JPWO2003048231A1 - ポリアリーレンスルフィドの連続洗浄方法 - Google Patents
ポリアリーレンスルフィドの連続洗浄方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JPWO2003048231A1 JPWO2003048231A1 JP2003549416A JP2003549416A JPWO2003048231A1 JP WO2003048231 A1 JPWO2003048231 A1 JP WO2003048231A1 JP 2003549416 A JP2003549416 A JP 2003549416A JP 2003549416 A JP2003549416 A JP 2003549416A JP WO2003048231 A1 JPWO2003048231 A1 JP WO2003048231A1
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cleaning
- washing
- polyarylene sulfide
- particles
- organic solvent
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08G—MACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
- C08G75/00—Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing sulfur with or without nitrogen, oxygen, or carbon in the main chain of the macromolecule
- C08G75/02—Polythioethers
- C08G75/0204—Polyarylenethioethers
- C08G75/0277—Post-polymerisation treatment
- C08G75/0281—Recovery or purification
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08G—MACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
- C08G75/00—Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing sulfur with or without nitrogen, oxygen, or carbon in the main chain of the macromolecule
- C08G75/02—Polythioethers
- C08G75/0204—Polyarylenethioethers
- C08G75/0209—Polyarylenethioethers derived from monomers containing one aromatic ring
- C08G75/0213—Polyarylenethioethers derived from monomers containing one aromatic ring containing elements other than carbon, hydrogen or sulfur
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08G—MACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
- C08G75/00—Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing sulfur with or without nitrogen, oxygen, or carbon in the main chain of the macromolecule
- C08G75/02—Polythioethers
- C08G75/0204—Polyarylenethioethers
- C08G75/025—Preparatory processes
- C08G75/0254—Preparatory processes using metal sulfides
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Polymers & Plastics (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)
- Treatments Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
Abstract
Description
本発明は、少なくとも2種類の固体粒子を含むスラリーの処理方法、特に極性有機溶媒中で硫化アルカリ源とジハロゲン芳香族化合物とを反応させて得たポリアリーレンスルフィド粒子を含む重合スラリーからポリアリーレンスルフィド粒子を効果的に洗浄回収する方法、あるいは上記重合スラリーの効果的な処理方法に関する。
[背景技術]
ポリフェニレンスルフィド(PPS)に代表されるポリアリーレンスルフィド(PAS)樹脂は、耐熱性、耐薬品性、難燃性、電気的性質並びに機械的性質の優れたエンジニアリングプラスチックであり、繊維・フィルム・射出成型用および押出し成型用に幅広く利用されている。この樹脂は、例えばN−メチルピロリドン(NMP)等の有機極性溶媒中でジハロゲン化芳香族化合物とアルカリ金属硫化物との反応で得られることが、特公昭52−12240号公報などに記載されている。この方法によれば、一般的に高温状態の重合系を常圧あるいは減圧下の容器にフラッシュ取出しした後、溶媒回収、洗浄および乾燥を経て樹脂を回収するため、最終的な粒子径が数ミクロンから50ミクロンの粉末状の樹脂が得られる。この粉末状の樹脂は乾燥時にほこりとなって飛散しやすく、かさ密度が小さく取り扱いづらい。
特に溶融押出し時の吐出量が低下するので生産性に劣る。また乾燥後の工程でいわゆる熱架橋によって加工に必要な溶融粘度を得ており、直鎖型ポリマーに比べ機械物性に劣る欠点がある。
また、特開昭59−49232号公報には粒子状のPPSを得る方法が記載されているが、この実施例では、重合生成物を水中に開け、沈殿したビーズ状ポリマーを採取して湯洗を繰り返し処理している。
また、同様の樹脂において特開昭61−255933号公報には重合工程で得られた粒子状PASを含む重合スラリーの処理方法が記述されている。この処理方法では、▲1▼ポリアリーレンスルフィド粒子、副生した結晶および溶解塩化アルカリ並びにアリーレンスルフィドオリゴマーを含み液成分が主としてN−メチルピロリドンである重合スラリーを篩別によってポリアリーレンスルフィド粒子と結晶塩化アルカリ含有スラリーとに分離する工程、▲2▼該結晶塩化アルカリ含有スラリーを固液分離に付して、結晶塩化アルカリを得るとともに液成分を蒸留してN−メチルピロリドンを回収する工程、▲3▼該ポリアリーレンスルフィド粒子をアセトン等の有機溶剤および水で洗浄する工程、および▲4▼有機溶剤洗浄液より有機溶媒を蒸留回収する工程が記述されている。
特開平4−139215号公報には、篩別により重合スラリーより回収したポリアリーレンスルフィド粒子を、アセトン等の、水より低沸点であり、且つ重合スラリー中の極性有機溶媒および水と相溶性を有する有機溶媒で洗浄した後、水洗することを特徴とするポリアリーレンスルフィドの洗浄方法が記載されている。
上記した、従来方法による重合スラリーからの製品ポリアリーレンスルフィド粒子の洗浄回収方法には、篩別あるいは濾別による重合スラリーからのポリアリーレンスルフィド粒子の分離回収を主たる工程とすることに伴う本質的な問題が内在している。
すなわち、上記いずれの方法においても対象とする、極性有機溶媒中での硫化アルカリ源とジハロゲン芳香族化合物とを反応させて得たPAS粒子を含む重合スラリーには、主たる回収目的物である例えば平均粒径が200〜2000μm程度のPAS粒子に加えて、極性有機溶媒、平均粒径が5〜100μm程度の副生アルカリ金属塩微粒子、溶解アルカリ金属塩、およびアリーレンスルフィドオリゴマーが含まれており、これらの成分の多さが、製品PAS粒子の分離回収における困難性の根源にあるが、特に篩別ないし濾別を本質的な工程とする分離回収法には多くの問題がある。
