JP6569258B2 - 発振器、電子機器及び移動体 - Google Patents

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Description

本発明は、発振器、電子機器及び移動体に関する。
特許文献1には、予め水晶振動子の温度特性を測定し、複数の水準にランク分けしておき、水晶振動子ごとに、そのランクに応じた調整値を不揮発性メモリーへ書き込んだICと組み合わせることにより、所望の周波数精度を実現することができる温度補償型水晶発振器が記載されている。
特開平5−218739号公報
しかしながら、近年、温度補償型発振器に、更に高い周波数精度が要求されるようになり、温度補償調整時に使用した測定器の特性や測定環境に起因して、通常動作時の周波数偏差が温度補償調整時の周波数偏差よりも大きくなってしまい、所望の周波数精度を実現することができない場合があった。
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、本発明のいくつかの態様によれば、従来よりも高い周波数精度を実現することが可能な発振器を提供することができる。また、本発明のいくつかの態様によれば、当該発振器を用いた電子機器及び移動体を提供することができる。
本発明は前述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の態様または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
本適用例に係る発振器は、温度補償回路と、前記温度補償回路の出力信号が入力される発振回路と、不揮発性メモリーと、加算回路と、を含み、前記不揮発性メモリーは、前記温度補償回路の設定値と、少なくとも1つの調整値と、を記憶し、前記加算回路は、前記設定値といずれかの前記調整値とを加算して、前記温度補償回路に出力する。
発振回路は、例えば、ピアース発振回路、インバーター型発振回路、コルピッツ発振回路、ハートレー発振回路などの種々の発振回路の一部又は全部であってもよい。
本適用例に係る発振器によれば、例えば、温度補償調整時に不揮発性メモリーに温度補償回路の設定値を記憶させた後、当該設定値と調整値との加算値に基づいて温度補償を行うことで、発振周波数が所望の周波数に近づくように調整することができる。従って、本適用例に係る発振器によれば、従来よりも高い周波数精度を実現することができる。
[適用例2]
上記適用例に係る発振器は、選択回路を含み、前記不揮発性メモリーは、複数の前記調整値を記憶し、前記選択回路は、前記複数の前記調整値から1つを選択し、前記加算回路は、前記設定値と、前記選択回路が選択した前記調整値とを加算して、前記温度補償回路
に出力してもよい。
本適用例に係る発振器によれば、例えば、温度補償調整時に不揮発性メモリーに温度補償回路の設定値を記憶させた後、複数の調整値から1つを選択し、当該設定値と選択された調整値との加算値に基づいて温度補償を行うことができるので、調整値が1つの場合よりも、発振周波数が所望の周波数に近づくように調整することができる。
[適用例3]
上記適用例に係る発振器において、前記不揮発性メモリーは、選択値を記憶し、前記選択回路は、前記選択値に基づいて、前記調整値を選択してもよい。
本適用例によれば、例えば、発振器を起動すると、不揮発性メモリーに記憶されている選択値に基づいて自動的に適切な調整値が選択されるので、調整値を選択するための信号を発振器の外部から入力する必要がなく、使い勝手のよい発振器を実現することができる。
[適用例4]
上記適用例に係る発振器は、選択値を出力するヒューズ回路を含み、前記選択回路は、前記選択値に基づいて、前記調整値を選択してもよい。
本適用例によれば、例えば、発振器を起動すると、ヒューズ回路が出力する選択値に基づいて自動的に適切な調整値が選択されるので、調整値を選択するための信号を発振器の外部から入力する必要がなく、使い勝手のよい発振器を実現することができる。
また、不揮発性メモリーに選択値を記憶させる場合、設定値と選択値を同じアドレスに割り当てると、設定値は個々の発振器で異なるため設定値を読み出して設定値と選択値を同時に書き込む手間が必要となり、また、選択値を専用のアドレスに割り当てると未使用ビットが発生して不揮発性メモリーの面積が増加する可能性があるが、本適用例によれば、これらの問題が生じない。
[適用例5]
本適用例に係る電子機器は、上記のいずれかの発振器を備えている。
例えば、本適用例に係る電子機器は、上記のいずれかの発振器と、外部クロック信号を受信する通信部と、前記外部クロック信号と前記発振器の出力信号とに基づいて、前記発振器の周波数を制御する周波数制御部と、を含む、通信装置であってもよい。
[適用例6]
本適用例に係る移動体は、上記のいずれかの発振器を備えている。
これらの適用例によれば、従来よりも高い周波数精度を実現することが可能な発振器を用いるので、例えば、信頼性の高い電子機器及び移動体を実現することも可能である。
本実施形態の発振器の斜視図。 図2(A)は発振器の断面図、図2(B)は発振器の底面図。 第1実施形態の発振器の機能ブロック図。 モード切り替えの一例を示すタイミングチャート図。 第1実施形態の発振器の周波数温度特性の調整方法の一例を示すフローチャート図。 第2実施形態の発振器の機能ブロック図。 第2実施形態の発振器の周波数温度特性の調整方法の一例を示すフローチャート図。 変形例の発振器の機能ブロック図。 本実施形態の電子機器の構成の一例を示す機能ブロック図。 本実施形態の電子機器の外観の一例を示す図。 本実施形態の移動体の一例を示す図。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1.発振器
