JPWO2004017119A1 - トーションバーを備えるマイクロ揺動素子 - Google Patents

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Abstract

マイクロ揺動素子は、フレーム(113)と、このフレーム(113)に対して連結部(112)を介して連結された揺動部材(111)と、を備えている。各連結部(112)は、2本のトーションバー(112a)を含んでおり、各トーションバー(112a)は、複数の穴(112b)を形成することにより、フレーム(113)に向かって剛性が相対的に高く、揺動部材(111)に向かって剛性が相対的に低くなるように構成されている。

Description

本発明は、トーションバーを備えるマイクロ揺動素子に関する。特に、本発明は、光ディスクに対してデータの記録・再生処理を行う光ディスク装置や複数の光ファイバ間の光路の切り換えを行う光スイッチング装置などの光学装置に組み込まれて、光の進路方向を変更するのに用いられるマイクロミラー素子に関する。
マイクロミラー素子は、光を反射するためのミラー面を備え、当該ミラー面の揺動により光の反射方向を変化させることができる。ミラー面を揺動するために静電気力を利用する静電駆動型のマイクロミラー素子が、多くの光学装置で採用されている。静電駆動型マイクロミラー素子としては、いわゆる表面マイクロマシニング技術によって製造されるマイクロミラー素子と、いわゆるバルクマイクロマシニング技術によって製造されるマイクロミラー素子とに大きく2つに類別することができる。
表面マイクロマシニング技術では、基板上において、各構成部位に対応する材料薄膜を所望のパターンに加工し、このようなパターンを順次積層することにより、支持体、ミラー面及び電極部など、素子を構成する各部位や、後に除去される犠牲層を形成する。このような表面マイクロマシニング技術によって製造される静電駆動型マイクロミラー素子は、例えば、特開平7−287177号公報に開示されている。
一方、バルクマイクロマシニング技術では、材料基板自体をエッチングすることにより支持体やミラー部などを所望の形状に成形し、必要に応じてミラー面や電極を薄膜形成する。このようなバルクマイクロマシニング技術によって製造される静電駆動型マイクロミラー素子は、例えば、特開平9−146032号公報、特開平9−146034号公報、特開平10−62709号公報、特開2001−13443号公報に開示されている。
マイクロミラー素子に要求される技術的事項の一つとして、光反射を担うミラー面の平面度が高いことを挙げることができる。表面マイクロマシニング技術によると、最終的に形成されるミラー面が薄いため、ミラー面が湾曲し易く、高平面度が保証されるのは、ミラー面のサイズにおいて一辺の長さが数10μmのものに限られる。
これに対して、バルクマイクロマシニング技術によると、相対的に分厚い材料基板自体を削り込んでミラー部を構成し、このミラー部上にミラー面を設けるため、より広面積のミラー面であっても、その剛性を確保できる。その結果、充分に高い光学的平面度を有するミラー面を形成することが可能となる。従って、特に一辺の長さが数100μm以上のミラー面が必要とされるマイクロミラー素子の製造においては、バルクマイクロマシニング技術が広く採用されている。
図20は、バルクマイクロマシニング技術によって作製された従来の静電駆動型マイクロミラー素子400を表す。マイクロミラー素子400は、ミラー基板410とベース基板420とが積層された構造を有する。ミラー基板410は、図21に示すように、ミラー部411と、フレーム413と、これらを連結する一対のトーションバー412とを含む。ミラー部411の表面には、ミラー面411aが設けられている。ミラー部411の裏面には、一対の電極414a,414bが設けられている。
一方、ベース基板420には、図20に示すように、ミラー部411の電極414aに対向する電極421a、及び、電極414bに対向する電極421bが設けられている。
このような構成によれば、例えばミラー部411の電極414a,414bを正に帯電させた状態において、ベース基板420の電極421aを負極にすると、電極414aと電極421aの間には静電引力が発生し、ミラー部411は、一対のトーションバー412を捻りながら矢印M3方向に揺動する。ミラー部411は、電極間の静電引力と各トーションバー412の捻り抵抗力の総和とが釣合う角度まで揺動する。
以上とは逆に、ミラー部411の電極414a,414bを正に帯電させた状態で電極421bを負極にすると、電極414bと電極421bの間に静電引力が発生し、ミラー部411は、矢印M3とは反対の方向に揺動する。このようなミラー部411の揺動駆動により、ミラー面411aによって反射される光の反射方向が切り換えられる。
上述のように、静電駆動型マイクロミラー素子400において、ミラー部411は、電極間の静電力と各トーションバー412の捻り抵抗力の総和とが釣合う角度まで揺動する。この際、各トーションバー412の捻りによる応力の程度は、その長さ方向で均一ではない。すなわち、各トーションバー412の両端は、可動のミラー部411と固定のフレーム413とに連結されており、ミラー部411が揺動すると、トーションバー412の捻りによる応力はトーションバー412両端の連結部に集中することになる。
しかしながら、図21からも分かるように、各トーションバー412の幅及び厚さは均一に構成されている。しかも、各トーションバー412の捻り抵抗を小さくして駆動電力を減少させるため、幅及び厚さを小さく設定している。その結果、各トーションバー412の両端に応力が集中すると、トーションバー412がその箇所で破壊する可能性が高い。特に、トーションバー412の捻り角(ミラー部411の揺動角)が大きく、ミラー部411の捻りばね定数が大きい場合(すなわち、マイクロミラー素子の共振周波数が高い)にその傾向が高い。また、トーションバー412の剛性が長さ方向に一様であると、マイクロミラー素子400に求められる種々な特性要件に対応することができない。
そこで、本発明の目的は、低い捻り抵抗、大きな捻り角及び高い共振周波数などの種々な要件に対応するようにトーションバーを構成しても、破壊の可能性の低いマイクロ揺動素子、特にマイクロミラー素子を提供することを目的とする。
この目的を達成するために、本発明によれば、フレームと、このフレームに対して連結部を介して連結された揺動部材と、を備え、前記各連結部は、少なくとも1つのトーションバーを含んでおり、当該トーションバーは、剛性調整手段を備えている、マイクロ揺動素子が提供される。
以上の構成によれば、トーションバーの剛性は、剛性調整手段により、マイクロ揺動素子に求められる動作特性に応じて調整することができる。例えば、トーションバーの一端又は両端の剛性を高めて、捻ればね定数を高くすることができる。逆に、トーションバーの一端又は両端の剛性を低めて、捻れ抵抗を小さく、捻れ角を大きく設定することも可能である。また、捻れ変形するトーションバーの応力分布が長さ方向に均一となるように剛性の分布を調整すれば、応力集中によるトーションバーの破壊の可能性を低くすることもできる。
本発明の好適な実施形態によれば、各連結部は、幅方向に間隔をあけた2本のトーションバーを含んでおり、当該2本のトーションバーの間隔は、揺動部材に近いほど大きく、フレームに近づくにつれて減少するように構成されている。このように構成すれば、揺動部材が揺動すると、各トーションバーは、フレーム側では捻れ変形が主体となるが、揺動部材側では揺動軸心から遠くなるため、捻れ変形の程度は小さく、撓み変形が主体となる。従って、各トーションバーの揺動部材側の端部では応力集中は生じ難い状態となっている。
以上のような前提において、剛性調整手段は、各トーションバーの剛性が、前記フレームに向かって相対的に高く、前記揺動部材に向かって相対的に低くなるように構成されているのが好ましい。このような構成によれば、揺動部材が揺動するときには、トーションバーはフレームの近くでの捻れが高い剛性によって相対的に小さく、捻れによる応力集中も小さい。しかも、揺動部材の近くでは、揺動部材の揺動に追随するトーションバーの撓みが主体となるため(トーションバーの捻れは小さい)、揺動部材の近傍での捻れによる応力集中も小さい。その結果、トーションバーの揺動部材及びフレームに対する接続点で応力集中は起こり難く、トーションバー全体としては、その長手方向に応力が均一に分散される。従って、揺動部材を大きな揺動角で揺動させても、或いは揺動部材の共振周波数を高くするためにトーションバーの捻ればね定数を大きく設定しても、トーションバーが破壊し難くなる。
トーションバーの剛性を調整するための第1の手段は、トーションバーに複数の穴を形成し、そのサイズや配列パターンに変化をつけることである。穴は、トーションバーの剛性を低下させる作用があり、穴の占有比率が大きいほどその作用が強くなる。従って、穴のサイズを、フレームに近いほど小さく、揺動部材に近いほど大きくなるように変化させれば、トーションバーの剛性は、フレームに向かって相対的に高く、揺動部材に向かって相対的に低くなるのである。一方、複数の穴のサイズを均一にする場合には、穴の密度を、フレームに近いほど小さく、揺動部材に近いほど大きくなるように変化させれば、同じ機能が得られる。
