JPWO2004012007A1 - プリズム構造体およびプロジェクタ - Google Patents
プリズム構造体およびプロジェクタInfo
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Abstract
Description
図9は、従来のプリズム構造体500の斜視図であり、図10は、従来のプリズム構造体500を示す分解斜視図である。図9および図10に示すように、プリズム構造体500は、3つの電気光学装置310R、310G、310Bの構成要素の一部が四角柱状の色合成プリズム400の三方の側面に取り付けられて一体化された構造を有している。色合成プリズム400の電気光学装置310R、310G、310Bが取り付けられていない図面後方の射出面は投写レンズ420に対向している。
図10においては、電気光学装置310Gについてのみ、その構成要素を分解して示しているが、他の電気光学装置310B、310Rについても同様の構成になっている。電気光学装置310Gは、図示しない入射側偏光板(液晶パネル311の光入射側に配置されている)、液晶パネル311、視野角補償板320、固定板330、射出側偏光板340から構成されている。これらの構成要素のうち、入射側偏光板以外の構成要素が色合成プリズム400に取り付けられて一体化されている。液晶パネル311を保持する矩形状の枠体312の四隅には、透明ピン350を通すピン孔313が設けられている。
固定板330は、例えば厚さが0.7mm程度の金属板で構成されている矩形状の部材である。固定板330には、液晶パネルを通過した画像光を通す開口部331が設けられ、矩形状の射出側偏光板340と視野角補償板320とを装着する凹み332を備えている。また、固定板330の下側には、位置決め用のガイド孔333が2箇所穿設されている。
このプロジェクタ90は、現在、会議やディスカッションなどでパーソナルコンピュータの画面をスクリーン上などに投写表示するいわゆるデータプロジェクタとしての用途に広く用いられている。このデータプロジェクタは、明るい部屋でも投写表示が明瞭になるように高輝度の光を投写することができるようになっている。
このような用途に対し、近年、各家庭やミニシアターなどで映画や音楽ライブの画面をスクリーン上などに投写表示するいわゆるホームシアタープロジェクタとしての用途も広がってきている。このホームシアタープロジェクタは、通常は暗くした室内で投写表示を行うものである。
しかしながら、明るい部屋で用いられているいわゆるデータプロジェクタを暗い室内で使用すると、様々な不都合が生じる。その一つに、投影画像の周囲に漏れる迷光の存在がある。投影画像の周囲に漏れる迷光は、明るい部屋でプロジェクタを用いる際には目立たないのであるが、暗い部屋でプロジェクタを用いるようになるとよく目立つようになり非常に目障りになってくる。
そこで、本発明は、投影画像の周囲に迷光を生じさせないプロジェクタを構成することができるプリズム構造体を提供することを目的とする。さらにまた、本発明は、投影画像の周囲に迷光を生じさせないプロジェクタを提供することを目的とする。
本発明者らの調査解析の結果、このうち線状の迷光70は、図12に示すように、射出側偏光板340の端部から射出する光のうち一部の光X1が投写レンズに取り込まれてスクリーン上に到達してしまうことに起因することが判明した。このような光X1が発生する原因は、いくつか考えられる。例えば、液晶パネル311から射出する光やそれ以外の箇所、例えば透明ピン350から侵入した光の一部が、偏光板340の端部に照射されて散乱することによって発生すると考えられる。なお、一般的には、射出側偏光板340は、偏光フィルム341と、それが貼り付けられている透光性基板342とによって構成されることが多く、この場合、散乱光は、透光性基板342の端部で発生する。また、光X1は、透光性基板342を通過する光の一部が透光性基板342の内面で反射され、透光性基板342がいわば光の伝送路として機能し、その端面から光が射出されてしまうことよっても発生すると考えられる。なお、以上述べた現象は、射出側偏光板340のみならず、視野角補償板320においても発生する可能性がある。
また、投影画像の周囲に生じる迷光のうちスポット状の迷光72は、透明ピン350の側面から射出する光のうち一部の光X2が投写レンズに取り込まれてスクリーン上に到達してしまうことに起因することが判明した。このような光X2が発生する原因も、いくつか考えられる。例えば、透明ピン350の光入射側端面に照射された光が透明ピン350の内面で反射され、その一部が透明ピン350の側面から射出されてしまうことによって発生すると考えられる。また、透明ピン350の側面に照射された光が投写レンズの方向へ反射されたり、透明ピン350の側面のある位置から入射して他の位置から射出したりすることによっても発生すると考えられる。
そして、このような迷光の発生は、光源からの光を複数の部分光束に分割して、これらの部分光束を変調装置(図12では液晶パネル311)上に重畳させる、いわゆるインテグレータ光学系を採用したプロジェクタにおいて、特に顕著な問題となる。
