JP2016134887A - 発振回路、発振器、電子機器及び移動体 - Google Patents

発振回路、発振器、電子機器及び移動体 Download PDF

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Abstract

【課題】従来よりも起動時間を短縮することが可能な発振回路を提供すること。【解決手段】発振回路10は、振動子3の一端に接続される第1端子(XO端子)および振動子3の他端に接続される第2端子(XI端子)を有し、振動子3を発振させる発振用回路11と、発振用回路11に電気的に接続され、発振用回路11を起動するための起動信号(INV1out,INV2out)を出力する起動回路13と、発振用回路11に電力を供給する電源回路12と、を含む。起動回路13は、電源回路12の立ち上がりに連動して発振用回路11に起動信号を出力する。【選択図】図8

Description

本発明は、発振回路、発振器、電子機器及び移動体に関する。
特許文献1には、振動子を発振させるための発振回路の起動時間を短縮するためのパルス信号を出力する回路を有する発振回路が開示されている。
特開2011−188313号公報
しかしながら、特許文献1に記載の発振回路では、発振回路へのパルス信号の入力と、発振回路を動作させるための電源回路の動作との関係が規定されておらず、例えば、電源投入後の電源回路の立ち上がり特性によっては、発振回路にパルス信号が入力されても発振回路が高速に起動しない可能性がある。
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、本発明のいくつかの態様によれば、従来よりも起動時間を短縮することが可能な発振回路を提供することができる。また、本発明のいくつかの態様によれば、当該発振回路を用いた発振器、電子機器及び移動体を提供することができる。
本発明は前述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の態様または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
本適用例に係る発振回路は、振動子の一端に接続される第1端子および前記振動子の他端に接続される第2端子を有し、前記振動子を発振させる発振用回路と、前記発振用回路に電気的に接続され、前記発振用回路を起動するための起動信号を出力する起動回路と、前記発振用回路に電力を供給する電源回路と、を含み、前記起動回路は、前記電源回路の立ち上がりに連動して前記発振用回路に前記起動信号を出力する。
発振回路は、例えば、ピアース発振回路、インバーター型発振回路、コルピッツ発振回路、ハートレー発振回路などの種々の発振回路の一部又は全部であってもよい。
本適用例に係る発振回路によれば、発振用回路の起動を電源回路の立ち上がりに連動させることにより、発振用回路が起動を開始するときには電源回路から電力が供給されているため、電源回路と発振用回路が同時に起動する従来の発振回路よりも起動時間を短縮することができる。
[適用例2]
上記適用例に係る発振回路において、前記発振用回路が起動を開始する前は、前記第1端子には第1の直流電圧が印加され、前記第2端子には第2の直流電圧が印加されており、前記起動信号は、前記第1端子への前記第1の直流電圧の印加および前記第2端子への前記第2の直流電圧の印加を停止させるための信号であってもよい。
本適用例に係る発振回路によれば、発振用回路が起動を開始する前は、振動子の両端の電位差が第1の直流電圧と第2の直流電圧との電位差に保持され、発振用回路が起動を開始した後は所望の電位差になるため、発振用回路が起動を開始する前後で、振動子の両端の電位差を変化させることができる。これにより、振動子が発振を開始する初期の励振電流が大きくなるため、初期の励振電流がほぼ0である従来の発振回路よりも起動時間を短縮することができる。
[適用例3]
上記適用例に係る発振回路において、前記第1の直流電圧は、前記第2の直流電圧よりも高く、前記発振用回路が起動を開始した後の前記第1端子の電圧は、前記第1の直流電圧よりも低く、前記発振用回路が起動を開始した後の前記第2端子の電圧は、前記第2の直流電圧よりも高くてもよい。
例えば、第1の直流電圧は電源電圧であり、第2の直流電圧はグランド電圧であってもよい。
本適用例に係る発振回路によれば、発振用回路が起動を開始するときに、第1端子の電圧は第1の直流電圧から低下し、第2端子の電圧は第2の直流電圧から上昇するので、発振用回路が起動を開始する前後で、振動子の両端の電位差を急峻に変化させることができる。これにより、振動子が発振を開始する初期の励振電流がより大きくなるため、起動時間をさらに短縮することができる。
[適用例4]
上記適用例に係る発振回路において、前記電源回路は、第1の信号が入力され、前記第1の信号に追従する第2の信号を生成し、前記第1の信号の電圧と前記第2の信号の電圧とが一致したときに立ち上がり、前記起動回路は、前記第1の信号の電圧と前記第2の信号の電圧とを比較するコンパレーター回路を有し、前記コンパレーター回路の出力信号に基づいて前記起動信号を生成してもよい。
本適用例に係る発振回路によれば、温度や電源電圧の変動等によって電源回路の立ち上がり時間が変動しても、発振用回路の起動を電源回路の立ち上がりに連動させることができる。
[適用例5]
上記適用例に係る発振回路において、前記コンパレーター回路は、前記第1の信号の電圧が上昇し、前記第2の信号の電圧と正のオフセット電圧との和が前記第1の信号の電圧と一致するときに前記出力信号の極性を反転させてもよい。
