JP3272659B2 - 周波数補正回路付温度補償型圧電発振器 - Google Patents

周波数補正回路付温度補償型圧電発振器

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JP3272659B2
JP3272659B2 JP02391998A JP2391998A JP3272659B2 JP 3272659 B2 JP3272659 B2 JP 3272659B2 JP 02391998 A JP02391998 A JP 02391998A JP 2391998 A JP2391998 A JP 2391998A JP 3272659 B2 JP3272659 B2 JP 3272659B2
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誠 菅野
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東洋通信機株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば網同期装置
や携帯電話端末等に用いられる周波数補正回路付温度補
償型圧電発振器に関し、特に1つの可変容量素子で、温
度補償と周波数補正と周波数制御とを行うように構成し
た周波数補正回路付温度補償型水晶発振器に関する。
お、ここでは“温度補償”と“周波数補正”と“周波数
制御”とを概念要素的に以下のように用語定義する。
度補償とは、圧電素子の温度特性に基づき、温度に応じ
た発振周波数ズレを補償するための周波数調整のことを
指す。周波数補正とは、圧電素子の経年変化などによる
発振周波数ズレを補正するための周波数調整のことを指
し、具体的には、前回の同期発振時(周波数合せ込み完
了時)の制御電圧(可変容量素子の両端電圧)を記憶し
ておき、これを発振開始時(電源再投入時)に、可変容
量素子のアノード側(他端)に供給する初期電圧とする
機能を言う。周波数制御とは、当該発振器の外部から与
えられるAFC(自動周波数制御)電圧に基づく周波数
調整のことを指す。
【0002】
【従来の技術】近年、圧電発振器例えば、水晶発振器の
周波数安定度の向上、小型化、価格低減等はめざましい
ものがあり、携帯電話端末等の普及に大いに貢献してい
る。高精度な周波数安定度が要求される端末機等におい
ては、その基準周波数源を基地局等から供給される外部
基準信号に基づいて、制御するのが一般的である。例え
ば、携帯電話システムにおいては、個々の端末機の基準
周波数源は基地局から発射される基準周波数に同期する
よう構成されている。一例として、国内のデジタル携帯
電話方式であるPDCシステムにおいては、端末の基準
周波数源に要求される周波数精度は±0.3ppm以内とされ
ているが、実際には余裕を見て±0.1ppm程度に同期さ
れているのが一般的である。このように、上記PDCシ
ステムの基準周波数源は、使用時には周波数精度を極め
て高く維持するよう制御されている。
【0003】ところが、無線端末機を生産するため水晶
発振器をプリントボードに搭載し、リフロ−等によって
半田付けを行う際に熱衝撃等により、主に水晶片の支持
部、水晶基板上の電極膜等が機械的歪みを受け、これが
原因で周波数変化が起こることがある。また、時間と共
に上記水晶発振器の周波数が少しづつ変化する経年変化
(エージング)については、水晶発振器に用いる水晶振
動子の製造時の固体差から個々のバラツキを予め正確に
予測することは難しく、ましてや個々の製品に対して実
際に耐熱試験あるいはエージング試験をすることはコス
トの点で事実上不可能であるため、全製品から無作為に
抜き取ったサンプルに対して耐熱試験、エージング試験
等を行い、耐熱特性、エージング特性等を予測し、これ
を補償するという手段が行われている。しかし、上記の
熱衝撃や経年変化による周波数変化により、水晶発振器
の仕様で規定された周波数範囲を越えることが屡々発生
する。周波数変化が規定の範囲を超えた場合、ユーザー
