JP4337376B2 - 直流変換装置 - Google Patents

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    • Y02B70/10Technologies improving the efficiency by using switched-mode power supplies [SMPS], i.e. efficient power electronics conversion e.g. power factor correction or reduction of losses in power supplies or efficient standby modes

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高効率、小型、低ノイズな直流変換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図51に従来のこの種の直流変換装置の回路構成図を示す(非特許文献1、非特許文献2)。図51に示す直流変換装置において、直流電源Vdc1にトランスTの1次巻線5a(巻数n1)を介してMOSFET(以下、FETと称する。)等からなる主スイッチQ1が接続され、1次巻線5aの両端には、抵抗R2及びスナバコンデンサC2からなる並列回路とこの並列回路に直列に接続されたダイオードD3とが接続されている。主スイッチQ1は、制御回路100のPWM制御によりオン/オフするようになっている。
【0003】
また、トランスTの1次巻線5aとトランスTの2次巻線5bとは互いに同相電圧が発生するように巻回されており、トランスTの2次巻線5b(巻数n2)には、ダイオードD1,D2とリアクトルL1とコンデンサC4とからなる整流平滑回路が接続されている。この整流平滑回路は、トランスTの2次巻線5bに誘起された電圧(オン/オフ制御されたパルス電圧)を整流平滑して直流出力を負荷RLに出力する。
【0004】
制御回路100は、図示しない演算増幅器及びフォトカプラを有し、演算増幅器は、負荷RLの出力電圧と基準電圧とを比較し、負荷RLの出力電圧が基準電圧以上となったときに、主スイッチQ1に印加されるパルスのオン幅を狭くするように制御する。すなわち、負荷RLの出力電圧が基準電圧以上となったときに、主スイッチQ1のパルスのオン幅を狭くすることで、出力電圧を一定電圧に制御するようになっている。
【0005】
次に、このように構成された直流変換装置の動作を図52に示すタイミングチャートを参照しながら説明する。なお、図52では、主スイッチQ1の両端間の電圧Q1v、主スイッチQ1に流れる電流Q1i、主スイッチQ1をオン/オフ制御するQ1制御信号を示している。
【0006】
まず、時刻t31において、Q1制御信号により主スイッチQ1がオンし、直流電源Vdc1からトランスTの1次巻線5aを介して主スイッチQ1に電流Q1iが流れる。この電流は、時刻t32まで時間の経過とともに直線的に増大していく。また、1次巻線5aを流れる電流n1iも電流Q1iと同様に時刻t32まで時間の経過とともに直線的に増大していく。
【0007】
なお、時刻t31から時刻t32では、1次巻線5aの主スイッチQ1側が−側になり、且つ1次巻線5aと2次巻線5bとは同相になっているので、ダイオードD1のアノード側が+側になるため、5b→D1→L1→C4→5bと電流が流れる。
【0008】
次に、時刻t32において、主スイッチQ1は、Q1制御信号により、オン状態からオフ状態に変わる。このとき、トランスTの1次巻線5aに誘起された励磁エネルギーの内、リーケージインダクタLg(2次巻線5bと結合していないインダクタンス)の励磁エネルギーは、2次巻線5bに伝送されないため、ダイオードD3を介してスナバコンデンサC2に蓄えられる。
【0009】
また、時刻t32〜時刻t33では、主スイッチQ1がオフであるため、電流Q1i及び1次巻線5aを流れる電流n1iは零になる。なお、時刻t32から時刻t33では、L1→C4→D2→L1で電流が流れて、負荷RLに電力が供給される。
【0010】
このような直流変換装置によれば、スナバ回路(C2,R2)を挿入し、主スイッチQ1の電圧の時間的な変化を緩やかにすることで、スイッチングノイズを低減できると共に、トランスTのリーケージインダクタLgによる主スイッチQ1へのサージ電圧を抑制することができる。
【0011】
【非特許文献1】
原田耕介著「スイッチング電源 ハンドブック」日刊工業新聞社出版、第2章スイッチング電源の基本回路と設計演習 p.27 図2.2
【0012】
【非特許文献2】
清水和男著「高速スイッチングレギュレータ」総合電子出版社、2.2.1他励型コンバータ p30 図2.5
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図51に示す直流変換装置にあっては、スナバコンデンサC2に充電された電荷を抵抗R2によって消費させるため、損失が増大した。この損失は、変換周波数に比例するため、小型化を目的として変換周波数を上昇させた場合には、損失が増大し、効率が低下する欠点があった。
【0014】
また、トランスTの1次巻線5aに流れるトランス励磁電流は、図54に示すように、主スイッチQ1がオン時には直線的に正の値で増加していき、主スイッチQ1がオフ時には直線的に減少してゼロになる。即ち、トランスTの磁束は、図53に示すように、B−Hカーブの第1象限のみ使用するため、トランスTのコアの利用率が低く、トランスTが大型化していた。また、低出力電圧時、トランスTのフライバック電圧波形が、矩形波とならず、同期整流回路を採用した場合、還流時の導通角が減少し、整流効率が悪く、効率の低下の原因となっていた。
【0015】
また、従来の直流変換装置の他の一例を図55に示す。図55に示す直流変換装置は、主スイッチQ1以外に補助スイッチQ2とスナバコンデンサC2等を用いて、主スイッチQ1と補助スイッチQ2とを制御回路100及びドライバ110により交互にオン/オフさせることにより、ゼロ電圧スイッチを達成したものである。
【0016】
しかし、補助スイッチQ2が主スイッチQ1と直列に接続されるため、補助スイッチQ2を駆動するためには、入力電圧の約2倍の絶縁耐圧を有したドライバ110が必要であった。このため、このドライバ110をMIC(モノリシック半導体集積回路)化するのが困難であった。特に、商用200V入力のスイッチング電源用のMICを作成する場合、耐圧800V程度のMIC技術が必要であり、MIC化の実現が困難であった。
【0017】
このため、従来の直流変換装置にあっては、入力48V等の低圧に使用されるか、または、トランスを用いて絶縁する等の方法が主流であり、回路の簡素化のためのMIC化がなされず、通信用等の特殊な用途以外に使用されていないのが現状である。
【0018】
本発明は、トランスの帰還巻線を追加することにより、例えば、MOSFET、IGBT、BJT等の半導体スイッチ素子からなる主スイッチ及び補助スイッチの両方の主端子の一端を接地してドライバを含めてMIC化を可能とし、また、ゼロ電圧スイッチを可能とし、高効率、小型、低ノイズ、設計の簡素化を図ることができる直流変換装置を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記課題を解決するために以下の構成とした。請求項1の発明は、直流電源の両端に接続され、トランスの1次巻線と第1スイッチとが直列に接続された第1直列回路と、前記トランスの2次巻線に発生する電圧を整流する整流回路と、前記整流回路の整流出力を平滑する平滑回路と、前記第1スイッチの両端に接続され、第1コンデンサと第1リアクトルとが直列に接続された第2直列回路と、前記第1スイッチに並列に接続された第1ダイオード及び共振用コンデンサと、前記第1リアクトルの両端に接続され、第2ダイオードと帰還コンデンサとが直列に接続された第3直列回路と、前記帰還コンデンサの両端に接続され、前記トランスに巻回された帰還巻線と第2スイッチとが直列に接続された第4直列回路と、前記第1スイッチのオフ時に前記第2スイッチをオンさせて前記帰還巻線を介して前記帰還コンデンサの電力を前記トランスに帰還させ、前記第2スイッチのオフ時に前記トランスに発生する逆起電力により前記第1スイッチをゼロ電圧スイッチさせる制御回路とを有することを特徴とする。
【0020】
請求項2の発明では、前記第1リアクトルは、前記トランスに巻回された第1補助巻線からなることを特徴とする。
【0021】
請求項3の発明は、直流電源の両端に接続され、トランスの1次巻線と第1スイッチとが直列に接続された第1直列回路と、前記トランスの2次巻線に発生する電圧を整流する整流回路と、前記整流回路の整流出力を平滑する平滑回路と、前記トランスの1次巻線に並列に接続された可飽和リアクトルと、前記第1スイッチに並列に接続された第1ダイオード及び共振用コンデンサと、前記トランスの1次巻線に並列に接続され、第2ダイオードと第1リアクトルの第1巻線とが直列に接続された第2直列回路と、前記第1スイッチの両端に接続され、第1コンデンサと第3ダイオードと前記第1リアクトルの第2巻線とが直列に接続された第3直列回路と、前記第3ダイオードと前記第1リアクトルの第2巻線との直列回路の両端に接続され、第4ダイオードと帰還コンデンサとが直列に接続された第4直列回路と、前記帰還コンデンサの両端に接続され、前記トランスに巻回された帰還巻線と第2スイッチとが直列に接続された第5直列回路と、前記第1スイッチのオフ時に前記第2スイッチをオンさせて前記帰還巻線を介して前記帰還コンデンサの電力により前記可飽和リアクトルを飽和させ、前記第1スイッチをゼロ電圧スイッチさせる制御回路とを有することを特徴とする。
【0022】
請求項4の発明では、前記可飽和リアクトルは、前記トランスのコアの飽和特性を用いることを特徴とする。
【0023】
請求項5の発明では、前記トランスのコアの磁路の一部に断面積の少ない部分を設けたことを特徴とする。
【0024】
請求項6の発明は、前記トランスの1次巻線に並列に接続された可飽和リアクトルと、前記トランスの1次巻線に直列に接続された第2リアクトルとを有し、前記制御回路は、前記第1スイッチのオフ時に前記第2スイッチをオンさせて前記帰還巻線を介して前記帰還コンデンサの電力により前記可飽和リアクトルを飽和させ、前記第1スイッチをゼロ電圧スイッチさせることを特徴とする。
【0025】
請求項7の発明では、前記トランスの1次巻線に直列に接続された第2リアクトルを有することを特徴とする。
【0026】
請求項8の発明では、前記整流回路は、前記トランスの2次巻線に直列に接続された第1整流素子及び該第1整流素子と前記2次巻線との直列回路に並列に接続された第2整流素子を有し、前記平滑回路は、前記第2整流素子に並列に第3リアクトルを介して接続された平滑素子を有することを特徴とする。
【0027】
請求項9の発明では、前記整流回路は、前記トランスの2次巻線の一端に直列に接続され且つ制御端子が前記2次巻線の他端に接続された第3スイッチ及び該第3スイッチと前記2次巻線との直列回路に並列に接続され且つ制御端子が前記2次巻線の一端に接続された第4スイッチを有し、前記平滑回路は、前記第4スイッチに並列に第3リアクトルを介して接続された平滑素子を有することを特徴とする。
【0028】
請求項10の発明では、前記整流回路は、前記トランスのコアに前記1次巻線と密結合させて巻回された前記トランスの2次巻線と、前記コアに前記1次巻線と疎結合させて巻回された前記トランスの3次巻線と、前記2次巻線に直列に接続された第1整流素子及び該第1整流素子と前記2次巻線との直列回路に並列に接続された第2整流素子を有し、前記平滑回路は、前記第2整流素子に並列に前記3次巻線を介して接続された平滑素子を有することを特徴とする。
【0029】
請求項11の発明では、前記整流回路は、前記トランスのコアに前記1次巻線と密結合させて巻回された前記トランスの2次巻線と、前記コアに前記1次巻線と疎結合させて巻回された前記トランスの3次巻線と、前記トランスの2次巻線の一端に直列に接続され且つ制御端子が前記2次巻線の他端に接続された第3スイッチ及び該第3スイッチと前記2次巻線との直列回路に並列に接続され且つ制御端子が前記2次巻線の一端に接続された第4スイッチを有し、前記平滑回路は、前記第4スイッチに並列に前記3次巻線を介して接続された平滑素子を有することを特徴とする。
【0030】
請求項12の発明では、前記2次巻線の巻数と前記3次巻線の巻数とは同数であり、前記2次巻線は、前記1次巻線に対して逆相に巻回され、前記3次巻線は、前記1次巻線と同相に巻回されていることを特徴とする。
【0031】
請求項13の発明では、前記整流回路は、前記トランスの2次巻線に直列に接続された整流素子を有し、前記平滑回路は、前記整流素子と前記2次巻線との直列回路に並列に接続された平滑素子を有することを特徴とする。
【0032】
請求項14の発明では、前記トランスの2次巻線は、前記トランスのコアに巻回され且つ互いに分離した複数の2次側巻線からなり、各々の前記2次側巻線に対応して前記整流素子及び前記平滑素子を設けたことを特徴とする。
【0033】
