JP2003149735A - 光学機器及びプロジェクタ装置 - Google Patents

光学機器及びプロジェクタ装置

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JP2003149735A
JP2003149735A JP2001350657A JP2001350657A JP2003149735A JP 2003149735 A JP2003149735 A JP 2003149735A JP 2001350657 A JP2001350657 A JP 2001350657A JP 2001350657 A JP2001350657 A JP 2001350657A JP 2003149735 A JP2003149735 A JP 2003149735A
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holding groove
dichroic mirror
elastic body
optical path
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JP2001350657A
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Masanori Deguchi
政宣 出口
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Chinontec KK
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Chinontec KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プロジェクタ装置の筐体にダイクロイックミ
ラーを容易に正確に取り付ける。 【解決手段】 液晶プロジェクタ11の筐体21に、対をな
す保持溝部51を形成し、これら保持溝部51にダイクロイ
ックミラーDM1を落とし込んで固定する。保持溝部51
は、一方の当接面部55に対して他方の対向面部56を傾斜
させ、奥側が広い平面台形状とする。さらに、対向面部
56側には、上端の挿入開口53を拡開する傾斜面部58を形
成する。一面D3に反射コート面を形成したダイクロイッ
クミラーDM1は、両端の取付板部D2の他面D4に沿って、
クッション状の弾性体42を貼着する。ダイクロイックミ
ラーDM1の取付板部D2を保持溝部51に挿入すると、弾性
体42により一面D3が当接面部55に押しつけられ、ダイク
ロイックミラーDM1を位置決め保持できる。保持溝部51
は奥側が広い台形状であるため、弾性体42の外れを防止
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、筐体に光学要素を
取り付けた光学機器及びプロジェクタ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、光源の光をダイクロイッ
クミラーでR(赤)、G(緑)、B(青)の3色の色光に分離
し、それぞれの色光を液晶パネルで変調し、さらに、こ
れら色光をダイクロイックミラーで合成して、カラーの
画像を投影する液晶カラー投影装置であるプロジェクタ
装置が知られている。
【0003】そして、このようなプロジェクタ装置で
は、設計値に対してダイクロイックミラーの傾斜角度が
ずれると、光学性能が著しく低下するため、各ダイクロ
イックミラーを光源の光の光軸に対し、正確に所定の角
度に傾けて筐体に固定することが必要となる。そこで、
ダイクロイックミラーは、反射コート面であるダイクロ
イック面のみを筐体の保持部に押しつけて位置決め固定
されている。さらに、ダイクロイックミラーの配置の精
度の向上のためには、筐体の保持部の傾斜角度の精度が
厳しく要求されるのみならず、正確に位置決めして固定
できる固定方法が必要になる。
【0004】この点、従来の構成では、筐体の光路部の
両側に、ダイクロイックミラーの両側の縁部が挿入され
る溝部を形成するとともに、これら溝部の反射コート面
の反対側の面に板金などを圧入し、反射コート面を筐体
に当接させている。また、このようなダイクロイックミ
ラーの両側の縁部を受けるダイクロイックミラー挿入部
である溝部は、凹字形状の平行溝、すなわち、ダイクロ
イックミラーの反射コート面を受ける面と、反対側の板
金を受ける面とは互いに平行に形成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の構成では、溝部は、凹字形状の平行溝であり、抜け
