja) R−t−b系希土類永久磁石
JP3762912B2 (ja) R−t−b系希土類永久磁石
JP4274480B2 (ja) R−t−b系焼結磁石
JP7035683B2 (ja) R-t-b系焼結磁石
JP4076178B2 (ja) R−t−b系希土類永久磁石
JP3995677B2 (ja) R−t−b系希土類永久磁石の製造方法
JP2007250605A (ja) R−t−b系希土類永久磁石の製造方法
JP4529180B2 (ja) 希土類永久磁石
JP4534553B2 (ja) R−t−b系焼結磁石及びその製造方法
JP2003217918A (ja) 着磁性に優れた希土類焼結磁石用合金粉末、希土類焼結磁石およびその製造方法
JP2002124407A (ja) 異方性希土類焼結磁石及びその製造方法
JP4706900B2 (ja) 希土類永久磁石の製造方法
JP2005159052A (ja) R−t−b系永久磁石及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060904

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061107

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061227

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20061228

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070725

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070731

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100810

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 3995677

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100810

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100810

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110810

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120810

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130810

Year of fee payment: 6

EXPY Cancellation because of completion of term