インテグレータ光学系を採用していないプロジェクタでは、照明光としてある程度角度の揃った光を用いることができるので、比較的容易に迷光の発生を回避することが可能である。照明光の角度がある程度揃っていれば、変調装置を照明する光束の断面を変調装置の画像形成領域とほぼ等しい大きさにして、かつ、変調装置に対してほぼ平行な状態で照明光を入射させることは容易である。このようにすれば、射出側偏光板340、あるいは偏光フィルム341が貼り付けられている透光性基板342、視野角補償板320など、板状の光学要素の端部や、透明ピン350に光が照射される可能性は低くなる。
これに対して、インテグレータ光学系を採用した場合、その原理上、変調装置を照明する光は様々な角度を持つことになり、その角度を揃えることはほとんど不可能である。その結果、射出側偏光板340、あるいは偏光フィルム341が貼り付けられている透光性基板342、視野角補償板320など、板状の光学要素の端部や、透明ピン350に光が照射されやすい状態となってしまい、また、その現象を回避することも困難になってしまう。
本発明においては、このような知見をもとに、光源からの色光を変調する複数の変調装置と、前記複数の変調装置によって変調された色光を合成する色合成プリズムとの間に、画像光の周囲からの光を遮断するための遮光手段を配置したところ、上記した線状の迷光70や、スポット状の迷光72を効果的に除去することに成功したものである。
すなわち、本発明のプリズム構造体は、光源からの色光を変調する複数の変調装置と前記複数の変調装置で変調された光を合成する色合成プリズムとが一体化されたプリズム構造体であって、前記変調装置と前記色合成プリズムとの間に、中央に開口部を有する遮光手段が配置され、前記遮光手段は、画像光を前記開口部から通過させるとともに、前記画像光の周囲からの光を遮断することを特徴とするものである。本発明のプリズム構造体は、このような遮光手段を設けたことにより、線状の迷光やスポット状の迷光を効果的に除去することができるのである。
なお、本発明において「画像光」とは、投影画像を形成する光のことである。すなわち、変調装置の有効画像領域に入射して変調される光のうち、投影画像の形成に利用される光のことである。また、本発明において、「画像光の周囲からの光」とは、投影画像の周囲に迷光を生じさせてしまう光のことである。すなわち、投影画像の形成に利用されない光のうち、投写レンズに取り込まれて上述した線状の迷光やスポット状の迷光として視認されてしまうような光X1あるいはX2のことである。
なお、図9、図10および図12に示した従来技術において、液晶パネル311を色合成プリズム400に固定するための固定板330によっても、画像光の周囲からの光を若干遮断できる可能性がある。
しかしながら、射出側偏光板340を凹み332に装着するために、固定板330の開口部331を液晶パネル311の画像形成領域よりもかなり大きく形成せざるを得ない。なぜならば、射出側偏光板340の外形は、液晶パネル311との位置合わせのためのマージンを取るため、液晶パネル311の画像形成領域よりもかなり大きく形成されているからである。そのため、透明ピン350の側面から射出する光に起因するスポット状の迷光(図11の符号72)は、固定板330によってはほとんど除去しきれない。
また、この固定板330は、射出側偏光板340の光入射面側に配置されているため、射出側偏光板340の端部、あるいは偏光フィルム341が貼り付けられている透光性基板342の端部から射出する光に起因する線状の迷光(図11の符号70)を除去することもできない。すなわち、固定板330には、画像光の周囲からの光を遮断する機能は存在しない。
本発明のプリズム構造体においては、前記変調装置と前記色合成プリズムとの間には、板状の光学要素が設けられ、前記遮光手段は、前記板状の光学要素と前記色合成プリズムとの間に配置されることが好ましい。このようにすれば、線状の迷光70をより確実に除去することが可能となる。
さらに、このとき、前記変調装置の画像形成領域の、光の進行方向に直交する2軸方向のうち少なくとも一方の方向の長さをd1、前記板状の光学要素の外形の、前記少なくとも一方の方向の長さをd2、前記遮光手段の開口部の、前記少なくとも一方の方向の長さをd3、としたとき、d1<d3≦d2の関係が成立していることが好ましい。
このような関係が成立している場合、すなわち、遮光手段の開口部が、変調装置の画像形成領域よりも大きく板状の光学要素の外形と同じか小さく構成されている場合には、図5に示したように、板状の光学要素(この場合は、射出側偏光板340や視野角補償板320)の端部から射出する光X1や透明ピン350の側面から射出する光X2が投写レンズにより取り込まれてスクリーン上に到達してしまうことを効果的に遮断することができ、線状の迷光とスポット状の迷光とをより効果的に除去することができることになる。