請求項15の発明では、前記トランスの1次巻線と各々の前記2次側巻線とは疎結合し、各々の前記2次側巻線間は密結合としたことを特徴とする。
【0034】
請求項16の発明は、前記トランスの1次巻線に直列に接続された第4リアクトルと、前記トランスに直列に接続され、前記第1スイッチがオン時に前記第4リアクトルに蓄えられたエネルギーを前記第1スイッチがオフ時に2次側に還流させる補助トランスとを有し、前記整流回路は、前記トランスの2次巻線に直列に接続された整流素子を有し、前記平滑回路は、前記整流素子と前記2次巻線との直列回路に並列に接続された平滑素子を有することを特徴とする。
【0035】
請求項17の発明では、前記第4リアクトルは、前記トランスのコアに疎結合させて巻回された前記トランスの1次巻線及び2次巻線間のリーケージインダクタからなり、前記トランスのコアには前記トランスの1次巻線と前記補助トランスの2次巻線とが密結合させて巻回されてなることを特徴とする。
【0036】
請求項18の発明は、前記トランスのコアに前記トランスの1次巻線と疎結合させて巻回された1以上の3次巻線を設け、各々の前記3次巻線に対応して前記整流素子及び前記平滑素子を設けたことを特徴とする。
【0037】
請求項19の発明では、前記整流回路は、前記トランスの2次巻線の一端と前記補助トランスの2次巻線の一端との接続点と前記平滑素子の一端とに接続され且つ制御端子が前記補助トランスの2次巻線の他端に接続された第3スイッチと、前記補助トランスの2次巻線の他端と前記平滑素子の一端とに接続され且つ制御端子が前記補助トランスの2次巻線の一端に接続された第4スイッチを有することを特徴とする。
【0038】
請求項20の発明では、前記直流電源は、交流電源と、この交流電源に接続されて交流電圧を整流する入力整流回路とからなり、前記入力整流回路の一方の出力端と他方の出力端との間に接続され、入力平滑コンデンサと前記交流電源がオンされたときに前記入力平滑コンデンサの突入電流を軽減する突入電流制限抵抗とが直列に接続された直列回路を有し、前記第1スイッチは、前記入力整流回路の一方の出力端に前記トランスの1次巻線を介して接続されたノーマリオンタイプのスイッチからなり、前記第2スイッチは、ノーマリオンタイプのスイッチからなり、前記制御回路は、前記交流電源がオンされたときに前記突入電流制限抵抗に発生した電圧により前記第1スイッチ及び第2スイッチをオフさせ、前記入力平滑コンデンサが充電された後、前記第1スイッチ及び第2スイッチを交互にオン/オフさせるスイッチング動作を開始させることを特徴とする。
【0039】
請求項21の発明では、前記トランスは第2補助巻線をさらに備え、該トランスの第2補助巻線に発生する電圧を前記制御回路に供給する通常動作電源部を有することを特徴とする。
【0040】
請求項22の発明では、前記突入電流制限抵抗に並列に接続された半導体スイッチを有し、前記制御回路は、前記第1スイッチ及び第2スイッチのスイッチング動作を開始させた後、前記半導体スイッチをオンさせることを特徴とする。
【0041】
請求項23の発明は、前記第1スイッチの主端子の一端と前記第2スイッチの主端子の一端と前記制御回路の共通端子とを共通に接続したことを特徴とする。
【0042】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る直流変換装置の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
【0043】
(第1の実施の形態)
第1の実施の形態に係る直流変換装置は、トランスの帰還巻線を追加することにより、N型FETからなる主スイッチ及び補助スイッチの両方のソースを接地(共通ライン)してドライバを含めてMIC化を可能とし、また、ゼロ電圧スイッチを可能とし、高効率、小型、低ノイズ、設計の簡素化を図ることができることを特徴とする。即ち、特別なドライバを用いることなくゼロ電圧スイッチを達成でき、特別なドライバを不要とすることで商用200V入力用のドライバを含めたMIC化を可能とする。
【0044】
(第1実施例)
図1は第1の実施の形態に係る直流変換装置の第1実施例を示す回路構成図である。図1に示す直流変換装置において、直流電源Vdc1の両端にはトランスTの1次巻線5a(巻数n1)とN型FETからなるスイッチQ1(主スイッチ)との直列回路が接続されている。スイッチQ1の両端にはダイオードD3と共振用コンデンサC1とが並列に接続されている。ダイオードD3及び共振用コンデンサC1は、スイッチQ1の寄生ダイオード及び寄生容量であってもよい。
【0045】
スイッチQ1の両端にはコンデンサC3とリアクトルL2との直列回路が接続されている。リアクトルL2の両端にはダイオードD4と帰還コンデンサC2との直列回路が接続されている。帰還コンデンサC2の両端にはトランスTに巻回された帰還巻線5c(巻数n3)とN型FETからなるスイッチQ2(補助スイッチ)との直列回路が接続されている。帰還巻線5cは、1次巻線5aに対して逆相に巻回され、帰還巻線5cの巻数n3は、1次巻線5aの巻数n1と等しくなっている。
【0046】
また、直流電源Vdc1の負極側端とスイッチQ1のソースとスイッチQ2のソースと制御回路10の接地端子(共通端子図示せず)とは、共通に接続されている。
【0047】
トランスTのコアには、1次巻線5aとこの巻線に対して同相の2次巻線5b(巻数n2)とが巻回されており、2次巻線5bの一端はダイオードD1に接続され、ダイオードD1とリアクトルL1の一端との接続点と2次巻線5bの他端とはダイオードD2に接続されており、ダイオードD1とダイオードD2とで整流回路を構成している。リアクトルL1の他端と2次巻線5bの他端とはコンデンサC4に接続されている。このコンデンサC4はリアクトルL1の電圧を平滑して直流出力を負荷RLに出力する。
【0048】
スイッチQ1,Q2は、共にオフとなる期間(デッドタイム)を有し、制御回路10のPWM制御により交互にオン/オフする。制御回路10は、スイッチQ1とスイッチQ2とを交互にオン/オフ制御し、負荷RLの出力電圧が基準電圧以上となったときに、スイッチQ1に印加されるパルスのオン幅を狭くし、スイッチQ2に印加されるパルスのオン幅を広くするように制御する。すなわち、負荷RLの出力電圧が基準電圧以上となったときに、スイッチQ1のパルスのオン幅を狭くすることで、出力電圧を一定電圧に制御するようになっている。
【0049】
また、制御回路10は、スイッチQ1のオフ時にスイッチQ2をオンさせて帰還巻線5cを介して帰還コンデンサC2の電力をトランスTに帰還させてトランスTの磁束をマイナス方向に戻し、スイッチQ2のオフ時にトランスTに発生する逆起電力によりスイッチQ1をゼロ電圧スイッチさせる。
【0050】
次にこのように構成された第1の実施の形態に係る直流変換装置の第1実施例の動作を図2に示すタイミングチャートを参照しながら説明する。図2は第1の実施の形態に係る直流変換装置の第1実施例の各部における信号のタイミングチャートである。
【0051】
なお、図2では、スイッチQ1の両端間の電圧Q1v、スイッチQ1に流れる電流Q1i、スイッチQ2の両端間の電圧Q2v、スイッチQ2に流れる電流Q2i、トランスTに流れる励磁電流n1i、リアクトルL2に流れる電流L2i、ダイオードD1に流れる電流D1iを示している。
【0052】
まず、時刻tにおいて、スイッチQ1をオンさせると、Vdc1→5a→Q1→Vdc1で電流Q1iが流れる。また、この時刻に、トランスTの2次巻線5bにも電圧が発生し、5b→D1→L1→C4→5bで電流D1iが流れて、負荷RLに電力が供給される。リアクトルL1に蓄えられたエネルギーは、スイッチQ1をオフした時に、ダイオードD2を介して流れ続ける。
【0053】
スイッチQ1をオンさせる前からコンデンサC3の電圧は、直流電源Vdc1の電圧であり、スイッチQ1をオンした時には、リアクトルL2には−Vdc1の電圧が印加される。この電圧により、リアクトルL2の電流L2iは、図2に示すように、直線的にプラスからマイナスに降下していく。このとき、トランスTの励磁電流n1iは、直線的にマイナスからプラスに上昇していく。
【0054】
次に、時刻tにおいて、スイッチQ1をオフさせると、トランスTの1次巻線5aの励磁インダクタンスにより電圧が反転してスイッチQ1の電圧が上昇する。また、同時にリアクトルL2の電圧も直線的にマイナスからプラスに上昇していく。そして、リアクトルL2の電圧がコンデンサC1の電圧と等しくなったとき、ダイオードD4が導通して、帰還コンデンサC2が充電される。
【0055】
このとき、トランスTの1次巻線5a,2次巻線5b間のリーケージインダクタンスに蓄えられたエネルギーにより、5a→C3→D4→C2で電流が流れる。また、リアクトルL2のエネルギーにより、L2→D4→C2で電流が流れて、帰還コンデンサC2が充電される。従って、スイッチQ1には、リーケージインダクタンスによるスパイク電圧は発生しない。
【0056】
このとき、コンデンサC3の電圧は、電源電圧Vdc1であるから、帰還コンデンサC2の電圧は、トランスTの1次巻線5aのフライバック電圧に等しい。また、帰還巻線5cの巻数n3が1次巻線5aの巻数n1と等しいので、帰還巻線5cの両端電圧が1次巻線5aの両端電圧と等しいから、スイッチQ2の電圧はゼロとなる。このとき、スイッチQ2をオンさせると、スイッチQ2はゼロ電圧スイッチとなる。
【0057】
そして、ダイオードD4からの電流がゼロとなり、次に、帰還コンデンサC2に蓄えられたエネルギーにより、C2→5c→Q2で電流Q2iが流れる。このため、トランスTの励磁電流n1iは、プラスからマイナスに変化していく。即ち、帰還巻線5cを介して帰還コンデンサC2の電力をトランスTに帰還させて、トランスTの磁束をB−Hループの第3象限(マイナス方向)に戻すため、トランスTの励磁電流n1iがマイナスへと変化していく。このとき、トランスTのコアに損失がなければ、磁束は原点を基準として対称に動作する。このため、トランスTの励磁電流n1iは、図2に示すようにプラス方向、マイナス方向に対して対称に流れる。
【0058】
電流n1iがマイナスのとき、即ち、図2の時刻tにおいて、スイッチQ2をオフさせると、トランスTに発生する逆起電力により、トランスTの1次巻線5aの電圧が反転して、コンデンサC1を1次巻線5aを介して放電させながら低下させ、スイッチQ1の電圧も降下する。スイッチQ1の電圧がゼロとなり、ダイオードD3が導通したとき、スイッチQ1をオンさせると、スイッチQ1はゼロ電圧スイッチを達成することができる。
【0059】
このように第1の実施の形態の第1実施例によれば、トランスTの帰還巻線5cを追加することにより、主スイッチQ1及び補助スイッチQ2の両方のソース接地が可能となり、従来のような特別なドライバ110を用いることなくゼロ電圧スイッチを達成することができる。
【0060】
また、特別なドライバ110が不要のことから、商用200V入力用のドライバを含めたMIC化も可能となり、高効率、小型、低ノイズ、設計の簡素化を図ることができる直流変換装置を提供できる。また、磁束の動作範囲が拡大することができる。これにより、トランスを小型化することができる。
【0061】
(第2実施例)
図3は第1の実施の形態に係る直流変換装置の第2実施例を示す回路構成図である。図3に示す第2実施例では、リアクトルL2の代わりにトランスTにもう一つの補助巻線5d(巻数n4)を巻回して接続したことを特徴とする。図3に示すその他の構成は、図1に示すものと同一構成であるので、同一部分には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。なお、第2実施例の場合に、補助巻線5dの巻数n4を1次巻線5aの巻数n1と等しくする。
【0062】
このような構成によれば、補助巻線5dには、1次巻線5aの電圧と同一の電圧が発生し、この補助巻線5dの電圧によりダイオードD4を介して帰還コンデンサC2を充電できる。このため、第2実施例によっても、第1実施例の動作と同様に動作し、同様な効果が得られる。
【0063】
(第3実施例)
図4は第1の実施の形態に係る直流変換装置の第3実施例を示す回路構成図である。図4に示す第3実施例は、図1に示す第1実施例に対して、さらに、以下の構成を追加した。
【0064】
トランスTの1次巻線5aと並列に可飽和リアクトルSL1が接続されている。トランスTの1次巻線5aと並列に、ダイオードD6とリアクトルL2aの第1巻線6a(巻数N1)との直列回路が接続されている。スイッチQ1の両端には、コンデンサC3とダイオードD5とリアクトルL2aの第2巻線6b(巻数N2)との直列回路が接続されている。ダイオードD5とリアクトルL2aの第2巻線6bとの直列回路の両端には、ダイオードD4と帰還コンデンサC2との直列回路が接続されている。
【0065】
制御回路10は、スイッチQ1をオンさせた時にリアクトルL2aの第1巻線6aを介してリアクトルL2aの第2巻線6bにエネルギーを蓄え、スイッチQ1のオフ時にスイッチQ2をオンさせて帰還巻線5cを介して帰還コンデンサC2の電力により可飽和リアクトルSL1を飽和させ、スイッチQ2をオフさせることによりスイッチQ1をゼロ電圧スイッチさせる。
【0066】
