JPWO2004055204A1 - 低密度リポ蛋白中コレステロールのマルチ定量法 - Google Patents

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Abstract

血中の被検成分である低密度リポ蛋白中のコレステロールと総コレステロールの同時測定法の提供。生体試料中の低密度リポ蛋白中のコレステロールと総コレステロールを一度の測定で定量する、生体試料の低密度リポ蛋白中のコレステロールと総コレステロールを同時測定する方法。

Description

本発明は、血中の被検成分である低密度リポ蛋白中のコレステロールと総コレステロールの同時測定法に関する。
低密度リポ蛋白(以下、「LDL」という)は血液中におけるコレステロール運搬の主役であり、特に粥状動脈硬化において血管壁に沈着したコレステロールは主にLDLに由来している。LDLコレステロールの増加は動脈硬化性疾患の主要な危険因子の1つであり、分別定量することは臨床上有用である。また、総コレステロール測定とはカイロミクロン(CM)、超低密度リポ蛋白(VLDL)、LDL、高密度リポ蛋白(HDL)等の全てのリポ蛋白中のコレステロールを測定するものであり、現在も脂質検査の中心となっている。
従来からのLDLコレステロールの定量方法は、分画とコレステロール定量の2つの操作から求める方法と総コレステロール、HDLコレステロール、トリグリセリド値より求めるFriedewald式による演算方法がある。
分画操作としては超遠心法、沈殿法、免疫法等があるが、試料の遠心処理またはフィルター処理による操作が必要となり、臨床検査の場において簡便性や経済性において普及しにくい状況にあった。また、Friedewald式による演算方法もその使用に制限があり、かつ個体差を加味していないため正確性に問題があった。
しかしながら、近年になり分画操作を要しないLDLコレステロール定量方法(特開平11−318496号公報)が報告され、現在、臨床検査用試薬として検査の場で適用されつつある。この方法は、第1工程で試料中のLDL以外のリポ蛋白中コレステロールを選択的に消去し(消去とはエステル型コレステロールと遊離型コレステロールを分解し、その分解物が第2工程で検出されないようにすることを意味する)、第2工程でLDLコレステロールを定量するものである。
しかし、上記LDLコレステロール測定用試薬は臨床上有用な試薬であるにもかかわらず、従来から総コレステロール測定が広く行われており、さらにFriedewald式からLDLコレステロール値を求めることができる等の事情により、普及しにくい状況下にあった。しかしながら、上述のようにFriedewald式から求めるLDLコレステロール値には問題点があり、正確なLDLコレステロール値の測定は臨床的に意義がある。それ故に、試薬に更なる改良を加えて、臨床的な意義が高いLDLコレステロール測定用試薬を普及させることが望まれていた。
一方、HDL中コレステロールの測定に関して、1回の測定でHDL中コレステロールと総コレステロールを連続的に測定する方法の報告があった(M L Sampson et al.,Ann Clin Biochem,37,479−487,2000)。この方法は、試料を1本の試験用チューブに入れ、試料中のHDLコレステロールを抗アポB抗体を用いて測定し、次いで抗アポB抗体とアポB抗体の複合体、すなわち抗アポB抗体とHDLコレステロールが結合したものをデオキシコール酸を用いて壊し、残った非HDLコレステロールを酵素的に測定するのものであり、2回の測定値をトータルすることにより総コレステロール値がわかるというものであった。総コレステロールおよびHDLコレステロールは従来より健康診断等で広く測定されており両値を一度に測定できることには意義があった。
特開平11−318496号公報 M L Sampson et al.,Ann Clin Biochem,37,479−487,2000
本発明の目的は、1回の測定でLDLコレステロールと総コレステロールの同時定量を可能とする方法を提供することであり、1回の測定で複数項目の定量値が得られるマルチ定量法として有効なものである。
本発明者らは、近年注目されているLDLコレステロールの正確な測定の重要性および従来からよく知られている総コレステロール測定の重要性に鑑み、LDLコレステロールと総コレステロールを同時に測定する系の確立について鋭意検討を行った。
