JPWO2003099928A1 - 難燃剤組成物 - Google Patents

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Abstract

ポリスチレン換算数平均分子量が500〜5000のポリフェニレンエーテル樹脂とホスファゼン化合物からなり、ポリフェニレンエーテルを20〜95重量%、ホスファゼン化合物を80〜5重量%含有することを特徴とする難燃剤組成物は、樹脂に添加する際に加工性に優れ、かつハロゲンを含まず、加工性、耐熱性及び難燃性のバランスに優れた樹脂組成物が得られる。

Description

技術分野
本発明は難燃剤組成物に関する。さらに詳しくは、加工性に優れ、かつ樹脂などに配合した際に耐熱性や成形品外観に優れる難燃剤組成物に関する。
背景技術
従来、易燃性樹脂の難燃化の手法として、ハロゲン化合物、三酸化アンチモンなどを添加する方法や、樹脂中にハロゲン化合物を含有させる手法が用いられてきたが、これらは環境保護の観点、毒性の面等から好ましくないとの指摘があり、難燃化手法の改善が求められている。ハロゲン系難燃剤や金属酸化物を用いない手法としてリン系難燃剤を用いた難燃化が検討されている。その難燃化の作用機構は,燃焼時に樹脂表面に生じるポリリン酸相と樹脂の脱水の結果生じる炭化相が皮膜となって、燃焼中の樹脂への熱と酸素供給の遮断にあるといわれている。そのため、脱水による炭化皮膜を生成し難い樹脂の場合、主としてポリリン酸相皮膜に頼らざるを得ないため,その配合量を多くしなければならない。即ち、リン原子濃度の高い化合物であれば、少ない配合量で、難燃化効果が期待できる。リン系難燃剤として、従来、赤燐、リン酸エステル、縮合リン酸エステル等が使用されているが、赤燐は加水分解により、腐食性のリン酸が発生することによる金型腐食等の問題があり、リン酸エステルや縮合リン酸エステルは比較的低いリン濃度の為に多量添加が必要であり、その機械的物性、熱的物性等が悪化する上、添加量が増大することによるコストの増大等の問題があった。
一方、アリールオキシホスファゼン、アルコキシホスファゼン、チオホスファゼン、ハロゲン化ホスファゼン、これらの化合物から誘導されたホスファゼンポリマーなどのホスファゼン化合物は、難燃剤、潤滑油、不燃性電解液、制癌剤等の用途で有用な化合物であり、様々な分野で研究がなされている。特に近年では、燐含有率が高い上に、高い耐熱性、耐加水分解性、難燃性を持つことから注目されており、ホスファゼン系化合物を用いた樹脂組成物の難燃化手法が既に幾つか提案されている。
一例を挙げると、特公平3−73590号公報には、一般的な分子量のポリフェニレンエーテル及びポリスチレンと、ホスファゼン化合物からなる難燃樹脂組成物、特開平08−302124号公報には、スチレン系樹脂含有熱可塑性樹脂組成物とホスファゼン化合物とポリフェノール化合物からなる難燃性樹脂組成物が提案されている。また、特開平8−225714号公報には、熱硬化性樹脂とホスファゼン化合物からなる樹脂組成物が開示されている。しかしながら、これらの公知技術では樹脂組成物の難燃性は優れるものの、加工性や成形品外観などの点において充分満足できるものではなかった。
また、WO03/002666号明細書には、ポリアルキレンアリレート系樹脂に対し、架橋ホスファゼン化合物と一般分子量のポリフェニレンエーテル樹脂とを難燃剤として使用する方法が提案されている。これは、ポリアルキレンアリレート系樹脂に対して良好な難燃性を付与するものであるが、やはり加工性、成形品外観において充分に満足できるものではなかった。
特開2001−49090号公報には重量平均分子量10,000以上の熱可塑性または熱硬化性樹脂と、エポキシ樹脂およびホスファゼン化合物からなる樹脂組成物が開示されているが、高分子量の熱可塑又は熱硬化性樹脂を用いており、加工性、成形品外観において充分に満足できるものではなかった。
発明の開示
本発明の目的は、加工性に優れ、かつ樹脂に添加した場合に耐熱性や成形外観に優れる難燃性組成物を提供することである。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討した結果、特定の分子量のポリフェニレンエーテル樹脂とホスファゼン化合物を組み合わせてなる難燃剤組成物を用いると、炭化皮膜を形成し難い樹脂に対しても安定した難燃性を付与することができ、且つ優れた耐熱性および成形品外観を有する難燃性樹脂組成物が得られることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、
1.(a)数平均分子量が500〜5000のポリフェニレンエーテル樹脂20〜95重量%及び、(b)ホスファゼン化合物80〜5重量%からなる難燃剤組成物、
2.該ポリフェニレンエーテル樹脂の数平均分子量が1200〜4000である上記1記載の難燃剤組成物、
3.該ポリフェニレンエーテル樹脂の一部又は全部が、エポキシ基、アミノ基、水酸基、メルカプト基、カルボキシル基およびシリル基からなる群より選ばれた少なくとも一つの官能基を有する化合物により官能化されている上記1又は2記載の難燃剤組成物、
4.該ホスファゼン化合物が、式(1)で表される環状ホスファゼン化合物及び/又は式(2)で表される直鎖状ホスファゼン化合物を95重量%以上含有する上記1〜3のいずれかに記載の難燃剤組成物、
Figure 2003099928
[nは3〜15の整数、mは3〜1000の整数であり、Xは式(3)で示されるアリールオキシ基
Figure 2003099928
(式中のR1、R2、R3、R4及びR5はそれぞれ独立に水素原子、炭素数が1〜5のアルキル基またはアルコキシ基、又はフェニル基である)、
ナフチルオキシ基、又は炭素数1〜6のアルキルオキシ基である。Yは−N=P(O)(X)又は−N=P(X)、Zは−P(X)又は−P(O)(X)である]
5.該ホスファゼン化合物が、環状ホスファゼン化合物を95重量%以上含有する上記4に記載の難燃剤組成物、
6.該ホスファゼン化合物の置換基Xの90mol%以上の置換基Xがフェノキシ基であるホスファゼン化合物である上記4または5に記載の難燃剤組成物、
7.該ホスファゼン化合物が、ホスファゼン環状三量体及び/又は四量体を80重量%以上含有する上記1〜6いずれかに記載の難燃剤組成物、
8.該ポリフェニレンエーテル樹脂の平均粒子径が5μm以上500μm以下である上記1〜7いずれかに記載の難燃剤組成物、
9.樹脂及び、上記1〜8のいずれかに記載の難燃剤組成物からなる難燃性樹脂組成物、
10.該樹脂が、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、エポキシ樹脂、シアネート樹脂、キシレン樹脂、トリアジン樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ウレタン樹脂、ケトン樹脂、アルキド樹脂、フラン樹脂、スチリルピリジン樹脂、シリコン樹脂及び合成ゴムからなる群から選ばれた少なくとも一種の熱硬化性樹脂である上記9記載の難燃性樹脂組成物、
11.該樹脂が、エポキシ樹脂を含有する上記9記載の難燃性樹脂組成物、
12.リン原子濃度が0.5重量%〜8.0重量%である上記9〜11のいずれかに記載の難燃性樹脂組成物、
