JP5728490B2 - 低密度リポタンパク質中のコレステロールの測定方法及び測定用キット - Google Patents

低密度リポタンパク質中のコレステロールの測定方法及び測定用キット Download PDF

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Description

本発明は、低密度リポタンパク質(以下、「LDL」という)中のコレステロールの測定方法及び測定用キットに関する。
LDLは、肝臓で合成されたコレステロールを末梢組織へ運搬する役割を担うリポタンパク質である。LDL中のコレステロール(以下、「LDLコレステロール」ともいう)は、動脈硬化の原因物質の一つであることが知られている。このため、労働安全衛生法に基く健康診断の検査項目として、LDLコレステロール量は2008年4月から追加されている。
LDLコレステロールの測定方法としては、例えば、超遠心分離によりLDLを他のリポタンパク質(例えば、高密度リポタンパク質(以下、「HDL」ともいう)、超低密度リポタンパク質(以下、「VLDL」ともいう)等と分離した後、酵素を用いてLDLコレステロールのみを測定する方法や、電気泳動によってLDLを分離した後、脂質の染色を行い、その発色強度を測定する方法等がある。しかしながら、これらの方法は操作が煩雑であり、多数の検体を処理することが困難であるため、臨床検査等において使用することは困難である。
そこで、酵素を用いたLDLコレステロールの測定方法が種々開発されている。酵素を用いた測定方法としては、LDLコレステロールそのものを直接測定する直接法や、第一反応でLDL以外のリポタンパク質由来のコレステロールを反応させてこれらを消去し、第二反応で残ったLDLコレステロールを反応させることによってLDLコレステロール量を測定する消去法等がある。
より具体的には、直接法としては、例えば、シクロデキストリン及び界面活性剤によってLDLコレステロールに対する酵素の特異性を高めてLDLコレステロールを測定する方法がある(特許文献1)。消去法としては、ポリアニオンと2価金属イオンによってLDL以外のリポタンパク質由来のコレステロールを優先的に酵素反応させた後、LDLコレステロールを測定する方法(特許文献2)、硫酸カリクスアレンやポリアニリン等をLDLコレステロールに結合させて可溶性複合体を形成させた状態でLDL以外のリポタンパク質由来のコレステロールを酵素反応させた後、LDLコレステロールを測定する方法(特許文献3)等がある。アミンを含む緩衝液中でLDL以外のリポタンパク質由来のコレステロールを酵素反応させた後、LDLコレステロールを測定する方法(特許文献4)等がある。
特許第3091230号公報 特許第3193634号公報 特許第3822340号公報 特許第3058602号公報
本発明は、LDLコレステロールを測定可能な新たな方法及び測定に用いるキットを提供する。
本発明は、高密度リポタンパク質消去処理を施した試料を含む反応液に、界面活性剤A1、界面活性剤B1及び界面活性剤B2を存在させ、低密度リポタンパク質中のコレステロールを酵素反応させる工程(I)を含む、試料中の低密度リポタンパク質中のコレステロールを測定する方法であって、前記界面活性剤A1は、HLBが12.5以下のポリオキシアルキレン多環フェニルエーテルであり、前記界面活性剤B1は、HLBが12.6以上のポリオキシエチレン多環フェニルエーテル、HLBが12.7以上14.5以下のポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル及びHLBが12.0以上14.5以下のポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテルからなる群から選択される少なくとも一つであり、前記界面活性剤B2は、HLBが16.9以上のポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンミリスチルエーテル及びポリオキシエチレン(35−40)オクチルフェニルエーテルからなる群から選択される少なくとも一つである低密度リポタンパク質中のコレステロールの測定方法に関する。
本発明は、その他の態様として、低密度リポタンパク質中のコレステロールの測定に用いるキットであって、HLBが12.5以下のポリオキシアルキレン多環フェニルエーテルである界面活性剤A1と、HLBが12.6以上のポリオキシエチレン多環フェニルエーテル、HLBが12.7以上14.5以下のポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル及びHLBが12.0以上14.5以下のポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテルからなる群から選択される少なくとも一つである界面活性剤B1と、HLBが16.9以上のポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンミリスチルエーテル及びポリオキシエチレン(35−40)オクチルフェニルエーテルからなる群から選択される少なくとも一つである界面活性剤B2とを含む低密度リポタンパク質中のコレステロール測定用キットに関する。
本発明によれば、LDLコレステロールの新たな測定方法を提供できる。
図1は、参考例1の結果の一例を示すグラフである。 図2A及びBは、参考例3の結果の一例を示すグラフである。 図3A及びBは、参考例4の結果の一例を示すグラフである。 図4A及びBは、実施例1の結果の一例を示すグラフである。 図5A〜Cは、実施例2の結果の一例を示すグラフである。 図6A及びBは、実施例3の測定値と従来法の測定値との相関関係の一例を示すグラフである。
本発明は、上記の界面活性剤A1、界面活性剤B1及び界面活性剤B2の存在下で、少なくともLDL及びVLDLを含む試料、好ましくはLDL、VLDL及びカイロミクロン(以下、「CM」ともいう)を含む試料、より好ましくはHDL消去処理を施した生体試料を酵素処理することによって、LDLコレステロールを選択的に酵素反応させることができるため、LDLコレステロールを測定することができるという知見に基づく。
本発明のLDLコレステロール測定方法によって、LDLコレステロールを測定できるメカニズムの詳細は明らかではないが、下記のように推測される。すなわち、界面活性剤A1の存在下で界面活性剤B1がLDLを選択的に可溶化し、界面活性剤A1及び界面活性剤B1の存在下で界面活性剤B2がVLDL及びCMといったLDL以外のリポタンパク質の可溶化を阻害するため、LDLコレステロールを選択的に酵素反応させることができる。但し、本発明はこのメカニズムに限定されない。
すなわち、本発明は、
[1] HDL消去処理を施した試料を含む反応液に、界面活性剤A1、界面活性剤B1及び界面活性剤B2を存在させ、LDL中のコレステロールを酵素反応させる工程(I)を含む、試料中の低密度リポタンパク質中のコレステロールを測定する方法であって、前記界面活性剤A1は、HLBが12.5以下のポリオキシアルキレン多環フェニルエーテルであり、前記界面活性剤B1は、HLBが12.6以上のポリオキシエチレン多環フェニルエーテル、HLBが12.7以上14.5以下のポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル及びHLBが12.0以上14.5以下のポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテルからなる群から選択される少なくとも一つであり、前記界面活性剤B2は、HLBが16.9以上のポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンミリスチルエーテル及びポリオキシエチレン(35−40)オクチルフェニルエーテルからなる群から選択される少なくとも一つである低密度リポタンパク質中のコレステロールの測定方法;
