JPWO2004041477A1 - 真空用部材の表面処理方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、医学、工学、農学等のあらゆる分野で利用される真空用部材の表面処理技術に関する。本発明は、水素原子を含まない液体媒体の存在下において、真空用部材の内表面を機械研磨することを特徴とする。本発明は、さらに酸化性物質を含有させた前記液体媒体の存在下において、真空用部材の内表面を機械研磨することを特徴とする。本発明によれば、真空用部材内表面への水素の吸蔵・固溶化を抑制でき、真空用部材の性能を高めることができる。

Description

本発明は、医学、工学、農学等のあらゆる分野で利用される真空用部材の性能を高めることを目的とする、真空用部材の表面処理方法、その方法に用いられる電解研磨液、例えば切断、切削、絞り及びプレス等による成形加工方法並びにこれらの方法と表面処理を組み合わせて得られる超伝導加速空洞やその他の真空容器、パイプ等に関する。
真空容器に代表される真空部品、あるいは真空系を構成する配管など、多くの真空用部材の開発が進められているが、近年、荷電粒子加速器、薄膜形成用装置、表面分析機器など新たな需要の拡大に伴い、この分野で、さらなる超高真空への要求が高くなってきている。また、ニオブをその構成材料とする超伝導加速空洞においては、高加速電界において超高真空下で高いQ値を示す、いわゆる高性能の加速空洞の需要が高まっているとともに、益々加速器が高エネルギー化、従って大規模化する傾向にあるため、加速空洞等をはじめ大量の真空用部材が必要となり、その建設コストやランニングコストの低減が望まれている。
真空用部材において、超高真空状態を実現するためには、少なくとも133.322×10−7〜133.322×10−9Pa(10−7〜10−9torr)程度の、あるいはこれ以下の高真空度が必要とされる。しかしながら実際には、真空用部材内表面に吸着・吸蔵・固溶化されたガス化し得る成分が、真空立ち上げ時に真空用部材表面及び内表面より拡散・離脱して、真空系に徐々に放出されるため、到達真空度を低下させたりする。一方、加速空洞の場合には、吸蔵・固溶化された水素が部材内部の表面抵抗を上昇させ、粒子の十分な加速性能が得られないという問題がある。吸着・吸蔵・固溶化されたガス化し得る成分には、通常水素のみならず窒素、一酸化炭素、水分等が含まれているが、その約90%を水素が占めている。特に超伝導加速空洞では、この水素が空洞内部の極表層近傍に吸蔵・固溶化されることにより、冷却時にニオブ水素化物を形成し、表面抵抗を増加させて空洞の加速性能の低下を引き起こす。よって、真空用部材内表面に吸着・吸蔵・固溶化される水素や水分を、可及的に低減するための技術の開発が要求されている。尚、真空用部材の内表面とは、部材内部の表面及び内部の表層近傍付近をいう。
また、真空用部材の材料は、切断、曲げ加工、プレス成型加工、バルジ加工、電子ビーム溶接等の種々の加工技術が施される。それらの加工時に生じた歪み、傷、表面しわ、異物等の埋設によって、真空用部材の内表面に加工変質層をはじめ様々な表面欠陥層を生じ、真空度への悪影響のみならず高周波を適用するものにあっては表面抵抗の増加につながる。そのため、このような表面欠陥層に、機械研磨、或いはさらに電気化学的研磨(以降、電解研磨ともいう)又は化学研磨を施して、真空用部材の内表面を平滑化、清浄化するのが通例である。
特に、真空用部材が超伝導加速空洞である場合、部材内表面の平滑化や清浄化が不十分であると、真空度への悪影響はもちろんのこと、部材の表面抵抗が増大し、安定した加速電界と高いQ値を得ることができない。そのため、該空洞の内表面に機械研磨を施した後、さらに電解研磨又は化学研磨を施して、平滑かつ清浄な面としているのである。
たとえば特許文献1には、ニオブ製超伝導加速空洞の内表面に、機械研磨の一つの手法である遠心バレル研磨を施し、次いで、電解研磨又は化学研磨を施して、該空洞の内表面の平滑化と清浄化がなされることが記載されている。
しかしながら、近年、これらの研磨によって、超伝導加速空洞の内表面に水素が吸蔵・固溶化され、この水素が原因となり、該空洞の表面抵抗値が増加して、加速性能等の低下を招くことが分かった。
化学研磨は、通常、濃りん酸、濃硝酸、フッ化水素酸等を研磨液として用いており、単純に液に浸漬するだけで研磨できるだけでなく、研磨速度も速いという利点を有する。反面、化学研磨により得られる超伝導加速空洞の高加速電界でのQ値の低下が早期に生じるという問題と水素の吸蔵・固溶化の問題が認められている。
一方、電解研磨は、濃硫酸とフッ化水素酸、フッ化水素酸とブタノール等の研磨液を用いるのが一般的であり、電解研磨された超伝導加速空洞は、高加速電界でもQ値の低下がないという大きな利点を有する。よって、特に超伝導加速空洞を作成する場合には、電解研磨を用いる方が有利であるとし、近年、加速器の研究を行っている多くの機関で電解研磨が採用されるようになってきている。このような電解研磨の実施例としては、例えば特許文献2に記載されている電解研磨などが挙げられる。
しかしながら、電解研磨は化学研磨に比べて研磨速度が遅く(化学研磨:電解研磨=10〜20:1)、複雑なジグを必要とする。また電解研磨時間に比例して水素を吸蔵・固溶化し、加速器の特性に悪影響を及ぼすという問題があり、電解研磨後には脱水素のための真空焼鈍を必要とするなどの課題を有していた。
