JPWO2004019472A1 - 直流変換装置 - Google Patents
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Abstract
Description
また、トランスT1の1次巻線50aとトランスT1の2次巻線50bとは互いに逆相電圧が発生するように巻回されており、トランスT1の2次巻線50b(巻数n2)にはダイオードD1及びコンデンサC11からなる整流平滑回路が接続されている。この整流平滑回路は、トランスT1の2次巻線50bに誘起された電圧(オン/オフ制御されたパルス電圧)を整流平滑して直流出力を負荷RLに出力する。
制御回路100は、図示しない演算増幅器及びフォトカプラを有し、演算増幅器は、負荷RLの出力電圧と基準電圧とを比較し、負荷RLの出力電圧が基準電圧以上となったときに、主スイッチQ1に印加されるパルスのオン幅を狭くするように制御する。すなわち、負荷RLの出力電圧が基準電圧以上となったときに、主スイッチQ1のパルスのオン幅を狭くすることで、出力電圧を一定電圧に制御するようになっている。
次に、このように構成された直流変換装置の動作を図2に示すタイミングチャートを参照しながら説明する。なお、図2では、主スイッチQ1の両端間の電圧Q1v、主スイッチQ1に流れる電流Q1i、トランスT1の1次巻線50a(巻数n1)に流れる電流n1i、ダイオードD1に流れる電流D1i、主スイッチQ1をオン/オフ制御するQ1制御信号を示している。
まず、時刻t31において、Q1制御信号により主スイッチQ1がオンし、直流電源Vdc1からトランスT1の1次巻線50aを介して主スイッチQ1に電流Q1iが流れる。この電流は、時刻t32まで時間の経過とともに直線的に増大していく。また、1次巻線50aを流れる電流n1iも電流Q1iと同様に時刻t32まで時間の経過とともに直線的に増大していく。
なお、時刻t31から時刻t32では、1次巻線50aの主スイッチQ1側が−側になり、且つ1次巻線50aと2次巻線50bとは逆相になっているので、ダイオードD1のアノード側が−側になるため、ダイオードD1には電流D1iは流れない。
次に、時刻t32において、主スイッチQ1は、Q1制御信号により、オン状態からオフ状態に変わる。このとき、トランスT1の1次巻線50aに誘起された励磁エネルギーと、リーケージインダクタLg(2次巻線50bと結合していないインダクタンス)の励磁エネルギーは、抵抗R2を介してスナバコンデンサC12に蓄えられる。このため、トランスT1の1次巻線50aのリーケージインダクタLgとスナバコンデンサC12とにより電圧共振が形成され、その共振周波数fは、式(1)で表される。
f=1/[2π×{Lg×C12}1/2] ・・・(1)
また、そのときの共振波形は、図3に示すように、ターンオフ時(オン状態からオフ状態に変わること)にリンギング波形RG(減衰振動波形)となる。なお、スナバコンデンサC12の値と抵抗R2の値とを適当な値に調整すれば、このリンギング波形を非常に小さくすることができる。そして、このリンギング波形は、抵抗R2により時間の経過とともに減衰して一定値となり、この一定値は時刻t33直前まで継続する。また、時刻t32〜時刻t33では、主スイッチQ1がオフであるため、電流Q1i及び電流n1iは零になる。
なお、時刻t32から時刻t33では、1次巻線50aの主スイッチQ1側が+側になり、且つ1次巻線50aと2次巻線50bとは逆相になっているので、ダイオードD1のアノード側が+側になるため、ダイオードD1に電流D1iが流れる。
このような直流変換装置によれば、主スイッチQ1の両端にスナバ回路(C12,R2)を挿入し、主スイッチQ1の電圧の時間的な変化を緩やかにすることで、スイッチングノイズを低減できると共に、トランスT1のリーケージインダクタンスによる主スイッチQ1へのサージ電圧を抑制することができる。
また、図1に示す直流変換装置にあっては、主スイッチQ1をオンした時にトランスT1にエネルギーを蓄え、主スイッチQ1をオフした時に2次巻線50bを介して負荷RLに電力を供給する構成となっている。このとき、トランスT1が直流励磁(直流磁化)されるため、トランスT1のB−H特性は図4に示すように直流励磁分にさらに交流分(磁束の動作範囲)が加わったものとなり、交流分の動作範囲が狭い。このため、図5に示すように、コの字型のコア110,111との間に比較的大きなギャップ113を設け、コアの飽和を回避していた。このため、ギャップ113の周辺の磁束により、巻線50a,50bに渦電流が生じ、効率低下の原因となっていた。
本発明は、トランスの直流励磁の軽減によるトランスの小型化とスイッチのゼロ電圧スイッチングを可能とし、小型、高効率、低ノイズ化することができる直流変換装置を提供することにある。
