JP2009260338A - 希土類磁石 - Google Patents

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Abstract

【課題】優れた磁気特性を有するとともに、B含有割合の変動に伴う磁気特性のばらつきを十分に抑制することができる希土類磁石を提供すること。
【解決手段】R(但し、RはYを含む希土類元素から選ばれる1種以上の元素)、B、Al、Cu、Zr、Co、C、Si及びFeを必須元素とし、必須元素全体に対する含有割合が、R:25〜32質量%、B:0.84〜0.98質量%、Al:0.03〜0.25質量%、Cu:0.01〜0.15質量%、Zr:0.03〜0.25質量%、Co:3質量%以下(但し、0質量%を含まず。)、C:0.03〜0.15質量%、Si:0.028〜1.5質量%、Fe:残部、であり、Oの含有割合が0.2質量%以下である希土類磁石。
【選択図】図1

Description

本発明は、希土類磁石、より詳しくは、R−T−B系の組成を有する希土類磁石に関する。
R−T−B(Rは希土類元素、TはFe等の金属元素)系の組成を有する希土類磁石は、優れた磁気特性を有する磁石であり、その磁気特性の更なる向上を目指して多くの検討がなされている。磁石の磁気特性を表す指標としては、一般に、残留磁束密度(Br)及び保磁力(HcJ)が用いられ、これらの積(最大エネルギー積)が大きいほど優れた磁気特性を有する磁石であるということができる。
希土類磁石のBrやHcJは、その組成が変わることで変化することが知られている。例えば、下記特許文献1〜3には、BrやHcJの向上を目的として、それぞれ特徴的な組成を有する希土類磁石が開示されている。
国際公開第2004/029995号 特開2000−234151号公報 国際公開第2005/015580号
近年、希土類磁石の用途は多岐にわたっており、従来に比して高い磁気特性が要求されるようになってきている。そのような状況下、BrやHcJといった磁気特性を、少しでも向上できるような希土類磁石が求められている。
かかる要求に応じて、本発明者らは、希土類磁石の組成について種々検討を行った。その結果、B(ボロン)及びO(酸素)の含有割合を低減することで、Br及びHcJなどの磁気特性を向上できることがわかった。
しかしながら、さらに検討を進めたところ、Bの含有割合を低減した組成では、希土類磁石の組成のわずかな変動によって、磁気特性、特にHcJが大きく変化することがわかった。これは、Bの含有割合を基本組成よりも低減すると、軟磁性のR17相が形成されやすくなることに起因しているものと思われる。Bの含有割合の変動に伴うHcJの変化幅は、微量のCuを含有させることによって、ある程度低減することが可能であるものの、量産サイズにスケールアップすることを鑑みれば、未だ十分とはいえなかった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、優れた磁気特性を有するとともに、Bの含有割合の変動に伴う磁気特性のばらつきを十分に抑制することができる希土類磁石を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明では、R(但し、RはYを含む希土類元素から選ばれる1種以上の元素)、B、Al、Cu、Zr、Co、C、Si及びFeを必須元素とし、必須元素全体に対する含有割合が、R:25〜32質量%、B:0.84〜0.98質量%、Al:0.03〜0.25質量%、Cu:0.01〜0.15質量%、Zr:0.03〜0.25質量%、Co:3質量%以下(但し、0質量%を含まず。)、C:0.03〜0.15質量%、Si:0.028〜1.5質量%、Fe:残部、であり、Oの含有割合が0.2質量%以下である希土類磁石を提供する。
本発明の希土類磁石は、R14Bで表される基本組成よりもBの含有割合が小さい(0.98質量%以下である)ことから、Bリッチ相が過度に形成されることがなく、相対的に主相の体積比率が大きくなって、Brを向上させることができる。また、他の必須元素を特定範囲の割合で含有するとともに、酸素の含有割合が十分に低減されていることから、磁気特性を十分に向上させつつ、磁気特性のばらつきを十分に抑制することができる。