[2] 前記HDL消去処理は、前記界面活性剤A1と界面活性剤A2と試料とを混合して前記試料中のHDL中のコレステロールを酵素反応させることを含み、前記界面活性剤A2は、HLBが18.0以上のポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル、HLBが16.9以上のポリオキシエチレンラウリルエーテル及びポリオキシエチレンミリスチルエーテルからなる群から選択される少なくとも一つである[1]記載の低密度リポタンパク質中のコレステロールの測定方法;
[3] 前記工程(I)は、前記HDL消去処理を施した試料を含む反応液に、界面活性剤B3を添加することにより、前記反応液に前記界面活性剤A1、前記界面活性剤B1、前記界面活性剤B2及び前記界面活性剤B3を存在させ、LDL中のコレステロールを酵素反応させることを含み、前記界面活性剤B3は、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩及びアルキルベンゼンスルホン酸塩の少なくとも一つである[1]又は[2]に記載の低密度リポタンパク質中のコレステロールの測定方法;
[4] 前記ポリオキシアルキレン多環フェニルエーテルは、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン多環フェニルエーテルである[1]から[3]のいずれかに記載の低密度リポタンパク質中のコレステロールの測定方法;
[5] 前記工程(I)における酵素反応は、試料中の低密度リポタンパク質と、コレステロールデヒドロゲナーゼ及びコレステロールエステラーゼとを酵素反応させることを含む[1]から[4]のいずれかに記載の低密度リポタンパク質中のコレステロールの測定方法;
[6] LDL中のコレステロールの測定に用いるキットであって、HLBが12.5以下のポリオキシアルキレン多環フェニルエーテルである界面活性剤A1と、HLBが12.6以上のポリオキシエチレン多環フェニルエーテル、HLBが12.7以上14.5以下のポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル及びHLBが12.0以上14.5以下のポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテルからなる群から選択される少なくとも一つである界面活性剤B1と、HLBが16.9以上のポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンミリスチルエーテル及びポリオキシエチレン(35−40)オクチルフェニルエーテルからなる群から選択される少なくとも一つである界面活性剤B2とを含む低密度リポタンパク質中のコレステロール測定用キット;
[7] HLBが18.0以上のポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル、及びポリオキシエチレンミリスチルエーテルからなる群から選択される少なくとも一つである界面活性剤A2をさらに含む[6]記載の低密度リポタンパク質中のコレステロール測定用キット;
[8] ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩及びアルキルベンゼンスルホン酸塩の少なくとも一つである界面活性剤B3をさらに含む[6]又は[7]に記載の低密度リポタンパク質中のコレステロール測定用キット;
[9] コレステロール測定用試薬をさらに含む[6]から[8]のいずれかに記載の低密度リポタンパク質中のコレステロール測定用キット;
[10] 前記コレステロール測定用試薬は、コレステロールデヒドロゲナーゼ及びコレステロールエステラーゼを含む[9]記載の低密度リポタンパク質中のコレステロール測定用キット;
[11] 前記コレステロールデヒドロゲナーゼを含む第1試薬と、前記コレステロールエステラーゼ、前記界面活性剤A1及び前記界面活性剤A2を含む第2試薬と、前記界面活性剤B1を含む第3試薬とを有する[10]記載の低密度リポタンパク質中のコレステロール測定用キット;
に関する。
本明細書において「低密度リポタンパク質(LDL)」は、比重が1.006〜1.063である広義のLDL、及び、比重が1.019〜1.063である狭義のLDLの何れも含む。本明細書において「高密度リポタンパク質(HDL)」は、比重が1.063〜1.21であるリポタンパク質のことをいう。
本明細書において試料としては、例えば、生体試料が挙げられ、具体的にはヒト及びヒトを除く哺乳動物の体液及び体成分が挙げられる。体液及び体成分としては、これらに限定されないが、例えば、全血、血漿、血清、髄液、唾液、尿、汗、羊水、膵液、涙液、粘膜等が挙げられ、中でも全血、血漿、血清が好ましい。また、試料は、そのまま使用してもよいし希釈して使用してもよく、また、遠心分離等によって分離されたものであってもよい。
本明細書において「高密度リポタンパク質(HDL)消去処理を施した試料」とは、HDL及び又はHDL由来のコレステロール(以下、「HDLコレステロール」ともいう)が消去された試料のことをいい、特に限定されないが、例えば、HDL及び又はHDLコレステロールが除去又は分解された試料を含みうる。除去には、特に限定されないが、酵素反応による除去等を含み、例えば、酵素反応により、HDLからコレステロールを遊離させ、遊離したコレステロールを酸化/還元してコレステノンを生じさせることを含む。HDL消去処理を施した試料は、界面活性剤A1及び界面活性剤A2と試料とを混合して試料中のHDLを溶解し、HDLコレステロールを酵素反応させた試料が好ましい。このため、HDL消去処理を施した試料は、界面活性剤A1、及び界面活性剤A2を含むことが好ましく、より好ましくは界面活性剤A1、及び界面活性剤A2、並びにLDL及び又はLDLコレステロールを含む。また、HDL消去処理を施した試料は、HDL及び又はHDLコレステロールを実質的に含まないことがより好ましい。HDL及び又はHDLコレステロールを実質的に含まないとは、HDL消去処理を施した試料に含まれるHDL及び又はHDLコレステロールの量が、本発明の測定方法によるLDL中のコレステロールの測定に影響を及ぼさない範囲であることをいう。
本明細書において「LDLコレステロールを酵素反応させる」とは、例えば、コレステロールとコレステロール測定用酵素とを接触させることを含み、好ましくはコレステロールにコレステロール測定用酵素及び発色剤を接触させることを含む。
本明細書において「HLB」は、hydrophilic lipophilic balanceの略であって、例えば、グリフィン式を用いて算出することができる。また、HLBとしては、界面活性剤の製造メーカのカタログ等に記載されている値を使用することもできる。
[界面活性剤A1]
界面活性剤A1は、HLBが12.5以下のポリオキシアルキレン多環フェニルエーテルである。ポリオキシアルキレン多環フェニルエーテルのHLBは、ヒト血中に存在するリポタンパク質のうちHDLをより選択的に可溶化させる点から、12.5以下であり、限定されないが、12.3以上12.5以下であることが好ましく、より好ましくは略12.5である。
ポリオキシアルキレン多環フェニルエーテルにおける多環フェニルとしては、これらに限定されないが、例えば、1つの芳香環を有する置換基によって2箇所以上置換されているフェニル基、2つ以上の芳香環を有する置換基によって1又は複数箇所置換されているフェニル基等が挙げられる。1つの芳香環を有する置換基としては、これらに限定されないが、例えば、ベンジル、1−(フェニル)エチル等が挙げられる。2つ以上の芳香環を有する置換基としては、これに限定されないが、例えば、ナフチル等が挙げられる。ポリオキシアルキレン多環フェニルエーテルにおけるポリオキシアルキレンとしては、これらに限定されないが、例えば、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン及びポリオキシブチレン等が挙げられ、中でも異なるポリオキシアルキレンが重合されているものが好ましく、より好ましくはポリオキシエチレンとポリオキシプロピレンとが重合されたものである。このため、ポリオキシアルキレン多環フェニルエーテルとしては、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン多環フェニルエーテルが好ましい。ポリオキシエチレンとポリオキシプロピレンの重合形式は特に制限されず、例えば、ブロック重合、ランダム重合の何れであってもよい。