上述したように、従来の、例えば真空用部材としての超伝導加速空洞の製造には、(イ)種々の成形加工、(ロ)機械研磨、(ハ)化学研磨又は/及び電解研磨に加えて、(ニ)真空焼鈍、更に(ホ)真空焼鈍後の軽微な電解研磨又は化学研磨等を必要とするなど、工程が煩雑であった。よって本発明は、部材内に一旦吸蔵・固溶化された水素を、改めて真空焼鈍等の別の手段で除去するのではなく、部材が加工・研磨処理される時点において、水素が吸蔵・固溶化されるのを事前に防止しようとするものでこの種の技術はこれまで全く知られていない。すなわち、本発明に係る表面処理方法を用いれば、成形加工工程や研磨による表面処理工程における水素の吸蔵・固溶化を阻止若しくは著しく軽減できるため、真空焼鈍(ニ)や引き続き実施する電解研磨又は化学研磨(ホ)は全く不要となる。従って本発明は、真空用部材、特に超伝導加速空洞の製作工程を大幅に簡潔化できるため、製造コストをも低減化できる産業上極めて有用な技術といえる。またさらに、本発明者らは、機械研磨後、さらに電解研磨を施すと、電解研磨時にも真空用部材に水素が吸蔵・固溶化されることを知見した。このように真空用部材への機械研磨時又は電解研磨時における水素の吸蔵・固溶化の防止を実現した技術はこれまでに全く知られていない。本発明に係る表面処理方法を用いれば、機械研磨はもとより、その後に行われる電解研磨等における水素の吸蔵・固溶化を抑制できるため、超伝導加速空洞を高性能化することができ、また研磨後の真空焼鈍も不要とし得る。
特開2000−71164号公報 特許第2947270号公報
本発明は、低コストで高性能な真空用部材を実現する、真空用部材の新規な表面研磨方法を提供することを目的とする。より具体的には、真空用部材の到達真空度を悪化したり、超伝導加速空洞の加速性能劣化を引き起こす水素の部材内表面への吸蔵・固溶化を抑制することにより真空用部材の性能を高め、かつ低コストで実現できる真空用部材の新規な表面研磨方法及びその方法において用いる電解研磨液、並びにその方法を用いて得られる超伝導加速空洞等の真空用部材を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記従来技術の問題点を解決するために鋭意検討を重ね、真空用部材に、液体を媒体として種々の機械成形加工を行う場合、部材内表面に水素が吸蔵・固溶化されるという事実を明らかにした。更に本発明者らは、この知見を基に、全ての機械成形加工時に用いる液状媒体として、その液状媒体を構成する全ての物質の分子構造に水素原子を全く含まない液体を用いれば、部材への水素の吸蔵・固溶化を防止することができるという新規な知見を見出した。
尚、本発明において機械成形加工には、機械研磨や、例えば切断、絞り、プレス、曲げ、バルジ加工、電子ビーム溶接等の各種材料から真空用部材を物理的に製造するための種々の成形加工が含まれる。
本発明者らは、更に上記の知見を基に、酸化性物質と、水素原子を含まない液状媒体との存在下に、真空用部材の内表面を機械研磨することにより、機械研磨時においても、またその電解研磨時においても真空用部材への水素の吸蔵・固溶化を顕著に防止できるという新規な知見を見出した。
つまり本発明者らは、諸々の実験を行い、真空用部材に機械研磨、次いで電解研磨を施すと、電解研磨時に多量の水素が真空用部材内表面に吸蔵・固溶化される要因を明らかにした。
本発明者らはまた、機械研磨時の水素原子を含まない液状媒体にあらかじめ酸化性物質を併用すると、新鮮な研磨面に直ちに酸化膜を形成し、機械研磨後の酸化性物質を用いない電解研磨工程においても部材への水素の吸蔵・固溶化が実質的に防止できるという新規な知見を見出した。すなわち、上記の酸化膜形成は、機械研磨のみならず、その後の電解研磨若しくは化学研磨においても水素の吸蔵・固溶化の防止に極めて有用である。
更に本発明者らは上記知見を基に、水素原子を含まない液状媒体の存在下に、真空用部材の内表面を機械研磨し、次いで真空用部材の内表面を、酸化性物質を含有する電解液を用いて電解研磨に付することにより、機械研磨時のみならず電解研磨時においても真空用部材への水素の吸蔵・固溶化を著しく低減できるという新規な知見をも見出した。
本発明者らは、上記種々の知見を得た後、さらに検討を加えて本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、
1) 水素原子を含まない液状媒体の存在下に、真空用部材の内表面を機械研磨することを特徴とする表面処理方法、
2) 水素原子を含まない液状媒体が、常温常圧下で液体であって、全ての水素がフッ素で置換された飽和又は不飽和の炭化水素であることを特徴とする上記1)に記載の表面処理方法、
3) 真空用部材の素材がニオブ、チタン、ステンレス、銅、アルミニウム及び鉄からなる群から選ばれる一種類又は二種類以上であることを特徴とする上記1)に記載の表面処理方法、
4) 真空用部材の素材がニオブであることを特徴とする上記1)に記載の表面処理方法、
5) 真空用部材が超伝導加速空洞であることを特徴とする上記1)に記載の表面処理方法、
6) さらに酸化性物質の存在下に機械研磨することを特徴とする上記1)に記載の表面処理方法、
7) 酸化性物質がオゾン、オゾンと酸素との混合物又は過酸化水素水であることを特徴とする上記6)に記載の表面処理方法、
8) 機械研磨後、さらに真空用部材の内表面を、化学研磨又は電気化学的研磨に付することを特徴とする上記1)に記載の表面処理方法、
9) 機械研磨後、さらに真空用部材の内表面を、酸化性物質を含有する電解液を用いる電気化学的研磨に付することを特徴とする上記1)に記載の表面処理方法、
10) 酸化性物質がオゾン、過酸化水素水又は硝酸であることを特徴とする上記9)に記載の表面処理方法、
11) 水素原子を含まない液状媒体存在下に、真空用部材を機械成形加工することを特徴とする真空用部材の加工方法、
12) 上記1)に記載の表面処理方法又は上記11)に記載の加工方法により得られる真空用部材、
13) 超伝導加速空洞であることを特徴とする上記12)に記載の真空用部材、及び
14) 酸化性物質を含有することを特徴とする、真空用部材を電気化学的研磨する際に用いられる電解研磨液、
に関する。
