JP3463651B2 - 軸受用鋼材 - Google Patents

軸受用鋼材

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JP3463651B2 JP2000116451A JP2000116451A JP3463651B2 JP 3463651 B2 JP3463651 B2 JP 3463651B2 JP 2000116451 A JP2000116451 A JP 2000116451A JP 2000116451 A JP2000116451 A JP 2000116451A JP 3463651 B2 JP3463651 B2 JP 3463651B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、ボール、コロ、ニ
ードル、シャフト、レースなどの軸受要素部品に用いら
れる軸受用鋼材に関し、特に圧縮加工など冷間での加工
性及び被削性に優れた軸受用鋼材に関する。 【0002】 【従来の技術】ボール、コロ、ニードル、シャフト、レ
ースなどの軸受要素部品は、従来、JIS G 4805に規格化
された高炭素クロム軸受鋼鋼材であるSUJ1〜5、な
かでもSUJ2を熱間圧延や熱間鍛造などの手段で熱間
加工した後に球状化焼鈍し、次いで冷間伸線、冷間鍛
造、切削などの冷間加工を施し、その後焼入れと低温で
の焼戻しを行い、更に、仕上げ加工としての研削や研磨
を施して製造されてきた。 【0003】しかし、例えばSUJ2の場合、一般的に
行われている製造方法では、0.95質量%以上の炭素
を含むため、冷間鍛造で割れが発生しやすかったり、切
削加工時に切削抵抗が高いため工具寿命が短いという欠
点があった。 【0004】したがって、軸受用鋼材の冷間加工性を高
め、熱間鍛造から冷間鍛造へ製造工程を変更したり、切
削加工における工具寿命を延長したりして製造コストを
大幅に低減したいという産業界からの要望が大きい。 【0005】これに対して、例えば、特開平8−537
35号公報には、特定の合金元素を含有し球状化焼なま
し処理後の炭化物量の総面積率を規定した「軸受用鋼」
が開示されている。しかし、この公報で提案された軸受
用鋼は、C含有量が0.55〜0.75%と低いので、
焼入れ・焼戻し処理後の炭化物の残存量が少なくなっ
て、軸受要素部品の耐摩耗性が低下してしまう。更に、
球状化焼鈍においては、炭化物を球状に変化させるた
め、焼鈍加熱時に適量の炭化物を残存させる必要がある
が、前記の軸受用鋼はC含有量が低いので、鋼材自体の
温度を狭い範囲で管理しなければならず、したがって、
工業的な生産規模では安定した製造が困難である。 【0006】特開平9−302444号公報には、特定
の合金元素を含有する冷間加工性に優れる「軸受用鋼」
が開示されている。しかし、この公報で提案された軸受
用鋼の場合、冷間加工性としての「冷間鍛造性」は高ま
るものの、冷間加工性としての「被削性」の向上に対し
ては配慮がなされておらず、したがって、切削加工時の
工具寿命が短い場合がある。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記現状に
鑑みなされたもので、その目的は軸受要素部品の転動疲
労寿命、耐摩耗性を損なうことなく、圧縮加工など冷間
での加工性及び被削性に優れた軸受用鋼材を提供するこ
とである。なお、転動疲労寿命、耐摩耗性、冷間鍛造性
及び被削性の目標は、後述の実施例における試験で次の
各性能を有すること、つまり、転動疲労試験における寿
命が1×107 以上であること、摩耗試験での摩耗量が
SUJ2鋼に相当する鋼の摩耗量以下であること、冷間
圧縮試験における限界加工度が75%以上であること、
切削試験における工具寿命が6.0分以上であることで
ある。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、下記に
示す軸受用鋼材にある。すなわち、「質量%で、C:
0.8〜1.1%、Si:0.1〜1.5%、Mn:
0.1〜1.5%、Cr:0.2〜2.0%、Ni:
1.0%以下、Mo:1.0%以下、Cu:0.5%以
下、W:1.0%以下、Nb:0.2%以下、V:0.
