JPWO2004020428A1 - アミノベンゾピラン化合物の製造方法 - Google Patents

アミノベンゾピラン化合物の製造方法 Download PDF

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Abstract

廃棄物が少なく、反応器にも影響を与えず、簡便な後処理によってアミノベンゾピラン化合物を得る方法を提供する。具体的には、式(1)で示される2,2−ジメチル2H−1−ベンゾピラン化合物のニトロ基を、金属触媒の存在下、ヒドラジンで還元することを特徴とする、式(2)で示されるアミノベンゾピラン化合物の製造方法である。

Description

本発明はベンゼン環にニトロ基を有する2,2−ジメチル2H−1−ベンゾピラン化合物から、対応するアミノベンゾピラン化合物を製造する方法に関する。アミノベンゾピラン化合物は例えば抗心房細動薬(特開2001−151767参照)や降圧薬(J.Med.Chem.,1983,Vol.26,No.11,1582−1589参照)の合成中間体として有用な化合物である。
アミノベンゾピラン化合物の製造法としては対応するニトロベンゾピラン化合物を鉄で還元する方法(例えば英国特許明細書第1,121,307号参照)が知られている。しかし、この製造法では大量の廃鉄が生じる上、反応器の損傷が危惧された。さらに操作(ろ過、転送、攪拌、洗浄)上の欠点を有するため、高度な品質管理が要求される医薬品や医薬品中間体製造に用いるには課題が多い。その他、FeCl−6HOと活性炭を触媒とするヒドラジン還元(J.Org.Chem.,Vol.50,No.25,5092(1985).)やスズ(Sn)−塩酸での還元(Org Syn Coll Vol1 455(1941).)も考えられるが、反応の選択性あるいは毒性面で問題がある。
単にニトロ基を還元するだけであれば接触還元などいくつかの方法が知られているが、基質となる2,2−ジメチル2H−1−ベンゾピラン化合物には構造中にオレフィン結合が含まれており、該結合との高い選択性を獲得することが必要とされる。同様に、FeCl−6HOと活性炭を触媒とするヒドラジン還元もまたオレフィン結合との高い選択性が必要とされる。
本発明者らは、鋭意検討した結果、オレフィン結合との高い選択性を有し、目的物を高い収率で単離することができ、かつ、簡便な後処理で、廃棄物が少なく、反応器にも影響を与えないアミノベンゾピラン化合物の製造方法を見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、式(1)
Figure 2004020428
で示される2,2−ジメチル2H−1−ベンゾピラン化合物のニトロ基を、金属触媒の存在下、ヒドラジンで還元することを特徴とする、式(2)
Figure 2004020428
で示されるアミノベンゾピラン化合物の製造方法に関するものである。
とりわけ本発明は、式(1)で示される2,2−ジメチル2H−1−ベンゾピラン化合物として式(3)
Figure 2004020428
で示される2,2−ジメチル6−ニトロ2H−1−ベンゾピランのニトロ基を、金属触媒の存在下、ヒドラジンで還元することにより、式(2)で示されるアミノベンゾピラン化合物として式(4)
Figure 2004020428
で示される6−アミノ2,2−ジメチル2H−1−ベンゾピランを製造するところの前述のアミノベンゾピラン化合物の製造方法にも関する。
本発明の好ましい態様は、前記金属触媒の金属が白金又はパラジウム、より好ましくは白金である前述のアミノベンゾピラン化合物の製造方法にも関する。
本発明の別の好ましい態様は、前記ヒドラジンは、2,2−ジメチル2H−1−ベンゾピラン化合物1モル当量に対して2〜5モル当量の量で用いられる前述のアミノベンゾピラン化合物の製造方法に関する。
使用する金属触媒としては、使用金属、担体、添加物等を組み合わせることにより、多くの触媒系を使用することができる。
使用金属としては、白金、パラジウム、銅、ルテニウム、ニッケル、これらの金属の酸化物及びこれらの金属の合金を使用することができるが、好ましい使用金属としては、白金及びパラジウムが挙げられ、より好ましくは、白金が挙げられる。
担体としては、シリカゲル、アルミナ、酸化クロム、ケイソウ土、活性白土、C(活性炭)、BaSO、CaCO、SrCO、軽石及び各種鋼削片等が挙げられる。
添加物としては、Ba(OH)及びCaCO等を挙げることができる。
具体的な触媒としてはPtO、PtO−C、PtS、PtS−C、Pt−C、Pt−Sカーボン粉末及びPt−ケイソウ土等の白金触媒、PdO、パラジウムブラック、Pd−C、Pd−BaSO、Pd−CaCO、Pd−SrCO、Pd−シリカゲル、Pd−CaCO−Pb(OAc)(リンドラ触媒)及びPd−BaSO−キノリン等のパラジウム触媒、Cu−Ba−CrO及びCu−CrO等の銅触媒、RuO及びRu−C等のルテニウム触媒、ラネーNi(W1〜W8)、Ni−ケイソウ土及びNi−軽石等のニッケル触媒等が挙げられるが、上記触媒は反応の起こりやすさに従って適宜選択され、単一又は混合して用いてもよい。
好ましい触媒としては、Pt−C、Pt−Sカーボン粉末及びPd−Cが挙げられ、より好ましくは、Pt−Cが挙げられる。
金属触媒の使用量は触媒の種類によって異なるが、原料である2,2−ジメチル2H−1−ベンゾピラン化合物(1)に対して通常、1から100質量%の範囲が挙げられるが、製造コスト面から3から20質量%の範囲が好ましい。
