JPWO2003021765A1 - 発振器及び通信機器 - Google Patents
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Abstract
発振器10は、温度補償回路30及び40と、周波数調整回路50と、初期偏差補正回路60とを備え、メモリ90に記憶される制御データDCに基づいてスイッチSW1〜4を制御することによって、これらの回路から出力される温度補償電圧V1、温度補償電圧V2、周波数調整電圧V3及び初期偏差補正電圧V4を選択的に加算して制御電圧VAとして電圧制御発振回路20に供給する。
Description
技 術 分 野
本発明は、携帯電話機などの通信機器に用いられる発振器及びこの発振器を使用した通信機器に関し、特に機能を変更可能な発振器及びこの発振器を具備した通信機器に関する。
技 術 背 景
一般に、水晶発振器は、SPXO(Simple Packaged Crystal Oscillator)、VCXO(Voltage Controlled Crystal Oscillator)、TCXO(Temperature Compensated Crystal Oscillator)などの機能で分類されている。ここで、SPXOは、温度補償をしていない水晶発振器であり、TCXO(温度補償発振器)は、周囲温度が変化しても出力周波数が変化しないように温度補償を行う水晶発振器であり、VCXO(電圧制御発振器)は、外部からの制御電圧に応じて出力周波数を可変する水晶発振器である。また、TCXOにVCXOの機能を追加した水晶発振器をVC−TCXOと呼んでいる。このVC−TCXOは、携帯電話機などに適用され、携帯電話機が基地局からの信号を基準にさらに正確に周波数を調整するAFC(Approximately Frequency Control)機能を実現する際などに用いられる。
従来、発振器の製造メーカーは、これらの発振器を市場や顧客の要求に応じてそれぞれ開発することによって、顧客の要求を満足する発振器を製造して供給している。
しかしながら、従来はTCXOやVCXOなどの開発をそれぞれ独立して行うことが一般的であり、共通部分についても別々に開発していたため、開発効率が悪かった。また、別々に開発するため、共通部品が多いにも関わらず、別々の製造ラインを設ける必要や、部品を別々に在庫管理する必要があった。
一方、近年では、情報社会化への高まりを背景として、電子機器の処理能力の向上や通信速度の高速化の必要性から、これら発振器には、より広い動作温度範囲への対応や、低位相雑音への要求が増えつつある。
発 明 の 開 示
本発明の目的は、開発効率を高め、在庫管理を容易にするために、必要とする機能の設定や機能変更が可能な発振器及びこの発振器を使用した通信機器を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、振動子を有し、供給される制御電圧に応じて出力信号の周波数が変化する電圧制御発振回路と、前記振動子の周波数温度特性を近似した3次曲線モデルに従って、前記振動子の周波数温度特性を温度補償するための第1温度補償電圧を出力する第1の温度補償回路と、前記振動子の周波数温度特性を近似した1次直線モデルに従って、前記振動子の周波数温度特性を温度補償するための第2温度補償電圧を出力する第2の温度補償回路と、前記第1温度補償電圧と前記第2温度補償電圧の加算電圧、若しくは、前記第2温度補償電圧のいずれかを前記制御電圧として前記電圧制御発振回路に供給する選択手段とを備える発振器を提供する。
この発振器の構成によれば、第2温度補償電圧に基づいて電圧制御発振回路の出力信号の周波数を制御することによって、出力信号の周波数温度特性を、振動子単体の周波数温度特性を回転したような特性に温度補償することができる。さらに、第1温度補償電圧と第2温度補償電圧の加算電圧に基づいて電圧制御発振回路の出力信号の周波数を制御することによって、出力信号の周波数温度特性を、さらに広い温度範囲で目的の周波数偏差内に収まる特性に温度補償することができる。このため、選択手段が、第1温度補償電圧と第2温度補償電圧の加算電圧、若しくは、第2温度補償電圧のいずれかを制御電圧として電圧制御発振回路に供給することによって、この発振器の使用目的に合わせて出力信号の周波数温度特性を調整することができる。
また、本発明は、前記選択手段が、前記第1温度補償電圧を出力するか否かを選択するためのスイッチと、前記スイッチを介して供給された前記第1温度補償電圧と、前記第2温度補償電圧とを加算して前記制御電圧として出力する加算回路と、前記スイッチを制御するための制御データを記憶するメモリと、外部からの調整用制御データに基づいて前記メモリに制御データを記憶させるとともに、前記メモリに記憶された制御データに基づいて前記スイッチを制御する制御回路とを有する、発振器を提供する。
この発振器の構成によれば、制御回路がメモリに記憶された制御データに基づいてスイッチを制御することによって加算回路から出力される制御電圧が変更するので、出力信号の周波数温度特性を広い温度範囲で目的の周波数偏差内に収まる特性にするか否かを簡易に選択することができる。また、制御回路は外部からの調整用制御データに基づいてメモリに制御データを記憶するので、この発振器の製造後、任意の時期にこの発振器の周波数温度特性を設定することができる。
また、本発明は、前記選択手段が、制御データを記憶するメモリと、前記第1温度補償電圧と、前記第2温度補償電圧とを加算して前記制御電圧として出力する加算回路と、外部からの調整用制御データに基づいて前記メモリに制御データを記憶させるとともに、前記メモリに記憶された制御データに基づいて前記第2の温度補償回路の駆動を制御する制御回路とを有する、発振器を提供する。
この発振器の構成によれば、制御回路がメモリに記憶された制御データに基づいて第2の温度補償回路の駆動を制御することによって加算回路から出力される制御電圧が変更するので、出力信号の周波数温度特性を広い温度範囲で目的の周波数偏差内に収まる特性にするか否かを簡易に選択することができる。また、制御回路は外部からの調整用制御データに基づいてメモリに制御データを記憶するので、この発振器の製造後、任意の時期にこの発振器の周波数温度特性を設定することができる。
また、上記目的を達成するために、本発明は、振動子を有し、供給される制御電圧に応じて出力信号の周波数が変化する電圧制御発振回路と、前記振動子の周波数温度特性を近似した3次曲線モデルに従って、前記振動子の周波数温度特性を温度補償するための第1温度補償電圧を出力する第1の温度補償回路と、前記振動子の周波数温度特性を近似した1次直線モデルに従って、前記振動子の周波数温度特性を温度補償するための第2温度補償電圧を出力する第2の温度補償回路と、前記第1温度補償電圧と前記第2温度補償電圧の加算電圧、若しくは、前記第1温度補償電圧、または、前記第2温度補償電圧のいずれかを前記制御電圧として前記電圧制御発振回路に供給する選択手段とを備える発振器を提供する。
この発振器の構成によれば、選択手段が、第1温度補償電圧と第2温度補償電圧の加算電圧、若しくは、第1温度補償電圧、または、第2温度補償電圧のいずれかを制御電圧として電圧制御発振回路に供給するので、この発振器の使用目的に合わせて出力信号の周波数温度特性を調整することができる。
また、本発明は、前記選択手段が、前記第1温度補償電圧を出力するか否かを選択するための第1のスイッチと、前記第2温度補償電圧を出力するか否かを選択するための第2のスイッチと、前記第1のスイッチを介して供給された前記第1温度補償電圧と、前記第2のスイッチを介して供給された前記第2温度補償電圧とを加算して前記制御電圧として出力する加算回路と、前記第1及び第2のスイッチを制御するための制御データを記憶するメモリと、外部からの調整用制御データに基づいて前記メモリに制御データを記憶させるとともに、前記メモリに記憶された制御データに基づいて前記第1及び第2のスイッチを制御する制御回路とを有する、発振器を提供する。
この発振器の構成によれば、制御回路がメモリに記憶された制御データに基づいて第1及び第2のスイッチを制御することによって加算回路から出力される制御電圧を変更するので、出力信号の周波数温度特性を広い温度範囲で目的の周波数偏差内に収まる特性にするか否かを簡易に選択することができる。また、制御回路は外部からの調整用制御データに基づいてメモリに制御データを記憶するので、この発振器の製造後、任意の時期にこの発振器の周波数温度特性を設定することができる。
また、本発明は、前記選択手段が、制御データを記憶するメモリと、前記第1温度補償電圧と、前記第2温度補償電圧とを加算して前記制御電圧として出力する加算回路と、外部からの調整用制御データに基づいて前記メモリに制御データを記憶させるとともに、前記メモリに記憶された制御データに基づいて前記第1及び第2の温度補償回路の駆動を制御する制御回路とを有する、発振器を提供する。
この発振器の構成によれば、制御回路がメモリに記憶された制御データに基づいて第1及び第2の温度補償回路の駆動を制御することによって加算回路から出力される制御電圧が変更するので、出力信号の周波数温度特性を広い温度範囲で目的の周波数偏差内に収まる特性にするか否かを簡易に選択することができる。また、制御回路は外部からの調整用制御データに基づいてメモリに制御データを記憶するので、この発振器の製造後、任意の時期にこの発振器の周波数温度特性を設定することができる。
また、本発明は、上述した各態様のいずれかに記載の発振器において、前記第1の温度補償回路は、予め設定された温度範囲でのみ前記第1温度補償電圧を出力し、前記温度範囲は、前記第2温度補償電圧だけで前記出力信号の周波数偏差が所定の周波数偏差内に収まる温度範囲を少なくとも除く温度範囲である発振器を提供する。
この発振器の構成によれば、第1の温度補償回路が、第2温度補償電圧だけで出力信号の周波数偏差が所定の周波数偏差内に収まらない温度範囲で第1温度補償電圧を出力するので、第1の温度補償電回路の消費電力を低減することができる。