が水晶発振器に内蔵する可変トリマ−等により水晶発振
器の周波数を再調整する必要が発生する。
【0004】このため、上記の基地局からの基準周波数
に同期する周波数制御機能の他に熱衝撃や経年変化によ
る周波数変化を補正するための周波数制御機能を付加
し、この補正用周波数制御電圧をメモリ装置に記憶し、
これを必要に応じて読み出し、周波数補正の制御電圧と
して使用することで周波数変化を補正し、出力周波数変
化を一定値以内に維持できる発振器を提案した。(特願
平9-98166)
【0005】図3はこの発振器を温度補償型VCXOに
適用したVCTCXOの構成と動作原理を総括的に説明
するためのブロック図である。この周波数補正機能を有
する圧電発振器は、図3に示すように圧電発振部20−
1と、温度補償部20−2と、電圧供給部21と、監視
部、具体的にはA/D出力データを予め設定した温度範
囲にあるか否かを監視する監視部22と、初期電圧設定
部23とから成る。各ブロックについて夫々に含まれる
基本的機能について説明すると、発振部20−1には増
幅器と水晶振動子及び可変容量ダイオードを含み、既に
よく知られているように前記可変容量ダイオードの両端
電圧を制御することによって発振周波数をコントロール
する電圧制御型水晶発振器である。ただし、この回路で
は温度補償用の第1の可変容量ダイオードと、同期用及
び補正用の第2の可変容量ダイオードとが具備されてい
る。
【0006】ここで、温度補償部20−2は、感温素子
を含み前記発振部20−1の温度−周波数特性を相殺
し、温度変化に伴う周波数変動を抑圧するために第1の
可変容量ダイオードに印加すべき補償電圧を発生すると
共に後述する監視部22に温度情報を供給するものであ
る。電圧供給部21は、前記発振部20−1の発振周波
数を所望の値とするべく、後述する初期電圧設定部23
から供給される信号DAD Jに基づき周波数補正電圧VADJ
を生成し、圧電発振部20−1の第2の可変容量ダイオ
ードに印加するものである。また、このとき当該発振器
を搭載する例えば、無線端末機等から供給されるAFC
電圧(自動周波数制御電圧)VAFCも同時に前記第2の
可変容量ダイオードに印加される。また、監視部22は
前記温度補償部20−2において生成する温度情報に基
づいて、その時の温度が予め定めた温度範囲にあるか否
かを判定し、その条件が満たされるとき初期電圧設定部
に対して書き込み許可信号を送出する。初期電圧設定部
23は書き込み読み出し可能なメモリ、例えばEE−P
ROMを備え、前記書き込み許可信号に基づき該メモリ
に前記発振部20−1の第2の可変容量ダイオードの両
端電圧をデジタル信号化した上で記憶する機能を備えて
いる。
【0007】図3のブロック図を具体的な回路に展開し
た場合の構成例を図4に示す。圧電発振器の出力(OU
TPUT)から基準内の周波数が出力されている状態に
おいて、第2の可変容量ダイオ−ドD2に印加される電
圧をオペアンプによる差動増幅器U1によって検出し、
該電圧をA/Dコンバータによってデジタル信号に変換
し、EE−PROMに記憶する。また、EE−PROM
に記憶されているデジタル信号をD/Aコンバータによ
り、アナログ電圧に変換し、該電圧を差動増幅器U2に
印加し、その出力を前記第2の可変容量ダイオードD2
に印加するように構成されている。ここで、図4の回路
の動作を簡単に説明すると、オペアンプU1、U2から
なる差動増幅器はいずれも利得G=1に設定されている
ものとし、U1、U2はそれぞれ第2の可変容量ダイオ
−ドD2に印加されている差電圧=VAFC−VADJ及び基
準電圧VAFC(0) とD/Aコンバ−タ出力電圧VADJ(IN)
との差電圧=VAFC( 0)− VADJ(IN)を出力する。ただ
し、VADJはオペアンプU2の出力電圧であり、VADJ
AFC(0)− VADJ(IN)である。ここで基準電圧VAFC(0)
は自動周波数制御電圧(AFC電圧)VAFCの中心電圧
に等しく、一例としてVAFC(0) =+1.5Vであり、
D/Aコンバ−タの出力電圧はEE−PROMに予め記
