JPH08116214A - 関数発生装置及び温度補償付き発振回路 - Google Patents

関数発生装置及び温度補償付き発振回路

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JPH08116214A
JPH08116214A JP25101894A JP25101894A JPH08116214A JP H08116214 A JPH08116214 A JP H08116214A JP 25101894 A JP25101894 A JP 25101894A JP 25101894 A JP25101894 A JP 25101894A JP H08116214 A JPH08116214 A JP H08116214A
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JP
Japan
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signal
function
proportional
generator
circuit
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JP25101894A
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English (en)
Inventor
Eiji Nishimori
英二 西森
Chikara Tsuchiya
主税 土屋
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 関数発生装置及び温度補償付き発振回路に関
し、三次もしくはこれ以上の高次関数に比例する信号の
発生回路を工夫して、温度に対し、これら高次関数によ
り変化する電圧を発生して所望の温度補正をする。 【構成】 多項式,f(x)=A(x−α)n …+β
(x−α)+γ=Axn +Bxn-1 …+Cx+Dにより
表される高次関数f(x)に比例する信号Sα,Sxを
発生する関数発生装置において、絶対温度に比例する電
圧VAと主変数αの中心点を決定する電圧VXとに基づ
いて主変数αに比例する主変数信号Sα及び未知数xに
比例する未知数信号Sxを生成する変数生成部11を備
える。発振回路は、三次関数f(x)に比例する電圧を
発生する温度補償関数発生回路35と、三次関数f
(x)に比例する電圧に基づいて所望周波数の信号を発
振する水晶発振回路36とを備え、回路35が本発明の
三次関数発生装置から成る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、関数発生装置及び温度
補償付き発振回路に関するものであり、更に詳しく言え
ば、水晶振動子を用いた発振回路の温度補償関数を発生
する装置の改善に関するものである。近年、情報伝達の
高速化の要求に伴い携帯用無線機器が普及され、常温時
はもとより、熱帯地及び寒冷地等の様々な環境条件下に
おいて安定した交信動作が要求される。無線機器の復調
や変調処理等には、安定化した周波数信号が必要であ
る。
【0002】このような周波数信号は、水晶振動子を用
いた温度補償発振回路により発生されるが、水晶発振器
の温度変化に対する周波数変動を抑制するための様々な
方式が考案されている。この温度変化に対する周波数変
動の補償回路は、水晶振動子の周波数−温度変動特性が
ほぼ三次関数となることから、これに比例した補正回路
が要求される。なお、サーミスタ、抵抗及び容量等を利
用して、近似的に三次関数に近似した温度補正をする方
法があるが回路調整が難しい。
【0003】そこで、三次もしくはこれ以上の高次関数
に比例する信号の発生回路を工夫して、温度に対し、こ
れら高次関数により変化する電圧を発生して所望の温度
補正をすることができる回路及び応用回路が望まれてい
る。
【0004】
【従来の技術】図9,10は、従来例に係る説明図であ
る。図9は、従来例に係る温度補償付き水晶発振回路の
構成図であり、図10(A)は、その温度対周波数特性図
であり、図10(B)は、その補正特性図をぞれ示してい
る。例えば、United States Patent. 4,254,382に見
られるような温度補償付き水晶発振回路は図9に示すよ
うに、温度補償回路6及び水晶発振回路9を備える。
【0005】温度補償回路6は温度センサ1,低温域補
正回路2,中温域補正回路3,高温域補正回路4及びI
−V変換回路5から成り、水晶発振回路9は回路定数と
なる抵抗R,容量C,可変容量ダイオード7及び水晶振
動子8を有する。温度補償回路6の機能は、図10(A)
に示すような三次関数により表現される水晶発振回路9
の温度対周波数特性を図10(B)に示すような3本の直
線により表現される温度対周波数補正特性により補正す
るものである。なお、図10(A),(B)において、縦
軸は周波数fHzであり、横軸は温度T°Cをそれぞれ示
している。
【0006】すなわち、環境温度が温度センサ1により
検出されると、温度検出信号S1が低温域補正回路2,
中温域補正回路3及び高温域補正回路4にそれぞれ出力
される。この信号S1は低温域補正回路2により、基準
電圧VREF と比較され、所望の温度依存性の低温域補正
信号S2がI−V変換回路5に出力される。同様に、中
温域補正回路3では信号S1と基準電圧VREF とが比較
され、中温域補正信号S3がI−V変換回路5に出力さ