本発明のプリズム構造体において、前記遮光手段は、枠状の板状部材もしくは一対の板状部材で構成することが好ましい。このように、遮光板を枠状もしくは一対の板状部材とすることにより、従来の構成を変更することなく、容易に迷光の除去を実現できる。より確実に迷光の除去ができる、部品点数が少ない、変調装置やプリズムとの位置合わせが容易である、という点では、枠状の板状部材を用いた方が良い。しかし、迷光の影響が、光の進行方向に直交する2軸方向のうち少なくとも一方の方向でしか生じない場合は、板状部材が枠状である必要は無く、一対の板状部材によって迷光の除去を実現できる。また、枠状の板状部材は、どのような材料で構成されていても構わないが、例えば、金属板、樹脂板、ガラスのような透光性部材に遮光性の膜を蒸着等によって形成したものが挙げられる。中でも、厚みを薄くし易いことや、コストならびに強度の面で、金属板が最も好ましい。
本発明のプリズム構造体においては、前記板状部材には外縁から前記開口部に向かうスリットが設けられていることが好ましい。このように構成することにより、板状部材にかかる応力を、板状部材のスリット付近の変形によって吸収することが可能となる。よって、板状部材を構成する材料と熱膨張率が異なる材料からなる他の部品と、板状部材とが接合されている場合、これらの熱膨張率の違いによって板状部材に発生する応力を、スリット付近が撓むことによって吸収することが可能となる。よって、当該他の部品と板状部材との接合位置がずれるのを防止することができる。
本発明のプリズム構造体においては、前記板状部材は前記色合成プリズムに接合されていることが好ましい。このように構成することにより、遮光手段と色合成プリズムとを正確な位置に維持することができる。
本発明のプリズム構造体においては、前記遮光手段として、前記色合成プリズムの入射面上に設けられた遮光層を用いることも好ましい。このように構成することにより、遮光手段を色合成プリズム上に精度よく形成することが可能となる。さらに、部品点数を少なくして製造コストを安価なものにすることができる。なお、このような遮光層は、印刷層、金属の蒸着膜などによって実現可能である。
本発明のプロジェクタは、複数の色光をそれぞれ変調する複数の変調装置と、前記複数の変調装置により変調された光を合成する色合成プリズムと、この色合成プリズムにより合成された光を投写する投写レンズとを備えたプロジェクタにおいて、前記変調装置と前記色合成プリズムとの間に、中央に開口部を有する遮光手段が配置され、前記遮光手段は、画像光を前記開口部から通過させるとともに、前記画像光の周囲からの光を遮断することを特徴とする。
このため、本発明のプロジェクタにおいては、上記した遮光手段を設けたことにより、プリズム構造体で説明したのと同様の理由により、線状の迷光やスポット状の迷光を効果的に除去することができる。
本発明のプロジェクタにおいては、前記変調装置と前記色合成プリズムとの間には、板状の光学要素が設けられ、前記遮光手段は、前記板状の光学要素と前記色合成プリズムとの間に配置されることが好ましい。このようにすれば、線状の迷光70をより確実に除去することが可能となる。
さらに、このとき、前記変調装置の画像形成領域の、光の進行方向に直交する2軸方向のうち少なくとも一方の方向の長さをd1、前記板状の光学要素の外形の、前記少なくとも一方の方向の長さをd2、前記遮光手段の開口部の、前記少なくとも一方の方向の長さをd3、としたとき、d1<d3≦d2の関係が成立していることが好ましい。
このように構成することにより、プリズム構造体で説明したのと同様の理由により、線状の迷光やスポット状の迷光をより効果的に除去することができる。
本発明のプリズム構造体において、前記遮光手段は、枠状の板状部材もしくは−対の板状部材で構成することが好ましい。このように、遮光板を枠状もしくは一対の板状部材とすることにより、従来の構成を変更することなく、容易に迷光の除去を実現できる。より確実に迷光の除去ができる、部品点数が少ない、変調装置やプリズムとの位置合わせが容易である、という点では、枠状の板状部材を用いた方が良い。しかし、迷光の影響が、光の進行方向に直交する2軸方向のうち少なくとも一方の方向でしか生じない場合は、板状部材が枠状である必要は無く、一対の板状部材によって迷光の除去を実現できる。また、枠状の板状部材は、どのような材料で構成されていても構わないが、例えば、金属板、樹脂板、ガラスのような透光性部材に遮光性の膜を蒸着等によって形成したものが挙げられる。中でも、厚みを薄くし易いことや、コストならびに強度の面で、金属板が最も好ましい。
本発明のプロジェクタにおいては、前記板状部材には外縁から前記開口部に向かうスリットが設けられていることが好ましい。このように構成することにより、板状部材にかかる応力を、板状部材のスリット付近の変形によって吸収することが可能となる。よって、板状部材を構成する材料と熱膨張率が異なる材料からなる他の部品と、板状部材とが接合されている場合、これらの熱膨張率の違いによって板状部材に発生する応力を、スリット付近が撓むことによって吸収することが可能となる。よって、当該他の部品と板状部材との接合位置がずれるのを防止することができる。
本発明のプロジェクタにおいては、前記板状部材は前記色合成プリズムに接合されていることが好ましい。このように構成することにより、遮光手段と色合成プリズムとを正確な位置に維持することができる。
本発明のプロジェクタにおいては、前記遮光手段として、前記色合成プリズムの入射面上に設けられた遮光層を用いることも好ましい。このように構成することにより、遮光手段を色合成プリズム上に精度よく形成することが可能となる。さらに、部品点数を少なくして製造コストを安価なものにすることができる。なお、このような遮光層は、印刷層、金属の蒸着膜などによって実現可能である。
