JP3253207B2 - 温度補償水晶発振器 - Google Patents

温度補償水晶発振器

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JP3253207B2
JP3253207B2 JP523394A JP523394A JP3253207B2 JP 3253207 B2 JP3253207 B2 JP 3253207B2 JP 523394 A JP523394 A JP 523394A JP 523394 A JP523394 A JP 523394A JP 3253207 B2 JP3253207 B2 JP 3253207B2
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  • Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主として自動車電話、
携帯電話、コードレス電話などの移動体通信機器や衛星
通信機器などの周波数基準発振源として用いられる温度
補償水晶発振器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車電話、携帯電話、コードレ
ス電話などの移動体通信機器や衛星通信機器などの普及
にともなって、それら機器の周波数基準として用いる水
晶発振器の需要が増大している。
【0003】水晶発振器に要求されている温度安定度
は、例えば、北米におけるアナログ方式携帯電話システ
ムの端末においては、温度範囲−30℃から+75℃に
おいて、±2.5ppm以下である。また、狭帯域TDMA方
式のディジタル式携帯電話システムの端末においては、
温度範囲−20℃から+85℃において、±1.5ppm以下
の性能が要求されている。さらに、日本における大容量
アナログ式携帯電話システムの端末においては、温度範
囲−20℃から+85℃において、±1.0ppm以下の性能
が要求されている。このような携帯電話用水晶発振器に
は、周波数温度安定度に対する要求の他にも、小型化、
低コスト化という、携帯電話用としてとりわけ強調され
る要求があり、これらに対応できる最適な構成を持つ水
晶発振器が強く望まれている。
【0004】水晶発振器の出力周波数−温度特性は水晶
振動子の共振周波数−温度特性に直接依存するため、広
い温度範囲にわたって厳しい周波数安定度を要求する場
合には、通常、温度補償回路が必要である。温度補償方
法としては、サーミスタなどの感温素子を用いて振動子
のインピーダンス変化を補償するアナログ方式と、別に
設けた温度検知用水晶振動子から得られる情報に基づ
き、予めメモリに記憶させた補償データに従って発振用
水晶振動子の温度特性を補償する電圧を可変容量素子に
印加するディジタル方式がある。
【0005】以下、図面を参照しながら従来の温度補償
水晶発振器について説明する。図19は、従来のアナロ
グ方式の温度補償水晶発振器の構成を示したものであ
る。図19において、11は水晶振動子、12は発振回
路、13は出力端子、111は温度補償回路である。こ
の温度補償回路111は、サーミスタ112、抵抗11
3とコンデンサ114を並列に接続した回路部と、サー
ミスタ115と抵抗116の直列接続にコンデンサ11
7を並列接続した回路部が含まれている。周囲温度が変
化すると、サーミスタ112,115の抵抗値が変化
し、その結果、温度補償回路111全体のインピーダン
スのリアクタンスが変化する。これを利用し、予め、水
晶振動子の周波数−温度特性を補償するようにサーミス
タ112,115、抵抗113,116及びコンデンサ
114,117の値をそれぞれ決めることにより、温度
に対して発振周波数の安定化ができる(例えば、特開昭
55−125702、特開昭56−68002号公報参
照)。
【0006】一方、図20は、従来のディジタル温度補
償水晶発振器の構成を示すものである。図20におい
て、11は水晶振動子、12は発振回路、121は温度
センサ、122はアナログ/ディジタル(A/D)変換
器、123は記憶装置、124は可変リアクタンス回路
である。また、水晶振動子11と発振回路12と可変リ
アクタンス回路124により、ディジタル信号で発振周
波数が制御されるディジタル制御水晶発振器120を構
成している。ディジタル方式温度補償では、温度センサ
121で周囲温度を検出し、その情報をA/D変換器1
22でディジタル信号に変換し、それに基づいて記憶装
置123に予め記憶させた補償データを読みとる。そし
て、その補償データによって可変リアクタンス回路12
4のリアクタンス値を変化させ、ディジタル制御水晶発
振器120の出力周波数を温度に対して安定させる。記
憶装置123には、例えば8ビット(256の温度ポイ
ント)×7ビット(128の制御量)のテーブルとして
補償データが書き込まれている(例えば、41st Annual
Frequency Control Symposium, 1987, pp.435, 'A Digi
tally Compensated TCXO using A Single Chip LSI:by
T.Hara, T.Kudo, S.Uriya, H.Saita, S.Ogou and Y.Kat
suta.)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
たアナログ方式およびディジタル方式の温度補償水晶発
振器は、以下に述べるような固有の問題点をそれぞれ有
している。
【0008】まず、サーミスタを用いたアナログ方式