また、本発明は、外部から供給されるコントロール電圧を変換して周波数調整電圧を出力する周波数調整回路をさらに備え、前記選択手段は、前記周波数調整電圧を出力するか否かを選択するための第3のスイッチをさらに有し、前記制御回路は、さらに、前記メモリに記憶された制御データに基づいて前記第3のスイッチを制御し、前記加算回路は、さらに、前記第3のスイッチを介して供給された前記周波数調整電圧を加算して前記制御電圧として出力する発振器を提供する。
この発振器の構成によれば、外部から供給されるコントロール電圧を変換した周波数調整電圧を、加算回路から出力される制御電圧に含めることができるので、外部から出力信号の周波数を制御することが可能となる。また、制御回路がメモリに記憶された制御データに基づいて周波数調整電圧を制御電圧に含めるか否かを選択するので、外部から出力信号の周波数を制御するか否かを制御データ記憶時に設定することができる。
また、本発明は、前記出力信号の周波数の初期偏差を補正するための初期偏差補正電圧を出力する初期偏差補正回路をさらに備え、前記選択手段は、前記初期偏差補正電圧を出力するか否かを選択するための第4のスイッチをさらに有し、前記制御回路は、さらに、前記メモリに記憶された制御データに基づいて前記第4のスイッチを制御し、前記加算回路は、さらに、前記第4のスイッチを介して供給された前記初期偏差補正電圧を加算して前記制御電圧として出力する発振器を提供する。
この発振器の構成によれば、出力信号の周波数の初期偏差を補正するための初期偏差補正電圧を、加算回路から出力される制御電圧に含めることができるので、初期偏差を補正することが可能となる。また、制御回路がメモリに記憶された制御データに基づいて初期偏差補正電圧を制御電圧に含めるか否かを選択するので、初期偏差補正を行わないように設定すれば、振動子自体の評価試験などを実装状態で行うことができる。
また、本発明は、前記第1の温度補償回路の後段に配置され、前記第1温度補償電圧のノイズを除去する第1のフィルタと、前記第2の温度補償回路の後段に配置され、前記第2温度補償電圧のノイズを除去する第2のフィルタとをさらに備える発振器を提供する。
この発振器の構成によれば、第1及び第2のフィルタによって第1及び第2温度補償電圧に含まれるノイズが除去されるので、この発振器の周波数温度特性を精度良く温度補償することが可能となる。
また、本発明は、上述した各態様のいずれかに記載の発振器を内蔵し、前記発振器の出力信号に基づいて動作する通信機器を提供する。
上述した如く、この発振器は、使用目的に合わせて出力信号の周波数温度特性が調整できるので、通信機器に要求される高い温度補償精度、周波数調整機能及び低消費電力化を満たすことができる。
発明を実施するための最良の形態
以下、図面を参照し本発明の好適な実施形態について説明する。なお、本発明は、かかる実施形態に限定されず、その技術思想の範囲内で種々の変更が可能である。
[1]第1実施形態
[1−1]第1実施形態の全体構成
図1は、本発明の第1実施形態に係る発振器の原理構成図である。
この発振器10は、電圧制御発振回路20と、温度補償回路30及び40と、周波数調整回路50と、初期偏差補正回路60と、加算回路70と、制御回路80と、メモリ90と、スイッチSW1、SW2、SW3、SW4とから構成されている。
電圧制御発振回路20は、水晶振動子やセラミック振動子などの圧電振動子21を発振させる発振回路22と、入力抵抗23と圧電振動子21との中間接続点に接続される可変容量ダイオード(以下、バリキャップという)24と、バッファ回路25とから構成される。そして、バリキャップ24の容量が入力抵抗23を介して印加される制御電圧VAに応じて変化することによって出力端子OUTから出力される発振信号Soutの周波数が変化する。
温度補償回路30は、圧電振動子21の周波数温度特性を近似する3次曲線モデルに従って、圧電振動子21の周波数温度特性を温度補償するための温度補償電圧V1を出力する回路である。この温度補償回路30を使用することによって、発振信号Soutの周波数を広い温度範囲で目的の周波数偏差内にすることができる。例えば、圧電振動子21がATカット振動子などの周波数温度特性がほぼ3次曲線で近似される圧電振動子の場合には、図2に示すように、圧電振動子21単体の周波数温度特性faを、基準温度(周波数偏差f/f0を求める際の周波数f0の温度T0(例えば、25℃))を中心とする広い温度範囲で周波数偏差が小さい周波数温度特性fbに温度補償することができる。
温度補償回路40は、圧電振動子21の周波数温度特性を近似する1次直線モデルに従って、圧電振動子21の周波数温度特性を温度補償するための温度補償電圧V2を出力する回路である。すなわち、この温度補償回路は、図3に示すように、圧電振動子21がATカット振動子などの周波数温度特性faがほぼ3次曲線で近似される圧電振動子の場合には、この周波数温度特性faのほぼ変曲点A、B間において近似した1次直線となる周波数温度特性Lfaを温度補償するための温度補償電圧Vc2を出力する。これにより、この温度補償回路40を使用することによって、図3に示すように、圧電振動子21単体の周波数温度特性faを、基準温度T0を中心に回転したような周波数温度特性fcに温度補償することができる。従って、基準温度T0を中心とする温度T1〜温度T2の範囲で目的の周波数偏差内に収まるように温度補償することができる。
このように、必要とされる周波数温度特性に応じて、温度補償回路30と40から出力される温度補償電圧V1及びV2のいずれかを選択したり、両方を選択したりするなど、用途に応じて柔軟に対応できる。
周波数調整回路50は、周波数調整端子VCに印加された外部からのコントロール電圧Vcに応じて発振信号Soutの周波数を変更させるための周波数調整電圧V3を出力する回路である。
また、初期偏差補正回路60は初期偏差補正電圧V4を出力する回路である。この初期偏差補正電圧V4は、圧電振動子21の周波数ばらつきにより生じる発振器10から出力される発信信号Soutの初期の周波数ばらつきを補正するものである。
また、この発振器10において、上述した温度補償回路30及び40と、周波数調整回路50と、初期偏差補正回路60とが、それぞれスイッチSW1、SW2、SW3、SW4を介して加算回路70に接続されている。加算回路70は、スイッチSW1〜SW4を介して選択される温度補償電圧V1、温度補償電圧V2、周波数調整電圧V3及び初期偏差補正電圧V4を加算した出力電圧を制御電圧VAとして電圧制御発振回路20に出力する。
制御回路80は、メモリ90に記憶された制御データDCに基づいて発振器10全体を制御する。具体的には、制御回路80は、スイッチSW1〜SW4のオン/オフ制御や、周波数調整回路50を構成する後述するスイッチのオン/オフ制御や、初期偏差補正回路60を構成する後述するスイッチのオン/オフ制御を行う。また、制御回路80は、データ入力端子Dから入力される制御データDCをメモリ90に記憶したり、データ入力端子Dから入力された温度補正データを温度補償回路30及び40を構成する後述する温度補償データメモリに記憶したりする。なお、図1においては、説明を判りやすくするため、データ入力端子Dを1つしか示していないが、実際にはデータ入力端子Dは複数設けられている。
[1−2]発振回路の構成
図4は、発振回路22の回路図である。発振回路22は、定電圧電源VREGと圧電振動子21との間に直列接続された第1バイアス抵抗R1及び第2バイアス抵抗R2と、圧電振動子21と第1バイアス抵抗R1との中間接続点に一端が接続され、他端が接地された第3バイアス抵抗R3と、第1バイアス抵抗R1と第2バイアス抵抗R2との中間接続点にベース端子が接続されたNPNトランジスタQ1と、圧電振動子21と第2バイアス抵抗R2との中間接続点にベース端子が接続され、NPNトランジスタQ1のエミッタ端子とコレクタ端子が接続されたNPNトランジスタQ2と、定電圧電源VREGに一端が接続され、NPNトランジスタQ1のコレクタ端子に他端が接続されたコレクタ抵抗Rcと、を備えている。
なお、定電圧電源VREGは発振器10に供給される高電位側電源を基に定電圧回路(図示せず)により作り出される電圧であり、高電位側電源の変動や周囲の温度変化に対して安定な電圧である。
さらに、発振回路22は、コレクタ抵抗RcとNPNトランジスタQ1の中間接続点に一端が接続され、他端が出力端子OUTに接続され、発振周波数Soutの直流成分を除去するためのDCカット用コンデンサCdcと、NPNトランジスタQ2のエミッタ端子に一端が接続され、他端が接地されたエミッタ抵抗Reと、NPNトランジスタQ2のベース端子と圧電振動子21の中間接続点に一端が接続され、NPNトランジスタQ2のエミッタ端子とエミッタ抵抗Reの中間接続点に他端が接続された第1発振用コンデンサCaと、NPNトランジスタQ2のエミッタ端子とエミッタ抵抗Reの中間接続点に一端が接続され、他端が接地された第2発振用コンデンサCbとから構成されている。なお、図4において、波線によって囲まれる領域は、発振回路22などの構成部品をワンチップICで構成する場合にワンチップICに含まれる部分を示している。なお、定電圧回路がさらにICに内蔵される場合もある。
[1−3]温度補償回路の構成
図5は、温度補償回路30のブロック図である。温度補償回路30は、温度センサ31と、アナログ/ディジタル(A/D)変換回路32と、データ変換回路33と、ディジタル/アナログ(D/A)変換回路34とから構成されている。この温度補償回路30においては、温度センサ31が出力する温度依存電圧Vt1が、A/D変換回路32によりアナログ/ディジタル変換される。そして、データ変換回路33にてメモリ90に記憶された温度補償回路30用データ(温度補償用データ)DM4aに基づいてデータ変換される。さらに、D/A変換回路34にてディジタル/アナログ変換されて、温度補償電圧V1として出力される。従って、温度補償回路30においては、温度補償回路30用データDM4aが、圧電振動子21の周波数温度特性を近似する3次曲線モデルに従って、圧電振動子21の周波数温度特性を温度補償するように予め作成される。これにより、圧電振動子21の3次曲線となる周波数温度特性を温度補償可能とする温度補償電圧V1が出力される。
また、図6は、温度補償回路40のブロック図である。温度補償回路40は、温度センサ41と、2つのディジタル/アナログ(D/A)変換回路42、43と、可変利得増幅器44とから構成されている。