本願発明者らは上記LDLコレステロール定量法の一部を変更し、更に、臨床化学検査に使用されている自動分析装置の多項目同時分析機能、すなわち1回の測定で異なる条件で測定値を分析できる機能を使用することで、1回の測定でLDLコレステロールと総コレステロールの同時定量を可能とした。
具体的な定量法としては、従来法において第1工程で試料中のLDL以外のリポ蛋白中コレステロールを選択的に消去していたものを検出できるようにし、更に第2工程でのLDLコレステロール反応を検出できるようにしたものである。
図1に本発明の方法の原理を示す。図1に示すように本発明の方法は2工程からなる。第1工程においては、試料中のLDL以外のリポ蛋白中のコレステロールに基づく反応が生じ該反応による反応液の吸光度変化が測定され、第2工程においては、試料中のLDL中のコレステロールに基づく反応が生じ該反応による反応液の吸光度変化が測定される。第2工程の吸光度変化はLDLコレステロールの量に対応し、第1工程と第2工程の両方の吸光度変化を合わせた吸光度変化は総コレステロール量の変化に対応する。この吸光度変化を自動分析装置により測定する際の分析条件を変えることにより、一度の測定で同時に多項目の測定をすることができる。図1は、測定方法の一例の原理を示したものであり、第1工程においてLDL中のコレステロールのみに基づく反応が生じ、第2工程においてLDL以外のリポ蛋白中のコレステロールに基づく反応が生じてもよい。
自動分析装置の多項目同時分析における1つの測定条件は、図1に示す第1工程と第2工程の反応における吸光度の差(第2工程における吸光度測定、測定2の吸光度から第1工程における吸光度測定、測定1の吸光度を差し引いたもの)を求めることにより、LDLコレステロールの定量を行うというものである。
もう1つの測定条件は、第1工程での吸光度変化量と第2工程での吸光度変化量の和である総吸光度量(測定2の吸光度)を求めることにより、総コレステロールの定量を行うというものである。
このように、本発明は、自動分析装置の多項目同時分析機能を利用し、生体試料中の被検成分であるLDLコレステロールと総コレステロール値を1回の測定で同時に定量を行うことを特徴とする方法を提供する。
すなわち、本発明は以下の通りである。
(1) 生体試料中の低密度リポ蛋白中のコレステロールと総コレステロールを一度の測定で定量する、生体試料の低密度リポ蛋白中のコレステロールと総コレステロールを同時測定する方法、
(2) 生体試料中の低密度リポ蛋白以外のリポ蛋白中のコレステロールを反応させる第1工程と、次いで、残存する低密度リポ蛋白中のコレステロールを反応させる第2工程とから成る(1)の方法、
(3) 生体試料中の低密度リポ蛋白以外のリポ蛋白中のコレステロールの存在量を反映した測定値と低密度リポ蛋白中のコレステロールの存在量を反映した測定値を一度の測定で得て、前記2つの値に基づいて生体試料中の低密度リポ蛋白中のコレステロールと総コレステロールの存在量を同時に測定する、(1)の方法、
(4) 生体試料中の低密度リポ蛋白以外のリポ蛋白中のコレステロールの存在量を反映した測定値を得る第1工程と、残存する低密度リポ蛋白中のコレステロールの存在量を反映した測定値を得る第2工程とから成る(3)の方法、
(5) 前記第1工程は低密度リポ蛋白以外のリポ蛋白に作用する界面活性剤の存在下において、生体試料中の低密度リポ蛋白以外のリポ蛋白にコレステロールエステラーゼ及びコレステロールオキシダーゼ酵素を作用させ、生じた過酸化水素をキノン色素に転化させ測定するか、又は、コレステロールエステラーゼ及びコレステロールデヒドロゲナーゼ酵素を作用させ、生じたNADH(β−ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド還元型)を測定することから成る(1)から(4)のいずれかの方法、
(6) 前記第2工程は、第1工程の反応後の産物に、少なくとも低密度リポ蛋白に作用する界面活性剤を加え、残存する低密度リポ蛋白にコレステロールエステラーゼ及びコレステロールオキシダーゼ酵素を作用させ、生じた過酸化水素をキノン色素に転化させ測定するか、又は、コレステロールエステラーゼ及びコレステロールデヒドロゲナーゼ酵素を作用させ、生じたNADH(β−ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド還元型)を測定することから成る(1)から(5)のいずれかの方法、