図2は、本発明の実施形態1に係るプリズム構造体の斜視図である。
図3は、本発明の実施形態1に係るプリズム構造体の分解斜視図である。
図4は、本発明の実施形態1に係るプリズム構造体に用いられる遮光板の例を示す平面図である。
図5は、本発明の実施形態1に係るプリズム構造体の作用説明図である。
図6は、本発明の実施形態2に係るプリズム構造体に用いられる印刷層の例を示す斜視図である。
図7は、本発明の実施形態2に係るプリズム構造体の作用説明図である。
図8は、プロジェクタの一般的な光学系を示す図である。
図9は、従来のプリズム構造体の斜視図である。
図10は、従来のプリズム構造体の分解斜視図である。
図11は、プロジェクタからの投影画像の周囲に生ずる迷光を説明するための図である。
図12は、従来のプリズム構造体において、投影画像の周囲に迷光が生じることを説明するための図である。
光源110から射出された略平行な光束は、インテグレータ光学系を構成する第1のレンズアレイ120によって、複数の部分光束に分割される。第1のレンズアレイ120の各小レンズから射出された部分光束は、第2のレンズアレイ130の各小レンズの近傍で光源110の光源像(2次光源像)が形成されるように集光される。第2のレンズアレイ130の近傍に形成された2次光源像から射出された部分光束は、重畳レンズ150によって電気光学装置310R、310G、310Bの画像形成領域上に重畳される。この結果、各電気光学装置310R、310G、310Bは、ほぼ均一に照明される。
色分離光学系200は、2つのダイクロイックミラー210、212を備え、重畳レンズ150から射出される光を、赤、緑、青の3色の色光に分離する機能を有している。第1のダイクロイックミラー210は、照明光学系100から射出された光束の赤色成分を透過させるとともに、青色成分と緑色成分とを反射する。第1のダイクロイックミラー210を透過した赤色光は、反射ミラー220により反射され、フィールドレンズ300Rを通って赤色光用の液晶ライトバルブ310Rに達する。
第1のダイクロイックミラー210により反射された青色光と緑色光のうち、緑色光は第2のダイクロイックミラー212によって反射され、フィールドレンズ300Gを通って緑色光用の電気光学装置310Gに達する。一方、青色光は、第2のダイクロイックミラー212を透過し、入射側レンズ262、反射ミラー252、リレーレンズ264、反射ミラー254、フィールドレンズ266を備えたリレー光学系240を通り、青色光用の電気光学装置310Bに達する。なお、青色光にリレーレンズ系が用いられているのは、青色光の光路の長さが他の色光の光路の長さよりも長いため、光の拡散等による光の利用効率の低下を防止するためである。すなわち、入射側レンズ262に入射した部分光束をそのまま、フィールドレンズ266に伝えるためである。
電気光学装置310R、310G、310Bは、与えられた画像情報(画像信号)に従って、各色光の射出光強度を変調する。
色合成プリズム400は、3色の色光を合成してカラー画像を形成する色合成光学系としての機能を有している。色合成プリズム400には、赤色光を反射する誘電体多層膜と、青色光を反射する誘電体多層膜とが、4つの直角プリズムの界面に略X字状に形成されている。これらの誘電体多層膜で構成される色光反射膜の波長選択特性により、3つの色光が合成されて、カラー画像を投写するための合成光が形成される。
色合成プリズム400で生成された合成光は、投写レンズ420に導かれる。投写レンズ420は、この合成光をスクリーンS上などに投写して、カラー画像を表示する機能を有する。
上述したとおり、近年のプロジェクタにおいては、電気光学装置310R、310G、310Bの構成要素の一部と色合成プリズム400とが一体化されたプリズム構造体500が広く用いられるようになっている。本実施形態のプロジェクタは、このプリズム構造体の構造に特徴がある。
実施形態1
以下、本発明の実施形態1に係るプリズム構造体を、図2〜図5を参照しながら説明する。図2は、実施形態1に係るプリズム構造体の斜視図であり、図3は、実施形態1に係るプリズム構造体の分解斜視図である。
実施形態1に係るプリズム構造体500aは、図2および図3に示すように、3つの電気光学装置310R、310G、310Bの構成要素の一部が四角柱状の色合成プリズム400の三方の側面(入射面)に取り付けられて一体化されている。色合成プリズム400の電気光学装置が取り付けられていない図面後方の側面(射出面)は、投写レンズ420に対向している。
図3においては、緑の色光を変調する電気光学装置310Gについてのみ、その構成要素を分解して示している。他の電気光学装置310B、310Rも同様の構成を有しているため、ここでは、電気光学装置310Gのみに関して説明を行い、他の電気光学装置310B、310Rに関しては説明を省略する。電気光学装置310Gは、図示しない入射側偏光板、変調装置としての液晶パネル311、視野角補償板320、固定板330、射出側偏光板340から構成されている。
