JP4341285B2 - Dc−dcコンバータ - Google Patents

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JP4341285B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高効率、小型、低ノイズのDC−DCコンバータに関する。
【0002】
【従来の技術】
図16に従来のこの種のDC−DCコンバータの回路構成図を示す(非特許文献1、非特許文献2)。図16において、直流電源EiにトランスT4の1次巻線5a(巻数n1)を介してMOSFET(以下、FETと称する。)等からなる主スイッチQ1が接続され、1次巻線5aの両端には、抵抗R2及びスナバコンデンサC2からなる並列回路とこの並列回路に直列に接続されたダイオードD2とが接続されている。主スイッチQ1は、制御回路100のPWM制御によりオン/オフする。
【0003】
トランスT4の1次巻線5aとトランスT4の2次巻線5bとは互いに同相電圧が発生するように巻回され、トランスT4の2次巻線5b(巻数n2)には、ダイオードD3,D4とリアクトルLoとコンデンサCoとからなる整流平滑回路が接続されている。整流平滑回路は、トランスT4の2次巻線5bに誘起された電圧(オン/オフ制御されたパルス電圧)を整流平滑して直流出力を負荷Roに出力する。制御回路100は、負荷Roの出力電圧が基準電圧以上となったときに、主スイッチQ1のパルスのオン幅を狭くすることで、出力電圧を一定電圧に制御する。
【0004】
次に、このように構成されたDC−DCコンバータの動作を図17に示すタイミングチャートを参照しながら説明する。なお、図17では、Vq1は主スイッチQ1のドレイン−ソース間電圧、Iq1は主スイッチQ1のドレイン電流、Q1制御信号は主スイッチQ1をオン/オフ制御する信号を示している。
【0005】
まず、時刻t31において、Q1制御信号により主スイッチQ1がオンし、直流電源EiからトランスT4の1次巻線5aを介して主スイッチQ1に電流Iq1が流れる。この電流は、時刻t32まで時間の経過とともに直線的に増大していく。また、1次巻線5aを流れる電流n1iも電流Iq1と同様に時刻t32まで時間の経過とともに直線的に増大していく。
【0006】
なお、時刻t31から時刻t32では、1次巻線5aの主スイッチQ1側が−側になり、且つ1次巻線5aと2次巻線5bとは同相になっているので、5b→Lo→Co→D3→5bと電流が流れる。
【0007】
次に、時刻t32において、主スイッチQ1は、Q1制御信号によりオン状態からオフ状態に変わる。このとき、トランスT4の1次巻線5aに誘起された励磁エネルギーの内、リーケージインダクタLgの励磁エネルギーは、2次巻線5bに伝送されず、ダイオードD2を介してスナバコンデンサC2に蓄えられる。
【0008】
また、時刻t32〜時刻t33では、主スイッチQ1がオフであるため、電流Iq1及び1次巻線5aを流れる電流n1iは零になる。なお、時刻t32から時刻t33では、Lo→Co→D4→Loで電流が流れて、負荷Roに電力が供給される。
【0009】
しかし、図16に示すDC−DCコンバータにあっては、トランスT4の1次巻線5aに流れるトランス励磁電流は、主スイッチQ1がオン時には直線的に正の値で増加していき、主スイッチQ1がオフ時には直線的に減少して零になる。即ち、アクティブクランプ回路が無い場合は、トランスT4の磁束は、図18に示すように、B−Hカーブの第1象限のみ使用(実線で示す実際の特性)するため、トランスT4のコアの利用率が低くかった。
【0010】
そこで、トランスT4を効率良く利用すべく、スナバコンデンサCsとスイッチQ2とダイオードDq2とを有したアクティブクランプ回路付のDC−DCコンバータが使用されている。図19は従来のアクティブクランプ回路付のDC−DCコンバータを示す回路構成図である。図19において、直流電源Eiの両端にはトランスT4の1次巻線5aとFETからなるスイッチQ1との直列回路が接続されている。スイッチQ1の両端にはダイオードDq1と共振用コンデンサCq1とが並列に接続されている。
【0011】
トランスT4の1次巻線5aの一端とスイッチQ1の一端との接続点にはFETからなるスイッチQ2の一端が接続され、スイッチQ2の他端はスナバコンデンサCsを介して直流電源Eiの負極に接続されている。スイッチQ2の両端にはダイオードDq2が並列に接続されている。スイッチQ1,Q2は、共にオフとなる期間(デッドタイム)を有し、制御回路110のPWM制御により交互にオン/オフする。
【0012】
トランスT4の2次側回路は、図16に示すトランスT4の2次側回路と同一構成である。制御回路110は、スイッチQ1とスイッチQ2とを交互にオン/オフ制御し、負荷Roの出力電圧が基準電圧以上となったときに、スイッチQ1に印加されるパルスのオン幅を狭くし、スイッチQ2に印加されるパルスのオン幅を広くするように制御する。
【0013】
次に、このように構成されたDC−DCコンバータの動作を図20に示すタイミングチャートを参照しながら説明する。なお、図20において、Vq1はスイッチQ1のドレイン−ソース間電圧、Iq1はスイッチQ1のドレイン電流、Vq2はスイッチQ2のドレイン−ソース間電圧、Iq2はスイッチQ2のドレイン電流、Id3はダイオードD3の電流、Id4はダイオードD4の電流を示している。
【0014】
まず、期間T1では、スイッチQ1がオフで、スイッチQ2がオンである。このため、スイッチQ2に電流が流れ、スイッチQ1には電流は流れない。このとき、トランスT4の1次巻線5aには逆起電力が発生し、この逆起電力により2次巻線5bにも電圧が発生する。このため、ダイオードD3はオフし、ダイオードD4はオンする。そして、Lo→Co→D4→Loと電流が流れて、負荷RoにインダクタLoのエネルギーが供給される。
【0015】
次に、期間T2から期間T4では、スイッチQ1がオフ状態からオン状態に変わり、スイッチQ2がオン状態からオフ状態に変わる。このため、トランスT4の1次2次巻線間の漏洩インダクタンス(リーケージインダクタンス)とコンデンサCq1とにより共振を起こす。この共振によりスイッチQ1の電圧が正弦波状に低下しスイッチQ2の電圧が上昇する。そして、スイッチQ1の電圧がゼロボルト近傍で(期間T4)スイッチQ1をオンし、スイッチQ1の電流が流れる。
【0016】
次に、期間T5では、スイッチQ1がオンで、スイッチQ2がオフである。このとき、直流電源EiからトランスT4の1次巻線5aを介してスイッチQ1に電流が流れて、1次巻線5aにエネルギーが蓄積される。このエネルギーにより2次巻線5bにも電圧が発生する。このため、ダイオードD3はオンし、ダイオードD4はオフする。そして、5b→Lo→Co→D3→5bと電流が流れて、負荷Roに直流電力が供給される。
【0017】
次に、期間T6では、スイッチQ1は、オン状態からオフ状態に変わり、スイッチQ2は、オフ状態からオン状態に変わる。この期間T6では、トランスT4の1次2次巻線間の漏洩インダクタンスと共振用コンデンサCq1とにより共振を起こし、この共振によりスイッチQ1の電圧が上昇する。このとき、スイッチQ2がオンのため、トランスT4に蓄えられたエネルギーによりスイッチQ2の電圧は低下する。
【0018】
次に、期間T7では、スイッチQ1の電圧が上昇しながら、ダイオードD4の電流が流れ始める。期間8では、スイッチQ1の電圧が上昇して、スイッチQ2の電圧が零電圧になり、ゼロ電圧スイッチ(ZVS)になる。
【0019】
