JP3775989B2 - 表示モジュール、表示装置およびその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、投射型画像表示装置への使用に適した表示モジュールおよびこれを用いた表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、透過型の液晶パネルを用いて構成される投射型画像表示装置(液晶プロジェクタ)が知られている。液晶プロジェクタでは、光源から出射された光が反射鏡などの光学系を用いて液晶パネルに照射され、液晶パネルを透過することによって光学変調された光が投影レンズによってスクリーン上に投射される。光源には、例えばキセノンランプやメタルハライドランプなどの高出力光源が用いられている。このような強力な光を放射する光源を用いることによって、スクリーン上に明るい画像を形成している。
【0003】
光源からの光は、通常、熱線(赤外線)をカットするフィルタを通され、これによって、不要な赤外線が除去されているが、液晶パネルに連続的に強い光線が照射されると、液晶パネルではかなり大きな発熱が生じる。このような発熱は、様々な弊害(コントラストの低下、表示ムラの発生など)を引き起こす原因となる。このため、液晶プロジェクタでは、通常、液晶パネルを冷却するための冷却装置が設けられている。また、液晶パネルには、表示領域以外の部分に照射される光を遮光するための遮光板が取りつけられている。これにより、液晶パネルに蓄積する熱を低減するという効果が得られる。
【0004】
液晶プロジェクタとしては、R(赤)用、G(緑)用、B(青)用の各々の液晶パネルに、赤色光、緑色光、および青色光をそれぞれ照射し、これらのパネルを透過した光をダイクロイックプリズムで結合することによって、所望のカラー画像を表示する、いわゆる3板式のプロジェクタが知られている。図1は、3板式のプロジェクタの構成を示す。なお、図1には、R用液晶パネル10のみを示しているが、ダイクロイックプリズム20の他の側面において、G用液晶パネルおよびB用液晶パネルも設けられている。
【0005】
光源からの光は各色に分解され、このうち赤色光は偏光板16を介してR用液晶パネル10に照射される。液晶パネル10には、信号を伝達するための配線が設けられたフレキシブル基板26が接続されており、フレキシブル基板26を介して駆動回路から液晶パネル10に所定の電気信号が付与されることによって、液晶パネル10の光学状態が制御される。
【0006】
液晶パネル10を透過した光は、偏光板18を介してダイクロイックプリズム20に入射される。また、G用液晶パネル(不図示)およびB用液晶パネル(不図示)を透過した緑色光および青色光もまたダイクロイックプリズム20に入射される。ダイクロイックプリズム20では、R用液晶パネル10、B用液晶パネル(不図示)およびG用液晶パネル(不図示)を透過した光が結合される。
【0007】
各液晶パネルは、ダイクロイックプリズム20に対して、所望の位置や角度に正確に固定されている必要がある。通常、液晶パネルは、その周縁部を保持する樹脂製のフレームに取りつけられており、このフレームがダイクロイックプリズム20に固定されるが、ダイクロイックプリズム20に対して液晶パネルの位置や角度がずれていると、液晶パネルからの光がダイクロイックプリズム20で適切に結合されず、所望の画像を表示することができなくなる。フレームとダイクロイックミラーとは、例えば紫外線硬化樹脂から形成される固定部材14を用いて固定される。
【0008】
このようにダイクロイックプリズム20によって結合された光は、投影レンズ22へと照射される。投影レンズ22を通過した光は拡大されてスクリーン上に投射される。これにより、所望のカラー画像を表示することができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
最近では、電子技術の発展を背景に、モバイル志向への対応から、液晶プロジェクタの小型化が推し進められている。液晶パネルとしては、対角1インチ未満のサイズを有するマイクロディスプレイも開発されており、今後、液晶プロジェクタの小型化は、よりいっそう進展するものと考えられる。
【0010】
しかし、液晶プロジェクタの小型化を進めるにつれ、液晶プロジェクタ内への液晶パネルの組み込み作業は、より困難なものとなる。近年、液晶パネルはかなり薄く(4〜6mm程度)作製されてはいるが、液晶パネルの寸法が小さい場合、これを液晶プロジェクタ内の狭い空間に配置することは困難である。また、図1に示したような3板式の液晶プロジェクタでは、液晶パネルおよびその周囲を保持するフレーム(以下、液晶表示モジュールと呼ぶ)をダイクロイックプリズムに対して正確に取り付ける必要がある。このような取りつけ工程も、小型化されたプロジェクタにおいては、容易ではなかった。従って、小型化される液晶プロジェクタにおいて、液晶表示モジュールの組み込みを精度良く容易に行なうことができれば有利であった。