は、実現できる補償曲線の形が限られるため、水晶振動
子の共振周波数−温度特性のバラツキに柔軟に対応する
ことが出来ず、温度補償精度が低いという問題があっ
た。また、サーミスタの特性バラツキが大きいため、歩
留まりを低下させていた。したがって、水晶振動子の共
振周波数−温度特性と回路素子のバラツキを厳しく管理
することが必要で、調整作業も複雑となるためコスト高
になっていた。さらに、サーミスタなどはIC化に不向
きな素子であるため、小型化がやり難いという問題もあ
った。
【0009】一方、ディジタル方式の温度補償水晶発振
器では、各温度ポイント毎に周波数を補正するという方
法であるために、例えば256ポイントもの多数の温度
ポイントに対して補償データをプログラマブル・リード
・オンリー・メモリ(PROM)に書き込まなければな
らない。したがって、作製上多大な時間と労力が必要で
あるという問題点を有し、結果的に高価格になってい
た。
【0010】本発明は、従来の温度補償回路のこのよう
な課題を考慮し、温度補償調整が容易に行え、且つ小
型、低価格で高精度な特性を持つ、携帯電話などの用途
に適した温度補償水晶発振器を提供することを目的とす
るものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、水晶振動子を
用い発振周波数の調節可能な発振手段と、温度検出手
段と、制御信号発生手段と、複数の電圧関数発生回路と
を備え、前記制御信号発生手段は、前記発振周波数を理
想的に温度補償する理想制御曲線に対して複数の分割さ
れた温度区間毎に直線近似した特性から得られる制御信
号を、前記温度検出手段の出力に基づき、前記複数の電
圧関数発生回路の出力を加算若しくは切り替えることに
よってが発生させ、その制御信号により、前記発振手段
の発振周波数が制御され温度補償が行なわれる温度補償
水晶発振器である。
【0012】より具体的には、前記制御信号発生手段
は、連続する2つの前記温度区間に対応した所定の入力
電圧範囲において、前半の温度区間では入力電圧に従っ
て出力電圧がゼロから所定最大値まで単調に増加した
後、後半の温度区間では入力電圧に従って再びゼロまで
単調に減少し、それ以外の入力電圧範囲において出力電
圧がゼロとなる逆V字型の入出力特性を持つ(N+1)
個(Nは前記温度区間数を表す2以上の整数)の電圧関
数発生回路と、前記電圧関数発生回路の出力電圧を全て
加算する電圧加算器とを有し、各々の前記電圧関数発生
回路の出力電圧変化の関係を、i番目(iは2以上N以
下の整数)の前記電圧関数発生回路の出力電圧が零から
増加して最大値となるときに(i−1)番目の前記電圧
関数発生回路の出力電圧が最大値から減少してゼロとな
り、また、i番目の前記電圧関数発生回路の出力電圧が
最大値から減少してゼロとなるときに(i+1)番目の
前記電圧関数発生回路の出力電圧がゼロから増加して最
大値となるようにするものである。
【0013】
【作用】本発明は上記した構成によって、理想制御曲線
に極めて近い制御信号を、簡単な構成の複数の電圧関数
発生回路の出力電圧を足し合わせることで容易に発生で
きるため、全体の回路構成が簡単になり、しかも精度良
く温度補償することができることとなる。
【0014】
【実施例】以下に、本発明をその実施例を示す図面に基
づいて説明する。
【0015】図1は、本発明の第1の実施例の温度補償
水晶発振器の構成ブロック図である。温度補償水晶発振
器は、温度を検出する温度センサ101と、電圧関数発
生回路102,103,104,105,106と、電
圧を加算して出力する電圧加算器107と、水晶振動子
11で発振周波数が安定化された発振回路12から構成
されている。発振回路12は、発振電圧を出力する出力
端子13と発振周波数を制御する制御端子15を有し、
制御端子15には印加電圧により容量が変化する可変容
量ダイオード14が接続されている。
【0016】温度センサ101は温度に比例した電圧を
発生し、その電圧は5つの電圧関数発生回路102,1
03,104,105,106に入力される。各電圧関
数発生回路は、入力電圧の増加に伴い、それぞれ予め設
定された入力電圧範囲において、出力電圧が単調に増加
し、その後単調に減少する逆V字型の入出力特性を有し
ている。電圧関数発生回路の出力電圧は電圧加算器10
7に入力されすべて加算される。電圧加算器の出力端子
は発振回路12の制御端子15に接続し、発振周波数を
温度安定化するように制御する。
【0017】温度センサ101は、例えば、図2(a)
に示すように、複数個のダイオード23を直列接続した
ものに抵抗22を直列に接続した回路とする。温度変化
に対してダイオードの接合電位差の変化を利用すること
により、端子21に直流電圧を加えた場合に、ダイオー
ドと抵抗の接続点24を出力端子として温度変化に対応
する電圧変化を取り出すことができる。或いは図2
(b)に示すように、サーミスタ25と抵抗22を直列
に接続した回路として、温度変化に対する抵抗値の変化
を利用する構成とすることができる。図2(b)におい
ても図2(a)と同じように、端子21に直流電圧を印
加することにより、出力端子24に温度変化に応じた電
圧変化を取り出すことができる。
【0018】上記第1の実施例の動作原理について図面
を参照しながら説明する。まず、温度センサ101の温
度と出力電圧の関係として、図3に示すように、出力電
圧Vsが温度Tに対しほぼ直線的に変化すると仮定す
る。ここで、温度TがT1、T2、T3、T4、T5、T6
ときの温度センサ101の出力電圧Vsが、それぞれV
s1、Vs2、Vs3、Vs4、Vs5、Vs6とする。