13.ポリフェニレンエーテル樹脂が、平均粒子径10μm以下で分散している上記9〜12のいずれかに記載の難燃性樹脂組成物、
14.該樹脂が、熱可塑性樹脂であることを特徴とする上記9記載の難燃性樹脂組成物、
15.該樹脂がポリカーボネート、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンサルファイド、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ABS樹脂、ポリアルキレンテレフタレート、ポリアミド、サーモトロピック液晶ポリマー及びエラストマー含有ポリスチレンからなる群より選ばれた少なくとも一種の熱可塑性樹脂である上記9記載の難燃性樹脂組成物、
16.該樹脂が、ポリフェニレンエーテル/プリプロピレン、ポリフェニレンエーテル/ポリスチレン、ポリフェニレンエーテル/ポリアミド、ポリフェニレンエーテル/サーモトロピック液晶ポリマー、ポリフェニレンエーテル/ポリフェニレンサルファイド及びポリフェニレンエーテル/ポリアルキレンテレフタレートからなる群より選ばれた少なくとも一種の熱可塑性樹脂である上記9記載の難燃性樹脂組成物、
17.難燃性樹脂組成物中の(b)成分の二倍量と(a)成分の合計量が15重量%以上である上記9〜16のいずれかに記載の難燃性樹脂組成物、
18.難燃性樹脂組成物中の(b)成分の二倍量と(a)成分の合計量が25重量%以上である上記9〜16のいずれかに記載の難燃性樹脂組成物、
19.難燃性樹脂組成物中の(b)成分の二倍量と(a)成分の合計量が40重量%以上である上記9〜16のいずれかに記載の難燃性樹脂組成物、および
20.1ギガヘルツ(GHz)以上の高周波領域で使用される電子機器、部品又は筐体に用いられる上記9〜19のいずれかに記載の難燃樹脂組成物
に関する。
発明を実施するための最良の形態
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の(a)ポリフェニレンエーテル樹脂としては、一般式(4)及び/または(5)で表される繰り返し単位を有する単独重合体、あるいは共重合体が用いられる。
Figure 2003099928
(ここで、R6、R7、R8、R9、R10およびR11はそれぞれ独立に炭素1〜4のアルキル基、アリール基、ハロゲンまたは水素を表す。但し、R10、R11は同時に水素ではない。)
一般に、高分子材料として用いられるポリフェニレンエーテル樹脂の数平均分子量は15000〜30000程度である。これは、数平均分子量が5000程度ではガラス転移温度が低いために耐熱性付与効果が減少し、また分子鎖同士が絡み合うことができないため機械的強度が低下するためである。本発明においては、あえてこのような低分子量のポリフェニレンエーテルを用いることにより、難燃樹脂組成物の成型加工性を顕著に向上させたのである。分子量が小さくなるほど成型加工性付与効果は高くなるが、著しく分子量が低い場合は、難燃性付与効果が十分に得られない上に、耐熱性・機械的強度の低下が激しく、好ましくない。逆に、5000を超える場合は、難燃性及び耐熱性は得られるものの、組成物の流動性が悪くなったり、溶媒への溶解性が極端に低下し、加工性に問題が生じる為好ましくない。難燃性、成型加工性、耐熱性を高度に兼ね備えた難燃剤組成物を得る為には、その数平均分子量が500以上、5000以下のもの、好ましくは1200以上、4000以下のもの、より好ましくは1500以上、4000以下のものが用いられる。
ポリフェニレンエーテル樹脂の単独重合体の代表例としては、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−メチル−6−エチル−14−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジエチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−エチル−6−n−プロピル−1,4−フェニレン)エーテルポリ(2,6−ジ−n−プロピル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−メチル−6−n−ブチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−エチル−6−イソプロピル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−メチル−6−ヒドロキシエチル−1,4−フェニレン)エーテル等のホモポリマーが挙げられる。
この中で、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテルが好ましく、特開昭63−301222号公報等に記載されている、2−(ジアルキルアミノメチル)−6−メチルフェニレンエーテルユニットや2−(N−アルキル−N−フェニルアミノメチル)−6−メチルフェニレンエーテルユニット等を部分構造として含んでいるポリフェニレンエーテルは特に好ましい。
ここでポリフェニレンエーテル共重合体とは、フェニレンエーテル構造を主単量単位とする共重合体である。その例としては、2,6−ジメチルフェノールと2,3,6−トリメチルフェノールとの共重合体、2,6−ジメチルフェノールとo−クレゾールとの共重合体あるいは2,6−ジメチルフェノールと2,3,6−トリメチルフェノール及びo−クレゾールとの共重合体等がある。
本発明において用いることができるポリフェニレンエーテルである数平均分子量が500〜5000程度の低分子量ポリフェニレンエーテルの製造方法は特に制限されないが、一例として、2,6−ジメチルフェノールのトルエン溶液中での酸化重合を重合開始後の初期段階で中断し、大量の貧溶剤を用いて重合体を回収する方法、或いは貧溶剤中で2,6−ジメチルフェノールを酸化重合し、重合度の上がらない状態のポリフェニレンエーテルを自己析出させるといった方法によっても合成できる。
本発明においてはポリフェニレンエーテル樹脂の一部又は全部を、エポキシ基、アミノ基、水酸基、メルカプト基、カルボキシル基、シリル基等で官能化された変性ポリフェニレンエーテル樹脂も用いることができる。これらは1種又は2種以上を組み合わせて用いても良い。また、これらの変性ポリフェニレンエーテルは、ポリスチレン換算数平均分子量500〜5000のポリフェニレンエーテルを官能化したものであればよく、官能化により数平均分子量が5000を超えても構わない。
官能化された変性ポリフェニレンエーテル樹脂の製造方法は本発明の効果が得られるものであれば特に規定はない。例えば、カルボキシル基で官能基化された変性ポリフェニレンエーテル樹脂は、例えばラジカル開始剤の存在下または非存在下において、ポリフェニレンエーテル樹脂に不飽和カルボン酸やその官能的誘導体を溶融混練し、反応させることによって製造される。あるいは、ポリフェニレンエーテルと不飽和カルボン酸やその官能的誘導体とをラジカル開始剤存在下または非存在下で有機溶剤に溶かし、溶液下で反応させることによって製造される。