本適用例に係る発振回路によれば、電源回路が立ち上がる少し前にコンパレーター回路の出力信号の極性を反転させることができるので、より確実に発振用回路の起動を電源回路の立ち上がりに連動させることができる。
[適用例6]
上記適用例に係る発振回路において、前記起動回路は、前記第1の信号の電圧が上昇し、前記コンパレーター回路の前記出力信号の極性が反転した後は、前記オフセット電圧を増加させてもよい。
本適用例に係る発振回路によれば、第1の信号の電圧が第2の信号の入力側のオフセット電圧分だけ低下しなければコンパレーター回路の出力信号の極性が反転しない(発振用
回路の起動を開始する前の極性に戻らない)ため、発振用回路が起動を開始した後は、当該オフセット電圧を増加させることにより、コンパレーター回路の出力信号の極性が元に戻りにくくなり、振動子を安定して発振させることができる。
[適用例7]
本適用例に係る発振器は、上記のいずれかの発振回路と、前記振動子と、当該発振回路と当該振動子とが配置される容器と、を有する。
本適用例に係る発振器によれば、発振回路が、発振用回路の起動を電源回路の立ち上がりに連動させることにより、発振用回路が起動を開始するときには電源回路から電力が供給されているため、電源回路と発振用回路が同時に起動する従来の発振器よりも起動時間を短縮することができる。
[適用例8]
本適用例に係る電子機器は、上記のいずれかの発振回路、又は、上記の発振器を備える。
[適用例9]
本適用例に係る移動体は、上記のいずれかの発振回路、又は、上記の発振器を備える。
これらの適用例によれば、従来よりも起動時間を短縮可能な発振回路又は発振器を用いるので、信頼性の高い電子機器及び移動体を実現することができる。
本実施形態の発振器の斜視図。 図2(A)は発振器の断面図、図2(B)は発振器の底面図。 本実施形態の発振器の機能ブロック図。 本実施形態の発振器における出力回路の構成例を示す図。 本実施形態の発振器における振幅制御回路の構成例を示す図。 出力レベル調整レジスターの設定値とD/Aコンバーターの出力電圧及びクリップ電圧との関係の一例を示す図。 クリップド・サイン波の出力波形の一例を示す図。 本実施形態の発振器における発振回路の構成例を示す図。 本実施形態における発振回路の各信号の電源投入時からの波形の一例を示す図。 比較例における発振回路の各信号の電源投入時からの波形の一例を示す図。 本実施形態の電子機器の構成の一例を示す機能ブロック図。 本実施形態の電子機器の外観の一例を示す図。 本実施形態の移動体の一例を示す図。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1.発振器
図1及び図2に本実施形態の発振器の構造を示す。図1は、本実施形態の発振器の斜視図であり、図2(A)は図1のA−A’断面図である。また、図2(B)は、本実施形態の発振器の底面図である。
図1及び図2(A)に示すように、本実施形態の発振器1は、後述する図3の発振回路2を含む電子部品9、振動子3、パッケージ4、蓋5、外部端子(外部電極)6、封止部材8を含んで構成されている。
振動子3としては、例えば、SAW(Surface Acoustic Wave)共振子、ATカット水晶振動子、SCカット水晶振動子、音叉型水晶振動子、その他の圧電振動子やMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)振動子などを用いることができる。振動子3の基板材料としては、水晶、タンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウム等の圧電単結晶や、ジルコン酸チタン酸鉛等の圧電セラミックス等の圧電材料、又はシリコン半導体材料等を用いることができる。振動子3の励振手段としては、圧電効果によるものを用いてもよいし、クーロン力による静電駆動を用いてもよい。なお、本実施形態の振動子3は、基板材料が個片化されたチップ形状の素子としているが、これに限らず、チップ形状の素子が容器に封入されている振動デバイスを用いてもよい。
パッケージ4は、電子部品9と振動子3とを収容するための容器である。具体的には、パッケージ4には、対向する面に2つの凹部が設けられており、蓋5で一方の凹部を覆うことによって収容室7aとなり、封止部材8で他方の凹部を覆うことによって収容室7bとなる。収容室7aには振動子3が収容され、収容室7bには電子部品9が収容されている。パッケージ4の内部又は凹部の表面には、発振回路2の2つの端子(後述する図3のXO端子及びXI端子)と振動子3の2つの端子とをそれぞれ電気的に接続するための不図示の配線が設けられている。また、パッケージ4の内部又は凹部の表面には、発振回路2の各端子と対応する各外部端子6とを電気的に接続するための不図示の配線が設けられている。
図2(B)に示すように、本実施形態の発振器1は底面(パッケージ4の裏面)に、電源端子である外部端子VCC1,接地端子である外部端子GND1、テスト端子または電子部品9を制御する信号が入力される端子である外部端子TP1及び出力端子である外部端子OUT1の4個の外部端子6が設けられている。外部端子VCC1には電源電圧が供給され、外部端子GND1は接地される。
図3は本実施形態の発振器の機能ブロック図である。図3に示すように、本実施形態の発振器1は、発振回路2と振動子3とを含む温度補償型の発振器であり、発振回路2と振動子3はパッケージ4に収容されている。