図5は第1の実施の形態に係る直流変換装置の第3実施例に設けられたトランスの構造図である。図5に示すトランスは、日の字型のコア20を有し、コア20のコア部20aには、1次巻線5aと2次巻線5bと帰還巻線5cとが巻回されている。
【0067】
また、外周コア上で且つ1次巻線5aと2次巻線5bとの間の部分に対向する位置に、凹部20bが2箇所形成されている。この凹部20bにより、外周コアの磁路の一部の断面積が他の部分よりも狭くなり、その部分のみが飽和する。このため、飽和時の鉄損を減じるとともに飽和特性を改善できる。
【0068】
また、可飽和リアクトルSL1は、トランスTのコアの飽和特性を用いている。可飽和リアクトルSL1には、大きさの等しい交流電流が流れるため、磁束は、図8に示すB−Hカーブ上のゼロを中心にして、第1象限と第3象限とに等しく増減する。
【0069】
しかし、回路には損失を伴うため、磁束は完全に対称とはならず、第1象限が主体となる。また、コンデンサC1を短時間で放電し、電圧をゼロとする必要から、可飽和リアクトルSL1またはトランスTの励磁インダクタンスを低くして、励磁電流を多くしている。
【0070】
また、図8に示すように一定の正磁界Hに対して磁束B(正確にはBは磁束密度であり、磁束φ=B・Sで、Sはコアの断面積であるが、ここではS=1とし、φ=Bとした。)がBmで飽和し、一定の負磁界Hに対して磁束Bが−Bmで飽和するようになっている。磁界Hは電流iの大きさに比例して発生する。この可飽和リアクトルSL1では、B−Hカーブ上を磁束BがBa→Bb→Bc→Bd→Be→Bf→Bgと移動し、磁束の動作範囲が広範囲となっている。B−Hカーブ上のBa−Bb間及びBf−Bg間は飽和状態である。
【0071】
次にこのように構成された第1の実施の形態に係る直流変換装置の第3実施例の動作を図6、図7、図9に示すタイミングチャートを参照しながら説明する。図6は第1の実施の形態に係る直流変換装置の第3実施例の各部における信号のタイミングチャートである。図7は第1の実施の形態に係る直流変換装置の第3実施例のスイッチQ1のターンオン時の各部における信号の詳細を示すタイミングチャートである。図8は第1の実施の形態に係る直流変換装置の第3実施例に設けられたトランスのB−H特性を示す図である。図9は第1の実施の形態に係る直流変換装置の第3実施例に設けられた可飽和リアクトルの電流のタイミングチャートである。
【0072】
なお、図6、図7では、スイッチQ1の両端間の電圧Q1v、スイッチQ1に流れる電流Q1i、スイッチQ2の両端間の電圧Q2v、スイッチQ2に流れる電流Q2i、可飽和リアクトルSL1に流れる電流SL1i、リアクトルL2aに流れる電流L2ai、ダイオードD1に流れる電流D1iを示している。
【0073】
まず、時刻t(時刻t11〜t12に対応)において、スイッチQ1をオンさせると、Vdcl→5a→Q1→Vdc1で電流が流れる。また、この時刻に、トランスTの2次巻線5bにも電圧が発生し、5b→D1→L1→C4→5bで電流D1iが流れて、負荷RLに電力が供給される。リアクトルL1に蓄えられたエネルギーは、スイッチQ1をオフした時に、ダイオードD2を介して流れ続ける。
【0074】
また、スイッチQ1をオンさせた時に、可飽和リアクトルSL1にも電流SL1iが流れて、可飽和リアクトルSL1にエネルギーが蓄えられる。この電流SL1iは、図9に示すように、時刻tで電流値a(負値)、時刻tbで電流値b(負値)、時刻t13で電流値c(ゼロ)、時刻tで電流値d(正値)へと変化していく。図8に示すB−Hカーブ上では、磁束は、Ba→Bb→Bc→Bdへと変化していく。なお、図8に示すBa〜Bgと図9に示すa〜gとは対応している。
【0075】
また、スイッチQ1をオンさせた時に、Vdcl→D6→6a→Q1→Vdc1で電流が流れて、リアクトルL2aの第2巻線6bにエネルギーが蓄えられる。このとき、ダイオードD5のためにリアクトルL2aの電流L2aiは、図6に示すように、直線的にゼロからマイナスに降下していく。
【0076】
次に、時刻tにおいて、スイッチQ1をオフさせると、トランスTの1次巻線5a及び可飽和リアクトルSL1のエネルギーにより電圧が反転してスイッチQ1の電圧が上昇する。また、同時にリアクトルL2aの第2巻線6bの電圧も直線的にマイナスからゼロに上昇していく。そして、リアクトルL2aの第2巻線6bの電圧がコンデンサC1の電圧と等しくなったとき、ダイオードD4が導通して、帰還コンデンサC2が充電される。
【0077】
このとき、トランスTの1次巻線5a,2次巻線5b間のリーケージインダクタンスに蓄えられたエネルギー及び可飽和リアクトルSL1のエネルギーにより、5a→C3→D4→C2で電流が流れる。また、リアクトルL2aの第2巻線6bのエネルギーにより、6b→D4→C2で電流が流れて、帰還コンデンサC2が充電される。即ち、帰還コンデンサC2には、リアクトルL2aの第2巻線6bからのエネルギーと可飽和リアクトルSL1からのエネルギーとが加え合わせられて増加する。
【0078】
また、帰還巻線5cの巻数n3が1次巻線5aの巻数n1と等しいので、帰還巻線5cの両端電圧が1次巻線5aの両端電圧と等しいから、スイッチQ2の電圧はゼロとなる。このとき、スイッチQ2をオンさせると、スイッチQ2はゼロ電圧スイッチとなる。なお、電流SL1iは、時刻tから時刻t20において、電流値d(正値)から電流値e(ゼロ)に変化する。図8に示すB−Hカーブ上では、磁束は、Bd→Beへと変化する。
【0079】
そして、ダイオードD4からの電流がゼロとなり、次に、帰還コンデンサC2に蓄えられたエネルギーにより、C2→5c→Q2で電流Q2iが流れて、帰還巻線5cを介して可飽和リアクトルSLlの磁束をリセットする。可飽和リアクトルSLlに並列に接続されたトランスTも同様に磁束が変化する。
【0080】
この場合、時刻t20〜時刻tにおいては、帰還コンデンサC2に蓄えられたエネルギーが可飽和リアクトルSL1に帰還されるので、可飽和リアクトルSL1に流れる電流SL1iは、図9に示すように負値となる。即ち、電流SL1iは、時刻t20〜時刻t2aにおいては、電流値e(ゼロ)から電流値f(負値)に変化する。図8に示すB−Hカーブ上では、磁束は、Be→Bfへと変化していく。なお、時刻tから時刻t20における面積Sと時刻t20〜時刻t2aにおける面積Sとは等しい。この面積Sは帰還コンデンサC2に蓄えられた可飽和リアクトルSL1のエネルギーに相当する。
【0081】
次に、電流SL1iは、時刻t2a〜時刻tにおいては、電流値f(負値)から電流値g(負値)に変化する。図8に示すB−Hカーブ上では、磁束は、Bf→Bgへと変化していく。時刻t2a〜時刻tにおける面積は、帰還コンデンサC2に蓄えられたリアクトルL2aのエネルギーに相当する。
【0082】
即ち、帰還コンデンサC2に蓄えられたエネルギーは、可飽和リアクトルSL1のエネルギーとリアクトルL2aの第2巻線6bのエネルギーとを合わせたものであるため、電流SL1iは、リセット時にリアクトルL2aの第2巻線6bから供給されるエネルギー分だけ多くなるので、磁束は第3象限に移動して、飽和領域(Bf−Bg)に達し、電流SL1iが増大し、時刻t(時刻tも同様)で最大となる。電流SL1iは、スイッチQ2のオン期間の終了間際で増大しており、可飽和リアクトルSL1の飽和時の電流である。
【0083】
また、この時刻tには、スイッチQ2の電流Q2iも最大となる。この時刻に、スイッチQ2をオフさせることにより、コンデンサC1の放電は急峻になり、短時間でゼロとなる。スイッチQ1の電圧がゼロとなり、ダイオードD3が導通したとき、スイッチQ1をオンさせることにより、スイッチQ1はゼロ電圧スイッチを達成できる。
【0084】
このように第1の実施の形態の第3実施例によれば、第1実施例の効果が得られるとともに、さらに、トランスTのコアのB−Hカーブの第1、第3象限を使い、かつ、トランスTの1次巻線5aに、可飽和リアクトルSL1を並列に接続することにより、スイッチQ2のオン期間の終了間際で可飽和リアクトルSL1を飽和させ、電流を増大させることにより、スイッチQ2のオフ時の逆電圧の発生を急峻とし、スイッチQ1をゼロ電圧スイッチ動作させることができる。
【0085】
(第2の実施の形態)
(第1実施例)
図10は第2の実施の形態に係る直流変換装置の第1実施例を示す回路構成図である。図10に示す第2の実施の形態の第1実施例は、図1に示す第1の実施の形態の第1実施例の構成に、さらにトランスTの1次巻線5aと並列に可飽和リアクトルSL1を追加するとともに、1次巻線5aに直列にリアクトルL3を接続したことを特徴とする。なお、リアクトルL3は、トランスTのリーケージインダクタで代用することができる。
【0086】
この第1実施例によれば、スイッチQ1がオンした時には、電流がリアクトルL3を通して流れ、リアクトルL3にエネルギーを蓄える。スイッチQ1がオフした時には、このエネルギーは、L3→5a(SL1)→C3→D4→C2で放出され、コンデンサC2を充電する。即ち、帰還コンデンサC2に蓄えられたエネルギーは、可飽和リアクトルSL1のエネルギーとリアクトルL2のエネルギーとリアクトルL3のエネルギーを合わせたものであるため、リセット時に可飽和リアクトルSL1の飽和の度合いが大きくなる。従って、第1の実施の形態の第3実施例よりさらに大きい効果が得られる。
【0087】
(第2実施例)
図11は第2の実施の形態に係る直流変換装置の第2実施例を示す回路構成図である。図11に示す第2の実施の形態の第2実施例は、図3に示す第1の実施の形態の第2実施例の構成に、さらにトランスTの1次巻線5aと並列に可飽和リアクトルSL1を追加するとともに、1次巻線5aに直列にリアクトルL3を接続したことを特徴とする。第2実施例によっても、第1実施例の効果と同様な効果が得られる。
【0088】
(第3実施例)
図12は第2の実施の形態に係る直流変換装置の第3実施例を示す回路構成図である。図12に示す第2の実施の形態の第3実施例は、図4に示す第1の実施の形態の第3実施例の構成に、さらに1次巻線5aに直列にリアクトルL3を接続したことを特徴とする。第3実施例によれば、第1の実施の形態の第3実施例よりさらに大きい効果が得られる。
【0089】
(第3の実施の形態)
第3の実施の形態に係る直流変換装置は、トランスの2次側回路に同期整流器を採用したもので、トランスの出力波形が矩形波であるため、同期整流時の導通割合を増大することにより、低出力電圧時の整流器の損失を低減して高効率化することを特徴とする。
【0090】
(第1実施例)
図13は第3の実施の形態に係る直流変換装置の第1実施例を示す回路構成図である。図13に示す直流変換装置は、図1に示す第1の実施の形態に係る直流変換装置の第1実施例に対して、トランスTの2次側回路(出力側回路)の構成が異なるのみでその他の構成は同一構成であるので、同一部分には同一符号を付し、トランスTの2次側回路の構成のみを説明する。
【0091】
トランスTの2次巻線5bの両端にはFETからなるスイッチQ3とFETからなるスイッチQ4とが直列に接続されている。トランスTの2次巻線5bの一端(●側)は、スイッチQ3のゲートに接続され、トランスTの2次巻線5bの他端は、スイッチQ4のゲートに接続されている。スイッチQ3にはダイオードD1が並列に接続され、スイッチQ4にはダイオードD2が並列に接続されている。これらの素子により同期整流回路を構成している。
【0092】
また、スイッチQ4の両端にはリアクトルL1とコンデンサC4とが直列に接続され、平滑回路を構成している。この整流平滑回路は、トランスTの2次巻線5bに誘起された電圧(オン/オフ制御されたパルス電圧)を整流平滑して直流出力を負荷RLに出力する。
【0093】
次に、このように構成された第1実施例の動作を説明する。ここでは、トランスTの1次側(入力側)は図1に示すトランスの1次側の構成と同じであるので、同期整流回路側の動作を中心に説明する。
【0094】
まず、スイッチQ1がオンで、スイッチQ2がオフであるときには、直流電源Vdc1からトランスTの1次巻線5aを介してスイッチQ1に電流が流れて、1次巻線5aにエネルギー(1次巻線5aの●有り側が+で●無し側が−)が蓄積される。このエネルギーにより2次巻線5bにも電圧(2次巻線5bの●有り側が+で●無し側が−)が発生する。このため、スイッチQ3のゲートには+電圧が印加されてオンし、スイッチQ4のゲートには−電圧が印加されてオフする。そして、5b→L1→C4→Q3→5bと電流が流れて、負荷RLに直流電力が供給される。
【0095】
次に、スイッチQ1がオフで、スイッチQ2がオンであるときには、スイッチQ2に電流が流れ、スイッチQ1には電流は流れない。このとき、トランスTの1次巻線5aには逆起電力(1次巻線5aの●有り側が−で●無し側が+)が発生し、この逆起電力により2次巻線5bにも電圧(2次巻線5bの●有り側が−で●無し側が+)が発生する。このため、スイッチQ4のゲートには+電圧が印加されてオンし、スイッチQ3のゲートには−電圧が印加されてオフする。そして、L1→C4→Q4→L1と電流が流れて、負荷RLにリアクトルL1のエネルギーが供給される。
【0096】