不飽和カルボン酸又はその官能的誘導体としては、例えばマレイン酸、フマル酸、イタコン酸、ハロゲン化マレイン酸、シス−4−シクロヘキセン1,2−ジカルボン酸、エンド−シス−ビシクロ(2,2,1)−5−ヘプテン−2,3−ジカルボン酸などや、これらジカルボン酸の酸無水物、エステル、アミド、イミドなど、さらにはアクリル酸、メタクリル酸などや、これらモノカルボン酸のエステル、アミドなどが挙げられる。また、飽和カルボン酸であるが変性ポリフェニレンエーテルを製造する際の反応温度でそれ自身が熱分解し、本発明で用いる官能的誘導体となり得る化合物も用いることができ、具体的にはリンゴ酸、クエン酸などが挙げられる。これらは1種又は2種以上を組み合わせて用いても良い。
官能化された変性ポリフェニレンエーテル樹脂の製造方法は、例えば特表昭63−503392号公報、特公平7−5818号公報、特公平3−6185号公報、特開2001−302738号公報、特開2001−302789号公報、日本国特許3289715号、日本国特許3109735号、特願2001−388196号公報、特願2001−340239号公報、日本国特許3403179号、日本国特許3409035号等に記載の方法で製造される。
また、本発明で用いられるポリフェニレンエーテル樹脂は、その平均粒子径が5μm以上500μm以下であるものが好ましく、さらに好ましくは10μm以上400μm以下、より好ましくは10μm以上300μm以下である。平均粒子径が5μm未満の場合は、粉塵爆発の危険がある為好ましくなく、平均粒子径が500μmを超える場合は、溶媒への溶解性に劣る為、好ましくない。該ポリフェニレンエーテル樹脂を製造する方法の例として、特願2002−266710号公報が挙げるが、この製造例に限定されるものではない。
本発明の(b)ホスファゼン化合物としては、公知のものを用いることができる。例えばJames E.Mark,Harry R.Allcock,Robert West著、”Inorganic Polymers” Pretice−Hall International,Inc.,1992,p61−p140に記載されている。また合成例が記載されている参考文献としては、特公平3−73590号公報、特開平9−71708号公報、特開平9−183864号公報等が挙げられる。
中でも式(1)で示される環状ホスファゼン化合物または式(2)で示される鎖状ホスファゼン化合物が好ましい。
Figure 2003099928
ここで、nは3〜15の整数、mは3〜1000の整数であり、Xは式(3)で示されるアリールオキシ基
Figure 2003099928
(式中のR1、R2、R3、R4及びR5は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基またはアルコキシ基、又はフェニル基である)、
ナフチルオキシ基、又は炭素数1〜6のアルキルオキシ基である。Yは−N=P(O)(X)又は−N=P(X)、Zは−P(X)又は−P(O)(X)である。
中でもこれらの構造を有するホスファゼン化合物を95重量%以上含有するものが好ましい。
これらの化合物は、一種単独で用いても、二種以上の混合物として用いても良い。
特に環状ホスファゼン化合物を95重量%以上含有するものがリン濃度を高めることができ好ましい。
置換基Xは本発明の効果が達成できるものであれば特に制限はない。一例として挙げると、メトキシ基、エトキシ基、n−プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、n−ブチルオキシ基、tert−ブチルオキシ基、s−ブチルオキシ基、n−アミルオキシ基、イソアミルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基等のアルコキシ基、メトキシエトキシ基、メトキシプロピルオキシ基等のアルコキシ置換アルコキシ基、フェノキシ基、2−メチルフェノキシ基、3−メチルフェノキシ基、4−メチルフェノキシ基、2,6−ジメチルフェノキシ基、2,5−ジメチルフェノキシ基、2,4−ジメチルフェノキシ基、3,5−ジメチルフェノキシ基、3,4−ジメチルフェノキシ基、4−ターシャリーブチルフェノキシ基、2−メチル−4−ターシャリーブチルフェノキシ基等のアルキル置換フェノキシ基、ナフチルオキシ基が挙げられる。その中でも耐熱性・難燃性の点において、全置換基中の90mol%以上がフェノキシ基であるホスファゼン化合物が好適に用いられる。
また、ホスファゼン化合物は環状ホスファゼンや直鎖状ホスファゼンの混合物であることが多いが、難燃樹脂組成物の加工性は環状三量体、環状四量体含有率が高いほど好ましい。具体的には環状三量体及び/又は環状四量体化合物を80重量%以上含むホスファゼン化合物が好ましい。
さらに、ホスファゼン化合物は、国際公開番号WO00/09518号等に開示されている技術により、フェニレン基、ビフェニレン基または下記式(6)で表される基によって架橋されていても良い。
Figure 2003099928
(Xは、C(CH、SO、SまたはOであり、yは0又は1である)
これらの架橋構造を有するホスファゼン化合物は、具体的にはジクロルホスファゼンオリゴマーにフェノールのアルカリ金属塩および芳香族ジヒドロキシ化合物のアルカリ金属塩を反応させることにより製造される。これらのアルカリ金属塩は、ジクロルホスファゼンオリゴマーに対して理論量よりもやや過剰に添加される。これらのホスファゼン化合物は一種単独で用いても、二種以上の混合物として用いても良い。
本発明において、(a)低分子量ポリフェニレンエーテル樹脂および(b)ホスファゼン化合物の比率は、ポリフェニレンエーテル20〜95重量%、ホスファゼン化合物が80〜5重量%であり、より好ましくはポリフェニレンエーテル20〜85重量%、ホスファゼン化合物が80〜15重量%である。ポリフェニレンエーテル樹脂が多い場合、成型加工性に劣ることになり、逆に少ない場合は、難燃性付与効果が低下する傾向がある為好ましくない。
また、本発明においては、本発明の効果が達成できる範囲で、従来公知のノンハロゲン、ノンアンチモンの難燃剤を併用することができる。例示すると、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、キシレニルジフェニルホスフェート、ジキシレニルフェニルホスフェート、ヒドロキシノンビスフェノール、レゾルシノールビスホスフェート、ビスフェノールAビスホスフェート等の燐酸エステル類、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、アルミン酸カルシウム等の金属水酸化物、トリアジン化合物、メラミン、メラミンシアヌレート、メラミン樹脂、グアニジン化合物等の含窒素化合物や含珪素化合物等が挙げられる。
難燃剤組成物の形状は、本発明の効果が達成できるものであれば特に規定するものではない。例えば、粉体、錠剤型、ペレット、塊状、ワックス、液体、オイル等の状態で供給される。また、必要であれば、難燃剤組成物を気化させて用いることもできる。また、本発明における難燃剤組成物では、ポリフェニレンエーテル樹脂とホスファゼン化合物とは、完全に相溶させていてもいいし、二つの成分を単純に混合させても良い。また、相溶させたものと単純混合のものとの混合物でも良い。
難燃剤組成物の製造方法は本発明の効果が達成できる範囲であれば特に規定するものではない。ポリフェニレンエーテルとホスファゼン化合物を溶融混合して得ても良く、その際、押出機等を用いても良い。それぞれの成分または、一方の成分のみを有機溶媒等に溶解させて二種の成分を混合し、溶媒を除去して得る方法でも良い。
