JPWO2004067790A1 - 軸受要素部品用鋼管、その製造方法および切削方法 - Google Patents

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Abstract

本発明の軸受要素部品用鋼管によれば、特定成分を限定するとともに{211}面の集積度、さらに鋼管長手方向の常温衝撃値を規定することによって、快削元素を特別に含有させることなく、且つ球状化処理での焼鈍時間も従来と同様とし生産性の低下をきたすこともなく、被削性に優れ、さらに、転動疲労寿命も長い軸受要素部品の素材を提供することができる。したがって、本発明の製造方法や切削方法を適用することによって、レース、コロおよびシャフトなどの軸受要素部品を低廉な製造コストで、かつ効率的に製造できる。

Description

本発明は、被削性に優れた軸受要素部品用鋼管、その製造方法および切削方法に関する。より詳しくは、レース、シャフトおよびコロなどの軸受要素部品の用途に好適な被削性に優れた鋼管およびその製造方法、並びに、前記鋼管の切削方法に関する。
レース、シャフト、コロ、ニードルおよびボールなどの軸受要素部品の素材鋼として、一般に、JIS G 4805で規格化されたSUJ2鋼などの高炭素クロム軸受鋼が多用されている。
上記のいわゆる「軸受用鋼」は、熱間圧延などの手段で加工された後、軟化を目的とした球状化焼鈍を受け、次いで冷間圧延、冷間抽伸、冷間鍛造や切削などの加工を施され、さらに焼入れと低温での焼戻しによる熱処理を受けて所望の機械的性質が付与される。
上記の各工程のうちで、切削加工はコストが嵩むので、切削能率の向上や工具寿命の延長が可能となる被削性に優れた軸受用鋼に対する要求が極めて大きくなっている。
鋼にPbやSなどの快削元素(被削性改善元素)を単独または複合させて添加すれば、被削性が向上することはよく知られている。しかし、各種の産業機械や自動車などに使用される軸受には高い面圧が繰り返し作用する。このため、軸受用鋼に前記快削元素を添加すれば、軸受(要素部品)の転動疲労寿命が大幅に低下することになる。
さらに、前記快削元素は一般に熱間加工性を低下させるので、軸受用鋼の熱間圧延などの熱間加工時に、表面割れや疵が発生しやすくなるという問題もある。
例えば、特開平1−255651号公報に、鋼中にREM(希土類元素)を含有させた「被削性に優れた高Si−低Cr軸受鋼」が開示されている。しかし、REMは極めて酸化されやすいため、鋼中での歩留まりが不安定であるし、鋼中に生成しやすいREM酸化物の粒径や分散状態を制御することは、工業的には難しく、粗大なREM酸化物が生成したり、REM酸化物が多量に生成すると、転動疲労寿命が大幅に低下してしまう。
特開平3−56641号公報に、鋼中にBN化合物を生成させることで、転動疲労寿命を低下させることなく被削性を向上させる「被削性に優れた軸受鋼」が開示されている。しかし、Bは鋼中への溶解度が小さいため、鋼中での歩留まりが不安定であり偏析も生じやすい。さらに、Bは高炭素鋼の凝固開始温度を著しく低下させるので、Bの偏析と相まって、凝固偏析が助長されることになる。加えて、凝固開始温度の低下が熱間加工性の低下につながり、熱間加工時に表面割れや疵が生成しやすくなる。
したがって、軸受用鋼のB含有量をたとえ前記特開平3−56641号公報で規定された値、つまり、重量%で、0.004〜0.020%にしても、必ずしも工業的規模で安定して軸受要素部品が製造できなかった。
特許第3245045号公報には、特定の条件で熱処理して組織中の炭化物数と硬さを調整する「被削性および冷間加工性に優れる軸受鋼およびその製造方法」が開示されている。しかし、この特許公報で提案された焼鈍条件では、加熱工程の途中で徐熱または等温保持を行う必要がある。このため、焼鈍時間が長くなり生産性の低下をきたす。
さらに、工業的規模で用いられる連続熱処理炉は、一般に各ゾーンの温度が決まっており、ゾーンの数も限られているため、前記特許第3245045号公報で規定された条件で焼鈍を実施することは難しく、規定条件で焼鈍するためには連続熱処理炉の改造や更新が必要となりコストが嵩んでしまう。
上記各公報で提案された技術によれば、一応は被削性に優れた軸受要素部品用鋼管を得ることができる。しかし、既に述べたように、生産性、品質の点で大きな問題があった。
本発明は上記現状に鑑みてなされたものであり、その目的は、快削元素を特別に含有させることなく、且つ、熱処理における焼鈍時間も従来と同様の10〜20時間程度として生産性の低下をきたすこともなく、レース、コロおよびシャフトなどの軸受要素部品の用途に好適な被削性に優れた鋼管を提供することである。さらに、前記鋼管の製造方法およびその切削方法を提供することも本発明の目的とする。
本発明者らは、上記の目的を達成するため、切削加工に用いる軸受要素部品用鋼管のミクロ組織、特に集合組織と被削性について調査・研究を重ね、その結果、下記の(a)〜(f)の知見を得ることができた。