液晶パネル311の光入射側には、図示しない入射側偏光板が配置されており、液晶パネル311に入射する光の偏光方向を揃える機能を有している。入射側偏光板は、液晶パネル311の光入射面側に密着して設けられるか、液晶パネル311とは離れた位置に、単独で、もしくはガラスやサファイア等からなる透光性の部材(板状の部材やレンズ)に貼り付けられた状態で設けられる。なお、本実施形態では、電気光学装置310Gの構成要素のうち、入射側偏光板だけが、色合成プリズム400と一体化されていない。
液晶パネル311は、一対の基板とその間に挟まれた液晶層とを備えており、入射した光の偏光方向を、画像情報に基づいて変調する機能を有している。液晶パネル311は、矩形状の枠体312に保持されている。この枠体312は、詳細な説明は省略するが、液晶パネル311の光入射側面の周囲と側面とを覆う第1枠体と、液晶パネル311の光射出側面の周囲を覆う第2枠体とで構成されている。そして、第1枠体と第2枠体とが互いに係合することによって、液晶パネル311が保持される。枠体312の四隅には、透明ピン350を通すピン孔313が設けられている。
固定板330は、例えば厚さが0.7mm程度の金属板で構成されている矩形状の部材である。固定板300には、液晶パネル313の画像光を通過させる開口部331が設けられている。また、固定板330の下側には、位置合わせのためのガイド孔333が2箇所穿設されている。さらに、固定板330は、矩形状の射出側偏光板340と視野角補償板320とを装着する凹み332を備えている。
視野角補償板320は、凹み332の光入射側の面に、両面テープや接着剤によって固定される。視野角補償板320は、液晶パネル311の変調作用が光の入射角に依存するため、その依存性を緩和して、投影画像の画質を向上させるために設けられている。しかしながら、視野角補償板320は、電気光学装置310R、310G、310Bの変調機能に必須の構成要素ではないため、省略することも可能である。また、視野角補償板320を液晶パネル311の光入射側に設けたり、液晶パネル311の光入射側と光射出側の双方に設けたりすることも可能である。
射出側偏光板340は、液晶パネル311によって変調された光から、特定の偏光方向の光のみを選択して透過させる機能を有しており、凹み332の光射出側の面に、両面テープや接着剤によって固定される。
なお、本実施形態(実施形態2も同様)では、視野角補償板320と射出側偏光板340とを固定板330に貼り付けて固定しているが、これらを、固定板330と他の固定板との間に挟んで固定するようにしてもよい。また、視野角補償板320や射出側偏光板340は、必ずしも固定板330に固定しなければならないわけではなく、液晶パネル311と遮光手段(後述する遮光板10や印刷層20)との間に、何らかの方法によって固定されていればよい。
遮光手段としての遮光板10は、本実施形態のプロジェクタの特徴部分である。図4Aは遮光板10の平面図である。この遮光板10は、例えば打ち抜きで製造されている厚さ0.3mm程度の金属板で構成された枠状体12である。枠状体12は、色合成プリズム400の側面の外縁とほぼ同じ矩形状であり、中心部に矩形状の開口部13が穿設されている。
また、遮光板10には、開口部13の上側の横幅をほぼ3等分するような2箇所の位置に上端縁から垂直方向に開口部13に向かうスリット14が穿設されている。さらに、開口部13の下側中央には、下端縁から上側の開口部13に垂直方向に向かうスリット15が穿設されている。下側のスリット15の両側には位置合わせのためのガイド孔16がそれぞれ一つずつ穿設されている。これらのスリット14、15は、遮光板10が色合成プリズム400に接着剤で接合された状態で、色合成プリズム400を構成するガラスと遮光板10を構成する金属との間の熱膨張率の違いから生じる熱応力を、遮光板10の変形によって吸収するために設けられている。つまり、ガラスよりも金属の方が熱膨張率が大きいため、プロジェクタ内部の温度が上昇すると、遮光板10に応力がかかる。スリット14、15が存在しない場合、その応力は、遮光板10とプリズム400との間の接着剤で吸収するしかなく、結果、遮光板10がプリズム400の入射面に対して回転してしまったり、接着剤がその応力に耐え切れなくなって剥がれたりしてしまう可能性がある。一方、スリット14、15を設けておけば、スリット14、15付近が撓むことによってその応力を吸収することが可能となり、接着剤にかかる負担を低減することができる。その結果、遮光板10とプリズム400との接合位置がずれるのを防止することができる。
次に、色合成プリズム400に、電気光学装置310Gの入射側偏光板以外の構成要素を取り付ける方法の一例について説明する。まず、固定板330に、射出側偏光板340と視野角補償板320をそれぞれ両面テープ等で貼り付ける。その後、遮光板10を固定板330に射出側偏光板340を挟んでそれぞれのガイド孔16、333を合わせて接着剤を用いて接着する。その後、遮光板10を色合成プリズム400の入射面に接着する。その後、電気光学装置310Gを固定板330に位置合わせして、電気光学装置310Gの枠体312の四隅に設けられているそれぞれのピン孔313に紫外線硬化型の接着剤を先端面に塗布した透明ピン350を挿入する。その後、透明ピン350の先端を固定板330に当接させ、弱い紫外線を透明ピン350を介して透明ピン350の先端に塗布された接着剤を仮硬化させる。その後、次に電気光学装置310Gに光を当て、投影画像を見ながら電気光学装置310Gの位置合わせをした後、強い紫外線を照射して透明ピン350を下固定板330に接着する。以上の方法によって、電気光学装置310Gを色合成プリズム400に取り付けて、図2および図3に示すようなプリズム構造体を製造することができる。