5%以下、Al:0.05%以下、B:0.01%以下
を含み、残部はFe及び不純物からなり、不純物中のT
iは0.0030%以下、Pは0.02%以下、Sは
0.02%以下、Nは0.0090%以下、O(酸素)
は0.0015%以下で、且つ、フェライト平均粒径が
1.0μmを超えて4.0μm以下、セメンタイト平均
粒径が0.30〜0.80μmである軸受用鋼材」であ
る。 【0009】なお、「フェライト平均粒径」は次のよう
に定義されるものである。すなわち、先ず各フェライト
粒の面積を求め、その面積と等価な面積である円の直径
を求め、それを各フェライト粒の見かけの粒径とする。
次いで、面積を測定したすべてのフェライト粒の見かけ
の粒径の平均値を見かけのフェライト平均粒径とし、上
記見かけのフェライト平均粒径を1.12倍したものを
フェライト平均粒径と定義する。 【0010】「セメンタイト平均粒径」も上記の「フェ
ライト平均粒径」と同様に定義される。すなわち、先ず
各セメンタイト粒の面積を求め、その面積と等価な面積
の円の直径を求め、それを各セメンタイト粒の見かけの
粒径とする。次いで、面積を測定したすべてのセメンタ
イト粒の見かけの粒径の平均値を見かけのセメンタイト
平均粒径とし、上記見かけのセメンタイト平均粒径を
1.12倍したものをセメンタイト平均粒径と定義す
る。 【0011】なお、フェライト粒およびセメンタイト粒
の観察方法については特に制限されるものではないが、
鋼材の横断面を研磨、腐食後、走査型電子顕微鏡によっ
て2000〜5000倍で観察し、その写真からフェラ
イト平均粒径、セメンタイト平均粒径を求めることが好
ましい。なお写真中に各粒が100ヶ以上含まれてお
り、視野数は4ヶ所以上であることが好ましい。 【0012】本発明者らは、圧縮加工など冷間での加工
性及び被削性に優れ、しかも、焼入れ・焼戻し処理を施
した軸受要素部品に長い転動疲労寿命と優れた耐摩耗性
とを確保させることができる軸受用鋼材を得るために、
軸受用鋼材の化学組成とミクロ組織について種々実験・
研究を重ねた。その結果、下記の知見を得た。 【0013】(a)特定量のC、Si、Mn及びCrを
含有し、不純物元素の含有量を規制した鋼材は、冷間で
の加工前又は切削加工前のマトリックスであるフェライ
ト相(以下、本明細書においては、組織における「相」
は表示せず、例えば「フェライト相」を単に「フェライ
ト」ということにする)が微細であると、冷間での加工
性が向上して割れが発生し始める加工度、例えば、圧縮
試験での限界圧縮率が上昇する。特に、マトリックスで
あるフェライトの平均粒径が4.0μm以下の場合に、
冷間加工性の向上が著しくなる。しかし、フェライトの
平均粒径が1.0μm以下になると冷間加工での変形抵
抗の増加が著しくなるので、加工時に金型の寿命が低下
してしまう。 【0014】(b)フェライトが微細であると、被削性
が向上し、例えば旋削加工での工具寿命が長時間化す
る。特にマトリックスであるフェライトの平均粒径が
4.0μm以下の場合に、被削性の向上が著しい。 【0015】(c)上記(a)の特定量のC、Si、M
n及びCrを含有し、不純物元素の含有量を規制した鋼
材は、冷間での加工前又は切削加工前のフェライト粒の
粒界が大傾角粒界だけから構成されている場合よりも、
小傾角粒界を含んでいる場合の方が被削性が高い。な
お、本発明でいう「大傾角粒界」とは隣り合った結晶の
方位差が15度以上である粒界をいい、又、「小傾角粒
界」とは隣り合った結晶の方位差が15度未満である粒
界で所謂「亜粒界」を含むものをいう。 【0016】(d)上記(a)の鋼材の冷間加工性と被
削性を高めるためには、冷間での加工前又は切削加工前
の主たる炭化物であるセメンタイトの平均粒径を適正化
すればよい。すなわち、セメンタイトの平均粒径が小さ
すぎると、鋼材強度が上昇するため、冷間加工での変形
抵抗が増加し、加工時に金型の寿命が低下してしまう。
更に、切削加工での切削抵抗が増加し、被削性も低下す
る。一方、セメンタイトの平均粒径が大きすぎると、セ
メンタイトが冷間加工時の割れ発生起点となるため冷間
加工性が低下し、例えば、圧縮試験での限界圧縮率が低
下してしまう。本発明は、上記の知見に基づいて完成さ
れたものである。 【0017】 【発明の実施の形態】以下、本発明について詳しく説明
する。なお、化学成分の含有量の「%」は「質量%」を
意味する。 (A)化学組成 C:0.8〜1.1% Cは、焼入れ焼戻し後の鋼材組織中のセメンタイト残存
量を適正化して耐摩耗性を高める作用を有する。しか
し、その含有量が0.8%未満では添加効果に乏しく、
所望の耐摩耗性を確保し難い。一方、Cの含有量が1.