例えば、上記特開昭61−255933号公報および特開平4−139215号公報に記載の方法では、いずれも、重合スラリーの篩別に際し、例えば目開きが105μm程度の篩上にPAS粒子を回収し、副生アルカリ金属塩微粒子を濾液側に移行させる工程をとるが、上記篩の目開きを通過する大きさのPAS粒子のロスは避けられず、このロスを低減するために目開きを小さくすると、PAS粒子とアルカリ金属塩微粒子の分離が困難になり、また濾別に時間がかかり過ぎて工業的に成立しなくなる。また、副生アルカリ金属塩微粒子を含む濾液から、高価な反応溶媒である極性有機溶媒を回収する上でも多くの困難が伴う。
[発明の開示]
本発明の主要な目的は、上記した重合スラリーから、工業的に問題のある篩別工程を本質的な工程として含むことなく、PAS粒子を効率的に回収する方法を提供することにある。
本発明の別の目的は、高価な反応溶媒である極性有機溶媒の効果的な回収および副生アルカリ金属塩の効率的分離除去をも視野に入れたPAS重合スラリーの処理方法を提供することにある。
本発明の別の目的は、洗浄液の使用量を低減したPAS粒子の効果的な洗浄方法を提供することにある。
本発明の更なる目的は、PAS重合スラリーのように、少なくとも2種類の固体粒子を含むスラリーを効率的に処理する方法を提供することにある。
本発明者らの研究によれば、上述の目的の達成のためには、重合スラリーからのPAS粒子の回収に洗浄液との連続向流接触を採用することが極めて効果的であることが判明した。
従って、本発明のポリアリーレンスルフィドの連続洗浄方法は、極性有機溶媒中で硫化アルカリ源とジハロゲン芳香族化合物とを反応させて得たポリアリーレンスルフィド粒子、副生アルカリ金属塩および極性有機溶媒を含む重合スラリーを、洗浄液と連続的に向流接触させる洗浄工程を特徴とするものである。
すなわち、洗浄液との向流接触を含むPAS重合スラリーの処理方法は、重合スラリーの連続処理を可能にするという意味で、工業的に優れるだけでなく、篩別による副生アルカリ金属塩微粒子との分離回収に際しての微粒状PASのロスも少なくできることが見出されている。また本発明のポリアリーレンスルフィドの連続洗浄方法の好ましい態様によれば、高価な極性有機溶媒の効率的な回収ならびに副生アルカリ金属塩の効率的な分離除去も可能になる。
また、本発明の別の観点によれば、PAS重合スラリーのように、少なくとも2種類の固体粒子を分散液媒中に分散させてなるスラリーを、まず、いずれの固体をも溶解せず且つ分散液媒と相溶性のある第1の洗浄液と向流接触させて洗浄する第1の工程と、洗浄された前記少なくとも2種類の固体粒子を、該2種類の固体粒子のいずれかを選択的に溶解し且つ第1の洗浄液とも相溶性のある第2の洗浄液と接触させる第2の洗浄工程を有することを特徴とするスラリーの処理方法が提供される。これにより、好ましくは一種類の固体粒子の効率的な洗浄と、洗浄廃液の効率的な処理が、可能になる。
[発明を実施するための最良の形態]
本発明の好ましい実施態様を、図面を参照しつつ以下に説明する。
第1図は、本発明のポリアリーレンスルフィドの連続洗浄方法を実施するのに適した洗浄装置の一例の模式図であり、PAS粒子の流れに従って、主として下向管部Iおよび上向管部IIからなる。下向管部Iおよび上向管部IIは、いずれも中空管状体1および2からなり、下向管1中にはモータ3により駆動される撹拌機4が、また上向管2中には、モータ5により駆動されるPAS粒子掻き上げ用のスクリュー6が設けられている。また任意に、A〜Hの位置に、供給あるいは排出部を有する。より詳しくは、Aが被洗浄物供給口、Fが主洗浄液供給口、Gが洗浄済PAS粒子排出口、Bが洗浄廃液排出口、C,DおよびEが必要に応じて設けられる補助洗浄液供給口、Hが必要に応じて設けられる臨時排出口である。また補助洗浄液供給は、PAS粒子排出口Gと主洗浄液供給口Fの間や下向管部Iにも追加することができる。
なお、第1図には、下向管1が垂直、上向管2が傾斜している例が挙げられているが、両者はいずれも垂直あるいは傾斜の両方の態様を採り得る。下向管1中では、PAS粒子および副生アルカリ金属塩粒子と、洗浄液との比重差により、粒子の沈降と洗浄液の上昇による向流接触あるいは沈降分離が行われる。この過程での上昇する洗浄液の偏流あるいはチャネリングを防止するために撹拌機4によるゆるい攪拌を行うことが好ましい。特に攪拌の効果を期待しない場合は、撹拌機4はなくてもよい。他方、上向管2中では、PAS粒子等の粒子がスクリュー6により掻き上げられつつ洗浄液による洗浄が行われる。掻き上げによる搬送性と洗浄効果を調和させるべく、上向管2の水平面に対する傾斜角αは、一般に1〜90°、好ましくは5〜60°、更に好ましくは5〜45°の範囲から適宜選択される。また下向管1においても、沈降分離速度の緩和、洗浄効率の改善、上向管2との兼ね合いでの装置のコンパクト化等の目的で、水平面に対する傾斜角βを1〜90°、好ましくは5〜90°の範囲で適宜設定することができる。
また第1図の装置は、通常開放大気圧系において使用されるが、適宜、加圧あるいは減圧下に使用することもできる。
まず供給口Aから供給されるPAS重合スラリーについて説明する。
本発明で処理の対象とするPAS重合スラリーは、極性有機溶媒中で硫化アルカリ源とジハロゲン芳香族化合物とを反応させて得たPAS粒子、副生アルカリ金属塩および極性有機溶媒を含む重合スラリーである。
(イ)極性有機溶媒
極性有機溶媒としては、たとえば有機アミド化合物、ラクタム化合物、尿素化合物、環式有機リン化合物などがある。具体的には、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N,N−ジプロピルアセトアミド、N,N−ジメチル安息香酸アミド、カプロラクタム、N−メチルカプロラクタム、N−エチルカプロラクタム、N−イソプロピルカプロラクタム、N−イソブチルカプロラクタム、N−ノルマルプロピルカプロラクタム、N−ノルマルブチルカプロラクタム、N−シクロヘキシルカプロラクタム、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、N−イソプロピル−2−ピロリドン、N−イソブチル−2−ピロリドン、N−ノルマルプロピル−2−ピロリドン、N−ノルマルブチル−2−ピロリドン、N−シクロヘキシル−2−ピロリドン、N−メチル−3−メチル−2−ピロリドン、N−シクロヘキシル−2−ピロリドン、N−エチル−3−メチル−2−ピロリドン、N−メチル−3,4,5−トリメチル−2−ピロリドン、N−メチル−2−ピペリドン、N−イソプロピル−2−ピペリドン、N−メチル−2−ピペリドン、N−エチル−2−ピペリドン、N−イソプロピル−2−ピペリドン、N−メチル−6−メチル−2−ピペリドン、N−メチル−3−エチル−2−ピペリドン、テトラメチル尿素、N,N′−ジメチルエチレン尿素、N,N′−ジメチルプロピレン尿素、1−メチル−1−オキソスルホラン、1−エチル−1−オキソスルホラン、1−フェニル−1−オキソスルホラン、1−メチル−1−オキソスルホラン、1−ノルマルプロピル−1−オキソホスホラン、及び1−フェニル−1−オキソホスホランなどが挙げられる。
これらの極性有機溶媒はそれぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
前記各種の極性溶媒の中でも、非プロトン性の有機アミドもしくはラクタム類が好ましく、これらの中でもN−アルキルラクタム、N−アルキルピロリドンが好ましく、特にN−メチル−2−ピロリドン(NMP)が好適である。
(ロ)硫化アルカリ源
硫化アルカリ源は、製品PASの硫黄源となるものであり、硫化アルカリに加えて、水硫化アルカリが含まれる。硫化アルカリとしては、たとえば、硫化リチウム、硫化ナトリウム、硫化カリウム、硫化ルビジウム及び硫化セシウムなどを挙げることができる。これらの中でも、硫化ナトリウム、及び硫化リチウムが好ましく、特に硫化ナトリウムが好ましい。また水硫化アルカリとしては、水硫化リチウム、水硫化ナトリウム、水硫化カリウム、水硫化ルビジウム、水硫化カルシウム及び水硫化セシウム等が用いられる。なかでも水硫化ナトリウム及び水硫化リチウムが好ましく、特に水硫化ナトリウムが好ましい。水硫化アルカリを用いるときには、水酸化アルカリを併用することが好ましい。
(ハ)ジハロゲン芳香族化合物