次に、本実施形態の遮光板10の機能について図5を参照して説明する。図5は、液晶パネル311、視野角補償板320、固定板330、射出側偏光板340等によって構成されるプリズム構造体500aの作用説明図である。なお、図面の下側に示されるべき透明ピン350は図面を簡略にするため省略してある。
射出側偏光板340は、偏光フィルム341をガラスやサファイア等からなる透光性基板342に貼り付けた構造を有している。先に図11を用いて説明したように、投影画像の周囲の線状の迷光70は、透光性基板342の端部から射出する光のうち一部の光X1が投写レンズにより取り込まれてスクリーン上に到達してしまうことによって生じる。しかしながら、本実施形態では、射出側偏光板340と色合成プリズム400との間に遮光板10を配置しているため、図5の破線で示すように、投影画像の周囲に線状の迷光70を生じさせていた光X1が、遮光板10で効果的に遮断されることがわかる。
また、視野角補償板320も視野角補償フィルム321を透光性基板322に貼り付けた構造を有している。視野角補償板320についても、射出側偏光板340の場合と同様に、透光性基板322の端部から射出光のうち、一部の光X3が投写レンズに取り込まれてスクリーン上に到達してしまう可能性がある。しかしながら、本実施形態では、視野角補償板320と色合成プリズム400との間に遮光板10を配置しているため、図5のこのような光X3をも、遮光板10で効果的に遮断することが可能であることがわかる。
さらに、先に図11を用いて説明したように、投影画像の周囲のスポット状の迷光72は、透明ピン350の側面から射出される光のうち一部の光X2が投写レンズに取り込まれてスクリーン上に到達してしまうことによって生じる。しかしながら、本実施形態では、液晶パネル311と色合成プリズム400との間に遮光板10を配置しているため、図5の破線で示すように、投影画像の周囲にスポット状の迷光72を生じさせていた光X1も、遮光板10で効果的に遮断されることがわかる。
さらに、液晶パネル311の画像形成領域、固定板330の開口部331、射出側偏光板340の外形の大小関係について説明する。
本実施形態では、遮光板10の開口部13は、液晶パネル311の画像形成領域よりも大きく、固定板330の開口部331よりも小さく、射出側偏光板340の外形よりも小さく構成されている。
すなわち、液晶パネル311の画像形成領域の、光の進行方向(z軸方向)に直交する2軸方向(x軸方向、y軸方向)のうち少なくとも一方の方向の長さをd1、射出側偏光板340の外形の、前記少なくとも一方の方向の長さをd2、遮光板10の開口部13の、前記少なくとも一方の方向の長さをd3、としたとき、本実施形態では、x軸方向、y軸方向の双方で、d1<d3<d2の関係が成立していることになる。しかし、この関係は、必ずしも、x軸方向およびy軸方向の双方で成立している必要はない。
図3からわかるように、本実施形態では、射出側偏光板340の外形のy軸方向の長さは透明ピン350の存在により制限されるのに対して、x軸方向の長さは透明ピン350の影響を受けることなく、ある程度延長することが可能である。よって、射出側偏光板340の外形のx軸方向の長さは、迷光の影響が無視できるぐらいの長さに設定することも可能であり、この場合、x軸方向の長さに上記の関係を成立させる必要はない。
また、上記の関係がx軸方向およびy軸方向のうちいずれかの方向だけで成立していればよい場合は、図4Aのような枠状体12で構成された遮光板10の代わりに、図4Bに示すように、2つの部品12A、12Bによって構成された遮光板10Aを採用してもよい。
なお、通常、射出側偏光板340と遮光板10とはかなり近接した状態で配置されることが多いため、長さd2とd3が一致していても、迷光を除去することが可能である。よって、d1<d3≦d2の関係が成立すればよいことになる。
また、液晶パネル311と色合成プリズム400との間に、射出側偏光板340以外の板状の光学要素が設けられ、これが線状の迷光70の原因となることもあり得る。この場合は、d2をそのような板状の光学要素の、前記少なくとも一方の方向の長さに置き換えればよい。線状の迷光70の原因となり得る射出側偏光板340以外の板状の光学要素としては、先に説明した視野角補償板320、位相差板、射出側偏光板340の光吸収に伴う発熱を軽減する目的で液晶パネル311と射出側偏光板340との間に設けられる前偏光板などが挙げられる。
以上のように、本実施形態によれば、遮光板10を、液晶パネル311と色合成プリズム400との間に配置することにより、画像光の周囲からの光X1あるいはX2を発生直後の段階で遮断することができ、その結果、色合成プリズム400ひいては投写レンズ420へこのような光が入射してしまうのを効果的に防止することができる。