【0011】
また、液晶パネル10の光入射側表面と光出射側表面とには遮光板12F,12Bが取り付けている。光入射側の遮光板12Fは、液晶パネルの有効表示領域(画素領域)の周囲部分を選択的に遮光し、液晶パネルに熱が蓄積されないように機能する。
【0012】
これらの遮光板12F,12Bは、液晶パネル10に対して正確な位置に取り付けられる必要がある。図2は、液晶表示モジュール30の断面を示す。液晶表示モジュール30は、液晶パネル10と、この周縁を保持するフレーム32とを有している。
【0013】
液晶パネル10は、液晶層10aを挟持する一対の透明基板10bおよび10cと、これらの基板の外側に設けられた一対の防護用透明基板10dとから構成されている。
【0014】
図示するように、液晶パネル10には、有効画素領域R1の周囲において、膜形成や鏡面(クロムなど)による遮光性の額縁BM(以下、BM(ブラックマトリクス)と呼ぶ)が設けられている。これにより、有効画面以外の不要な光をカットすることができる。このBMは液晶パネルに高精度で形成されている。このBMに対して、フレーム32に取り付けられる遮光板12F,12Bの位置が所定の位置からずれており、遮光板12F,12Bが有効画素領域R1内に存在していると、画像表示に支障をきたす。このため、遮光板12F,12Bを液晶パネル10に対して位置精度高く配置することが重要であった。
【0015】
例えば、特開平8−234678号公報には、液晶パネルを、開口部を有するケースに対して位置決めする技術が記載されている。しかし、このような方法では、パネルを保持するフレームやケースにおいて位置決め用の部材を精度良く形成する必要があるため、組立て作業が容易ではなく、フレームやケースの設計を複雑にしていた。
【0016】
また、上述の問題とは別に、以下に示すような問題もあった。光入射側の遮光板12Fは、液晶パネルにおける発熱を防止するために光反射率の高い地金のステンレス鋼(SUS403など)などを使用して入射光を反射する機能を有することが望ましい。一方、光出射側遮光板12Bは、周囲の物体からの反射光を吸収し、これらが投射レンズに入らないようにすることが望ましいため、黒色のつや消し処理が施されている。これは、コントラストの向上に効果がある。
【0017】
この2種の遮光板12F,12Bを取り違えて装着すると、光入射側では発熱が生じ、光出射側では周辺からの光を反射しコントラストの低下が発生する。従って、光入力側の遮光板と光出射側の遮光板とを取り違えて装着することを防止することが重要であった。
【0018】
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであり、小型化されるプロジェクタに組み込む際、所望の位置に正確に配置できるようにした表示モジュールを提供することをその目的とする。
【0019】
また、本発明の他の目的は、表示パネルに対して遮光板が適切に設けられた表示モジュールを提供することにある。
【0020】
また、本発明のさらに他の目的は、上記表示モジュールを備える表示装置を提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】
本発明の表示モジュールは、表示パネルと、前記表示パネルの周縁を保持するフレームとを備え、前記フレームは、前記表示パネルの側面を覆う側面部を有し、前記フレームの側面部には、前記フレームを把持する把持装置の凸部と勘合される凹部が設けられている。
【0022】
好ましい実施形態において、前記フレームは、前記表示パネルを挟む一対の側面部を有し、前記一対の側面部のそれぞれにおいて前記凹部が設けられている。
【0023】
好ましい実施形態において、前記一対の側面部のそれぞれにおいて、複数の前記凹部が設けられている。
【0024】
好ましい実施形態において、前記凹部は、円柱状の空間を形成している。
【0025】
好ましい実施形態において、前記凹部は、前記フレームの側面部の端縁まで延びるように形成されている。
【0026】
本発明の表示装置は、上記いずれかに記載の表示モジュールと、前記表示モジュールのパネル面と対向する面を有し前記表示モジュールと固定される光学部材とを備える。
【0027】
本発明の表示装置の製造方法は、前記把持装置の凸部によって前記表示モジュールの前記フレームに設けられた凹部を把持する工程と、前記把持装置を用いて、前記把持された表示モジュールを移動させ、前記表示モジュールを前記光学部材に対して位置決めする工程と、前記位置決めされた表示モジュールを前記光学部材に固定する工程とを包含する。
【0028】
