JP4745102B2 - 基準電流制御回路、温度補償機能付き水晶発振器制御ic、水晶発振器および携帯電話機 - Google Patents

基準電流制御回路、温度補償機能付き水晶発振器制御ic、水晶発振器および携帯電話機 Download PDF

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Description

本発明は、温度補償機能付き水晶発振器に関する。
近年、電子機器では機器の小型化・軽量化が求められ、更に高信頼性、高精度であることが望まれている。このような背景の中、数々の電子機器でクロック信号の生成等に水晶振動子が多く用いられている。水晶振動子を用いた水晶発振回路の発振周波数は、特に周囲温度の変化に対して発振周波数が高安定であることを要求されている。このような水晶振動子の中で最も多く利用されているものに、厚み滑り振動子がある。
厚み滑り振動子を用いた水晶発振回路の発振周波数は、周囲温度Taの変化に従って大きな変化を示すことが知られている。例えば、基準周波数Fr(基準温度Tr)に対する発振周波数Fa(周囲温度Ta)の比率は、−30℃から+80℃までの周囲温度Taの範囲で数十ppmの変動を示す。また、基準周波数Frにもばらつきがある。
このような発振周波数の変動やばらつきは、高精度の電子機器では重大な問題となる。したがって、発振周波数のより安定な水晶発振回路が望まれている。例えば、周波数比率Fa/Frの変動が2.5ppm以内であり、かつ基準周波数Frのばらつきが0.3ppm以内であることが要求される。
そこで、高精度の電子機器では水晶発振周波数の温度補償が行われるのが通例である。例えば、水晶振動子に可変容量ダイオード(バリキャップ・ダイオード)を直列接続し、周囲温度Taに応じた補償電圧を可変容量ダイオードに与える。水晶発振回路の発振周波数Faを周囲温度Taによらず一定にするための補償電圧Vd(t)は、
Vd(t)=−A(Ta −Tr )3 +B(Ta −Tr )+C …(1)
で与えられる。ここに、A、B、Cはいずれも0でない定数である。
つまり、式(1)の補償電圧Vd(t)は、周囲温度Ta と基準温度Tr との差の三次関数で表わされる。この三次関数に対応した三次曲線は、Ta=Trの位置に変曲点を有する点対称の曲線である。また、三次関数は三次関数発生回路で生成されるが、三次関数の基準になる一次関数は、温度補償された一次関数発生回路において生成される。
図12は、従来の温度補償された一次関数発生回路を示す。温度補償された一次関数発生回路は、温度変動を検知して電流、又は電圧に変換する。同図において、21は温度センサー、62は一次関数発生回路であり、温度センサー21の端子電圧V1(T)が温度に依存して線形に変動し、62の一次関数発生回路の出力電流IOUTから温度に依存した線形な電流が出力される。
図13は、従来の温度補償機能付き水晶発振器(TCXO:Temperature Compensated Crystal Oscillator)の構成例を示している。同図の構成は、コントローラ110と、1次関数発生回路200と、0次関数発生回路300と、N次関数発生回路130と、2本の抵抗111,112と、可変容量ダイオード113と、水晶発振回路400とを備えている。
コントローラ110は、23個のフリップフロップで構成された1つのシフトレジスタであって、シリアルデータ信号Din及びシフトクロック信号CLKの入力を受け、前記の式(1)中の4定数A、B、C及びTrを示す信号を供給するものである。尚、信号A、B、C及びTrは、各々4ビット、6ビット、8ビット及び5ビットの信号である。
1次関数発生回路200は、信号A、B及びTrの入力を受け、周囲温度Ta によらず一定のベース電圧Vbcを電流伝達のために供給する機能と、周囲温度Ta によらず一定の電流を排出する電流源106の機能と、周囲温度Taによらず一定の電流を吸収する電流源116の機能と、Ta ≧T0 の場合にはTa−T0 に比例した電流を排出しかつTa <T0 の場合には|Ta −T0 |に比例した電流を吸収する電流源117の機能と、Ta ≧T0 の場合にはTa −T0 に比例した電流を排出しかつTa <T0 の場合には|Ta −T0 |に比例した電流を吸収する電流源117aの機能とを兼ね備えたものである。
