JP2016178604A - 発振器の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】周波数調整工程における周波数の調整誤差を従来よりも小さくすることが可能な発振器の製造方法を提供すること。
【解決手段】振動子3と、振動子3を発振させるための集積回路(IC)2とを含む発振器1の製造方法であって、パッケージ(容器)4に集積回路2を搭載する工程(S10)と、パッケージ4に振動子3を搭載する工程(S20)と、集積回路2と振動子3とが電気的に接続された状態で、周波数を調整する第1周波数調整工程(S32)と、第1周波数調整工程の前後での周波数の変化量に基づいて、発振器1の周波数温度特性の1次成分を算出する工程(S34)と、振動子3を発振させて周波数を測定し、周波数が目標周波数に近づくように調整する第2周波数調整工程(S35〜S38)と、を含み、第2周波数調整工程は、発振器1の周波数温度特性の1次成分及び振動子3の温度の変化量に基づいて、目標周波数を算出する工程(S37)を含む。
【選択図】図10
【解決手段】振動子3と、振動子3を発振させるための集積回路(IC)2とを含む発振器1の製造方法であって、パッケージ(容器)4に集積回路2を搭載する工程(S10)と、パッケージ4に振動子3を搭載する工程(S20)と、集積回路2と振動子3とが電気的に接続された状態で、周波数を調整する第1周波数調整工程(S32)と、第1周波数調整工程の前後での周波数の変化量に基づいて、発振器1の周波数温度特性の1次成分を算出する工程(S34)と、振動子3を発振させて周波数を測定し、周波数が目標周波数に近づくように調整する第2周波数調整工程(S35〜S38)と、を含み、第2周波数調整工程は、発振器1の周波数温度特性の1次成分及び振動子3の温度の変化量に基づいて、目標周波数を算出する工程(S37)を含む。
【選択図】図10
Description
本発明は、発振器の製造方法に関する。
特許文献1には、圧電デバイスにおいて、振動子片の励振電極にレーザー光を照射して金属成分を蒸発させることにより質量を削減して周波数を調整する方法が開示されている。
ところで、レーザー光が照射されることにより振動片の温度が上昇し、周波数調整工程の開始時と終了時に温度差が生じるため、目標周波数になるように調整したとしても、周波数調整後に振動片の温度が元に戻ると周波数が目標周波数からずれてしまう。すなわち、振動片の周波数温度特性に依存して目標周波数とは異なる周波数に調整されてしまう。従来、周波数調整工程における周波数の調整誤差は、振動片を発振させる集積回路(IC:Integrated Circuit)が有する周波数調整機能により補正可能であったため、大きな問題ではなかった。しかしながら、近年、発振器の周波数にさらに高精度が要求されており、従来のICの周波数調整範囲では補正しきれずに歩留りが悪くなり、あるいは、ICの周波数調整範囲を広げるとICの回路面積が増大し、いずれもコスト上昇をもたらすという問題がある。
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、本発明のいくつかの態様によれば、周波数調整工程における周波数の調整誤差を従来よりも小さくすることが可能な発振器の製造方法を提供することができる。
本発明は前述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の態様または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
本適用例に係る発振器の製造方法は、振動子と、前記振動子を発振させるための集積回路とを含む発振器の製造方法であって、容器に前記集積回路を搭載する工程と、前記容器に前記振動子を搭載する工程と、前記集積回路と前記振動子とが電気的に接続された状態で、周波数を調整する第1周波数調整工程と、前記第1周波数調整工程の前後での周波数の変化量に基づいて、前記発振器の周波数温度特性の1次成分を算出する工程と、前記集積回路と前記振動子とが電気的に接続された状態で、前記振動子を発振させて周波数を測定し、周波数が目標周波数に近づくように調整する第2周波数調整工程と、を含み、前記第2周波数調整工程は、前記周波数温度特性の1次成分及び前記振動子の温度の変化量に基づいて、前記目標周波数を算出する工程を含む。
本適用例に係る発振器の製造方法は、振動子と、前記振動子を発振させるための集積回路とを含む発振器の製造方法であって、容器に前記集積回路を搭載する工程と、前記容器に前記振動子を搭載する工程と、前記集積回路と前記振動子とが電気的に接続された状態で、周波数を調整する第1周波数調整工程と、前記第1周波数調整工程の前後での周波数の変化量に基づいて、前記発振器の周波数温度特性の1次成分を算出する工程と、前記集積回路と前記振動子とが電気的に接続された状態で、前記振動子を発振させて周波数を測定し、周波数が目標周波数に近づくように調整する第2周波数調整工程と、を含み、前記第2周波数調整工程は、前記周波数温度特性の1次成分及び前記振動子の温度の変化量に基づいて、前記目標周波数を算出する工程を含む。
振動子と集積回路とにより、例えば、ピアース発振回路、インバーター型発振回路、コルピッツ発振回路、ハートレー発振回路などの種々の発振回路が構成されてもよい。
本適用例に係る発振器の製造方法によれば、第2周波数調整工程において、第1周波数調整工程の前後での周波数の変化量に基づいて算出された発振器の周波数温度特性の1次成分と周波数の調整による振動子の温度の変化量に基づき、振動子の温度の変化による発振器の周波数の変化量を加味して、適切に目標周波数を変更しながら周波数を調整することができる。従って、第2周波数調整工程において、目標周波数に近づくように調整することにより、周波数の調整誤差を従来よりも小さくすることができる。
[適用例2]
本適用例に係る発振器の製造方法は、振動子と、前記振動子を発振させるための集積回路とを含む発振器の製造方法であって、容器に前記集積回路を搭載する工程と、前記容器に前記振動子を搭載する工程と、前記集積回路と前記振動子とが電気的に接続された状態で、周波数を調整する第1周波数調整工程と、前記第1周波数調整工程の前後での周波数の変化量に基づいて、前記発振器の周波数温度特性の1次成分を算出する工程と、前記集積回路と前記振動子とが電気的に接続された状態で、前記振動子を発振させて周波数を測定し、周波数が目標周波数に近づくように調整する第2周波数調整工程と、を含み、前記第2周波数調整工程において、前記周波数温度特性の1次成分を0に近づけた状態で、周波数を測定する。
本適用例に係る発振器の製造方法は、振動子と、前記振動子を発振させるための集積回路とを含む発振器の製造方法であって、容器に前記集積回路を搭載する工程と、前記容器に前記振動子を搭載する工程と、前記集積回路と前記振動子とが電気的に接続された状態で、周波数を調整する第1周波数調整工程と、前記第1周波数調整工程の前後での周波数の変化量に基づいて、前記発振器の周波数温度特性の1次成分を算出する工程と、前記集積回路と前記振動子とが電気的に接続された状態で、前記振動子を発振させて周波数を測定し、周波数が目標周波数に近づくように調整する第2周波数調整工程と、を含み、前記第2周波数調整工程において、前記周波数温度特性の1次成分を0に近づけた状態で、周波数を測定する。
本適用例に係る発振器の製造方法によれば、第2周波数調整工程において、第1周波数調整工程の前後での周波数の変化量に基づいて算出された発振器の周波数温度特性の1次成分を0に近づけた状態で周波数を測定するので、振動子の温度の変化による発振器の周波数の変化量を小さくすることができる。従って、第2周波数調整工程において、目標周波数に近づくように調整しても、周波数の調整誤差を従来よりも小さくすることができる。
[適用例3]
上記適用例に係る発振器の製造方法において、前記集積回路は、記憶部と、温度補償回路とを有し、前記第2周波数調整工程の前に、前記記憶部に、前記温度補償回路が前記周波数温度特性の1次成分を0に近づけるための温度補償データを記憶させる工程を含んでもよい。
上記適用例に係る発振器の製造方法において、前記集積回路は、記憶部と、温度補償回路とを有し、前記第2周波数調整工程の前に、前記記憶部に、前記温度補償回路が前記周波数温度特性の1次成分を0に近づけるための温度補償データを記憶させる工程を含んでもよい。