本発明の表示モジュールは、表示パネルと、前記表示パネルの両面においてそれぞれ設けられる遮光板とを有する表示モジュールであって、前記遮光板のそれぞれには、左右方向または上下方向において非対称な勘合部が設けられている。
【0029】
好ましい実施形態において、前記遮光板のそれぞれに設けられた勘合部は、非対称性を有する切り欠き部である。
【0030】
好ましい実施形態において、一方の遮光板の光反射性と他方の遮光板の光反射性とは異なる。
【0031】
本発明の表示モジュールは、表示パネルと、前記表示パネルの両面においてそれぞれ設けられる遮光板とを有する表示モジュールであって、前記遮光板のそれぞれには、互いに異なる形状を有する勘合部がそれぞれ設けられている。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
【0033】
(実施形態1)
図3は、本実施形態にかかる液晶表示モジュール40を示す。図示するように、液晶表示モジュール40は、液晶パネル50と、液晶パネル50の周縁部を保持するフレーム60と、液晶パネルの表示領域に対応した開口部を有する光入射側遮光板70Fおよび光出射側遮光板70Bとを有している。
【0034】
液晶パネル50としては、図2に示したような公知の液晶パネルを用いることができる。液晶パネル50には、これを駆動するためのフレキシブル基板26が接続されている。また、フレーム60は、例えば樹脂から形成されており、フレーム60の中央には液晶パネル50の表示領域よりも大きい開口部62が形成されている。このフレーム60に対して、反射性の高い金属板(例えば、地金のSUS304)から形成される光入射側遮光板70Fと、反射性の低い金属板(例えば、黒色つや消しコーティングされたSUS304)から形成される光出射側遮光板70Bとが固定される。この固定は、フレームの側面に設けられた係止凸部66に対して、各遮光板に設けられた係止穴72を嵌めこむことによって行なわれる。
【0035】
本実施形態のフレーム60の側面部には、ロボットハンドリング用の円形状凹部64が設けられている。図4(a)〜(d)は、フレーム60の構成を示す。
【0036】
上記円形状凹部64は、液晶パネルを挟む左右のフレーム側面部60Sにおいて、2つずつ設けられている。合計4個の凹部64は、ハンドリング時の安定性を考慮して設けられている。ロボットアームの凸状把持部74(図5参照)は、凹部64を把持することにより、液晶表示モジュール40をしっかりと把持することができる。なお、この凹部64は、フレーム内部の液晶パネル保持用リブ67からずらせた位置に設けている。
【0037】
図5は、ロボットアームを用いて、液晶表示モジュール40を光学部材(本実施形態では、ダイクロイックプリズム20)に対して固定する様子を示す。ロボットアームは、液晶表示モジュール40を左右から挟みこみ、これを保持する。このとき、ロボットアームの凸状把持部74は、フレームの左右側面において所定の位置に正確に形成された凹部64に勘合する。これにより、ロボットアームは、確実に、かつ、位置精度良く、液晶表示モジュール40を保持することができる。
【0038】
この状態からロボットアームを移動させることにより、ダイクロイックプリズム20に対する液晶表示モジュール40の位置決めを行なう。このとき、ロボットアームが液晶表示モジュール40を高い位置精度で保持しているため、液晶表示モジュール40をダイクロイックプリズム20に対して所望の位置に正確に位置させることが容易である。このように正確に位置決めされた状態で、液晶表示モジュール40は、フレームに設けられた固定用孔(図4参照)68を通る固定部材(例えば、紫外線硬化性樹脂材)52によってダイクロイックプリズム20に固定される。
【0039】
なお、凹部64を円形状にした理由は、加工が容易であり、位置精度および寸法精度が高い凹部を形成することができるからである。このように凹部を所望の位置および寸法に形成することができれば、他の光学部材への固定の際に、正確に位置決めすることができる。
【0040】
ただし、凹部64は、ロボットアームの凸状把持部と適切に勘合することができる限り、円形状に限られず他の形状を有していてもよい。図6は、溝状凹部65を有する液晶表示モジュールを示す。図6(b)に示すように、フレームの側面部に設けられた溝状凹部65は、フレームの光入射側の表面部40Fにまで延びている。
【0041】
このようにすれば、図5に示したように、ロボットアームの凸状把持部74で挟んだ状態で液晶表示モジュール40をダイクロイックミラー20に固定した後、誤動作により凸状把持部74が、両側に開かれる(すなわち、把持部と凹部との勘合が外れる)こと無く後退した場合にも、凸状把持部が凹部に対して引っかかることがないため、液晶表示モジュール40の破損を防止することができる。
【0042】