発振回路2は、電源端子であるVCC端子、接地端子であるGND端子、出力端子であるOUT端子、テスト端子または電子部品9を制御する信号が入力される端子であるTP端子、振動子3との接続端子であるXI端子及びXO端子が設けられている。VCC端子、GND端子、OUT端子及びTP端子は、ICチップである電子部品9(図1参照)の表面に露出しており、それぞれ、パッケージ4に設けられた外部端子VCC1,GND1,TP1,OUT1と接続されている。また、XI端子は振動子3の一端(一方の端子)と接続され、XO端子は振動子3の他端(他方の端子)と接続される。
本実施形態では、発振回路2は、発振回路10、振幅制御回路20、出力回路30、温度補償回路40、温度センサー42、レギュレーター回路50、メモリー60、スイッチ回路70及びシリアルインターフェース(I/F)回路80を含んで構成されている。なお、本実施形態の発振回路2は、これらの要素の一部を省略又は変更し、あるいは他の要素を追加した構成としてもよい。
発振回路10は、振動子3を発振させるための回路であり、振動子3の出力信号を増幅
して振動子3にフィードバックする。発振回路10は、振動子3の発振に基づく発振信号を出力する。
温度センサー42は、その周辺の温度に応じた信号(例えば、温度に応じた電圧)を出力する感温素子である。
温度補償回路40は、温度センサー42からの出力信号が入力され、発振回路10の発振周波数が温度によらず一定になるように、温度を変数として振動子3の周波数温度特性に応じた温度補償電圧を発生させる。この温度補償電圧は、発振回路10の負荷容量として機能する可変容量素子(不図示)の一端に印加され、発振周波数が制御される。
出力回路30は、発振回路10からの発振信号が入力され、外部出力用の発振信号を生成して出力する。
振幅制御回路20は、出力回路30が出力する発振信号の振幅を制御するための回路である。振幅制御回路20は、出力回路30が出力する発振信号の振幅を制御する振幅制御部と発熱部とを有する。後述するように、発熱部は、発振回路10と振幅制御回路20の振幅制御部との動作状態に基づいて、入力される直流電流が制御される。
レギュレーター回路50は、VCC端子から供給される電源電圧VCC(正の電圧)に基づき、発振回路10、温度補償回路40、出力回路30の電源電圧または基準電圧となる一定電圧Vregを生成する。
メモリー60は、不図示の不揮発性メモリーとレジスターとを有しており、外部端子から、シリアルインターフェース回路80を介して、不揮発性メモリー又はレジスターに対するリード/ライトが可能に構成されている。本実施形態では、発振器1の外部端子と接続される発振回路2の端子はVCC,GND,OUT,TPの4つしかないため、シリアルインターフェース回路80は、例えば、VCC端子の電圧が閾値よりも高い時に、TP端子から入力されるクロック信号SCLKとOUT端子から入力されるデータ信号DATAを受け付け、不揮発性メモリーあるいは内部レジスターに対してデータのリード/ライトを行うようにしてもよい。
スイッチ回路70は、温度補償回路40と、出力回路30の出力側と電気に接続されているOUT端子との電気的な接続を切り替えるための回路である。
本実施形態では、TP端子に入力される信号がローレベルの時は、スイッチ回路70は温度補償回路40とOUT端子とを電気的に接続しないように制御され、出力回路30から出力される発振信号がOUT端子に出力される。また、後述するように、TP端子に入力される信号がローレベルの時は、振幅制御回路20の発熱部の動作が停止される。
一方、TP端子に入力される信号がハイレベルの時は、スイッチ回路70は温度補償回路40とOUT端子とを電気的に接続するように制御され、出力回路30からの発振信号の出力が停止され、温度補償回路40からの出力信号(温度補償電圧)がOUT端子に出力される。また、後述するように、TP端子に入力される信号がハイレベルの時は、振幅制御回路20の発熱部は、発振回路10と振幅制御回路20の振幅制御部との動作状態に基づいて、入力される直流電流が制御される。
セルラー等に使用されるGPS用途のTCXO(Temperature Compensated Crystal Oscillator)として使用する場合、例えば±0.5ppmといった高い周波数温度補償精度が要求される。そこで、本実施形態では、レギュレーター回路50で出力回路30の出力
電圧振幅を安定化させるとともに、低消費電流化の観点から、出力回路30は出力振幅を抑えたクリップド・サイン波形を出力する。本実施形態では、振幅制御回路20により、出力回路30の出力振幅を例えば0.8〜1.2Vppの範囲で調整することが可能となっており、さらに、振幅制御回路20に従来よりも小型の発熱回路を内蔵した構成としている。また、本実施形態では、メモリー60には、出力回路30の内部に設けられた分周回路により発振信号を分周して出力するか否かを選択するための分周切替レジスターDIV、出力回路30が出力するクリップド・サイン波の発振信号の振幅レベルを調整するための出力レベル調整レジスターVOUT_ADJが設けられており、これらのレジスターに格納されるデータに基づく設定状態に連動して、振幅制御回路20の内部の発熱回路に流す電流量が制御される。
なお、これらのレジスターの設定値は、例えば、発振回路2の製造時にメモリー60が有する不揮発性メモリーに記憶されており、発振器1として組み立てた後の電源投入時に不揮発性メモリーから各レジスターに設定値が書き込まれる。また、例えば、発振回路2の製造時に、不揮発性メモリーには、温度補償回路40に入力される温度補償データ(振動子3の周波数温度特性に応じた0次、1次、3次の各係数値(4次や5次の各係数値を含めてもよい)、あるいは温度と温度補償電圧との対応テーブルなど)も記憶されている。
[出力回路の構成]