本適用例に係る発振器の製造方法によれば、第2周波数調整工程において、集積回路が有する温度補償機能を利用し、発振器の周波数温度特性の1次成分を0に近づけることで振動子の温度の変化による発振器の周波数の変化量を小さくすることができる。従って、第2周波数調整工程において、目標周波数に近づくように調整しても、周波数の調整誤差を従来よりも小さくすることができる。
[適用例4]
上記適用例に係る発振器の製造方法において、前記集積回路は、第1端子と、前記第1端子から入力される制御信号に基づいて周波数を制御するAFC回路とを有し、前記第2周波数調整工程において、前記第1端子に、前記周波数温度特性の1次成分を0に近づけるための前記制御信号を入力した状態で、周波数を測定してもよい。
上記適用例に係る発振器の製造方法において、前記集積回路は、第1端子と、前記第1端子から入力される制御信号に基づいて周波数を制御するAFC回路とを有し、前記第2周波数調整工程において、前記第1端子に、前記周波数温度特性の1次成分を0に近づけるための前記制御信号を入力した状態で、周波数を測定してもよい。
本適用例に係る発振器の製造方法によれば、第2周波数調整工程において、集積回路が有する周波数制御機能を利用し、発振器の周波数温度特性の1次成分を0に近づけることで振動子の温度の変化による発振器の周波数の変化量を小さくすることができる。従って、第2周波数調整工程において、目標周波数に近づくように調整しても、周波数の調整誤差を従来よりも小さくすることができる。
[適用例5]
上記適用例に係る発振器の製造方法において、前記第1周波数調整工程及び前記第2周波数調整工程は、15℃以上35℃以下の温度で行われてもよい。
上記適用例に係る発振器の製造方法において、前記第1周波数調整工程及び前記第2周波数調整工程は、15℃以上35℃以下の温度で行われてもよい。
本適用例に係る発振器の製造方法によれば、15℃以上35℃以下の範囲において温度変化に対して周波数がほぼ線形に変化する振動子(例えば、周波数温度特性が3次曲線を呈する振動子)を有する発振器の周波数を高精度に調整することができる。
[適用例6]
上記適用例に係る発振器の製造方法は、前記第1周波数調整工程及び前記第2周波数調整工程において、前記振動子にレーザー光を照射することにより周波数を調整してもよい。
上記適用例に係る発振器の製造方法は、前記第1周波数調整工程及び前記第2周波数調整工程において、前記振動子にレーザー光を照射することにより周波数を調整してもよい。
本適用例に係る発振器の製造方法によれば、第2周波数調整工程において、レーザー光が照射されることで振動子の温度が上昇しても、発振器の周波数を高精度に調整することができる。
[適用例7]
上記適用例に係る発振器の製造方法において、前記振動子は、ATカット水晶振動子であってもよい。
上記適用例に係る発振器の製造方法において、前記振動子は、ATカット水晶振動子であってもよい。
ATカット振動子は周波数温度特性が3次曲線を呈し、一般に周波数調整が行われる常温付近では温度変化に対して周波数が線形に変化するので、本適用例に係る発振器の製造方法によれば、第2周波数調整工程において、発振器の周波数を高精度に調整することができる。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説
明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1.発振器
[発振器の構成]
図1及び図2は、後述する本実施形態の製造方法が適用される発振器の構造の一例を示す図である。図1は、発振器の斜視図であり、図2(A)は図1のA−A’断面図である。また、図2(B)は、発振器の底面図である。
[発振器の構成]
図1及び図2は、後述する本実施形態の製造方法が適用される発振器の構造の一例を示す図である。図1は、発振器の斜視図であり、図2(A)は図1のA−A’断面図である。また、図2(B)は、発振器の底面図である。
図1及び図2(A)に示すように、本実施形態の発振器1は、後述する図3の集積回路(IC:Integrated Circuit)2、振動子3、パッケージ4、リッド(蓋)5、外部端子(外部電極)6を含んで構成されている。
振動子3としては、例えば、水晶振動子、SAW(Surface Acoustic Wave)共振子、その他の圧電振動子やMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)振動子などを用いることができる。振動子3の基板材料としては、水晶、タンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウム等の圧電単結晶や、ジルコン酸チタン酸鉛等の圧電セラミックス等の圧電材料、又はシリコン半導体材料等を用いることができる。振動子3の励振手段としては、圧電効果によるものを用いてもよいし、クーロン力による静電駆動を用いてもよい。
パッケージ4は、集積回路(IC)2と振動子3とを同一空間内に収容する。具体的には、パッケージ4には、凹部が設けられており、リッド5で凹部を覆うことによって収容室7となる。パッケージ4の内部又は凹部の表面には、集積回路(IC)2の2つの端子(後述する図3のXO端子及びXI端子)と振動子3の2つの端子とをそれぞれ電気的に接続するための不図示の配線が設けられている。また、パッケージ4の内部又は凹部の表面には、集積回路(IC)2の各端子と対応する各外部端子6とを電気的に接続するための不図示の配線が設けられている。
図2(B)に示すように、本実施形態の発振器1は底面(パッケージ4の裏面)に、電源端子である外部端子VDD1,接地端子である外部端子VSS1、周波数制御用の信号が入力される端子である外部端子VC1及び出力端子である外部端子OUT1の4個の外部端子6が設けられている。外部端子VDD1には電源電圧が供給され、外部端子VSS1は接地される。
振動子3は、その表面(図2(A)の上側)及び裏面(図2(A)の上側)にそれぞれ金属の励振電極3a及び3bを有しており、励振電極3aの質量を変えることで振動子3の発振周波数を変化させることができる。本実施形態では、振動子3の製造時(パッケージ4に搭載される前)は、振動子3の発振周波数が所望の周波数(発振器1に要求される周波数)よりも低くなるように励振電極3aの質量が決められており、リッド5によりパッケージ4を封止する前に、レーザー光を照射して励振電極3aを削る(研磨する)ことで振動子3の質量を小さくし、その結果、振動子3の発振周波数を高くして所望の周波数となるように調整する。
図3は発振器1の機能ブロック図である。図3に示すように、発振器1は、振動子3と振動子3を発振させるための集積回路(IC)2とを含む発振器であり、集積回路(IC)2と振動子3はパッケージ4に収容されている。
集積回路(IC)2は、電源端子であるVDD端子、接地端子であるVSS端子、出力端子であるOUT端子、周波数を制御する信号が入力される端子であるVC端子、振動子3との接続端子であるXI端子及びXO端子が設けられている。VDD端子、VSS端子
、OUT端子及びVC端子は、集積回路(IC)2の表面に露出しており、それぞれ、パッケージ4に設けられた外部端子VDD1,VSS1,OUT1,VC1と接続されている。また、XI端子は振動子3の一端(一方の端子)と接続され、XO端子は振動子3の他端(他方の端子)と接続される。
、OUT端子及びVC端子は、集積回路(IC)2の表面に露出しており、それぞれ、パッケージ4に設けられた外部端子VDD1,VSS1,OUT1,VC1と接続されている。また、XI端子は振動子3の一端(一方の端子)と接続され、XO端子は振動子3の他端(他方の端子)と接続される。
本実施形態では、集積回路(IC)2は、発振回路10、出力回路20、周波数調整回路30、AFC(Automatic Frequency Control)回路32、温度補償回路40、温度センサー50、レギュレーター回路60、記憶部70、及びシリアルインターフェース(I/F)回路80を含んで構成されている。なお、本実施形態の集積回路(IC)2は、これらの要素の一部を省略又は変更し、あるいは他の要素を追加した構成としてもよい。
レギュレーター回路60は、VDD端子から供給される電源電圧VDD(正の電圧)に基づき、発振回路10、周波数調整回路30、AFC回路32、温度補償回路40、出力回路20の一部又は全部の電源電圧または基準電圧となる一定電圧を生成する。