電流源106,117,116に接続されたN次関数発生回路130は、Ta ≧T0 においてTa−T0 のN乗に比例した電流を吸収し、かつTa <T0 において|Ta −T0 |のN乗に比例した電流を排出する。同図中の矢印120は、N次関数発生回路130の2極性の出力電流を表わしている。
0次関数発生回路300は、ベース電圧Vbc及び信号Cの入力を受け、周囲温度Ta によらず一定の電圧Vc を発生するものである。2本の抵抗111,112と可変容量ダイオード113との直列接続回路は、1次関数発生回路200の1つの機能である電流源117aの出力電流と、N次関数発生回路130の出力電流120との和を電圧に変換し、かつ該変換により得られた電圧と0次関数発生回路300の出力電圧Vc との和を水晶発振回路400に補償電圧Vd(t)として供給するための手段を構成するものである。この補償電圧Vd(t)は、前記の式(1)で与えられる。
図14は、水晶発振回路400の詳細構成を示している。同図の回路は、コルピッツ型の水晶発振回路であって、水晶振動子401と、NPNトランジスタ402と、定電圧源403と、4本の抵抗404,405,406,407と、2個のコンデンサ408,409と、1個のカップリングコンデンサ410とで構成されている。同図ではNPNトランジスタ402のコレクタから出力電圧Vout が導出されているが、該NPNトランジスタ402のエミッタから出力電圧Vout を導出するようにしてもよい。
上記の構成によれば、周囲温度と基準温度との差のべき乗に比例した電流を発生するための関数発生回路を、複数のダイオード列と、その各々に電流を流すための複数の電流源とで構成することとしたので、大容量のプログラマブルROMや高分解能のD/A変換器を用いずに水晶発振周波数の高精度の温度補償を実現できる関数発生回路を提供することができる(例えば、特許文献1参照)。
特開平9−153104号公報
図12に示したように、水晶発振回路400の温度を補償する為には、水晶発振周波数の温度補償に適した関数発生回路200,300,130が使用される。関数発生回路200,300,130は温度の変動に応じて制御電圧を発生する。水晶発振回路400の出力周波数は、この制御電圧に応じてその変動を適切に制御され、温度による変動が無くなる様に補償される。
このように高精度の電子機器では水晶発振周波数の温度補償が行われるが、更に、電源投入直後に発生する出力周波数の変動を0.05ppm以内に納めることが要求されている。しかし従来の回路ではこれに対応ができていない。起動時の出力周波数の変動の原因はいくつか考えられるが、本出願人は、この原因が、温度補償回路を搭載しているICのチップ表面温度の変動にあると特定した。
図16は、従来の一次関数発生回路の電源投入直後の動作を説明するための図である。同図に示すとおり、起動時のチップ温度の変動により温度センサー21の端子電圧V1(t)が変動し、それに応じた出力電流IOUTの変動が発生する。そして、最終的に図13に示した可変容量ダイオード113の印加電圧が変動するため、出力周波数が変動する。
図17は、従来の1シールTCXOモジュールの電源投入直後の動作を示すタイムチャートである。電源VCCが時間0で投入された後は、ICのチップ表面温度が変動し(ΔT)、前記の関数発生回路の制御電圧V1(t)も変動する(ΔV1)。これにより関数発生回路の出力電流IOUTが変動し(ΔIOUT)、出力周波数が変動する(Δf)ので安定するまでに相当な時間がかかる。
本発明は、上記従来の事情に鑑みてなされたものであって、起動時に発生する出力周波数の変動を安定化させることができる基準電流制御回路、温度補償機能付き水晶発振器制御IC、水晶発振器および携帯電話機を提供することを目的としている。