図4は、図3の出力回路30の構成例を示す図である。図4に示すように、出力回路30は、Vreg端子にはレギュレーター回路50の出力電圧Vregが印加され、Vclip端子には振幅制御回路20で生成されたクリップド・サイン波出力を得るためのクリップ電圧Vclipが印加される。出力回路30は、分周回路を備えており、DIV端子の電圧レベルにより、IN端子に入力される信号(発振回路10が出力する発振信号)を2分周するか否かを選択可能に構成されている。本実施形態では、分周切替レジスターDIVの設定値が0のときは、DIV端子がローレベルに設定され、入力信号は、分周されず、MOSトランジスターM1〜M4から成るインバーターで極性が反転され、ノードVBUF1の信号がNOR回路NOR1に伝達する。一方、分周切替レジスターDIVの設定値が1のときは、DIV端子がハイレベルに設定され、入力信号は、分周回路で1/2に分周され、ノードVBUF1の信号がNOR回路NOR1に伝達する。
また、出力回路30は、TP端子がローレベルのときに動作可能状態、TP端子がハイレベルのときに動作停止状態になる。通常動作時は、TP端子がローレベルに設定され、入力端子INからの入力信号はVclipで決まる電圧振幅レベルでクリップされ、OUT端子から出力される。図3の温度補償回路40を調整する(テストする)時は、TP端子がハイレベルに設定され、MOSトランジスターM2,M3がオフして、NOR回路NOR1の出力ノードVBUF2及びNOR回路NOR2の出力ノードVBUF3がともに接地電位になり、NMOSトランジスターM5,M6がともにオフ状態となる。これにより、出力回路30は動作停止状態になる。
[振幅制御回路の構成]
図5は、図3の振幅制御回路20の構成例を示す図である。図5において、NMOSトランジスターM1,M2,M3はディプレッションタイプのMOSトランジスターであり、その他のMOSトランジスターはノーマルタイプ(エンハンスメントタイプ)のMOSトランジスターである。図5に示す振幅制御回路20は、温度補償回路40の調整時にスタティックな電流(直流電流)Ihtを流すことで、通常動作時に出力回路30で発生する熱に相当する熱を発生させる。これにより、通常動作時と温度補償回路40の調整時との間の発熱量の変動が抑えられる。
次式(1)に示すように、出力回路30の出力振幅レベルを決めるクリップ電圧Vclipは、差動増幅器AMPの出力電圧VgからMOSトランジスターM2のゲート・ソース間電圧VgsM2を差し引いた電圧となる。
Figure 2016134887
Vgは、出力レベル調整レジスターVOUT_ADJで与えられたデータを基にD/AコンバーターDACでD/A変換されたアナログ電圧Vdacから、次式(2)によって得られる。
Figure 2016134887
式(2)を式(1)に代入することにより、次式(3)の関係が成り立つ。すなわち、D/AコンバーターDACの出力電圧Vdacを差動増幅器AMPで増幅した電圧であるVdac・(R1/R2+1)により、クリップ電圧Vclipが決まる。
Figure 2016134887
通常動作時は、TP端子がローレベルに設定され、スイッチ回路SW1がオン状態、NMOSスイッチSW2がオフ状態、MOSトランジスターM3Bがオフ状態となり、発熱回路21は動作停止状態になる。一方、温度補償回路40の調整時は、TP端子がハイレベルに設定され、スイッチ回路SW1がオフ状態に、NMOSスイッチSW2がオン状態となり、これにより、NMOSトランジスターM2が遮断状態となり、NMOSトランジスターM3を含む発熱回路21が動作状態となる。
出力回路30が出力する波形は、図7(A)や図7(B)に示すようなクリップド・サイン波であり、出力周波数が高いほどクリップド・サイン波のピーク値(振幅)は下がるので、出力周波数に合わせて出力レベル調整レジスターVOUT_ADJの設定値が選択される。通常はクリップド・サイン波の振幅を0.8Vpp以上確保できるように出力レベル調整レジスターVOUT_ADJの設定値が選択される。図6に、出力レベル調整レジスターVOUT_ADJの設定値とD/AコンバーターDACの出力電圧Vdac及びクリップ電圧Vclipとの関係の一例を示す。図6は、差動増幅器AMPを含むレプリカ回路22のゲインを約1.2倍に設定した場合の一例であり、クリップ電圧VclipはDC的な電圧値を示している。また、図7(A)及び図7(B)は、それぞれ、出力周波数が26MHzと52MHzの場合のクリップド・サイン波の出力波形の一例を示す図であり、ともにVOUT_ADJは“01”に設定されている。図6に示すように、VOUT_ADJが“01”に設定された場合、クリップ電圧Vclipは0.9Vとなり、図7(A)に示すように、出力周波数が26MHzの場合はクリップド・サイン波の振幅は約0.9Vppであり、図7(B)に示すように、出力周波数が52MHzの場合でもクリップド・サイン波の振幅は約0.82Vppを確保できている。また、出力周波数が
52MHzの場合は、クリップド・サイン波の振幅が若干低下する場合もあり、VOUT_ADJを“10”に設定して振幅を0.1V上げて0.92Vppとすることも可能である。
本実施形態では、TP端子がハイレベルに設定された時に発熱回路21を流れる電流Ihtは、分周切替レジスターDIVの設定値、及び、出力レベル調整レジスターVOUT_ADJの設定値と連動して変化し、TP端子がローレベルに設定された時に出力回路30で消費される電流に相当する電流に近づくようになっている。これにより、TP端子がローレベルに設定された時の発振器1の消費電流とTP端子がハイレベルに設定された時の発振器1の消費電流との差の電流である差分電流を小さくしている。すなわち、出力回路30が動作状態にあるときの電流と停止状態にあるときの電流との差を小さくして、発振回路10の発熱量の変動を抑えている。