憶されたデ−タによってVADJ(IN) =+0.5Vである
とする。このとき、図4に示す構成の水晶発振器が例え
ば、上述したPDCシステムの移動体端末に用いられた
場合、端末はAFC電圧VAFCを制御して端末の発振周
波数を基地局より供給される基準周波数に合わせ込む。
【0008】いま、図4の発振器の発振周波数が、例え
ば水晶振動子X1のエージング等で変動し、その結果基
地局から発射される基準周波数に合わせ込むために周波
数制御電圧VAFCとしてVAFC=+1.7Vが必要になっ
た場合を考える。このとき、装置本体からの制御信号V
AFCによってU1の出力電圧即ち、VAFC−VADJはA/
Dコンバ−タでデジタルデ−タに変換され、EE−PR
OMに記憶される。なお、D/Aコンバ−タにはデ−タ
保持機能によって電源投入時にEE−PROMより読み
出したデ−タに対応する出力電圧VADJ(IN) =+0.5
Vが保持されており、この電圧は水晶発振器の電源を再
投入するまで変化しないものとする。従って、基地局の
基準周波数への周波数合わせ込みがVAFC=+1.7V
で完了した場合、第2の可変容量ダイオ−ドD2に印加
される端子間電圧はVAFC−VA DJ=+0.7Vとなる。
即ち、電源の再投入時、ダイオ−ドD2の端子間電圧を
+0.7Vに設定すれば、AFC電圧の中心値VAFC
+1.5Vで周波数の合わせ込みが行えることになる。
いま、上記の動作を行った後電源を再投入すると当然な
がらD/Aコンバ−タ出力電圧はVD/A=+0.7Vに
設定される。従ってU2による差動増幅器の出力電圧は
上述の動作によってVADJ=+0.8Vとなり、周波数
制御電圧で周波数合わせ込みを行った場合、VAFC=+
1.5V、すなわち中心制御電圧で周波数が合わせ込み
されることになり、周波数は補正されたことになる。こ
のように図4の回路構成であれば制御電圧がずれた場合
であっても、電源を再投入することによって周波数が自
動的に補正されることになる。更に、水晶発振器におい
てはエージングによる周波数変動以上に温度変動による
周波数変化が問題となることは周知の通りであり、周波
数補償手段を付加するのが一般的である。図4の例にお
いては複数のサーミスタと複数の抵抗とによる補償回路
を用いた所謂間接型温度補償を施している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
周波数補正回路を用いた水晶発振器においては、周波数
補正を周波数制御電圧VAFCと周波数補正電圧VADJとの
差電圧で行っているため、この差電圧が印加される可変
容量ダイオ−ドD1は周波数制御、周波数補正以外の周
波数制御を行うことはできない。従って、図4の所謂間
接型TCXOのように、温度に応じた直流電圧を用いて
周波数温度補償を行う場合は、可変容量ダイオ−ドD1
の他に別の可変容量ダイオ−ドD2のような周波数可変
素子、または周波数可変機能を有するものが必要にな
る。従って、周波数制御素子が増えて部品点数が増加
し、部品実装面積が増えて小型化の妨げとなる。また、
第1の可変容量ダイオ−ドD1が第2の可変容量ダイオ
−ドD2に直列に接続されるために水晶振動子から見た
負荷容量値が減少し、可変容量ダイオ−ドD1、D2に
印加される電圧VAFC、VADJ、Vcompに対する周波数変
化の感度が低下するため、十分な周波数温度補償が行え
ないという問題が生じる。また、AFC周波数制御感度
が低下して、AFC制御ができず、発振周波数が基準内
からずれるという問題もある。このように、複数の周波
数制御機能を設けることにより、いずれの周波数制御機
能も十分に動作せず、所望の周波数補正機能付水晶発振
器が実現できないという重大な問題が生ずる。本発明は
上記課題を解決するためになされたものであって、十分
に感度の良い周波数補正機能AFC制御、周波数補正機
能及び温度制御機能を有する周波数補正機能付水晶発振
器を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明に係る周波数補正回路付温度補償型水晶発振器