(7) 臨床化学検査用の自動分析装置を用い、1回の測定で異なる測定条件で分析を行う(1)から(6)のいずれかの方法、
(8) 第1工程と第2工程で測定値として得られる吸光度の差を求めることにより、血中の低密度リポ蛋白中のコレステロールの定量を行う(1)から(7)のいずれかの方法、
(9) 第1工程で測定値として得られる吸光度変化量と第2工程で測定値として得られる吸光度変化量より総吸光度量を求めることにより、総コレステロールの定量を行う(1)から(8)のいずれかの方法、
(10) (1)から(6)のいずれかの方法により生体試料中の低密度リポ蛋白中のコレステロールと総コレステロールを同時測定するための試薬組成物、
(11) 低密度リポ蛋白以外のリポ蛋白に作用する界面活性剤、少なくとも低密度リポ蛋白に作用する界面活性剤、コレステロールエステラーゼおよびコレステロールオキシダーゼを含む(10)の試薬組成物、および
(12) 低密度リポ蛋白以外のリポ蛋白に作用する界面活性剤、少なくとも低密度リポ蛋白に作用する界面活性剤、コレステロールエステラーゼおよびコレステロールデヒドロゲナーゼを含む(10)の試薬組成物。
本発明は、生体試料中のLDL中のコレステロールと総コレステロールを一度の測定で定量する、生体試料のLDL中のコレステロールと総コレステロールを同時測定する方法である。具体的には、本発明の方法は生体試料中のLDL以外のリポ蛋白中のコレステロールを反応させる第1工程と、次いで、残存するLDL中のコレステロールを反応させる第2工程とから成る。例えば、生体試料中のLDL以外のリポ蛋白中のコレステロールの存在量を反映した測定値とLDL中のコレステロールの存在量を反映した測定値を一度の測定で得て、前記2つの値に基づいて生体試料中のLDL中のコレステロールと総コレステロールの存在量を同時に測定することにより本発明の方法を行うことができる。
リポ蛋白中に含まれるコレステロールとしては、エステル型コレステロール(コレステロールエステル)及び遊離型コレステロールがある。本明細書において、単に「コレステロール」という場合には、これらの両者を包含する。
本発明の方法に供される生体試料としては、HDL、LDL、VLDL及びCM等のリポ蛋白を含むかもしれない試料であり、例えば、血液、血清、血漿等の体液やその希釈物を挙げることができるがこれらに限定されるものではない。「LDL以外のリポ蛋白」とは、HDL、VLDL、CM等をいう。
「LDL以外のリポ蛋白中のコレステロールの存在量を反映した測定値」または「LDL中のコレステロールの存在量を反映した測定値」とは、生体試料中のリポ蛋白中のコレステロールの濃度または絶対量を定量した場合に得られる値をいう。測定方法は限定されず、複数の方法を組み合わせて最終的に生体試料中のリポ蛋白中のコレステロールの濃度または絶対量に応じた値、例えば比例または反比例した値が得られる場合、その値をいう。例えば、リポ蛋白のコレステロールを特定の薬剤で処理することにより生じる化合物に起因する吸光度が測定値の一例として挙げられる。また、この場合の測定値は絶対値も変化値も含まれる。例えば、図1に示される第1工程および第2工程における吸光度変化は、第1工程で上昇した吸光度に第2工程で上昇した吸光度が上乗せされている。これは第1工程における反応で生じる化合物と第2工程における反応で生じる化合物の吸収波長が同じであるためである。第1工程における反応で生じる化合物と第2工程における反応で生じる化合物の吸収波長は異なっていてもよく、この場合は第2工程で上昇した吸光度が第1工程で上昇した吸光度に上乗せされることはなく、別の波長で測定した吸光度が第2工程が開始されると0から立ち上がる。図1において第1工程の測定1によりLDL以外のリポ蛋白中のコレステロールの存在量を反映した吸光度が得られるが、この吸光度は「LDL以外のリポ蛋白中のコレステロールの存在量を反映した測定値」である。また、第2工程において、第1工程で得られたLDL以外のリポ蛋白中のコレステロールの存在量を反映した吸光度にLDL中のコレステロールの存在量に対応した吸光度が上乗せした形で測定2により得られ、この吸光度は総コレステロールの存在量を示すが、第1工程で得られた吸光度にLDL中のコレステロールの存在量に対応した吸光度が上乗せされているので、「LDL中のコレステロールの存在量を反映した測定値」である。また、このように吸光度が上乗せされていることを考慮すると、この「LDL中のコレステロールの存在量を反映した測定値」は、「LDL中のコレステロールの存在量を反映した値を含む測定値」ということもできる。また、この場合、上乗せされたLDL中のコレステロールの存在量に対応した吸光度の変化値も「LDL中のコレステロールの存在量を反映した測定値」である。すなわち、第2工程において吸光度の変化分のみを測定してもよい。