HLBが12.5以下のポリオキシエチレンポリオキシプロピレン多環フェニルエーテルの具体例としては、これらに限定されないが、ニューコール2608F(商品名、HLB:12.5、日本乳化剤株式会社製)、ニューコール707F(商品名、HLB:12.5、日本乳化剤株式会社製)等が挙げられる。
[界面活性剤B1]
界面活性剤B1は、HLBが12.6以上のポリオキシエチレン多環フェニルエーテル、HLBが12.7以上14.5以下のポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル及びHLBが12.0以上14.5以下のポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテルからなる群から選択される。これらは1種類で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
界面活性剤B1において、ポリオキシエチレン多環フェニルエーテルのHLBは12.6以上であり、界面活性剤A1の存在下でVLDL及びCMと比較してLDLの可溶化能が高く、より選択的にLDLを可溶化させる点から、好ましくは12.6〜13.6であり、より好ましくは12.6〜13.3、さらに好ましくは12.6〜13.2、さらにより好ましくは略12.6である。
ポリオキシエチレン多環フェニルエーテルにおける多環フェニルとしては、これらに限定されないが、例えば、1つの芳香環を有する置換基によって2箇所以上置換されているフェニル基、2つ以上の芳香環を有する置換基によって1又は複数箇所置換されているフェニル基等が挙げられる。1つの芳香環を有する置換基としては、これらに限定されないが、例えば、ベンジル、1−(フェニル)エチル等が挙げられる。2つ以上の芳香環を有する置換基としては、これに限定されないが、例えば、ナフチル等が挙げられる。ポリオキシアルキレン多環フェニルエーテルにおけるポリオキシアルキレンとしては、これらに限定されないが、例えば、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン及びポリオキシブチレン等が挙げられ、中でも異なるポリオキシアルキレンが重合されているものが好ましく、より好ましくはポリオキシエチレンとポリオキシプロピレンとが重合されたものである。このため、ポリオキシアルキレン多環フェニルエーテルとしては、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン多環フェニルエーテルが好ましい。ポリオキシエチレンとポリオキシプロピレンの重合形式は特に制限されず、例えば、ブロック重合、ランダム重合の何れであってもよい。
HLBが12.6以上のポリオキシエチレン多環フェニルエーテルとしては、これらに限定されないが、例えば、ニューコール2609(商品名、HLB:12.6、日本乳化剤株式会社製)、ニューコール2614(商品名、HLB:14.7、日本乳化剤株式会社製)、ニューコール610(商品名、HLB:13.8、日本乳化剤株式会社製)等が挙げられる。
界面活性剤B1において、ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテルのHLBは12.7以上14.5以下であり、界面活性剤A1の存在下でVLDL及びCMと比較してLDLの可溶化能が高く、より選択的なLDLの可溶化を行う点から、好ましくは略12.8である。
HLBが12.7以上14.5以下のポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテルの具体例としては、これらに限定されないが、エマルゲンA60(製品名、HLB:12.8、花王株式会社製)、エマルゲンA90(製品名、HKB:14.5、花王株式会社製)等が挙げられる。
界面活性剤B1において、ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテルのHLBは12.0以上14.5以下であり、界面活性剤A1の存在下でVLDL及びCMと比較してLDLの可溶化能が高く、より選択的なLDLの可溶化を行う点から、好ましくは略12.7である。
HLBが12.0以上14.5以下のポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテルの具体例としては、ブラウノンTSP16(商品名、HLB:12.7、青木油脂株式会社製)等が挙げられる。
[界面活性剤B2]
界面活性剤B2は、HLBが16.9以上のポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンミリスチルエーテル及びポリオキシエチレン(35−40)オクチルフェニルエーテルからなる群から選択される。これらは1種類で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
界面活性剤B2において、ポリオキシエチレンラウリルエーテルポリオキシエチレンのHLBは16.9以上であり、界面活性剤A1及び界面活性剤B1の存在下でVLDL及びCMの可溶化を阻害し、より選択的にLDLを可溶化させる点から、好ましくは16.9〜18.4であり、より好ましくは16.9〜18.1、さらに好ましくは16.9〜17.9、さらにより好ましくは略16.9である。HLBが16.9以上のポリオキシエチレンラウリルエーテルポリオキシエチレンの重合度としては、特に限定されないが、例えば、23〜50であり、好ましくは23〜30である。HLBが16.9以上のポリオキシエチレンラウリルエーテルポリオキシエチレンの具体例としては、これらに限定されないが、エマルゲン123P(製品名、HLB:16.9、花王株式会社製)、エマルゲン130K(製品名、HLB:18.1、花王株式会社製)、エマルゲン150(製品名、HLB:18.4、花王株式会社製)等が挙げられる。
ポリオキシエチレンミリスチルエーテルとしては、例えば、HLBが18.9のポリエチレンミリスチルエーテルが使用できる。ポリオキシエチレンミリスチルエーテルの具体例としては、これに限定されないが、エマルゲン4085(商品名、HLB18.9、花王株式会社製)等が挙げられる。
ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテルのうちポリオキシエチレンの平均重合度は、界面活性剤A1及び界面活性剤B1の存在下でVLDL及びCMの可溶化を阻害し、より選択的にLDLを可溶化させる点から、35〜40であり、好ましくは略40である。ポリオキシエチレン(35−40)オクチルフェニルエーテルの具体例としては、これに限定されないが、Triton(登録商標)X−405(商品名、重合度:40、ナカライテスク株式会社製)等が挙げられる。
[界面活性剤B3]
界面活性剤B3は、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩及びアルキルベンゼンスルホン酸塩の少なくとも一方である。これらは1種類で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。塩としては、これらに限定されないが、例えば、アンモニウム塩、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩等が挙げられる。
ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩におけるポリオキシエチレンの重合度としては、界面活性剤A1及び界面活性剤B1の存在下において、界面活性剤B1によるLDLの可溶化速度を促進させる点から、例えば、1〜10である。ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩としては、これに限定されないが、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム等が挙げられる。ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩としては、これらに限定されないが、例えば、エマール20C(商品名、花王株式会社製)、ニューコール2308SF(商品名、日本乳化剤株式会社製)、ニューコール2320SN(商品名、日本乳化剤株式会社製)等が挙げられる。
アルキルベンゼンスルホン酸塩としては、これらに限定されないが、ドデシル(ラウリル)ベンゼン硫酸ナトリウム(ナカライ株式会社製他)等が挙げられる。
[界面活性剤A2]
界面活性剤A2は、HLBが18.0以上のポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル、HLBが16.9以上のポリオキシエチレンラウリルエーテル及びポリオキシエチレンミリスチルエーテルからなる群から選択される。これらは1種類で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
界面活性剤A2において、ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテルのHLBは18.0以上であり、界面活性剤A1による試料中に含まれるHDL以外のリポタンパク質の可溶化を阻害する点から、好ましくは18.0〜19.0、より好ましくは略18.0である。HLBが18.0以上のポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテルの具体例としては、これに限定されないが、エマルゲンA500(製品名、HLB:18.0、花王株式会社製)等が挙げられる。
界面活性剤A2において、ポリオキシエチレンラウリルエーテルポリオキシエチレンのHLBは16.9以上であり、界面活性剤A1による試料中に含まれるHDL以外のリポタンパク質の可溶化を阻害する点から、好ましくは16.9〜18.4であり、より好ましくは16.9〜18.1、さらに好ましくは16.9〜17.9、さらにより好ましくは略16.9である。HLBが16.9以上のポリオキシエチレンラウリルエーテルポリオキシエチレンの重合度としては、界面活性剤A1による試料中に含まれるHDL以外のリポタンパク質の可溶化を阻害する点から、例えば、23〜50であり、好ましくは23〜30である。HLBが16.9以上のポリオキシエチレンラウリルエーテルポリオキシエチレンの具体例としては、これらに限定されないが、エマルゲン123P(製品名、HLB:16.9、花王株式会社製)、エマルゲン130K(製品名、HLB:18.1、花王株式会社製)、エマルゲン150(製品名、HLB:18.4、花王株式会社製)等が挙げられる。
ポリオキシエチレンミリスチルエーテルとしては、これらに限定されないが、例えば、HLBが18.9のポリエチレンミリスチルエーテルが使用できる。ポリオキシエチレンミリスチルエーテルの具体例としては、これらに限定されないが、エマルゲン4085(商品名、HLB18.9、花王株式会社製)等が挙げられる。
[コレステロール測定用試薬]
コレステロール測定用試薬は、コレステロールの測定に用いる試薬であって、コレステロール測定用酵素を含む。コレステロール測定用酵素とは、コレステロールの測定に用いる酵素のことをいい、これらに限定されないが、例えば、コレステロールデヒドロゲナーゼ、コレステロールエステル加水分解酵素及び補酵素等が挙げられる。コレステロール測定用酵素は、公知のものが使用できる。また、コレステロール測定用酵素は、コレステロールデヒドロゲナーゼ、コレステロールエステル加水分解酵素及び補酵素を組み合わせて使用することが好ましい。コレステロールデヒドロゲナーゼ及びコレステロールエステル加水分解酵の由来は特に制限されず、例えば、微生物、動物又は植物由来であってもよく、また、遺伝子操作によって作られたものでもよい。また、化学的に修飾されていてもよい。
コレステロール加水分解酵素としては、コレステロールエステルを加水分解可能な酵素であればよく、これらに限定されないが、例えば、コレステロールエステラーゼ、リポプロテインリパーゼ等が挙げられ、中でもコレステロールエステラーゼが好ましい。コレステロールエステラーゼは、市販品を使用してもよく、特にその由来は制限されない。また、本発明において、2種類以上のコレステロール加水分解酵素を組み合わせて使用してもよい。
酸化型補酵素としては、これらに限定されないが、例えば、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD)、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸(NADP)、チオNAD、チオNADP等が挙げられる。
コレステロール測定用試薬は、コレステロール測定用酵素に加えて、例えば、還元型発色剤をさらに含んでいてもよい。還元型発色剤としては、例えば、ジアホラーゼの作用により色素を形成するもの等が使用できる。
還元型発色剤としては、例えば、テトラゾリウム化合物が挙げられる。テトラゾリウム化合物としては、これらに限定されないが、例えば、3−(4,5−ジメチル−2−チアゾリル)−2,5−ジフェニル−2H−テトラゾリウムブロミド(MTT)、2−(4−ヨードフェニル)−3−(4−ニトロフェニル)−5−(2,4−ジスルホフェニル)−2H−テトラゾリウムモノナトリウム塩(WST−1)、2−(4−ヨードフェニル)−3−(2,4−ジニトロフェニル)−5−(2,4−ジスルホフェニル)−2H−テトラゾリウムモノナトリウム塩(WST−3)等が挙げられる。
[LDLコレステロール測定方法]
(第1の態様のLDLコレステロール測定方法)
本発明のLDLコレステロール測定方法は、第1の態様として、HDL消去処理を施した試料を含む反応液に、界面活性剤A1、界面活性剤B1及び界面活性剤B2を存在させ、LDL中のコレステロールを酵素反応させる工程(I)を含む。以下、第1の態様のLDLコレステロール測定方法について説明する。
工程(I)において、HDL消去処理を施した試料を含む反応液に、界面活性剤A1、界面活性剤B1及び界面活性剤B2を存在させ、LDL中のコレステロールを酵素反応させることにより、試料中のLDL中のコレステロールを測定する。
試料は、HDL消去処理を施した試料を使用する。HDL消去処理としては、例えば、界面活性剤A1及び界面活性剤A2と試料とを混合して前記試料中のHDLを溶解し、HDL由来のコレステロールを酵素反応させる方法等が挙げられる。
反応液中における界面活性剤B1の濃度は、特に限定されないが、例えば、0.44〜0.97重量%であり、単独での使用で、界面活性剤A1の存在下でVLDL及びCMと比較してLDLの可溶化能が高く、より選択的にLDLを可溶化する点から、好ましくは0.62〜0.79重量%である。反応液中における界面活性剤B2の濃度は、特に限定されないが、例えば、0.01〜0.04重量%であり、界面活性剤A1及び界面活性剤B1の存在下でVLDL及びCMの可溶化を阻害し、より選択的にLDLを可溶化する点から、好ましくは0.018〜0.03重量%である。反応液中における界面活性剤B1と界面活性剤B2との重量%比率(B1:B2)は、特に限定されないが、例えば、44:1〜97:4であり、好ましくは31:1〜79:3である。
工程(I)では、HDLを可溶化し、HDL由来のコレステロールの消去処理を施した試料を含む反応液に、界面活性剤A1、界面活性剤B1及び界面活性剤B2を添加することを含んでいてもよい。HDL消去処理を施した試料が界面活性剤A1と同じ界面活性剤を含有している場合は、界面活性剤A1を添加することなく試料に含まれている界面活性剤を界面活性剤A1としてそのまま使用してもよいし、工程(I)において界面活性剤A1をさらに添加してもよい。HDL消去処理を施した試料が界面活性剤B2と同じ界面活性剤を含有している場合は、界面活性剤B2を添加することなく試料に含まれている界面活性剤を界面活性剤B2としてそのまま使用してもよいし、工程(I)において界面活性剤B2をさらに添加してもよい。