かかる効果が得られる理由は必ずしも明らかではないが、本発明者らは以下の通り推察する。R−T−B系の組成を有する希土類磁石の場合、基本組成よりもBの含有割合が小さいと、化学量論上、R及びTが余りやすくなり、これらの元素から軟磁性のR17相が析出する傾向がある。このため、Bの含有割合が過度に減少すると磁気特性が低下してしまうと考えられる。ところが、本発明では、Siを含有することによって、余剰となるR及びTから磁気特性に悪影響を及ぼさないR13Si若しくはRSi等のSi化合物相の生成を促進し、R17相の生成を抑制している。また、Cuを含有することによって、磁気特性の向上に有効なR14B相の生成を促進し、R17相の生成を抑制している。すなわち、Bの含有割合を基本組成よりも減らすこと、並びにSi及びCuを添加することが、磁気特性の向上と磁気特性のばらつきの抑制に寄与しているものと考えている。
本発明では、また、R(但し、RはYを含む希土類元素から選ばれる1種以上の元素)、B、Al、Cu、Zr、Co、C、Si、Ga及びFeを必須元素とし、必須元素全体に対する含有割合が、R:25〜32質量%、B:0.84〜0.98質量%、Al:0.03〜0.25質量%、Cu:0.01〜0.15質量%、Zr:0.03〜0.25質量%、Co:3質量%以下(但し、0質量%を含まず。)、C:0.03〜0.15質量%、Si:0.028〜1.5質量%、Ga:0.2質量%以下(但し、0質量%を含まず。)Fe:残部、であり、Oの含有割合が0.2質量%以下である希土類磁石を提供する。
上記希土類磁石も、R14Bで表される基本組成よりもBの含有割合が小さい(0.98質量%以下である)ことから、Bリッチ相が過度に形成されることがなく、相対的に主相の体積比率が大きくなって、Brを向上させることができる。また、他の必須元素を特定範囲の割合で含有するとともに、酸素の含有割合が十分に低減されていることから、磁気特性を十分に向上させつつ、磁気特性のばらつきを十分に抑制することができる。
本発明の希土類磁石は、必須元素全体に対するSiの含有割合が0.03〜1.5質量%であることが好ましい。これによって、磁気特性のばらつきを一層十分に抑制することができる。
本発明によれば、優れた磁気特性を有するとともに、Bの含有割合の変動に伴う磁気特性のばらつきを十分に抑制可能な希土類磁石を提供することができる。
各実施例及び各比較例の希土類磁石におけるB含有割合とHcJとの関係を示すグラフである。 各実施例及び各比較例の希土類磁石におけるB含有割合とBrとの関係を示すグラフである。 酸素の含有割合の変化に伴う保磁力の変化を示すグラフである。 各実施例及び各比較例の希土類磁石におけるB含有割合とHcJとの関係を示すグラフである。 各実施例及び各比較例の希土類磁石におけるB含有割合とBrとの関係を示すグラフである。 各参考例の希土類磁石におけるBの含有割合とBrとの関係を示すグラフである。 各参考例の希土類磁石におけるBの含有割合とHcJとの関係を示すグラフである。
以下、本発明の好適な実施形態について説明する。本実施形態の希土類磁石は、R、B、Al、Cu、Zr、Co、C、Si及びFeを必須元素として含有している。各必須元素の含有割合は、必須元素の合計を基準として、R:25〜32質量%、B:0.84〜0.98質量%、Al:0.03〜0.25質量%、Cu:0.01〜0.15質量%、Zr:0.03〜0.25質量%、Co:3質量%以下(但し、0質量%を含まず。)、C:0.03〜0.15質量%、Si:0.028〜1.5質量%、Fe:61〜74質量%である。
希土類磁石は、上述の必須元素以外の元素として、例えばO、N、Mn、Ca、Ni、Cl、S及びFなど、製造時等において意図せずに混入する不可避不純物(不純物成分)などを含有していてもよい。
磁気特性に一層優れる希土類磁石を得る観点から、希土類磁石全体に対する必須元素の総含有割合は99質量%以上であることが好ましく、99.5質量%以上であることがより好ましく、99.8質量%以上であることがさらに好ましい。
上記不純物成分のうち、希土類磁石全体に対するOの含有割合は0.2質量%以下である。不純物成分の合計の含有割合は、希土類磁石全体に対し、0.5質量%以下であることが好ましく、0.2質量%以下であることがより好ましい。
上述した組成を有する本実施形態の希土類磁石は、例えば、R14Bで表される正方晶系の結晶構造を有する粒子状の主相と、この主相間に配置された粒界相とから構成される。粒界相は、例えば、R元素の含有割合が大きいRリッチ相やBの含有割合が大きいBリッチ相等を含む。ここで、上記Tは、主に上述した必須元素のうちのFe及びCoである。希土類磁石に含まれるその他の必須元素及び不純物成分は、添加成分として主相及び粒界のいずれにも含まれる場合がある。