止め構造を有するものではなく、ダイクロイックミラー
を安定して保持しにくい問題を有している。例えば、プ
ロジェクタ装置が大きな衝撃を受けた際には、ダイクロ
イックミラーを押し当て固定している板金が所定の位置
から外れ、有効光路を遮っていわゆるケラレの原因とな
り、あるいは溝部から脱落するおそれがある問題を有し
ている。
【0006】本発明は、このような点に鑑みなされたも
ので、筐体に光学要素を安定して精度良く取り付けでき
る光学機器及びプロジェクタ装置を提供することを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の光学機器
は、本体部、及びこの本体部の縁部に沿った板状の取付
板部を備えた光学要素と、前記取付板部に沿って配置さ
れる弾性体と、前記本体部が配置される光路部、及び前
記取付板部及び弾性体が配置される保持溝部を設けた筐
体とを具備し、前記保持溝部は、前記取付板部の一面側
に当接する当接面部と、前記取付板部の他面側に対向す
る対向面部とを備え、これら当接面部と対向面部との間
の離間寸法は、前記光路部側から前記保持溝部の奥側に
向かって大きく形成されたものである。
【0008】そして、この構成では、保持溝部に配置し
た弾性体により、光学要素の取付板部が筐体の当接面部
に押しつけられ、位置決め固定される。保持溝部は、光
路部側から保持溝部の奥側に向かって大きく形成されて
いるため、弾性体の光路部側への移動や脱落が抑制さ
れ、光学要素が安定して精度良く取り付けされる。
【0009】請求項2記載の光学機器は、請求項1記載
の光学機器において、対向面部は、当接面部に対して傾
斜する傾斜面であるものである。
【0010】そして、この構成では、弾性体を溝部の奥
側に向かって押圧する力が生じ、弾性体の光路部側への
移動や脱落が抑制される。
【0011】請求項3記載の光学機器は、請求項1また
は2記載の光学機器において、弾性体は、クッション状
をなし、前記取付板部に沿って貼着され、前記保持溝部
は、外側に向かって拡開する傾斜面部を設けた挿入開口
を備えたものである。
【0012】そして、この構成では、光学要素は、弾性
体を貼着した取付板部を傾斜面部を設けた挿入開口から
保持溝部に挿入することで、作業性良く容易に取り付け
られる。
【0013】請求項4記載のプロジェクタ装置は、一面
を反射コート面とした板状のダイクロイックミラーと、
このダイクロイックミラーの両側の縁部の他面に沿って
配置された弾性体と、前記ダイクロイックミラーが配置
される光路部、及び前記ダイクロイックミラーの縁部が
前記弾性体とともに配置される対をなす保持溝部を設け
た筐体と、前記光路部に光を照射する光源と、前記光路
部の光を変調する変調手段とを具備し、前記保持溝部
は、前記ダイクロイックミラーの一面側に当接する当接
面部と、前記ダイクロイックミラーの他面側に対向する
対向面部とを備え、これら当接面部と対向面部との間の
離間寸法は、前記光路部側から前記保持溝部の奥側に向
かって大きく形成されたものである。
【0014】そして、この構成では、保持溝部に配置し
た弾性体により、ダイクロイックミラーの反射コート面
側が筐体の当接面部に押しつけられ、位置決め固定され
る。保持溝部は、光路部側から保持溝部の奥側に向かっ
て大きく形成されているため、弾性体の光路部側への移
動や脱落が抑制され、光学要素が安定して精度良く取り
付けされる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の光学機器及びプロ
ジェクタ装置の一実施の形態を図面を参照して説明す
る。
【0016】図2において、11は光学機器であるプロジ
ェクタ装置としての液晶カラー投射装置である液晶プロ
ジェクタで、この液晶プロジェクタ11は、いわば液晶カ
ラー投影装置であり、光源Lが照射した白色の光を、照
明光学系(照明系)で導きつつ光学要素としての2枚のダ
イクロイックミラーDM1,DM2でR(赤)、G(緑)、B(青)
の3色の色光に分離し、それぞれの色光を3枚の液晶パ
ネルLC-R,LC-G,LC-Bを透過させて変調し、さらに、こ
れらR,G,B別の映像情報である色光をダイクロイッ
クプリズムDPで合成してカラー画像とし、投射光学系35
でスクリーンに投射して映像を表示するようになってい
る。
【0017】すなわち、12は横長の外箱で、この外箱12
に、光源L、リフレクタ15、ダイクロイックミラーDM
1,DM2、表示手段としての表示パネルである透過型の液