(イ)水素原子を含まない液状媒体の存在下に、切断等の成形加工又は真空用部材の機械研磨をすることにより、(ロ)酸化性物質と、水素原子を含まない液状媒体との存在下に、真空用部材の内表面を機械研磨することにより、(ハ)水素原子を含まない液状媒体の存在下に、真空用部材の内表面を機械研磨し、次いで真空用部材の内表面を、酸化性物質を含有する電解液を使用する電気化学的研磨に付することにより、(ニ)水素原子を含まない液状媒体の存在下に、好ましくはさらに酸化性物質を存在させて、真空用部材の内表面を機械研磨し、次いで電解研磨することにより、又は(ホ)水素原子を含まない液状媒体の存在下に、真空用部材の内表面を機械研磨し、次いで、化学研磨することにより、部材への水素の吸蔵・固溶化を防止することができ、製造コストアップと部材の機械的強度の低下や真空用部材の内表面の再汚染を招く要因となる真空焼鈍等を実施しなくても、高い加速性能を有する超伝導加速空洞等の真空用部材を作成することができる。
第1図は、試験例4に従い、化学研磨又は電解研磨を施した板状ニオブサンプルの各々の研磨時における研磨厚と、その研磨厚における板状ニオブサンプル中の水素濃度との関係を示す図である。
第2図は、本発明において好ましい機械研磨を実施するための遠心バレル研磨装置の一例の全体構成を示す正面図である。
第3図は、本発明において好ましい機械研磨を実施するための遠心バレル研磨装置の一例の全体構成を示す右側面図である。
第4図は、本発明において好ましい化学研磨及び電解研磨を実施するための装置の一例を示す図である。
第5図は、試験例2において、FC−77単独又はFC−77にオゾンを含有させた混合物を液状媒体として遠心バレル研磨した後、電解研磨を施して得られたニオブサンプル中の水素濃度を各々示した図である。
第6図は、実施例1又は比較例1において、FC77を液状媒体として機械研磨した後、又は水を液状媒体として機械研磨した後に、化学研磨を施して得られたニオブ単セル空洞の加速性能を示す図である。
第7図は、実施例2又は比較例2において、FC77にオゾンと酸素との混合物を吸収させた液状媒体の存在下に機械研磨を行った後、又はFC77のみの液状媒体の存在下に機械研磨を行った後、次いで電解研磨を施して得られたニオブ単セル空洞の加速性能を示す図である。
第8図は、実施例3又は比較例3において、機械研磨後に、硝酸を含有する電解研磨液を用いる電解研磨をして、又は機械研磨後に硝酸を含有しない電解研磨液を用いる電解研磨を施して得られたニオブ単セル空洞各々の加速性能を示す図である。
第9図は、実施例4において、機械研磨後に、硝酸を含有する電解研磨液を用いる電解研磨を施して得られたニオブ単セル空洞の加速性能を示す図である。
図中の符号1は公転軸を、2は架台を、3は固定テーブルを、4は歯車を、5はモータを、6は歯車を、7は回転テーブルを、8は真空用部材を、9は研磨媒体を、10は真空用部材を、11は架台を、12はモータを、13は真空用部材保持金具を、14a及び14bはスリーブを、15は給液バイプを、16a及び16bは陰極ターミナルを、17a及び17bはカーボンブラシを、18a及び18bは液戻し配管を、19は内圧制御口を、20は排気口を、21は給液口を、22は研磨液を、23は平歯車を、24は平歯車を、25は排液口を、26は油圧シリンダを表す。
以下、本発明の好ましい実施の形態について説明する。
まず、ニオブ、チタン、ステンレス、銅、アルミニウム、鉄又はこれらの金属を含む合金又はめっき製品等の真空用部材の材料を、曲げ加工あるいはプレス成型加工、電子ビーム溶接等の手法を用いて目的とする真空用部材の形状に成形加工後、成形された部材内表面を、例えば機械研磨により平滑化する。以下に、好ましい機械研磨の実施形態について述べる。
機械研磨に用いられる装置は特に限定されないが、公知の装置を用いてよい。例えば超伝導加速空洞の場合は、バレル研磨装置等も利用できるが、作業効率上、遠心バレル研磨装置を用いるのが特に好ましい。遠心バレル研磨装置は、装置に設置された真空用部材を自転させつつ、真空用部材の自転軸から離れた公転軸を中心に真空用部材を自転方向とは逆方向に公転させることにより、高速度で真空用部材の内表面を物理的に研磨するものである。
第2図及び第3図は、遠心バレル研磨を実施するための装置の一例の全体構成を示す正面図及び右側面図である。図中、1は公転軸であり、長手方向の両端付近を一対の架台2により回転自在に支持されて固定テーブル3の上方にて水平方向に架設されている。8は真空用部材であり、9は充填された研磨媒体である。公転軸1の長手方向一端には、歯車4が装着されており、モータ5に装着された歯車6から回転力を受けている。公転軸1には回転テーブル7が装着されている。モータ5の回転により公転軸1が回転すると、回転テーブル7は公転軸1を中心として第3図の矢印Aに示すように大きく回転する。矢印Bは中空体の自転方向であり、公転方向とは逆方向に設定されている。Cは中空体の自転軸である。
遠心バレル研磨等の機械研磨を行う場合、真空用部材の内部空間に研磨用チップを研磨材として投入する。研磨用チップは特に限定されず、公知の市販されているものでよい。例えば、株式会社TKX製の商品名GCT、PK−10、SPT、GRT等が挙げられるが、本発明においては、研磨速度効率が高い、炭化ケイ素(SiC)を砥粒として含有する研磨チップ、例えば商品名GCT等を用いることが好ましい。尚、機械研磨は、上記の研磨用チップのみを投入して行われてもよいが、研磨効率と研磨時の発熱防止を考慮すると、研磨用チップのみを用いる機械研磨は実用的でない。よって、研磨用チップと液状媒体(クーラント)とを真空用部材内部に同時に投入して機械研磨を行うのが好ましい。