希土類磁石に含まれる必須元素のうち、Rは、Yを含む希土類元素から選ばれる1種以上の元素であり、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Yb、Lu及びYからなる群より選ばれる1種以上の元素が挙げられる。なかでも、Rとしては、一層優れた磁気特性を得る観点から、Nd又はDyを必須成分として含むと好ましい。
必須元素全体に対するRの含有割合は、25〜32質量%である。Rの当該含有割合が25質量%未満であると、主相であるR14B相が形成され難くなって、軟磁性を有するα−Fe相が形成され易くなり、その結果HcJが低下する。一方、Rの当該含有割合が32質量%を超えると、R14B相の体積比率が低くなり、Brが低下する。また、Rと酸素とが反応することで酸素の含有割合が過度に増加し、これに伴ってHcJに寄与するRリッチ相が減少することによりHcJも低下する。一層良好なBr及びHcJを得る観点から、必須元素全体に対するRの含有割合の下限値は28質量%、上限値は30質量%であることが好ましい。必須元素全体に対するRの含有割合が30質量%以下であると、主相であるR14B相の体積比率が特に高くなり、更に良好なBrが得られるようになる。
上述のように、RとしてはNd又はDyが好ましい。特に、Dy14B相は、高い異方性磁界を有することから、HcJを向上させる効果がある。しかしながら、Dy14B相が多すぎる場合はBrが低下する傾向にあることから、必須元素全体に対するDyの含有割合は0.1〜8質量%として、R全体の含有割合(25〜32質量%)の残部が他の希土類元素(特にNd)となるようにすることが好ましい。必須元素全体に対するDyの含有割合は、高いBrを得る場合は0.1〜3.5質量%であると好ましく、一方、高いHcJを得る場合は3.5〜8質量%であると好ましい。
また、希土類磁石における必須元素全体に対するB(ホウ素)の含有割合は0.84〜0.98質量%である。Bの当該含有割合が0.84質量%未満であると、粒界相に軟磁性のR17相が析出し易くなり、HcJが低下する。一方、0.98質量%を超えると、Bリッチ相(例えばNd1.1)が過度に形成されて、Brが不十分となる。これらの観点から、必須元素全体に対するBの含有割合は、0.86〜0.98質量%であると好ましく、0.88〜0.93質量%であるとより好ましい。なお、Siを含有しない場合、必須元素全体に対するBの含有割合が0.87質量%未満になると、HcJが低下する傾向があったが、上記の通りSiを必須元素として含有することによって、必須元素全体に対するBの含有割合が0.84質量%付近となっても、HcJの低下を十分に抑制することができる。
本実施形態の希土類磁石においては、Bの含有割合をR14Bで表される基本組成の化学量論比よりもわずかに小さくすることで、Bリッチ相が殆ど形成されないようにし、主相(希土類磁石を構成する主な結晶相)の体積比率を向上させることで、高いBrを得ることが可能となる。なお、従来、R−T−B系の希土類磁石の製造においては、異常粒成長を抑制するためにあえてBリッチ相を形成させることも多かったが、本実施形態では、Oの含有割合が0.2質量%以下になる場合であっても、上述した適量のZrが含まれることによって、Bリッチ相を形成させずに異常粒成長を抑制することができる。その結果、より均一且つ微細な構造を有しており、しかも優れた磁気特性を有する希土類磁石を得ることが可能となる。
また、希土類磁石は、R14Bの基本組成におけるTで表される元素としてFe(鉄)に加えてCo(コバルト)を含有しており、Coの含有割合は0質量%を超え3質量%以下である。CoはFeと同様の相を形成するが、Coを含む相を含むことで、希土類磁石のキュリー温度が向上するほか、粒界相の耐食性が向上する。
さらに、希土類磁石は、必須元素としてAl(アルミニウム)及びCu(銅)を含有している。これらの元素を含むことによって、希土類磁石のHcJ、耐食性及び温度特性が向上する。必須元素全体に対するAlの含有割合は、0.03〜0.25質量%である。また、必須元素全体に対するCuの含有割合は0.01〜0.15質量%である。
特に、本実施形態においては、従来、B量が少ないと粒界相に軟磁性のR17相が析出してHcJの低下を招き易かったところ、Cuを含有することで、例えばR14C相が析出し易くなることによってR17相の析出が抑制され、これによりHcJが良好に維持されるようになる。このようなCuによる効果は、上述した本実施形態におけるBの含有割合が低い組成において、特に顕著に得られる傾向にある。そして、必須元素全体に対するCuの含有割合が0.01質量%未満であったり0.15質量%を超えたりすると、このような効果が十分に得られず、また、0.01質量%未満である場合はBrの低下も生じる。必須元素全体に対するCuの含有割合は、0.03〜0.11質量%であるとより好ましい。