(a)切削工程において、軸受鋼は一般的にマトリックス(素地)であるフェライト中に球状のセメンタイトが分散したミクロ組織となっており、切削での切り粉の断面を詳細に観察すると、フェライトは剪断変形しているが、セメンタイトはほとんど変形することなく、球状を保っている。
(b)上記(a)から、フェライトの変形を容易にすることで、被削性が向上することが予測され、そのためにはフェライトの主なすべり面として知られている{110}面、{211}面および{311}面のいずれかの面を切削面、つまり鋼管の円周方向に平行となる面に集積させればよい。
(c)集合組織を制御するためには、鋼管を冷間加工する際の条件、すなわち冷間加工における鋼管の断面および肉厚の変化量を調整するとともに、冷間加工後に転位密度を減少させ、且つフェライト粒があまり成長しない条件で熱処理を施せばよい。
(d)冷間加工の条件および冷間加工後の熱処理条件を制御することで、鋼管の円周方向に平行な面で{211}集合組織が発達し、切削の主分力の方向が鋼管の円周方向に平行な面となる溝入れ加工、旋削加工、ねじ切り加工や突っ切り加工などにおいて工具寿命が著しく向上する。
(e)切削性を確保するには、鋼管の円周方向に平行な面で{211}面の集合組織が発達するのに加え、鋼管の脆さが有利に作用することから、脆さの指標である衝撃値を規定するのが有効である。
(f)上記(d)および(e)に示した集合組織を有する鋼管の切削に用いる工具のコーティング層の硬さがある値以上にすると、工具寿命が一段と向上することになる。
本発明は、上記の知見に基づいて完成されたものであり、下記(1)〜(3)に示す軸受要素部品用鋼管、(4)に示す軸受要素部品用鋼管の製造方法および(5)に示す軸受要素部品用鋼管の切削方法を要旨としている。
(1)質量%で、C:0.6〜1.1%、Si:0.1〜1.5%、Mn:0.2〜1.5%、Cr:0.2〜2.0%、S:0.003〜0.020%、Al:0.005〜0.05%およびMo:0〜0.5%を含有し、残部はFeおよび不純物からなり、不純物中のTiは0.003%以下、Pは0.02%以下、Nは0.012%以下、O(酸素)は0.0015%以下の鋼管であって、その円周方向に平行な面において、{211}面の集積度が1.5以上であることを特徴とする軸受要素部品用鋼管である(以下、「第1の鋼管」という)。
(2)Moの含有量が0.03〜0.5%である上記(1)に記載の軸受要素部品用鋼管である(以下、「第2の鋼管」という)。
(3)鋼管長手方向の常温衝撃値が10J/cm以下である上記(1)または(2)に記載の軸受要素部品用鋼管である(以下、「第3の鋼管」という)。
(4)熱間圧延後に球状化焼鈍を施し、その後さらに鋼管横断面の減面率が50〜80%で、且つ鋼管の肉厚減少率が30〜70%の冷間加工を施し、その後、680℃〜A点の温度域に加熱して5〜40分保持することを特徴とする上記(1)または(2)に記載の軸受要素部品用鋼管の製造方法である。
ここで、A点は、式中の各元素記号をその元素の質量%での鋼中含有量として下記式で表される値をいう。
点(℃)=723+29Si−11Mn+17Cr
(5)上記(1)〜(3)のいずれかに記載の軸受要素部品用鋼管の切削方法であって、コーティング層のビッカース硬さが3000以上である超硬チップを用いて切削することを特徴とする軸受要素部品用鋼管の切削方法である。
図1は「鋼管の円周方向に平行な面」を説明する図である。同図に示すように、本発明における「鋼管の円周方向に平行な面」とは、「輪切りにした鋼管を長手方向に平行な面で半割りした鋼管1を、さらに矯正して平らにした試料2において、鋼管の外面を構成していた面に平行な面で、且つ鋼管の外面および内面を構成していた面から0.3mm以上離れている面」と定義する。
ここで、鋼管の外面および内面を構成していた面から0.3mm未満を除外するのは、その領域には脱炭層などの異常層が含まれる場合があることによる。
また、本発明で「{211}面の集積度」とは、上記のように定義した鋼管の円周方向に平行な面について、下記(i)〜(vi)条件のX線回折法(以下、「本X線回折法」という)によって測定した{211}面の反射積分強度を1700(cps)で除した値を指す。
(i)装置:リガク電機製RU200、
(ii)線源:Mo、
(iii)電圧:30kV、
(iv)電流:100mA、
(v)スキャンスピード:1°/分、
(vi)測定範囲:20mm。
上記で規定する1700(cps)は、後述の表1に示す鋼Dの直径60mmの熱間鍛造材を1200℃で30分加熱して室温まで大気中放冷した後、さらに、780℃で4時間加熱して10℃/時の冷却速度で660℃まで冷却し、その後、室温まで大気中で放冷した後、丸棒の横断面が測定面となるように切断、研磨した試料(以下、これを「標準試料」という)について、上記した「本X線回折法」によって測定した{211}面の反射積分強度である。
図1は、「鋼管の円周方向に平行な面」を説明する図である。
図2は、「鋼管の円周方向に平行な面」における{211}面の集積度と工具寿命との関係の一例を示す図である。
図3は、「鋼管の円周方向に平行な面」における{111}面の集積度と工具寿命との関係を示す図である。