工程(I)において、反応液にコレステロール測定用試薬を添加してもよい。コレステロール測定用試薬は、例えば、コレステロールデヒドロゲナーゼ、コレステロール加水分解酵素等のコレステロール測定用酵素、補酵素及び還元型発色剤、ジアホラーゼ等を含み得る。還元型発色剤、ジアホラーゼを含むことにより、還元型補酵素、ジアホラーゼを介した反応により生じた還元型発色剤に由来する色素により、より長波長側の可視光での検出が可能となる。
コレステロールデヒドロゲナーゼの濃度は、特に限定されないが、例えば、1.74〜4.35U/mLであり、反応液中のコレステロール濃度が0.012mMの場合において、反応エンドポイントに達する速度が最大となる点から、好ましくは2.9〜4.35U/mLである。反応液中におけるコレステロール加水分解酵素の濃度は、特に限定されないが、例えば、0.19〜0.58U/mLであり、反応液中のコレステロールの濃度が0.012mMの場合において、反応エンドポイントに達する速度が最大となる点から、好ましくは0.29〜0.58U/mLである。反応液中の補酵素の濃度は、上記コレステロールデヒドロゲナーゼの濃度範囲に付随して、例えば、0.29〜0.97mMであり、好ましくは0.73〜0.97mMである。
反応液中におけるジアホラーゼの濃度は、特に限定されないが、例えば、1.74〜4.35U/mLであり、好ましくは2.9〜4.35U/mLである。還元型発色剤との濃度は、例えば0.10〜0.29 mMであり、好ましくは0.19〜0.29 mMである。
工程(I)の反応は、例えば、反応溶液中の緩衝能を保持し、目的となるpHを保持するために緩衝液中で行うことが好ましい。緩衝液に使用する緩衝剤としては、例えば、グッドの緩衝剤、リン酸緩衝剤、トリス緩衝剤等が挙げられる。グッドの緩衝剤としては、これらに限定されないが、例えば、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−2−アミノエタンスルホン酸(BES)、2−モルホリノエタンスルホン酸(MES)、ビス(2−ヒドロキシエチル)イミノトリス(ヒドロキシメチル)メタン(Bis−Tris)、N−(2−アセトアミド)イミノ二酢酸(ADA)、ピペラジン−N,N’−ビス(2−エタンスルホン酸)(PIPES)、N−(2−アセトアミド)−2−アミノエタンスルホン酸(ACES)、3−モルホリノ−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸(MOPSO)、3−モルホリノプロパンスルホン酸(MOPS)、N−〔トリス(ヒドロキシメチル)メチル〕−2−アミノエタンスルホン酸(TES)、2−〔4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル〕エタンスルホン酸(HEPES)、N−〔トリス(ヒドロキシメチル)メチル〕グリシン(Tricine)、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)グリシン(Bicine)、N−トリス(ヒドロキシメチル)メチル−3−アミノプロパンスルホン酸(TAPS)、N−シクロヘキシル−2−アミノエタンスルホン酸(CHES)、N−シクロヘキシル−3−アミノ−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸(CAPSO)、N−シクロヘキシル−3−アミノプロパンスルホン酸(CAPS)等が挙げられる。濃度は、反応溶液中の緩衝能を保持し、目的となるpHを保持できる濃度にすればよい。反応液中のpHは、使用する酵素のpH安定性や反応至適を考慮し、適宜選択すればよい。本測定方法においては、例えば、6.5〜10.0であり、好ましくは7.5〜8.0である。
工程(I)において、界面活性剤B3を添加し、酵素反応を界面活性剤A1、界面活性剤B1、界面活性剤B2及び界面活性剤B3の存在下で行うことが好ましい。これにより、例えば、LDLの選択的な可溶化を促進させることができ、より好ましくはVLDLの影響をより抑制することができる。反応液中における界面活性剤B3の濃度は、特に限定されないが、例えば、0.03〜0.07重量%であり、LDLの可溶化をより促進させる点から、好ましくは0.04〜0.06重量%である。
工程(I)の反応温度は、特に限定されないが、ヒト血液中成分、特に生化学項目を測定する際の反応温度は、通常37℃程度である。反応時間は、特に限定されないが、例えば、180〜300秒であり、本反応系において、ヒト血中のLDLコレステロールが500mg/dL付近の濃度でも十分に定量可能である点から、好ましくは240〜270秒である。
LDLコレステロールの測定は、例えば、反応液の吸光度を測定することにより行うことができる。吸光度の測定は、例えば、過酸化水素測定用試薬により生じた色素の吸光度を測定してもよい。
(第2の態様のLDLコレステロール測定方法)
本発明のLDLコレステロール測定方法は、第2の態様として、試料、界面活性剤A1、界面活性剤A2及びコレステロール測定用試薬を混合して試料中のHDL中のコレステロールを酵素反応させる工程(i)と、工程(i)後の反応液に界面活性剤B1及び界面活性剤B2を存在させ、LDL中のコレステロールを酵素反応させることにより、前記試料中のLDL中のコレステロールを測定する工程(ii)とを含む。
本態様のLDLコレステロール測定方法によって、HDLコレステロール及びLDLコレステロールをこれらの順で選択的に酵素反応させ、LDLコレステロールを測定できるメカニズムの詳細は明らかではないが、下記のように推測される。すなわち、上記界面活性剤A1がLDL、VLDL及びCMといったHDL以外のリポタンパク質と比較してHDLを選択的に可溶化するとともに、上記界面活性剤A2が上記界面活性剤A1の存在下で上記HDL以外のリポタンパク質の可溶化を阻害するため、HDLコレステロールを選択的に酵素反応させることができる。さらに、上記反応後、上記界面活性剤B1が上記反応後の反応液においてVLDL及びCMといったLDL以外のリポタンパク質と比較してLDLを選択的に可溶化するとともに、上記界面活性剤B2が界面活性剤B1の存在下でLDL以外のリポタンパク質の可溶化を阻害するため、LDLコレステロールを選択的に酵素反応させることができる。なお、界面活性剤B2として界面活性剤A2と同じものを使用する場合、工程(ii)において界面活性剤B2を新たに加える必要はない。但し、本発明はこのメカニズムに限定されない。
以下、第2の態様のLDLコレステロール測定方法について説明する。
[工程(i)]
まず、工程(i)において、試料、界面活性剤A1、界面活性剤A2及びコレステロール測定用試薬を混合して試料中のHDL中のコレステロールを酵素反応させる。
試料、界面活性剤A1、界面活性剤A2及びコレステロール測定用試薬を混合する順番は特に限定されず、予め試料とコレステロール測定用試薬の一部とを混合した後、界面活性剤A1、界面活性剤A2及びコレステロール測定用試薬の残部を添加してもよいし、試料、界面活性剤A1、界面活性剤A2及びコレステロール測定用試薬を同時に混合してもよい。
工程(i)(HDL消去工程)の反応液中における界面活性剤A1の濃度は、特に限定されないが、例えば、0.22〜0.30重量%であり、HDLをより選択的に可溶化させる点で、好ましくは0.22〜0.28重量%である。反応液中における界面活性剤A2の濃度は、特に限定されないが、例えば、0.02重量%以上であり、界面活性剤A1によるHDLの可溶化への影響を抑制しつつ、HDL以外のリポタンパク質の可溶化を阻害する点で、好ましくは0.04〜0.10重量%、より好ましくは0.06〜0.09重量%である。反応液中における界面活性剤A1と界面活性剤A2との重量比(A1:A2)は、特に限定されないが、例えば、11:1〜15:1であり、界面活性剤A1によるHDLの可溶化への影響を抑制しつつ、HDL以外のリポタンパク質の可溶化を阻害し、HDLをより選択的に可溶化させる点で、好ましくは10:2.4〜10:3.7である。