1%を超えると鋼の凝固時に非常に粗大な炭化物が生成
しやすくなり、たとえ均質化熱処理を行っても上記粗大
炭化物が残存するので、目標とする転動疲労寿命が得ら
れず、更に、冷間加工性も低下する。したがって、Cの
含有量を0.8〜1.1%とした。なお、Cの含有量は
0.9〜1.0%とすることが好ましい。 【0018】Si:0.1〜1.5% Siは、転動疲労寿命を高めるとともに脱酸作用を有す
る。これらの効果を発揮させるためには、0.1%以上
のSiを含有させることが必要である。一方、Siの含
有量が1.5%を超えると冷間加工性が劣化し、例えば
冷間鍛造の際に割れが発生しやすくなる。したがって、
Siの含有量を0.1〜1.5%とした。なお、Siの
含有量は0.2〜0.8%とすることが好ましい。 【0019】Mn:0.1〜1.5% Mnは、鋼の焼入れ性を高めるとともにSによる熱間脆
性を防止する作用を有する。これらの効果を発揮させる
ためには、Mnを0.1%以上含有させる必要がある。
一方、Mnの含有量が1.5%を超えると冷間加工性が
劣化し、例えば冷間鍛造の際に割れが発生しやすくな
る。したがって、Mnの含有量を0.1〜1.5%とし
た。なお、Mnの含有量は0.3〜1.2%とすること
が好ましい。 【0020】Cr:0.2〜2.0% Crは、鋼の焼入れ性を向上させる元素である。更に、
Crはセメンタイト中に濃化してオーステナイト中でセ
メンタイトを安定化させるので、球状化焼鈍や焼入れの
ための加熱温度範囲を広くすることができ、鋼材の製造
が容易になる。こうした効果を発揮させるためには、C
rを0.2%以上含有させる必要がある。しかし、Cr
の含有量が2.0%を超えると、鋼の凝固時に非常に粗
大な炭化物が生成しやすくなり、たとえ均質化熱処理を
行っても上記の粗大な炭化物が残存するので、目標とす
る転動疲労寿命が得られない。したがって、Crの含有
量を0.2〜2.0%とした。なお、Crの含有量は
0.4〜1.2%とすることが好ましい。 【0021】Ni:1.0%以下 Niは添加しなくてもよい。添加すれば、焼入れ性を高
めて転動疲労寿命を向上させる作用を有する。この効果
を確実に得るには、Niの含有量は0.1%以上とする
ことが好ましい。しかし、その含有量が1.0%を超え
ると、焼入れしても未変態のままで残るオーステナイト
(所謂「残留オーステナイト」)の量が増え、却って転
動疲労寿命が低下する。したがって、Niの含有量を
1.0%以下とした。なお、Ni含有量の上限は0.8
%とすることが好ましい。 【0022】Mo:1.0%以下 Moは添加しなくてもよい。添加すれば、焼入れ性を高
めて転動疲労寿命を高める作用を有する。この効果を確
実に発揮させるためには、Moは0.1%以上の含有量
とすることが好ましい。しかし、その含有量が1.0%
を超えると、冷間加工性が劣化し、例えば冷間鍛造の際
に割れが発生しやすくなる。したがって、Moの含有量
を1.0%以下とした。なお、Mo含有量の上限は0.