また、アクティブクランプ回路付のDC−DCコンバータでは、図20に示すように、スイッチQ2がオン期間中T1に、スイッチQ2には負方向(−)の電流と正方向(+)の電流とが流れる。このため、トランスT4のB−Hカーブが図21に示すように、第1象限と第3像限との間を往復するように描くため、第1象限と第3像限との両方を使用できる。このため、磁束の使用範囲がΔB2まで拡大されて、トランスT4を効率良く利用できる。
【0020】
また、スイッチQ1がオフするときはトランスT4に蓄えられたエネルギーにより、スイッチQ2の電圧を零電圧まで容易に下げることができ、ゼロ電圧スイッチを達成できる。
【0021】
【非特許文献1】
原田耕介著「スイッチング電源 ハンドブック」日刊工業新聞社出版、第2章スイッチング電源の基本回路と設計演習 p.27 図2.2
【0022】
【非特許文献2】
清水和男著「高速スイッチングレギュレータ」総合電子出版社、2.2.1他励型コンバータ p30 図2.5
【0023】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、スイッチQ2がオフすると、スイッチQ1の電圧が下がってくる途中で、ダイオードD4がオンしているときダイオードD3がオンしてしまう(図20の期間T3〜期間T4)。
【0024】
このため、トランスT4の2次巻線5bが短絡状態になってしまい、トランスT4のインピーダンスが極端に下がってしまうので、共振による振動を続けられず、減衰してスイッチQ1が零電圧に達しなかった。このため、スイッチQ1は、ソフトスイッチングを行うことができなかった。この対策として、トランスT4の励磁電流を増やしたり、1次2次間の漏洩インダクタンスを増やすことによって、スイッチQ1の電圧を下げることができる。しかし、励磁電流や漏洩インダクタンスを増やすと、ロスが多くなり、効率を上げることができなかった。
【0025】
本発明は、トランスの励磁電流や漏洩インダクタンスを増やすことなくゼロ電圧スイッチを可能とし、これによって高効率なDC−DCコンバータを提供することにある。
【0026】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記課題を解決するために以下の構成とした。請求項1の発明は、直流電源の両端に接続され、トランスの1次巻線と第1スイッチとが直列に接続された第1直列回路と、前記第1スイッチの両端又は前記1次巻線の両端に接続され、第2スイッチとスナバコンデンサとが直列に接続された第2直列回路と、第1整流素子と前記トランスの2次巻線と3次巻線とリアクトルとが直列に接続された第3直列回路及び前記第1整流素子と前記2次巻線との直列回路に並列に接続された第2整流素子とを有する整流回路と、前記第3直列回路に並列に接続された平滑回路と、前記第1スイッチと前記第2スイッチとを交互にオン/オフさせると共に前記第2スイッチのオン期間中に前記トランスの3次巻線のエネルギーを前記1次巻線に戻して前記トランスを飽和させて前記第2スイッチの電流が増大した時に前記第2スイッチをオフさせる制御回路とを有することを特徴とする。
【0027】
請求項2の発明は、第1トランスと第2トランスとからなるトランスと、直流電源の両端に接続され、前記第1トランスの1次巻線と前記第2トランスの1次巻線と第1スイッチとが直列に接続された第1直列回路と、前記第1スイッチの両端又は前記第1トランスの1次巻線と前記第2トランスの1次巻線との直列回路の両端に接続され、第2スイッチとスナバコンデンサとが直列に接続された第2直列回路と、第1整流素子と前記第1トランスの2次巻線と前記第1トランスの3次巻線とが直列に接続された第3直列回路及び前記第1整流素子と前記第1トランスの2次巻線との直列回路に並列に接続された第2整流素子と前記第2トランスの2次巻線との直列回路を有する整流回路と、前記第3直列回路に並列に接続された平滑回路と、前記第1スイッチと前記第2スイッチとを交互にオン/オフさせると共に前記第2スイッチのオン期間中に前記第1トランスの3次巻線のエネルギーを前記第1トランスの1次巻線に戻して前記第1トランスを飽和させて前記第2スイッチの電流が増大した時に前記第2スイッチをオフさせる制御回路とを有することを特徴とする。
【0028】
請求項3の発明は、直流電源の両端に接続され、一方の第1スイッチとトランスの1次巻線と他方の第1スイッチとが直列に接続された第1直列回路と、前記トランスの1次巻線の両端に接続され、第2スイッチとスナバコンデンサとが直列に接続された第2直列回路と、第1整流素子と前記トランスの2次巻線と3次巻線とリアクトルとが直列に接続された第3直列回路及び前記第1整流素子と前記2次巻線との直列回路に並列に接続された第2整流素子とを有する整流回路と、前記第3直列回路に並列に接続された平滑回路と、前記一対の第1スイッチと前記第2スイッチとを交互にオン/オフさせると共に前記第2スイッチのオン期間中に前記トランスの3次巻線のエネルギーを前記1次巻線に戻して前記トランスを飽和させて前記第2スイッチの電流が増大した時に前記第2スイッチをオフさせる制御回路とを有することを特徴とする。
【0029】
請求項4の発明は、第1トランスと第2トランスとからなるトランスと、直流電源の両端に接続され、一方の第1スイッチと前記第1トランスの1次巻線と前記第2トランスの1次巻線と他方の第1スイッチとが直列に接続された第1直列回路と、前記第1トランスの1次巻線と前記第2トランスの1次巻線との直列回路の両端に接続され、第2スイッチとスナバコンデンサとが直列に接続された第2直列回路と、第1整流素子と前記第1トランスの2次巻線と前記第1トランスの3次巻線とが直列に接続された第3直列回路及び前記第1整流素子と前記第1トランスの2次巻線との直列回路に並列に接続された第2整流素子と前記第2トランスの2次巻線との直列回路を有する整流回路と、前記第3直列回路に並列に接続された平滑回路と、前記一対の第1スイッチと前記第2スイッチとを交互にオン/オフさせると共に前記第2スイッチのオン期間中に前記第1トランスの3次巻線のエネルギーを前記第1トランスの1次巻線に戻して前記第1トランスを飽和させて前記第2スイッチの電流が増大した時に前記第2スイッチをオフさせる制御回路とを有することを特徴とする。
【0030】
請求項5の発明では、前記制御回路は、前記第1スイッチをターンオンするときに、前記第1スイッチの電圧が該第1スイッチと並列に接続された共振用コンデンサと前記トランスの漏洩インダクタンスとの共振により略ゼロ電圧となった時から所定期間中に前記第1スイッチをオンさせることを特徴とする。
【0031】
請求項6の発明では、前記直流電源は、交流電源と、この交流電源に接続されて交流電圧を整流する入力整流回路とからなり、前記入力整流回路の一方の出力端と他方の出力端との間に接続され、入力平滑コンデンサと前記交流電源がオンされたときに前記入力平滑コンデンサの突入電流を軽減する突入電流制限抵抗とが直列に接続された直列回路を有し、前記第1スイッチは、前記入力整流回路の一方の出力端に前記トランスの1次巻線を介して接続されたノーマリオンタイプのスイッチからなり、前記制御回路は、前記交流電源がオンされたときに前記突入電流制限抵抗に発生した電圧により前記第1スイッチをオフさせ、前記入力平滑コンデンサが充電された後、前記第1スイッチをオン/オフさせるスイッチング動作を開始させることを特徴とする。
【0032】
請求項7の発明では、前記トランスは補助巻線をさらに備え、該トランスの補助巻線に発生する電圧を前記制御回路に供給する通常動作電源部を有することを特徴とする。
【0033】