1−1.第1実施形態
[発振器の構成]
図1及び図2に本実施形態の発振器の構造を示す。図1は、本実施形態の発振器の斜視図であり、図2(A)は図1のA−A’断面図である。また、図2(B)は、本実施形態の発振器の底面図である。
図1及び図2(A)に示すように、本実施形態の発振器1は、後述する図3の発振用集積回路(IC:Integrated Circuit)2、振動子3、パッケージ4、蓋5、外部端子(外部電極)6、封止部材8を含んで構成されている。
振動子3としては、例えば、SAW(Surface Acoustic Wave)共振子、ATカット水晶振動子、SCカット水晶振動子、音叉型水晶振動子、その他の圧電振動子やMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)振動子などを用いることができる。振動子3の基板材料としては、水晶、タンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウム等の圧電単結晶や、ジルコン酸チタン酸鉛等の圧電セラミックス等の圧電材料、又はシリコン半導体材料等を用いることができる。振動子3の励振手段としては、圧電効果によるものを用いてもよいし、クーロン力による静電駆動を用いてもよい。
パッケージ4は、発振用IC2と振動子3とを収容するための容器である。具体的には、パッケージ4には、対向する面に2つの凹部が設けられており、蓋5で一方の凹部を覆うことによって収容室7aとなり、封止部材8で他方の凹部を覆うことによって収容室7bとなる。収容室7aには振動子3が収容され、収容室7bには発振用IC2が収容されている。パッケージ4の内部又は凹部の表面には、発振用IC2の2つの端子(後述する図3のXO端子及びXI端子)と振動子3の2つの端子とをそれぞれ電気的に接続するための不図示の配線が設けられている。また、パッケージ4の内部又は凹部の表面には、発振用IC2の各端子と対応する各外部端子6とを電気的に接続するための不図示の配線が設けられている。
図2(B)に示すように、本実施形態の発振器1は底面(パッケージ4の裏面)に、電源端子である外部端子VDD1,接地端子である外部端子VSS1、発振用IC2を制御する信号が入力される端子である外部端子VC1及び出力端子である外部端子OUT1の4個の外部端子6が設けられている。外部端子VDD1には電源電圧が供給され、外部端子VSS1は接地される。
図3は、第1実施形態の発振器の機能ブロック図である。図3に示すように、第1実施形態の発振器1は、発振用IC2と振動子3とを含む発振器であり、発振用IC2と振動
子3はパッケージ4に収容されている。
発振用IC2は、電源端子であるVDD端子、接地端子であるVSS端子、出力端子であるOUT端子、周波数を制御する信号が入力される端子であるVC端子、振動子3との接続端子であるXI端子及びXO端子が設けられている。VDD端子、VSS端子、OUT端子及びVC端子は、発振用IC2(図1参照)の表面に露出しており、それぞれ、パッケージ4に設けられた外部端子VDD1,VSS1,OUT1,VC1と接続されている。また、XI端子は振動子3の一端(一方の端子)と接続され、XO端子は振動子3の他端(他方の端子)と接続される。
本実施形態では、発振用IC2は、発振回路10、出力回路20、周波数調整回路30、AFC(Automatic Frequency Control)回路32、温度補償回路40、温度センサー42、加算回路50、選択回路52、不揮発性メモリー60、レジスター70、及びシリアルインターフェース(I/F)回路80を含んで構成されている。なお、本実施形態の発振用IC2は、これらの要素の一部を省略又は変更し、あるいは他の要素を追加した構成としてもよい。
不揮発性メモリー60は、各種の制御データを記憶するための記憶部であり、例えば、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)やフラッシュメモリーなどの書き換え可能な種々の不揮発性メモリーであってもよいし、ワンタイムPROM(One Time Programmable Read Only Memory)のような書き換え不可能な種々の不揮発性メモリーであってもよい。
本実施形態では、不揮発性メモリー60には、温度補償回路40の特性を制御するためのデータである、設定値、N個の調整値1〜N及び選択値が記憶されている。さらに、不揮発性メモリー60には、出力回路20、周波数調整回路30及びAFC回路32をそれぞれ制御するためのデータ(不図示)も記憶されている。
設定値は、発振器1の温度補償調整工程において算出される温度補償用のデータであり、例えば、振動子3の周波数温度特性に応じた0次、1次、2次、3次等の係数値(4次や5次の各係数値を含めてもよい)であってもよい。