6%とすることが好ましい。 【0023】Cu:0.5%以下 Cuは添加しなくてもよい。添加すれば、鋼中に微細に
析出して転動疲労寿命を向上させる作用を有する。この
効果を確実に得るには、Cuは0.05%以上の含有量
とすることが好ましい。しかし、その含有量が0.5%
を超えると、熱間延性が低下し、熱間での加工の際に割
れが発生する場合がある。したがって、Cuの含有量を
0.5%以下とした。なお、Cu含有量の上限は0.3
%とすることが好ましい。 【0024】W:1.0%以下 Wは添加しなくてもよい。添加すれば、Cと結合して微
細なWCを形成し、オーステナイト粒を微細化して転動
疲労寿命を高める作用を有する。この効果を確実に発揮
させるためには、Wの含有量を0.05%以上とするこ
とが好ましい。しかし、その含有量が1.0%を超える
と、凝固時に粗大なWCを生成するので、却って転動疲
労寿命が低下する。したがって、Wの含有量を1.0%
以下とした。なお、W含有量の上限は0.3%とするこ
とが好ましい。 【0025】Nb:0.2%以下 Nbは添加しなくてもよい。添加すれば、Cと結合して
微細なNbCを形成し、オーステナイト粒を微細化して
転動疲労寿命を高める作用を有する。この効果を確実に
得るには、Nbは0.03%以上の含有量とすることが
好ましい。しかし、その含有量が0.2%を超えると、
凝固時に粗大なNbCを生成するので、却って転動疲労
寿命が低下する。したがって、Nbの含有量を0.2%
以下とした。なお、Nb含有量の上限は0.1%とする
ことが好ましい。 【0026】V:0.5%以下 Vは添加しなくてもよい。添加すれば、Cと結合して微
細なVCを形成し、オーステナイト粒を微細化して転動
疲労寿命を高める作用を有する。この効果を確実に発揮
させるためには、Vの含有量を0.05%以上とするこ
とが好ましい。しかし、その含有量が0.5%を超える
と、凝固時に粗大なVCを生成するので、却って転動疲
労寿命が低下してしまう。したがって、Vの含有量を
0.5%以下とした。なお、V含有量の上限は0.2%
とすることが好ましい。 【0027】Al:0.05%以下 Alは添加しなくてもよい。添加すれば、脱酸作用を有
する。この効果を確実に得るには、Alは0.003%
以上の含有量とすることが好ましい。しかし、その含有
量が0.05%を超えると、粗大な非金属系介在物が生
成しやすくなり、目標とする転動疲労寿命が得られな
い。したがって、Alの含有量を0.05%以下とし
た。なお、Al含有量の上限は0.03%とすることが
好ましい。 【0028】B:0.01%以下 Bは添加しなくてもよい。添加すれば、セメンタイト中
に固溶してセメンタイトを安定化し、球状化焼鈍時間の
短縮を可能にするとともに、耐摩耗性を向上させる。こ
うした効果を確実に得るには、Bは0.0005%以上
の含有量とすることが好ましい。しかし、その含有量が
0.01%を超えると、粗大なBNが生成しやすくなっ
て目標とする転動疲労寿命が得られない。したがって、
Bの含有量を0.01%以下とした。なお、B含有量の
上限は0.005%とすることが好ましい。 【0029】本発明においては、不純物元素としてのT
i、P、S、N及びO(酸素)の含有量を下記のとおり
に制限する。 【0030】Ti:0.0030%以下 Tiは、Nと結合してTiNを形成し、転動疲労寿命を
低下させてしまう。特にその含有量が0.0030%を
超えると、転動疲労寿命の低下が著しくなる。したがっ
て、Tiの含有量を0.0030%以下とした。 【0031】P:0.02%以下 Pは、粒界に偏析し易いため、転動疲労寿命を低下させ
てしまう。特にその含有量が0.02%を超えると、転
動疲労寿命の低下が著しい。したがって、Pの含有量を
0.02%以下とした。 【0032】S:0.02%以下 Sは、Mnと結合してMnSを形成し、転動疲労寿命を
低下させる場合がある。特にその含有量が0.02%を
超えると粗大なMnSを生成しやすくなって、転動疲労
寿命の低下が著しくなる。したがって、Sの含有量を