原料モノマーであるジハロゲン芳香族化合物としては、たとえば、m−ジハロベンゼン、p−ジハロベンゼン等のジハロベンゼン類;2,3−ジハロトルエン、2,5−ジハロトルエン、2,6−ジハロトルエン、3,4−ジハロトルエン、2,5−ジハロキシレン、1−エチル−2,5−ジハロベンゼン、1,2,4,5−テトラメチル−3,6−ジハロベンゼン、1−ノルマルヘキシル−2,5−ジハロベンゼン、1−シクロヘキシル−2,5−ジハロベンゼンなどのアルキル置換ジハロベンゼン類またはシクロアルキル置換ジハロベンゼン類;1−フェニル−2,5−ジハロベンゼン、1−ベンジル−2,5−ジハロベンゼン、1−p−トルイル−2,5−ジハロベンゼン等のアリール置換ジハロベンゼン類;4,4′−ジハロビフェニル等のジハロビフェニル類;1,4−ジハロナフタレン、1,6−ジハロナフタレン、2,6−ジハロナフタレン等のジハロナフタレン類、3,5−ジハロ安息香酸、4,4′−ジハロジフェニルエーテル、4,4′−ジハロジフェニルエーテル、4,4′−ジハロジフェニルケトン、4,4′−ジハロジフェニルスルフィド、4,4′−ジハロジフェニルスルフォキシドなどが挙げられる。
これらのジハロゲン芳香族化合物における2個のハロゲン元素は、それぞれフッ素、塩素、臭素またはヨウ素であり、それらは同一であってもよいし、互いに異なっていてもよい。
前記ジハロゲン芳香族化合物の中でも、好ましいのはジハロベンゼン類であり、特にパラジクロロベンゼンを主成分とするものである。
(ニ)反応
上記各成分を用いて行う反応は、PASの製造方法として知られているものが任意に用いられるが、平均粒径が100μm以上のPAS粒子を得ることが望ましく、例えば特開昭61−7332号公報に記載の方法が用いられる。この方法は、硫化アルカリとジハロゲン芳香族化合物とを極性有機溶媒中で二段階に重合させる方法であって、先ず仕込量硫化アルカリ源1モル当り、極性有機溶媒0.2〜5リットル、および水0.5〜2.4モルの媒体中で、180〜235℃で、ジハロ芳香族化合物の転化率50〜95モル%まで反応させ、続いて仕込量硫化アルカリ源1モル当り2.5〜7.0モルの水が存在する状態となるよう水を添加するとともに245〜290℃で反応させて粒子状のPASを得る方法である。この方法によれば粒径100μm未満のPASをほとんど含まず、副生するアルカリ金属塩の大半が微結晶(平均粒径が5〜100μm程度)として析出している重合スラリーが得られる。
特に好ましい態様によれば、硫化アルカリ源としてNa2SまたはNaSH(+NaOH)が、ジハロゲン芳香族化合物としてパラジクロロベンゼンが、極性有機溶媒としてNMPが用いられ、PAS重合スラリー中には、溶媒NMPおよび水とともに、製品となるべきPPS粒子の他に、結晶NaCl、溶解したNaClおよびフェニレンスルフィドオリゴマー、パラジクロロベンゼンが含まれる。
次いで、上記のようなPAS重合スラリーを第1図の洗浄装置を用いて処理する各種態様について述べる。
(第1の態様)
最も基本的な態様としては、開放大気圧系に置かれた第1図の装置において、供給口Aから重合スラリーを供給し、主洗浄液供給口Fから水を洗浄液として供給し、排出口Gから洗浄されたPAS粒子を排出するとともに、排出口Bからは、NMP、溶解NaClおよびアリーレンスルフィドオリゴマーを含む水性洗浄廃液を排出するものである。
より詳しくは、供給口Aから供給されたPAS重合スラリー中のPAS粒子や結晶NaClなどを主体とする固形物は、好ましくは撹拌翼4によるゆるい撹拌下に下向管1中を流下ないし沈降して、管1の底部に至り、そこから上向管2中を回転するスクリュー6により掻き上げられる過程で供給口Fから供給された水と向流接触し、同伴された結晶アルカリ金属塩を洗い落されて、更に上昇する過程で水切りされつつ、排出口Gから排出され、その後乾燥されることにより製品PAS粒子が得られる。他方、供給口Fから供給された洗浄液としての水は、PAS粒子に同伴された結晶アルカリ金属塩を溶解しつつ同伴するとともにPAS粒子に吸収されていた極性有機溶媒を抽出し、更に重合スラリー中の極性有機溶媒およびアリーレンスルフィドオリゴマーとともに洗浄廃液として排出口Bから排出される。洗浄廃液は、蒸留等の常法に従い、各成分に分離される。
この態様は、第1図の向流洗浄装置の効率的洗浄効果を専ら利用するものであり、排出口Gから排出されるPAS粒子は充分な洗浄効果を受けるが、洗浄廃液中の各成分を分離するに際して溶解したNaCl等のアルカリ金属塩の存在が蒸留を困難化する難点がある。特に蒸留塔底から抜き出される水よりも高沸点の、アルカリ金属塩やアリーレンスルフィドオリゴマーを含んだ極性有機溶媒から、極性有機溶媒を経済的に分離・回収することは非常に困難である。
(第2の態様)
本発明のより好ましい態様によれば、第1図に示す洗浄装置を2基、直列に配置し、重合スラリーを2段階の洗浄処理に付す。
すなわち、第1の洗浄装置においては、上記態様と同様に供給口Aから重合スラリーを供給するとともに、供給口Fからは、洗浄液として水および極性有機溶媒(以下、代表的にNMPという)に対し相溶性を有し、且つ水よりも低沸点の有機溶媒(例えばアセトン、メタノール等。以下代表的にアセトンという)を供給して、粒子状のPAS(以下、代表的にPPSという)から主としてNMPを抽出洗浄することにより、排出口Gからは結晶アルカリ金属塩(以下、代表的にNaClという)を同伴し且つアセトンで湿潤されたウェットケーキ状のPPS粒子を排出する。他方、排出口Bからは、アセトン、水およびNMPを主成分とする洗浄廃液が排出される。
また、ほぼ同様に第1図に示す構成の第2の洗浄装置においては、第1の洗浄装置の排出口Gより排出された結晶NaClを同伴するウェットケーキ状のPPS粒子が、供給口Aから供給され、供給口Fからは、洗浄液として水が導入され、主として上向管2を進行する過程でPPS粒子からは同伴された結晶NaClが溶解除去されるとともに、吸収されたアセトンが水により抽出除去され、排出口Gからは、本質的に水のみにより湿潤されたウェットケーキ状のPPS粒子が得られ、その後、乾燥されることにより製品PPS粒子が得られる。他方、排出口Bからは、水、回収アセトンおよび溶解NaClを主成分とする洗浄廃液が排出される。この洗浄廃液を蒸留に付すと、塔頂からはアセトンが回収されるとともに塔底からはNaCl水が排出され、これは、固液分離することなく、そのまま装置外に排出することも可能となる。
他方、第1の洗浄装置の排出口Bから排出される洗浄廃液は、アセトン、水、NMPを主成分とし、溶解NaCl量は極めてわずかであるので、効率を殆んど下することなく蒸留に付される。すなわち、蒸留塔においては、塔頂から水、アセトン及びNMPがそれぞれ留出し、高沸点物を含む少量のNMPが塔底から適時缶残液として抜き出される。
(第3の態様)
本発明の更に好ましい態様によれば、ほぼ同様な第1図に示す構成の第3の洗浄装置を用い、上記第2の態様において第2の洗浄装置の排出口Gから排出されたウェットケーキ状のPPS粒子を、更に酸処理に付す。この酸処理は、例えば特開昭62−48728号および特開平7−118389号各公報に記載されるように、製品PPS粒子の、好ましい結晶化温度ならびに結晶化速度を向上させるのに効果的である。
すなわち、この態様によれば再び第1図を参照して、第2の洗浄装置の排出口Gから排出された水で湿潤されたウェットケーキ状のPPS粒子は、第3の洗浄装置の供給口Aから供給され、他方、供給口Cからは酸(例えば塩酸、硫酸、リン酸等の無機酸、または塩化アンモニウム等の強酸と弱塩基の塩、あるいは酢酸、蟻酸等の有機酸)の水あるいは水を主体とするアルコール等の水混和性溶媒との混合液中溶液を、また供給口Fからは水を、それぞれ洗浄液として供給する。これにより、供給口Aから導入されたPPS粒子は、下向管1中を流下し、且つ上向管2の供給口Cに至るまでの区間において、供給口Cから導入された酸による処理を受け、更に上向管2中を上昇する間に供給口Fから導入された水により洗浄され、更に上昇して水切りを受けた後、排出口Gからウェットケーキとして排出され、その後乾燥された酸処理済PPS粒子製品として回収される。排出口Bからの洗浄液は希釈された酸であるので、必要に応じて酸回収工程に導入されるほか、ほとんど無害なのでそのまま装置外に排出することもできる。
本態様の主たる成分の流入・排出状況を略示すれば第2図のようになる。各洗浄装置の配置は、第1図に示すものとは左右逆になっているが、もちろん、これは本質的な相違ではない。
なお、第2図の装置で各洗浄装置の下向管の頂部をホッパー状に拡げてあるのは、原料の投入と、原料と洗浄廃液との分離と、を容易ならしめるためで、第1図の装置にも適宜適用可能である。