れ、高温域補正回路4では信号S1と基準電圧VREF と
が比較され、高温域補正信号S4がI−V変換回路5に
出力される。
【0007】I−V変換回路5では、各信号S2〜S4
が加算され、この加算信号が電流電圧変換される。変換
された電圧は回路定数R,Cで平滑され、この温度依存
性を有する電圧VTが可変容量ダイオード7及び水晶振
動子8に印加される。これにより、ダイオード7では環
境温度変動を打ち消すような電圧VTによって自己容量
が変化し、これに基づいて水晶振動子8から周波数fの
信号Sfが出力される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来例によ
れば、低・中・高温域毎に温度補正回路2〜4を割当
て、図10(B)に示すような温度対周波数補正特性によ
り、図10(A)に示すような水晶発振回路9の温度対周
波数特性を近似しているため、各温度域の周波数変動を
個別に補正するようになり、図10(B)に示すような3
つの補正特性直線の変化点,の温度補正が直線部分
の補正特性に比べて劣ることとなる。
【0009】すなわち、図10(B)において、補正特性
直線は低温域補正回路2の温度−周波数補正特性であ
り、補正特性直線は中温域補正回路3の温度−周波数
補正特性であり、補正特性直線は高温域補正回路4の
温度−周波数補正特性をそれぞれ示している。変化点
は図10(A)に示すような三次関数で表される温度対周
波数特性の低・中温域での周波数最大点であり、変化点
は同様に、中・高温域での周波数最小点をそれぞれ示
している。
【0010】これにより、補正特性直線と補正特性直
線との間及び補正特性直線と補正特性直線との間
の温度領域に対する電圧VTを出力することができず、
低・中・高温域全体を通した円滑な温度補償が困難とな
るという問題がある。また、サーミスタ、抵抗及び容量
等のネットワークを構成し、温度に対して容量が変化し
て見える現象を利用して、三次関数に近似的した形で、
容量を変化させ、所望の温度対周波数特性を得る方法も
ある。しかし、サーミスタや容量等の非線形素子を扱う
ため、一意的な素子調整が困難となる。これにより、精
度良くかつ信頼性の良い温度補償をする妨げとなる。
【0011】本発明は、かかる従来例の問題点に鑑み創
作されたものであり、三次もしくはこれ以上の高次関数
に比例する信号の発生回路を工夫して、温度に対し、三
次関数又はより高次の多項式関数により変化する電圧を
発生して所望の温度補正をすることが可能となる関数発
生装置及び温度補償付き発振回路の提供を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】図1(A),(B)は、
本発明に係る関数発生装置及び温度補償付き発振回路の
原理図であり、図2〜6はその実施例をそれぞれ示して
いる。本発明の関数発生装置は、定数A,B,C,D,
β,γ,…,温度信号x,主変数(以下基準値という)
αとしたときに、多項式 f(x)=A(x−α)n …+β(x−α)+γ =Axn +Bxn-1 +Cxn-2 +D… により表される高次関数f(x)に比例する信号を発生
する関数発生装置において、図1(A)に示すように、
絶対温度に比例する電圧VAと前記基準値αを決定する
電圧VXとに基づいて両電圧VA,VXの差信号を生成
する変数生成部11を備え、前記基準値αを決定する電
圧VXを可変することを特徴とする。
【0013】本発明の第1の三次関数発生装置は、その
実施例を図2に示すように、少なくとも、前記変数生成
部11からの差分信号Sα及びSxに基づいて一次関数
Cxに比例する一次信号S1を生成する利得調整回路2
1と、前記変数生成部11からの差分信号Sα及びSx
に基づいて二次関数Bx2 に比例する二次信号S2を生
成する第1の乗算器22と、前記変数生成部11からの
差分信号Sα及びSxと前記第1の乗算器22からの二
次信号S2とに基づいて三次関数Ax3 に比例する三次
信号S3を生成する第2の乗算器23と、前記多項式の
定数Dに比例する0次信号を発生する定数生成部24
と、前記利得調整回路21からの一次信号S1と、前記
第1の乗算器22からの二次信号S2及び前記第2の乗
算器23からの三次信号S3を利得調整した信号と、前
記定数生成部24からの0次信号S0とを混合する混合
器25とが設けられることを特徴とする。
【0014】本発明の第2の三次関数発生装置は、図1
(A)に示すように、少なくとも、前記変数生成部11
からの差分信号Sα及びSxに基づいて一次関数(x−
α)に比例する一次信号S1を生成する一次関数生成部
12と、前記変数生成部11からの差分信号Sα及びS
xに基づいて三次関数A(x−α)3 に比例する三次信
号S3を生成する三次関数生成部13と、前記多項式の
定数Dに比例する0次信号S0を発生する定数生成部1
4と、前記一次関数生成部12からの一次信号S1、前
記三次関数生成部13からの三次信号S3及び前記定数
生成部14からの0次信号S0とを混合する信号混合部
15とが設けられることを特徴とする。
【0015】本発明の四次関数発生装置は、その実施例
を図7に示すように、少なくとも、前記変数生成部11
からの差分信号Sα及びSxに基づいて一次関数γ(x
−α)に比例する一次信号S1を生成する利得調整回路
30と、前記変数生成部11からの差分信号Sα及びS
xに基づいて二次関数β(x−α)2 に比例する二次信
号S2を生成する第1の乗算器31と、前記第1の乗算
器31からの二次信号S2に基づいて四次関数A(x−