本発明の基準電流制御回路は、水晶発振回路に供給する補償電圧を生成するための基準電流を出力する基準電流制御回路であって、起動時からの所定時間、温度に対応して生成された基準電圧の変動を調整する機能と、調整後の基準電圧を電流に変換して前記基準電流とする機能と、温度に対応した基準電圧を生成する温度センサー回路と、起動時からの所定時間、前記基準電圧の変動を調整する調整回路と、調整後の基準電圧を電流に変換し、前記基準電流として出力する電圧―電流変換回路と、を備え、前記調整回路は、前記基準電圧と逆の温度−電圧特性を有するキャンセル電圧を生成するキャンセル回路と、前記基準電圧と前記キャンセル電圧とを加算する足し算回路と、起動から所定時間経過したタイミングを示す切替信号を生成する時定数回路と、前記切替信号で示された前記タイミングで、前記キャンセル回路と前記足し算回路との接続を開放するスイッチと、を有する。上記構成によれば、起動時からの所定時間、温度補償機能を無効とすることにより、起動時のICチップ表面温度の変動の影響を抑制できるため、起動時における水晶発振回路の出力周波数の変動を安定化することができる。
また、本発明の基準電流制御回路は、前記調整回路が、前記基準電圧の変動を検知して、前記キャンセル回路に検知信号を出力する検知回路を有するものである。上記構成によれば、検知回路で検知した結果をフィードバックすることにより、起動時における水晶発振回路の出力周波数の変動を一層安定化することができる。
また、本発明の温度補償機能付き水晶発振器制御ICは、本発明の基準電流制御回路と、前記基準電流制御回路から出力された基準電流に基づいて生成された補償電圧に応じた周波数で水晶振動子を発振させる水晶発振回路と、を備える。また、本発明の水晶発振器は、水晶振動子と、本発明の温度補償機能付き水晶発振器制御ICと、を備える。上記構成によれば、起動時からの所定時間、温度補償機能を無効とすることにより、起動時のICチップ表面温度の変動の影響を抑制できるため、起動時における水晶発振回路の出力周波数の変動を安定化することができる。
また、本発明の温度補償機能付き水晶発振器制御ICは、水晶発振回路の内部の発振信号を出力する出力回路部を別チップとしたものである。上記構成によれば、大電流が流れ大きな熱源となっている出力回路部を別のチップに移すことにより、起動時におけるICの温度変動をなくし、出力周波数ドリフトをなくすことができる。
また、本発明の携帯電話機は、本発明の温度補償機能付き水晶発振器を搭載した携帯電話機である
本発明によれば、起動時に発生する出力周波数の変動を安定化させることができる。
以下、水晶振動子と、水晶振動子を発振させる水晶発振回路と、水晶発振回路に供給する補償電圧を生成するための基準電流を出力する基準電流制御回路と、を備える温度補償機能付き水晶発振器(TCXO)に関する例を説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る基準電流制御回路500の構成の一例を示している。同図の構成は、温度センサー21と、電圧−電流変換回路22と、キャンセル回路23と、スイッチ24と、時定数回路25と、足し算回路26とを備えている。温度センサー21は、温度に対応した基準電圧を生成するものである。キャンセル回路23、スイッチ24、時定数回路25および足し算回路26は、起動時からの所定時間、基準電圧の変動を調整するものである。キャンセル回路23は、基準電圧の変動に対応したキャンセル電圧を生成するものであり、足し算回路26は、基準電圧とキャンセル電圧とを加算するものであり、時定数回路25は、起動から所定時間経過したタイミングを示す切替信号を生成するものであり、スイッチ24は、切替信号に応じて、キャンセル回路23と足し算回路26との接続を開放するものである。また、電圧−電流変換回路22は、調整後の基準電圧を電流に変換し、基準電流として出力するものである。尚、図1に示すキャンセル回路23は、予め定められた特性のキャンセル電圧を生成する。