【0019】図4に、温度補償水晶発振器を理想的に温
度補償する理想制御曲線(破線)と、分割された温度区
間毎に制御曲線を直線近似した本発明の実施例における
制御曲線(実線)を示す。周囲温度Tが変化したとき
に、発振周波数を一定にするために制御端子15に印加
する制御電圧Vcは、理想制御電圧曲線に対して5つの
分割された温度区間毎に直線近似した5本の直線で構成
されている。
【0020】本発明の温度補償方法の大きな特徴は、従
来の方法のように温度と発振周波数の関係を示す曲線を
直線で近似するというのではなくて、温度による周波数
変位をゼロにする理想的な制御曲線に対して最適な直線
近似を行うというものであり、両者において直線近似の
意味は全く異なっている。
【0021】図5は、図4の実線で示された近似直線の
特性を実現するために、5つの電圧関数発生回路10
2,103,104,105,106が温度センサ10
1からの入力電圧Vsに対して出力すべき出力電圧Vc
様子を示したものである。5つの電圧関数発生回路10
2,103,104,105,106が逆V字型の出力
電圧をそれぞれ出力する入力電圧範囲は、電圧関数発生
回路102を除いて、分割された各温度区間の連続する
2つの温度区間に対応して割り当てられている。電圧関
数発生回路102は、ひとつの温度区間だけに対応した
出力電圧Vcを出力するように、設定されている。
【0022】図5に示すように、電圧関数発生回路10
2はVs1からVs2まで、電圧関数発生回路103はVs1
からVs3まで、電圧関数発生回路104はVs2からVs4
まで、電圧関数発生回路105はVs3からVs5まで、電
圧関数発生回路106はVs4からVs6までの範囲でそれ
ぞれ動作する。各電圧関数発生回路は、それ以外の入力
電圧範囲では出力電圧がゼロである。
【0023】また、電圧関数発生回路102はVs1で最
大値Vc5、電圧関数発生回路103はVs2で最大値
c4、電圧関数発生回路104はVs3で最大値Vc3、電
圧関数発生回路105はVs4で最大値Vc2、電圧関数発
生回路106はVs5で最大値Vc1をそれぞれとる。例え
ば、電圧関数発生回路104では、入力電圧がVs2まで
は出力電圧がゼロであり、入力電圧がVs2から増加する
にしたがって、出力電圧が単調に増加し、入力電圧がV
s3のところで出力電圧が最大値Vc3になり、その後、入
力電圧がVs4まで増加するに従って、出力電圧が単調に
減少し、入力電圧がVs4より増加すると、出力電圧がゼ
ロになる。
【0024】次に、以上のような入出力特性をもつ電圧
関数発生回路102,103,104,105,106
の出力電圧を電圧加算器107により加算すると、温度
センサ101からの入力電圧に対応して、図4に実線で
示すような5つの分割された温度区間毎に直線で近似さ
れた特性をもつ制御電圧Vcが得られる。
【0025】以上の構成によれば、図1、図4、図5に
おいて、例えば、温度T2で電圧関数発生回路103の
出力電圧の最大値Vc4を変化させて必要な制御電圧値に
調整する場合、温度T2では電圧関数発生回路103以
外の電圧関数発生回路102,104,105,106
の出力電圧は全てゼロなので、電圧関数発生回路102
の調整だけで良く、温度補償調整が容易である。逆に、
電圧関数発生回路102の出力電圧はT1からT3以外の
温度範囲では全てゼロなので、出力電圧の最大値Vc4
変化は他の温度T1,T3,T4,T5における調整に全く
影響を与えない。すなわち、電圧関数発生回路の出力電
圧の最大値の調整は、その電圧関数発生回路が割り当て
られた温度範囲だけを対象にすれば良く、相互の干渉が
ない。また、理想的な制御電圧を直線で近似しているの
で数点の温度ポイントのみの調整で温度補償を行えばよ
く、簡単に周波数の安定な温度補償水晶発振器を実現す
ることができる。
【0026】以下、本発明の第1の実施例の温度補償水
晶発振器を演算増幅器を用いて構成した具体的な回路に
ついて説明を行う。図6、7は、本発明の第1の実施例
の温度補償水晶発振器を演算増幅器を用いて構成した具
体的な回路図である。
【0027】まず、水晶振動子は周波数12.8MHz
のUM−1タイプのもので、ATカットされたものを用
いている。発振回路はシリコン・バイポーラ・トランジ
スタを用いたコルピッツ型発振回路である。発振周波数
は、可変容量ダイオードに印加する電圧を変化させるこ
とによって可変することができ、加える正電圧を高くす
ることによって発振周波数は高くなる。
【0028】温度センサーは、図2(a)で示したダイ
オードを用いる形式のもので、ダイオード3個を直列接
続したものを用いている。ダイオードを3個直列接続す
ることにより、温度センサーの温度と出力電圧の関係の
傾きが大きくとれ、温度補償水晶発振器の温度センサー
として適した特性を得ることができる。図8は、図6、
7の回路に使用したダイオードを用いた温度センサーの
温度と出力電圧および消費電流の関係を示すグラフであ
る。温度センサーの出力電圧は、温度に対して直線的に
変化する特性が得られている。
【0029】図9は、図6、7の回路の温度補償水晶発
振器における温度と制御電圧の関係を示すグラフであ
る。図中、白丸(○)印を結ぶ曲線は、発振器の周波数
偏移を0ppmにする理想的な温度補償制御曲線である。そ
の曲線を上下に挟む黒四角(■)印と黒三角(▲)印を
結ぶ曲線は、それぞれ周波数偏移を+1ppm或いは-1ppmと
したときの制御曲線である。また、白四角(□)印と白
三角(△)印を結ぶ最も外側の曲線は、それぞれ周波数