本実施形態の希土類磁石は、必須元素としてSi(ケイ素)を含有している。必須元素全体に対するSiの含有割合は、0.028〜1.5質量%であり、好ましくは0.03〜1.5質量%である。Siを含有することによって、Bの含有割合が基本組成の化学量論比よりも小さい組成において、HcJのばらつきを小さくすることができる。すなわち、上述の通りCuを含有することによって、ある程度HcJを良好に維持することが可能となるが、さらにSiを上記範囲で含有することによって、HcJのばらつきを十分に抑制することが可能となる。これは、Bが減量された組成において、余剰になるR及びTと、SiとからR13Si若しくはRSi等のSi化合物相が形成され、R17相の生成が抑制されるためと考えられる。例えば、RとしてNd,TとしてFeを含有する希土類磁石の場合、NdFe13Si相が形成されると考えられる。
必須元素全体に対するSiの含有割合が0.028質量%未満の場合、HcJのばらつきを十分に抑制できない。一方、必須元素全体に対するSiの含有割合が1.5質量%を超える場合、磁気特性が低下する。一層優れた磁気特性を保持しつつHcJのばらつきを十分に抑制する観点から、必須元素全体に対するSiの含有割合は0.028〜1.35質量%であることが好ましく、0.03〜1.35質量%であることがより好ましく、0.04〜0.50質量%であることがさらに好ましい。
本実施形態の希土類磁石は、必須元素としてC(炭素)を含有している。必須元素全体に対するCの含有割合は0.03〜0.15質量%である。この範囲でCを含有することによって、Cuを含有することに伴うR14C相の生成が促進され、R17相を低減することができる。
本実施形態の希土類磁石は、必須元素としてFe(鉄)を含有している。必須元素全体に対するFeの含有割合は64〜71質量%である。この範囲でFeを含有することによって、磁気特性に優れる希土類磁石を得ることができる。
また、本実施形態の希土類磁石におけるO(酸素)の含有割合は、0.2質量%以下であり、Oを含有していなくてもよい。Oの含有割合が0.2質量%を超えると、非磁性の酸化物相の割合が増大してBrやHcJが低下する。特に、本実施形態の希土類磁石のように、Bの含有割合が化学量論量よりも小さく、且つCuを含む組成とした場合に、上記のような低酸素とすることによる磁気特性の向上効果が顕著に得られる。
さらに、上述のようにBの含有割合を化学量論量よりも小さくして実質的なBリッチ(R)相を無くし、且つ、上記のような低酸素とすることで焼成時の液相量を増加させることにより、焼成時の焼結性が変化して、得られる希土類磁石は、低温度領域でも十分な焼結がなされたものとなる。その結果、本実施形態の希土類磁石は、焼結後の結晶粒径が微細であり、これによっても高HcJを発揮し得るものとなり得る。
なお、磁気特性を向上させる観点からは、Oの含有割合はできるだけ小さいことが好ましい。Oの含有割合が小さくなること、つまりRの酸化物の含有量が減少することで、HcJの向上に寄与するRリッチ相が増加し、R14B相やR14C相の生成が促進されるとともにR17相の生成が抑制される傾向がある。したがって、Siを所定割合含有するとともに、Oの含有割合を小さくすることによって、Bの含有割合が低減された組成であっても、Bの含有割合の変動に対する磁気特性の変化を十分に低減することができる。なお、通常、製造時等に大気中の酸素等に由来するOが不可避的に希土類磁石に取り込まれる傾向がある。そのため、Oの含有割合の下限値は、希土類磁石全体に対し、通常0.03質量%程度、より好ましくは0.005質量%程度となる。なお、Oを含むことで、過焼結を防止し、且つ優れた角形性が得られる場合もあることから、このような特性を良好に得る観点からは、希土類磁石全体に対するOの含有割合の下限値を上記値とすることが好ましい。Oのより好適な含有割合は、希土類磁石全体に対し0.03〜0.1質量%である。
また、Nも、磁気特性を向上させる観点から、含有割合はできるだけ小さいことが好ましいが、O同様に、製造時等に大気中の窒素等に由来するNが不可避的に希土類磁石に取り込まれる傾向がある。そのため、Nの含有割合の下限値は、希土類磁石全体に対し、通常0.03質量%程度、より好ましくは0.005質量%程度となる。なお、NもOと同様に過焼結を防止し、且つ優れた角形性が得られる場合もあることから、このような特性を良好に得る観点からは、希土類磁石全体に対するNの含有割合の下限値を上記値とすることが好ましい。Nのより好適な含有割合は、希土類磁石全体に対し0.03〜0.1質量%である。