本発明で用いられる液状媒体は、水素原子を含まない液状媒体であり、単一の化合物であっても、二種以上の化合物からなる混合物であってもよく、液状媒体を構成する全ての物質の分子構造に水素原子を全く含有しないものであれば特に限定されない。しかしながら、本発明の効果を阻害しない限りにおいて、水素原子を含む化学物質(例えば水)を少量含んでいてもよい。水素原子を含まない液状媒体としては、例えばCClF、CCl、CClF、CCl、CCl、CF、CBrF、CBr、C(フレオン(R))、四臭化炭素のように加圧下で液状のものであってよいが、常温常圧で液状のものが作業上特に好ましい。例えば、常温常圧下において液状であって、全ての水素原子がフッ素原子で置換された飽和又は不飽和炭化水素、特に一般式C(好ましくはnは6〜12)で表される含フッ素有機溶媒、具体的には3M社製のフロリナートTMフッ素系不活性液体(FluorinertTM)FC−77(C16OとC18の混合物)、FC84(C16)、FC72(C14)等が好適である。なお、一般的に機械研磨には液状媒体が用いられるが、液状媒体として従来用いられている水あるいは水と界面活性剤との混合物を使用すると、機械研磨時に真空用部材に水素が吸蔵・固溶化されることを、本発明者らが明らかにしたことによるものである。
本発明は、この機械研磨時に用いられる液状媒体として、水素原子を含まない液状媒体が用いられるが、この場合、当該液状媒体にさらに酸化性物質を含有させ、機械研磨時において併存することがさらに好ましい。
本発明の機械研磨に用いられる酸化性物質は特に限定されず、液状媒体中に容易に混合されるものであれば、気体又は液体のいずれであっても、またこれらの混合物であってもよいが、操作上気体のもの、または室温付近で容易に分解する液体のもの、例えばオゾン(オゾン水の場合を含む)、過酸化水素水等が好ましい。酸化性物質と、水素原子を含有しない液状媒体とは、真空用部材の内部で混じり合う場合もあり、混じり合わない場合もある。また、酸化性物質の液状媒体に対する混合割合は、通常、酸化性物質:液状媒体=(0.01〜50):(99.99〜50)、好ましくは、(1〜50):(99〜50)の範囲内であるが、液状媒体に対するその酸化性物質の飽和点に達する割合まで混合することができる。
なお、本発明の機械研磨において、酸化性物質としてはオゾンを用いるのが特に好ましい。この場合、オゾンの純度は特に限定されないが、オゾナイザー等で生成させて、酸素に対して1〜40質量%のオゾンを含有するオゾンと酸素との混合物等を利用するのが操作上好ましい。本発明における機械研磨では、液状媒体にオゾン等の酸化性物質を吸収させ、混合した上で、機械研磨される部材の内部雰囲気を該酸化性物質で置換させて行われるのが好ましい。これは、酸化性物質由来の活性酸素によって、部材表面の新鮮な研磨面に、直ちに酸化(保護)膜を形成させ、機械研磨工程のみならず、続いて実施される電解研磨工程時に部材内表面への水素の吸蔵・固溶化を防止するものである。
よって、機械研磨時に、酸化性物質と水素原子を含有しない液状媒体とを用いて真空用部材を機械研磨すると、部材表面に酸化性物質由来の酸化(保護)膜を形成させ、機械研磨時及びその後の研磨工程時における部材内表面への水素吸蔵・固溶化を防止することができる。つまり、研磨処理後の真空焼鈍等が全く不要となり、高加速電界でも高いQ値を示す高性能の真空用部材、特に超伝導加速空洞を提供することができる。
機械研磨に遠心バレル研磨を用いる場合の研磨チップ及び液状媒体の部材内部における占有容積、遠心バレルの回転速度、回転数、一定周期毎の反転の有無等は特に限定されず、研磨される部材の材質、形状、研磨厚(μm)等の目的に応じて適宜に設定されて良い。
好ましくは、機械研磨を施された真空用部材は、更に電解研磨単独により研磨されるか、又は化学研磨単独、或いは化学研磨に次いで電解研磨を組み合わせる方法によって研磨される。上記化学研磨、電解研磨終了後は、真空用部材から研磨液を速やかに排出し、部材内部を洗浄する。
次に、化学研磨について説明する。機械研磨後に化学研磨すると、化学研磨により、機械研磨時に生じた研磨砥粒等の部材内部を汚染する物質を取り除き、尚且つ、部材内表面を平滑化できる。以下に化学研磨の好ましい実施形態について述べる。化学研磨の方法は特に限定されないが、研磨液に真空用部材全体を浸漬して、あるいは部材を容器として部材内部にのみ研磨液を注入して行われても良い。また、化学研磨液としては、通常リン酸、フッ化水素酸、硝酸及び水を含有する混合液、またはリン酸の代わりに硫酸を含有する混合液が用いられる。本発明においては、空洞の軸心を地面と平行に置いた状態で、円周方向に回転させながら、一方の開口部から他方の開口部に向かって、温度コントロールされた研磨液を流しながら空洞を研磨する特開2000−294398号公報に記載の方法も好ましい。
第4図に、本発明において好ましい化学研磨又は/及び下記する電解研磨を実施するための装置の一例を示す。この装置は特開2000−294398号公報に開示した装置であり、図中、10は真空用部材、11は架台、12はモータ、13は真空用部材保持金具、14a、14bはスリーブ、15は給液パイプ、18a、18bは液戻し配管、19は内圧制御口、20は排気口、21は給液口、22は研磨液、23、24は平歯車、25は排液口、26は油圧シリンダである。また16a、16b及び17a、17bは電解研磨のために用い、化学研磨には用いない、陰極ターミナル及びカーボンブラシである。13の部材保持金具に真空用部材を設置し、化学研磨又は/及び電解研磨を実施することが好ましい。
また、本発明において好ましい、電解研磨を実施するための装置としては、例えば特許第2947270号公報に記載の装置などが挙げられる。
また電解研磨は、例えばアルミニウムの対極(陰極)を真空用部材内に挿入して、化学研磨の場合と同じように真空用部材の一方向の開口部から電解研磨液を流しながら、真空用部材を陽極として真空用部材内表面を溶解除去するのが好ましい。