コレステロール測定用試薬の組成、各成分の濃度は、第1の態様の工程と同様である。また、工程(i)の反応は、反応溶液中の緩衝能を保持し、目的となるpHを保持するために緩衝液中で行うことが好ましく、緩衝剤及びpHは、第1の態様と同様である。
工程(i)の反応温度は、特に限定されないが、ヒト血液中成分、特に生化学項目を測定する際の反応温度は、通常37℃程度である。反応時間は、特に限定されないが、例えば、200〜270秒であり、本反応系において、ヒト血中のHDLコレステロールが150mg/dL付近の濃度でも十分に消去可能である点から、好ましくは240〜270秒である。
[工程(ii)]
つぎに、工程(ii)において、工程(i)後の反応液に界面活性剤B1及び界面活性剤B2を存在させ、LDL中のコレステロールを酵素反応させることにより、試料中のLDL中のコレステロールを測定する。
工程(ii)では、工程(i)後の反応液に界面活性剤B1及び界面活性剤B2を添加することを含んでいてもよい。また、工程(ii)の界面活性剤B2として界面活性剤A2と同じ界面活性剤を使用する場合は、工程(ii)において界面活性剤B2をさらに添加してもよいし、さらに添加することなく工程(i)で使用した界面活性剤A2を界面活性剤B2としてそのまま使用してもよい。
反応液中における界面活性剤B1及びB2の濃度、界面活性剤B1と界面活性剤B2との重量%比率は、第1の態様の工程(I)と同様である。反応液中における界面活性剤A1と界面活性剤B1と界面活性剤B2との重量%比率(A1:B1:B2)は、特に限定されないが、例えば、19:44:1〜25:97:4であり、好ましくは19:62:2〜23:79:3である。
工程(ii)において、コレステロール測定用試薬をさらに添加してもよいし、さらに添加することなく工程(i)で使用したコレステロール測定用試薬をそのまま使用してもよい。
工程(ii)において、工程(i)後の反応液にさらに界面活性剤B3を添加し、酵素反応を界面活性剤B1、界面活性剤B2及び界面活性剤B3の存在下で行うことが好ましい。これにより、例えば、LDLの選択的な可溶化を促進させることができ、より好ましくはVLDLの影響をより抑制することができる。反応液中における界面活性剤B3の濃度は、第1の態様の工程(I)と同様である。
工程(ii)における反応温度及び反応時間は、第1の態様の工程(I)と同様である。
LDLコレステロールの測定は、例えば、反応液の吸光度を測定することにより行うことができる。吸光度の測定は、例えば、過酸化水素測定用試薬により生じた色素の吸光度を測定してもよい。
[LDLコレステロール測定用キット]
本発明のLDLコレステロール測定用キットは、一つの態様において、LDL中のコレステロールの測定に用いるキットであって、界面活性剤A1と界面活性剤B1と界面活性剤B2とを含む(以下、「本発明のキット」ともいう)。本発明のキットは、本発明のLDLコレステロールの測定方法に用いることができる。界面活性剤A1、界面活性剤B1及び界面活性剤B2は、本発明のLDLコレステロール測定方法と同様である。
本発明のキットは、コレステロール測定用試薬を含んでいてもよい。コレステロール測定用試薬は、本発明のLDLコレステロール測定方法と同様である。
本発明のキットは、界面活性剤B3を含んでいてもよい。界面活性剤B3は、本発明のLDLコレステロール測定方法と同様である。
本発明のキットは、界面活性剤A2を含んでいてもよい。界面活性剤A2は、本発明のLDLコレステロール測定方法と同様である。
本発明のキットは、その他の態様において、LDL中のコレステロールの測定に用いるキットであって、界面活性剤A1と界面活性剤A2と界面活性剤B1とを含む。本態様のLDLコレステロール測定用キットは、界面活性剤B2を含んでいてもよく、また、界面活性剤B3及びコレステロール測定用試薬を含んでいてもよい。界面活性剤A1、界面活性剤A2、界面活性剤B1、界面活性剤B2、界面活性剤B3及びコレステロール測定用試薬は、本発明のLDLコレステロール測定方法と同様である。
本発明のキットとしては、例えば、2試薬系のキット、3試薬系のキット、4試薬系のキット等が挙げられる。
コレステロールデヒドロゲナーゼを含む2試薬系のキットにおいて、コレステロールデヒドロゲナーゼは、第1試薬のみに含まれることが好ましい。コレステロールエステラーゼは、例えば、第1試薬及び第2試薬のうちの少なくとも一つに含まれていてもよく、好ましくは第2試薬のみに含まれることが好ましい。界面活性剤A1及びA2は、それぞれ、第1試薬のみに含まれることが好ましい。界面活性剤B1、B2及びB3は、第2試薬のみに含まれることが好ましい。
3試薬系のキットにおいては、コレステロールデヒドロゲナーゼ、界面活性剤A1及びA2は、例えば、第1反応を優先する試薬の組み合わせとして、第1試薬、第2試薬及び第1試薬のみのうちの少なくとも一つに含まれていてもよい。コレステロールエステラーゼは、例えば、第1試薬、第2試薬及び第3試薬並びにこれらのうちの少なくとも一つに含まれていてもよく、好ましくは第2反応を優先する試薬のみに含まれることである。界面活性剤B1、B2及びB3は、例えば、第2反応を優先する試薬の組み合わせとして、第2試薬、第3試薬及び第3試薬のみのうちの少なくとも一つに含まれていてもよい。
好ましい測定用キットの形態としては、コレステロールデヒドロゲナーゼを含む第1試薬と、コレステロールエステラーゼ、界面活性剤A1及び界面活性剤A2を含む第2試薬と、界面活性剤B1を含む第3試薬とを有する測定用キットが挙げられる。
本発明のキットは、上記試薬を用いてLDLコレステロールを測定する方法等が記載された取扱い説明書を含むことが好ましい。本発明のキットは、説明書が本発明の測定キットの同梱されることなくウェブ上で提供される場合も含みうる。
本発明のキットとしては、例えば、コレステロール測定用試薬、界面活性剤A1、界面活性剤A2及び界面活性剤B1等が試薬パックに収納されていてもよい。試薬パックは、例えば、使い捨て可能なカートリッジ形状であることが好ましく、上記試薬を配置可能な槽を2種類以上備えることがより好ましい。本発明のキットとしては、上記第1試薬、第2試薬及び第3試薬が個別の槽に配置された試薬パックが好ましい。試薬パックは、例えば、反応槽、検体槽、分注チップ、反応用光学セル、廃棄槽等をさらに含んでいてもよい。このような試薬パックを用いることにより、例えば、本発明のLDLコレステロール測定方法をより一層簡便に実施することができ、また、自動化装置への適用も極めて容易することができる。
以下に、参考例及び実施例を用いて本発明をさらに説明する。但し、本発明は以下の実施例に限定して解釈されない。
なお、下記の実施例において、以下の略語を使用する。
CHDH:コレステロールデヒドロゲナーゼ(商品名:CHDH“Amano”5、天野エンザイム製)
Diaphorase:ジヒドロリポアミドデヒドロゲナーゼ(商品名:DiaphoraseI、ユニチカ製)
BES :N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−2−アミノエタンスルホン酸(同仁化学製)
CE :コレステロールエステラーゼ(商品名:COE−311、東洋紡製)
MTT :3−(4,5−ジメチルチアゾール−2−イル)−2,5−ジフェニルテトラゾリウムブロミド(同仁化学製)
BSA :ウシ血清アルブミン(Sigma製)
NAD :ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(オリエンタル酵母製)
(参考例1)
下記表1に示す試薬1−1〜1−4及び試薬2を用いて試料中のLDLコレステロールの測定を行った。試料としては、ヒト血清から超遠心分画法により回収したVLDL及びLDLを、リポタンパク質を含まないヒト血清に添加し、それを試薬1−3で20倍希釈したものを使用した(LDL濃度:83mg/dl、VLDL濃度:61mg/dL)。