(第4の態様)
上記第3の態様に従うPAS(代表的にPPS)の洗浄処理方法は、上向管2の長さを増大すれば、本質的に第1図の洗浄装置のみで実施することもできる。
すなわち、この態様によれば、再び第1図を参照して、供給口Aから重合スラリーが導入され、PPS粒子は、逐次供給口Cから導入されるアセトン、Dから導入される水、Eから導入される酸およびFから導入される水により順次洗浄され、水切り後、排出口Gから本質的に水のみを含むウェットケーキとして排出され、その後、乾燥されることにより、酸処理済PPS粒子製品として回収される。
但し、この態様によれば、排出口Bからは、水、アセトン、酸を含む洗浄液に加えて、溶解NaClおよびNMPを含む洗浄廃液が排出されるので、洗浄廃液からのNMPおよびアセトンの回収という点では難点が残る。
(第5の態様)
但し、第3の態様とほぼ同様の洗浄ならびに洗浄廃液の回収効果は、本質的に第1図にも示す構成の第1および第2の洗浄装置を3基でなく、2基直列に用いることによっても達成可能である。すなわち、この態様においては、第1の洗浄装置において、主洗浄液供給口Fからはアセトンを供給し、第1の洗浄装置の機能・作用は、上記第3の態様における第1の洗浄装置のそれと全く同じである。そして第1の洗浄装置の排出口Gから排出されたNaClを同伴する洗浄されたPAS粒子は、第2の洗浄装置において、供給口C、D(またはE)およびFから順次供給された水、酸および水により順次洗浄されて、排出口Gから排出される。その後乾燥されて酸処理済PAS粒子製品となる。他方、第2の洗浄装置の排出口Bからは、水、酸およびアセトンを含む洗浄廃液が排出されるが、この洗浄廃液は、蒸留に付して、塔頂からアセトンを回収し、塔底から酸性水を排出することにより、容易に分離可能である。
(第6の態様)
第3図は、第1図の装置を容積的にコンパクトにまとめた改変装置である。第1図と類似の部分は同記号で示してある。
本態様では、下向管1が傾斜して、上向管2に隣接しているので装置が全体としてコンパクトに形成できる。撹拌機4およびスクリュー6は、プーリー7および8をそれぞれ介して、共通のモータ3により駆動される形式となっているが、別個のモータにより駆動することはもちろん可能である。
第3図の装置によるPASの洗浄は、第1図の装置とほぼ同様に達成し得ることは、容易に理解できよう。
(第7の態様)
上記の態様においては、いずれも原料スラリーを、供給口Aから洗浄装置中に導入するものとした。しかし、原料スラリーは、供給口C,DまたはHから導入することもできる。このように上向管2の下部に原料スラリーを導入することにより、供給口Aから導入する場合に比べて幾つかの効果が得られる。すなわち、(1)下向管部Iにおける粒子が沈降し難い底部に積層した粒子同士が凝集して、洗浄液が偏流するなどの問題点を解消できる。(2)C,D,Hから投入されたスラリーは、直ちにスクリュー6による撹拌を受けるため、洗浄液とスラリーとが短時間で混合されPAS粒子表面を洗浄液で速やかに濡らすことができる。(3)下向管部Iにおいて、撹拌機4を不要とし、下向管1を小型化できるなどの簡素化が図れる。
(第8の態様)
原料であるPAS重合スラリーに、予め洗浄液、例えばアセトンの一部を混入することもできる。これにより、供給スラリー中の粒子表面が洗浄液、例えばアセトン雰囲気となり、固液の比重差が拡大し、且つ液粘度が低下する。従って、重合スラリーを第1図の洗浄装置の供給口に投入後、粒子沈降の初速は、重合スラリーにアセトンを混ぜた場合の方が混ぜない場合より速くなるので、重合スラリーを下向管に投入後粒子の沈降が完了するまでのトータルの沈降速度は、重合スラリーにアセトンを混ぜた場合の方が速くなる。
(第9の態様)
原料PAS重合スラリーを第1図の洗浄装置の供給口A等に導入するに先立って、固液分離に付すことができる。この固液分離は、例えば第1図に示す構造を有する装置の供給口Aに原料スラリーを導入し、洗浄液を特に導入することなく、排出口Gから、極性有機溶媒を低減した重合スラリーを得、これを改めて、第1図の洗浄装置の供給口A等に導入することにより達成される。固液分離装置としてはこれ以外にも篩分や遠心分離といった常用手段を適用できる。これにより、スラリー中の極性有機溶媒の割合が少なくなるため第1〜第8の態様に比べて、▲1▼下向管での固液の比重差が拡大され粒子の沈降速度が大きくなるので、下向管の径を小さくできる。▲2▼洗浄液、例えばアセトンの使用する量が少なくなる。アセトンなどの洗浄溶剤は比較的高価なので、蒸留などの方法で回収するが、そのコストも低減できる。
[実施例]
以下、実施例、比較例により、本発明を更に具体的に説明する。
<重合スラリーの調製>
200リットルオートクレーブ(反応缶)に、NMP60kgと、46.30重量%の硫化ナトリウム(Na2S)を含む硫化ナトリウム5水塩38kgとを仕込み、窒素ガスで置換後、3.5時間かけて、撹拌しながら徐々に200℃まで昇温して、水16.5kgとNMP11kgを溜出させた。この際、5.0モルのH2Sが揮散した。したがって、脱水工程後の缶内の有効Na2Sは、220.4モルとなった。H2S揮散分は、仕込みNa2Sの2.22モル%に相当した。上記脱水工程の後、220.4モルの有効Na2Sを含む反応缶を180℃まで冷却し、パラジクロロベンゼン(pDCB)34.35kg[p−DCB/Na2S=1.06(モル比)]、NMP−28.15kg、水1.83kg[缶内の合計水量/Na2S=1.40(モル比)]、および缶内の合計NaOH量が有効Na2Sに対して6.00モル%となるように純度97%のNaOH133gを加えた。撹拌下220℃で4.5時間反応させ、その後、撹拌を続けながら相分離剤としての水4.17kgを圧入し[缶内の合計水量/Na2S=2.45(モル比)]、255℃に昇温して2.0時間反応させた。なお、この時のトータルの重合時間は、6.5時間であった。重合終了後、ヒータの電源を切り、常温まで冷却して、平均粒径が約400μmのPPS粒子を含む重合スラリーを得た。
(実施例1−1)
上記で得た重合スラリーを本質的に第1図の装置で連続的に処理した。この装置においては、下向管1は、頂部を拡径した直管部内径が70mmで全長約1mの垂直中空管とし、撹拌機4を8rpmで回転させた。また上向管2は、傾斜角α=約30°、内径70mm、長さ2mの中空管であり、スクリュー6は、長さ2m、外径65mm、シャフト径24mm、ピッチ60mmであり、8rpmで回転させた。
この装置において、供給口Aから上記重合スラリーを510g/分で連続的に供給し、上向管2の上端から約500mmの位置にある供給口Fからはアセトンを220g/分の速度で導入した。100kgの重合スラリー(PPS16.4kg、NaCl 17.8kg、NMP56.9kg)をこの条件で洗浄したところ、上向管2の上端から約100mmの位置にある排出口GからはPPS15.8kg、NaCl 17.3kgがウェットケーキ状態で回収された(PPSの回収率96%、NaClの回収率97%)。この洗浄に要したアセトンの使用量はPPS重量に対して2.7倍となった。ウェットケーキを分析したところ、PPS34.7重量%、NaCl 38.0重量%、NMP0.15重量%、p−DCB0.06重量%で残りの主成分はアセトンであった。一方、下向管1の上端から約900mmの位置に設けた排出口Bから排出された洗浄廃液中には、150μm以上のPPS粒子は存在しなかった。5A濾紙で洗浄廃液を濾過した結果、濾紙上には1.2kgのウェットケーキが残った。このうち、副生結晶アルカリ金属塩重量は0.3kg、PPSは0.5kgであった。
上記で排出口Gから排出されたウェットケーキに、PPS成分が15重量%となるようにPPSの3.8倍量(60kg)の水を加えて水スラリーとし(リスラリー)、本質的に上記した同様の寸法ならびに運転条件の第1図に示す構成の装置により該水スラリーを処理した。
すなわち、上記水スラリーを、供給口Aから540g/分、供給口Fから水を250g/分の流量で、それぞれ連続的に供給した。100kgの水スラリー(PPS15kg、NaCl 16.4kg)をこの条件で洗浄したところ、排出口Gからは14.9kgのPPSをウェットケーキ状態で回収した(PPSの回収率99%)。この洗浄条件における水の使用量はポリマーに対して3.1倍になり、リスラリーに使用した3.8倍の水とあわせるとポリマー重量に対して使用した水は計6.9倍である。得られたウェットケーキを分析したところ、PPS成分は31.2重量%、アセトン0.5重量%で残りの主成分は水であった。ここで得られたウェットケーキを105℃のオーブンで13時間乾燥した。この乾燥粒子の中に含まれるNMP濃度は200ppm、Na+は1300ppm、ポリマーの降温結晶化温度は185℃となった。2回の連続洗浄操作で回収されたPPSは重合スラリー中のPPSの95%であった。