請求項8の発明は、前記突入電流制限抵抗に並列に接続された半導体スイッチを有し、前記制御回路は、前記第1スイッチのスイッチング動作を開始させた後、前記半導体スイッチをオンさせることを特徴とする。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るDC−DCコンバータの実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
【0035】
(第1の実施の形態)
第1の実施の形態に係るDC−DCコンバータは、第1スイッチをオフした時にトランスの1次巻線に蓄えられた励磁エネルギーをスナバコンデンサに蓄え、第2スイッチをオンすることにより、トランスのコアのB−Hカーブの第1、第3象限を使い、かつ、励磁エネルギーの不足分をトランスの3次巻線から補うことにより、B−Hカーブの出発点を第3象限の下端にすると共に、第2スイッチのオン期間の終了間際でトランスを飽和させ、電流を増大させることにより、第2スイッチのオフ時の逆電圧の発生を急峻とし、共振電圧を零電圧まで下げて、第1スイッチをゼロ電圧スイッチ動作させることを特徴とする。
【0036】
図1は第1の実施の形態に係るDC−DCコンバータの回路構成図である。図1において、直流電源Eiの両端にはトランスTの1次巻線5a(巻数n1)とFETからなるスイッチQ1(主スイッチ)との直列回路が接続されている。スイッチQ1の両端にはダイオードDq1と共振用コンデンサCq1とが並列に接続されている。ダイオードDq1及び共振用コンデンサCq1はスイッチQ1の寄生ダイオード及び寄生容量であってもよい。
【0037】
トランスTの1次巻線5aの一端とスイッチQ1の一端との接続点にはFETからなるスイッチQ2(補助スイッチ)の一端が接続され、スイッチQ2の他端はスナバコンデンサCsを介して直流電源Eiの負極に接続されている。なお、スイッチQ2の他端はスナバコンデンサCsを介して直流電源Eiの正極に接続されていてもよい。
【0038】
スイッチQ2の両端にはダイオードDq2が並列に接続されている。ダイオードDq2はスイッチQ2の寄生ダイオードであってもよい。また、スイッチQ2の両端には、コンデンサが並列に接続されていてもよい。スイッチQ1,Q2は、共にオフとなる期間(デッドタイム)を有し、制御回路10のPWM制御により交互にオン/オフする。
【0039】
トランスTのコアには、1次巻線5aとこの1次巻線5aに対して同相の2次巻線5b(巻数n2)及び3次巻線5c(巻数n3)とが巻回されている。2次巻線5bと3次巻線5cとは直列に接続され、3次巻線5cの一端はリアクトルLoを介してコンデンサCo(本発明の平滑回路に相当)の一端に接続されている。3次巻線5cの他端と2次巻線5bの一端との接続点にはダイオードD4のカソードが接続され、2次巻線5bの他端にはダイオードD3のカソードが接続されている。ダイオードD3のアノードとダイオードD4のアノードとはコンデンサCoの他端に接続されている。コンデンサCoには並列に負荷Roが接続されている。コンデンサCoはリアクトルLoの電圧を平滑して直流出力を負荷Roに出力する。
【0040】
なお、ダイオードD3は、2次巻線5bの一端と3次巻線5cの他端とダイオードD4のカソードとの間に接続してもよい。また、3次巻線5cは、リアクトルLoの他端とコンデンサCoの一端との間に接続してもよく、あるいは、コンデンサCoの他端とダイオードD3のアノードとの間に接続してもよい。
【0041】
トランスTの3次巻線5cは、スイッチQ2がオンした時に該3次巻線5cのエネルギーを、トランスTの1次巻線5aに戻して該1次巻線5aを介してスナバコンデンサCsに供給する。
【0042】
また、トランスTは、図5に示すように一定の正磁界Hに対して磁束B(正確にはBは磁束密度であり、磁束φ=B・Sで、Sはコアの断面積であるが、ここではS=1とし、φ=Bとした。)がBmで飽和し、一定の負磁界Hに対して磁束Bが−Bmで飽和するようになっている。磁界Hは電流iの大きさに比例して発生する。このトランスTでは、B−Hカーブ上を磁束BがBa→Bb→Bc→Bd→Be→Bf→Bgと移動し、磁束の動作範囲が広範囲となっている。B−Hカーブ上のBa−Bb間及びBf−Bg間は飽和状態である。
【0043】
制御回路10は、スイッチQ1とスイッチQ2とを交互にオン/オフ制御し、負荷Roの出力電圧が基準電圧以上となったときに、スイッチQ1に印加されるパルスのオン幅を狭くし、スイッチQ2に印加されるパルスのオン幅を広くするように制御する。すなわち、負荷Roの出力電圧が基準電圧以上となったときに、スイッチQ1のパルスのオン幅を狭くすることで、出力電圧を一定電圧に制御するようになっている。
【0044】
また、制御回路10は、スイッチQ2をオンさせてその期間中にトランスTの3次巻線5cのエネルギーを1次巻線5aに戻してトランスTを飽和させてスイッチQ2の電流Iq2が増大した時刻にスイッチQ2をオフさせる。
【0045】
次にこのように構成された第1の実施の形態に係るDC−DCコンバータの動作を図2乃至図6を参照しながら説明する。図2は第1の実施の形態に係るDC−DCコンバータの各部における信号のタイミングチャートである。図3は第1の実施の形態に係るDC−DCコンバータのスイッチQ1がオンする時の各部における信号のタイミングチャートである。図4は第1の実施の形態に係るDC−DCコンバータのスイッチQ1がオフする時の各部における信号のタイミングチャートである。図5は第1の実施の形態に係るDC−DCコンバータに設けられたトランスのB−H特性を示す図である。図6は第1の実施の形態に係るDC−DCコンバータに設けられたトランスの電流のタイミングチャートである。
【0046】
なお、図2乃至図4では、Vq1はスイッチQ1のドレイン−ソース間電圧、Iq1はスイッチQ1のドレイン電流、Q1gはスイッチQ1のゲートへの制御信号、Vq2はスイッチQ2のドレイン−ソース間電圧、Iq2はスイッチQ2のドレイン電流、Q2gはスイッチQ2のゲートへの制御信号、ILoはリアクトルLoに流れる電流、Id3はダイオードD3の電流、Id4はダイオードD4の電流、In1はトランスTの1次巻線5aに流れる電流を示している。
【0047】
また、図6では、トランスTの1次巻線5aに流れる電流In1は、期間T1で電流値e(ゼロ)〜電流値f(負値)、期間T2〜期間T3で電流値f(負値)〜電流値a(負値)、期間T4〜期間T5で電流値a(負値)〜電流値b(負値)、期間T6〜期間T8で電流値b(負値)〜電流値d(正値)、期間T9〜期間T10で電流値d(正値)〜電流値e(ゼロ)へと変化していく。また、図5に示すB−Hカーブ上では、磁束は、Ba→Bb→Bc→Bd→Be→Bf→Bgへと変化していく。なお、図5に示すBa〜Bgと図6に示すa〜gとは対応している。
【0048】
まず、スイッチQ1がオンするときの動作を図3、図6に示すタイミングチャートを用いて説明する。
【0049】
期間T1では、スイッチQ1がオフ、スイッチQ2がオンである。このとき、Lo→Co→D4→5c→Loと電流が流れる。
【0050】
スイッチQ1をオンするときには、その前(期間T1)からスイッチQ2とダイオードD4がオンしているが、期間T2において、トランスTが飽和する。即ち、スイッチQ2がオンしているので、トランスTの1次2次間にある漏洩インダクタンスを通して短絡になる。また、トランスTの3次巻線5cに電流が流れるので、3次巻線5cのエネルギーはトランスTの1次巻線5aに戻される。このため、トランスTの1次巻線5aのエネルギーの放出と同時に、トランスTの3次巻線5cからのエネルギーがスナバコンデンサCsに供給され、スナバコンデンサCsが充電されていく。このとき、スイッチQ2の電流Iq2が直線的に増加する。そして、スナバコンデンサCsに蓄えられたエネルギーがトランスTに帰還されてトランスTがリセットされる。