偏移を+2ppm或いは-2ppmとしたときの制御曲線を示して
いる。
【0030】温度区間の分割数を5区間としたときの制
御曲線は、太い折れ線で示されている。温度区間の分割
点の温度は、−32℃、−17℃、0℃、47℃、67
℃、80℃である。また、その温度に対応する制御電圧
は、それぞれ1422mV、1167mV、1014mV、1005mV、819m
V、556mVである。温度区間の選び方、および制御曲線の
設定の仕方は、温度区間全体において、理想制御曲線か
らのずれによる周波数偏移の最大値が最小になるように
制御特性を選んでいる。その結果、直線近似された制御
曲線は、±1ppmの制御曲線の間に挟まれた状態になって
おり、したがって±1ppm以下の周波数偏差で温度補償が
可能であることがわかる。
【0031】ここでは、温度区間全体におけるずれが最
小になるように制御特性を選んだが、別のやり方とし
て、各温度区間の両端で周波数偏移をゼロにするよう理
想制御曲線に一致させるという方法も考えられる。この
方法であれば、周波数偏移は多少大きくなるが、制御曲
線の設定の仕方は簡単で、調整も更に容易になる。
【0032】図10は図6、7の回路の温度補償水晶発
振器における制御信号発生手段の入力電圧と出力電圧の
関係を示すグラフである。
【0033】図6、7の回路では、連続する2つの温度
区間に対応した所定の入力電圧範囲において逆V字型の
入出力特性を持つ電圧関数発生回路を、ひとつの温度区
間に対応した所定の入力電圧範囲において直線状の入出
力特性を持つ単区間電圧関数発生回路の組み合わせによ
り構成している。そして、i番目の電圧関数発生回路の
前半の温度区間に対応するゼロから最大値に変化する出
力電圧を、その温度区間に対応した所定の入力電圧範囲
において入力電圧に従ってゼロから最大値に変化する出
力電圧を演算増幅器を用いた単区間電圧関数発生回路に
より発生させると共に、単区間電圧関数発生回路の出力
電圧を反転させて、(i−1)番目の電圧関数発生回路
の後半の温度区間に対応する最大値からゼロに変化する
出力電圧としても用いている。
【0034】また、1番目の電圧関数発生回路を、1番
目の温度区間に対応した所定の入力電圧範囲において入
力電圧に従って最大値からゼロに変化する出力電圧を発
生させる演算増幅器を用いた単区間電圧関数発生回路に
より構成している。或いは、図6、7の回路では用いら
れていないが、これと同じ考えで、(N+1)番目(N
は温度分割数)の電圧関数発生回路を、N番目の温度区
間に対応した所定の入力電圧範囲において入力電圧に従
ってゼロから最大値に変化する出力電圧を発生させる演
算増幅器を用いた単区間電圧関数発生回路により構成す
るという方法を用いることもできる。これらの方法をと
ることによって、回路は幾分簡単になる。
【0035】さらに、図6、7の回路では、各々の電圧
関数発生回路の出力電圧の最大値は全て等しく設定し、
電圧関数発生回路と電圧加算器の間にそれぞれ挿入され
た演算増幅器の増幅度を調整することにより、所望の制
御信号を発生させている。また、その出力電圧の最大値
は演算増幅器の出力電圧飽和特性を利用して規定されて
いる。このような方法によって、簡単な回路構成で、所
望の制御信号波形を得ることができる。
【0036】図11は図6、7の回路の温度補償水晶発
振器における温度に対する周波数偏移を示すグラフであ
る。−30℃から+75℃の温度範囲において、±1ppm
以下の特性が得られている。第1の実施例では、理想的
な制御電圧曲線を5個の温度区間に分割して直線近似し
たが、一般に、分割数が多いほど精度は良くなり、逆に
本数が少ないほど回路構成は簡単になる。
【0037】温度区間の分割数が5個の場合には、例え
ば、−20℃から+85℃の範囲で±1ppm以下の性能を
要求されるチャンネル周波数間隔12.5kHz以下の
FDMA方式大容量アナログセルラ無線端末に最適であ
る。また、温度区間の分割数が4個の場合には、例え
ば、−20℃から+85℃の範囲で±1.5ppm以下の性能
を要求されるチャンネル周波数間隔25kHz程度の狭
帯域TDMA方式ディジタルセルラ無線端末に最適であ
る。また、温度区間の分割数が3個の場合には、例え
ば、−30℃から+75℃の範囲で±2.5ppm以下の性能
を要求されるチャンネル周波数間隔30kHz以上のF
DMA方式アナログセルラ無線端末やさらにチャンネル
周波数間隔の広い広帯域TDMA方式ディジタルセルラ
無線端末やディジタルコードレス電話機に最適である。
【0038】図12は、本発明の第1の実施例の第1の
変形の温度補償水晶発振器における分割された温度区間
の数を4区間としたときの温度と制御電圧の関係を示す
グラフである。図より、温度に対する周波数偏移は−3
0℃から+75℃の範囲で±1.5ppm以下にできることが
わかる。
【0039】さらに、図13は、本発明の第1の実施例
の第2の変形の温度補償水晶発振器における分割された
温度区間の数を3区間としたときの温度と制御電圧の関
係を示すグラフである。図より、温度に対する周波数偏
移は−30℃から+75℃の範囲で±2.5ppm以下にでき
ることがわかる。
【0040】すなわち、目標とする温度範囲と周波数安
定度に応じて、温度区間の分割数を決めてやることによ
り、それぞれのアプリケーションに対して最適な回路構
成が本発明により可能となる。
【0041】以上のように、本実施例の構成とすること
により、温度補償が容易に行え、且つ小型、低価格で高
精度の温度補償水晶発振器を実現できる。したがって、
FDMA方式アナログ・セルラ無線端末、狭帯域TDM