(実施例1−2)
上記実施例1−1で得られた水洗後のウェットケーキを、引き続いて第1図に示され且つ上記実施例1と同様の寸法であるが、更に上向管2の下端部から500mmの位置に供給口Cを設けた装置を用い、更にスクリュー6を10rpmで回転させて処理した。すなわち、供給口Aからはウェットケーキを260g/分(ポリマー81g/分)の流量で供給し、供給口Fからは200g/分の水を、供給口Cからはこの洗浄水に対して0.3重量%の割合となるように濃度80重量%の酢酸を0.75g/分の流量で、それぞれ連続的に供給した。この結果、使用した水はポリマーに対して2.5倍、使用した酢酸はポリマー100gに対して0.74gの割合となった。得られたウェットケーキを105℃のオーブンで13時間乾燥した結果、降温結晶化温度は248℃となった。
(比較例1−1)
上記で得た重合スラリー2700g(PPS443g、NaCl 481g、NMP1536g)をまず150μmの目開きのスクリーンで篩分して粒状ポリマーを分離・回収し、1000gのウェットケーキを得た。このウェットケーキ中のPPSは40重量%であった。このウェットケーキに2000gのアセトンを加え、常温にて攪拌し同様な操作で篩分した。篩分後のケーキ中のPPS含有量は50%であった。同様の操作をあと2回繰り返してポリマーを洗浄した。使用したアセトンの総量はポリマー重量に対し15倍となった。このアセトン洗浄後に得られたウェットケーキ中のNMPは0.2wt%であった。このウェットケーキを上記のアセトン洗浄と同様な操作によって、次に水洗浄を5回繰り返した(使用した水の総量は10000gでポリマー重量の22.6倍)。この後、脱液して得られたウェットケーキを105℃のオーブンで13時間乾燥した。この結果、400gのPPSが得られ(PPSの回収率90%)、この乾燥粒子の中に含まれるNMP濃度は220ppm、Na+は1700ppm、ポリマーの降温結晶化温度は185℃となった。
また篩分により分離された副生結晶アルカリ金属塩からも同様にNMPを回収する為に、アセトン洗浄での濾液をスクリーンの変わりに5Aろ紙を用いて固液分離し330gのウェットケーキを得た。この中の副生結晶アルカリ金属塩重量は220g、PPSは40gであった。ここにアセトン1000gを加え攪拌後、再度脱液した。脱液後乾燥し得られた固形分に付着していたNMPは5000ppmであった。ここで使用したアセトンの総量はポリマーに対し約17.5倍である。水は25倍である。
(比較例1−2)
比較例1−1において水洗浄5回後に得られたウェットケーキ(PPS400g)に2000gの水を加え、さらに加えた洗浄水に対する酢酸濃度が0.3%になるように6gの酢酸を加えてから攪拌してポリマーを洗浄した。洗浄後、150μmの目開きの網で脱液し、残ったウェットケーキに再び2000gの水を加えて攪拌洗浄し、脱液した。もう一度、この洗浄操作を繰り返した後、得られたウェットケーキを105℃のオーブンで13時間乾燥した結果、乾燥したポリマーの降温結晶化温度は248℃となった。この洗浄で使用した水はポリマーに対して15倍、使用した酢酸はポリマー100gに対して1.5gの割合となった。
(比較例1−3)
比較例1−1において水洗浄5回後に得られたウェットケーキ(PPS400g)に2000gの水を加え、さらに2.96gの酢酸を加えてから攪拌してポリマーを洗浄した。洗浄後、150μmの目開きの網で脱液し、残ったウェットケーキに再び2000gの水を加えて攪拌洗浄し、脱液した。もう一度、この洗浄操作を繰り返した後、残ったウェットケーキを105℃のオーブンで13時間乾燥した結果、乾燥したポリマーの降温結晶化温度は194℃となった。この洗浄で使用した水はポリマーに対して15倍、使用した酢酸はポリマー100gに対して0.74gの割合である。
(実施例2)
実施例1−1で使用したのと同じ重合スラリーを第1図の装置で連続して処理した。この装置において、下向管1は、撹拌機を有しない直管部のみで、その内径が70mmで全長が1mの垂直中空管とした。また、上向管2は、傾斜角α=20度、内径70mm、長さ3mの中空管であり、スクリュー6は、長さ3m、外径65mm、シャフト径24mm、ピッチ60mmであり、5rpmで回転させた。また、重合スラリーの供給を、かき揚げ用スクリューを内部に有する上向管(第1図のHの位置)に直接に供給した。重合スラリー供給量は250g/分で、アセトンは第1図のF(上向管2の上端より約1000mm)の位置より200g/分の速度で導入供給した。100kgの重合スラリー(PPS 16.4kg,NaCl 17.8kg,NMP 56.9kg)をこの条件で洗浄したところ、上向管2の上端より約100mmの位置にある排出口Gからは、528.8kgのウェットケーキが得られた。これを分析するとPPS 15.7kg,NaCl 17.3kg,NMP 0.076kg,p DCB 0.015kgで残りの主成分はアセトンであった。PPS回収率は96%、NaCl回収率は97%であった。この時、洗浄に要したアセトンの使用量はPPS重量に対して4.9倍であった。
一方、排出口Bから排出された洗浄廃液中にはPPS 0.7kgとNaCl0.5kgが含まれていた。
(実施例3)
実施例2で使用したのと同じ重合スラリー100kg(PPS 16.4kg,NaCl 17.8kg,NMP 56.9kg)に洗浄溶剤であるアセトン40kgを予め混合し、第1図の装置の下向管1の頂部Aより350g/分で連続して供給した。アセトンは100g/分で第1図の供給口Fから供給した。その他の条件は実施例2と同じとした。
このとき、排出口Gからは、51.5kgのウェットケーキが得られた。これを分析すると、PPS 15.8kg,NaCl 17.2kg,NMP 0.1kg,p DCB 0.015kg,残りがアセトンであった。PPSの回収率は96%、NaClの回収率は97%である。一方、排出口Bから排出された洗浄廃液中にはPPS 0.6kg、NaCl 0.6kgが含まれていた。
(参考例)
同様の重合スラリーを洗浄溶剤であるアセトンの一部を予め混合し、第1図の装置で連続して処理した。このとき、洗浄溶媒として向流で供給するアセトンは使用せずに、装置を固液分離装置として使用した。
100kgの重合スラリー(PPS 16.4kg,NaCl 17.8kg,NMP 56.9kg)を、重合スラリー/アセトン=250/130の重量比で予め混合して、その混合物を380g/分の速度で第1図の装置の下向管1の頂部Aに供給した。排出口Gからは、PPS 15.9kg、NaCl 17.4kgが回収された(PPS回収率97%、NaCl回収率98%)。このとき、洗浄に要したアセトンの使用量はPPS重量に対して3.1倍であった。このウェットケーキを分析したところ、PPS 28.3重量%、NaCl 23.0重量%、NMP 20.3重量%、p DCB 0.14重量%で残りの主成分はアセトンであった。
[産業上の利用可能性]
上記実施例および比較例の結果からも明らかなように、本発明によれば(イ)工業的に問題のある篩別工程を本質的工程として含むことなく、(ロ)少ない洗浄液使用量でPAS粒子を効率的に洗浄し、且つ高価な反応溶媒である極性有機溶媒の効率的な回収ならびに副生アルカリ金属塩の効率的除去をも視野に入れた、工業的に有効なポリアリーレンスルフィド連続洗浄方法あるいはポリアリーレンスルフィド重合スラリーの処理方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明法の実施に適した洗浄装置の一例の模式図である。
第2図は、上記第1図の装置3基を直列に配置して行う、本発明法の好ましい態様に従う、主要な流入、排出成分の分布説明図である。
第3図は、本発明法の実施に適した洗浄装置の別の一例の模式図である。
Claims (11)
- 極性有機溶媒中で硫化アルカリ源とジハロゲン芳香族化合物とを反応させて得たポリアリーレンスルフィド粒子、副生アルカリ金属塩および極性有機溶媒を含む重合スラリーを、洗浄液と連続的に向流接触させる洗浄工程を特徴とするポリアリーレンスルフィドの連続洗浄方法。