複数の穴は、トーションバーを肉厚方向に貫通してもよいし、或いは幅方向に貫通してもよい。さらに、複数の穴の一部は、トーションバーを肉厚方向に貫通し、複数の穴の残部は、トーションバーを幅方向に貫通してもよい。
トーションバーの剛性を調整するための第2の手段は、トーションバーの幅及び/又は厚さに変化をつけることである。すなわち、トーションバーの幅及び/又は厚さを、フレームに近いほど大きく、揺動部材に近いほど小さくなるように変化させれば、トーションバーの剛性は、フレームに向かって増加し、揺動部材に向かって減少するのである。
トーションバーの剛性を調整するための第3の手段は、トーションバーの幅方向及び/又は厚さ方向に突出する複数の補強リブを設けて、これら補強リブの間隔に変化をつけることである。すなわち、複数の補強リブの間隔を、フレームに近いほど小さく、前記揺動部材に近いほど大きくなるように変化させれば、トーションバーの剛性は、フレームに向かって増加し、揺動部材に向かって減少するのである。
各連結部が2本のトーションバーを含む前述の実施形態によれば、当該2本のトーションバーを含む平面に直交する軸(いわゆるz軸)周りに揺動部材が回動しようとすると、これらトーションバーが突っ張り作用を発揮して、揺動部材のz軸周りの回動を防止することができる。従って、揺動部材がマイクロミラー素子のミラー部である場合に、意図しない方向にミラー部によって光が反射されるのを回避できる。
前記2本のトーションバーは、厚さ方向に相互に位置がずれていてもよい。このような構成により、2本のトーションバーをフレーム又は揺動部材のうちの電気的に分離された2つの部分にそれぞれ接続することが可能となる。
本発明の別の好適な実施形態によれば、前記フレームは内側フレームを構成しており、前記連結部はこの内側フレームを前記揺動部材に連結する内側連結部である。さらに内側フレームに外側連結部を介して外側フレームが連結されており、各外側連結部は、少なくとも1つの外側トーションバーを含んでいる。外側トーションバーは、外側フレームに向かって剛性が相対的に高く、内側フレームに向かって剛性が相対的に低くなるように構成されている。また、外側連結部の揺動軸は、内側連結部の揺動軸に直交する。具体的には、内側連結部の揺動軸はx方向に延び、外側連結部の揺動軸はy方向に延びている。
この実施形態によれば、2軸揺動型のマイクロ揺動素子を構成でき、揺動部材がミラー部を有している場合には、光りの反射方向の制御自由度が高まる。
本発明のその他の目的、特徴及び利点は、以下添付図面に基づいて説明する好適実施形態から明らかとなろう。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るマイクロミラー素子の分解斜視図である。
図2は、図1に示すマイクロミラー素子の組立て状態における、線2−2に沿った断面図である。
図3は、本発明の第2の実施形態に係るマイクロミラー素子の斜視図である。
図4は、図3における線4−4に沿った断面図である。
図5は、図3に示すマイクロミラー素子におけるベース基板を示す斜視図である。
図6は、本発明の第3の実施形態に係るマイクロミラー素子の斜視図である。
図7aは、上記いずれの実施形態についても採用できるトーションバーの構造の第1の例を示す部分拡大平面図である。
図7bは、図7aにおける線7B−7Bに沿った断面図である。
図8aは、上記いずれの実施形態についても採用できるトーションバーの構造の第2の例を示す部分拡大平面図である。
図8bは、図8aにおける線8B−8Bに沿った断面図である。
図9aは、上記いずれの実施形態についても採用できるトーションバーの構造の第3の例を示す部分拡大平面図である。
図9bは、図9aにおける線9B−9Bに沿った断面図である。
図10aは、上記いずれの実施形態についても採用できるトーションバーの構造の第4の例を示す部分拡大平面図である。
図10bは、図10aにおける線10B−10Bに沿った断面図である。
図11aは、上記いずれの実施形態についても採用できるトーションバーの構造の第5の例を示す部分拡大平面図である。
図11bは、図11aにおける線11B−11Bに沿った断面図である。
図12aは、上記いずれの実施形態についても採用できるトーションバーの構造の第6の例を示す部分拡大平面図である。
図12bは、図12aにおける線12B−12Bに沿った断面図である。
図12cは、図12aにおける矢印12C方向にみた立面図である。
図13aは、上記いずれの実施形態についても採用できるトーションバーの構造の第7の例を示す部分拡大平面図である。
図13bは、図13aにおける線13B−13Bに沿った断面図である。
図14aは、上記いずれの実施形態についても採用できるトーションバーの構造の第8の例を示す部分拡大平面図である。
図14bは、図14aにおける線14B−14Bに沿った断面図である。
図15aは、上記いずれの実施形態についても採用できるトーションバーの構造の第9の例を示す部分拡大平面図である。
図15bは、図15aにおける線15B−15Bに沿った断面図である。
図15cは、図15aにおける矢印15C方向にみた立面図である。
図16aは、上記いずれの実施形態についても採用できるトーションバーの構造の第10の例を示す部分拡大平面図である。
図16bは、図16aにおける線16B−16Bに沿った断面図である。
図16cは、図16aにおける矢印16C方向にみた立面図である。
図17aは、上記いずれの実施形態についても採用できるトーションバーの構造の第11の例を示す部分拡大平面図である。
図17bは、図17aにおける線17B−17Bに沿った断面図である。
図18aは、上記いずれの実施形態についても採用できるトーションバーの構造の第12の例を示す部分拡大平面図である。
図18bは、図18aにおける線18B−18Bに沿った断面図である。
図19aは、上記いずれの実施形態についても採用できるトーションバーの構造の第13の例を示す部分拡大平面図である。
図19bは、図19aにおける線19B−19Bに沿った断面図である。
図20は、従来のマイクロミラー素子の断面図である。
図21は、図20に示すマイクロミラー素子におけるミラー基板を示す斜視図である。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照しつつ具体的に説明する。
図1及び2は、本発明の第1の実施形態に係るマイクロミラー素子100を示す。本実施形態のマイクロミラー素子100は、ミラー基板110とベース基板120とが積層した構造を有する。
ミラー基板110は、図1に示すように、ミラー部111と、このミラー部111を囲むフレーム113と、当該フレーム113及びミラー部111とを繋ぐ一対の捻れ連結部112とを有する。ミラー基板110は、例えば、PやAsなどのn型不純物やBなどのp型不純物をドープすることによって導電性を付与されたシリコン製の基板から、バルクマシニング技術によって成形されたものである。具体的には、板状の導電性シリコン基板に対して、ミラー部111、フレーム113、及び一対の捻れ連結部112に対応する箇所を覆うエッチングマスクを用いて、Deep RIE(Deep Reactive Ion Etching)などのドライエッチングや、KOH溶液などを用いたウエットエッチングにより、空隙部110aを設ける。その結果、空隙部110aによって、ミラー部111、フレーム113、及び一対の捻れ連結部112がかたち取られることとなる。本実施形態では、ミラー部111とフレーム113との間の各空隙部110aの幅は、例えば10〜200μmであり、ミラー部111及びフレーム113の厚みは、例えば10〜200μmである。
図2によく表れているように、ミラー部111の表面にはミラー面114が設けられ、且つ、その裏面には一対の電極115a,115bが設けられている。これらミラー面114及び電極115a,115bは、金属膜を蒸着するなどして形成されている。ただし、不純物のドープによってミラー基板110の導電性を充分に高く構成した場合には、電極115a,115bは、設けなくともよい。
図1によく表れているように、各捻れ連結部112は、ミラー部111の長手方向に延びる側面の中央付近と、フレーム113の長手方向に延びる内側面の中央付近とに一体的に接続している。これによって、本実施形態のマイクロミラー素子100は、一対の捻れ連結部112により揺動軸X1が規定された1軸型として構成されている。本実施形態では、各捻れ連結部112は、2本のトーションバー112aからなる。これら2本のトーションバー112aにより、捻れ連結部112の幅(図1のY方向の寸法)が規定される。捻れ連結部112の幅は、例えば、ミラー部111に接続する箇所で30〜300μmであり、ミラー部111からフレーム113にかけて徐々に狭くなっており、フレーム113に接続する箇所では1〜30μmである。
マイクロミラー素子100は、組立て状態においては、図2に示されるように、ミラー部111のフレーム113の下面がベース基板120の凸状段部121の上面に接合される。ベース基板120は、ミラー部111の一対の電極115a,115bに対して適当な間隔を隔てて対向する一対の電極122a,122bを具備している。すなわち、本実施形態に係るマイクロミラー素子100は、いわゆる平板電極型として構成されている。