調整値1〜Nは、温度補償調整時の測定器の特性や測定環境などに起因して生じる設定値の誤差(発振器1の通常動作時における周波数温度特性が基準範囲内となる設定値に対する誤差)を補正するためのデータであり、例えば、過去に複数の発振器1について温度補償調整工程で算出された設定値の誤差の統計情報等に基づき、あらかじめ予測される固定値(発振器1毎に変わらない値)であってもよい。例えば、統計上、ほとんどすべての発振器1について設定値の誤差がほぼ決まった1つの値であると予測されるような場合は、不揮発性メモリー60に記憶される調整値は1つ(N=1の場合)でもよい。また、例えば、統計上、ほとんどすべての発振器1について設定値の誤差が複数の値のうちのいずれかであると予測されるような場合は、不揮発性メモリー60に記憶される調整値は1つ(N=1の場合)でもよい。なお、設定値の誤差が生じない発振器1も予測される場合には、調整値1〜Nのうちの1つの調整値を0としてもよい。
選択値は、複数の調整値1〜Nのうちのいずれか1つの調整値を選択するためのデータであり、そのビット数は、例えば、2n−1<N≦2を満たす整数値nである。なお、調整値が1つのみの場合(N=1の場合)は、選択値は不要である。
不揮発性メモリー60に記憶されている各データは、発振用IC2の電源投入時(VDD端子の電圧が0Vから所望の電圧まで立ち上がる時)に不揮発性メモリー60からレジ
スター70に転送され、レジスター70に保持される。
本実施形態では、発振用IC2は、通常動作モードとシリアルI/Fモードとを切り替え可能であり、シリアルI/Fモードにおいて、シリアルインターフェース回路80を介して、不揮発性メモリー60及びレジスター70に対するリード/ライトが可能に構成されている。本実施形態では、発振器1の外部端子と接続される発振用IC2の端子はVDD,VSS,OUT,VCの4つしかないため、VDD端子の電圧レベルに応じて、通常動作モードとシリアルI/Fモードとを切り替え可能に構成されている。
図4は、モード切り替えの一例を示すタイミングチャート図である。図4に示すように、通常動作モードでは、電源電圧VDDは、閾値電圧Vthよりも低い電圧VDDLになっており、OUT端子から振幅がVDDLの発振信号が出力される。通常動作モードからシリアルI/Fモードへの切り替えには、VC端子の電圧をVSS(グランド電位)に設定し、VC端子の電圧がVSSの状態でVDD端子の電圧をVDDLからVthよりも高い電圧VDDHに変更する。シリアルインターフェース回路80は、このVC端子の電圧とVDD端子の電圧に応じて、通常動作モードからシリアルI/Fモードへの切り替えを行い、シリアルI/Fモードにおいて、VC端子から外部入力される信号をシリアルクロック信号、OUT端子から外部入力される信号をシリアルデータ信号(アドレス情報も含む)として受け付け、不揮発性メモリー60又はレジスター70に対するリード/ライトを行う。なお、シリアルI/Fモードでは、出力回路20からの発振信号の出力が停止し、OUT端子からシリアルデータ信号が入力可能になる。本実施形態では、VC端子の電圧をVSSに設定した状態でVDD端子の電圧をVDDHにすることでシリアルI/Fモードに切り替わるが、例えば、VC端子の電圧をVDDHに設定した状態でVDD端子の電圧をVDDHにすることでシリアルI/Fモードに切り替わるようにしてもよい。
シリアルI/Fモードから通常動作モードへの切り替えには、VDD端子の電圧をVDDHからVDDLに変更する。シリアルインターフェース回路80は、このVDD端子の電圧に応じて、シリアルI/Fモードから通常動作モードへの切り替えを行う。通常動作モードに切り替わると、出力回路20からの発振信号の出力が再開し、OUT端子から振幅がVDDLの発振信号が出力される。
通常動作モードからシリアルI/Fモードへの切り替えは、例えば、発振器の検査時に行われる。不揮発性メモリー60が書き換え不可能である場合には、発振器1の検査時において、外部端子からシリアルインターフェース回路80を介して、不揮発性メモリー60から転送される各データが保持されるレジスター70の各ビットに直接各データが書き込まれ、発振器1が所望の特性を満たすように調整・選択された各データが最終的に不揮発性メモリー60に書き込まれる。また、不揮発性メモリー60が書き換え可能である場合には、発振器1の検査時において、外部端子からシリアルインターフェース回路80を介して、不揮発性メモリー60に各データが書き込まれるようにしてもよい。ただし、不揮発性メモリー60への書き込みは一般に時間がかかるため、発振器1の検査時には、検査時間を短縮するために、外部端子からシリアルインターフェース回路80を介してレジスター70の各ビットに直接各データが書き込まれ、調整・選択された各データが最終的に不揮発性メモリー60に書き込まれるようにしてもよい。
図3において、選択回路52は、レジスター70に保持されている選択値に応じて、調整値1〜Nのいずれか1つを選択して出力する。
加算回路50は、レジスター70に保持されている設定値(不揮発性メモリー60に記憶されている設定値)と選択回路52が選択して出力する調整値(不揮発性メモリー60に記憶されているいずれかの調整値)とを加算して、加算結果の信号(調整値によって設
定値の誤差が補正された温度補償データ)を温度補償回路40に出力する。
発振回路10は、振動子3を発振させるための回路であり、振動子3の出力信号を増幅して振動子3にフィードバックする。発振回路10は、不揮発性メモリー60に記憶され、電源投入時にレジスター70に転送された制御データに基づいて発振段電流が制御され、振動子3の発振に基づく発振信号を出力する。