一方、第1工程で生じる化合物と第2工程で生じる化合物の吸収波長が異なる場合は、第1工程における測定により得られる吸光度が「LDL以外のリポ蛋白中のコレステロールの存在量を反映した測定値」であり、第2工程における第1工程とは異なる波長での測定により得られる吸光度が「LDL中のコレステロールの存在量を反映した測定値」である。
2種類の測定値を一度の測定で得るという場合の「一度の測定」とは、生体試料を測定に供してから必要な複数の測定値を得るまでの一連の処理を含み、一度の測定の間には複数回の試薬添加や測定値の獲得が含まれる。好適には単独の測定用チューブまたはウェル中で一度の測定が完了する。
「2つの測定値に基づいて生体試料中のLDL中のコレステロールと総コレステロールの存在量を同時に得る」とは、2つの測定値から演算によりLDL中のコレステロールおよび総コレステロールの濃度又は絶対量を得ることをいう。例えば、図1において測定2で得られた測定値により総コレステロールの存在量がわかり、測定2で得られた測定値から測定1で得られた測定値を減じることによりLDL中のコレステロールの存在量がわかる。上述のように第1工程における反応で生じる化合物と第2工程における反応で生じる化合物の吸収波長が異なる場合は、第2工程における測定で得られた測定値からLDL中のコレステロールの存在量がわかり、第1工程における測定値と第2工程における測定値を足したものから総コレステロールの存在量がわかる。
本発明の方法は、第1工程及び第2工程から成り、第1工程では試料中のLDL以外のリポ蛋白であるHDL、VLDL及びCM中のコレステロールを処理し、存在量を反映した測定値を導き、続く第2工程では、残存するLDLコレステロールを処理し、存在量を反映した測定値を導く。ここで、処理とは化学的、物理的および/または生化学的に反応を行わせることをいう。
第1工程における処理は、LDL以外のリポ蛋白に作用する界面活性剤の存在下において、酵素反応によりコレステロールを分解することをいう。反応により生じた分解産物又は生成物を化学的、物理的および/または生化学的に測定することができる。界面活性剤が作用するとは、リポ蛋白を分解しリポ蛋白中のコレステロールを遊離させることをいう。
LDL以外のリポ蛋白、すなわち、HDL、VLDL、CM等に含まれるコレステロールを選択的に測定する具体的な方法としては以下のものを挙げることができる。
すなわち、LDL以外のリポ蛋白に作用する界面活性剤の存在下において、コレステロールエステラーゼ及びコレステロールオキシダーゼ酵素を作用させ、生じた過酸化水素をペルオキシダーゼ酵素によって4−アミノアンチピリンとフェノール系もしくはアニリン系水素供与体化合物との酸化縮合反応により、有色キノンに転化し波長400〜700nmで測定する方法を挙げることができる。この場合の有色キノンの吸光度の測定値は、生体試料中のLDL以外のリポ蛋白中のコレステロールの存在量を反映している。なお、水素供与体化合物のうちアニリン系水素供与体化合物として、N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3,5−ジメトキシアニリン(HDAOS)、N−エチル−N−スルホプロピル−3−メトキシアニリン(ADPS)、N−エチル−N−スルホプロピルアニリン(ALPS)、N−エチル−N−スルホプロピル−3,5−ジメトキシアニリン(DAPS)、N−スルホプロピル−3,5−ジメトキシアニリン(HDAPS)、N−エチル−N−スルホプロピル−3,5−ジメチルアニリン(MAPS)、N−エチル−N−スルホプロピル−3−メチルアニリン(TOPS)、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3−メトキシアニリン(ADOS)、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)アニリン(ALOS)、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3,5−ジメトキシアニリン(DAOS)、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3,5−ジメチルアニリン(MAOS)、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3−メトキシアニリン(TOOS)およびN−スルホプロピルアニリン(HALPS)等がある。