このような構成によれば、例えばミラー部111の電極115a,115bを正極に帯電させた状態において、ベース基板120の電極122aを負極にすると、これらの間には静電力が発生し、ミラー部111は、一対の捻れ連結部112を捻りながら揺動軸X1を中心として矢印N1方向に揺動する。また、これに代えて、電極122bを負極にすると、ミラー部111は上記とは反対方向に揺動することとなる。このように、ミラー部111を揺動させることによって、ミラー面114に向かって進行して当該ミラー面114で反射される光の反射方向を所定の方向に切り換えることができる。このようなミラー部111の揺動時において、捻れ連結部112が相対的に幅狭な部位を有しているため、捻れ連結部112の捻り抵抗は、低減されている。同時に、捻れ連結部112が相対的に幅広な部位でミラー部114に接続しているため、ミラー部111がその法線N1まわりに回転してしまうのを良好に抑制することができる。
ミラー部111の電極115a,115bへの電位付与は、導電材料で構成されたフレーム113、捻れ連結部112、及び、ミラー部111を介して行う。ベース基板120の電極122a、122bへの電位付与は、絶縁材料で構成されたベース基板120に適宜設けられた配線(図示略)を介して行う。本実施形態のマイクロミラー素子100のミラー基板110では、ミラー部111、捻れ連結部112、フレーム113が導電性材料により一体的に構成されており、捻れ連結部112を介してミラー部111の電極115a,115bに対して適切に電位を付与することができるため、従来のマイクロミラー素子とは異なり、ミラー基板110の電極115a,115bに電位を付与するための配線を、捻れ連結部112上に別途形成する必要はない。
マイクロミラー素子100のミラー部111を駆動するためには、平板電極に代えて櫛歯電極を設けてもよい。また、平板電極や櫛歯電極などによる静電力に代えて、電磁コイルや永久磁石などによる電磁力を利用することもできる。具体的には、ミラー部111の電極115a,115bを電磁コイルに置き換え、ベース基板の電極122a,122bを電磁コイル又は永久磁石に置き換える。或いは、ミラー部111の電極115a,115bを永久磁石に置き換え、ベース基板の電極122a,122bを電磁コイルに置きかえる。これらの構成では、電磁コイルへの通電状態を調節することによって、ミラー部111を駆動することができる。
本実施形態では、捻り連結部112を構成する各トーションバー112aには、その厚さ方向に貰通する複数の剛性調整穴50が形成されている。これら剛性調整穴50の形成パターンは、例えば図7a及び7bに示されるようなものとすることができる。具体的には、図7a及び7bに示される剛性調整穴50は、平行四辺形の断面形状を有し、そのサイズはミラー部111に近いほど大きく、フレーム113に向かって漸減するようになっている。剛性調整穴50は、トーションバー112aの剛性を低下させる機能があり、その剛性低下機能の程度は穴50のサイズが大きいほど大きい。従って、各トーションバー112aは、均一の幅及び厚さを有する場合には、ミラー部111に近いほど剛性が低く、フレーム113に近いほど剛性が高い。
以上の構成において、ミラー部111が揺動軸X1を中心として揺動しても、トーションバー112aはフレーム113の近くでの捻れが相対的に高い剛性のために小さくなる。従って、トーションバー112aとフレーム113との接続点に捻れによる応力は集中し難い。しかも、フレーム113の近傍でトーションバー112aの剛性を高くしたことにより、捻りばね定数を大きくして、マイクロミラー素子の共振周波数を高く設定できる。
一方、トーションバー112aにおけるミラー部111側の端部は、揺動軸X1から離れているため、ミラー部111の揺動に追随してミラー面114に垂直な方向への変位が主体となる。従って、トーションバー112aは、ミラー部111側では殆ど捻られることがなく、撓み変形が主体となる。その結果、トーションバー112aにおけるミラー部111側の端部についても捻れによる応力集中は少なく、トーションバー112aの全体としてみた場合、その長手方向に応力が均一に分散される。しかも、トーションバー112aの剛性をミラー部111の近傍で低くしているため、トーションバー112aは撓み易く、ミラー部111の揺動に要する駆動電力を小さくするとともに、ミラー部111の揺動角を大きくすることが可能となる。
以上の理由により、揺動部材を大きな揺動角で揺動させても、或いはミラー部11の共振周波数を高くするためにトーションバー112aの捻ればね定数を大きい値に設計しても、トーションバー112aが破壊し難くなるのである。
剛性調整穴50は、例えばミラー基板100において空隙110aを形成する際に、同時にDeep RIE法にて形成するのが合理的である。しかしながら、別途レーザ照射やウットエッチング法により形成してもよい。
図3〜5は、本発明の第2の実施形態に係るマイクロミラー素子200を表す。本実施形態におけるマイクロミラー素子200は、ミラー基板210とベース基板220とを絶縁層230を介して積層した構造を有する。
ミラー基板110は、図3に示すように、ミラー部211と、このミラー部211を囲むフレーム213と、当該フレーム213及びミラー部211とを繋ぐ一対の捻れ連結部212とを有する。ミラー基板210は、例えば、PやAsなどのn型不純物やBなどのp型不純物をドープすることによって導電性を付与されたシリコン製の基板から、バルクマシニング技術によって成形されたものである。具体的には、板状の導電性シリコン基板に対して、ミラー部211、フレーム213、及び一対の捻れ連結部212に対応する箇所を覆うエッチングマスクを用いて、Deep RIEなどのドライエッチングや、KOH溶液などを用いたウエットエッチングにより、空隙部210aを設ける。その結果、空隙部210aによって、ミラー部211、フレーム213、及び一対の捻れ連結部212がかたち取られることとなる。本実施形態では、ミラー部111とフレーム113との間の各空隙部110aの幅は、例えば10〜200μmであり、ミラー部111及びフレーム113の厚みは、例えば10〜200μmである。
ミラー部211の表面は、ミラー面214として作用する。また、ミラー部211の相対向する2つの側面には、第1櫛歯電極215a,215bが延出成形されている。これら第1櫛歯電極215a,215bは、Deep RIEにより空隙210aを形成するのと同時に形成される。
各捻れ連結部212の構成は、第1の実施形態について述べたのと基本的に同じである。すなわち、各捻れ連結部112は、2本のトーションバー212aからなり、各トーションバー212aには複数の剛性調整穴50が形成されている。また、剛性調整穴50の形成パターンは、例えば図7a及び7bに示したとおりである。
本実施形態においては、ミラー基板210と同様に、ベース基板120も、例えば、PやAsなどのn型不純物やBなどのp型不純物をドープすることによって導電性を付与されたシリコン製の基板から、バルクマシニング技術によって成形されたものである。具体的には、板状の導電性シリコン基板に対して、Deep RIEなどのドライエッチングや、KOH溶液などを用いたウエットエッチングにより、中央部を窪ませると同時に第2櫛歯電極222a,222b(図5参照)を形成する。第2櫛歯電極222a,222bは、第1櫛歯電極215a,215bに対応するものであるが、位置的には互い違いになっている。従って、第1櫛歯電極の各電極歯は、第2櫛歯電極の電極歯間の隙間に入り込めるようになっている。
マイクロミラー素子200は、組立て状態においては、図4に示されるように、ミラー基板210のフレーム213がベース基板220の凸状段部221の上面に絶縁層230を介して接合される。絶縁層230を介在させたのは、第2櫛歯電極222a,222bを一体形成する必要から第2ベース基板220を導電性材料で構成したため、第2ベース基板220をミラー基板210から電気的に分離しなければならないからである。
また、図5に示されるように、ベース基板220は、一方の第2櫛歯電極222aを含む第1導電部220aと、他方の第2櫛歯電極222bを含む第2導電部220bとを絶縁層223にて電気的に分離した構造を有している。このような構造は、2つの第2櫛歯電極222a,222bに異なる電位を印加するために必要である。
以上のような構成において、例えばミラー部211の第1櫛歯電極215a,215bを正極に帯電させた状態において、ベース基板220の第2櫛歯電極122a,222bの何れか一方を選択的に負極にすることにより、ミラー部211を正逆に揺動することができる。また、各捻れ連結部212については、その幅をミラー部211からフレーム213にかけて漸減させており、しかも各トーションバー212aに複数の剛性調整穴50を図7a及び7bに示したパターンにて形成している点で、第2の実施形態は第1の実施形態と同じである。従って、第2の実施形態のマイクロミラー素子200は第1の実施形態のマイクロミラー素子100と同じ利点を享受している。
図6は、本発明の第3の実施形態に係るマイクロミラー素子におけるミラー基板310の構成のみを表す。本実施形態におけるミラー基板310は、ミラー部311、これを囲む内側フレーム313、内側フレーム313を囲む外側フレーム317、ミラー部311と内側フレーム313とを連結する一対の第1捻れ連結部312、内側フレーム313と外側フレーム317とを連結する一対の第2捻れ連結部316とを備える。第1捻れ連結部312は、内側フレーム313に対するミラー部311の第1揺動軸X1を規定する。第2捻れ連結部316は、外側フレーム317に対する内側フレーム313の揺動軸X2を規定する。本実施形態では、揺動軸X1と第2揺動軸X2は、直交している。ミラー基板310の材料及び製造方法については、第2の実施形態にて述べたのと同様である。