記憶部70は、不揮発性メモリー72とレジスター74とを有しており、外部端子から、シリアルインターフェース回路80を介して、不揮発性メモリー72又はレジスター74に対するリード/ライトが可能に構成されている。本実施形態では、発振器1の外部端子と接続される集積回路(IC)2の端子はVDD,VSS,OUT,VCの4つしかないため、シリアルインターフェース回路80は、例えば、VDD端子の電圧が閾値よりも高い時に、VC端子から入力されるクロック信号とOUT端子から入力されるデータ信号を受け付け、不揮発性メモリー72あるいはレジスター74に対してデータのリード/ライトを行う。
不揮発性メモリー72は、各種の制御データを記憶するための記憶部であり、例えば、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)やフラッシュメモリーなどの書き換え可能な種々の不揮発性メモリーであってもよいし、ワンタイムPROM(One Time Programmable Read Only Memory)のような書き換え不可能な種々の不揮発性メモリーであってもよい。
不揮発性メモリー72には、周波数調整回路30を制御するための周波数調整データや、温度補償回路40を制御するための温度補償データ(1次補償データ、・・・、n次補償データ)が記憶される。さらに、不揮発性メモリー72には、出力回路20やAFC回路32をそれぞれ制御するためのデータ(不図示)も記憶される。
周波数調整データは、発振器1の周波数を調整するためのデータであり、発振器1の周波数調整工程において周波数調整データが初期値の状態で発振器1の発振周波数を調整した後、仮に、発振器1を通常動作させたときの発振周波数が所望の周波数からずれていた場合に、周波数調整データを書き換えることで、発振周波数が所望の周波数に近づくように微調整することができる。
温度補償データ(1次補償データ、・・・、n次補償データ)は、発振器1の温度補償調整工程において算出される、発振器1の周波数温度特性の補正用のデータであり、例えば、振動子3の周波数温度特性の各次数成分に応じた1次〜n次の係数値であってもよい。例えば、振動子3がATカット水晶振動子であれば、周波数温度特性は3次曲線を呈するためnとして3以上の整数値が選択される。なお、温度補償データは、1次〜n次のすべての次数の補償データを含んでもよいし、1次〜n次のうちの一部の次数の補償データのみを含んでもよい。
不揮発性メモリー72に記憶されている各データは、集積回路(IC)2の電源投入時
(VDD端子の電圧が0Vから所望の電圧まで立ち上がる時)に不揮発性メモリー72からレジスター74に転送され、レジスター74に保持される。そして、周波数調整回路30にはレジスター74に保持される周波数調整データが入力され、温度補償回路40にはレジスター74に保持される温度補償データ(1次補償データ、・・・、n次補償データ)が入力され、出力回路20やAFC回路32にもレジスター74に保持される各制御用のデータが入力される。
(VDD端子の電圧が0Vから所望の電圧まで立ち上がる時)に不揮発性メモリー72からレジスター74に転送され、レジスター74に保持される。そして、周波数調整回路30にはレジスター74に保持される周波数調整データが入力され、温度補償回路40にはレジスター74に保持される温度補償データ(1次補償データ、・・・、n次補償データ)が入力され、出力回路20やAFC回路32にもレジスター74に保持される各制御用のデータが入力される。
不揮発性メモリー72が書き換え不可能である場合には、発振器1の検査時において、外部端子からシリアルインターフェース回路80を介して、不揮発性メモリー72から転送される各データが保持されるレジスター74の各ビットに直接各データが書き込まれて発振器1が所望の特性を満たすように調整・選択され、調整・選択された各データが最終的に不揮発性メモリー72に書き込まれる。また、不揮発性メモリー72が書き換え可能である場合には、発振器1の検査時において、外部端子からシリアルインターフェース回路80を介して、不揮発性メモリー72に各データが書き込まれるようにしてもよい。ただし、不揮発性メモリー72への書き込みは一般に時間がかかるため、発振器1の検査時には、検査時間を短縮するために、外部端子からシリアルインターフェース回路80を介してレジスター74の各ビットに直接各データが書き込まれ、調整・選択された各データが最終的に不揮発性メモリー72に書き込まれるようにしてもよい。
発振回路10は、振動子3の出力信号を増幅して振動子3にフィードバックすることで、振動子3を発振させ、振動子3の発振に基づく発振信号を出力する。例えば、レジスター74に保持された制御データによって、発振回路10の発振段電流が制御されてもよい。
周波数調整回路30は、レジスター74に保持された周波数調整データに応じた電圧を発生させて、発振回路10の負荷容量として機能する可変容量素子(不図示)の一端に印加する。これにより、所定の温度(例えば、25℃)かつVC端子の電圧が所定の電圧(例えば、VDD/2)となる条件下での発振回路10の発振周波数(基準周波数)がほぼ所望の周波数となるように制御(微調整)される。
AFC回路32は、VC端子の電圧に応じた電圧を発生させて、発振回路10の負荷容量として機能する可変容量素子(不図示)の一端に印加する。これにより、発振回路10の発振周波数(振動子3の発振周波数)が、VC端子の電圧値に基づき制御される。例えば、レジスター74に保持された制御データによって、AFC回路32のゲインが制御されてもよい。
温度センサー50は、その周辺の温度に応じた信号(例えば、温度に応じた電圧)を出力する感温素子である。温度センサー50は、温度が高いほど出力電圧が高い正極性のものであってもよいし、温度が高いほど出力電圧が低い負極性のものであってもよい。なお、温度センサー50としては、発振器1の動作が保証される所望の温度範囲において、温度変化に対して出力電圧ができるだけ線形に変化するものが望ましい。
温度補償回路40は、温度センサー50からの出力信号が入力され、振動子3の周波数温度特性を補償するための電圧(温度補償電圧)を発生させて、発振回路10の負荷容量として機能する可変容量素子(不図示)の一端に印加する。これにより、発振回路10の発振周波数が、温度によらずほぼ一定になるように制御される。本実施形態では、温度補償回路40は、1次電圧発生回路41−1〜n次電圧発生回路41−n及び加算回路42を含んで構成されている。
1次電圧発生回路41−1〜n次電圧発生回路41−nは、それぞれ、温度センサー5
0からの出力信号が入力され、レジスター74に保持された1次補償データ〜n次補償データに応じて、振動子3の周波数温度特性の1次成分からn次成分を補償するための1次補償電圧〜n次補償電圧を発生させる。
0からの出力信号が入力され、レジスター74に保持された1次補償データ〜n次補償データに応じて、振動子3の周波数温度特性の1次成分からn次成分を補償するための1次補償電圧〜n次補償電圧を発生させる。
加算回路42は、1次電圧発生回路41−1〜n次電圧発生回路41−nがそれぞれ発生させる1次補償電圧〜n次補償電圧を加算して出力する。この加算回路42の出力電圧が温度補償回路40の出力電圧(温度補償電圧)となる。
出力回路20は、発振回路10が出力する発振信号が入力され、外部出力用の発振信号を生成し、OUT端子を介して外部に出力する。例えば、レジスター74に保持された制御データによって、出力回路20における発振信号の分周比や出力レベルが制御されてもよい。
このように構成された第1実施形態の発振器1は、所望の温度範囲において、温度によらず、外部端子VC1の電圧に応じた一定の周波数の発振信号を出力する電圧制御型の温度補償型発振器(振動子3が水晶振動子であればVC−TCXO(Voltage Controlled Temperature Compensated Crystal Oscillator))として機能する。
[周波数調整の問題点]