このように、第1実施例によれば、第1の実施の形態の効果が得られるとともに、トランスTの2次側回路に同期整流器を用いているので、トランスの出力波形が矩形波であるため、同期整流素子のゲートに矩形波を印加させることによりほぼ全期間導通させ、並列に接続されたダイオードに電流が流れず損失なく整流できる。このため、5V,3.3Vのような低出力電圧時に効果がある。
【0097】
なお、図13に示す構成に、さらに、図10に示す可飽和リアクトルSL1及びリアクトルL3を追加しても良い。
【0098】
(第2実施例)
図14は第3の実施の形態に係る直流変換装置の第2実施例を示す回路構成図である。図14に示す第3の実施の形態の第2実施例は、図3に示す第1の実施の形態の第2実施例の構成に対して、トランスの2次側回路に第1実施例の同期整流器と同一構成の同期整流器を採用したものである。第2実施例によっても、第1実施例の効果と同様な効果が得られる。
【0099】
なお、図14に示す構成に、さらに、図11に示す可飽和リアクトルSL1及びリアクトルL3を追加しても良い。
【0100】
(第3実施例)
図15は第3の実施の形態に係る直流変換装置の第3実施例を示す回路構成図である。図15に示す第3の実施の形態の第3実施例は、図4に示す第1の実施の形態の第3実施例の構成に対して、トランスの2次側回路に第1実施例の同期整流器と同一構成の同期整流器を採用したものである。第3実施例によっても、第1実施例の効果と同様な効果が得られる。
【0101】
なお、図15に示す構成に、さらに、図12に示すリアクトルL3を追加しても良い。
【0102】
(第4の実施の形態)
第4の実施の形態に係る直流変換装置は、主スイッチがオン時にトランスの2次側の巻線を介して直接負荷に電力を供給することによりコアの直流励磁を回避し、2次側の巻線のリーケージインダクタにより2次側電流を連続させて、平滑コンデンサのリップル電流を軽減させることを特徴とする。このため、2次側に新たに3次巻線を設け、フリーホイール動作時、2次側電流による直流励磁をキャンセルさせるとともに、1次側から見た2次側のインピーダンスを上昇させ、ゼロ電圧スイッチ動作を行わせるように構成したものである。
【0103】
(第1実施例)
図16は第4の実施の形態に係る直流変換装置の第1実施例を示す回路構成図である。図16に示す直流変換装置は、図1に示す第1の実施の形態に係る直流変換装置の第1実施例に対して、トランスTaの2次側回路の構成が異なるのみでその他の構成は同一構成であるので、同一部分には同一符号を付す。ここでは、トランスTaの2次側回路の構成のみを説明する。
【0104】
トランスTaのコアには、1次巻線5aと密結合させてトランスTaの2次巻線5bが巻回されており、また、トランスTaのコアには、1次巻線5aと疎結合させてトランスTaの3次巻線5d(巻数n4)が巻回されている。2次巻線5bの一端と3次巻線5dの一端とはダイオードD1に接続され、ダイオードD1と3次巻線5dの一端との接続点と2次巻線5bの他端とはダイオードD2に接続されており、ダイオードD1とダイオードD2とで整流回路を構成している。3次巻線5dの他端と2次巻線5bの他端とはコンデンサC4に接続されている。このコンデンサC4は3次巻線5dの電圧を平滑して直流出力を負荷RLに出力する。
【0105】
また、トランスTaの2次巻線5bの巻数とトランスTaの3次巻線5dの巻数とは同数となっている。トランスTaの2次巻線5bは、トランスTaの1次巻線5aに対して逆相に巻回され、トランスTaの3次巻線5dは、トランスTaの1次巻線5aと同相に巻回されている。
【0106】
図17は第4の実施の形態に係る直流変換装置の第1実施例に設けられたトランスの構造図である。図17に示すトランスは、日の字型のコア20を有し、コア20のコア部20aには、1次巻線5aと、1次巻線5aと近接して1次巻線5aと密結合させた2次巻線5b及び帰還巻線5cと、1次巻線5aと疎結合させた3次巻線5dとが巻回されている。1次巻線5aと3次巻線5dとを疎結合させるために、2次巻線5bと3次巻線5dとの間には、コア部20aと外周コアとを繋ぐためのパスコア20cが形成されている。また、このパスコア20cにより漏れ磁束が増加するので、3次巻線5dのリーケージインダクタLgを大きくすることができる。
【0107】
また、外周コア上で且つ1次巻線5aと2次巻線5bとの間の部分に対向する位置に、凹部20bが2箇所形成されている。この凹部20bにより、外周コアの磁路の一部の断面積が他の部分よりも狭くなり、その部分のみが飽和する。
【0108】
次にこのように構成された第4の実施の形態に係る直流変換装置の第1実施例の動作を図18乃至図20に示すタイミングチャートを参照しながら説明する。図18は第4の実施の形態に係る直流変換装置の第1実施例の各部における信号のタイミングチャートである。図19は第4の実施の形態に係る直流変換装置の第1実施例のスイッチQ1のターンオン時の各部における信号の詳細を示すタイミングチャートである。図20は第4の実施の形態に係る直流変換装置の第1実施例のスイッチQ1のターンオフ時の各部における信号の詳細を示すタイミングチャートである。
【0109】
なお、図18乃至図20では、スイッチQ1の両端間の電圧Q1v、スイッチQ1に流れる電流Q1i、スイッチQ2の両端間の電圧Q2v、スイッチQ2に流れる電流Q2i、トランスTaの3次巻線5dに流れる電流n4iを示している。
【0110】
まず、時刻t(時刻t11〜t12に対応)において、スイッチQ1をオンさせると、Vdc1→5a→Q1→Vdc1で電流Q1i(1次巻線5aに流れる電流I1に相当)が流れる。また、これと同時に1次巻線5aに疎結合した3次巻線5dにも電圧が発生し、5d→C4→D2→5dで電流n4i(電流I1に対応した電流I1´に相当)が流れるため、負荷RLに電力が供給される。3次巻線5dは、1次巻線5aと疎結合に結合され、大きなリーケージインダクタLgを有する。このとき、等アンペアターンの法則により、I1・n1=I1´・n4が成立し、直流励磁分はキャンセルされる。
【0111】
次に、時刻t(時刻t21〜t22に対応)において、スイッチQ1をオフさせると、スイッチQ1の電圧Q1vが上昇する。そして、リアクトルL2の電圧がコンデンサC1の電圧と等しくなったとき、即ち、時刻t23において、ダイオードD4が導通して、帰還コンデンサC2が充電されていく。また、このとき、スイッチQ2をオンさせることにより、スイッチQ2は、ゼロ電圧スイッチとなる。
【0112】
次に、帰還コンデンサC2への充電が完了し、帰還コンデンサC2へ蓄えられた電荷は、スイッチQ2及び帰還巻線5cを介して1次側、即ち、1次巻線5aに帰還される。このとき、1次巻線5aの●有り側が−で●無し側が+であるため、2次側でも、2次巻線5bの●有り側が−で●無し側が+となり、3次巻線5dの●有り側が−で●無し側が+となる。また、2次巻線5bと3次巻線5dとに同電圧(巻数が同じ)が発生するため、両巻線5b,5d間の電圧の和はゼロとなる。このため、3次巻線5dのリーケージインダクタLgにより、5b→D1→5d→C4→5bで電流n4iが流れ続ける。このため、負荷RLにはスイッチQ1がオン時でもオフ時でも電流が流れることになり、コンデンサC4のリップル電流を軽減させることができる。
【0113】
また、2次巻線5bと3次巻線5dとは、巻数が同じで極性が逆であることから、両巻線5b,5dの起磁力は打ち消されてゼロとなる。即ち、直流励磁分がキャンセルされる。
【0114】
従って、1次側から見た2次側のインピーダンスは高くなり、時刻t(時刻tと同様)において、スイッチQ2がオフした場合には、コンデンサC1の電荷をほとんど放電する。このため、時刻t12において、スイッチQ1の電位は降下してゼロとなり、ダイオードD3が導通する。このとき、スイッチQ1をオンさせることにより、ゼロ電圧スイッチを達成することができる。
【0115】
このように第4の実施の形態に係る直流変換装置の第1実施例によれば、第1の実施の形態の効果が得られるとともに、トランスTaの2次側に3次巻線5dを設け、1次巻線5aと3次巻線5dとを疎結合させ、1次巻線5aと2次巻線5bとを密結合させ、スイッチQ1がオン時には、動作状態でのトランスTaの直流励磁は、1次巻線5aと3次巻線5dとにおいて同一で逆な起磁力によりキャンセルされ、また、スイッチQ1がオフ時には、動作状態でのトランスTaの直流励磁は、2次巻線5bと3次巻線5dとにおいて同一で逆な起磁力によりキャンセルされる。このため、励磁インダクタンスを高くできるため、励磁電流が少なく損失も低減できる。また、ゼロ電圧スイッチを可能とし、小型、高効率、低ノイズ化することができる直流変換装置を提供することができる。
【0116】
また、第4の実施の形態に係る直流変換装置の第1実施例では、直流励磁がキャンセルされるので、直流励磁分は略ゼロとなる。また、直流励磁分は略ゼロとなるので、コアのギャップをゼロにすることができる。また、直流励磁分は略ゼロとなるので、磁束の動作範囲が拡大することができる。これにより、トランスを小型化することができる。
【0117】
なお、図16に示す構成に、さらに、図10に示す可飽和リアクトルSL1及びリアクトルL3を追加しても良い。
【0118】
(第2実施例)
図21は第4の実施の形態に係る直流変換装置の第2実施例を示す回路構成図である。図21に示す第4の実施の形態の第2実施例は、図3に示す第1の実施の形態の第2実施例の構成に対して、第4の実施の形態の第1実施例のトランスの2次側回路と同一構成の回路を採用したものである。ここでは、トランスTaの3次巻線は5e(巻数n5)とした。第2実施例によっても、第1実施例の効果と同様な効果が得られる。
【0119】
なお、図21に示す構成に、さらに、図11に示す可飽和リアクトルSL1及びリアクトルL3を追加しても良い。
【0120】
(第3実施例)
図22は第4の実施の形態に係る直流変換装置の第3実施例を示す回路構成図である。図22に示す第4の実施の形態の第3実施例は、図4に示す第1の実施の形態の第3実施例の構成に対して、第4の実施の形態の第1実施例のトランスの2次側回路と同一構成の回路を採用したものである。第3実施例によっても、第1実施例の効果と同様な効果が得られる。
【0121】
なお、図22に示す構成に、さらに、図12に示すリアクトルL3を追加しても良い。
【0122】
(第5の実施の形態)
(第1実施例)
図23は第5の実施の形態に係る直流変換装置の第1実施例を示す回路構成図である。図23に示す直流変換装置は、低出力電圧大電流用途で2次側ダイオードをFETからなる同期整流器とした場合の回路例である。FETは、オン抵抗(例えば0.01Ω)が非常に小さいため、損失が非常に小さくなる。このため、FETを整流素子とする同期整流器を用いた。また、図23に示す直流変換装置は、励磁電流やリーケージインダクタンスを増やすことなくゼロ電圧スイッチ動作を行い、高効率としたことを特徴とする。
【0123】
トランスTaの2次巻線5bの両端にはFETからなるスイッチQ3とFETからなるスイッチQ4とが直列に接続されている。トランスTaの2次巻線5bの一端(●側)は、スイッチQ4のゲートに接続され、トランスTaの2次巻線5bの他端は、スイッチQ3のゲートに接続されている。スイッチQ3にはダイオードD1が並列に接続され、スイッチQ4にはダイオードD2が並列に接続されている。これらの素子により同期整流回路を構成している。
【0124】
なお、図23に示すその他の構成は、図16に示す直流変換装置の構成と同一構成であり、同一部分には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0125】
次に、このように構成された第5の実施の形態に係る直流変換装置の第1実施例の動作を説明する。ここでは、図16に示す構成に対して、同期整流回路のみが異なるので、同期整流回路側の動作を中心に説明する。
【0126】
まず、スイッチQ1をオンさせると、Vdc1→5a→Q1→Vdc1で電流Q1i(1次巻線5aに流れる電流I1に相当)が流れる。また、これと同時に1次巻線5aに疎結合した3次巻線5dにも電圧が発生する。このとき、2次巻線5bにも電圧(2次巻線5bの●有り側が+で●無し側が−)が発生する。このため、スイッチQ4のゲートには+電圧が印加されてオンし、スイッチQ3のゲートには−電圧が印加されてオフする。そして、5d→C4→Q4→5dで電流n4i(電流I1に対応した電流I1´に相当)が流れるため、負荷RLに電力が供給される。
【0127】
次に、スイッチQ1をオフさせると、1次巻線5aの●有り側が−で●無し側が+であるため、2次側でも、2次巻線5bの●有り側が−で●無し側が+となり、3次巻線5dの●有り側が−で●無し側が+となる。また、2次巻線5bと3次巻線5dとに同電圧(巻数が同じ)が発生するため、両巻線5b,5d間の電圧の和はゼロとなる。また、スイッチQ3のゲートには+電圧が印加されてオンし、スイッチQ4のゲートには−電圧が印加されてオフする。このため、3次巻線5dのリーケージインダクタLgにより、5b→5d→C4→Q3→5bで電流n4iが流れ続ける。このため、負荷RLにはスイッチQ1がオン時でもオフ時でも電流が流れることになり、コンデンサC4のリップル電流を軽減させることができる。