[発振回路の構成]
図8は、図3の発振回路10の構成例を示す図である。図8に示すように、発振回路10は、発振用回路11、電源回路12及び起動回路13を有する。
発振用回路11は、振動子3の一端に接続されるXO端子(第1端子の一例)および振動子3の他端に接続されるXI端子(第2端子の一例)を有し、振動子3を発振させる。図8の例では、発振用回路11は、バイポーラトランジスターQ1のコレクター端子とベース端子が振動子3の両端と接続されることでピアース型の発振回路を構成し、電源回路12から供給される発振段電流Ioscによって振動子3を発振させる。発振用回路11では、振動子3と並列に可変容量素子であるバリキャップ・ダイオードVCD1,VCD2が直列接続されており、バリキャップ・ダイオードVCD1,VCD2に温度補償電圧が印加されることで温度に対して発振用回路11の容量値が変化し、振動子3の周波数温度特性が補償された発振信号が出力される。
電源回路12(電流源回路)は、発振用回路11に電力を供給するための回路である。図8の例では、電源回路12は、差動増幅器AMP1、PMOSトランジスターM2、バイポーラトランジスターQ2、及び、抵抗R1により、発振段電流Ioscの基準となる電流Irefを生成する。PMOSトランジスターM1のゲート幅のサイズとPMOSトランジスターM2のゲート幅のサイズは、例えば10:1の比率を有している。PMOSトランジスターM3のゲート幅のサイズとPMOSトランジスターM4のゲート幅のサイズも同様のサイズ比を有する。例えば、Iref=20μAとすると、10倍の200μAが発振段電流Ioscとして発振用回路11に供給される。
この電源回路12は、差動増幅器AMP1の反転入力端子(−端子)に、レギュレーター回路50が出力する電圧信号Vreg(第1の信号の一例)が入力され、電圧信号Vregに追従する電圧信号Vref(第2の信号の一例)を生成し、電圧信号Vregの電圧と電圧信号Vrefとが一致したときに立ち上がる(すなわち、発振段電流Ioscが所望の電流になる)。
差動増幅器AMP2、PMOSトランジスターM4、バイアス電流Ibiasを流す電流源IB1、PMOSトランジスターM5,M6で構成される回路は、カスコード接続されたPMOSトランジスターM1,M3に流れる発振段電流Ioscの電源依存をさらに抑えるための回路である。この回路は、高い周波数制度が要求されるTCXOにおいて、電流源が出力する電流の電源依存をカスコード回路よりもさらに低減する、利得増強型のカスコード回路である。このカスコード回路は、基準側のPMOSトランジスターM4のソース電圧をモニターし、電源電圧VCC(VCC端子の電圧)が変動した場合に、PMOSトランジスターM3,M4のゲート電圧を差動増幅器AMP2により制御して、PM
OSトランジスターM1,M2のソース・ドレイン間の電位差の変化をさらに抑制する。電源回路12の出力抵抗としては、差動増幅器AMP2のゲイン倍だけさらに上がる。電源電圧の変動に対して発振段電流Ioscが安定化し、発振用回路11の発振周波数変動を抑えられる。
起動回路13は、発振用回路11に電気的に接続され、電源回路12の立ち上がりに連動して発振用回路11を起動するための起動信号を出力する。図8の例では、起動回路13は、PMOSトランジスターM9,M10,M15,M16、NMOSトランジスターM11,M12,M13,M14、電流源IB2,IB3で構成されるコンパレーター回路と、コンパレーター回路の出力信号に基づいて起動信号INV1out,INV2outを生成するCMOSインバーターINV1,INV2とを含んで構成されている。このコンパレーター回路は、反転入力端子(−端子)(NMOSトランジスターM11のゲート端子)に入力される電圧信号Vregの電圧と、非反転入力端子(+端子)(NMOSトランジスターM12,M13のゲート端子)に入力される電圧信号Vrefの電圧とを比較する。ここで、例えば、NMOSトランジスターM11は、基本となるNMOSトランジスターが2つ並列に接続されて構成されているのに対して、NMOSトランジスターM12は、基本となるNMOSトランジスターが3つ並列に接続されて構成されている。すなわち、NMOSトランジスターM11のゲート幅のサイズとNMOSトランジスターM12のゲート幅のサイズとの比は2対3となっており、コンパレーター回路の非反転入力端子(+端子)にオフセットを持たせている。そのため、コンパレーター回路は、電圧信号Vregの電圧が上昇し、遅れて電圧信号Vrefの電圧が上昇して電圧信号Vregの電圧よりもオフセット電圧の分だけ低い電圧に到達したときに(電源回路12が立ち上がる少し前に)、出力信号COMPoutの極性を反転させる(ローレベル(0V付近)からハイレベル(VCC付近)に反転させる)。
コンパレーター回路の出力信号COMPoutの極性がローレベルからハイレベルに反転すると、CMOSインバーターINV1の出力信号INV1outの極性がハイレベルからローレベルに反転し、CMOSインバーターINV2の出力信号INV2outの極性がローレベルからハイレベルに反転する。