試料20μLに試薬1−1 90μL、試薬1−2 30μL及び試薬1−4 15μLを順番に加え、37℃で240秒間反応させた。ついで、下記表2に示す界面活性剤を含む試薬2 15μLを加え、汎用自動分析装置(商品名:BioMajesty−8、日本電子社製)を用いて吸光度を測定し、LDLコレステロール測定値を得た。その結果を下記表2に示す。
Figure 0005728490
Figure 0005728490
上記表2に示すように、試薬2の界面活性剤としてHLBが12.6のポリオキシエチレン多環フェニルエーテル、HLBが12.8のポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル又はHLBが12.7のポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテルを使用した場合、得られたLDL測定値はいずれも検定値(83mg/dl)からの乖離が小さかった。また、LDL濃度が高い試料(LDL濃度:141mg/dL)であっても同様に検定値からの乖離が小さかった(data not shown)。したがって、HLBが12.6のポリオキシエチレン多環フェニルエーテル、HLBが12.8のポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル又はHLBが12.7のポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテルを用いることによって、界面活性剤A1の存在下でLDLを選択的に可溶化できることがわかった。
(参考例2)
試薬2の界面活性剤として、HLBが12.8のポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル(商品名:エマルゲンA60、花王株式会社製、濃度8重量%(終濃度:0.71重量%))を用い、下記表3に示す組成の試料a〜fを用いて、参考例1と同様に吸光度の測定を行った。その結果を図1に示す。なお、図1において、縦軸は吸光度を示し、横軸は測定時間を示し、1Pt.は9秒を意味する。
Figure 0005728490
図1に示すように、VLDL濃度が100mg/dL未満の試料c及びdでは、界面活性剤A1及び界面活性剤B1の存在下で酵素反応させることによって、LDLを選択的に可溶化できることが確認された。一方、VLDL濃度が100mg/dLを超える試料e及びfでは、測定時間の経過とともにLDLのみならずVLDLが可溶化されることが確認された。
(参考例3)
下記表4に示す試薬1−1〜1−4を用いて試料中のHDLコレステロールの消去処理を行った。ヒト血清から超遠心分画法により回収し、適宜濃度に濃縮したHDL標品を、生理食塩水に添加したもの(HDL濃度:160mg/dl)を試料として使用した。
試料に試薬1−1、試薬1−2及び試薬1−4を順番に加え、37℃で240秒間反応させた後、汎用自動分析装置(商品名:BioMajesty−8、日本電子社製)を用いて吸光度を測定し、HDLコレステロール測定値を得た。その結果を図2Aに示す。
また、HDL消去処理の際のLDLの可溶化の有無を確認するために、ヒト血清から超遠心分画法により回収し、適宜濃度に濃縮したLDL標品を、生理食塩水に添加したもの(LDL濃度:347mg/dL)を試料として使用し、LDLコレステロール測定を行った以外は、上記と同様の測定を行った。その結果を図2Bに示す。
Figure 0005728490
図2Aは、各種濃度の界面活性剤A2(終濃度:0、0.02、0.04、0.06、及び0.11重量%)を用いてHDLの消去処理を行った結果の一例を示すグラフであり、図2Bは、各種濃度の界面活性剤A2を用いてLDLの可溶化の有無を行った結果の一例を示すグラフである。図2A及びBにおいて、縦軸は吸光度を示し、横軸は測定時間を示す。なお、図2A及びBにおいて1Pt.は9秒を意味する。図2Aに示すように、界面活性剤A1及びA2の存在下でHDLを含む試料を酵素処理することにより、試料に含まれるHDLのほとんどを酵素と反応させて消去することができた。また、図2Bに示すように、界面活性剤A1及びA2の存在下ではLDLの可溶化は十分抑制され、特に界面活性剤の添加濃度が0.3重量%(終濃度:0.06重量%)であれば、より効果的にLDLの可溶化を抑制できた。
(参考例4)
試薬1−2の界面活性剤の添加濃度を0.3重量%(終濃度:0.053重量%)とし、試料としてヒト血清(HDL:68mg/dL、LDL:93mg/dL)にTG(50〜1200mg/dL)又はVLDL(0〜125mg/dL)を添加し、それを試薬1−3で希釈したもの(HDL:68mg/dL、TG:50〜1200mg/dL、VLDL:0〜125mg/dL)を使用した以外は参考例3と同様にして、HDLを酵素と反応させてHDLの消去処理を行った。その結果を図3に示す。
図3A及びBは、界面活性剤A1及びA2の存在下でHDLの消去処理を行った結果の一例を示すグラフであり、図3AはHDLとTGとを含む試料を用いた結果の一例であり、図3BはHDLとVLDLとを含む試料を用いた結果の一例である。図3A及びBにおいて、縦軸はTG又はVLDLを含まない試料により得られたHDL測定値との差を示し、横軸はTG又はVLDLの濃度を示す。図3A及びBに示すように、界面活性剤A1及びA2の存在下でHDLを酵素反応させる際、TG及びVLDLの可溶化は十分抑制されていた。
(実施例1)
上記表1に示す試薬1−1〜1−4と、界面活性剤B1(HLBが12.8のポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル、商品名:エマルゲンA60、花王株式会社製、濃度8重量%)及び下記表5に示す界面活性剤(いずれか一つ)を含む試薬2(3種類)とを用いてLDLコレステロールの測定を行った。その結果を図4A及びBに示す。
LDLコレステロールの測定は、参考例1と同様の方法で行った。HLBが12.8のポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテルの濃度は、8重量%とした(反応系での終濃度:0.71重量%)。下記表5に示す界面活性剤の濃度は、0重量%、0.1重量%、0.2重量%又は0.4重量%とした。試料としては、LDLのみの試料(LDL濃度:50mg/dL)、LDLとVLDLを含む試料(LDL濃度:52mg/dL、VLDL:156mg/dL)の2種類の試料を準備した。
Figure 0005728490
図4Aは、HLBが16.9のポリオキシエチレンラウリルエーテルを用いた結果の一例を示すグラフであり、図4Bは、HLBが18.9のポリオキシエチレンミリスチルエーテルを用いた結果の一例を示すグラフである。図4において、縦軸は吸光度を示し、横軸は測定時間を示す。なお、図4において1Pt.は9秒を意味する。
図4A及びBに示すように、HLBが16.9のポリオキシエチレンラウリルエーテル又はHLBが18.9のポリオキシエチレンミリスチルエーテルを添加することによって、測定時間の経過に伴う吸光度の上昇が抑制された。ポリオキシエチレン(35−40)オクチルフェニルエーテルを用いた場合も、同様の傾向が得られた(data not shown)。このため、界面活性剤B2であるこれらの界面活性剤を添加することによって、VLDLの可溶化を抑制し、LDLを選択的に可溶化して測定できることが確認できた。したがって、界面活性剤A1、界面活性剤B1及び界面活性剤B2の存在下で酵素反応させることによって、LDLを選択的に可溶化し、LDLコレステロールを選択的に測定できた。
図4A及びBに示すように、HLBが16.9のポリオキシエチレンラウリルエーテル又はHLBが18.9のポリオキシエチレンミリスチルエーテルの濃度が0.2重量%(反応液中の終濃度:0.018重量%)である場合、VLDLを含まない試料(図4A及びBにおける白四角)と同様の挙動を示した。ポリオキシエチレン(35−40)オクチルフェニルエーテルを用いた場合も、同様の傾向が得られた。このため、本条件の場合、これらの界面活性剤の最適濃度は0.2重量%(反応液中の終濃度:0.018重量%)であることがわかった。