【0051】
なお、図6において、期間T1における面積Sは期間T9〜期間T10における面積Sと等しい。この面積SはスナバコンデンサCsに蓄えられたトランスTの1次巻線5aのエネルギーに相当する。期間T2〜期間T3における面積は、スナバコンデンサCsに蓄えられたトランスTの3次巻線5cのエネルギーに相当する。
【0052】
即ち、スナバコンデンサCsに蓄えられたエネルギーは、トランスTの1次巻線5aのエネルギーと3次巻線5cのエネルギーとを合わせたものであるため、電流In1は、リセット時に3次巻線5cから供給されるエネルギー分だけ多くなるので、磁束は第3象限に移動して、飽和領域(Bf−Ba)又は(Bf−Bg)に達し、電流In1が増大し、期間T3で最大となる。電流In1は、スイッチQ2のオン期間の終了間際で増大しており、トランスTの飽和時の電流である。
【0053】
また、この期間T3には、スイッチQ2の電流Iq2も最大となる。この電流が増大した期間T3において、スイッチQ2をオフすると(スイッチQ1のターンオン時)、漏洩インダクタンスと共振用コンデンサCq1とで共振を起こす。この共振により、逆起電力が大きく、スイッチQ1の電圧を容易に零電圧まで下げることができる。なお、この期間T3では、スナバコンデンサCsが充電されてスイッチQ2の電圧Vq2が上昇する。
【0054】
次に、期間T4でスイッチQ1が零電圧になり、その後、期間T5において、ダイオードDq1に電流が流れている期間Tdの時刻tで、スイッチQ1のゲートにゲート信号を入力する。即ち、ゼロ電圧スイッチでスイッチQ1をオンしたことになるので、スイッチQ1のスイッチングロスを低減できる。そして、ダイオードD4の電流Id4が減少して、零になったところで期間T6に移る。また、期間T5では、ダイオードD3の電流Id3が増加していく。
【0055】
次に、期間T6〜期間T7では、スイッチQ1がオン、スイッチQ2がオフ、ダイオードD3がオン、ダイオードD4がオフである。このとき、直流電源EiからトランスTの1次巻線5aを介してスイッチQ1に電流が流れて、1次巻線5aにエネルギーが蓄積される。このエネルギーにより2次巻線5b及び3次巻線5cにも電圧が発生する。このため、5b→5c→Lo→Co→D3→5bと電流が流れて、負荷Roに直流電力が供給される。
【0056】
次に、スイッチQ1がオフするときの動作を図4、図6に示すタイミングチャートを用いて説明する。
【0057】
まず、期間T8〜期間T9において、スイッチQ1をオフすると、トランスTの漏洩インダクタンスと共振用コンデンサCq1によって共振を起こし、スイッチQ1の電圧Vq1は上昇していき、スイッチQ2の電圧Vq2は下降していく。
【0058】
そして、期間T10において、スイッチQ2の電圧Vq2が零になると(共振用コンデンサCq1の電圧とスナバコンデンサCsの電圧が同じになると)、ダイオードDq2がオンしてダイオードDq2に電流が流れ、トランスTの1次巻線5aに誘起されたエネルギーは、ダイオードDq2を介してスナバコンデンサCsに蓄えられる。次に、ダイオードDq2のオン期間に、スイッチQ2のゲート信号を入力してスイッチQ2がオンする。これにより、スイッチQ2をゼロ電圧スイッチできる。さらに、ダイオードD3の電流Id3が減少し、ダイオードD4の電流Id4が増加していく。
【0059】
このように第1の実施の形態に係るDC−DCコンバータによれば、スイッチQ1をオンしたときに、トランスTの鉄心(コア)の飽和を利用して簡単にゼロ電圧スイッチを達成できる。即ち、スイッチQ2をオンすることにより、トランスTのコアのB−Hカーブの第1、第3象限を使い、かつ、励磁エネルギーの不足分をトランスTの3次巻線5cから補うことにより、B−Hカーブの出発点を第3象限の下端にすると共に、スイッチQ2のオン期間の終了間際でトランスTを飽和させ、電流を増大させてからスイッチQ2をオフさせるので、逆起電力が大きく、スイッチQ1の電圧を容易に零電圧まで下げることができる。従って、トランスTの励磁電流や漏洩インダクタンスを増やすことなくスイッチQ1をゼロ電圧スイッチでき、これによって高効率なDC−DCコンバータを提供することができる。
【0060】
また、第1の実施の形態では、図19に示す従来のDC−DCコンバータに比較して、スイッチQ2に流れる電流を小さくできるため、スイッチQ2に流れる実効電流を大幅に少なくでき、トランスTとスイッチQ1,Q2の銅損を減らすことができ、コンバータの高効率を図ることができる。
【0061】
(第2の実施の形態)
次に第2の実施の形態に係るDC−DCコンバータを説明する。図7は第2の実施の形態に係るDC−DCコンバータの回路構成図である。図7において、直流電源Eiの両端には第1トランスT1の1次巻線5a(巻数n1)と第2トランスT2の1次巻線6a(巻数n4)とFETからなるスイッチQ1(主スイッチ)との直列回路が接続されている。スイッチQ1の両端にはダイオードDq1と共振用コンデンサCq1とが並列に接続されている。ダイオードDq1及び共振用コンデンサCq1はスイッチQ1の寄生ダイオード及び寄生容量であってもよい。
【0062】
第2トランスT2の1次巻線6aの一端とスイッチQ1の一端との接続点にはFETからなるスイッチQ2(補助スイッチ)の一端が接続され、スイッチQ2の他端はスナバコンデンサCsを介して直流電源Eiの負極に接続されている。なお、スイッチQ2の他端はスナバコンデンサCsを介して直流電源Eiの正極に接続されていてもよい。
【0063】
スイッチQ2の両端にはダイオードDq2が並列に接続されている。ダイオードDq2はスイッチQ2の寄生ダイオードであってもよい。また、スイッチQ2の両端には、コンデンサが並列に接続されていてもよい。スイッチQ1,Q2は、共にオフとなる期間(デッドタイム)を有し、制御回路10のPWM制御により交互にオン/オフする。
【0064】
第1トランスT1のコアには、1次巻線5aとこの1次巻線5aに対して同相の2次巻線5b(巻数n2)及び3次巻線5c(巻数n3)とが巻回されている。2次巻線5bと3次巻線5cとは直列に接続され、2次巻線5bの一端はダイオードD3のアノードに接続されている。ダイオードD3のカソードは、コンデンサCoの一端及びダイオードD4のカソードに接続されている。2次巻線5bの他端と3次巻線5cの一端との接続点は第2トランスT2の2次巻線6b(巻数n5)の一端に接続され、第2トランスT2の2次巻線6bの他端はダイオードD4のアノードに接続されている。3次巻線5cの他端はコンデンサCoの他端に接続されている。コンデンサCoには並列に負荷Roが接続されている。
【0065】
なお、ダイオードD3は、第1トランスT1の2次巻線5bの他端側に直列に接続してもよい。また、ダイオードD4は、第2トランスT2の2次巻線6bの一端側に直列に接続してもよい。
【0066】
第1トランスT1の3次巻線5cは、スイッチQ2がオンした時に該3次巻線5cのエネルギーを、第1トランスT1の1次巻線5aに戻して該1次巻線5aを介してスナバコンデンサCsに供給する。
【0067】
制御回路10は、スイッチQ2をオンさせてその期間中に第1トランスT1の3次巻線5cのエネルギーを1次巻線5aに戻して第1トランスT1を飽和させてスイッチQ2の電流Iq2が増大した時刻にスイッチQ2をオフさせる。
【0068】
次にこのように構成された第2の実施の形態に係るDC−DCコンバータの動作を図8乃至図10を参照しながら説明する。図8は第2の実施の形態に係るDC−DCコンバータの各部における信号のタイミングチャートである。図9は第2の実施の形態に係るDC−DCコンバータのスイッチQ1がオンする時の各部における信号のタイミングチャートである。図10は第2の実施の形態に係るDC−DCコンバータのスイッチQ1がオフする時の各部における信号のタイミングチャートである。