- 前記洗浄工程が、ポリアリーレンスルフィド粒子を上向流で移動させて洗浄液と向流接触させる工程を含む請求の範囲第1項記載の方法。
- 前記洗浄工程が、ポリアリーレンスルフィド粒子を、まず下向流で移動させて洗浄液と向流接触させる前工程と、上向流で移動させて洗浄液と向流接触させる後工程とからなる請求の範囲第2項記載の方法。
- 後工程が搬送スクリューを設けた傾斜管中で行われる請求の範囲第3項記載の方法。
- 後工程においてポリアリーレンスルフィド粒子の上向流の途中で、洗浄液を導入しポリアリーレンスルフィド粒子と接触開始させる請求の範囲第3項または第4項記載の方法。
- 前記洗浄工程を、下向管部と、内側に搬送スクリューを設けた上向管部とを有する概ねV字状の管装置において行い、該管装置の上向管の概ね最下部近傍に前記重合スラリーを導入し、ポリアリーレンスルフィド粒子を洗浄液と向流接触させ、上向管の頂部近傍から洗浄されたポリアリーレンスルフィド粒子とともに副生アルカリ金属塩を同伴回収するとともに下向管部の頂部近傍から洗浄液と極性有機溶媒の混合液を回収する請求の範囲第2項記載の方法。
- 前記洗浄工程において、前記極性有機溶媒および水と相溶性を有し、且つ水よりも低沸点の有機溶媒を洗浄液として用いて、洗浄されたポリアリーレンスルフィド粒子とともに副生アルカリ金属塩を同伴回収した後、更に回収された副生アルカリ金属塩を同伴するポリアリーレンスルフィド粒子を水性洗浄液と連続的に向流接触させて洗浄されたポリアリーレンスルフィド粒子を回収する第2の洗浄工程を有する請求の範囲第1項〜第6項のいずれかに記載の方法。
- 洗浄されたポリアリーレンスルフィド粒子を、更に酸性洗浄液および水性洗浄液と順次向流接触させて洗浄する第3および第4の洗浄工程を有する請求の範囲第1項に記載の方法。
- 前記洗浄工程に先立って、下向管部と、内側に搬送スクリューを設けた上向管部とを有する概ねV字状の管装置の下向管頂部近傍に前記重合スラリーを導入し、上向管の頂部近傍から極性有機溶媒を低減した重合スラリーを回収する予備(固液分離)工程を置き、該極性有機溶媒を低減した重合スラリーを洗浄工程に供給する請求の範囲第1項〜第8項のいずれかに記載の方法。
- 洗浄工程に先立って、重合スラリーに洗浄液の一部を混合する予備工程を含む請求の範囲第1項〜第9項のいずれかに記載の方法。
- 少なくとも2種類の固体粒子を分散液媒中に分散させてなるスラリーを、まず、いずれの固体をも溶解せず且つ分散液媒と相溶性のある第1の洗浄液と向流接触させて洗浄する第1の工程と、洗浄された前記少なくとも2種類の固体粒子を、該2種類の固体粒子のいずれかを選択的に溶解し且つ第1の洗浄液とも相溶性のある第2の洗浄液と接触させる第2の洗浄工程を有することを特徴とするスラリーの処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003549416A JP4919581B2 (ja) | 2001-12-03 | 2002-11-29 | ポリアリーレンスルフィドの連続洗浄方法 |
Applications Claiming Priority (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001368579 | 2001-12-03 | ||
JP2001368579 | 2001-12-03 | ||
JP2003549416A JP4919581B2 (ja) | 2001-12-03 | 2002-11-29 | ポリアリーレンスルフィドの連続洗浄方法 |
PCT/JP2002/012513 WO2003048231A1 (fr) | 2001-12-03 | 2002-11-29 | Procede de purification continue de sulfure de polyarylene |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPWO2003048231A1 true JPWO2003048231A1 (ja) | 2005-04-14 |
JP4919581B2 JP4919581B2 (ja) | 2012-04-18 |
Family
ID=19178152
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003549416A Expired - Fee Related JP4919581B2 (ja) | 2001-12-03 | 2002-11-29 | ポリアリーレンスルフィドの連続洗浄方法 |
Country Status (8)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US7094867B2 (ja) |
EP (1) | EP1452555B1 (ja) |
JP (1) | JP4919581B2 (ja) |
CN (1) | CN1294182C (ja) |
AT (1) | ATE433472T1 (ja) |
AU (1) | AU2002354130A1 (ja) |
DE (1) | DE60232602D1 (ja) |
WO (1) | WO2003048231A1 (ja) |
Families Citing this family (35)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7276625B2 (en) | 2002-10-15 | 2007-10-02 | Eastman Chemical Company | Process for production of a carboxylic acid/diol mixture suitable for use in polyester production |
US7074954B2 (en) * | 2002-12-09 | 2006-07-11 | Eastman Chemical Company | Process for the oxidative purification of terephthalic acid |
US7132566B2 (en) * | 2003-09-22 | 2006-11-07 | Eastman Chemical Company | Process for the purification of a crude carboxylic acid slurry |
US7161027B2 (en) | 2002-12-09 | 2007-01-09 | Eastman Chemical Company | Process for the oxidative purification of terephthalic acid |
RU2005121568A (ru) * | 2002-12-09 | 2006-01-20 | Истман Кемикал Компани (US) | Способ окислительной очистки терефталевой кислоты |
EP1577337B1 (en) * | 2002-12-27 | 2011-03-23 | Kureha Corporation | Process for producing and method of cleaning polyarylene sulfide, and method of purifying organic solvent used for cleaning |
US7193109B2 (en) | 2003-03-06 | 2007-03-20 | Eastman Chemical Company | Process for production of a carboxylic acid/diol mixture suitable for use in polyester production |
US20050059709A1 (en) * | 2003-09-15 | 2005-03-17 | Meythaler Jay M. | Treatment of a neuropathy with rapid release aminopyridine |
US7214760B2 (en) * | 2004-01-15 | 2007-05-08 | Eastman Chemical Company | Process for production of a carboxylic acid/diol mixture suitable for use in polyester production |