さらに、本実施形態の希土類磁石は、Zr(ジルコニウム)を0.03〜0.25質量%含有する。Zrは、希土類磁石の製造過程での結晶粒の異常成長を抑制することができ、得られる焼結体(希土類磁石)の組織を均一且つ微細にして磁気特性の向上に寄与する。特に、本実施形態のようなOの含有割合が小さい(0.2質量%以下)場合に、このようなZrの効果が顕著となる。
Zrの含有割合が0.03質量%未満であると、結晶粒の異常成長を抑制する効果が十分に得られなくなり、希土類磁石の角形比が低下する。また、0.25質量%を超えると、希土類磁石のBr及びHcJが不十分となる。ここで、角形比とは、Hk/HcJで表される値であり、Hkとは、磁気ヒステリシスループ(4πI−Hカーブ)の第2象限における磁化がBrの90%となるときの磁界強度である。この角形比は、外部磁界の作用や温度上昇による減磁のし易さを表すパラメータであり、角形比が小さいと、減磁の程度が大きい性質があることを意味する。また、角形比が小さいと、着磁に要する磁界強度が増大する。さらに、角形比が小さい希土類磁石は、磁気ヒステリシスループの第2象限の形状に問題があるため、磁石としての適用が困難となる傾向にある。
本実施形態の希土類磁石は、必須元素として、上述の元素に加えてGaを更に含んでいてもよい。この場合、Gaの含有割合は、Gaを含む必須元素全体に対し、0質量%を超え0.2質量%以下であると好ましく、0.05〜0.15質量%であるとより好ましい。なお、Gaを含む場合も、その他の元素の含有割合は上述のとおりである。Gaを含有することによって、希土類磁石の主相の異方性磁界を向上させることが可能となり、希土類磁石の保磁力を向上させることができる。また、希土類磁石は、GaとSiの両方を含むことによって、特にBの含有割合が低減された組成において、Bの含有割合の変動に対するHcJの変化を十分に低減することが可能となり、HcJを高いレベルで安定化させることができる。ただし、Gaの含有割合が多すぎる場合、上述の好適な含有割合の範囲にある場合と比べて、飽和磁化が低くなりBrが低下する傾向にある。また、Gaは比較的高価であるため、製造コスト低減の観点からはその使用量は少ない方が好ましい。
次に、上述した実施形態の希土類磁石の製造方法について説明する。
希土類磁石の製造においては、まず、希土類磁石の各構成元素の原料金属を準備し、これらを用いてストリップキャスティング法等を行なうことにより原料合金を作製する。原料金属としては、例えば、希土類金属や希土類合金、純鉄、フェロボロン、またはこれらの合金が挙げられる。そして、これらを用い、所望とする希土類磁石の組成が得られる原料合金を作製する。なお、原料合金としては、組成が異なる複数のものを準備してもよい。
次に、原料合金を粉砕して、原料合金粉末を準備する。原料合金の粉砕は、粗粉砕工程及び微粉砕工程の2段階で行うことが好ましい。粗粉砕工程は、例えば、スタンプミル、ジョークラッシャー、ブラウンミル等を用い、不活性ガス雰囲気中で行うことができる。また、水素を吸蔵させた後、粉砕を行う水素吸蔵粉砕を行うこともできる。粗粉砕工程においては、原料合金を、粒径が数百μm程度となるまで粉砕を行う。
次に、微粉砕工程において、粗粉砕工程で得られた粉砕物を、更に平均粒径が3〜5μmとなるまで微粉砕する。微粉砕は、例えば、ジェットミルを用いて行うことができる。なお、原料合金の粉砕は、必ずしも粗粉砕と微粉砕との2段階で行なう必要はなく、はじめから微粉砕工程を行ってもよい。また、原料合金を複数種類準備した場合は、これらを別々に粉砕して混合するようにすればよい。
続いて、このようにして得られた原料粉末を磁場中で成形して、成形体を得る。より具体的には、原料粉末を電磁石中に配置された金型内に充填した後、電磁石により磁場を印加して原料粉末の結晶軸を配向させながら、原料粉末を加圧することにより成形を行なう。この磁場中の成形は、例えば、12.0〜17.0kOeの磁場中、0.7〜1.5t/cm程度の圧力で行えばよい。
磁場中成形後、成形体を真空又は不活性ガス雰囲気中で焼成し、焼結体を得る。焼成は、組成、粉砕方法、粒度等の条件に応じて適宜設定することが好ましいが、例えば、1000〜1100℃で1〜5時間行なえばよい。