周波数調整回路30は、不揮発性メモリー60に記憶され、電源投入時にレジスター70に転送された制御データに応じた電圧を発生させて、発振回路10の負荷容量として機能する可変容量素子(不図示)の一端に印加する。これにより、所定の温度(例えば、25℃)かつVC端子の電圧が所定の電圧(例えば、VDD/2)となる条件下での発振回路10の発振周波数(基準周波数F0)が所望の周波数となるように制御(微調整)される。
AFC回路32は、不揮発性メモリー60に記憶され、電源投入時にレジスター70に転送された制御データに基づいてそのゲインが調整され、VC端子の電圧に応じた電圧を発生させて、発振回路10の負荷容量として機能する可変容量素子(不図示)の一端に印加する。これにより、発振回路10の発振周波数が、VC端子の電圧値に基づき制御される。
温度センサー42は、その周辺の温度に応じた信号(例えば、温度に応じた電圧)を出力する感温素子である。温度センサー42は、温度が高いほど出力電圧が高い正極性のものであってもよいし、温度が高いほど出力電圧が低い負極性のものであってもよい。なお、温度センサー42としては、発振器1の動作が保証される所望の温度範囲において、温度変化に対して出力電圧ができるだけ線形に変化するものが望ましい。
温度補償回路40は、温度センサー42からの出力信号が入力され、温度を変数として、加算回路50の出力信号(調整値によって設定値の誤差が補正された温度補償データ)に応じて、振動子3の周波数温度特性を補償するための電圧(温度補償電圧)を発生させて、発振回路10の負荷容量として機能する可変容量素子(不図示)の一端に印加する。これにより、発振回路10の発振周波数が、温度によらずほぼ一定になるように制御される。
出力回路20は、発振回路10が出力する発振信号が入力され、外部出力用の発振信号を生成し、OUT端子を介して外部に出力する。
このように構成された第1実施形態の発振器1は、所望の温度範囲において、温度によらず、外部端子VC1の電圧に応じた一定の周波数の発振信号を出力する電圧制御型の温度補償型発振器(振動子3が水晶振動子であればVC−TCXO(Voltage Controlled Temperature Compensated Crystal Oscillator))として機能する。
[発振器の周波数温度特性の調整方法]
図5は、第1実施形態の発振器1の周波数温度特性の調整方法の一例を示すフローチャート図である。図5の工程S10〜S100の一部を省略又は変更し、あるいは、他の工程を追加してもよい。また、可能な範囲で、各工程の順番を適宜変更してもよい。なお、図5のフローチャートに先立ち、不揮発性メモリー60に、出力回路20、周波数調整回路30及びAFC回路32をそれぞれ制御するためのデータが書き込まれているものとする。
図5の例では、まず、所望の温度範囲で発振器1の温度を振って、振動子3の周波数温
度特性を補償する設定値を算出する(S10)。例えば、所望の温度範囲(例えば、−40℃〜85℃)のうちの5点の温度の各々について、シリアルI/Fモードでレジスター70に複数の設定値のいずれか1つを書き込み、通常動作モードで発振器1の外部端子OUT1から出力される発振信号の周波数を測定する処理を繰り返して、設定値と発振周波数と関係などを求めて、これらの関係に基づいて、発振器1の周波数温度特性が基準範囲内(所望の温度範囲内における所望の周波数に対する発振器1の周波数偏差が基準範囲内)になるような設定値(温度補償データ)を算出する。
次に、工程S10で算出した設定値と予測される設定値誤差に応じた調整値1〜Nを不揮発性メモリー60に書き込む(S20)。
次に、不揮発性メモリー60に記憶されている各データをレジスター70に転送する(S30)。例えば、発振器1(発振用IC2)を再起動(電源を落とした後に電源再投入)することで工程S30を行ってもよい。この工程S30により、工程S20で不揮発性メモリー60に書き込まれた設定値と調整値1〜Nがレジスター70に転送されて保持される。
次に、変数kを1とし(S40)、調整値kを選択する選択値をレジスター70に書き込む(S50)。この工程S50により、選択回路52は、レジスター70に保持されている調整値1〜Nのうち、選択値に応じた調整値を選択して出力し、加算回路50は、レジスター70に保持されている設定値と選択された調整値とを加算して出力する。
次に、所望の温度範囲で発振器1の温度を振りながら、発振器1が出力する発振信号(外部端子OUT1から出力される発振信号)の周波数を測定し、発振器1の周波数温度特性を取得する(S60)。
そして、発振器1の周波数温度特性が基準範囲内であれば(S70のY)、調整値kを選択する選択値を不揮発性メモリー60に書き込み(S80)、終了する。
一方、発振器1の周波数温度特性が基準範囲内でなければ(S70のN)、k<Nの時は(S90のY)、変数kを1だけ増加し(S100)、工程S50以降の処理を再び行う。また、k≧Nの時は(S90のN)、工程S80を行わずに終了する。
なお、図5のフローチャートにおいて、工程S80を行って終了した場合は、所望の温度範囲内で周波数偏差が仕様を満たすものとし、周波数温度特性の検査については発振器1を合格品と判定してもよい。また、工程S80を行わずに終了した場合は、調整値1〜Nのいずれを選択しても所望の温度範囲内で周波数偏差が仕様を満たさないものとし、発振器1を不合格品と判定して破棄してもよい。