0.02%以下とした。但し、MnSは被削性の向上に
有効であるため、被削性の面からは不純物元素としての
Sを0.005%以上含んでいることが好ましい。 【0033】N:0.0090%以下 Nは、TiやBと結合してTiNやBNを形成し、転動
疲労寿命を低下させてしまう。特にその含有量が0.0
090%を超えると、転動疲労寿命の低下が著しくな
る。したがって、Nの含有量を0.0090%以下とし
た。なお、転動疲労寿命を大きなものとするためにはN
の含有量を0.0060%以下とすることが好ましい。 【0034】O(酸素):0.0015%以下 Oは、酸化物系介在物を形成し、転動疲労寿命を低下さ
せてしまう。特にその含有量が0.0015%を超える
と、転動疲労寿命の低下が著しい。したがって、Oの含
有量を0.0015%以下とした。 【0035】本発明が対象とする軸受用鋼材において、
上記以外の他の化学成分に関しては、特別な限定を加え
る必要はない。軸受要素部品及びそれらから構成される
最終製品、つまり軸受に要求される特性の付与が可能で
あり、優れた冷間加工性及び被削性が得られる成分範囲
でありさえすれば良い。 【0036】具体的には、例えば、前記以外の元素とし
て、Pb:0.30%以下、希土類元素:0.10%以
下、Ca:0.01%以下、Mg:0.01%以下を含
有し、残部がFeと不可避不純物からなるものであれば
良い。 【0037】なお、鋼材、軸受要素部品や最終製品であ
る軸受の特性向上などを目的に、上記した元素を追加含
有させる場合にはそれぞれ、Pb:0.02〜0.30
%、希土類元素:0.002〜0.10%、Ca:0.
0005〜0.01%、Mg:0.0005〜0.01
%の含有量とすることが好ましい。 (B)フェライト平均粒径 上記(A)項で述べた化学組成の鋼材は、冷間での加工
前又は切削加工前のマトリックスであるフェライト粒が
微細であると、冷間加工性が向上して割れが発生し始め
る加工度、例えば、圧縮試験での限界圧縮率が上昇す
る。特に、フェライトの平均粒径が4.0μm以下の場
合に、冷間加工性の向上が著しくなる。一方、冷間加工
性を高めるという点からはフェライト平均粒径は小さけ
れば小さいほどよいが、フェライトの平均粒径が1.0
μm以下になると、冷間での変形抵抗の増加が顕著にな
り、加工時に金型の寿命が著しく低下してしまう。した
がって、フェライトの平均粒径を1.0μmを超えて
4.0μm以下と規定した。なお、冷間加工時の金型寿
命の低下を抑制するためには、フェライトの平均粒径は
1.5μm以上にすることが好ましい。 【0038】既に述べたように「フェライト平均粒径」
は次のように定義されるものである。すなわち、先ず各
フェライト粒の面積を求め、その面積と等価な面積であ
る円の直径を求め、それを各フェライト粒の見かけの粒
径とする。次いで、面積を測定したすべてのフェライト
粒の見かけの粒径の平均値を見かけのフェライト平均粒
径とし、上記見かけのフェライト平均粒径を1.12倍
したものをフェライト平均粒径と定義する。 【0039】なお、冷間での加工前又は切削加工前のフ
ェライト粒の粒界が大傾角粒界だけから構成されている
場合よりも、小傾角粒界を含んでいる場合の方が被削性
が高く、特に小傾角粒界の割合が30%以上の場合に被
削性が向上する。このため、冷間での加工前又は切削加
工前のフェライト粒の粒界はその30%以上が小傾角粒
界であることが望ましい。既に述べたように、本発明に
おける「大傾角粒界」とは隣り合った結晶の方位差が1
5度以上である粒界をいい、又、「小傾角粒界」とは隣
り合った結晶の方位差が15度未満である粒界で所謂
「亜粒界」を含むものを指す。 (C)セメンタイト平均粒径 セメンタイトの平均粒径が小さすぎると、鋼材強度が上
昇するため、冷間加工での変形抵抗が増加し、加工時の
金型寿命が低下してしまう。更に、切削加工での切削抵
抗が増加し、被削性も低下する。こうした現象は、セメ
ンタイトの平均粒径が0.30μm未満の場合に顕著に