本発明は前記課題を解決するために以下の構成とした。本発明の第1の技術的側面によれば、直流変換装置は、直流電源の両端に接続され、トランスのコアに巻回された1次巻線と第1スイッチとが直列に接続された第1直列回路と、前記第1スイッチの両端又は前記1次巻線の両端に接続され、第2スイッチとスナバコンデンサとが直列に接続された第2直列回路と、前記コアに前記1次巻線と密結合させて巻回された前記トランスの2次巻線と、前記コアに前記1次巻線と疎結合させて巻回された前記トランスの3次巻線と、前記2次巻線に直列に接続された第1整流素子、及び該第1整流素子と該2次巻線との直列回路に並列に接続された第2整流素子を有する整流回路と、前記第2整流素子に並列に前記3次巻線を介して接続された平滑回路と、前記第1スイッチと前記第2スイッチとを交互にオン/オフさせる制御回路とを有することを特徴とする。
本発明の第2の技術的側面によれば、直流変換装置は、さらに、前記2次巻線の巻数と前記3次巻線の巻数とは同数であり、前記2次巻線は、前記1次巻線に対して逆相に巻回され、前記3次巻線は、前記1次巻線と同相に巻回されていることを特徴とする。
本発明の第3の技術的側面によれば、直流変換装置は、さらに、前記制御回路は、前記第1スイッチをターンオンするときに、前記第1スイッチの電圧が該第1スイッチと並列に接続された共振用コンデンサと前記トランスの巻線間のリーケージインダクタンスとの共振によりゼロ電圧となった時から所定期間中に前記第1スイッチをオンさせることを特徴とする。
本発明の第4の技術的側面によれば、直流変換装置は、さらに、前記第1整流素子の両端に接続された第3スイッチと、前記第2整流素子の両端に接続された第4スイッチとを有し、前記制御回路は、前記第1スイッチと前記第2スイッチとを交互にオン/オフさせ、前記第1スイッチと前記第4スイッチとを同時にオン又はオフさせ、前記2スイッチと前記第3スイッチとを同時にオン又はオフさせることを特徴とする。
本発明の第5の技術的側面によれば、直流変換装置は、さらに、前記第1整流素子の両端に接続された第3スイッチと、前記第2整流素子の両端に接続された第4スイッチとを有し、前記制御回路は、前記第1スイッチと前記第2スイッチとを交互にオン/オフさせ、前記第1スイッチと前記第4スイッチとを同時にオフさせ、前記2スイッチと前記第3スイッチとを同時にオン又はオフさせ、前記第1スイッチをオンさせる直前に前記第3スイッチと前記第4スイッチをオンさせることを特徴とする。
本発明の第6の技術的側面よれば、直流変換装置は、さらに、前記直流電源が、交流電源と、この交流電源に接続されて交流電圧を整流する入力整流回路とからなり、前記入力整流回路の一方の出力端と他方の出力端との間に接続され、入力平滑コンデンサと前記交流電源がオンされたときに前記入力平滑コンデンサの突入電流を軽減する突入電流制限抵抗とが直列に接続された直列回路を有し、前記第1スイッチは、前記入力整流回路の一方の出力端に前記トランスの1次巻線を介して接続されたノーマリオンタイプのスイッチからなり、前記制御回路は、前記交流電源がオンされたときに前記突入電流制限抵抗に発生した電圧により前記第1スイッチをオフさせ、前記入力平滑コンデンサが充電された後、前記第1スイッチをオン/オフさせるスイッチング動作を開始させることを特徴とする。
本発明の第7の技術的側面によれば、直流変換装置は、第6の技術的側面に加えてさらに、前記トランスが4次巻線をさらに備え、該トランスの4次巻線に発生する電圧を前記制御回路に供給する通常動作電源部を有することを特徴とする。
本発明の第8の技術的側面によれば、直流変換装置は、さらに、前記突入電流制限抵抗に並列に接続された半導体スイッチを有し、前記制御回路は、前記第1スイッチのスイッチング動作を開始させた後、前記半導体スイッチをオンさせることを特徴とする。
図2は、従来の直流変換装置の各部における信号のタイミングチャートである。
図3は、従来の直流変換装置における主スイッチのターンオフ時のリンギング波形を示すタイミングチャートである。
図4は、従来の直流変換装置に設けられたトランスのB−H特性を示す図である。
図5は、従来の直流変換装置に設けられたトランスを示す構造図である。
図6は、第1の実施の形態に係る直流変換装置を示す回路構成図である。
図7は、第1の実施の形態に係る直流変換装置に設けられたトランスの構造図である。
図8は、第1の実施の形態に係る直流変換装置の各部における信号のタイミングチャートである。
図9は、第1の実施の形態に係る直流変換装置のスイッチQ1のターンオン時の各部における信号の詳細を示すタイミングチャートである。
図10は、第1の実施の形態に係る直流変換装置のスイッチQ1のターンオフ時の各部における信号の詳細を示すタイミングチャートである。
図11は、第1の実施の形態に係る直流変換装置に設けられたトランスのB−H特性を示す図である。
図12は、第2の実施の形態に係る直流変換装置を示す回路構成図である。
図13は、第2の実施の形態に係る直流変換装置の各部における信号のタイミングチャートである。
図14は、第2の実施の形態に係る直流変換装置のスイッチQ1がオンする時の各部における信号のタイミングチャートである。
図15は、スイッチQ2をオフ時の電流が多いときとオフ時の電流が少ないときのスイッチQ1の共振電圧波形を示す図である。
図16は、第2の実施の形態に係る直流変換装置のスイッチQ1がオフする時の各部における信号のタイミングチャートである。
図17は、第3の実施の形態に係る直流変換装置を示す回路構成図である。
図18は、第3の実施の形態に係る直流変換装置の動作を説明するための図である。
