JPH05267027A - R−Fe−B系永久磁石用原料粉末の製造方法及び原料粉末調整用合金粉末 - Google Patents
R−Fe−B系永久磁石用原料粉末の製造方法及び原料粉末調整用合金粉末Info
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Abstract
害する磁石構成相のBリッチ相及びRリッチ相をできる
だけ低減でき、かつ主相のR2Fe14B相を増加させ、
さらに合金粉末中の含有酸素量を低減でき、種々の磁石
特性に応じた組成の合金粉末を容易に提供できるR−F
e−B系永久磁石用原料粉末の製造方法の提供。 【構成】 R2Fe14B相を主相とする特定組成のR−
Fe−B系合金粉末に全量の60%以下のRが50原子
%以下のNd2Fe17相を含む調整用合金粉末を添加配
合することにより、調整用合金粉末中のNd2Fe17相
と主相系R−Fe−B系合金粉末中のBリッチ相及びN
dリッチ相との反応により、新たにNd2Fe14B相が
生成されるため、永久磁石の磁石特性を劣化させるBリ
ッチ相及びNdリッチ相の量を低減できる。
Description
土類元素のうち少なくとも1種)、Fe、Bを主成分と
するR−Fe−B系永久磁石の製造に用いる原料粉末の
製造方法に係り、R2Fe14B相を主相とする主相系合
金粉末にR2Fe17相を含む調整用合金粉末を添加配合
して、磁石特性を劣化させるBリッチ相やNdリッチ相
の量を低減したR−Fe−B系永久磁石用原料粉末の製
造方法とその原料粉末調整用合金粉末に関する。
−Fe−B系永久磁石(特開昭59−46008号)
は、三元系正方晶化合物の主相とRリッチ相を有する組
織にて高磁石特性を発現し、iHcが25kOe以上、
(BH)maxが45MGOe以上と、従来の高性能希
土類コバルト磁石と比較しても、格段の高性能を発揮す
る。また、用途に応じ、選定された種々の磁石特性を発
揮するよう、種々組成のR−Fe−B系永久磁石が提案
されている。
磁石を製造するには、所要組成の磁石用の合金粉末を製
造する必要があり、電解により還元された希土類原料を
用いて、溶解して鋳型に鋳造し所要磁石組成の合金塊を
作成し、これを粉砕して所要粒度の合金粉末とする溶解
・粉砕法(特開昭60−63304号、特開昭60−1
19701号)と、希土類酸化物、Fe粉等を用い直接
磁石組成合金粉を作成する直接還元拡散法(特開昭59
−219404号、特開昭60−77943号)があ
る。
し易くRリッチ相が大きく偏析するが、鋳塊の粗粉砕工
程で容易に酸化防止が可能な工程で粉砕ができるため、
比較的低含有酸素量の合金粉末が得られる。
比較して磁石用原料粉末を作成する時に溶解・粗粉砕等
の工程を省略することができることが利点であるが、R
2Fe14B主相の周囲にRリッチ相がとり囲んだ状態で
作成され、また、Rリッチ相の大きさは前者と比較して
小さく良く分散されるため、製造時に酸化され易く含有
酸素量が多く、磁石組成によっては希土類元素が消耗さ
れて磁石特性のバラツキ等の発生原因となる問題があ
る。
e−B系永久磁石の磁石特性を劣化させる合金粉末中の
含有酸素量の低減を目的に、直接還元拡散法にてRリッ
チ相の少ないR2Fe14B相に近い組成で合金粉末を作
成し、またRリッチな合金粉末を、Co元素の添加によ
ってR3Co相(但しCoの1部あるいは大部分をFe
にて置換できる)を含むR2(Fe,Co)17相等から
なる金属間化合物粉末を作成し、両者を混合したR−F
e−B系永久磁石用原料粉末を提案(特願平2−229
685号)した。
料粉末は、合金粉末中及び得られた磁石の含有酸素量の
低減には極めて有効であるが、磁石内には主相のR2F
e14B相のほかにBリッチ相及び粒界相としてRリッチ
相が存在し、これら各相の存在量を精密に制御すること
は極めて困難であり、磁石特性がばらつく原因となって
いた。
の高性能化を阻害する磁石構成相のBリッチ相及びRリ
ッチ相をできるだけ低減でき、かつ主相のR2Fe14B
相を増加させ、さらに合金粉末中の含有酸素量を低減で