他の方法としてはコレステロールエステラーゼ及びコレステロールデヒドロゲナーゼ酵素を作用させ、生じたNADH(β−ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド還元型)を波長340nmで測定するものも挙げることができるが、これらに限定されるものではない。この場合のNADHの吸光度の測定値は、生体試料中のLDL以外のリポ蛋白中のコレステロールの存在量を反映している。
第1工程の反応液中のコレステロールエステラーゼ濃度は0.2〜2.0 IU/mL程度が好ましく、由来としてはシュードモナス属細菌から生成されるものが効果的である。また、コレステロールオキシダーゼの濃度は0.1〜0.7IU/mL程度が好ましく、細菌や酵母由来のものを用いることが好ましい。さらに、過酸化水素を有色キノンへ転化する場合のペルオキシダーゼの濃度は0.4〜3.0 IU/mLが好ましく、4−アミノアンチピリンの濃度は0.4〜4.0mmol/Lが好ましく、フェノール系又はアニリン系水素供与体化合物の濃度としては0.4〜2.0mmol/Lが好ましい。
また、キノン色素以外にNADHを測定する場合でもコレステロールエステラーゼについては上記と同様であり、コレステロールデヒドロゲナーゼ濃度0.2〜1.0IU/mLが好ましく、NADHの濃度としては2.0〜5.0mmol/Lが好ましい。
第1工程で用いられるLDL以外のリポ蛋白に作用する界面活性剤の好ましい例として、HLB値が13以上15以下、好ましくは13以上14以下であるポリアルキレンオキサイド誘導体を挙げることができる。誘導体の例としては高級アルコール縮合物、高級脂肪酸縮合物、高級脂肪酸アミド縮合物、高級アルキルアミン縮合物、高級アルキルメルカプタン縮合物、アルキルフェノール縮合物を挙げることができる。なお、界面活性剤のHLB算出方法は周知であり、例えば「新界面活性剤」、堀内博著、昭和61年、三共出版に記載されている。
HLB値が13以上15以下のポリアルキレンオキサイド誘導体の好ましい具体例としては、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレン高級アルコールエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンベンジルフェニルエーテル等でHLB値が13以上15以下の化合物を挙げることができるがこれらに限定されるものではない。
第1工程で用いられる上記界面活性剤の濃度は、0.1〜10g/L程度が好ましく、さらに好ましくは0.5〜5.0g/L程度である。
第1工程は、pH5〜9の緩衝液中で行うことが好ましく、緩衝液としてはトリス、トリエタノールアミン、グットの緩衝液等のアミンを含む緩衝液が好ましい。特にグット緩衝液であるBis−Tris、PIPES、MOPSO、BES、HEPES及びPOPSOが好ましく、緩衝液の濃度は10〜500mM程度が好ましい。
第1工程で、LDLとの反応を抑え、他のリポ蛋白との反応をさらに高めるために、反応液中に2価の金属イオンを含ませてもよい。2価の金属イオンとしては銅イオン、鉄イオン及びマグネシウムイオンを使用することができるが、特にマグネシウムイオンが好ましい。2価の金属イオンの濃度は5〜200mM程度が好ましい。
なお、第1工程の反応液中には、リポ蛋白リパーゼ酵素を加えてもよい。この酵素を加えることにより、特にVLDL中のコレステロールが反応しやすくなるので好ましい。この酵素の反応液中濃度は、5.0〜10.0U/mL程度が好ましい。
第1工程の反応温度は30〜40℃程度が適当であり、37℃が最も好ましい。また、反応時間は2〜10分間程度でよい。
本発明の方法では、第1工程をアルブミンの存在下で行う。アルブミンは、アルブミンであれば何ら限定されるものではなく、血清アルブミン等の市販のアルブミンを好適に用いることができる。アルブミンの起源は何ら限定されるものではなく、ヒト、ウシ、ブタ、ウマ等いずれの動物であってもよく、特に、広く用いられているウシ血清アルブミンを好適に用いることができる。第1工程の反応溶液中の前記アルブミンの濃度は0.1〜5.0g/dLが好ましく、0.3〜3.0g/dLがさらに好ましい。