図4に示すように、本実施形態では、リッド5によってパッケージ4が封止される前の発振器1において、例えば、25℃〜30℃程度で、集積回路(IC)2によって振動子3を発振させて外部端子OUT1に対応する外部端子6から出力される発振信号の周波数(発振周波数)を測定し、測定結果に応じてレーザー光源9が出射するレーザー光によって振動子3の表面の励振電極3aを削ることで周波数調整を行う。例えば、周波数調整の開始時において発振器1の発振周波数の周波数偏差Δf/fは−1000ppm程度であり、周波数偏差が0ppmに近づくように(測定される周波数が所望の周波数に近づくように)発振周波数を調整する。ところが、振動子3の励振電極3aにレーザー光が照射されることにより、振動子3の温度が上昇するため、周波数が測定される時の振動子3の温度は周波数調整の開始時の温度(25℃)よりも高いため、測定される周波数が所望の周波数と一致するように調整しても、発振器1の25℃での発振周波数は、振動子3の周波数温度特性に依存した誤差を有することになる。
図4に示すように、本実施形態では、リッド5によってパッケージ4が封止される前の発振器1において、例えば、25℃〜30℃程度で、集積回路(IC)2によって振動子3を発振させて外部端子OUT1に対応する外部端子6から出力される発振信号の周波数(発振周波数)を測定し、測定結果に応じてレーザー光源9が出射するレーザー光によって振動子3の表面の励振電極3aを削ることで周波数調整を行う。例えば、周波数調整の開始時において発振器1の発振周波数の周波数偏差Δf/fは−1000ppm程度であり、周波数偏差が0ppmに近づくように(測定される周波数が所望の周波数に近づくように)発振周波数を調整する。ところが、振動子3の励振電極3aにレーザー光が照射されることにより、振動子3の温度が上昇するため、周波数が測定される時の振動子3の温度は周波数調整の開始時の温度(25℃)よりも高いため、測定される周波数が所望の周波数と一致するように調整しても、発振器1の25℃での発振周波数は、振動子3の周波数温度特性に依存した誤差を有することになる。
ここで、例えば、振動子3がATカット水晶振動子の場合、その周波数温度特性は3次曲線を呈するため、図5に示すように、発振器1の発振周波数は、周波数調整が行われる25℃付近では温度上昇に対して発振周波数がほぼ線形に減少する。そして、周波数偏差が0ppmに近くなる周波数調整の終了時は、周波数偏差が−1000ppm程度の開始時よりも、振動子3の温度が上昇しているため、発振器1の発振周波数が図5に示すような温度特性を有する状態では、所望の周波数よりも低い周波数になるように周波数を調整しなければ調整誤差が生じることになる。
また、例えば、図6(A)に示すように、振動子3の周波数温度特性には個体差があり、図6(A)の25℃付近を拡大した図6(B)に示すように、25℃付近の温度上昇に対する周波数低下の度合いも異なる。さらに、発振器1ごとの周波数調整時の温度の差や、振動子3ごとの初期周波数の差に応じたレーザー照射時間の差による振動子3の発熱量の差などにより、周波数調整時の振動子3の温度にも差が生じる。そうすると、図7に示すように、横軸を周波数偏差(Δf/f)、縦軸を発振器1の個数としたときに、25℃や30℃でそれぞれ周波数調整された発振器1の周波数は正規分布となり、25℃で調整された最大周波数と30℃で調整された最小周波数との差が調整ばらつきAとして顕在化する。
さらに、周波数調整後に、リッド5によりパッケージ4を封止し、熱処理を行ってリッド5をパッケージ4に接着させる過程で発振器1の状態が変化し、その結果、発振器1の発振周波数が変化する。この発振周波数の変化量を加味して周波数調整時の目標周波数にオフセットをかける対策は可能である。しかしながら、このような対策をとっても、この発振周波数の変化量にも個体差があるため、図8に示すように、リッド5による封止及び熱処理の後の調整ばらつきBは周波数調整時の調整ばらつきAよりも大きくなってしまう。
上述したように、発振器1の周波数は、周波数調整データを書き換えることで周波数調整回路30により微調整可能であるが、1ppm以下の高い周波数精度が要求されると、調整ばらつきBが周波数調整データの書き換えによる調整可能範囲よりも大きくなり、調整できない発振器1の数が増えるため、歩留りが低下する。周波数調整回路30による調整可能範囲を広げることで歩留りを向上させることは可能であるが、調整分解能を維持したまま調整可能範囲を広げると周波数調整データのビット数が増大してコストの増加を招き、周波数調整データのビット数を維持したまま調整可能範囲を広げると調整分解能が低下し、発振器1の周波数精度の劣化を招く。
以下に説明するように、本実施形態の製造方法は、周波数調整時の調整ばらつきAを小さくすることで調整ばらつきBを小さくし、周波数調整回路30による調整可能範囲を広げずに歩留りを維持又は向上させるものである。
[発振器の製造方法]
図9は、本実施形態の発振器の製造方法(上述した発振器1の製造方法)の手順の一例を示すフローチャート図である。図9の工程S10〜S90の一部を省略又は変更し、あるいは、他の工程を追加してもよい。なお、図9のフローチャートに先立ち、不揮発性メモリー72あるいはレジスター74に、周波数調整データの初期値(例えば、調整可能範囲の中間値)が書き込まれているものとする。
図9は、本実施形態の発振器の製造方法(上述した発振器1の製造方法)の手順の一例を示すフローチャート図である。図9の工程S10〜S90の一部を省略又は変更し、あるいは、他の工程を追加してもよい。なお、図9のフローチャートに先立ち、不揮発性メモリー72あるいはレジスター74に、周波数調整データの初期値(例えば、調整可能範囲の中間値)が書き込まれているものとする。
図9の例では、まず、パッケージ4に集積回路(IC)2を搭載し(S10)、次に、パッケージ4に振動子3を搭載する(S20)。工程S10及び工程S20により、集積回路(IC)2と振動子3は、パッケージ4の内部又は凹部の表面に設けられた配線によって接続され、集積回路(IC)2に電源を供給すると集積回路(IC)2と振動子3とが電気的に接続される状態になる。
次に、集積回路(IC)2と振動子3とが電気的に接続された状態で、振動子3を発振させて周波数を測定し、周波数が目標周波数に近づくように調整する(S30)。この周波数調整工程S30の詳細については後述する。
次に、リッド5によりパッケージ4を封止し、熱処理を行ってリッド5をパッケージ4に接着させる(S40)。
次に、例えば、25℃で発振器1の周波数を測定し(S50)、測定した周波数の周波数偏差(所望の周波数に対する偏差)が所定範囲内の場合(S60のY)、その他の調整及び検査(例えば、温度補償調整など)を行い(S90)、終了する。
また、測定した周波数の周波数偏差が所定範囲内でない場合(S60のN)、当該周波数偏差が調整可能な範囲であれば(S70のY)、周波数調整データを書き換えて(S80)、工程S50以降を再び行う。一方、測定した周波数の周波数偏差が調整可能な範囲でなければ(S70のN)、工程S90を行わずに終了し、例えば、当該発振器1を不合格品として破棄してもよい。
なお、図9のフローチャートにおいて、可能な範囲で、各工程の順番を適宜変更してもよい。
図10は、周波数調整工程(図9の工程S30)の手順の一例を示すフローチャート図である。
まず、振動子3を発振させて発振器1の周波数を測定する(S31)。工程S31で測定された周波数(初期周波数)をf0とする。
次に、一定のパワーQhのレーザー光を一定時間T1だけ照射し、振動子3の励振電極3aをエッチングする(S32)。
次に、振動子3を発振させて発振器1の周波数を測定する(S33)。工程S33で測定された周波数をfmeas1とする。
図11は、第1周波数調整工程S32における発振器1の周波数の変化を表すグラフであり、図11において、横軸は時間、縦軸は周波数である。また、時刻0は第1周波数調整工程S32の開始時刻であり、時刻T1は第1周波数調整工程S32の終了時刻である。実線のグラフは発振器1の実際の周波数(測定される周波数)fmeasを表すグラフである。時刻0ではfmeas=f0であり、時刻T1ではfmeas=fmeas1である。また、一点鎖線のグラフは、エッチングにより変化する周波数(仮に温度が時刻0の時の温度t0のまま変わらない場合にエッチングにより変化する周波数)frを表すグラフであり、時刻T1ではfr=fr1である。また、二点鎖線のグラフは、振動子3の温度変化により変化する周波数(仮に振動子3の質量が変わらない場合に振動子3の温度変化により変化する周波数)ftを表すグラフであり、時刻T1ではft=ft1である。