α)4 に比例する四次信号S4を生成する第2の乗算器
32と、前記多項式の定数δに比例する0次信号S0を
発生する定数生成部33と、前記利得調整回路30から
の一次信号S1と前記第1の乗算器31からの二次信号
S2及び前記第2の乗算器32からの三次信号S3を利
得調整した信号と前記定数生成部33からの0次信号S
0とを混合する混合器34とが設けられることを特徴と
する。
【0016】ここで、目標四次関数f(x)は、 f(x)=Ax4 +Bx3 +Cx2 +Dx+E =A(x−α)4 +β(x−α)2 +γ(x−α)+δ とする。本発明の温度補償付き発振回路は、図1(B)
に示すように、三次関数f(x)に比例する電圧を発生
する温度補償関数発生回路35と、前記三次関数f
(x)に比例する電圧に基づいて所望周波数の信号を発
振する水晶発振回路36とを備え、前記温度補償関数発
生回路35が本発明の三次関数発生装置のいずれかから
成ることを特徴とし、上記目的を達成する。
【0017】
【作 用】本発明の関数発生装置によれば、図1(A)
において、絶対温度に比例する電圧VAと基準値αを決
定する電圧VXが変数生成部11に供給されると、これ
に基づいて差分信号Sα及びSxが生成されるため、変
数生成部11からの信号シフト量(x−α)に応じて、
関数発生部では、(n−1)次関数や、それ以下の次数
関数に比例した信号を発生することが可能となり、多項
式f(x)=A(x−α)n …+β(x−α)+γ=A
n +Bxn-1 …+Cx+Dにより表される高次関数f
(x)に比例する信号を発生することができる。
【0018】次に、図2を参照しながら、本発明の第1
の三次関数発生装置の動作を説明する。図2において、
変数生成部11からの差分信号Sα及びSxが利得調整
回路21に供給されると、当該回路21では、これ基づ
いて一次関数Cxに比例する一次信号S1が生成され、
この信号S1は利得調整回路21から混合器25に出力
される。
【0019】また、変数生成部11からの差分信号Sα
及びSxが第1の乗算器22に供給されると、当該乗算
器22では、これに基づいて二次関数Bx2 に比例する
二次信号S2が生成され、その後、利得調整された信号
S2が混合器25に出力される。さらに、変数生成部1
1からの差分信号Sα及びSxと第1の乗算器22から
の二次信号S2とが第2の乗算器23に供給されると、
これらに基づいて三次関数Ax3 に比例する三次信号S
3が生成され、その後、利得調整された信号S3が混合
器25に出力される。多項式の定数Dに比例する0次信
号は定数生成部24から混合器25に出力される。これ
ら一次信号S1と、二次信号S2及び三次信号S3を利
得調整した信号と、0次信号S0とが混合器25により
混合される。
【0020】この結果、変数生成部11からの温度依存
性のある差分信号Sα及びSxに基づいて、多項式f
(x)=Ax3 +Bx2 +Cx+Dにより表される三次
関数f(x)に比例する信号を発生することができる。
これにより、当該三次関数発生装置を水晶発振回路の温
度補償回路に応用することが可能となる。
【0021】本発明の第2の三次関数発生装置の動作を
説明する。図1(A)において、変数生成部11からの
差分信号Sα及びSxが、一次関数生成部12に供給さ
れると、当該生成部12では、これに基づいて一次関数
(x−α)に比例する一次信号S1が生成され、この信
号S1が一次関数生成部12から信号混合部15に出力
される。
【0022】また、変数生成部11からの差分信号Sα
及びSxが三次関数生成部13に供給されると、当該生
成部13では、これに基づいて三次関数A(x−α)3
に比例する三次信号S3が生成され、この信号S3が三
次関数生成部13から信号混合部15に出力される。多
項式の定数Dに比例する0次信号S0は定数生成部14
から信号混合部15に出力される。これら一次信号S
1、三次信号S3及び0次信号S0が信号混合部15に
より混合される。
【0023】この結果、変数生成部11からの温度に比
例した差分信号Sα及びSxに基づいて、多項式f
(x)=A(x−α)3 +β(x−α)+γ=Ax3
Bx2 +Cx+Dにより表される三次関数f(x)に比
例する信号を発生することができる。また、第2の三次
関数発生装置では、第1の三次関数発生装置では必要で
あった二次信号S2を生成する第1の乗算器22が不要
となり、回路規模の縮小化を図ることが可能となる。
【0024】これにより、第1の三次関数発生装置と同
様に第2の三次関数発生装置を水晶発振回路の温度補償
回路に応用することが可能となる。次に、図7を参照し
ながら、本発明の四次関数発生装置の動作を説明する。
図7において、変数生成部11からの差分信号Sα及び
Sxが利得調整回路30に供給されると、当該調整回路
30では、これに基づいて一次関数Dxに比例する一次
信号S1が生成され、この信号S1が利得調整回路30
から混合器34に出力される。
【0025】また、変数生成部11からの差分信号Sα
及びSxが第1の乗算器31に供給されると、当該乗算
器32では、これに基づいて二次関数Cx2 に比例する
二次信号S2が生成され、この信号S2が一方では第2
の乗算器32に出力される。他方では利得調整されて信
号S2が混合器34に出力される。第1の乗算器31か
らの二次信号S2が第2の乗算器32に供給されると、
当該乗算器32では、これに基づいて四次関数Ax4
比例する四次信号S4が生成され、この信号S4が利得
調整されて混合器34に出力される。多項式の定数Eに