このため、本実施形態においては、従来のプリズム構造体を構成する部品には変更を要さず単に遮光板10を追加するだけのわずかなコスト負担で、効果的に迷光を遮断することができる。
特に、プロジェクタ90Aはインテグレータ光学系を採用しているため、画像光の周囲からの線状の迷光およびスポット状の迷光の発生が特に顕著なものとなりやすい。しかし、本実施形態によれば、このようなプロジェクタであっても、画像光の周囲からの線状の迷光やスポット状の迷光を効果的に遮断して画像品質を向上させることができる。
なお、本実施形態では遮光板10として金属板を用いていたが、遮光板10は、金属以外の材料で構成されていても構わない。例えば、ガラスのような透光性部材に遮光性の膜を蒸着等によって形成したものや、樹脂板などであっても良い。つまり、遮光性を備えた枠状の板状部材であれば良い。ただし、厚みを薄くし易いことや、コストならびに強度の面で、本実施形態のような金属板が最も好ましい。
実施形態2
次に、本発明の実施形態2に係るプリズム構造体を、図6および図7を参照しながら説明する。図6は、実施形態2に係るプリズム構造体に用いられる印刷層の一例を示す斜視図である。図7は、実施形態2に係るプリズム構造体の作用説明図である。なお、図7において、図面の下側に示されるべき透明ピン350は図面を簡略にするため省略してある。
実施形態1に係るプリズム構造体500aでは、遮光手段として枠状の金属板からなる遮光板10を用いていたが、実施形態2に係るプリズム構造体500bでは、遮光板10の代わりに、色合成プリズム400の側面(入射面)に設けられた印刷層20を遮光手段として設けている。それ以外の点に関しては、実施形態1に係るプリズム構造体500aと同様である。本実施形態の説明やその図面において、実施形態1と共通する構成要素については、実施形態1の説明や図面で用いたのと同様の符号を用いる。印刷層20は、液晶パネル311の画像形成領域よりごくわずかに大きい矩形の開口部23を有する枠状に形成されている。枠の外周は、色合成プリズム400の光入射面の外周とほぼ一致している。
印刷層20は、例えばアクリル系の黒インクを用いて、厚手の印刷を形成できるスクリーン印刷方法を用いて形成することができる。例えばアクリル系の黒インキをスクリーン印刷で0.03mmの厚さで形成した印刷層20は、十分な遮光性を示し、投影画像の周囲に生じる線状の迷光70や、スポット状の迷光72を除去することができる。
このように、印刷層20を液晶パネル311と色合成プリズム400との間に配置することによっても、実施形態1と同様に、画像光の周囲からの光X1あるいはX2を効果的に遮断することが可能である。また、実施形態2の印刷層20は、色合成プリズム上に精度よく形成することが可能である。さらに、遮光手段の形成を印刷で行うことで、部品点数を少なくして製造コストを安価なものにすることができる。
なお、実施形態2においても、液晶パネル311の画像形成領域の、光の進行方向(z軸方向)に直交する2軸方向(x軸方向、y軸方向)のうち少なくとも一方の方向の長さd1、射出側偏光板340など板状の光学要素の外形の、前記少なくとも一方の方向の長さd2、印刷層20の開口部23の、前記少なくとも一方の方向の長さd3については、先に実施形態1で説明したのと同様の関係が成立している。x軸方向、y軸方向の少なくとも一方だけで成立していればよいことも同様である。
この関係がx軸方向、y軸方向の一方だけで成立していればよい場合には、枠状の印刷層20の代わりに、2つの印刷層を形成するようにしてもよい。すなわち、x軸方向で上記関係が成立する必要がある場合には、y軸方向に沿ったストライプ状の印刷層を2つ形成すればよく、y軸方向で上記関係が成立する必要がある場合には、x軸方向に沿ったストライプ状の印刷層を2つ形成すればよい(図6B参照)。
本実施形態では、遮光手段として印刷層20を用いたが、これに限られるものではなく、例えば、金属の蒸着膜や、遮光フィルム等を用いてもよい。つまり、遮光層として機能するものであれば良い。
本発明は、上記した各実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態では、遮光手段10R、10G、10Bを、同じ構成の遮光板10や印刷層20によって構成していたが、遮光手段10R、10G、10Bは、互いに異なる構成であっても良い。例えば、遮光手段10R、10G、10Bの一部を図4Aに示した遮光板10とし、それ以外を図4Bに示した遮光板10Aとしても良い。また、一部を第1実施形態の遮光板10によって構成し、それ以外を第2実施形態の印刷層20で構成しても良い。
上記実施形態では、電気光学装置310R、310G、310Bを構成する要素のうち、入射側偏光板以外の構成要素を色合成プリズム400に取り付けていたが、本発明は、電気光学装置の構成要素を色合成プリズムに取り付けないプロジェクタにも適用可能である。また、電気光学装置310R、310G、310Bの構成要素の一部を色合成プリズム400に取り付ける場合は、少なくとも変調装置(上記実施形態では液晶パネル311)を取り付けることが好ましい。変調装置を色合成プリズムに取り付けることによって、投影画像に特に影響を及ぼす変調装置、色合成プリズム、投写レンズの位置関係を保持し易くなり、その結果、画像品質を保持し易くなるからである。