上記の場合、例えば2%Pt−C(50%含水品)を使用する場合は、製造コスト面から考えて3〜20質量%(Pt量で0.03〜0.2質量%)の範囲が好ましく、又、例えば5%Pd−C(50%含水品)を使用する場合は、製造コスト面から考えて3〜20質量%(Pd量で0.075〜0.5質量%)の範囲が好ましい。
尚、上記の金属触媒の使用量は、触媒が含水物である場合には、水を含んだ量(即ち湿品の量)を表す。
本発明で使用するヒドラジンは化学的な安全性の観点から含水品(例えばヒドラジン一水和物、80%品等)を使用する。水分量は特に制限はないが、製造効率や原料の結晶析出防止などの観点から40〜98%のヒドラジン一水和物濃度が好ましい。
ヒドラジンの使用量は、原料である2,2−ジメチル2H−1−ベンゾピラン化合物(1)1モル当量に対して通常、0.2〜20モル当量の範囲であるが、取扱いの安全性や製造コストの観点から2〜5モル当量の範囲が好ましい。
反応に使用される溶媒はメタノール、エタノール、イソプロピルアルコールなどのアルコール系の溶媒やジオキサン、テトラヒドロフランのような比較的水と混和しやすいエーテル類が好ましいが特に限定されるものではない。あるいはそれらの混合溶媒も使用でき、好ましくは、メタノール及びエタノールが挙げられる。
溶媒の使用量は原料の2,2−ジメチル2H−1−ベンゾピラン化合物(1)に対して好ましくは1〜100質量倍、更に好ましくは2〜20質量倍である。
反応温度は、触媒の種類や使用量により左右されるため、一概には決定できないが、例えば金属触媒としてPd−Cを使用する場合、通常、−20〜80℃の範囲であり、反応速度や選択性の観点から、10〜40℃の範囲が好ましく、又、例えば金属触媒としてPt−Cを使用する場合、通常、0〜120℃の範囲であり、反応速度や選択性の観点から、30〜80℃の範囲が好ましい。
反応時間も触媒量、ヒドラジン使用量、反応温度等によって変化するため一概には決定できないが、通常、0.25〜24時間の範囲である。
尚、生成物であるアミノベンゾピラン化合物は、反応液をろ過し、溶媒を留去した後にトルエン一水系で抽出、有機層を再度溶媒留去して得ることができる。
又、カラムクロマトグラフィー等で精製できる他、そのアミノ基をアセチル化後に晶析して単離することもできる。
尚、本発明の製造法において使用した金属触媒は、濾過等の簡便な操作で回収が可能であり、又、回収された金属触媒は再使用が可能なため、工業的にも有利な製造法である。
次に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではない。
尚、HPLC相対面積百分率は以下の分析条件にて測定した。
カラム:L−Column ODS(財団法人 化学物質評価研究機構 製)
展開溶媒:MeCN:0.01M AcONH4水溶液=45:55(v/v)
UV波長:254nm
流速:1ml/min.
カラム温度:40℃
分析時間:60分間
実施例1(6−アミノ2,2−ジメチル2H−1−ベンゾピラン(4)の製造)
Figure 2004020428
10g(48.7mmol)の2,2−ジメチル6−ニトロ2H−1−ベンゾピラン(3)を60.0gのエタノールに加熱溶解した。35℃まで冷却した上で0.6gの2%Pt−C(50%含水品)を添加し、内温を40℃以下に制御しながら、5.85g(117.0mmol)のヒドラジン一水和物(98%品)を滴下した(滴下時間は30分間)。滴下終了後、40〜45℃で6時間反応させ、室温付近に戻した後に10.0gの水を加えてセライトろ過した。セライトは20.0gの80%含水エタノールで洗浄し、洗液はろ液と合わせて溶媒留去した。残渣に40.0gのトルエンと20.0gの水を加えて抽出し、分液後、水層は20.0gのトルエンで再度抽出した。トルエン層を合わせ、20.0gの水で洗浄した後に溶媒留去することにより目的物(4)の粗物を得た。
尚、同様の方法で別途合成した6−アミノ2,2−ジメチル2H−1−ベンゾピランの粗物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:酢酸エチル/n−ヘキサン=1/1(v/v))により精製したものを用いて以下の物性データを得た。
外観、黄色油状物
H−NMR(CDCl)δ:1.40(6H,s),3.36(2H,br s),5.61(1H,d,J=9.6Hz),6.24(1H,d,J=9.6Hz),6.38(1H,d,J=2.8Hz),6.48(1H,dd,J=2.8Hz,8.3Hz),6.62(1H,d,J=8.5Hz)
MS(m/z);175(M+),160(M−NH)
参考例1(6−アセトアミノ2,2−ジメチル6−2H−1−ベンゾピランの製造)
Figure 2004020428
実施例1で得られた粗物の全量を30gのトルエンに溶解し、5.10g(49.7mmol)の無水酢酸を6分間かけて滴下した(内温は20〜26℃)。1時間後、30.0gのトルエンと37.0gの8%(w/w)炭酸ナトリウム水溶液を加えて熱時抽出した。有機層は22.0gの水によって熱時に洗浄し、減圧下で溶媒を留去後に晶析することにより目的物10.27g(収率97.0% 実施例1と参考例1の2工程での総収率)を得た。
外観:白色結晶
mp:127.5〜127.7℃、
H−NMR(CDCl)δ:1.40(6H,s),2.09(3H,s),5.60(1H,d,J=9.9Hz),6.22(1H,d,J=9.9Hz),6.68(1H,d,J=8.7Hz),7.08(1H,dd,J=2.4,8.4Hz),7.23(1H,d,J=2.7Hz),7.93(1H,br).