以上に説明したように、第1実施形態によれば、温度補償調整工程において得られた設定値(温度補償データ)と予測される設定値誤差に応じた調整値1〜Nを不揮発性メモリー60に記憶させた後、調整値1〜Nのいずれか1つを選択し、当該設定値と選択された調整値との加算値に基づいて温度補償を行うことで、発振器1の周波数温度特性が基準範囲内になるように微調整することができる。従って、第1実施形態の発振器1によれば、従来よりも高い周波数精度を実現することができる。
また、本実施形態によれば、発振器1を起動すると、不揮発性メモリー60に記憶されている選択値に基づいて自動的に適切な調整値が選択されるので、調整値を選択するための信号を発振器1の外部から入力する必要がなく、使い勝手のよい発振器1を実現することができる。
さらに、本実施形態によれば、温度補償調整工程において得られた設定値(温度補償データ)を用いて温度補償した状態で発振器1の周波数を測定し、基準範囲を外れていた場合でも、長い時間を要する温度補償工程を改めて行う必要がないので、従来の周波数温度特性の調整方法と比較して、調整時間を大幅に削減することができる。
1−2.第2実施形態
第2実施形態の発振器も、第1実施形態の発振器と同様、電圧制御型の温度補償型発振器であり、第1実施形態と同様の構成要素には同じ符号を付し、以下では、重複する説明については省略し、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
図6は、第2実施形態の発振器1の機能ブロック図である。図6に示すように、第2実施形態の発振器1は、発振用IC2に含まれる不揮発性メモリー60の構成を除き、第1実施形態の発振器1と同様である。
第2実施形態において、不揮発性メモリー60は、M個のバンク1〜Mを有している。バンク1〜Mの各々は、温度補償回路40の特性を制御するためのデータである、設定値、N個の調整値1〜N及び選択値が記憶可能であり、また、出力回路20、周波数調整回路30及びAFC回路32をそれぞれ制御するためのデータ(不図示)も記憶可能な容量を有している。発振器1の外部端子からシリアルインターフェース回路80を介して、不揮発性メモリー60のバンク1〜Mのいずれか1つに各データが書き込まれる。そして、選択回路62は、最後に書き込まれたバンクに記憶されている設定値を選択して出力し、選択回路64−1〜Nは、最後に書き込まれたバンクに記憶されている調整値1〜Nをそれぞれ選択して出力し、選択回路66は、最後に書き込まれたバンクに記憶されている選択値を選択して出力する。
選択回路62、選択回路64−1〜N及び選択回路66がそれぞれ選択して出力する各データは、発振用IC2の電源投入時(VDD端子の電圧が0Vから所望の電圧まで立ち上がる時)にレジスター70に転送され、レジスター70に保持される。
第2実施形態の発振器1のその他の構成は、第1実施形態と同様である。このように構成された第2実施形態の発振器1では、例えば、不揮発性メモリー60がワンタイムPROMなどの書き換えが不可能な不揮発性メモリーであっても、バンクを切り替えながら各データを書き込むことができるので、各データについて実質的にM回の書き込み(M−1回の書き換え)が可能である。
[発振器の周波数温度特性の調整方法]
図7は、第2実施形態の発振器1の周波数温度特性の調整方法の一例を示すフローチャート図である。図7の工程S200〜S320の一部を省略又は変更し、あるいは、他の工程を追加してもよい。また、可能な範囲で、各工程の順番を適宜変更してもよい。また、以下では、図5のフローチャートと同様の工程については、その詳細についての説明を省略する。なお、図7のフローチャートに先立ち、不揮発性メモリー60のバンク1〜Mのすべてに、出力回路20、周波数調整回路30及びAFC回路32をそれぞれ制御するためのデータが書き込まれているものとする。
図7の例では、まず、変数jを1とし(S200)、図5の工程S10と同様に、所望の温度範囲で発振器1の温度を振って、振動子3の周波数温度特性を補償する設定値を算出する(S210)。
次に、工程S210で算出した設定値と予測される設定値誤差に応じた調整値1〜Nを
不揮発性メモリー60のバンクjに書き込む(S220)。この工程S220により、選択回路62は、バンクjに書き込まれた設定値を選択して出力し、選択回路64−1〜Nは、バンクjに書き込まれた調整値1〜Nをそれぞれ選択して出力する。
次に、不揮発性メモリー60のバンクjに記憶されている各データをレジスター70に転送する(S230)。例えば、発振器1(発振用IC2)を再起動(電源を落とした後に電源再投入)することで工程S230を行ってもよい。この工程S230により、工程S220で不揮発性メモリー60のバンクjに書き込まれた設定値と調整値1〜N(選択回路62及び選択回路64−1〜Nがそれぞれ選択して出力する設定値及び調整値1〜N)がレジスター70に転送されて保持される。
次に、変数kを1とし(S240)、図5の工程S50と同様に、調整値kを選択する選択値をレジスター70に書き込む(S250)。
次に、図5の工程S60と同様に、所望の温度範囲で発振器1の温度を振りながら、発振器1が出力する発振信号(外部端子OUT1から出力される発振信号)の周波数を測定し、発振器1の周波数温度特性を取得する(S260)。
そして、発振器1の周波数温度特性が基準範囲内であれば(S270のY)、調整値kを選択する選択値を不揮発性メモリー60のバンクjに書き込み(S280)、終了する。