き、種々の磁石特性に応じた組成の合金粉末を容易に提
供できるR−Fe−B系永久磁石用原料粉末の製造方法
の提供を目的としている。
例えばNd−Fe合金中、Nd2Fe17相はキュリー点
が室温付近で、C面内に容易磁化方向を有する金属間化
合物であり、従来、R−Fe−B系焼結永久磁石におい
て、B量が6原子%より少ない場合は、磁石内に例えば
Nd2Fe17相が生成して保磁力が低下するとされてき
た。しかし、発明者は種々検討の結果、R2Fe14B相
を主相とするR−Fe−B系合金粉末にR2F17相、例
えばNd2Fe17相を含むR−Fe系合金粉末を特定量
添加配合した原料粉末は、粒界相のNdリッチ相中のN
dとR−Fe系合金粉末中のNd2Fe17との共晶温度
690℃付近において、例えば、 Nd+Nd2Fe17
相←→液相 の反応が起こることにより、この低融点の
液相がR−Fe−B系合金粉末の焼結を促進することを
知見した。
Fe14B相を主相とするR−Fe−B系合金粉末は、焼
結中に下記反応を起こし、主相であるR2Fe14B相を
増加させる作用がある。 13/17Nd2Fe17+1/4Nd1.1Fe4B4+13
3/6800Nd→Nd2Fe14B すなわち、発明者は上記の反応式において、調整用合金
粉末中のNd2Fe17相と主相系R−Fe−B系合金粉
末中のBリッチ相及びNdリッチ相との反応により、新
たにNd2Fe14B相が生成されることになるので、従
来法のR2Fe14B相を主相とする合金粉末のみで得ら
れた永久磁石では磁石特性を劣化させる要因の一つであ
るBリッチ相及びNdリッチ相の量を低減できることを
知見し、この発明を完成した。
含む希土類元素のうち少なくとも1種)10原子%〜3
0原子%、B4原子%〜40原子%、残部Fe(但しF
eの1部をCo、Niの1種または2種にて置換でき
る)及び不可避的不純物からなり、R2Fe14B相を主
相とする合金粉末に、R(但しRはYを含む希土類元素
のうち少なくとも1種)50原子%以下、残部Fe(但
しFeの1部をCo、Niの1種または2種にて置換で
きる)及び不可避的不純物からなり、R2Fe17相を含
む調整用合金粉末を60%以下添加配合したことを特徴
とするR−Fe−B系永久磁石用原料粉末の製造方法で
ある。
希土類元素のうち少なくとも1種)50原子%以下、残
部Fe(但しFeの1部をCo、Niの1種または2種
にて置換できる)及び不可避的不純物からなり、R2F
e17相を含むことを特徴とするR−Fe−B系永久磁石
用原料粉末調整用合金粉末である。
を有するR2Fe14B相を主相とする合金粉末に添加配
合するRが50原子%以下のR2Fe17相を含むR−F
e系調整用合金粉末の添加量を60%以下としたのは、
60%を超えると異方性磁石を作製するために磁界中で
成形した際に、一軸異方性であるR2Fe14B相の量が
少なくなり、配向度が低下するため好ましくなく、Br
の低下を招来するためである。より好ましい添加配合量
は0.1〜40%である。
含し軽希土類及び重希土類を包含する希土類元素であ
り、これらのうち少なくとも1種、好ましくはNd、P
r等の軽希土類を主体として、あるいはNd、Pr等と
の混合物を用いる。すなわち、Rとしては、Nd,P
r,La,Ce,Tb,Dy,Ho,Er,Eu,S
m,Gd,Pm,Tm,Yb,Lu,Yを用いることが
できる。このRは純希土類元素でなくてもよく、工業上
入手可能な範囲で製造上不可避な不純物を含有するもの
でも差支えない。
得るには、Rが10原子%未満では、R、Bの拡散しな
い残留鉄部の増加となり、30原子%を超えるとRリッ
チ相が増加して含有酸素量が増えるため、Rは10原子
%〜30原子%とする。より好ましいR量は12原子%
〜20原子%である。
(iHc)が得られず、40原子%を超えると残留磁束
密度(Br)が低下するため、すぐれた永久磁石が得ら
れないため、Bは4原子%〜40原子%とする。より好
ましいB量は6原子%〜20原子%である。
らなり、Feは30原子%〜86原子%の範囲が好まし