図19は、第3の実施の形態に係る直流変換装置の各部における信号のタイミングチャートである。
第1の実施の形態
第1の実施の形態に係る直流変換装置は、主スイッチオン時にトランスの2次側の巻線を介して直接負荷に電力を供給することによりコアの直流励磁を回避し、2次側の巻線のリーケージインダクタンスにより2次側電流を連続させて、平滑コンデンサのリップル電流を軽減させることを特徴とする。このため、2次側に新たに3次巻線を設け、フリーホイール動作時、2次側電流による直流励磁をキャンセルさせるとともに、1次側から見た2次側のインピーダンスを上昇させ、アクティブスナバ回路によるスイッチのゼロ電圧スイッチング動作を行わせるように構成したものである。
図6は第1の実施の形態に係る直流変換装置の回路構成図である。図6に示す直流変換装置において、直流電源Vdc1の両端にはトランスT1の1次巻線5a(巻数n1)とMOSFET等からなるスイッチQ1(主スイッチ)との直列回路が接続されている。スイッチQ1の両端にはダイオードD3と共振用コンデンサC1とが並列に接続されている。ダイオードD3及び共振用コンデンサC1は、スイッチQ1の寄生ダイオード及び寄生容量であってもよい。
トランスT1の1次巻線5aの一端とスイッチQ1の一端との接続点にはMOSFET等からなるスイッチQ2(補助スイッチ)の一端が接続され、スイッチQ2の他端はスナバコンデンサC3を介して直流電源Vdc1の負極に接続されている。なお、スイッチQ2の他端はスナバコンデンサC3を介して直流電源Vdc1の正極に接続されていてもよい。スイッチQ2の両端にはダイオードD4及びコンデンサC2が並列に接続されている。ダイオードQ4及びコンデンサC2は、スイッチQ2の寄生ダイオード及び寄生容量であってもよい。スイッチQ1,Q2は、共にオフとなる期間(デッドタイム)を有し、制御回路10のPWM制御により交互にオン/オフする。
トランスT1のコアには、1次巻線5aと密結合させてトランスT1の2次巻線5b(n2)が巻回されており、また、トランスT1のコアには、1次巻線5aと疎結合させてトランスT1の3次巻線5c(n3)が巻回されている。2次巻線5bの一端と3次巻線5cの一端とはダイオードD1(本発明の第1整流素子に対応)に接続され、ダイオードD1と3次巻線5cの一端との接続点と2次巻線5bの他端とはダイオードD2(本発明の第2整流素子に対応)に接続されており、ダイオードD1とダイオードD2とで整流回路を構成している。3次巻線5cの他端と2次巻線5bの他端とはコンデンサC4(本発明の平滑回路に対応)に接続されている。このコンデンサC4は3次巻線5cの電圧を平滑して直流出力を負荷RLに出力する。
また、トランスT1の2次巻線5bの巻数とトランスT1の3次巻線5cの巻数とは同数となっている。トランスT1の2次巻線5bは、トランスT1の1次巻線5aに対して逆相に巻回され、トランスT1の3次巻線5cは、トランスT1の1次巻線5aと同相に巻回されている。
制御回路10は、スイッチQ1とスイッチQ2とを交互にオン/オフ制御し、負荷RLの出力電圧が基準電圧以上となったときに、スイッチQ1に印加されるパルスのオン幅を狭くし、スイッチQ2に印加されるパルスのオン幅を広くするように制御する。すなわち、負荷RLの出力電圧が基準電圧以上となったときに、スイッチQ1のパルスのオン幅を狭くすることで、出力電圧を一定電圧に制御するようになっている。
また、制御回路10は、スイッチQ1をターンオンするときに、スイッチQ1の電圧がスイッチQ1と並列に接続された共振用コンデンサC1とトランスT1の巻線間のリーケージインダクタンスとの共振によりゼロ電圧となった時から所定期間中にスイッチQ1をオンさせる。
図7は第1の実施の形態に係る直流変換装置に設けられたトランスの構造図である。図7に示すトランスは、日の字型のコア20を有し、コア20のコア部20aには、1次巻線5aと、1次巻線5aと近接して1次巻線5aと密結合させた2次巻線5bと、1次巻線5aと疎結合させた3次巻線5cとが巻回されている。1次巻線5aと3次巻線5cとを疎結合させるために、コア部20aには2次巻線5bと3次巻線5cとの間に突起部20bが形成されている。また、この突起部20bにより漏れ磁束が増加するので、3次巻線5cのリーケージインダクタンスを大きくすることができる。
次にこのように構成された第1の実施の形態に係る直流変換装置の動作を図8乃至図10に示すタイミングチャートを参照しながら説明する。図8は第1の実施の形態に係る直流変換装置の各部における信号のタイミングチャートである。図9は第1の実施の形態に係る直流変換装置のスイッチQ1のターンオン時の各部における信号の詳細を示すタイミングチャートである。図10は第1の実施の形態に係る直流変換装置のスイッチQ1のターンオフ時の各部における信号の詳細を示すタイミングチャートである。
なお、図8乃至図10では、スイッチQ1の両端間の電圧Q1v、スイッチQ1に流れる電流Q1i、スイッチQ2の両端間の電圧Q2v、スイッチQ2に流れる電流Q2i、ダイオードD4に流れる電流D4i、トランスT1の3次巻線5cに流れる電流n3iを示している。