図4は、鋼管横断面の減面率および鋼管の肉厚減少率が{211}集合組織の発達に及ぼす影響を示す図である。図中「○」は{211}面の集積度として1.5以上が得られた場合を、「×」は上記以外(つまり、{211}面の集積度が1.5未満)であった場合を示す。
図5は、熱処理温度(加熱温度)および保持時間が{211}集合組織の発達に及ぼす影響を示す図である。図中「○」は{211}面の集積度として1.5以上が得られた場合を、「×」は上記以外(つまり、{211}面の集積度が1.5未満)であった場合を示す。
図6は、超硬チップのコーティング層のビッカース硬さと工具寿命との関係を示す図である。
以下、本発明の内容を鋼管の化学組成、集合組織、常温衝撃値、製造方法および切削チップに区分して説明する。なお、各元素の含有量の「%」表示は「質量%」を意味する。
(A)鋼管の化学組成
C:0.6〜1.1%
焼入れと低温での焼戻しによる熱処理を行って軸受用鋼材(軸受要素部品)に所望の機械的性質を付与するが、Cの含有量が0.6%未満では前記焼入れ・焼戻し後の硬さが低くなり、軸受要素部品に要求されるロックウェルC硬さで58以上という所望の硬さが得られない。一方、Cの含有量が1.1%を超えると、鋼の溶融開始温度が低下して、熱間製管時に割れや疵が多発する。したがって、Cの含有量を0.6〜1.1%とした。
Si:0.1〜1.5%
Siは、転動疲労寿命を高めるのに有効な元素であり、さらに脱酸剤として必要な元素でもある。Siには鋼の焼入れ性を高める作用もある。しかし、その含有量が0.1%未満では前記の効果が得難い。一方、Siの含有量が1.5%を超えると、熱間圧延後や球状化焼鈍後に脱スケールするために長時間を要するので生産性の大幅な低下を招く。したがって、Siの含有量を0.1〜1.5%とした。
Mn:0.2〜1.5%
Mnは、鋼の焼入れ性を向上させると同時に、Sによる熱間脆性の防止に必要な元素である。これらの効果を発揮させるには、Mnを0.2%以上含有させる必要がある。一方、Mnの含有量が1.0%を超えるとMnだけではなくCの中心偏析が生じるようになり、特に、Mnの含有量が1.5%を超えると、MnおよびCの中心偏析が顕著になって鋼の溶融開始温度が低下し、熱間製管時に割れや疵が多発する。したがって、Mn含有量を0.2〜1.5%とした。さらに、Mnの含有量は0.2〜1.0%とするのが望ましい。
Cr:0.2〜2.0%
Crは、鋼の焼入れ性を高める作用を有する。また、Crはセメンタイト中に濃化しやすい元素であり、濃化してセメンタイトを硬化するので被削性を高める作用も有する。しかし、Crの含有量が0.2%未満では前記の効果が得難い。一方、その含有量が1.6%を超えると、CrだけではなくCの中心偏析が生じるようになり、特に2.0%を超えると、CrおよびCの中心偏析が顕著になって鋼の溶融開始温度が低下し、熱間製管時に割れや疵が多発する。したがって、Cr含有量を0.2〜2.0%とした。
S:0.003〜0.020%
Sは、Mnと結合してMnSを形成し、切削時にMnSが潤滑作用を発揮して工具寿命を向上させる。この効果を発揮させるためには、Sを0.003%以上含有させる必要がある。一方、Sの含有量が0.020%を超えると、鋼の溶融開始温度が低下して、熱間製管時に割れや疵が多発する。したがって、Sの含有量を0.003〜0.020%とした。
Al:0.005〜0.05%
Alは、強力な脱酸作用を有するため、鋼中の酸素量を低減するのに有効な元素である。この効果を得るには、Alの含有量を0.005%以上とする必要がある。一方、Alは非金属系介在物を形成し、転動疲労寿命を低下させる。特に、その含有量が0.05%を超えると、粗大な非金属系介在物を形成しやすくなるので転動疲労寿命の低下が著しくなる。したがって、Alの含有量を0.005〜0.05%とした。
Mo:0〜0.5%
Moは添加しなくてもよい。添加すれば、焼入れ性を高めて転動疲労寿命を向上させる作用がある。この効果を確実に得るには、Moは0.03%以上の含有量とするのが望ましい。しかし、その含有量が0.5%を超えると、焼入れ性が高くなり過ぎて熱間圧延後、つまり熱間での製管後にマルテンサイトが生成しやすくなり、割れの発生要因となる。
したがって、本発明の「第1の鋼管」ではMoの含有量を0〜0.5%とし、本発明の「第2の鋼管」ではMoの含有量を0.03〜0.5%とした。
本発明においては、不純物元素としてのTi、P、NおよびO(酸素)の含有量を下記のとおりに制限する。
Ti:0.003%以下
Tiは、Nと結合してTiNを形成し、転動疲労寿命を低下させる。特に、その含有量が0.003%を超えると、転動疲労寿命の低下が著しくなる。したがって、Tiの含有量を0.003%以下とした。なお、不純物元素としてのTiの含有量はできるだけ少なくすることが望ましく、0.002%以下とすることがより望ましい。
P:0.02%以下
Pは、粒界に偏析し、粒界近傍の融点を低下させる。特に、その含有量が0.02%を超えると、粒界近傍の融点の低下が大きくなり、熱間製管時に割れや疵が多発する。したがって、Pの含有量を0.02%以下とした。より望ましいPの含有量は0.01%以下である。