また、本発明において用いる好ましい電解研磨液は、酸化性物質が含有されている電解研磨液であり、酸化性物質が存在するから、水等の水素を含有する化合物が含まれていてもよい。研磨される金属材料、研磨条件等に応じて変更されて良い。酸化性物質としては、例えば硝酸、オゾン又は過酸化水素水等が挙げられるが、その分子構造に水素を含まない方がより好ましい。酸化性物質として硝酸を用いる場合の電解研磨液中の硝酸含有量は、用いる硝酸の純度が67重量%の場合、全電解研磨液に対して0.001〜5.0容量%、特に0.02〜1.0容量%の範囲内であることが好ましい。硝酸の存在は、電解研磨中の真空用部材内への水素の吸蔵・固溶化を防止し、後の真空焼鈍等を行うことが全く不要となるため、高性能の真空用部材を提供することができる。
電解液中の酸化性物質の含有量が上記の範囲内であることの好ましい理由は、上記範囲以下であると、部材への水素吸蔵・固溶化の特に優れた防止効果が期待できず、またそれ以上であると、酸化性物質として硝酸を使用する場合、化学研磨が電解研磨と平行して生じるので、研磨厚(研磨により除去される部材表面の厚み)を定量的に把握することが困難となることによる。
以下に、真空用部材に利用される金属材料の種類に応じた化学研磨液、電解研磨液の好ましい例、及びそれらを用いた場合の研磨条件の好ましい例を挙げるが、本発明に用いられる電解液及び条件等は、それらに限られるものではない。尚、下記のリン酸、フッ化水素酸、硫酸及び硝酸には、89w/v%リン酸、40w/v%フッ化水素酸、98w/v%硫酸及び67w/v%硝酸のものを使用している。
(真空用部材の素材がニオブである場合の化学研磨液例)
ア. リン酸 20〜40容量%
フッ化水素酸 20〜40容量%
硝酸 20〜40容量%
温度 10〜50℃
イ. 硫酸 25〜45容量%
フッ化水素酸 20〜40容量%
硝酸 25〜40容量%
温度 10〜50℃
(真空用部材の素材がアルミニウムである場合の化学研磨液例)
ア. リン酸 45〜85容量%
硫酸 0〜40容量%
硝酸 2〜40容量%
酢酸 0〜15容量%
温度 90〜120℃
イ. 重フッ化アンモン 100〜200g/L
硝酸 100〜170g/L
温度 50〜80℃
(真空用部材の素材がステンレスである場合の化学研磨液例)
縮合リン酸 100容量%
水 0〜10容量%
温度 150〜200℃
(真空用部材の素材が銅又はその合金である場合の化学研磨液例)
リン酸 30〜80容量%
硝酸 5〜20容量%
氷酢酸 10〜50容量%
水 0〜10容量%
温度 55〜80℃
(真空用部材の素材がニオブである場合の電解研磨液例)
硫酸 80〜90容量%
フッ化水素酸 10〜20容量%
硝酸 0.001〜1.0容量%
陽極電流密度 10〜90mA/cm
温度 10〜50℃
(真空用部材の素材が銅又はその合金である場合の電解研磨液例)
リン酸 500〜800ml/L
無水クロム酸 50〜150g/L
硝酸 0.01〜1.0容量%
温度 20〜40℃
陽極電流密度 0.2〜0.4A/cm
(真空用部材の素材がステンレスである場合の電解研磨液例)
リン酸 600〜800ml/L
硫酸 100〜300ml/L
硝酸 0.01〜1.0容量%
無水クロム酸 10〜30g/L
温度 40〜60℃
陽極電流密度 0.1〜0.5A/cm
研磨液の除去のために、通常真空用部材内部を洗浄する。その洗浄液としては、特に限定されず、純水等を用いてよい。既に化学研磨又は電解研磨された表面に対しては、洗浄時に、部材への水素の吸蔵・固溶化は起こらないのを実験等で確かめている。もちろん洗浄液として、水素原子を含有しない液体、例えば上記したFC−77等を用いても良い。
また、本発明における機械研磨、化学研磨、電解研磨が適用される真空用部材(例えば超伝導加速空洞)は、真空用部材用材料(例えばニオブ、チタン、ステンレス、銅、アルミニウム又は鉄)を成形加工することによって製造される。そして、真空用部材用材料を真空用部材に成形加工する技術として、例えば旋盤加工、グラインダ加工、プレス加工、絞り加工、放電ワイヤカット、フライス加工、液圧バルジ加工、切断、切削、曲げ加工、電子ビーム溶接等が挙げられる。これらの成形加工時に潤滑あるいは冷却を目的として液状媒体(例えばクーラント)が用いられる場合があり、構成物質に水素を含有する液体、例えば水を液状媒体として用いると、これらの成形加工の工程においても部材に水素が吸蔵・固溶化されることとなる。またプレス等の加工時において、プレス油等を用いると、程度の差はあるものの、上記と同様に部材にプレス油由来の水素が吸蔵・固溶化される。例えば、真空焼鈍によって水素を一旦除去したニオブ材の水素濃度は1.0±0.2ppm程度であるが、これに放電ワイヤカット加工又はフライス加工を施すと、サンプル内の水素濃度は、各々16.7±1.4ppm又は39.9±9.9ppmと増加する。よって、これらの成形加工時においても、水素原子を含有しない液状媒体、例えば上記の3M社製のフロリナートTMフッ素系不活性液体(FluorinertTM)FC−77(C16OとC18の混合物)、FC84(C16)、FC72(C14)等を用いれば、部材内表面への水素の吸蔵・固溶化を防止することができる。
本発明により得られる超伝導加速空洞等の真空部材における吸蔵・固溶化される水素の濃度は、その真空部材と同素材のサンプルより代替的に求めた数値より類推すると、20ppm以下であることが好ましく、空洞の加速性能の安定性を鑑みれば10ppm以下であることがより好ましい。これは、該範囲において、超伝導加速空洞等のQ値が顕著に低下しないことによる。
本発明によれば、(イ)水素原子を含まない液状媒体の存在下に、切断等の成形加工又は真空用部材の機械研磨をすることにより、(ロ)酸化性物質と、水素原子を含まない液状媒体との存在下に、真空用部材の内表面を機械研磨することにより、(ハ)水素原子を含まない液状媒体の存在下に、真空用部材の内表面を機械研磨し、次いで真空用部材の内表面を、酸化性物質を含有する電解液を使用する電気化学的研磨に付することにより、(ニ)好ましくは酸化性物質の存在下に、水素原子を含まない液状媒体の存在下に真空用部材の内表面を機械研磨し、次いで電解研磨することにより、又は(ホ)水素原子を含まない液状媒体の存在下に、真空用部材の内表面を機械研磨し、次いで、化学研磨することにより、部材への水素の吸蔵・固溶化を防止することができ、製造コストアップと部材の機械的強度の低下や真空用部材の内表面の再汚染を招く要因となる真空焼鈍等を実施することなく、高い加速性能を有する超伝導加速空洞等の真空用部材を作成することができる。