ここでは、基準温度をTrとするとき、起動時にLSIのチップ表面温度がΔTr上昇し、
それによりダイオード1のコレクタ・ベースの電圧V1(t)の変動が発生する場合について説明する。キャンセル回路23は、電圧V1(t)の変動と逆方向の電圧V2(t)を出力する。足し算回路26は、V1(t)(基準電圧)とV2(t)(キャンセル電圧)とを加算する。そして、温度変動の影響が抑圧された電圧V3(t)が、電圧−電流変換回路22の入力トランジスタ3のベースに入力される。これにより、出力電流IOUTは、LSIのチップ表面温度に依存しない一定の電流となる。
チップ表面温度が安定した後は通常の温度変動に依存した動作(温度補償)をすることが必要なため、時定数回路25が、起動から所定時間経過したタイミングを示す切替信号を生成し、起動時からの所定時間経過後、キャンセル回路23と足し算回路26の間にあるスイッチ24がOFFとなる。
図2は時定数回路25の一例を示す。同図に示す時定数回路25は、主に充電回路41とコンパレータ回路42により構成される。時定数回路25は、起動と共に、容量43に流れ込む定電流Ioにより充電され、端子電圧V1(t)がリニアに上がっていく。そして、コンパレータ回路42の基準電圧Vrefと同電位以上になると、出力がH→Lに反転する。これにより、時定数回路25は、起動から所定時間経過したタイミングで、出力がH→Lに反転する切替信号を生成する。時定数回路25で生成された切替信号が図1のスイッチ24に供給され、スイッチ24は、切替信号に応じて、キャンセル回路23と足し算回路26との接続を開放する。
図3は、本発明の実施形態に係る基準電流制御回路500の構成の一例を示している。図3の構成は、図1に示した温度センサー21と、電圧−電流変換回路22と、キャンセル回路23と、スイッチ24と、時定数回路25と、足し算回路26と、に加え、検知回路30を備えている。検知回路30は、温度センサー21で生成された基準電圧の変動を検知して、キャンセル回路23に検知信号を出力するものである。また、図3に示すキャンセル回路23は、検知信号に応じたキャンセル電圧を生成する。
ここでは、基準温度をTrとするとき、起動時にLSIのチップ表面温度がΔTr上昇し、
それによりダイオード1のコレクタ・ベースの電圧V1(t)の変動が発生する場合について説明する。この電圧V1(t)は検知回路30にフィードバックされ、検知回路30で検知した電圧に応じて、キャンセル回路23が、電圧V1(t)の変動を反転させた電圧V2(t)を出力する。足し算回路26は、V1(t)とV2(t)とを加算する。そして、温度変動の抑圧された電圧V3(t)が、電圧−電流変換回路22の入力トランジスタ3のベースに入力される。これにより、出力電流IOUTは、LSIのチップ表面温度に依存しない一定の電流となる。
チップ表面温度が安定した後は通常の温度変動に依存した動作をすることが必要なため、時定数回路25により一定時間後、キャンセル回路23と足し算回路26の間にあるスイッチ24がOFFとなる。
次に、起動時に発生する出力周波数の変動を安定化させることができるTCXOモジュールの構成について説明する。
図15は、従来の1シールTCXOモジュールの断面構造図を示す。従来の1シールTCXOモジュールは、セラミック38のケース内に温度補償機能付き発振器回路(TCXO)制御IC35および水晶振動子36を積み重ねて配置するフリップチップ実装により構成される。このような従来の構成の場合、温度補償機能付き発振器回路(TCXO)制御IC35で検出される温度と、本来検出すべき水晶振動子36の温度とに、差ができやすい。
図4は、本発明の実施形態に係る周波数ドリフト補償TCXOモジュールの構成の一例(その1)を示している。温度補償機能付き発振器回路(TCXO)制御IC35のチップの裏面に放熱板37を装着し、効率良く放熱をする。これにより、起動時の温度補償機能付き発振器回路(TCXO)制御IC35のチップ表面温度の変動が通常時と比較して少なくなるため、温度センサー21の端子電圧V1(t)の変動が少なくなり、その結果電圧−電流変換回路22の出力電流IOUTの変動が少なくなり、更にその結果、出力周波数変動が抑えられる。