N:0.012%以下
Nは、TiやAlと結合してTiNやAlNを形成しやすく、N含有量が多くなり粗大なTiNやAlNが形成されると、転動疲労寿命が低下する。特に、その含有量が0.012%を超えると、転動疲労寿命の低下が著しくなる。したがって、Nの含有量を0.012%以下とした。
O(酸素):0.0015%以下
Oは、酸化物系介在物を形成し、転動疲労寿命を低下させる。特に、その含有量が0.0015%を超えると、転動疲労寿命の低下が著しくなる。したがって、Oの含有量を0.0015%以下とした。不純物元素としてのOの含有量は、できる限り少なくすることが好適であり、0.0010%以下とするのが望ましい。
本発明が対象とする軸受要素部品用鋼管は、上記以外の化学成分に関し、最終製品において要求される特性の確保が可能であり、優れた被削性を有する鋼管を得ることができる成分範囲として、例えば、前記以外の元素として、Ni:1%以下、Cu:0.5%以下、V:0.1%以下、Nb:0.05%、Ca:0.003%以下およびMg:0.003%以下を含有するものであってもよい。
なお、最終製品の特性向上や鋼管の被削性の向上などを目的に、上記した元素を追加含有させる場合には、それぞれNi:0.1〜1%、Cu:0.05〜0.5%、V:0.02〜0.1%、Nb:0.005〜0.05%、Ca:0.0003〜0.003%およびMg:0.0003〜0.003%を含有するのが望ましい。
上記の各元素のうちでNi、Cu、VおよびNbは、これらを複合して添加してもよいし、単独で添加してもよい。また、CaおよびMgもこれらを複合して添加してもよいし、単独で添加してもよい。さらに、Ni、Cu、VおよびNbの少なくとも1種の元素と、CaおよびMgのいずれか1種または双方を複合して添加してもよい。
(B)集合組織
鋼管の円周方向に平行な面における{211}面の集積度と切削工具の寿命は相関し、前記の円周方向に平行な面における{211}面の集積度が1.5以上になると、良好な切削工具寿命が得られる。
後述の実施例で詳しく述べるように、本発明者らは、種々の化学組成を有する鋼管を長さ20mmに輪切りにし、次いで、長手方向に平行な面で半割りし、さらに矯正して平らとした試料を作製した。そして、その試料の面のうち鋼管の外面を構成していた面を表面から約0.5mm研磨して鏡面仕上げし、得られた面、つまり、「鋼管の円周方向に平行な面」を通常のX線回折法によって測定し、(200)極点図および(110)極点図を作成して、集合組織の面方位を測定した。
その結果、集合組織としては、{211}<110>、{111}<211>、およびランダムなものがあった。そこで、{211}面または{111}面に対して、前記「本X線回折法」により反射積分強度を測定し、前記の標準試料におけるそれぞれの面の反射積分強度を1として、反射積分強度比を求めた。この反射積分強度比がその面の集積度である。
また、鋼管を下記(i)のチップを用いて、(ii)の切削条件で外径に角溝入れを施す切削試験を行い、工具寿命を測定した。このとき、チップの逃げ面摩耗量が100μm以上になったり、チップの刃先に欠けが生じた場合のパス回数を「工具寿命」と判定した。
(i)チップ:母材材質は超硬K10種グレードとし、逃げ面のみにTiNコーティング(コーティング層のビッカース硬さは2200)を実施し、10°のすくい角、2.0mmの溝入れ幅および0.1mmのコーナーRを設けた。
(ii)切削条件:周速120m/分、送り0.050mm/回転、溝入れ深さ1.2mmで、この切削を1パスとする繰返し切削を行った。
図2は、「鋼管の円周方向に平行な面」における{211}面の集積度と工具寿命との関係の一例を示す図である。図2に示す関係から、本発明の「第1の鋼管」では、鋼管の円周方向に平行な面において{211}面の集積度を1.5以上とした。さらに、上記{211}面の集積度は2.0以上にするのが望ましい。
上記{211}面の集積度の上限は特に規定しないが、工業的な量産を前提とする場合には、4.0以上にするにはコストが嵩む。このため、上記{211}面の集積度は4.0未満とするのが望ましい。
また、本発明の「第1の鋼管」では、{211}集合組織における軸方位は特に規定しないが、{211}<110>方位が発達していることが望ましい。
(C)常温衝撃値
切削は一種の破壊であることから、本発明の「第1の鋼管」のように、結晶面の集合組織を発達させ、結晶面の方位をある一定の方位に揃えることが切削性を確保するのに有効である。すなわち、結晶面の方位を揃えることにより、その方位がランダムな場合に比べ、特定方位の結晶面の切断だけとなり、切削性が改善される。
この場合に、鋼管の脆さが切削性にさらに有利に作用することから、脆さの指標である衝撃値を規定するのが望ましい。そこで、本発明の「第3の鋼管」では、さらに切削性を確保するため、鋼管の円周方向に平行な面で{211}面の集合組織を発達させるのに加え、鋼管長手方向の常温衝撃値を10J/cm以下と規定した。
(D)製造方法