まず、時刻t1(時刻t11〜t12に対応)において、スイッチQ1をオンさせると、Vdc1→5a→Q1→Vdc1で電流Q1i(1次巻線5aに流れる電流I1に相当)が流れる。また、これと同時に1次巻線5aに疎結合した3次巻線5cにも電圧が発生し、5c→C4→D2→5cで電流n3i(電流I1に対応した電流I1’に相当)が流れるため、負荷RLに電力が供給される。3次巻線5cは、1次巻線5aと疎結合に結合され、大きなリーケージインダクタンスを有する。このとき、等アンペアターンの法則により、I1・n1=I1’・n3が成立し、直流励磁分はキャンセルされる。
次に、時刻t2(時刻t21〜t22に対応)において、スイッチQ1をオフさせると、1次巻線5aに蓄えられた励磁エネルギーにより電流が流れてコンデンサC1,コンデンサC2が充電される。このとき、トランスT1の1次巻線5aのリーケージインダクタンスと共振用コンデンサC1とにより電圧共振が形成されて、スイッチQ1の電圧Q1vが上昇する。
そして、スイッチQ1の電圧がコンデンサC3の電圧と同電圧となったとき、即ち、時刻t23において、ダイオードD4が導通して、ダイオード電流D4i(図8に示す。)が流れてコンデンサC3が充電されていく。このとき、スイッチQ2をオンさせることにより、スイッチQ2は、ゼロ電圧スイッチとなる。
次に、コンデンサC3への充電が完了し、コンデンサC3へ蓄えられた電荷は、スイッチQ2を介して入力側、即ち、1次巻線5aに帰還される。このとき、1次巻線5aの●印の有る側が−で他の側が+であるため、2次側でも、2次巻線5bの●印の有る側が−で他の側が+となり、3次巻線5cの●印の有る側が−で他の側が+となる。また、2次巻線5bと3次巻線5cとに同電圧(巻数が同じ)が発生するため、両巻線5b,5c間の電圧の和はゼロとなる。このため、3次巻線5cのリーケージインダクタンスにより、5b→D1→5c→RL→5bで電流n3iが流れ続ける。このため、負荷RLにはスイッチQ1がオン時でもオフ時でも電流が流れることになり、コンデンサC4のリップル電流を軽減させることができる。
また、2次巻線5bと3次巻線5cとは、巻数が同じで極性が逆であることから、両巻線5b,5cの起磁力は打ち消されてゼロとなる。即ち、直流励磁分がキャンセルされる。
従って、1次側から見た2次側のインピーダンスは高くなり、時刻t3(時刻t1と同様)において、スイッチQ2がオフした場合には、スイッチQ2の電流は、ほとんど共振用コンデンサC1,コンデンサC2を放電する。このため、時刻t12において、スイッチQ1の電圧は降下してゼロとなり、ダイオードD3が導通する。このとき、スイッチQ1をオンさせることにより、ゼロ電圧スイッチを達成することができる。
このように第1の実施の形態に係る直流変換装置によれば、トランスT1の2次側に3次巻線5cを設け、1次巻線5aと3次巻線5cとを疎結合させ、1次巻線5aと2次巻線5bとを密結合させ、スイッチQ1がオン時には、動作状態でのトランスT1の直流励磁は、1次巻線5aと3次巻線5cとにおいて同一で逆な起磁力によりキャンセルされ、また、スイッチQ1がオフ時には、動作状態でのトランスT1の直流励磁は、2次巻線5bと3次巻線5cとにおいて同一で逆な起磁力によりキャンセルされる。このため、励磁インダクタンスを高くできるため、励磁電流が少なく損失も低減できる。また、ゼロ電圧スイッチングを可能とし、小型、高効率、低ノイズ化することができる直流変換装置を提供することができる。
図11は第1の実施の形態に係る直流変換装置に設けられたトランスのB−H特性を示す図である。前述したように、第1の実施の形態に係る直流変換装置では、直流励磁がキャンセルされるので、図11に示すように、直流励磁分は略ゼロとなる。図11に示すB−H特性において、スイッチQ1がオン時には磁界H及び磁束Bが上昇して、斜線部分で示す励磁エネルギーE1がコアに蓄えられる(図11のS1)。
次に、スイッチQ1がオフ時には、磁界H及び磁束Bが下降して、斜線部分で示すエネルギーE1がコンデンサC1とコンデンサC2に蓄えられる(図11のS2)。
さらに、スイッチQ1がオフ時には、コンデンサC3に蓄えられた電荷がスイッチQ2を介して1次巻線5aに放電し、磁界H及び磁束Bがさらに下降して、磁界H及び磁束Bがマイナス方向に移行する。即ち、1次巻線5aに逆方向電流が流れてエネルギーE2が蓄えられる(図11のS3)。ここで、ロスがなければ、エネルギーE1とエネルギーE2とは同じになるが、一般には、ロスがあるので、エネルギーE2はエネルギーE1よりも小さくなるため、エネルギーは、元の値には戻らない。
また、直流励磁分は略ゼロとなるので、コア20のギャップをゼロにすることができる。また、直流励磁分は略ゼロとなるので、磁束の動作範囲が拡大することができる。これにより、トランスを小型化することができる。
第2の実施の形態
図12は第2の実施の形態に係る直流変換装置を示す回路構成図である。図12に示す直流変換装置は、低圧大電流用途で2次側ダイオードをFETからなる同期整流器とした場合の回路例である。FETは、オン抵抗(例えば0.01Ω)が非常に小さいため、損失が非常に小さくなる。このため、FETを整流素子とする同期整流器を用いた。また、図12に示す直流変換装置は、励磁電流やリーケージインダクタンスを増やすことなくソフトスイッチングを行い、高効率としたことを特徴とする。