本発明による難燃剤組成物は、樹脂用難燃剤、塗料、コーティング剤、リチウムイオン電池、ゴム、潤滑油、不燃性電解液等に最適に使用される。
本発明の難燃剤組成物は、従来公知の樹脂と組み合わせて使用することができる。使用に共される樹脂は何等規定されるものではなく、公知の熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂が好適に使用される。一例を挙げると、熱可塑性樹脂としては、ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンサルファイド、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ハイインパクトポリスチレン、エラストマー含有ポリスチレン、シンジオタクテックポリスチレン、ABS樹脂、ポリカーボネート−ABS樹脂のアロイ、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート等のポリアルキレンテレフタレート、ポリアミド、サーモトロピック液晶樹脂等が挙げられ、特にポリフェニレンエーテル、ポリスチレン、ポリフェニレンエーテルとポリスチレンのアロイ、ポリフェニレンエーテルとポリアミドのアロイ、ポリフェニレンエーテルとサーモトロピック液晶樹脂とのアロイ、ポリフェニレンエーテルとポリフェニレンサルファイドとのアロイが好適に使用される。
熱硬化性樹脂としては、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、エポキシ樹脂、シアネート樹脂、キシレン樹脂、トリアジン樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ウレタン樹脂、ケトン樹脂、アルキド樹脂、フラン樹脂、スチリルピリジン樹脂、シリコン樹脂、合成ゴムがあり、特にエポキシ樹脂が好ましい。
本発明で使用される樹脂は、一種単独でも、二種以上の樹脂を組み合わせて用いても良い。
本発明において好適に用いられるエポキシ樹脂は、分子中に少なくとも2個のエポキシ基を有する化合物であればよく、特に制限されるものではない。一例として、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、レゾルシノール型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、多官能型エポキシ樹脂等が挙げることができ、これらのエポキシ樹脂は単独又は二種以上を混合して用いることができる。
また、本発明の難燃剤組成物を熱硬化性樹脂に添加する場合、熱硬化性樹脂が連続層を形成する場合は、(a)ポリフェニレンエーテルが分散した形態をとることが好ましい。その場合、ポリフェニレンエーテルの平均分散粒子径は10μm以下、好ましくは5μm以下である。分散粒子径が10μmを超えると、組成物の難燃性の低下、耐ドリル性等の機械的特性の低下、電気特性安定性の低下、組成物の外観不良等が生じて好ましくない。また、ポリフェニレンエーテルと硬化性樹脂は完全相溶していても良い。
上記のような本発明の分散粒子径を達成する手段は、特に限定されるものではない。
分散相を形成するポリフェニレンエーテル樹脂の平均粒子径の測定は次のようにして行う。組成物の成形品を、常温〜低温にて割断し、現れた表面を走査型電子顕微鏡で観察、写真撮影する。次いで、ポリフェニレンエーテル樹脂の分散粒子の円相当径(1つの分散粒子が占める面積と同じ面積を占める円の直径)を測定し、下記式に従って平均粒子径を計算する。
Figure 2003099928
本発明の難燃剤組成物と樹脂とを組み合わせ、難燃樹脂組成物とするときの両者の比率は、用いられる樹脂ごとに難燃性に差があるため、一概に決めることは出来ない。難燃樹脂組成物中のリン濃度として、難燃化しやすい変性ポリフェニレンエーテル、ポリカーボネイト−ABSアロイでは0.5重量%以上、燃えやすいポリスチレン、ポリブタジエン、スチレン共重合エラストマー、ABS樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等では1重量%以上が好ましい。リン濃度を8重量%以上としなければ難燃性を付与できない場合は、樹脂組成物中の難燃剤組成物比率が大きくなりすぎて非現実的である上、樹脂の表面に滲み出すこともあり好ましくない。難燃組成物と樹脂の混合は、一旦難燃組成物を調製し、押出機やニーダーを用いて樹脂と混合する方法、樹脂溶液や硬化性樹脂前駆体溶液と液状難燃剤組成物を混合する方法、低分子量ポリフェニレンエーテルとホスファゼン化合物を、押出機を用いて一回の溶融混合操作によって難燃樹脂組成物とする方法等が挙げられる。
本発明においては、(a)成分、(b)成分及び樹脂の配合割合は、(b)成分含有量の二倍量と(a)成分含有量の合計が15重量%以上、好ましくは20重量%以上、より好ましくは40重量%以上である。(b)成分含有量の二倍量と(a)成分含有量の合計が15重量%より下回る場合は、本発明の難燃剤組成物を樹脂に添加しても十分な難燃性が得られないことがあり、好ましくない。
本発明の難燃剤組成物を用いた難燃性樹脂組成物においては、本発明の効果を損なわない範囲で添加剤を配合することができる。例えば樹脂組成物の剛性や寸法安定性を向上させる必要のあるときには、本発明の効果を損なわない範囲で、無機充填材を添加することができる。充填材種は目的によって任意に選べるが、ガラス繊維、チタン酸カリウム繊維、ガラスクロス、ガラスフレーク、カーボン繊維、マイカ、タルク、シリカ、ジルコン、アルミナ、グラファイト、フラーレン、石膏、石英、マグネサイト、カオリン、炭化珪素、炭酸カルシウム、鉄粉、銅粉等が一般的に用いられる。
更に他の特性を付与するため、例えば可塑剤、酸化防止剤、及び紫外線吸収剤などの安定剤、帯電防止剤、応力緩和剤、離型剤、流動調整剤、染料、増感材、着色用顔料、表面処理剤、ゴム質重合体などを添加することができる。また、従来から知られた各種難燃剤および難燃助剤、例えば結晶水を含有する水酸化マグネシウムや水酸化アルミニウム等のアルカリ金属水酸化物またはアルカリ土類金属水酸化物、ホウ酸亜鉛化合物、スズ酸亜鉛化合物、さらにはシリカ、カオリンクレー、タルクなどの無機ケイ素化合物を添加して更なる難燃性の向上も可能である。
添加剤の配合方法は、本発明の効果を損なわない方法であれば、特に規定はされず、例えば、予め難燃剤組成物に配合しておいてもよいし、予め樹脂成分に配合しておいても良い。また、難燃剤組成物、樹脂、添加剤を同時に配合しても、順次配合しても良い。