CMOSインバーターINV1の出力信号(起動信号)INV1outは、NMOSトランジスターM8のゲート端子に入力され、CMOSインバーターINV2の出力信号(起動信号)INV2outは、PMOSトランジスターM7のゲート端子に入力される。従って、コンパレーター回路の出力信号COMPoutの極性がローレベルのとき(発振用回路11が起動を開始する前)は、NMOSトランジスターM8とPMOSトランジスターM7がともにオン状態であるため、XO端子には電源電圧VCC(第1の直流電圧の一例)が印加され、XI端子にはグラウンド電圧(0V)(第2の直流電圧の一例)が印加されている。そして、コンパレーター回路の出力信号COMPoutの極性がローレベルからハイレベルに反転すると、起動信号INV1out,INV2outによって、NMOSトランジスターM8とPMOSトランジスターM7がともにオフ状態となるため、XO端子への電源電圧VCCの印加及びXI端子へのグラウンド電圧(0V)の印加が停止し、発振用回路11が起動を開始する。このように、コンパレーター回路の非反転入力端子(+端子)にオフセットを持たせることで、電源回路12の立ち上がりに連動して確実に発振用回路11が起動を開始する。
そして、発振用回路11が起動を開始した後のXO端子の電圧は、VCCよりも低く、発振用回路11が起動を開始した後のXI端子の電圧は、グラウンド電圧(0V)よりも高い。これにより、発振用回路11が起動を開始する前後で、振動子3の両端の電位差が急峻に変化するため、振動子3に供給される初期の励振電流が大きくなり、さらに、振動子3が発振を開始するときには電源回路12がほぼ立ち上がっているから、振動子3には
発振開始後も十分な励振電流が供給され続けるため、発振が安定するまでの時間が短縮される。
CMOSインバーターINV1の出力信号INV1outの極性がローレベル、CMOSインバーターINV2の出力信号INV2outの極性がハイレベルになると、NMOSトランジスター14とPMOSトランジスター15がともにオンし、NMOSトランジスターM13がNMOSトランジスターM12に並列に接続される。このNMOSトランジスターM13は、例えば、基本となるNMOSトランジスターが6つ並列に接続されて構成されており、NMOSトランジスターM13のゲート幅のサイズはNMOSトランジスターM12のゲート幅のサイズの2倍(NMOSトランジスターM11のゲート幅のサイズの3倍)となっている。すなわち、起動回路13は、電圧信号Vregの電圧が上昇し、コンパレーター回路の出力信号COMPoutの極性がローレベルからハイレベルに反転した後は、コンパレーター回路の非反転入力端子(+端子)(NMOSトランジスターM12,M13のゲート端子)のオフセット量(正のオフセット電圧)を増加させる。これにより、発振用回路11が起動を開始した後は、電圧信号Vregの電圧が多少低下してもコンパレーター回路の出力信号COMPoutがハイレベルを保持(NMOSトランジスターM8とPMOSトランジスターM7がともにオフ状態を保持)することができ、発振用回路11の発振を安定して継続させることができる。
図9に、発振回路10における各信号の電源投入時からの波形の一例を示す。また、図10に、起動回路13、NMOSトランジスターM8及びPMOSトランジスターM7が存在しない比較例の発振回路における各信号の波形の一例を示す。なお、図9及び図10に示されている各数値は一例に過ぎず、本実施形態における発振回路10はこれらの数値を満たす構成に限定されるものではない。
振動子3の等価直列抵抗をR、等価直列インダクタンスをL、Q値をQとし、回路損失をR、負性抵抗値をr、電源回路12が立ち上がった後の励振電流の値をi、振動子3に供給される初期電流値をiとした時、図9及び図10に示す水晶電流Ixtalの線形領域の時間t及び飽和領域の時間tnlはそれぞれ式(4)及び式(5)で計算される。
Figure 2016134887
Figure 2016134887
例えば、R=24.3Ω、L=16.444mH、Q=110549、R=50Ω、r=1kΩ、i=500μAの時、本実施形態における発振回路10ではi=5μAであるためt≒50μs、tnl≒1.01msであるのに対して、比較例の発振回路ではi=10−17μA≒0であるためt≒500μs、tnl≒1.01msである。すなわち、本実施形態における発振回路10は、水晶電流Ixtalの線形領域の時間tを比較例の発振回路の1/10程度に短縮することができる。
そして、電源投入時から発振が安定するまでの起動時間Tstartについては、比較例の発振回路ではTstart=t+tnl≒1.51msであるのに対して、本実施形態における発振回路10ではTstart=t+t+tnl≒t+1.06msである。ここで、tは、電源投入時から、コンパレーター回路の出力信号COMPoutの極性がローレベルからハイレベルに反転するまでの時間(発振用回路11が起動を開始するまでの時間)であり、数μs程度の時間である。従って、本実施形態における発振回路10によれば、比較例の発振回路よりも起動時間を短縮することができる。
以上に説明したように、本実施形態の発振器1によれば、発振回路10が、起動回路13によって発振用回路11の起動を電源回路12の立ち上がりに連動、すなわち、発振用回路11の起動開始タイミングを、電源回路12からの出力電圧の値の大きさを基にして決定することにより、発振用回路11が起動を開始するときには、電源回路12から発振用回路11に発振段電流Ioscが出力されており、振動子3に十分な励振電流が供給されているため、電源回路12と発振用回路11が同時に起動する従来の発振回路よりも起動時間を短縮することができる。