の請求項1記載の発明は、発振部、温度補償部、温度監
視部、初期電圧設定部および電圧供給部から成る周波数
補正回路付温度補償型水晶発振器において、外部から供
給される周波数制御電圧と前記温度補償部で発生する補
償電圧とを加算し、これを可変容量素子に印加し温度補
償と周波数補正を行うことを特徴とした周波数補正回路
付温度補償型水晶発振器である。請求項2記載の発明
は、水晶振動子、可変容量ダイオード及び増幅器から成
る圧電発振部と、感温素子を含み前記圧電発振部の周波
数温度特性を相殺する温度補償部と、前記圧電発振部の
可変容量ダイオードに供給すべき電圧をデジタル化して
記憶する書き込み読み出し可能なメモリを備えた初期電
圧設定部と、該初期電圧設定部から出力される周波数制
御電圧を前記圧電発振部に供給する電圧供給部と、前記
温度補償部にて生成する温度情報が所定の条件に適合し
ているか否かを判定する温度監視部と、外部から供給さ
れるAFC電圧とからなる水晶発振器であって、該外部
から供給されるAFC電圧と前記温度補償部にて発生す
る周波数制御電圧とを加算し、これを一つの可変容量素
子に印加し温度補償とAFCによる周波数補正とを行う
ことを特徴とした周波数補正回路付温度補償型水晶発振
器である。
【0011】
【発明の実施の形態】以下本発明を図面に示した実施の
形態に基づいて詳細に説明する。図1は本発明に係る周
波数補正回路付水晶発振器を温度補償型VCXOに適用
したVCTCXOの構成原理と動作を総括的に説明する
ためのブロック図である。本発明に係る周波数補正回路
付水晶発振器は図1に示すように圧電発振部1−1と、
温度補償部1−2と、電圧供給部2と、周囲温度が温度
補償範囲にあるか否かを監視する監視部3と、初期電圧
設定部4及び電圧合成部5とから成る。各ブロックにつ
いて夫々に含まれる基本的機能について説明すると、発
振部1−1には増幅器、水晶振動子及び1つの可変容量
素子、例えば可変容量ダイオードを含み、既によく知ら
れているように前記可変容量ダイオードの両端電圧を制
御することによって発振周波数を制御する電圧制御型水
晶発振器である。
【0012】また、温度補償部1−2は、感温素子を含
み前記発振部1−1の温度−周波数特性を相殺し、温度
変化に伴う周波数変動を抑圧するために可変容量ダイオ
ードに印加すべき補償電圧を発生すると共に後述する監
視部3に温度補償情報を供給するものである。そして、
電圧供給部2は、後述する初期電圧設定部4のEE−P
ROMから出力するデジタルデータをD/Aコンバータ
で周波数補正電圧VAD J(IN)に変換し、圧電発振部1−
1に印加することによって前記発振部1−1の発振周波
数を所望の値とするための制御電圧を発生するように機
能する。また、監視部3は前記温度補償部1−2におい
て生成する温度情報に基づいて、その時の温度が予め定
めた温度範囲にあるか否かを判定し、その条件が満たさ
れるとき初期電圧設定部に対して、書き込み許可信号を
送出する。初期電圧設定部4は書き込み読み出し可能な
メモリ、例えばEE−PROMを備え、前記書き込み許
可信号に基づき該メモリに前記発振部1−1の可変容量
ダイオードの両端電圧をデジタル信号化した上で記憶す
る機能を備えている。残る電圧加算部5は、当該発振器
を搭載する例えば、携帯無線機等から供給されるAFC
制御電圧VAFCと温度補償部1−2から供給される補償
電圧Vcompとを加算して、圧電発振部1−1にある1つ
の可変容量ダイオードに印加するための機能を果たして
いる。
【0013】図2は図1のブロック図を具体的な回路に
展開した場合の構成例である。図2に示すように、AF
C制御電圧と温度補償の電圧とをオペアンプU1とU2
とにより電圧加算している点で、図2は従来の構成と異
なる。ここでオペアンプU2で構成される反転増幅器は
オペアンプU1の出力電圧と温度補償電圧Vcompを加算
して可変容量ダイオードD1のカソ−ドに印加する機能
を有する。オペアンプU1で構成される反転増幅器はこ