【0128】
このように第5の実施の形態に係る直流変換装置の第1実施例によれば、第4の実施の形態の効果が得られるとともに、同期整流器を用いたので、損失が非常に小さくなる。
【0129】
なお、図23に示す構成に、さらに、図10に示す可飽和リアクトルSL1及びリアクトルL3を追加しても良い。
【0130】
(第2実施例)
図24は第5の実施の形態に係る直流変換装置の第2実施例を示す回路構成図である。図24に示す第5の実施の形態の第2実施例は、図21に示す構成に対して、トランスの2次側回路に同期整流回路を採用したものである。第2実施例によっても、第1実施例の効果と同様な効果が得られる。
【0131】
なお、図24に示す構成に、さらに、図11に示す可飽和リアクトルSL1及びリアクトルL3を追加しても良い。
【0132】
(第3実施例)
図25は第5の実施の形態に係る直流変換装置の第3実施例を示す回路構成図である。図25に示す第5の実施の形態の第3実施例は、図22に示す構成に対して、トランスの2次側回路に同期整流回路を採用したものである。第3実施例によっても、第1実施例の効果と同様な効果が得られる。
【0133】
なお、図25に示す構成に、さらに、図12に示すリアクトルL3を追加しても良い。
【0134】
(第6の実施の形態)
(第1実施例)
図26は第6の実施の形態に係る直流変換装置の第1実施例を示す回路構成図である。第6の実施の形態に係る直流変換装置は、図1に示す第1の実施の形態の第1実施例の構成に対して、トランスTの2次側には、ダイオードD1とコンデンサC4とからなる整流平滑回路のみを設けたものである。
【0135】
次にこのように構成された第6の実施の形態に係る直流変換装置の第1実施例の動作を説明する。ここでは、図1に示す第1の実施の形態の第1実施例の構成に対して、整流平滑回路のみの構成が異なるので、この整流平滑回路の動作を中心に説明する。
【0136】
まず、スイッチQ1をオンさせると、Vdcl→5a→Q1→Vdc1で電流が流れる。また、この時刻に、トランスTの2次巻線5bにも電圧が発生し、5b→D1→C4→5bで電流が流れる。
【0137】
次に、スイッチQ1をオフさせると、1次巻線5aの●有り側が−で●無し側が+であるため、2次側でも、2次巻線5bの●有り側が−で●無し側が+となり、ダイオードD1に電流が流れないため、トランスTから負荷RLに電力が供給されない。
【0138】
なお、図26に示す構成に、さらに、図10に示す可飽和リアクトルSL1及びリアクトルL3を追加しても良い。
【0139】
(第2実施例)
図27は第6の実施の形態に係る直流変換装置の第2実施例を示す回路構成図である。図27に示す第6の実施の形態の第2実施例は、図3に示す構成に対して、トランスTの2次側にダイオードD1とコンデンサC4とからなる整流平滑回路のみを設けたものである。第2実施例によっても、第1実施例の効果と同様な効果が得られる。
【0140】
なお、図27に示す構成に、さらに、図11に示す可飽和リアクトルSL1及びリアクトルL3を追加しても良い。
【0141】
(第3実施例)
図28は第6の実施の形態に係る直流変換装置の第3実施例を示す回路構成図である。図28に示す第6の実施の形態の第3実施例は、図4に示す構成に対して、トランスTの2次側にダイオードD1とコンデンサC4とからなる整流平滑回路のみを設けたものである。第3実施例によっても、第1実施例の効果と同様な効果が得られる。
【0142】
なお、図28に示す構成に、さらに、図12に示すリアクトルL3を追加しても良い。
【0143】
(第7の実施の形態)
(第1実施例)
図29は第7の実施の形態に係る直流変換装置の第1実施例を示す回路構成図である。第7の実施の形態に係る直流変換装置の第1実施例は、トランスTの2次側に2次巻線5bと3次巻線5dとを設け、2出力としたことを特徴とする。なお、トランスTの2次側に3以上の巻線を設け、3出力以上としてもよい。ここでは、2出力についてのみ説明する。
【0144】
即ち、図26に示す直流変換装置の構成に、さらに、トランスTのコアに巻回された3次巻線5dと、ダイオードD2、コンデンサC5、負荷RL2を設けている。3次巻線5dは2次巻線5bと同相に巻回されている。3次巻線5dの一端はダイオードD2のアノードに接続され、ダイオードD2のカソードと3次巻線5dの他端とはコンデンサC5に接続されている。ダイオードD2とコンデンサC5とで整流平滑回路を構成する。このコンデンサC5はダイオードD2の整流電圧を平滑して直流出力を負荷RL2に出力する。
【0145】
また、1次巻線5aと2次巻線5b及び3次巻線5dとは疎結合され、また、1次巻線5aと3次巻線5dとは疎結合されている。例えば、巻線間をより離すことで疎結合とすることができる。2次巻線5bと3次巻線5dとは密結合されている。例えば、巻線間をより近接させることで密結合とすることができる。なお、1次巻線5aに直列にリアクトルL3が接続されている。
【0146】
このように第7の実施の形態に係る直流変換装置の第1実施例によれば、2次巻線5bからの電圧をダイオードD1とコンデンサC4とで整流平滑して直流電力を負荷RL1に供給でき、また、3次巻線5dからの電圧をダイオードD2とコンデンサC5とで整流平滑して直流電力を負荷RL2に供給できる。
【0147】
また、1次巻線5aと2次巻線5bとは疎結合されているので、1次側のリーケージインダクタは大きく、また、2次巻線5bと3次巻線5dとは密結合されているので、2次側のリーケージインダクタは小さい。このため、2次側の出力(2次巻線側の出力及び3次巻線側の出力)は、軽負荷及び重負荷に対して変動が小さくなり、負荷変動特性が良くなる。即ち、2次側のクロスレギュレーションが改善される。また、複数出力のクロスレギュレーションが良いことから、補助レギュレータを省略でき、回路を簡単化できる。
【0148】
なお、2次側の複数出力として、図29に示す直流変換装置に、図51に示す直流変換装置の2次側回路(2次巻線5b、ダイオードD1,D2、リアクトルL1、コンデンサC4)と同一構成の2次側回路(3次巻線5d、ダイオードD11,D12、リアクトルL11、コンデンサC5)を追加した直流変換装置も考えられる。
【0149】
しかし、リアクトルL1,L11が大きいため、2次側のクロスレギュレーションが悪化する。リアクトルL1,L11を同一コア上に巻回する方法もあるが、2次巻線5bとリアクトルL1との巻数比、3次巻線5dとリアクトルL11との巻数比を合わせるのは巻数が少ないため難しい。
【0150】
図29に示す第7の実施の形態の第1実施例では、リアクトルL1、リアクトルL11を用いず、2次側のリーケージインダクタは小さく、1次側2次側間のリーケージインダクタンスが大きいため、2次側のクロスレギュレーションが改善されるとともに、回路を簡単化できる。
【0151】
なお、図29に示す構成に、さらに、図11に示す可飽和リアクトルSL1を追加しても良い。
【0152】
(第2実施例)
図30は第7の実施の形態に係る直流変換装置の第2実施例を示す回路構成図である。図30に示す第7の実施の形態の第2実施例は、図27に示す構成に対して、さらに、3次巻線5e(巻数n5)を設けるとともにダイオードD2とコンデンサC5とからなる整流平滑回路を設けて、2出力としたものである。また、1次巻線5aに直列にリアクトルL3が接続されている。第2実施例によっても、第1実施例の効果と同様な効果が得られる。
【0153】
なお、図30に示す構成に、さらに、図11に示す可飽和リアクトルSL1を追加しても良い。
【0154】
(第3実施例)
図31は第7の実施の形態に係る直流変換装置の第3実施例を示す回路構成図である。図31に示す第7の実施の形態の第3実施例は、図28に示す構成に対して、さらに、3次巻線5dを設けるとともにダイオードD2とコンデンサC5とからなる整流平滑回路を設けて、2出力としたものである。また、1次巻線5aに直列にリアクトルL3が接続されている。第3実施例によっても、第1実施例の効果と同様な効果が得られる。
【0155】
(第8の実施の形態)
(第1実施例)
第7の実施の形態に係る直流変換装置では、ゼロ電圧スイッチ動作を行ない、複数出力時のクロスレギュレーションが良いなどの特徴があるが、入力電圧が高い場合(即ち、入力電圧の変動が大きい場合)には、図32に示すタイミングチャートのように、スイッチQ1の電流Q1iの傾斜が急峻となり、ピーク電流が増大し、オン幅が非常に短くなる。この問題を回避するためには、1次側のリアクトルL3(例えば1次2次巻線間のリーケージインダクタ)のインダクタンスを増大させる必要がある。
【0156】
しかし、スイッチQ1がオン時にリアクトルL3に蓄えられたエネルギーは、スイッチQ1がオフ時には帰還コンデンサC2に蓄えられ、スイッチQ1が次にオン時するときに入力に帰還される。このため、リアクトルL3に蓄えられるエネルギーが大きくなり、効率が低下する。従って、この方式では入力電圧の変化範囲が広い場合には、入力電圧の高い方におけるスイッチQ1のピーク電流が増大し、入力への帰還も多くなり、効率が大幅に低下する。
【0157】
そこで、第8の実施の形態の直流変換装置の第1実施例では、トランスの1次巻線に直列に接続されるリアクトルのインダクタンスの値を大きくし、スイッチQ1がオン時にリアクトルに蓄えられるエネルギーを2次側に還流する補助トランスを設けたことを特徴とする。
【0158】
図33は第8の実施の形態に係る直流変換装置の第1実施例を示す回路構成図である。図33に示す第8の実施の形態に係る直流変換装置は、図26に示す第6の実施の形態に係る直流変換装置に対して、トランスT及びトランスTの周辺回路が異なるので、その部分についてのみ説明する。
【0159】
トランスTの1次巻線5aの一端にはリアクトルL4の一端が接続され、リアクトルL4の他端はスイッチQ1の一端に接続されている。トランスTの1次巻線5aの他端(●有り側)には補助トランスTbの1次巻線5a2(巻数n1)の一端(●有り側)が接続され、補助トランスTbの1次巻線5a2の他端はリアクトルL4の他端に接続されている。
【0160】
また、トランスTの2次巻線5bの他端(●有り側)には補助トランスTbの2次巻線5b2(巻数n2)の一端(●有り側)が接続され、補助トランスTbの2次巻線5b2の他端はダイオードD2のアノードに接続され、ダイオードD2のカソードはダイオードD1のカソード及びコンデンサC4の一端に接続されている。コンデンサC4の他端はトランスTの2次巻線5bの一端に接続されている。補助トランスTbは、スイッチQ1がオン時にリアクトルL4に蓄えられたエネルギーをスイッチQ1がオフ時に2次側に還流させるようになっている。
【0161】
次にこのように構成された第8の実施の形態に係る直流変換装置の第1実施例の動作を図34及び図35に示すタイミングチャートを参照しながら説明する。図34は第8の実施の形態に係る直流変換装置の第1実施例の各部における信号のタイミングチャートである。図35は第8の実施の形態に係る直流変換装置の第1実施例のスイッチQ1のターンオン時の各部における信号の詳細(図34のA部)を示すタイミングチャートである。
【0162】
なお、図34及び図35では、スイッチQ1の両端間の電圧Q1v、スイッチQ1に流れる電流Q1i、スイッチQ2の両端間の電圧Q2v、スイッチQ2に流れる電流Q2iを示す。
【0163】
まず、時刻tにおいて、スイッチQ1をオンさせると、Vdcl→5a→L4→Q1→Vdc1で電流が流れる。また、この時刻に、トランスTの2次巻線5bにも電圧が発生し、5b→D1→C4→5bで電流が流れる。このため、図34に示すように、時刻t〜tにおいて、ダイオードD1の電流が直線的に増大する。
【0164】
次に、時刻tにおいて、スイッチQ1をオフさせると、リアクトルL4に蓄えられたエネルギーは、補助トランスTbを介して2次側に還流される。即ち、L4→5a2→5a→L4で電流が流れると、2次側では、補助トランスTbの2次巻線5b2に電圧が誘起されるため、5b2→D2→C4→5b→5b2と電流が流れる。このため、図34に示すように、時刻t〜tにおいて、ダイオードD2に電流が流れる。
【0165】
ここで、スイッチQ1がオフ時のトランスTの1次巻線5aの電圧をV11とし、補助トランスTbの1次巻線5a2の電圧をV21とし、リアクトルL4の電圧をV12とし、トランスTと補助トランスTbとの巻数比をaとすれば、式(1)成立する。
【0166】
V11+V12=V21 ・・・(1)
式(1)から式(2)が導出される。
【0167】
aV21−aV11=aV12 ・・・(2)
従って、aV12の電圧、つまり、リアクトルL4の巻数比倍の電圧がダイオードD2で整流されてコンデンサC4に供給される。
【0168】
このように、トランスTの1次巻線5aに直列に接続されるリアクトルL4のインダクタンスの値を大きくし、スイッチQ1がオン時に蓄えられるエネルギーを補助トランスTbを介して2次側に還流するため、効率が良くなる。また、ダイオードD1及びダイオードD2により、スイッチQ1のオン、オフ期間に2次側電流が流れて連続的となる。このため、平滑コンデンサC4のリップル電流も減少する。