さらに、本実施形態の発振器1によれば、発振回路10が、発振用回路11が起動を開始する前は、振動子3の両端の電位差が電源電圧VCCとグランド電圧(0V)との電位差に保持され、発振用回路11が起動を開始した後は所望の電位差(バイポーラトランジスターQ1のコレクター端子とベース端子との電位差)になるため、発振用回路11が起動を開始する前後で、振動子3の両端の電位差を急峻に変化させることができる。これにより、振動子3が発振を開始する初期の励振電流が十分に大きくなるため、初期の励振電流がほぼ0である従来の発振回路よりも起動時間をさらに短縮することができる。
2.電子機器
図11は、本実施形態の電子機器の構成の一例を示す機能ブロック図である。また、図12は、本実施形態の電子機器の一例であるスマートフォンの外観の一例を示す図である。
本実施形態の電子機器300は、発振器310、CPU(Central Processing Unit)320、操作部330、ROM(Read Only Memory)340、RAM(Random Access Memory)350、通信部360、表示部370を含んで構成されている。なお、本実施形態の電子機器は、図11の構成要素(各部)の一部を省略又は変更し、あるいは、他の構成要素を付加した構成としてもよい。
発振器310は、発振回路312と振動子313とを備えている。発振回路312は、振動子313を発振させて発振信号を発生させる。この発振信号は発振器310のOUT端子からCPU320に出力される。
CPU320は、ROM340等に記憶されているプログラムに従い、発振器310から入力される発振信号をクロック信号として各種の計算処理や制御処理を行う。具体的には、CPU320は、操作部330からの操作信号に応じた各種の処理、外部装置とデータ通信を行うために通信部360を制御する処理、表示部370に各種の情報を表示させるための表示信号を送信する処理等を行う。
操作部330は、操作キーやボタンスイッチ等により構成される入力装置であり、ユーザーによる操作に応じた操作信号をCPU320に出力する。
ROM340は、CPU320が各種の計算処理や制御処理を行うためのプログラムやデータ等を記憶している。
RAM350は、CPU320の作業領域として用いられ、ROM340から読み出されたプログラムやデータ、操作部330から入力されたデータ、CPU320が各種プログラムに従って実行した演算結果等を一時的に記憶する。
通信部360は、CPU320と外部装置との間のデータ通信を成立させるための各種制御を行う。
表示部370は、LCD(Liquid Crystal Display)等により構成される表示装置であり、CPU320から入力される表示信号に基づいて各種の情報を表示する。表示部370には操作部330として機能するタッチパネルが設けられていてもよい。
発振回路312として例えば上述した実施形態の発振回路2を適用し、又は、発振器310として例えば上述した実施形態の発振器1を適用することにより、信頼性の高い電子機器を実現することができる。
このような電子機器300としては種々の電子機器が考えられ、例えば、パーソナルコンピューター(例えば、モバイル型パーソナルコンピューター、ラップトップ型パーソナルコンピューター、タブレット型パーソナルコンピューター)、スマートフォンや携帯電話機などの移動体端末、ディジタルカメラ、インクジェット式吐出装置(例えば、インクジェットプリンター)、ルーターやスイッチなどのストレージエリアネットワーク機器、ローカルエリアネットワーク機器、移動体端末基地局用機器、テレビ、ビデオカメラ、ビデオレコーダー、カーナビゲーション装置、リアルタイムクロック装置、ページャー、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ゲーム用コントローラー、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニター、電子双眼鏡、POS端末、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシミュレーター、ヘッドマウントディスプレイ、モーショントレース、モーショントラッキング、モーションコントローラー、PDR(歩行者位置方位計測)等が挙げられる。
3.移動体
図13は、本実施形態の移動体の一例を示す図(上面図)である。図13に示す移動体400は、発振器410、エンジンシステム、ブレーキシステム、キーレスエントリーシステム等の各種の制御を行うコントローラー420,430,440、バッテリー450、バックアップ用バッテリー460を含んで構成されている。なお、本実施形態の移動体は、図13の構成要素(各部)の一部を省略し、あるいは、他の構成要素を付加した構成としてもよい。
発振器410は、不図示の発振回路と振動子とを備えており、発振回路は振動子を発振させて発振信号を発生させる。この発振信号は発振器410の外部端子からコントローラー420,430,440に出力され、例えばクロック信号として用いられる。
バッテリー450は、発振器410及びコントローラー420,430,440に電力を供給する。バックアップ用バッテリー460は、バッテリー450の出力電圧が閾値よりも低下した時、発振器410及びコントローラー420,430,440に電力を供給する。
発振器410が備える発振回路として例えば上述した実施形態の発振回路2を適用し、又は、発振器410として例えば上述した実施形態の発振器1を適用することにより、信
頼性の高い移動体を実現することができる。
このような移動体400としては種々の移動体が考えられ、例えば、自動車(電気自動車も含む)、ジェット機やヘリコプター等の航空機、船舶、ロケット、人工衛星等が挙げられる。
本発明は本実施形態に限定されず、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。