(実施例2)
上記表1に示す試薬1−1〜1−4と、下記表6に示す組成の試薬(試薬2)を使用し、参考例1と同様にLDLコレステロールの測定を行った。その結果を図5A〜Cに示す。なお、界面活性剤B3の濃度は、0%、0.30重量%(反応液中の終濃度:0.026重量%)又は0.60重量%(反応液中の終濃度:0.053重量%)とした。試料は、LDL濃度が51mg/dLである試料(VLDL濃度:0mg/dL)、LDL濃度が136mg/dLである試料(VLDL濃度:0mg/dL)、LDL濃度が49mg/dLでありVLDL濃度が156mg/dLである試料を使用した。
Figure 0005728490
図5Aは、LDL濃度が136mg/dLである試料を用いた結果の一例を示すグラフであり、図5Bは、LDL濃度が51mg/dLである試料を用いた結果の一例を示すグラフであり、図5Cは、LDL濃度が49mg/dLでありVLDL濃度が156mg/dLである試料を用いた結果の一例を示すグラフである。図5A〜Cにおいて、縦軸は吸光度を示し、横軸は測定時間を示し、また1Pt.は9秒を意味する。
図5A〜Cに示すように、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム又はラウリルベンゼン硫酸ナトリウムを添加することにより、LDLの可溶化を促進できることが確認できた。したがって、界面活性剤A1、界面活性剤B1、界面活性剤B2及び界面活性剤B3の存在下で酵素反応させることによって、LDLコレステロールを選択的かつ効率よく測定できることが確認された。
(実施例3)
下記表7に示す試薬1−1〜1−4及び試薬2を用い、試料としてルーチン検査検体を用いた以外は、参考例1と同様にLDLコレステロールの測定を行い、その測定値を市販のLDLコレステロール測定用試薬の測定値と比較した。その結果を図6A及びBに示す。市販の測定用試薬としては、デタミナーLDL(商品名、協和メデックス製)、コレテストLDL(商品名、積水メディカル製)を使用した。なお、ルーチン検査検体とは、検査センターや院内の検査室で日常的に取り扱われる実検体のことをいう。
Figure 0005728490
図6Aは、デタミナーLDL(商品名、協和メデックス製)との相関関係の一例を示すグラフであり、図6Bは、コレテストLDL(商品名、積水メディカル製)との相関関係の一例を示すグラフである。図6A及びBにおいて、縦軸が実施例3のLDLコレステロール測定値であり、横軸は市販のコレステロール測定用試薬のLDLコレステロール測定値である。
図6A及びBに示すように、実施例3の試薬を用いたLDLコレステロールの測定値と市販のコレステロール測定用試薬の測定値とは良好な相関関係を示し、デタミナーLDLの測定値との相関係数は0.9799であり、コレテストLDLの測定値との相関係数は0.9794であった。したがって、本発明のLDLコレステロール測定方法は、市販のLDL測定用試薬と同等の精度でLDLコレステロールを測定できることが示された。
本発明の試料分析方法は、例えば、医療分野、臨床検査の分野等の様々な分野に有用である。

Claims (9)

  1. 界面活性剤A1と界面活性剤A2と試料とを混合して試料中の高密度リポタンパク質中のコレステロールを酵素反応させることを含む高密度リポタンパク質消去処理を施した試料を含む反応液に界面活性剤B1及び界面活性剤B2を存在させ、低密度リポタンパク質中のコレステロールを酵素反応させる工程(I)を含み、
    前記界面活性剤A1は、HLBが略12.5のポリオキシアルキレン多環フェニルエーテルであり、
    前記界面活性剤A2は、HLBが略18.0のポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル、HLBが16.9以上のポリオキシエチレンラウリルエーテル及びポリオキシエチレンミリスチルエーテルからなる群から選択される少なくとも一つであり、
    前記界面活性剤B1は、HLBが略12.6のポリオキシエチレン多環フェニルエーテル、HLBが略12.8のポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル及びHLBが略12.7のポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテルからなる群から選択される少なくとも一つであり、
    前記界面活性剤B2は、HLBが略16.9のポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンミリスチルエーテル及びポリオキシエチレン(35−40)オクチルフェニルエーテルからなる群から選択される少なくとも一つである、試料中の低密度リポタンパク質中のコレステロールの測定方法。
  2. 前記工程(I)は、前記高密度リポタンパク質消去処理を施した試料を含む反応液に、界面活性剤B3を添加することにより、前記反応液に前記界面活性剤A1、前記界面活性剤A2、前記界面活性剤B1、前記界面活性剤B2及び前記界面活性剤B3を存在させ、低密度リポタンパク質中のコレステロールを酵素反応させることを含み、
    前記界面活性剤B3は、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩及びアルキルベンゼンスルホン酸塩の少なくとも一つである、請求項記載の測定方法。
  3. 前記ポリオキシアルキレン多環フェニルエーテルは、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン多環フェニルエーテルである、請求項1又は2に記載の測定方法。
  4. 前記工程(I)における酵素反応は、試料中の低密度リポタンパク質と、コレステロールデヒドロゲナーゼ及びコレステロールエステラーゼとを酵素反応させることを含む、請求項1からのいずれかに記載の測定方法。
  5. HLBが略12.5のポリオキシアルキレン多環フェニルエーテルである界面活性剤A1と、
    HLBが略18.0のポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル、及びポリオキシエチレンミリスチルエーテルからなる群から選択される少なくとも一つである界面活性剤A2と、
    HLBが略12.6のポリオキシエチレン多環フェニルエーテル、HLBが略12.8のポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル及びHLBが略12.7のポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテルからなる群から選択される少なくとも一つである界面活性剤B1と、
    HLBが略16.9のポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンミリスチルエーテル及びポリオキシエチレン(35−40)オクチルフェニルエーテルからなる群から選択される少なくとも一つである界面活性剤B2とを含む、低密度リポタンパク質中のコレステロール測定用キット。
  6. ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩及びアルキルベンゼンスルホン酸塩の少なくとも一つである界面活性剤B3をさらに含む、請求項に記載のキット。
  7. コレステロール測定用試薬をさらに含む、請求項5又は6に記載のキット。
  8. 前記コレステロール測定用試薬は、コレステロールデヒドロゲナーゼ及びコレステロールエステラーゼを含む、請求項記載のキット。
  9. 前記コレステロールデヒドロゲナーゼを含む第1試薬と、
    前記コレステロールエステラーゼ、前記界面活性剤A1及び前記界面活性剤A2を含む第2試薬と、
    前記界面活性剤B1を含む第3試薬とを有する、請求項記載のキット。
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