ここで、D/A変換回路42、43は、メモリ90に記憶されている温度補償回路40用データ(温度補償用データ)DM4bに含まれるオフセット設定データ及びゲイン設定データをそれぞれディジタル/アナログ変換してオフセット電圧Vaおよびゲイン設定電圧Vbを可変利得増幅器44に出力する。
可変利得増幅器44は、定電圧電源VREGに印加される電源電圧によって動作する差動増幅器の構成になっており、温度センサが出力する温度依存電圧Vs2の傾きであるゲインをゲイン設定電圧Vbによって変更する。そして、可変利得増幅器44は、その基準温度(例えば、25℃)のときの電位が所定電位となるように、温度依存電圧Vsとオフセット電圧Vaとの差分によって補正し、温度補償電圧V2として出力する。図7は、この温度補償回路40の温度と温度補償電圧V2との関係を示す図であり、3種類の制御特性V2a、V2b、V2cを例示している。上述したように、この温度補償回路40は一次関数の制御特性を持てばよいので、制御特性の変更は、傾きや切片が変更されるように温度補償データを変更すればよい。
[1−4]周波数調整回路の構成
図8は、周波数調整回路50を制御回路80と共に示す回路図である。周波数調整回路50は、周波数調整端子VCに一端が接続され、他端がスイッチSW3に接続された第1抵抗回路51と、一端が第1抵抗回路51とスイッチSW3の中間接続点に接続され、他端が接地された第2抵抗回路52とから構成されている。第1抵抗回路51は、周波数調整端子VCに一端が接続され、他端がスイッチSW3に接続された第1ベース抵抗R1−1と、第1抵抗回路51の抵抗値を可変するための選択される抵抗素子として機能する(n−1)個の抵抗R1−k(k=2〜n)と、選択された抵抗R1−1〜R1−nのいずれかと第1ベース抵抗R1−1とを並列に接続させるためのスイッチS1−kとから構成されている。この場合において、抵抗R1−1〜R1−nの抵抗値は全て同一であってもよいし、異なるようにしてもよい。
第2抵抗回路52は、一端が第1抵抗回路51とスイッチSW3の中間接続点に接続され、他端が接地された第2ベース抵抗R2−1と、第2抵抗回路52の抵抗値を可変するために、選択される抵抗素子として機能する(n−1)個の抵抗R2−k(k=2〜n)と、選択された抵抗R2−1〜R2−nのいずれかと第2ベース抵抗R2−1とを並列に接続させるためのスイッチS2−kとから構成されている。この場合において、抵抗R2−1〜R2−nの抵抗値は全て同一であってもよいし、異なるようにしてもよい。さらに互いに異ならせる場合には、抵抗R2−1〜R2−nの抵抗値を予め設定した第2ベース抵抗R2−1の抵抗値の2X倍(X=2以上の整数)となるように設定すれば広範囲の抵抗値を設定することが可能である。
この場合において第1抵抗回路51の合成抵抗値RS1、第2抵抗回路52の合成抵抗値RS2とすると、周波数調整端子VCにコントロール電圧Vcが供給されたときの周波数調整電圧V3は以下の式で表される。
V3=RS2/(RS1+RS2)・Vc
すなわち、図9に示すように、第1抵抗回路51の合成抵抗値RS1及び第2抵抗回路52の合成抵抗値RS2を組み合わせることによって、周波数調整に伴う周波数調整端子VCの入力抵抗値(入力インピーダンス)の変化をほぼ一定にすることができるため、周波数調整端子VCの前段の回路設計が容易となる。加えて、この周波数調整回路50によれば、能動素子を使用せずに周波数制御特性を可変することができ、出力信号Soutの位相ノイズが増加しないという効果が得られる。
[1−5]初期偏差補正回路の構成
図10は、初期偏差補正回路60を制御回路80と共に示す回路図である。
初期偏差補正回路60は、定電圧電源VREGに一端が接続され、他端が抵抗R3を介してスイッチSW4に接続されたベース抵抗R3−1と、初期偏差補正回路60の抵抗値を可変するために、選択される抵抗素子として機能する(m−1)個の抵抗R3−i(i=2〜m)と、選択された抵抗R3−i〜R3−mのいずれかとベース抵抗R3−1とを並列に接続させるためのスイッチS3−iとから構成されている。
また、この初期偏差補正回路60において、発振器10の初期ばらつきに対応してスイッチが制御されて抵抗値が設定される。スイッチS3−2〜S3−mからなる第3抵抗回路61の合成抵抗をRS3とすると、初期偏差補正電圧V4は以下の式で表される。
V4=R3/RS3・VREG
すなわち、第3抵抗回路61のスイッチS3−2〜S3−mが制御回路80によって制御されることにより、初期偏差補正回路60は定電圧電源VREGに印加される電源電圧の電圧レベルを変換し、初期偏差補正電圧V4として出力する。これにより、圧電振動子21のばらつきなどによって生じる出力信号Soutの周波数ずれを補正することができる。
[1−6]各スイッチの具体的構成
スイッチSW1〜SW4、スイッチS1−1〜S1−n、スイッチS2−1〜S2−n、スイッチS3−2〜S3−mは、この発振器10をIC化する場合には、使用する半導体製造プロセスにより、例えば、以下のような構成が考えられる。
i 半導体製造プロセスとして、バイポーラプロセスを用いる場合には、スイッチを、バイポーラトランジスタ構成とする。
ii 半導体製造プロセスとして、CMOSプロセスを用いる場合には、スイッチを、MOSトランジスタ構成とする。
iii 高周波対応のICの半導体製造プロセスとして盛んに使用されているバイポーラ&CMOS混在プロセス(Bi−CMOSプロセス)を用いる場合には、スイッチは、バイポーラトランジスタ構成及びMOSトランジスタ構成のいずれをも採用することが可能である。ただし、低消費電流化の観点からはトランジスタをオンするために定常的に電流を流す必要がないMOSトランジスタ構成とする方が有利である。
[1−7]メモリ
メモリ90は、PROM(Programmable Read Only Memory)、EPROM(Erasable PROM)などの書き込みや書き換え可能なメモリが適用される。そして、図11に示すように、メモリ90には、制御データDCとして、モード設定データDM1、周波数調整データDM2、初期偏差補正データDM3、そして温度補償回路30用データDM4a、温度補償回路40用データDM4bが所定領域に記憶される。ここで、初期偏差補正データDM3は、初期偏差補正回路60の第3抵抗回路61内のスイッチの制御状態を示すデータ、初期偏差補正データDM3bは、最終補正部62内のスイッチの制御状態を示すデータ、温度補償回路30用データDM4a及び温度補償回路40用データDM4bは、それぞれ温度補償回路30、40の温度補償用データである。
モード設定データDM1は、この発振器10の動作モードを設定するためのデータであり、スイッチSW1〜SW4の制御状態を示すデータである。本実施形態においては、図12に示すように、動作モードとして、VC−TCXOモード、TCXOモード、VCXOモード、SPXOモード、試験モードの5つの動作モードが用意されており、いずれか1つの動作モードに対応するモード設定データDM1がメモリ90に記憶される。
ここで、発振器10の動作モードについて説明すると、VC−TCXOモードは、この発振器10をVC−TCXOとして機能させる動作モードであり、スイッチSW1〜SW4を全てオン状態にすることによって設定される。
すなわち、VC−TCXOモードは、温度補償電圧V1、温度補償電圧V2、周波数調整電圧V3及び初期偏差補正電圧V4を加算回路70に出力させることで、これらの加算電圧を制御電圧VAとして電圧制御発振回路20に供給する。
また、TCXOモードは、この発振器10をTCXOとして機能させる動作モードであり、スイッチSW1、SW2及びSW3をオン状態にし、スイッチSW4をオフ状態にすることによって設定される。すなわち、TCXOモードは、温度補償電圧V1、温度補償電圧V2及び初期偏差補正電圧V4の加算電圧を制御電圧VAとして電圧制御発振回路20に供給する。
VCXOモードは、この発振器10をVCXOとして機能させる動作モードであり、スイッチSW3及びSW4をオン状態にし、スイッチSW1及びSW2をオフ状態にすることで設定される。すなわち、VCXOモードは、周波数調整電圧V3及び初期偏差補正電圧V4の加算電圧を制御電圧VAとして電圧制御発振回路20に供給する。なお、VCXOモードは、スイッチSW2をオン状態にしてVCXOモードに1次直線の温度補償を付加したモードを追加することもできる。この場合、1次直線の温度特性の補正ができるため、前述のVCXOモードよりも、更に周波数温度特性を良くすることができる。SPXOモードは、この発振器10をSPXOとして機能させる動作モードであり、スイッチSW4をオン状態にし、スイッチSW1,SW2及びSW3をオフ状態にすることにより設定される。すなわち、SPXOモードは、初期偏差補正電圧V4を制御電圧VAとして電圧制御発振回路20に供給する。
試験モードは、製造業者側で圧電振動子21の温度特性評価などを行うときに設定する動作モードであり、スイッチSW1〜SW4を全てオフ状態にすることによって設定される。これにより、圧電振動子21と発振回路22からなる水晶発振器単独での出力信号を出力端子OUTから出力でき、圧電振動子21が実装された状態で電圧制御発振回路20の評価試験を行うことができる。
このようにして、本実施形態に係る発振器10は、温度補償回路30及び40と、周波数調整回路50と、初期偏差補正回路60とを備え、モード設定データDM1に基づいてこれらの回路から出力される温度補償電圧V1、温度補償電圧V2、周波数調整電圧V3及び初期偏差補正電圧V4を選択的に加算して制御電圧VAとして電圧制御発振回路20に供給する。従って、発振器10は、VC−TCXO、TCXO、VCXO、SPXOのいずれの発振器としても使用することができる。これにより、VC−TCXO、TCXO、VCXO、SPXOの開発を同時に行うことができるので、従来に比して開発効率を上げることができる。
また、この発振器10は、データ入力端子Dを介して外部から制御データDCを入力してメモリ90に記憶させることができるので、この発振器10の製造後、任意の時期に、この発振器10の動作モードや、コントロール電圧Vcによる周波数制御特性、初期偏差量を調整することができる。これにより、発振器を種類毎に在庫管理する必要がなくなり、もちろん、製造ラインを別々に設ける必要もないので、量産効果を上げることができる。