本実施形態においては、ミラー部311は、第1揺動軸X1を挟んで両側に第1櫛歯電極315a,315bが形成されており、内側フレーム313は、第2揺動軸X2を挟んで両側に第3櫛歯電極318a,318bが形成されている。また、図示はされていないが、ミラー基板310は、絶縁層を介してベース基板に接合されており、このベース基板には第1櫛歯電極315a,315bに対応する第3櫛歯電極と、第3櫛歯電極318a,318bに対応する第4櫛歯電極が形成されている。従って、図示されない第2櫛歯電極及び第4櫛歯電極に選択的に電位を印加することにより、ミラー部311を第1揺動軸X1及び/又は第2揺動軸X2を中心として揺動させることができるので、光の反射方向を制御する上での自由度が高まる。
図6に示された第3の実施形態は、各第1捻れ連結部312については、その幅をミラー部311から内側フレーム313にかけて漸減させており、しかも各トーションバー312aに複数の剛性調整穴50を図7a及び7bに示したパターンにて形成している点で、第1の実施形態と同じである。また、各第2捻れ連結部316の構成も、各第1捻れ連結部312のものと同様である。従って、第1の実施形態について既に述べた利点は、第3の実施形態についてもそのままあてはまる。
以上説明した何れの実施形態においても、各トーションバー112a(212a,312a,316a)としては、図7a及び7bに示したパターンにて剛性調整穴50が形成されている(第1の例)。この第1の例では、剛性調整穴50は断面平行四辺形であり、そのサイズがトーションバーの長手方向にのみ変化している。しかしながら、トーションバーとしては、図8a〜図19bに示すような種々な構成のものを採用しても同様の利点が得られる。
すなわち、図8a及び8bに示す第2の例では、各トーションバーは一列に並ぶ断面四角形の複数の剛性調整穴50aを有しており、そのサイズはミラー部(又は内側フレーム)に近いほど大きく、フレーム(又は外側フレーム)に向かって、長手方向のみならず、幅方向にも漸減するようになっている。
図9a及び9bに示す第3の例では、各トーションバーは一列に並ぶ断面円形の複数の剛性調整穴50bを有しており、その直径はミラー部(又は内側フレーム)に近いほど大きく、フレーム(又は外側フレーム)に向かって漸減するようになっている。
図10a及び10bに示す第4の例では、各トーションバーは一列に並ぶ断面楕円形の複数の剛性調整穴50cを有しており、そのサイズはミラー部(又は内側フレーム)に近いほど大きく、フレーム(又は外側フレーム)に向かって、長手方向のみならず、幅方向にも漸減するようになっている。
図11a及び11bに示す第5の例では、各トーションバーは同一径で断面円形の多数の剛性調整穴50dを有しており、その分布密度はミラー部(又は内側フレーム)に近いほど高く、フレーム(又は外側フレーム)に向かって漸減するようになっている。
図12a〜12cに示す第6の例では、各トーションバーは、その厚さ方向に貫通する断面円形の一列の剛性調整穴50bを有するとともに、幅方向にも貫通する断面円形の一列の剛性調整穴50eを有している。厚さ方向に貫通する剛性調整穴50bも、幅方向に貫通する剛性調整穴50eも、その直径はミラー部(又は内側フレーム)に近いほど大きく、フレーム(又は外側フレーム)に向かって漸減するようになっている。
図13a及び13bに示す第7の例では、各トーションバー12aは、その幅がミラー部(又は内側フレーム)に近いほど小さく、フレーム(又は外側フレーム)に向かって漸増するようになっている。
図14a及び14bに示す第8の例では、各トーションバーは、その幅方向に突出する複数の補強リブ50fを備えており、これら補強リブ50f間の間隔はミラー部(又は内側フレーム)に近いほど大きく、フレーム(又は外側フレーム)に向かって漸減するようになっている。
図15a〜15cに示す第9の例では、各トーションバー12a’は、その厚さがミラー部(又は内側フレーム)に近いほど小さく、フレーム(又は外側フレーム)に向かって漸増するようになっている。
図16a〜16に示す第10の例では、各トーションバーは、その厚さ方向に突出する複数の補強リブ50gを備えており、これら補強リブ50g間の間隔はミラー部(又は内側フレーム)に近いほど大きく、フレーム(又は外側フレーム)に向かって漸減するようになっている。
図17a及び17bに示す第11の例では、各捻り連結部が単一のトーションバー22により構成されており、そのトーションバー22は、一列に並ぶ断面矩形の複数の剛性調整穴50hを有しており、そのサイズはミラー部(又は内側フレーム)に近いほど大きく、フレーム(又は外側フレーム)に向かって漸減するようになっている。
図18a及び18bに示す第12の例では、各捻り連結部が図17a及び17bに示したのと同一構成を有する2本のトーションバー22を平行に並べて構成されたものである。
図19a及び19bに示す第13の例は、図7a及び7bに示す第1の例と類似するものであるが、2本のトーションバー12a”が厚さ方向に相互にずれている点でそれとは異なる。
以上、本発明の種々な実施形態を説明したが、本発明はこれらの実施形態によって制限されるものではなく、添付の請求の範囲の記載された思想と範囲から逸脱しない限り種々な変形が可能である。
【書類名】 明細書
【特許請求の範囲】
【請求項1】フレームと、
このフレームに対して連結部を介して連結された揺動部材と、を備え、
前記各連結部は、少なくとも1つのトーションバーを含んでおり、当該トーションバーは、剛性調整手段を備えている、マイクロ揺動素子。
【請求項2】前記各連結部は、幅方向に間隔をあけた2本のトーションバーを含んでおり、当該2本のトーションバーの間隔は、前記揺動部材に近いほど大きく、前記フレームに近づくにつれて減少する、請求項1に記載のマイクロ揺動素子。
【請求項3】前記剛性調整手段は、前記各トーションバーの剛性が、前記フレームに向かって相対的に高く、前記揺動部材に向かって相対的に低くなるように構成されている、請求項2に記載のマイクロ揺動素子。
【請求項4】前記剛性調整手段は、トーションバーに形成された複数の穴である、請求項3に記載のマイクロ揺動素子。
【請求項5】前記穴のサイズは、前記フレームに近いほど小さく、前記揺動部材に近いほど大きくなるように変化している、請求項4に記載のマイクロ揺動素子。
【請求項6】前記穴の密度は、前記フレームに近いほど小さく、前記揺動部材に近いほど大きくなるように変化している、請求項4に記載のマイクロ揺動素子。
【請求項7】前記複数の穴は、前記トーションバーを肉厚方向に貫通している、請求項4に記載のマイクロ揺動素子。
【請求項8】前記複数の穴は、前記トーションバーを幅方向に貫通している、請求項4に記載のマイクロ揺動素子。
【請求項9】前記複数の穴の一部は、前記トーションバーを肉厚方向に貫通しており、前記複数の穴の残部は、前記トーションバーを幅方向に貫通している、請求項4に記載のマイクロ揺動素子。
【請求項10】前記トーションバーは、幅が前記フレームに近いほど大きく、前記揺動部材に近いほど小さくなるように変化している、請求項3に記載のマイクロ揺動素子。
【請求項11】前記剛性調整手段は、前記トーションバーの幅方向に突出する複数の補強リブを備えており、当該補強リブの間隔は、前記フレームに近いほど小さく、前記揺動部材に近いほど大きくなるように変化している、請求項3に記載のマイクロ揺動素子。
【請求項12】前記トーションバーは、厚さが前記フレームに近いほど大きく、前記揺動部材に近いほど小さくなるように変化している、請求項3に記載のマイクロ揺動素子。
【請求項13】前記剛性調整手段は、前記トーションバーの厚さ方向に突出する複数の補強リブを備えており、当該補強リブの間隔は、前記フレームに近いほど小さく、前記揺動部材に近いほど大きくなるように変化している、請求項3に記載のマイクロ揺動素子。
【請求項14】前記2本のトーションバーは、相互に厚さ方向に位置がずれている、請求項13に記載のマイクロ揺動素子。
【請求項15】前記フレームは内側フレームを構成しており、前記連結部はこの内側フレームを前記揺動部材に連結する内側連結部であり、さらに前記内側フレームに外側連結部を介して外側フレームが連結されており、前記各外側連結部は、少なくとも1つの外側トーションバーを含んでおり、当該外側トーションバーは、剛性調整手段を備えている、請求項1に記載のマイクロ揺動素子。
【請求項16】前記外側トーションバーの剛性調整手段は、当該外側トーションバーの剛性が、前記外側フレームに向かって相対的に高く、前記内側フレームに向かって相対的に低くなるように構成されている、請求項15に記載のマイクロ揺動素子。
【請求項17】前記外側連結部の揺動軸は、前記内側連結部の揺動軸に直交する、請求項15に記載のマイクロ揺動素子。
【請求項18】前記揺動部材は、ミラー部を有している、請求項1に記載のマイクロ揺動素子たるマイクロミラー素子。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】
本発明は、トーションバーを備えるマイクロ揺動素子に関する。特に、本発明は、光ディスクに対してデータの記録・再生処理を行う光ディスク装置や複数の光ファイバ間の光路の切り換えを行う光スイッチング装置などの光学装置に組み込まれて、光の進路方向を変更するのに用いられるマイクロミラー素子に関する。