【0169】
なお、図33に示す構成に、さらに、図10に示す可飽和リアクトルSL1及びリアクトルL3を追加しても良い。
【0170】
(第2実施例)
図36は第8の実施の形態に係る直流変換装置の第2実施例を示す回路構成図である。図36に示す第8の実施の形態の第2実施例は、図27に示す構成に対して、さらに、図33に示すようなリアクトルL4及び補助トランスTbを設けたことを特徴とする。この第2実施例によっても、第1実施例の効果と同様な効果が得られる。
【0171】
なお、図36に示す構成に、さらに、図11に示す可飽和リアクトルSL1を追加しても良い。
【0172】
(第3実施例)
図37は第8の実施の形態に係る直流変換装置の第3実施例を示す回路構成図である。図37に示す第8の実施の形態の第3実施例は、図28に示す構成に対して、さらに、図33に示すようなリアクトルL4及び補助トランスTbを設けたことを特徴とする。この第3実施例によっても、第1実施例の効果と同様な効果が得られる。
【0173】
(第9の実施の形態)
第9の実施の形態の直流変換装置では、第8の実施の形態の直流変換装置をより具体化したものである。
【0174】
(第1実施例)
図38に示す第1実施例では、トランスTに1次巻線5aと2次巻線5bと3次巻線5d(補助トランスTbの2次巻線5b2に対応)とが巻回されている。1次巻線5aと2次巻線5bとは同相に巻回され、1次巻線5aと3次巻線5dとは逆相に巻回されている。
【0175】
即ち、トランスTの2次巻線5bを1次巻線5aと疎結合させ、1次巻線5a及び2次巻線5b間のリーケージインダクタにより、トランスTに直列に接続されたリアクトルL4を代用したものである。これにより、図33に示した補助トランスTbを図38に示したトランスTに結合することができる。
【0176】
なお、図38に示す構成に、さらに、図10に示す可飽和リアクトルSL1及びリアクトルL3を追加しても良い。
【0177】
(第2実施例)
図39は第8の実施の形態に係る直流変換装置の第2実施例を示す回路構成図である。図39に示す第8の実施の形態の第2実施例は、図27に示す構成に対して、トランスTの2次側回路を図38に示す2次側回路と同一構成としたものである。ここでは、トランスTの3次巻線は5e(巻数n5)とした。第2実施例によっても、第1実施例の効果と同様な効果が得られる。なお、図39に示す構成に、さらに、図11に示す可飽和リアクトルSL1及びリアクトルL3を追加しても良い。
【0178】
(第3実施例)
図40は第8の実施の形態に係る直流変換装置の第3実施例を示す回路構成図である。図40に示す第8の実施の形態の第3実施例は、図28に示す構成に対して、トランスTの2次側回路を図38に示す2次側回路と同一構成としたものである。第3実施例によっても、第1実施例の効果と同様な効果が得られる。
【0179】
なお、図40に示す構成に、さらに、図12に示すリアクトルL3を追加しても良い。
【0180】
(第10の実施の形態)
(第1実施例)
図41は第10の実施の形態に係る直流変換装置の第1実施例を示す回路構成図である。第10の実施の形態に係る直流変換装置は、トランスTの2次側に2次巻線5bと4次巻線5eとを設け、2出力としたことを特徴とする。なお、トランスTの2次側に3以上の巻線を設け、3出力以上としてもよい。ここでは、2出力についてのみ説明する。
【0181】
即ち、図38に示す直流変換装置の構成に、さらに、トランスTのコアに巻回された4次巻線5eと、ダイオードD5、コンデンサC5、負荷RL2を設けている。4次巻線5eは2次巻線5bと同相に巻回されている。4次巻線5eの一端はダイオードD5のアノードに接続され、ダイオードD5のカソードと4次巻線5eの他端とはコンデンサC5に接続されている。ダイオードD5とコンデンサC5とで整流平滑回路を構成する。このコンデンサC5はダイオードD5の整流電圧を平滑して直流出力を負荷RL2に出力する。
【0182】
また、1次巻線5aと4次巻線5eとは疎結合されている。例えば、巻線間をより離すことで疎結合とすることができる。2次巻線5bと4次巻線5eとは密結合されている。例えば、巻線間をより近接させることで密結合とすることができる。
【0183】
このように第10の実施の形態に係る直流変換装置によれば、2次巻線5bからの電圧をダイオードD1とコンデンサC4とで整流平滑して直流電力を負荷RL1に供給でき、また、4次巻線5eからの電圧をダイオードD5とコンデンサC5とで整流平滑して直流電力を負荷RL2に供給できる。
【0184】
また、1次巻線5aと2次巻線5b及び4次巻線5eとは疎結合されているので、1次側のリーケージインダクタンスは大きく、また、2次巻線5bと4次巻線5eとは密結合されているので、2次側のリーケージインダクタンスは小さい。このため、2次側の出力(2次巻線側の出力及び4次巻線側の出力)は、軽負荷時及び重負荷時に対して変動が小さくなり、負荷変動特性が良くなる。即ち、2次側のクロスレギュレーションが改善される。また、複数出力のクロスレギュレーションが良いことから、補助レギュレータを省略でき、回路を簡単化できる。
【0185】
図42は第10の実施の形態に係る直流変換装置の第1実施例に設けられたトランスの構造図である。図42に示すトランスは、日の字型のコア30を有し、コア30のコア部30aには、1次巻線5a及び帰還巻線5cと3次巻線5dとが近接して巻回されている。これにより、1次及び3次巻線間にわずかなリーケージインダクタを持たせ、このリーケージインダクタをリアクトルL3の代替としている。また、コア30にはパスコア30cとギャップ31が形成され、外周コアには2次巻線5bが巻回されている。なお、4次巻線5eは2次巻線5bに近接して巻回されている。即ち、パスコア30cにより、1次巻線5aと2次巻線5b(4次巻線5eも同じ)を疎結合させることにより、リーケージインダクタを大きくしている。このリーケージインダクタをリアクトルL4の代替としている。
【0186】
また、外周コア上で且つ1次巻線5aと2次巻線5bとの間に、凹部30bが2箇所形成されている。この凹部30bにより、外周コアの磁路の一部の断面積が他の部分よりも狭くなり、その部分のみが飽和するので、コア損失を低減できる。また、図41に示す構成に図10に示す可飽和リアクトルSL1を追加した場合には、この飽和する1次巻線5aを、可飽和リアクトルSL1として兼用することができる。
【0187】
このように、トランスTのコアの形状と巻線の工夫により、トランスTとリアクトルL4のエネルギーを2次側に帰還する補助トランスTbとを一つのコア30に結合し、パスコア30cを設けることにより、大きなリーケージインダクタを得て、トランス部分とリアクトルとを結合したので、直流変換装置を小型化、低価格化することができる。
【0188】
なお、図41に示す構成に、さらに、図10に示すリアクトルL3を追加しても良い。
【0189】
(第2実施例)
図43は第10の実施の形態に係る直流変換装置の第2実施例を示す回路構成図である。図43に示す第10の実施の形態の第2実施例は、図27に示す構成に対して、トランスTの2次側回路を図41に示す2次側回路と同一構成としたものである。ここでは、トランスTの3次巻線は5e(巻数n5)とし、トランスTの4次巻線は5f(巻数n6)とした。第2実施例によっても第1実施例の効果と同様な効果が得られる。
【0190】
なお、図43に示す構成に、さらに、図11に示す可飽和リアクトルSL1及びリアクトルL3を追加しても良い。
【0191】
(第3実施例)
図44は第10の実施の形態に係る直流変換装置の第3実施例を示す回路構成図である。図44に示す第10の実施の形態の第3実施例は、図28に示す構成に対して、トランスTの2次側回路を図41に示す2次側回路と同一構成としたものである。第3実施例によっても第1実施例の効果と同様な効果が得られる。
【0192】
なお、図44に示す構成に、さらに、図12に示すリアクトルL3を追加しても良い。
【0193】
(第11の実施の形態)
(第1実施例)
図45は第11の実施の形態に係る直流変換装置の第1実施例を示す回路構成図である。第11の実施の形態に係る直流変換装置は、トランスの2次側回路に同期整流器を採用したもので、トランスの出力波形が矩形波であるため、同期整流時の導通割合を増大することにより、低出力電圧時の整流器の損失を低減して高効率化することを特徴とする。
【0194】
図45に示す直流変換装置は、図38に示す直流変換装置の第1実施例に対して、トランスTの2次側回路の構成が異なるのみでその他の構成は同一構成であるので、同一部分には同一符号を付し、トランスTの2次側回路の構成のみを説明する。
【0195】
1次巻線5aと2次巻線5bとは疎結合され、また、2次巻線5bと3次巻線5dとは密結合されている。トランスTの2次巻線5bの一端(●有り側)は、コンデンサC4の一端に接続され、トランスTの2次巻線5bの他端は、FETからなるスイッチQ3を介してコンデンサC4の他端に接続されている。トランスTの3次巻線5dの一端(●有り側)は、FETからなるスイッチQ4を介してコンデンサC4の他端に接続されている。トランスTの3次巻線5dの他端はトランスTの2次巻線5bの他端に接続されている。
【0196】
また、トランスTの3次巻線5dの一端は、スイッチQ3のゲートに接続され、トランスTの3次巻線5dの他端は、スイッチQ4のゲートに接続されている。スイッチQ3にはダイオードD1が並列に接続され、スイッチQ4にはダイオードD2が並列に接続されている。これらの素子により同期整流回路を構成している。コンデンサC4は、平滑回路を構成している。この整流平滑回路は、トランスTの2次巻線5b及び3次巻線5dに誘起された電圧(オン/オフ制御されたパルス電圧)を整流平滑して直流出力を負荷RLに出力する。
【0197】
次に、このように構成された第11の実施の形態に係る直流変換装置の第1実施例の動作を説明する。
【0198】
まず、スイッチQ1がオンで、スイッチQ2がオフであるときには、直流電源Vdc1からトランスTの1次巻線5aを介してスイッチQ1に電流が流れて、1次巻線5aにエネルギー(1次巻線5aの●有り側が+で●無し側が−)が蓄積される。このエネルギーにより2次巻線5b及び3次巻線5dにも電圧(2次巻線5b及び3次巻線5dの●有り側が+で●無し側が−)が発生する。このため、スイッチQ3のゲートには+電圧が印加されてオンし、スイッチQ4のゲートには−電圧が印加されてオフする。そして、5b→C4→Q3→5bと電流が流れて、負荷RLに直流電力が供給される。
【0199】
次に、スイッチQ1がオフで、スイッチQ2がオンであるときには、スイッチQ2に電流が流れ、スイッチQ1には電流は流れない。このとき、トランスTの1次2次巻線間のリーケージインダクタに蓄えられたエネルギーにより、3次巻線5dにも電圧(3次巻線5dの●有り側が−で●無し側が+)が発生する。このため、スイッチQ4のゲートには+電圧が印加されてオンし、スイッチQ3のゲートには−電圧が印加されてオフする。そして、5d→5b→C4→Q4→5dで電流が流れ、負荷RLに出力電圧が発生する。
【0200】
このように、第11の実施の形態に係る直流変換装置の第1実施例によれば、第9の実施の形態の効果が得られるとともに、トランスTの2次側回路に同期整流器を用いているので、トランスの出力波形が矩形波であるため、同期整流素子のゲートに矩形波を印加させることによりほぼ全期間導通させ、並列に接続されたダイオードに電流が流れず損失なく整流できる。このため、5V,3.3Vのような低出力電圧時に効果がある。
【0201】
なお、図45に示すに示す構成に、さらに、図10に示す可飽和リアクトルSL1及びリアクトルL3を追加しても良い。
【0202】
(第2実施例)
図46は第11の実施の形態に係る直流変換装置の第2実施例を示す回路構成図である。図46に示す第11の実施の形態の第2実施例は、図39に示す構成に対して、トランスTの2次側回路を図45に示す2次側回路と同一構成としたものである。トランスTの3次巻線は5e(巻数n5)とした。第2実施例によっても第1実施例の効果と同様な効果が得られる。
【0203】
なお、図46に示す構成に、さらに、図11に示す可飽和リアクトルSL1及びリアクトルL3を追加しても良い。
【0204】
(第3実施例)
図47は第11の実施の形態に係る直流変換装置の第3実施例を示す回路構成図である。図47に示す第11の実施の形態の第3実施例は、図40に示す構成に対して、トランスTの2次側回路を図45に示す2次側回路と同一構成としたものである。第3実施例によっても第1実施例の効果と同様な効果が得られる。
【0205】
なお、図47に示す構成に、さらに、図12に示すリアクトルL3を追加しても良い。
【0206】
(第12の実施の形態)
次に第12の実施の形態に係る直流変換装置を説明する。第1乃至第11の実施の形態に係る直流変換装置では、スイッチとして、ノーマリオフタイプのMOS FET等を用いた。このノーマリオフタイプのスイッチは、電源がオフ時にオフ状態となるスイッチである。
【0207】