図11に示すように、時刻0〜時刻T1において発振器1の実際の周波数がf0からfmeas1まで変化(上昇)する。この変化量fmeas1−f0は、エッチングにより変化する周波数frの時刻0〜時刻T1における変化量Δfr1(>0)と、振動子3の温度変化により変化する周波数ftの時刻0〜時刻T1における変化量Δft1との和となる。ここで、Δfr1=fr1−f0(>0)であり、Δft1=ft1−f0である。振動子3がATカット水晶振動子(周波数温度特性が3次曲線を呈する)である場合、25℃付近では温度の情報に対してほぼ線形に周波数が低下するので、t0≒25℃とするとft1<f0であるからΔfr1<0である。
そして、第1周波数調整工程S32では、振動子3に一定のパワーQhのレーザー光を一定時間T1だけ照射するので、振動子3の固体差がほとんどないと仮定すると、時刻0〜時刻T1における振動子3の温度変化量Δt=t1−t0は一定とみなすことができ、Δft1=fr1−f0も一定とみなすことができる。そこで、例えば、1つの発振器1について、周波数f0,fr1を測定して一定値Δft1を算出し、振動子3の温度t0,t1を測定して一定値Δtを算出しておけば、同じ種類(型番)の振動子3を用いる他の発振器1を製造する際にはΔtを算出する必要はない。あるいは、複数の発振器1の各々について、周波数f0,fr1を測定してfr1−f0の平均値をΔft1とし、振動子3の温度t0,t1を測定してt1−t0の平均値をΔtとしてもよい。なお、第1周波数調整工程S32の終了後、振動子3の温度がt0に戻るまで十分に待ってから周波数を測定すれば、測定された周波数をfr1とみなすことができる。
図10に戻り、次に、第1周波数調整工程S32の前後での振動子3の温度変化量Δt
(一定値)、第1周波数調整工程S32でのエッチングにより変化する周波数frの変化量Δfr1(一定値)、工程S31及びS33における測定周波数f0,fmeas1に基づき、発振器1の周波数温度特性の1次成分dft/dtを算出する(S34)。例えば、式(1)により、発振器1の周波数温度特性の1次成分dft/dtを算出することができる。
(一定値)、第1周波数調整工程S32でのエッチングにより変化する周波数frの変化量Δfr1(一定値)、工程S31及びS33における測定周波数f0,fmeas1に基づき、発振器1の周波数温度特性の1次成分dft/dtを算出する(S34)。例えば、式(1)により、発振器1の周波数温度特性の1次成分dft/dtを算出することができる。
次に、集積回路(IC)2と振動子3とが電気的に接続された状態で、振動子3を発振させて周波数を測定し、周波数が目標周波数に近づくように調整する第2周波数調整工程(S35〜S38)を行う。
第2周波数調整工程では、まず、レーザー光を照射し、振動子3の励振電極3aをエッチングする(S35)。この工程S35で照射するレーザー光のパワーは第1周波数調整工程S32におけるパワーQhと同じであるが、工程S35でレーザー光を照射する時間は第1周波数調整工程S32における照射時間T1と同じである必要はない。
次に、振動子3を発振させて発振器1の周波数を測定する(S36)。工程S36で測定された周波数をfmeasとする。
次に、第1周波数調整工程S32の開始後の振動子3の全温度変化量Δttotalを算出し、工程S34で算出した周波数温度特性の1次成分dft/dt及び全温度変化量Δttotalに基づき、目標周波数ftargetを算出する(S37)。例えば、式(2)により、振動子3の全温度変化量Δttotalを算出することができる。
式(2)において、M(kg)は振動子3の質量、Cp(J/kg・℃)は振動子3の比熱、Qh(W)は第1周波数調整工程S32におけるレーザー光源9の出力パワー(一定値)であり、いずれも既知である。また、Ttotalは第1周波数調整工程S32の開始からの振動子3の放熱時間の総和であって、第1周波数調整工程S32の開始後の総時間と同じとみなすことができ、Thtotalは第1周波数調整工程S32の開始後のレーザー光の照射時間の総和であるから、時間を管理しておけばいずれも算出可能である。また、Qcは振動子3の対流熱損失、Qrは振動子3の放射熱損失であり、それぞれ、式(3)及び式(4)により算出される。
式(3)及び式(4)において、A(m2)は振動子3の放熱部分の表面積、εは振動子3の表面の放熱率、α(W/m2・K)は対流による熱伝導率、ta(℃)は雰囲気温度、σ(=5.67051×10−8)はStefan−Boltzman定数、Δtは第1周波数調整工程S32での振動子3の温度変化量(一定値)であり、いずれも既知である。また、第1周波数調整工程S32の開始時の振動子3の温度t0は雰囲気温度taと同じとみなすことができ、第1周波数調整工程S32の終了時の振動子3の温度t1=Δt−t0であるから、いずれも既知である。従って、同じ種類(型番)の振動子3について、QcとQrは一定値とみなすことができる。
そして、式(5)により、目標周波数ftargetを算出することができる。
式(5)において、ftarget0は初期の目標周波数(温度t0での目標周波数)であり、既知である。また、Δfttotalは、第1周波数調整工程S32の開始後の周波数ftの全変化量であり、式(1)により算出される周波数温度特性の1次成分dft/dt及び式(2)により算出される全温度変化量Δttotalから、式(6)により算出することができる。
図10に戻り、次に、工程S36で測定した周波数fmeasの工程S37で算出した目標周波数ftargetに対する偏差が所定範囲内でなければ(S38のN)、工程S35以降を再び行う。測定した周波数fmeasの目標周波数ftargetに対する偏差が所定範囲内であれば(S38のY)、周波数調整工程を終了する。
なお、工程S31,S33,S36では、外部端子VC1には所望の電圧、例えば、周波数可変範囲の中間周波数に対応する電圧(例えば、VDD/2)が印加された状態で周波数を測定する。
なお、図10のフローチャートにおいて、可能な範囲で、各工程の順番を適宜変更してもよい。
図12は、周波数調整工程(図9の工程S30(図10の工程S31〜S38))における発振器1の周波数の変化を表すグラフであり、図12において、横軸は時間、縦軸は周波数である。図10と同様に、実線のグラフは発振器1の実際の周波数(測定される周波数)fmeasを表すグラフであり、一点鎖線のグラフはエッチングにより変化する周波数frを表すグラフであり、二点鎖線のグラフは振動子3の温度変化により変化する周波数ftを表すグラフである。また、点線のグラフは目標周波数ftargetを表すグラフである。
図12では、図10の工程S31において測定された周波数はf0であり、振動子3の温度はt0である。そして、時刻0〜時刻T1において第1周波数調整工程(図10の工程S32)が行われ、振動子3の質量が減少するとともに温度がt1に上昇するため、周波数frがfr1に上昇するとともに周波数ftがft1に低下する。時刻T1において、図10の工程S33が行われ、測定周波数fmeasがfmeas1(=fr1+ft1−f0)に上昇している。時刻T1〜時刻T1’はレーザー照射のインターバル期間であり、この期間に振動子3が放熱するため温度がt1’に低下する。
時刻T1’〜時刻T5’において第2周波数調整工程(図10の工程S35〜S38)が行われる。時刻T1’〜時刻T2において図10の工程S35が行われ、振動子3の質量が減少するとともに温度がt2に上昇するため、周波数frがfr2に上昇するとともに周波数ftがft2に低下する。時刻T2において、図10の工程S36が行われ、測定周波数fmeasがfmeas2(=fr2+ft2−f0)に上昇している。時刻T2〜時刻T2’はレーザー照射のインターバル期間であり、この期間に振動子3が放熱するため温度がt2’に低下する。また、この期間に図10の工程S37が行われ、目標周波数ftargetが初期の目標周波数ftarget0よりも低いftarget2に変更される。そして、図10の工程S38が行われ、測定周波数fmeas2の目標周波数ftarget2に対する偏差が所定範囲内にないため、第2周波数調整工程が続行される。
時刻T2’〜時刻T3において再び図10の工程S35が行われ、振動子3の質量が減少するとともに温度がt3に上昇するため、周波数frがfr3に上昇するとともに周波数ftがft3に低下する。時刻T3において、図10の工程S36が行われ、測定周波数fmeasがfmeas3(=fr3+ft3−f0)に上昇している。時刻T3〜時刻T3’はレーザー照射のインターバル期間であり、この期間に振動子3が放熱するため温度がt3’に低下する。また、この期間に図10の工程S37が行われ、目標周波数ftargetが目標周波数ftarget2よりも低いftarget3に変更される。そして、図10の工程S38が行われ、測定周波数fmeas3の目標周波数ftarget3に対する偏差が所定範囲内にないため、第2周波数調整工程が続行される。