被削性に優れた軸受要素部品用鋼管を得るためには、前記(B)で述べたように、鋼管の円周方向に平行な面において、{211}面の集積度を1.5以上にする必要がある。
鋼管の円周方向に平行な面において、{211}面の集積度を1.5以上とするには、例えば、熱間圧延後に球状化焼鈍を施し、その後さらに鋼管横断面の減面率が50〜80%で、且つ鋼管の肉厚減少率が30〜70%の冷間加工を施し、その後、680℃〜A点の温度域に加熱して5〜40分保持すればよい。
ここで、A点は、式中の各元素記号をその元素の質量%での鋼中含有量として、A点(℃)=723+29Si−11Mn+17Crの式で表される値をいうことは既に述べたとおりである。
熱間圧延後に軟化を目的とする球状化焼鈍を施すが、この球状化焼鈍は通常の方法で行えばよい。後述の実施例で詳しく述べるように、本発明者らは、熱間圧延した後、通常の方法で球状化焼鈍し、さらに種々の条件で冷間加工と熱処理を施した種々の化学組成を有する鋼管を用いて、前記(B)に記載の方法で集合組織について調査した。
図4および図5は、その調査結果の一例を整理したものである。
図4は、鋼管横断面の減面率および鋼管の肉厚減少率が{211}集合組織の発達に及ぼす影響を示す図である。具体的には、化学組成が前記(A)で述べた規定を満たす鋼管を熱間圧延した後、通常の方法で球状化焼鈍し、さらに種々の条件で冷間加工し、上記680℃〜A点の温度域に加熱し5〜40分保持した場合における、冷間加工条件として鋼管横断面の減面率および鋼管の肉厚減少率が{211}集合組織の発達に及ぼす影響を整理している。
同図中の「○」は{211}面の集積度として1.5以上が得られた場合を、「×」は上記以外(つまり、{211}面の集積度が1.5未満)であった場合を示す。なお、同図中では、{211}面の集積度として1.5以上が得られた場合を{211}1.5以上と記載した。
上記図4から、{211}面の集積度を1.5以上とするには、球状化焼鈍後の冷間加工の条件として、鋼管横断面の減面率(断面積減少率)が50%以上で、且つ鋼管の肉厚減少率が30%以上とすればよいことが明らかである。
しかし、冷間加工前に対する鋼管横断面の減面率が80%を超える場合や、冷間加工による鋼管の肉厚減少率が70%を超える場合には、冷間加工の生産性が低下するため、鋼管横断面の減面率および鋼管の肉厚減少率の上限をそれぞれ80%と70%とするのが望ましい。
図5は、熱処理温度(加熱温度)および保持時間が{211}集合組織の発達に及ぼす影響を示す図である。具体的には、化学組成が前記(A)で述べた規定を満たす鋼管を熱間圧延した後、通常の方法で球状化焼鈍し、その後前記の鋼管横断面の減面率が50〜80%で、且つ鋼管の肉厚減少率が30〜70%の冷間加工を施し、さらに種々の条件で熱処理した場合の熱処理条件、つまり、熱処理温度(加熱温度)および保持時間が{211}集合組織の発達に及ぼす影響を整理している。
同図中の「○」は{211}面の集積度として1.5以上が得られた場合を、「×」は上記以外(つまり、{211}面の集積度が1.5未満)であった場合を示す。ここで、熱処理温度が740〜780℃で保持時間が10〜20分の場合の「○」および「×」の上に記載した数字はA点(℃)である。なお、同図中でも、{211}面の集積度として1.5以上が得られた場合を{211}1.5以上と記載した。
上記図5から、{211}面の集積度を1.5以上とするには、前記条件で冷間加工した後で、680℃〜A点の温度域に加熱して5〜40分保持すればよいことが分かる。
したがって、本発明の製造方法では、熱間圧延後に球状化焼鈍を施し、さらに鋼管横断面の減面率が50〜80%で、且つ鋼管の肉厚減少率が30〜70%の冷間加工を施し、その後、680℃〜A点の温度域に加熱して5〜40分保持することとした。
(E)切削チップ
後述の実施例で詳しく述べるように、本発明者らは、化学組成が前記(A)の規定を満たす鋼を熱間圧延し、その後、通常の方法で球状化焼鈍、並びに前記(D)で述べた条件を満たす冷間加工および熱処理を施して得た鋼管について、前記(B)で記載した方法で集合組織について調査した。
さらに、このようにして得られた鋼管について、前記(B)で述べた「チップ」のコーティング層のみを変えて、前記(B)と同じ「切削条件」で外径に角溝入れを施す切削試験を行い、工具寿命を測定した。
上記「チップ」の逃げ面のみに施したコーティング層の種類は、「TiN」、「TiAlN」および「TiNとAlNを2.5nm周期で多層に積層したもの」の3種類とし、コーティング層のビッカース硬さはそれぞれ2200、3100および3900である。
図6は、超硬チップのコーティング層のビッカース硬さと工具寿命との関係を示す図である。図6から、工具寿命を延長するには、コーティング層のビッカース硬さが3000以上である超硬チップを用いて切削すればすればよいことが分かる。
したがって、本発明の切削方法では、コーティング層のビッカース硬さが3000以上である超硬チップを用いて切削することとした。さらに、コーティング層のビッカース硬さが3800以上の場合には、工具寿命が一層大きく改善される。このため、コーティング層のビッカース硬さが3800以上の超硬チップを用いて切削するのがより望ましい。