図5は、本発明の実施形態に係る周波数ドリフト補償TCXOモジュールの構成の一例(その2)を示している。水晶振動子36の表面に温度センサー21を接触(直接装着)させ、その端子電圧V1(t)を温度補償機能付き発振器回路(TCXO)制御IC35内の電圧−電流変換回路22の入力トランジスタ3のベースに入力する。これにより、水晶振動子36の温度変動と温度センサー21の温度が同じになる。したがって、温度センサー21は、温度補償機能付き発振器回路(TCXO)制御IC35のチップ表面温度の影響を受けず、正確に水晶振動子36の温度を反映した電圧V1(t)を出力するため、電圧−電流変換回路22の出力電流IOUTは、起動時の変動において水晶振動子36の温度を正確に反映したものになる。
よって、出力電流IOUTに基づいて生成された補償電圧も、正確に水晶振動子36の温度変動を反映したものになるため、結果的に出力周波数は一定になる。尚、この場合は先述の温度センサー21は温度補償機能付き発振器回路(TCXO)制御IC35のチップ温度の影響を受けないため、キャンセル回路23は不要である。
図6は、図5に示した周波数ドリフト補償TCXOモジュールの回路図を示す。温度補償機能付き発振器回路(TCXO)制御IC35には図6の電圧−電流変換回路22を内蔵する。図6に示す温度センサーのダイオード1,2で構成される温度検出部27を、図5に示す水晶振動子36に直接接触させ、配線39により電圧−電流変換回路22と接続する。
図7および図8は、図1〜図3を参照して説明した本実施形態の基準電流制御回路500における電源投入直後の動作(1,2)を説明するための図である。尚、図7は電源投入後のチップ表面温度の変動(ΔT)が大きい場合を示し、図8は電源投入後のチップ表面温度の変動(ΔT)が小さい場合を示す。
同図に示すとおり、電源VCCが時間0で投入された後は、チップ表面温度の変動(Δ
T)により温度センサー21の端子電圧V1(t)が変動する(ΔV1)。ここで、キャンセル
回路23で生成されるV2(t)は、温度センサー21の端子電圧V1(t)の逆の特性(ΔV2)
を有するため、足し算回路26でV1(t)とV2(t)を加算することにより、基準電流制御回路500の出力端子から一定の電流IOUTを出力することができる。これにより、出力電流IOUTに基づいて生成された補償電圧が一定となるため、起動時の出力周波数のドリフトを安定化することができる。
図9は、本実施形態の基準電流制御回路500における電源投入直後の動作(3)を説明するための図である。これは、図5および図6を参照して説明した、温度センサー21を水晶振動子36に直接接触させた場合を示す。この場合、水晶振動子36の温度変動(ΔT(xtal))と温度センサー21の検出電圧V1(t)の変動(ΔV1)が逆の特性になる。
温度センサー21は、温度補償機能付き発振器回路(TCXO)制御IC35のチップ表面温度の影響(ΔT)を受けず、正確に水晶振動子36の温度を反映した電圧V1(t)を
出力するため、電圧−電流変換回路22の出力電流IOUTは、起動時において水晶振動子36の温度変動を正確に反映したものになる。よって出力電流IOUTに基づいて生成された補償電圧も正確に水晶振動子36の温度変動を反映したものになるため、結果的に出力周波数は一定になる。
図10は、本発明の実施形態に係る温度補償機能付き水晶発振器(TCXO)の構成例を示している。同図の構成は、従来例を示す図13とほぼ同様であるが、本実施形態では、基準電流制御回路500を1次関数発生回路として用いており、基準電流制御回路500およびN次関数発生回路130からの出力をOFFとするためのスイッチ115,114が設けられている。尚、水晶発振回路400は、水晶振動子(図示せず)を含む。