上述のように、本実施形態の表示モジュールは、プロジェクタの内部に表示モジュールを組み込む作業の自動化に適した形態を実現するために、フレームにおいてロボットアームとの勘合部としての凹部が形成されている。ロボットを用いれば、狭い空間内であっても、迅速かつ容易に表示モジュールの組み込み作業を行なうことができる。また、他の光学部材などに対して、液晶表示モジュールを正確に配置させ固定することができる。
【0043】
なお、図4(b)に示したように、本実施形態では、フレーム60に傾斜部61が設けられている。これは、図1に示したように、ファン24によって、表示モジュール40の端面から表面へと冷却風を送る場合において、冷却風がパネルへとスムーズに流れるようし、冷却効率を向上させるためである。また、冷却風が渦を発生させることを防止し、騒音を低下させるためである。
【0044】
(実施形態2)
図7は、実施形態2の表示モジュール80を示す。表示モジュール80では、実施形態1と同様に、フレーム90に対して、反射性の高い金属板(例えば、地金のSUS304)から形成される光入射側遮光板82Fと、反射性の低い金属板(例えば、黒色つや消しコーティングされたSUS304)から形成される光出射側遮光板82Bとが固定されている。
【0045】
光入射側の遮光板82Fと光出射側の遮光板82Bとには、それぞれ、左右非対称な形状を有する切り欠き部84および86が形成されている。各切り欠き部84および86は、短い切り欠き84a,86aと、長い切り欠き84b,86bとによって構成されている。切り欠き部84を光入射側から見た場合と、切り欠き部86を光出射側から見た場合とで、これらの切り欠き部84および86は、線対称な形状を有している。
【0046】
また、フレームの両面には、上記切り欠き部84および86に対応した形状を有する凸部94および96が形成されており、切り欠き部84および86と凸部94および96とが勘合することによって、フレームに対する遮光板の位置決めが行なわれている。
【0047】
なお、本実施形態では、金属板を連続プレスすることによって遮光板82Fおよび82Bを作製している。このとき、金属板から遮光板を切り離すことを容易にするためには、図示するような切り欠き88が形成されることが好ましい。本実施形態では、この遮光板形成工程において必要とされる切り離し用の切り欠きの形状を上述のように非対称にすることによって、上記フレームと勘合する切り欠き84および86を作製している。
【0048】
このように遮光板82Fおよび82Bにおいて非対称に設けられた切り欠き部84および86と、フレームに設けられた凸部94および96とを勘合させるようにすれば、これらの遮光板82Fおよび82Bを取り違えて装着するという誤装着を防止できる。取り違えて装着しようとした場合、遮光板82Fおよび82Bの切り欠き部84および86と、フレームの凸部94および96とは勘合しない。
【0049】
また、切り欠き部84および86を遮光板の下辺部のみに設けているので、遮光板を上下逆に装着することが防止される。
【0050】
このように、光入射側の遮光板82Fと光出射側の遮光板82Bとを区別可能にし、フレーム側にも同様の区別をつけることによって、遮光板の取り付け間違いを目視確認によって容易に防止することができる。従って、光反射性が高い入射側遮光板をフレームの出射側に取り付けることがなく、光吸収性が高い出射側遮光板をフレームの入射側に取り付けることもない。これにより、光入射側において液晶パネルに蓄積する熱を適切に低下させることを確実にし、且つ、光出射側において周囲からの反射光を吸収することによって投射画像の画質の劣化を防ぐことを確実にすることができる。
【0051】
また、遮光板の上下を区別できるようにすることによって、遮光板の開口部を液晶パネルに対して正確に位置させることができる。例えば、遮光板の開口部が遮光板の上下に偏って設けられている場合、遮光板の上下を逆に取り付けると、BM内の表示領域内に遮光板が位置することになる。本実施形態のように遮光板の上下を区別できるようにしておけば、このような誤装着を防止し、表示に支障をきたすことがない。
【0052】
さらに、遮光板82Fおよび82Bの切り欠き部84および86とフレーム90の凸部94および96は、高精度で寸法が決定されている。これにより、遮光板82Fおよび82Bとフレーム90との左右方向の位置ずれを防止することができる。このようにすれば、図2に示したように、遮光板の内縁がBMの内縁に対して精度良く位置していなければいけない場合にも、これを容易に実現できる。
【0053】
なお、左右の位置決めを正確にするために、フレームに設けられる凸部94および96の寸法許容度は、0.025mmから0.05mmにすることが望ましい。このような寸法精度は、フレームの加工精度から決定される。フレームを樹脂から形成している場合、このような加工精度を得ることができる。
【0054】