の利得を調整することによって、AFC制御電圧に対す
る周波数変化を適切に設定することができる。オペアン
プU3で構成される差動増幅器は可変容量ダイオ−ドD
1の印加電圧を検出し、オペアンプU4から成る差動増
幅器はD/Aコンバ−タの出力電圧から可変容量ダイオ
−ドD1に周波数補正のための電圧を与える働きをす
る。また、電圧VREFはツェナーダイオード等を用いて
発生させる高精度の基準電圧であり、AFC制御電圧V
AFCの中心値と等しく設定する。
【0014】更に、オペアンプU2およびU4の出力電
圧をそれぞれVU2、VU4とすると可変容量ダイオ−ドD
1の両端にはVD1=VU2−VU4の電圧が印加される。こ
こで、U1、U2からなる反転増幅器の基準入力電圧V
REF及びAFC制御電圧中心値は共に+1.5Vに設定
されているものとし、反転増幅利得は説明を容易にする
ため、1に設定されているものとする。この時のダイオ
−ド印加電圧VD1は回路構成から明らかなように次式に
より求められる。 VD1=VU2−VU4 =(Vcomp−1.5)+(VAFC−1.5) +VREF−VU4 (1) VU4 =VREF −VADJ(IN) (2) 但し、U4の差動増幅器の増幅度G=1とする。いま、
補償電圧Vcompは+1.5Vであり、EE−PROMに
は+1.0Vに対応するデジタルデ−タが格納されてい
るものとする。電源を投入するとEE−PROMから読
み出されたデジタルデ−タによって、D/Aコンバ−タ
出力電圧は+1.0Vとなり、従ってオペアンプU4出
力電圧VU4は+0.5Vとなる。発振周波数変化がなけ
ればAFC制御電圧中心値で周波数合わせ込みが行われ
るから、この時のAFC制御電圧VAFCは+1.5Vと
なる。
【0015】次に例えば発振器に使用している水晶振動
子X1が例えば、エージング等の理由によってその発振
周波数が変化した後、電源を再投入し、AFC制御を行
って周波数合わせ込みが完了したときのAFC制御電圧
AFCを+1.7Vとする。この場合、可変ダイオード
D1に印加されている電圧VD1は式1より+1.2Vと
なる。従って、周波数補正が行われ、即ちAFC制御電
圧が中心値+1.5Vで周波数合わせ込みが行われるに
は、D1印加電圧を上述VD1=+1.2Vとすればよ
い。そこで上記VAFC=+1.7Vで周波数合わせ込み
が行われたときのVD 1、即ちU3出力電圧VADJ(OU
T)をA/Dコンバ−タによりデジタルデ−タに変換、
これをEE−PROMに記憶しておく。すると電源再投
入時、本デ−タによってU4出力電圧VU4は式2より、
+0.3Vとなり、これと式1から明らかなようにAF
C制御電圧はVAFC=+1.5Vで周波数合わせ込みが
行われることになる。周波数補正が行われたことによ
り、D1にはVD1=+1.2Vが印加されることにな
る。
【0016】なお、図1の回路構成において周囲温度が
変化すると温度補償電圧Vcompも変化するために周囲温
度によってAFC制御電圧が異なることになる。従っ
て、特願平9−98166に説明されているように、周
波数補正を一定の精度で行うためには、周囲温度の変化
範囲T1〜T2を予め設定し、その温度に比例して発生
するセンサー電圧を感知し、Vcompの変化がこの許容値
内にある場合に限ってデジタルデ−タの書き込みを許可
する制御回路CTRLが必要である。
【0017】以上の例では圧電素子として水晶振動子を
用いて説明したが、必ずしも水晶振動子に限定する必要
はなく、ランガサイト等の圧電材料を使用した圧電素子
を用いてもよいことは云うまでもない。
【0018】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成した
ので、周波数補正機能と、温度補償等のこれ以外の周波
数制御機能とを、それぞれ独立した周波数可変素子を用
いることなく、一つの周波数可変素子で実現できるた
め、周波数補正や温度補償等の範囲、精度を向上するこ
とができる他、一般にトランジスタ等のICチップ上に
構成することが難しいバラクタダイオ−ド等の周波数可