晶パネルLC-R,LC-G,LC-B、さらにダイクロイッククロ
スプリズムDPの他、図示しないマルチレンズ、位置調整
機構、偏光制御手段、集光レンズ(31,33については図
5において表示)、反射ミラー、偏光板などと言った照
明系を構成する光学要素が組み込まれる筐体21を収容な
どして構成されている。なお、以下、光源Lから投射面
であるスクリーンに向かう投射光の光軸に対し、スクリ
ーン側を前側、光源L側を後側とし、光源Lから側から
見て、この光軸に直交する方向を上下方向及び両側方向
すなわち左右方向として説明する。
【0018】そして、この構成では、ハロゲンランプな
どの白熱電球あるいはメタルハライドランプなどの放電
ランプである光源Lから照射された光は、矩形状の開口
部を有する放物面状の鏡面を備えたリフレクタ15で反射
され、筐体21が構成する管状の光路部41に投射される。
そして、この光は、光路部41に配設される図示しないマ
ルチレンズにより複数の光束に分割され、さらに、図示
しない偏光制御手段、により、偏光方向が揃った光束と
される。またさらに、この光は、図示しない集光レンズ
で集光され、第1のダイクロイックミラーDM1に入射
し、この第1のダイクロイックミラーDM1において、赤
色光が側方に反射され、緑色光及び青色光が透過して直
進される。
【0019】側方に反射された赤色光は、図示しない反
射ミラー、集光レンズ及び偏光板などの照明系に導かれ
て液晶パネルLC-Rに入射する。
【0020】一方、第2のダイクロイックミラーDM2で
は、第1のダイクロイックミラーDM1を透過した緑色光
及び青色光について、緑色光が側方に反射され、青色光
が透過して直進される。
【0021】側方に反射された緑色光は、図示しない集
光レンズ及び偏光板などの照明系に導かれて液晶パネル
LC-Gに入射する。
【0022】第2のダイクロイックミラーDM2を透過さ
れた青色光は、図示しない反射ミラー、集光レンズ及び
偏光板などの照明系に導かれて液晶パネルLC-Bに入射す
る。
【0023】各ダイクロイックミラーDM1,DM2は、投射
光の光軸に対し正確に所定の角度だけ傾斜して配置さ
れ、例えば45度傾斜して配置される。そうして、上述
のように、第1のダイクロイックミラーDM1は、赤色光
を側方に反射し、緑色光及び青色光を透過して直進させ
る。また、第2のダイクロイックミラーDM2は、緑色光
を側方に反射し、青色光を透過して直進させる。
【0024】各液晶パネルLC-R,LC-G,LC-Bは、それぞ
れフレキシブル基板などを介して制御回路に接続されて
各が画素が制御され、色光を画像信号に基づき光変調す
る。
【0025】そして、光変調されたR,G,Bの色光
は、ダイクロイッククロスプリズムDPで色合成され、投
射光学系35を介して拡大した所定の投射画像をスクリー
ンに形成する。
【0026】なお、各色光は、照明系の集光レンズや偏
光板によって偏光方向が揃えられた平行化された状態で
対応する液晶パネルに入射する。
【0027】次に、図1ないし図5を参照して、筐体21
に対するダイクロイックミラーDM1,DM2の取付構造を説
明する。
【0028】まず、各ダイクロイックミラーDM1,DM2
は、長方形の板状で、ガラス基板D0により、有効領域で
ある本体部D1と、この本体部D1の縁部に位置し有効な光
が透過しない部分である取付板部D2とが一体に板状に形
成されている。そして、このダイクロイックミラーDM
1,DM2のガラス基板D0の一面D3には、色分離を行うダイ
クロイックコート面である反射コート面が形成されてい
る。
【0029】また、42は弾性体で、この弾性体42は、例
えば角柱状などのクッションであり、本実施の形態で
は、両面テープなどの接着手段42aを用い、ダイクロイ
ックミラーDM1,DM2の反射コート面の反対面である他面
D4の両端の縁部の取付板部D2に沿って取り付けられてい
る。そして、この弾性体42は、光が当たっても変質、溶
融、焼け、ガス発生などの生じない耐光性、耐熱性に優
れた材質を用いて形成され、例えば、シリコンやガラス
を主材とする材質を用いることが望ましい。
【0030】そして、筐体21は、例えばマグネシウム合
金などの金属製の基体Bに取り付けられ、この基体Bに
は、ダイクロイッククロスプリズムDP、液晶パネルLC-
R,LC-G,LC-B、及び投射光学系35などが取り付けられ
ている。そして、筐体21は、合成樹脂にて形成された箱
状の筐体本体43と、この筐体本体43の上側を覆う図示し
ない蓋体とを組み合わせてなり、全体として、光源Lの