い。Feは30原子%未満では相対的に希土類元素及び
BがリッチとなりRリッチ相、Bリッチ相が増加し、8
6原子%を超えると相対的に希土類元素及びBが少なく
なり、残留Fe部が増加し不均一な合金粉末となるため
好ましくない。より好ましいFe量は60原子%〜82
原子%である。主相系合金粉末中のCoとNiの1種ま
たは2種は、R2Fe14B主相中のFeと置換されて保
磁力を低下させるため、Coは10原子%以下、Niは
3原子%以下とする。ただし、上述のCoまたはNiで
Feの一部を置換した場合、Feは20原子%〜76原
子%の範囲である。
には、Rが50原子%を超えると合金粉末の作製時に酸
化等の問題があり好ましくなく、Rの好ましい量は5〜
35原子%である。さらに、残部はFe及び不可避的不
純物からなり、Feは65原子%〜95原子%の範囲が
好ましい。
とする合金粉末及びR2Fe17相を含む調整用合金粉末
は、それぞれ直接還元拡散法あるいは溶解・粉化方法な
どの公知の合金粉末作製方法により製造することができ
る。
粉末の粒度が大きすぎると永久磁石の磁気特性、とりわ
け高い保磁力が得られず、また、平均粒度が1μm未満
では、永久磁石の作製工程、すなわち、プレス成形、焼
結、時効処理工程における酸化が著しく、すぐれた磁気
特性が得られず、また80μmを超えると保磁力の低下
の原因となるので、1〜80μmの平均粒度が好まし
く、さらに、すぐれた磁気特性を得るには、平均粒度2
〜10μmの合金粉末が望ましい。また、得られる合金
粉末を用いて、高い残留磁束密度と高い保磁力を共に有
するすぐれたR−Fe−B系永久磁石を得るためには、
配合した原料粉末は、R12原子%〜25原子%、B4
原子%〜10原子%、Co0.1原子%〜10原子%、
Fe68原子%〜80原子%の組成が好ましい。
する合金粉末および/またはR2Fe17相を含む調整用
合金粉末に、Cu3.5原子%以下、S2.5原子%以
下、Ti4.5原子%以下、Si15原子%以下、V
9.5原子%以下、Nb12.5原子%以下、Ta1
0.5原子%以下、Cr8.5原子%以下、Mo9.5
原子%以下、W9.5原子%以下、Mn3.5原子%以
下、Al9.5原子%以下、Sb2.5原子%以下、G
e7原子%以下、Sn3.5原子%以下、Zr5.5原
子%以下、Hf5.5原子%以下、Ca8.5原子%以
下、Mg8.5原子%以下、Sr7.0原子%以下、B
a7.0原子%以下、Be7.0原子%以下、のうち少
なくとも1種を添加含有させることにより、得られる永
久磁石の高保磁力化、高耐食性化、温度特性の改善が可
能になる。
永久磁石の組成が、R11原子%〜25原子%、B4原
子%〜10原子%、Co30原子%以下、Fe66原子
%〜82原子%の場合、得られる磁気異方性永久磁石
は、保磁力iHC≧5kOe、(BH)max≧20MG
Oeの磁気特性を示し、さらに、残留磁束密度の温度係
数が、0.1%/℃以下となり、すぐれた特性が得られ
る。また、永久磁石組成のRの主成分がその50%以上
を軽希土類金属が占める場合で、R12原子%〜20原
子%、B4原子%〜10原子%、Fe66原子%〜82
原子%、Co20原子%以下を含有するとき最もすぐれ
た磁気特性を示し、特に軽希土類金属がNd、Pr、D
yの場合には、(BH)maxはその最大値が40MG
Oe以上に達する。
Fe−B系合金粉末に全量の60%以下のNd2Fe17
相を含む調整用合金粉末を添加配合することにより、調
整用合金粉末中のNd2Fe17相と主相系R−Fe−B
系合金粉末中のBリッチ相及びNdリッチ相との反応に
より、新たにNd2Fe14B相が生成されるため、永久
磁石の磁石特性を劣化させるBリッチ相及びNdリッチ
相の量を調整低減でき、得られる磁石の高性能化を図る
ことができ、さらに合金粉末中の含有酸素量を低減で
き、種々の磁石特性に応じた組成の合金粉末を容易に提
供できる。
8%)を 407g、Dy2O3(純度99%)を 15
g、B含有量19.1%のFe−B粉を 62g、純度