また、フレームと遮光板との上下方向の位置決めは、フレームの上部と下部とを、フレームの中央部(すなわち、遮光板が配置される部分)よりも僅かに高くしておくことによって形成される段差を利用して行なうことができる。この段差を所定の位置に精度良く形成すれば、遮光板の上下の辺と段差とが勘合し、フレームに対して所定の上下位置において遮光板を配置することができる。この寸法許容度は、0.025mmから0.05mmであることが望ましい。
【0055】
このようにすれば、フレームおよび遮光板に対して複雑な加工を行なうことなく、高い位置精度で所望の位置に遮光板をフレームに固定することができる。また、光入射側の遮光板と光出射側の遮光板との形状は、切り欠き形状は異なるものの、同様の形状とすることができるので、設計や加工が比較的容易である。
【0056】
なお、上記には、短い切り欠き84a,86aと長い切り欠き84b,86bとから構成される左右方向において非対称的な切り欠き部84および86を設けた形態を示したが、切り欠き部の形状はこれに限られず、遮光板の中心線に対して非対称な形状であれば種々の形態とすることができる。また、光入射側遮光板と光出射側遮光板とを区別できればよいため、これらの切り欠き形状を異なる形状(例えば、矩形の切り欠きと三角形のきり欠きとの組み合わせなど)としてもよい。また、各遮光板に、非対称的なまたは形状の異なる突出部を設け、フレーム側にこの突出部と勘合する凹部を設けておいてもよい。
【0057】
【発明の効果】
本発明によれば、表示パネルを保持するフレームに、把持装置(ロボット)と勘合する凹部を形成しておくことによって、小型化したプロジェクションの内部であっても、表示モジュールを精度良く配置でき、作業性も改善される。
【0058】
また、表示パネルの両側に設けられる遮光板に、これらの遮光板を区別することができるような勘合部が設けられている。これにより、遮光板を取り違えて装着することを防止することができる。また、この勘合部の寸法精度を高くすれば、フレームに対して遮光板を所望の位置に高い精度で配置させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の3板式プロジェクタの断面図である。
【図2】従来の表示モジュールの断面図である。
【図3】本発明の実施形態に係る表示モジュールの分解斜視図である。
【図4】図3に示した表示モジュールのフレームを示す図であり、(a)は光入射側の平面図、(b)は(a)のA−A線断面図、(c)は光出射側の平面図、(d)は側面図をそれぞれ示す。
【図5】本発明の実施形態に係る表示モジュールを光学部材に取り付ける方法を説明するための斜視図である。
【図6】本発明の他の実施形態に係る表示モジュールを示す図であり、(a)は光入射側の平面図、(b)は側面図、(c)は光出射側の平面図をそれぞれ示す。
【図7】本発明の他の実施形態に係る表示モジュールを示す図であり、(a)は光出射側の平面図、(b)は側面図、(c)は光入射側の平面図をそれぞれ示す。
【符号の説明】
26 フレキシブル基板
40 液晶表示モジュール
50 液晶パネル
60 フレーム
62 開口部
64 凹部
66 係止凸部
70F 光入射側遮光板
70B 光出射側遮光板
72 係止穴

Claims (6)

  1. 表示パネルと、前記表示パネルの周縁を保持するフレームとを備える表示モジュールであって、
    前記フレームは、前記表示パネルの側面を覆う側面部を有し、
    前記フレームの側面部には、前記フレームを把持する把持装置の凸部と勘合される凹部が設けられており、前記凹部は、前記フレームの側面部の端縁まで延びるように形成されている表示モジュール。
  2. 前記フレームは、前記表示パネルを挟む一対の側面部を有し、前記一対の側面部のそれぞれにおいて前記凹部が設けられている請求項1に記載の表示モジュール。
  3. 前記一対の側面部のそれぞれにおいて、複数の前記凹部が設けられている請求項2に記載の表示モジュール。
  4. 前記凹部は、円柱状の空間を形成している請求項1から3のいずれかに記載の表示モジュール。
  5. 請求項1からのいずれかに記載の表示モジュールと、
    前記表示モジュールのパネル面と対向する面を有し、前記表示モジュールと固定される光学部材と、
    を備える表示装置。
  6. 請求項に記載の表示装置の製造方法であって、
    前記把持装置の凸部によって前記表示モジュールの前記フレームに設けられた凹部を把持する工程と、
    前記把持装置を用いて、前記把持された表示モジュールを移動させ、前記表示モジュールを前記光学部材に対して位置決めする工程と、
    前記位置決めされた表示モジュールを前記光学部材に固定する工程と
    を包含する表示装置の製造方法。
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