比例する0次信号S0は定数生成部33から混合器34
に出力される。
【0026】これら一次信号S1、二次信号S2,四次
信号S4及び0次信号S0が信号混合部34により混合
される。この結果、変数生成部11からの差分信号Sα
及びSxに基づいて、多項式f(x)=Ax4 +Bx3
+Cx2 +Dx+Eにより表される四次関数f(x)に
比例する信号を発生することができる。
【0027】これにより、三次信号S3を生成する三次
関数発生部を設けることなく、二次信号S2を生成する
2つの二次関数発生部を縦続接続するのみで、簡単に四
次関数発生装置を構成することが可能となる。次に、図
1(A)及び(B)を参照しながら、本発明の温度補償
付き発振回路の動作を説明する。図1(B)において、
例えば、本発明の第2の三次関数発生装置から成る温度
補償関数発生回路35により、温度依存性のある三次関
数f(x)に比例する電圧が発生されると、その電圧に
基づいて所望周波数の信号が電圧制御水晶発振回路36
により発振される。
【0028】従って、水晶発振回路36が置かれている
温度環境下での周波数変動を温度補償関数発生回路35
により円滑かつ精度良く補償することが可能となる。こ
れにより、無線機器等の復調回路や変調回路に安定化し
た周波数信号を供給することができる。
【0029】
【実施例】次に図を参照しながら本発明の実施例につい
て説明をする。図2〜8は、本発明の各実施例に係る関
数発生装置及び温度補償付き発振回路の説明図である。 (1)第1の実施例の説明 図2は、本発明の第1の実施例に係る三次関数発生装置
の構成図であり、図3は、各実施例に係る変数生成部の
回路図をそれぞれ示している。
【0030】例えば、三次関数f(x)に比例する信号
を発生する関数発生装置は、図1(A)に示すように、
変数生成部11,利得調整回路21,22A,23A,乗算
器22,23,定数生成部24及び混合器25から成
る。三次関数f(x)は、定数A,B,C,D,β,
γ,温度信号x,基準値αとしたときに、多項式f
(x)=A(x−α)3 +β(x−α)+γ=Ax3
Bx2 +Cx+Dにより表されるものである。
【0031】すなわち、変数生成部11は、絶対温度に
比例する電圧VAと基準値αを決定する電圧VXとに基
づいて差分信号Sα及びSxを生成する回路である。変
数生成部11は図3に示すように、入力回路101, 分圧
回路102, 第1の差分出力回路103 ,第2の差分出力回
路104 及びカレントミラー回路105, 106から成る。入力
回路101 は6個の抵抗R1〜R6と、3個のpnp型の
バイポーラトランジスタT1〜T3と、2個のnpn型
のバイポーラトランジスタT4,T5 から成り、環境温
度に比例するバンドギャップ電圧VBに基づいて絶対温
度に比例する電圧VAを発生し、この電圧VAを差分出
力回路103 及び104 に出力する。なお、各抵抗R1〜R
6及びトランジスタT1〜T5の接続方法は図3を参照
されたい。
【0032】分圧回路102 は抵抗R7及びR8から成
り、バンドギャップ電圧VBを抵抗分割した基準値αを
決める電圧VXを差分出力回路103 に出力する。なお、
抵抗R8に可変抵抗器を用いて電圧VXを可変しても良
い。第1の差分出力回路103 は抵抗R9,R10,R18,
オペアンプOP1及びバイポーラトランジスタQ0から
成り、絶対温度に比例する電圧VA及び主変数の中心点
を決める電圧VXとを入力して未知数に比例する電流I
xをカレントミラー回路105 に出力する。
【0033】第2の差分出力回路104 は、抵抗R11、n
pn型のバイポーラトランジスタT6及びオペアンプO
P2から成り、絶対温度に比例する電圧VA及び抵抗R
11の一端から出力される基準電流VRとを入力して基準
値αに比例する電圧Vαをカレントミラー回路106 に出
力する。カレントミラー回路105 は、2個の抵抗R12,
R13及び2個のpnp型のバイポーラトランジスタT
7,T8 から成る。当該回路105 は、電流Ixにより差
分信号Sxを発生する。同様に、カレントミラー回路10
6 は2個の抵抗R14, R15及び2個のpnp型のバイポ
ーラトランジスタT9,T10から成る。当該回路106
は、電流Iαより差分信号Sαを発生する。
【0034】また、図2において、利得調整回路21は
変数生成部11からの差分信号Sα及びSxに基づいて
一次関数Cxに比例する一次信号S1を生成し、この信
号S1を混合器25に出力する。第1の乗算器22は変
数生成部11からの差分信号Sα及びSxに基づいて二
次関数Bx2 に比例する二次信号S2を生成し、この信
号S1を利得調整回路22Aに出力する。
【0035】第2の乗算器23は、変数生成部11から
の差分信号Sα及びSxと第1の乗算器22からの二次
信号S2とに基づいて三次関数Ax3 に比例する三次信
号S3を生成し、この信号S3を利得調整回路22Aに出
力する。定数生成部24は基準電圧源から成り、多項式
の定数Dに比例する0次信号を発生し、この信号S0を
混合器25に出力する。
【0036】利得調整回路22Aは二次信号S2を利得調
整した後、この二次信号S22を混合器25に出力する。
同様に、利得調整回路23Aは三次信号S3を利得調整し
た後、この三次信号S33を混合器25に出力する。混合
器25は、利得調整回路21からの一次信号S1と利得
調整回路22Aからの一次信号S22と利得調整回路23Aか
らの三次信号S33と定数生成部24からの0次信号S0
とを混合し三次関数に比例する信号f(x)を出力す
る。