本発明の難燃剤組成物を硬化性樹脂に添加して使用する場合、硬化温度を下げたり、硬化反応を促進させる目的で、硬化剤を使用しても良い。使用される硬化剤としては、通常硬化性樹脂の硬化に使用されるものであれば従来公知のものを用いることができ、特に制限されるものではない。具体的に一例を示すと、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、ジエチルアミノプロピルアミン、3,9−ビス(3−アミノプロピル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、メンセンジアミン、イソホロンジアミン、N−アミノエチルピペラジン、m−キシリレンジアミン(m−キシレン−α,α‘−ジアミン)、m−フェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン、ジシアンジアミド、アジピン酸ジヒラジドなどのアミン類や、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂などのフェノール樹脂類、液状ポリメルカプタン、ポリサルファイド等のポリメルカプタン、無水マレイン酸、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック酸、無水ピロメリット酸、メチルシクロヘキセンテトラカルボン酸無水物、ドデシル無水コハク酸、無水トリメリット酸、無水クロンレンディック酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、エチレングリコールビス(アンヒドロトリメート)等の酸無水物、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ベンジルジメチルアミン、2−(ジメチルアミノメチル)フェノール、2,4,6−トリス(ジアミノメチル)フェノール等の三級アミン類、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール類、トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィン等の有機ホスフィン類、トリフェニルホスフィンテトラフェニルボレート、テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート、トリエチルアミンテトラフェニルボレート等のボロン塩、1,4−ベンゾキノン、1,4−ナフトキノン、2,3−ジメチル−1,4−ベンゾキノン、2,6−ジメチルベンゾキノン、2,3−ジメトキシ−1,4−ベンゾキノン等のキノイド化合物や、3フッ化ホウ素エチルアミン錯体等のカチオン重合型硬化剤、潜在型硬化剤等があげられ、これらは単独又は二種以上の混合物として使用することができる。また、硬化剤の添加量は、特に限定されないが、それぞれの成分の未反応分を少なく抑える範囲であることが望ましい。
本発明における難燃剤組成物と樹脂との配合方法は、本発明の効果が達成できる方法であれば特に規定するものではない。難燃剤組成物の構成要素となる低分子量ポリフェニレンエーテル樹脂とホスファゼン化合物は、樹脂と配合する前に予め混ぜ合わせた後、樹脂に配合する方法でも、低分子量ポリフェニレンエーテル樹脂とホスファゼン化合物と樹脂とを一緒に配合しても良い。また、低分子量ポリフェニレンエーテルと樹脂とを予め混ぜ合わせた後、ホスファゼン化合物を配合しても良いし、ホスファゼン化合物と樹脂とを予め混ぜ合わせた後、低分子量ポリフェニレンエーテル樹脂を配合する方法を用いても良い。難燃剤組成物の構成要素である低分子量ポリフェニレンエーテル樹脂、ホスファゼン化合物及び樹脂とを混合させる順序及び方法は、本発明の効果が達成できる方法であれば特に規定するものではない。
樹脂との配合方法として、例えば、押出機、加熱ロール、ニーダー、バンバリーミキサー等の混練機を用いて混練製造することができる。熱可塑性樹脂と配合する場合、その中でも押出機による混練りが、生産性の面で好ましい。混練り温度は、ベース樹脂の好ましい加工温度に従えばよく、目安としては200〜360℃の範囲、好ましくは240〜320℃の範囲である。
また、熱硬化性樹脂に配合する場合には、樹脂組成物を製造するための成分を、無溶媒で、若しくは、必要に応じて均一に混合できる溶媒を用いて混合した後、溶媒を除去して樹脂混合物を得て、これを金型内へ注形し硬化させた後冷却し、型から取り出すことにより成型品を得る方法でも良い。また、型に注型し、熱プレスにより硬化させることもできる。各成分を溶解させる為の溶媒は各種材料を均一に混合することができ、且つ、使用することによって本発明の効果を損なわないものであれば特に限定されるものではない。一例としてはトルエン、キシレン、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、ジメチルホルムアミド、メチルセルソルブ、メタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノール、n−ブタノール、n−ペンタノール、n−ヘキサノール、シクロヘキサノール、n−ヘキサン、n−ペンタン等が挙げられる。
また、加熱ロール、ニーダー、バンバリーミキサー、押出機等の混練機を用いて混練製造した後、冷却、粉砕し、さらにトランスファー成形、射出成形、圧縮成形等により成形を行う方法も一例として挙げることができる。また、硬化方法は使用する硬化剤により異なるが、特に限定はされない。例としては、熱硬化、光硬化、圧力による硬化、湿気による硬化等が挙げられるが、本発明の効果が達成できる硬化方法であれば規定されるものではない。各成分を混合させる順序は、本発明の効果が達成できる方法であれば特に規定するものではない。樹脂組成物の製造方法は、それぞれの樹脂の適性に応じて、好ましい方法を用いることができる。
本発明の難燃剤組成物を用いた難燃性樹脂組成物は、コイルボビン、フライバックトランス、コネクター、偏光ヨーク等の電気・電子機器部品、プリント配線板、プリント基板、封止剤、電気絶縁材料、電気被覆剤、積層板、高速演算用ワニス、先端複合材料、電線、アンテナ剤、ケーブル、高性能成型材料等の電気・電子材料用途、塗料、接着剤、コーティング材、食器、ボタン、繊維・紙処理剤、化粧板、UV硬化型インキ、シーラント、合成皮革、断熱緩衝材料、塗膜防水材、防食ライニング、鋳型用バインダー、ラッカー、ペイント、インキの改質材、樹脂変性材、航空機内装剤、複合材料用マトリックス、家庭用品、OA機器、AV機器、電池電装用、照明機器、自動車部品用途、ハウジング用途、ETC、ITC、携帯電話用途等に最適に使用される。
実施例
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の例に限定されるものではない。また、本発明の組成物の調整方法は各種材料を均一に混合することができる手法であれば、特に限定されるものではない。また、特に記載のない限り、%は重量%を表す。
1)数平均分子量の測定
昭和電工製ゲルパーミエーションクロマトグラフィー「SHODEX・GPC System21」、K−800D−K805L−K805Lを直列につないだカラム、UV検出器を用い、40℃にて1.0ml/minクロロホルム溶液を流すことで測定した。検量線は分子量550、1300、2960、9680,28600,65900,172000の標準ポリスチレンを用いて作成し,検量線作成時の捻出波長は254nm,ポリフェニレンエーテル測定時の波長は283nmとした。
2)難燃性
UL−94垂直燃焼試験に基づき、長さ128mm×幅12.8mm×厚さ1.6mmの成形試験片を用いて行い、10回接炎時の合計燃焼時間と燃焼時の滴下物による綿着火の有無により、V0、V1、V2、規格外の四段階に分類した。
3)破断面観測