一方、SIT(static induction transistor、静電誘導トランジスタ)等のノーマリオンタイプのスイッチは、電源がオフ時にオン状態となるスイッチである。このノーマリオンタイプのスイッチは、スイッチングスピードが速く、オン抵抗も低くスイッチング電源等の電力変換装置に使用した場合、理想的な素子であり、スイッチング損失を減少させ高効率が期待できる。
【0208】
しかし、ノーマリオンタイプのスイッチング素子にあっては、電源をオンすると、スイッチがオン状態であるため、スイッチが短絡する。このため、ノーマリオンタイプのスイッチを起動できず、特殊な用途以外には使用できない。
【0209】
そこで、第12の実施の形態に係る直流変換装置は、第1の実施の形態に係る直流変換装置の第1実施例の構成を有すると共に、スイッチQ1,Q2にノーマリオンタイプのスイッチを使用するために、交流電源オン時に、入力平滑コンデンサの突入電流を軽減する目的で挿入されている突入電流制限抵抗の電圧降下による電圧を、ノーマリオンタイプのスイッチの逆バイアス電圧に使用し、電源オン時の問題をなくす構成を追加したことを特徴とする。
【0210】
図48は第12の実施の形態に係る直流変換装置を示す回路構成図である。図48に示す直流変換装置は、図1に示す第1の実施の形態に係る直流変換装置の第1実施例の構成を有すると共に、交流電源Vac1から入力される交流電圧を全波整流回路B1で整流して、得られた電圧を別の直流電圧に変換して出力するもので、全波整流回路B1の正極側出力端P1と負極側出力端P2との間には、入力平滑コンデンサC5と突入電流制限抵抗R1とからなる直列回路が接続されている。なお、交流電源Vac1及び全波整流回路B1は、図1に示す直流電源Vdc1に対応する。
【0211】
全波整流回路B1の正極側出力端P1には、トランスTの1次巻線5aを介してSIT等のノーマリオンタイプのスイッチQ1nが接続されている。帰還コンデンサC2の両端には、帰還巻線5cとSIT等のノーマリオンタイプのスイッチQ2nとの直列回路が接続されている。スイッチQ1n,Q2nは、制御回路11のPWM制御によりオン/オフする。
【0212】
また、突入電流制限抵抗R1の両端にはスイッチS1が接続されている。このスイッチS1は、例えばノーマリオフタイプのMOSFET,BJT(バイポーラ接合トランジスタ)等の半導体スイッチであり、制御回路11からの短絡信号によりオン制御される。
【0213】
突入電流制限抵抗R1の両端には、コンデンサC6と抵抗R2とダイオードD5とからなる起動電源部12が接続されている。この起動電源部12は、突入電流制限抵抗R1の両端に発生する電圧を取り出し、コンデンサC6の両端電圧をスイッチQ1n,Q2nのゲートへの逆バイアス電圧として使用するために、制御回路11に出力する。また、入力平滑コンデンサC5に充電された充電電圧を制御回路11に供給する。
【0214】
制御回路11は、交流電源Vac1をオンしたときに、コンデンサC6から供給された電圧により起動し、制御信号として端子b,dからスイッチQ1n,Q2nのゲートに逆バイアス電圧を出力し、スイッチQ1n,Q2nをオフさせる。この制御信号は、例えば、−15Vと0Vとのパルス信号からなり、−15Vの電圧によりスイッチQ1n,Q2nがオフし、0Vの電圧によりスイッチQ1n,Q2nがオンする。
【0215】
制御回路11は、入力平滑コンデンサC5の充電が完了した後、端子b,dから制御信号として0Vと−15Vとのパルス信号をスイッチQ1n,Q2nのゲートに出力し、スイッチQ1n,Q2nをスイッチング動作させる。制御回路11は、スイッチQ1n,Q2nをスイッチング動作させた後、所定時間経過後にスイッチS1のゲートに短絡信号を出力し、スイッチS1をオンさせる。
【0216】
また、トランスTに設けられた補助巻線5dの一端は、スイッチQ1n,Q2nの一端とコンデンサC7の一端と制御回路11とに接続され、補助巻線5dの他端は、ダイオードD7のカソードに接続され、ダイオードD7のアノードはコンデンサC7の他端及び制御回路11の端子cに接続されている。補助巻線5dとダイオードD7とコンデンサC7とは通常動作電源部13を構成し、この通常動作電源部13は、補助巻線5dで発生した電圧をダイオードD7及びコンデンサC7を介して制御回路11に供給する。
【0217】
次にこのように構成された第12の実施の形態に係る直流変換装置の動作を図48乃至図50を参照しながら説明する。
【0218】
なお、図50において、Vac1は、交流電源Vac1の交流電圧を示し、入力電流は、交流電源Vac1に流れる電流を示し、R1電圧は、突入電流制限抵抗R1に発生する電圧を示し、C5電圧は、入力平滑コンデンサC5の電圧を示し、C6電圧は、コンデンサC6の電圧を示し、出力電圧は、コンデンサC4の電圧を示し、Q1n,Q2n制御信号は、制御回路11の端子b,dからスイッチQ1n,Q2nのゲートへ出力される信号を示す。
【0219】
まず、時刻tにおいて、交流電源Vac1を印加(オン)すると、交流電源Vac1の交流電圧は全波整流回路B1で全波整流される。このとき、ノーマリオンタイプのスイッチQ1n,Q2nは、オン状態であり、スイッチS1は、オフ状態である。このため、全波整流回路B1からの電圧は、入力平滑コンデンサC5を介して突入電流制限抵抗R1に全て印加される(図49中の▲1▼)。
【0220】
この突入電流制限抵抗R1に発生した電圧は、ダイオードD5、抵抗R2を介してコンデンサC6に蓄えられる(図49中の▲2▼)。ここで、コンデンサC6の端子f側が例えば零電位となり、コンデンサC6の端子g側が例えば負電位となる。このため、コンデンサC6の電圧は、図50に示すように、負電圧(逆バイアス電圧)となる。このコンデンサC6の負電圧が端子aを介して制御回路11に供給される。
【0221】
そして、コンデンサC6の電圧が、スイッチQ1n,Q2nのスレッシホールド電圧THLになった時点(図50の時刻t)で、制御回路11は、端子b,dから−15Vの制御信号をスイッチQ1n,Q2nのゲートに出力する(図49中の▲3▼)。このため、スイッチQ1n,Q2nは、オフ状態となる。
【0222】
すると、全波整流回路B1からの電圧により、入力平滑コンデンサC5は、充電されて(図49中の▲4▼)、入力平滑コンデンサC5の電圧が上昇していき、入力平滑コンデンサC5の充電が完了する。
【0223】
次に、時刻tにおいて、制御回路11は、スイッチング動作を開始させる。始めに、端子bから0Vの制御信号をスイッチQ1nのゲートに出力する(図49中の▲5▼)。このため、スイッチQ1nは、オン状態となるため、全波整流回路B1の正極側出力端P1からトランスTの1次巻線5aを介してスイッチQ1nに電流が流れて(図49中の▲6▼)、トランスTの1次巻線5aにエネルギーが蓄えられる。このとき、2次巻線5bにも電圧が発生し、5b→D1→L1→C4→5bで電流が流れるため、負荷RLに電力が供給される。
【0224】
また、トランスTの1次巻線5aと電磁結合している補助巻線5dにも電圧が発生し、発生した電圧は、ダイオードD7及びコンデンサC7を介して制御回路11に供給される(図49中の▲7▼)。このため、制御回路11が動作を継続することができるので、スイッチQ1n,Q2nのスイッチング動作を継続して行うことができる。
【0225】
次に、時刻tにおいて、端子bから−15Vの制御信号をスイッチQ1nのゲートに、端子dから0Vの制御信号をスイッチチQ2nのゲートに出力する。このため、時刻tにスイッチQ1nがオフしスイッチQ2nがオンして、L1→C4→D2→L1で電流が流れ、負荷RLに電力が供給される。
【0226】
また、時刻tに制御回路11から短絡信号をスイッチS1に出力すると、スイッチS1がオンして(図49中の▲8▼)、突入電流制限抵抗R1の両端が短絡される。このため、突入電流制限抵抗R1の損失を減ずることができる。
【0227】
なお、時刻tは、交流電源Vac1をオンしたとき(時刻t)からの経過時間として設定され、例えば入力平滑コンデンサC5と突入電流制限抵抗R1との時定数(τ=C5・R1)の約5倍以上の時間に設定される。以後、スイッチQ1n,Q2nは交互にオン/オフしてスイッチング動作を繰り返す。スイッチQ1n,Q2nがスイッチング動作を開始した後には、スイッチQ1n,Q2nは、第1の実施の形態に係る直流変換装置のスイッチQ1及びQ2の動作、即ち、図2に示すタイミングチャートに従った動作と同様に動作する。
【0228】
このように第12の実施の形態に係る直流変換装置によれば、第1の実施の形態の効果が得られるとともに、制御回路11は、交流電源Vac1がオンされたときに突入電流制限抵抗R1に発生した電圧によりスイッチQ1n,Q2nをオフさせ、入力平滑コンデンサC5が充電された後、スイッチQ1n,Q2nを交互にオン/オフさせるスイッチング動作を開始させるので、電源オン時における問題もなくなる。従って、ノーマリオンタイプの半導体スイッチが使用可能となり、損失の少ない、即ち、高効率な直流変換装置を提供することができる。
【0229】
なお、本発明は上述した第1乃至第12の実施の形態に係る直流変換装置に限定されるものではない。第12の実施の形態の装置では、第1の実施の形態の装置にノーマリオン回路を追加した例を説明したが、ノーマリオン回路は、例えば、第2乃至第11の実施の形態の装置のいずれか少なくとも1つの実施の形態に追加しても良い。
【0230】
【発明の効果】
以上説明したように、トランスの帰還巻線を追加することにより、主スイッチ及び補助スイッチの両方の主端子の一端を接地でき、従来のような特別なドライバを用いることなくゼロ電圧スイッチを達成することができる。また、特別なドライバが不要のことから、商用200V入力用のドライバを含めたMIC化も可能となり、高効率、小型、低ノイズ、設計の簡素化を図ることができる直流変換装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係る直流変換装置の第1実施例を示す回路構成図である。
【図2】第1の実施の形態に係る直流変換装置の第1実施例の各部における信号のタイミングチャートである。
【図3】第1の実施の形態に係る直流変換装置の第2実施例を示す回路構成図である。
【図4】第1の実施の形態に係る直流変換装置の第3実施例を示す回路構成図である。
【図5】第1の実施の形態に係る直流変換装置の第3実施例に設けられたトランスの構造図である。
【図6】第1の実施の形態に係る直流変換装置の第3実施例の各部における信号のタイミングチャートである。
【図7】第1の実施の形態に係る直流変換装置の第3実施例のスイッチQ1のターンオン時の各部における信号の詳細を示すタイミングチャートである。
【図8】第1の実施の形態に係る直流変換装置の第3実施例に設けられたトランスのB−H特性を示す図である。
【図9】第1の実施の形態に係る直流変換装置の第3実施例に設けられた可飽和リアクトルの電流のタイミングチャートである。
【図10】第2の実施の形態に係る直流変換装置の第1実施例を示す回路構成図である。
【図11】第2の実施の形態に係る直流変換装置の第2実施例を示す回路構成図である。
【図12】第2の実施の形態に係る直流変換装置の第3実施例を示す回路構成図である。
【図13】第3の実施の形態に係る直流変換装置の第1実施例を示す回路構成図である。
【図14】第3の実施の形態に係る直流変換装置の第2実施例を示す回路構成図である。
【図15】第3の実施の形態に係る直流変換装置の第3実施例を示す回路構成図である。
【図16】第4の実施の形態に係る直流変換装置の第1実施例を示す回路構成図である。
【図17】第4の実施の形態に係る直流変換装置の第1実施例に設けられたトランスの構造図である。
【図18】第4の実施の形態に係る直流変換装置の第1実施例の各部における信号のタイミングチャートである。
【図19】第4の実施の形態に係る直流変換装置の第1実施例のスイッチQ1のターンオン時の各部における信号の詳細を示すタイミングチャートである。
【図20】第4の実施の形態に係る直流変換装置の第1実施例のスイッチQ1のターンオフ時の各部における信号の詳細を示すタイミングチャートである。
【図21】第4の実施の形態に係る直流変換装置の第2実施例を示す回路構成図である。
【図22】第4の実施の形態に係る直流変換装置の第3実施例を示す回路構成図である。
【図23】第5の実施の形態に係る直流変換装置の第1実施例を示す回路構成図である。
【図24】第5の実施の形態に係る直流変換装置の第2実施例を示す回路構成図である。
【図25】第5の実施の形態に係る直流変換装置の第3実施例を示す回路構成図である。
【図26】第6の実施の形態に係る直流変換装置の第1実施例を示す回路構成図である。
【図27】第6の実施の形態に係る直流変換装置の第2実施例を示す回路構成図である。
【図28】第6の実施の形態に係る直流変換装置の第3実施例を示す回路構成図である。
【図29】第7の実施の形態に係る直流変換装置の第1実施例を示す回路構成図である。
【図30】第7の実施の形態に係る直流変換装置の第2実施例を示す回路構成図である。
【図31】第7の実施の形態に係る直流変換装置の第3実施例を示す回路構成図である。
【図32】第7の実施の形態に係る直流変換装置において入力電圧が高い場合の各部における信号のタイミングチャートである。