図12において、ダイオードD1の両端にはMOSFET等からなるスイッチQ3が接続され、ダイオードD2の両端にはMOSFET等からなるスイッチQ4が接続されている。
制御回路11は、スイッチQ1〜Q4の各々のゲートに各々のゲート信号を出力してスイッチQ1〜Q4の各々をオン/オフ制御する。制御回路11は、スイッチQ1とスイッチQ2とを相補的にオン/オフさせ、スイッチQ1とスイッチQ4とを同時にオン又はオフさせ、スイッチQ2とスイッチQ3とを同時にオン又はオフさせる。
また、制御回路11は、スイッチQ1をオンさせる直前(スイッチQ2がオン、スイッチQ3がオンの状態)にスイッチQ4をオンさせた後、スイッチQ2をオフさせ、スイッチQ1をオンさせることを特徴とする。
なお、図12に示すその他の構成は、図6に示す直流変換装置の構成と同一構成であり、同一部分には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
次に、このように構成された第2の実施の形態に係る直流変換装置の動作を図13乃至図16に示すタイミングチャートを参照しながら説明する。
図13は第2の実施の形態に係る直流変換装置の各部における信号のタイミングチャートである。図14は第2の実施の形態に係る直流変換装置のスイッチQ1がオンする時の各部における信号のタイミングチャートである。図15はスイッチQ2のオフ時の電流が多いとき(I)とオフ時の電流が少ないとき(II)のスイッチQ1の共振電圧波形を示す図である。図16は第2の実施の形態に係る直流変換装置のスイッチQ1がオフする時の各部における信号のタイミングチャートである。
なお、図13、図14、図16では、スイッチQ1の両端間の電圧Q1v、スイッチQ1に流れる電流Q1i、スイッチQ2の両端間の電圧Q2v、スイッチQ2に流れる電流Q2iを示し、図14及び図16に示すQ1g〜Q4gは、各スイッチQ1〜Q4のゲート信号を示している。
まず、スイッチQ1をオンするときの動作を図14に示すタイミングチャートを用いて説明する。期間T1では、スイッチQ1がオフ、スイッチQ2がオン、スイッチQ3がオン、スイッチQ4がオフである。このとき、5b→Q3→5c→RL→5bで電流が流れる。
スイッチQ1をオンするときには、その前(期間T1)からスイッチQ2とスイッチQ3がオンしているが、期間T2において、スイッチQ4のゲートにゲート信号を出力し、スイッチQ4を先にオンする。このため、スイッチQ2とスイッチQ3とスイッチQ4がオンすることになる。すると、2次巻線5bが短絡されるため、1次巻線5aのインピーダンスが低くなり、5a→Q2→C3と電流が流れて、スイッチQ2の電流が直線的に増加する。即ち、1次巻線5aの電流を増大させることができる。
この電流が増加したところ、即ち、期間T3において、スイッチQ2をオフすると(スイッチQ1のターンオン時)、リーケージインダクタンスと共振用コンデンサC1(スイッチQ1の寄生容量でも良い。)とで共振を起こす。このときの共振動作を図15を用いて説明する。スイッチQ2のオフ時にはマイナスのサージ電圧が発生するので、図15に示すように、オフ時のスイッチQ2の電流が多いと電圧の谷が深くなり(I)、電流が少ないと電圧の谷が浅くなり(II)、ゼロ電圧まで届かない。従来のタイミング(先にスイッチQ2をオフする。)では、トランスT1の励磁電流が流れているので、電流が小さく、スイッチQ2をオフしても逆起電力も小さく、スイッチQ1の電圧がゼロ電圧まで下がらない(II)。
第2の実施の形態では、スイッチQ2をオフする前(スイッチQ1をオンする前)にスイッチQ4をオンして、トランスT1のリーケージインダクタンスに電流を流して、その電流を増加させてからスイッチQ2をオフさせるので、逆起電力が大きく、スイッチQ1の電圧を容易にゼロ電圧まで下げることができる(I)。
なお、この期間T3では、スナバコンデンサC3が充電されてスイッチQ2の電圧が上昇する。また、スイッチQ2をオフした時に、共振用コンデンサC1,コンデンサC2の電荷を急峻に放電することができ、スイッチQ1,スイッチQ2のデットタイム(両方オフの時間)を短く、又は共振用コンデンサC1,コンデンサC2の容量が大きくても、ゼロ電圧スイッチが可能となる。
次に、期間T4において、スイッチQ1がゼロ電圧になった後に、ダイオードD3に電流が流れている期間に、スイッチQ1のゲートにゲート信号を入力する。即ち、ソフトスイッチングでスイッチQ1をオンしたことになるので、スイッチQ1のスイッチングロスを低減できる。
次に、期間T5では、スイッチQ1がオン、スイッチQ2がオフ、スイッチQ3がオフ、スイッチQ4がオンである。このとき、直流電源Vdc1からトランスT1の1次巻線5aを介してスイッチQ1に電流が流れて、1次巻線5aにエネルギー(1次巻線5aの●印の有る側が+で他の側が−)が蓄積される。また、1次巻線5aに疎結合した3次巻線5cにも電圧が発生し、5c→C4→Q4→5cで電流n3i(電流I1に対応した電流I1’に相当)が流れるため、負荷RLに電力が供給される。
次に、スイッチQ1がオフするときの動作を図16に示すタイミングチャートを用いて説明する。