[2]第2実施形態
第2実施形態に係る発振器10が、第1実施形態に係る発振器10と異なる点は、温度補償回路30が、温度補償回路40の温度補償電圧V2だけでは発振信号Soutが予め定めた周波数偏差内に収まらない温度範囲でのみ温度補償電圧V1を出力する点である。具体的には、図13に示すように、温度補償回路40による温度補償後の発振信号Soutの周波数温度特性fcが目的の周波数偏差内に収まらない温度Ta〜Tbの範囲と、温度Tc〜Tdの範囲でのみ温度補償回路30の温度補償電圧V1が加算回路70を介して電圧制御発振回路20に供給される。この結果、さらに温度Ta〜Tb及び温度Tc〜Tdでの発振信号Soutの周波数偏差が目的の周波数偏差内に収まる周波数温度特性fccを得ることができ、さらに、温度TbからTcの範囲内においては、温度補償回路30からの温度補償電圧V1に含まれる雑音成分が制御電圧VAに印加されないため、より低雑音とすることができる。
[3]第3実施形態
図14は、第3実施形態に係る発振器の原理構成図である。
第3実施形態に係る発振器10が、上述した各実施形態に係る発振器10と大きく異なる点は、初期偏差補正回路60AがスイッチSW4を介して電圧制御発振回路20のバリキャップ24のアノード端子と接続されている点である。これに伴い、バリキャップ24のアノード端子とスイッチSW4の中間接続点はバイアス抵抗Rxを介して接地されることとなる。
図15は、初期偏差補正回路60Aを周辺構成と共に示す回路図である。
初期偏差補正回路60Aは、スイッチSW4に一端が接続され、他端が接地され、固定接続容量素子として機能するベースコンデンサC0と、初期偏差補正回路60Aの容量値を可変するために、選択される容量素子として機能するL個のコンデンサCj(j=1〜L)と、選択されたコンデンサC1〜CLのいずれかをベースコンデンサC0に並列接続させるためのスイッチS4−jとから構成されている。この場合において、コンデンサC1〜CLの容量値は全て同一であってもよいし、異なるようにしてもよい。さらに互いに異ならせる場合には、コンデンサC1〜CLの容量値を予め設定した基本容量値の2X倍(X=2以上の整数)となるように設定すれば広範囲の容量値を設定することが可能である。
この結果、初期偏差補正回路60AのスイッチS4−1〜S4−Lが制御回路80によって制御されことによって、出力信号Soutの周波数が変化するので、圧電振動子21のばらつきなどによって生じる周波数変動を補正することが可能である。
[4]第4実施形態
第4実施形態に係る発振器10が、上述した各実施形態に係る発振器10と異なる点は、図16に示すように、発振回路22にCMOS構成のインバータIV1及びIV2を用いたCMOS発振回路を適用した点である。なお、図16において、波線によって囲まれる領域は、発振回路22などの構成部品をワンチップICで構成する場合にワンチップICに含まれる部分を示している。
[5]第5実施形態
図17は、第5実施形態に係る発振器の原理構成図である。第5実施形態に係る発振器10が、上述した第1及び第2実施形態に係る発振器10と異なる点は、温度補償回路30及び40の後段にフィルタ100及び101を設け、温度補償電圧V1及びV2に含まれるノイズを除去して電圧制御発振回路20(または加算回路70)に出力するようにした点である。この結果、温度補償回路30及び40において(図5及び図6参照)、D/A変換回路34、42、43の分解能の影響などにより温度補償電圧V1、V2にステップ状のノイズが重畳してしまう場合があるが、フィルタ101及び100によってこのノイズを除去できるため、温度補償精度を向上することができる。なお、温度補償回路30または40のうちノイズが大きい方の後段だけにフィルタを設けるようにしてもよい。また、この種のフィルタは、第3及び第4実施形態に係る発振器10の温度補償回路30及び40の後段に設けるようにしてもよい。
[6]第6実施形態
図18は、第6実施形態に係る発振器10の構造の一例を示す図である。
上述の各実施形態においては、発振器10を構成する構成部品の実装状態については、言及していなかった。しかし、本実施形態に係る発振器10は、圧電振動子21とDCカット用コンデンサCdc24を除く構成部品をワンチップIC110として構成し、さらに、ワンチップIC110、圧電振動子21及びDCカット用コンデンサCdc24をモールド封止して構成されている。これにより、発振器10を小型化できると共に、部品点数が削減して組立工数及び製造コストを一層削減することが可能となる。
[7]変形例
上述の第6実施形態においては、発振器10をモールド封止して構成する場合について述べたが、図19に示す変形例のように、発振器10を、ワンチップIC110、圧電振動子21及びDCカット用コンデンサCdc24をリッド120で封止したセラミックパッケージで構成してもよい。なお、図19においては、ワンチップIC110をワイヤーボンディングにより基板に接続しているが、フリップチップボンディング(FCB)を使用してもよい。
上述の各実施形態においては、発振器10を5つの動作モードに切替可能に構成する場合について述べたが、少なくとも2種類の動作モードに切替可能に構成すればよい。例えば、TCXOモードとVCXOモードだけに切替可能に構成する場合は、図20に示すように、どちらの動作モードでも使用する温度補償回路40は加算回路70に常に接続しておく構成にすればよい。なお、この図においては、初期偏差補正回路60も加算回路70に常に接続しておく構成にしている。
上述の各実施形態においては、制御回路80がスイッチSW1〜SW4を制御することによって発振器10の動作モードを設定する場合について述べたが、図21に一例を示すように、制御回路80が温度補償回路30及び40を駆動させるか否かを直接制御してもよい。
上述の各実施形態においては、発振器10を使用する機器については特に言及していなかったが、携帯電話、PHS、ページャなどの無線通信や有線通信を行う通信機器や、パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistant)、電子時計、プリンタなどの様々な電子機器に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明の第1実施形態に係る発振器の原理構成図である。
図2は、圧電振動子の周波数温度特性faと、温度補償後の周波数温度特性fbを示す特性曲線図である。
図3は、圧電振動子の周波数温度特性faを周波数温度特性fcに温度補償する説明に供する特性曲線図である。
図4は、発振回路の回路図である。
図5は、温度補償回路のブロック図である。
図6は、他の温度補償回路のブロック図である。
図7は、温度補償回路の温度と温度補償電圧V2との関係を示す図である。
図8は、周波数調整回路を制御回路と共に示す回路図である。
図9は、周波数調整回路の入力抵抗値(入力インピーダンス)の変化を一定にする場合の説明に供する図である。
図10は、初期偏差補正回路を制御回路と共に示す回路図である。
図11は、メモリを周辺構成と共に示す図である。
図12は、動作モードとスイッチの制御状態との関係を示す図である。
図13は、第2実施形態に係る発振器の温度補償回路の説明に供する図である。
図14は、第3実施形態に係る発振器の原理構成図である。
図15は、第3実施形態に係る発振器の初期偏差補正回路を周辺構成と共に示す回路図である。
図16は、第4実施形態に係る発振器の発振回路の回路図である。
図17は、第5実施形態に係る発振器の原理構成図である。
図18は、第6実施形態に係る発振器10の構造の一例を示す図である。
図19は、変形例に係る発振器の構造の一例を示す図である。
図20は、変形例に係る発振器の原理構成図である。
図21は、変形例に係る発振器の原理構成図である。
本発明は、携帯電話機などの通信機器に用いられる発振器及びこの発振器を使用した通信機器に関し、特に機能を変更可能な発振器及びこの発振器を具備した通信機器に関する。
技 術 背 景
一般に、水晶発振器は、SPXO(Simple Packaged Crystal Oscillator)、VCXO(Voltage Controlled Crystal Oscillator)、TCXO(Temperature Compensated Crystal Oscillator)などの機能で分類されている。ここで、SPXOは、温度補償をしていない水晶発振器であり、TCXO(温度補償発振器)は、周囲温度が変化しても出力周波数が変化しないように温度補償を行う水晶発振器であり、VCXO(電圧制御発振器)は、外部からの制御電圧に応じて出力周波数を可変する水晶発振器である。また、TCXOにVCXOの機能を追加した水晶発振器をVC−TCXOと呼んでいる。このVC−TCXOは、携帯電話機などに適用され、携帯電話機が基地局からの信号を基準にさらに正確に周波数を調整するAFC(Approximately Frequency Control)機能を実現する際などに用いられる。
従来、発振器の製造メーカーは、これらの発振器を市場や顧客の要求に応じてそれぞれ開発することによって、顧客の要求を満足する発振器を製造して供給している。
しかしながら、従来はTCXOやVCXOなどの開発をそれぞれ独立して行うことが一般的であり、共通部分についても別々に開発していたため、開発効率が悪かった。また、別々に開発するため、共通部品が多いにも関わらず、別々の製造ラインを設ける必要や、部品を別々に在庫管理する必要があった。
一方、近年では、情報社会化への高まりを背景として、電子機器の処理能力の向上や通信速度の高速化の必要性から、これら発振器には、より広い動作温度範囲への対応や、低位相雑音への要求が増えつつある。
発 明 の 開 示
本発明の目的は、開発効率を高め、在庫管理を容易にするために、必要とする機能の設定や機能変更が可能な発振器及びこの発振器を使用した通信機器を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、振動子を有し、供給される制御電圧に応じて出力信号の周波数が変化する電圧制御発振回路と、前記振動子の周波数温度特性を近似した3次曲線モデルに従って、前記振動子の周波数温度特性を温度補償するための第1温度補償電圧を出力する第1の温度補償回路と、前記振動子の周波数温度特性を近似した1次直線モデルに従って、前記振動子の周波数温度特性を温度補償するための第2温度補償電圧を出力する第2の温度補償回路と、前記第1温度補償電圧と前記第2温度補償電圧の加算電圧、若しくは、前記第2温度補償電圧のいずれかを前記制御電圧として前記電圧制御発振回路に供給する選択手段とを備える発振器を提供する。