【0037】このような構成により、例えば、図3にお
いて、絶対温度に比例する電圧VAと基準値αを決定す
る電圧VXが変数生成部11に供給されると、これに基
づいて差分信号Sα及びSxが生成される。このように
して、本発明の第1の実施例に係る三次関数発生装置に
よれば、その実施例を図2に示すように、変数生成部1
1,利得調整回路21,第1,第2の乗算器22,2
3,定数生成部24及び混合器25を備え、変数生成部
11が、絶対温度に比例する電圧VAと基準値αを決定
する電圧VXとに基づいて差分信号Sα及びSxを生成
するため、変数生成部11からの温度依存性のある差分
信号Sα及びSxに基づいて、多項式f(x)=Ax3
+Bx2 +Cx+Dにより表される三次関数f(x)に
比例する信号を発生することができる。
【0038】また、変数生成部11で基準値αを決定す
る電圧VXを抵抗R8で可変することにより、関数発生
回路23に対して、差分信号Sαをシフト供給すること
ができる。これにより、当該三次関数発生装置を水晶発
振回路の温度補償回路に応用することが可能となる。
【0039】(2)第2の実施例の説明 図4は、本発明の第2の実施例に係る三次関数発生装置
の構成図であり、図5は、その変数生成部及びその周辺
回路図である。図6は、その3次関数発生器及びその周
辺回路図をそれぞれ示している。第2の実施例では第1
の実施例に比べて、回路縮小化を図るものである。
【0040】すなわち、本発明の第2の三次関数発生回
路は、図4に示すように、変数生成部100, 利得調整回
路26,27A,3次関数発生器27,定数生成部28及
び混合器29を備える。変数生成部100 は図3に示した
変数生成部11に、図5に示すような起動回路107 と、
アンプ108 と、一次関数発生回路12とを付加したもの
である。図5において、起動回路107 は2個の抵抗R1
6, R17と、5個のnpn型のバイポーラトランジスタ
T11〜T15と、容量Cから成り、電源ON動作と共に、
環境温度に比例するバンドギャップ電圧VBを先に説明
した分圧回路102 に供給する。なお、各抵抗R16, R1
7、トランジスタT11〜T15及び容量Cの接続方法は図
5を参照されたい。
【0041】アンプ108 はオペアンプOP1の出力電圧
を増幅し、増幅された基準信号xに比例する電流Ixを
カレントミラー回路105 に出力するものである。一次関
数発生回路12はカレントミラー回路105 及び106 から
の差分信号Sx及び差分信号Sαをカレントミラー(電
流複写)した一次関数(x−α)に比例する信号(以下
一次信号という)S1を発生し、この信号S1を利得調
整回路26に出力する。
【0042】利得調整回路26は図6において、オペア
ンプOP4及び2個の抵抗R716 ,R717 から成り、一
次関数信号S1を利得調整した後の信号を混合器29に
出力する。3次関数発生器27は図1の三次関数生成部
13の一例であり、本発明の特許出願人が先に出願(特
願平6−139020)した関数発生器を使用する。当
該発生器27は、15個の抵抗R71〜R715 と、22個
のnpn型のバイポーラトランジスタT71〜T720 ,T
725, T726 と、4個のpnp型のバイポーラトランジ
スタT721 〜T724 と、4個の電流電圧変換ダイオード
D1〜D4から成り、変数生成部100 からの差分信号S
α及びSxに基づいて三次関数A(x−α) 3 に比例す
る三次信号S3を生成し、この信号S3を利得調整回路
27Aに出力する。なお、各抵抗R71〜R715 と、トラン
ジスタT71〜T726 ,ダイオードD1〜D4の接続方法
は図6を参照されたい。
【0043】この発生器27では、下段の4個のトラン
ジスタT79〜T712 によって構成される2つの差動増幅
回路により、A(x−α)3 の中の二次関数成分の信号
を発生し、その上段の8個のトランジスタT713 〜T72
0 によって構成される4つの差動増幅回路により、A
(x−α)3 の中の三次関数成分の信号を発生する。利
得調整回路27Aは、オペアンプOP5,基準電圧源E1
及び2個の抵抗R718 , R719 から成り、三次関数信号
S3を利得調整した後の信号を混合器29に出力する。
定数生成部28は図1の定数生成部14の一例であり、
基準電圧可変源E2及び抵抗R719 から成り、多項式の
定数Dに比例する0次信号S0を発生する。
【0044】混合器29は図1の信号混合部15の一例
であり、利得調整された2つの信号S1,S3及び定数
生成部28からの0次信号S0を混合し、多項式f
(x)=Ax3 +Bx2 +Cx+Dにより表される三次
関数f(x)に比例する信号を出力する。次に、本発明
の第2の実施例に係る三次関数発生装置の動作を説明す
る。例えば、図5において、変数生成部100 で起動回路
107 の電源ON動作によって、バンドギャップ電圧VB
が発生し、2つのカレントミラー回路105, 106から差分
信号Sα及びSxが発生され、それが一次関数生成部1
2に供給されると、当該生成部12では、これに基づい
て一次関数(x−α)に比例する一次信号S1が生成さ
れ、この信号S1が一次関数生成部12から利得調整回
路26に出力される。
【0045】また、変数生成部100 からの差分信号Sα
及びSxが三次関数発生器27に供給されると、当該発
生器27では、これに基づいて三次関数A(x−α)3
に比例する三次信号S3が生成され、この信号S3が三
次関数発生器27から利得調整回路27Aに出力される。