【0069】
なお、図8乃至図10では、Vq1はスイッチQ1のドレイン−ソース間電圧、Iq1はスイッチQ1のドレイン電流、Q1gはスイッチQ1のゲートへの制御信号、Vq2はスイッチQ2のドレイン−ソース間電圧、Iq2はスイッチQ2のドレイン電流、Q2gはスイッチQ2のゲートへの制御信号、Id3はダイオードD3の電流、Id4はダイオードD4の電流、In1はトランスTの1次巻線5aに流れる電流を示している。
【0070】
まず、期間T6において、スイッチQ1をオンすると、Ei→5a→6a→Q1→Eiと電流が流れる。このため、第1トランスT1の2次巻線5b及び3次巻線5cに電圧が誘起されて、5c→5b→D3→Co→5cと電流が流れる。このため、負荷Roに直流電力が供給される。また、第2トランスT2の2次巻線6bに発生した電圧によりダイオードD4は逆バイアスとなるので、ダイオードD4には電流は流れず、第2トランスT2には励磁エネルギーが蓄えられる。
【0071】
次に、期間T7〜期間T8において、スイッチQ1をオフすると、第1トランスT1の漏洩インダクタンスと第2トランスT2の漏洩インダクタンスと共振用コンデンサCq1によって共振を起こし、スイッチQ1の電圧Vq1は上昇していき、スイッチQ2の電圧Vq2は下降していく。
【0072】
そして、期間T9において、スイッチQ2の電圧Vq2が零になると、ダイオードDq2がオンしてダイオードDq2に電流が流れ、第1トランスTの1次巻線5a及び第2トランスT2の1次巻線6aに誘起されたエネルギーは、ダイオードDq2を介してスナバコンデンサCsに蓄えられる。次に、ダイオードDq2のオン期間に、スイッチQ2のゲート信号を入力してスイッチQ2がオンする。これにより、スイッチQ2をゼロ電圧スイッチできる。さらに、ダイオードDq3の電流Id3が減少し、ダイオードD4の電流Id4が増加していく。
【0073】
次に、期間T1において、スイッチQ2をオンすると、第2トランスT2の2次巻線6bに発生した電圧により、6b→D4→Co→5c→6bと電流が流れる。また、第1トランスT1の2次巻線5b及び3次巻線5cに発生した電圧により、ダイオードD3はオフとなる。
【0074】
スイッチQ2がオンしているときに第2トランスT2に蓄えられたエネルギーが放出される時、第1トランスT1の3次巻線5cを通って負荷Roに電流が流れるので、第1トランスT1の1次巻線5aに電流が流れて、スイッチQ2を通ってスナバコンデンサCsを充電する。
【0075】
即ち、第1トランスT1の3次巻線5cに電流が流れるので、3次巻線5cのエネルギーは第1トランスT1の1次巻線5aに戻される。このため、第1トランスT1の1次巻線5aのエネルギーの放出と同時に、第1トランスT1の3次巻線5cからのエネルギーがスナバコンデンサCsに供給され、スナバコンデンサCsが充電されていく。このとき、スイッチQ2の電流Iq2が直線的に増加する。そして、スナバコンデンサCsに蓄えられたエネルギーが第1トランスT1に帰還されて第1トランスT1がリセットされる。
【0076】
即ち、電流In1は、リセット時に3次巻線5cから供給されるエネルギー分だけ多くなるので、磁束は第3象限に移動して、飽和領域(Bf−Ba)又は(Bf−Bg)に達し、電流In1が増大し、期間T3で最大となる。電流In1は、スイッチQ2のオン期間の終了間際で増大しており、トランスTの飽和時の電流である。
【0077】
また、この期間T3には、スイッチQ2の電流Iq2も最大となる。この電流が増大した期間T3において、スイッチQ2をオフすると(スイッチQ1のターンオン時)、漏洩インダクタンスと共振用コンデンサCq1とで共振を起こす。この共振により、逆起電力が大きく、スイッチQ1の電圧を容易に零電圧まで下げることができる。なお、この期間T3では、スナバコンデンサCsが充電されてスイッチQ2の電圧Vq2が上昇する。
【0078】
スイッチQ1が零電圧になり、その後、期間T4において、ダイオードDq1に電流が流れている期間Tdの時刻tで、スイッチQ1のゲートにゲート信号を入力する。即ち、ゼロ電圧スイッチでスイッチQ1をオンしたことになるので、スイッチQ1のスイッチングロスを低減できる。そして、ダイオードD4の電流Id4が減少して、零になったところで期間T6に移る。また、期間T5では、ダイオードD3の電流Id3が増加していく。
【0079】
このように、第2の実施の形態に係るDC−DCコンバータによれば、リアクトルLoの代わりに、第2トランスT2の2次巻線6bを用いることにより、第1の実施の形態に係るDC-DCコンバータの効果と同様な効果を得ることができる。
【0080】
(第3の実施の形態)
次に第3の実施の形態に係るDC−DCコンバータを説明する。図11は第3の実施の形態に係るDC−DCコンバータを示す回路構成図である。図11において、直流電源Eiの両端にはスイッチQ1aとトランスTの1次巻線5aとスイッチQ1bとが直列に接続され、スイッチQ1aにはダイオードDq1aと共振用コンデンサCq1aが並列に接続され、スイッチQ1bにはダイオードDq1bと共振用コンデンサCq1bが並列に接続されている。1次巻線5aの両端にはスイッチQ2とスナバコンデンサCsとが直列に接続され、スイッチQ2にはダイオードDq2が並列に接続されている。トランスTの2次側回路は、図1に示すトランスTの2次側回路と同一構成であるので、その説明は省略する。
【0081】
制御回路10bは、スイッチQ1aとスイッチQ1bとを同時にオンさせたときにスイッチQ2をオフさせ、スイッチQ1aとスイッチQ1bとを同時にオフさせたときにスイッチQ2をオンさせる。
【0082】
次に、このように構成された第3の実施の形態に係るDC−DCコンバータの動作を説明する。なお、この場合、図2乃至図6を引用する。
【0083】
まず、期間T1において、スイッチQ2がオンであり、スイッチQ1aとスイッチQ1bとがオフである。このとき、Cs→5a→Q2→Csの閉ループで電流が流れる。また、トランスTの1次2次間にある漏洩インダクタンスを通して短絡になり、スイッチQ2の電流Iq2が直線的に増加する。このとき、スナバコンデンサCsに蓄えられたエネルギーは、トランスTの1次巻線5aのエネルギーと3次巻線5cのエネルギーとを合わせたものであるため、電流In1は、リセット時に3次巻線5cから供給されるエネルギー分だけ多くなるので、磁束は第3象限に移動して、飽和領域(Bf−Ba)又は(Bf−Bg)に達し、電流In1が増大し、期間T3で最大となる。電流In1は、スイッチQ2のオン期間の終了間際で増大しており、トランスTの飽和時の電流である。
【0084】
この電流が増大した期間T3において、スイッチQ2をオフすると、漏洩インダクタンスと共振用コンデンサCq1aと共振用コンデンサCq1b(Cq1aとCq1bとのシリーズ)とで共振を起こす。この共振によりスイッチQ1aとスイッチQ1bとの電圧を容易に零電圧まで下げることができる。
【0085】
次に、期間T4でスイッチQ1aとスイッチQ1bとが零電圧になった後、期間T5において、ダイオードDq1a,Dq1bに電流が流れている期間Tdの時刻tで、スイッチQ1aとスイッチQ1bとのゲート信号を入力する。即ち、ゼロ電圧スイッチでスイッチQ1aとスイッチQ1bをオンしたことになるので、スイッチQ1aとスイッチQ1bのスイッチングロスを低減できる。そして、ダイオードD4の電流が減少して、零になったところで期間T6に移る。
【0086】