【0002】
【背景技術】
マイクロミラー素子は、光を反射するためのミラー面を備え、当該ミラー面の揺動により光の反射方向を変化させることができる。ミラー面を揺動するために静電気力を利用する静電駆動型のマイクロミラー素子が、多くの光学装置で採用されている。静電駆動型マイクロミラー素子としては、いわゆる表面マイクロマシニング技術によって製造されるマイクロミラー素子と、いわゆるバルクマイクロマシニング技術によって製造されるマイクロミラー素子とに大きく2つに類別することができる。
【0003】
表面マイクロマシニング技術では、基板上において、各構成部位に対応する材料薄膜を所望のパターンに加工し、このようなパターンを順次積層することにより、支持体、ミラー面及び電極部など、素子を構成する各部位や、後に除去される犠牲層を形成する。このような表面マイクロマシニング技術によって製造される静電駆動型マイクロミラー素子は、例えば、特開平7−287177号公報に開示されている。
【0004】
一方、バルクマイクロマシニング技術では、材料基板自体をエッチングすることにより支持体やミラー部などを所望の形状に成形し、必要に応じてミラー面や電極を薄膜形成する。このようなバルクマイクロマシニング技術によって製造される静電駆動型マイクロミラー素子は、例えば、特開平9−146032号公報、特開平9−146034号公報、特開平10−62709号公報、特開2001−13443号公報に開示されている。
【0005】
マイクロミラー素子に要求される技術的事項の一つとして、光反射を担うミラー面の平面度が高いことを挙げることができる。表面マイクロマシニング技術によると、最終的に形成されるミラー面が薄いため、ミラー面が湾曲し易く、高平面度が保証されるのは、ミラー面のサイズにおいて一辺の長さが数10μmのものに限られる。
【0006】
これに対して、バルクマイクロマシニング技術によると、相対的に分厚い材料基板自体を削り込んでミラー部を構成し、このミラー部上にミラー面を設けるため、より広面積のミラー面であっても、その剛性を確保できる。その結果、充分に高い光学的平面度を有するミラー面を形成することが可能となる。従って、特に一辺の長さが数100μm以上のミラー面が必要とされるマイクロミラー素子の製造においては、バルクマイクロマシニング技術が広く採用されている。
【0007】
図20は、バルクマイクロマシニング技術によって作製された従来の静電駆動型マイクロミラー素子400を表す。マイクロミラー素子400は、ミラー基板410とベース基板420とが積層された構造を有する。ミラー基板410は、図21に示すように、ミラー部411と、フレーム413と、これらを連結する一対のトーションバー412とを含む。ミラー部411の表面には、ミラー面411aが設けられている。ミラー部411の裏面には、一対の電極414a,414bが設けられている。
【0008】
一方、ベース基板420には、図20に示すように、ミラー部411の電極414aに対向する電極421a、及び、電極414bに対向する電極421bが設けられている。
【0009】
このような構成によれば、例えばミラー部411の電極414a,414bを正に帯電させた状態において、ベース基板420の電極421aを負極にすると、電極414aと電極421aの間には静電引力が発生し、ミラー部411は、一対のトーションバー412を捻りながら矢印M3方向に揺動する。ミラー部411は、電極間の静電引力と各トーションバー412の捻り抵抗力の総和とが釣合う角度まで揺動する。
【0010】
以上とは逆に、ミラー部411の電極414a,414bを正に帯電させた状態で電極421bを負極にすると、電極414bと電極421bの間に静電引力が発生し、ミラー部411は、矢印M3とは反対の方向に揺動する。このようなミラー部411の揺動駆動により、ミラー面411aによって反射される光の反射方向が切り換えられる。
【0011】
上述のように、静電駆動型マイクロミラー素子400において、ミラー部411は、電極間の静電力と各トーションバー412の捻り抵抗力の総和とが釣合う角度まで揺動する。この際、各トーションバー412の捻りによる応力の程度は、その長さ方向で均一ではない。すなわち、各トーションバー412の両端は、可動のミラー部411と固定のフレーム413とに連結されており、ミラー部411が揺動すると、トーションバー412の捻りによる応力はトーションバー412両端の連結部に集中することになる。
【0012】
しかしながら、図21からも分かるように、各トーションバー412の幅及び厚さは均一に構成されている。しかも、各トーションバー412の捻り抵抗を小さくして駆動電力を減少させるため、幅及び厚さを小さく設定している。その結果、各トーションバー412の両端に応力が集中すると、トーションバー412がその箇所で破壊する可能性が高い。特に、トーションバー412の捻り角(ミラー部411の揺動角)が大きく、ミラー部411の捻りばね定数が大きい場合(すなわち、マイクロミラー素子の共振周波数が高い)にその傾向が高い。また、トーションバー412の剛性が長さ方向に一様であると、マイクロミラー素子400に求められる種々な特性要件に対応することができない。
【0013】
【発明の開示】
そこで、本発明の目的は、低い捻り抵抗、大きな捻り角及び高い共振周波数などの種々な要件に対応するようにトーションバーを構成しても、破壊の可能性の低いマイクロ揺動素子、特にマイクロミラー素子を提供することを目的とする。
【0014】
この目的を達成するために、本発明によれば、フレームと、このフレームに対して連結部を介して連結された揺動部材と、を備え、前記各連結部は、少なくとも1つのトーションバーを含んでおり、当該トーションバーは、剛性調整手段を備えている、マイクロ揺動素子が提供される。
【0015】
以上の構成によれば、トーションバーの剛性は、剛性調整手段により、マイクロ揺動素子に求められる動作特性に応じて調整することができる。例えば、トーションバーの一端又は両端の剛性を高めて、捻ればね定数を高くすることができる。逆に、トーションバーの一端又は両端の剛性を低めて、捻れ抵抗を小さく、捻れ角を大きく設定することも可能である。また、捻れ変形するトーションバーの応力分布が長さ方向に均一となるように剛性の分布を調整すれば、応力集中によるトーションバーの破壊の可能性を低くすることもできる。
【0016】
本発明の好適な実施形態によれば、各連結部は、幅方向に間隔をあけた2本のトーションバーを含んでおり、当該2本のトーションバーの間隔は、揺動部材に近いほど大きく、フレームに近づくにつれて減少するように構成されている。このように構成すれば、揺動部材が揺動すると、各トーションバーは、フレーム側では捻れ変形が主体となるが、揺動部材側では揺動軸心から遠くなるため、捻れ変形の程度は小さく、撓み変形が主体となる。従って、各トーションバーの揺動部材側の端部では応力集中は生じ難い状態となっている。
【0017】
以上のような前提において、剛性調整手段は、各トーションバーの剛性が、前記フレームに向かって相対的に高く、前記揺動部材に向かって相対的に低くなるように構成されているのが好ましい。このような構成によれば、揺動部材が揺動するときには、トーションバーはフレームの近くでの捻れが高い剛性によって相対的に小さく、捻れによる応力集中も小さい。しかも、揺動部材の近くでは、揺動部材の揺動に追随するトーションバーの撓みが主体となるため(トーションバーの捻れは小さい)、揺動部材の近傍での捻れによる応力集中も小さい。その結果、トーションバーの揺動部材及びフレームに対する接続点で応力集中は起こり難く、トーションバー全体としては、その長手方向に応力が均一に分散される。従って、揺動部材を大きな揺動角で揺動させても、或いは揺動部材の共振周波数を高くするためにトーションバーの捻ればね定数を大きく設定しても、トーションバーが破壊し難くなる。
【0018】
トーションバーの剛性を調整するための第1の手段は、トーションバーに複数の穴を形成し、そのサイズや配列パターンに変化をつけることである。穴は、トーションバーの剛性を低下させる作用があり、穴の占有比率が大きいほどその作用が強くなる。従って、穴のサイズを、フレームに近いほど小さく、揺動部材に近いほど大きくなるように変化させれば、トーションバーの剛性は、フレームに向かって相対的に高く、揺動部材に向かって相対的に低くなるのである。一方、複数の穴のサイズを均一にする場合には、穴の密度を、フレームに近いほど小さく、揺動部材に近いほど大きくなるように変化させれば、同じ機能が得られる。
【0019】
複数の穴は、トーションバーを肉厚方向に貫通してもよいし、或いは幅方向に貫通してもよい。さらに、複数の穴の一部は、トーションバーを肉厚方向に貫通し、複数の穴の残部は、トーションバーを幅方向に貫通してもよい。
【0020】
トーションバーの剛性を調整するための第2の手段は、トーションバーの幅及び/又は厚さに変化をつけることである。すなわち、トーションバーの幅及び/又は厚さを、フレームに近いほど大きく、揺動部材に近いほど小さくなるように変化させれば、トーションバーの剛性は、フレームに向かって増加し、揺動部材に向かって減少するのである。
【0021】