走査型電子顕微鏡(JEOL製 JSM−6700F、以下SEMとする)を用い、樹脂組成物硬化品の破断面を白金コーティング又はカーボンコーティングしたサンプルを1万倍の倍率で測定した。
4)耐ドリル性
縦50mm、横50mm、厚さ2mmの成型片を作製し、径1mmの刃を有する電気ドリルで成型片の中心部に穴をあけ、そのときに穴部に欠けが生じたか否かを目視で観察した。
5)電気特性
厚さ約2mmの成型片を用いて、比誘電率及び比誘電正接を周波数1GHzにて測定した。
6)ポリフェニレンエーテル樹脂の分散平均粒子径
成型片を常温にて割断し、断面を走査型電子顕微鏡で10000倍に拡大して観察、写真撮影した。分散粒子の円相当径平均値を明細書記載の式に従って計算して求めた。
7)ポリフェニレンエーテル粒子径の測定方法
各々の例で得られたポリフェニレンエーテルを、目開き1000μmの篩いに掛け、篩いに残ったポリフェニレンエーテル量を重量測定した。次いで篩を通過したポリフェニレンエーテルを、レーザー粒度分析計 SALD−2000(島津製作所製)を用いメタノールに分散させて粒子径測定を行う。篩に残ったポリフェニレンエーテルが、篩に掛けたポリフェニレンエーテル全量の50%を越える場合には、粒径:>1000μmとした。
8)加工性(MFR)
JIS K7210に基づき、220℃、10kg荷重にて測定した。
9)耐熱性(荷重たわみ温度)
ASTM−D−648に基づき、1/4インチの試験片を用いて、18.6kg荷重にて測定した。
10)エポキシ密着性
AER250 84.5%と硬化剤(A)15.5%を混合したものを50×90mmの型に流し込み、その上に50×90mmの熱可塑性樹脂成型板を置き、80℃/0kgf/cm/2分間、80℃/10kgf/cm/2分間、80℃/40kgf/cm/20分の条件で熱プレス機で硬化させて密着性判定用試験片を作製した。得られた試験片を50℃で、相対湿度95%Rhの条件下で48時間吸湿させ、その時の剥離の有無を判定した。
11)白化の有無:長さ128mm×幅12.8mm×厚さ0.8mm、ゲート部の断面が2mm×0.8mmである短冊を射出圧120kgf/cm、シリンダー温度が実施例19及び比較例16が290℃、実施例20及び比較例17が260℃にて射出成型し、目視によりゲート部付近を観察することにより白化の有無を判定した。
実施例、比較例で用いた各成分は以下のものである。
・エポキシ樹脂:
AER250(旭化成エポキシ(株)社製);エポキシ当量184〜186
・ポリフェニレンエーテル
(PPE−1):GPCによって測定したポリスチレン換算数平均分子量が2300であり、平均粒子径が38μmのポリ−2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル。
(PPE−2):GPCによって測定したポリスチレン換算数平均分子量が3100であり、平均粒子径が43μmのポリ−2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル。
(PPE−3):PPE−1を150g、AER250を37.5gおよびトリ−n−ブチルアミン(和光純薬工業(株)製試薬)4.5gをよく混合した後、オートクレーブに密閉し、130℃、1時間加熱して得た。
(PPE−4):30℃のクロロホルム溶液で測定したηsp/cが0.43、重量平均分子量/数平均分子量が2.8のポリ−2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル。
・ホスファゼン
FR−1:環状フェノキシホスファゼン三量体を92.6%、四量体を5.0%、その他のホスファゼン化合物を2.4%含有する環状フェノキシホスファゼン。
・その他の難燃剤
FR(A):ビスフェノールAとフェノールを原料として合成される縮合リン酸エステルであり、下記一般式において、n=1である化合物を85.3%、n=2である化合物を12.6%含有する縮合リン酸エステル
FR(B):CR733S(大八化学工業(株)社製)
・硬化剤
硬化剤(A):m−キシレン−α,α’−ジアミン(和光純薬工業(株)社製)。
・ゴム補強ポリスチレン(HIPS)
ゴム含量9重量%、30℃、トルエン溶液で測定したマトリックスポリスチレンのηsp/cが0.64、体積平均ゴム粒子径が1.5μmのゴム補強ポリスチレン。
・ポリカーボネート(PC)
パンライトL−1250Y (帝人化成(株)社製)非難燃透明グレード
・水添ブロック共重合体(HTR)
数平均分子量約15000のスチレン重合体ブロックを二個有する数平均分子量約60000のスチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体の水素添加物
・ポリアミド(PA)
レオナ1300 (旭化成(株)社製)
・ポリブチレンテレフタレート(PBT)
テイジンPBT C7000(帝人(株)社製)非難燃グレード
【実施例1〜4】
表1に示す量のAER250、PPE−1、及びFR−1をメチルエチルケトンに配合し、130℃に加熱したオイルバス中で30分攪拌し、均一に溶解させた。さらに130℃のオイルバス中で2時間加熱してメチルエチルケトンを除去し、次いで設定温度140℃の減圧乾燥機で、1mmHg以下で2時間減圧乾燥させて、メチルエチルケトンを完全に除去した。得られた混合物を110℃に保ち、硬化剤(A)を添加、60秒攪拌しながら加熱した後、型に流し込んだ。
次いで、100℃、0kgf/cmで2分間、100℃/10kgf/cmで2分間、100℃/40kgf/cmで10分、熱プレス機で硬化させた後、型から取り出し、最後に120℃で二時間、後硬化させることにより、成型片を得、燃焼性試験を行った。その結果を表1に示す。
【表1】
Figure 2003099928
【比較例1】
AER250 84.5%を110℃に保ち、硬化剤(A)15.5重量%を添加、90秒攪拌しながら加熱した後、型に流し込んだ。
次いで、100℃、0kgf/cmで2分間、100℃/10kgf/cmで2分間、100℃/40kgf/cmで10分、熱プレス機で硬化させた後、型から取り出し、最後に120℃で二時間、後硬化させることにより、成型片を得、燃焼性試験を行ったところ規格外であった。その結果は表2に示す。
【比較例2〜5】
表2に示す成分、量にした以外は実施例1と同様の方法で成型片を作製した。結果を表2に示す。
【表2】
Figure 2003099928
【実施例5〜8】
表3に示す量のAER250、PPE−2、及びFR−1をメチルエチルケトンに配合し、130℃に加熱したオイルバス中で30分攪拌し、均一に溶解させた。さらに130℃のオイルバス中で2時間加熱してメチルエチルケトンを除去し、次いで設定温度140℃の減圧乾燥機で、1mmHg以下で2時間減圧乾燥させて、メチルエチルケトンを完全に除去した。得られた混合物を110℃に保ち、硬化剤(A)を添加、60秒攪拌しながら加熱した後、型に流し込んだ。
次いで、150℃、0kgf/cmで1分間、150℃/10kgf/cmで2分間、150℃/40kgf/cmで10分、熱プレス機で硬化させた後、型から取り出し、最後に120℃で二時間、後硬化させることにより、成型片を得、燃焼性試験を行った。その結果を表3に示す。
【表3】
Figure 2003099928
【実施例9、10、比較例6】