なる。一方、セメンタイトの平均粒径が大きすぎると、
セメンタイトが冷間加工時の割れ発生起点となるため冷
間加工性が低下し、例えば、圧縮試験での限界圧縮率が
低下してしまう。この現象はセメンタイトの平均粒径が
0.80μmを上回ると顕著になる。したがって、セメ
ンタイト平均粒径を0.30〜0.80μmと規定し
た。既に述べたように「セメンタイト平均粒径」は次の
ように定義されるものである。すなわち、先ず各セメン
タイト粒の面積を求め、その面積と等価な面積の円の直
径を求め、それを各セメンタイト粒の見かけの粒径とす
る。次いで、面積を測定したすべてのセメンタイト粒の
見かけの粒径の平均値を見かけのセメンタイト平均粒径
とし、上記見かけのセメンタイト平均粒径を1.12倍
したものをセメンタイト平均粒径と定義する。 【0040】前記(A)項に記載した化学組成を有する
軸受用鋼材は、例えば、通常の方法で熱間圧延して得ら
れた直径30mmの丸棒を、(A1 点+15)〜(A1
点+40)℃の温度域で2〜4時間加熱した後、10〜
15℃/時の冷却速度で少なくとも(A1 点−80)℃
の温度まで冷却してから大気中放冷し、その後更に減面
率20〜40%で冷間伸線した後、(A1 点−20)〜
(A1 点−60)℃で0.5〜2時間加熱することによ
って、フェライト平均粒径及びセメンタイト平均粒径を
(B)項及び(C)項で述べた値に調整することができ
る。次いでその鋼材は冷間鍛造や切削加工によって所望
の形状に粗成形され、その後、焼入れと焼戻しを受け、
更に、研削や研磨など機械加工されて所望の精密な要素
部品形状に仕上げられてから、精密機械部品である最終
製品としての軸受に組み立てられる。 【0041】なお、後述の実施例における「イ」の球状
化焼鈍条件と減面率32%の冷間伸線及び「Y」の熱処
理条件を組み合わせたものが、上記フェライト平均粒径
及びセメンタイト平均粒径の調整条件に合致する。 【0042】なお、前記A1 点は式中の元素記号をその
元素の質量%での含有量として下記の式から計算される
値を指す。 【0043】A1 点=723−10.7Mn−16.9
Ni+29.1Si+16.9Cr+6.4(W+M
o)。 【0044】 【実施例】表1に示す化学組成を有する鋼A〜Jを通常
の方法で300kg真空炉を用いて溶製した。なお、表
1における鋼Aの化学組成はJIS規格のSUJ2に相
当するものである。 【0045】 【表1】次いで、これらの鋼の鋼材を1230℃で8時間均熱処
理した後、通常の方法によって1150〜950℃の温
度域で熱間鍛造し、直径が50mmの丸棒とした。 【0046】この後、下記イ、ロ、ハのうちのいずれか
の条件で、球状化焼鈍を行った。 【0047】イ:770℃で1時間加熱した後、60℃
/時で660℃まで冷却し、その後大気中放冷。 【0048】ロ:770℃で4時間加熱した後、10℃
/時で660℃まで冷却し、その後大気中放冷。 【0049】ハ:770℃で6時間加熱した後、5℃/
時で680℃まで冷却し、その後770℃で6時間再加
熱してから5℃/時で660℃まで冷却し、その後大気
中放冷。 【0050】このようにして得た丸棒の表面を研削加工
し、直径45mmの丸棒にした後、通常の方法で冷間伸
線して直径42mm(直径45mmからの減面率:13
%)、37mm(直径45mmからの減面率:32
%)、29mm(直径45mmからの減面率:58%)
の丸棒に加工した。次いで、上記冷間伸線した丸棒につ
いて、それぞれ下記X、Y、Zのうちのいずれかの条件
で熱処理した。 【0051】X:600℃で1時間加熱した後、大気中
放冷。 【0052】Y:700℃で1時間加熱した後、大気中
放冷。 【0053】Z:700℃で8時間加熱した後、大気中
放冷。 【0054】球状化焼鈍後45mmに研削加工した丸
棒、及び直径で42〜29mmまで冷間伸線してから前
記X〜Zのいずれかの条件で熱処理を行った丸棒につい
て、フェライト平均粒径及びセメンタイト平均粒径を測
定した。 【0055】すなわち、各丸棒の横断面(つまり、長さ