以下に実施例等を示し、本発明を更に詳しく説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではなく、様々な実施の形態をとりうることは言うまでもない。
試験例及び実施例における数値測定について説明する。
真空用部材内表面のトータルの研磨厚(μm)は、あらかじめ部材の重量を測定しておき、研磨後の部材を洗浄・乾燥して、部材重量を測定し、その重量差を研磨厚に換算して求めても良いし、超音波膜厚計等を用いて直接測定してもよい。また、真空用部材内部に吸蔵・固溶化される水素の量は、真空用部材と同様の研磨処理を、同材質の板状サンプルに施し、このサンプルを加熱溶融して放出される水素量を測定することによって代替的に求められた。尚、加速空洞の加速電界〔Eacc:MV/m〕及びQ値は、RF(高周波)の空洞への入射、反射、トランスミットのパワー、共振周波数及びディケイタイム(入射を切った際、トランスミットが半分になるまでの時間)を測定して、これらより算出される。尚、図中のEaccは加速空洞の加速電界、Qは表面抵抗に反比例するQ値を表しており、これらの値が大きいほど、加速性能がよい。
(試験例1)遠心バレル研磨時の液状媒体の種類による水素の吸蔵・固溶量の比較検討
Lバンドニオブ単セル空洞(長さ370mm、最大直径210mm)を750℃、3時間の真空焼鈍を施して脱水素した。この空洞内に、同様に脱水素した板状ニオブサンプル(2.5mm厚、1mm幅、147〜149mm長、以下、単にサンプルとも略称する)を投入後、空洞内表面及びニオブサンプルを、3M社製のフロリナートTMフッ素系不活性液体(FluorinertTM)FC−77(C16OとC18の混合物)を液状媒体として用いて平均研磨厚約30μm遠心バレル研磨した。尚、30μmという研磨厚は、従来からの実験と経験則に基づくと、研磨により除去すべきニオブ材表面の変質層の厚みに相当する。遠心バレル研磨は、第2図及び第3図に示す装置を用いて、第1表に記載の条件により行った。尚、研磨チップには、砥粒として炭化ケイ素(SiC)を含有する三角柱状のGCT(TKX社製)を用いた。また比較のために、液状媒体を用いない乾式で遠心バレル研磨したサンプル、液状媒体に水と界面活性剤の混合物を用いて遠心バレル研磨したサンプル及び液状媒体に過酸化水素水又は無水プロピルアルコールを用いて遠心バレル研磨したサンプルを作成した。
Figure 2004041477
研磨したニオブサンプルの研磨厚、及びサンプル中の水素濃度を測定した。研磨厚の測定には超音波膜厚計(NOVA社製、型式800+)を用いた。またサンプルの水素濃度は、LECO社のRH−1E法(JIS−Z−2614に記載の不活性ガス溶解法と熱伝導法を組み合わせた方法)を用いて測定した。測定結果を第2表に示す。また、乾式研磨(液状媒体なし)の場合における平均研磨厚約0〜5μmは、本方法では殆ど研磨されないことを示している。この結果より、分子内に水素原子を有しないフロリナートFC−77を液状媒体として用いる機械研磨を行うと、研磨される部材への水素吸蔵・固溶化が著しく抑制されることが明らかとなった。
Figure 2004041477
Figure 2004041477
(試験例2)遠心バレル研磨時の液状媒体にオゾンを含有させることによる水素の吸蔵・固溶量の比較検討
試験例1に従い、真空焼鈍により脱水素したLバンドニオブ単セル空洞(長さ370mm、最大直径210mm)内に板状ニオブサンプル(2.5mm厚、1mm幅、147〜149mm長)を投入後、FC−77単独又はFC−77にオゾンを吸収させた混合物を液状媒体として遠心バレル研磨した。遠心バレル研磨後の各々のサンプル中の水素濃度(ppm)は、第3表の通りであった。また、これらのサンプルに更に電解研磨を施し、電解研磨時における水素の吸蔵・固溶量を測定した。測定結果を第5図に示す。尚、電解研磨は、試験例1に従った。
第3表より、FC−77単独、又はFC−77とオゾンとの混合物を液状媒体として遠心バレル研磨すると、両サンプルともサンプル中の水素濃度が低く、遠心バレル時には、サンプル内へ水素が吸蔵・固溶化されないことが分かった。しかしながら、これらのサンプルを更に電解研磨すると、両サンプルに顕著な差が現われた。つまり、FC−77単独で遠心バレル研磨したサンプルは、電解研磨時において、研磨厚に比例して水素の吸蔵・固溶量が増加したのに対し、FC−77とオゾンとの混合物を液状媒体として遠心バレル研磨したサンプルは、水素の吸蔵・固溶量が増加しなかった。この結果より、オゾンと、FC−77の存在下において、ニオブサンプルを遠心バレル研磨すると、遠心バレル時のみならず、その後の電解研磨時においても水素の吸蔵・固溶化が著しく抑制されることが明らかとなった。
Figure 2004041477
(試験例3)
試験例1と同様に板状ニオブサンプルを遠心バレル研磨した。その後これをフロリナートTMFC−77で洗浄した。このようにして得られる板状ニオブサンプルの後処理として、(イ)真空焼鈍のみ、(ロ)電解研磨液に浸漬(30℃、3時間)のみ、(ハ)さらに上記試験例1と同様に機械研磨した後、電解研磨液に浸漬(30℃、3時間)、(ニ)電解研磨、又は(ホ)化学研磨を各々施したものについて、各々のサンプル内の水素濃度(ppm)を測定した。化学研磨は、板状ニオブサンプルを、30℃に保たれた89w/v%リン酸:67w/v%硝酸:40w/v%フッ化水素酸=1容量:1容量:1容量からなる化学研磨液に浸漬して行った。電解研磨は、板状ニオブサンプルを陽極とし、対極をアルミニウム板材として30℃に保たれた98w/v%硫酸:40w/v%フッ化水素酸:水=85容量:10容量:5容量からなる電解研磨液に浸漬して、平均電流密度50mA/cmにて行った。尚、サンプルを電解研磨液に浸漬のみする場合は、通電は行わなかった。