まず、期間T6において、スイッチQ1をオフすると、トランスT1のリーケージインダクタンスと共振用コンデンサC1によって共振を起こし、スイッチQ1の電圧は上昇していき、スイッチQ2の電圧は下降していく。
そして、期間T7において、スイッチQ2の電圧が零になると、ダイオードD4がオンしてダイオードD4に電流が流れ、トランスT1の1次巻線5aに誘起されたエネルギーは、ダイオードD4を介してスナバコンデンサC3に蓄えられる。次に、ダイオードD4のオン期間に、スイッチQ2のゲート信号を入力してスイッチQ2がオンする。これにより、スイッチQ2をソフトスイッチングできる。
このように第2の実施の形態に係る直流変換装置によれば、スイッチQ1をオンする直前にスイッチQ2がオン状態の時、スイッチQ4をオンすると、2次巻線5bが短絡されるため、1次巻線5aのインピーダンスが低くなり、1次巻線5aの電流を増大させることができる。これにより、スイッチQ2をオフした時に共振用コンデンサC1,コンデンサC2の電荷を急峻に放電することができ、スイッチQ1,スイッチQ2のデットタイム(両方オフの時間)を短く、又は共振用コンデンサC1,コンデンサC2の容量が大きくても、ゼロ電圧スイッチが可能となる。
また、スイッチQ2の電流を増加させてからスイッチQ2をオフさせるので、逆起電力が大きく、スイッチQ1の電圧を容易にゼロ電圧まで下げることができる。従って、トランスT1の励磁電流やリーケージインダクタンスを増やすことなくスイッチQ1をソフトスイッチングでき、これによって高効率な直流変換装置を提供することができる。
なお、第2の実施の形態では、同期整流器に、スイッチQ3とこのスイッチQ3に並列に接続されたダイオードD1とを設けたが、ダイオードD1のみを設けても良い。第2の実施の形態では、期間T1において、スイッチQ3がオンであり、5b→Q3→5c→RL→5bで電流が流れるが、ダイオードD1のみでも、5b→D1→5c→RL→5bで電流が流れる。即ち、ダイオードD1に順方向に電流が流れて導通しているため、ダイオードD1のみでも良い。
第3の実施の形態
次に第3の実施の形態に係る直流変換装置を説明する。第1及び第2の実施の形態に係る直流変換装置では、スイッチとして、ノーマリオフタイプのMOS FET等を用いた。このノーマリオフタイプのスイッチは、電源がオフ時にオフ状態となるスイッチである。
一方、SIT(static induction transistor、静電誘導トランジスタ)等のノーマリオンタイプのスイッチは、電源がオフ時にオン状態となるスイッチである。このノーマリオンタイプのスイッチは、スイッチングスピードが速く、オン抵抗も低くスイッチング電源等の電力変換装置に使用した場合、理想的な素子であり、スイッチング損失を減少させ高効率が期待できる。
しかし、ノーマリオンタイプのスイッチング素子にあっては、電源をオンすると、スイッチがオン状態であるため、スイッチが短絡する。このため、ノーマリオンタイプのスイッチを起動できず、特殊な用途以外には使用できない。
そこで、第3の実施の形態に係る直流変換装置は、第2の実施の形態に係る直流変換装置の構成を有すると共に、スイッチQ1にノーマリオンタイプのスイッチを使用するために、交流電源オン時に、入力平滑コンデンサの突入電流を軽減する目的で挿入されている突入電流制限抵抗の電圧降下による電圧を、ノーマリオンタイプのスイッチの逆バイアス電圧に使用し、電源オン時の問題をなくす構成を追加したことを特徴とする。
図17は第3の実施の形態に係る直流変換装置を示す回路構成図である。図17に示す直流変換装置は、図12に示す第2の実施の形態に係る直流変換装置の構成を有すると共に、交流電源Vac1から入力される交流電圧を全波整流回路B1で整流して、得られた電圧を別の直流電圧に変換して出力するもので、全波整流回路B1の一方の出力端P1と他方の出力端P2との間には、入力平滑コンデンサC5と突入電流制限抵抗R1とからなる直列回路が接続されている。なお、交流電源Vac1及び全波整流回路B1は、図12に示す直流電源Vdc1に対応する。
全波整流回路B1の一方の出力端P1には、トランスT1の1次巻線5aを介してSIT等のノーマリオンタイプのスイッチQ1nが接続され、スイッチQ1nは、制御回路11aのPWM制御によりオン/オフする。なお、スイッチQ1n以外のスイッチQ2乃至スイッチQ4は、ノーマリオフタイプのスイッチである。
また、突入電流制限抵抗R1の両端にはスイッチS1が接続されている。このスイッチS1は、例えばノーマリオフタイプのMOSFET,BJT(バイポーラ接合トランジスタ)等の半導体スイッチであり、制御回路11aからの短絡信号によりオン制御される。
突入電流制限抵抗R1の両端には、コンデンサC6と抵抗R2とダイオードD5とからなる起動電源部12が接続されている。この起動電源部12は、突入電流制限抵抗R1の両端に発生する電圧を取り出し、コンデンサC6の両端電圧をスイッチQ1nのゲートへの逆バイアス電圧として使用するために、制御回路11aに出力する。また、入力平滑コンデンサC5に充電された充電電圧を制御回路11aに供給する。
制御回路11aは、交流電源Vac1をオンしたときに、コンデンサC6から供給された電圧により起動し、制御信号として端子bからスイッチQ1nのゲートに逆バイアス電圧を出力し、スイッチQ1nをオフさせる。この制御信号は、例えば、−15Vと0Vとのパルス信号からなり、−15Vの電圧によりスイッチQ1nがオフし、0Vの電圧によりスイッチQ1nがオンする。