【図33】第8の実施の形態に係る直流変換装置の第1実施例を示す回路構成図である。
【図34】第8の実施の形態に係る直流変換装置の第1実施例の各部における信号のタイミングチャートである。
【図35】第8の実施の形態に係る直流変換装置の第1実施例のスイッチQ1のターンオン時の各部における信号の詳細を示すタイミングチャートである。
【図36】第8の実施の形態に係る直流変換装置の第2実施例を示す回路構成図である。
【図37】第8の実施の形態に係る直流変換装置の第3実施例を示す回路構成図である。
【図38】第9の実施の形態に係る直流変換装置の第1実施例を示す回路構成図である。
【図39】第9の実施の形態に係る直流変換装置の第2実施例を示す回路構成図である。
【図40】第9の実施の形態に係る直流変換装置の第3実施例を示す回路構成図である。
【図41】第10の実施の形態に係る直流変換装置の第1実施例を示す回路構成図である。
【図42】第10の実施の形態に係る直流変換装置の第1実施例に設けられたトランスの構造図である。
【図43】第10の実施の形態に係る直流変換装置の第2実施例を示す回路構成図である。
【図44】第10の実施の形態に係る直流変換装置の第3実施例を示す回路構成図である。
【図45】第11の実施の形態に係る直流変換装置の第1実施例を示す回路構成図である。
【図46】第11の実施の形態に係る直流変換装置の第2実施例を示す回路構成図である。
【図47】第11の実施の形態に係る直流変換装置の第3実施例を示す回路構成図である。
【図48】第12の実施の形態に係る直流変換装置を示す回路構成図である。
【図49】第12の実施の形態に係る直流変換装置の動作を説明するための図である。
【図50】第12の実施の形態に係る直流変換装置の各部における信号のタイミングチャートである。
【図51】従来の直流変換装置を示す回路構成図である。
【図52】従来の直流変換装置の各部における信号のタイミングチャートである。
【図53】従来の直流変換装置に設けられたトランスのB−H特性を示す図である。
【図54】従来の直流変換装置に設けられたトランスの励磁電流のタイミングチャートである。
【図55】従来の直流変換装置の他の一例を示す回路構成図である。
【符号の説明】
Vdc1 直流電源
Vac1 交流電源
B1 全波整流回路
10,11,100 制御回路
Q1〜Q4,Q1n,Q2n スイッチ
RL,RL1,RL2 負荷
R1,R2 抵抗
SL1 可飽和リアクトル
L1〜L4 リアクトル
C1〜C7 コンデンサ
S1 スイッチ
T,Ta,Tb トランス
5a 1次巻線(n1)
5b 2次巻線(n2)
5c 帰還巻線(n3)
5d 3次巻線(補助巻線n4)
5e 4次巻線(n5)
5f 5次巻線(n6)
12 起動電源部
13 通常動作電源部
D1〜D7 ダイオード

Claims (23)

  1. 直流電源の両端に接続され、トランスの1次巻線と第1スイッチとが直列に接続された第1直列回路と、
    前記トランスの2次巻線に発生する電圧を整流する整流回路と、
    前記整流回路の整流出力を平滑する平滑回路と、
    前記第1スイッチの両端に接続され、第1コンデンサと第1リアクトルとが直列に接続された第2直列回路と、
    前記第1スイッチに並列に接続された第1ダイオード及び共振用コンデンサと、
    前記第1リアクトルの両端に接続され、第2ダイオードと帰還コンデンサとが直列に接続された第3直列回路と、
    前記帰還コンデンサの両端に接続され、前記トランスに巻回された帰還巻線と第2スイッチとが直列に接続された第4直列回路と、
    前記第1スイッチのオフ時に前記第2スイッチをオンさせて前記帰還巻線を介して前記帰還コンデンサの電力を前記トランスに帰還させ、前記第2スイッチのオフ時に前記トランスに発生する逆起電力により前記第1スイッチをゼロ電圧スイッチさせる制御回路と、
    を有することを特徴とする直流変換装置。
  2. 前記第1リアクトルは、前記トランスに巻回された第1補助巻線からなることを特徴とする請求項1記載の直流変換装置。
  3. 直流電源の両端に接続され、トランスの1次巻線と第1スイッチとが直列に接続された第1直列回路と、
    前記トランスの2次巻線に発生する電圧を整流する整流回路と、
    前記整流回路の整流出力を平滑する平滑回路と、
    前記トランスの1次巻線に並列に接続された可飽和リアクトルと、
    前記第1スイッチに並列に接続された第1ダイオード及び共振用コンデンサと、
    前記トランスの1次巻線に並列に接続され、第2ダイオードと第1リアクトルの第1巻線とが直列に接続された第2直列回路と、
    前記第1スイッチの両端に接続され、第1コンデンサと第3ダイオードと前記第1リアクトルの第2巻線とが直列に接続された第3直列回路と、
    前記第3ダイオードと前記第1リアクトルの第2巻線との直列回路の両端に接続され、第4ダイオードと帰還コンデンサとが直列に接続された第4直列回路と、
    前記帰還コンデンサの両端に接続され、前記トランスに巻回された帰還巻線と第2スイッチとが直列に接続された第5直列回路と、
    前記第1スイッチのオフ時に前記第2スイッチをオンさせて前記帰還巻線を介して前記帰還コンデンサの電力により前記可飽和リアクトルを飽和させ、前記第1スイッチをゼロ電圧スイッチさせる制御回路と、
    を有することを特徴とする直流変換装置。
  4. 前記可飽和リアクトルは、前記トランスのコアの飽和特性を用いることを特徴とする請求項3記載の直流変換装置。
  5. 前記トランスのコアの磁路の一部に断面積の少ない部分を設けたことを特徴とする請求項4記載の直流変換装置。
  6. 前記トランスの1次巻線に並列に接続された可飽和リアクトルと、
    前記トランスの1次巻線に直列に接続された第2リアクトルとを有し、
    前記制御回路は、前記第1スイッチのオフ時に前記第2スイッチをオンさせて前記帰還巻線を介して前記帰還コンデンサの電力により前記可飽和リアクトルを飽和させ、前記第1スイッチをゼロ電圧スイッチさせることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の直流変換装置。
  7. 前記トランスの1次巻線に直列に接続された第2リアクトルを有することを特徴とする請求項3記載の直流変換装置。
  8. 前記整流回路は、前記トランスの2次巻線に直列に接続された第1整流素子及び該第1整流素子と前記2次巻線との直列回路に並列に接続された第2整流素子を有し、
    前記平滑回路は、前記第2整流素子に並列に第3リアクトルを介して接続された平滑素子を有することを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項記載の直流変換装置。
  9. 前記整流回路は、前記トランスの2次巻線の一端に直列に接続され且つ制御端子が前記2次巻線の他端に接続された第3スイッチ及び該第3スイッチと前記2次巻線との直列回路に並列に接続され且つ制御端子が前記2次巻線の一端に接続された第4スイッチを有し、
    前記平滑回路は、前記第4スイッチに並列に第3リアクトルを介して接続された平滑素子を有することを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項記載の直流変換装置。
  10. 前記整流回路は、前記トランスのコアに前記1次巻線と密結合させて巻回された前記トランスの2次巻線と、前記コアに前記1次巻線と疎結合させて巻回された前記トランスの3次巻線と、前記2次巻線に直列に接続された第1整流素子及び該第1整流素子と前記2次巻線との直列回路に並列に接続された第2整流素子を有し、
    前記平滑回路は、前記第2整流素子に並列に前記3次巻線を介して接続された平滑素子を有することを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項記載の直流変換装置。
  11. 前記整流回路は、前記トランスのコアに前記1次巻線と密結合させて巻回された前記トランスの2次巻線と、前記コアに前記1次巻線と疎結合させて巻回された前記トランスの3次巻線と、前記トランスの2次巻線の一端に直列に接続され且つ制御端子が前記2次巻線の他端に接続された第3スイッチ及び該第3スイッチと前記2次巻線との直列回路に並列に接続され且つ制御端子が前記2次巻線の一端に接続された第4スイッチを有し、
    前記平滑回路は、前記第4スイッチに並列に前記3次巻線を介して接続された平滑素子を有することを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項記載の直流変換装置。
  12. 前記2次巻線の巻数と前記3次巻線の巻数とは同数であり、前記2次巻線は、前記1次巻線に対して逆相に巻回され、前記3次巻線は、前記1次巻線と同相に巻回されていることを特徴とする請求項10又は請求項11記載の直流変換装置。
  13. 前記整流回路は、前記トランスの2次巻線に直列に接続された整流素子を有し、
    前記平滑回路は、前記整流素子と前記2次巻線との直列回路に並列に接続された平滑素子を有することを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項記載の直流変換装置。
  14. 前記トランスの2次巻線は、前記トランスのコアに巻回され且つ互いに分離した複数の2次側巻線からなり、各々の前記2次側巻線に対応して前記整流素子及び前記平滑素子を設けたことを特徴とする請求項13記載の直流変換装置。
  15. 前記トランスの1次巻線と各々の前記2次側巻線とは疎結合し、各々の前記2次側巻線間は密結合としたことを特徴とする請求項14記載の直流変換装置。
  16. 前記トランスの1次巻線に直列に接続された第4リアクトルと、
    前記トランスに直列に接続され、前記第1スイッチがオン時に前記第4リアクトルに蓄えられたエネルギーを前記第1スイッチがオフ時に2次側に還流させる補助トランスとを有し、
    前記整流回路は、前記トランスの2次巻線に直列に接続された整流素子を有し、前記平滑回路は、前記整流素子と前記2次巻線との直列回路に並列に接続された平滑素子を有することを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項記載の直流変換装置。
  17. 前記第4リアクトルは、前記トランスのコアに疎結合させて巻回された前記トランスの1次巻線及び2次巻線間のリーケージインダクタからなり、前記トランスのコアには前記トランスの1次巻線と前記補助トランスの2次巻線とが密結合させて巻回されてなることを特徴とする請求項16記載の直流変換装置。
  18. 前記トランスのコアに前記トランスの1次巻線と疎結合させて巻回された1以上の3次巻線を設け、各々の前記3次巻線に対応して前記整流素子及び前記平滑素子を設けたことを特徴とする請求項16又は請求項17記載の直流変換装置。
  19. 前記整流回路は、前記トランスの2次巻線の一端と前記補助トランスの2次巻線の一端との接続点と前記平滑素子の一端とに接続され且つ制御端子が前記補助トランスの2次巻線の他端に接続された第3スイッチと、前記補助トランスの2次巻線の他端と前記平滑素子の一端とに接続され且つ制御端子が前記補助トランスの2次巻線の一端に接続された第4スイッチを有することを特徴とする請求項16乃至請求項18のいずれか1項記載の直流変換装置。
  20. 前記直流電源は、交流電源と、この交流電源に接続されて交流電圧を整流する入力整流回路とからなり、
    前記入力整流回路の一方の出力端と他方の出力端との間に接続され、入力平滑コンデンサと前記交流電源がオンされたときに前記入力平滑コンデンサの突入電流を軽減する突入電流制限抵抗とが直列に接続された直列回路を有し、
    前記第1スイッチは、前記入力整流回路の一方の出力端に前記トランスの1次巻線を介して接続されたノーマリオンタイプのスイッチからなり、
    前記第2スイッチは、ノーマリオンタイプのスイッチからなり、
    前記制御回路は、前記交流電源がオンされたときに前記突入電流制限抵抗に発生した電圧により前記第1スイッチ及び第2スイッチをオフさせ、前記入力平滑コンデンサが充電された後、前記第1スイッチ及び第2スイッチを交互にオン/オフさせるスイッチング動作を開始させることを特徴とする請求項1乃至請求項19のいずれか1項記載の直流変換装置。
  21. 前記トランスは第2補助巻線をさらに備え、該トランスの第2補助巻線に発生する電圧を前記制御回路に供給する通常動作電源部を有することを特徴とする請求項20記載の直流変換装置。
  22. 前記突入電流制限抵抗に並列に接続された半導体スイッチを有し、
    前記制御回路は、前記第1スイッチ及び第2スイッチのスイッチング動作を開始させた後、前記半導体スイッチをオンさせることを特徴とする請求項20又は請求項21記載の直流変換装置。
  23. 前記第1スイッチの主端子の一端と前記第2スイッチの主端子の一端と前記制御回路の共通端子とを共通に接続したことを特徴とする請求項1乃至請求項22のいずれか1項記載の直流変換装置。
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