上記(イ)〜(ホ)の各々の処理を施したサンプル各々の水素濃度の結果を第4表に示す。サンプルの研磨厚の測定には超音波膜厚計(NOVA社製、型式800+)を用いた。また水素濃度は、LECO社のRH−1E法(JIS−Z−2614に記載の不活性ガス溶解法と熱伝導法を組み合わせた方法)を用いて測定した。(ロ)電解研磨液に浸漬、(ニ)電解研磨、又は(ホ)化学研磨を施したサンプルにおいては殆ど水素の吸蔵・固溶化が見られず、(ハ)機械研磨後電解研磨液に浸漬したサンプルにおいて多量の水素の吸蔵・固溶化が見られた。この結果は、真空用部材を機械研磨する際に研磨疵等が生じ、その後の工程において、その疵等が原因で、水素が吸蔵・固溶化されることを示している。
Figure 2004041477
(試験例4)
試験例1と同様にして機械研磨された板状ニオブサンプルを純水で洗浄後、化学研磨又は電解研磨した。化学研磨は、板状ニオブサンプル30℃に保たれた89w/v%リン酸:67w/v%硝酸:40w/v%フッ化水素酸=1容量:1容量:1容量からなる化学研磨液に浸漬して行った。電解研磨は、板状ニオブサンプルを陽極とし、対極をアルミニウム板材として30℃に保たれた98w/v%硫酸:40w/v%フッ化水素酸:水=85容量:10容量:5容量からなる電解研磨液に浸漬して、平均電流密度50mA/cmにて行った。
化学研磨又は電解研磨した板状ニオブサンプルの各々の研磨時における研磨厚と、サンプル中の水素濃度との関係を調べた。結果を第1図に示す。研磨厚の測定には超音波膜厚計(NOVA社製、型式800+)を用いた。また水素濃度は、LECO社のRH−1E法を用いて測定した。
この結果より、機械研磨後に電解研磨を施した板状ニオブサンプルにおいては、研磨厚にほぼ比例して水素の吸蔵・固溶量が増加し、一方機械研磨後に化学研磨を施したサンプルにおいては、吸蔵・固溶水素量は殆ど増加しないことが判明した。よって、電解研磨時に大量の水素がサンプルに吸蔵・固溶化されることが明らかとなった。
(実施例1)ニオブ超伝導加速空洞の作成−1
空洞全長370mm、空洞最大径210mm、ビームパイプ径80mm、肉厚2.5mmの1300MHzの単セル空洞を、第2図の装置に設置し、遠心バレル研磨を施した。遠心バレル研磨の条件は上記試験例1に従い、液状媒体に3M社製のフロリナートTMフッ素系不活性液体(FluorinertTM)FC−77を用いた。純水で洗浄後、空洞を第3図の如く、回転付与機能、倒立機能を備えた架台上に乗せ、10rpmで回転させながら、30℃に保った89w/v%リン酸:67w/v%硝酸:40w/v%フッ化水素酸=1容量:1容量:1容量からなる化学研磨液を10L/分で通液しながら、10分間(50μm研磨目標)化学研磨した。その後、空洞に回転を与えたままで、研磨液を急速に排出すると共に、横転、倒立を繰り返して、常法により洗浄した。尚、水を液状媒体として遠心バレル研磨し、次いで実施例1に従い化学研磨した単セル空洞を、実施例1の比較例1として作成した。
得られた実施例1及び比較例1の各々の空洞のトータルの研磨厚を測定すると、平均約80μmであった。これらの空洞の加速性能(Q値及び加速電界〔Eacc:MV/m〕)を第6図に示す。尚、加速性能の測定試験は、水素の吸蔵・固溶化によるQ値の低下を顕著に確認するため、100Kに16時間保持した後、1.4Kに冷却して行った。純水を用いて遠心バレル研磨した後、化学研磨した比較例1の空洞は、加速電界の上昇とともに、Q値の低下がみられたが、実施例1の空洞は、加速電界が上昇してもQ値の低下が見られなかった。従って、実施例1で作成した加速空洞は、非常に高い加速性能を有することが明らかとなった。
(実施例2)ニオブ超伝導加速空洞の作成−2
空洞全長370mm、空洞最大径210mm、ビームパイプ径80mm、肉厚2.5mmの1300MHzの単セル空洞を、上記試験例1と同様に遠心バレル研磨した。尚、遠心バレル研磨に用いる液状媒体としては、FC−77に、オゾナイザーにより作成したオゾンと酸素との混合ガス(酸素に対するオゾン含有量は4%)を850mlのFC−77に20分間吹き込み、該混合ガスがFC−77中で飽和するまで吸収させた液体を用いた。また、空洞内部の雰囲気を、該混合ガスにより置換した。遠心バレル研磨後、純水で洗浄し、次いで電解研磨を行った。単セル空洞の電解研磨は、空洞を第4図の如く設置し、アルミニウム製電極バイプを空洞内に装着し、空洞を水平状態に戻して0.4rpmで回転させながら、30℃に保たれた98w/v%硫酸:40w/v%フッ化水素酸:水=85容量:10容量:5容量からなる電解研磨液を4L/分の速度で通液し、平均電流密度50mA/cmにて行った。尚、遠心バレル又は電解研磨による平均研磨厚は各々約30μm又は約50μmであった。
また比較例2として、遠心バレル研磨時において、液状媒体にFC−77のみを使用して遠心バレル研磨した後、実施例2と同様に電解研磨を施した空洞を作成した。実施例2及び比較例2で得られた超伝導加速空洞の加速性能(Q値及び加速電界〔Eacc:MV/m〕)を第7図に示す。尚、加速性能の測定試験は、水素の吸蔵・固溶化によるQ値の低下を顕著に確認するため、100Kに16時間保持した後、1.4Kに冷却して行った。遠心バレル研磨時において、液状媒体にFC−77のみを使用して遠心バレル研磨した比較例2の空洞は、加速電界の上昇と共にQ値が低下した。これに対し、実施例2で得られた加速空洞は、加速電界が上昇してもQ値の低下が見られず、実施例2の空洞加速性能は高いことが明らかとなった。