トーションバーの剛性を調整するための第3の手段は、トーションバーの幅方向及び/又は厚さ方向に突出する複数の補強リブを設けて、これら補強リブの間隔に変化をつけることである。すなわち、複数の補強リブの間隔を、フレームに近いほど小さく、前記揺動部材に近いほど大きくなるように変化させれば、トーションバーの剛性は、フレームに向かって増加し、揺動部材に向かって減少するのである。
【0022】
各連結部が2本のトーションバーを含む前述の実施形態によれば、当該2本のトーションバーを含む平面に直交する軸(いわゆるz軸)周りに揺動部材が回動しようとすると、これらトーションバーが突っ張り作用を発揮して、揺動部材のz軸周りの回動を防止することができる。従って、揺動部材がマイクロミラー素子のミラー部である場合に、意図しない方向にミラー部によって光が反射されるのを回避できる。
【0023】
前記2本のトーションバーは、厚さ方向に相互に位置がずれていてもよい。このような構成により、2本のトーションバーをフレーム又は揺動部材のうちの電気的に分離された2つの部分にそれぞれ接続することが可能となる。
【0024】
本発明の別の好適な実施形態によれば、前記フレームは内側フレームを構成しており、前記連結部はこの内側フレームを前記揺動部材に連結する内側連結部である。さらに内側フレームに外側連結部を介して外側フレームが連結されており、各外側連結部は、少なくとも1つの外側トーションバーを含んでいる。外側トーションバーは、外側フレームに向かって剛性が相対的に高く、内側フレームに向かって剛性が相対的に低くなるように構成されている。また、外側連結部の揺動軸は、内側連結部の揺動軸に直交する。具体的には、内側連結部の揺動軸はx方向に延び、外側連結部の揺動軸はy方向に延びている。
【0025】
この実施形態によれば、2軸揺動型のマイクロ揺動素子を構成でき、揺動部材がミラー部を有している場合には、光りの反射方向の制御自由度が高まる。
【0026】
本発明のその他の目的、特徴及び利点は、以下添付図面に基づいて説明する好適実施形態から明らかとなろう。
【0027】
【発明を実施するための最良の形態】
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照しつつ具体的に説明する。
【0028】
図1及び2は、本発明の第1の実施形態に係るマイクロミラー素子100を示す。本実施形態のマイクロミラー素子100は、ミラー基板110とベース基板120とが積層した構造を有する。
【0029】
ミラー基板110は、図1に示すように、ミラー部111と、このミラー部111を囲むフレーム113と、当該フレーム113及びミラー部111とを繋ぐ一対の捻れ連結部112とを有する。ミラー基板110は、例えば、PやAsなどのn型不純物やBなどのp型不純物をドープすることによって導電性を付与されたシリコン製の基板から、バルクマシニング技術によって成形されたものである。具体的には、板状の導電性シリコン基板に対して、ミラー部111、フレーム113、及び一対の捻れ連結部112に対応する箇所を覆うエッチングマスクを用いて、Deep RIE(Deep Reactive Ion Etching)などのドライエッチングや、KOH溶液などを用いたウエットエッチングにより、空隙部110aを設ける。その結果、空隙部110aによって、ミラー部111、フレーム113、及び一対の捻れ連結部112がかたち取られることとなる。本実施形態では、ミラー部111とフレーム113との間の各空隙部110aの幅は、例えば10〜200μmであり、ミラー部111及びフレーム113の厚みは、例えば10〜200μmである。
【0030】
図2によく表れているように、ミラー部111の表面にはミラー面114が設けられ、且つ、その裏面には一対の電極115a,115bが設けられている。これらミラー面114及び電極115a,115bは、金属膜を蒸着するなどして形成されている。ただし、不純物のドープによってミラー基板110の導電性を充分に高く構成した場合には、電極115a,115bは、設けなくともよい。
【0031】
図1によく表れているように、各捻れ連結部112は、ミラー部111の長手方向に延びる側面の中央付近と、フレーム113の長手方向に延びる内側面の中央付近とに一体的に接続している。これによって、本実施形態のマイクロミラー素子100は、一対の捻れ連結部112により揺動軸X1が規定された1軸型として構成されている。本実施形態では、各捻れ連結部112は、2本のトーションバー112aからなる。これら2本のトーションバー112aにより、捻れ連結部112の幅(図1のY方向の寸法)が規定される。捻れ連結部112の幅は、例えば、ミラー部111に接続する箇所で30〜300μmであり、ミラー部111からフレーム113にかけて徐々に狭くなっており、フレーム113に接続する箇所では1〜30μmである。
【0032】
マイクロミラー素子100は、組立て状態においては、図2に示されるように、ミラー部111のフレーム113の下面がベース基板120の凸状段部121の上面に接合される。ベース基板120は、ミラー部111の一対の電極115a,115bに対して適当な間隔を隔てて対向する一対の電極122a,122bを具備している。すなわち、本実施形態に係るマイクロミラー素子100は、いわゆる平板電極型として構成されている。
【0033】
このような構成によれば、例えばミラー部111の電極115a,115bを正極に帯電させた状態において、ベース基板120の電極122aを負極にすると、これらの間には静電力が発生し、ミラー部111は、一対の捻れ連結部112を捻りながら揺動軸X1を中心として矢印N1方向に揺動する。また、これに代えて、電極122bを負極にすると、ミラー部111は上記とは反対方向に揺動することとなる。このように、ミラー部111を揺動させることによって、ミラー面114に向かって進行して当該ミラー面114で反射される光の反射方向を所定の方向に切り換えることができる。このようなミラー部111の揺動時において、捻れ連結部112が相対的に幅狭な部位を有しているため、捻れ連結部112の捻り抵抗は、低減されている。同時に、捻れ連結部112が相対的に幅広な部位でミラー部111に接続しているため、ミラー部111がその法線N1まわりに回転してしまうのを良好に抑制することができる。
【0034】
ミラー部111の電極115a,115bへの電位付与は、導電材料で構成されたフレーム113、捻れ連結部112、及び、ミラー部111を介して行う。ベース基板120の電極122a、122bへの電位付与は、絶縁材料で構成されたベース基板120に適宜設けられた配線(図示略)を介して行う。本実施形態のマイクロミラー素子100のミラー基板110では、ミラー部111、捻れ連結部112、フレーム113が導電性材料により一体的に構成されており、捻れ連結部112を介してミラー部111の電極115a,115bに対して適切に電位を付与することができるため、従来のマイクロミラー素子とは異なり、ミラー部111の電極115a,115bに電位を付与するための配線を、捻れ連結部112上に別途形成する必要はない。
【0035】
マイクロミラー素子100のミラー部111を駆動するためには、平板電極に代えて櫛歯電極を設けてもよい。また、平板電極や櫛歯電極などによる静電力に代えて、電磁コイルや永久磁石などによる電磁力を利用することもできる。具体的には、ミラー部111の電極115a,115bを電磁コイルに置き換え、ベース基板120の電極122a,122bを電磁コイル又は永久磁石に置き換える。或いは、ミラー部111の電極115a,115bを永久磁石に置き換え、ベース基板120の電極122a,122bを電磁コイルに置きかえる。これらの構成では、電磁コイルへの通電状態を調節することによって、ミラー部111を駆動することができる。
【0036】
本実施形態では、捻り連結部112を構成する各トーションバー112aには、その厚さ方向に貫通する複数の剛性調整穴50が形成されている。これら剛性調整穴50の形成パターンは、例えば図7a及び7bに示されるようなものとすることができる。具体的には、図7a及び7bに示される剛性調整穴50は、平行四辺形の断面形状を有し、そのサイズはミラー部111に近いほど大きく、フレーム113に向かって漸減するようになっている。剛性調整穴50は、トーションバー112aの剛性を低下させる機能があり、その剛性低下機能の程度は剛性調整穴50のサイズが大きいほど大きい。従って、各トーションバー112aは、均一の幅及び厚さを有する場合には、ミラー部111に近いほど剛性が低く、フレーム113に近いほど剛性が高い。
【0037】
以上の構成において、ミラー部111が揺動軸X1を中心として揺動しても、トーションバー112aはフレーム113の近くでの捻れが相対的に高い剛性のために小さくなる。従って、トーションバー112aとフレーム113との接続点に捻れによる応力は集中し難い。しかも、フレーム113の近傍でトーションバー112aの剛性を高くしたことにより、捻りばね定数を大きくして、マイクロミラー素子の共振周波数を高く設定できる。
【0038】
一方、トーションバー112aにおけるミラー部111側の端部は、揺動軸X1から離れているため、ミラー部111の揺動に追随してミラー面114に垂直な方向への変位が主体となる。従って、トーションバー112aは、ミラー部111側では殆ど捻られることがなく、撓み変形が主体となる。その結果、トーションバー112aにおけるミラー部111側の端部についても捻れによる応力集中は少なく、トーションバー112aの全体としてみた場合、その長手方向に応力が均一に分散される。しかも、トーションバー112aの剛性をミラー部111の近傍で低くしているため、トーションバー112aは撓み易く、ミラー部111の揺動に要する駆動電力を小さくするとともに、ミラー部111の揺動角を大きくすることが可能となる。