投射光が内側を通過する管状に形成され、ダイクロイッ
クミラーDM1,DM2の他、集光レンズ、反射ミラー、偏光
板などの照明系を構成する光学要素が両側一対の溝部に
両端部を落とし込み、あるいは光学要素の光路部41内に
おける設置位置を調整する位置調整装置を介して取り付
けられている。
【0031】そして、筐体本体43は、底部45と、この底
部45の両側から立ち上げられた両側の側部46,46とが、
例えば、ポリカーボネートなど熱変形の小さい合成樹脂
などの材質にて一体に形成されている。
【0032】そして、板状の壁部である側部46には、部
分的に厚さ寸法が大きく形成された肉厚部48が形成さ
れ、この肉厚部48に、光路部41に臨み、ダイクロイック
ミラーDM1,DM2の両端部を囲むようにして保持する保持
部としての上下方向に延びる溝状の保持溝部51が形成さ
れている。
【0033】そして、保持溝部51は、図1などに示すよ
うに、光路部41側及び上側を開口し、すなわち、光路部
41に臨むスリット状の開口部52と、上側に開口する平面
台形状の挿入開口53とを備えている。そして、開口部52
の後側すなわち光源L側には、当接面部55が形成され、
開口部52の前側には、当接面部55に対向する対向面部56
が形成され、開口部52の奥側の端部には、端面部57が形
成され、さらに、保持溝部51の上端部には、対向面部56
から上側に向かい挿入開口53を拡開するようにして、面
取り形状である傾斜面部58が形成されている。
【0034】そして、当接面部55は、所定の位置及び角
度で精度良く形成され、例えば、光軸に対して45度の
角度の平面状に形成されている。また、端面部57は、当
接面部55と直交して平面状に形成されている。さらに、
対向面部56は、当接面部55とは平行ではなく、所定の角
度だけ傾斜した平面状に形成されており、これら当接面
部55と対向面部56との離間寸法、すなわち保持溝部51の
幅寸法は、開口部52側の寸法W1よりも、奥側である端
面部57側の寸法W2が大きくなるように形成され、保持
溝部51は台形状の溝として形成されている。
【0035】そして、ダイクロイックミラーDM1,DM2の
装着工程は、まず両側の取付板部D2の他面D4に接着手段
42aを用いて弾性体42を貼着する。そして、この貼着
後、弾性体42を貼着した両側の取付板部D2を、相対向す
る保持溝部51に、傾斜面部58を案内としつつ挿入開口53
から圧入して落とし込むことにより、ダイクロイックミ
ラーDM1,DM2が位置決めして固定される。すなわち、取
付板部D2を保持溝部51に挿入した状態で、取付板部D2及
び弾性体42が当接面部55と対向面部56との間に挟み込ま
れ、圧入された弾性体42が復帰変形しようとする付勢力
により、各ダイクロイックミラーDM1,DM2の反射コート
面を形成した一面D3が当接面部55に面状に当接して押圧
され、傾斜角度及び位置が精度良く決められる。さら
に、筐体本体43に蓋体を組み合わせた状態で、各ダイク
ロイックミラーDM1,DM2が上下方向にも移動しないよう
に固定される。
【0036】このように、本実施の形態によれば、液晶
カラー投影装置におけるダイクロイックミラー固定方法
(液晶カラー投射装置作製方法)として、ダイクロイック
ミラーDM1,DM2は、予め弾性体42を貼着した両側部を保
持溝部51に落とし込むのみで、反射コート面を筐体21の
当接面部55に同一平面で面状に当接して容易かつ正確に
位置決め固定でき、作業性を向上してコストを低減でき
る。
【0037】また、保持溝部51の挿入開口53には、特
に、弾性体42が当接する部分に面取り形状である傾斜面
部58を形成したため、ダイクロイックミラーDM1,DM2の
挿入作業すなわちダイクロイックミラーDM1,DM2に予め
貼り付けた弾性体42の圧入作業の作業性を向上でき、コ
ストを低減できる。なお、図1において、斜線を引いた
三角形状のAの領域は、傾斜面部58の一部であり、圧入
時に弾性体42が摺接するいわば圧入しろである。すなわ
ち、外部から力が加わっていない状態では、弾性体42
は、Aの領域まで膨らんだ形状になる。
【0038】また、保持溝部51は、単に長方形状ではな
く、ダイクロイックミラーDM1,DM2の他面側の対向面部
56を当接面部55に対して傾斜させ、奥側すなわちダイク
ロイックミラーDM1,DM2の両端側が広く、中央側が狭い
空間を有する台形状とし、この保持溝部51のダイクロイ
ックミラーDM1,DM2が占有しない台形状の空間に弾性体
42を圧入することこととしている。そこで、弾性体42の