制御回路11aは、入力平滑コンデンサC5の充電が完了した後、端子bから制御信号として0Vと−15Vとのパルス信号をスイッチQ1nのゲートに出力し、スイッチQ1nをスイッチング動作させる。制御回路11aは、スイッチQ1nをスイッチング動作させた後、所定時間経過後にスイッチS1のゲートに短絡信号を出力し、スイッチS1をオンさせる。
また、トランスT1に設けられた4次巻線5d(巻数n4)の一端は、スイッチQ1nの一端とコンデンサC7の一端と制御回路11aとに接続され、4次巻線5dの他端は、ダイオードD7のカソードに接続され、ダイオードD7のアノードはコンデンサC7の他端及び制御回路11aの端子cに接続されている。4次巻線5dとダイオードD7とコンデンサC7とは通常動作電源部13を構成し、この通常動作電源部13は、4次巻線5dで発生した電圧をダイオードD7及びコンデンサC7を介して制御回路11aに供給する。
次にこのように構成された第3の実施の形態に係る直流変換装置の動作を図17乃至図19を参照しながら説明する。
なお、図19において、Vac1は、交流電源Vac1の交流電圧を示し、入力電流は、交流電源Vac1に流れる電流を示し、R1電圧は、突入電流制限抵抗R1に発生する電圧を示し、C5電圧は、入力平滑コンデンサC5の電圧を示し、C6電圧は、コンデンサC6の電圧を示し、出力電圧は、コンデンサC4の電圧を示し、制御信号は、制御回路11aの端子bからスイッチQ1nのゲートへ出力される信号を示す。
まず、時刻t0において、交流電源Vac1を印加(オン)すると、交流電源Vac1の交流電圧は全波整流回路B1で全波整流される。このとき、ノーマリオンタイプのスイッチQ1nは、オン状態であり、スイッチS1は、オフ状態である。このため、全波整流回路B1からの電圧は、入力平滑コンデンサC5を介して突入電流制限抵抗R1に全て印加される(図18中の▲1▼)。
この突入電流制限抵抗R1に発生した電圧は、ダイオードD5、抵抗R2を介してコンデンサC6に蓄えられる(図18中の▲2▼)。ここで、コンデンサC6の端子f側が例えば零電位となり、コンデンサC6の端子g側が例えば負電位となる。このため、コンデンサC6の電圧は、図19に示すように、負電圧(逆バイアス電圧)となる。このコンデンサC6の負電圧が端子aを介して制御回路11aに供給される。
そして、コンデンサC6の電圧が、スイッチQ1nのスレッシホールド電圧THLになった時点(図19の時刻t1)で、制御回路11aは、端子bから−15Vの制御信号をスイッチQ1nのゲートに出力する(図18中の▲3▼)。このため、スイッチQ1nは、オフ状態となる。
すると、全波整流回路B1からの電圧により、入力平滑コンデンサC5は、充電されて(図18中の▲4▼)、入力平滑コンデンサC5の電圧が上昇していき、入力平滑コンデンサC5の充電が完了する。 次に、時刻t2において、制御回路11aは、スイッチング動作を開始させる。始めに、端子bから0Vの制御信号をスイッチQ1nのゲートに出力する(図18中の▲5▼)。このため、スイッチQ1nは、オン状態となるため、全波整流回路B1の一方の出力端P1からトランスT1の1次巻線5aを介してスイッチQ1nに電流が流れて(図18中の▲6▼)、トランスT1の1次巻線5aにエネルギーが蓄えられる。このとき、1次巻線5aに疎結合した3次巻線5cにも電圧が発生し、5c→C4→Q4→5cで電流が流れるため、負荷RLに電力が供給される。
また、トランスT1の1次巻線5aと電磁結合している4次巻線5dにも電圧が発生し、発生した電圧は、ダイオードD7及びコンデンサC7を介して制御回路11aに供給される(図18中の▲7▼)。このため、制御回路11aが動作を継続することができるので、スイッチQ1nのスイッチング動作を継続して行うことができる。
次に、時刻t3において、端子bから−15Vの制御信号をスイッチQ1nのゲートに出力する。このため、時刻t3にスイッチQ1nがオフして、1次巻線5aに発生した逆起電力により、5b→Q3→5c→RL→5bで電流が流れ、負荷RLに出力電圧が発生する。また、時刻t3にトランスT1の漏洩インダクタンスと共振用コンデンサC1による共振を起こし、スイッチQ1nの電圧は上昇していき、スイッチQ2の電圧は下降していく。
また、時刻t3に制御回路11aから短絡信号をスイッチS1に出力すると、スイッチS1がオンして(図18中の▲8▼)、突入電流制限抵抗R1の両端が短絡される。このため、突入電流制限抵抗R1の損失を減ずることができる。
なお、時刻t3は、交流電源Vac1をオンしたとき(時刻t0)からの経過時間として設定され、例えば入力平滑コンデンサC5と突入電流制限抵抗R1との時定数(τ=C5・R1)の約5倍以上の時間に設定される。以後、スイッチQ1nはオン/オフによるスイッチング動作を繰り返す。スイッチQ1nがスイッチング動作を開始した後には、スイッチQ1n及びスイッチQ2〜Q4は、図6に示す第1の実施の形態に係る直流変換装置のスイッチQ1〜Q4の動作、即ち、図13、図14、図16に示すタイミングチャートに従った動作と同様に動作する。