99%のFe−B粉を 604g、を用いて、これに純
度99%の金属Caを264g、無水CaCl2を4
9.3gとを混合し、ステンレス容器内に装入し、Ar
気流中にて1030℃×3時間の条件にてCa還元、拡
散を行なった。その後、冷却して生成混合物を水洗し、
不要なCa分を除去した。得られた粉末スラリーをアル
コール等で水置換後、真空中で加熱乾燥して、約100
0gの原料粉末を得た。得られた粉末は、Nd14.0
原子%、Pr0.8原子%、Dy0.5%、B7.2原
子%、残部Feからなる平均粒径約20μmのもので、
含有酸素量は2000ppmであった。
の原料は、Ndメタル(純度98%) 124gr、純
度99%の電解鉄 379grを用い、Ar雰囲気中で
得られた合金塊をジョークラッシャー・ディスクミルで
粉砕し、平均10μmの粉末450gを得た。得られた
粉末は、Nd11原子%、Pr0.2原子%、残部Fe
からなり、EMPA、X線回析により、Nd2Fe17相
が大部分であることを確認した。また、含有酸素量は6
00ppmであった。
如く、主相系合金粉末に所定量の調整用合金粉末を配合
混合した。この原料粉末をジェットミル等の粉砕機で装
入し、約10kOeの磁界中で配向し、磁界に直角方向
に約2Ton/cm2の圧力で成型し、15mm×20
mm×8mmの成型体を作成した。この成型体を107
0℃×3時間のAr雰囲気中条件で焼結し、500℃×
2時間の時効処理を行なった。
石特性の関係を示す。なお、磁石組成から、R2Fe14
B相、Bリッチ相、Rリッチ相(酸化物含む)を算定す
ると、比較例では、88:3:9、本発明1では、9
1:1.3:7.7、本発明2では、93:0.1:
6.9となり、この発明による調整用合金粉末を用いる
ことにより、磁石を構成する各相の存在量を調整できる
ことがわかる。
砕法にて、Nd12.5原子%、Pr0.2原子%、C
o5原子%、B6.5原子%、Fe75.8原子%の組
成を有する合金粉末を得た。
の原料は、 Nd2O3 491g Dy2O3 79.2g Co粉 38g Fe粉 517g を用いて、主相系合金粉末95%に調整用合金粉末を5
%配合混合し、実施例1と同様方法にて焼結磁石を作製
した。
0.2原子%、Dy0.15原子%、Co5原子%、B
6.2原子%、残部Feからなり、Br=13.6、i
Hc=11kOe、(BH)max=45.5MGOe
の磁石特性を得た。なお、主相系合金粉末のみを使って
磁石化を試みたが、焼結できなかった。
粉末を作成した組成は、Nd18原子%、Pr0.8原
子%、Dy2.0原子%、Mo2.0原子%、B10原
子%、残部Feであった。また、R2Fe17相を含む調
整用合金粉末も同様に、溶解・粉化法により作製し、組
成は、Nd9原子%、Pr0.2原子%、Dy1.0原
子%、残部Feであった。
の調整用合金粉末を配合混合し、実施例1と同様方法に
て焼結磁石を作製した。得られた磁石特性は、表2のと
おりである。
原料粉末を得るのに、R2Fe14B相を主相とするR−
Fe−B系合金粉末に全量の60%以下のNd2Fe17
相を含む調整用合金粉末を添加配合することにより、永
久磁石の磁石特性を劣化させるBリッチ相及びNdリッ
チ相の量を低減でき、実施例に明らかなように得られる
磁石の高性能化を図ることができ、さらに合金粉末中の
含有酸素量を低減でき、種々の磁石特性に応じた組成の
合金粉末を容易に提供できる。
例えばNd−Fe合金中、Nd2Fe17相はキュリー点
が室温付近で、C面内に容易磁化方向を有する金属間化
合物であり、従来、R−Fe−B系焼結永久磁石におい
て、B量が6原子%より少ない場合は、磁石内に例えば
Nd2Fe17相が生成して保磁力が低下するとされてき
た。しかし、発明者は種々検討の結果、R2Fe14B相
を主相とするR−Fe−B系合金粉末にR2 Fe 17相、
例えばNd2Fe17相を含むR−Fe系合金粉末を特定
量添加配合した原料粉末は、粒界相のNdリッチ相中の
NdとR−Fe系合金粉末中のNd2Fe17との共晶温