例えば、上述した実施形態において、図8の例では、発振用回路11の起動が開始する前は、PMOSトランジスターM7を介してXO端子に電源電圧VCCが印加され、NMOSトランジスターM8を介してXI端子にグランド電圧(0V)が印加されているが、PMOSトランジスターM7を介してXI端子に電源電圧VCCが印加され、NMOSトランジスターM8を介してXO端子にグランド電圧(0V)が印加されるようにしても同様の効果を奏することできる。また、本実施形態よりも起動時間は遅くなるが、発振用回路11の起動が開始する前は、XO端子とXI端子に同じ電圧(例えば、電源電圧VCCあるいはグランド電圧(0V))が印加されるようにしても、従来よりも起動時間を早めることができる。
また、例えば、上述した実施形態では、温度補償回路を有する温度補償型の発振器(TCXO等)を例に挙げたが、本発明は、これ以外にも、電圧制御発振回路を有する電圧制御型の発振器(VCXO(Voltage Controlled Crystal Oscillator)等)、恒温槽型の発振器(OCXO(Oven Controlled Crystal Oscillator)等)、電圧制御機能と温度補償機能をともに有する発振器(VC−TCXO(Voltage Controlled Temperature Compensated Crystal Oscillator)等)、電圧制御機能や温度補償機能を有さない発振器(SPXO(Simple Packaged Crystal Oscillator)等)など、種々の発振器に適用することができる。
上述した実施形態および変形例は一例であって、これらに限定されるわけではない。例えば、各実施形態および各変形例を適宜組み合わせることも可能である。
本発明は、実施の形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
1 発振器、2 発振回路、3 振動子、4 パッケージ、5 蓋、6 外部端子(外部電極)、7a,7b 収容室、8 封止部材、9 電子部品、10 発振回路、11 発振用回路、12 電源回路、13 起動回路、20 振幅制御回路、21 発熱回路、22 レプリカ回路、30 出力回路、40 温度補償回路、42 温度センサー、50 レギュレーター回路、60 メモリー、70 スイッチ回路、80 シリアルインターフェース(I/F)回路、300 電子機器、310 発振器、312 発振回路、313
振動子、320 CPU、330 操作部、340 ROM、350 RAM、360
通信部、370 表示部、400 移動体、410 発振器、420,430,440
コントローラー、450 バッテリー、460 バックアップ用バッテリー

Claims (9)

  1. 振動子の一端に接続される第1端子および前記振動子の他端に接続される第2端子を有し、前記振動子を発振させる発振用回路と、
    前記発振用回路に電気的に接続され、前記発振用回路を起動するための起動信号を出力する起動回路と、
    前記発振用回路に電力を供給する電源回路と、を含み、
    前記起動回路は、
    前記電源回路の立ち上がりに連動して前記発振用回路に前記起動信号を出力する、発振回路。
  2. 前記発振用回路が起動を開始する前は、前記第1端子には第1の直流電圧が印加され、前記第2端子には第2の直流電圧が印加されており、
    前記起動信号は、前記第1端子への前記第1の直流電圧の印加および前記第2端子への前記第2の直流電圧の印加を停止させるための信号である、請求項1に記載の発振回路。
  3. 前記第1の直流電圧は、前記第2の直流電圧よりも高く、
    前記発振用回路が起動を開始した後の前記第1端子の電圧は、前記第1の直流電圧よりも低く、
    前記発振用回路が起動を開始した後の前記第2端子の電圧は、前記第2の直流電圧よりも高い、請求項1又は2に記載の発振回路。
  4. 前記電源回路は、
    第1の信号が入力され、前記第1の信号に追従する第2の信号を生成し、前記第1の信号の電圧と前記第2の信号の電圧とが一致したときに立ち上がり、
    前記起動回路は、
    前記第1の信号の電圧と前記第2の信号の電圧とを比較するコンパレーター回路を有し、前記コンパレーター回路の出力信号に基づいて前記起動信号を生成する、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の発振回路。
  5. 前記コンパレーター回路は、
    前記第1の信号の電圧が上昇し、前記第2の信号の電圧と正のオフセット電圧との和が前記第1の信号の電圧と一致するときに前記出力信号の極性を反転させる、請求項4に記載の発振回路。
  6. 前記起動回路は、
    前記第1の信号の電圧が上昇し、前記コンパレーター回路の前記出力信号の極性が反転した後は、前記オフセット電圧を増加させる、請求項5に記載の発振回路。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の発振回路と、前記振動子と、当該発振回路と当該振動子とが配置される容器と、を有する、発振器。
  8. 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の発振回路、又は、請求項7に記載の発振器を備えた、電子機器。
  9. 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の発振回路、又は、請求項7に記載の発振器を備えた、移動体。
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