本発明の実施形態に係る温度補償機能付き水晶発振器(TCXO)によれば、基準電流制御回路500により、起動時からの所定時間、出力周波数のドリフトを安定化することができるとともに、所定時間経過後にスイッチ115,114を開放(OFF)することにより、温度に応じた補償電圧Vd(t)を水晶発振回路400に供給し、出力周波数の温度ドリフトを補償することができる。
ところで、従来の一般的な水晶発振回路400では、内部の出力回路部401において大電流が流れる。図18は、従来の水晶発振回路400の内部回路の一例を示す。そのため大きな熱源となっており、起動時にICの温度変動を発生させる。その温度変動が起動時の出力周波数ドリフトを発生させる大きな要因となっている。
図19は、本発明の実施形態において出力回路401を外部に出した水晶発振回路400の一例を示す。本実施形態の水晶発振回路400では、同図に示すように、出力回路部401を別のチップに移すことにより、大きな熱源による温度変動の影響を無くすことができる。
図11は、本発明の実施形態にかかるWCDMA(Wideband Code Division Multiple Access:広域符号分割多元接続)方式の携帯電話機のブロック図を示す。同図に示す携帯電話機は、上述した温度補償機能付き水晶発振器(TCXO)53を搭載している。WCDMA方式の携帯電話機の受信回路は、受信RF信号を直接ベースバンド帯のIQ信号に変換するダイレクトコンバージョン方式を採用している。
アンテナ45で受信したRF信号はアンテナ共用機46で受信側に分離され、隣接チャンネル周波数等の妨害波を抑圧するために、ローノイズアンプ47、バンドパスフィルタ48および直交復調器49によりアナログベースバンドのI,Q信号に変換される。I,Q信号は、帯域制限用のローパスフィルタ50,51を通過してベースバンドプロセッサ52に入力され、ディジタル信号に変換されて復調される。
一方、ベースバンドプロセッサ52で生成されたI,Q信号は、帯域制限用のローパスフィルタ55,56を通過して直交変調器57に入力されてRF信号に変換され、バンドパスフィルタ58で隣接チャンネル周波数等の妨害波を抑圧した後、パワーアンプ59で電力増幅され、アンテナ共用機46を通ってアンテナ45から送信される。
温度補償機能付き水晶発振器(TCXO)53は、温度補償された基準クロックVCをベースバンドプロセッサ52および周波数シンセサイザー54に供給し、ベースバンドプロセッサ52内においてアナログ信号をディジタル信号に変換するためのAD変換器、該AD変換器の後に接続されたFIRフィルタ(ディジタルフィルタ)、およびディジタルフィルタの出力信号を復調する復調回路を動作させ、直行復調器49および直交変調器57の0/90°位相回路を動作させる。
本発明の実施形態に係るWCDMA方式の携帯電話機によれば、温度補償機能付き推奨発振器(TCXO)53によって、起動時からの所定時間、出力周波数のドリフトを制御することができるとともに、所定時間経過後は、温度に応じた補償電圧を水晶発振回路に供給し、出力周波数の温度ドリフトを補償することができる。
本発明は、起動時に発生する出力周波数の変動を安定化させることができる効果を有し、基準電流制御回路、温度補償機能付き水晶発振器制御IC、水晶発振器および携帯電話機等に有用である。
本発明の実施形態に係る基準電流制御回路500の構成の一例を示す図 時定数回路25の一例を示す図 本発明の実施形態に係る基準電流制御回路500の構成の一例を示す図 本発明の実施形態に係る周波数ドリフト補償TCXOモジュールの構成の一例(その1)を示す図 本発明の実施形態に係る周波数ドリフト補償TCXOモジュールの構成の一例(その2)を示す図 図5に示した周波数ドリフト補償TCXOモジュールの回路図を示す図 本実施形態の基準電流制御回路500における電源投入直後の動作(1)を説明するための図 本実施形態の基準電流制御回路500における電源投入直後の動作(2)を説明するための図 