一方、コーティング層のビッカース硬さの上限については特に規定しないが、ビッカース硬さ4500以上のコーティング層を形成するにはコストが嵩む。このため、コーティング層のビッカース硬さは4500未満であることが望ましい。
以下、本発明の効果を実施例1〜3に基づいて、具体的に説明する。
表1および表2に示す化学組成を有する鋼A〜Cおよび鋼E〜Tを180kg真空炉を用いて溶製した。また、表1に示す化学組成を有する鋼Dを70トン転炉で溶製した。
上記表1および表2における鋼B〜D、鋼F、鋼H、鋼Kおよび鋼Mは、化学組成が本発明で規定する含有量の範囲内にある本発明例の鋼である。一方、鋼A、鋼E、鋼G、鋼I、鋼J、鋼Lおよび鋼N〜Tは成分のいずれかが本発明で規定する含有量の範囲から外れた比較例の鋼である。
Figure 2004067790
Figure 2004067790
次いで、180kg溶製した上記の鋼A〜Cおよび鋼E〜Tの各鋼塊を、通常の方法で熱間鍛造し、直径が60mmの丸棒を得た。一方、70トン転炉で溶製した鋼Dは、その鋼塊を通常の方法で分塊圧延と熱間鍛造を施して直径178mmのビレットにし、さらにそのビレットを、通常の方法で熱間鍛造して直径が60mmの丸棒を得た。
各鋼について、得られた直径60mmの丸棒から長さが300mmの試験材を切り出し、各条件で球状化焼鈍を施した。球状化焼鈍の条件として、Crの含有量が0.8%以上の鋼については780℃で4時間加熱し、一方、Crの含有量が0.8%未満の鋼については760℃で4時間加熱し、いずれも4時間加熱後、10℃/時の冷却速度で660℃まで冷却し、その後は大気中放冷した。
上記の球状化焼鈍を施した丸棒から、直径が58mmで厚さが5.2mmの試験片を機械加工により切り出し、820℃に加熱して30分保持した後、油焼入れ、さらに、160℃で1時間の焼戻し処理を施した。
上記の焼入れ−焼戻し処理を施した試験片(直径58mm、厚さ5.2mm)を鏡面研磨した後、軸受鋼の性能として最も重要な特性の1つである転動疲労試験を行った。転動疲労試験の条件は次の(i)〜(v)とした。
(i)試験機:森式スラスト型転動疲労試験機
(ii)最大面圧:5000MPa
(iii)試験片回転数:1800回/分
(iv)潤滑油:#68タービン油
(v)試験片数:各10個
10個の各試験片の転動疲労試験結果を、縦軸に累積破損確率、横軸に転動疲労寿命をとったワイブル確率紙にプロットし、それに対する線形近似直線を引いて、累積頻度破損確率が10%になる転動疲労寿命(L10寿命)を求めた。L10寿命の目標は1×10以上とし、L10寿命が1×10未満の鋼は転動疲労寿命が不十分と判断して、後述の各試験は行わなかった。
表3に、転動疲労試験結果を示す。
Figure 2004067790
表3の結果から、C含有量が本発明で規定する値を下回る鋼Aを用いた試験番号1、並びに、Al、Ti、NおよびOの各含有量がそれぞれ本発明で規定する値を超える鋼N、鋼O、鋼Sおよび鋼Tを用いた試験番号14、試験番号15、試験番号19および試験番号20は、いずれもL10寿命が1×10に達しておらず、転動疲労特性に劣ることが明らかである。
次に、上記の転動疲労試験で目標とする1×10以上のL10寿命が得られた鋼について、熱間鍛造したままの直径60mmの丸棒を1200℃で20分加熱した後、仕上げ温度を850〜950℃として、外径が39.1mmで肉厚が5.90mmに熱間製管した。なお、熱間製管後は大気中で放冷した。
鋼管の内面は、熱間製管時の加工発熱により温度が上昇し部分的に融点を超え、それが原因で疵が発生しやすくなる。このため、上記のようにして得た直径が39.1mmで肉厚が5.90mmの鋼管の内面を目視によって疵検査した。さらに、鋼管の内外面における割れ発生の有無も目視で観察した。
表4に鋼管の内面における疵および鋼管の内外面における割れ発生の有無の調査結果を示す。
次頁に示す表4の結果から、C、Mn、Cr、PおよびSの各含有量がそれぞれ本発明で規定する値を上回る鋼E、鋼I、鋼J、鋼Pおよび鋼Rを用いた試験番号24、試験番号28、試験番号29、試験番号33および試験番号35は、いずれも鋼管の内面に部分的な溶融に起因すると思われる疵が存在し、表面性状に劣ることが分かる。疵が存在すると、手入れにコストが嵩み量産への適用は難しく、したがって、上記の各鋼については、以後の試験は行わなかった。
また、Mo含有量が本発明で規定する値を上回る鋼Lを用いた試験番号31は、マルテンサイトが生成したために延性が極めて低下し、割れの発生が認められた。このため、鋼Lについても、以後の試験を中止した。
Figure 2004067790
次いで、鋼管の内面における疵および鋼管の内外面における割れの発生が認められなかった鋼B〜D、鋼F、鋼G、鋼H、鋼K、鋼Mおよび鋼Qを素材とする鋼管に通常の方法で酸洗による脱スケール処理を施し、スケール残存の状況を調査した。前記の表4には、スケール残存の状況も併記した。
表4に示すように、Si含有量が本発明で規定する値を上回る鋼Gを用いた試験番号26の場合に、酸洗処理でスケールが完全には除去されずに残存していた。