上記実施形態では、3つの液晶パネル311を用いていたが、変調装置の数はこれに限られない。本発明は、変調装置を2つ以上有するプリズム構造体やプロジェクタに適用することが可能である。
プロジェクタには、投影画像を観察する側から投写を行うものと、投影画像を観察する側とは反対側から投写を行ういわゆるリアプロジェクタとがあるが、本発明は、いずれのタイプにも適用可能である。
本発明のプロジェクタによれば、画像光の周囲からの迷光が色合成プリズムに入射されるのを防止できるため、投影画像の周囲に発生していた迷光をなくし画像品質を向上させることができる。
以下、本発明の実施形態1に係るプリズム構造体を、図2〜図5を参照しながら説明する。図2は、実施形態1に係るプリズム構造体の斜視図であり、図3は、実施形態1に係るプリズム構造体の分解斜視図である。
次に、本発明の実施形態2に係るプリズム構造体を、図6および図7を参照しながら説明する。図6は、実施形態2に係るプリズム構造体に用いられる印刷層の一例を示す斜視図である。図7は、実施形態2に係るプリズム構造体の作用説明図である。なお、図7において、図面の下側に示されるべき透明ピン350は図面を簡略にするため省略してある。
Claims (16)
- 光源からの色光を変調する複数の変調装置と前記複数の変調装置で変調された光を合成する色合成プリズムとが一体化されたプリズム構造体であって、
前記変調装置と前記色合成プリズムとの間に、中央に開口部を有する遮光手段が配置され、
前記遮光手段は、画像光を前記開口部から通過させるとともに、前記画像光の周囲からの光を遮断することを特徴とするプリズム構造体。 - 請求項1に記載のプリズム構造体において、
前記変調装置と前記色合成プリズムとの間には、板状の光学要素が設けられ、
前記遮光手段は、前記板状の光学要素と前記色合成プリズムとの間に配置されることを特徴とするプリズム構造体。 - 請求項2に記載のプリズム構造体において、
前記変調装置の画像形成領域の、光の進行方向に直交する2軸方向のうち少なくとも一方の方向の長さをd1、前記板状の光学要素の外形の、前記少なくとも一方の方向の長さをd2、前記遮光手段の開口部の、前記少なくとも一方の方向の長さをd3、としたとき、d1<d3≦d2の関係が成立していることを特徴とするプリズム構造体。 - 請求項1〜3のいずれかに記載のプリズム構造体において、前記遮光手段は枠状の板状部材からなることを特徴とするプリズム構造体。
- 請求項1〜3のいずれかに記載のプリズム構造体において、前記遮光手段は一対の板状部材からなることを特徴とするプリズム構造体。
- 請求項4または5に記載のプリズム構造体において、前記板状部材には外縁から前記開口部に向かうスリットが設けられていることを特徴とするプリズム構造体。
- 請求項4〜6のいずれかに記載のプリズム構造体において、前記板状部材は前記色合成プリズムに接合されていることを特徴とするプリズム構造体。
- 請求項1〜3のいずれかに記載のプリズム構造体において、前記遮光手段は前記色合成プリズムの入射面上に設けられた遮光層であることを特徴とするプリズム構造体。
- 複数の色光をそれぞれ変調する複数の変調装置と、前記複数の変調装置により変調された光を合成する色合成プリズムと、この色合成プリズムにより合成された光を投写する投写レンズとを備えたプロジェクタにおいて、
前記変調装置と前記色合成プリズムとの間に、中央に開口部を有する遮光手段が配置され、
前記遮光手段は、画像光を前記開口部から通過させるとともに、前記画像光の周囲からの光を遮断することを特徴とするプロジェクタ。 - 請求項9に記載のプロジェクタにおいて、
前記変調装置と前記色合成プリズムとの間には、板状の光学要素が設けられ、
前記遮光手段は、前記板状の光学要素と前記色合成プリズムとの間に配置されることを特徴とするプリズム構造体。 - 請求項10に記載のプリズム構造体において、
前記変調装置の画像形成領域の、光の進行方向に直交する2軸方向のうち少なくとも一方の方向の長さをd1、前記板状の光学要素の外形の、前記少なくとも一方の方向の長さをd2、前記遮光手段の開口部の、前記少なくとも一方の方向の長さをd3、としたとき、d1<d3≦d2の関係が成立していることを特徴とするプリズム構造体。 - 請求項9〜11のいずれかに記載のプロジェクタにおいて、前記遮光手段は枠状の板状部材からなることを特徴とするプロジェクタ。
- 請求項9〜11のいずれかに記載のプリズム構造体において、前記遮光手段は一対の板状部材からなることを特徴とするプロジェクタ。
- 請求項12または13に記載のプロジェクタにおいて、前記板状部材には外縁から前記開口部に向かうスリットが設けられていることを特徴とするプロジェクタ。
- 請求項12〜14のいずれかに記載のプロジェクタにおいて、前記板状部材は前記色合成プリズムに接合されていることを特徴とするプロジェクタ。
- 請求項9〜11のいずれかに記載のプロジェクタにおいて、前記遮光手段は色合成プリズムの入射面上に設けられた遮光層であることを特徴とするプロジェクタ。
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