表4に示す成分、量にした以外は実施例1と同様の方法で成型片を作製し、燃焼性試験を行った。結果を表4に示す。
【表4】
Figure 2003099928
【実施例11】
PPE−118.5%及びFR−116.0%をメチルエチルケトンに配合し、130℃に加熱したオイルバス中で均一に溶解させた。さらに130℃のオイルバス中で加熱して、メチルエチルケトンを除去し、次いで、設定温度140℃の減圧乾燥機で、1mmHg以下で2時間減圧乾燥させて、メチルエチルケトンを完全に除去し、難燃剤組成物を得た。
得られた難燃剤組成物と、AER250の55.4%とをメチルエチルケトンに溶解させた後、同様にメチルエチルケトンを完全に除去した。得られた混合物を110℃に保ち、硬化剤(A)10.1%を添加、60秒攪拌しながら加熱した後、型に流し込んだ。
次いで、100℃、0kgf/cmで2分間、100℃/10kgf/cmで2分間、100℃/40kgf/cmで10分、熱プレス機で硬化させた後、型から取り出し、最後に120℃で二時間、後硬化させることにより、成型片を得た。得られた成型片を用いて燃焼性試験を行ったところ、平均燃焼時間は3.3秒であり、V−0であった。
【実施例12】
FR−1を24%、PPE−1を16.7%を用いて、実施例11と同様に難燃剤組成物を作製し、さらにAER250を50.1%及び硬化剤(A)9.2%を用いて実施例11と同様の方法で成型片を作製し、燃焼性試験を行ったところ、平均燃焼時間は3.5秒であり、V−0であった。
【実施例13】
PPEを米国特許6211327号明細書記載の方法に従って合成した、粒子径1000μm以上の粒子が97%存在し、平均粒子径が1000μm以上であるポリスチレン換算数平均分子量が約3000のポリフェニレンエーテルを用いた。
AER250(エポキシ当量185)55.4%、PPEを18.5%、FR−1を16.0%及び、メチルエチルケトンを配合し、130℃に加熱したオイルバス中で30分攪拌したが、完全には溶解せず、平均粒子径の小さいポリフェニレンエーテルと比較すると極めて溶解性が悪いものであった。適宜メチルエチルケトンを添加しつつさらに2時間攪拌し溶解させた。さらに130℃のオイルバス中で2時間加熱してメチルエチルケトンを除去し、次いで、設定温度140℃の減圧乾燥機で、1mmHg以下で2時間減圧乾燥させて、メチルエチルケトンを完全に除去した。得られた混合物を110℃に保ち、硬化剤(A)10.1%を添加、60秒間攪拌しながら加熱した後、型に流し込んだ。
次いで、150℃、0kgf/cmで1分間、150℃/10kgf/cmで2分間、150℃/40kgf/cmで10分、熱プレス機で硬化させた後、型から取り出し、成型片を得た。得られた成型片の燃焼性試験を行ったところV−0であった。
【比較例7】
AER250を61.6%、PPE−4を20.6%、及びFR−1を17.8%をメチルエチルケトンに配合し、130℃に加熱したオイルバス中で攪拌したが、PPE−4はメチルエチルケトンに溶解しなかった。
【比較例8】
AER250を73.7%、PPE−4を8.2%、及びFR−1を18.1%をメチルエチルケトンに配合し、130℃に加熱したオイルバス中で攪拌したが、PPE−4はメチルエチルケトンに溶解しなかった。
【比較例9】
AER250を73.7%、PPE−4を8.2%、FR−1を18.1%を200℃に加熱したオイルバス中で六時間加熱したが、PPE−4は完全には溶解しなかったうえに非常に粘性の高い液体状となった為、硬化試験片を作製することができなかった。
【比較例10】
AER250を73.7%、PPE−4を8.2%、FR−1を18.1%及びトルエンを配合し、160℃に加熱したオイルバス中でトルエンを除去しつつ、溶解させた。次いで、設定温度180℃の減圧乾燥機で、1mmHg以下で4時間減圧乾燥させて、トルエンを完全に除去した。得られた混合物は180℃でも非常に粘性の高い液体状となった為、硬化試験片を作製することができなかった。
実施例14、15、比較例11、12で分子量の異なるポリフェニレンエーテルは以下の方法で合成した。
(ポリフェニレンエーテルの合成)
酸素含有ガス導入管、攪拌翼、ガス排出管を供えたジャケット付15リットル反応槽に、2.512gの塩化第二銅二水和物、11.062gの35%塩酸、36.179gのジ−n−ブチルアミン、95.937gのN,N,N’,N’−テトラメチルプロパンジアミン、1.8kgの2,6−ジメチルフェノール、及び表1に示す重量組成の混合溶剤7kgを投入し、所定の温度に温調しつつ180ml/minの速度で酸素を供給し、反応させた。酸素導入を始めてから所定の時間が経過した後、導入を中止し、反応を終了した。得られた重合体スラリーを含む混合物を50℃に温めて、エチレンジアミン四酢酸三カリウム塩の10%水溶液を添加し、ハイドロキノンを少量ずつ添加し、スラリーが白色となるまで50℃にて放置した。反応終了後、濾別により得られたスラリーを、メタノールを用いて洗浄し、次いで100℃の真空乾燥機を用いてポリフェニレンエーテル重合体パウダーを得た。得られたパウダーの分子量は、GPCにより測定した。
重合に用いた混合溶剤の重量組成及び重合温度と,得られたポリフェニレンエーテルの数平均分子量を一括して表5に示した。
【表5】
Figure 2003099928
【実施例14】
エポキシ樹脂原料として大日本インキ工業(株)製「エピクロン1050」500g、ジシアンジアミド11.05g、硬化促進剤として四国化成「2E4MZ」10%DMF溶液5.1g、DMF110g、メチルエチルケトン110gからなるワニスを作成した。これに低分子量PPE(PPE−5)250gとFR−1、250gをメチルエチルケトン400gに溶解してなる難燃剤組成物を混合した。難燃剤含有ワニスを用いて8層積層板を作成した。乾燥Bステージ化は160℃10分、プレスは130℃から開始し30kgf/cm2、170℃60分加圧により終了した。
得られた試験片をUL94規格に準じて垂直燃焼試験したところ、平均燃焼時間は8.6秒であった。
【実施例15】
同様の試験を、PPEをPPE−6に代えて試みたところ、平均燃焼時間は6.7秒であった。
【比較例11】
同様の試験を、難燃剤組成物を添加することなく実施したところ、燃焼試験において、第1回目の接炎に、消火することなく全焼した。
【比較例12】
同様の試験を、PPEをPPE−7に代えて試みたが、PPEはメチルエチルケトンに溶解せず、試験は実施できなかった。
【実施例16〜20、比較例13〜17】
各成分を表5、6の割合で混合し、加熱シリンダーの最高温度を300℃に設定したスクリュー直径25mmの二軸押出機に供給して、スクリュー回転数300rpmで溶融混合し、ストランドを冷却裁断して樹脂組成物ペレットを得た。次に、得られた樹脂組成物ペレットを、射出成形によりシリンダー設定温度240−300℃にて試験片を成型し、上記試験法により物性試験を行い、表6、表7の結果を得た。また、燃焼性試験を行ったところいずれもV−0であった。
【表6】
Figure 2003099928
【表7】
Figure 2003099928
【実施例21】