スケールが残存していると、冷間加工後の表面肌が不良となると同時に、冷間加工用工具の寿命も短くなる。このため、鋼Gについても、以後の試験は行わなかった。
次に、1×10以上のL10寿命が得られ、鋼管の内面における疵および鋼管の内外面における割れの発生も認められず、しかも、通常の酸洗による脱スケール処理でスケールの残存がなかった鋼B〜D、鋼F、鋼H、鋼K、鋼Mおよび鋼Qについて、熱間鍛造したままの直径60mmの丸棒を1200℃で20分加熱した後、仕上げ温度を850〜950℃として、外径が37.0〜52.0mmで肉厚が3.80〜7.40mmに熱間製管した。熱間製管後は、鋼管は大気中で放冷した。
上記のようにして得た各鋼管に球状化焼鈍を施した後、通常の方法で酸洗による脱スケール処理を行い、次いで、冷間抽伸又はコールドピルガーによる冷間圧延を行って、外径が30.0mmで肉厚が3.0mmの鋼管とした。
上記の球状化焼鈍は、Crの含有量が0.8%以上の鋼については780℃で4時間加熱し、Crの含有量が0.8%未満の鋼については760で4時間加熱し、いずれも加熱後10℃/時の冷却速度で660℃まで冷却し、大気中放冷した。
冷間抽伸またはコールドピルガーによる冷間圧延を行った鋼管に、通常の方法で650〜780℃で3〜50分保持する熱処理を施して、集合組織を測定するとともに切削試験を行った。
表5〜7に上記の熱間製管した鋼管の寸法、冷間加工の条件および熱処理条件の詳細を示す。なお、同表中において、{211}面の集積度を{211}集積度、{111}面の集積度を{111}集積度と記載した。
Figure 2004067790
Figure 2004067790
Figure 2004067790
鋼管の集合組織は、以下の要領で測定した。すなわち、熱処理後の鋼管を長さ20mmに輪切りにし、次いで、長手方向に平行な面で半割りし、さらに矯正して平らとした試料(図1参照)を用い、その試料の面のうち鋼管の外面を構成する面を表面から約0.5mm研磨して鏡面仕上げし、その面、つまり、「鋼管の円周方向に平行な面」を通常のX線回折法によって測定し、(200)極点図および(110)極点図を作成して、集合組織の面方位を決定した。
決定した面方位について、前記「本X線回折法」により反射積分強度を測定し、「標準試料」の同じ面方位の反射積分強度で除したものを、対象とする面の集積度とした。
前述の通り、「標準試料」とは、表1に示す鋼Dの直径60mmの熱間鍛造材を1200℃で30分加熱し室温まで大気中放冷した後、さらに、780℃で4時間加熱して10℃/時の冷却速度で660℃まで冷却し、その後室温まで大気中で放冷した後、丸棒の横断面が測定面となるように切断、研磨した試料を指す。
また、熱処理後の鋼管を下記(i)のチップを用いて、(ii)の切削条件で外径に角溝入れを施す切削試験を行い、工具寿命を測定した。このとき、チップの逃げ面摩耗量が100μm以上になったり、チップの刃先に欠けが生じた場合を「工具寿命」と判定した。なお、工具寿命の目標はパス回数で2000回以上とした。
(i)チップ:母材材質は超硬K10種グレードとし、逃げ面のみにTiNコーティング(コーティング層のビッカース硬さは2200)を実施し、10°のすくい角、2.0mmの溝入れ幅および0.1mmのコーナーRを設けた。
(ii)切削条件:周速120m/分、送り0.050mm/回転、溝入れ深さ1.2mmで、この切削を1パスとする繰返し切削を行った。
前記表5〜7に、上記の集合組織と工具寿命を併せて示す。また、図2および図3に集積度と工具寿命との関係をそれぞれ示す。
図2は、前述の通り、「鋼管の円周方向に平行な面」における{211}面の集積度と工具寿命との関係の一例を示す図である。さらに、図3は「鋼管の円周方向に平行な面」における{111}面の集積度と工具寿命との関係を示す図である。
前記表5〜7の結果から、本発明で規定する条件を満たす試験番号の場合には、切削試験における工具寿命が2000パス以上で、被削性が良好なことが分かる。これに対し、本発明で規定する条件から外れた試験番号の場合には、切削試験における工具寿命は2000パス未満で、被削性に劣っている。
実施例1の試験番号47および試験番号59と同様にして、熱処理後の鋼管を得た。すなわち、外径が45.0mmで肉厚が4.51mmに熱間製管した鋼管に前記の球状化焼鈍、酸洗による脱スケール処理し、コールドピルガーによる冷間圧延で、外径が30.0mmで肉厚が3.0mmに加工した後、700℃で30分保持する熱処理を施した鋼Dの鋼管および鋼Hの鋼管を得た。これらの鋼管に前記実施例1で述べた「チップ」のコーティング層のみを変えて、実施例1と同じ「切削条件」で外径に角溝入れを施す切削試験を行い、工具寿命を測定した。
上記「チップ」の逃げ面のみに施したコーティング層の種類は、「TiAlN」および「TiNとAlNを2.5nm周期で多層に積層したもの」の2種類であり、コーティング層のビッカース硬さは3100および3900である。