そして、焼結体に対して、必要に応じて時効処理を施すことにより、希土類磁石を得る。時効処理を行うことによって、得られる希土類磁石のHcJが向上する傾向にある。時効処理は、例えば、2段階に分けて行うことができ、800℃近傍、及び600℃近傍の2つの温度条件で時効処理を行うと好ましい。このような条件で時効処理を行うと、特に優れたHcJが得られる傾向にある。なお、時効処理を1段階で行う場合は、600℃近傍の温度とすることが好ましい。
以上、好適な実施形態の希土類磁石及びその製造方法について説明したが、本発明の希土類磁石の製造方法は上記の方法に限定されるものではない。上述の方法では、原料合金を一旦作製した後、粉砕して得られる原料粉末を磁場中成形しているが、例えば、原料合金を作製せずに、所定量に秤量された原料金属を混合して磁場中成形を行い、焼結させて希土類磁石を形成してもよい。
本実施形態の希土類磁石は、上述のように、Bの含有割合が小さいことから、Bリッチ相の形成が抑制されて主相であるR14B相の割合が多くなるため、優れたBrが得られる。また、Cuを含むことから、Bの含有割合が少ないにもかかわらず軟磁性のR17相の形成が抑制され、HcJを向上させることができる。また、Siをさらに含むことから、R17相の形成が一層抑制される。これによって、十分に高い磁気特性を維持しつつHcJのばらつきを十分に抑制することができる。さらに、本実施形態の希土類磁石では、Oの含有割合が小さいため、実質的なR量が多い状態となり、これにより、HcJに寄与するRリッチ相が増大したり、R14B相、R14C相、R13Si若しくはRSi等のSi化合物相の形成が有利となってR17相が更に形成され難くなったりする。その結果、上述したようなBrやHcJの向上効果が特に顕著に得られるようになる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではない。
以下、実施例及び比較例に基づき本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。
まず、希土類磁石の組成において、B、O、Cuの含有割合による磁気特性の変化を検討した。
(参考例1〜16)
[希土類磁石の製造]
希土類磁石の原料を準備し、これらを用いてストリップキャスティング法により、下記表1で表される参考例1〜16の希土類磁石の組成が得られるように、それぞれ原料合金を作製した。
次に、得られた原料合金に水素を吸蔵させた後、Ar雰囲気で600℃、1時間の脱水素を行う水素粉砕処理を行った。なお、本参考例では、この水素粉砕から、焼成までの各工程(微粉砕及び成形)を、100ppm未満の酸素濃度の雰囲気下で行なった。
続いて、水素粉砕後の粉末に、粉砕助剤としてオレイン酸アミドを0.15質量%添加し、ナウターミキサーを用いて5〜30分間混合した後、ジェットミルを用いて微粉砕を行い、平均粒径が3μmである原料粉末を得た。
それから、原料粉末を、電磁石中に配置された金型内に充填し、15kOeの磁場を印加しながら1.2t/cmの圧力を加える磁場中成形を行い、成形体を得た。その後、成形体を、真空中で1030℃で4時間焼成した後、急冷して焼結体を得た。そして、得られた焼結体に対し、850℃で1時間、及び、540℃で2時間(ともにAr雰囲気中)の2段階の時効処理を施し、参考例1〜16の希土類磁石をそれぞれ得た。
[特性評価]
参考例1〜16で得られた希土類磁石について、B−Hトレーサーを用いてBr(残留磁束密度)、HcJ(保磁力)及びHk/HcJ(角形比)をそれぞれ測定した。得られた結果を表1にまとめて示す。角形比は、HcJとHkとを用いて、下記式(1)によって求めた。角形比は磁石性能の指標となるものであり、B−Hトレーサーを用いて測定した磁気ヒステリシスル−プの第2象限における角張の度合いを表す。式(1)におけるHkは、磁気ヒステリシスル−プの第2象限において、残留磁束密度に対する磁化の割合が90%になるときの外部磁界強度である。
角形比(%)=Hk/HcJ×100 (1)
Figure 2009260338
Oの含有割合が0.05質量%であり、必須元素全体に対するBの含有割合が0.84〜1.00質量%の範囲で異なる希土類磁石(参考例1〜7)について、Bの含有割合に対するBrの値をプロットしたグラフを図6に、HcJの値をプロットしたグラフを図7にそれぞれ示す。また、これらの図中には、比較のため、Oの含有割合が0.21又は0.22質量%(「約0.22質量%」とまとめて示す)であり、必須元素全体に対するBの含有割合が0.89〜0.97質量%の範囲で異なる希土類磁石(参考例8〜11)について、Bの含有割合に対するBr又はHcJの値をそれぞれプロットして得られたグラフも併せて示す。