【0039】
以上の理由により、揺動部材を大きな揺動角で揺動させても、或いはミラー部111の共振周波数を高くするためにトーションバー112aの捻ればね定数を大きい値に設計しても、トーションバー112aが破壊し難くなるのである。
【0040】
剛性調整穴50は、例えばミラー基板110において空隙110aを形成する際に、同時にDeep RIE法にて形成するのが合理的である。しかしながら、別途レーザ照射やウットエッチング法により形成してもよい。
【0041】
図3〜5は、本発明の第2の実施形態に係るマイクロミラー素子200を表す。本実施形態におけるマイクロミラー素子200は、ミラー基板210とベース基板220とを絶縁層230を介して積層した構造を有する。
【0042】
ミラー基板210は、図3に示すように、ミラー部211と、このミラー部211を囲むフレーム213と、当該フレーム213及びミラー部211とを繋ぐ一対の捻れ連結部212とを有する。ミラー基板210は、例えば、PやAsなどのn型不純物やBなどのp型不純物をドープすることによって導電性を付与されたシリコン製の基板から、バルクマシニング技術によって成形されたものである。具体的には、板状の導電性シリコン基板に対して、ミラー部211、フレーム213、及び一対の捻れ連結部212に対応する箇所を覆うエッチングマスクを用いて、Deep RIEなどのドライエッチングや、KOH溶液などを用いたウエットエッチングにより、空隙部210aを設ける。その結果、空隙部210aによって、ミラー部211、フレーム213、及び一対の捻れ連結部212がかたち取られることとなる。本実施形態では、ミラー部211とフレーム213との間の各空隙部210aの幅は、例えば10〜200μmであり、ミラー部211及びフレーム213の厚みは、例えば10〜200μmである。
【0043】
ミラー部211の表面は、ミラー面214として作用する。また、ミラー部211の相対向する2つの側面には、第1櫛歯電極215a,215bが延出成形されている。これら第1櫛歯電極215a,215bは、Deep RIEにより空隙210aを形成するのと同時に形成される。
【0044】
各捻れ連結部212の構成は、第1の実施形態について述べたのと基本的に同じである。すなわち、各捻れ連結部212は、2本のトーションバー212aからなり、各トーションバー212aには複数の剛性調整穴50が形成されている。また、剛性調整穴50の形成パターンは、例えば図7a及び7bに示したとおりである。
【0045】
本実施形態においては、ミラー基板210と同様に、ベース基板220も、例えば、PやAsなどのn型不純物やBなどのp型不純物をドープすることによって導電性を付与されたシリコン製の基板から、バルクマシニング技術によって成形されたものである。具体的には、板状の導電性シリコン基板に対して、Deep RIEなどのドライエッチングや、KOH溶液などを用いたウエットエッチングにより、中央部を窪ませると同時に第2櫛歯電極222a,222b(図5参照)を形成する。第2櫛歯電極222a,222bは、第1櫛歯電極215a,215bに対応するものであるが、位置的には互い違いになっている。従って、第1櫛歯電極の各電極歯は、第2櫛歯電極の電極歯間の隙間に入り込めるようになっている。
【0046】
マイクロミラー素子200は、組立て状態においては、図4に示されるように、ミラー基板210のフレーム213がベース基板220の凸状段部221の上面に絶縁層230を介して接合される。絶縁層230を介在させたのは、第2櫛歯電極222a,222bを一体形成する必要からベース基板220を導電性材料で構成したため、ベース基板220をミラー基板210から電気的に分離しなければならないからである。
【0047】
また、図5に示されるように、ベース基板220は、一方の第2櫛歯電極222aを含む第1導電部220aと、他方の第2櫛歯電極222bを含む第2導電部220bとを絶縁層223にて電気的に分離した構造を有している。このような構造は、2つの第2櫛歯電極222a,222bに異なる電位を印加するために必要である。
【0048】
以上のような構成において、例えばミラー部211の第1櫛歯電極215a,215bを正極に帯電させた状態において、ベース基板220の第2櫛歯電極222a,222bの何れか一方を選択的に負極にすることにより、ミラー部211を正逆に揺動することができる。また、各捻れ連結部212については、その幅をミラー部211からフレーム213にかけて漸減させており、しかも各トーションバー212aに複数の剛性調整穴50を図7a及び7bに示したパターンにて形成している点で、第2の実施形態は第1の実施形態と同じである。従って、第2の実施形態のマイクロミラー素子200は第1の実施形態のマイクロミラー素子100と同じ利点を享受している。
【0049】
図6は、本発明の第3の実施形態に係るマイクロミラー素子におけるミラー基板310の構成のみを表す。本実施形態におけるミラー基板310は、ミラー部311、これを囲む内側フレーム313、内側フレーム313を囲む外側フレーム317、ミラー部311と内側フレーム313とを連結する一対の第1捻れ連結部312、内側フレーム313と外側フレーム317とを連結する一対の第2捻れ連結部316とを備える。第1捻れ連結部312は、内側フレーム313に対するミラー部311の第1揺動軸X1を規定する。第2捻れ連結部316は、外側フレーム317に対する内側フレーム313の第2揺動軸X2を規定する。本実施形態では、第1揺動軸X1と第2揺動軸X2は、直交している。ミラー基板310の材料及び製造方法については、第2の実施形態にて述べたのと同様である。
【0050】
本実施形態においては、ミラー部311は、第1揺動軸X1を挟んで両側に第1櫛歯電極315a,315bが形成されており、内側フレーム313は、第2揺動軸X2を挟んで両側に第3櫛歯電極318a,318bが形成されている。また、図示はされていないが、ミラー基板310は、絶縁層を介してベース基板に接合されており、このベース基板には第1櫛歯電極315a,315bに対応する第櫛歯電極と、第3櫛歯電極318a,318bに対応する第4櫛歯電極が形成されている。従って、図示されない第2櫛歯電極及び第4櫛歯電極に選択的に電位を印加することにより、ミラー部311を第1揺動軸X1及び/又は第2揺動軸X2を中心として揺動させることができるので、光の反射方向を制御する上での自由度が高まる。
【0051】
図6に示された第3の実施形態は、各第1捻れ連結部312については、その幅をミラー部311から内側フレーム313にかけて漸減させており、しかも各トーションバー312aに複数の剛性調整穴50を図7a及び7bに示したパターンにて形成している点で、第1の実施形態と同じである。また、各第2捻れ連結部316の構成も、各第1捻れ連結部312のものと同様である。従って、第1の実施形態について既に述べた利点は、第3の実施形態についてもそのままあてはまる。
【0052】
以上説明した何れの実施形態においても、各トーションバー112a(212a,312a,316a)としては、図7a及び7bに示したパターンにて剛性調整穴50が形成されている(第1の例)。この第1の例では、剛性調整穴50は断面平行四辺形であり、そのサイズがトーションバーの長手方向にのみ変化している。しかしながら、トーションバーとしては、図8a〜図19bに示すような種々な構成のものを採用しても同様の利点が得られる。
【0053】
すなわち、図8a及び8bに示す第2の例では、各トーションバーは一列に並ぶ断面四角形の複数の剛性調整穴50aを有しており、そのサイズはミラー部(又は内側フレーム)に近いほど大きく、フレーム(又は外側フレーム)に向かって、長手方向のみならず、幅方向にも漸減するようになっている。
【0054】
図9a及び9bに示す第3の例では、各トーションバーは一列に並ぶ断面円形の複数の剛性調整穴50bを有しており、その直径はミラー部(又は内側フレーム)に近いほど大きく、フレーム(又は外側フレーム)に向かって漸減するようになっている。
【0055】
図10a及び10bに示す第4の例では、各トーションバーは一列に並ぶ断面楕円形の複数の剛性調整穴50cを有しており、そのサイズはミラー部(又は内側フレーム)に近いほど大きく、フレーム(又は外側フレーム)に向かって、長手方向のみならず、幅方向にも漸減するようになっている。
【0056】
図11a及び11bに示す第5の例では、各トーションバーは同一径で断面円形の多数の剛性調整穴50dを有しており、その分布密度はミラー部(又は内側フレーム)に近いほど高く、フレーム(又は外側フレーム)に向かって漸減するようになっている。
【0057】
図12a〜12cに示す第6の例では、各トーションバーは、その厚さ方向に貫通する断面円形の一列の剛性調整穴50bを有するとともに、幅方向にも貫通する断面円形の一列の剛性調整穴50eを有している。厚さ方向に貫通する剛性調整穴50bも、幅方向に貫通する剛性調整穴50eも、その直径はミラー部(又は内側フレーム)に近いほど大きく、フレーム(又は外側フレーム)に向かって漸減するようになっている。
【0058】