(実施例3)ニオブ超伝導加速空洞の作成−3
空洞全長370mm、空洞最大径210mm、ビームパイプ径80mm、肉厚2.5mmの1300MHzの単セル空洞内に、真空焼鈍にて脱水素した板状ニオブサンプルを投入して、上記試験例1に従い遠心バレル研磨した。ニオブサンプルは、バレル研磨後、単セル空洞から取り出し、純水で洗浄し、上記試験例1に従い硝酸を加えた電解研磨液を用いて電解研磨を行った。尚、ニオブサンプルのバレル研磨厚は30μm、電解研磨厚は100μmであった。一方、単セル空洞自体は、遠心バレル研磨後、硝酸を加えた電解研磨液を用いて電解研磨した。また単セル空洞の電解研磨は、空洞を第4図の如く設置し、アルミニウム製電極パイプを空洞内に装着し、空洞を水平状態に戻して0.4rpmで回転させながら、30℃に保たれた98w/v%硫酸:67w/v%硝酸:40w/v%フッ化水素酸:水=85容量:0.25容量:10容量:5容量からなる電解研磨液を4L/分の速度で通液し、平均電流密度50mA/cmにて行った。
また比較例3として、試験例1と同様に遠心バレル研磨を施した後に、硝酸を含有しない電解研磨液を用いた電解研磨を施した空洞を作成した。電解研磨液の組成は、98w/v%硫酸:40w/v%フッ化水素酸:水=85容量:10容量:5容量とし、その他の条件は実施例3に従った。尚、実施例3及び比較例3の空洞において、電解研磨による平均研磨厚は約90μmであった。
実施例3で得られた板状ニオブサンプル中の水素濃度は、0.53±0.28ppmと、非常に低い値であった。尚、実施例3及び比較例3の空洞の各々の加速性能(Q値及び加速電界〔Eacc:MV/m〕)を第8図に示す。この結果より、硝酸を含有しない電解研磨液を用いる電解研磨により得られる比較例3の空洞は、加速電界の上昇と共にQ値が低下したのに対し、実施例3で作成した空洞は、加速電界が上昇してもQ値の低下が見られず、実施例3の空洞は極めて加速性能が高いことが明らかとなった。
(実施例4)ニオブ超伝導加速空洞の作成−4
空洞全長370mm、空洞最大径210mm、ビームパイプ径80mm、肉厚2.5mmの1300MHzの単セル空洞内に、真空焼鈍により脱水素した板状ニオブサンプルを投入して、上記実施例2に従い遠心バレル研磨した。尚、液状媒体にはFC−77単独を用いた。ニオブサンプルを、バレル研磨後、単セル空洞から取り出し、純水で洗浄し、硝酸を加えた電解研磨液を用いて、上記試験例1に従い電解研磨した。尚、ニオブサンプルの遠心バレル研磨厚は平均約30μm、電解研磨厚は平均約100μmであった。一方、単セル空洞は、遠心バレル研磨後、硝酸を加えた電解研磨液を用いて、上記実施例2に従い電解研磨した。但し、電解研磨の研磨液として、98w/v%硫酸:67w/v%硝酸:40w/v%フッ化水素酸:水=85容量:0.25容量:10容量:5容量を用いた。
実施例4で得られた板状ニオブサンプル中の水素濃度は、0.53±0.28ppmと、非常に低い値であった。この空洞の加速性能(Q値及び加速電界〔Eacc:MV/m〕)を第9図に示す。実施例4の空洞の加速性能は、実施例2の空洞の加速性能とほぼ一致しており、この結果からも、オゾンを吸収させたFC−77の存在下に、遠心バレル研磨を施して作成した実施例4の空洞の加速性能が高いことが立証された。
本発明によって、医学、工学、農学等のあらゆる分野で利用される真空用部材の性能を高めることができる。

Claims (14)

  1. 水素原子を含まない液状媒体の存在下に、真空用部材の内表面を機械研磨することを特徴とする表面処理方法。
  2. 水素原子を含まない液状媒体が、常温常圧下で液体であって、全ての水素がフッ素で置換された飽和又は不飽和の炭化水素であることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の表面処理方法。
  3. 真空用部材の素材がニオブ、チタン、ステンレス、銅、アルミニウム及び鉄からなる群から選ばれる一種類又は二種類以上であることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の表面処理方法。
  4. 真空用部材の素材がニオブであることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の表面処理方法。
  5. 真空用部材が超伝導加速空洞であることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の表面処理方法。
  6. さらに酸化性物質の存在下に機械研磨することを特徴とする請求の範囲第1項に記載の表面処理方法。
  7. 酸化性物質がオゾン、オゾンと酸素との混合物又は過酸化水素水であることを特徴とする請求の範囲第6項に記載の表面処理方法。
  8. 機械研磨後、さらに真空用部材の内表面を、化学研磨又は電気化学的研磨に付することを特徴とする請求の範囲第1項に記載の表面処理方法。
  9. 機械研磨後、さらに真空用部材の内表面を、酸化性物質を含有する電解液を用いる電気化学的研磨に付することを特徴とする請求の範囲第1項に記載の表面処理方法。
  10. 酸化性物質がオゾン、過酸化水素水又は硝酸であることを特徴とする請求の範囲第9項に記載の表面処理方法。
  11. 水素原子を含まない液状媒体存在下に、真空用部材を機械成形加工することを特徴とする真空用部材の加工方法。
  12. 請求の範囲第1項に記載の表面処理方法又は請求の範囲第11項に記載の加工方法により得られる真空用部材。
  13. 超伝導加速空洞であることを特徴とする請求の範囲第12項に記載の真空用部材。
  14. 酸化性物質を含有することを特徴とする、真空用部材を電気化学的研磨する際に用いられる電解研磨液。
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