反対側の反射コート面を筐体21の当接面部55に押し当て
て正確に位置決めできると同時に、台形の空間に圧入さ
れた弾性体42には、常時ダイクロイックミラーDM1,DM2
の両端方向すなわち保持溝部51の奥側に押さえつけられ
る力が加わるため、弾性体42を抜け止めし、弾性体42の
ダイクロイックミラーDM1,DM2の中央側すなわち有効光
路側へのはみ出しを防止して、弾性体42を最初に設定し
た位置に安定して保持できる。そこで、例えば液晶プロ
ジェクタ11に衝撃が加わった際にも、弾性体42は所定の
位置から移動することなく保持でき、弾性体42が光路部
41の有効な領域にはみ出すなどの弊害を防止できる。
【0039】また、ダイクロイックミラーDM1,DM2を保
持溝部51に装着した状態で、図1に示すように、各ダイ
クロイックミラーDM1,DM2の端面D5と保持溝部51の端面
部57との離間寸法すなわちギャップW3は重要な要素で
あり、このギャップW3を大きくすると、ダイクロイッ
クミラーDM1,DM2を挿入しやすくなる一方、ダイクロイ
ックミラーDM1,DM2の位置精度は甘くなる。反対に、こ
のギャップW3を小さくすると、位置精度は良好になる
が、挿入作業は困難になる。この点、本実施の形態で
は、ギャップW3は、片側0.1mm以上0.15mm以下
とすることにより、ダイクロイックミラーDM1,DM2の位
置精度の確保と組立性の確保との両立を実現できた。す
なわち、ギャップW3が0.1mmより小さいと、挿入作
業は困難になり、0.15mmより大きいと、位置精度が
低下する。
【0040】また、ダイクロイックミラーDM1,DM2を筐
体21に押し当てるクッションである弾性体42は、有効な
光路部41に近いところに位置する。一方、光源Lから照
射された光は高い照度を有し、図5に示す光路L1のよ
うに、ダイクロイックミラーDM1,DM2を通過する。ここ
で、ダイクロイックミラーDM1,DM2及びこれらダイクロ
イックミラーDM1,DM2を位置決め保持する筐体21につい
て、耐熱性、耐光性に優れた材質で構成することは必須
となるが、さらに、この光路L1の近傍に位置する弾性
体42についても、同様な耐久性が要求される。例えば、
ダイクロイックミラーDM1,DM2以外の光学部品である集
光レンズ31で反射し、図5に示す戻り光L2となって弾
性体42に照射されることもあり得る。この点、本実施の
形態では、弾性体42は、光が当たっても変質、溶融、焼
け、ガス発生などの生じない耐光性、耐熱性に優れた材
質を用いて形成し、例えば、シリコンやガラスなどを主
材成分とする材質を用いることにより、弾性体42の弾性
を維持し、ダイクロイックミラーDM1,DM2の位置を安定
して保持することができる。
【0041】以上のようなダイクロイックミラーDM1,D
M2を保持する保持溝部51の形状や、クッション材である
弾性体42の材質により、ダイクロイックミラーDM1,DM2
の反射コート面を筐体21に押し当てて製造時の高精度な
位置決めを実現できるのみならず、組立の作業性を向上
してコストを低減でき、さらに、光学エンジンとしての
高い性能を安定して維持することができる。
【0042】なお、上記の実施の形態では、光学要素は
ダイクロイックミラーDM1,DM2について説明したが、こ
の構成に限られず、全反射の反射ミラーや、フィルタ、
あるいは、周囲に板状の枠部を有するレンズ装置の位置
決め固定などについても適用することができる。
【0043】また、弾性体42は、上記の構成の他、保持
溝部51に装着可能で、少なくともダイクロイックミラー
DM1,DM2を筐体21の当接面部55に押し当て可能なもので
あれば、種々の構成を適用できる。
【0044】また、光学機器は、液晶パネルを用いた液
晶プロジェクタ11に限られず、高い精度で光学要素を位
置決め固定する必要がある種々の光学機器に適用するこ
とができるが、液晶プロジェクタ11のダイクロイックミ
ラーDM1,DM2の取り付けに要求される精度や耐衝撃性、
コストなどの点で、特に好適である。
【0045】
【発明の効果】請求項1記載の光学機器によれば、保持
溝部に配置した弾性体により、光学要素の取付板部を筐
体の当接面部に押しつけ、位置決め固定できる。保持溝
部は、光路部側から保持溝部の奥側に向かって大きく形
成されているため、弾性体の光路部側への移動や脱落を
抑制し、光学要素を安定して精度良く取り付けできる。
【0046】請求項2記載の光学機器によれば、請求項
1記載の効果に加え、対向面部を当接面部に対して傾斜