A方式ディジタル・セルラ無線端末、広帯域TDMA方
式ディジタル・セルラ無線端末、およびディジタル・コ
ードレス電話機のそれぞれに対して最適な温度補償水晶
発振器を提供できることとなる。
【0042】以下、本発明の第2の実施例について、図
面を参照しながら説明する。図14は、本発明の第2の
実施例の温度補償水晶発振器の構成ブロック図である。
第2の実施例の温度補償水晶発振器は、温度を検出する
温度センサ31と、A/Dコンバータ32と、演算器3
3と、プログラマブル・リード・オンリー・メモリ(P
ROM)34と、D/Aコンバータ35と、水晶振動子
11で発振周波数が安定化された発振回路12から構成
されている。発振回路12は、発振電圧を出力する出力
端子13と発振周波数を制御する制御端子15を有し、
制御端子15には印加電圧により容量が変化する可変容
量ダイオード14が接続されている。この発振回路部
は、第1の実施例と同じである。
【0043】本実施例が第1の実施例と異なるのは、制
御信号発生手段をディジタル的な演算処理により実現し
ているところである。温度センサ31は温度に比例した
電圧を発生し、A/Dコンバータ32に入力される。温
度情報は、ディジタル信号に変換され、演算器33に入
力される。一方、温度区間を分割する分割点の温度Ti
(iは1以上N以下の整数、Nは温度区間分割数)と、
温度Tiにおける制御電圧値Voiの値はあらかじめPR
OMに書き込まれている。これらの値は、同じく演算器
33に入力され、温度Tにおける制御電圧Vのディジタ
ル値が次式に従って計算される。
【0044】
【数1】
【0045】制御電圧Vのディジタル値は、D/Aコン
バータ35に入力され、アナログ値の出力電圧に変換さ
れる。D/Aコンバータ35の出力電圧は発振回路の制
御端子15に接続され、発振周波数を温度安定化するよ
うに制御する。
【0046】以上のように本実施例では、制御信号発生
手段をディジタル的な演算処理により実現することによ
り、IC化に適した構成とすることができ、小型化する
ことが可能となる。また、分割点の温度や、その温度に
おける制御電圧値は、PROMに書き込むだけでよいの
で、比較的自由に設定することができ、制御特性の選定
を柔軟に行うことができる。
【0047】以下、本発明の第3の実施例について、図
面を参照しながら説明する。図15は、本発明の第3の
実施例の温度補償水晶発振器の構成ブロック図である。
本実施例が第1の実施例と異なるのは制御電圧出力手段
の構成である。制御電圧出力手段は5つの電圧関数発生
回路203,204,205,206,207とその電
圧関数発生回路203,204,205,206,20
7を温度センサ201の出力に応じて切り換えるスイッ
チング回路202により構成されている。ここで、各電
圧関数発生回路203,204,205,206,20
7は、各温度に対応する温度センサ201からの入力電
圧の各範囲(Vs1からVs2、Vs2からVs3、Vs3からV
s4、Vs4からVs5、Vs5からVs6)毎に、その入力電圧
に対してそれぞれ出力電圧が、図16の実線で示す制御
電圧に対応するように調節され、それ以外の入力電圧範
囲では出力電圧はゼロに設定されている。
【0048】以下、上記第3の実施例の動作原理につい
て図面を参照しながら説明する。まず、温度センサ20
1は、図3で示される特性とする。すなわち、周囲温度
Tに対して出力電圧Vsはほぼ線形に変化し、温度Tが
1、T2、T3、T4、T5、T6のときの出力電圧V
sは、それぞれVs1、Vs2、Vs3、Vs4、Vs5、Vs6
ある。ここで、温度センサ201の出力電圧Vsと、発
振周波数を一定にするための制御電圧Vcの関係は図4
に示した例と同じとする。また、温度センサ201の出
力は、電圧関数発生回路203,204,205,20
6,207を切り換えるためにスイッチング回路202
にも入力され、そのスイッチング回路202の、切り換
えのための制御線が各電圧関数発生回路203,20
4,205,206,207に接続されている。
【0049】図16は、図4の実線で示した特性を実現
するために必要である、温度センサ201からの入力電
圧Vsに対するスイッチング回路202および電圧関数
発生回路203,204,205,206,207の動
作特性を示したものである。5つの電圧関数発生回路の
働く入力電圧範囲は、スイッチング回路202によって
それぞれに割り当てられており、図16に示すように、
電圧関数発生回路203はVs1からVs2、電圧関数発生
回路204はVs2からVs3、電圧関数発生回路205は
s3からVs4、電圧関数発生回路206はVs4から
s5、電圧関数発生回路207はVs5からVs6の入力電
圧範囲でそれぞれ作動状態となり、それぞれ他の入力電
圧範囲においては休止状態となる。また、電圧関数発生
回路203,204,205,206,207は、それ
ぞれ作動時における入力電圧に対し、出力電圧は単調に
減少するという入出力特性をもつ。すなわち、電圧関数
発生回路203は入力電圧Vs1からVs2に対して出力電
圧Vc5からVc4、電圧関数発生回路204は入力電圧V
s2からVs3に対して出力電圧Vc4からVc3、電圧関数発
生回路205は入力電圧Vs3からVs4に対して出力電圧
c3からVc2、電圧関数発生回路206は入力電圧Vs4
からVs5に対して出力電圧Vc2からVc1、電圧関数発生
回路207は入力電圧Vs5からVs6に対して出力電圧V
c1からゼロに変化する。
【0050】以上のような入出力特性の電圧関数発生回
路203,204,205,206,207の出力を、