表8および図6に、被削性試験における工具寿命を示す。なお、表8および図6には、前記実施例1における試験番号47および試験番号59の結果、すなわち、逃げ面のみにTiNコーティングを施したチップで切削した場合の工具寿命も併せて示した。前述の通り、表8における{211}集積度および{111}集積度とは、{211}面の集積度および{111}面の集積度を指す。
次頁の表8および前記図6に示す結果から、コーティング層のビッカース硬さが3000以上の場合、工具寿命が大きく改善できることが分かる。
Figure 2004067790
表9に示す化学組成を有する鋼を溶製し、これを用いた継目無鋼管をマンネスマン法により冷間加工用の素管を製造し、球状化焼鈍を施した後、冷間加工を行った。冷間加工後、熱処理を施さずに曲がり矯正を実施し、または熱処理を施して曲がり矯正を実施した鋼管を製造した。得られた鋼管を用いて切削試験を行い、工具寿命を測定した。
Figure 2004067790
熱間製管ではマンネスマンマンドレルミルを用いて、外径が60mmで肉厚が7.0mmの鋼管を製管し、熱間製管後は大気中で放冷した。得られた各鋼管に球状化焼鈍を施した後、通常の方法で酸洗による脱スケール処理および表面処理を行い、次いで減面率29%で冷間抽伸を行い、外径が50mmで肉厚が6.0mmの鋼管とした。
冷間加工後には、熱処理を施さずに曲がり矯正を実施し、または熱処理を施して曲がり矯正を実施した。熱処理を施す場合には、軟化焼鈍の条件は加熱温度が640℃で保持時間を10分とした。また、曲がり矯正は2−2−2−1対向型ロール矯正機を用いた。
実施例1と同様に、矯正後の鋼管を下記(i)のチップを用いて、(ii)の切削条件で外径に角溝入れを施す切削試験を行い、工具寿命を測定した。このとき、チップの逃げ面摩耗量が100μm以上になったり、チップの刃先に欠けが生じた場合を「工具寿命」と判定した。なお、工具寿命の目標はパス回数で2000回以上とした。
(i)チップ:母材材質は超硬K10種グレードとし、逃げ面のみにTiNコーティング(コーティング層のビッカース硬さは2200)を実施し、10°のすくい角、2.0mmの溝入れ幅および0.1mmのコーナーRを設けた。
(ii)切削条件:周速120m/分、送り0.050mm/回転、溝入れ深さ1.2mmで、この切削を1パスとする繰返し切削を行った。
さらに、矯正後の各鋼管からシャルピー衝撃試験片(10mm×2.5mm)を採取し、L方向(鋼管長手方向)の2mmVノッチを加工して、常温衝撃値を測定した。同時に、実施例1の条件で集合組織を測定し、表10にこれらの測定結果を示す。
Figure 2004067790
表10に示す結果から、L方向(鋼管長手方向)の常温衝撃値が10J/cm以下と低い場合(試験番号77)には、工具寿命が大きく改善でき、一層、切削性が向上することが分かる。
産業上の利用の可能性
本発明の軸受要素部品用鋼管によれば、特定成分を限定するとともに{211}面の集積度、さらに鋼管長手方向の常温衝撃値を規定することによって、快削元素を特別に含有させることなく、且つ球状化処理での焼鈍時間も従来と同様とし生産性の低下をきたすこともなく、被削性に優れ、さらに、転動疲労寿命も長い軸受要素部品の素材を提供することができる。したがって、本発明の製造方法や切削方法を適用することによって、レース、コロおよびシャフトなどの軸受要素部品を低廉な製造コストで、かつ効率的に製造できる。これにより、本発明は、各種の産業機械や自動車などに使用される軸受用として、広い分野で適用することができる。

Claims (5)

  1. 質量%で、C:0.6〜1.1%、Si:0.1〜1.5%、Mn:0.2〜1.5%、Cr:0.2〜2.0%、S:0.003〜0.020%、Al:0.005〜0.05%およびMo:0〜0.5%を含有し、残部はFeおよび不純物からなり、不純物中のTiは0.003%以下、Pは0.02%以下、Nは0.012%以下、O(酸素)は0.0015%以下の鋼管であって、その円周方向に平行な面において、{211}面の集積度が1.5以上であることを特徴とする軸受要素部品用鋼管。
  2. Moの含有量が0.03〜0.5%である請求項1に記載の軸受要素部品用鋼管。
  3. 鋼管長手方向の常温衝撃値が10J/cm以下である請求項1または2に記載の軸受要素部品用鋼管。
  4. 熱間圧延後に球状化焼鈍を施し、その後さらに鋼管横断面の減面率が50〜80%で、且つ鋼管の肉厚減少率が30〜70%の冷間加工を施し、その後、680℃〜A点の温度域に加熱して5〜40分保持することを特徴とする請求項1または3に記載の軸受要素部品用鋼管の製造方法。
    ここで、A点は、式中の各元素記号をその元素の質量%での鋼中含有量として下記式で表される値をいう。
    点(℃)=723+29Si−11Mn+17Cr
  5. 請求項1〜3のいずれかに記載の軸受要素部品用鋼管の切削方法であって、コーティング層のビッカース硬さが3000以上である超硬チップを用いて切削することを特徴とする軸受要素部品用鋼管の切削方法。
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