方向に直角な切断面)を鏡面研磨した後ピクラールで腐
食した。次いで、走査型電子顕微鏡を用いて倍率500
0倍で各5視野観察し、通常の方法による画像解析によ
って、各フェライト粒及び各セメンタイト粒の面積を求
め、それと等価な面積の円の直径を計算して、フェライ
ト粒及びセメンタイト粒について、各々円の直径の平均
値を求めた。この円の直径の平均値をそれぞれ1.12
倍したものをフェライト平均粒径、セメンタイト平均粒
径とした。又、鋼Aを素材鋼とする丸棒については、各
丸棒の横断面を鏡面研磨、電解研磨した後、電子線後方
散乱パターン法(EBSP)によってフェライト粒の方
位を測定し、小傾角粒界の割合を求めた。 【0056】冷間加工試験は、次のようにして行った。
すなわち、前記各条件で作製した丸棒から直径14mm
で長さ21mmの試験片を切り出し、試験片の両端面を
拘束した状態で試験片を歪み速度0.5/秒で、元の試
験片長さ(21mm)の15%を圧縮してから除荷する
ことを4回繰り返した。その後、更に元の試験片長さの
2%ずつ圧縮して除荷した後、肉眼で試験片を観察し、
割れの有無を確認した。これを試験片に割れが発生する
まで続けた。なお、上記の試験は各10個の試験片を用
いて行い、10個の試験片のうち5個以上の試験片に割
れが発生し始めた加工度を限界加工度とした。なお限界
加工度は下記の式から求めた。 【0057】限界加工度(%)=100(21−h)/
21。ここで、hは5個以上の試験片に割れが発生し始
めたところでの試験片のmm単位での高さを指す。 【0058】冷間加工性(冷間圧縮性)の目標は、JI
S規格のSUJ2に相当する鋼Aを用いた試験番号3で
の限界加工度(70%)に比べて5%以上高いこと、す
なわち75%以上の限界加工度を有することとした。 【0059】切削試験も行った。すなわち、前記各条件
で作製した丸棒を通常の方法で酸洗して、スケールを除
去したものを用いて、旋削加工を行い、工具が摩耗や欠
けによって切削できなくなるまでの時間を測定して、工
具寿命を求めた。旋削加工は、周速50m/分、切り込
み量0.5mm、送り量0.25mm/rev.の条件
で行い、工具にはJIS規格のSKH4の三角チップを
用いた。なお、潤滑剤は使用しなかった。 【0060】被削性の目標は、JIS規格のSUJ2に
相当する鋼Aを用いた試験番号3での工具寿命(4.0
分)に比べて50%以上長いこと、すなわち6.0分以
上の工具寿命を有することとした。 【0061】前記各条件で作製した丸棒から直径12m
mで長さ22mmの試験片を切り出し、820℃で30
分保持の油焼入れと160℃で1時間の焼戻しを施し、
転動疲労試験を行った。 【0062】すなわち、円筒型転動疲労試験機を用い
て、潤滑油に#60スピンドル油を使用し、ヘルツ最大
接触応力が4900MPa(500kgf/mm2 )、
回転速度46000rpmの負荷条件で転動疲労試験を
行った。前記各条件について試験片は10個ずつとし、
10個の試験片の中で最初に表面剥離をおこしたときの
総回転数を「転動疲労寿命」とした。なお、転動疲労寿
命の目標は1×107 以上とした。 【0063】更に、前記各条件で作製した丸棒から直径
28mmで長さ10mmの試験片を切り出し、820℃
で30分保持の油焼入れと160℃で1時間の焼戻しを
施し、摩耗試験を行った。すなわち、大越式摩耗試験機
を用いて、硬さをHRBで87に調整したSCM420
を相手材とし、摩擦速度1m/秒、摩擦距離400m、
最終荷重59N(6kgf)、無潤滑の条件で行った。
各鋼について試験片は5個ずつとし、5個の試験片の摩
耗量の平均値を摩耗量とした。なお、耐摩耗性の目標は
JIS規格のSUJ2に相当する鋼Aを用いた試験番号
3での摩耗量を1.0とした場合の1.0以下の摩耗量
とした。 【0064】表2、表3に球状化焼鈍の条件、伸線加工
時の減面率、フェライト平均粒径、セメンタイト平均粒
径、フェライト粒界における小傾角粒界の割合、冷間圧
縮試験における限界加工度、切削試験における工具寿