時刻T3’〜時刻T4において再び図10の工程S35が行われ、振動子3の質量が減少するとともに温度がt4に上昇するため、周波数frがfr4に上昇するとともに周波数ftがft4に低下する。時刻T4において、図10の工程S36が行われ、測定周波数fmeasがfmeas4(=fr4+ft4−f0)に上昇している。時刻T4〜時刻T4’はレーザー照射のインターバル期間であり、この期間に振動子3が放熱するため温度がt4’に低下する。また、この期間に図10の工程S37が行われ、目標周波数ftargetが目標周波数ftarget3よりも低いftarget4に変更される。そして、図10の工程S38が行われ、測定周波数fmeas4の目標周波数ftarget4に対する偏差が所定範囲内にないため、第2周波数調整工程が続行される。
時刻T4’〜時刻T5において再び図10の工程S35が行われ、振動子3の質量が減少するとともに温度がt5に上昇するため、周波数frがfr5に上昇するとともに周波数ftがft5に低下する。時刻T5において、図10の工程S36が行われ、測定周波数fmeasがfmeas5(=fr5+ft5−f0)に上昇している。時刻T5〜時刻T5’はレーザー照射のインターバル期間であり、この期間に振動子3が放熱するため温度がt5’に低下する。また、この期間に図10の工程S37が行われ、目標周波数ftargetが目標周波数ftarget4よりも低いftarget5に変更される。そして、図10の工程S38が行われ、測定周波数fmeas5の目標周波数ftarget5に対する偏差が所定範囲内になったため周波数調整工程(図9の工程S30(図1
0の工程S31〜S38))が終了する。
0の工程S31〜S38))が終了する。
なお、第2周波数調整工程では、図10の工程S35〜S38が繰り返され、測定周波数fmeasの目標周波数ftargetに対する偏差が小さくなっていく。従って、例えば、偏差がある程度小さくなるまでは工程S35におけるレーザー光の照射時間を長くして周波数を粗調し、偏差がある程度小さくなった後は工程S35におけるレーザー光の照射時間を短くして周波数を微調するようにすれば、周波数調整工程(図9の工程S30)の総時間を短縮しながら調整精度を向上させることが可能である。
このように、本実施形態では、周波数を測定して発振器1の周波数温度特性の1次成分を算出し、周波数調整工程において、エッチングによる周波数の変化量と振動子3の温度変化による周波数の変化量を加味して、目標周波数を変更しながら周波数を調整することにより、調整誤差を小さくすることができる。従って、図13(A)に示すように、目標周波数を変えずに周波数調整を行う場合(図13(A)の破線)と比較して、図10の工程S31〜S38に従って目標周波数を変えながら周波数調整を行った場合(図13(A)の実線)の方が周波数調整時の調整ばらつきAが小さくなる。その結果、図13(B)に示すように、目標周波数を変えずに周波数調整を行う場合(図13(B)の破線)と比較して、図10の工程S31〜S38に従って目標周波数を変えながら周波数調整を行った場合(図13(B)の実線)の方がリッド5による封止及び熱処理の後の調整ばらつきBも小さくなる。
従って、周波数の調整誤差が比較的大きい発振器1についても、図9の工程S50〜工程S80により周波数の微調整を行うことで、目標周波数との差を所定範囲内にすることが可能となり、歩留りを維持あるいは向上させることができる。
以上に説明したように、本実施形態の発振器の製造方法によれば、周波数調整工程において、エッチングによる周波数の変化量と振動子3の温度変化による周波数の変化量を加味して、適切に目標周波数を変更しながら周波数を調整することができる。従って、周波数調整工程において、目標周波数に近づくように調整することにより、周波数の調整誤差を従来よりも小さくすることができる。
特に、本実施形態の発振器の製造方法によれば、第1周波数調整工程の前後での周波数を測定し、その変化量に基づき発振器1の周波数温度特性を算出することで、発振器1の周波数温度特性を加味して適切に目標周波数を変更し、周波数調整時の調整ばらつきAを小さくすることで、リッド5による封止及び熱処理の後の調整ばらつきBを小さくし、周波数調整回路30による調整可能範囲を広げずに歩留りを維持又は向上させることができる。
[変形例]
例えば、図9の周波数調整工程S30の手順を変形してもよい。図14は、周波数調整工程(図9の工程S30)の手順の変形例を示すフローチャート図である。
例えば、図9の周波数調整工程S30の手順を変形してもよい。図14は、周波数調整工程(図9の工程S30)の手順の変形例を示すフローチャート図である。
まず、図9の工程S31〜S34と同様に、工程S131〜S134を行い、発振器1の周波数温度特性の1次成分dft/dtを算出する。
次に、集積回路(IC)2の記憶部70に、温度補償回路40が、工程S134で算出した周波数温度特性の1次成分dft/dtを0に近づけるための温度補償データを記憶させる(S135)。この工程S135では、外部端子から、シリアルインターフェース回路80を介して、不揮発性メモリー72あるいはレジスター74に1次補償データを書き込む。
次に、集積回路(IC)2と振動子3とが電気的に接続された状態で、振動子3を発振させて周波数を測定し、周波数が目標周波数に近づくように調整する第2周波数調整工程(S136〜S138)を行う。この第2周波数調整工程では、不揮発性メモリー72からレジスター74に転送されて保持された1次補償データ、あるいは、レジスター74に書き込まれた1次補償データに応じて、温度補償回路40の1次電圧発生回路41−1が1次補償電圧を発生させている状態で、周波数を調整する。
第2周波数調整工程では、まず、レーザー光を照射し、振動子3の励振電極3aをエッチングする(S135)。この工程S136で照射するレーザー光のパワー及び照射時間は第1周波数調整工程S132におけるパワーQh及び時間T1と同じである必要はない。
次に、振動子3を発振させて発振器1の周波数を測定する(S137)。工程S137では、温度補償回路40の1次電圧発生回路41−1が発生する1次補償電圧により、発振器1の周波数温度特性の1次成分dft/dtを0に近づけた状態で、周波数を測定する。工程S137で測定された周波数をfmeasとする。
次に、工程S137で測定した周波数fmeasの目標周波数ftarget0に対する偏差が所定範囲内でなければ(S138のN)、工程S136以降を再び行う。測定した周波数fmeasの目標周波数ftarget0に対する偏差が所定範囲内であれば(S138のY)、周波数調整工程を終了する。
なお、工程S131,S133,S136では、外部端子VC1には所望の電圧、例えば、周波数可変範囲の中間周波数に対応する電圧(例えば、VDD/2)が印加された状態で周波数を測定する。
ここで、例えば、振動子3がATカット水晶振動子である場合、図15(A)に示すように、発振器1の周波数温度特性は3次曲線を呈し、25℃付近では温度変化に対して線形に周波数が変化する。これに対して、工程S135を行った後の発振器1の周波数温度特性は、図15(B)に示すように、25℃付近において平坦に近い状態になっており、温度上昇に対する発振周波数の変化が小さい。従って、工程S136におけるレーザー光の照射により振動子3の温度が上昇しても、振動子3の温度上昇による発振器1の周波数の変化量は極めて小さいので、25℃での目標周波数ftarget0になるように周波数を調整しても調整誤差は小さい。
従って、周波数調整工程(図9のS30(図14のS131〜S138))において周波数の調整誤差が比較的大きい発振器1についても、図9の工程S60〜工程S90により周波数の微調整を行うことで、目標周波数との差を所定範囲内にすることが可能となり、歩留りを維持あるいは向上させることができる。
図16は、周波数調整工程(図9の工程S30)の手順の他の変形例を示すフローチャート図である。
まず、図9の工程S31〜S34と同様に、工程S231〜S234を行い、発振器1の周波数温度特性の1次成分dft/dtを算出する。