一方、発振器1の周波数温度特性が基準範囲内でなければ(S270のN)、k<Nの時は(S290のY)、変数kを1だけ増加し(S300)、工程S250以降の処理を再び行う。また、k≧Nの時は(S290のN)、j<Mの時は(S310のY)、変数jを1だけ増加し(S320)、工程S210以降の処理を再び行い、j≧Mの時は(S310のN)、工程S280を行わずに終了する。
なお、図7のフローチャートにおいて、工程S280を行って終了した場合は、所望の温度範囲内で周波数偏差が仕様を満たすものとし、周波数温度特性の検査については発振器1を合格品と判定してもよい。また、工程S280を行わずに終了した場合は、調整値1〜Nのいずれを選択しても所望の温度範囲内で周波数偏差が仕様を満たさないものとし、発振器1を不合格品と判定して破棄してもよい。
以上に説明した第2実施形態の発振器1も、第1実施形態の発振器1と同様の効果を奏することができる。
1−3.変形例
上述した各実施形態の発振器1(発振用IC2)は、種々に変形可能である。
例えば、上述した各実施形態では、図5のフローチャートの工程S80又は図7のフローチャートの工程S280において、選択値が不揮発性メモリー60に書き込まれるが、不揮発性メモリー60がワンタイムPROMなどの書き換え不可能な不揮発性メモリーである場合には、これに先立ち、工程S20又は工程220で設定値及び調整値1〜Nが不揮発性メモリー60に書き込まれるため、設定値あるいは調整値1〜Nのいずれかと同じアドレスに選択値のビットを割り当てることができない。また、図5のフローチャート又は図7のフローチャートに先立ち、不揮発性メモリー60に、出力回路20、周波数調整回路30及びAFC回路32をそれぞれ制御するためのデータが書き込まれているものとすると、これらの各データと同じアドレスに選択値のビットを割り当てることもできない。そうすると、選択値のために専用のアドレスを設ける必要が生じるため当該アドレスの
ビットに空きが生じ、不揮発性メモリー60が不要に増大する可能性がある。
不揮発性メモリー60がEEPROMなどの書き換え可能な不揮発性メモリーである場合には、例えば、設定値と同じアドレスに選択値のビットを割り当てることができるが、設定値は発振器1毎に異なり、固定値ではないため、一旦、不揮発性メモリー60から設定値を読み出し、同じ設定値を選択値とともに不揮発性メモリー60に上書きすることが必要になり、少々面倒である。また、調整値1〜Nを固定値としてこれらのいずれかと同じアドレスに、あるいは、出力回路20、周波数調整回路30及びAFC回路32をそれぞれ制御するためのデータのうち固定値のデータと同じアドレスに、選択値のビットを割り当てることもできるが、当該アドレスのビットに空きが生じる場合には、不揮発性メモリー60が不要に増大する可能性がある。
そこで、例えば、上述した各実施形態を、不揮発性メモリー60に選択値が記憶されず、ヒューズ回路によって選択値が設定されるように変形してもよい。図8は、第1実施形態の発振器1をヒューズ回路によって選択値が設定されるように変形した変形例の発振器1の機能ブロック図である。図8に示すように、この変形例の発振器1は、図3の発振器1に対して、不揮発性メモリー60に選択値が記憶されず、発振用IC2に、選択回路54とヒューズ回路90が追加されている点が異なる。
ヒューズ回路90は、調整値1〜Nのいずれか1つを選択するための選択値を出力する。ヒューズ回路90の内部配線(不図示)の一部を切断することで、調整値1〜Nのいずれか1つを選択するための選択値を任意に設定することができる。
選択回路54は、レジスター70に保持されている選択値とヒューズ回路90が出力する選択値のいずれか一方を選択して出力する。本変形例では、選択回路54は、ヒューズ回路90に所望の選択値が設定される前(図5のフローチャートを実行する際)はレジスター70に保持されている選択値を選択して出力し、ヒューズ回路90に所望の選択値が設定された後はヒューズ回路90の出力値を選択して出力する。このような選択回路54の制御は、例えば、シリアルインターフェース回路80を介して外部からモードを切り替えることによって実現することもできるし、ヒューズ回路90が、設定された選択値に応じた選択回路54の制御信号を出力するように構成することで実現することもできる。
選択回路52は、選択回路54が出力する選択値に基づいて、調整値1〜Nのいずれかを選択する。従って、ヒューズ回路90に所望の選択値が設定された後は、選択回路52は、ヒューズ回路90が出力する選択値に基づいて、調整値1〜Nのいずれかを選択する。
なお、図示を省略するが、この変形例の発振器1の周波数温度特性の調整方法の一例を示すフローチャートは、工程S80を除き図5のフローチャートと同じであり、工程S80において、選択値を不揮発性メモリー60に書き込む代わりにヒューズ回路90の一部の配線を切断して選択値を設定すればよい。
本変形例によれば、例えば、発振器1を起動すると、ヒューズ回路90が出力する選択値に基づいて自動的に適切な調整値が選択されるので、調整値を選択するための信号を発振器1の外部から入力する必要がなく、使い勝手のよい発振器1を実現することができる。また、本変形例によれば、第1実施形態又は第2実施形態とは異なり、設定値を読み出して設定値と選択値を同時に書き込む手間が不要であり、未使用ビットにより不揮発性メモリー60の面積が不要に増加するという問題も生じない。
2.電子機器
図9は、本実施形態の電子機器の構成の一例を示す機能ブロック図である。また、図10は、本実施形態の電子機器の一例であるスマートフォンの外観の一例を示す図である。