また、多項式の定数Dに関係したδに比例する0次信号
S0は定数生成部28から混合器29に出力される。こ
こで、定数Dとδの関係は、多項式, f(x)=Ax3 +Bx2 +Cx+D =A(x−α)3 +β(x−α)+γ として、−3Aα3 −αβ+γ=Dとなるものである。
【0046】これら利得調整された2つの信号S1,S
3及び定数生成部28からの0次信号S0が混合器29
により混合され、多項式f(x)=Ax3 +Bx2 +C
x+D=A(x−α)3 +β(x−α)+γにより表さ
れる三次関数f(x)に比例する信号が出力される。こ
こで、α=B/A,β=C−3Aα2 ,γ=D+3Aα
3 +αβである。
【0047】このようにして本発明の第2の実施例に係
る三次関数発生装置によれば、図4に示すように変数生
成部100, 利得調整回路26,27A,3次関数発生器2
7,定数生成部28及び混合器29を備えるため、変数
生成部100 からの温度依存性のある差分信号Sα及びS
xに基づいて、多項式f(x)=A(x−α)3 +β
(x−α)+γ=Ax3 +Bx2 +Cx+Dにより表さ
れる三次関数f(x)に比例する信号を発生することが
できる。
【0048】また、第2の実施例では、第1の実施例で
は必要であった二次信号S2を生成する乗算器22が不
要となり、回路規模の縮小化を図ることが可能となる。
すなわち、第1の実施例では変数生成部11と、4つの
信号S1,S22,S33及びS0を混合する混合器25
と、3つの利得調整回路21,22A,23Aと、2つの乗
算器22,23が必要であったが、第2の実施例では、
乗算器22と、その利得調整回路22が不要となる。ま
た、第1の実施例の混合器25では、その入力が4本必
要であるのに対して第2の実施例の混合器29では、1
本削減されて3本になる。また、変数生成部100 内にア
ンプ107 や一次関数発生回路12が付加される。これ
は、第1の実施例でも必要なものであり、全体として回
路規模を縮小すること、及び、調整箇所と誤差発生要因
とを低減することが可能となる。
【0049】これにより、第1の実施例と同様に、第2
の実施例の三次関数発生装置を水晶発振回路の温度補償
回路に応用すること、及び、第1の実施例に比べて、低
コストで精度の高い補償信号発生回路が提供される。 (3)第3の実施例の説明 図7は、本発明の第3の実施例に係る四次関数発生装置
の構成図を示している。第3の実施例では第1,第2の
実施例と異なり、四次関数f(x)=Ax2 +Bx3
Cx2 +Dx+E=A(x−α)4 +β(x−α)2
γ(x−α)+δに比例する信号を発生回路を構成する
ものである。
【0050】本発明の四次関数発生装置は、図7に示す
ように、変数生成部11,利得調整回路30,乗算器3
1,32,利得調整回路31A,32A,定数生成部33及
び混合器34を備える。利得調整回路30は、変数生成
部11からの差分信号Sα及びSxに基づいて一次関数
γ(x−α)に比例する一次信号S1を生成し、この信
号S1を混合器34に出力する。乗算器31は、変数生
成部11からの差分信号Sα及びSxに基づいて二次関
数β(x−α)2 に比例する二次信号S2を生成し、こ
の信号S2を利得調整回路31A及び乗算器32にそれぞ
れ出力する。
【0051】乗算器32は、乗算器31からの二次信号
S2に基づいて四次関数A(x−α)4 に比例する四次
信号S4を生成し、この信号S4を利得調整回路32Aに
出力する。利得調整回路31Aは二次信号S2を利得調整
した後の信号S22を混合器34に出力する。利得調整回
路32Aは四次信号S4を利得調整した後の信号S44を混
合器34に出力する。
【0052】定数生成部33は、第2の多項式の定数δ
に比例する0次信号S0を発生し、この信号S0を混合
器34に出力する。混合器34は、利得調整回路30か
らの一次信号S1、利得調整回路31Aからの二次信号S
22、利得調整回路32Aからの四次信号S44及び定数生成
部33からの0次信号S0を混合し、四次関数f(x)
=Ax4 +Bx3 +Cx2 +Dx+Eに比例する信号を
出力する。
【0053】次に、本発明の第3の実施例に係る四次関
数発生装置の動作を説明する。図7において、変数生成
部11からの差分信号Sα及びSxが利得調整回路30
に供給されると、当該調整回路30では、これに基づい
て一次関数Cxに比例する一次信号S1が生成され、こ
の信号S1が利得調整回路30から混合器34に出力さ
れる。
【0054】また、変数生成部11からの差分信号Sα
及びSxが乗算器31に供給されると、当該乗算器31
では、これに基づいて二次関数Cx2 に比例する二次信
号S2が生成され、この信号S2が一方では乗算器32
に出力される。他方では利得調整され、この信号S22が
混合器34に出力される。乗算器31からの二次信号S
2は乗算器32に供給されると、当該乗算器32では、
これに基づいて四次関数Ax4 に比例する四次信号S4
が生成され、この信号S4が利得調整され、この信号S
44が混合器34に出力される。多項式の定数Eに比例す
る0次信号S0は定数生成部33から混合器34に出力
される。
【0055】これら一次信号S1、二次信号S22,四次
信号S44及び0次信号S0が信号混合部34により混合
され、四次関数f(x)=Ax4 +Bx3 +Cx2 +D
x+Eに比例する信号が出力される。ここで、A,B,
C,D,E,α,β,γ,δの関係は、β=−4Aα,
C=6Aα2 +β,D=−4Aα−2αβ+γ,E=A
α4 +α2 β−αγ+δである。
【0056】このようにして本発明の第3の実施例に係
る四次関数発生装置によれば、図7に示すように、変数
生成部11に、利得調整回路30,第1,第2の乗算器
31,32,定数生成部33及び混合器34が設けられ
る。このため、変数生成部11からの温度依存性のある
差分信号Sα及びSxに基づいて、多項式f(x)=A
4 +Bx3 +Cx2 +Dx+Eにより表される四次関
数f(x)に比例する信号を発生することができる。
【0057】これにより、三次信号S3を生成する三次
関数発生部を設けることなく、二次信号S2を生成する
2つの二次関数を発生する乗算器31,32を縦続接続
するのみで、簡単に四次関数発生装置を構成することが
可能となる。なお、5次以上の高次関数発生装置につい
ては、より高精度の各種補正信号を発生することができ
るが、回路規模が大きくなり、アナログ乗算器を用いた
本発明の方式では、オフセット等の誤差が生じるため、
あまり実用的ではない。
【0058】しかし、本発明の変数生成部11を用いる
ことによって、最高次数より1次低い項の関数発生回路
が不要になることは明らかであり、回路規模の削減化に
効果がある。 (4)第4の実施例の説明 図8は、本発明の第4の実施例に係る温度補償付き水晶
発振回路の構成図を示している。第4の実施例では第
1,第2の実施例の三次関数発生装置を水晶発振回路に
接続して温度補償回路を構成するものである。
【0059】本発明の温度補償付き発振回路は、図8に
示すように、温度補償関数発生回路35及び電圧制御水
晶発振回路36を備える。温度補償関数発生回路35
は、三次関数f(x)に比例する電圧VTを発生するも
のである。当該関数発生回路35には、例えば、第2の
実施例に係る三次関数発生装置を用いる。第1の実施例
に係る三次関数発生装置を用いても良い。
【0060】水晶発振回路36は、三次関数f(x)に
相当する電圧VTに基づいて所望周波数の信号を発振す
る。水晶発振回路36は抵抗R,容量C,可変容量ダイ
オード7及び水晶振動子8を有する。容量Cはノイズ除
去用であり、抵抗Rは可変容量ダイオード側からの容量
成分が見えないように接続するものであり、抵抗Rを介
して、電圧VTを可変容量ダイオード7及び水晶振動子
8に印加する。
【0061】可変容量ダイオード7は電圧VTに基づい
て水晶振動子8に自己容量を可変する。水晶振動子8は
環境温度変化によって可変される電圧VTに基づいて所
望の周波数信号Sfを出力する。次に、図7を参照しな
がら、本発明の温度補償付き発振回路の動作を説明す
る。図7において、例えば、本発明の第2の実施例に係
る三次関数発生装置から成る温度補償関数発生回路35
により、温度依存性のある三次関数f(x)に比例する
電圧VTが発生されると、その電圧VTに基づき温度に
対して安定した所望周波数の信号Sfが水晶発振回路3
6により発振される。
【0062】このようにして本発明の第4の実施例に係
る温度補償付き発振回路によれば、図8に示すように、
温度補償関数発生回路35及び水晶発振回路36を備
え、当該関数発生回路35が本発明の三次関数発生装置
のいずれかから成る。このため、温度補償関数発生回路
35により、三次関数f(x)=Ax3 +Bx2 +Cx
+Dに比例する電圧VTにより、水晶発振回路36が置
かれている温度環境下での周波数変動を円滑に補正する
ことが可能となる。すなわち、従来例のような補正特性
直線と補正特性直線との間及び補正特性直線と補
正特性直線との間の温度領域に対する電圧VTを連続
的に出力することができ、周波数変化点も連続した補正
特性曲線が得られる。
【0063】これにより、低・中・高温域全体を通した
円滑な温度対周波数補正特性が得られ、精度良くかつ信
頼性の良い温度補償を行うことが可能となる。無線機器
等の復調回路や変調回路に安定化した周波数信号が供給
できる。また、小型で低コストな温度補償付き水晶発振
回路が提供される。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の関数発生
装置によれば、絶対温度に比例する電圧と主変数の中心
点を決定する電圧とに基づいて主変数に比例する差分信
号を生成する変数生成部が設けられるため、最も高いn
次数関数に比例した信号を発生する関数発生部に、温度
依存性のある差分信号を当該変数生成部から供給するこ
とができる。
【0065】また、本発明の関数発生装置によれば、変
数生成部で主変数の中心点を決定する電圧を可変するた
め、該関数発生部への入力信号をシフト供給することが
できる。このため、変数生成部からの信号シフト量に応
じて関数発生部では、n−1次関数や、それ以下の低次
数関数に比例した信号を発生することが可能となる。
【0066】本発明の第1の三次関数発生装置によれ
ば、変数生成部に、利得調整回路,2つの乗算器,定数
生成部及び混合器が設けられるため、変数生成部からの
温度依存性のある差分信号に基づいて、多項式f(x)
=Ax3 +Bx2 +Cx+Dにより表される三次関数f
(x)に比例する信号を発生することができる。本発明
の第2の三次関数発生装置によれば、変数生成部に、一
次関数生成部,三次関数生成部,定数生成部及び信号混
合部とが設けられるため、変数生成部からの温度依存性
のある差分信号に基づいて、多項式f(x)=A(x−
α)3 +β(x−α)+γ=Ax3 +Bx2 +Cx+D
により表される三次関数f(x)に比例する信号を発生
することができる。また、第1の三次関数発生装置に比