実施例2(7−アミノ2,2−ジメチル2H−1−ベンゾピランの製造)
Figure 2004020428
1.00g(48.7mmol)の2,2−ジメチル7−ニトロ2H−1−ベンゾピランを用い、実施例1と同様の方法により目的物の粗物を得た。
参考例2(7−アセトアミノ2,2−ジメチル6−2H−1−ベンゾピランの製造)
Figure 2004020428
参考例1と同様の操作を行った後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:酢酸エチル/n−ヘキサン=1/1(v/v))で精製することにより、目的物1.03g(収率97.3% 実施例2と参考例2の2工程での総収率)を得た。
外観:淡黄色油状物
H−NMR(CDCl)δ:1.41(6H,s),2.13(3H,s),5.53(1H,d,J=9.6Hz),6.26(1H,d,J=9.6Hz),6.88(1H,d,J=7.8Hz),6.99(1H,d,J=8.1Hz),7.01(1H,s),7.54(1H,br).
実施例3〜20
式(3)で表される化合物(0.5g)を原料とし、金属触媒の種類及び使用量、ヒドラジンの種類及び使用量、溶媒の種類及び使用量、反応温度、反応時間等を変化させた場合の原料(3)、生成物(4)及び副生成物(5)の比率をHPLC相対面積百分率で示した。
尚、金属触媒の種類、ヒドラジンの種類、溶媒の種類は以下の記号で示した。
又、金属触媒の使用量は、原料に対する質量%で示し(含水品は水を含んだ量)、ヒドラジンの使用量は、原料に対するモル当量で示し、溶媒の使用量は、原料に対する質量倍で示した。
金属触媒の種類
A:5%Pd−C(50%含水品)
B:2%Pt−C(50%含水品)
C:3%Pt−Sカーボン粉末(65%含水品)(エヌイーケムキャット社製)
ヒドラジンの種類
D:ヒドラジン一水和物(80%品)
E:ヒドラジン一水和物(98%品)
溶媒の種類
F:エタノール
G:エタノール/1,4−ジオキサン=3/1(v/v)
H:エタノール/水=5/1(v/v)
I:イソプロパノール
J:エタノール/1,4−ジオキサン=1/1(v/v)
K:エタノール/1,4−ジオキサン=1/3(v/v)
又、実施例4は、4℃で3時間反応させた後、23℃で3時間反応させたときのそれぞれの比率をHPLC相対面積百分率で示した。
尚、副生成物(5)の構造を以下に示した。
Figure 2004020428
結果を表1に示した。
Figure 2004020428
比較例1(鉄還元の例)
40.1g(185mml)の2,2−ジメチル6−ニトロ2H−1−ベンゾピラン(3)、120gのエタノール、28.0gの水及び36.1gの還元鉄を混合し、60℃に加熱した中に4.0gの35%(w/w)塩酸、16.0gのエタノール及び4.0gの水の混液を50分かけて滴下した。同温にて2時間攪拌した後に、10.0gの15%(w/w)水酸化ナトリウム水溶液を滴下し、セライトろ過次いで溶媒留去を行った。得られた112gの残渣に160gのトルエン及び68.0gの10%(w/w)水酸化ナトリウム水溶液を加え、振とう後、静置、分液を行ない、水層は68gのトルエンで再抽出した。有機層を合わせて68gの5%(w/w)食塩水で洗浄後、溶媒留去を行ない、目的物である6−アミノ2,2−ジメチル6−2H−1−ベンゾピラン(4)の溶液を得た(68.0g)。
この溶液に120gのトルエンを加え、20.4g(20.0mmol)の無水酢酸を内温20〜30℃にて滴下した。1時間攪拌後、120gのトルエン及び8%(w/w)炭酸ナトリウム水溶液を滴下し、40℃にて熱時抽出を行った。さらに水(88g)を加え熱時洗浄を行った後、残量が160gになるまで濃縮した。これを氷冷下3時間晶析させた後にろ過し、50℃で減圧下乾燥して6−アセトアミノ2,2−ジメチル6−2H−1−ベンゾピランACBを得た。収量:35.2g、収率:83.2%、純度:92.4%
比較例2〜7(ヒドラジン以外の水素源の検討)
(3)で表される化合物(0.5g)を原料とし、ヒドラジンを他の水素源に変えた場合の原料(3)、生成物(4)及び副生成物(5)の比率をHPLC相対面積百分率で示した。
尚、表中の記号及び単位の表記は表1と同様である。
又、水素源の種類は以下の記号で示した。
水素源の種類
L:水素ガス(常圧:H風船)
M:蟻酸アンモニウム
結果を表2に示した。
Figure 2004020428
比較例8
触媒にFeCl−6HOを1.4質量%使用し、活性炭存在下にヒドラジン還元を試みた。
反応温度60℃、ヒドラジン一水和物(80%品)2モル当量、溶媒EtOH(12質量倍)
HPLC相対面積百分率 : (3)44.8%、(4)51.2%、(5)3.7%
以上の結果から、アミノベンゾピラン化合物の製造において、本発明の方法を用いることにより、副生成物の生成が効果的に抑制され、それによって、アミノベンゾピラン化合物が非常に高い収率で得られることが分かる。つまり、本発明の方法は、2,2−ジメチル2H−1−ベンゾピラン化合物のニトロ基に対して高い反応選択性を与えることが分かる。
本発明により、アミノベンゾピラン化合物を高い収率で得ることが出来、かつ簡便な後処理により、廃棄物が少なく、反応器にも影響を与えない該化合物の製造方法が確立される。したがって、本発明は、アミノベンゾピラン化合物を合成中間体として使用する、例えば抗心房細動薬や降圧薬の製造に利用出来る。