図6及び図7より、Oの含有割合が0.05質量%と小さい場合は、Bの含有割合が1質量%未満の特定の範囲(例えば、必須元素全体に対して0.88〜0.98質量%)においてBr及びHcJが向上していることが確認された。一方、Oの含有割合が約0.22質量%である場合は、このようなBr及びHcJの向上効果は得られていなかった。
このことから、Oの含有割合が小さく(0.2質量%以下)、しかも必須元素全体に対するBの含有割合が1質量%未満の特定の範囲である場合に、優れたBr及びHcJの両方が得られることが確認された。なお、参考例12の希土類磁石は、Oの含有割合が0.50質量%であるものであるが、低密度であり、測定し得る程度の磁気特性が得られなかった。
Bの含有割合が同じ(0.89質量%)で、必須元素全体に対するCuの含有割合が0.00〜0.17質量%の範囲で異なる参考例4、13〜16の希土類磁石の評価結果から、Cuの含有割合が大きくなるとBrの低下が見られるものの、Cuの含有割合が小さくなり過ぎるとHcJが低下してしまうことが確認された。その結果、希土類磁石は、少なくともCuを含み、しかもCuの含有割合が大きくなり過ぎない場合(必須元素全体に対して0.15質量%以下の場合)に、優れたBr及びHcJを両立させ得ることが確認された。
以上より、Bを基本組成よりも減量した組成において、必須元素全体に対するCuの含有割合を0.01〜0.15質量%、希土類磁石全体に対するOの含有割合を0.2質量%以下にすることで、優れた磁気特性が得られることが分かった。しかしながら、図4に示すとおり、Cuを含有する場合でも、Bの含有割合によるHcJのばらつきが大きいことが分かった。そこで、良好な磁気特性を維持しつつHcJのばらつきが低減可能な組成について検討した。
(実施例1〜45、比較例1〜16)
[希土類磁石の製造]
希土類磁石の原料を準備し、これらを用いてストリップキャスティング法により、下記表2に示す組成を有する原料合金を作製した。なお、それぞれの原料合金における不可避不純物の含有量は、0.5質量%以下であった。
Figure 2009260338
次に、得られた原料合金に、室温で水素を吸蔵させた後、Ar雰囲気で600℃、1時間の脱水素を行う水素粉砕処理を行った。なお、本実施例及び比較例では、この水素粉砕から、焼成までの各工程(微粉砕及び成形)を、100ppm未満の酸素濃度の雰囲気下で行なった。
続いて、水素粉砕後の粉末に、粉砕助剤としてオレイン酸アミドを0.15質量%添加し、ナウターミキサーを用いて5〜30分間混合した後、ジェットミルを用いて微粉砕を行い、平均粒径が3μmである原料合金粉末を得た。
表3〜表5に示すように、所望の組成を有する各実施例及び各比較例の希土類磁石を作製するために、得られた各原料合金粉末を配合した。配合した原料粉末を、電磁石中に配置された金型内に充填し、15kOeの磁場を印加しながら1.2t/cmの圧力を加える磁場中成形を行い、成形体を得た。
得られた成形体を、真空中で1030℃で4時間焼成した後、急冷して焼結体を得た。そして、得られた焼結体に対し、850℃で1時間、及び、540℃で2時間(ともにAr雰囲気中)の2段階の時効処理を施し、各実施例及び各比較例の希土類磁石をそれぞれ得た。
[特性評価]
参考例1〜16と同様にして、得られた希土類磁石について、B−Hトレーサーを用いてBr(残留磁束密度)、HcJ(保磁力)及びHk/HcJ(角形比)をそれぞれ測定した。得られた結果を表3〜5に示す。
Figure 2009260338
Figure 2009260338
Figure 2009260338
図1は、実施例1〜7(Si含有割合:約0.03質量%)、実施例8〜14(Si含有割合:約0.06質量%)、実施例15〜21(Si含有割合:約0.12質量%)及び比較例1〜7(Si無し)の希土類磁石について、Bの含有割合に対するHcJの値をプロットしたグラフである。図2は、実施例1〜7(Si含有割合:約0.03質量%)、実施例8〜14(Si含有割合:約0.06質量%、実施例15〜21(Si含有割合:約0.12質量%)及び比較例1〜7(Si無し)の希土類磁石について、Bの含有割合に対するBrの値をプロットしたグラフである。
図1に示す結果から、必須元素全体に対してSiを約0.03〜0.12質量%含有する実施例1〜21の希土類磁石は、Siを意図的に添加していない比較例1〜7の希土類磁石に比べて、Bの含有割合の変動に対するHcJの変化が小さいことが確認された。Siを意図的に添加していない比較例1〜7の希土類磁石は、必須元素全体に対するBの含有割合が0.88質量%未満になると、急激にHcJが低下してしまうことが確認された。図2に示す結果から、必須元素全体に対しSiを約0.03〜0.12質量%含有する実施例1〜21の希土類磁石は、Siを添加していない比較例1〜7の希土類磁石と同等のBrを示すことが確認された。