ATE410463T1 (de) * | 2004-09-06 | 2008-10-15 | Kureha Corp | Verfahren zur herstellung von polyarylensulfid |
CN1896119B (zh) * | 2005-07-13 | 2011-05-11 | 自贡鸿鹤化工股份有限公司 | 从合成聚苯硫醚树脂料浆中回收聚苯硫醚树脂的方法 |
US20070179312A1 (en) * | 2006-02-02 | 2007-08-02 | O'meadhra Ruairi Seosamh | Process for the purification of a crude carboxylic axid slurry |
US8455680B2 (en) | 2008-01-15 | 2013-06-04 | Eastman Chemical Company | Carboxylic acid production process employing solvent from esterification of lignocellulosic material |
US8614350B2 (en) | 2008-01-15 | 2013-12-24 | Eastman Chemical Company | Carboxylic acid production process employing solvent from esterification of lignocellulosic material |
US7960503B2 (en) | 2009-05-26 | 2011-06-14 | Solutia, Inc. | Continuous washing of poly(vinyl butyral) |
CN102985466B (zh) | 2010-07-13 | 2014-09-10 | 株式会社吴羽 | 聚芳撑硫醚的制造方法和制造装置 |
JP6044303B2 (ja) * | 2012-11-30 | 2016-12-14 | 東レ株式会社 | 環式ポリアリーレンスルフィドの回収方法 |
WO2015047719A1 (en) | 2013-09-25 | 2015-04-02 | Ticona Llc | Method of polyarylene sulfide crystallization |
US9562139B2 (en) | 2013-09-25 | 2017-02-07 | Ticona Llc | Process for forming low halogen content polyarylene sulfides |
JP6684206B2 (ja) | 2013-09-25 | 2020-04-22 | ティコナ・エルエルシー | ポリアリーレンスルフィドの形成中における塩副生成物の分離 |
WO2015047717A1 (en) | 2013-09-25 | 2015-04-02 | Ticona Llc | Method and system for separation of a polymer from multiple compounds |
WO2015047718A1 (en) | 2013-09-25 | 2015-04-02 | Ticona Llc | Multi-stage process for forming polyarylene sulfides |
JP2016536377A (ja) | 2013-09-25 | 2016-11-24 | ティコナ・エルエルシー | ポリアリーレンスルフィドを形成するためのスクラビングプロセス |
US9908974B2 (en) | 2014-04-30 | 2018-03-06 | Kureha Corporation | Polyarylene sulfide production method and polyarylene sulfide production apparatus |
WO2016133738A1 (en) | 2015-02-19 | 2016-08-25 | Ticona Llc | Method for forming a low viscosity polyarylene sulfide |
WO2016133739A1 (en) | 2015-02-19 | 2016-08-25 | Ticona Llc | Method for forming a high molecular weight polyarylene sulfide |
WO2016133740A1 (en) | 2015-02-19 | 2016-08-25 | Ticona Llc | Method of polyarylene sulfide precipitation |
JP6783242B2 (ja) | 2015-03-25 | 2020-11-11 | ティコナ・エルエルシー | 高溶融粘度のポリアリーレンスルフィドを形成する方法 |
JPWO2020032171A1 (ja) * | 2018-08-10 | 2020-09-17 | Dic株式会社 | ポリアリーレンスルフィドの精製方法および製造方法 |
US11407861B2 (en) | 2019-06-28 | 2022-08-09 | Ticona Llc | Method for forming a polyarylene sulfide |
CN110527089B (zh) * | 2019-07-31 | 2022-02-18 | 长治市霍家工业有限公司 | 一种生产高纯度聚苯硫醚树脂的纯化方法 |
CN114729123A (zh) * | 2019-12-11 | 2022-07-08 | Dic株式会社 | 聚芳硫醚、其纯化方法和制造方法 |
US11319441B2 (en) | 2019-12-20 | 2022-05-03 | Ticona Llc | Method for forming a polyarylene sulfide |
CN113680128B (zh) * | 2021-07-27 | 2023-06-06 | 山东明化新材料有限公司 | 一种聚芳硫醚树脂的连续洗涤净化系统及净化方法 |
US20230086044A1 (en) * | 2021-09-08 | 2023-03-23 | Ticona Llc | Anti-Solvent Technique for Recovering an Organic Solvent from a Polyarylene Sulfide Waste Sludge |
Family Cites Families (14)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4110401A (en) | 1977-07-11 | 1978-08-29 | Amax Inc. | Solid-liquid separation of laterite slurries |
US4163837A (en) | 1977-11-16 | 1979-08-07 | Phillips Petroleum Company | Multiple loci counter-current washing |
JPS5925803A (ja) | 1982-08-03 | 1984-02-09 | Mitsui Toatsu Chem Inc | 向流洗浄塔および合成樹脂スラリ−の洗浄方法 |
DE3433978A1 (de) | 1984-09-15 | 1986-03-27 | Bayer Ag, 5090 Leverkusen | Verfahren zur isolierung von polyarylensulfiden |
US5814210A (en) * | 1988-01-27 | 1998-09-29 | Virginia Tech Intellectual Properties, Inc. | Apparatus and process for the separation of hydrophobic and hydrophilic particles using microbubble column flotation together with a process and apparatus for generation of microbubbles |