Claims (5)

  1. 式(1)
    Figure 2004020428
    で示される2,2−ジメチル2H−1−ベンゾピラン化合物のニトロ基を、金属触媒の存在下、ヒドラジンで還元することを特徴とする、式(2)
    Figure 2004020428
    で示されるアミノベンゾピラン化合物の製造方法。
  2. 式(1)で示される2,2−ジメチル2H−1−ベンゾピラン化合物が式(3)
    Figure 2004020428
    で示される2,2−ジメチル6−ニトロ2H−1−ベンゾピランであり、式(2)で示されるアミノベンゾピラン化合物が式(4)
    Figure 2004020428
    で示される6−アミノ2,2−ジメチル2H−1−ベンゾピランである請求項1記載のアミノベンゾピラン化合物の製造方法。
  3. 前記金属触媒の金属が白金又はパラジウムである請求項1又は請求項2記載のアミノベンゾピラン化合物の製造方法。
  4. 前記金属触媒の金属が白金である請求項3記載のアミノベンゾピラン化合物の製造方法。
  5. 前記ヒドラジンは、2,2−ジメチル2H−1−ベンゾピラン化合物1モル当量に対して2〜5モル当量の量で用いられる請求項1、請求項2、請求項3又は請求項4記載のアミノベンゾピラン化合物の製造方法。
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