以上の結果より、実施例1〜21の希土類磁石は、Bの含有割合が0.88質量%付近でバラついた場合であっても、HcJは大きく低下しないことが確認された。すなわち、実施例1〜21の希土類磁石では、良好な磁気特性を維持するためのBの含有割合の下限値を低減できることが確認された。このように、本発明の希土類磁石は、Bの含有割合の変動による影響を軽減するとともに、より広いB含有割合の範囲で良好な磁気特性を維持することができるため、量産スケールにおいて特に有用である。
図3は、実施例32〜36及び比較例8(B含有割合:約0.9質量%)、並びに実施例37〜38及び比較例9(B含有割合:約0.98質量%)の希土類磁石について、O(酸素)の含有割合に対するHcJの値をそれぞれプロットしたグラフである。図3に示す結果から、Oの含有割合を低くすることによって、HcJをさらに向上できることが確認された。
図4は、図1に示した実施例8〜14(Si含有割合:約0.06質量%)及び比較例1〜7(Si無し)のHcJの値とともに、比較例10〜16(Ga含有割合:約0.14質量%)及び実施例39〜45(Si含有割合:0.06質量%、Ga含有割合:約0.07質量%)の希土類磁石について、Bの含有割合に対するHcJの値をプロットしたグラフである。
図5は、図2に示した実施例8〜14(Si含有割合:約0.06質量%)及び比較例1〜7(Si無し)のBrの値とともに、比較例10〜16(Ga含有割合:約0.14質量%)及び実施例39〜45(Si含有割合:0.06質量%、Ga含有割合:約0.07質量%)の希土類磁石について、Bの含有割合に対するBrの値をプロットしたグラフである。
図4に示す結果から、Siが意図的に添加されておらず、且つGaの含有割合が約0.14質量%である希土類磁石は、Bの含有割合が0.88質量%付近において、Bの含有割合の変動に対してHcJの変化が大きいことが確認された。一方、Siの含有割合が0.06質量%である実施例8〜14及びSiとGaをともに含有する実施例39〜45の希土類磁石は、Siを意図的に添加していない比較例1〜7の希土類磁石やGaの含有割合が約0.14質量%でありSiが意図的に添加されていない比較例10〜16の希土類磁石に比べて、Bの含有割合の変動に対するHcJの変化を低減できることが確認された。また、SiとGaの両方を含有する希土類磁石は、Bの含有割合の変動に対するHcJの変化が小さく、且つHcJの値を高くできることが確認された。
図5に示す結果から、Si及びGaをともに含有する実施例39〜45の希土類磁石は、Siを添加していない比較例1〜7の希土類磁石と同等のBrを示すことが確認された。

Claims (3)

  1. R(但し、RはYを含む希土類元素から選ばれる1種以上の元素)、B、Al、Cu、Zr、Co、C、Si及びFeを必須元素とし、
    前記必須元素全体に対する含有割合が
    R:25〜32質量%、
    B:0.84〜0.98質量%、
    Al:0.03〜0.25質量%、
    Cu:0.01〜0.15質量%、
    Zr:0.03〜0.25質量%、
    Co:3質量%以下(但し、0質量%を含まず。)、
    C:0.03〜0.15質量%、
    Si:0.028〜1.5質量%、
    Fe:残部、であり、
    Oの含有割合が0.2質量%以下である希土類磁石。
  2. R(但し、RはYを含む希土類元素から選ばれる1種以上の元素)、B、Al、Cu、Zr、Co、C、Si、Ga及びFeを必須元素とし、
    前記必須元素全体に対する含有割合が
    R:25〜32質量%、
    B:0.84〜0.98質量%、
    Al:0.03〜0.25質量%、
    Cu:0.01〜0.15質量%、
    Zr:0.03〜0.25質量%、
    Co:3質量%以下(但し、0質量%を含まず。)、
    C:0.03〜0.15質量%、
    Si:0.028〜1.5質量%、
    Ga:0.2質量%以下(但し、0質量%を含まず。)、
    Fe:残部、であり、
    Oの含有割合が0.2質量%以下である希土類磁石。
  3. 前記必須元素全体に対するSiの含有割合が0.03〜1.5質量%である請求項1又は2記載の希土類磁石。
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