この発振器の構成によれば、第2温度補償電圧に基づいて電圧制御発振回路の出力信号の周波数を制御することによって、出力信号の周波数温度特性を、振動子単体の周波数温度特性を回転したような特性に温度補償することができる。さらに、第1温度補償電圧と第2温度補償電圧の加算電圧に基づいて電圧制御発振回路の出力信号の周波数を制御することによって、出力信号の周波数温度特性を、さらに広い温度範囲で目的の周波数偏差内に収まる特性に温度補償することができる。このため、選択手段が、第1温度補償電圧と第2温度補償電圧の加算電圧、若しくは、第2温度補償電圧のいずれかを制御電圧として電圧制御発振回路に供給することによって、この発振器の使用目的に合わせて出力信号の周波数温度特性を調整することができる。
また、本発明は、前記選択手段が、前記第1温度補償電圧を出力するか否かを選択するためのスイッチと、前記スイッチを介して供給された前記第1温度補償電圧と、前記第2温度補償電圧とを加算して前記制御電圧として出力する加算回路と、前記スイッチを制御するための制御データを記憶するメモリと、外部からの調整用制御データに基づいて前記メモリに制御データを記憶させるとともに、前記メモリに記憶された制御データに基づいて前記スイッチを制御する制御回路とを有する、発振器を提供する。
この発振器の構成によれば、制御回路がメモリに記憶された制御データに基づいてスイッチを制御することによって加算回路から出力される制御電圧が変更するので、出力信号の周波数温度特性を広い温度範囲で目的の周波数偏差内に収まる特性にするか否かを簡易に選択することができる。また、制御回路は外部からの調整用制御データに基づいてメモリに制御データを記憶するので、この発振器の製造後、任意の時期にこの発振器の周波数温度特性を設定することができる。
また、本発明は、前記選択手段が、制御データを記憶するメモリと、前記第1温度補償電圧と、前記第2温度補償電圧とを加算して前記制御電圧として出力する加算回路と、外部からの調整用制御データに基づいて前記メモリに制御データを記憶させるとともに、前記メモリに記憶された制御データに基づいて前記第2の温度補償回路の駆動を制御する制御回路とを有する、発振器を提供する。
この発振器の構成によれば、制御回路がメモリに記憶された制御データに基づいて第2の温度補償回路の駆動を制御することによって加算回路から出力される制御電圧が変更するので、出力信号の周波数温度特性を広い温度範囲で目的の周波数偏差内に収まる特性にするか否かを簡易に選択することができる。また、制御回路は外部からの調整用制御データに基づいてメモリに制御データを記憶するので、この発振器の製造後、任意の時期にこの発振器の周波数温度特性を設定することができる。
また、上記目的を達成するために、本発明は、振動子を有し、供給される制御電圧に応じて出力信号の周波数が変化する電圧制御発振回路と、前記振動子の周波数温度特性を近似した3次曲線モデルに従って、前記振動子の周波数温度特性を温度補償するための第1温度補償電圧を出力する第1の温度補償回路と、前記振動子の周波数温度特性を近似した1次直線モデルに従って、前記振動子の周波数温度特性を温度補償するための第2温度補償電圧を出力する第2の温度補償回路と、前記第1温度補償電圧と前記第2温度補償電圧の加算電圧、若しくは、前記第1温度補償電圧、または、前記第2温度補償電圧のいずれかを前記制御電圧として前記電圧制御発振回路に供給する選択手段とを備える発振器を提供する。
この発振器の構成によれば、選択手段が、第1温度補償電圧と第2温度補償電圧の加算電圧、若しくは、第1温度補償電圧、または、第2温度補償電圧のいずれかを制御電圧として電圧制御発振回路に供給するので、この発振器の使用目的に合わせて出力信号の周波数温度特性を調整することができる。
また、本発明は、前記選択手段が、前記第1温度補償電圧を出力するか否かを選択するための第1のスイッチと、前記第2温度補償電圧を出力するか否かを選択するための第2のスイッチと、前記第1のスイッチを介して供給された前記第1温度補償電圧と、前記第2のスイッチを介して供給された前記第2温度補償電圧とを加算して前記制御電圧として出力する加算回路と、前記第1及び第2のスイッチを制御するための制御データを記憶するメモリと、外部からの調整用制御データに基づいて前記メモリに制御データを記憶させるとともに、前記メモリに記憶された制御データに基づいて前記第1及び第2のスイッチを制御する制御回路とを有する、発振器を提供する。
この発振器の構成によれば、制御回路がメモリに記憶された制御データに基づいて第1及び第2のスイッチを制御することによって加算回路から出力される制御電圧を変更するので、出力信号の周波数温度特性を広い温度範囲で目的の周波数偏差内に収まる特性にするか否かを簡易に選択することができる。また、制御回路は外部からの調整用制御データに基づいてメモリに制御データを記憶するので、この発振器の製造後、任意の時期にこの発振器の周波数温度特性を設定することができる。
また、本発明は、前記選択手段が、制御データを記憶するメモリと、前記第1温度補償電圧と、前記第2温度補償電圧とを加算して前記制御電圧として出力する加算回路と、外部からの調整用制御データに基づいて前記メモリに制御データを記憶させるとともに、前記メモリに記憶された制御データに基づいて前記第1及び第2の温度補償回路の駆動を制御する制御回路とを有する、発振器を提供する。
この発振器の構成によれば、制御回路がメモリに記憶された制御データに基づいて第1及び第2の温度補償回路の駆動を制御することによって加算回路から出力される制御電圧が変更するので、出力信号の周波数温度特性を広い温度範囲で目的の周波数偏差内に収まる特性にするか否かを簡易に選択することができる。また、制御回路は外部からの調整用制御データに基づいてメモリに制御データを記憶するので、この発振器の製造後、任意の時期にこの発振器の周波数温度特性を設定することができる。
また、本発明は、上述した各態様のいずれかに記載の発振器において、前記第1の温度補償回路は、予め設定された温度範囲でのみ前記第1温度補償電圧を出力し、前記温度範囲は、前記第2温度補償電圧だけで前記出力信号の周波数偏差が所定の周波数偏差内に収まる温度範囲を少なくとも除く温度範囲である発振器を提供する。
この発振器の構成によれば、第1の温度補償回路が、第2温度補償電圧だけで出力信号の周波数偏差が所定の周波数偏差内に収まらない温度範囲で第1温度補償電圧を出力するので、第1の温度補償電回路の消費電力を低減することができる。
また、本発明は、外部から供給されるコントロール電圧を変換して周波数調整電圧を出力する周波数調整回路をさらに備え、前記選択手段は、前記周波数調整電圧を出力するか否かを選択するための第3のスイッチをさらに有し、前記制御回路は、さらに、前記メモリに記憶された制御データに基づいて前記第3のスイッチを制御し、前記加算回路は、さらに、前記第3のスイッチを介して供給された前記周波数調整電圧を加算して前記制御電圧として出力する発振器を提供する。
この発振器の構成によれば、外部から供給されるコントロール電圧を変換した周波数調整電圧を、加算回路から出力される制御電圧に含めることができるので、外部から出力信号の周波数を制御することが可能となる。また、制御回路がメモリに記憶された制御データに基づいて周波数調整電圧を制御電圧に含めるか否かを選択するので、外部から出力信号の周波数を制御するか否かを制御データ記憶時に設定することができる。
また、本発明は、前記出力信号の周波数の初期偏差を補正するための初期偏差補正電圧を出力する初期偏差補正回路をさらに備え、前記選択手段は、前記初期偏差補正電圧を出力するか否かを選択するための第4のスイッチをさらに有し、前記制御回路は、さらに、前記メモリに記憶された制御データに基づいて前記第4のスイッチを制御し、前記加算回路は、さらに、前記第4のスイッチを介して供給された前記初期偏差補正電圧を加算して前記制御電圧として出力する発振器を提供する。
この発振器の構成によれば、出力信号の周波数の初期偏差を補正するための初期偏差補正電圧を、加算回路から出力される制御電圧に含めることができるので、初期偏差を補正することが可能となる。また、制御回路がメモリに記憶された制御データに基づいて初期偏差補正電圧を制御電圧に含めるか否かを選択するので、初期偏差補正を行わないように設定すれば、振動子自体の評価試験などを実装状態で行うことができる。
また、本発明は、前記第1の温度補償回路の後段に配置され、前記第1温度補償電圧のノイズを除去する第1のフィルタと、前記第2の温度補償回路の後段に配置され、前記第2温度補償電圧のノイズを除去する第2のフィルタとをさらに備える発振器を提供する。
この発振器の構成によれば、第1及び第2のフィルタによって第1及び第2温度補償電圧に含まれるノイズが除去されるので、この発振器の周波数温度特性を精度良く温度補償することが可能となる。
また、本発明は、上述した各態様のいずれかに記載の発振器を内蔵し、前記発振器の出力信号に基づいて動作する通信機器を提供する。
上述した如く、この発振器は、使用目的に合わせて出力信号の周波数温度特性が調整できるので、通信機器に要求される高い温度補償精度、周波数調整機能及び低消費電力化を満たすことができる。
発明を実施するための最良の形態
以下、図面を参照し本発明の好適な実施形態について説明する。なお、本発明は、かかる実施形態に限定されず、その技術思想の範囲内で種々の変更が可能である。
[1]第1実施形態
[1−1]第1実施形態の全体構成
図1は、本発明の第1実施形態に係る発振器の原理構成図である。
この発振器10は、電圧制御発振回路20と、温度補償回路30及び40と、周波数調整回路50と、初期偏差補正回路60と、加算回路70と、制御回路80と、メモリ90と、スイッチSW1、SW2、SW3、SW4とから構成されている。
電圧制御発振回路20は、水晶振動子やセラミック振動子などの圧電振動子21を発振させる発振回路22と、入力抵抗23と圧電振動子21との中間接続点に接続される可変容量ダイオード(以下、バリキャップという)24と、バッファ回路25とから構成される。そして、バリキャップ24の容量が入力抵抗23を介して印加される制御電圧VAに応じて変化することによって出力端子OUTから出力される発振信号Soutの周波数が変化する。
温度補償回路30は、圧電振動子21の周波数温度特性を近似する3次曲線モデルに従って、圧電振動子21の周波数温度特性を温度補償するための温度補償電圧V1を出力する回路である。この温度補償回路30を使用することによって、発振信号Soutの周波数を広い温度範囲で目的の周波数偏差内にすることができる。例えば、圧電振動子21がATカット振動子などの周波数温度特性がほぼ3次曲線で近似される圧電振動子の場合には、図2に示すように、圧電振動子21単体の周波数温度特性faを、基準温度(周波数偏差f/f0を求める際の周波数f0の温度T0(例えば、25℃))を中心とする広い温度範囲で周波数偏差が小さい周波数温度特性fbに温度補償することができる。
温度補償回路40は、圧電振動子21の周波数温度特性を近似する1次直線モデルに従って、圧電振動子21の周波数温度特性を温度補償するための温度補償電圧V2を出力する回路である。すなわち、この温度補償回路は、図3に示すように、圧電振動子21がATカット振動子などの周波数温度特性faがほぼ3次曲線で近似される圧電振動子の場合には、この周波数温度特性faのほぼ変曲点A、B間において近似した1次直線となる周波数温度特性Lfaを温度補償するための温度補償電圧Vc2を出力する。これにより、この温度補償回路40を使用することによって、図3に示すように、圧電振動子21単体の周波数温度特性faを、基準温度T0を中心に回転したような周波数温度特性fcに温度補償することができる。従って、基準温度T0を中心とする温度T1〜温度T2の範囲で目的の周波数偏差内に収まるように温度補償することができる。
このように、必要とされる周波数温度特性に応じて、温度補償回路30と40から出力される温度補償電圧V1及びV2のいずれかを選択したり、両方を選択したりするなど、用途に応じて柔軟に対応できる。
周波数調整回路50は、周波数調整端子VCに印加された外部からのコントロール電圧Vcに応じて発振信号Soutの周波数を変更させるための周波数調整電圧V3を出力する回路である。
また、初期偏差補正回路60は初期偏差補正電圧V4を出力する回路である。この初期偏差補正電圧V4は、圧電振動子21の周波数ばらつきにより生じる発振器10から出力される発信信号Soutの初期の周波数ばらつきを補正するものである。
また、この発振器10において、上述した温度補償回路30及び40と、周波数調整回路50と、初期偏差補正回路60とが、それぞれスイッチSW1、SW2、SW3、SW4を介して加算回路70に接続されている。加算回路70は、スイッチSW1〜SW4を介して選択される温度補償電圧V1、温度補償電圧V2、周波数調整電圧V3及び初期偏差補正電圧V4を加算した出力電圧を制御電圧VAとして電圧制御発振回路20に出力する。
制御回路80は、メモリ90に記憶された制御データDCに基づいて発振器10全体を制御する。具体的には、制御回路80は、スイッチSW1〜SW4のオン/オフ制御や、周波数調整回路50を構成する後述するスイッチのオン/オフ制御や、初期偏差補正回路60を構成する後述するスイッチのオン/オフ制御を行う。また、制御回路80は、データ入力端子Dから入力される制御データDCをメモリ90に記憶したり、データ入力端子Dから入力された温度補正データを温度補償回路30及び40を構成する後述する温度補償データメモリに記憶したりする。なお、図1においては、説明を判りやすくするため、データ入力端子Dを1つしか示していないが、実際にはデータ入力端子Dは複数設けられている。
[1−2]発振回路の構成
図4は、発振回路22の回路図である。発振回路22は、定電圧電源VREGと圧電振動子21との間に直列接続された第1バイアス抵抗R1及び第2バイアス抵抗R2と、圧電振動子21と第1バイアス抵抗R1との中間接続点に一端が接続され、他端が接地された第3バイアス抵抗R3と、第1バイアス抵抗R1と第2バイアス抵抗R2との中間接続点にベース端子が接続されたNPNトランジスタQ1と、圧電振動子21と第2バイアス抵抗R2との中間接続点にベース端子が接続され、NPNトランジスタQ1のエミッタ端子とコレクタ端子が接続されたNPNトランジスタQ2と、定電圧電源VREGに一端が接続され、NPNトランジスタQ1のコレクタ端子に他端が接続されたコレクタ抵抗Rcと、を備えている。
なお、定電圧電源VREGは発振器10に供給される高電位側電源を基に定電圧回路(図示せず)により作り出される電圧であり、高電位側電源の変動や周囲の温度変化に対して安定な電圧である。
さらに、発振回路22は、コレクタ抵抗RcとNPNトランジスタQ1の中間接続点に一端が接続され、他端が出力端子OUTに接続され、発振周波数Soutの直流成分を除去するためのDCカット用コンデンサCdcと、NPNトランジスタQ2のエミッタ端子に一端が接続され、他端が接地されたエミッタ抵抗Reと、NPNトランジスタQ2のベース端子と圧電振動子21の中間接続点に一端が接続され、NPNトランジスタQ2のエミッタ端子とエミッタ抵抗Reの中間接続点に他端が接続された第1発振用コンデンサCaと、NPNトランジスタQ2のエミッタ端子とエミッタ抵抗Reの中間接続点に一端が接続され、他端が接地された第2発振用コンデンサCbとから構成されている。なお、図4において、波線によって囲まれる領域は、発振回路22などの構成部品をワンチップICで構成する場合にワンチップICに含まれる部分を示している。なお、定電圧回路がさらにICに内蔵される場合もある。
[1−3]温度補償回路の構成
図5は、温度補償回路30のブロック図である。温度補償回路30は、温度センサ31と、アナログ/ディジタル(A/D)変換回路32と、データ変換回路33と、ディジタル/アナログ(D/A)変換回路34とから構成されている。この温度補償回路30においては、温度センサ31が出力する温度依存電圧Vt1が、A/D変換回路32によりアナログ/ディジタル変換される。そして、データ変換回路33にてメモリ90に記憶された温度補償回路30用データ(温度補償用データ)DM4aに基づいてデータ変換される。さらに、D/A変換回路34にてディジタル/アナログ変換されて、温度補償電圧V1として出力される。従って、温度補償回路30においては、温度補償回路30用データDM4aが、圧電振動子21の周波数温度特性を近似する3次曲線モデルに従って、圧電振動子21の周波数温度特性を温度補償するように予め作成される。これにより、圧電振動子21の3次曲線となる周波数温度特性を温度補償可能とする温度補償電圧V1が出力される。
また、図6は、温度補償回路40のブロック図である。温度補償回路40は、温度センサ41と、2つのディジタル/アナログ(D/A)変換回路42、43と、可変利得増幅器44とから構成されている。
ここで、D/A変換回路42、43は、メモリ90に記憶されている温度補償回路40用データ(温度補償用データ)DM4bに含まれるオフセット設定データ及びゲイン設定データをそれぞれディジタル/アナログ変換してオフセット電圧Vaおよびゲイン設定電圧Vbを可変利得増幅器44に出力する。
可変利得増幅器44は、定電圧電源VREGに印加される電源電圧によって動作する差動増幅器の構成になっており、温度センサが出力する温度依存電圧Vs2の傾きであるゲインをゲイン設定電圧Vbによって変更する。そして、可変利得増幅器44は、その基準温度(例えば、25℃)のときの電位が所定電位となるように、温度依存電圧Vsとオフセット電圧Vaとの差分によって補正し、温度補償電圧V2として出力する。図7は、この温度補償回路40の温度と温度補償電圧V2との関係を示す図であり、3種類の制御特性V2a、V2b、V2cを例示している。上述したように、この温度補償回路40は一次関数の制御特性を持てばよいので、制御特性の変更は、傾きや切片が変更されるように温度補償データを変更すればよい。
[1−4]周波数調整回路の構成
図8は、周波数調整回路50を制御回路80と共に示す回路図である。周波数調整回路50は、周波数調整端子VCに一端が接続され、他端がスイッチSW3に接続された第1抵抗回路51と、一端が第1抵抗回路51とスイッチSW3の中間接続点に接続され、他端が接地された第2抵抗回路52とから構成されている。第1抵抗回路51は、周波数調整端子VCに一端が接続され、他端がスイッチSW3に接続された第1ベース抵抗R1−1と、第1抵抗回路51の抵抗値を可変するための選択される抵抗素子として機能する(n−1)個の抵抗R1−k(k=2〜n)と、選択された抵抗R1−1〜R1−nのいずれかと第1ベース抵抗R1−1とを並列に接続させるためのスイッチS1−kとから構成されている。この場合において、抵抗R1−1〜R1−nの抵抗値は全て同一であってもよいし、異なるようにしてもよい。
第2抵抗回路52は、一端が第1抵抗回路51とスイッチSW3の中間接続点に接続され、他端が接地された第2ベース抵抗R2−1と、第2抵抗回路52の抵抗値を可変するために、選択される抵抗素子として機能する(n−1)個の抵抗R2−k(k=2〜n)と、選択された抵抗R2−1〜R2−nのいずれかと第2ベース抵抗R2−1とを並列に接続させるためのスイッチS2−kとから構成されている。この場合において、抵抗R2−1〜R2−nの抵抗値は全て同一であってもよいし、異なるようにしてもよい。さらに互いに異ならせる場合には、抵抗R2−1〜R2−nの抵抗値を予め設定した第2ベース抵抗R2−1の抵抗値の2X倍(X=2以上の整数)となるように設定すれば広範囲の抵抗値を設定することが可能である。
この場合において第1抵抗回路51の合成抵抗値RS1、第2抵抗回路52の合成抵抗値RS2とすると、周波数調整端子VCにコントロール電圧Vcが供給されたときの周波数調整電圧V3は以下の式で表される。
V3=RS2/(RS1+RS2)・Vc
すなわち、図9に示すように、第1抵抗回路51の合成抵抗値RS1及び第2抵抗回路52の合成抵抗値RS2を組み合わせることによって、周波数調整に伴う周波数調整端子VCの入力抵抗値(入力インピーダンス)の変化をほぼ一定にすることができるため、周波数調整端子VCの前段の回路設計が容易となる。加えて、この周波数調整回路50によれば、能動素子を使用せずに周波数制御特性を可変することができ、出力信号Soutの位相ノイズが増加しないという効果が得られる。
[1−5]初期偏差補正回路の構成
図10は、初期偏差補正回路60を制御回路80と共に示す回路図である。
初期偏差補正回路60は、定電圧電源VREGに一端が接続され、他端が抵抗R3を介してスイッチSW4に接続されたベース抵抗R3−1と、初期偏差補正回路60の抵抗値を可変するために、選択される抵抗素子として機能する(m−1)個の抵抗R3−i(i=2〜m)と、選択された抵抗R3−i〜R3−mのいずれかとベース抵抗R3−1とを並列に接続させるためのスイッチS3−iとから構成されている。
また、この初期偏差補正回路60において、発振器10の初期ばらつきに対応してスイッチが制御されて抵抗値が設定される。スイッチS3−2〜S3−mからなる第3抵抗回路61の合成抵抗をRS3とすると、初期偏差補正電圧V4は以下の式で表される。
V4=R3/RS3・VREG
すなわち、第3抵抗回路61のスイッチS3−2〜S3−mが制御回路80によって制御されることにより、初期偏差補正回路60は定電圧電源VREGに印加される電源電圧の電圧レベルを変換し、初期偏差補正電圧V4として出力する。これにより、圧電振動子21のばらつきなどによって生じる出力信号Soutの周波数ずれを補正することができる。
[1−6]各スイッチの具体的構成
スイッチSW1〜SW4、スイッチS1−1〜S1−n、スイッチS2−1〜S2−n、スイッチS3−2〜S3−mは、この発振器10をIC化する場合には、使用する半導体製造プロセスにより、例えば、以下のような構成が考えられる。
i 半導体製造プロセスとして、バイポーラプロセスを用いる場合には、スイッチを、バイポーラトランジスタ構成とする。
ii 半導体製造プロセスとして、CMOSプロセスを用いる場合には、スイッチを、MOSトランジスタ構成とする。
iii 高周波対応のICの半導体製造プロセスとして盛んに使用されているバイポーラ&CMOS混在プロセス(Bi−CMOSプロセス)を用いる場合には、スイッチは、バイポーラトランジスタ構成及びMOSトランジスタ構成のいずれをも採用することが可能である。ただし、低消費電流化の観点からはトランジスタをオンするために定常的に電流を流す必要がないMOSトランジスタ構成とする方が有利である。
[1−7]メモリ
メモリ90は、PROM(Programmable Read Only Memory)、EPROM(Erasable PROM)などの書き込みや書き換え可能なメモリが適用される。そして、図11に示すように、メモリ90には、制御データDCとして、モード設定データDM1、周波数調整データDM2、初期偏差補正データDM3、そして温度補償回路30用データDM4a、温度補償回路40用データDM4bが所定領域に記憶される。ここで、初期偏差補正データDM3は、初期偏差補正回路60の第3抵抗回路61内のスイッチの制御状態を示すデータ、初期偏差補正データDM3bは、最終補正部62内のスイッチの制御状態を示すデータ、温度補償回路30用データDM4a及び温度補償回路40用データDM4bは、それぞれ温度補償回路30、40の温度補償用データである。
モード設定データDM1は、この発振器10の動作モードを設定するためのデータであり、スイッチSW1〜SW4の制御状態を示すデータである。本実施形態においては、図12に示すように、動作モードとして、VC−TCXOモード、TCXOモード、VCXOモード、SPXOモード、試験モードの5つの動作モードが用意されており、いずれか1つの動作モードに対応するモード設定データDM1がメモリ90に記憶される。
ここで、発振器10の動作モードについて説明すると、VC−TCXOモードは、この発振器10をVC−TCXOとして機能させる動作モードであり、スイッチSW1〜SW4を全てオン状態にすることによって設定される。
すなわち、VC−TCXOモードは、温度補償電圧V1、温度補償電圧V2、周波数調整電圧V3及び初期偏差補正電圧V4を加算回路70に出力させることで、これらの加算電圧を制御電圧VAとして電圧制御発振回路20に供給する。
また、TCXOモードは、この発振器10をTCXOとして機能させる動作モードであり、スイッチSW1、SW2及びSW3をオン状態にし、スイッチSW4をオフ状態にすることによって設定される。すなわち、TCXOモードは、温度補償電圧V1、温度補償電圧V2及び初期偏差補正電圧V4の加算電圧を制御電圧VAとして電圧制御発振回路20に供給する。
VCXOモードは、この発振器10をVCXOとして機能させる動作モードであり、スイッチSW3及びSW4をオン状態にし、スイッチSW1及びSW2をオフ状態にすることで設定される。すなわち、VCXOモードは、周波数調整電圧V3及び初期偏差補正電圧V4の加算電圧を制御電圧VAとして電圧制御発振回路20に供給する。なお、VCXOモードは、スイッチSW2をオン状態にしてVCXOモードに1次直線の温度補償を付加したモードを追加することもできる。この場合、1次直線の温度特性の補正ができるため、前述のVCXOモードよりも、更に周波数温度特性を良くすることができる。SPXOモードは、この発振器10をSPXOとして機能させる動作モードであり、スイッチSW4をオン状態にし、スイッチSW1,SW2及びSW3をオフ状態にすることにより設定される。すなわち、SPXOモードは、初期偏差補正電圧V4を制御電圧VAとして電圧制御発振回路20に供給する。
試験モードは、製造業者側で圧電振動子21の温度特性評価などを行うときに設定する動作モードであり、スイッチSW1〜SW4を全てオフ状態にすることによって設定される。これにより、圧電振動子21と発振回路22からなる水晶発振器単独での出力信号を出力端子OUTから出力でき、圧電振動子21が実装された状態で電圧制御発振回路20の評価試験を行うことができる。
このようにして、本実施形態に係る発振器10は、温度補償回路30及び40と、周波数調整回路50と、初期偏差補正回路60とを備え、モード設定データDM1に基づいてこれらの回路から出力される温度補償電圧V1、温度補償電圧V2、周波数調整電圧V3及び初期偏差補正電圧V4を選択的に加算して制御電圧VAとして電圧制御発振回路20に供給する。従って、発振器10は、VC−TCXO、TCXO、VCXO、SPXOのいずれの発振器としても使用することができる。これにより、VC−TCXO、TCXO、VCXO、SPXOの開発を同時に行うことができるので、従来に比して開発効率を上げることができる。
また、この発振器10は、データ入力端子Dを介して外部から制御データDCを入力してメモリ90に記憶させることができるので、この発振器10の製造後、任意の時期に、この発振器10の動作モードや、コントロール電圧Vcによる周波数制御特性、初期偏差量を調整することができる。これにより、発振器を種類毎に在庫管理する必要がなくなり、もちろん、製造ラインを別々に設ける必要もないので、量産効果を上げることができる。
[2]第2実施形態
第2実施形態に係る発振器10が、第1実施形態に係る発振器10と異なる点は、温度補償回路30が、温度補償回路40の温度補償電圧V2だけでは発振信号Soutが予め定めた周波数偏差内に収まらない温度範囲でのみ温度補償電圧V1を出力する点である。具体的には、図13に示すように、温度補償回路40による温度補償後の発振信号Soutの周波数温度特性fcが目的の周波数偏差内に収まらない温度Ta〜Tbの範囲と、温度Tc〜Tdの範囲でのみ温度補償回路30の温度補償電圧V1が加算回路70を介して電圧制御発振回路20に供給される。この結果、さらに温度Ta〜Tb及び温度Tc〜Tdでの発振信号Soutの周波数偏差が目的の周波数偏差内に収まる周波数温度特性fccを得ることができ、さらに、温度TbからTcの範囲内においては、温度補償回路30からの温度補償電圧V1に含まれる雑音成分が制御電圧VAに印加されないため、より低雑音とすることができる。
[3]第3実施形態
図14は、第3実施形態に係る発振器の原理構成図である。
第3実施形態に係る発振器10が、上述した各実施形態に係る発振器10と大きく異なる点は、初期偏差補正回路60AがスイッチSW4を介して電圧制御発振回路20のバリキャップ24のアノード端子と接続されている点である。これに伴い、バリキャップ24のアノード端子とスイッチSW4の中間接続点はバイアス抵抗Rxを介して接地されることとなる。
図15は、初期偏差補正回路60Aを周辺構成と共に示す回路図である。
初期偏差補正回路60Aは、スイッチSW4に一端が接続され、他端が接地され、固定接続容量素子として機能するベースコンデンサC0と、初期偏差補正回路60Aの容量値を可変するために、選択される容量素子として機能するL個のコンデンサCj(j=1〜L)と、選択されたコンデンサC1〜CLのいずれかをベースコンデンサC0に並列接続させるためのスイッチS4−jとから構成されている。この場合において、コンデンサC1〜CLの容量値は全て同一であってもよいし、異なるようにしてもよい。さらに互いに異ならせる場合には、コンデンサC1〜CLの容量値を予め設定した基本容量値の2X倍(X=2以上の整数)となるように設定すれば広範囲の容量値を設定することが可能である。
この結果、初期偏差補正回路60AのスイッチS4−1〜S4−Lが制御回路80によって制御されことによって、出力信号Soutの周波数が変化するので、圧電振動子21のばらつきなどによって生じる周波数変動を補正することが可能である。
[4]第4実施形態
第4実施形態に係る発振器10が、上述した各実施形態に係る発振器10と異なる点は、図16に示すように、発振回路22にCMOS構成のインバータIV1及びIV2を用いたCMOS発振回路を適用した点である。なお、図16において、波線によって囲まれる領域は、発振回路22などの構成部品をワンチップICで構成する場合にワンチップICに含まれる部分を示している。
[5]第5実施形態
図17は、第5実施形態に係る発振器の原理構成図である。第5実施形態に係る発振器10が、上述した第1及び第2実施形態に係る発振器10と異なる点は、温度補償回路30及び40の後段にフィルタ100及び101を設け、温度補償電圧V1及びV2に含まれるノイズを除去して電圧制御発振回路20(または加算回路70)に出力するようにした点である。この結果、温度補償回路30及び40において(図5及び図6参照)、D/A変換回路34、42、43の分解能の影響などにより温度補償電圧V1、V2にステップ状のノイズが重畳してしまう場合があるが、フィルタ101及び100によってこのノイズを除去できるため、温度補償精度を向上することができる。なお、温度補償回路30または40のうちノイズが大きい方の後段だけにフィルタを設けるようにしてもよい。また、この種のフィルタは、第3及び第4実施形態に係る発振器10の温度補償回路30及び40の後段に設けるようにしてもよい。
[6]第6実施形態
図18は、第6実施形態に係る発振器10の構造の一例を示す図である。
上述の各実施形態においては、発振器10を構成する構成部品の実装状態については、言及していなかった。しかし、本実施形態に係る発振器10は、圧電振動子21とDCカット用コンデンサCdc24を除く構成部品をワンチップIC110として構成し、さらに、ワンチップIC110、圧電振動子21及びDCカット用コンデンサCdc24をモールド封止して構成されている。これにより、発振器10を小型化できると共に、部品点数が削減して組立工数及び製造コストを一層削減することが可能となる。
[7]変形例
上述の第6実施形態においては、発振器10をモールド封止して構成する場合について述べたが、図19に示す変形例のように、発振器10を、ワンチップIC110、圧電振動子21及びDCカット用コンデンサCdc24をリッド120で封止したセラミックパッケージで構成してもよい。なお、図19においては、ワンチップIC110をワイヤーボンディングにより基板に接続しているが、フリップチップボンディング(FCB)を使用してもよい。
上述の各実施形態においては、発振器10を5つの動作モードに切替可能に構成する場合について述べたが、少なくとも2種類の動作モードに切替可能に構成すればよい。例えば、TCXOモードとVCXOモードだけに切替可能に構成する場合は、図20に示すように、どちらの動作モードでも使用する温度補償回路40は加算回路70に常に接続しておく構成にすればよい。なお、この図においては、初期偏差補正回路60も加算回路70に常に接続しておく構成にしている。
上述の各実施形態においては、制御回路80がスイッチSW1〜SW4を制御することによって発振器10の動作モードを設定する場合について述べたが、図21に一例を示すように、制御回路80が温度補償回路30及び40を駆動させるか否かを直接制御してもよい。
上述の各実施形態においては、発振器10を使用する機器については特に言及していなかったが、携帯電話、PHS、ページャなどの無線通信や有線通信を行う通信機器や、パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistant)、電子時計、プリンタなどの様々な電子機器に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明の第1実施形態に係る発振器の原理構成図である。
図2は、圧電振動子の周波数温度特性faと、温度補償後の周波数温度特性fbを示す特性曲線図である。
図3は、圧電振動子の周波数温度特性faを周波数温度特性fcに温度補償する説明に供する特性曲線図である。
図4は、発振回路の回路図である。
図5は、温度補償回路のブロック図である。
図6は、他の温度補償回路のブロック図である。
図7は、温度補償回路の温度と温度補償電圧V2との関係を示す図である。
図8は、周波数調整回路を制御回路と共に示す回路図である。
図9は、周波数調整回路の入力抵抗値(入力インピーダンス)の変化を一定にする場合の説明に供する図である。
図10は、初期偏差補正回路を制御回路と共に示す回路図である。
図11は、メモリを周辺構成と共に示す図である。
図12は、動作モードとスイッチの制御状態との関係を示す図である。
図13は、第2実施形態に係る発振器の温度補償回路の説明に供する図である。
図14は、第3実施形態に係る発振器の原理構成図である。
図15は、第3実施形態に係る発振器の初期偏差補正回路を周辺構成と共に示す回路図である。
図16は、第4実施形態に係る発振器の発振回路の回路図である。
図17は、第5実施形態に係る発振器の原理構成図である。
図18は、第6実施形態に係る発振器10の構造の一例を示す図である。
図19は、変形例に係る発振器の構造の一例を示す図である。
図20は、変形例に係る発振器の原理構成図である。
図21は、変形例に係る発振器の原理構成図である。
Claims (11)
- 振動子を有し、供給される制御電圧に応じて出力信号の周波数が変化する電圧制御発振回路と、
前記振動子の周波数温度特性を近似した3次曲線モデルに従って、前記振動子の周波数温度特性を温度補償するための第1温度補償電圧を出力する第1の温度補償回路と、
前記振動子の周波数温度特性を近似した1次直線モデルに従って、前記振動子の周波数温度特性を温度補償するための第2温度補償電圧を出力する第2の温度補償回路と、
前記第1温度補償電圧と前記第2温度補償電圧の加算電圧、若しくは、前記第2温度補償電圧のいずれかを前記制御電圧として前記電圧制御発振回路に供給する選択手段と
を備えることを特徴とする発振器。 - 前記選択手段は、
前記第1温度補償電圧を出力するか否かを選択するためのスイッチと、
前記スイッチを介して供給された前記第1温度補償電圧と、前記第2温度補償電圧とを加算して前記制御電圧として出力する加算回路と、
前記スイッチを制御するための制御データを記憶するメモリと、
外部からの調整用制御データに基づいて前記メモリに制御データを記憶させるとともに、前記メモリに記憶された制御データに基づいて前記スイッチを制御する制御回路とを有する
ことを特徴とする請求項1に記載の発振器。 - 前記選択手段は、
制御データを記憶するメモリと、
前記第1温度補償電圧と、前記第2温度補償電圧とを加算して前記制御電圧として出力する加算回路と、
外部からの調整用制御データに基づいて前記メモリに前記制御データを記憶させるとともに、前記メモリに記憶された制御データに基づいて前記第2の温度補償回路の駆動を制御する制御回路とを有する
ことを特徴とする請求項1に記載の発振器。 - 振動子を有し、供給される制御電圧に応じて出力信号の周波数が変化する電圧制御発振回路と、
前記振動子の周波数温度特性を近似した3次曲線モデルに従って、前記振動子の周波数温度特性を温度補償するための第1温度補償電圧を出力する第1の温度補償回路と、
前記振動子の周波数温度特性を近似した1次直線モデルに従って、前記振動子の周波数温度特性を温度補償するための第2温度補償電圧を出力する第2の温度補償回路と、
前記第1温度補償電圧と前記第2温度補償電圧の加算電圧、若しくは、前記第1温度補償電圧、または、前記第2温度補償電圧のいずれかを前記制御電圧として前記電圧制御発振回路に供給する選択手段と
を備えることを特徴とする発振器。 - 前記選択手段は、
前記第1温度補償電圧を出力するか否かを選択するための第1のスイッチと、
前記第2温度補償電圧を出力するか否かを選択するための第2のスイッチと、
前記第1のスイッチを介して供給された前記第1温度補償電圧と、前記第2のスイッチを介して供給された前記第2温度補償電圧とを加算して前記制御電圧として出力する加算回路と、
前記第1及び第2のスイッチを制御するための制御データを記憶するメモリと、
外部からの調整用制御データに基づいて前記メモリに制御データを記憶させるとともに、前記メモリに記憶された制御データに基づいて前記第1及び第2のスイッチを制御する制御回路とを有する
ことを特徴とする請求項4に記載の発振器。 - 前記選択手段は、
制御データを記憶するメモリと、
前記第1温度補償電圧と、前記第2温度補償電圧とを加算して前記制御電圧として出力する加算回路と、
外部からの調整用制御データに基づいて前記メモリに制御データを記憶させるとともに、前記メモリに記憶された制御データに基づいて前記第1及び第2の温度補償回路の駆動を制御する制御回路とを有する
ことを特徴とする請求項4に記載の発振器。 - 前記第1の温度補償回路は、予め設定された温度範囲でのみ前記第1温度補償電圧を出力し、
前記温度範囲は、前記第2温度補償電圧だけで前記出力信号の周波数偏差が所定の周波数偏差内に収まる温度範囲を少なくとも除く温度範囲である
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の発振器。 - 外部から供給されるコントロール電圧を変換して周波数調整電圧を出力する周波数調整回路をさらに備え、
前記選択手段は、前記周波数調整電圧を出力するか否かを選択するための第3のスイッチをさらに有し、
前記制御回路は、さらに、前記メモリに記憶された制御データに基づいて前記第3のスイッチを制御し、
前記加算回路は、さらに、前記第3のスイッチを介して供給された前記周波数調整電圧を加算して前記制御電圧として出力する
ことを特徴とする請求項2、3、5、6または7に記載の発振器。 - 前記出力信号の周波数の初期偏差を補正するための初期偏差補正電圧を出力する初期偏差補正回路をさらに備え、
前記選択手段は、
前記初期偏差補正電圧を出力するか否かを選択するための第4のスイッチをさらに有し、
前記制御回路は、さらに、前記メモリに記憶された制御データに基づいて前記第4のスイッチを制御し、
前記加算回路は、さらに、前記第4のスイッチを介して供給された前記初期偏差補正電圧を加算して前記制御電圧として出力する
ことを特徴とする請求項2、3、5、6、7または8に記載の発振器。 - 前記第1の温度補償回路の後段に配置され、前記第1温度補償電圧のノイズを除去する第1のフィルタと、
前記第2の温度補償回路の後段に配置され、前記第2温度補償電圧のノイズを除去する第2のフィルタと
をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の発振器。 - 請求項1乃至10のいずれかに記載の発振器を内蔵し、前記発振器の出力信号に基づいて動作することを特徴とする通信機器。
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