続く第2工程では、被検試料中の残存コレステロールを定量する。これは、例えば、少なくともLDLに作用する界面活性剤を加え、第1工程で加えたコレステロールエステラーゼ及びコレステロールオキシダーゼの作用により生じた過酸化水素を定量することにより行なうことができる。過酸化水素の定量は、過酸化水素をペルオキシダーゼ酵素によって4−アミノアンチピリンとフェノール系もしくはアニリン系水素供与体化合物との酸化縮合反応により、有色キノンに転化し波長400〜700nmで測定する方法により行える。第2工程における有色キノンの吸光度の測定値は、第1工程の反応においても有色キノンが生じる場合は第1工程で生じた有色キノンの吸光度に第2工程の反応において生じた有色キノンの吸光度が上乗せされたものであり、生体試料中のLDL中のコレステロールの存在量を反映すると共に、生体試料中の総てのリポ蛋白中のコレステロールの存在量を示す。一方、第1工程の反応においてNADHが生じる場合は有色キノンの吸光度はNADHの吸光度とは別の波長で測定するので、第2工程の反応において生じた有色キノンの吸光度は生体試料中のLDL中のコレステロールの存在量を示し、第2工程の反応において生じた有色キノンの吸光度と第1工程の反応において生じたNADHの吸光度を足したものが生体試料中の総コレステロールの存在量を示す。また、コレステロールエステラーゼ及びコレステロールデヒドロゲナーゼ酵素を作用させ、生じたNADH(β−ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド還元型)を波長340nmで測定してもよい。第2工程におけるNADHの吸光度の測定値は、第1工程の反応においてもNADHが生じる場合は第1工程の反応において生じたNADHの吸光度に第2工程の反応において生じたNADHの吸光度が上乗せされたものであり、生体試料中のLDL中のコレステロールの存在量を反映すると共に、生体試料中の総てのリポ蛋白中のコレステロールの存在量を示す。一方、第1工程の反応において有色キノンが生じる場合はNADHの吸光度は有色キノンの吸光度とは別の波長で測定するので、第2工程の反応において生じたNADHの吸光度は生体試料中のLDL中のコレステロールの存在量を示し、第2工程の反応において生じたNADHの吸光度と第1工程の反応において生じた有色キノンの吸光度を足したものが生体試料中の総コレステロールの存在量を示す。
ここで、少なくともLDLに作用する界面活性剤は、LDLのみに選択的に作用する界面活性剤でもよいし、全てのリポ蛋白に作用する界面活性剤であってもよい。
全てのリポ蛋白に作用する界面活性剤の好ましい例として、HLB値が11以上13未満、好ましくは12以上13未満であるポリアルキレンオキサイド誘導体を挙げることができる。誘導体の例としては高級アルコール縮合物、高級脂肪酸縮合物、高級脂肪酸アミド縮合物、高級アルキルアミン縮合物、高級アルキルメルカプタン縮合物、アルキルフェノール縮合物を挙げることができる。
HLB値が11以上13未満のポリアルキレンオキサイド誘導体の好ましい具体例として、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレン高級アルコールエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等でHLB値が11以上13未満の化合物を挙げることができるがこれらに限定されるものではない。
また、LDLのみに選択的に作用する界面活性剤として、陰イオン界面活性剤を挙げることができる。ここで用いられる陰イオン界面活性剤としては、特に限定されないが、芳香環に炭素数4〜18の直鎖状又は分枝状アルキル基が結合したものを有するものが好ましい。ここで、芳香環は、ベンゼン、ナフタレン、ジフェニール等のように炭素と水素のみから成るものが好ましい。さらに、上記芳香環にスルホン酸塩のような親水基が結合したものが好ましい。このような好ましい陰イオン界面活性剤の例を下記式(I)から(V)に示す。
Figure 2004055204
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Figure 2004055204
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但し、式(I)〜(V)において、Rは炭素数4〜18の直鎖状又は分枝状アルキル基を示す。また、第2工程で用いられる好ましい陰イオン界面活性剤として、高級アルコール硫酸ナトリウム等を挙げることができる。