次に、期間T6〜期間T7では、スイッチQ1aとスイッチQ1bとがオン、スイッチQ2がオフである。このとき、Ei→Q1a→5a→Q1b→Eiと電流が流れる。このため、1次巻線5aにエネルギーが蓄積される。このエネルギーにより2次巻線5b及び3次巻線5cにも電圧が発生する。このため、5b→5c→Lo→Co→D3→5bと電流が流れて、負荷Roに直流電力が供給される。
【0087】
次に、期間T8〜期間T10では、スイッチQ1aとスイッチQ1bとがオフ、スイッチQ2がオンである。このとき、トランスTの1次巻線5aには逆起電力が発生し、この逆起電力により2次巻線5b及び3次巻線5cにも電圧が発生する。このため、Lo→Co→D4→5c→Loと電流が流れて、負荷Roに直流電力が供給される。
【0088】
従って、第1の実施の形態及び第2の実施の形態に係るDC−DCコンバータの効果と同様な効果が得られる。また、トランスTの1次巻線5aにスイッチQ1aとスイッチQ1bとを直列に接続しているので、スイッチQ1a、スイッチQ1b、及びスイッチQ2の各スイッチの耐圧が半分で済む。
【0089】
(第4の実施の形態)
次に第4の実施の形態に係るDC−DCコンバータを説明する。図12は第4の実施の形態に係るDC−DCコンバータを示す回路構成図である。図12に示すDC−DCコンバータは、概略的には図7に示す第2の実施の形態に係るDC−DCコンバータを採用し、図7に示すスイッチQ1,Q2を含むアクティブクランプ回路に代えて、図11に示す第3の実施の形態に係るDC−DCコンバータのスイッチQ1a,Q1b,Q2を含むアクティブクランプ回路を採用した点が異なる。
【0090】
図12において、直流電源Eiの両端には、スイッチQ1aと第1トランスT1の1次巻線5aと第2トランスT2の1次巻線6aとスイッチQ1bとが直列に接続されている。スイッチQ1aにはダイオードDq1aと共振用コンデンサCq1aが並列に接続され、スイッチQ1bにはダイオードDq1bと共振用コンデンサCq1bが並列に接続されている。
【0091】
第1トランスT1の1次巻線5aと第2トランスT2の1次巻線6aとの直列回路の両端には、スイッチQ2とスナバコンデンサCsとが直列に接続され、スイッチQ2にはダイオードDq2が並列に接続されている。
【0092】
制御回路10bは、スイッチQ1aとスイッチQ1bとを同時にオンさせたときにスイッチQ2をオフさせ、スイッチQ1aとスイッチQ1bとを同時にオフさせたときにスイッチQ2をオンさせる。また、制御回路10bは、スイッチQ2をオンさせてその期間中に第1トランスT1の3次巻線5cのエネルギーを1次巻線5aに戻して第1トランスT1を飽和させてスイッチQ2の電流Iq2が増大した時刻にスイッチQ2をオフさせる。
【0093】
なお、図12に示す第1トランスT1、第2トランスT2、第1トランスT1及び第2トランスT2を含む整流回路、及び平滑回路は、図7に示すそれらと同一構成であるので、ここではその説明は省略する。
【0094】
このように構成された第4の実施の形態に係るDC−DCコンバータによれば、概略的には図7に示す第2の実施の形態に係るDC−DCコンバータを採用し、また、図11に示す第3の実施の形態に係るDC−DCコンバータのスイッチQ1a,Q1b,Q2を含むアクティブクランプ回路を採用したので、第2の実施の形態に係るDC−DCコンバータの効果と第3の実施の形態に係るDC−DCコンバータの効果とが得られる。
【0095】
(第5の実施の形態)
次に第5の実施の形態に係るDC−DCコンバータを説明する。第1乃至第4の実施の形態に係るDC−DCコンバータでは、スイッチとして、ノーマリオフタイプのMOS FET等を用いた。このノーマリオフタイプのスイッチは、電源がオフ時にオフ状態となるスイッチである。
【0096】
一方、SIT(static induction transistor、静電誘導トランジスタ)等のノーマリオンタイプのスイッチは、電源がオフ時にオン状態となるスイッチである。このノーマリオンタイプのスイッチは、スイッチングスピードが速く、オン抵抗も低くスイッチング電源等の電力変換装置に使用した場合、理想的な素子であり、スイッチング損失を減少させ高効率が期待できる。
【0097】
しかし、ノーマリオンタイプのスイッチング素子にあっては、電源をオンすると、スイッチがオン状態であるため、スイッチが短絡する。このため、ノーマリオンタイプのスイッチを起動できず、特殊な用途以外には使用できない。
【0098】
そこで、第5の実施の形態に係るDC−DCコンバータは、第1の実施の形態に係るDC−DCコンバータの構成を有すると共に、スイッチQ1にノーマリオンタイプのスイッチを使用するために、交流電源オン時に、入力平滑コンデンサの突入電流を軽減する目的で挿入されている突入電流制限抵抗の電圧降下による電圧を、ノーマリオンタイプのスイッチの逆バイアス電圧に使用し、電源オン時の問題をなくす構成を追加したことを特徴とする。
【0099】
図13は第5の実施の形態に係るDC−DCコンバータを示す回路構成図である。図13に示すDC−DCコンバータは、図1に示す第1の実施の形態に係るDC−DCコンバータの構成を有すると共に、交流電源Vac1から入力される交流電圧を全波整流回路B1で整流して、得られた電圧を別の直流電圧に変換して出力するもので、全波整流回路B1の一方の出力端P1と他方の出力端P2との間には、入力平滑コンデンサC1と突入電流制限抵抗R1とからなる直列回路が接続されている。なお、交流電源Vac1及び全波整流回路B1は、図1に示す直流電源Eiに対応する。
【0100】
全波整流回路B1の一方の出力端P1には、トランスT3の1次巻線5aを介してSIT等のノーマリオンタイプのスイッチQ1n(主スイッチ)が接続され、スイッチQ1nは、制御回路11のPWM制御によりオン/オフする。なお、スイッチQ2(補助スイッチ)は、ノーマリオフタイプのスイッチである。
【0101】
また、突入電流制限抵抗R1の両端にはスイッチS1が接続されている。このスイッチS1は、例えばノーマリオフタイプのMOSFET,BJT(バイポーラ接合トランジスタ)等の半導体スイッチであり、制御回路11からの短絡信号によりオン制御される。
【0102】
突入電流制限抵抗R1の両端には、コンデンサC2と抵抗R2とダイオードD2とからなる起動電源部12が接続されている。この起動電源部12は、突入電流制限抵抗R1の両端に発生する電圧を取り出し、コンデンサC2の両端電圧をスイッチQ1nのゲートへの逆バイアス電圧として使用するために、制御回路11に出力する。また、入力平滑コンデンサC1に充電された充電電圧を制御回路11に供給する。
【0103】
制御回路11は、交流電源Vac1をオンしたときに、コンデンサC2から供給された電圧により起動し、制御信号として端子bからスイッチQ1nのゲートに逆バイアス電圧を出力し、スイッチQ1nをオフさせる。この制御信号は、例えば、−15Vと0Vとのパルス信号からなり、−15Vの電圧によりスイッチQ1nがオフし、0Vの電圧によりスイッチQ1nがオンする。
【0104】
制御回路11は、入力平滑コンデンサC1の充電が完了した後、端子bから制御信号として0Vと−15Vとのパルス信号をスイッチQ1nのゲートに出力し、スイッチQ1nをスイッチング動作させる。制御回路11は、スイッチQ1nをスイッチング動作させた後、所定時間経過後にスイッチS1のゲートに短絡信号を出力し、スイッチS1をオンさせる。
【0105】
また、トランスT3に設けられた補助巻線5d(巻数n4)の一端は、スイッチQ1nの一端とコンデンサC3の一端と制御回路11とに接続され、補助巻線5dの他端は、ダイオードD5のカソードに接続され、ダイオードD5のアノードはコンデンサC3の他端及び制御回路11の端子cに接続されている。補助巻線5dとダイオードD5とコンデンサC3とは通常動作電源部13を構成し、この通常動作電源部13は、補助巻線5dで発生した電圧をダイオードD5及びコンデンサC3を介して制御回路11に供給する。