JP2707118B2 (ja) | 1988-10-11 | 1998-01-28 | 株式会社トープレン | 高分子量ポリフェニレンサルファイド樹脂の製造方法 |
JPH0386287A (ja) * | 1989-08-28 | 1991-04-11 | Idemitsu Petrochem Co Ltd | 粉粒状樹脂の洗浄方法およびその洗浄装置 |
US5128068A (en) * | 1990-05-25 | 1992-07-07 | Westinghouse Electric Corp. | Method and apparatus for cleaning contaminated particulate material |
NL9001526A (nl) * | 1990-07-05 | 1992-02-03 | Akzo Nv | Werkwijze voor de bereiding van polyaryleensulfide met een laag gehalte aan alkalimetaal. |
JPH04139215A (ja) * | 1990-09-28 | 1992-05-13 | Idemitsu Petrochem Co Ltd | ポリアリーレンスルフィドの洗浄方法 |
DE4102745A1 (de) | 1991-01-30 | 1992-08-06 | Henkel Kgaa | Pulverfoermige tensidmischung |
DE19915705C2 (de) * | 1999-04-08 | 2002-09-12 | Ticona Gmbh | Verfahren zur Abtrennung von Feststoffen aus Polymerlösungen |
US6331608B1 (en) * | 1999-09-13 | 2001-12-18 | Phillips Petroleum Company | Process for producing poly(arylene sulfide) |
JP2001261830A (ja) | 2000-03-23 | 2001-09-26 | Idemitsu Petrochem Co Ltd | ポリアリーレンスルフィドの精製方法 |
-
2002
- 2002-11-29 US US10/497,525 patent/US7094867B2/en not_active Expired - Lifetime
- 2002-11-29 JP JP2003549416A patent/JP4919581B2/ja not_active Expired - Fee Related
- 2002-11-29 AT AT02785981T patent/ATE433472T1/de not_active IP Right Cessation
- 2002-11-29 CN CNB028240375A patent/CN1294182C/zh not_active Expired - Fee Related
- 2002-11-29 AU AU2002354130A patent/AU2002354130A1/en not_active Abandoned
- 2002-11-29 EP EP02785981A patent/EP1452555B1/en not_active Expired - Lifetime
- 2002-11-29 WO PCT/JP2002/012513 patent/WO2003048231A1/ja active Application Filing
- 2002-11-29 DE DE60232602T patent/DE60232602D1/de not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
EP1452555B1 (en) | 2009-06-10 |
US20050087215A1 (en) | 2005-04-28 |
US7094867B2 (en) | 2006-08-22 |
ATE433472T1 (de) | 2009-06-15 |
CN1294182C (zh) | 2007-01-10 |
WO2003048231A1 (fr) | 2003-06-12 |
DE60232602D1 (de) | 2009-07-23 |
EP1452555A4 (en) | 2005-04-13 |
CN1599767A (zh) | 2005-03-23 |
JP4919581B2 (ja) | 2012-04-18 |
AU2002354130A1 (en) | 2003-06-17 |
EP1452555A1 (en) | 2004-09-01 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4919581B2 (ja) | ポリアリーレンスルフィドの連続洗浄方法 | |
JP5148875B2 (ja) | ポリアリーレンスルフィドの製造方法 | |
KR101747618B1 (ko) | 폴리아릴렌 설파이드의 제조방법 및 폴리아릴렌 설파이드의 제조장치 | |
EP0259984B1 (en) | Process for producing a polyarylene sulfide | |
KR101468825B1 (ko) | 폴리아릴렌술피드의 제조 방법 및 제조 장치 | |
JP6517337B2 (ja) | 粒状ポリアリーレンスルフィドを製造する方法、及び粒状ポリアリーレンスルフィド | |
JP2543673B2 (ja) | ハンドリング性のすぐれたポリアリ―レンスルフィドの製造法 | |
JPH01246127A (ja) | 塩化リチウムの回収方法 | |
CN107207743B (zh) | 制造微粉聚亚芳基硫醚的方法以及微粉聚亚芳基硫醚 | |
JP2004131602A (ja) | ポリアリーレンスルフィド系樹脂の製造方法 | |
JP7150385B2 (ja) | ポリアリーレンスルフィドの分離精製方法 | |
JP6889085B2 (ja) | ポリアリーレンスルフィドの製造方法 | |
WO2015147090A1 (ja) | 熱処理微粉ポリアリーレンスルフィド、及び該熱処理微粉ポリアリーレンスルフィドを製造する製造方法 | |
TWI797389B (zh) | 分離與回收聚芳硫醚之方法以及聚芳硫醚的製備方法 | |
JPH0593068A (ja) | ポリアリーレンスルフイドオリゴマーの分離方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20051004 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20051004 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080924 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20081125 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20090519 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20090812 |
|
A911 | Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911 Effective date: 20090827 |
|
A912 | Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912 Effective date: 20090918 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20120131 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Ref document number: 4919581 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150210 Year of fee payment: 3 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |