JP6295572B2 - 回路装置、発振器、電子機器及び移動体 - Google Patents

回路装置、発振器、電子機器及び移動体 Download PDF

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    • H03J2200/10Tuning of a resonator by means of digitally controlled capacitor bank

Description

本発明は、回路装置、発振器、電子機器及び移動体等に関する。
従来より、制御電圧により発振周波数が可変に制御されるVCXO(Voltage controlled Crystal Oscillator)と呼ばれる電圧制御の発振器と、このような発振周波数の電圧制御機能を有しないSPXO(Simple Packaged Crystal Oscillator)と呼ばれる発振器が知られている。このような発振器の従来技術としては例えば特許文献1、2に開示される技術が知られている。
特開2006−245982号公報 特開2005−303388号公報
発振器には、水晶振動子等の発振子の発振を制御する回路装置(IC)が組み込まれる。そして従来では、VCXOには、VCXO用に開発された回路装置が組み込まれ、SPXOには、SPXO用に開発された回路装置が組み込まれるのが一般的であった。このため、1つの製品の回路装置で、VCXOとSPXOの両方に対応することはできず、在庫管理が煩雑になるなどの問題があった。
この点、特許文献2には、制御電圧の伝達経路に設けられた溶断素子を切断することで、VCXOをSPXOとして使用可能にする従来技術が開示されている。
しかしながら、特許文献2の従来技術は、発振周波数の周波数安定度や精度の向上において課題があった。
本発明の幾つかの態様によれば、電圧制御の発振器と電圧制御機能を有しない発振器の両方に対応しながら、発振周波数の周波数安定度の向上を図れる回路装置、発振器、電子機器及び移動体等を提供できる。
[適用例1]
本適用例は、可変容量回路を有し、発振子を発振させる動作を行う発振回路と、制御部とを含み、前記可変容量回路は、第1の可変容量素子〜第nの可変容量素子(nは2以上の整数)を有し、前記制御部は、動作モードが第1の動作モードである場合には、前記第1の可変容量素子〜前記第nの可変容量素子に対して、少なくとも1つが可変電圧である第1の印加電圧〜第nの印加電圧を供給し、前記動作モードが第2の動作モードである場合には、前記第1の可変容量素子〜前記第nの可変容量素子に対して、固定電圧である前記第1の印加電圧〜前記第nの印加電圧を供給する回路装置に関係する。
本適用例によれば、可変容量回路は第1〜第nの可変容量素子を有する。そして制御部は、第1の動作モードでは、第1〜第nの可変容量素子に対して、少なくとも1つが可変電圧である第1〜第nの印加電圧が供給される。こうすることで、第1〜第nの可変容量素子の少なくとも1つに対して可変電圧が印加されるようになるため、回路装置を、電圧制御の発振器用の回路装置として動作させることが可能になる。一方、第2の動作モードでは、第1〜第nの可変容量素子に対して、固定電圧である第1〜第nの印加電圧が供給される。こうすることで、第1〜第nの可変容量素子に対して固定電圧が印加されるようになるため、回路装置を、電圧制御機能を有しない発振器用の回路装置として動作させることが可能になる。これにより、電圧制御の発振器と電圧制御機能を有しない発振器の両方に対応しながら発振周波数の周波数安定度の向上等を図ることが可能になる。
[適用例2]
本適用例では、前記動作モードを設定する動作モード設定部を含み、前記動作モード設定部は、前記動作モードの設定情報を記憶する記憶部を有し、前記制御部は、前記設定情報に基づいて、前記第1の動作モードと前記第2の動作モードの切替を行ってもよい。
このようにすれば、記憶部に設定された設定情報を用いて、第1、第2の動作モードを切り替えて、回路装置を、電圧制御の発振器用の回路装置として動作させたり、電圧制御機能を有しない発振器用の回路装置としての動作させることができるようになる。
[適用例3]
本適用例では、前記制御部は、入力される制御信号によって、前記第1の動作モードと第2の動作モードの切替を行ってもよい。
このようにすれば、入力される制御信号によって、第1、第2の動作モードを切り替えて、回路装置を、電圧制御の発振器用の回路装置として動作させたり、電圧制御機能を有しない発振器用の回路装置としての動作させることができるようになる。
[適用例4]
本適用例では、前記制御部は、前記可変電圧と前記固定電圧とが入力され、前記可変電圧及び前記固定電圧の中から選択した電圧を、前記第1の印加電圧〜前記第nの印加電圧として前記第1の可変容量素子〜前記第nの可変容量素子に対して出力する第1の切替部〜第nの切替部を含み、前記動作モードが前記第1の動作モードである場合には、前記第1の切替部〜前記第nの切替部のうちの少なくとも1つの切替部が、前記可変電圧を選択して出力し、前記動作モードが前記第2の動作モードである場合には、前記第1の切替部〜前記第nの切替部が、前記固定電圧を選択して出力してもよい。
このようにすれば、第1の動作モードでは、第1〜第nの切替部のうちの少なくとも1つの切替部が、可変電圧を選択して出力することで、第1〜第nの可変容量素子に対して、少なくとも1つが可変電圧である第1〜第nの印加電圧を供給できるようになる。また第2の動作モードでは、第1〜第nの切替部が固定電圧を選択して出力することで、第1〜第nの可変容量素子に対して、固定電圧である第1〜第nの印加電圧を供給できるようになる。
[適用例5]
本適用例では、前記制御部は、前記第1の印加電圧〜第nの印加電圧のうちの前記可変電圧となる電圧の供給個数の設定により、前記可変電圧である制御電圧に対する発振周波数の周波数可変感度を設定してもよい。
このようにすれば、第1の動作モードにおいて、回路装置を電圧制御の発振器用の回路装置として動作させながら、発振周波数の周波数可変感度についても設定できるようになる。
[適用例6]
本適用例では、基準電圧に基づいて前記固定電圧を生成する電圧生成回路を含んでもよい。
このようにすれば、可変容量素子の印加電圧として、電源電圧変動等による変動が最小限に抑えられた固定電圧を使用できるため、発振周波数の周波数安定度等を向上できる。
[適用例7]
本適用例では、前記第1の動作モードは、前記可変電圧である制御電圧の変化に応じて発振周波数が変化するモードであり、前記第1の動作モードにおいて、前記発振周波数を公称周波数に設定する際の前記制御電圧を、公称周波数電圧とした場合に、前記電圧生成回路は、前記固定電圧として前記公称周波数電圧を生成してもよい。
このようにすれば、第1の動作モードでの公称周波数が、制御電圧を公称周波数電圧に設定したときの発振周波数である場合に、第2の動作モードにおいても、固定電圧が公称周波数電圧に設定されて、第1〜第nの可変容量素子に印加されるようになる。従って、第1の動作モードにおいて公称周波数になるように発振周波数を調整すると、第2の動作モードでの発振周波数についても、公称周波数に調整されるようになる。従って、発振周波数の調整作業の効率化や簡素化を図れるようになる。
[適用例8]
本適用例では、前記可変電圧である制御電圧が入力される制御電圧入力端子を有し、前記第1の動作モードは、前記制御電圧の変化に応じて前記発振周波数が変化するモードであり、前記第2の動作モードは、前記制御電圧が変化に対して前記発振周波数が一定となるモードであってもよい。
このようにすれば、第1の動作モードでは、制御電圧入力端子に入力される制御電圧により発振周波数を可変に制御し、第2の動作モードでは、制御電圧に依存せずに発振周波数を一定にすることが可能になる。
[適用例9]
本適用例は、上記に記載の回路装置と前記発振子とを含む発振器に関係する。
[適用例10]
本適用例は、上記に記載の回路装置を含む電子機器に関係する。
[適用例11]
本適用例は、上記に記載の回路装置を含む移動体に関係する。
図1(A)〜図1(C)はVCXOの問題点についての説明図。 本実施形態の回路装置及びこれを含む発振器の構成例。 本実施形態の変形例。 発振回路の構成例。 制御部、可変容量回路の構成例。 制御部、可変容量回路の構成例。 図7(A)、図7(B)は周波数可変感度の設定手法についての説明図。 電圧生成回路の構成例。 発振周波数の調整手法についての説明図。 図10(A)、図10(B)は本実施形態の回路装置を用いた電子機器、移動体の構成例。
以下、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお以下に説明する本実施形態は特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではなく、本実施形態で説明される構成の全てが本発明の解決手段として必須であるとは限らない。
1.回路装置
図1(A)に、VCXOと呼ばれる電圧制御の発振器の例を示す。このVCXOでは、制御電圧の入力端子が設けられており、図1(B)に示すように、この入力端子に入力される制御電圧VCによって発振周波数を可変に制御できる。
この場合に、VCXOでは、制御電圧VCがVBであるときの発振周波数FVBが公称精度に収まるように調整が行われる。以下では、この発振周波数FVBを公称周波数と記載し、公称周波数FVBとなるときの電圧VBを、公称周波数電圧と記載する。公称周波数FVBはVCXOの中心周波数(公称周波数範囲の中心周波数)と呼ばれる場合があり、公称周波数電圧VBは中心電圧と呼ばれる場合がある。
電源電圧をVDDとした場合に、公称周波数電圧(中心電圧)VBは、一般的にはVB=VDD/2に設定される。即ち、VCXOでは、制御電圧VCがVB=VDD/2であるときの公称周波数FVB(中心周波数)が公称精度に収まるように調整が行われ、発振器の仕様書にはこの公称周波数や公称精度が記載される。
さて、1つの製品の発振器用の回路装置(IC)で、電圧制御機能を有するVCXO(Voltage controlled Crystal Oscillator)と、電圧により周波数を可変させる機能を必要としないSPXO(Simple Packaged Crystal Oscillator)の両方に対応しようとする場合に、例えばVCXOをSPXOとして使用可能にする比較例の手法として図1(C)に示す手法が考えられる。この手法では、抵抗R1、R2を用いた電源電圧VDDの抵抗分割により、VDD/2の電圧を生成し、制御電圧VCの入力端子に入力する。例えばVDD=3.3Vである場合には、VC=1.65Vの制御電圧を入力端子に入力する。
しかしながら、この手法では、周囲の機器の影響等により電源電圧VDDが揺らぐと、制御電圧VC=VDD/2も揺らいでしまう。この結果、制御電圧VCにより制御される発振周波数も揺らいでしまい、電源電圧変動に対する発振周波数の周波数安定度が低下するという課題がある。
図2に、以上のような課題を解決する本実施形態の回路装置20及びこれを含む発振器の構成例を示す。なお本実施形態の回路装置20及び発振器は図2の構成には限定されず、その構成要素の一部を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
図2に示すように本実施形態の回路装置20は、制御部30と発振回路50を含む。また動作モード設定部80や電圧生成回路90を含むことができる。そして回路装置20と発振子10とにより発振器が構成される。例えば回路装置20と発振子10は1つのパッケージに組み込まれて実装される。
発振子10は例えば水晶振動子である。なお発振子10として、SAW(Surface Acoustic Wave)共振子や、MEMS(Micro Electro Mechanical System)共振子や、水晶音叉型振動子などを用いてもよい。
発振回路50は、発振子10を発振させる動作を行う回路であり、電圧制御型の可変容量回路60を有する。可変容量回路60は、第1〜第nの可変容量素子CA1〜CAn(nは2以上の整数)を有する。可変容量素子CA1〜CAnは容量値の制御が可能な素子であり、例えばバリキャップ(可変容量ダイオード)などにより実現される。可変容量素子CA1〜CAnは、例えば並列接続されている。なお可変容量素子の個数nは任意である。
制御部30は、発振回路50の可変容量回路60を制御するものであり、例えば第1〜第nの印加電圧VA1〜VAnを、可変容量回路60の可変容量素子CA1〜CAnに供給する。例えば印加電圧VA1は可変容量素子CA1の一方の端子に供給される。同様に印加電圧VA2は可変容量素子CA2の一方の端子に供給され、印加電圧VA3は可変容量素子CA3の一方の端子に供給される。印加電圧VA4〜VAnも同様にnの数が等しい可変容量素子の一方の端子に供給される。また可変容量素子CA1〜CAnの他方の端子は、例えば接地電圧(GND)に設定される。なお可変容量素子CA1〜CAnの他方の端子の設定電圧は接地電圧には限定されない。また制御部30の印加電圧VA1〜VAnの出力ノードと、可変容量素子CA1〜CAnの一方の端子との間に、他の回路素子(例えば後述する図5の抵抗RA1〜RAn)が介在してもよい。
制御部30には可変電圧VVと固定電圧VFが入力される。具体的には、回路装置20は、制御電圧VCが入力される制御電圧入力端子TVCを有する。そして制御電圧入力端子TVCに入力される制御電圧VCが、可変電圧VVとして制御部30に入力される。
また回路装置20は電圧生成回路90を有し、この電圧生成回路90が固定電圧VFを生成する。そして、この電圧生成回路90が生成した固定電圧VFが制御部30に入力される。電圧生成回路90は、例えば基準電圧に基づいて固定電圧VFを生成する回路であり、例えば後述するようにバンドギャップ・リファレンス回路などにより構成できる。この電圧生成回路90は、電源電圧が変動したり、温度が変動した場合にも、その変動が最小限に抑えられた固定電圧VFを生成して、制御部30に供給する。なお固定電圧VFを回路装置20の外部から供給する変形実施も可能である。
そして本実施形態では制御部30は、回路装置(発振回路、発振器)の動作モードが第1の動作モードである場合には、可変容量素子CA1〜CAnに対して、少なくとも1つが可変電圧VVである印加電圧VA1〜VAnを供給する。具体的には、印加電圧VA1〜VAnのうちの少なくとも1つの印加電圧が可変電圧VVであり、他の印加電圧が固定電圧VFである印加電圧VA1〜VAnを、可変容量素子CA1〜CAnの一方の端子に、A1〜Anの数が等しい同士になるように供給する。
一方、制御部30は、動作モードが第2の動作モードである場合には、可変容量素子CA1〜CAnに対して、固定電圧VFである印加電圧VA1〜VAnを供給する。即ち、第1の動作モードでは、印加電圧VA1〜VAnの少なくとも1つが可変電圧VVになっていたが、第2の動作モードでは、可変容量素子CA1〜CAnの一方の端子に供給される印加電圧VA1〜VAnは、例えば全てが固定電圧VFになる。
ここで第1の動作モードは、例えば可変電圧VVである制御電圧VCの変化に応じて発振周波数が変化するモードである。具体的には、回路装置20が例えばVCXO用として動作するモードである。
一方、第2の動作モードは、制御電圧VCが変化に対して発振周波数が一定となるモードである。即ち、発振周波数を制御電圧VCにて可変制御する制御を必要としないモードであり、具体的には回路装置20が例えばSPXO用として動作するモードである。
即ち、回路装置20の動作モードを第1の動作モードに設定すると、回路装置20はVCXO用として動作し、回路装置20が組み込まれた発振器を、VCXOとして動作させることができる。一方、回路装置20の動作モードを第2の動作モードに設定すると、回路装置20はSPXO用として動作し、回路装置20が組み込まれた発振器を、SPXOとして動作させることができる。
これらの動作モードの設定は、動作モード設定部80が行う。即ち、制御部30は動作モード設定部80からの指示により、上述した第1の動作モードと第2の動作モードの切替を行う。
具体的には、動作モード設定部80は記憶部82を有しており、記憶部82は、動作モードの設定情報を記憶する。そして制御部30は、記憶部82に記憶された設定情報に基づいて、第1の動作モードと第2の動作モードの切替を行う。即ち、制御部30は、設定情報に基づいて、動作モードを第1の動作モードに設定したり、動作モードを第2の動作モードに設定する。
記憶部82は、例えばEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)やOTP(One Time Programmable ROM)などの不揮発性メモリーにより実現できる。但し、記憶部82は、これに限定されず、例えばRAM(SRAM、DRAM)やフリップフロップ回路等により構成されるレジスターなどであってもよい。
また本実施形態では制御部30は、印加電圧VA1〜VAnのうちの可変電圧VVとなる電圧の供給個数の設定により、制御電圧VCに対する発振周波数の周波数可変感度を設定している。ここで周波数可変感度は、制御電圧VCの変化に対して発振周波数が変化した場合のその変化量である。周波数可変感度は、図1(B)の制御電圧VCに対する発振周波数の特性曲線の傾きに相当する。
以上に説明した本実施形態の回路装置20によれば、第1の動作モードでは、可変容量素子CA1〜CAnに供給される印加電圧VA1〜VAnの少なくとも1つが可変電圧VVになる。こうすることで、CA1〜CAnの少なくとも1つに対して可変電圧VVが印加されるようになるため、回路装置20を例えばVCXO用として動作させることが可能になる。即ち、電圧制御の発振器用の回路装置20として動作させることができる。
一方、第2の動作モードでは、可変容量素子CA1〜CAnに供給される印加電圧VA1〜VAnが固定電圧VFになる。こうすることで、可変容量素子CA1〜CAnに対して固定電圧VFが印加されるようになるため、回路装置20を例えばSPXO用として動作させることが可能になる。即ち、電圧制御機能を有しない発振器用の回路装置20として動作させることができる。
従って、本実施形態によれば、回路装置20をVCXO用として使用できると共に、SPXO用としても使用できるため、VCXOとSPXOの両方に対応することが可能になる。例えばVCXO用として使用する場合には、回路装置20を第1の動作モードに設定して、VCXOの発振器に組み込めばよく、SPXO用として使用する場合には、回路装置20を第2の動作モードに設定して、SPXOの発振器に組み込めばよい。従って、1つの製品の回路装置20でVCXOとSPXOの両方に対応でき、在庫管理の煩雑さの軽減や製品の開発コストや工数の低減を図れる。
また本実施形態では、動作モードの切替は、動作モード設定部80の記憶部82に記憶される設定情報に基づいて行われる。従って、記憶部82に記憶される設定情報の内容を書き換えるだけで、回路装置20を第1の動作モードで動作させたり、第2の動作モードで動作させることが可能になる。従って、例えば回路装置20(IC)が製造された後、在庫品となっていた場合等においても、VCXOを所望するクライアントに対しては、記憶部82の設定情報を第1の動作モード用の設定情報にすることで、これに対応できるようになる。またSPXOを所望するクライアントに対しては、記憶部82の設定情報を第2の動作モード用の設定情報にすることで、これに対応できるようになる。特に、記憶部82が電気的に設定情報の書き換えが可能な不揮発性メモリーで構成される場合には、回路装置20が発振器のパッケージに組み込まれた後も、その動作モードを変更できるという利点がある。
なお図3に本実施形態の変形例を示す。この変形例では、制御部30は、入力される制御信号SCEによって、第1の動作モードと第2の動作モードの切替を行う。即ち、外部端子TEから直接に制御信号SCEが制御部30に入力されており、この制御信号SCEに基づき動作モードの切り替えが可能である。従って、回路装置20が発振器のパッケージに組み込まれた後も、外部端子TEを介して外部デバイスから入力される制御信号SCEにより、動作モードを自在に変更できるという利点がある。なお図3では、外部端子TEの数が1つである場合を例示しているが、複数の外部端子TEを設けて制御信号SCEを入力してもよい。例えばp個の外部端子TEを設けた場合には、pビットの制御信号SCEを入力して、動作モードを設定すればよい。
また本実施形態の回路装置20によれば、印加電圧VA1〜VAnのうちの可変電圧VVとなる電圧の供給個数の設定により、VCXOにおける発振周波数の周波数可変感度を自在に設定できる。従って、例えば第1の特性の周波数可変感度を所望するクライアントに対しては、可変電圧VVとなる電圧の供給個数を、第1の特性の周波数可変感度に対応する個数に設定することで、これに対応できる。同様に、第2の特性の周波数可変感度を所望するクライアントに対しては、可変電圧VVとなる電圧の供給個数を、第2の特性の周波数可変感度に対応する個数に設定することで、これに対応できる。
また本実施形態の回路装置20では、固定電圧VFは、内部に設けられた電圧生成回路90により生成される。従って、例えば温度変動や電源電圧変動に対する固定電圧VFの変動を最小限に抑えることが可能になる。そして、固定電圧VFの変動が最小限に抑えられることで、可変容量素子CA1〜CAnへの印加電圧の変動も最小限に抑えられるため、温度変動や電源電圧変動に対する発振周波数の周波数安定度を向上できる。
また、例えば前述した特許文献2の従来技術では、制御電圧の伝達経路に設けられた溶断素子を切断することにより、VCXOをSPXOとして使用可能にしている。また、オペアンプで構成されるバッファー回路を用いて、周波数可変感度を調整している。
しかしながら、この従来技術の手法では、バッファー回路が有するオペアンプが発生するノイズ(熱雑音、1/fノイズ)が原因となって、発振周波数の周波数安定度や精度が低下してしまう。例えば、VCXOでの動作時に、制御電圧が伝達される経路に、ノイズ源となるオペアンプが存在すると、その制御電圧にノイズが重畳され、重畳されたノイズが原因となって発振周波数に揺らぎが生じてしまう。この発振周波数の揺らぎは例えば位相ノイズの増加になり周波数安定度の不安定化を招く。
また、バッファー回路を構成するためにオペアンプを用いると、このオペアンプでの電流パスに流れる電流は大きいため、回路装置の低消費電力の妨げとなる。特に、上述したオペアンプのノイズを低減するためには、オペアンプに流れるバイアス電流を増やす必要があるが、これは消費電力の更なる増加を招く。
また、この従来技術では、制御電圧の伝達経路に設けられた溶断素子を切断して、発振器をSPXOとして使用した後は、元のVCXOに戻すことができないという問題もある。
これに対して、本実施形態によれば、回路装置20を第1の動作モードに設定して、印加電圧VA1〜VAnの少なくとも1つが可変電圧VVになるように設定するだけで、回路装置20をVCXO用として動作させることができる。この際に、可変電圧VVとなる電圧の供給個数の設定により、VCXOにおける発振周波数の周波数可変感度も自在に調整できる。また、回路装置20を第2の動作モードに設定して、印加電圧VA1〜VAnが固定電圧VFになるように設定するだけで、回路装置20をSPXO用として動作させることができる。従って、本実施形態によれば、従来技術のようなオペアンプを用いなくても、VCXOとSPXOの両方に対応できると共に、VCXOにおける周波数可変感度の調整も可能になる。即ち、VCXOとSPXOの両方に対応しながら、周波数安定度や消費電力等を従来技術に比べて向上できるという利点がある。更に、記憶部82の設定情報を変更することで、第1の動作モードから第2の動作モードに、更に第2の動作モードから第1の動作モードに自在に切り替えることができるという利点もある。
2.発振回路、制御部、可変容量回路の構成例
次に発振回路50、制御部30の具体的な構成例を説明する。図4は発振回路50の詳細な構成例を示す図である。
図4の発振回路50は、インバーター回路52、帰還抵抗RF、出力回路54、可変容量回路60−1、60−2、可変容量回路62−1、62−2を有する。インバーター回路52は発振信号の増幅器として機能する。帰還抵抗RFは、インバーター回路52の出力ノードNB2と入力ノードNB1の間に設けられる。インバーター回路52の出力信号は、出力回路54によりバッファリングされて、信号OUTとして出力される。
可変容量回路60−1、可変容量回路62−1は、インバーター回路52の入力ノードNB1に接続され、可変容量回路60−2、可変容量回路62−2は、インバーター回路52の出力ノードNB2に接続される。
可変容量回路60−1、60−2の各々は、図2の可変容量回路60に対応するものであり、複数の並列接続された可変容量素子CA1〜CAnを有する。可変容量回路60−1、60−2の容量値が制御されることで、VCXOにおける発振周波数の電圧制御が実現される。
一方、可変容量回路62−1、62−2は、発振周波数の微調整用の容量回路である。可変容量回路62−1、62−2の詳細については後述する。
図5に、制御部30と可変容量回路60の詳細な構成例を示す。なお、制御部30、可変容量回路60の構成は図5の構成に限定されるものではなく、種々の変形実施が可能である。また図4の可変容量回路60−1、60−2は同様の構成となっているため、図5では可変容量回路60としてその構成を説明する。
図5に示すように制御部30は、第1〜第nの切替部SW1〜SWnを有する。これらの切替部SW1〜SWnは、例えばMOSトランジスター(トランスファーゲート)により構成されるスイッチ等により実現できる。但し、本実施形態はこれに限定されず、切替部SW1〜SWnをスイッチ以外の回路素子で実現する変形実施が可能である。
切替部SW1〜SWnには、可変電圧VVと固定電圧VFとが入力される。そして切替部SW1〜SWnは、可変電圧VV及び固定電圧VFの中から選択した電圧を、印加電圧VA1〜VAnとして可変容量素子CA1〜CAnに出力する。具体的には、AC成分カット用の抵抗RA1〜RAnを介して印加電圧VA1〜VAnを可変容量素子CA1〜CAnに出力する。
切替部SW1〜SWnは、制御部30に設けられたスイッチ信号出力部32からのスイッチ信号SC1〜SCnに基づいて、その切替制御が行われる。スイッチ信号出力部32は、動作モード設定部80からの設定情報に基づいて、スイッチ信号SC1〜SCnを出力する。
切替部SW1は、スイッチ信号SC1に基づいて、可変電圧VVと固定電圧VFのいずれかを選択して、印加電圧VA1として可変容量素子CA1の一方の端子に出力する。切替部SW2は、スイッチ信号SC2に基づいて、可変電圧VVと固定電圧VFのいずれかを選択して、印加電圧VA2として可変容量素子CA2の一方の端子に出力する。他の切替部SW3〜SWnの動作も同様である。
可変容量素子CA1〜CAnの他方の端子のノードNB3は接地電圧(GND)に設定される。そして可変容量素子CA1〜CAnの一方の端子のノードNA1〜NAnとノードNB1(NB2)との間には、容量素子CB1〜CBnが設けられている。このノードNB1(NB2)は、図4に示すようにインバーター回路52の入力ノード(出力ノード)である。
即ち、容量素子CB1と可変容量素子CA1は、ノードNB1とNB3の間に直列に接続されている。容量素子CB2と可変容量素子CA2も、ノードNB1とNB3の間に直列に接続されている。他の容量素子CB3〜CBn、可変容量素子CA3〜CAnの接続についても同様である。
容量素子CB1〜CBnは、容量値が固定の素子であり、例えばポリシリコン容量やMIM(Metal-Insulator-Metal)などにより実現できる。容量素子CB1〜CBnは、DCカット用の容量素子として機能するものである。容量素子CB1〜CBnの容量値は、可変容量素子CA1〜CAnに比べて大きな容量値(例えば10倍程度)に設定されている。こうすることで、直列容量値(例えばCA1とCB1の直列容量値)において、可変容量素子CA1〜CAnの容量値が支配的な容量値になる。例えば、可変容量素子CA1、容量素子CB1の容量値を、各々、CA、CBとする。するとCA1とCB1の直列容量値はCS=1/{1/CA+1/CB}になる。従って、CBが十分に大きければ、直列容量値CSは、可変容量素子の容量値CAに近い値になる。
そして図5では、動作モード設定部80が、動作モードを第1の動作モードに設定している。この第1の動作モードでは、切替部SW1〜SWnのうちの少なくとも1つの切替部が、可変電圧VVを選択して出力する。例えば図5では、切替部SW1、SW2が可変電圧VVを選択し、選択した可変電圧VVを可変容量素子CA1、CA2の一方の端子に出力している。これに対して切替部SW3、SWnは、固定電圧VFを選択し、選択した固定電圧VFを、可変容量素子CA3、CAnの一方の端子に出力している。
このように第1の動作モードでは、切替部SW1〜SWnのうちの一部の切替部が、可変電圧VVを出力し、他の切替部は固定電圧VFを出力している。これにより、前述したように、回路装置20をVCXO用として動作させることができる。なお、切替部SW1〜SWnの全てが可変電圧VVを出力するようにしてもよい。
一方、図6では、動作モード設定部80が、動作モードを第2の動作モードに設定している。そして、この第2の動作モードでは、切替部SW1〜SWnが、固定電圧VFを選択して出力する。
このように第2の動作モードでは、全ての切替部SW1〜SWnが固定電圧VFを選択し、選択した固定電圧VFを可変容量素子CA1〜CAnに出力している。これにより、前述したように、回路装置20をSPXO用として動作させることができる。
具体的には、動作モード設定部80の記憶部82は、設定情報として、例えば[b1、b2、b3・・・・bn]を記憶する。b1、b2、b3・・・・bnの各々は、「0」(第1の論理レベル)又は「1」(第2の論理レベル)のいずれかに設定される。スイッチ信号出力部32が出力するスイッチ信号SC1、SC2、SC3・・・SCnは、この設定情報[b1、b2、b3・・・・bn]により制御される。
例えばb1=1の場合には、スイッチ信号SC1が例えばHレベルになり、切替部SW1は可変電圧VVを選択する。これにより可変容量素子CA1には可変電圧VVが印加される。一方、b1=0の場合には、スイッチ信号SC1が例えばLレベルになり、切替部SW1は固定電圧VFを選択する。これにより可変容量素子CA1には固定電圧VFが印加される。
同様に、b2=1の場合には、スイッチ信号SC2が例えばHレベルになり、切替部SW2は可変電圧VVを選択する。これにより可変容量素子CA2には可変電圧VVが印加される。一方、b2=0の場合には、スイッチ信号SC2が例えばLレベルになり、切替部SW2は固定電圧VFを選択する。これにより可変容量素子CA2には固定電圧VFが印加される。
そして図5の第1の動作モードでは、設定情報のb1、b2、b3・・・・bnの少なくとも1つが「1」になっている。これにより、可変容量素子CA1〜CAnの少なくとも1つに対して可変電圧VVが印加されるようになる。
一方、図6の第2の動作モードでは、設定情報のb1、b2、b3・・・・bnの全てが「0」になっている。これにより、全ての可変容量素子CA1〜CAnに対して固定電圧VFが印加されるようになる。
図7(A)は、制御電圧VC(可変電圧VV)と合成容量値CTL(負荷容量の合成容量値)の関係を示す図であり、図7(B)は、制御電圧VCと発振周波数FCの関係を示す図である。
ここでは、図5、図6における可変容量素子CA1〜CAnの個数がn=15である場合を例にとり説明する。
図7(A)、図7(B)において各特性曲線に付されているKVmの数字mは、n=15個の可変容量素子CA1〜CAnのうち、固定電圧VFが印加されている可変容量素子の個数を表している。
例えばKV1は、1個の可変容量素子に対して固定電圧VFを印加した場合の特性曲線である。即ち、KV1は、1個の可変容量素子に対して固定電圧VFを印加し、14個の可変容量素子に対して可変電圧VVを印加した場合の特性曲線である。
同様に、KV2は、2個の可変容量素子に対して固定電圧VFを印加し、13個の可変容量素子に対して可変電圧VVを印加した場合の特性曲線である。
また、KV0は、固定電圧VFが印加される可変容量素子は無く、全ての可変容量素子に対して可変電圧VVを印加した場合の特性曲線である。
また、KV15は、15個の全ての可変容量素子に対して固定電圧VFを印加した場合の特性曲線である。
例えば可変電圧VVが印加される可変容量素子の個数をj=15−mとする。すると、図7(B)から明らかなように、可変容量素子の個数jの設定によって、制御電圧VCに対する発振周波数FCの周波数可変感度を設定できる。
例えば特性曲線KV0では、m=0であるため、可変電圧VVが印加される可変容量素子の個数はj=15−0=15個になる。即ち全ての可変容量素子に対して可変電圧VVが与えられており、この場合には、特性曲線KV0の傾きは大きくなり、周波数可変感度が大きくなる。
また特性曲線KV1では、m=1であるため、可変電圧VVが印加される可変容量素子の個数はj=15−1=14個になる。即ち、14個の可変容量素子に対して可変電圧VVが与えられ、1個の可変容量素子に対して固定電圧VFが印加される。この場合には、特性曲線KV1の傾きは、特性曲線KV0に比べて小さくなり、周波数可変感度もKV0に比べて小さくなる。
また特性曲線KV2では、m=2であるため、可変電圧VVが印加される可変容量素子の個数はj=15−2=13個になる。即ち、13個の可変容量素子に対して可変電圧VVが与えられ、2個の可変容量素子に対して固定電圧VFが印加される。この場合には、特性曲線KV2の傾きは、特性曲線KV1に比べて小さくなり、周波数可変感度もKV1に比べて小さくなる。
そして特性曲線KV15では、m=15であるため、可変電圧VVが印加される可変容量素子の個数はj=15−15=0個になる。即ち、15個の全ての可変容量素子に対して固定電圧VFが印加される。この場合には、特性曲線KV15の傾きは0になる。
このように、図7(B)の特性曲線KV15は、SPXO用である第2の動作モードでの特性曲線に相当する。即ち、図6に示すように第2の動作モードでは、全ての可変容量素子CA1〜CA15に対して固定電圧VFが印加される。これにより、図7(B)の特性曲線KV15のように、制御電圧VCが変化しても発振周波数FCが変化しないというSPXOでの発振周波数特性が得られる。
一方、図7(B)の特性曲線KV0〜KV14は、VCXO用である第1の動作モードでの特性曲線に相当する。即ち、図5に示すように第1の動作モードでは、可変容量素子CA1〜CA15の少なくとも1つに対して可変電圧VVが印加される。そして、この可変電圧VVが印加される可変容量素子の個数j=15−mの設定によって、特性曲線KV0〜KV14の傾きが変化し、周波数可変感度を自在に調整できるようになる。これは、前述した、印加電圧VA1〜VAnのうちの可変電圧VVとなる電圧の供給個数の設定により、周波数可変感度を調整することに相当する。
このように本実施形態の回路装置によれば、VCXOとSPXOの両方に対応できると共に、VCXOにおける周波数可変感度も自在に調整することが可能になる。
3.電圧生成回路
図8に電圧生成回路90の構成例を示す。この電圧生成回路90は、基準電圧生成回路92(バンドギャップ・リファレンス回路)と電圧レギュレータ回路94を有する。
基準電圧生成回路92は、バンドギャップ・リファレンスにより基準電圧VREFを生成する回路であり、トランジスターTC1〜TC5と抵抗RC1、RC2とダイオードDC1〜DC3を有する。トランジスターTC1とTC2、TC3とTC4により構成されるカレントミラー回路により、ダイオードDC1、DC2には同じ電流値の電流が流れる。そして、トランジスターTC3、TC4のソース電位が同じになることにより抵抗RC1の両端に現れる電圧を利用して、基準電圧VREFを生成する。抵抗RC1とRC2の抵抗比を適切に選ぶことで、温度変動に依存しない基準電圧VREFを生成できる。この基準電圧VREFは、シリコンのバンドギャップ・エネルギーに対応するものであり、例えばVREF=1.25Vとなる。
電圧レギュレータ回路94は、オペアンプOPCとトランジスターTC6と抵抗RC3、RC4を有する。オペアンプOPCの仮想接地によりノードNC6の電圧が基準電圧VREFと等しくなるため、固定電圧VF(定電圧)は、VF=VREF×{(RC3+RC4)/RC4}で表される電圧になる。従って、電源電圧に依存しない固定電圧VFを出力できる。またオペアンプOPCのPSRR(電源電圧変動除去比)により、電源電圧が変動した場合にも、固定電圧VFの変動を最小限に抑えることができる。
従って、図8の構成の電圧生成回路90によれば、温度変動や電源変動に対する変動が最小限に抑えられた固定電圧VFを生成して、制御部30に供給できる。そして、このような変動が最小限に抑えられた固定電圧VFが可変容量素子VA1〜VAnの印加電圧として供給されることで、発振周波数の周波数安定度の向上等を図れる。
4.発振周波数の調整
図9は発振器の発振周波数の調整手法の例を説明する図である。例えば発振器の製品の出荷時に、VCXOの発振周波数を調整する場合には、まず、水晶振動子などの発振子10に対して機械的な加工を加えて、発振子10自体の発振周波数を調整する。
この場合に制御電圧VCは、前述した公称周波数に対応する公称周波数電圧VBに設定される。この公称周波数電圧VBは中心電圧と呼ばれており、例えば電源電圧VDDの中心電圧であるVB=VDD/2に設定される。そして発振子10の機械的加工だけでも充分に必要精度を得ることができるが、高精度が必要とされる場合は、発振周波数の最終的な微調整に、図4の可変容量回路62−1、62−2を用いる。つまり、可変容量回路62−1、62−2の容量値の設定により、図9のE1、E2に示すように、制御電圧がVC=VB=VDD/2の場合に発振周波数が公称周波数FVBになるように、発振周波数の最終的な調整を行う。即ち、公称精度の範囲内になるように発振周波数を最終調整する。
このようにしてVCXOにおける発振周波数の調整が実現される。そして本実施形態では、前述したように、第1、第2の動作モードの設定により、VCXOとSPXOの両方の動作を実現できる。従って、VCXOとしての発振周波数の調整を行うことで、SPXOとしての発振周波数の調整も済ますことができれば、調整作業の効率化を図れる。
そこで本実施形態では、第1の動作モードにおいて、発振周波数を公称周波数FVBに設定する際の制御電圧VCを、公称周波数電圧VBとした場合に、電圧生成回路90は、固定電圧VFとして、公称周波数電圧VBと同じ電圧値の電圧を生成する。例えば図9のように公称周波数電圧がVB=VDD/2である場合には、電圧生成回路90は、VF=VB=VDD/2の電圧を生成する。図8を例にとれば、このような固定電圧VF=VDD/2は、抵抗RC3、RC4の抵抗比を設定することで生成できる。
このようにすれば、VCXO用の第1の動作モードで図9のように発振周波数を調整した後に、SPXO用の第2の動作モードに切り替えた場合にも、電圧生成回路90が固定電圧VF=VB=VDD/2を出力することで、SPXOでの発振周波数も、公称周波数FVBに設定できるようになる。従って、発振周波数の調整作業の効率化を図れる。
5.電子機器、移動体
図10(A)に本実施形態の回路装置を含む電子機器の構成例を示す。この電子機器は、本実施形態の回路装置500、発振子10、アンテナATN、通信部510、処理部520を含む。また操作部530、表示部540、記憶部550を含むことができる。図10(A)の電子機器としては、例えば携帯型情報端末(携帯電話、スマートフォーン)、生体計測機器(脈拍計、歩数計等)、映像機器(デジタルカメラ、ビデオカメラ)などの種々の機器を想定できる。
通信部510(無線回路)は、アンテナANTを介して外部からデータを受信したり、外部にデータを送信する処理を行う。処理部520は、電子機器の制御処理や、通信部510を介して送受信されるデータに対するデジタル処理などを行う。
操作部530は、ユーザーが入力操作を行うためのものであり、操作ボタンやタッチパネルディスプレイなどにより実現できる。表示部540は、各種の情報を表示するものであり、液晶や有機ELなどにより実現できる。記憶部550は、データを記憶するものであり、RAMやROMなどの半導体メモリーやHDDなどにより実現できる。
図10(B)に、本実施形態の回路装置を含む移動体の例を示す。本実施形態の回路装置は、例えば、車、飛行機、バイク、自転車、或いは船舶等の種々の移動体に組み込むことができる。移動体は、例えばエンジンやモーター等の駆動機構、ハンドルや舵等の操舵機構、各種の電子機器を備えて、地上や空や海上を移動する機器・装置である。図10(B)は移動体の具体例としての自動車206を概略的に示している。自動車206には本実施形態の回路装置と発振子を有する発振器(不図示)が組み込まれる。制御装置208は、この発振器により生成されたクロック信号により動作する。制御装置208は、例えば車体207の姿勢に応じてサスペンションの硬軟を制御したり、個々の車輪209のブレーキを制御する。
なお、上記のように本実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。従って、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用語と共に記載された用語は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また、回路装置、発振器、電子機器、移動体の構成等も、本実施形態で説明したものに限定されず、種々の変形実施が可能である。
VV 可変電圧、VF 固定電圧、VC 制御電圧、
VA1〜VAn 印加電圧、CA1〜CAn 可変容量素子、
CB1〜CBn 容量素子、RA1〜RAn 抵抗、SW1〜SWn 切替部、
SC1〜SCn スイッチ信号、RF 帰還抵抗、TC1〜TC6 トランジスター、
DC1〜DC3 ダイオード、RC1〜RC4 抵抗、
10 発振子、20 回路装置、30 制御部、32 スイッチ信号出力部、
50 発振回路、52 インバーター回路、54 出力回路、
60(60−1、60−2)、62(62−1、62−2) 可変容量回路、
80 動作モード設定部、82 記憶部、90 電圧生成回路、
206 移動体(自動車)、207 車体、208 制御装置、209 車輪、
500 回路装置、510 通信部、520 処理部、530 操作部、
540 表示部、550 記憶部

Claims (11)

  1. 可変容量回路を有し、発振子を発振させる振回路と、
    制御部と、
    を含み、
    前記可変容量回路は、第1の可変容量素子〜第nの可変容量素子(nは2以上の整数)を有し、
    前記制御部は、
    可変電圧と固定電圧とが入力され、第1の印加電圧〜第nの印加電圧として前記可変電圧及び前記固定電圧の中から選択した電圧を、前記第1の可変容量素子〜前記第nの可変容量素子に対して出力する第1の切替部〜第nの切替部を含み、
    動作モードが第1の動作モードである場合には、
    前記第1の切替部〜前記第nの切替部のうちの少なくとも1つの切替部に、前記可変電圧を選択して出力させることで、前記第1の可変容量素子〜前記第nの可変容量素子に対して、少なくとも1つが可変電圧である前記第1の印加電圧〜前記第nの印加電圧を供給すると共に、前記第1の切替部〜前記第nの切替部のうち前記可変電圧を選択して出力する切替部の個数を設定することにより、前記個数が少なくなるにつれて周波数可変感度が小さくなるように前記周波数可変感度を設定し、
    前記動作モードが第2の動作モードである場合には、
    前記第1の切替部〜前記第nの切替部であるn個の個数の切替部に、前記固定電圧を選択して出力させることで、前記第1の可変容量素子〜前記第nの可変容量素子に対して、前記固定電圧である前記第1の印加電圧〜前記第nの印加電圧を供給することを特徴とする回路装置。
  2. 請求項1に記載の回路装置において、
    前記制御部は、
    前記第1の可変容量素子〜前記第nの可変容量素子と前記第1の切替部〜前記第nの切替部との接続ノードである第1〜第nの接続ノードと、前記発振回路の入力ノード又は出力ノードとの間に設けられる第1の固定容量素子〜第nの固定容量素子を含むことを特徴とする回路装置。
  3. 可変容量回路を有し、発振子を発振させる振回路と、
    制御部と、
    を含み、
    前記可変容量回路は、第1の可変容量素子〜第nの可変容量素子(nは2以上の整数)を有し、
    前記制御部は、
    可変電圧と固定電圧とが入力され、第1の印加電圧〜第nの印加電圧として前記可変電圧及び前記固定電圧の中から選択した電圧を、前記第1の可変容量素子〜前記第nの可変容量素子に対して出力する第1の切替部〜第nの切替部と、
    前記第1の可変容量素子〜前記第nの可変容量素子と前記第1の切替部〜前記第nの切替部との接続ノードである第1〜第nの接続ノードと、前記発振回路の入力ノード又は出力ノードとの間に設けられる第1の固定容量素子〜第nの固定容量素子と、を含み、
    動作モードが第1の動作モードである場合には、
    前記第1の切替部〜前記第nの切替部のうちの少なくとも1つの切替部に、前記可変電圧を選択して出力させることで、前記第1の可変容量素子〜前記第nの可変容量素子に対して、少なくとも1つが可変電圧である前記第1の印加電圧〜前記第nの印加電圧を供給し、
    前記動作モードが第2の動作モードである場合には、
    前記第1の切替部〜前記第nの切替部であるn個の個数の切替部に、前記固定電圧を選択して出力させることで、前記第1の可変容量素子〜前記第nの可変容量素子に対して、前記固定電圧である前記第1の印加電圧〜前記第nの印加電圧を供給することを特徴とする回路装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の回路装置において、
    前記動作モードを設定する動作モード設定部を含み、
    前記動作モード設定部は、
    前記動作モードの設定情報を記憶する記憶部を有し、
    前記制御部は、
    前記設定情報に基づいて、前記第1の動作モードと前記第2の動作モードの切替を行うことを特徴とする回路装置。
  5. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の回路装置において、
    前記制御部は、入力される制御信号によって、前記第1の動作モードと第2の動作モードの切替を行うことを特徴とする回路装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の回路装置において、
    基準電圧に基づいて前記固定電圧を生成する電圧生成回路を含むことを特徴とする回路装置。
  7. 請求項6に記載の回路装置において、
    前記第1の動作モードは、前記可変電圧である制御電圧の変化に応じて発振周波数が変化するモードであり、
    前記第1の動作モードにおいて、前記発振周波数を公称周波数に設定する際の前記制御電圧を、公称周波数電圧とした場合に、
    前記電圧生成回路は、
    前記固定電圧として前記公称周波数電圧を生成することを特徴とする回路装置。
  8. 請求項1乃至のいずれか一項に記載の回路装置において、
    前記可変電圧である制御電圧が入力される制御電圧入力端子を有し、
    前記第1の動作モードは、前記制御電圧の変化に応じて振周波数が変化するモードであり、
    前記第2の動作モードは、前記制御電圧変化に対して前記発振周波数が一定となるモードであることを特徴とする回路装置。
  9. 請求項1乃至8のいずれか一項に記載の回路装置と、
    前記発振子と、
    を含むことを特徴とする発振器。
  10. 請求項1乃至8のいずれか一項に記載の回路装置を含むことを特徴とする電子機器。
  11. 請求項1乃至8のいずれか一項に記載の回路装置を含むことを特徴とする移動体。
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