【0106】
次にこのように構成された第5の実施の形態に係るDC−DCコンバータの動作を図13乃至図15を参照しながら説明する。
【0107】
なお、図15において、Vac1は、交流電源Vac1の交流電圧を示し、入力電流は、交流電源Vac1に流れる電流を示し、R1電圧は、突入電流制限抵抗R1に発生する電圧を示し、C1電圧は、入力平滑コンデンサC1の電圧を示し、C2電圧は、コンデンサC2の電圧を示し、出力電圧は、コンデンサCoの電圧を示し、制御信号は、制御回路11の端子bからスイッチQ1nのゲートへ出力される信号を示す。
【0108】
まず、時刻tにおいて、交流電源Vac1を印加(オン)すると、交流電源Vac1の交流電圧は全波整流回路B1で全波整流される。このとき、ノーマリオンタイプのスイッチQ1nは、オン状態であり、スイッチQ2及びスイッチS1は、オフ状態である。このため、全波整流回路B1からの電圧は、入力平滑コンデンサC1を介して突入電流制限抵抗R1に全て印加される(図14中の▲1▼)。
【0109】
この突入電流制限抵抗R1に発生した電圧は、ダイオードD2、抵抗R2を介してコンデンサC2に蓄えられる(図14中の▲2▼)。ここで、コンデンサC2の端子f側が例えば零電位となり、コンデンサC2の端子g側が例えば負電位となる。このため、コンデンサC2の電圧は、図15に示すように、負電圧(逆バイアス電圧)となる。このコンデンサC2の負電圧が端子aを介して制御回路11に供給される。
【0110】
そして、コンデンサC2の電圧が、スイッチQ1nのスレッシホールド電圧THLになった時点(図15の時刻t)で、制御回路11は、端子bから−15Vの制御信号をスイッチQ1nのゲートに出力する(図14中の▲3▼)。このため、スイッチQ1nは、オフ状態となる。
【0111】
すると、全波整流回路B1からの電圧により、入力平滑コンデンサC1は、充電されて(図14中の▲4▼)、入力平滑コンデンサC1の電圧が上昇していき、入力平滑コンデンサC1の充電が完了する。
【0112】
次に、時刻tにおいて、制御回路11は、スイッチング動作を開始させる。始めに、端子bから0Vの制御信号をスイッチQ1nのゲートに出力する(図14中の▲5▼)。このため、スイッチQ1nは、オン状態となるため、全波整流回路B1の一方の出力端P1からトランスT3の1次巻線5aを介してスイッチQ1nに電流が流れて(図14中の▲6▼)、トランスT3の1次巻線5aにエネルギーが蓄えられる。このエネルギーにより2次巻線5b及び3次巻線5cにも電圧が発生する。このため、5b→5c→Lo→Co→D3→5bと電流が流れて、負荷Roに直流電力が供給される。
【0113】
また、トランスT3の1次巻線5aと電磁結合している補助巻線5dにも電圧が発生し、発生した電圧は、ダイオードD5及びコンデンサC3を介して制御回路11に供給される(図14中の▲7▼)。このため、制御回路11が動作を継続することができるので、スイッチQ1nのスイッチング動作を継続して行うことができる。
【0114】
次に、時刻tにおいて、端子bから−15Vの制御信号をスイッチQ1nのゲートに出力する。このため、時刻tにスイッチQ1nがオフして、トランスT3の漏洩インダクタンスと共振用コンデンサCq1による共振を起こし、スイッチQ1nの電圧は上昇していき、スイッチQ2の電圧は下降していく。また、時刻tに制御回路11から短絡信号をスイッチS1に出力すると、スイッチS1がオンして(図14中の▲8▼)、突入電流制限抵抗R1の両端が短絡される。このため、突入電流制限抵抗R1の損失を減ずることができる。
【0115】
なお、時刻tは、交流電源Vac1をオンしたとき(時刻t)からの経過時間として設定され、例えば入力平滑コンデンサC1と突入電流制限抵抗R1との時定数(τ=C1・R1)の約5倍以上の時間に設定される。以後、スイッチQ1nはオン/オフによるスイッチング動作を繰り返す。スイッチQ1nがスイッチング動作を開始した後には、スイッチQ1n及びスイッチQ2は、図1に示す第1の実施の形態に係るDC−DCコンバータのスイッチQ1,Q2の動作、即ち、図2、図3、図4に示すタイミングチャートに従った動作と同様に動作する。
【0116】
このように第5の実施の形態に係るDC−DCコンバータによれば、制御回路11は、交流電源Vac1がオンされたときに突入電流制限抵抗R1に発生した電圧によりスイッチQ1nをオフさせ、入力平滑コンデンサC1が充電された後、スイッチQ1nをオン/オフさせるスイッチング動作を開始させるので、電源オン時における問題もなくなる。従って、ノーマリオンタイプの半導体スイッチが使用可能となり、損失の少ない、即ち、高効率な電力変換装置を提供することができる。
【0117】
なお、本発明は前述した第1乃至第4の実施の形態に係るDC−DCコンバータに限定されるものではない。第5の実施の形態では、第1の実施の形態に係るDC−DCコンバータにノーマリオン回路を適用したが、例えば、第2の実施の形態に係るDC−DCコンバータにノーマリオン回路を適用しても良く、あるいは、第3の実施の形態に係るDC−DCコンバータにノーマリオン回路を適用しても良く、あるいは、第4の実施の形態に係るDC−DCコンバータにノーマリオン回路を適用しても良い。
【0118】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、第2スイッチをオンすることにより、トランスのコアのB−Hカーブの第1、第3象限を使い、かつ、励磁エネルギーの不足分をトランスの3次巻線から補うことにより、B−Hカーブの出発点を第3象限の下端にすると共に、第2スイッチのオン期間の終了間際でトランスを飽和させ、電流を増大させてから第2スイッチをオフさせるので、逆起電力が大きく、第1スイッチの電圧を容易に零電圧まで下げることができる。従って、トランスの励磁電流や漏洩インダクタンスを増やすことなく第1スイッチをゼロ電圧スイッチでき、これによって高効率なDC−DCコンバータを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係るDC−DCコンバータを示す回路構成図である。
【図2】第1の実施の形態に係るDC−DCコンバータの各部における信号のタイミングチャートである。
【図3】第1の実施の形態に係るDC−DCコンバータのスイッチQ1がオンする時の各部における信号のタイミングチャートである。
【図4】第1の実施の形態に係るDC−DCコンバータのスイッチQ1がオフする時の各部における信号のタイミングチャートである。
【図5】第1の実施の形態に係るDC−DCコンバータに設けられたトランスのB−H特性を示す図である。
【図6】第1の実施の形態に係るDC−DCコンバータに設けられたトランスの電流のタイミングチャートである。
【図7】第2の実施の形態に係るDC−DCコンバータを示す回路構成図である。
【図8】第2の実施の形態に係るDC−DCコンバータの各部における信号のタイミングチャートである。
【図9】第2の実施の形態に係るDC−DCコンバータのスイッチQ1がオンする時の各部における信号のタイミングチャートである。
【図10】第2の実施の形態に係るDC−DCコンバータのスイッチQ1がオフする時の各部における信号のタイミングチャートである。
【図11】第3の実施の形態に係るDC−DCコンバータを示す回路構成図である。
【図12】第4の実施の形態に係るDC−DCコンバータを示す回路構成図である。
【図13】第5の実施の形態に係るDC−DCコンバータを示す回路構成図である。