度690℃付近において、例えば、 Nd+Nd2Fe
17相←→液相 の反応が起こることにより、この低融点
の液相がR−Fe−B系合金粉末の焼結を促進すること
を知見した。
らなり、Feは30原子%〜86原子%の範囲が好まし
い。Feは30原子%未満では相対的に希土類元素及び
BがリッチとなりRリッチ相、Bリッチ相が増加し、8
6原子%を超えると相対的に希土類元素及びBが少なく
なり、残留Fe部が増加し不均一な合金粉末となるため
好ましくない。より好ましいFe量は60原子%〜82
原子%である。主相系合金粉末中のCoとNiの1種ま
たは2種は、R2Fe14B主相中のFeと置換されて保
磁力を低下させるため、Coは10原子%以下、Niは
3原子%以下とする。ただし、上述のCoまたはNiで
Feの一部を置換した場合、Feは17原子%〜84原
子%の範囲である。
粉末の粒度が大きすぎると永久磁石の磁気特性、とりわ
け高い保磁力が得られず、また、平均粒度が1μm未満
では、永久磁石の作製工程、すなわち、プレス成形、焼
結、時効処理工程における酸化が著しく、すぐれた磁気
特性が得られず、また80μmを超えると保磁力の低下
の原因となるので、1〜80μmの平均粒度が好まし
く、さらに、すぐれた磁気特性を得るには、平均粒度2
〜10μmの合金粉末が望ましい。また、得られる合金
粉末を用いて、高い残留磁束密度と高い保磁力を共に有
するすぐれたR−Fe−B系永久磁石を得るためには、
配合した原料粉末は、R12原子%〜25原子%、B4
原子%〜10原子%、Co0.1原子%〜10原子%、
Fe55原子%〜83.9原子%の組成が好ましい。
永久磁石の組成が、R12原子%〜25原子%、B4原
子%〜10原子%、Co30原子%以下、Fe35原子
%〜84原子%の場合、得られる磁気異方性永久磁石
は、保磁力iHC≧5kOe、(BH)max≧20MG
Oeの磁気特性を示し、さらに、残留磁束密度の温度係
数が、0.1%/℃以下となり、すぐれた特性が得られ
る。また、永久磁石組成のRの主成分がその50%以上
を軽希土類金属が占める場合で、R12原子%〜20原
子%、B4原子%〜10原子%、Fe50原子%〜84
原子%、Co20原子%以下を含有するとき最もすぐれ
た磁気特性を示し、特に希土類金属がNd、Pr、Dy
の場合には、(BH)maxはその最大値が40MGO
e以上に達する。
の原料は、 Nd2O3 260g Dy2O3 80.5g Co粉 43g Fe粉 665g を用いて、Ca190g、Cacl2 23gとを混合
し、実施例1の主相系原料粉末と同様に直接還元拡散法
にてNd10.4at%、Pr0.1原子%、Dy30
原子%、Co5原子%、残部Feの調整用合金粉末を得
た後、主相系合金粉末95%に調整用合金粉末を5%配
合混合し、実施例1と同様方法にて焼結磁石を作製し
た。
Claims (2)
- 【請求項1】 R(但しRはYを含む希土類元素のうち
少なくとも1種)10原子%〜30原子%、B4原子%
〜40原子%、残部Fe(但しFeの1部をCo、Ni
の1種または2種にて置換できる)及び不可避的不純物
からなり、R2Fe14B相を主相とする合金粉末に、R
(但しRはYを含む希土類元素のうち少なくとも1種)
50原子%以下、残部Fe(但しFeの1部をCo、N
iの1種または2種にて置換できる)及び不可避的不純
物からなり、R2Fe17相を含む調整用合金粉末を60
%以下添加配合したことを特徴とするR−Fe−B系永
久磁石用原料粉末の製造方法。 - 【請求項2】 R(但しRはYを含む希土類元素のうち
少なくとも1種)50原子%以下、残部Fe(但しFe
の1部をCo、Niの1種または2種にて置換できる)
及び不可避的不純物からなり、R2Fe17相を含むこと
を特徴とするR−Fe−B系永久磁石用原料粉末調整用
合金粉末。
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1992
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