図13a及び13bに示す第7の例では、各トーションバー12aは、その幅がミラー部(又は内側フレーム)に近いほど小さく、フレーム(又は外側フレーム)に向かって漸増するようになっている。
【0059】
図14a及び14bに示す第8の例では、各トーションバーは、その幅方向に突出する複数の補強リブ50fを備えており、これら補強リブ50f間の間隔はミラー部(又は内側フレーム)に近いほど大きく、フレーム(又は外側フレーム)に向かって漸減するようになっている。
【0060】
図15a〜15cに示す第9の例では、各トーションバー12a’は、その厚さがミラー部(又は内側フレーム)に近いほど小さく、フレーム(又は外側フレーム)に向かって漸増するようになっている。
【0061】
図16a〜16に示す第10の例では、各トーションバーは、その厚さ方向に突出する複数の補強リブ50gを備えており、これら補強リブ50g間の間隔はミラー部(又は内側フレーム)に近いほど大きく、フレーム(又は外側フレーム)に向かって漸減するようになっている。
【0062】
図17a及び17bに示す第11の例では、各捻り連結部が単一のトーションバー22により構成されており、そのトーションバー22は、一列に並ぶ断面矩形の複数の剛性調整穴50hを有しており、そのサイズはミラー部(又は内側フレーム)に近いほど大きく、フレーム(又は外側フレーム)に向かって漸減するようになっている。
【0063】
図18a及び18bに示す第12の例では、各捻り連結部が図17a及び17bに示したのと同一構成を有する2本のトーションバー22を平行に並べて構成されたものである。
【0064】
図19a及び19bに示す第13の例は、図7a及び7bに示す第1の例と類似するものであるが、2本のトーションバー12a”が厚さ方向に相互にずれている点でそれとは異なる。
【0065】
以上、本発明の種々な実施形態を説明したが、本発明はこれらの実施形態によって制限されるものではなく、添付の請求の範囲の記載された思想と範囲から逸脱しない限り種々な変形が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明の第1の実施形態に係るマイクロミラー素子の分解斜視図である。
【図2】
図1に示すマイクロミラー素子の組立て状態における、線2−2に沿った断面図である。
【図3】
本発明の第2の実施形態に係るマイクロミラー素子の斜視図である。
【図4】
図3における線4−4に沿った断面図である。
【図5】
図3に示すマイクロミラー素子におけるベース基板を示す斜視図である。
【図6】
本発明の第3の実施形態に係るマイクロミラー素子の斜視図である。
【図7a】
上記いずれの実施形態についても採用できるトーションバーの構造の第1の例を示す部分拡大平面図である。
【図7b】
図7aにおける線7B−7Bに沿った断面図である。
【図8a】
上記いずれの実施形態についても採用できるトーションバーの構造の第2の例を示す部分拡大平面図である。
【図8b】
図8aにおける線8B−8Bに沿った断面図である。
【図9a】
上記いずれの実施形態についても採用できるトーションバーの構造の第3の例を示す部分拡大平面図である。
【図9b】
図9aにおける線9B−9Bに沿った断面図である。
【図10a】
上記いずれの実施形態についても採用できるトーションバーの構造の第4の例を示す部分拡大平面図である。
【図10b】
図10aにおける線10B−10Bに沿った断面図である。
【図11a】
上記いずれの実施形態についても採用できるトーションバーの構造の第5の例を示す部分拡大平面図である。
【図11b】
図11aにおける線11B−11Bに沿った断面図である。
【図12a】
上記いずれの実施形態についても採用できるトーションバーの構造の第6の例を示す部分拡大平面図である。
【図12b】
図12aにおける線12B−12Bに沿った断面図である。
【図12c】
図12aにおける矢印12C方向にみた立面図である。
【図13a】
上記いずれの実施形態についても採用できるトーションバーの構造の第7の例を示す部分拡大平面図である。
【図13b】
図13aにおける線13B−13Bに沿った断面図である。
【図14a】
上記いずれの実施形態についても採用できるトーションバーの構造の第8の例を示す部分拡大平面図である。
【図14b】
図14aにおける線14B−14Bに沿った断面図である。
【図15a】
上記いずれの実施形態についても採用できるトーションバーの構造の第9の例を示す部分拡大平面図である。
【図15b】
図15aにおける線15B−15Bに沿った断面図である。
【図15c】
図15aにおける矢印15C方向にみた立面図である。
【図16a】
上記いずれの実施形態についても採用できるトーションバーの構造の第10の例を示す部分拡大平面図である。
【図16b】
図16aにおける線16B−16Bに沿った断面図である。
【図16c】
図16aにおける矢印16C方向にみた立面図である。
【図17a】
上記いずれの実施形態についても採用できるトーションバーの構造の第11の例を示す部分拡大平面図である。
【図17b】
図17aにおける線17B−17Bに沿った断面図である。
【図18a】
上記いずれの実施形態についても採用できるトーションバーの構造の第12の例を示す部分拡大平面図である。
【図18b】
図18aにおける線18B−18Bに沿った断面図である。
【図19a】
上記いずれの実施形態についても採用できるトーションバーの構造の第13の例を示す部分拡大平面図である。
【図19b】
図19aにおける線19B−19Bに沿った断面図である。
【図20】
従来のマイクロミラー素子の断面図である。
【図21】
図20に示すマイクロミラー素子におけるミラー基板を示す斜視図である。

Claims (18)

  1. フレームと、
    このフレームに対して連結部を介して連結された揺動部材と、を備え、
    前記各連結部は、少なくとも1つのトーションバーを含んでおり、当該トーションバーは、剛性調整手段を備えている、マイクロ揺動素子。
  2. 前記各連結部は、幅方向に間隔をあけた2本のトーションバーを含んでおり、当該2本のトーションバーの間隔は、前記揺動部材に近いほど大きく、前記フレームに近づくにつれて減少する、請求項1に記載のマイクロ揺動素子。
  3. 前記剛性調整手段は、前記各トーションバーの剛性が、前記フレームに向かって相対的に高く、前記揺動部材に向かって相対的に低くなるように構成されている、請求項2に記載のマイクロ揺動素子。
  4. 前記剛性調整手段は、トーションバーに形成された複数の穴である、請求項3に記載のマイクロ揺動素子。
  5. 前記穴のサイズは、前記フレームに近いほど小さく、前記揺動部材に近いほど大きくなるように変化している、請求項4に記載のマイクロ揺動素子。
  6. 前記穴の密度は、前記フレームに近いほど小さく、前記揺動部材に近いほど大きくなるように変化している、請求項4に記載のマイクロ揺動素子。
  7. 前記複数の穴は、前記トーションバーを肉厚方向に貫通している、請求項4に記載のマイクロ揺動素子。
  8. 前記複数の穴は、前記トーションバーを幅方向に貫通している、請求項4に記載のマイクロ揺動素子。
  9. 前記複数の穴の一部は、前記トーションバーを肉厚方向に貫通しており、前記複数の穴の残部は、前記トーションバーを幅方向に貫通している、請求項4に記載のマイクロ揺動素子。
  10. 前記トーションバーは、幅が前記フレームに近いほど大きく、前記揺動部材に近いほど小さくなるように変化している、請求項3に記載のマイクロ揺動素子。
  11. 前記剛性調整手段は、前記トーションバーの幅方向に突出する複数の補強リブを備えており、当該補強リブの間隔は、前記フレームに近いほど小さく、前記揺動部材に近いほど大きくなるように変化している、請求項3に記載のマイクロ揺動素子。
  12. 前記トーションバーは、厚さが前記フレームに近いほど大きく、前記揺動部材に近いほど小さくなるように変化している、請求項3に記載のマイクロ揺動素子。
  13. 前記剛性調整手段は、前記トーションバーの厚さ方向に突出する複数の補強リブを備えており、当該補強リブの間隔は、前記フレームに近いほど小さく、前記揺動部材に近いほど大きくなるように変化している、請求項3に記載のマイクロ揺動素子。
  14. 前記2本のトーションバーは、相互に厚さ方向に位置がずれている、請求項13に記載のマイクロ揺動素子。
  15. 前記フレームは内側フレームを構成しており、前記連結部はこの内側フレームを前記揺動部材に連結する内側連結部であり、さらに前記内側フレームに外側連結部を介して外側フレームが連結されており、前記各外側連結部は、少なくとも1つの外側トーションバーを含んでおり、当該外側トーションバーは、剛性調整手段を備えている、請求項1に記載のマイクロ揺動素子。
  16. 前記外側トーションバーの剛性調整手段は、当該外側トーションバーの剛性が、前記外側フレームに向かって相対的に高く、前記内側フレームに向かって相対的に低くなるように構成されている、請求項15に記載のマイクロ揺動素子。
  17. 前記外側連結部の揺動軸は、前記内側連結部の揺動軸に直交する、請求項15に記載のマイクロ揺動素子。
  18. 前記揺動部材は、ミラー部を有している、請求項1に記載のマイクロ揺動素子たるマイクロミラー素子。
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