変素子の数は一つで済むことから、低コスト、小型の周
波数補正機能付き水晶発振器を実現できるという効果を
奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る周波数補正付水晶発振器のブロッ
ク構成図を示す。
【図2】本発明に係る周波数補正付水晶発振器の詳細図
を示す。
【図3】従来の周波数補正装置付き温度補償型水晶発振
器のブロック構成図を示す。
【図4】従来の周波数補正装置付き温度補償型水晶発振
器の詳細図を示す。
【符号の説明】
1−1・・発振部 1−2・・温度補償部 2・・電源供給部 3・・監視部 4・・初期電圧設定部 5・・電圧加算部 OUT・・発振出力 OSC・・発振回路 X1・・水晶振動子 D1・・バラクタ(可変容量)ダイオ−ド C1・・コンデンサ R1 〜R15・・抵抗 U1 〜U4・・演算増幅器 Temp Sensor・・温度センサ Temp Comp・・温度補償回路 A/D・・A−Dコンバ−タ D/A・・D−Aコンバ−タ EE−PROM・・電気的書き込み・消去可能メモリ CTRL・・書き込み許可・不許可判定回路 REFRESH・・周波数合わせ込み完了、EE−PROM書
き込み信号 Vcomp・・周波数の温度補償電圧 VAFC・・周波数制御電圧 VADJ(IN) ・・D1印加電圧検出値 VADJ(OUT)・・D/A出力電圧 VREF・・基準電圧(AFC電圧中心値)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】圧電振動子と一つの可変容量素子と増幅器
    (OSC)とを有する電圧制御型圧電発振部と、感温素子を含み前記圧電発振部の周波数温度特性を相殺
    するに必要な温度補償電圧を生成する 温度補償部と、前記電圧制御型圧電発振部の可変容量素子 に供給すべき
    電圧として、前記可変容量素子の両端電圧をデジタル化
    して記憶する書き込み読み出し可能なメモリを有する
    期電圧設定部と、該初期電圧設定部の出力に基づき周波数補正電圧を前記
    可変容量素子の一方端に供給する 電圧供給部と、前記温度補償部からの温度補償電圧と外部から供給され
    る周波数制御電圧とを加算する電圧加算部とを備え、 該電圧加算部が出力する加算電圧を前記可変容量素子の
    他方端に供給することで、 周波数補正と温度補償と周波数制御とを行なうことを特
    徴とした周波数補正回路付温度補償型圧電発振器。
  2. 【請求項2】水晶振動子と1つの可変容量ダイオードと
    発振回路とを有する電圧制御型水晶発振部と、温度センサーを含み前記水晶発振部の周波数温度特性を
    相殺するに必要な温度補償電圧V COMP を生成する温
    度補償部と、 前記電圧制御型水晶発振部の可変容量ダイオードのアノ
    ード側に対し動作時最初に供給すべき電圧として前回の
    同期動作時の可変容量ダイオードの両端電位差をデジタ
    ル化して記憶する書き込み読み出し可能なメモリを備え
    た初期電圧設定部と、該初期電圧設定部の出力に基づき生成する電圧V ADJ
    (IN)と基準電圧V REF との差から得られる周波数
    補正電圧V ADJ を前記可変容量ダイオードのアノード
    側に供給する電圧供給部と、 前記温度補償部からの温度補償電圧V COMP と外部か
    ら供給される周波数制御電圧V AFC とを加算する電圧
    加算部とを備え、 該電圧加算部が出力する加算電圧を前記可変容量ダイオ
    ードのカソード側に供給することで、 周波数補正と温度補償と周波数制御とを行なうこと を特
    徴とした周波数補正回路付温度補償型水晶発振器。
JP02391998A 1998-01-20 1998-01-20 周波数補正回路付温度補償型圧電発振器 Expired - Lifetime JP3272659B2 (ja)

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