実施例1と同じ組成、方法で、縦50mm×横50mm×厚さ2mmの成型片を作製し、耐ドリル性を測定した。結果を表8に示す。また、分散粒子径観察の為、電子顕微鏡観察を行った。X方向、Y方向、Z方向の三方向から観察したところ、いずれの方向から見てもほぼ円形の断面を示し、分散粒子が、球状に近い粒子として分散していることが確認された。また、リン元素でスキャンしたところ、リン元素は均一に分散していた。
【実施例22】
実施例5と同じ組成、方法で、縦50mm×横50mm×厚さ2mmの成型片を作製し、耐ドリル性を測定した。結果を表8に示す。また、X方向、Y方向、Z方向の三方向から電子顕微鏡観察したところ、いずれの方向から見てもほぼ円形の断面を示し、分散粒子が、球状に近い粒子として分散していることが確認された。
【実施例23】
実施例9と同じ組成、方法で、縦50mm×横50mm×厚さ2mmの成型片を作製し、耐ドリル性を測定した。結果を表8に示す。また、X方向、Y方向、Z方向の三方向から電子顕微鏡観察したところ、ポリフェニレンエーテルはエポキシ相に相溶しており、いずれの方向から見ても均一面が観測された。
【実施例24】
AER250を55.4%にFR−1を16%を130℃で溶解させ、130℃でPPE−2、18.5%を混合した後、130℃で硬化剤(A)10.1%とを混合し、縦50mm×横50mm×厚さ2mmの型内に注入し、140℃で2時間、次いで190℃で3時間硬化を行った後、試料を室温まで冷却して、型から取り出した。得られた試験片は一部ポリフェニレンエーテルが肉眼でも確認された。この成型片を用いて、耐ドリル性を測定した。また、同時に燃焼性試験用成型片を作製し、燃焼性試験を行ったところ、綿着火が見られた。結果を表8に示す。また、X方向、Y方向、Z方向の三方向から電子顕微鏡観察したところ、ポリフェニレンエーテル樹脂の粒子サイズ、形状はさまざまであり、平均粒子サイズは50μm以上であった。
【表8】
Figure 2003099928
本発明を詳細にまた特定の実施態様を参照して説明したが、本発明の精神と範囲を逸脱することなく様々な変更や修正を加えることができることは当業者にとって明らかである。
本出願は、2002年5月28日出願の日本特許出願(特願2002−153639号)に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
<産業上の利用可能性>
低分子量ポリフェニレンエーテルとリン化合物からなる難燃剤は、熱可塑性樹脂や硬化性樹脂等に十分な難燃性を付与可能であるとともに、加工性に優れ、耐熱性を損なわない優れた難燃樹脂組成物を提供することができる。

Claims (20)

  1. (a)数平均分子量が500〜5000のポリフェニレンエーテル樹脂20〜95重量%及び、(b)ホスファゼン化合物80〜5重量%からなる難燃剤組成物。
  2. 該ポリフェニレンエーテル樹脂の数平均分子量が1200〜4000である請求項1記載の難燃剤組成物。
  3. 該ポリフェニレンエーテル樹脂の一部又は全部が、エポキシ基、アミノ基、水酸基、メルカプト基、カルボキシル基およびシリル基からなる群より選ばれた少なくとも一つの官能基を有する化合物により官能化されている請求項1又は2記載の難燃剤組成物。
  4. 該ホスファゼン化合物が、式(1)で表される環状ホスファゼン化合物及び/又は式(2)で表される直鎖状ホスファゼン化合物を95重量%以上含有する請求項1〜3のいずれかに記載の難燃剤組成物。
    Figure 2003099928
    [nは3〜15の整数、mは3〜1000の整数であり、Xは式(3)で示されるアリールオキシ基
    Figure 2003099928
    (式中のR1、R2、R3、R4及びR5はそれぞれ独立に水素原子、炭素数が1〜5のアルキル基またはアルコキシ基、又はフェニル基である)、
    ナフチルオキシ基、又は炭素数1〜6のアルキルオキシ基である。Yは−N=P(O)(X)又は−N=P(X)、Zは−P(X)又は−P(O)(X)である]
  5. 該ホスファゼン化合物が、環状ホスファゼン化合物を95重量%以上含有する請求項4に記載の難燃剤組成物。
  6. 該ホスファゼン化合物の全置換基の90mol%以上の置換基Xがフェノキシ基である請求項4または5に記載の難燃剤組成物。
  7. 該ホスファゼン化合物が、ホスファゼン環状三量体及び/又は四量体を80重量%以上含有する請求項1〜6いずれかに記載の難燃剤組成物。
  8. 該ポリフェニレンエーテル樹脂の平均粒子径が5μm以上500μm以下である請求項1〜7いずれかに記載の難燃剤組成物。
  9. 樹脂及び、請求項1〜8のいずれかに記載の難燃剤組成物からなる難燃性樹脂組成物。
  10. 該樹脂が、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、エポキシ樹脂、シアネート樹脂、キシレン樹脂、トリアジン樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ウレタン樹脂、ケトン樹脂、アルキド樹脂、フラン樹脂、スチリルピリジン樹脂、シリコン樹脂及び合成ゴムからなる群から選ばれた少なくとも一種の熱硬化性樹脂である請求項9記載の難燃性樹脂組成物。
  11. 該樹脂が、エポキシ樹脂を含有する請求項9記載の難燃性樹脂組成物。
  12. リン原子濃度が0.5重量%〜8.0重量%である請求項9〜11のいずれかに記載の難燃性樹脂組成物。
  13. ポリフェニレンエーテル樹脂が、平均粒子径10μm以下で分散している請求項9〜12のいずれかに記載の難燃性樹脂組成物。
  14. 該樹脂が、熱可塑性樹脂であることを特徴とする請求項9記載の難燃性樹脂組成物。
  15. 該樹脂がポリカーボネート、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンサルファイド、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ABS樹脂、ポリアルキレンテレフタレート、ポリアミド、サーモトロピック液晶ポリマー及びエラストマー含有ポリスチレンからなる群より選ばれた少なくとも一種の熱可塑性樹脂である請求項9記載の難燃性樹脂組成物。
  16. 該樹脂が、ポリフェニレンエーテル/プリプロピレン、ポリフェニレンエーテル/ポリスチレン、ポリフェニレンエーテル/ポリアミド、ポリフェニレンエーテル/サーモトロピック液晶ポリマー、ポリフェニレンエーテル/ポリフェニレンサルファイド及びポリフェニレンエーテル/ポリアルキレンテレフタレートからなる群より選ばれた少なくとも一種の熱可塑性樹脂である請求項9記載の難燃性樹脂組成物。
  17. 難燃性樹脂組成物中の(b)成分の二倍量と(a)成分の合計量が15重量%以上である請求項9〜16のいずれかに記載の難燃性樹脂組成物。
  18. 難燃性樹脂組成物中の(b)成分の二倍量と(a)成分の合計量が25重量%以上である請求項9〜16のいずれかに記載の難燃性樹脂組成物。
  19. 難燃性樹脂組成物中の(b)成分の二倍量と(a)成分の合計量が40重量%以上である請求項9〜16のいずれかに記載の難燃性樹脂組成物。
  20. 1ギガヘルツ(GHz)以上の高周波領域で使用される電子機器、部品又は筐体に用いられる請求項9〜19のいずれかに記載の難燃樹脂組成物。
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