本実施形態の電子機器300は、発振器310、CPU(Central Processing Unit)320、操作部330、ROM(Read Only Memory)340、RAM(Random Access Memory)350、通信部360、表示部370を含んで構成されている。なお、本実施形態の電子機器は、図9の構成要素(各部)の一部を省略又は変更し、あるいは、他の構成要素を付加した構成としてもよい。
発振器310は、発振回路312と振動子313とを備えている。発振回路312は、振動子313を発振させて発振信号を発生させる。この発振信号は発振器310のOUT端子からCPU320に出力される。
CPU320は、ROM340等に記憶されているプログラムに従い、発振器310から入力される発振信号をクロック信号として各種の計算処理や制御処理を行う。具体的には、CPU320は、操作部330からの操作信号に応じた各種の処理、外部装置とデータ通信を行うために通信部360を制御する処理、表示部370に各種の情報を表示させるための表示信号を送信する処理等を行う。
操作部330は、操作キーやボタンスイッチ等により構成される入力装置であり、ユーザーによる操作に応じた操作信号をCPU320に出力する。
ROM340は、CPU320が各種の計算処理や制御処理を行うためのプログラムやデータ等を記憶している。
RAM350は、CPU320の作業領域として用いられ、ROM340から読み出されたプログラムやデータ、操作部330から入力されたデータ、CPU320が各種プログラムに従って実行した演算結果等を一時的に記憶する。
通信部360は、CPU320と外部装置との間のデータ通信を成立させるための各種制御を行う。
表示部370は、LCD(Liquid Crystal Display)等により構成される表示装置であり、CPU320から入力される表示信号に基づいて各種の情報を表示する。表示部370には操作部330として機能するタッチパネルが設けられていてもよい。
発振回路312として例えば上述した実施形態の発振用IC2を適用し、又は、発振器310として例えば上述した実施形態の発振器1を適用することにより、信頼性の高い電子機器を実現することができる。
このような電子機器300としては種々の電子機器が考えられ、例えば、パーソナルコンピューター(例えば、モバイル型パーソナルコンピューター、ラップトップ型パーソナルコンピューター、タブレット型パーソナルコンピューター)、スマートフォンや携帯電話機などの移動体端末、ディジタルカメラ、インクジェット式吐出装置(例えば、インクジェットプリンター)、ルーターやスイッチなどのストレージエリアネットワーク機器、ローカルエリアネットワーク機器、移動体端末基地局用機器、テレビ、ビデオカメラ、ビデオレコーダー、カーナビゲーション装置、リアルタイムクロック装置、ページャー、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ゲーム用コントローラー、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニター、電子双眼鏡、POS端末、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置
、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシミュレーター、ヘッドマウントディスプレイ、モーショントレース、モーショントラッキング、モーションコントローラー、PDR(歩行者位置方位計測)等が挙げられる。
本実施形態の電子機器300の一例として、通信部360が外部クロック信号を受信し、CPU320(処理部)が、当該外部クロック信号と発振器310の出力信号(内部クロック信号)とに基づいて、発振器310の周波数を制御する周波数制御部と、を含む、通信装置であってもよい。この通信装置は、例えば、ストレータム3などの基幹系ネットワーク機器やフェムトセルに使用される通信機器であってもよい。
ネットワーク機器は、時刻同期網を張り巡らせているので正確な時刻を得ている。時刻同期網の末端に位置するネットワーク機器ほど同期切れや時刻ゆらぎ(時刻ずれ)が生じやすい。本実施形態の発振器310は、0.1ppm以下の極めて高精度な周波数温度特性を実現可能であるため、この時刻ゆらぎを補正し、同期切れの時に代わりのクロック源として好適である。例えば、ストレータム3規格に対応した発振器310を備えることにより、同期イーサーネットの通信方法などを規定するSyncE(Synchronous Ethernet(登録商標))規格に定められているジッター、ワンダー及びホールドオーバー等の条件を満たすことが可能なネットワーク機器を実現することができる。
また、フェムトセルとは、携帯電話基地局(セル)のうち、オフィスや家庭内に設置することが想定された極めて小規模な基地局のことであり、フェムトセルがカバーする電波出力範囲は半径数十メートル程度である。フェムトセルは、ブロードバンド回線を通じて携帯電話網に接続する。ビルに囲まれたオフィス空間のような、従来の仕組みでは十分な電波状況が確保できなかった場所でも、フェムトセルを設置することによって通話を確保することができる。また、固定通信回線を利用して解体電話を固定電話と融合するサービスであるFMC(Fixed Mobile Convergence)の導入が可能になるという観点からもフェムトセルは注目を集めている。
3.移動体