第2工程で用いられる界面活性剤の濃度は、0.1〜100g/L程度が好ましく、さらに好ましくは1〜50g/L程度である。
第2工程のその他の好ましい反応条件は、第1工程における好ましい反応条件と同様である。
第1工程および第2工程は、好ましくは1つの反応容器内で連続的に行われ、自動分析装置が第1工程完了時の吸光度および第2工程完了時の吸光度を自動的に測定する。
本発明の方法に用いる分析装置は、多項目を同時に分析することができる多項目同時分析法機能を有する自動分析装置である。
分析装置の多項目同時分析法機能としては、反応容器に第1試薬から第4試薬の添加が可能であり、反応時間も3〜20分間の設定が可能である。また、反応時間の間、複数回測光を行っているため、異なる測定時間の設定が可能であり、比色分析やレート分析での異なる時間設定や比色法やレート法の組み合わせも可能となる。更に異なる波長での同時測定も可能である。これらの分析測定条件を適宜設定することにより、本発明の多数項目同時測定が達成できる。
多項目同時分析法機能を有する自動分析装置は市販のものを用いることができる。
本発明は、さらに生体試料中のLDL中のコレステロールと総コレステロールを同時測定するための試薬組成物、すなわちキットを包含する。本発明の試薬組成物は、LDL以外のリポ蛋白に作用する界面活性剤、少なくともLDLに作用する界面活性剤、コレステロールエステラーゼおよびコレステロールオキシダーゼを含む。該試薬組成物により、反応により生じた有色キノンの吸光度を測定することができる。また、本発明の試薬組成物は、LDL以外のリポ蛋白に作用する界面活性剤、少なくともLDLに作用する界面活性剤、コレステロールエステラーゼおよびコレステロールデヒドロゲナーゼを含む。該試薬組成物により、反応により生じたNADHの吸光度を測定することができる。本発明の試薬組成物は、さらに濃度既知の標準リポ蛋白溶液、緩衝液等を含む。
本明細書は本願の優先権の基礎である日本国特許出願2002−362970号の明細書および/または図面に記載される内容を包含する。
図1は、本発明のマルチ定量方法の原理を示す図である。
図2は、本発明のマルチ定量方法により測定したLDL中のコレステロール値と、単独で測定したLDL中のコレステロール値の相関を示す図である。
図3は、本発明のマルチ定量方法により測定した総コレステロール値と、単独で測定した総コレステロール値の相関を示す図である。
以下、本発明の実施例に基づき具体的に説明する。もっとも本発明は下記実施例に限定されるものではない。
(試薬)
次の組成からなるLDLコレステロール、総コレステロール同時測定試薬を調製した。
第1試薬
PIPES緩衝液 pH7.0 50 mmol/L
HDAOS 0.7 mmol/L
4−アミノアンチピリン 1.5 mmol/L
コレステロールエステラーゼ 0.8 IU/mL
コレステロールオキシダーゼ 0.5 IU/mL
ペルオキシダーゼ 1.0 単位/mL
塩化マグネシウム 10 mmol/L
界面活性剤 エマルゲンB66(花王社製) 0.2 %
第2試薬
PIPES緩衝液 pH7.0 50 mmol/L
TritonX100 3.0 %
評価対照製品として市販品である自動分析用試薬LDL−EX N(デンカ生研社製)と自動分析用試薬T−CHO(S)N(デンカ生研社製)を使用。
(試料)
ヒト血清30例を準備した。
自動分析装置としてTBA−30R(東芝社製)を使用。
(LDL−C、T−CHO同時測定用試薬(マルチ試薬))
測定条件:多項目同時分析
試料各4μLに、あらかじめ37℃に加温した第1試薬300μLを混和し、37℃で5分間反応させた後に、第2試薬100μLを加え5分間反応させ600nmにおける吸光度を測定した。LDLコレステロール(LDL−C)の測定は第2試薬添加後の吸光度から第1試薬添加後の吸光度を差し引き、総コレステロール(T−CHO)の測定は第2試薬添加後の吸光度より、事前に測定していた既知濃度試料の吸光度と比較を行い、LDL−CとT−CHO濃度を算出した。
(比較対照試薬)
測定条件(LDL−CとT−CHOは同条件にてそれぞれで測定)
試料各4μLに、あらかじめ37℃に加温した第1試薬300μLを混和し、37℃で5分間反応させた後に、第2試薬100μLを加え5分間反応させ600nmにおける吸光度を測定した。測定は第2試薬添加後の吸光度から第1試薬添加後の吸光度を差し引き、事前に測定していた既知濃度試料の吸光度と比較を行い、濃度を算出した。