次に、集積回路(IC)2と振動子3とが電気的に接続された状態で、振動子3を発振させて周波数を測定し、周波数が目標周波数に近づくように調整する第2周波数調整工程(S235〜S238)を行う。
第2周波数調整工程では、まず、レーザー光を照射し、振動子3の励振電極3aをエッチングする(S235)。この工程S235で照射するレーザー光のパワーは第1周波数調整工程S232におけるパワーQhと同じであるが、工程S235でレーザー光を照射する時間は第1周波数調整工程S232における照射時間T1と同じである必要はない。
次に、第1周波数調整工程S232の開始後の振動子3の全温度変化量Δttotalを算出し、工程S234で算出した周波数温度特性の1次成分dft/dt及び全温度変化量Δttotalに基づき、第1周波数調整工程S232の開始後の周波数ftの全変化量Δfttotalを算出する(S236)。例えば、式(2)により、振動子3の全温度変化量Δttotalを算出し、式(1)により算出される周波数温度特性の1次成分dft/dt及び全温度変化量Δttotalから、式(6)によりΔfttotalを算出することができる。
次に、外部端子VC1(集積回路(IC)2のVC端子)に周波数を−Δfttotal分だけ変化させるための制御電圧を印加し、振動子3を発振させて発振器1の周波数を測定する(S237)。工程S237では、集積回路(IC)2のVC端子に、発振器1の周波数温度特性の1次成分dft/dtを0に近づけるための制御信号を入力することにより、発振器1の周波数温度特性の1次成分を0に近づけた状態で、周波数を測定する。工程S237で測定された周波数をfmeasとする。
次に、工程S237で測定した周波数fmeasの目標周波数ftarget0に対する偏差が所定範囲内でなければ(S238のN)、工程S235以降を再び行う。測定した周波数fmeasの目標周波数ftarget0に対する偏差が所定範囲内であれば(S238のY)、周波数調整工程を終了する。
なお、工程S231,S233では、外部端子VC1には所望の電圧、例えば、周波数可変範囲の中間周波数に対応する電圧(例えば、VDD/2)が印加された状態で周波数を測定する。
ここで、例えば、振動子3がATカット水晶振動子である場合、図15(A)に示すように、発振器1の周波数温度特性は3次曲線を呈し、25℃付近では温度変化に対して線形に周波数が変化する。これに対して、工程S237において発振器1の周波数を測定する際の発振器1の周波数温度特性は、図15(B)に示すように、25℃付近において平坦に近い状態になっており、温度上昇に対する発振周波数の変化が小さい。従って、工程S235におけるレーザー光の照射により振動子3の温度が上昇しても、振動子3の温度上昇による発振器1の周波数の変化量は極めて小さいので、25℃での目標周波数ftarget0になるように周波数を調整しても調整誤差は小さい。
従って、周波数調整工程(図9のS30(図16のS231〜S238))において周波数の調整誤差が比較的大きい発振器1についても、図9の工程S60〜工程S90により周波数の微調整を行うことで、目標周波数との差を所定範囲内にすることが可能となり、歩留りを維持あるいは向上させることができる。
なお、本実施形態及び変形例の発振器の製造方法は、例えば、周波数温度特性が3次曲線を呈する振動子3を有する発振器1に広く適用することができる。周波数温度特性が3次曲線を呈する振動子3としては、上述したATカット水晶振動子の他に、例えば、STカットに改良を加えて周波数温度特性が3次曲線を呈するようにした弾性表面波(SAW:Surface Acoustic Wave)共振子などが挙げられる。この弾性表面波(SAW)共振子においても、レーザー光を照射してIDT(InterDigital Transducer)電極や反射器の
一部を除去することで周波数を調整することができる。
一部を除去することで周波数を調整することができる。
そして、振動子3の周波数温度特性が3次曲線を呈する場合、周波数調整工程(図9の工程S30)が15℃以上35℃以下の温度で行われることが望ましい。この温度範囲では、温度変化に対して振動子3の周波数がほぼ線形に変化するため、図10の工程S34、図14の工程S134又は図16の工程S234で算出する発振器1の周波数温度特性の1次成分dft/dtの精度が高くなり、周波数の調整誤差を小さくすることができる。
また、上述した発振器1は、温度補償機能と電圧制御機能(周波数制御機能)を有する発振器(VC−TCXO(Voltage Controlled Temperature Compensated Crystal Oscillator)等)であるが、本実施形態及び変形例の発振器の製造方法は、電圧制御機能(周波数制御機能)を有さない温度補償型発振器(TCXO(Temperature Compensated Crystal Oscillator)等)にも適用することができる。
また、本実施形態及び変形例の発振器の製造方法は、集積回路(IC)2により振動子3を発振させて周波数を測定し、測定結果に応じて周波数を調整することが可能な発振器1に広く適用することができる。このような発振器1としては、図2(A)に示したようなシングルシール構造の発振器の他にも、例えば、図17に示すようなH型構造の発振器にも適用することができる。図17に示す発振器1において、パッケージ4には、対向する面に2つの凹部が設けられており、リッド5で一方の凹部を覆うことによって収容室7aとなり、封止部材8で他方の凹部を覆うことによって収容室7bとなる。収容室7aには振動子3が収容され、収容室7bには集積回路(IC)2が収容されている。パッケージ4の内部又は凹部の表面には、集積回路(IC)2のXO端子及びXI端子と振動子3の2つの端子とをそれぞれ電気的に接続するための不図示の配線が設けられている。また、パッケージ4の内部又は凹部の表面には、集積回路(IC)2の各端子と対応する各外部端子6とを電気的に接続するための不図示の配線が設けられている。このような構造の発振器1においても、リッド5によってパッケージ4を封止する前に、振動子3の表面に設けられた励振電極3aにレーザー光を照射し、励振電極3aを削ることで周波数を調整することができる。
2.電子機器
図18は、本実施形態の電子機器の構成の一例を示す機能ブロック図である。また、図19は、本実施形態の電子機器の一例であるスマートフォンの外観の一例を示す図である。
図18は、本実施形態の電子機器の構成の一例を示す機能ブロック図である。また、図19は、本実施形態の電子機器の一例であるスマートフォンの外観の一例を示す図である。
本実施形態の電子機器300は、発振器310、CPU(Central Processing Unit)320、操作部330、ROM(Read Only Memory)340、RAM(Random Access Memory)350、通信部360、表示部370を含んで構成されている。なお、本実施形態の電子機器は、図18の構成要素(各部)の一部を省略又は変更し、あるいは、他の構成要素を付加した構成としてもよい。
発振器310は、集積回路(IC)312と振動子313とを備えている。集積回路(IC)312は、振動子313を発振させて発振信号を発生させる。この発振信号は発振器310のOUT端子からCPU320に出力される。
CPU320は、ROM340等に記憶されているプログラムに従い、発振器310から入力される発振信号をクロック信号として各種の計算処理や制御処理を行う。具体的には、CPU320は、操作部330からの操作信号に応じた各種の処理、外部装置とデータ通信を行うために通信部360を制御する処理、表示部370に各種の情報を表示させ
るための表示信号を送信する処理等を行う。
るための表示信号を送信する処理等を行う。
操作部330は、操作キーやボタンスイッチ等により構成される入力装置であり、ユーザーによる操作に応じた操作信号をCPU320に出力する。
ROM340は、CPU320が各種の計算処理や制御処理を行うためのプログラムやデータ等を記憶している。
RAM350は、CPU320の作業領域として用いられ、ROM340から読み出されたプログラムやデータ、操作部330から入力されたデータ、CPU320が各種プログラムに従って実行した演算結果等を一時的に記憶する。
通信部360は、CPU320と外部装置との間のデータ通信を成立させるための各種制御を行う。