温度センサ201の出力電圧に基づいて、スイッチング
回路202により切り換えることにより、入力電圧すな
わち周囲温度に対して図4に実線で示す特性をもつ制御
電圧Vcが得ることができる。
【0051】以上の構成によれば、第1の実施例と同
様、図4、図15、及び図16において、例えば、温度
2で電圧関数発生回路203,204の出力電圧の最
大値Vc4を変化させて必要な制御電圧値に調整する場
合、温度T2では電圧関数発生回路203,204以外
の電圧関数発生回路205,206,207の出力電圧
は全てゼロなので、2つの電圧関数発生回路203,2
04の調整だけで良く、温度補償調整が容易である。ま
た、理想的な制御電圧を直線で近似しているので数点の
温度ポイントのみの調整で温度補償を行えばよく、簡単
に周波数の安定な温度補償水晶発振器を実現することが
できる。
【0052】更に、スイッチング回路202によって、
動作させる電圧関数発生回路203,204,205,
206,207を切り換えているので、作動する電圧関
数発生回路は常に一つのみとなり、消費電流を低く抑え
ることができる。
【0053】以下、本発明の第4の実施例について、図
面を参照しながら説明する。図17は、本発明の第4の
実施例の温度補償水晶発振器の構成ブロック図である。
本実施例が第1の実施例と異なる点は、各電圧関数発生
回路の入出力特性が異なっている点である。基本的な構
成は第1の実施例と同様である。すなわち、温度センサ
301には、電圧関数発生回路302,303,30
4,305,306が接続され、その電圧関数発生回路
302,303,304,305,306には、電圧加
算器307が接続されている。又、電圧加算器307
は、発振回路12の制御端子15及び可変容量ダイオー
ド14に接続されている。
【0054】次に、上記第4の実施例の動作原理につい
て図面を参照しながら説明する。まず、温度センサ30
1は、図3で示される特性とする。すなわち、周囲温度
Tに対して出力電圧Vsはほぼ線形に変化し、温度Tが
1、T2、T3、T4、T5、T6のときの出力電圧V
sは、それぞれVs1、Vs2、Vs3、Vs4、Vs5、Vs6
ある。ここで、温度センサ201の出力電圧Vsと、発
振周波数を一定にするための制御電圧Vcの関係は図4
に示した例と同じとする。
【0055】図18は、図4の実線で示した特性を実現
するために必要な、温度センサ301からの入力電圧V
sに対する電圧関数発生回路302,303,304,
305,306の動作特性を示したものである。5つの
電圧関数発生回路の入出力特性は、電圧関数発生回路3
02では入力電圧がVs1以下のとき出力電圧が(Vc5
c4)の一定値であり、Vs1からVs2までは、その一定
値からゼロまで単調に減少し、Vs2以上ではゼロのまま
である。以下同様に、電圧関数発生回路303ではVs2
以下のとき(Vc4−Vc3)、Vs2からVs3までは、(V
c4−Vc3)からゼロまで単調に減少し、Vs3以上ではゼ
ロ。電圧関数発生回路304ではVs3以下のとき(Vc3
−Vc2)、Vs3からVs4までは、(Vc3−Vc2)からゼ
ロまで単調に減少し、Vs4以上ではゼロ。電圧関数発生
回路305ではVs4以下のとき(Vc2−Vc1)、Vs4
らVs5までは、(Vc2−Vc1)からゼロまで単調に減少
し、Vs5以上ではゼロ。電圧関数発生回路306ではV
s5以下のときVc1、Vs5からVs6までは、Vc1からゼロ
まで単調に減少し、それ以上ではゼロである。
【0056】以上のような入出力特性をもたせた電圧関
数発生回路302,303,304,305,306の
出力電圧を電圧加算器307で加算すると、温度センサ
301からの入力電圧すなわち周囲温度に対して図4に
実線で示す特性をもつ制御電圧Vcを得ることができ
る。
【0057】以上の構成によれば、図4、図17、及び
図18において、例えば、T2からT3の温度範囲で電圧
関数発生回路303の出力電圧の傾斜を調整する場合
は、電圧値(Vc4−Vc3)を変化させて必要な制御電圧
値に調整しても、T2からT3の温度範囲では電圧関数発
生回路303以外の電圧関数発生回路302,304,
305,306の出力電圧は全て一定値なので、電圧関
数発生回路303だけで出力電圧の傾斜が調整できて温
度補償調整が容易である。全温度範囲において温度−周
波数特性の調整を行うときには電圧関数発生回路30
6、305、304、303、302の順に調整を行
う。また、理想的な制御電圧を直線で近似しているので
数点の温度ポイントのみの調整で温度補償を行えばよ
く、簡単に周波数の安定な温度補償水晶発振器を実現す
ることができる。更に、第4の実施例では、第1の実施
例よりも回路が簡単になるという特徴を有する。
【0058】なお、上記実施例では、温度センサにダイ
オードを用いたものとサーミスタを用いたものを例とし
て説明したが、これに限らず、温度変化に対応して出力
電圧が変化する構成であれば、トランジスタを用いて温
度変化による電流の変化を電圧に変換する回路等、他の
方式の温度センサであってもよい。この場合、温度変化
と出力電圧との関係は、直線関係でなくてもよく、2次
関数、3次関数、または指数関数等の関係であってもよ
く、演算増幅器の入出力特性を温度センサの特性に合わ
せればよい。
【0059】また、本発明の実施例において用いた演算
増幅器の代わりに、トランジスタ等で構成した回路を用
いることもできる。
【0060】
【発明の効果】以上述べたところから明らかなように、
本発明は、例えばおよそ100℃の温度範囲に渡り1p