本実施形態の基準電流制御回路500における電源投入直後の動作(3)を説明するための図 本発明の実施形態に係る温度補償機能付き水晶発振器(TCXO)の構成例を示す図 WCDMA方式の携帯電話機のブロック図 従来の温度補償された一次関数発生回路を示す図 従来の温度補償機能付き水晶発振器(TCXO)の構成例を示す図 水晶発振回路400の詳細構成を示す図 従来の1シールTCXOモジュールの断面構造図を示す図 従来の一次関数発生回路の電源投入直後の動作を説明するための図 従来の1シールTCXOモジュールの電源投入直後の動作を示すタイムチャート 従来の水晶発振回路の内部回路の一例を示す図 本発明の実施形態において出力回路を外部に出した水晶発振回路の一例を示す図
符号の説明
1,2,5,6,9 ダイオード
3,4,7,8,10 トランジスタ
13,14 定電流源
11,12,15,16,17,18,19,20,111,112 抵抗
21 温度センサー
22 電圧−電流変換回路
23 キャンセル回路
24,114,115 スイッチ
25 時定数回路
26 足し算回路
27 温度検知部
30 検知回路
35 温度補償機能付き発振器回路(TCXO)制御IC
36 水晶振動子
37 放熱板
38 セラミック
39 配線
41 充電回路
42 コンパレータ回路
43 容量
45 アンテナ
46 アンテナ共用機
47 ローノイズアンプ
48,58 バンドパスフィルタ
49 直交復調器
50,51,55,56 ローパスフィルタ
52 ベースバンドプロセッサ
53 TCXO
54 周波数シンセサイザー
57 直交変調器
59 パワーアンプ
62,200 一次関数発生回路
110 コントローラ
113 可変容量ダイオード
130 N次関数発生回路
300 0次関数発生回路
400 水晶発振回路
401 出力回路
500 基準電流制御回路

Claims (6)

  1. 水晶発振回路に供給する補償電圧を生成するための基準電流を出力する基準電流制御回路であって、
    起動時からの所定時間、温度に対応して生成された基準電圧の変動を調整する機能と、
    調整後の基準電圧を電流に変換して前記基準電流とする機能と、
    温度に対応した基準電圧を生成する温度センサー回路と、
    起動時からの所定時間、前記基準電圧の変動を調整する調整回路と、
    調整後の基準電圧を電流に変換し、前記基準電流として出力する電圧―電流変換回路と、
    を備え、
    前記調整回路は、
    前記基準電圧と逆の温度−電圧特性を有するキャンセル電圧を生成するキャンセル回路と、
    前記基準電圧と前記キャンセル電圧とを加算する足し算回路と、
    起動から所定時間経過したタイミングを示す切替信号を生成する時定数回路と、
    前記切替信号で示された前記タイミングで、前記キャンセル回路と前記足し算回路との接続を開放するスイッチと、
    を有する基準電流制御回路。
  2. 請求項記載の基準電流制御回路であって、
    前記調整回路は、前記基準電圧の変動を検知して、前記キャンセル回路に検知信号を出力する検知回路を有する基準電流制御回路。
  3. 請求項1記載の基準電流制御回路と、
    前記基準電流制御回路から出力された基準電流に基づいて生成された補償電圧に応じた周波数で水晶振動子を発振させる水晶発振回路と、
    を備える温度補償機能付き水晶発振器制御IC。
  4. 請求項記載の温度補償機能付き水晶発振器制御ICであって、
    前記水晶発振回路の内部の発振信号を出力する出力回路部を別チップとした温度補償機能付き水晶発振器制御IC。
  5. 水晶振動子と、
    請求項記載の温度補償機能付き水晶発振器制御ICと、
    を備える温度補償機能付き水晶発振器。
  6. 請求項記載の温度補償機能付き水晶発振器を搭載した携帯電話機。
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