図2および3に示すように、本法の同時定量によって、それぞれ単独にLDL−CとT−CHO測定を行った値と同様な測定結果が得られている。
本明細書で引用した全ての刊行物、特許および特許出願をそのまま参考として本明細書にとり入れるものとする。
産業上の利用の可能性
本発明の方法によって、1回の測定でLDLコレステロールと総コレステロールの同時定量が可能となる。

Claims (12)

  1. 生体試料中の低密度リポ蛋白中のコレステロールと総コレステロールを一度の測定で定量する、生体試料の低密度リポ蛋白中のコレステロールと総コレステロールを同時測定する方法。
  2. 生体試料中の低密度リポ蛋白以外のリポ蛋白中のコレステロールを反応させる第1工程と、次いで、残存する低密度リポ蛋白中のコレステロールを反応させる第2工程とから成る請求項1記載の方法。
  3. 生体試料中の低密度リポ蛋白以外のリポ蛋白中のコレステロールの存在量を反映した測定値と低密度リポ蛋白中のコレステロールの存在量を反映した測定値を一度の測定で得て、前記2つの値に基づいて生体試料中の低密度リポ蛋白中のコレステロールと総コレステロールの存在量を同時に測定する、請求項1記載の方法。
  4. 生体試料中の低密度リポ蛋白以外のリポ蛋白中のコレステロールの存在量を反映した測定値を得る第1工程と、残存する低密度リポ蛋白中のコレステロールの存在量を反映した測定値を得る第2工程とから成る請求項3記載の方法。
  5. 前記第1工程は低密度リポ蛋白以外のリポ蛋白に作用する界面活性剤の存在下において、生体試料中の低密度リポ蛋白以外のリポ蛋白にコレステロールエステラーゼ及びコレステロールオキシダーゼ酵素を作用させ、生じた過酸化水素をキノン色素に転化させ測定するか、又は、コレステロールエステラーゼ及びコレステロールデヒドロゲナーゼ酵素を作用させ、生じたNADH(β−ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド還元型)を測定することから成る請求項1から4のいずれか1項記載の方法。
  6. 前記第2工程は、第1工程の反応後の産物に、少なくとも低密度リポ蛋白に作用する界面活性剤を加え、残存する低密度リポ蛋白にコレステロールエステラーゼ及びコレステロールオキシダーゼ酵素を作用させ、生じた過酸化水素をキノン色素に転化させ測定するか、又は、コレステロールエステラーゼ及びコレステロールデヒドロゲナーゼ酵素を作用させ、生じたNADH(β−ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド還元型)を測定することから成る請求項1から5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 臨床化学検査用の自動分析装置を用い、1回の測定で異なる測定条件で分析を行う請求項1から6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 第1工程と第2工程で測定値として得られる吸光度の差を求めることにより、血中の低密度リポ蛋白中のコレステロールの定量を行う請求項1から7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 第1工程で測定値として得られる吸光度変化量と第2工程で測定値として得られる吸光度変化量より総吸光度量を求めることにより、総コレステロールの定量を行う請求項1から8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 請求項1から6のいずれか1項に記載の方法により生体試料中の低密度リポ蛋白中のコレステロールと総コレステロールを同時測定するための試薬組成物。
  11. 低密度リポ蛋白以外のリポ蛋白に作用する界面活性剤、少なくとも低密度リポ蛋白に作用する界面活性剤、コレステロールエステラーゼおよびコレステロールオキシダーゼを含む請求項10記載の試薬組成物。
  12. 低密度リポ蛋白以外のリポ蛋白に作用する界面活性剤、少なくとも低密度リポ蛋白に作用する界面活性剤、コレステロールエステラーゼおよびコレステロールデヒドロゲナーゼを含む請求項10記載の試薬組成物。
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