pmから2ppm以下の周波数偏移に抑えるための補償
データの取得がおよそ3ポイントから5ポイントの温度
ポイントで済み、しかも、各温度ポイントで独立に温度
補償ができるため、温度補償調整が容易に行える。
【0061】したがって、低価格で高精度にできると共
に、IC化に適した素子だけで構成が可能となり小型化
を実現することができる。
【0062】また、セルラ無線携帯電話やコードレス電
話機に最適な、小型で、低コストな温度補償水晶発振器
を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の温度補償水晶発振器の
構成ブロック図である。
【図2】(a)は、本発明の実施例の温度補償水晶発振
器におけるダイオードを用いた温度センサを示す回路図
である。(b)は、本発明の実施例の温度補償水晶発振
器におけるサーミスタを用いた温度センサを示す回路図
である。
【図3】本発明の実施例の温度センサにおける温度と出
力電圧の関係を説明するための図である。
【図4】温度補償水晶発振器を理想的に温度補償する理
想制御曲線(破線)と、分割された温度区間毎に制御曲
線を直線近似した本発明の実施例における制御曲線(実
線)の一例を示す図である。
【図5】本発明の第1の実施例における電圧関数発生回
路の入出力特性を示す図である。
【図6】本発明の第1の実施例の温度補償水晶発振器を
演算増幅器を用いて構成した具体的な回路図の上半分で
ある。
【図7】本発明の第1の実施例の温度補償水晶発振器を
演算増幅器を用いて構成した具体的な回路図の下半分で
ある。
【図8】図6、7の回路に使用したダイオードを用いた
温度センサーの温度と出力電圧および消費電流の関係を
示すグラフである。
【図9】図6、7の回路の温度補償水晶発振器における
分割された温度区間の数を5区間としたときの温度と制
御電圧の関係を示すグラフである。
【図10】図6、7の回路の温度補償水晶発振器におけ
る制御信号発生手段の入力電圧と出力電圧の関係を示す
グラフである。
【図11】図6、7の回路の温度補償水晶発振器におけ
る温度に対する周波数偏移を示すグラフである。
【図12】本発明の第1の実施例の第1の変形の温度補
償水晶発振器における分割された温度区間の数を4区間
としたときの温度と制御電圧の関係を示すグラフであ
る。
【図13】本発明の第1の実施例の第2の変形の温度補
償水晶発振器における分割された温度区間の数を3区間
としたときの温度と制御電圧の関係を示すグラフであ
る。
【図14】本発明の第2の実施例の温度補償水晶発振器
の構成ブロック図である。
【図15】本発明の第3の実施例の温度補償水晶発振器
の構成ブロック図である。
【図16】第3の実施例における電圧関数発生回路の入
出力特性とスイッチング手段の動作を合わせた動作特性
を示す図である。
【図17】本発明の第4の実施例の温度補償水晶発振器
の構成ブロック図である。
【図18】本発明の第4の実施例における電圧関数発生
回路の入出力特性を示す図である。
【図19】従来のアナログ型温度補償水晶発振器の構成
ブロック図である。
【図20】従来のディジタル型温度補償水晶発振器の構
成ブロック図である。
【符号の説明】
11 水晶振動子 12 発振回路 13 出力端子 14 可変容量ダイオード 15 制御端子 101 温度センサー 102、103、104、105、106 電圧関数発
生回路 107 電圧加算器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−347512(JP,A) 特開 平4−236508(JP,A) 特開 平3−126304(JP,A) 特開 昭64−23603(JP,A) 特開 平4−111505(JP,A) 特開 平3−283904(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03B 5/32 H03L 1/02

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水晶振動子を用い発振周波数の調節可
    能な発振手段と、温度検出手段と、制御信号発生手段
    と、複数の電圧関数発生回路とを備え、 前記制御信号発生手段は、前記発振周波数を理想的に温
    度補償する理想制御曲線に対して複数の分割された温度
    区間毎に直線近似した特性から得られる制御信号を、前
    記温度検出手段の出力に基づき、前記複数の電圧関数発
    生回路の出力を加算若しくは切り替えることによってが
    発生させ、その制御信号により、前記発振手段の発振周
    波数が制御され温度補償が行なわれることを特徴とする
    温度補償水晶発振器。
  2. 【請求項2】 前記制御信号による制御特性を、前記温
    度区間全体において、前記理想制御曲線からのずれによ
    る周波数偏移の最大値が最小になるように選ぶことを特
    徴とする請求項1記載の温度補償水晶発振器。
  3. 【請求項3】 前記制御信号による制御特性を、各温度
    区間の両端において、前記理想制御曲線に一致させて周
    波数偏移をゼロにするように選ぶことを特徴とする請求
    項1記載の温度補償水晶発振器。
  4. 【請求項4】 分割された前記温度区間の数を5区間と
    したことを特徴とする請求項1記載の温度補償水晶発振
    器。
  5. 【請求項5】 分割された前記温度区間の数を4区間と
    したことを特徴とする請求項1記載の温度補償水晶発振
    器。