命、転動疲労試験における転動疲労寿命、摩耗試験にお
ける摩耗量をまとめて示す。 【0065】 【表2】 【表3】表2、表3から、本発明の規定条件を満たす試験番号6
〜8、17、19、26〜28、33、34及び38〜
40の場合には、75%以上の限界加工度、6.0分以
上の工具寿命、1×107 以上の転動疲労寿命が得られ
ており、試験番号3の摩耗量を基準とした耐摩耗性も良
好である。これに対して、本発明の規定条件から外れた
試験番号の場合には、限界加工度、工具寿命、転動疲労
寿命、耐摩耗性の少なくともいずれかが目標に達してい
ない。 【0066】化学組成が本発明で規定する含有量の範囲
内にある鋼A、C及びE〜Gを素材鋼とする場合であっ
ても、試験番号1〜5、9、10、14〜16、18、
23〜25、29〜32及び35〜37はフェライト平
均粒径とセメンタイト平均粒径の少なくともいずれかが
本発明の規定条件から外れるため、限界加工度と工具寿
命いずれか一方または双方が目標に達していない。 【0067】すなわち、試験番号1は、フェライト平均
粒径が4.0μmを上回るとともにセメンタイト平均粒
径が0.30μmを下回るため、限界加工度が68%と
小さく、工具寿命も1.5分と短い。 【0068】試験番号2はセメンタイト平均粒径が0.
30μmを下回るため、工具寿命が4.5分と短い。 【0069】試験番号3〜5、23、24、29〜32
及び35〜37は、フェライト平均粒径が4.0μmを
上回るため、限界加工度が低く、工具寿命も短い。 【0070】試験番号9は、フェライト平均粒径が4.
0μmを上回とともにセメンタイト平均粒径も0.80
μmを上回るため、限界加工度が68%と小さい。 【0071】試験番号10は、セメンタイト平均粒径が
0.80μmを上回るため、限界加工度が70%で目標
値に達していない。試験番号14〜16、18及び25
は、フェライト平均粒径が4.0μmを上回るため、限
界加工度が低い。一方、試験番号11〜13は、素材鋼
である鋼BのC含有量が0.8%を下回るため、摩耗量
が多く耐摩耗性が劣っている。このうち、試験番号11
は限界加工度も目標値に達していない。 【0072】試験番号20〜22は、素材鋼である鋼D
のC含有量が1.1%を上回るため転動疲労寿命が短
い。このうち、試験番号20、21は限界加工度も目標
値に達していない。 【0073】試験番号41〜43、44〜46、47〜
49は素材鋼である鋼H〜JのTi、N、O(酸素)の
含有量がそれぞれ0.0030%、0.0090%、
0.0015%を上回るため、転動疲労寿命が短い。こ
のうち、試験番号41、43、44、46、47は限界
加工度も目標値に達していない。更に、試験番号41、
44、47の場合には工具寿命も短い。 【0074】 【発明の効果】本発明の軸受用鋼材は、冷間での加工性
及び被削性に優れ、しかも転動疲労寿命、耐摩耗性が損
なわれることもないので、ボール、コロ、ニードル、シ
ャフト、レースなどの軸受要素部品に用いることができ
る。

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】質量%で、C:0.8〜1.1%、Si:
    0.1〜1.5%、Mn:0.1〜1.5%、Cr:
    0.2〜2.0%、Ni:1.0%以下、Mo:1.0
    %以下、Cu:0.5%以下、W:1.0%以下、N
    b:0.2%以下、V:0.5%以下、Al:0.05
    %以下、B:0.01%以下を含み、残部はFe及び不
    純物からなり、不純物中のTiは0.0030%以下、
    Pは0.02%以下、Sは0.02%以下、Nは0.0
    090%以下、O(酸素)は0.0015%以下で、且
    つ、フェライト平均粒径が1.0μmを超えて4.0μ
    m以下、セメンタイト平均粒径が0.30〜0.80μ
    mである軸受用鋼材。
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