図11は、本実施形態の移動体の一例を示す図(上面図)である。図11に示す移動体400は、発振器410、エンジンシステム、ブレーキシステム、キーレスエントリーシステム等の各種の制御を行うコントローラー420,430,440、バッテリー450、バックアップ用バッテリー460を含んで構成されている。なお、本実施形態の移動体は、図11の構成要素(各部)の一部を省略し、あるいは、他の構成要素を付加した構成としてもよい。
発振器410は、不図示の発振回路と振動子とを備えており、発振回路は振動子を発振させて発振信号を発生させる。この発振信号は発振器410の外部端子からコントローラー420,430,440に出力され、例えばクロック信号として用いられる。
バッテリー450は、発振器410及びコントローラー420,430,440に電力を供給する。バックアップ用バッテリー460は、バッテリー450の出力電圧が閾値よりも低下した時、発振器410及びコントローラー420,430,440に電力を供給する。
発振器410が備える発振回路として例えば上述した実施形態の発振用IC2を適用し、又は、発振器410として例えば上述した実施形態の発振器1を適用することにより、信頼性の高い移動体を実現することができる。
このような移動体400としては種々の移動体が考えられ、例えば、自動車(電気自動車も含む)、ジェット機やヘリコプター等の航空機、船舶、ロケット、人工衛星等が挙げられる。
本発明は本実施形態に限定されず、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。
例えば、上述した実施形態及び変形例の発振器は、温度補償機能と電圧制御機能(周波数制御機能)を有する発振器(VC−TCXO(Voltage Controlled Temperature Compensated Crystal Oscillator)等)であるが、本発明は、温度補償機能を有さない電圧制御型発振器(VCXO(Voltage Controlled Crystal Oscillator)等)、電圧制御機能(周波数制御機能)を有さない温度補償型発振器(TCXO(Temperature Compensated Crystal Oscillator)等)、温度補償機能と電圧制御機能(周波数制御機能)をともに有さない発振器(SPXO(Simple Packaged Crystal Oscillator)等)、恒温槽型の発振器(OCXO(Oven Controlled Crystal Oscillator)等)などの発振器にも適用することができる。
上述した実施形態および変形例は一例であって、これらに限定されるわけではない。例えば、各実施形態および各変形例を適宜組み合わせることも可能である。
本発明は、実施の形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
1 発振器、2 発振用IC、3 振動子、4 パッケージ、5 蓋、6 外部端子(外部電極)、7a,7b 収容室、8 封止部材、10 発振回路、20 出力回路、30
周波数調整回路、32 AFC回路、40 温度補償回路、42 温度センサー、50
加算回路、52 選択回路、54 選択回路、60 不揮発性メモリー、62 選択回路、64−1〜64−N 選択回路、66 選択回路、70 レジスター、80 シリアルインターフェース(I/F)回路、90 ヒューズ回路、300 電子機器、310 発振器、312 発振回路、313 振動子、320 CPU、330 操作部、340
ROM、350 RAM、360 通信部、370 表示部、400 移動体、410
発振器、420,430,440 コントローラー、450 バッテリー、460 バックアップ用バッテリー

Claims (6)

  1. 温度補償回路と、
    前記温度補償回路の出力信号が入力される発振回路と、
    不揮発性メモリーと、
    加算回路と、を含み、
    前記不揮発性メモリーは、前記温度補償回路の設定値と、少なくとも1つの調整値と、を記憶し、
    前記加算回路は、
    前記設定値といずれかの前記調整値とを加算して、前記温度補償回路に出力し、
    前記設定値は、温度補償調整工程において算出される温度補償用のデータであり、
    前記調整値は、通常動作時における周波数温度特性が基準範囲内となる設定値に対する誤差である、発振器。
  2. 選択回路を含み、
    前記不揮発性メモリーは、複数の前記調整値を記憶し、
    前記選択回路は、前記複数の前記調整値から1つを選択し、
    前記加算回路は、
    前記設定値と、前記選択回路が選択した前記調整値とを加算して、前記温度補償回路に出力する、請求項1に記載の発振器。
  3. 前記不揮発性メモリーは、選択値を記憶し、
    前記選択回路は、
    前記選択値に基づいて、前記調整値を選択する、請求項2に記載の発振器。
  4. 選択値を出力するヒューズ回路を含み、
    前記選択回路は、
    前記選択値に基づいて、前記調整値を選択する、請求項2に記載の発振器。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の発振器を備えた、電子機器。
  6. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の発振器を備えた、移動体。
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