べ、回路規模の縮小化を図ることが可能となる。
【0067】本発明の四次関数発生装置によれば、変数
生成部に、利得調整回路,2つの乗算器,定数生成部及
び混合器が設けられるため、三次信号を生成する三次関
数発生部を設けることなく、二次信号を生成する2つの
二次関数発生部を縦続接続するのみで、変数生成部から
の差分信号に基づいて、四次関数に比例する信号を簡単
に発生すること、及び、その装置を簡単に構成すること
が可能となる。
【0068】本発明の温度補償付き発振回路によれば、
温度補償関数発生回路及び水晶発振回路を備え、当該関
数発生回路が本発明の第1又は第2の三次関数発生装置
のいずれかから成るため、水晶発振回路が置かれている
温度環境下での周波数変動を温度補償関数発生回路によ
り円滑かつ精度良く補償することが可能となる。これに
より、無線機器等の復調回路や変調回路に安定化した周
波数信号を供給することができる。温度補償付き水晶発
振回路の小型化及び低コストに寄与するところが大き
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る関数発生装置及び温度補償付き発
振回路の原理図である。
【図2】本発明の第1の実施例に係る三次関数発生装置
の構成図である。
【図3】本発明の各実施例に係る変数生成部の回路図で
ある。
【図4】本発明の第2の実施例に係る三次関数発生装置
の構成図である。
【図5】本発明の第2の実施例に係る変数生成部及びそ
の周辺回路図である。
【図6】本発明の第2の実施例に係る3次関数発生器及
びその周辺回路図である。
【図7】本発明の第3の実施例に係る四次関数発生装置
の構成図である。
【図8】本発明の第4の実施例に係る温度補償付き水晶
発振回路の構成図である。
【図9】従来例に係る温度補償付き水晶発振回路の構成
図である。
【図10】従来例に係る問題点を説明する温度補償特性
図である。
【符号の説明】
11,100 …変数生成部、 12…一次関数生成部、 13…三次関数生成部、 14,24,28,33…定数生成部、 15…信号混合部、 21,22A,23A,26,27A,30,31A,32A…利
得調整回路、 22,23,31,32…乗算器、 25,29,34…混合器、 27…3次関数発生器、 35…温度補償関数発生回路、 36…電圧制御水晶発振回路。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多項式により表される高次関数に比例す
    る信号を発生する関数発生装置において、 絶対温度に比例する電圧と前記多項式の主変数の中心点
    を決定する基準電圧とに基づいて両電圧の差分信号を生
    成する変数生成部を備え、前記主変数の中心点を可変す
    ることを特徴とする関数発生装置。
  2. 【請求項2】 少なくとも、前記変数生成部からの差分
    信号に基づいて一次関数に比例する一次信号を生成する
    利得調整回路と、前記変数生成部からの差分信号に基づ
    いて二次関数に比例する二次信号を生成する第1の乗算
    器と、前記変数生成部からの差分信号と前記第1の乗算
    器からの二次信号とに基づいて三次関数に比例する三次
    信号を生成する第2の乗算器と、前記多項式の定数に比
    例する0次信号を発生する定数生成部と、前記利得調整
    回路からの一次信号と、前記第1の乗算器からの二次信
    号及び前記第2の乗算器からの三次信号を利得調整した
    信号と、前記定数生成部からの0次信号を混合する混合
    器とが設けられることを特徴とする請求項1記載の関数
    発生装置。
  3. 【請求項3】 少なくとも、前記変数生成部からの差分
    信号に基づいて一次関数に比例する一次信号を生成する
    一次関数生成部と、前記変数生成部からの差分信号に基
    づいて三次関数に比例する三次信号を生成する三次関数
    生成部と、前記多項式の定数に比例する0次信号を発生
    する定数生成部と、前記一次関数生成部からの一次信
    号、前記三次関数生成部からの三次信号及び前記定数生
    成部からの0次信号を混合する混合器とが設けられるこ
    とを特徴とする請求項1記載の関数発生装置。
  4. 【請求項4】 少なくとも、前記変数生成部からの差分
    信号に基づいて一次関数に比例する一次信号を生成する
    利得調整回路と、前記変数生成部からの差分信号に基づ
    いて二次関数に比例する二次信号を生成する第1の乗算
    器と、前記第1の乗算器からの二次信号に基づいて四次
    関数に比例する四次信号を生成する第2の乗算器と、前
    記多項式の定数に比例する0次信号を発生する定数生成
    部と、前記利得調整回路からの一次信号と前記第1の乗
    算器からの二次信号及び前記第2の乗算器からの四次信
    号を利得調整した信号と前記定数生成部からの0次信号
    とを混合する混合器とが設けられることを特徴とする請
    求項1記載の関数発生装置。
  5. 【請求項5】 三次関数に比例する電圧を発生する温度
    補償関数発生回路と、前記三次関数に比例する電圧に基
    づいて所望周波数の信号を発振する水晶発振回路とを備
    え、前記温度補償関数発生回路が請求項1,2及び3記
    載のいずれかの関数発生装置から成ることを特徴とする
    温度補償付き発振回路。
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