【図14】第5の実施の形態に係るDC−DCコンバータの動作を説明する図である。
【図15】第5の実施の形態に係るDC−DCコンバータの各部における信号のタイミングチャートである。
【図16】従来のDC−DCコンバータを示す回路構成図である。
【図17】従来のDC−DCコンバータの各部における信号のタイミングチャートである。
【図18】従来のDC−DCコンバータに設けられたトランスのB−H特性を示す図である。
【図19】従来のアクティブクランプ回路付のDC−DCコンバータを示す回路構成図である。
【図20】従来のアクティブクランプ回路付のDC−DCコンバータの各部における信号のタイミングチャートである。
【図21】従来のアクティブクランプ回路付のDC−DCコンバータに設けられたトランスのB−H特性を示す図である。
【符号の説明】
Ei 直流電源
10,10b,11,100,110 制御回路
Q1,Q2,Q1n,Q1a,Q1b,S1 スイッチ
Cs スナバコンデンサ
Cq1,Cq1a,Cq1b 共振用コンデンサ
Dq1,Dq2,Dq1a,Dq1b,D2〜D5 ダイオード
T,T1〜T4 トランス
5a 1次巻線(n1)
5b 2次巻線(n2)
5c 3次巻線(n3)
5d 補助巻線(n4)
6a 1次巻線(n4)
6b 2次巻線(n5)
Co,C1〜C3 コンデンサ
Lo リアクトル
Ro 負荷
12 起動電源部
13 通常動作電源部

Claims (8)

  1. 直流電源の両端に接続され、トランスの1次巻線と第1スイッチとが直列に接続された第1直列回路と、
    前記第1スイッチの両端又は前記1次巻線の両端に接続され、第2スイッチとスナバコンデンサとが直列に接続された第2直列回路と、
    第1整流素子と前記トランスの2次巻線と3次巻線とリアクトルとが直列に接続された第3直列回路及び前記第1整流素子と前記2次巻線との直列回路に並列に接続された第2整流素子とを有する整流回路と、
    前記第3直列回路に並列に接続された平滑回路と、
    前記第1スイッチと前記第2スイッチとを交互にオン/オフさせると共に前記第2スイッチのオン期間中に前記トランスの3次巻線のエネルギーを前記1次巻線に戻して前記トランスを飽和させて前記第2スイッチの電流が増大した時に前記第2スイッチをオフさせる制御回路と、
    を有することを特徴とするDC−DCコンバータ。
  2. 第1トランスと第2トランスとからなるトランスと、
    直流電源の両端に接続され、前記第1トランスの1次巻線と前記第2トランスの1次巻線と第1スイッチとが直列に接続された第1直列回路と、
    前記第1スイッチの両端又は前記第1トランスの1次巻線と前記第2トランスの1次巻線との直列回路の両端に接続され、第2スイッチとスナバコンデンサとが直列に接続された第2直列回路と、
    第1整流素子と前記第1トランスの2次巻線と前記第1トランスの3次巻線とが直列に接続された第3直列回路及び前記第1整流素子と前記第1トランスの2次巻線との直列回路に並列に接続された第2整流素子と前記第2トランスの2次巻線との直列回路を有する整流回路と、
    前記第3直列回路に並列に接続された平滑回路と、
    前記第1スイッチと前記第2スイッチとを交互にオン/オフさせると共に前記第2スイッチのオン期間中に前記第1トランスの3次巻線のエネルギーを前記第1トランスの1次巻線に戻して前記第1トランスを飽和させて前記第2スイッチの電流が増大した時に前記第2スイッチをオフさせる制御回路と、
    を有することを特徴とするDC−DCコンバータ。
  3. 直流電源の両端に接続され、一方の第1スイッチとトランスの1次巻線と他方の第1スイッチとが直列に接続された第1直列回路と、
    前記トランスの1次巻線の両端に接続され、第2スイッチとスナバコンデンサとが直列に接続された第2直列回路と、
    第1整流素子と前記トランスの2次巻線と3次巻線とリアクトルとが直列に接続された第3直列回路及び前記第1整流素子と前記2次巻線との直列回路に並列に接続された第2整流素子とを有する整流回路と、
    前記第3直列回路に並列に接続された平滑回路と、
    前記一対の第1スイッチと前記第2スイッチとを交互にオン/オフさせると共に前記第2スイッチのオン期間中に前記トランスの3次巻線のエネルギーを前記1次巻線に戻して前記トランスを飽和させて前記第2スイッチの電流が増大した時に前記第2スイッチをオフさせる制御回路と、
    を有することを特徴とするDC−DCコンバータ。
  4. 第1トランスと第2トランスとからなるトランスと、
    直流電源の両端に接続され、一方の第1スイッチと前記第1トランスの1次巻線と前記第2トランスの1次巻線と他方の第1スイッチとが直列に接続された第1直列回路と、
    前記第1トランスの1次巻線と前記第2トランスの1次巻線との直列回路の両端に接続され、第2スイッチとスナバコンデンサとが直列に接続された第2直列回路と、
    第1整流素子と前記第1トランスの2次巻線と前記第1トランスの3次巻線とが直列に接続された第3直列回路及び前記第1整流素子と前記第1トランスの2次巻線との直列回路に並列に接続された第2整流素子と前記第2トランスの2次巻線との直列回路を有する整流回路と、
    前記第3直列回路に並列に接続された平滑回路と、
    前記一対の第1スイッチと前記第2スイッチとを交互にオン/オフさせると共に前記第2スイッチのオン期間中に前記第1トランスの3次巻線のエネルギーを前記第1トランスの1次巻線に戻して前記第1トランスを飽和させて前記第2スイッチの電流が増大した時に前記第2スイッチをオフさせる制御回路と、
    を有することを特徴とするDC−DCコンバータ。
  5. 前記制御回路は、前記第1スイッチをターンオンするときに、前記第1スイッチの電圧が該第1スイッチと並列に接続された共振用コンデンサと前記トランスの漏洩インダクタンスとの共振により略ゼロ電圧となった時から所定期間中に前記第1スイッチをオンさせることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載のDC−DCコンバータ。
  6. 前記直流電源は、交流電源と、この交流電源に接続されて交流電圧を整流する入力整流回路とからなり、
    前記入力整流回路の一方の出力端と他方の出力端との間に接続され、入力平滑コンデンサと前記交流電源がオンされたときに前記入力平滑コンデンサの突入電流を軽減する突入電流制限抵抗とが直列に接続された直列回路を有し、
    前記第1スイッチは、前記入力整流回路の一方の出力端に前記トランスの1次巻線を介して接続されたノーマリオンタイプのスイッチからなり、
    前記制御回路は、前記交流電源がオンされたときに前記突入電流制限抵抗に発生した電圧により前記第1スイッチをオフさせ、前記入力平滑コンデンサが充電された後、前記第1スイッチをオン/オフさせるスイッチング動作を開始させることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項記載のDC−DCコンバータ。
  7. 前記トランスは補助巻線をさらに備え、該トランスの補助巻線に発生する電圧を前記制御回路に供給する通常動作電源部を有することを特徴とする請求項6記載のDC−DCコンバータ。
  8. 前記突入電流制限抵抗に並列に接続された半導体スイッチを有し、
    前記制御回路は、前記第1スイッチのスイッチング動作を開始させた後、前記半導体スイッチをオンさせることを特徴とする請求項6又は請求項7記載のDC−DCコンバータ。
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