表示部370は、LCD(Liquid Crystal Display)等により構成される表示装置であり、CPU320から入力される表示信号に基づいて各種の情報を表示する。表示部370には操作部330として機能するタッチパネルが設けられていてもよい。
発振器310として例えば上述した本実施形態の製造方法を用いて製造した発振器1を適用することにより、信頼性の高い電子機器を実現することができる。
このような電子機器300としては種々の電子機器が考えられ、例えば、パーソナルコンピューター(例えば、モバイル型パーソナルコンピューター、ラップトップ型パーソナルコンピューター、タブレット型パーソナルコンピューター)、スマートフォンや携帯電話機などの移動体端末、ディジタルカメラ、インクジェット式吐出装置(例えば、インクジェットプリンター)、ルーターやスイッチなどのストレージエリアネットワーク機器、ローカルエリアネットワーク機器、移動体端末基地局用機器、テレビ、ビデオカメラ、ビデオレコーダー、カーナビゲーション装置、リアルタイムクロック装置、ページャー、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ゲーム用コントローラー、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニター、電子双眼鏡、POS端末、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシミュレーター、ヘッドマウントディスプレイ、モーショントレース、モーショントラッキング、モーションコントローラー、PDR(歩行者位置方位計測)等が挙げられる。
本実施形態の電子機器300の一例として、上述した発振器310を基準信号源、あるいは電圧可変型発振器(VCO)等として用いて、例えば、端末と有線または無線で通信を行う端末基地局用装置等として機能する伝送装置が挙げられる。本実施形態の電子機器300は、発振器310として、例えば上述した本実施形態の製造方法を用いて製造した発振器1を適用することにより、例えば通信基地局などに利用可能な、高性能、高信頼性を所望される伝送機器にも適用することができる。
3.移動体
図20は、本実施形態の移動体の一例を示す図(上面図)である。図20に示す移動体400は、発振器410、エンジンシステム、ブレーキシステム、キーレスエントリーシステム等の各種の制御を行うコントローラー420,430,440、バッテリー450、バックアップ用バッテリー460を含んで構成されている。なお、本実施形態の移動体は、図20の構成要素(各部)の一部を省略し、あるいは、他の構成要素を付加した構成
としてもよい。
図20は、本実施形態の移動体の一例を示す図(上面図)である。図20に示す移動体400は、発振器410、エンジンシステム、ブレーキシステム、キーレスエントリーシステム等の各種の制御を行うコントローラー420,430,440、バッテリー450、バックアップ用バッテリー460を含んで構成されている。なお、本実施形態の移動体は、図20の構成要素(各部)の一部を省略し、あるいは、他の構成要素を付加した構成
としてもよい。
発振器410は、不図示の集積回路(IC)と振動子とを備えており、集積回路(IC)は振動子を発振させて発振信号を発生させる。この発振信号は発振器410の外部端子からコントローラー420,430,440に出力され、例えばクロック信号として用いられる。
バッテリー450は、発振器410及びコントローラー420,430,440に電力を供給する。バックアップ用バッテリー460は、バッテリー450の出力電圧が閾値よりも低下した時、発振器410及びコントローラー420,430,440に電力を供給する。
発振器410として例えば上述した本実施形態の製造方法を用いて製造した発振器1を適用することにより、信頼性の高い移動体を実現することができる。
このような移動体400としては種々の移動体が考えられ、例えば、自動車(電気自動車も含む)、ジェット機やヘリコプター等の航空機、船舶、ロケット、人工衛星等が挙げられる。
本発明は本実施形態に限定されず、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。
上述した実施形態および変形例は一例であって、これらに限定されるわけではない。例えば、各実施形態および各変形例を適宜組み合わせることも可能である。
本発明は、実施の形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
1 発振器、2 集積回路(IC)、3 振動子、3a,3b 励振電極、4 パッケージ、5 リッド、6 外部端子(外部電極)、7a,7b 収容室、8 封止部材、9 レーザー光源、10 発振回路、20 出力回路、30 周波数調整回路、32 AFC回路、40 温度補償回路、41−1 1次電圧発生回路、41−n n次電圧発生回路、42 加算回路、50 温度センサー、60 レギュレーター回路、70 記憶部、72 不揮発性メモリー、74 レジスター、80 シリアルインターフェース(I/F)回路、300 電子機器、310 発振器、312 集積回路(IC)、313 振動子、320 CPU、330 操作部、340 ROM、350 RAM、360 通信部、370 表示部、400 移動体、410 発振器、420,430,440 コントローラー、450 バッテリー、460 バックアップ用バッテリー
Claims (7)
- 振動子と、前記振動子を発振させるための集積回路とを含む発振器の製造方法であって、
容器に前記集積回路を搭載する工程と、
前記容器に前記振動子を搭載する工程と、
前記集積回路と前記振動子とが電気的に接続された状態で、周波数を調整する第1周波数調整工程と、
前記第1周波数調整工程の前後での周波数の変化量に基づいて、前記発振器の周波数温度特性の1次成分を算出する工程と、
前記集積回路と前記振動子とが電気的に接続された状態で、前記振動子を発振させて周波数を測定し、周波数が目標周波数に近づくように調整する第2周波数調整工程と、を含み、
前記第2周波数調整工程は、
前記周波数温度特性の1次成分及び前記振動子の温度の変化量に基づいて、前記目標周波数を算出する工程を含む、発振器の製造方法。 - 振動子と、前記振動子を発振させるための集積回路とを含む発振器の製造方法であって、
容器に前記集積回路を搭載する工程と、
前記容器に前記振動子を搭載する工程と、
前記集積回路と前記振動子とが電気的に接続された状態で、周波数を調整する第1周波数調整工程と、
前記第1周波数調整工程の前後での周波数の変化量に基づいて、前記発振器の周波数温度特性の1次成分を算出する工程と、
前記集積回路と前記振動子とが電気的に接続された状態で、前記振動子を発振させて周波数を測定し、周波数が目標周波数に近づくように調整する第2周波数調整工程と、を含み、
前記第2周波数調整工程において、
前記周波数温度特性の1次成分を0に近づけた状態で、周波数を測定する、発振器の製造方法。 - 前記集積回路は、記憶部と、温度補償回路とを有し、
前記第2周波数調整工程の前に、前記記憶部に、前記温度補償回路が前記周波数温度特性の1次成分を0に近づけるための温度補償データを記憶させる工程を含む、請求項2に記載の発振器の製造方法。 - 前記集積回路は、第1端子と、前記第1端子から入力される制御信号に基づいて周波数を制御するAFC回路とを有し、
前記第2周波数調整工程において、
前記第1端子に、前記周波数温度特性の1次成分を0に近づけるための前記制御信号を入力した状態で、周波数を測定する、請求項2に記載の発振器の製造方法。 - 前記第1周波数調整工程及び前記第2周波数調整工程は、15℃以上35℃以下の温度で行われる、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の発振器の製造方法。
- 前記第1周波数調整工程及び前記第2周波数調整工程において、
前記振動子にレーザー光を照射することにより周波数を調整する、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の発振器の製造方法。 - 前記振動子は、ATカット水晶振動子である、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の発振器の製造方法。
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