  6. 【請求項6】 分割された前記温度区間の数を3区間と
    したことを特徴とする請求項1記載の温度補償水晶発振
    器。
  7. 【請求項7】 前記温度検出手段は、複数個の直列接続
    されたダイオードと抵抗を直列に接続した回路に直流電
    圧を加え、前記ダイオードと前記抵抗の接続点を出力端
    子としたものであることを特徴とする請求項1記載の温
    度補償水晶発振器。
  8. 【請求項8】前記制御信号発生手段は、入力電圧に従っ
    て出力電圧を単調に変化させる複数個の前記電圧関数発
    生回路と、前記温度区間毎に動作させる前記電圧関数発
    生回路を選択して切り換えるスイッチング手段とを有す
    ることを特徴とする請求項1記載の温度補償水晶発振
    器。
  9. 【請求項9】 前記制御信号発生手段は、特定の前記温
    度区間に対応した所定の入力電圧範囲において入力電圧
    に従って出力電圧を所定の第1の電圧値から所定の第2
    の電圧値まで単調に変化させ、それ以外の温度区間に対
    応する入力電圧範囲において出力電圧を各前記所定の電
    圧値に保持する入出力特性を持つ複数個の前記電圧関数
    発生回路と、前記電圧関数発生回路の出力電圧を全て加
    算する電圧加算器とを有することを特徴とする請求項1
    記載の温度補償水晶発振器。
  10. 【請求項10】 前記制御信号発生手段は、連続する2
    つの前記温度区間に対応した所定の入力電圧範囲におい
    て、前半の温度区間では入力電圧に従って出力電圧がゼ
    ロから所定最大値まで単調に増加した後、後半の温度区
    間では入力電圧に従って最大値から再びゼロまで単調に
    減少し、それ以外の入力電圧範囲において出力電圧がゼ
    ロとなる入出力特性を持つ(N+1)個(Nは前記温度
    区間数を表す2以上の整数)の前記電圧関数発生回路
    と、前記電圧関数発生回路の出力電圧を全て加算する電
    圧加算器とを有し、各々の前記電圧関数発生回路の出力
    電圧変化の関係を、i番目(iは2以上N以下の整数)
    の前記電圧関数発生回路の出力電圧が零から増加して最
    大値となるときに、(i−1)番目の前記電圧関数発生
    回路の出力電圧が最大値から減少してゼロとなり、ま
    た、i番目の前記電圧関数発生回路の出力電圧が最大値
    から減少してゼロとなるときに(i+1)番目の前記電
    圧関数発生回路の出力電圧がゼロから増加して最大値と
    なるようにしたことを特徴とする請求項1記載の温度補
    償水晶発振器。
  11. 【請求項11】 i番目の前記電圧関数発生回路の前半
    の温度区間に対応するゼロから最大値に変化する出力電
    圧を、前記温度区間に対応した所定の入力電圧範囲にお
    いて入力電圧に従ってゼロから最大値に変化する出力電
    圧を演算増幅器を用いた単区間電圧関数発生回路により
    発生させると共に、前記単区間電圧関数発生回路の出力
    電圧を反転させて、(i−1)番目の前記電圧関数発生
    回路の後半の温度区間に対応する最大値からゼロに変化
    する出力電圧としても用いることを特徴とする請求項1
    0記載の温度補償水晶発振器。
  12. 【請求項12】 1番目の前記電圧関数発生回路を、1
    番目の前記温度区間に対応した所定の入力電圧範囲にお
    いて入力電圧に従って最大値からゼロに変化する出力電
    圧を発生させる演算増幅器を用いた単区間電圧関数発生
    回路により構成したことを特徴とする請求項10記載の
    温度補償水晶発振器。
  13. 【請求項13】 (N+1)番目の前記電圧関数発生回
    路を、N番目の前記温度区間に対応した所定の入力電圧
    範囲において入力電圧に従ってゼロから最大値に変化す
    る出力電圧を発生させる演算増幅器を用いた単区間電圧
    関数発生回路により構成したことを特徴とする請求項1
    0記載の温度補償水晶発振器。
  14. 【請求項14】 各々の前記電圧関数発生回路の出力電
    圧の最大値は全て等しく設定し、前記電圧関数発生回路
    と前記電圧加算器の間にそれぞれ挿入された演算増幅器
    の増幅度を調整することにより、所望の前記制御信号を
    発生させることを特徴とする請求項10記載の温度補償
    水晶発振器。
  15. 【請求項15】 前記電圧関数発生回路を演算増幅器で
    構成し、出力電圧の最大値を前記演算増幅器の出力電圧
    飽和特性を利用して規定したことを特徴とする請求項1
    4記載の温度補償水晶発振器。
  16. 【請求項16】 水晶振動子を用いた発信周波数の調整
    可能な発振手段と、温度検出手段と、A/D(アナログ
    /デジタル)コンパ一夕と、演算器と、PROM(プロ
    グラマブル・リード・オンリー・メモリー)と、D/A
    (デジタル/アナログ)コンバータとを備え、 ある特定区間においてのみ山型の直線関数値でありその
    他の区間では常に零である複数の関数の和として数値演
    算を行って制御信号を発生させ、前記発振周波数を理想
    的に温度補償する理想制御曲線に対して複数の分割され
    た温度区間毎に制御曲線を直線近似し、前記発振手段の
    発振周波数が制御され温度補償が行なわれることを特徴
    とする温度補償水晶発髪器
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