する傾斜面としたため、弾性体を溝部の奥側に向かって
押圧する力が生じ、弾性体の光路部側への移動や脱落を
抑制できる。
【0047】請求項3記載の光学機器によれば、請求項
1または2記載の効果に加え、光学要素は、弾性体を貼
着した取付板部を傾斜面部を設けた挿入開口から保持溝
部に挿入することで、作業性良く容易に取り付けでき
る。
【0048】請求項4記載のプロジェクタ装置によれ
ば、保持溝部に配置した弾性体により、ダイクロイック
ミラーの反射コート面側を筐体の当接面部に押しつけ、
位置決め固定できる。保持溝部は、光路部側から保持溝
部の奥側に向かって大きく形成されているため、弾性体
の光路部側への移動や脱落を抑制し、光学要素を安定し
て精度良く取り付けできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光学機器及びプロジェクタ装置の一実
施の形態を示す一部を拡大した平面図である。
【図2】同上ダイクロイックミラーを筐体に固定した状
態を示すプロジェクタ装置の平面図である。
【図3】同上筐体の一部の斜視図である。
【図4】同上ダイクロイックミラーを筐体に装着する工
程を示す斜視図である。
【図5】同上ダイクロイックミラー及びダイクロイック
ミラーの周辺部の光路を示す平面図である。
【符号の説明】
11 光学機器としてのプロジェクタ装置である液晶プ
ロジェクタ 21 筐体 41 光路部 42 弾性体 51 保持溝部 53 挿入開口 55 当接面部 56 対向面部 58 傾斜面部 DM1 光学要素としてのダイクロイックミラー D1 本体部 D2 取付板部 D3 一面 D4 他面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03B 21/14 G03B 21/14 Z 33/12 33/12 G02B 7/18 Z Fターム(参考) 2H043 AE04 AE09 AE17 AE18 AE23 CA04 CA08 2H088 EA14 EA15 EA19 HA13 HA21 HA28 MA20 2H091 FA05Z FA14Z FA26X FA26Z FA41Z FD12 FD13 LA12 LA15 MA07

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 本体部、及びこの本体部の縁部に沿った
    板状の取付板部を備えた光学要素と、 前記取付板部に沿って配置される弾性体と、 前記本体部が配置される光路部、及び前記取付板部及び
    弾性体が配置される保持溝部を設けた筐体とを具備し、 前記保持溝部は、前記取付板部の一面側に当接する当接
    面部と、前記取付板部の他面側に対向する対向面部とを
    備え、これら当接面部と対向面部との間の離間寸法は、
    前記光路部側から前記保持溝部の奥側に向かって大きく
    形成されたことを特徴とする光学機器。
  2. 【請求項2】 対向面部は、当接面部に対して傾斜する
    傾斜面であることを特徴とする請求項1記載の光学機
    器。
  3. 【請求項3】 弾性体は、クッション状をなし、前記取
    付板部に沿って貼着され、 前記保持溝部は、外側に向かって拡開する傾斜面部を設
    けた挿入開口を備えたことを特徴とする請求項1または
    2記載の光学機器。
  4. 【請求項4】 一面を反射コート面とした板状のダイク
    ロイックミラーと、 このダイクロイックミラーの両側の縁部の他面に沿って
    配置された弾性体と、 前記ダイクロイックミラーが配置される光路部、及び前
    記ダイクロイックミラーの縁部が前記弾性体とともに配
    置される対をなす保持溝部を設けた筐体と、 前記光路部に光を照射する光源と、 前記光路部の光を変調する変調手段とを具備し、 前記保持溝部は、前記ダイクロイックミラーの一面側に
    当接する当接面部と、前記ダイクロイックミラーの他面
    側に対向する対向面部とを備え、これら当接面部と対向
    面部との間の離間寸法は、前記光路部側から前記保持溝
    部の奥側に向かって大きく形成されたことを特徴とする
    プロジェクタ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006023709A (ja) * 2004-06-09 2006-01-26 Seiko Epson Corp プロジェクタ

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