このように第3の実施の形態に係る直流変換装置によれば、制御回路11aは、交流電源Vac1がオンされたときに突入電流制限抵抗R1に発生した電圧によりスイッチQ1nをオフさせ、入力平滑コンデンサC5が充電された後、スイッチQ1nをオン/オフさせるスイッチング動作を開始させるので、電源オン時における問題もなくなる。従って、ノーマリオンタイプの半導体スイッチが使用可能となり、損失の少ない、即ち、高効率な直流変換装置を提供することができる。
以上説明したように、本発明によれば、一つのコアでトランスを構成でき、第1スイッチがオン時及びオフ時ともに直流励磁をキャンセルし、平滑コンデンサのリップル電流も軽減できるため、小型、高効率、低ノイズの直流変換装置を提供することができる。
また、ゼロ電圧スイッチングを達成でき、共振作用により電圧の立ち上がり、立下りも緩やかとなり、低ノイズ、高効率な直流変換装置を提供することができる。
Claims (9)
- 直流電源の両端に接続され、トランスのコアに巻回された1次巻線と第1スイッチとが直列に接続された第1直列回路と、
前記第1スイッチの両端又は前記1次巻線の両端に接続され、第2スイッチとスナバコンデンサとが直列に接続された第2直列回路と、
前記コアに前記1次巻線と密結合させて巻回された前記トランスの2次巻線と、前記コアに前記1次巻線と疎結合させて巻回された前記トランスの3次巻線と、前記2次巻線に直列に接続された第1整流素子、及び該第1整流素子と該2次巻線との直列回路に並列に接続された第2整流素子を有する整流回路と、
前記第2整流素子に並列に前記3次巻線を介して接続された平滑回路と、
前記第1スイッチと前記第2スイッチとを交互にオン/オフさせる制御回路と、
を有することを特徴とする直流変換装置。 - 前記2次巻線の巻数と前記3次巻線の巻数とは同数であり、前記2次巻線は、前記1次巻線に対して逆相に巻回され、前記3次巻線は、前記1次巻線と同相に巻回されていることを特徴とする請求項1記載の直流変換装置。
- 前記制御回路は、前記第1スイッチをターンオンするときに、前記第1スイッチの電圧が該第1スイッチと並列に接続された共振用コンデンサと前記トランスの巻線間のリーケージインダクタンスとの共振によりゼロ電圧となった時から所定期間中に前記第1スイッチをオンさせることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の直流変換装置。
- 前記第1整流素子の両端に接続された第3スイッチと、
前記第2整流素子の両端に接続された第4スイッチとを有し、
前記制御回路は、前記第1スイッチと前記第2スイッチとを交互にオン/オフさせ、前記第1スイッチと前記第4スイッチとを同時にオン又はオフさせ、前記2スイッチと前記第3スイッチとを同時にオン又はオフさせることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の直流変換装置。 - 前記第1整流素子の両端に接続された第3スイッチと、
前記第2整流素子の両端に接続された第4スイッチとを有し、
前記制御回路は、前記第1スイッチと前記第2スイッチとを交互にオン/オフさせ、前記第1スイッチと前記第4スイッチとを同時にオフさせ、前記2スイッチと前記第3スイッチとを同時にオン又はオフさせ、前記第1スイッチをオンさせる直前に前記第3スイッチと前記第4スイッチをオンさせることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の直流変換装置。 - 前記直流電源は、交流電源と、この交流電源に接続されて交流電圧を整流する入力整流回路とからなり、
前記入力整流回路の一方の出力端と他方の出力端との間に接続され、入力平滑コンデンサと前記交流電源がオンされたときに前記入力平滑コンデンサの突入電流を軽減する突入電流制限抵抗とが直列に接続された直列回路を有し、
前記第1スイッチは、前記入力整流回路の一方の出力端に前記トランスの1次巻線を介して接続されたノーマリオンタイプのスイッチからなり、
前記制御回路は、前記交流電源がオンされたときに前記突入電流制限抵抗に発生した電圧により前記第1スイッチをオフさせ、前記入力平滑コンデンサが充電された後、前記第1スイッチをオン/オフさせるスイッチング動作を開始させることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の直流変換装置。 - 前記トランスは4次巻線をさらに備え、該トランスの4次巻線に発生する電圧を前記制御回路に供給する通常動作電源部を有することを特徴とする請求項6記載の直流変換装置。
- 前記突入電流制限抵抗に並列に接続された半導体スイッチを有し、
前記制御回路は、前記第1スイッチのスイッチング動作を開始させた後、前記半導体スイッチをオンさせることを特徴とする請求項6記載の直流変換装置。 - 前記突入電流制限抵抗に並列に接続された半導体スイッチを有し、
前記制御回路は、前記第1スイッチのスイッチング動作を開始させた後、前記半導体スイッチをオンさせることを特徴とする請求項7記載の直流変換装置。
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